JP2000107984A - 電磁鋼板の切削性評価方法 - Google Patents

電磁鋼板の切削性評価方法

Info

Publication number
JP2000107984A
JP2000107984A JP10276932A JP27693298A JP2000107984A JP 2000107984 A JP2000107984 A JP 2000107984A JP 10276932 A JP10276932 A JP 10276932A JP 27693298 A JP27693298 A JP 27693298A JP 2000107984 A JP2000107984 A JP 2000107984A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chip
cutting
chips
pattern
machinability
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10276932A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuyo Maeda
光代 前田
Hiroyoshi Yashiki
裕義 屋鋪
Yasutaka Okada
康孝 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP10276932A priority Critical patent/JP2000107984A/ja
Publication of JP2000107984A publication Critical patent/JP2000107984A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Soft Magnetic Materials (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁鋼板の切削性を正確かつ簡便に評価する
方法を提供する。 【解決手段】 電磁鋼板の端面を切削したときの切り屑
の形状を、予め分類された切り屑パターンに分類し、そ
の構成比から切削性を評価する。切り屑パターンを良好
と不良の2段階に分類し、不良率(全体個数に対する不
良個数)で評価してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁鋼板の切削加
工性の評価方法に関し、特に回転機の回転子、固定子に
旋盤加工する場合の切削性の評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁鋼板は変圧器、安定器などの静止機
器や、電動機、発電機等の回転機の鉄心材料として用い
られる。このような材料には優れた磁気特性が要求され
るが、鉄心を製作する段階で、打ち抜き性・かしめ性・
切削性などの加工性の良いことも要求される。しかしな
がらこれまで、無方向性電磁鋼板における切削性は、打
ち抜き性やかしめ性と比較して重要視されることが少な
かった。
【0003】回転機の回転子、固定子は電磁鋼板を打ち
抜き、積層後、回転子/固定子間のエアギャップの寸法
精度を高めるため、旋盤による切削加工が行われる。と
くに回転子の鉄心は回転中の動的バランスが重要である
ため精度の高い切削を行うことが多い。切削性に劣る材
料を用いると、鉄心の製作段階で切削工具の取り替え頻
度が高くなり作業性や生産コストが低下する。
【0004】従来の電磁鋼板の切削性の評価は例えば、
特開平5−331602号公報等に開示されたように、
電磁鋼板鋼材の切削性の評価をする際、被削材を一定時
間切削して、その時の工具の摩耗量で評価する方法が一
般的であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】切削性に劣る材料で
は、切削によるバリが発生しやすく、バリの処理に手間
がかかる。回転子や固定子には磁極を形成するための溝
が設けられているが、バリはこの溝の縁部または端部で
発生しやすい。切削バリを残したまま回転機に組み込む
と、鉄心の積層間で電気的な短絡が発生し、鉄損が増加
したり、鉄心が過熱する恐れがある。あるいは、使用中
にバリがはがれて回転子−固定子間のエアギャップに巻
き込まれて積層の破損やコイルの絶縁破壊を生じたりす
る。そのため、組み立て前に切削バリを除去しなければ
ならないが、このバリ除去作業は余分な作業工数が発生
すること、バリ除去設備が必要なこと、ハンドリング作
業の安全が損なわれること等の問題がある。従って、切
削性を評価するについては、バリの発生状況も評価する
べきである。
【0006】しかし、従来の被削材を一定時間切削し
て、その時の工具の摩耗量で評価する方法には下記の問
題がある。
【0007】(a) 一定時間(10〜30分)の切削を行
うため、試験時間が長い。 (b) 被削材に発生するバリを評価していないため、評価
指標としては十分ではない。
【0008】本発明の目的は、電磁鋼板の切削性を精度
