JP2000084474A - ナノ粒子薄膜の作製方法 - Google Patents

ナノ粒子薄膜の作製方法

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信也 前之園
Haruhiro Asami
晴洋 浅見
Soichiro Saida
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナノ粒子薄膜中におけるナノ粒子のサイズ分
布制御および平均粒子間距離を容易に制御することがで
きるナノ粒子薄膜の作製方法、さらには高密度に集積・
配列したナノ粒子の薄膜における集団的機能、つまりフ
ォトルミネッセンス強度(以下「発光強度」と称する)
を励起光の照射時間もしくは照射量の関数として増加あ
るいは増加及び記憶させることができる機能を発現させ
るためのナノ粒子薄膜の構造制御を可能とするナノ粒子
薄膜の作製方法を提供する。 【解決手段】 発光強度を励起光の照射時間もしくは照
射量の関数として増加あるいは増加及び記憶させること
ができる機能を有する超微粒子(以下「ナノ粒子」と称
する)の集合体からなる薄膜を固体基板上に形成する方
法において、ナノ粒子を溶媒に懸濁させた懸濁液を回転
数500rpm以上、回転時間10秒以上で固体基板上
にスピンコーティングするナノ粒子薄膜の作製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はナノ粒子薄膜の作製
方法に関する。詳しくは、励起光を照射するとフォトル
ミネッセンス強度が増加する現象と、光照射せずに暗所
にて長時間保存した後再び光照射すると保存前のフォト
ルミネッセンス強度を示す、つまり記憶しているという
機能(併せて以下「TDLM」(Time Dependent Lumin
escence and Memory)と称する)を有するナノ粒子薄膜
の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ナノメートルサイズの超微粒子を
用いた発光素子/媒体および光プロセシング素子/媒体
等の各種素子が研究されている。このような超微粒子の
素子への応用のためには、固体基板上への超微粒子の膜
もしくは層の堆積によって得られる高密度集積が重要で
ある。この超微粒子が高密度に集積した薄膜は、具体的
には発光素子(LED )(Alivisatos et al. )、光電変
換素子(Greenham, N. C., et al., Phys. Rev. B, 54,
17628 (1996) )、超高速ディテクター(Bhargava)、
エレクトロルミネッセンス・ディスプレイおよびパネル
(Bhargava, Alivisatos et al. )、ナノ構造メモリ素
子(Chen et al. )、ナノ粒子配列からなる多色デバイ
ス(Dushkin et al.)等への応用が報告されている。
【0003】一方、配向性の優れた無機化合物薄膜の形
成方法として、分子線エピタキシー法(MBE)、クラ
スターイオンビーム法、イオンビーム照射真空蒸着法、
化学気相成長法(CVD)、物理気相成長法(PV
D)、液相エピタキシー法(LPE)等が知られてい
る。
【0004】また有機化合物薄膜の形成方法として、ラ
ングミュア・ブロジェット法(LB法)等が知られてい
る。一般に量子ドットと呼ばれるものは、前記したMB
E法などの真空装置を用いて高真空中で昇華させた原料
物質が固体基板上で自己組織的にドットを形成する過程
を利用して作製することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな方法ではドット間の距離の制御やサイズ分布の制御
は困難であり、所望の構造に制御するためには多大なコ
ストがかかるという問題がある。本発明は、上記実情に
鑑みてなされたものであり、ナノメートルサイズの超微
粒子(以下、ナノ粒子と称する)をコロイド化学的な手
法によって合成し、合成されたナノ粒子を溶媒に分散さ
せたサスペンションを固体基板上に塗布し自己集積・薄
膜化させることによって、真空を必要とせずにサイズ分
布制御および平均粒子間距離を容易に制御することがで
きる、例えばラテックス粒子やその他有機化合物のサス
ペンジョン中の濃度を変える等の方法により容易に制御
可能な、ナノ粒子薄膜の製造方法を提供することを目的
とするものである。さらには本発明者等が今回初めて知
見した高密度に集積・配列したナノ粒子の薄膜における
集団的機能、つまり上記TDLM機能を発現させるため
のナノ粒子薄膜の構造制御を可能とするナノ粒子薄膜の
作製方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、ナノ粒子の懸濁
液を特定の方法により固体基板上にコーティングするこ
