JP2000087851A - 流体圧縮装置 - Google Patents

流体圧縮装置

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JP2000087851A
JP2000087851A JP25972298A JP25972298A JP2000087851A JP 2000087851 A JP2000087851 A JP 2000087851A JP 25972298 A JP25972298 A JP 25972298A JP 25972298 A JP25972298 A JP 25972298A JP 2000087851 A JP2000087851 A JP 2000087851A
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JP
Japan
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output shaft
pinion
driving means
piston
pin
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JP25972298A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Yoshioka
弘料 吉岡
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Kaken Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kaken Kogyo Co Ltd
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】気体或いは液体を吸入して圧縮する流体圧縮装
置の小形化をはかり且つ騒音の低減及び摺動部分の磨耗
を軽減させて寿命の向上をはかる。 【解決手段】モーター1a,減速機1b,出力軸1c,
出力軸1cから予め設定された偏心距離r離隔した伝導
ピン1dによって原動手段1を構成する。内部にピスト
ン2a,2bを配置した一対のシリンダー3a,3bを
対向して配置し、各ピストンをロッド4で接続する。フ
レーム6に出力軸1cと同一軸心上にPCDを4rに設
定した内歯歯車11を固定し、中心に伝導ピン1dを嵌合
しPCDを2rに設定したピニオン12を噛合させる。ピ
ニオン12のPCD上に連結ピン13を配置して一体化させ
ると共にロッド4に嵌合させる。出力軸1cを回転させ
ると伝導ピン1dが半径rで回転し、ピニオン12を同方
向に回転させる。ピニオン12は内歯歯車11に沿って公
転,自転し、連結ピン13を直進運動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダー内に配
置されたピストンを往復移動させて流体を吸入及び圧縮
する流体圧縮装置に関し、特に、クランク軸を用いるこ
となくロッドに往復直進運動を伝達することで、ピスト
ンのストロークに比較して伝達系の小型化を実現した流
体圧縮装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリンダーの内部に配置されたピストン
を往復移動させて流体を吸入すると共に圧縮して吐出す
る代表的な装置として、例えば流体としての気体を扱う
コンプレッサーや、流体として水或いは作動油を扱うプ
ランジャーポンプがある。
【0003】上記装置の代表的な例として図5に示す圧
縮装置では、ピストン51を駆動するためのクランク機構
を有しており、図示しないモーターに接続されたクラン
ク主軸52と、このクランク主軸52に回転可能に装着され
たコネクチングロッド53を備えており、該コネクチング
ロッド53をピストン51に直接、或いは直進ガイド部に案
内されて往復直進運動するクロスヘッド54,ピストンロ
ッド55を介して接続して構成されている。