よく、かつ簡便に評価する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、切削加工
を多用する回転子の材料である無方向性電磁鋼板につ
き、各種の製造条件で素材鋼を溶製し、各種の圧延、焼
鈍条件で試験材を作製し、回転子の形状に打ち抜き、積
層し試験材とした。これらの試験材について切削加工試
験を実施し、切り屑と切り欠き溝部の端面に発生する切
削バリを多数観察した。
【0010】図1は外周に溝部のある回転子の切削面の
状況を示す模式図で、同図(a) は良品の場合、同図(b)
は不良品の場合である。同図(a) の切削性が良好な場合
は、切削端面は規則正しく、むしれたような形ではない
が、同図(b) の切削性不良の場合はむしれたようになっ
ており、バリ8が発生している。
【0011】図2は代表的な切り屑の形状を示す拡大模
式図で、同図(a) は良好な切削性を示す試験材から発生
した切り屑の場合、同図(b) は切削性の悪い試験材の切
り屑の場合である。図1(b) に示すように、切削面にバ
リ8が発生しやすい試験材では、切り屑にも、むしれや
裂け目が出やすいことがわかる。以下、切り屑について
もこれらをバリ8と記す。
【0012】図3は各種の切り屑の形状パターンを示す
模式図である。試験材の切削バリの観察と切り屑のパタ
ーンの対応を調査すると、試験材の切削バリが少ないも
のは図3に示す、パターン1(基本型)、パターン2
(細い)またはパターン3(棒状)の切削屑が主体で、
切削バリの長いもの、むしれや裂け目が発生した試験材
ではその切り屑はパターン4以下の形状のものが混在
し、パターン1〜3の形状の切り屑が少ない。
【0013】このことから、切り屑を採取し、切り屑の
良否の構成比によって、バリ発生の面から切削性を評価
できるのではないかと着想し、切り屑のパターンを良好
(前記のパターン1〜3)と、不良(図3のパターン4
〜18)との2分類とし、切り屑不良率=(不良切り屑
数/全切り屑数)で定義し、切削バリの長さb(図1参
照)と切り屑の不良率の関係を調査した。
【0014】図4は切り屑不良率と切削バリ長さの関係
を示すグラフである。同図に示すように、切り屑不良率
と切削バリ長さとは良く対応しており、切り屑不良率が
切削性の評価指標として使える可能性を示唆している。
【0015】さらに、試験材を長時間切削したとき、切
り屑がどのように変化するかを調査した。
【0016】図5は各種の試験材について、切削時間と
切り屑不良率との関係を示すグラフである。切削条件
は、切削速度150m/min、送り量0.2mm/回
転、切り込み量0.5mmである。同図に示すように、
切削時間が長くなると、切り屑不良率が大きく増大する
試験材と、切削時間に関わらず、切り屑不良率があまり
変化しない試験材があることがわかった。また、工具が
新しいときでも、試験材の種類によって切り屑不良率が
高いものと低いものとがあることがわかった。
【0017】切り屑不良率が時間とともに増大する試験
材は、材料が硬くて粘り強く、工具の摩耗の進行が早い
のではないかと考え、工具の摩耗量と切り屑不良率との
関係を調査した。
【0018】図6は工具の摩耗量と切り屑不良率との関
係を示すグラフである。
【0019】試験材によっては、工具摩耗量と切り屑不
良率との関係が明確でない試験材(試験材番号A〜C)
もあるが、試験材D〜Fでは、工具摩耗量と切り屑不良
率とが良く対応していることがわかる。
【0020】以上のことから、切り屑不良率を指標にと
ると、被切削材のバリ長さ、すなわちバリの発生状況の
みならず、切削工具の摩耗状況をも推定することがで
き、切り屑不良率を求めれば、その材料が切削性に優れ
ているか否かの評価が可能であることがわかった。
【0021】また、図4〜6では切り屑パターンを良好
と不良の2種に分類したが、「やや良」、「やや不良」
など、中間の分類を増やすことにより、さらに評価精度
が向上することが考えられる。
【0022】上記の知見に基づいて完成した本発明の要
旨は、以下の(1) および(2) にある。 (1) 電磁鋼板の端面を切削したときの切り屑を採取し、
個々の切り屑の形状を、予め分類された切り屑パターン
に分類し、その構成比から切削性を評価することを特徴
とする電磁鋼板の切削性評価方法。
【0023】(2) 切り屑のパターンを良好パターンと不
良パターンとの少なくとも2段階に分類し、両者の構成
比から切削性を評価することを特徴とする前記(1) 項に
記載の電磁鋼板の切削性評価方法。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の評価方法を実施するには
まず、試験対象の電磁鋼板を円板または外周に溝部を設
けた円板に打ち抜き、5〜10枚の積層体を作る。これ
を旋盤にセットし打ち抜き面(端面)を切削する。評価
試験用の切削工具は、例えばブレーカ付サーメットチッ
プ等、硬度の高い切削工具を用いるのが好適である。
【0025】切削工具や被削材の種類によって最適な切
削条件は異なるが、切削速度は50〜500m/s、切
り込み量は0.01〜1.0mm、送りは0.01〜
0.5mm/回転の範囲にするのがよい。
【0026】この時発生する切り屑の0.001〜0.