とにより、ナノ粒子薄膜の構造を容易に制御することの
できる、さらには上記TDLM機能を発現することので
きるナノ粒子薄膜を作成可能となることを見出し本発明
に到達した。即ち本発明の要旨は、フォトルミネッセン
ス強度(以下「発光強度」と称する)を励起光の照射時
間もしくは照射量の関数として増加あるいは増加及び記
憶させることができる機能を有するナノ粒子の集合体か
らなる薄膜を固体基板上に形成する方法において、ナノ
粒子を溶媒に懸濁させた懸濁液を回転数500rpm以
上、回転時間10秒以上で固体基板上にスピンコーティ
ングすることを特徴とするナノ粒子薄膜の作製方法、に
存する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における上記TDLM機能
は、ナノ粒子の集合体を有する薄膜を用いた場合、該薄
膜が室温かつ空気に触れた状態で、ナノ粒子の薄膜上の
励起光が照射された領域からのフォトルミネッセンス
(蛍光)強度が照射時間(照射量)の関数として初期の
強度に対して数倍まで増加するというものである。この
ことによりナノ粒子薄膜上の励起光照射領域と非照射領
域のフォトルミネッセンス強度の相違(コントラスト)
から任意のイメージ(像)を該ナノ粒子薄膜上に形成で
きる。このような光メモリ効果は、様々な塗布方法によ
って固体基板上に作製されたナノ粒子薄膜中で相互にナ
ノ粒子が近接した多粒子系の本質的物性である。ナノ粒
子薄膜の厚さ、固体基板の材料物質、励起光強度や照射
方式(連続的または断続的)などを変えることによって
ナノ粒子薄膜からのフォトルミネッセンス(蛍光)強度
を制御することが可能である。
【0008】本発明において発光強度を増加させる時間
は、通常3時間以下、好ましくは、1×10-12 秒〜1
時間程度であり、発光強度の増加率は初期の発光強度に
対し、通常、1.1倍以上、好ましくは2〜100倍程
度である。また、発光強度の記憶時間は77K以上の温
度において1秒以上、好ましくは1時間以上である。
【0009】本発明において対象となる用いるナノ粒子
としては、通常、粒径が0.5〜100nm、好ましく
は0.5〜50nm、さらに好ましくは1〜10nmの
微粒子が挙げられる。この粒径が大き過ぎるとバルクの
性質となってしまい、小さ過ぎると原子または分子その
ものとなってしまう。
【0010】ナノ粒子の種類としては、特に限定されず
所定サイズの微粒子であればよいが、例えば、CdS、
CdSe等のI−VII 族、II−VI族またはIII −V族化
合物半導体、IV族半導体等の半導体結晶、TiO2 、S
iO、SiO2 等の金属酸化物、蛍光体、フラーレン、
デンドリマー等の無機化合物、フタロシアニン、アゾ化
合物等の有機化合物からなるもの、またはそれらの複合
材料等が挙げられる。
【0011】なお、本発明の目的を損なわない範囲で、
これらナノ粒子の表面を化学的あるいは物理的に修飾し
ても良く、また界面活性剤や分散安定剤や酸化防止剤な
どの添加剤を加えても良い。このようなナノ粒子はコロ
イド化学的な手法、例えば逆ミセル法(Lianos, P.et a
l., Chem. Phys. Lett., 125, 299 (1986))やホットソ
ープ法(Peng, X. et al., J. Am. Chem. Soc., 119, 7
019 (1997))によって合成することができる。
【0012】本発明は上記ナノ粒子を溶媒に懸濁させた
懸濁液を固体基板上に特定条件下にスピンコーティング
することによりナノ粒子薄膜を作製する。この方法によ
り、懸濁液中のナノ粒子の濃度やスピンコーティングの
回転速度を変化させることによってナノ粒子薄膜の膜厚
を制御することができる。懸濁液に用いられる溶媒とし
ては、水、メタノール、エタノール等の脂肪族アルコー
ル、トルエン等の芳香族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族
炭化水素等及びこれらの混合物、更にピリジン、クロロ
ホルム等が挙げられ、ナノ粒子を分散させることができ
れば特に限定されないが、スピンコート後の乾燥の効率
面から揮発性であるものが好ましい。
【0013】懸濁液中のナノ粒子の濃度は、所望の膜
(層)構造もしくは粒子配列構造および膜(層)厚によ
って異なるが、通常、0.001〜10g/ml程度で
あり、好ましくは0.01〜0.1g/ml程度であ
る。スピンコーティングの回転数は、500rpm以上
であり、好ましくは、1000〜10000rpm、さ
らに好ましくは3000〜8000rpmである。また
回転時間は、10秒以上、好ましくは1分以上、更に好
ましくは3〜10分程度である。
【0014】スピンコーティングの一般的な条件として
は、単に均一薄膜を形成するためであれば数100rp
mの回転数が十分であるが、本発明で対象とするナノ粒
