JP2000081898A - ホワイトノイズの生成方法、ホワイトノイズの振幅制御方法およびデジタル電話装置 - Google Patents

ホワイトノイズの生成方法、ホワイトノイズの振幅制御方法およびデジタル電話装置

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JP2000081898A
JP2000081898A JP24983998A JP24983998A JP2000081898A JP 2000081898 A JP2000081898 A JP 2000081898A JP 24983998 A JP24983998 A JP 24983998A JP 24983998 A JP24983998 A JP 24983998A JP 2000081898 A JP2000081898 A JP 2000081898A
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white noise
excitation signal
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frame
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JP24983998A
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Kunikazu Suzuki
邦一 鈴木
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耳障りな音の発生を未然に防止することがで
きるホワイトノイズの生成方法を提供する。 【解決手段】 フレームエラー状態となり、処理フレー
ムよりも前における最後の有効フレームがフルレートも
しくはハーフレートであり、そのときの平均適応コード
ブックゲインの値が0.4未満であり、且つ、平均固定
コードブックゲインの値が閾値を越えているときには、
平均固定コードブックゲインの代わりに、合成後励起信
号(Et´(n))の振幅値が一定値未満となるような
所定定数を使用して付加励起信号を生成し、合成前励起
信号(Et(n))に、その付加励起信号を付加して合
成後励起信号(Et´(n))を生成し、合成後励起信
号(Et´(n))を合成フィルタ処理してホワイトノ
イズ(S(n))を生成する。合成後励起信号(Et´
(n))の振幅値を抑制することによって、結果的に、
ボコーダ4から出力されるホワイトノイズ(S(n))
の振幅値を抑制することができ、耳障りな音の発生を未
然に防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声符号化・復号
化方式としてEVRC(Enhanced Variable RateCode
c)のアルゴリズムを採用したホワイトノイズの生成方
法、ホワイトノイズの振幅制御方法およびデジタル電話
装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、FDMA(Freq
uency Division Multiple Access)方式やTDMA(Ti
me Division Multiple Access )方式を採用したセルラ
ーシステムに対して、次世代のセルラーシステムとし
て、CDMA(Code Division Multiple Access )方式
を採用したデジタルセルラーシステムが開発されてい
る。
【0003】ところで、このCDMA方式を採用したデ
ジタルセルラーシステムで適用されている音声符号化・
復号化方式としては、8kQCELP(Qualcomm Code
Excited Linear Predictive codec )、13kQCEL
PおよびEVRC(EnhancedVariable Rate Codec)の
3種類の方式がある。
【0004】8kQCELPおよび13kQCELP
は、クウォルコム(Qualcomm)社によって開発されたも
ので、通話状態や通話回線の混雑状況に応じて、音声符
号化・復号化速度を数通りに可変できることを特徴とす
るものであり、通話品質を所定レベルに保持するのに必
要な最低限度の速度で符号化・復号化を行うことによっ
て、多重数、つまり、同時接続数を増やすことができる
という利点を有しているものである。尚、クウォルコム
社では、最初は、8kQCELPを開発したものである
が、8kQCELPでは、通話品質に若干の問題がある
という理由から、13kQCELPを開発したという経
緯があり、現在、米国でサービスが開始されているPC
S(Personal Communications Services)では、13k
QCELPが採用されているものである。
【0005】一方、EVRCは、TIA(Telecommunic
ations Industry Association :米国電気通信工業会)
によって1997年に標準化されたもので、上述した8
kQCELPおよび13kQCELPと同様にして、通
話状態や通話回線の混雑状況に応じて、音声符号化・復
号化速度を数通りに可変できることを特徴とするもので
ある。そして、EVRCは、ノイズキャンセラ、ピッチ
検出(適応コードブック)、雑音コードブック、可変速
度(可変レート)アルゴリズムおよびポストフィルタな
どに、当時で最新のアルゴリズムを採用することによっ
て、8kQCELPおよび13kQCELPに対して通
話品質の面で改良を図っているものである。また、EV
RCは、最大の符号化・復号化速度が13kQCELP
に対して約2/3倍であることから、同じ回線容量で比
較すると、多重数を13kQCELPに対して約3/2
倍に増やすことができるという利点をも有しているもの
である。
【0006】このような技術的背景から、日本では、C
DMA方式を採用したデジタルセルラーシステムの音声
符号化・復号化方式として、8kQCELPや13kQ
CELPではなく、EVRCが採用されているものであ
る。
【0007】ところで、このEVRCのアルゴリズムで
は、デコード処理の対象である処理フレームがイレーシ
ャであり、つまり、フレームエラー状態であり、その処
理フレームよりも前における最後の有効フレームがフル
レートもしくはハーフレートであり、且つ、そのときの
平均適応コードブックゲインの値が0.4未満であると
きには、次式(1)に示すように、励起信号(合成前励
起信号)に、平均固定コードブックゲインに乱数を乗じ
た付加励起信号を付加して新たな励起信号(合成後励起
信号)を生成し、その励起信号を合成フィルタ処理して
ホワイトノイズを生成し、そのホワイトノイズをボコー
ダの出力とするように規定されている。
【0008】 Et´(n)=Et(n)+0.1・gcavg・ran_g{seed}; 0≦n<L…(1) Et´(n) :合成後励起信号 Et(n) :合成前励起信号 0.1・gcavg・ran_g{seed}:付加励起信号 gcavg :平均固定コード
ブックゲイン ran_g{seed} :乱数発生関数と
その入力値 L :フレーム長
【0009】しかしながら、この場合、例えば無音声の
区間では、平均固定コードブックゲイン(gcavg)の値
が極めて大きな値となる場合がある。そのため、平均固
定コードブックゲイン(gcavg)の値が極めて大きくな
ると、付加励起信号(0.1・gcavg・ran_g{se
ed})の値が大きくなり、合成後励起信号(Et´
(n))の振幅値が大きくなるので、ボコーダから出力
されるホワイトノイズの振幅値も大きくなり、それに起
因して耳障りな音が発生してしまうという問題がある。
【0010】本発明は、上記した事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、音声符号化・復号化方式とし
てEVRCのアルゴリズムを採用したものにおいて、耳
障りな音の発生を未然に回避することができるホワイト
ノイズの生成方法、ホワイトノイズの振幅制御方法およ
びデジタル電話装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のホワイト
ノイズの生成方法によれば、所定状態となり、且つ、平
均固定コードブックゲインの値が閾値を越えているとき
には、平均固定コードブックゲインの代わりに、合成後
励起信号の振幅値が一定値未満となるような所定定数を
使用して付加励起信号を生成する。そして、処理フレー
ムに対応する合成前励起信号に、その付加励起信号を付
加して合成後励起信号を生成し、その合成後励起信号を
合成フィルタ処理してホワイトノイズを生成し、そのホ
ワイトノイズをボコーダの出力とする。
【0012】このように、所定状態となり、且つ、平均
固定コードブックゲインの値が閾値を越えているときに
は、平均固定コードブックゲインの代わりに、合成後励
起信号の振幅値が一定値未満となるような所定定数を使
用して付加励起信号を生成し、合成前励起信号に、その
付加励起信号を付加して合成後励起信号を生成し、その
合成後励起信号を合成フィルタ処理してホワイトノイズ
を生成するようになるので、合成後励起信号の振幅値を
抑制することによって、結果的に、ボコーダから出力さ
れるホワイトノイズの振幅値を抑制することができ、耳
障りな音が発生することを未然に回避することができ
る。
【0013】また、所定状態となり、且つ、平均固定コ
ードブックゲインの値が閾値を越えているときにのみ、
上述したように平均固定コードブックゲインの代わりに
所定定数を使用し、合成後励起信号の振幅値を抑制し、
ホワイトノイズの振幅値を抑制するようになるので、他
のアルゴリズムに対して何ら影響を及ぼすことを回避す
ることができる。
【0014】請求項2記載のホワイトノイズの生成方法
によれば、所定状態となっているときには、合成後励起
信号のパワー情報を計算するパワー情報計算ステップを
実行し、パワー情報計算ステップにより得られた合成後
励起信号のパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、補正合成後励起信号の振幅値が一定値未満となるよ
うな所定定数を合成後励起信号の各サンプルに乗じて補
正合成後励起信号を生成する補正合成後励起信号生成ス
テップを実行する。そして、補正合成後励起信号生成ス
テップにより得られた補正合成後励起信号を合成フィル
タ処理してホワイトノイズを生成するホワイトノイズ生
成ステップを実行し、ホワイトノイズ生成ステップによ
り得られたホワイトノイズをボコーダの出力とする。
【0015】このように、所定状態となり、且つ、合成
後励起信号のパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、補正合成後励起信号の振幅値が一定値未満となるよ
うな所定定数を合成後励起信号の各サンプルに乗じて補
正合成後励起信号を生成し、その補正合成後励起信号を
合成フィルタ処理してホワイトノイズを生成するように
なるので、合成後励起信号の振幅値を抑制することによ
って、結果的に、ボコーダから出力されるホワイトノイ
ズの振幅値を抑制することができ、耳障りな音が発生す
ることを未然に回避することができる。
【0016】また、所定状態となり、且つ、合成後励起
信号のパワー情報の値が閾値を越えているときにのみ、
上述したように所定定数を合成後励起信号の各サンプル
に乗じて補正合成後励起信号を生成し、合成後励起信号
の振幅値を抑制し、ホワイトノイズの振幅値を抑制する
ようになるので、この場合にも、他のアルゴリズムに対
して何ら影響を及ぼすことを回避することができる。
【0017】請求項3記載のホワイトノイズの生成方法
によれば、所定状態となっているときには、合成後励起
信号のパワー情報を計算するパワー情報計算ステップを
実行し、パワー情報計算ステップにより得られた合成後
励起信号のパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、補正合成後励起信号の振幅値が一定値未満となるよ