01g程度を採取し、ガラス板の上に散布する。このと
き、切り屑同士が重ならないよう、個数密度が10〜1
00個/cm2 にするのがよい。
【0027】これを倍率10〜50倍の顕微鏡視野に入
れ、切り屑試料をのせたガラス板上を5〜10個所TV
カメラで静止画を撮像する。この結果、切り屑数にして
100〜200個程度が撮像されるようにするのが望ま
しい。これらの条件は後述の画像処理を考慮して、1つ
の切り屑の画像がほぼ、30×30〜200×200画
素の枠の範囲にちょうど収まるようにすると画像処理速
度を維持しながら、適正な精度が得られる。
【0028】次に画像処理を行う。図7は本発明の切削
性評価方法を実施する装置例の概要図である。同図にお
いて、符号1は試料、2は顕微鏡、3はTVカメラ、4
は画像レコーダ、5は画像処理装置、6は制御装置、7
は入出力装置である。画像レコーダ4に前記5〜10個
所の画像が記録された段階以後を説明する。制御装置6
によって、画像レコーダ4から1枚ずつ画像が取り出さ
れ、画像処理装置5に入力される。画像処理装置5から
は、以下に述べる方法によって1枚の画像中の各切り屑
形状の良否判定結果が得られ、制御装置6に返される。
これを、撮像した画像枚数だけ繰返す。その後、制御装
置6では、全画像についての合計不良切り屑数(B)/
切り屑全個数(T)を求め、これを切り屑不良率R=B
/Tとして、入出力装置7に表示する。
【0029】図8は画像処理装置5の内部の判定処理方
法を示すフローチャートである。図9は、公知の画像処
理手法の概要を示す模式図で、同図(a) はチェーンコー
ドの方向量子化、同図(b) は輪郭のチェーンコード化
例、同図(c) はスケルトン処理、同図(d) は図形痩せ処
理、同図(e) は図形太らせ処理を表す。
【0030】図8において、ステップ1(S1と標記す
る。以下同様)ではTVカメラ3で捉えられた画像の2
値化処理およびノイズ除去処理をおこなう。ノイズ除去
とは、画像中のしみ、視野の枠、視野の枠に懸っている
切り屑像などを取り除くことである。そのほか、輪郭線
のコントラストが弱い場合、2値化すると、細かいギザ
ギザ(ジャギーノイズ)が発生することがあるが、図9
(e) の輪郭の太らせ処理をし、次いで同じ幅の痩せ処理
を施すと輪郭線のジャギーノイズを消去することができ
る。以上のノイズ処理の結果、画像は白黒2階調のみの
格子点データに変換される。以下の説明では、画像は切
り屑が黒、背景が白で表現されているものとする。
【0031】S2では、画像の左上から順に右方向に走
査を開始し、像の輪郭の有無、即ち白地から黒地に変化
するを位置を探索する。輪郭の1点が見つかったら、そ
の位置から例えば左回りに輪郭をたどってゆき、もとの
点に戻るまでの輪郭線のX−Y座標を記憶する。これに
よって、一つの切り屑の像が抽出される。実際には、輪
郭線は図9(a) のようなチェーンコードの方向量子化を
用い、図9(b) のようなチェーンコードで表現すると記
憶容量を節減できるるので好ましい。
【0032】その後、さらに走査を続け、画像内のすべ
ての切り屑像を抽出する。このとき、すでに抽出された
切り屑を2重にカウントしないよう、抽出済みの輪郭線
情報を参照する。
【0033】S3では、微小な屑、穴明き像を除去す
る。微小屑除去は1種のノイズ処理である。穴明きは切
り屑自体がループ状になっているもの、または2つ以上
の切り屑の重なり等の処理である。
【0034】微小屑は輪郭長さLがある一定値より小さ
いものを判定する。輪郭長さLは図9(b) のチェーンコ
ード化の例で、ne を偶数チェーンコード個数、no
奇数チェーンコード個数として、L=(ne + 2・n
o )として求められる。
【0035】穴明きは、「輪郭線から求められる塗りつ
ぶしの面積Sが、輪郭内の画像の黒地点数より一定以上
大きいとき」の条件で求められる。
【0036】S4以下が一つの切り屑画像のパターンの
良否判定である。S4は切り屑形状が極端に短い(図3
のパターン15)、または太い形状(パターン14)、
極端に細い切り屑(図3のパターン3よりも細長い)ま
たはビビリ裂け、ビビリのような複雑な出入りの多い形
状(パターン11、12等)を不良切り屑と判定するス
テップである。例えば、L2 /Sが18(縦横比が2:
1の長方形等がこれに相当する)以下であれば、太い、
2 /Sが100以上(縦横比25:1の長方形等がこ
れに相当)であれば、細長、またはビビリ、ビビリ裂け
型と判定し、切り屑不良とする。
【0037】S5は切り屑に鋭い裂け目がないかを判定
するステップである。この判定は、図9(b) のような左
回りのチェーンコードのK個の区間の平均方向(量子化
