JP2000080885A - 電気破砕装置及び方法 - Google Patents

電気破砕装置及び方法

Info

Publication number
JP2000080885A
JP2000080885A JP10251453A JP25145398A JP2000080885A JP 2000080885 A JP2000080885 A JP 2000080885A JP 10251453 A JP10251453 A JP 10251453A JP 25145398 A JP25145398 A JP 25145398A JP 2000080885 A JP2000080885 A JP 2000080885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crushing
crushed
electrode
conductive path
voltage pulse
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10251453A
Other languages
English (en)
Inventor
Izumi Nishizawa
泉 西澤
Shusuke Akiyama
秀典 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP10251453A priority Critical patent/JP2000080885A/ja
Publication of JP2000080885A publication Critical patent/JP2000080885A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drilling And Exploitation, And Mining Machines And Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電源に起因するシステムの大型化及び複雑化を
招くことなく、破砕対象物での導電経路の形成及び物理
的破砕を効率良く行うことができる電気破砕装置及び方
法を提供すること。 【解決手段】前記破砕対象物17に電極13A及び13
Bを当接して、電圧パルス発生部11から高電圧パルス
を発生すると、インダクタンス制御部14が、少なくと
も破砕対象物に導電経路を形成する電極13B(B型電
極)に対しては高電圧を印加し、すでに導電経路を形成
した電極13A(A型電極)に対しては大電流を供給し
て、電極13Aを当接した領域を物理的に破砕する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、破砕対象物に当接
した電極組に高電圧パルスを印加して該破砕対象物内に
導電経路を形成し、該形成した導電経路に大電流を供給
して破砕対象物を物理的に破砕する電気破砕装置及び方
法に関し、特に、電源に起因するシステムの大型化及び
複雑化を招くことなく、破砕対象物での導電経路の形成
及び物理的破砕を効率良く行う電気破砕装置及び方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オイルや水等の液体中で岩石等の
絶縁性固体(破砕対象物)を電気エネルギーの放電によ
り破砕する電気破砕技術では、一度の電気パルスで破砕
対象物が破砕できないことが多いので、同じ箇所に何度
も繰り返し電気パルスを印加する。そして、この破砕対
象物に当接した電極間に何度も電気パルスを印加する
と、最初の数発の電気パルスによって該電極間を橋絡す
る導電経路が形成され、その後の電気パルスによって導
電経路に放電エネルギーが注入され、破砕対象物が電気
破砕される。
【0003】このように、かかる電気破砕技術では、高
い電圧の印加によって破砕対象物中に導電経路を形成す
る過程では電流を特に必要とせず、逆に破砕対象物を物
理的に破砕する過程では大電流を必要とする。
【0004】このため、高電圧小電流(小エネルギー)
のパルス電圧発生器と、低電圧大電流(大エネルギー)
のパルス電流発生器とを設け、パルス電圧発生器で発生
した電圧パルスによって導電経路を形成した後に、パル
ス電流発生器で発生した電流パルスにより破砕対象物を
物理的に破砕する技術が知られている。
【0005】すなわち、この従来技術は、導電路の形成
に際しては小エネルギー電源を利用しているので、エネ
ルギー効率に優れた電気破砕技術である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術のように、導電経路形成用の電源と破砕用の電源
とを別個に設けることとすると、システムが大型化かつ
複雑化し、電気破砕装置の機動性の低下及びコストの高
騰を招くという問題が生じる。
【0007】すなわち、導電経路形成用の電源のみを考
