JP2000108496A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法および画像形成装置

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JP2000108496A
JP2000108496A JP29914798A JP29914798A JP2000108496A JP 2000108496 A JP2000108496 A JP 2000108496A JP 29914798 A JP29914798 A JP 29914798A JP 29914798 A JP29914798 A JP 29914798A JP 2000108496 A JP2000108496 A JP 2000108496A
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image
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JP29914798A
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Kiyoshi Shigehiro
清 重廣
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質な画像を低エネルギーで高速に画像支
持媒体に形成可能な画像形成方法および画像形成装置を
提供する。 【解決手段】 画像形成装置は、まず画像構成剤担持体
4上に着色粒子2の着色粒子層6を形成する。着色粒子
層6には印字装置7から画像信号に基づいて水滴8が吐
出される。この水滴8により膨潤・溶解した着色粒子1
0は用紙などの画像支持媒体11へ転写される。転写時
に膨潤・溶解していない着色粒子が画像支持媒体11へ
転移しないように、電源20を用いて加圧ロール9に逆
バイアス電圧を印加する。転写された着色粒子10は、
固化液塗布装置12から供給された固化液13により画
像支持媒体11上で固化、定着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成方法および
画像形成装置に係り、特に高品位画像の記録に適した画
像形成方法および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式や電子写真方式など
の画像記録においては、従来より、高品位画像の記録用
に様々な組成のインクやトナーを用いた画像形成方式が
提案されている。最近の動向としては、特にオフィスで
一般に使用されている普通紙に高品位画質をオンデマン
ドで高速にプリント出力したいという要望がある。また
地球環境保全の観点からは、低エネルギー消費の画像形
成方式が必要とされている。これらを実現するために
は、用紙上に着弾したインクやトナーを高速に定着する
必要がある。その方法としては、1)用紙上のインクを
高速に蒸発させる、2)用紙上のインクやトナーを紙中
へ高速に移動させる、3)用紙上のインクやトナーを高
速に固化させる、という3つの方法がある。
【0003】上記1)の方法では、ヒーターを用いてイ
ンクを強制的に蒸発させたり、用紙をプリヒートするこ
とにより行う。 上記2)の方法では、浸透速度の大きなインクを用いて
短時間で用紙中へインクを移動させる。この方法は、イ
ンクの表面張力が小さいと用紙内部へのインクのにじみ
(フェザリング)が生じ易く、インクの表面張力が大き
いと複数色の記録インクが接触することによって生じる
にじみ(カラーブリード)が発生し易いが、これを防止
する方法については、例えば特開平7−196966号
公報、特開平8−209049号公報(米国特許第54
76540号明細書)、特開平8−283637号公
報、あるいは特開平8−290656号公報に開示され
ている。
【0004】上記3)の方法では、熱溶融型(ホットメ
ルト)のインクを用いて加熱により低粘度化されたイン
クを用紙上に吐出し、用紙上で自然冷却して固化する方
法が提案されている。また電子写真では熱溶融型のトナ
ーを用いて加熱により低粘度化されたトナーを用紙上で
自然冷却して固化する方法が採用されている。また別
