JP2000104648A - 内燃機関用燃料噴射ノズル - Google Patents

内燃機関用燃料噴射ノズル

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JP2000104648A
JP2000104648A JP10276900A JP27690098A JP2000104648A JP 2000104648 A JP2000104648 A JP 2000104648A JP 10276900 A JP10276900 A JP 10276900A JP 27690098 A JP27690098 A JP 27690098A JP 2000104648 A JP2000104648 A JP 2000104648A
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nozzle
nozzle body
cylindrical body
fuel injection
needle
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JP10276900A
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English (en)
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Takami Sakamoto
隆己 坂元
Ryuichi Matsuda
龍一 松田
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価な製造コストで高温高圧下でもニードルと
ノズルボディー着座面のシール性を保持する。 【解決手段】金属製ノズルボディーの内部に軸方向に移
動可能な金属製ニードルを配置し、該ニードルに備えた
シール面とノズルボディーに備えた弁座面とを開閉させ
て、燃料を噴射又は遮断するようにした内燃機関用燃料
噴射ノズルにおいて、上記ノズルボディーの先端外周部
に、ノズルボディーより熱膨張が小さく、かつ剛性の高
い材質からなる円筒体を嵌合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ン等の内燃機関に用いられる燃料噴射ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、内燃機関用の燃料噴射ポンプ
システムとしてはジャーク式噴射装置として、列形噴射
ポンプ、カムシャフトレス形噴射ポンプ、分配形噴射ポ
ンプ、ユニットインジェクタ等のシステムが考案され、
色々な用途に使用されている。近年、環境問題への意識
の高まりから特に排出ガスの規制は今後更に強化され、
非常に厳しいものになると予想されている。これらの規
制をクリアーするためには燃料噴射の高圧化、直噴化、
電子制御化が行われており、コモンレール方式と呼ばれ
る高圧噴射のシステムが採用され始めている。燃料噴射
圧を高めることにより燃料噴霧を微細化し、特にスワー
ルの弱い低速時に黒煙の低減に効果のあることが知られ
ている。これに伴い、燃料噴射ノズルも従来のホール形
(単噴孔形、多噴孔形)、ピン形(ピントル形、スロッ
トル形)に種々の改良が加えられ燃焼効率の改善、排出
ガスのクリーン化がはかられている。
【0003】従来の燃料噴射ノズルの構造を図1に示
す。(a)はアジャスティングシム1により開弁圧を調
整する内部調整式ノズルで、(b)はアジャスティング
スクリュウ2により開弁圧を調整する外部調整式ノズル
を示している。
【0004】ノズルは、ノズルホルダにリテーニングナ
ット3により組み付けられている。噴射ポンプにより圧
送された燃料はホルダボディー4の燃料通路5からノズ
ルボディ6の油溜まり7に送り込まれ、圧力が開弁圧よ
り高くなるとニードル8がリフトし噴孔9より噴射され
る。圧力が開弁圧より低くなるとニードル8が着座し、
噴射が終了するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃料噴
射の高圧化に伴い燃料噴射ノズル内部の圧力も上昇し、
その応力により金属製のノズルボディ6が変形し、その
結果ニードル8とのシール性が劣化するという問題があ
った。また直噴化にともないノズル先端部が直接燃焼室
内に挿入されるため熱の影響を受けやすく、熱膨張等に
よりシール性が悪化するという問題があった。
【0006】これらの問題のために燃料が燃焼室内へ漏
れてしまい、燃焼効率の向上や排気ガスのクリーン化が
妨げられていた。従ってこれら問題を解決するためにさ
らなるシール性の向上、高信頼性の噴射ノズルが求めら
れている。
【0007】またこれらの問題を解決するための手段と
してノズルボディー6やニードル8をセラミック化し変
形の防止、耐摩耗性向上、シール性の向上を目指すこと
も提案されているが、セラミックスの加工が難しく、コ
スト高のために実用化が妨げられている。
【0008】よって本発明の目的は、安価な製造コスト
で高温高圧下でもシール性に優れた内燃機関用燃料噴射
ノズルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
に対し、鋭意研究を重ねた結果、ノズルボディとニード
ルは金属で形成し、ニードルとの間でシール面を形成す