えた場合であっても、絶縁性媒体(液体)中で非導電性
固体(固体)に導電経路を形成するためには、該液体の
絶縁破壊曲線と固体の絶縁破壊曲線とのクロス点よりも
早く立ち上がる急峻な電圧パルスが必要であるために大
型かつ高価な電源が必要となる。
【0008】したがって、この導電経路形成用の電源以
外に、さらに新たな破砕用の電源を設けたのでは、シス
テムの大型化及び複雑化を招くのである。
【0009】これらのことから、電源に起因するシステ
ムの大型化及び複雑化を招くことなく、破砕対象物での
導電経路の形成及び物理的破砕を効率良く行うことがで
きる電気破砕をいかに実現するかが極めて重要な課題と
なっている。
【0010】そこで、本発明では上記課題を解決し、電
源に起因するシステムの大型化及び複雑化を招くことな
く、破砕対象物での導電経路の形成及び物理的破砕を効
率良く行うことができる電気破砕装置及び方法を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用効果】上記目的
を達成するため、第1の発明は、破砕対象物に当接した
電極組に高電圧パルスを印加して該破砕対象物内に導電
経路を形成し、該形成した導電経路に大電流を供給して
前記破砕対象物を物理的に破砕する電気破砕装置におい
て、前記破砕対象物に当接する複数の電極組と、前記複
数の電極組に並列に印加する高電圧パルスを発生する一
又は複数のパルス発生手段と、前記一又は複数のパルス
発生手段が発生した高電圧パルスを受け取り、少なくと
も前記破砕対象物に導電経路を形成する第1の電極組に
対して高電圧を印加するとともに、該破砕対象物を物理
的に破砕する第2の電極組に対しては大電流を供給する
よう制御する制御手段とを具備するよう構成したので、
下記に示す効果が得られる。
【0012】1)共通の電源を使って導電経路の形成及
び破砕対象物の物理的破砕を効率良く行うことができ
る。
【0013】2)共通の電源に2つの役割を担わせるた
め、電源に伴うシステムの大型化及び複雑化を低減する
ことができる。
【0014】3)一つの電圧パルスによって、導電路形
成と物理的破砕という2種類の効果が得られ、作業能率
が向上する。
【0015】また、第2の発明は、前記制御手段は、前
記破砕対象物に導電経路を形成する第1の電極組に対す
る電流の供給を阻止する電流阻止手段を具備し、前記電
流阻止手段による電流の阻止を通じて前記第2の電極組
に対する高電圧の印加を継続しつつ、該第2の電極組に
対して大電流を供給するよう構成したので、導電経路を
形成する電極に対する無駄な電流の供給を阻止し、エネ
ルギーを有効利用することができる。
【0016】また、第3の発明は、前記制御手段は、前
記第1の電極組向けの第1のインダクタンスを前記パル
ス発生手段が内在するインダクタンスよりも大きくし
て、該第1の電極組へ供給する電流を少なくするよう構
成したので、第2の電極向けの高電圧を維持しつつ極め
て簡単に第1の電極向けの電流を阻止できる。
【0017】また、第4の発明は、前記制御手段は、前
記第2の電極組向けの第2のインダクタンスを前記パル
ス発生手段が内在するインダクタンスよりも大きくする
とともに、該第2のインダクタンスを前記第1のインダ
クタンスよりも小さくするよう構成したので、下記に示
す効果が得られる。
【0018】1)第2の電極に流れる電流を多くし、破
砕対象物の物理的破砕を効率良く行うことができる。
【0019】2)第2の電極での絶縁破壊後も第1の電
極にかかる高電圧を容易に維持することができる。
【0020】また、第5の発明は、前記制御手段は、前
記パルス発生手段が前記第1の電極に対して電流を供給
する経路上にスイッチ手段と、前記パルス発生手段が供
給しスイッチ手段に流れる電流が所定値以上になった場
合又は前記パルス発生手段が電圧パルスを印加した後所
定の期間経過後に、該スイッチ手段を開放して、前記第
1の電極に流れる電流を阻止するよう制御する電流制御
手段とを具備するよう構成したので、第1の電極に流れ
る電流をほとんどなくし、エネルギー効率をより高める
ことができる。
【0021】また、第6の発明は、破砕対象物に当接し
た電極組に高電圧パルスを印加して該破砕対象物内に導
電経路を形成し、該形成した導電経路に大電流を供給し
て前記破砕対象物を物理的に破砕する電気破砕装置にお
いて、前記破砕対象物に当接する複数の電極組と、前記
複数の電極組に並列に印加する高電圧パルスを発生する
一又は複数のパルス発生手段と、前記一又は複数のパル
ス発生手段が発生した高電圧パルスに伴う電流の供給制
御によって、前記複数の電極組を前記破砕対象物に導電
経路を形成する第1の電極組又は前記破砕対象物を物理
的に破砕する第2の電極組として切替制御する切替制御
手段とを具備するよう構成したので、電極組の移動を伴
わずに、容易かつ短時間で破砕対象物を電気破砕するこ
とができる。
【0022】また、第7の発明は、破砕対象物に当接し