に、2液硬化型の接着剤をインク成分として用いる方法
が提案されている。また、特開昭63−22681号公
報には、反応性化学種を含むインクがサブストレート上
で他の化学種と反応してポリマーを形成しインク中の染
料をこのポリマーに結合する方法が提案されている。特
開平1−63185号公報には、2液を混合することに
より染顔料を会合凝集させて画像支持媒体上に固定する
方法が提案されている。さらに、特開平2−22504
7号公報には、インクジェット法で吐出したインクの上
に定着粒子を吐出する方法が、特開平5−96720号
公報および特開平8−58225号公報には、吸水性樹
脂粒子を画像支持媒体の全面に塗布した上にインクジェ
ット法でインクを吐出したのち熱圧力定着する方法がそ
れぞれ提案されている。また、特開平10−95166
号公報には、接着剤を含むインクを画像信号に基づいて
画像支持媒体に吐出したのち、着色粉体を振り掛けて画
像を形成する方法が提案されている。
【0005】しかしながら、上記1)の方法では、イン
クに含まれる水を蒸発させるため多大の外部エネルギー
を必要とする欠点がある。上記2)の方法では、インク
に含まれる水が用紙中へ移動するため、用紙は多量の水
分を吸収して波打ちや裏抜けの問題が発生する。この問
題は、特に用紙表面を処理していない普通紙で大きい。
上記3)の方法における熱溶融型の場合、固形のインク
やトナーを溶融するために多大な熱エネルギーを消費
し、また相変化に時間を要するという問題がある。接着
剤や2液の反応を用いる場合は、室温硬化で反応時間が
長くかかるため印字済み用紙間の裏移りの問題や、液体
(水)が普通紙の繊維へ浸透するため波打ちやカールの
問題があり、また電子線硬化や紫外線硬化のような高速
硬化の場合は高エネルギーを要することから高消費電力
という問題がある。また、水を吸着した吸水性樹脂粒子
の定着には多大な熱エネルギーを用いたり、吸水性樹脂
の膨潤により画像表面に凹凸が発生するなどの問題があ
る。また、着色粉体を画像支持媒体上に接着剤で定着す
ると、画像表面に粉体の凹凸ができて光沢むらが発生す
る、接着剤が乾燥するのに時間がかかり裏写りが発生す
る、有機溶剤を用いた接着剤は溶剤が大気中へ揮発す
る、水性溶剤を用いた接着剤は用紙へ浸透して滲む、あ
るいは粉体と画像支持媒体との密着性をあげるために加
熱加圧すると多大な熱エネルギーを消費するなどの問題
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように画像構成
剤の固定過程では、エネルギー消費が大きく、また記録
物の品位やプリントの高速性が不十分であるという課題
を抱えている。特に普通紙対応の場合、インクのフェザ
リング、カラーブリード、耐水性、高速化した時の用紙
上の未乾燥インクによる裏写り、あるいはインクの乾燥
エネルギーの問題が顕著となる。現在、普通紙の変形な
どの二次障害なしに普通紙へ画像を高速に定着するこ
と、及びこれを低エネルギーで実現することの双方を満
足する方式はみられない。
【0007】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、その目的は、高品質な画像を低エネルギーで高速
に画像支持媒体に形成可能な画像形成方法および画像形
成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、画像構成剤
担持体上に少なくとも着色剤を有する画像構成剤の層を
形成し、この画像構成剤の層上に画像信号に基づいて液
滴を付与し、この液滴により膨潤・溶解した画像構成剤
を画像支持媒体上へ転写して画像を形成する画像形成方
法により達成される。また、カラー画像を形成する場合
には、複数の画像構成剤担持体上にそれぞれ異なるカラ
ー着色剤を有する複数の画像構成剤の層を個別に形成
し、各画像構成剤の層上にそれぞれ画像信号に基づいて
液滴を付与し、これらの液滴により膨潤・溶解した各画
像構成剤を順次画像支持媒体上へ転写することにより行
う。
【0009】ここで、液滴の付与されていない画像構成
剤が画像支持媒体上へ転移しないように画像構成剤担持
体と画像支持媒体の間に電界を印加する。また、膨潤・