【0004】また上記クランク機構を有するもの以外で
は、モーターに接続された原動カムと、原動カムに駆動
され且つピストンに接続された従動カムと、からなるカ
ム機構を有する装置がある。何れの装置でも、モーター
の回転を往復直進運動に変換してシリンダー内に配置さ
れたピストンを駆動するものである。
【0005】上記クランク機構を有する装置では、モー
ターを駆動してクランク主軸52を回転させると、この回
転に伴ってコネクチングロッド53が回転しつつ直進運動
に変換し、直接或いはクロスヘッド54,ピストンロッド
55を介してピストン51を往復直進移動させ、これによ
り、シリンダー内に流体を吸入すると共に圧縮して吐出
する。
【0006】上記の如く構成された流体圧縮装置に於い
て、ピストン51のストロークはクランク主軸52のクラン
ク半径の2倍となる。従って、ピストン51のストローク
を大きくする場合にはクランク主軸52のクランク半径を
大きくすることが必要となる。
【0007】またコネクチングロッド53がクランク主軸
52の回転をピストン51の往復直進移動に変換するため、
クランク主軸52とピストン51を接続するピストンロッド
55が必要となり、圧縮装置全体の大きさは、クランク主
軸52のクランク直径と、コネクチングロッド53の長さ
と、往復直進移動させるためのクロスヘッド54,ピスト
ンロッド55の長さと、ピストン51の長さ、からなる4つ
の直列長さとなり、大きな装置となってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来のク
ランク機構或いはカム機構を有する流体圧縮装置では、
ピストンのストロークを大きくしようとする場合、この
ストロークに対応して装置全体が大型化する。このた
め、高い圧縮比を実現することが困難であり、例えば気
体を10MPa以上の圧力に圧縮しようとした場合、3
段圧縮が必要であり、コストが大幅に上昇するという問
題がある。
【0009】またクランク主軸とコネクチングロッド或
いはピストンロッドとピストンとの接合部位では、往復
回動運動と往復直進運動とが複合された複雑な運動とな
り、該接合部位に直線方向以外の力が作用してガイド部
との間に大きな接触摩擦が発生する。このため、前記接
合部位では高度な潤滑を行うことが必要となり、潤滑油
の循環機構,潤滑油の浄化機構,潤滑油の温度維持機構
等、複雑な機構が必要になる。
【0010】上記クランク主軸とコネクチングロッドと
の接合部位、及びピストンロッドとピストン或いはクロ
スヘッドとの接合部位、更にカム機構を有する流体圧縮
装置では、原動カムと従動カム、及び従動カムに接続さ
れたピストンの駆動軸等の接合部位が全て互いに滑動し
得るように構成されている。このため、これらの滑動部
位には空隙を形成することが必須となり、如何に高度な
潤滑を行ったとしてもガタが生じて円滑な運動を行うこ
とが出来ず、振動や騒音の発生を防止することは出来な
い。
【0011】またシリンダーの頂壁とピストンの先頭部
との間にはある程度の空隙を設けることが必須である。
このため、前記空隙に起因する容積効率の低下や、消費
動力に無駄が生じるという問題がある。更に、前記空隙
を小さくするために各部分の加工精度を上昇させて公差
の範囲を小さくした場合、加工コストが飛躍的に増大す
るという問題を派生する。
【0012】またクランク機構を有する流体圧縮装置で
は、構造上クランク部のフレームとシリンダー部が一体
構造でないと製作不可能なことがある。この場合、各滑
動部に対する潤滑の問題から、例えばシリンダーを無給
油化して気体を圧縮する際に該気体にオイルミストが混
入することは避けられず、完全オイルレスを実現するこ
とは出来ない。このため、圧縮すべき気体として酸素ガ
スを対象とすることが出来ないという問題がある。
【0013】本発明の目的は、構造が簡単で且つ駆動部
を小形化しピストンのストロークを充分に大きくするこ
とを実現し、且つ振動や騒音の発生を少なくし、更に、