うなパワー情報の関数である所定関数を合成後励起信号
の各サンプルに乗じて補正合成後励起信号を生成する補
正合成後励起信号生成ステップを実行する。そして、補
正合成後励起信号生成ステップにより得られた補正合成
後励起信号を合成フィルタ処理してホワイトノイズを生
成するホワイトノイズ生成ステップを実行し、ホワイト
ノイズ生成ステップにより得られたホワイトノイズをボ
コーダの出力とする。
【0018】このように、所定状態となり、且つ、合成
後励起信号のパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、補正合成後励起信号の振幅値が一定値未満となるよ
うなパワー情報の関数である所定関数を合成後励起信号
の各サンプルに乗じて補正合成後励起信号を生成し、そ
の補正合成後励起信号を合成フィルタ処理してホワイト
ノイズを生成するようになるので、合成後励起信号の振
幅値を抑制することによって、結果的に、ボコーダから
出力されるホワイトノイズの振幅値を抑制することがで
き、耳障りな音が発生することを未然に回避することが
できる。
【0019】また、所定状態となり、且つ、合成後励起
信号のパワー情報の値が閾値を越えているときにのみ、
上述したようにパワー情報の関数である所定関数を合成
後励起信号の各サンプルに乗じて補正合成後励起信号を
生成し、合成後励起信号の振幅値を抑制し、ホワイトノ
イズの振幅値を抑制するようになるので、この場合に
も、他のアルゴリズムに対して何ら影響を及ぼすことを
回避することができる。
【0020】さらに、この場合には、上述した請求項2
記載のものと比較すると、所定定数を合成後励起信号の
各サンプルに乗じて補正合成後励起信号を生成するので
はなく、パワー情報の関数である所定関数を合成後励起
信号の各サンプルに乗じて補正合成後励起信号を生成す
るようになるので、補正合成後励起信号の振幅値をパワ
ー情報の値に応じて的確に抑制することができ、つま
り、ホワイトノイズの振幅値をパワー情報の値に応じて
的確に抑制することができる。
【0021】請求項4記載のホワイトノイズの生成方法
によれば、所定状態となっているときには、合成後励起
信号における各サンプルの絶対値の最大値を計算する最
大値計算ステップを実行し、最大値計算ステップにより
得られた最大値が閾値を越えているときには、補正合成
後励起信号の振幅値が一定値未満となるような所定定数
を合成後励起信号の各サンプルに乗じて補正合成後励起
信号を生成する補正合成後励起信号生成ステップを実行
する。そして、補正合成後励起信号生成ステップにより
得られた補正合成後励起信号を合成フィルタ処理してホ
ワイトノイズを生成するホワイトノイズ生成ステップを
実行し、ホワイトノイズ生成ステップにより得られたホ
ワイトノイズをボコーダの出力とする。
【0022】このように、所定状態となり、且つ、合成
後励起信号における各サンプルの絶対値の最大値が閾値
を越えているときには、補正合成後励起信号の振幅値が
一定値未満となるような所定定数を合成後励起信号の各
サンプルに乗じて補正合成後励起信号を生成し、その補
正合成後励起信号を合成フィルタ処理してホワイトノイ
ズを生成するようになるので、合成後励起信号の振幅値
を抑制することによって、結果的に、ボコーダから出力
されるホワイトノイズの振幅値を抑制することができ、
耳障りな音が発生することを未然に回避することができ
る。
【0023】また、所定状態となり、且つ、合成後励起
信号における各サンプルの絶対値の最大値が閾値を越え
ているときにのみ、上述したように所定定数を合成後励
起信号の各サンプルに乗じて補正合成後励起信号を生成
し、合成後励起信号の振幅値を抑制し、ホワイトノイズ
の振幅値を抑制するようになるので、この場合にも、他
のアルゴリズムに対して何ら影響を及ぼすことを回避す
ることができる。
【0024】請求項5記載のホワイトノイズの生成方法
によれば、所定状態となっているときには、ホワイトノ
イズのパワー情報を計算するパワー情報計算ステップを
実行し、パワー情報計算ステップにより得られたホワイ
トノイズのパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、補正ホワイトノイズの振幅値が一定値未満となるよ
うな所定定数をホワイトノイズの各サンプルに乗じて補
正ホワイトノイズを生成する補正ホワイトノイズ生成ス
テップを実行し、その補正ホワイトノイズをボコーダの
出力とする。
【0025】このように、所定状態となり、且つ、ホワ
イトノイズのパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、補正ホワイトノイズの振幅値が一定値未満となるよ
うな所定定数をホワイトノイズの各サンプルに乗じて補
正ホワイトノイズを生成し、その補正ホワイトノイズを
ボコーダの出力とするようになるので、結果的に、ボコ
ーダから出力されるホワイトノイズの振幅値を抑制する
ことができ、耳障りな音が発生することを未然に回避す
ることができる。
【0026】また、所定状態となり、且つ、ホワイトノ
イズのパワー情報の値が閾値を越えているときにのみ、
上述したように所定定数をホワイトノイズの各サンプル
に乗じて補正ホワイトノイズを生成し、ホワイトノイズ
の振幅値を抑制するようになるので、この場合にも、他
のアルゴリズムに対して何ら影響を及ぼすことを回避す
ることができる。
【0027】請求項6記載のホワイトノイズの生成方法
によれば、所定状態となっているときには、ホワイトノ
イズのパワー情報を計算するパワー情報計算ステップを
実行し、パワー情報計算ステップにより得られたホワイ
トノイズのパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、補正ホワイトノイズの振幅値が一定値未満となるよ
うなパワー情報の関数である所定関数をホワイトノイズ
の各サンプルに乗じて補正ホワイトノイズを生成する補
正ホワイトノイズ生成ステップを実行し、その補正ホワ
イトノイズをボコーダの出力とする。
【0028】このように、所定状態となり、且つ、ホワ
イトノイズのパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、補正ホワイトノイズの振幅値が一定値未満となるよ
うなパワー情報の関数である所定関数をホワイトノイズ
の各サンプルに乗じて補正ホワイトノイズを生成し、そ
の補正ホワイトノイズをボコーダの出力とするようにな
るので、結果的に、ボコーダから出力されるホワイトノ
イズの振幅値を抑制することができ、耳障りな音が発生
することを未然に回避することができる。
【0029】また、所定状態となり、且つ、ホワイトノ
イズのパワー情報の値が閾値を越えているときにのみ、
上述したようにパワー情報の関数である所定関数をホワ
イトノイズの各サンプルに乗じて補正ホワイトノイズを
生成し、ホワイトノイズの振幅値を抑制するようになる
ので、この場合にも、他のアルゴリズムに対して何ら影
響を及ぼすことを回避することができる。
【0030】さらに、この場合には、上述した請求項5
記載のものと比較すると、所定定数をホワイトノイズの
各サンプルに乗じて補正ホワイトノイズを生成するので
はなく、パワー情報の関数である所定関数をホワイトノ
イズの各サンプルに乗じて補正ホワイトノイズを生成す
るようになるので、ホワイトノイズの振幅値をパワー情
報の値に応じて的確に抑制することができる。
【0031】請求項7記載のホワイトノイズの振幅制御
方法によれば、デコード処理の対象である処理フレーム
がイレーシャであるフレームエラー状態であるか否かを
判定する第1の判定ステップを実行し、次いで、処理フ
レームよりも前における最後の有効フレームがフルレー
トもしくはハーフレートであるか否かを判定する第2の
判定ステップを実行する。そして、第1の判定ステップ
により処理フレームがイレーシャである、つまり、フレ
ームエラー状態であると判定し、且つ、第2の判定ステ
ップにより処理フレームよりも前における最後の有効フ
レームがフルレートもしくはハーフレートであると判定
したときには、処理フレームに対応してボコーダから出
力されたホワイトノイズをその振幅値が一定値未満とな
るようにデジタル信号からアナログ信号にアナログ変換
するアナログ変換ステップを実行する。
【0032】このように、フレームエラー状態であり、
且つ、処理フレームよりも前における最後の有効フレー
ムがフルレートもしくはハーフレートであるときには、
ホワイトノイズの振幅値が一定値未満となるように、ホ
ワイトノイズをデジタル信号からアナログ信号にアナロ
グ変換するようになるので、ホワイトノイズの振幅値を
抑制することができ、耳障りな音が発生することを未然
に回避することができる。
【0033】また、この場合には、上述した請求項1な
いし6記載のものと比較すると、ボコーダの内部でホワ
イトノイズの振幅値を抑制するのではなく、ボコーダか
ら出力されたホワイトノイズの振幅値を抑制する、つま
り、ボコーダの外部でホワイトノイズの振幅値を抑制す
るようになるので、例えば、仕様変更が生じた際には、
ボコーダのアルゴリズム(プログラム)を何ら変更する
必要がなく、ボコーダの外部を変更すれば良く、ボコー
ダにおけるプログラムの変更が比較的困難であることを
考慮すると、仕様変更などに対して柔軟に対応すること
ができる。
【0034】尚、この場合は、以上に説明したように、
ホワイトノイズの振幅値を抑制する条件としては、フレ
ームエラー状態であり、その処理フレームよりも前にお
ける最後の有効フレームがフルレートもしくはハーフレ
ートであるときであり、これは、上述した請求項1ない
し6記載のものと比較すると、平均適応コードブックゲ
インの値が0.4未満であるという条件を無視している
ことになるが、全体的な影響を考慮すると、このように
制御しても、つまり、平均適応コードブックゲインの値
が0.4未満であるという条件を無視してホワイトノイ
ズの振幅値を抑制しても、何ら不都合はないものであ
る。
【0035】請求項8記載のホワイトノイズの振幅制御
方法によれば、デコード処理の対象である処理フレーム
がイレーシャであるフレームエラー状態であるか否かを
判定する第1の判定ステップを実行し、次いで、処理フ
レームよりも前における最後の有効フレームがフルレー
トもしくはハーフレートであるか否かを判定する第2の
判定ステップを実行し、さらに、処理フレームに対応す
るホワイトノイズをデジタル信号からアナログ信号に変
換するアナログ変換ステップを実行する。そして、第1
の判定ステップにより処理フレームがイレーシャであ
る、つまり、フレームエラー状態であると判定し、且
つ、第2の判定ステップにより処理フレームよりも前に
おける最後の有効フレームがフルレートもしくはハーフ
レートであると判定したときには、アナログ変換ステッ
プにより得られたアナログ信号をその振幅値が一定値未
満となるように増幅する増幅ステップを実行する。
【0036】このように、フレームエラー状態であり、
且つ、処理フレームよりも前における最後の有効フレー
ムがフルレートもしくはハーフレートであるときには、
ホワイトノイズの振幅値が一定値未満となるように、ホ
ワイトノイズを増幅するようになるので、ホワイトノイ
ズの振幅値を抑制することができ、耳障りな音が発生す
ることを未然に回避することができる。
【0037】また、この場合にも、ボコーダの外部でホ
ワイトノイズの振幅値を抑制するようになるので、上述
した請求項7記載のものと同様にして、仕様変更などに
対して柔軟に対応することができる。
【0038】請求項9記載のホワイトノイズの振幅制御
方法によれば、デコード処理の対象である処理フレーム
がイレーシャであるフレームエラー状態であるか否かを
判定する第1の判定ステップを実行し、次いで、処理フ
レームよりも前における最後の有効フレームがフルレー
トもしくはハーフレートであるか否かを判定する第2の
判定ステップを実行する。そして、第1の判定ステップ