溶解した画像構成剤を画像支持媒体上へ転写する以前
に、液滴の付与されていない画像構成剤を画像構成剤担
持体から取り除くようにする。この画像構成剤担持体の
表面は液滴の拡散が抑制されるように撥水性を持たせ
る。この液滴は基本的には水滴であるが、必要に応じて
各種添加剤が付与される。
【0010】また、画像構成剤は少なくとも水溶性高分
子を有する。水溶性高分子としては多糖類高分子を用い
ることができる。画像構成剤の形態は例えば粒子であ
り、多孔質とするのがよい。画像支持媒体上に転写され
た画像構成剤には固化液が供給される。固化液には少な
くとも金属塩と水が含まれる。
【0011】本発明に係る画像形成装置は、画像構成剤
担持体上に少なくとも着色剤を有する画像構成剤の層を
形成する画像構成剤供給装置と、この画像構成剤の層上
に画像信号に基づいて液滴を付与する印字装置と、この
液滴により膨潤・溶解した画像構成剤を画像支持媒体上
へ転写する転写装置とを備えて構成される。カラー用の
画像形成装置は、画像構成剤担持体上に少なくともカラ
ー着色剤を有する画像構成剤の層を形成する画像構成剤
供給装置と、この画像構成剤の層上に画像信号に基づい
て液滴を付与する印字装置と、この液滴により膨潤・溶
解した画像構成剤を画像支持媒体上へ転写する転写装置
とを備えた組を、カラー着色剤を変えて複数縦列配置し
て構成される。ここで転写装置は、例えば加圧ロール等
を用いて構成することができる。また、画像支持媒体上
へ転写された画像構成剤に固化液を供給する固化液供給
装置が備えられる。
【0012】このように構成することにより、フェザリ
ング、カラーブリード、裏写り、あるいは紙の変形など
のない高品質な画像を、低エネルギーで高速に、画像支
持媒体、特に普通紙上に形成可能な画像形成方法及び画
像形成装置を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1(a)〜(f)は、本発明に
係る画像形成方法の一例を示す図である。本発明では、
先ず図1(a)に示すように、画像構成剤として着色剤
を有する粒子(着色粒子)2の薄層を、公知の方法によ
って画像構成剤担持体4上に形成する。例えば、画像構
成剤担持体4と図示しないブレードとの間で摺擦するこ
とで粒子を摩擦帯電しつつ画像構成剤担持体上に薄層を
形成したり、粒子保持ロールとブレードとの摺擦によっ
て摩擦帯電し粒子保持ロール上に薄層を形成したのち
に、画像構成剤担持体と粒子保持ロールとの間にバイア
ス電圧を印加して画像構成剤担持体上に粒子を全面現像
することによって薄層を形成する。
【0014】次に、図1(b)に示すように、形成され
た着色粒子1の薄層へ画像情報にもとづいて無色の水滴
8を吐出する。水滴8は、粘度が1mPa・s前後と低
い水を使用できるので、従来の圧電素子や加熱素子を用
いたインクジェット方式で印字できる。また、染料など
の着色剤を含まないため、従来のインクジェットで問題
となっていたノズルの詰まりなどを生じない。画像構成
剤担持体4上に着弾した水滴8は画像構成剤担持体の表
面を広く拡散しないことがドット形状の維持のために必
要である。従って、画像構成剤担持体表面の表面張力は
水滴の表面張力よりも小さくなるように選択されること
が好ましい。すなわち、水滴の表面張力γwa>画像構成
剤担持体の表面張力γplとすることで水滴の画像構成剤
担持体表面への広がりが抑制される。水滴として吐出す
る水に添加する水溶性有機溶媒や界面活性剤の種類や量
を調整することと、画像構成剤担持体表面にシリコーン
系、あるいはフッ素系の撥水性を有する材料を選択する
ことが好ましい。
【0015】ここで着色粒子2は少なくとも水溶性高分
子を有している。水溶性高分子は例えば多糖類高分子で
あり、これが水に溶解する速度は高分子の分子量が同じ
でも、その高分子の形態によって異なる。すなわち、多
糖類高分子を凝集させたのち粉砕して得られた粉末は、
水への溶解速度が極めて遅く数分以上を要した。一方、
多糖類高分子を水へ溶解したのち、これを膜状に薄く延
展して乾燥したものは、水への溶解速度が約1秒以下と
速かった。この膜状に乾燥した水溶性高分子を観察する
と細かな孔(空隙)が空いており、詳細なメカニズムは