流体中にオイルミストを混入させることを防止した流体
圧縮装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る流体圧縮装置は、原動手段と、内部に配
置されたピストンの往復移動に伴って流体を吸入及び圧
縮するシリンダーと、前記原動手段の回転を往復直進運
動に変換してピストンに連結されたロッドに伝達する伝
達手段とを有する流体圧縮装置であって、前記原動手段
が出力軸と,該出力軸から予め設定された偏心距離を有
し前記出力軸の回転に伴って偏心回転する伝導ピンとを
有して構成されており、更に、前記伝達手段が前記原動
手段の出力軸と同一軸心に配置され且つ出力軸と伝導ピ
ンとの偏心距離の4倍のピッチ円径を持った内歯歯車
と,該内歯歯車のピッチ円径の1/2のピッチ円径を有
すると共に中心に前記原動手段の伝導ピンを嵌合する貫
通孔が形成され前記内歯歯車に噛合するピニオンと,該
ピニオンのピッチ円上に配置されて該ピニオンと一体的
に構成され且つ前記ロッドに嵌合する連結ピンとを有し
て構成されたものである。
【0015】上記流体圧縮装置では、原動手段を駆動し
て出力軸を回転させると、この回転に伴って、該出力軸
から予め設定さた偏心距離(r)を持った伝導ピンが回
転する。前記伝導ピンが内歯歯車に噛合するピニオンに
嵌合されているため、該ピニオンを内歯歯車に対し公転
させつつ自転させる。このため、ピニオンのピッチ円上
に配置された連結ピンは該ピニオンの回転に伴って出力
軸の軸心と直交する直線であってロッドの軸心と一致し
た方向に往復運動し、この連結ピンが嵌合したロッドは
往復直進運動して接続されたピストンをシリンダー内で
往復直進移動させる。
【0016】上記構成に於いて、内歯歯車のピッチ円径
(PCD)は出力軸と伝導ピンの偏心距離rの4倍であ
り、ピニオンのPCDは偏心距離rの2倍である。そし
て連結ピンのストローク(ピストンのストローク)は内
歯歯車のPCDと等しい。従って、ピストンのストロー
クを偏心距離rの4倍とすることが出来、装置全体の大
型化を招くことなく、圧縮比を大きくすることが出来
る。
【0017】連結ピンはピニオンの自転に伴って回転し
つつ、ピニオンの公転に対応して往復直進運動する。従
って、従来のクランク機構のように所定角度の往復回動
と所定距離の往復直進運動とを複合させた運動ではな
い。このため、ガタのない円滑な駆動を実現することが
出来る。
【0018】また本発明に係る第2の流体圧縮装置は、
原動手段と、内部に配置されたピストンの往復移動に伴
って流体を吸入及び圧縮する複数のシリンダーと、前記
原動手段の回転を位相を変えた複数の往復直進運動に変
換して前記複数のシリンダーに配置されたピストンに連
結された複数のロッドに伝達する複数の伝達手段とを有
する流体圧縮装置であって、前記原動手段が出力軸と,
該出力軸から予め設定された偏心距離を有し前記出力軸
の回転に伴って偏心回転する複数の伝導ピンとを有し且
つ該複数の伝導ピンを位相を変えて出力軸に取り付けて
構成されており、更に、前記複数の伝達手段が夫々前記
原動手段の出力軸と同一軸心に配置され且つ出力軸と伝
導ピンとの偏心距離の4倍のピッチ円径を持った内歯歯
車と,該内歯歯車のピッチ円径の1/2のピッチ円径を
有すると共に中心に前記原動手段の伝導ピンを嵌合する
貫通孔が形成され前記内歯歯車に噛合するピニオンと,
該ピニオンのピッチ円上に配置されて該ピニオンと一体
的に構成され且つ前記ロッドに嵌合する連結ピンとを有
して構成されたものである。
【0019】上記流体圧縮装置では、複数のシリンダー
に配置された個々のピストンに連結されたロッドを異な
る位相を持って往復直進運動させることが出来、これに
より多段圧縮装置を構成することが出来る。特に、出力
軸に対する伝導ピンの取り付けを異なる位相を持って行
うことで、原動手段に対する負荷をバランス良く配設す
ることが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、上記流体圧縮装置の好まし