により処理フレームがイレーシャである、つまり、フレ
ームエラー状態であると判定し、且つ、第2の判定ステ
ップにより処理フレームよりも前における最後の有効フ
レームがフルレートもしくはハーフレートであると判定
したときには、処理フレームに対応するホワイトノイズ
をその振幅値が一定値未満となるようにボコーダから出
力するホワイトノイズ出力ステップを実行する。
【0039】このように、フレームエラー状態であり、
且つ、処理フレームよりも前における最後の有効フレー
ムがフルレートもしくはハーフレートであるときには、
ホワイトノイズの振幅値が一定値未満となるように、ホ
ワイトノイズを出力するようになるので、ホワイトノイ
ズの振幅値を抑制することができ、耳障りな音が発生す
ることを未然に回避することができる。
【0040】請求項10記載のデジタル電話装置によれ
ば、アナログ変換手段において、請求項1ないし6のい
ずれかに記載のホワイトノイズ生成方法を採用して得ら
れたホワイトノイズがデジタル信号からアナログ信号に
変換され、音声信号出力手段において、アナログ変換手
段により生成されたアナログ信号が音声信号として出力
されるようになるので、耳障りな音がない高品質の音声
信号を出力させることができ、快適な通話を提供するこ
とができる。
【0041】請求項11記載のデジタル電話装置によれ
ば、音声信号出力手段において、請求項7ないし9のい
ずれかに記載のホワイトノイズ振幅制御方法を採用して
得られたホワイトノイズが音声信号として出力されるよ
うになるので、耳障りな音がない高品質の音声信号を出
力させることができ、快適な通話を提供することができ
る。
【0042】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の請求項1および請求項10に対応する第1実施例に
ついて図1ないし図3を参照して説明する。まず、図1
には、音声符号化・復号化方式としてEVRC(Enhanc
ed Variable Rate Codec)のアルゴリズムを採用したデ
ジタル電話装置における受信部の構成の要部を機能ブロ
ックの組合わせにより示している。図1において、無線
部1は、アンテナ2により電波信号を受信すると、電波
信号を復調処理してデジタルデータを生成し、デジタル
データを制御部3に出力するようになっており、制御部
3は、無線部1からデジタルデータが与えられると、デ
ジタルデータを受信音声符号化データに変換するように
なっている。
【0043】さて、ここで、受信音声符号化データにつ
いて、図2を参照して説明する。受信音声符号化データ
は、一例として、図2に示すようなフレーム構成となっ
ている。EVRCでは、フレームの種類としては、フル
レート、ハーフレート、1/8レートおよびイレーシャ
の4種類が規定されており、このうち、フルレート、ハ
ーフレートおよび1/8レートは、音声信号に対応する
フレームであって有効フレームとして規定されている。
尚、1フレームの時間幅は20msecであり、1フレ
ームのサンプル数は160である。
【0044】この場合、制御部3は、受信音声符号化デ
ータを構成するデコード処理の対象である処理フレーム
がイレーシャである場合、つまり、フレームエラー状態
であるときには、その受信音声符号化データをボコーダ
4の合成前励起信号生成部5に出力するようになってい
る。
【0045】ボコーダ4は、DSP(Digital Signal P
rocessor)からなるもので、処理に応じて、合成前励起
信号生成部5、加算部6、付加励起信号生成部7および
合成フィルタ部8により構成されている。合成前励起信
号生成部5は、制御部3から受信音声符号化データが与
えられると、受信音声符号化データに基づいて合成前励
起信号(Et(n))を生成し、合成前励起信号(Et
(n))を加算部6に出力するようになっている。
【0046】付加励起信号生成部7は、フレームエラー
状態であり、その処理フレームよりも前における最後の
有効フレームがフルレートもしくはハーフレートであ
り、且つ、そのときの平均適応コードブックゲインの値
が0.4未満であるとき、つまり、本発明でいう所定状
態のときには、付加励起信号を生成し、付加励起信号を
加算部6に出力するようになっている。
【0047】この場合、付加励起信号生成部7は、平均
固定コードブックゲイン(gcavg)の値が閾値以下であ
るときには、定数(0.1)と、平均固定コードブック
ゲイン(gcavg)と、乱数発生関数(ran_g{see
d})とを乗算して付加励起信号(0.1・gcavg・r
an_g{seed})を生成し、一方、平均固定コードブ
ックゲイン(gcavg)の値が閾値を越えているときに
は、定数(0.1)と、所定定数(const1)と、乱数発
生関数(ran_g{seed})とを乗算して付加励起信
号(0.1・const1・ran_g{seed})を生成する
ようになっている。尚、所定定数(const1)は、後述す
る合成後励起信号(Et´(n))の振幅値が一定値未
満となるような値である。
【0048】加算部6は、所定状態でないときには、合
成前励起信号生成部5から合成前励起信号(Et
(n))のみが与えられるようになるので、それに対し
て何ら処理を実行することなく、合成前励起信号(Et
(n))を合成フィルタ部8に出力するようになってい
る。
【0049】これに対して、加算部6は、所定状態であ
って、且つ、平均固定コードブックゲイン(gcavg)の
値が閾値以下であるときには、合成前励起信号生成部5
から合成前励起信号(Et(n))が与えられると共
に、付加励起信号生成部7から付加励起信号(0.1・
gcavg・ran_g{seed})が与えられるようになる
ので、それらを加算して合成後励起信号(Et´
(n))を生成し、合成後励起信号(Et´(n))を
合成フィルタ部8に出力するようになっている。この場
合は、 Et´(n)=Et(n)+0.1・gcavg・ran_g{seed}; 0≦n<L…(2) Et´(n) :合成後励起信号 Et(n) :合成前励起信号 0.1・gcavg・ran_g{seed}:付加励起信号 gcavg :平均固定コード
ブックゲイン ran_g{seed} :乱数発生関数と
その入力値 L :フレーム長 として表すことができる。
【0050】また、加算部6は、所定状態であって、且
つ、平均固定コードブックゲイン(gcavg)の値が閾値
を越えているときには、合成前励起信号生成部5から合
成前励起信号(Et(n))が与えられると共に、付加
励起信号生成部7から付加励起信号(0.1・const1・
ran_g{seed})が与えられるようになるので、そ
れらを加算して合成後励起信号(Et´(n))を生成
し、合成後励起信号(Et´(n))を合成フィルタ部
8に出力するようになっている。この場合は、 Et´(n)=Et(n)+0.1・const1・ran_g{seed}; 0≦n<L…(3) const1 :所定定数として
表すことができる。
【0051】合成フィルタ部8は、加算部6から合成前
励起信号(Et(n))もしくは合成後励起信号(Et
´(n))が与えられると、それを合成フィルタ処理し
てホワイトノイズ(S(n))を生成し、ホワイトノイ
ズ(S(n))をデジタル信号(PCMデータ)として
オーディオコーディック9(本発明でいうアナログ変換
手段)に出力するようになっている。
【0052】オーディオコーディック9は、ボコーダ4
の合成フィルタ部8からホワイトノイズ(S(n))が
デジタル信号として与えられると、それをアナログ信号
に変換してアンプ10に出力するようになっている。
【0053】アンプ10は、オーディオコーディック9
からホワイトノイズ(S(n))がアナログ信号として
与えられると、それを所定レベルまで増幅してスピーカ
11(本発明でいう音声信号出力手段)に出力するよう
になっている。そして、スピーカ11は、アンプ10か
ら所定レベルまで増幅されたホワイトノイズ(S
(n))が与えられると、それを電気信号から音声信号
に変換して出力するようになっている。
【0054】次に、上記構成の作用について、特には、
ボコーダ4が実行する処理について図3も参照して説明
する。ボコーダ4は、制御部3から合成前励起信号生成
部5に受信音声符号化データが出力されたことを認識す
ると、つまり、フレームエラー状態であることを認識す
ると、ステップS1において「YES」と判定し、合成
前励起信号生成部5により受信音声符号化データに基づ
いて合成前励起信号(Et(n))を生成する(ステッ
プS2)。次いで、ボコーダ4は、その処理フレームよ
りも前における最後の有効フレームがフルレートもしく
はハーフレートであり、且つ、そのときの平均適応コー
ドブックゲインの値が0.4未満であるか否か、つま
り、本発明でいう所定状態であるか否かを判定する(ス
テップS3)。
【0055】さて、ここで、デコード処理の対象である
処理フレームが図2中、例えば矢印ウで示すようなフレ
ームであるとき、具体的には、処理フレームがイレーシ
ャであり、その処理フレームよりも前における最後の有
効フレームがフルレートもしくはハーフレートであり
(図2では最後の有効フレームは矢印イで示すようにハ
ーフレートである)、且つ、そのときの平均適応コード
ブックゲインの値が0.4未満であり、つまり、所定状
態であるときには、ボコーダ4は、ステップS3におい
て「YES」と判定し、そのときの平均固定コードブッ
クゲインの値が閾値を越えているか否かを判定する(ス
テップS4)。
【0056】さて、ここで、平均固定コードブックゲイ
ンの値が閾値以下であるときには、ボコーダ4は、ステ
ップS4において「NO」と判定し、平均固定コードブ
ックゲイン(gcavg)を用いて、定数(0.1)と、平
均固定コードブックゲイン(gcavg)と、乱数発生関数
(ran_g{seed})とを乗算して付加励起信号
(0.1・gcavg・ran_g{seed})を生成する
(ステップS5)。
【0057】次いで、ボコーダ4は、合成前励起信号
(Et(n))に、その付加励起信号(0.1・gcavg
・ran_g{seed})を付加して、つまり、この場合
は、上述した式(2)にしたがって合成後励起信号(E
t´(n))を生成する(ステップS6)。そして、ボ
コーダ4は、その合成後励起信号(Et´(n))を合
成フィルタ処理してホワイトノイズ(S(n))を生成
し(ステップS7)、そのホワイトノイズ(S(n))
をオーディオコーディック9に出力する(ステップS
8)。
【0058】これに対して、平均固定コードブックゲイ
ンの値が閾値を越えているときには、ボコーダ4は、ス
テップS4において「YES」と判定し、平均固定コー
ドブックゲイン(gcavg)の代わりに、所定定数(cons
t1)を用いて、定数(0.1)と、所定定数(const1)
と、乱数発生関数(ran_g{seed})とを乗算して
付加励起信号(0.1・const1・ran_g{seed})
を生成する(ステップS9)。
【0059】次いで、ボコーダ4は、合成前励起信号
(Et(n))に、その付加励起信号(0.1・const1
・ran_g{seed})を付加して、つまり、この場合
は、上述した式(3)にしたがって合成後励起信号(E
t´(n))を生成する(ステップS6)。そして、ボ
コーダ4は、その合成後励起信号(Et´(n))を合
成フィルタ処理してホワイトノイズ(S(n))を生成
し(ステップS7)、そのホワイトノイズ(S(n))
をオーディオコーディック9に出力する(ステップS
8)。
【0060】すなわち、ボコーダ4は、平均固定コード
ブックゲイン(gcavg)の値が閾値を越えているか否か
に応じて、付加励起信号(0.1・gcavg・ran_g
{seed}もしくは0.1・const1・ran_g{see
d})を異なるように生成するもので、平均固定コード
ブックゲイン(gcavg)の値が閾値を越えているときに
は、平均固定コードブックゲイン(gcavg)の代わり
に、所定定数(const1)を用いて、付加励起信号(0.