不明であるが、これが水の浸透拡散の速度を速め、高分
子全体に水が速く行き渡る理由のひとつと思われる。従
って、画像構成剤へカチオン性イオンを含む水を高速に
浸透させるために、かつ粉体の中心部、あるいはフィル
ムの表裏にカチオン性イオンを含む水を均一に高速に浸
透させるために、粉体あるいはフィルムに細かい孔があ
いていることは有効である。さらにはこの孔が連続した
多孔質であることが望ましい。すなわち、孔の中に水が
浸透するとともに孔の中の空気が抜ける構造である。こ
うすることによって、画像構成剤全体に均一に高速に水
が浸透する。厚さが数μmの画像構成剤の場合に1ms
ec以内で浸透した。
【0016】着色粒子2は、図1(c)に示すように、
水滴8と接触すると膨潤、溶解して水滴と一体となり、
増粘された水滴となる。この粘性を利用して、図1
(d)のように、画像構成剤担持体4上から画像形成媒
体11へ増粘した水滴が粘着転写される。画像構成剤担
持体4は、また、膨潤・溶解した着色粒子10を効率よ
く用紙などの画像支持媒体11へ転写するために、この
着色粒子10の剥離性が高いこと、および用紙表面の凹
凸への追従性のよい適度な弾力性が求められる。剥離性
は前記の表面張力の調整、撥水性の材料の選択と共通す
る。弾力性は、画像構成剤担持体4の表面にゴム硬度3
0から60のシリコーンゴムやフッ素ゴムを胆持するこ
とで得られる。
【0017】本発明では、水滴に膨潤、溶解した着色粒
子の粘性抵抗の増大や内部凝集力の増大によって、普通
紙の繊維中へのインクの浸透速度が減少して浸透範囲が
狭まること、あるいは着色粒子に分散された染顔料の拡
散が抑制されて異色インク間の混合速度が遅くなること
により、フェザリングやカラーブリードの問題が解決さ
れる。
【0018】本発明では、図1(d)に示すように、膨
潤・溶解した着色粒子10を画像支持媒体11上へ粘着
転写すると同時に、画像構成剤担持体4上の膨潤・溶解
していない着色粒子が画像支持媒体11上へ転移しない
ように、画像構成剤担持体4と画像支持媒体11の支持
体との間に電界を印加する。具体的には、画像支持媒体
11を加圧する加圧ロール9に電源20を接続して行
う。これにより非画像部の着色粒子2は画像支持媒体1
1に転移することなく画像構成剤担持体4に残り回収再
利用されるので、非画像部が汚れることが回避できると
共に、画像支持媒体の全面に着色粒子が転写されて大量
の着色粒子を消費することが回避される。この時、画像
構成剤担持体4および画像支持媒体11間の支持体との
間に膨潤・溶解した着色粒子10を介してリークが発生
しないように電界を印加するとともに、画像構成剤担持
体4の表面及び対向する画像支持媒体11の支持体(ロ
ール)の絶縁性を確保する。
【0019】本発明では、また、膨潤・溶解した着色粒
子10を画像支持媒体11上へ粘着転写する前に、画像
構成剤担持体4上の膨潤・溶解していない着色粒子2を
画像構成剤担持体4から取り除くようにする。こうする
ことにより、上記と同様に、非画像部の着色粒子2は回
収再利用されるので、非画像部が汚れることが回避でき
ると共に、画像支持媒体11の全面に着色粒子が転写さ
れて大量の着色粒子を消費することが回避される。その
手段としてはエアーで吸い取って又は吹き飛ばして回収
することがあげられる。
【0020】画像支持媒体上に転写された着色粒子10
には、図1(e)に示すように、必要に応じて固化液1
3が固化液塗布ロール15を介して供給される。これに
より、図1(f)に示すように、膨潤・溶解した着色粒
子10が画像支持媒体11に高速に固定される。よって
本発明では、高速に複数枚のプリントを印字する際に問
題となる裏写りや、用紙の波打ち・カールなどの課題を
解決することができる。ここで着色粒子は少なくとも水
溶性高分子、例えば多糖類高分子を有し、固化液は少な
くとも金属塩と水を有する。本発明は、水溶性高分子、
例えば多糖類高分子と金属塩とが3次元架橋反応して瞬
時に強固な3次元マトリックスを形成することを利用す
るものである。
【0021】カラー画像を形成する場合、本発明では、
まず画像構成剤担持体上に少なくともカラー着色剤を有
する粒子の薄層を形成し、前記粒子の薄層上に水滴を画