い実施形態について図を用いて説明する。図1は第1実
施例に係る流体圧縮装置の構成を説明する模式平面図、
図2は第1実施例に係る流体圧縮装置の構成を説明する
模式正面図、図3は連結ピンが往復直進運動する際の原
理を説明する図、図4は第2実施例に係る流体圧縮装置
の平面図である。本発明に係る流体圧縮装置は、気体を
扱うコンプレッサーとして或いは液体を扱うポンプとし
て適用することが可能である。しかし、以下説明する各
実施例ではコンプレッサーとして構成した場合について
説明する。
【0021】先ず、図1,図2により第1実施例に係る
流体圧縮装置Aの構成について説明する。本実施例に係
る流体圧縮装置Aは、1本のロッドの両端に夫々ピスト
ンを取り付けて構成すると共にこれらのピストンを配置
したシリンダーを直列に接続して2段圧縮装置として構
成されている。
【0022】流体圧縮装置Aは、原動手段1と、内部に
ピストン2a,2bを配置した一対のシリンダー3a,
3b(1段圧縮シリンダー3a,2段圧縮シリンダー3
b)と、原動手段1の回転を往復直進運動に変換してピ
ストン2に連結されたロッド4に伝達する伝達手段5と
を有して構成されている。前記原動手段1,シリンダー
3a,3b,伝達手段5は夫々フレーム6の所定位置に
取り付けられて互いの関係位置を保持している。
【0023】原動手段1は、ピストン2a,2bを往復
移動させてシリンダー3a,3bの内部に気体を吸入す
ると共に吸入した気体を予め設定された圧力まで圧縮さ
せるに必要な力を発生するものである。このため、原動
手段1としては前記機能を有するものであれば用いるこ
とが可能である。
【0024】本実施例では、モーター1aと、減速機1
bと、出力軸1cと、出力軸1cの回転に偏心回転する
伝導ピン1dとによって原動手段1を構成している。し
かし、原動手段1としては前記構成に限定するものでは
なく、プーリとベルトを用いた減速機構を用いても良
く、またモーター単体でも良い。何れにしても、出力軸
1cの回転数は流体圧縮装置Aに設定された気体の吐出
量や吐出圧力に応じて適宜設定される。
【0025】原動手段1はフレーム6を構成する原動フ
レーム6aに固定されている。即ち、原動手段1を構成
する減速機1bのフレームが原動フレーム6aに固定さ
れており、出力軸1cが原動フレーム6a側に突出して
いる。
【0026】伝導ピン1dは出力軸1cから予め設定さ
れた偏心距離r離隔した位置に配置され、該出力軸1c
の回転に伴って偏心回転する。この伝導ピン1dは、出
力軸1cに固着した円板1eに一体的に構成されてお
り、更に、円板1eは原動フレーム6aに固定した軸受
1fに回転可能に支持されている。このように、伝導ピ
ン1dを設けた円板1eを軸受1fによって支持するこ
とで、伝導ピン1dに作用する力によって出力軸1cに
曲げ力が作用するような場合であっても、この曲げ力を
軸受1fによって支持することが可能であり、出力軸1
cに過大な曲げ力が作用することがない。
【0027】原動フレーム6aを挟んでシリンダーフレ
ーム6b,6cが配置されており、これらのシリンダー
フレーム6b,6cの対向する位置であって原動フレー
ム6aから反対側の面に夫々シリンダー3a,3bが取
り付けられている。
【0028】更に、シリンダーフレーム6b,6cのシ
リンダー3a,3bの軸心に対応する位置には直進軸受
6dが設けられており、この直進軸受6dを介してロッ
ド4が摺動可能に支持されている。従って、ロッド4が
直進運動すると、この直進運動に伴って各シリンダー3
a,3bの内部に配置されたピストン2a,2bが直進
移動して各シリンダー3a,3bに対し同時に気体の吸
入或いは圧縮を行うことが可能である。
【0029】本実施例のように2段圧縮装置とした場
合、1段圧縮側のシリンダー3aの内部は吸気工程では
負圧になるが、2段圧縮側のシリンダー3bの内部は吸
気工程であっても高い圧力が作用する。このため、シリ
ンダー3bに配置したピストン2bは常にロッド4に圧