子の集合体からなるTDLM機能を有する薄膜を得るた
めには前記の高速回転が必要である。また回転時間も短
すぎると同様に目的とする薄膜が得られない。さらに、
懸濁液中に有機化合物を溶解させておくこともできる。
このような有機化合物としては、トリオクチルホスフィ
ンオキシド(TOPO)、チオフェノール、フォトクロ
ミック化合物(スピロピラン、フルギド等)、電荷移動
型錯体、電子受容性化合物等が挙げられ、常温で固体で
あるものが好ましい。
【0015】この場合、懸濁液中の前記有機化合物の量
は、ナノ粒子の重量に対し、1/10000以上、好ま
しくは1/1000〜10倍程度である。なお本発明の
目的を損なわない範囲で、前記懸濁液に界面活性剤や分
散安定剤や酸化防止剤などの添加剤、またはポリマー、
塗布・乾燥過程でゲル化する材料などのバインダーを加
えても良い。
【0016】本発明中において用いられる固体基板とし
ては、通常、ポリマー、紙などの有機、またはガラス、
金属、金属酸化物、シリコン、化合物半導体などの無機
の固体物質である。TDLM機能を有するナノ粒子薄膜
の本来の発光を保持する目的のためには、ナノ粒子の発
光波長帯域にまたはその付近に顕著な発光を示さない材
料物質であることが好ましい。なお本発明の目的を損な
わない範囲で、該固体基板表面を疎水性や親水性に表面
改質することもできる。
【0017】スピンコーティング終了後は、通常、常法
により乾燥を行う。本発明においては、例えば、先ず大
気圧中において、−20〜200℃、好ましくは0〜1
00℃程度で1時間以上、好ましくは3時間以上風乾
し、その後必要に応じて減圧乾燥を行っても良い。この
際の減圧度は1×105 Pa以下であればよいが、好ま
しくは1×104Pa以下程度であり、温度は通常−2
0〜200℃、好ましくは0〜100℃である。また、
減圧時間は1〜24時間程度である。
【0018】上記の方法により得られるナノ粒子薄膜の
厚さは特に限定されるものではないが、通常、ナノ粒子
の直径〜1mm、好ましくはナノ粒子の直径〜100μ
m程度である。また、ナノ粒子薄膜内において、ナノ粒
子はある程度以上の密度で存在するのが好ましい。その
意味からナノ粒子の集合体における個々のナノ粒子間の
平均粒子間距離は、通常粒子直径の10倍以内の範囲で
あり、さらには粒子直径の2倍以内の範囲であることが
好ましい。この平均粒子間距離が大き過ぎるとナノ粒子
は集団的機能を示さなくなる。
【0019】本願発明においては固体基板上にあらかじ
めパターニング(例えば親水性・疎水性表面によるパタ
ーン)を施しておくことによって上述したようなナノ粒
子薄膜の幾何学形状を任意に制御することも可能であ
る。本願発明の作製方法により得られるパターニングさ
れた、もしくはされていない(一様な)ナノ粒子薄膜は
前述のような著しいTDLM効果を示す。適当な波長の
光によってナノ粒子薄膜を(連続的または断続的に)励
起することによって、膜からのフォトルミネッセンス強
度は励起光照射時間の関数として増加していく。特別な
処理を施すことなく膜上の励起光照射領域の増加したフ
ォトルミネッセンス強度は室温で少なくとも数時間保持
される。光や熱的、電気的、化学的、磁気的、機械的な
どの外場を与えることによって増加したフォトルミネッ
センス強度を減少させる(消去する)ことも可能であ
る。さらには膜厚、固体基板の材料物質、励起光強度や
照射方式(連続的または断続的)などを変えることによ
ってナノ粒子膜からのフォトルミネッセンス強度を制御
することが可能である。このようなナノ粒子薄膜は、各
種素子、具体的には、情報記録媒体、ディスプレイ、撮
像素子、画像処理素子、メモリ性複写、積分型光セン
サ、マルチチャネルプロセッサなどに応用することがで
きる。
【0020】
【実施例】以下に実施例により本発明の具体的態様を更
に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、これらの実施例によって限定されるものではない。 実施例1 平均粒径3.7nmのCdSeナノ粒子をトルエンに分
散させ、濃度2.3wt%のサスペンションを調整し、
次にそのサスペンションの1mlを硫酸で良く洗浄した
Siウェハ上にスピンコートした。スピンコートは回転
数を1000〜5000rpmの範囲で変えた条件でそ
れぞれ行った。スピンコートによる薄膜作製時の温度2
1℃、湿度40%。スピンコート時間(基板が回転して
いる時間)は10minであった。このスピンコート時
間は溶媒の種類や温度、湿度にもよるが好ましくは1m
in以上が良い。乾燥はデシケータ内において常温・常
圧で約24時間行った。乾燥についてはTDLM現象本
来の目的を損なわない範囲で減圧もしくは加圧、加熱も
しくは冷却、不活性ガス雰囲気中などの条件下で行って