像信号に基づいて順次形成し、次いで前記水滴により膨
潤・溶解した前記カラー着色剤を有する粒子を、画像支
持媒体上へ粘着転写する。これを、複数のカラー着色剤
を有する粒子を用いて繰り返して行い、画像支持媒体上
にカラー画像を形成する。さらに必要に応じて、転写さ
れた画像支持媒体上の膨潤・溶解したカラー着色剤を有
する粒子に固化液を供給することにより、膨潤・溶解し
たカラー着色剤を有する粒子を画像支持媒体に固定す
る。これにより、フェザリングやカラーブリードのない
画像を形成する。
【0022】図2は、本発明に係る画像形成装置の一例
を示す構成図である。図のように、着色粒子供給装置1
には着色粒子2が充填されている。着色粒子2は、粒子
搬送パドル3上に保持されてパドル3と矢印方向へ回転
する画像構成剤担持体4とのニップ領域へ搬送される。
このニップ領域の下流で着色粒子2は粒子層厚規制ブレ
ード5によって着色粒子層の厚さが一層に制御され、画
像構成剤担持体4上に着色粒子2の着色粒子層6が形成
される。着色粒子層6は画像構成剤担持体4の回転によ
り印字装置7へ搬送され、印字装置7から画像信号に基
づいて水滴8が着色粒子層6上に吐出される。着色粒子
層6上に着弾した水滴8は画像構成剤担持体の回転によ
り加圧ロール9と画像構成剤担持体4とのニップ領域へ
搬送され、膨潤・溶解した着色粒子10として用紙など
の画像支持媒体11へ転写される。転写時に膨潤・溶解
していない着色粒子を画像支持媒体11へ転移させない
ように、電源20を用いて、加圧ロール9に逆バイアス
電圧を印加する。あるいは、また、転写前段階で膨潤・
溶解していない着色粒子をエアーで吸い取って又は吹き
飛ばして画像構成剤担持体より除去する。裏移りが発生
しないほどプリント出力速度が遅い場合は、画像支持媒
体11へ転写された膨潤・溶解した着色粒子10は自然
乾燥され、画像支持媒体11上に固定される。
【0023】また別に、高速プリントで複数枚出力時に
裏写りが発生する場合は、膨潤・溶解した着色粒子10
は固化液供給装置12へ搬送される。固化液供給装置1
2は固化液13が充填されており、スポンジなどででき
た固化液供給ロール14により固化液塗布ロール15上
に固化液13が供給され、固化液13が膨潤・溶解した
着色粒子10上に塗布される。膨潤・溶解した着色粒子
10は固化液13の付加により瞬時に固化して画像支持
媒体11上に固定される。なお、固化液供給装置12
は、固化液13を膨潤・溶解した着色粒子10に吐出、
噴霧するインクジェット装置やミスト発生装置を用いる
こともできる。
【0024】印字装置7には、オリフィスからインクを
吐出させるインクジェット記録装置が適用できる。水滴
を形成するための水は粘度が1mPa・s前後と小さい
ので、従来から知られている、ピエゾ方式、サーマルジ
ェット方式、静電吸引方式などのインクジェット記録装
置を適用することができる。インクジェット記録装置か
ら吐出された水滴8は画像構成剤担持体4上に形成され
た着色粒子6に着弾する。吐出された水滴は約5〜10
m/secの速度で着色粒子層6に着弾し、着色粒子層
6は水滴8により、膨潤・溶解して増粘した着色粒子1
0となる。
【0025】画像構成剤担持体4はアルミニウム製の素
管と素管の表面層として弾性体を胆持した構成のドラム
である。画像構成剤担持体4の表面は、吐出された水滴
8が広がって画素形状を乱す現象を回避するために、そ
してまた、着色粒子10を効率よく用紙などの画像支持
媒体11へ転写するため、および用紙表面の凹凸への追
従性を良好にするために、ゴム硬度30から60のシリ
コーンゴムやフッ素ゴムを用いる。また、転写時に膨潤
・溶解していない着色粒子を画像支持媒体へ転移させな
いために、いわゆる逆バイアス電圧を画像構成剤担持体
と画像支持媒体の支持体(加圧ロール)との間に印加す
るため、リーク防止を考慮して半導電性弾性層の体積抵
抗を1010Ω・cm以上とした。
【0026】着色粒子2は水溶性高分子を含有するが、
水溶性高分子としては、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸アミドなどの合
成高分子、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、カラゲー
ナンなどの多糖類高分子があげられる。さらに、多糖類
高分子としては、寒天(アガロース)、カラゲーナン、
アルギン酸ナトリウム、カードラン、ペクチン、コンニ
ャクマンナン、ジェランガム、カードラン、キサンタン
ガム、デンプン、ガラクトマンナン、ニトロセルロー
ス、ペクチニン、プロテオグリカン、グリコプロテイ
ン、ベイジェランなどがあるが、これらに限られるもの
ではない。
【0027】多糖類高分子を用いる場合、その分子量
は、10,000以上、好ましくは50,000以上で
1,000,000以下が適当である。これは、分子量
が10,000以下の場合は、皮膜形成能が不足して画
像構成物の画像支持媒体への定着強度が低く、また1,
000,000以上の場合は、多糖類高分子を含有する
画像構成物が硬くなりすぎ画像支持媒体への延展性が悪
くなるからである。
【0028】また固化液13は金属塩を含有するが、こ
の金属塩としては、カリウムイオン、セシウムイオン、
カルシウムイオン、マグネシウムイオン、ストロンチウ
ムイオン、バリウムイオン、アルミニウムイオン、鉄イ
オン、銅イオン、酸化バナジウムイオンなどを持つ塩が
挙げられるが、これらに限られるものではない。
【0029】また、着色剤としては、多糖類高分子の3
次元マトリックス形成と組み合わせて高速定着する場合
は、3次元マトリックス形成に関与する染顔料は好まし
くないので、用いる多糖類高分子種に応じて、3次元マ
トリックス形成に関与しない染顔料を選択する。さら
に、染顔料の溶解、分散状態をさらに安定化させるた
め、いわゆる界面活性剤、分散剤、包接化合物等を添加
してもよい。但し、多糖類高分子の3次元マトリックス
形成と組み合わせて高速定着する場合は、3次元マトリ
ックス形成に関与するイオン性を持つ界面活性剤は好ま
しくないので、用いる多糖類高分子種に応じて、3次元
マトリックス形成に関与しない添加剤を選択する。
【0030】図3は、本発明に係るカラー用の画像形成
装置の一例を示す構成図である。カラー用の画像形成装
置は、図1の単色用の画像形成装置と同様な構成の装置
を各色用に複数台備えて構成される。すなわち、図のよ
うに、黒(BK)着色粒子2、シアン(C)着色粒子1
6、マゼンタ(M)着色粒子17、イエロー(Y)着色
粒子18の各色のタンクを有し、矢印方向に移動する画
像構成剤担持体上に各色の着色粒子の薄層を形成し、画
像情報に基づいて各色の着色粒子上に水滴が印字され
る。形成された各色の膨潤・溶解した着色粒子は用紙な
どの画像支持体11に各色重ねて順次転写され、続いて
固化液供給装置12により固化液13を、各色の膨潤・
溶解した着色粒子が重なり形成された画像上に供給し
て、カラー画像を画像支持体11上に定着させる。
【0031】
【実施例】(実施例1)着色粒子を噴霧乾燥法で作成し
た。スペシャルブラックBayer A−SF(Bay
er社製)80重量部、ナトリウムスルホン酸ホルマリ
ン縮合物4重量部を水に分散し、これに分子量180、
000のアルギン酸ナトリウム(紀文フードケミファ社
製)100重量部を添加し溶解し、重炭酸ナトリウム5
重量部を加えて分散して得られた水溶液を噴霧乾燥し、
分級して、平均粒径7μmの黒色の着色粒子を得た。こ
の黒色の着色粒子に疎水性シリカR972を0.5重量
部を混合攪拌して流動性に優れた粒子を得た。次に塩化
カルシウムの5重量部の水溶液(pH7.8)を調整し
た。
【0032】上記で得られた着色粒子を図2に示した装
置に適用して画像構成剤担持体上に着色粒子の薄層を形
成した。さらに、画像信号に基づいて圧電素子で駆動す
るインクジェット装置から水滴を吐出し、加圧ロール9
に逆バイアス電圧1000Vを印加しつつ、膨潤・溶解
した着色粒子を画像構成剤担持体から普通紙(FX−J
紙)上に粘着転写して画像を作像した。この普通紙上の
画像上に固化液塗布ロール15により塩化カルシウム水
溶液を塗布して、普通紙上に画像構成物が固定された記
録物を得た。
【0033】(実施例2)上記実施例1のスペシャルブ
ラックBayer A−SF(Bayer社製)を、
C.I.Pigment No.R122、また、C.