接しており、両者を機械的に結合しなくともピストン2
bをシリンダー3b内で往復移動させることが可能であ
る。
【0030】このため、本実施例では、1段圧縮側のシ
リンダー3aではピストン2aはロッド4の端部4aに
ピン4bを介して固定されている。また2段圧縮側のシ
リンダー3bに配置されたピストン2bはロッド4の端
部4cに固定されることなく調芯性を持った形状で当接
している。即ち、ロッド4の端部4cには例えば円錐形
状等の調芯形状4dが形成され、ピストン2bの端面に
も同一の調芯形状が形成されている。そしてロッド4の
端部4cがピストン2aの端面に当接することで、ロッ
ド4の直進運動に伴ってピストン2aを直進移動させる
ように構成されている。
【0031】2段圧縮側のシリンダー3bに配置された
ピストン2bとロッド4の端部4cとを調芯形状4dを
介して当接させるように構成することで、例えばシリン
ダー3a,3bのメンテナンス時には、各シリンダー3
a,3bのシリンダーヘッド3c,3dを取り外すこと
によって、容易にピストン2bをシリンダー3bから排
除すると共にピストン2aとロッド4をシリンダー3a
から排除することが可能である。従って、各ピストン2
a,2bに取り付けたシールリング7を交換するような
場合に有利である。
【0032】各シリンダー3a,3bのシリンダーヘッ
ド3c,3dには夫々ポート8a,8bが形成されてお
り、図2に示すように各ポート8a,8bを接続して気
体配管9が設けられている。この気体配管9に於ける各
ポート8a,8bの上流側及び下流側には夫々逆止弁10
a〜10dが設けられ、各シリンダー3a,3bの内部に
於けるピストン2a,2bの移動に伴って気体が矢印方
向に流通して各シリンダー3a,3bに吸入されると共
に圧縮され、所定の次工程に供給される。
【0033】伝導手段5は原動手段1の回転を往復直進
運動に変換してロッド4に伝達するものであり、原動手
段1を構成する出力軸1cと同一軸心上に配置されて原
動フレーム6aに固定された内歯歯車11と、中心に伝導
ピン1dを回転可能に嵌合し該伝導ピン1dに駆動され
て内歯歯車11の内周に沿って公転しつつ自転するピニオ
ン12と、ピニオン12のPCD上に配置され且つ該ピニオ
ン12と一体的に構成された連結ピン13とによって構成さ
れている。
【0034】上記内歯歯車11は出力軸1cと伝導ピン1
dとの偏心距離rの4倍のPCD(4r)を有してお
り、ピニオン12は内歯歯車11のPCDの1/2のPCD
(2r)を有している。また連結ピン13はピニオン12に
一体的に構成されたプレート13aに一体化されており、
且つロッド4に回転可能に嵌合している。連結ピン13は
ピニオン12のPCD上にあり、ピストンストロークを得
るための往復直進移動装置の長さはピストンストローク
と等しく、圧縮装置の全長は2倍のピストンストローク
と短いガイド部(一般的にはロッド径と長さが等しい)
で良く、小形化が可能となる。
【0035】上記出力軸1cと伝導ピン1dとの偏心距
離rは、目的の流体圧縮装置Aに於ける吐出容量(所要
気体量)や圧縮比(所要圧力)等の仕様に基づいて設計
されるものであり、内歯歯車11及びピニオン12のPCD
は夫々前記偏心距離rに対応して一義的に設定される。
また内歯歯車11,ピニオン12の歯形(モジュール等)も
同様に前記仕様に基づいて設計される。
【0036】尚、本実施例では、偏心距離rを45mmと
し、内歯歯車11のPCDを180mm とし、ピニオン12のP
CDを90mmとして夫々設定している。従って、出力軸1
cを1回転させる毎に、ロッド4(ピストン2a,2
b)を180mm 直進往復運動させることが可能である。
【0037】上記構成に於いて、原動手段1の出力軸1
cが回転すると、この回転に伴って伝導ピン1dが半径
rの偏心回転してピニオン12を内歯歯車11の内周に沿っ
て公転させつつ自転させ、このピニオン12の公転及び自
転に伴って連結ピン13を往復直進運動させることが可能