1・const1・ran_g{seed})を生成し、合成後励
起信号(Et´(n))の振幅値を抑制するものであ
る。
【0061】このように第1実施例によれば、所定状態
となり、且つ、平均固定コードブックゲイン(gcavg)
の値が閾値を越えているときには、平均固定コードブッ
クゲイン(gcavg)の代わりに、合成後励起信号(Et
´(n))の振幅値が一定値未満となるような所定定数
(const1)を使用して付加励起信号(0.1・const1・
ran_g{seed})を生成し、合成前励起信号(Et
(n))に、その付加励起信号(0.1・const1・ra
n_g{seed})を付加して合成後励起信号(Et´
(n))を生成し、合成後励起信号(Et´(n))を
合成フィルタ処理してホワイトノイズ(S(n))を生
成するようになるので、合成後励起信号(Et´
(n))の振幅値を抑制することによって、結果的に、
ボコーダ4から出力されるホワイトノイズ(S(n))
の振幅値を抑制することができ、耳障りな音の発生を未
然に防止することができる。
【0062】また、この場合、所定状態となり、且つ、
平均固定コードブックゲイン(gcavg)の値が閾値を越
えているときにのみ、平均固定コードブックゲイン(g
cavg)の代わりに所定定数(const1)を使用し、合成後
励起信号(Et´(n))の振幅値を抑制し、ホワイト
ノイズ(S(n))の振幅値を抑制するようになるの
で、ボコーダ4における他のアルゴリズムに対して何ら
影響を及ぼすことを回避することができる。
【0063】(第2の実施の形態)次に、本発明の請求
項2および請求項10に対応する第2実施例について、
図4および図5を参照して説明する。尚、上述した第1
実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、
以下、異なる部分について説明する。この第2実施例で
は、上述した第1実施例で説明したボコーダ4に代わっ
て、ボコーダ21が採用されている。ボコーダ21は、
DSPからなるもので、処理に応じて、合成前励起信号
生成部22、加算部23、付加励起信号生成部24、合
成後励起信号補正部25および合成フィルタ部26によ
り構成されている。
【0064】合成前励起信号生成部22は、制御部3か
ら受信音声符号化データが与えられると、受信音声符号
化データに基づいて合成前励起信号(Et(n))を生
成し、合成前励起信号(Et(n))を加算部23に出
力するようになっている。
【0065】付加励起信号生成部24は、フレームエラ
ー状態であり、その処理フレームよりも前における最後
の有効フレームがフルレートもしくはハーフレートであ
り、且つ、そのときの平均適応コードブックゲインの値
が0.4未満であるとき、つまり、所定状態のときに
は、付加励起信号を生成し、付加励起信号を加算部23
に出力するようになっている。この場合、付加励起信号
生成部24は、上述した第1実施例とは異なって、平均
固定コードブックゲイン(gcavg)の値に拘らず、定数
(0.1)と、平均固定コードブックゲイン(gcavg)
と、乱数発生関数(ran_g{seed})とを乗算して
付加励起信号(0.1・gcavg・ran_g{seed})
を生成するようになっている。
【0066】加算部23は、所定状態でないときには、
合成前励起信号生成部22から合成前励起信号(Et
(n))のみが与えられるようになるので、それに対し
て何ら処理を実行することなく、合成前励起信号(Et
(n))を合成後励起信号補正部25に出力するように
なっている。
【0067】これに対して、加算部23は、所定状態で
あるときには、合成前励起信号生成部22から合成前励
起信号(Et(n))が与えられると共に、付加励起信
号生成部24から付加励起信号(0.1・gcavg・ra
n_g{seed})が与えられるようになるので、それら
を加算して合成後励起信号(Et´(n))を生成し
(上述した式(2)参照)、合成後励起信号(Et´
(n))を合成後励起信号補正部25に出力するように
なっている。
【0068】合成後励起信号補正部25は、合成後励起
信号(Et´(n))が与えられると、合成後励起信号
(Et´(n))のパワー情報を計算し、合成後励起信
号(Et´(n))のパワー情報が閾値を越えていると
きには、合成後励起信号(Et´(n))の各サンプル
に所定定数(const2)を乗算して補正合成後励起信号
(Et´´(n))を生成し、補正合成後励起信号(E
t´´(n))を合成フィルタ部26に出力するように
なっている。この場合、 Et´´(n)=Et´(n)・const2 0≦n<L…(4) として表すことができる。尚、所定定数(const2)は、
補正合成後励起信号(Et´´(n))の振幅値が一定
値未満となるような値である。
【0069】また、合成後励起信号補正部25は、合成
後励起信号(Et´(n))のパワー情報が閾値以下で
あるときには、合成後励起信号(Et´(n))に対し
て何ら処理を実行することなく、合成後励起信号(Et
´(n))を合成フィルタ部26に出力するようなって
いる。
【0070】合成フィルタ部26は、合成後励起信号補
正部25から合成前励起信号(Et(n))、合成後励
起信号(Et´(n))もしくは補正合成後励起信号
(Et´´(n))が与えられると、それを合成フィル
タ処理してホワイトノイズ(S(n))を生成し、ホワ
イトノイズ(S(n))をデジタル信号としてオーディ
オコーディック9に出力するようになっている。
【0071】次に、上記構成の作用について、特には、
ボコーダ21が実行する処理について図5も参照して説
明する。ボコーダ21は、制御部3から合成前励起信号
生成部22に受信音声符号化データが出力されたことを
認識すると、つまり、フレームエラー状態であることを
認識すると、ステップS11において「YES」と判定
し、合成前励起信号生成部22により受信音声符号化デ
ータに基づいて合成前励起信号(Et(n))を生成す
る(ステップS12)。次いで、ボコーダ21は、その
処理フレームよりも前における最後の有効フレームがフ
ルレートもしくはハーフレートであり、且つ、そのとき
の平均適応コードブックゲインの値が0.4未満である
か否か、つまり、所定状態であるか否かを判定する(ス
テップS13)。
【0072】さて、ここで、所定状態であるときには、
ボコーダ21は、ステップS13において「YES」と
判定し、合成前励起信号(Et(n))に、付加励起信
号(0.1・gcavg・ran_g{seed})を付加し
て、つまり、この場合は、上述した式(2)にしたがっ
て合成後励起信号(Et´(n))を生成する(ステッ
プS14)。
【0073】次いで、ボコーダ21は、合成後励起信号
(Et´(n))のパワー情報を計算し(ステップS1
5、本発明でいうパワー情報計算ステップ)、合成後励
起信号(Et´(n))のパワー情報の値が閾値を越え
ているか否かを判定する(ステップS16)。
【0074】さて、ここで、合成後励起信号(Et´
(n))のパワー情報の値が閾値以下であるときには、
ボコーダ21は、ステップS16において「NO」と判
定し、合成後励起信号(Et´(n))を合成フィルタ
処理してホワイトノイズ(S(n))を生成する(ステ
ップS17)。そして、ボコーダ21は、このようにし
て生成したホワイトノイズ(S(n))をオーディオコ
ーディック9に出力する(ステップS18)。
【0075】これに対して、合成後励起信号(Et´
(n))のパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、ボコーダ21は、ステップS16において「YE
S」と判定し、合成後励起信号(Et´(n))の各サ
ンプルに所定定数(const2)を乗じて、つまり、この場
合は、上述した式(4)にしたがって補正合成後励起信
号(Et´´(n))を生成する(ステップS19、本
発明でいう補正合成後励起信号生成ステップ)。そし
て、ボコーダ21は、その補正合成後励起信号(Et´
´(n))を合成フィルタ処理してホワイトノイズ(S
(n))を生成し(ステップS17、本発明でいうホワ
イトノイズ生成ステップ)、そのホワイトノイズ(S
(n))をオーディオコーディック9に出力する(ステ
ップS18)。
【0076】すなわち、ボコーダ21は、合成後励起信
号(Et´(n))のパワー情報の値が閾値を越えてい
るか否かに応じて、補正合成後励起信号(Et´´
(n))を生成するか否かを判定するもので、合成後励
起信号(Et´(n))のパワー情報の値が閾値を越え
ているときには、合成後励起信号(Et´(n))の各
サンプルに所定定数(const2)を乗じて補正合成後励起
信号(Et´´(n))を生成し、合成後励起信号(E
t´(n))の振幅値を抑制するものである。
【0077】このように第2実施例によれば、所定状態
となり、且つ、合成後励起信号(Et´(n))のパワ
ー情報の値が閾値を越えているときには、補正合成後励
起信号(Et´´(n))の振幅値が一定値未満となる
ような所定定数(const2)を合成後励起信号(Et´
(n))の各サンプルに乗じて補正合成後励起信号(E
t´´(n))を生成し、その補正合成後励起信号(E
t´´(n))を合成フィルタ処理してホワイトノイズ
(S(n))を生成するようになるので、合成後励起信
号(Et´(n))の振幅値を抑制することによって、
結果的に、ボコーダ21から出力されるホワイトノイズ
(S(n))の振幅値を抑制することができ、耳障りな
音の発生を未然に防止することができる。
【0078】また、所定状態となり、且つ、合成後励起
信号(Et´(n))のパワー情報の値が閾値を越えて
いるときにのみ、所定定数(const2)を合成後励起信号
(Et´(n))の各サンプルに乗じて補正合成後励起
信号(Et´´(n))を生成し、合成後励起信号(E
t´(n))の振幅値を抑制し、ホワイトノイズ(S
(n))の振幅値を抑制するようになるので、この場合
も、ボコーダ21における他のアルゴリズムに対して何
ら影響を及ぼすことを回避することができる。
【0079】また、所定定数(const2)をパワー情報の
値に基づいて選択するようにすれば、合成後励起信号
(Et´(n))の振幅値をパワー情報の値に応じて的
確に抑制することができ、つまり、ホワイトノイズ(S
(n))の振幅値をパワー情報の値に応じて的確に抑制
することができる。
【0080】(第3の実施の形態)次に、本発明の請求
項3および請求項10に対応する第3実施例について、
図6を参照して説明する。尚、上述した第2実施例と同