も良い。このようにして得られたSiウェハ上のCdS
eナノ粒子薄膜は顕著なTDLM効果を示した。CdS
eナノ粒子薄膜に400nmの励起光を照射し得られた
発光スペクトルからCdSeナノ粒子薄膜由来の発光ピ
ークである600nmの発光強度のみを抽出し、スピン
コーティングの回転数の関数としてプロットしたグラフ
を図1aに示す。またこれらのナノ粒子薄膜のうち、1
000、3000、5000rpmで作製したサンプル
についてAFMでその膜厚を測定し、スピンコーティン
グの回転数の関数としてプロットしたグラフを図1bに
示す。図1a、bの両方からわかるように発光強度およ
び膜厚ともに回転数が増加するにつれて減少している。
しかし回転数が3000rpm以上の領域で発光強度お
よび膜厚ともにその減少率が低下しており、膜が粒子1
個分の単層膜に近づいていっている事が示唆される。事
実AFMによる膜厚測定結果からは回転数5000rp
mでは単層膜が形成されていると考えられる。この挙動
は、無限に広い基板上で液滴が基板の回転と共に広がっ
て行くときの液膜厚さの回転数依存性を表すモデル(M
elo,F.et al.,Phys.Rev.Let
t.,63,1958(1989))を拡張して以下の
現象論的なモデルによって説明される。
【0021】
【数1】
【0022】ここで、hは膜厚、dp は粒子直径、ωは
回転数、αはフィッティングパラメータである。図1b
中の実線は上記の式によって実験データをフィッティン
グしたものである。図2に示すようにCdSe薄膜から
の発光強度とAFMによって測定した膜厚とは良い相関
を示し、薄膜においては発光強度が膜厚に比例して増加
している。これは以下のようなモデルによって表すこと
ができる。
【0023】
【数2】
【0024】ここで、△I=(I600 (0)−I
650 (0))/I650 (0) △Φ=(Φ600 −Φ650 )/Φ650 である。Φ600 、Φ650 はそれぞれ600、650nm
の発光効率、Aは励起光が照射された面積、εはポロシ
ティでありランダムパッキングの場合は約0.4であ
る。図1a中の実線は式(1)、(2)より実験データ
をフィッティングしたものである。
【0025】上述のサンプルについて高分解能SEMに
よって薄膜中の微細構造を観察した。どの回転数で作製
されたサンプルにおいてもその微細構造に大きな変化は
なく、回転数1000rpmで作製した薄膜の高分解能
SEM写真を図3に示すが、このように高密度にナノ粒
子が集積した構造が観察された。図中に見える白いスポ
ット一つ一つがCdSeナノ粒子である。
【0026】比較例1平均粒径3.7nmのCdSeナ
ノ粒子をトルエンに分散させ、濃度10wt%のサスペ
ンションを調整し、次に半径1cmの孔を持った中空型
のテフロンセルを硫酸で良く洗浄したガラス基板上に乗
せ、その中に調整したサスペンションの25mlを注入
し蒸発・堆積させた。このようにして得たCdSeナノ
粒子の厚膜はTDLM現象を示さず、逆に光黒化が観察
された。これは蒸発速度に比べ粒子のブラウン運動が支
配的になり、膜中での微細構造が実施例1のものと異な
っているためと考えられる。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法によれば、MBE法のよう
な真空を必要とすることなく、サイズ分布制御および平
均粒子間距離が制御されたナノ粒子薄膜を作製すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) Siウェハ上にスピンコーティングに
よって作製したCdSeナノ粒子薄膜の発光強度をスピ
ンコーターの回転数の関数としてプロットしたグラフ。
図中の実線は式(1)、(2)によって実験データをフ
ィッティングしたものである。 (b) AFMによって測定した該ナノ粒子薄膜の膜厚
をスピンコーターの回転数の関数としてプロットしたグ
ラフ。図中の実線は式(1)によって実験データをフィ
ッティングしたものである。
【図2】CdSeナノ粒子薄膜の発光強度をAFMによ
って測定した膜厚の関数としてプロットしたグラフ。図
中の実線は式(2)によって実験データをフィッティン
グしたものである。
【図3】Siウェハ上にスピンコーティングによって作
製したCdSeナノ粒子薄膜の微細構造の高分解能SE
M写真。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齊田 壮一郎 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2H123 AA00 AA50 AA52 BA00 BA01 BA06 BC00 BC01 BC05 BC10 CA00 CA11 CA18 EA08 EA17 4D075 AC64 AC94 AC96 BB24X BB56Y CB08 CB09 DA08 DB14 DC22 EA02 EA07 EC02 EC07 EC30 EC53 EC54