である。
【0038】即ち、図3(a)に示す出力軸1cと伝導
ピン1dと連結ピン13が水平線上に直列に整列したとき
を初期状態とし、このとき、シリンダー3aのピストン
2aが上死点にあり、シリンダー3bのピストン2bは
下死点にある。従って、各シリンダー3a,3bは図1
の上程にある。
【0039】上記初期状態から、同図(b)に示すよう
に、出力軸1cを矢印a方向に回転させると、この回転
に伴って伝導ピン1dは矢印a方向に半径rで偏心回転
する。そして伝導ピン1dに駆動されたピニオン12は矢
印a方向に公転しつつ内歯歯車11に噛合して矢印b方向
に自転し、この自転に伴って連結ピン13は矢印c方向に
直進移動する。
【0040】更に出力軸1cを矢印a方向に回転させ、
同図(c)に示すように伝導ピン1dが1/4回転した
とき、ピニオン12は矢印b方向に1/2回転し、これに
伴って連結ピン13は矢印c方向に直進移動して内歯歯車
11のPCDの1/2の位置に到達する。即ち、連結ピン
13は出力軸1cと一致する位置に到達する。
【0041】更に、同図(d)を経て、同図(e)に示
すように出力軸1cを矢印a方向に回転させ、伝導ピン
1dが1/2回転したとき、ピニオン12は矢印b方向に
1回転し、これに伴って連結ピン13は矢印c方向に移動
して初期状態の反対側に到達する。このとき、連結ピン
13は内歯歯車11のPCDと一致したストロークで直進移
動したことになる。
【0042】引き続く出力軸1cの回転に伴って伝導ピ
ン1dは更に矢印a方向への回転を継続し、この回転に
伴ってピニオン12が内歯歯車11に沿って公転しつつ自転
し、連結ピン13を矢印c方向とは反対方向に直進移動さ
せる。そして出力軸1cが1回転して同図(a)に示す
初期状態に戻ったとき、ピニオン12は1公転すると共に
2自転して連結ピン13を内歯歯車11のPCDと等しいス
トロークで往復直進運動させる。
【0043】上記の如くして、原動手段1を構成する出
力軸1cの回転を伝導ピン1dの偏心回転に変換し、更
に、伝導ピン1dの偏心回転によってをピニオン12を内
歯歯車11に沿った公転と自転させることで、連結ピン13
を内歯歯車11のPCDと等しいストロークで、即ち、出
力軸1cと伝導ピン1dとの偏心距離rの4倍のストロ
ークで往復直進運動させることが可能である。
【0044】そして連結ピン13がロッド4に回転可能に
嵌合しているため、連結ピン13の往復直進運動によって
ロッド4の両端に設けたピストン2a,2bを夫々対応
するシリンダー3a,3bの内部で往復移動させて気体
の吸引と吸引した気体に対する圧縮を行うことが可能で
ある。
【0045】尚、ロッド4の往復直進運動は等速運動で
はなく、伝導ピン1dが同図(a)或いは同図(e)に
示すように水平線に接近(上下死点に接近)するのに従
って低速になり、同図(c)に示すように、伝導ピン1
dが水平線に対し垂直になるとき最大速度となる。この
1サイクル当たりの速度変化は、従来のクランク機構と
同一である。
【0046】図4は第2実施例に係る流体圧縮装置Bの
構成を説明する図である。図に於いて前述の実施例と同
一部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号を付
して説明を省略する。
【0047】図に於いて、原動手段1を構成する減速機
1bを貫通して出力軸1cが配置されており、該減速機
1bの両側に突出した出力軸1cに夫々伝導ピン1dが
接続させ、各伝導ピン1dに伝達手段5が接続されてい
る。更に、各伝導ピン1dには夫々伝達手段5を介して
ロッド4が接続され、これらのロッド4の両端部はシリ
ンダー3a,3bの内部に配置されたピストン2a,2
bに接続されている。
【0048】各出力軸1cに取り付けた伝導ピン1dは
互いに角度を異ならせることで、位相を変化させてお
り、本実施例では一方側の出力軸1cに取り付けた伝導
ピン1dと、他方側の出力軸1cに取り付けた伝導ピン