た電極組に高電圧パルスを印加して該破砕対象物内に導
電経路を形成し、該形成した導電経路に大電流を供給し
て前記破砕対象物を物理的に破砕する電気破砕装置にお
いて、前記破砕対象物に当接する複数の電極組と、前記
複数の電極組に並列に印加する高電圧パルスを発生する
一又は複数のパルス発生手段と、前記一又は複数のパル
ス発生手段が発生した高電圧パルスに伴う電流の供給制
御によって、前記複数の電極組を前記破砕対象物に導電
経路を形成する第1の電極組、前記破砕対象物を物理的
に破砕する第2の電極組又は高電圧パルスを印加しない
第3の電極組として切替制御するよう構成したので、電
気破砕中に電極組を移動させ、作業効率をより向上させ
ることができる。
【0023】また、第8の発明は、破砕対象物に当接し
た電極組に高電圧パルスを印加して該破砕対象物内に導
電経路を形成し、該形成した導電経路に大電流を供給し
て前記破砕対象物を物理的に破砕する電気破砕方法にお
いて、前記破砕対象物に複数の電極組を当接した後、該
破砕対象物を絶縁破壊し得る高電圧パルスを発生し、該
発生した高電圧パルスを前記複数の電極組に同時に印加
しつつ、前記破砕対象物に導電経路を形成した電極組に
対して大電流を供給することを特徴とする。
【0024】また、第9の発明は、前記破砕対象物に導
電経路を形成する第1の電極組と該破砕対象物を物理的
に破砕する第2の電極組とに少なくとも1つ以上の電圧
パルスを印加した後、該第1の電極組を前記第2の電極
組に切り替えることを特徴とする。
【0025】また、第10の発明は、破砕対象物に当接
した電極組に高電圧パルスを印加して該破砕対象物内に
導電経路を形成し、該形成した導電経路に大電流を供給
して前記破砕対象物を物理的に破砕する電気破砕装置に
おいて、前記破砕対象物に当接する電極組を含む破砕ヘ
ッドをそれぞれ有する複数のブームと、前記複数のブー
ムを支承し、前記複数の電極組に印加する高電圧パルス
を発生するパルス発生部及び該パルス発生部が発生した
高電圧パルスにより、前記破砕対象物に導電経路を形成
する第1の電極組に対しては高電圧を印加するととも
に、該破砕対象物を物理的に破砕する第2の電極組に対
しては大電流を供給する制御部とを有する車体本体とを
具備するよう構成したので、複数のブームを順次移動し
つつ効率良く電気破砕を行うことができる。
【0026】また、第11の発明は、破砕対象物に当接
した電極組に高電圧パルスを印加して該破砕対象物内に
導電経路を形成し、該形成した導電経路に大電流を供給
して前記破砕対象物を物理的に破砕する電気破砕装置に
おいて、前記破砕対象物に当接する複数の電極組を含む
破砕ヘッドを有するブームと、前記ブームを支承し、前
記破砕ヘッド内の複数の電極組に印加する高電圧パルス
を発生するパルス発生部及び該パルス発生部が発生した
高電圧パルスにより、前記破砕対象物に導電経路を形成
する第1の電極組に対しては高電圧を印加するととも
に、該破砕対象物を物理的に破砕する第2の電極組に対
しては大電流を供給する制御部とを有する車体本体とを
具備するよう構成したので、一つの破砕ヘッドで破砕対
象物の広い領域を一度に電気破砕することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる実施の形態
について図面を参照して説明する。
【0028】まず最初に、本発明が用いる導電経路の形
成の概念について図2を用いて説明する。
【0029】図2は、固体及び液体に関する絶縁破壊電
圧と時間との関係を示す図である。
【0030】同図に示すように、固体の絶縁破壊電圧及
び液体の絶縁破壊電圧は、それぞれ時間の経過とともに
低下する点で共通するが、液体の電圧低下率は、固体の
電圧低下率よりも大きい。
【0031】このため、固体の絶縁破壊曲線と液体の絶
縁破壊曲線は、所定の位置(以下「クロス点」と言
う。)pで交差し、該クロス点pが固体を絶縁破壊し得
るか否かを示す指標となる。
【0032】すなわち、図中の曲線21に示すように、
絶縁性固体に印加する電圧の立ち上りが早く、クロス点
pに対応する時間tp以内に固体の絶縁破壊電圧を上回
る電圧を所定時間印加できれば、この固体は基本的に絶
縁破壊できる。
【0033】一方、図中の曲線22に示すように、絶縁
性固体に印加する電圧の立ち上がりが遅く、クロス点に
対応する時間tpの時点で固体の絶縁破壊電圧を上回る
ことができない場合には、固体を絶縁破壊できない。
【0034】このように、液体の絶縁破壊曲線と固体の
絶縁破壊曲線のクロス点を求めることにより、少なくと
も固体を絶縁破壊するための時間的条件及び電気的条件
が判明する。
【0035】したがって、かかる電気破砕技術では、液
体の絶縁破壊曲線と固体の絶縁破壊曲線のクロス点に基
づいて、該固体を絶縁破壊するための条件を求め、この
条件を満たす高電圧パルスを破砕対象物に印加して、該
破砕対象物内に導電経路を形成する。なお、一度の電圧