一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異な
る部分について説明する。この第3実施例では、ボコー
ダ21は、合成後励起信号(Et(n))のパワー情報
が閾値を越えているときには、上述した第2実施例とは
異なって、合成後励起信号(Et´(n))の各サンプ
ルに所定定数(const2)を乗じるのではなく、合成後励
起信号(Et´(n))の各サンプルにパワー情報の関
数である所定関数(func1 )を乗じて補正合成後励起信
号(Et´´(n))を生成し(ステップS21)、補
正合成後励起信号(Et´´(n))を合成フィルタ部
26に出力するようになっている。この場合、 Et´´(n)=Et´(n)・func1 0≦n<L…(5) として表すことができる。尚、所定関数(func1 )は、
補正合成後励起信号(Et´´(n))の振幅値が一定
値未満となるような関数である。
【0081】このように第3実施例によれば、所定状態
となり、且つ、合成後励起信号(Et´(n))のパワ
ー情報の値が閾値を越えているときには、補正合成後励
起信号(Et´´(n))の振幅値が一定値未満となる
ような所定関数(func1 )を合成後励起信号(Et´
(n))の各サンプルに乗じて補正合成後励起信号(E
t´´(n))を生成し、その補正合成後励起信号(E
t´´(n))を合成フィルタ処理してホワイトノイズ
(S(n))を生成するようになるので、合成後励起信
号(Et´(n))の振幅値を抑制することによって、
結果的に、ボコーダ21から出力されるホワイトノイズ
(S(n))の振幅値を抑制することができ、耳障りな
音の発生を未然に防止することができる。
【0082】また、所定状態となり、且つ、合成後励起
信号(Et´(n))のパワー情報の値が閾値を越えて
いるときにのみ、所定関数(func1 )を合成後励起信号
(Et´(n))の各サンプルに乗じて補正合成後励起
信号(Et´´(n))を生成し、合成後励起信号(E
t´(n))の振幅値を抑制し、ホワイトノイズ(S
(n))の振幅値を抑制するようになるので、この場合
も、ボコーダ21における他のアルゴリズムに対して何
ら影響を及ぼすことを回避することができる。
【0083】さらに、この場合には、上述した第2実施
例のものと比較すると、所定定数(const2)を合成後励
起信号(Et´(n))に乗じて補正合成後励起信号
(Et´´(n))を生成するのではなく、パワー情報
の関数である所定関数(func1)を合成後励起信号(E
t´(n))の各サンプルに乗じて補正合成後励起信号
(Et´´(n))を生成するようになるので、合成後
励起信号(Et´(n))の振幅値をパワー情報の値に
応じて的確に抑制することができ、つまり、ホワイトノ
イズ(S(n))の振幅値をパワー情報の値に応じて的
確に抑制することができる。
【0084】(第4の実施の形態)次に、本発明の請求
項4および請求項10に対応する第4実施例について、
図7を参照して説明する。尚、上述した第2実施例と同
一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異な
る部分について説明する。この第4実施例では、ボコー
ダ21は、上述した第2実施例とは異なって、合成後励
起信号(Et´(n))のパワー情報を計算するのでは
なく、合成後励起信号(Et´(n))における各サン
プルの絶対値の最大値を計算し(ステップS31、本発
明でいう最大値計算ステップ)、最大値が閾値を越えて
いるときには(ステップS32において「YES」と判
定)、合成後励起信号(Et´(n))の各サンプルに
所定定数(const3)を乗算して補正合成後励起信号(E
t´´(n))を生成し(ステップS33)、補正合成
後励起信号(Et´´(n))を合成フィルタ部26に
出力するようになっている。この場合、 Et´´(n)=Et´(n)・const3 0≦n<L…(6) として表すことができる。尚、所定定数(const3)は、
補正合成後励起信号(Et´´(n))の振幅値が一定
値未満となるような値である。
【0085】このように第4実施例によれば、所定状態
となり、且つ、合成後励起信号(Et´(n))におけ
る各サンプルの絶対値の最大値が閾値を越えているとき
には、補正合成後励起信号(Et´´(n))の振幅値
が一定値未満となるような所定定数(const3)を合成後
励起信号(Et´(n))の各サンプルに乗じて補正合
成後励起信号(Et´´(n))を生成し、その補正合
成後励起信号(Et´´(n))を合成フィルタ処理し
てホワイトノイズ(S(n))を生成するようになるの
で、合成後励起信号(Et´(n))の振幅値を抑制す
ることによって、結果的に、ボコーダ21から出力され
るホワイトノイズ(S(n))の振幅値を抑制すること
ができ、耳障りな音の発生を未然に防止することができ
る。
【0086】また、所定状態となり、且つ、合成後励起
信号(Et´(n))における各サンプルの最大値の絶
対値が閾値を越えているときにのみ、所定定数(const
3)を合成後励起信号(Et´(n))の各サンプルに
乗じて補正合成後励起信号(Et´´(n))を生成
し、合成後励起信号(Et´(n))の振幅値を抑制
し、ホワイトノイズ(S(n))の振幅値を抑制するよ
うになるので、この場合も、ボコーダ21における他の
アルゴリズムに対して何ら影響を及ぼすことを回避する
ことができる。
【0087】また、所定定数(const3)をパワー情報の
値に基づいて選択するようにすれば、この場合も、合成
後励起信号(Et´(n))の振幅値をパワー情報の値
に応じて的確に抑制することができ、つまり、ホワイト
ノイズ(S(n))の振幅値をパワー情報の値に応じて
的確に抑制することができる。
【0088】(第5の実施の形態)次に、本発明の請求
項5および請求項10に対応する第5実施例について、
図図8および図9を参照して説明する。尚、上述した第
2実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略
し、以下、異なる部分について説明する。この第5実施
例では、上述した第2実施例で説明したボコーダ21に
代わって、ボコーダ31が採用されている。ボコーダ3
1は、DSPからなるもので、処理に応じて、合成前励
起信号生成部22、加算部23、付加励起信号生成部2
4、合成フィルタ部32およびホワイトノイズ補正部3
3により構成されている。
【0089】合成フィルタ部32は、加算部23から合
成前励起信号(Et(n))もしくは合成後励起信号
(Et´(n))が与えられると、それを合成フィルタ
処理してホワイトノイズ(S(n))を生成し、ホワイ
トノイズ(S(n))をデジタル信号としてホワイトノ
イズ補正部33に出力するようになっている。
【0090】ホワイトノイズ補正部33は、ホワイトノ
イズ(S(n))が与えられると、ホワイトノイズ(S
(n))のパワー情報を計算し、ホワイトノイズ(S
(n))のパワー情報が閾値を越えているときには、ホ
ワイトノイズ(S(n))の各サンプルに所定定数(co
nst4)を乗算して補正ホワイトノイズ(S´(n))を
生成し、補正ホワイトノイズ(S´(n))をボコーダ
31の出力としてオーディオコーディック9に出力する
ようになっている。この場合、 S´(n)=S(n)・const4 0≦n<L…(7) として表すことができる。尚、所定定数(const4)は、
補正ホワイトノイズ(S´(n))の振幅値が一定値未
満となるような値である。
【0091】また、ホワイトノイズ補正部33は、ホワ
イトノイズ(S(n))のパワー情報が閾値以下である
ときには、ホワイトノイズ(S(n))に対して何ら処
理を実行することなく、ホワイトノイズ(S(n))を
ボコーダ31の出力としてオーディオコーディック9に
出力するようになっている。
【0092】次に、上記構成の作用について、特には、
ボコーダ31が実行する処理について図9も参照して説
明する。ボコーダ31は、制御部3から合成前励起信号
生成部22に受信音声符号化データが出力されたことを
認識すると、つまり、フレームエラー状態であることを
認識すると、ステップS41において「YES」と判定
し、合成前励起信号生成部22により受信音声符号化デ
ータに基づいて合成前励起信号(Et(n))を生成す
る(ステップS42)。次いで、ボコーダ31は、その
処理フレームよりも前における最後の有効フレームがフ
ルレートもしくはハーフレートであり、且つ、そのとき
の平均適応コードブックゲインの値が0.4未満である
か否か、つまり、所定状態であるか否かを判定する(ス
テップS43)。
【0093】さて、ここで、所定状態であるときには、
ボコーダ31は、ステップS43において「YES」と
判定し、合成前励起信号(Et(n))に、付加励起信
号(0.1・gcavg・ran_g{seed})を付加し
て、つまり、この場合は、上述した式(2)にしたがっ
て合成後励起信号(Et´(n))を生成する(ステッ
プS44)。
【0094】次いで、ボコーダ31は、合成後励起信号
(Et´(n))を合成フィルタ処理してホワイトノイ
ズ(S(n))を生成する(ステップS45)。そし
て、ボコーダ31は、ホワイトノイズ(S(n))のパ
ワー情報を計算し(ステップS46、本発明でいうパワ
ー情報計算ステップ)、ホワイトノイズ(S(n))の
パワー情報の値が閾値を越えているか否かを判定する
(ステップS47)。
【0095】さて、ここで、ホワイトノイズ(S
(n))のパワー情報の値が閾値以下であるときには、
ボコーダ31は、ステップS47において「NO」と判
定し、ホワイトノイズ(S(n))をオーディオコーデ
ィック9に出力する(ステップS48)。
【0096】これに対して、ホワイトノイズ(S
(n))のパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、ボコーダ31は、ステップS47において「YE
S」と判定し、ホワイトノイズ(S(n))の各サンプ
ルに所定定数(const4)を乗じて、つまり、この場合
は、上述した式(7)にしたがって補正ホワイトノイズ
(S´(n))を生成する(ステップS49、本発明で
いう補正ホワイトノイズ生成ステップ)。そして、ボコ
ーダ31は、補正ホワイトノイズ(S´(n))をオー
ディオコーディック9に出力する(ステップS50)。
【0097】また、所定状態でないときには、ボコーダ
31は、ステップS43において「NO」と判定し、合