1cとの間に90度の角度をつけて位相を変化させてい
る。
【0049】上記の如く、一対の出力軸1cに取り付け
た伝導ピン1dを互いに位相を変えることによって原動
手段1に於ける出力のバランスを良好な状態にすること
が可能となり、モーター1aの出力を倍に増加させるこ
となく、2組のシリンダー3a,3bに配置されたピス
トン2a,2bを往復直進運動させることが可能であ
る。
【0050】尚、前述の実施例ではロッド4の両端に夫
々ピストン2a,2bを配置した2段圧縮装置として構
成した場合について説明したが、この構成に限定するも
のではなく、ロッド4に対し1個のピストン2aを配置
したものであっても良いことは当然である。
【0051】またロッド4に嵌合させた連結ピン13を往
復直進運動させる機構として内歯歯車11とピニオン12と
を組み合わせて構成したが、この構成にのみ限定するも
のではなく、内歯歯車11に代えてチェンを、ピニオン12
に代えてスプロケットホィルを用いることが可能であ
る。この場合、チェンは原動フレーム6aに対し例えば
適宜なアタッチメントによって円形に固定しておくこと
が必要である。また内歯歯車11に代えて歯付ベルトを、
ピニオン12に代えて歯付プーリを用いることも可能であ
る。この場合であっても歯付ベルトは原動フレーム6a
に対し円形に固定しておくことが必要である。
【0052】上記の如く、本実施例に於ける内歯歯車11
とピニオン12の組み合わせをチェンとスプロケット、或
いは歯付ベルトと歯付プーリの組み合わせに変更した場
合であっても、スプロケット,歯付ベルトのPCDが出
力軸1cと伝導ピン1dとの偏心距離rの2倍であり、
チェン,歯付ベルトのPCDが4倍である関係に変更は
ない。
【0053】従って、本発明に於ける内歯歯車はチェン
或いは歯付ベルト等を含み、且つピニオンはスプロケッ
ト或いは歯付プーリを含む。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
流体圧縮装置では、シリンダー内に配置したピストンを
原動手段を構成する出力軸と伝導ピンとの偏心距離の4
倍のストロークで往復直進移動させることが出来る。こ
のため、通常のクランク機構ではピストンのストローク
がクランク主軸のクランク半径の2倍であるのに対し、
4倍となる。このため、出力軸と伝導ピンとの偏心距離
とクランク半径が同一である場合、同一回転の下に2倍
の吐出量を確保することが出来、或いは同一の吐出量を
確保するには1/2の回転数で良い。このため、摺動部
分の磨耗を少なくすると共に騒音を低減し、装置の寿
命、特にピストン部分のシール材の寿命を向上してシー
ル性の向上をはかることが出来、精度を上げることが出
来る。
【0055】またピストンストロークを得るための往復
直進移動装置の長さがクランク機構に比べて半分で良
く、大きいストロークをコンパクトな装置で実現するこ
とが出来る。更に、クランク機構を有する圧縮装置で
は、クランク主軸の回転に伴うコネクチングロッドの回
転と往復運動とが複合された運動が行われるため、この
運動を行うスペースを設けることが必須であるが、本発
明に係る装置では、連結ピンとロッドはまさしく往復直
進運動を行うため、前記スペースが不要となる。従っ
て、装置の小形化をはかることが出来る。
【0056】原動手段の回転を往復直進運動に変換する
機構が伝導ピンによって駆動されるピニオンと内歯歯車
及びピニオンに一体化された連結ピンとによって構成さ
れる。これらは比較的小さい部品であり、且つ比較的単
純で精度を保証し得る旋盤加工や歯切り加工等の回転加
工によって製造することが出来る。このため、安価な部
品を実現することが出来る。
【0057】また原動手段及び伝達手段と、シリンダー
及びピストンを略完全に分離することが出来る。このた
め、原動手段及び伝達手段に高度な潤滑を施してもミス
トオイルがシリンダーに混入することがなく、該シリン
ダーに吸入され且つ圧縮される流体のオイルレス化をは
かることが出来る。