コード)とそれまでのK個の区間の平均方向に対して、
2以上減少した場合、すなわち輪郭を左回りにたどって
行くとき、進行方向が右回りに90°以上変化すると
き、角度90°以下の鋭い裂け目があると判定する。こ
の判定で図3ではむしれ(パターン4)、幅方向むしれ
(パターン5)、半裂(パターン8)、幅方向裂け(パ
ターン9)、棒状裂け(パターン10)、ビビリ(パタ
ーン12)、ビビリ裂け(パターン11)、折れ(パタ
ーン16)、ねじれ(パターン17)、が鋭い裂けがあ
る、と判定される。
【0038】S6は切り屑形状が多数のギザギザ状にな
っているかの判定ステップである。この判定には切り屑
図形のスケルトン処理を行う。スケルトン処理とは、図
9(c) に示すように、図形の芯または骨格を抽出する処
理である。切り屑形状が複雑で例えばギザギザ状であれ
ば、スケルトンが何本も分岐したものになる。逆に元の
図形が完全な円であれば、スケルトンは中心の1点のみ
となり、正方形であれば対角線が抽出され、分岐数は
4、長方形であれば、長手方向の芯線とこの両端から頂
点への4本の線が抽出され、分岐数は5である。たとえ
ばスケルトン分岐数が10以上のとき、ギザギザ状と
し、不良切り屑と判定する。この判定で図3の幅方向む
しれ(パターン5)、半裂(パターン8)、ビビリ裂け
(パターン11)、ビビリ(パターン12)等が検出さ
れる。
【0039】S7は図形にくびれがないかの判定ステッ
プである。この処理は、図9(d) に示すように、図形痩
せ処理、即ち白の太いフェルトペンで輪郭をなぞるよう
な処理を繰返し行ったとき、黒地で描いた切り屑図形が
次第にやせてくることに対応する。このとき、元の面積
の50%まで痩せ処理を行うまでに、図形が2以上に分
裂した場合、もとの図形にくびれがあったものとし、不
良切り屑と判定する。この判定で図3ではバリ付着(パ
ターン6)、小バリ(パターン7)、幅方向裂け(パタ
ーン9)、折れ(パターン16)、ねじれ(パターン1
7)、くびれ(パターン18)が検出される。
【0040】図8のフローチャートでは、切り屑形状の
良否のみの判定としたが、上記のそれぞれのパターン番
号を同定することも可能である。すなわち、上記の(e)
各種判定の組合わせによって、例えばビビリ裂け、ビビ
リ(パターン11、12)は例えば、S4、S5、S6
の判定がすべて不良と判定され、S7では良と判定され
たもの、と定義すればよい。
【0041】このように、パターン番号を分類すること
によって、良、中、不良の3段階、もしくは多段階に分
類し、各分類の重み付き平均等を算出することによっ
て、切り屑の評価の精度を向上できる。
【0042】また、パターン番号別に分類し、その構成
比が大きいもの(例えば、1種のパターンで10%以上
ある場合)の特徴から、切削性の他の特徴(切削速度や
切り込み深さの適正さなど)に関する情報を提供するこ
とも可能である。
【0043】図8のフローチャートでは、S4〜S7の
処理はそれぞれ独立しているため、並列処理が可能であ
り、画像処理装置を高速化することができる。
【0044】
【実施例】表1に示すA〜Fの各種の化学組成の電磁鋼
板から切削サンプルを作成し、切削性を従来方法と、本
発明の方法とで比較した。
【0045】従来の方法による評価では、一定時間で切
削加工した工具の摩耗量を光学顕微鏡にて計測し、切削
工具の逃げ面の平均摩耗量が0.2mm以上になった場
合のサンプルを従来方法による切削性不良品と判定し
た。
【0046】このとき、切削バリの発生する様子を光学
顕微鏡で観察し、長さ0.2mm以上の切削バリの個数
が電磁鋼板の積層枚数の20%を超えたサンプルを顕微
鏡観察による不良品とし、バリの評価の基準とした。
【0047】本発明の方法として、一定時間切削加工し
た試験体から採取した切りくずの形状を画像解析によっ
て切りくず不良率を算出することで判定し、切りくず不
良率が40%を超えたサンプルを本発明法の評価による
不良品とした。
【0048】1サンプル当たり判定に要する時間は従来
方法は7〜10分程度であったが、本発明方法では1分
程度であった。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】表2に示すように、従来の判定方法では切
削性良好と判定したサンプルにおいても、顕微鏡の観察
ではバリの発生が見られ、切削性の総合評価としては精
度が十分ではないことがわかった。
【0052】本発明の方法では、従来方法で良好と判定
し、かつ顕微鏡観察でもバリが発生していないサンプル
B、D、Fを良好と判定し、従来方法では良好と判定し
たサンプルC、Eについて、不良と判定しており、バリ