成フィルタ部32により合成前励起信号(Et(n))
を合成フィルタ処理してホワイトノイズ(S(n))を
生成し(ステップS51)、ホワイトノイズ(S
(n))をオーディオコーディック9に出力する(ステ
ップS48)。
【0098】すなわち、ボコーダ31は、ホワイトノイ
ズ(S(n))のパワー情報の値が閾値を越えているか
否かに応じて、補正ホワイトノイズ(S´(n))を生
成するか否かを判定するもので、ホワイトノイズ(S
(n))のパワー情報の値が閾値を越えているときに
は、ホワイトノイズ(S(n))の各サンプルに所定定
数(const4)を乗じて補正ホワイトノイズ(S´
(n))を生成し、ホワイトノイズ(S(n))の振幅
値を抑制するものである。
【0099】このように第5実施例によれば、所定状態
となり、且つ、ホワイトノイズ(S(n))のパワー情
報の値が閾値を越えているときには、補正ホワイトノイ
ズ(S´(n))の振幅値が一定値未満となるような所
定定数(const4)をホワイトノイズ(S(n))の各サ
ンプルに乗じて補正ホワイトノイズ(S´(n))を生
成し、その補正ホワイトノイズ(S´(n))をボコー
ダ31の出力とするようになるので、結果的に、ボコー
ダ31から出力されるホワイトノイズ(この場合は、補
正ホワイトノイズ(S´(n)))の振幅値を抑制する
ことができ、耳障りな音の発生を未然に防止することが
できる。
【0100】また、所定状態となり、且つ、ホワイトノ
イズ(S(n))のパワー情報の値が閾値を越えている
ときにのみ、所定定数(const4)をホワイトノイズ(S
(n))の各サンプルに乗じて補正ホワイトノイズ(S
´(n))を生成し、ホワイトノイズ(S(n))の振
幅値を抑制するようになるので、この場合も、ボコーダ
31における他のアルゴリズムに対して何ら影響を及ぼ
すことを回避することができる。
【0101】また、所定定数(const4)をパワー情報の
値に基づいて選択するようにすれば、ホワイトノイズ
(S(n))の振幅値をパワー情報の値に応じて的確に
抑制することができる。
【0102】(第6の実施の形態)次に、本発明の請求
項6および請求項10に対応する第6実施例について、
図10を参照して説明する。尚、上述した第5実施例と
同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異
なる部分について説明する。この第6実施例では、ボコ
ーダ31は、ホワイトノイズ(S(n))のパワー情報
が閾値を越えているときには、上述した第5実施例とは
異なって、ホワイトノイズ(S(n))の各サンプルに
所定定数(const4)を乗じるのではなく、ホワイトノイ
ズ(S(n))の各サンプルにパワー情報の関数である
所定関数(func2 )を乗じて補正ホワイトノイズ(S´
(n))を生成し(ステップS52)、補正ホワイトノ
イズ(S´(n))をオーディオコーディック9に出力
するようになっている。この場合、 S´(n)=S(n)・func2 0≦n<L…(8) として表すことができる。尚、所定関数(func2 )は、
補正ホワイトノイズ(S´(n))の振幅値が一定値未
満となるような関数である。
【0103】このように第6実施例によれば、所定状態
となり、且つ、ホワイトノイズ(S(n))のパワー情
報の値が閾値を越えているときには、補正ホワイトノイ
ズ(S´(n))の振幅値が一定値未満となるような所
定関数(func2 )をホワイトノイズ(S(n))の各サ
ンプルに乗じて補正ホワイトノイズ(S´(n))を生
成し、その補正ホワイトノイズ(S´(n))をボコー
ダ31の出力とするようになるので、結果的に、ボコー
ダ31から出力されるホワイトノイズ(この場合は、補
正ホワイトノイズ(S´(n)))の振幅値を抑制する
ことができ、耳障りな音の発生を未然に防止することが
できる。
【0104】また、所定状態となり、且つ、ホワイトノ
イズ(S(n))のパワー情報の値が閾値を越えている
ときにのみ、所定関数(func2 )をホワイトノイズ(S
(n))の各サンプルに乗じて補正ホワイトノイズ(S
´(n))を生成し、ホワイトノイズ(S(n))の振
幅値を抑制するようになるので、この場合も、ボコーダ
31における他のアルゴリズムに対して何ら影響を及ぼ
すことを回避することができる。
【0105】さらに、この場合には、上述した第5実施
例のものと比較すると、所定定数(const4)をホワイト
ノイズ(S(n))の各サンプルに乗じて補正ホワイト
ノイズ(S´(n))を生成するのではなく、パワー情
報の関数である所定関数(func2 )をホワイトノイズ
(S(n))の各サンプルに乗じて補正ホワイトノイズ
(S´(n))を生成するようになるので、ホワイトノ
イズ(S(n))の振幅値をパワー情報の値に応じて的
確に抑制することができる。
【0106】さて、以上に説明した第1ないし第6実施
例のものは、ボコーダのアルゴリズムの一部を変更する
ことにより、ボコーダの内部においてホワイトノイズ
(S(n))の振幅値を抑制し、耳障りな音の発生を未
然に防止することができるものであるが、本発明は、ボ
コーダの内部ではなく、ボコーダの外部においてもホワ
イトノイズ(S(n))の振幅値を抑制し、耳障りな音
の発生を未然に防止することができるものである。以
下、ボコーダの外部においてホワイトノイズ(S
(n))の振幅値を抑制する具体的な実施例として、第
7ないし第9実施例を説明する。
【0107】(第7の実施の形態)次に、本発明の請求
項7および請求項11に対応する第7実施例について、
図11ないし図13を参照して説明する。尚、上述した
第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略
し、以下、異なる部分について説明する。この第7実施
例では、上述した第1実施例で説明したボコーダ4に代
わってボコーダ41が採用されており、制御部3に代わ
って制御部42が採用されている。ボコーダ41は、D
SPからなるもので、処理に応じて、合成前励起信号生
成部5、加算部6、付加励起信号生成部43、合成フィ
ルタ部8により構成されている。
【0108】付加励起信号生成部43は、フレームエラ
ー状態であり、その処理フレームよりも前における最後
の有効フレームがフルレートもしくはハーフレートであ
り、且つ、そのときの平均適応コードブックゲインの値
が0.4未満であるとき、つまり、所定状態のときに
は、付加励起信号を生成し、付加励起信号を加算部6に
出力するようになっている。この場合、付加励起信号生
成部43は、上述した第2実施例に説明した付加励起信
号生成部24と同様にして、平均固定コードブックゲイ
ン(gcavg)の値に拘らず、定数(0.1)と、平均固
定コードブックゲイン(gcavg)と、乱数発生関数(r
an_g{seed})とを乗算して付加励起信号(0.1
・gcavg・ran_g{seed})を生成するようになっ
ている。
【0109】制御部42は、無線部1からデジタルデー
タが与えられると、デジタルデータを受信音声符号化デ
ータに変換し、この場合、受信音声符号化データを構成
するデコード処理の対象である処理フレームがイレーシ
ャである場合、つまり、フレームエラー状態であるとき
には、受信音声符号化データをボコーダ41の合成前励
起信号生成部5に出力するようになっていると共に、そ
の処理フレームよりも前における最後の有効フレームが
フルレートもしくはハーフレートであるときには、振幅
制御信号(C)をオーディオコーディック9に出力し、
ボコーダ41から出力されたホワイトノイズ(S
(n))がオーディオコーディック9でデジタル信号か
らアナログ信号にアナログ変換されるにあたって、ホワ
イトノイズ(S(n))の振幅値を制御することが可能
になっている。
【0110】すなわち、制御部42は、受信音声符号化
データを生成することにより、デコード処理の対象であ
る処理フレームを識別することが可能であることから、
処理フレームがイレーシャであり、つまり、フレームエ
ラー状態であり、その処理フレームよりも前における最
後の有効フレームがフルレートもしくはハーフレートで
あるときには、振幅制御信号(C)をオーディオコーデ
ィック9に出力して、その処理フレームに対応してボコ
ーダ41から出力されたホワイトノイズ(S(n))を
その振幅値が一定値未満となるように制御するようにな
っている。また、制御部42は、処理フレームがイレー
シャでないとき、つまり、フレームエラー状態でないと
きには、最後の有効フレームを更新するようになってい
る。
【0111】次に、上記構成の作用について、特には、
制御部42が実行する処理について図12および図13
も参照して説明する。制御部42は、無線部1からデジ
タルデータが与えられると、それを受信音声符号化デー
タに変換し、デコード処理の対象である処理フレームが
イレーシャであるか否か、つまり、フレームエラー状態
であるか否かを判定する(ステップS61、本発明でい
う第1の判定ステップ)。
【0112】さて、ここで、処理フレームが図12中、
例えば矢印アに示すようなフレームであるとき、つま
り、処理フレームがフルレートであり、イレーシャでな
いときには、制御部42は、ステップS61において
「NO」と判定し、そのときのフレームの種別、つま
り、この場合であれば、フルレートを最後の有効フレー
ムとして一時的に記憶保持し、最後の有効フレームを更
新する(ステップS62)。このとき、制御部62は、
振幅制御信号(C)をオーディオコーディック9に出力
することはない。
【0113】これに対して、処理フレームが図12中、
例えば矢印ウに示すようなフレームであるとき、つま
り、処理フレームがイレーシャであるときには、制御部
42は、ステップS61において「YES」と判定し、
最後の有効フレームがフルレートもしくはハーフレート
であるか否かを判定する(ステップS63、本発明でい
う第2の判定ステップ)。
【0114】さて、ここでは、最後の有効フレームとし
て、図12中、矢印イに示すようにハーフレートを記憶
保持しているので、制御部42は、ステップS63にお
いて「YES」と判定し、振幅制御信号(C)をオーデ
ィオコーディック9に出力し(ステップS64)、オー
ディオコーディック9の内部において、ホワイトノイズ
(S(n))がデジタル信号からアナログ信号にアナロ
グ変換されるにあたって、その振幅値を一定値未満とな
るように制御する(本発明でいうアナログ変換ステップ
を実行する)。また、このとき、制御部42は、最後の
有効フレームを更新することがなく、つまり、最後の有