【0058】シリンダーの配置を縦,横何れか所望の方
向に配置することが出来る。このため、流体圧縮装置の
設置場所が狭くとも容易に設置することが出来、設置場
所の自由度を向上することが出来る。
【0059】また1本のロッドの両端に夫々シリンダ
ー,ピストンを配置した所謂バランス型流体圧縮装置を
容易に構成することが出来る。このため、1段吐出圧力
と2段シリンダーの面積の積で得られる力に相当する分
の動力を節約することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る流体圧縮装置の構成を説明す
る模式平面図である。
【図2】第1実施例に係る流体圧縮装置の構成を説明す
る模式正面図である。
【図3】連結ピンが往復直進運動する際の原理を説明す
る図である。
【図4】第2実施例に係る流体圧縮装置の平面図であ
る。
【図5】従来の流体圧縮装置の構成を説明する図であ
る。
【符号の説明】
A,B 流体圧縮装置 1 原動手段 1a モーター 1b 減速機 1c 出力軸 1d 伝導ピン 1e 円板 1f 軸受 2a,2b ピストン 3a,3b シリンダー 4 ロッド 4a,4c 端部 4b ピン 4d 調芯形状 5 伝達手段 6 フレーム 6a 原動フレーム 6b,6c シリンダーフレーム 6d 直進軸受 7 シールリング 8a,8b ポート 9 気体配管 10a〜10d 逆止弁 11 内歯歯車 12 ピニオン 13 連結ピン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動手段と、内部に配置されたピストン
    の往復移動に伴って流体を吸入及び圧縮するシリンダー
    と、前記原動手段の回転を往復直進運動に変換してピス
    トンに連結されたロッドに伝達する伝達手段とを有する
    流体圧縮装置であって、前記原動手段が出力軸と,該出
    力軸から予め設定された偏心距離を有し前記出力軸の回
    転に伴って偏心回転する伝導ピンとを有して構成されて
    おり、更に、前記伝達手段が前記原動手段の出力軸と同
    一軸心に配置され且つ出力軸と伝導ピンとの偏心距離の
    4倍のピッチ円径を持った内歯歯車と,該内歯歯車のピ
    ッチ円径の1/2のピッチ円径を有すると共に中心に前
    記原動手段の伝導ピンを嵌合する貫通孔が形成され前記
    内歯歯車に噛合するピニオンと,該ピニオンのピッチ円
    上に配置されて該ピニオンと一体的に構成され且つ前記
    ロッドに嵌合する連結ピンとを有して構成されているこ
    とを特徴とする流体圧縮装置。
  2. 【請求項2】 原動手段と、内部に配置されたピストン
    の往復移動に伴って流体を吸入及び圧縮する複数のシリ
    ンダーと、前記原動手段の回転を位相を変えた複数の往
    復直進運動に変換して前記複数のシリンダーに配置され
    たピストンに連結された複数のロッドに伝達する複数の
    伝達手段とを有する流体圧縮装置であって、前記原動手
    段が出力軸と,該出力軸から予め設定された偏心距離を
    有し前記出力軸の回転に伴って偏心回転する複数の伝導
    ピンとを有し且つ該複数の伝導ピンを位相を変えて出力
    軸に取り付けて構成されており、更に、前記複数の伝達
    手段が夫々前記原動手段の出力軸と同一軸心に配置され
    且つ出力軸と伝導ピンとの偏心距離の4倍のピッチ円径
    を持った内歯歯車と,該内歯歯車のピッチ円径の1/2
    のピッチ円径を有すると共に中心に前記原動手段の伝導
    ピンを嵌合する貫通孔が形成され前記内歯歯車に噛合す
    るピニオンと,該ピニオンのピッチ円上に配置されて該
    ピニオンと一体的に構成され且つ前記ロッドに嵌合する
    連結ピンとを有して構成されていることを特徴とする流
    体圧縮装置。
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