るノズルボディーの先端外周部に、ノズルボディーより
も熱膨張係数が小さく、かつ剛性の高い材質からなる円
筒体を嵌合させることにより、上記目的が達成されるこ
とを知見し本発明に至った。
【0010】即ち、本発明は、金属製ノズルボディーの
内部に軸方向に移動可能な金属製ニードルを配置し、該
ニードルに備えたシール面とノズルボディーに備えた弁
座面とを開閉させて、燃料を噴射又は遮断するようにし
た内燃機関用燃料噴射ノズルにおいて、上記ノズルボデ
ィーの先端外周部に、ノズルボディーより熱膨張が小さ
く、かつ剛性の高い材質からなる円筒体を嵌合したこと
を特徴とする。
【0011】このように、ノズルボディの先端外周部に
高剛性の円筒体が嵌合されていることにより、ノズルボ
ディの剛性が高くなり、シール性を維持しやすい。また
燃焼室内のような高温状態でもその熱膨張差によりノズ
ルボディーが外側に開く事を防止して、シール性を長期
に亘って維持することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図によ
って説明する。
【0013】本発明の内燃機関用燃料噴射ノズルは、全
体構成は図1に示すものと同様であるが、図2、3に詳
細を示すように、ノズルボディ6の先端外周部に、ノズ
ルボディ6よりも熱膨張係数が小さく、剛性の高い材質
からなる円筒体10を嵌合してある。
【0014】なお、図2(a)はホール形ノズル、
(b)はピン形ノズルの例を示す。このようなノズルを
製造する場合は、まず内周部の仕上げ加工前のノズルボ
ディ6の外周部を段付きに加工する。この加工された外
周部より若干小さめに内周が加工されたセラミックス、
サーメット等の円筒体10を作製する。その後、公知の
焼き嵌めの技術を用い、この円筒体10をノズルボディ
6の外周部に嵌合する。
【0015】この様にして得られたノズルボディ6を従
来と同じ所定形状に仕上げ加工し、ニードル8、その他
の部品とアッセンブルし燃料噴射ノズルを作成する。
【0016】なお、焼き嵌めに好適な円筒体10の半径
は、円筒状リング材料とノズルボディ6のそれぞれの内
外径比のバランスを考える必要がある。一方が他方に比
して大きすぎたり、小さすぎると焼き嵌め時の応力に大
きいアンバランスが生じ、一方だけに不当な負荷がかか
ることになる。またそれぞれの加工を考えた場合にも、
薄肉の部品ほど焼き嵌めのための精度が出難いので、片
方だけを厚くしたり、薄く加工するのは無意味である。
【0017】ここで、ノズルボディ6の半径r1、円筒体
10の内径r2、外径r3とすれば、ノズルボディ6及び円
筒体10の内外径比を等しくとるならば、 r1/r2 = r2/r3 が成り立ち、 r2 = (r1*r3)1/2 となる。
【0018】ここで、図3に円筒体10の内径r2と焼き
嵌めにより発生する焼き嵌め圧力との相関(計算値)を
示すが、焼き嵌め圧Pmはr2=r1*r3のときに極大値を
示し、焼き嵌め圧を得るためには最も効率的な点である
ことがわかる。r2が小さすぎるとノズルボディ6側が薄
くなり過ぎて応力的に厳しくなり、r2が大きすぎると焼
き嵌め圧を確保できないわりには円筒体10側の内径に
対する引っ張り応力が大きくなり過ぎて実用的ではな
い。特にセラミックスを円筒体10に用いる場合は、セ
ラミックスへの応力は極力小さく抑えねばならない。
【0019】以上の観点から、ノズルボディ6、円筒体
10ともに理想的な肉厚の半分以上は確保する必要があ
り、 (r1+(r1*r3)1/2 )/2≦r2≦(r3+(r1*r3)
1/2 )/2 を満足すれば良い。
【0020】また円筒体10の物性については、その剛
性がノズルボディ6より大きいほど、ノズルボディ6の
変形を阻止する保持力が大きくなる。さらに、円筒体1
0の熱膨張係数をノズルボディ6より小さくすることに
より、高温時でもノズルボディ6の変形を防止できる。
【0021】このような円筒体10の材質は、窒化珪
素、ジルコニア、アルミナ、炭化珪素等を主成分とし、
公知の焼結助剤を含有するセラミックス、あるいはTi
C、TiN等の硬質成分と、鉄族金属等の金属成分との
複合焼結体であるサーメット、又はWCを主成分として
金属成分を含有する超硬合金を用いる。
【0022】また、図3(b)に示すように、円筒体1
0の焼き嵌め時の端部のせん断応力緩和の目的で、円筒
体10の内径を上部に向けて徐々に大きく形成すること
もできる。
【0023】さらに、円筒体10とノズルボディ6との
接合方法としては、焼き嵌め以外に、圧入、冷し嵌め等
のさまざまな方法をとることができる。あるいは、円筒
体10を加熱するか、ノズルボディ6を冷却しておい
て、円筒体10を圧入すればスムーズに接合できる。
【0024】この様にして得られた燃料噴射ノズルは、
従来の噴射ノズルに対して高剛性であり、かつ高温時に
おける熱変形を抑えることが可能であり、高圧噴射が容
易となり高効率燃焼、排気ガスのクリーン化に寄与する
ことができる。またノズルボディ6とニードル8は金属
材で形成すれば良いことから、製造が容易である。
【0025】
【実施例】実施例1 本発明を図に示す実施例により更に説明する。
【0026】図3(a)に示す外開弁形ノズルを試作し
た。円筒体10として、TiC を主成分とするヤング率45
00Gpa のサーメット材を用い、外径10mm、内径7.