効フレームとしてハーフレートを継続して記憶してい
る。
【0115】また、処理フレームが図12中、例えば矢
印シ〜矢印ソに示すようなフレームであるとき、つま
り、処理フレームがイレーシャであるときには、制御部
42は、ステップS61において「YES」と判定する
が、このときは、最後の有効フレームとして、図12
中、矢印サに示すように1/8レートを記憶保持してい
るので、ステップS63において「NO」と判定し、振
幅制御信号(C)をオーディオコーディック9に出力す
ることはない。
【0116】すなわち、制御部42は、処理フレームが
イレーシャであり、つまり、フレームエラー状態であ
り、その処理フレームよりも前における最後の有効フレ
ームがフルレートもしくはハーフレートであるときには
(処理フレームが図12中、例えば矢印ウ〜矢印ク,矢
印チ,矢印ナ〜矢印ハのフレームであるとき)、振幅制
御信号(C)をオーディオコーディック9に出力し、オ
ーディオコーディック9の内部において、ホワイトノイ
ズ(S(n))がデジタル信号からアナログ信号にアナ
ログ変換されるにあたって、ホワイトノイズ(S
(n))の振幅値を抑制するようになっている。
【0117】尚、このときは、以上に説明したように、
ホワイトノイズ(S(n))の振幅値を抑制する条件と
しては、処理フレームがイレーシャであり、つまり、フ
レームエラー状態であり、その処理フレームよりも前に
おける最後の有効フレームがフルレートもしくはハーフ
レートであるときであり、これは、上述した第1ないし
第6実施例のものと比較すると、平均適応コードブック
ゲインの値が0.4未満であるという条件を無視してい
るが、全体的な影響を考慮すると、このように制御して
も、つまり、平均適応コードブックゲインの値が0.4
未満であるという条件を無視してホワイトノイズ(S
(n))の振幅値を抑制しても、何ら不都合はないもの
である。
【0118】このように第7実施例によれば、処理フレ
ームがイレーシャであるフレームエラー状態であり、且
つ、処理フレームよりも前における最後の有効フレーム
がフルレートもしくはハーフレートであるときには、ホ
ワイトノイズ(S(n))の振幅値が一定値未満となる
ように、ホワイトノイズ(S(n))をデジタル信号か
らアナログ信号にアナログ変換するようになるので、ホ
ワイトノイズの振幅値を抑制することができ、耳障りな
音が発生することを未然に回避することができる。
【0119】また、この場合には、上述した第1ないし
第6実施例のものと比較すると、ボコーダの内部でホワ
イトノイズ(S(n))の振幅値を抑制するのではな
く、オーディオコーディック9によりホワイトノイズ
(S(n))の振幅値を抑制する、つまり、ボコーダ4
1の外部でホワイトノイズ(S(n))の振幅値を抑制
するようになるので、例えば、仕様変更が生じた際に
は、ボコーダ41のアルゴリズムを何ら変更する必要が
なく、ボコーダ41の外部を変更すれば良く、ボコーダ
41におけるプログラムの変更が比較的困難であること
を考慮すると、仕様変更などに対して柔軟に対応するこ
とができる。
【0120】(第8の実施の形態)次に、本発明の請求
項8および請求項11に対応する第8実施例について、
図14を参照して説明する。尚、上述した第7実施例と
同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異
なる部分について説明する。この第8実施例では、制御
部42は、上述した第7実施例とは異なって、振幅制御
信号(C)をオーディオコーディック9に出力するので
はなく、振幅制御信号(C)をアンプ10に出力し、オ
ーディオコーディック9から出力されてアナログ信号に
変換されたホワイトノイズ(S(n))が増幅されるに
あたって、ホワイトノイズ(S(n))の振幅値を制御
することが可能になっている。
【0121】すなわち、制御部42は、処理フレームが
イレーシャであり、つまり、フレームエラー状態であ
り、その処理フレームよりも前における最後の有効フレ
ームがフルレートもしくはハーフレートであるときに
は、振幅制御信号(C)をアンプ10に出力し、アンプ
10の内部において、ホワイトノイズ(S(n))が増
幅されるにあたって、その振幅値を一定値未満となるよ
うに制御し(本発明でいう増幅ステップを実行し)、ホ
ワイトノイズ(S(n))の振幅値を抑制するようにな
っている。
【0122】このように第8実施例によれば、処理フレ
ームがイレーシャであるフレームエラー状態であり、且
つ、処理フレームよりも前における最後の有効フレーム
がフルレートもしくはハーフレートであるときには、ホ
ワイトノイズ(S(n))の振幅値が一定値未満となる
ように、ホワイトノイズ(S(n))を増幅するように
なるので、ホワイトノイズの振幅値を抑制することがで
き、耳障りな音が発生することを未然に回避することが
できる。
【0123】また、この場合にも、ボコーダの内部でホ
ワイトノイズ(S(n))の振幅値を抑制するのではな
く、アンプ10によりホワイトノイズ(S(n))の振
幅値を抑制する、つまり、ボコーダ41の外部でホワイ
トノイズ(S(n))の振幅値を抑制するようになるの
で、上述した第7実施例のものと同様にして、仕様変更
などに対して柔軟に対応することができる。
【0124】(第9の実施の形態)次に、本発明の請求
項9および請求項11に対応する第9実施例について、
図15を参照して説明する。尚、上述した第7実施例と
同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異
なる部分について説明する。この第9実施例では、ボコ
ーダ41は、ホワイトノイズ(S(n))をその振幅値
を変更して出力することが可能に構成されており、制御
部42は、上述した第7実施例とは異なって、振幅制御
信号(C)をオーディオコーディック9に出力するので
はなく、振幅制御信号(C)をボコーダ41に出力し、
ボコーダ41からホワイトノイズ(S(n))が出力さ
れるにあたって、ホワイトノイズ(S(n))の振幅値
を制御することが可能になっている。
【0125】すなわち、制御部42は、処理フレームが
イレーシャであり、つまり、フレームエラー状態であ
り、その処理フレームよりも前における最後の有効フレ
ームがフルレートもしくはハーフレートであるときに
は、振幅制御信号(C)をボコーダ41に出力し、ボコ
ーダ41の内部において、ホワイトノイズ(S(n))
が出力されるにあたって、その振幅値を一定値未満とな
るように制御し(本発明でいうホワイトノイズ出力ステ
ップを実行し)、ホワイトノイズ(S(n))の振幅値
を抑制するようになっている。
【0126】このように第9実施例によれば、処理フレ
ームがイレーシャであるフレームエラー状態であり、且
つ、処理フレームよりも前における最後の有効フレーム
がフルレートもしくはハーフレートであるときには、ホ
ワイトノイズ(S(n))の振幅値が一定値未満となる
ように、ホワイトノイズ(S(n))を出力するように
なるので、ホワイトノイズ(S(n))の振幅値を抑制
することができ、耳障りな音が発生することを未然に回
避することができる。
【0127】(その他の実施の形態)本発明は、上記し
た実施例にのみ限定されるものでなく、次のように変形
または拡張することができる。デジタル電話装置に限ら
ず、EVRCのアルゴリズムを採用したものであれば、
他の装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す機能ブロック構成図
【図2】受信音声符号化データのフレーム構成を示す図
【図3】フローチャート
【図4】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図5】図3相当図
【図6】本発明の第3実施例を示す図3相当図
【図7】本発明の第4実施例を示す図3相当図
【図8】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図9】図3相当図
【図10】本発明の第6実施例を示す図3相当図
【図11】本発明の第7実施例を示す図1相当図
【図12】受信音声符号化データのフレーム構成および
最後の有効フレームを示す図
【図13】図3相当図
【図14】本発明の第8実施例を示す図1相当図
【図15】本発明の第9実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、4はボコーダ、9はオーディオコーディック
(アナログ変換手段)、11はスピーカ(音声信号出力
手段)、21,31,41はボコーダである。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信音声符号化データをデコード処理す
    るにあたって、デコード処理の対象である処理フレーム
    がイレーシャであるフレームエラー状態であり、その処
    理フレームよりも前における最後の有効フレームがフル
    レートもしくはハーフレートであり、且つ、そのときの
    平均適応コードブックゲインの値が0.4未満である所
    定状態のときには、前記処理フレームに対応する合成前
    励起信号に付加励起信号を付加して合成後励起信号を生
    成し、その合成後励起信号を合成フィルタ処理してホワ
    イトノイズを生成し、そのホワイトノイズをボコーダの
    出力とするホワイトノイズの生成方法において、 前記所定状態のときには、 前記付加励起信号を生成するにあたって必要な平均固定
    コードブックゲインの値が閾値を越えていることを条件
    として、平均固定コードブックゲインの代わりに、前記
    合成後励起信号の振幅値が一定値未満となるような所定
    定数を使用して前記付加励起信号を生成することを特徴
    とするホワイトノイズの生成方法。
  2. 【請求項2】 受信音声符号化データをデコード処理す
    るにあたって、デコード処理の対象である処理フレーム
    がイレーシャであるフレームエラー状態であり、その処
    理フレームよりも前における最後の有効フレームがフル
    レートもしくはハーフレートであり、且つ、そのときの
    平均適応コードブックゲインの値が0.4未満である所
    定状態のときには、前記処理フレームに対応する合成前
    励起信号に付加励起信号を付加して合成後励起信号を生
    成し、その合成後励起信号に基づいてホワイトノイズを
    生成し、そのホワイトノイズをボコーダの出力とするホ
    ワイトノイズの生成方法において、 前記所定状態のときには、 前記合成後励起信号のパワー情報を計算するパワー情報