パルスで電極間を橋絡できない場合には、繰り返し電圧
パルスを印加することによって導電経路を形成できる。
【0036】次に、本実施の形態で用いる電気破砕装置
の基本的な構成について説明する。
【0037】図1は、本実施の形態で用いる電気破砕装
置の基本的な構成を示す図である。なお、同図に示す電
極13Aの間には既に導電経路が形成され、電極13B
の間には未だ導電経路が形成されていないものとする。
【0038】同図に示すように、この電気破砕装置は、
図2に示す条件を満たす立ち上がりの急峻な電圧パルス
を発生する電圧パルス発生部11と、絶縁性媒体たるオ
イル15を蓄えるタンク12と、電極組(以下単に「電
極」と呼称する。)13A及び13Bと、インダクタン
ス制御部14と、タンク12から注入したオイル15の
漏れを防ぐカバー16とからなる。
【0039】電極13Aは、既に形成された導電経路を
用いた破砕対象物17の物理的破砕を目的とした電極
(以下「A型電極」と言う。)である。一方、電極13
Bは、未だ導電経路が形成されていないことから、破砕
対象物17中での導電経路の形成のみを目的とした電極
(以下「B型電極」と言う。)である。
【0040】インダクタンス制御部14は、高電圧パル
ス発生部11と電極13との間に配設され、各電極13
向けのインダクタンスを制御して、導電経路を形成する
電極13B(B型電極)には高電圧を印加し、破砕対象
物の物理的破砕を行う電極13A(A型電極)には大電
流を供給する。
【0041】すなわち、このインダクタンス制御部14
は、B型電極による導電経路の形成に際しては高電圧が
主要な役割を果たし、電流すなわちエネルギーがその役
割を担わないことから、このB型電極向けのインダクタ
ンスを大きくする。一方、A型電極による物理的破砕に
際しては大電流すなわちエネルギーが主要な役割を果た
すため、このA型電極向けのインダクタンスを小さくす
る。
【0042】なお、このインダクタンス制御部14は、
B型電極向けのインダクタンスが大きくなるよう制御し
ているので、B型電極間の導電経路が橋絡した場合であ
っても該B型電極間には大電流が流れない。
【0043】以上、本実施の形態で用いる電気破砕装置
の基本的な構成について説明した。
【0044】次に、図1に示す電気破砕装置を3つの腕
(ブーム)を持つ電気破砕車両に適用した場合について
具体的に説明する。
【0045】図3は、図1に示す電気破砕装置を3つの
ブームを持つ電気破砕車両に適用した場合の上面図、側
面図及び処理動作を示す図である。
【0046】同図(a)に示すように、車両本体31
は、それぞれ破砕ヘッド33a〜33cを有する3基の
ブーム32a〜32cを支承し、各破砕ヘッド33a〜
33cにはそれぞれ一対の電極を装着する。なお、図1
に示す電圧パルス発生部11、タンク12及びインダク
タンス制御部14はそれぞれ車体本体31に装着され、
各破砕ヘッド33a〜33c自体がそれぞれカバー16
の役割を有する。
【0047】そして、この3つの破砕ヘッド33a〜3
3cのうちの一つをA型電極を内在する物理的破砕用の
破砕ヘッド(以下「破砕ヘッドA」と言う。)とし、他
の一つをB型電極を有する導電路形成用の破砕ヘッド
(以下「破砕ヘッドB」と言う。)とし、残りの一つを
移動用の破砕ヘッド(以下「破砕ヘッドC」と言う。)
としている。なお、これらの破砕ヘッド33a〜33c
は、それぞれある時点では破砕ヘッドAとなり、別の時
点では破砕ヘッドBとなり、さらに別の時点では破砕ヘ
ッドCとなる。
【0048】同図(b)に示すように、例えば状態1の
時点で、破砕ヘッド33aが破砕ヘッドBであり、破砕
ヘッド33bが破砕ヘッドAであり、破砕ヘッド33c
が破砕ヘッドCであるとすると、車体本体31に搭載し
た電圧パルス発生部11からの電圧パルスの印加によっ
て、破砕ヘッド33aは導電経路を形成し、破砕ヘッド
33bは物理的破砕を行う。なお、破砕ヘッド33cは
移動中である。
【0049】そして、この破砕ヘッド33bが行う物理
的破砕が完了すると、この電気破砕の間に破砕ヘッド3
3cが目的場所まで移動して状態2に移行し、破砕ヘッ
ド33aが破砕ヘッドA、破砕ヘッド33bが破砕ヘッ
ドC、破砕ヘッド33cが破砕ヘッドBに移行する。こ
のため、電圧パルス発生部11からの電圧パルスの印加
によって、破砕ヘッド33aが物理的破砕を行い、破砕
ヘッド33cが導電経路を形成する。
【0050】そして、この破砕ヘッド33aが行う物理
的破砕が完了すると、この電気破砕の間に破砕ヘッド3
3bが目的場所まで移動して状態3に移行し、破砕ヘッ
ド33cが破砕ヘッドA、破砕ヘッド33aが破砕ヘッ
ドC、破砕ヘッド33bが破砕ヘッドBに移行する。こ
のため、電圧パルス発生部11からの電圧パルスの印加
によって、破砕ヘッド33cが物理的破砕を行い、破砕
ヘッド33bが導電経路を形成する。
【0051】同様にして、状態4及び状態5の場合にも