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトルミネッセンス強度(以下「発光
    強度」と称する)を励起光の照射時間もしくは照射量の
    関数として増加あるいは増加及び記憶させることができ
    る機能を有する超微粒子(以下「ナノ粒子」と称する)
    の集合体からなる薄膜を固体基板上に形成する方法にお
    いて、ナノ粒子を溶媒に懸濁させた懸濁液を回転数50
    0rpm以上、回転時間10秒以上で固体基板上にスピ
    ンコーティングすることを特徴とするナノ粒子薄膜の作
    製方法。
  2. 【請求項2】 回転時間が1分以上である請求項1に記
    載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  3. 【請求項3】 懸濁液中のナノ粒子の濃度が0.001
    〜10g/mlである請求項1又は2に記載のナノ粒子
    薄膜の作製方法。
  4. 【請求項4】 溶媒が有機化合物を含有するものである
    請求項1〜3に記載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  5. 【請求項5】 懸濁液中の有機化合物の量がナノ粒子の
    重量に対し1/10000以上である請求項4に記載の
    ナノ粒子薄膜の作製方法。
  6. 【請求項6】 有機化合物が常温で固体である請求項4
    又は5に記載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  7. 【請求項7】 スピンコーティングした後、大気圧中、
    −20〜200℃の温度で30分以上風乾する請求項1
    〜6のいずれかに記載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  8. 【請求項8】 風乾後、さらに減圧乾燥を行う請求項7
    に記載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  9. 【請求項9】 減圧乾燥を真空度1×105 Pa以下、
    温度−20〜200℃で1〜24時間行う請求項8に記
    載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  10. 【請求項10】 発光強度を増加させる時間が1×10
    -12 秒以上である請求項1〜9のいずれかに記載のナノ
    粒子薄膜の作製方法。
  11. 【請求項11】 77K以上の温度における発光強度の
    記憶時間が1秒以上である請求項1〜10のいずれかに
    記載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  12. 【請求項12】 発光強度の増加率が初期の発光強度に
    対して1.1倍以上である請求項1〜11のいずれかに
    記載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  13. 【請求項13】 ナノ粒子が0.5〜100nmの粒径
    を有するものである請求項1〜12のいずれかに記載の
    ナノ粒子薄膜の作製方法。
  14. 【請求項14】 ナノ粒子が無機化合物である請求項1
    〜13のいずれかに記載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  15. 【請求項15】 ナノ粒子が有機化合物である請求項1
    〜13のいずれかに記載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  16. 【請求項16】 ナノ粒子が金属酸化物である請求項1
    〜13のいずれかに記載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  17. 【請求項17】 ナノ粒子が半導体である請求項1〜1
    3のいずれかに記載のナノ粒子薄膜の作製方法。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれかに記載の作
    製方法により得られる薄膜の膜厚がナノ粒子直径〜1m
    mであるナノ粒子薄膜。
  19. 【請求項19】 薄膜中のナノ粒子の平均粒子間距離が
    該粒子直径の10倍以内である請求項18に記載のナノ
    粒子薄膜。
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