    計算ステップと、 このパワー情報計算ステップにより得られた合成後励起
    信号のパワー情報の値が閾値を越えていることを条件と
    して、補正合成後励起信号の振幅値が一定値未満となる
    ような所定定数を前記合成後励起信号の各サンプルに乗
    じて補正合成後励起信号を生成する補正合成後励起信号
    生成ステップと、 この補正合成後励起信号生成ステップにより得られた補
    正合成後励起信号を合成フィルタ処理して前記ホワイト
    ノイズを生成するホワイトノイズ生成ステップとを順次
    実行することを特徴とするホワイトノイズの生成方法。
  3. 【請求項3】 受信音声符号化データをデコード処理す
    るにあたって、デコード処理の対象である処理フレーム
    がイレーシャであるフレームエラー状態であり、その処
    理フレームよりも前における最後の有効フレームがフル
    レートもしくはハーフレートであり、且つ、そのときの
    平均適応コードブックゲインの値が0.4未満である所
    定状態のときには、前記処理フレームに対応する合成前
    励起信号に付加励起信号を付加して合成後励起信号を生
    成し、その合成後励起信号に基づいてホワイトノイズを
    生成し、そのホワイトノイズをボコーダの出力とするホ
    ワイトノイズの生成方法において、 前記所定状態のときには、 前記合成後励起信号のパワー情報を計算するパワー情報
    計算ステップと、 このパワー情報計算ステップにより得られた合成後励起
    信号のパワー情報の値が閾値を越えていることを条件と
    して、補正合成後励起信号の振幅値が一定値未満となる
    ような前記パワー情報の関数である所定関数を前記合成
    後励起信号の各サンプルに乗じて補正合成後励起信号を
    生成する補正合成後励起信号生成ステップと、 この補正合成後励起信号生成ステップにより得られた補
    正合成後励起信号を合成フィルタ処理して前記ホワイト
    ノイズを生成するホワイトノイズ生成ステップとを順次
    実行することを特徴とするホワイトノイズの生成方法。
  4. 【請求項4】 受信音声符号化データをデコード処理す
    るにあたって、デコード処理の対象である処理フレーム
    がイレーシャであるフレームエラー状態であり、その処
    理フレームよりも前における最後の有効フレームがフル
    レートもしくはハーフレートであり、且つ、そのときの
    平均適応コードブックゲインの値が0.4未満である所
    定状態のときには、前記処理フレームに対応する合成前
    励起信号に付加励起信号を付加して合成後励起信号を生
    成し、その合成後励起信号に基づいてホワイトノイズを
    生成し、そのホワイトノイズをボコーダの出力とするホ
    ワイトノイズの生成方法において、 前記所定状態のときには、 前記合成後励起信号における各サンプルの絶対値の最大
    値を計算する最大値計算ステップと、 この最大値計算ステップにより得られた合成後励起信号
    における各サンプルのの絶対値の最大値が閾値を越えて
    いることを条件として、補正合成後励起信号の振幅値が
    一定値未満となるような所定定数を前記合成後励起信号
    の各サンプルに乗じて補正合成後励起信号を生成する補
    正合成後励起信号生成ステップと、 この補正合成後励起信号生成ステップにより得られた補
    正合成後励起信号を合成フィルタ処理して前記ホワイト
    ノイズを生成するホワイトノイズ生成ステップとを順次
    実行することを特徴とするホワイトノイズの生成方法。
  5. 【請求項5】 受信音声符号化データをデコード処理す
    るにあたって、デコード処理の対象である処理フレーム
    がイレーシャであるフレームエラー状態であり、その処
    理フレームよりも前における最後の有効フレームがフル
    レートもしくはハーフレートであり、且つ、そのときの
    平均適応コードブックゲインの値が0.4未満である所
    定状態のときには、前記処理フレームに対応する合成前
    励起信号に付加励起信号を付加して合成後励起信号を生
    成し、その合成後励起信号を合成フィルタ処理してホワ
    イトノイズを生成するホワイトノイズの生成方法におい
    て、 前記所定状態のときには、 前記ホワイトノイズのパワー情報を計算するパワー情報
    計算ステップと、 このパワー情報計算ステップにより得られたホワイトノ
    イズのパワー情報の値が閾値を越えていることを条件と
    して、補正ホワイトノイズの振幅値が一定値未満となる
    ような所定定数を前記ホワイトノイズの各サンプルに乗
    じて補正ホワイトノイズを生成する補正ホワイトノイズ
    生成ステップとを順次実行し、 この補正ホワイトノイズ生成ステップにより得られた補
    正ホワイトノイズをボコーダの出力とすることを特徴と
    するホワイトノイズの生成方法。
  6. 【請求項6】 受信音声符号化データをデコード処理す
    るにあたって、デコード処理の対象である処理フレーム
    がイレーシャであるフレームエラー状態であり、その処
    理フレームよりも前における最後の有効フレームがフル
    レートもしくはハーフレートであり、且つ、そのときの
    平均適応コードブックゲインの値が0.4未満である所
    定状態のときには、前記処理フレームに対応する合成前
    励起信号に付加励起信号を付加して合成後励起信号を生
    成し、その合成後励起信号を合成フィルタ処理してホワ
    イトノイズを生成するホワイトノイズの生成方法におい
    て、 前記所定状態のときには、 前記ホワイトノイズのパワー情報を計算するパワー情報
    計算ステップと、 このパワー情報計算ステップにより得られたホワイトノ
    イズのパワー情報の値が閾値を越えていることを条件と
    して、補正ホワイトノイズの振幅値が一定値未満となる
    ような前記パワー情報の関数である所定関数を前記ホワ
    イトノイズの各サンプルに乗じて補正ホワイトノイズを
    生成する補正ホワイトノイズ生成ステップとを順次実行
    し、 この補正ホワイトノイズ生成ステップにより得られた補
    正ホワイトノイズをボコーダの出力とすることを特徴と
    するホワイトノイズの生成方法。
  7. 【請求項7】 受信音声符号化データをデコード処理す
    るにあたって、デコード処理の対象である処理フレーム
    がイレーシャであるフレームエラー状態であるか否かを
    判定する第1の判定ステップと、 前記処理フレームよりも前における最後の有効フレーム
    がフルレートもしくはハーフレートであるか否かを判定
    する第2の判定ステップと、 前記第1の判定ステップにより処理フレームがイレーシ
    ャであるフレームエラー状態であると判定し、且つ、前
    記第2の判定ステップにより前記処理フレームよりも前
    における最後の有効フレームがフルレートもしくはハー
    フレートであると判定したことを条件として、前記処理
    フレームに対応してボコーダから出力されたホワイトノ
    イズをその振幅値が一定値未満となるようにデジタル信
    号からアナログ信号にアナログ変換するアナログ変換ス
    テップとを順次実行することを特徴とするホワイトノイ
    ズの振幅制御方法。
  8. 【請求項8】 受信音声符号化データをデコード処理す
    るにあたって、デコード処理の対象である処理フレーム
    がイレーシャであるフレームエラー状態であるか否かを
    判定する第1の判定ステップと、 前記処理フレームよりも前における最後の有効フレーム
    がフルレートもしくはハーフレートであるか否かを判定
    する第2の判定ステップと、 前記処理フレームに対応するホワイトノイズをデジタル
    信号からアナログ信号に変換するアナログ変換ステップ
    と、 前記第1の判定ステップにより処理フレームがイレーシ
    ャであるフレームエラー状態であると判定し、且つ、前
    記第2の判定ステップにより前記処理フレームよりも前
    における最後の有効フレームがフルレートもしくはハー
    フレートであると判定したことを条件として、前記アナ
    ログ変換ステップにより得られたアナログ信号をその振
    幅値が一定値未満となるように増幅する増幅ステップと
    を順次実行することを特徴とするホワイトノイズの振幅
    制御方法。
  9. 【請求項9】 受信音声符号化データをデコード処理す
    るにあたって、デコード処理の対象である処理フレーム
    がイレーシャであるフレームエラー状態であるか否かを
    判定する第1の判定ステップと、 前記処理フレームよりも前における最後の有効フレーム
    がフルレートもしくはハーフレートであるか否かを判定
    する第2の判定ステップと、 前記第1の判定ステップにより処理フレームがイレーシ
    ャであるフレームエラー状態であると判定し、且つ、前
    記第2の判定ステップにより前記処理フレームよりも前
    における最後の有効フレームがフルレートもしくはハー
    フレートであると判定したことを条件として、前記処理
    フレームに対応するホワイトノイズをその振幅値が一定
    値未満となるようにボコーダから出力するホワイトノイ
    ズ出力ステップとを順次実行することを特徴とするホワ
    イトノイズの振幅制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし6のいずれかに記載の
    ホワイトノイズ生成方法を採用して得られたホワイトノ
    イズをデジタル信号からアナログ信号に変換するアナロ
    グ変換手段と、 このアナログ変換手段により生成されたアナログ信号を
    音声信号として出力する音声信号出力手段とを備えて構
    成されたことを特徴とするデジタル電話装置。
  11. 【請求項11】 請求項7ないし9のいずれかに記載の
    ホワイトノイズ振幅制御方法を採用して得られたホワイ
    トノイズを音声信号として出力する音声信号出力手段を
    備えて構成されたことを特徴とするデジタル電話装置。
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