図示したように破砕対象物17を順次電気破砕する。
【0052】次に、図3に示す電気破砕車両を用いた場
合のインダクタンス制御部14の具体的構成について説
明する。
【0053】図4は、図3に示す電気破砕車両を用いた
場合のインダクタンス制御部14の具体的構成を示す図
である。なお、キャパシタバンク式の高圧パルス発生器
11のコンデンサ11bは、あらかじめ所定の電圧に充
電されているものとする。
【0054】同図に示すように、インダクタンス制御部
14は、コイル14a及び14b並びに切替スイッチS
W1〜SW3で形成され、この切替スイッチSW1〜S
W3の切り替えによって、破砕ヘッド33a〜33bを
物理的破砕用の破砕ヘッドA、導電路形成用の破砕ヘッ
ドB又は移動用の破砕ヘッドCにする。
【0055】例えば、図3の状態1の場合には、SW3
を切り替えて破砕ヘッド33aを導電路形成用の破砕ヘ
ッドBとし、SW1を切り替えて破砕ヘッド33bを物
理的破砕用の破砕ヘッドAとし、SW2を非接続状態に
して破砕ヘッド33cを移動用の破砕ヘッドCとする。
【0056】このため、実際に電気破砕処理を行う破砕
ヘッド33a及び33bには、ヘッド内に絶縁性媒体た
るオイル15を供給するが、移動用の破砕ヘッド33c
にはオイル15を供給しない。
【0057】次に、このコイル14a及び14bのイン
ダクタンスの関係について図5を用いて説明する。ただ
し、ここでは説明の便宜上、例えば経路の持つコイル以
外のインダクタンスは、コイルのインダクタンスに含ま
れるものとする。
【0058】図5は、図4に示すインダクタンス制御部
14の切替スイッチSW1〜3を状態1に切り替えた場
合の回路構成を示す図である。
【0059】まず最初に、A型電極を持つ破砕ヘッドA
(破砕ヘッド33b)に接続されるコイル14aのイン
ダクタンスLAと、電圧パルス発生部11のコイル11
aのインダクタンスLGとは、 LA > LG の関係式が成立するように調整している。
【0060】その理由は、コイル14aのインダクタン
スLAを非常に小さくすると、破砕ヘッドBよりも先に
破砕ヘッドAが絶縁破壊した時点で、該破砕ヘッドAに
かかる電圧が一気に減少して破砕ヘッドBにかかる電圧
まで低下し、破砕ヘッドBのB型電極における導電経路
の形成が進行しなくなるからである。
【0061】次に、コイル14aのインダクタンスLA
とコイル14bのインダクタンスLBは、 LB > LA の関係式が成立するよう調整している。ただし、電圧パ
ルス発生部11のインダクタンスLGと、物理的破砕を
行う破砕ヘッドA側のインダクタンスLAとは、 LA > LG の関係式が成立するよう調整する。A型電極の電極間が
橋絡した時点でB型電極での絶縁破壊が不十分な場合
に、B型電極にかかる電圧の低下を防ぎ、導電経路の形
成に支障が生じないようにするためである。
【0062】このように、インダクタンスLBをインダ
クタンスLAよりも大きくすると、破砕ヘッドA及びB
の両方で絶縁破壊が生じた場合であっても、破砕ヘッド
A側により多くの電流が流れるので、破砕ヘッドA側に
エネルギーを集中し、物理的な破砕を行うことができる
のである。この際、導電経路を形成する破砕ヘッドB側
に余分なエネルギーを供給しないので、エネルギーのロ
スが少なく、効率が良い。
【0063】このように、電圧パルス発生部11のイン
ダクタンスLGと、物理的破砕を行う破砕ヘッドA側の
インダクタンスLAと、導電経路を形成する破砕ヘッド
B側のインダクタンスLBとを調整することによって、
エネルギー効率に優れた電気破砕を行うことができる。
【0064】なお、ここではコイル14a及び14bを
用いてインダクタンスを制御する場合を示したが、通常
はケーブル自体もインダクタンスを有するので、その長
さや経路を調整してインダクタンスの制御を実現するこ
ともできる。
【0065】次に、図5に示す回路構成のシミュレーシ
ョン結果の一例について説明する。
【0066】図6〜図8は、それぞれ図5に示す回路構
成におけるシミュレーション結果の一例を示す図であ
る。
【0067】具体的には、図6は、電圧パルス印加後1
00ns経過時点で破砕ヘッドA及びBの各電極間に同
時に絶縁破壊が発生した場合を示しており、図7は、電
圧パルス印加後100ns経過時に破砕ヘッドAの電極
間に絶縁破壊が生じ、500ns経過時に破砕ヘッドB
の電極間に絶縁破壊が生じた場合を示しており、図8
は、電圧パルス印加後100ns経過時に破砕ヘッドB
の電極間に絶縁破壊が生じ、500ns経過時に破砕ヘ
ッドAの電極間に絶縁破壊が生じた場合を示している。
【0068】ただし、コンデンサ11bの静電容量(C
G)及び充電電圧を0.12μF及び500kVとし、 LG = 1μH LA = 9μH LB = 45μH とする。なお、回路の内部抵抗及びオイルの導電性は無
視し、破砕対象物17の抵抗は、絶縁破壊前が無限大、