6mmで圧入代を0.01mmとり、内径6mmのノズ
ルボディ6に圧入した。
【0027】圧入に際してノズルボディ6を液体窒素に
て−20℃まで冷却した後、専用治具を使いプレス機に
てかるく圧入すると、余分な応力を発生させることなく
スムースにアッセンブリが可能であった。かかる後、ニ
ードル8をノズルボディ6に挿入して先端部を摺りあわ
せた。
【0028】ノズルテスターにより、ノズル内の軽油圧
を高めてニードル8とノズルボディ6のリーケージギャ
ップを測定したところ、表1のような結果になった。円
筒体10の材質についてはサーメットの他に、ヤング率
の比較的高い窒化珪素とジルコニアについても試作評価
を行ない表1に結果を併記した。比較データとして金属
材料のノズルボディ6の外周に円筒体10を備えないも
のについてもリーケージギャップを示してある。なお、
ギャップはノズルボディ6に歪みゲージを貼付して、そ
の変位量より計算したものである。
【0029】結果を表1に示すように、円筒体10を備
えない金属のノズルボディ6では、燃料の圧力が100
MPaを超えるあたりで燃料のリークがあるため、十分
な圧力上昇が得られずエンジンの不完全燃焼を誘発する
ことがわかる。
【0030】これに対し、円筒体10を備えたものは、
ギャップが小さく、燃料のリークを防止できることがわ
かる。
【0031】
【表1】
【0032】実施例2 図2(a)に示すノズルを試作した。円筒体10はTiC
を主成分としてNi10%含有量するヤング率4300Gpa の
サーメット材で形成し、外径12mm、内径7.6mm
で圧入代を0.01mmとり、内径6mmのノズルボデ
ィ6に圧入した。
【0033】圧入に際して円筒体10の外周部に高周波
コイルをセットして加熱した状態でノズルボディ6を上
部より軽く圧入した。円筒体10の上部端面は装着時の
端部せん断応力を低減させるべく図3(b)のように、
漸次内径を大きくしてある。かかる後、ニードル8をノ
ズルボディ6に挿入して先端部を摺りあわせた。
【0034】このノズルを用いてシュナール特性を測定
した結果を図5(a)に、比較例として円筒体10を備
えないノズルのシュナール特性を図5(b)にそれぞれ
示す。なお、噴射圧力は150MPaである。
【0035】図5より、シュナール特性により、ノズル
の開閉時の応答性とシート部の気密性を評価すると、特
に高圧噴射時、焼き嵌めによる締め付け力により、ノズ
ルボディ6の変位が少なくなるため、本発明のノズルは
シャープな応答性が得られることがわかる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、金属製ノ
ズルボディーの内部に軸方向に移動可能な金属製ニード
ルを配置し、該ニードルに備えたシール面とノズルボデ
ィーに備えた弁座面とを開閉させてて燃料を噴射又は遮
断するようにした内燃機関用燃料噴射ノズルにおいて、
上記ノズルボディーの先端外周部に、ノズルボディーよ
り熱膨張が小さく、かつ剛性の高い材質からなる円筒体
を嵌合したことによって、安価な製造コストで高温高圧
下でもニードルとノズルボディー着座面のシール性を保
持し、耐久性に優れた内燃機関用燃料噴射ノズルを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)は一般的な内燃機関用燃料噴射ノ
ズルの構造を示す断面図である。
【図2】(a)(b)は本発明に係わる内燃機関用燃料
噴射ノズル先端部の断面図である。
【図3】(a)(b)は本発明に係わる内燃機関用燃料
噴射ノズル先端部の断面図である。
【図4】円筒体の内径r2と焼き嵌めにより発生する焼
き嵌め圧力との相関関係を示すグラフである。
【図5】(a)(b)は本発明及び比較例の内燃機関用
燃料噴射ノズルのシュナール特性測定結果である。
【符号の説明】
1:アジャスティングシム 2:アジャスティングスクリュー 3:リテーニングナット 4:ホルダボディ 5:燃料通路 6:ノズルボディ 7:油溜まり 8:ニードル 9:噴孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製ノズルボディーの内部に軸方向に移
    動可能な金属製ニードルを配置し、該ニードルに備えた
    シール面とノズルボディーに備えた弁座面とを開閉させ
    て、燃料を噴射又は遮断するようにした内燃機関用燃料
    噴射ノズルにおいて、上記ノズルボディーの先端外周部
    に、ノズルボディーより熱膨張が小さく、かつ剛性の高
    い材質からなる円筒体を嵌合したことを特徴とする内燃
    機関用燃料噴射ノズル。
  2. 【請求項2】上記ノズルボディーの内径r1、上記円筒体
    の内径r2と外径r3が、 (r1+(r1*r3)1/2 )/2≦r2≦(r3+(r1*r3)
    1/2 )/2 を満足することを特徴とする請求項1記載の内燃機関用
    噴射ノズル。
  3. 【請求項3】上記円筒体がセラミックス、サーメット又
    は超硬合金で形成されたことを特徴とする請求項1又は
    2に記載の内燃機関用燃料噴射ノズル。
JP10276900A 1998-09-30 1998-09-30 内燃機関用燃料噴射ノズル Pending JP2000104648A (ja)

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