の顕微鏡観察と良く対応していた。
【0053】以上から、本発明の判定方法は、従来の工
具の摩耗量による判定より精度よく切削性を評価できる
ことがわかった。
【0054】
【発明の効果】本発明により、電磁鋼板の切削性を工具
摩耗とバリの発生の両面から正確かつ簡便に評価できる
ので、電磁鋼板の品質管理に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外周に溝部のある回転子の切削端面の状況を示
す模式図で、同図(a) は良品の場合、同図(b) は不良品
の場合である。
【図2】代表的な切り屑の形状を示す拡大模式図で、同
図(a) は良好な切削性を示す試験材から発生した切り屑
の場合、同図(b) は切削性の悪い試験材の切り屑の場合
である。
【図3】各種の切り屑の形状パターンを示す模式図であ
る。
【図4】切り屑不良率と切削バリ長さの関係を示すグラ
フである。
【図5】各種の試験材について、切削時間と切り屑不良
率との関係を示すグラフである。
【図6】工具の摩耗量と切り屑不良率との関係を示すグ
ラフである。
【図7】本発明の切削性評価方法を実施する装置の概要
図である。
【図8】画像処理装置5の判定処理方法を示すフローチ
ャートである。
【図9】画像処理の用語の説明図で、同図(a) はチェー
ンコードの量子化、同図(b) はチェーンコード、同図
(c) はスケルトン処理、同図(d) は図形痩せ処理、同図
(e) は図形太らせ処理の各説明図である。
【符号の説明】
1: 試料 2: 顕微鏡 3: TVカメラ 4: 画像レコーダ 5: 画像処理装置 6: 制御装置 7: 入出力装置 8: バリ b: バリ長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 康孝 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA51 AA61 BB05 CC00 FF04 JJ03 JJ19 JJ26 PP24 QQ00 QQ04 QQ21 QQ24 QQ26 QQ32 QQ34 RR05 RR06 SS03 3C029 CC02 CC10 5B057 AA17 CE02 CF01 CF02 CG07 DA12 DB02 DB08 DC04 DC09 DC17 DC36 5E041 AA02 AA11 AA19 CA04 HB05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁鋼板の端面を切削したときの切り屑
    を採取し、個々の切り屑の形状を、予め分類された切り
    屑パターンに分類し、その構成比から切削性を評価する
    ことを特徴とする電磁鋼板の切削性評価方法。
  2. 【請求項2】 切り屑のパターンを良好パターンと不良
    パターンとの少なくとも2段階に分類し、両者の構成比
    から切削性を評価することを特徴とする請求項1に記載
    の電磁鋼板の切削性評価方法。
JP10276932A 1998-09-30 1998-09-30 電磁鋼板の切削性評価方法 Pending JP2000107984A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10276932A JP2000107984A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 電磁鋼板の切削性評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10276932A JP2000107984A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 電磁鋼板の切削性評価方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000107984A true JP2000107984A (ja) 2000-04-18

Family

ID=17576423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10276932A Pending JP2000107984A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 電磁鋼板の切削性評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000107984A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018138327A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 ファナック株式会社 工具状態推定装置及び工作機械