絶縁破壊後がゼロとする。
【0069】また、図中に破線で示したVG は、分岐点
14cとアースとの間の電圧を示し、VA は、破砕ヘッ
ドAのA型電極にかかる電圧を示し、VB は、破砕ヘッ
ドBのB型電極にかかる電圧を示している。一方、図中
に実線で示したIG は、コンデンサ11bに流れる電流
を示し、IA は、破砕ヘッドAのA型電極に流れる電流
を示し、IB は、破砕ヘッドBのB型電極に流れる電流
を示している。
【0070】図6に示すように、電圧パルス印加後10
0ns経過時に破砕ヘッドA及びBの各電極間に同時に
絶縁破壊が発生した場合には、電圧VG は100nsで
やや低下し、その後コサイン状に変化する。また、電圧
VA 及びVB は、ともに100nsまではVG と同じで
あるが、それ以降はゼロになる。
【0071】一方、電流IG は最も振幅が大きいサイン
状の曲線となり、電流IA は電流IGよりもやや振幅が
小さいサイン状の曲線となり、電流IB は振幅の小さい
サイン状の曲線となる。
【0072】このように、電流のピーク時点において
は、破砕ヘッドAのA型電極間には、総電流IG (5
9.3kA)の約83パーセントにあたる49.4kA
の電流IA が流れる。
【0073】また、図7に示すように、電圧パルス印加
後100ns経過時に破砕ヘッドAのA型電極間に絶縁
破壊が生じ、500ns経過時に破砕ヘッドBのB型電
極間に絶縁破壊が生じた場合には、電圧VG は100n
sでやや低下し、500nsでもわずかに低下し、その
後コサイン状に変化する。また、電圧VA は、100n
sまではVG と同じであるが、それ以降はゼロになる。
さらに、電圧VB は、500nsまではVG と同じであ
るが、それ以降はゼロになる。
【0074】一方、電流IG は最も振幅が大きいサイン
状の曲線となり、電流IA は電流IGよりもやや振幅が
小さいサイン状の曲線となり、電流IB は振幅の小さい
サイン状の曲線となる。
【0075】このように、電流のピーク時点において
は、破砕ヘッドAのA型電極間には、総電流IG (5
8.7kA)の約89パーセントにあたる52.1kA
の電流IA が流れる。また、破砕ヘッドAのA型電極間
に絶縁破壊が生じた後でも、破砕ヘッドBのB型電極間
の電圧VB は高い値に維持されるため、破砕ヘッドBに
おける導電経路の形成を続行できる。
【0076】また、図8に示すように、電圧パルス印加
後100ns経過時に破砕ヘッドBのB型電極間に絶縁
破壊が生じ、500ns経過時に破砕ヘッドAのA型電
極間に絶縁破壊が生じた場合には、電圧VG は100n
sでやや低下し、500nsでもわずかに低下し、その
後コサイン状に変化する。また、電圧VA は、500n
sまではVG と同じであるが、それ以降はゼロになる。
さらに、電圧VB は、100nsまではVG と同じであ
るが、それ以降はゼロになる。
【0077】一方、電流IG は最も振幅が大きいサイン
状の曲線となり、電流IA は電流IGよりもやや振幅が
小さいサイン状の曲線となり、電流IB は振幅の小さい
サイン状の曲線となる。
【0078】このように、電流のピーク時点において
は、破砕ヘッドAのA型電極間には、総電流IG (5
8.6kA)の約77パーセントにあたる45.2kA
の電流IA が流れる。また、破砕ヘッドBのB型電極間
に絶縁破壊が生じた後でも、破砕ヘッドAのA型電極間
の電圧VA は高い値に維持される。
【0079】これらのシミュレーション結果から分かる
ように、かかるインダクタンス制御部14を用いること
によって、いずれか一方の電極が先に絶縁破壊を起こし
た場合や両電極が同時に絶縁破壊を起こした場合であっ
ても、A型電極側に大電流を流しつつ、B型電極側では
絶縁破壊が起こるまでの間、高電圧を維持できる。
【0080】次に、図5に示す回路構成の変形例につい
て説明する。
【0081】図9は、破砕ヘッドB側にのみインダクタ
ンスLBを有するコイル14bを設けた場合の回路構成
を示す図である。
【0082】すでに説明したように、図5の回路構成を
採用した場合には、 LB > LA という関係式を満たす必要があるが、破砕ヘッドA側の
コイルを省略することによってもこの関係式を満足する
ことができる。
【0083】ただし、この場合には、 LA > LG の関係式を満たすことができないので、破砕ヘッドBよ
りも先に破砕ヘッドAが絶縁破壊した時点で、該破砕ヘ
ッドAにかかる電圧が一気に減少して破砕ヘッドBにか
かる電圧まで低下し、破砕ヘッドBのB型電極における
導電経路の形成が進行しなくなるという欠点がある。
【0084】このため、破砕ヘッドA側のケーブル長な
どを調整して、かかる条件式を満足するインダクタンス
を破砕ヘッドA側にも付与することが望ましい。
【0085】図10は、図9に示す破砕ヘッドB側のコ
イル14bに代えて、電流計14d及びスイッチ14e
を設けた場合の回路構成を示す図であり、B側電極を持