I.PigmentNo.Blue 15に、また、
C.I.Pigment No.YellowY83に
それぞれ代えて、マゼンタの着色粒子、シアンの着色粒
子、イエローの着色粒子を得た。これらの着色粒子に疎
水性シリカR972を0.5重量部を混合攪拌して流動
性に優れた各色の粒子を得た。次に塩化カルシウムの5
重量部の水溶液(pH7.8)を調整した。
【0034】上記で得られた各色の着色粒子を図3に示
した装置に適用して各画像構成剤担持体上に着色粒子の
薄層を形成した。さらに、各色について順次、画像信号
に基づいて圧電素子で駆動するインクジェット装置から
水滴を吐出し、これを画像構成剤担持体から普通紙(F
X−J紙)上に密着転写してカラー画像を作像した。こ
の普通紙上のカラー画像上に固化液塗布ロール15によ
り塩化カルシウム水溶液を塗布して、普通紙上に画像構
成物が固定された記録物を得た。
【0035】実施例1、2で得られた記録物について、
性能評価を行った。フェザリング、カラーブリード、定
着強度、定着時間、波打ち、裏写り、及び耐水性の各項
目について評価したところ、いずれも良好であった。こ
のように本発明においては、着色粒子の溶融や水分乾燥
のための多大なエネルギーを必要とせず、低エネルギー
消費でかつ高速に、普通紙上にフェザリング、カラーブ
リード、裏写り、紙の変形などのない、高品質画像を形
成することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、高品質な画像を低エネ
ルギーで高速に画像支持媒体に形成可能な画像形成方法
および画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は本発明に係る画像形成方法の
一例を示す図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の一例を示す構成図
である。
【図3】本発明に係るカラー用の画像形成装置の一例を
示す構成図である。
【符号の説明】
1 着色粒子供給装置 2 着色粒子 3 粒子搬送パドル 4 画像構成剤担持体 5 粒子層厚規制ブレード 6 着色粒子層 7 印字装置 8 水滴 9 加圧ロール 10 膨潤・溶解した着色粒子 11 画像支持媒体 12 固化液供給装置 13 固化液 14 固化液供給ロール 15 固化液塗布ロール 16 マゼンタ着色粒子 17 シアン着色粒子 18 イエロー着色粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H086 BA04 BA35 3B005 FB22 4J039 AB01 AB02 AD06 AD12 AF07 BA10 BA15 BA16 BA21 BA29 BA30 BA32 BA37 BA39 BC60 BE01 BE02 BE12 BE33 CA03 CA06 DA08 EA15 EA16 EA17 EA19 EA38 EA42 EA43 EA46 GA05 GA24

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像構成剤担持体上に少なくとも着色剤
    を有する画像構成剤の層を形成し、前記画像構成剤の層
    上に画像信号に基づいて液滴を付与し、前記液滴により
    膨潤・溶解した画像構成剤を画像支持媒体上へ転写して
    画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 複数の画像構成剤担持体上にそれぞれ異
    なるカラー着色剤を有する複数の画像構成剤の層を個別
    に形成し、前記各画像構成剤の層上にそれぞれ画像信号
    に基づいて液滴を付与し、前記液滴により膨潤・溶解し
    た各画像構成剤を順次画像支持媒体上へ転写してカラー
    画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記液滴の付与されていない画像構成剤
    が前記画像支持媒体上へ転移しないように前記画像構成
    剤担持体と画像支持媒体の間に電界を印加することを特
    徴とする請求項1又は2記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記膨潤・溶解した画像構成剤を画像支
    持媒体上へ転写する以前に、前記液滴の付与されていな
    い画像構成剤を画像構成剤担持体から取り除くことを特
    徴とする請求項1又は2記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記画像構成剤担持体の表面が撥水性を
    有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成
    方法。
  6. 【請求項6】 前記画像構成剤が少なくとも水溶性高分
    子を有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像
    形成方法。
  7. 【請求項7】 前記水溶性高分子が多糖類高分子である
    ことを特徴とする請求項6記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記画像構成剤が多孔質であることを特
    徴とする請求項1又は2記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記画像支持媒体上に転写された画像構
    成剤に固化液を供給することを特徴とする請求項1又は
    2記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 前記固化液が少なくとも金属塩と水を
    有することを特徴とする請求項9記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 画像構成剤担持体上に少なくとも着色
    剤を有する画像構成剤の層を形成する画像構成剤供給装
    置と、前記画像構成剤の層上に画像信号に基づいて液滴
    を付与する印字装置と、前記液滴により膨潤・溶解した
    画像構成剤を画像支持媒体上へ転写する転写装置とを備
    えたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 【請求項12】 画像構成剤担持体上に少なくともカラ
    ー着色剤を有する画像構成剤の層を形成する画像構成剤
    供給装置と、前記画像構成剤の層上に画像信号に基づい
    て液滴を付与する印字装置と、前記液滴により膨潤・溶
    解した画像構成剤を画像支持媒体上へ転写する転写装置
    とを備えた組を、前記カラー着色剤を変えて複数縦列配
    置して構成したことを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記画像支持媒体上へ転写された画像
    構成剤に固化液を供給する固化液供給装置を備えたこと
    を特徴とする請求項11又は12記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101444789B1 (ko) 2013-04-12 2014-09-30 신라지엠(주) 디지털 전사날염 제품 제조 장치

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