JP2019042857A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 三菱重工工作機械株式会社 研削盤
JP2020110883A (ja) * 2019-01-15 2020-07-27 株式会社日立プラントコンストラクション バンドソー

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018138327A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 ファナック株式会社 工具状態推定装置及び工作機械
US10635081B2 (en) 2017-02-24 2020-04-28 Fanuc Corporation Tool state estimation apparatus and machine tool
JP2019042857A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 三菱重工工作機械株式会社 研削盤
JP2020110883A (ja) * 2019-01-15 2020-07-27 株式会社日立プラントコンストラクション バンドソー
JP7171449B2 (ja) 2019-01-15 2022-11-15 株式会社日立プラントコンストラクション バンドソー

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kim et al. Experimental analysis of chip formation in micro-milling
EP1980345A1 (en) Production method for steel continuously cast piece and system for caring surface defect of cast piece
JP4799574B2 (ja) 線状パターンの検知方法および装置
CN110874500B (zh) 一种基于振动监测的飞机结构件加工方案评估方法
JP2002057078A (ja) 半導体製造施設で集積欠陥を引き起こす動作/ツールを見つけるシステム及び方法
CN115360319A (zh) 一种多极耳电芯极片信息追溯方法
CN111558849A (zh) 盘铣刀加工参数优化方法及装置、电子设备及存储介质
JP2000107984A (ja) 電磁鋼板の切削性評価方法
CN115471466A (zh) 一种基于人工智能的钢材表面缺陷检测方法及系统
CN115100188A (zh) 一种层次化缺陷分析的钢板表面质量自动分级与判定方法
CN116485946B (zh) 一种芯片选取方法、系统、装置与存储介质
CN112580659A (zh) 一种基于机器视觉的矿石识别方法
CN116307938A (zh) 一种加工中心进给系统健康状态评估方法
CN105120595A (zh) 一种线路板的生产指示方法及系统
Chaubey et al. Capabilities evaluation of WSEM, milling and hobbing for meso-gear manufacturing
JP2013208638A (ja) 洗浄性に優れたフェライト系ステンレス鋼およびその製造方法
JP2000160306A (ja) 加工性に優れた無方向性電磁鋼板およびその製造方法
CN110031214B (zh) 基于长短期记忆网络的滚齿质量在线评估方法
JP2013208639A (ja) 洗浄性に優れたステンレス鋼およびその製造方法
CN112414943A (zh) 半导体芯片缺陷定位方法和定位模块
CN110070543B (zh) 基于数字化图像处理的全自动连铸坯中心偏析的评级系统
Shiratori et al. Fine Piercing of Amorphous Electrical Steel Sheet Stack Using Micro-/Nano-Textured Punch
CN107862693A (zh) 用于泡沫镍表面缺陷的检测方法及装置
JP3091790B2 (ja) 積層鉄心用電磁鋼板の溶接性評価法
CN117094604B (zh) 一种电机定转子冲压模具表面质量管理方法及系统

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030603