つ破砕ヘッドB側に流れる電流が所定値を超えるとスイ
ッチ14eが開くようにしている。
【0086】具体的には、もし破砕ヘッドBで絶縁破壊
がなされると、破砕ヘッドBに流れる電流が急激に増加
するため、この電流を電流計14dで検出してスイッチ
14eを開き、破砕ヘッドBのB型電極に流れる電流を
遮断する。
【0087】その結果、導電経路を形成するB型電極に
無駄な電流が流れるのを防ぎ、効率良くエネルギーを利
用することができる。また、B型電極での絶縁破壊によ
るA型電極の電圧低下が生じないため、仮にB型電極が
先に絶縁破壊したとしても、その後支障なくA型電極で
の絶縁破壊を行うことができる。
【0088】このように、かかるインダクタンス制御部
14は、直接インダクタンスを制御しているわけではな
いが、かかる電流値に基づくスイッチの切り替え制御に
よって、図9に示すインダクタンス制御と同様の効果が
得られる。
【0089】なお、ここでは電流計14d及びスイッチ
14eを用いることとしたが、タイマーによって電圧パ
ルスの印加から所定時間経過後にスイッチ14eを開く
よう構成することもできる。
【0090】また、ここでは電流計14d及びスイッチ
14eをB型電極の高電圧側(電圧パルス発生部11
側)に設けた場合を示したが、該B型電極の接地側に設
けることもできる。
【0091】さらに、図11に示すように、B型電極側
には電流計14d及びスイッチ14eを設け、A型電極
側にはインダクタンスLAを有するコイルを設けること
もできる。
【0092】ところで、上記一連の説明では、図3に示
す3つのブームを持つ3腕型電気破砕車両に本発明に係
わる電気破砕装置を適用した場合を示したが、単腕型電
気破砕車両に本発明を適用することもできる。
【0093】図12は、図1に示す電気破砕装置を単一
ブームを持つ単腕型電気破砕車両に適用した場合の上面
図、側面図及び破砕ヘッドの構成を示す図である。
【0094】同図(a)に示すように、車両本体31
は、破砕ヘッド43を有するブーム42を支承し、この
破砕ヘッド43には同図(b)に示すように複数対の電
極を装着する。なおこの場合も、図1に示す電圧パルス
発生部11、タンク12及びインダクタンス制御部14
はそれぞれ車体本体41に装着され、破砕ヘッド43自
体がカバー16の役割を有する。
【0095】図13は、図12に示す電気破砕車両を用
いた場合のインダクタンス制御部44の具体的構成を示
す図である。
【0096】同図に示すように、インダクタンス制御部
44は、図4に示すインダクタンス制御部14と同様の
構成となり、コイル14a及び14b並びに切替スイッ
チSW1〜SW2で形成される。なお、ここでは説明の
便宜上、2つのプラス電極の切り替え制御のみを図示し
ているが、各プラス電極についても同様の切り替えスイ
ッチが設けられる。
【0097】したがって、かかる切替スイッチSW1〜
SW2を切り替え制御することによって、各プラス電極
を順次A型電極又はB型電極とすることができる。
【0098】このように、図1に示す電気破砕装置は、
例えば3腕型の如き複数腕を持つ電気破砕車両のみなら
ず、複数の電極組を有する単腕型電気破砕車両に適用す
ることも可能である。
【0099】上述してきたように、本実施の形態で用い
る電気破砕装置は、インダクタンス制御部14の制御に
よって、破砕対象物17を物理的に破砕するA型電極に
は大電流を流しつつ、導電経路を形成するB型電極には
高電圧を印加するよう構成したので、下記に示す効果が
得られる。
【0100】1)単一の電圧パルス発生部11で導電経
路の形成及び破砕対象物の物理的破砕を効率良く行うこ
とができる。
【0101】2)単一の電圧パルス発生部11のみしか
用いないので、電源に伴うシステムの大型化及び複雑化
を防ぐことができる。
【0102】なお、本実施の形態では、単一の電圧パル
ス発生部11のみを用いた場合を示したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、複数の電圧パルス発生部
を用いることもできる。ただし、この場合には、それぞ
れの電圧パルス発生部11がA型電極による破砕対象物
17の物理的破砕とB型電極による導電経路の形成の役
割を担うことになる。
【0103】また、本実施の形態では、絶縁性媒体とし
てオイルを用いた場合を示したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、水等の他の絶縁性媒体を用いるこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態で用いる電気破砕装置の基本的な
構成を示す図である。
【図2】固体及び液体に関する絶縁破壊電圧と時間との
関係を示す図である。
【図3】図1に示す電気破砕装置を3つのブームを持つ
電気破砕車両に適用した場合の上面図、側面図及び処理
動作を示す図である。
【図4】図3に示す電気破砕車両を用いた場合のインダ
クタンス制御部の具体的構成を示す図である。
【図5】図4に示すインダクタンス制御部の切替スイッ
チを状態1に切り替えた場合の回路構成を示す図であ
る。
【図6】図5に示す回路構成におけるシミュレーション
結果の一例を示す図である。
【図7】図5に示す回路構成におけるシミュレーション
結果の別の例を示す図である。
【図8】図5に示す回路構成におけるシミュレーション
結果の別の例を示す図である。
【図9】破砕ヘッドB側にのみインダクタンスLBを有
するコイルを設けた場合の回路構成を示す図である。
【図10】図9に示す破砕ヘッドB側のコイルに代え
て、電流計及びスイッチを設けた場合の回路構成を示す
図である。
【図11】B型電極側には電流計及びスイッチを設け、
A型電極側にはインダクタンスLAを有するコイルを設
けた回路構成を示す図である。
【図12】図1に示す電気破砕装置を単一ブームを持つ
単腕型電気破砕車両に適用した場合の上面図、側面図及
び破砕ヘッドの構成を示す図である。
【図13】図12に示す電気破砕車両を用いた場合のイ
ンダクタンス制御部の具体的構成を示す図である。
【符号の説明】
11…電圧パルス発生部 12…タンク 13A,13B…電極 14,44…インダクタンス制御部 15…オイル 16…カバー 17…破砕対象物 11a,14a,14b…コイル 11b…コンデンサ 14d…電流計 14e…スイッチ 31,41…車両本体 32a,32b,32c,42…ブーム 33a,33b,33c,43…破砕ヘッド

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破砕対象物に当接した電極組に高電圧パ
    ルスを印加して該破砕対象物内に導電経路を形成し、該
    形成した導電経路に大電流を供給して前記破砕対象物を
    物理的に破砕する電気破砕装置において、 前記破砕対象物に当接する複数の電極組(13A及び1
    3B)と、 前記複数の電極組に並列に印加する高電圧パルスを発生
    する一又は複数のパルス発生手段(11)と、 前記一又は複数のパルス発生手段が発生した高電圧パル
    スを受け取り、少なくとも前記破砕対象物に導電経路を
    形成する第1の電極組に対して高電圧を印加するととも
    に、該破砕対象物を物理的に破砕する第2の電極組に対
    しては大電流を供給するよう制御する制御手段(14)
    とを具備することを特徴とする電気破砕装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 前記破砕対象物に導電経路を形成する第1の電極組に対
    する電流の供給を阻止する電流阻止手段(14b、14
    e)を具備し、 前記電流阻止手段による電流の阻止を通じて前記第2の
    電極組に対する高電圧の印加を継続しつつ、該第2の電
    極組に対して大電流を供給することを特徴とする請求項
    1記載の電気破砕装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、 前記第1の電極組向けの第1のインダクタンスを前記パ
    ルス発生手段が内在するインダクタンスよりも大きくし
    て、前記第2の電極組での高電圧を維持しつつ前記第1
    の電極組へ供給する電流を少なくすることを特徴とする
    請求項1又は2記載の電気破砕装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、 前記第2の電極組向けの第2のインダクタンスを前記パ
    ルス発生手段が内在するインダクタンスよりも大きくす
    るとともに、該第2のインダクタンスを前記第1のイン
    ダクタンスよりも小さくすることを特徴とする請求項3
    記載の電気破砕装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、 前記パルス発生手段が前記第1の電極に対して電流を供
    給する経路上にスイッチ手段(14e)と、 前記パルス発生手段が供給しスイッチ手段に流れる電流
    が所定値以上になった場合又は前記パルス発生手段が電
    圧パルスを印加した後所定の期間経過後に、該スイッチ
    手段を開放して、前記第1の電極に流れる電流を阻止す
    るよう制御する電流制御手段(14d)とを具備するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の電気破砕装置。
  6. 【請求項6】 破砕対象物に当接した電極組に高電圧パ
    ルスを印加して該破砕対象物内に導電経路を形成し、該
    形成した導電経路に大電流を供給して前記破砕対象物を
    物理的に破砕する電気破砕装置において、 前記破砕対象物に当接する複数の電極組(13A及び1
    3B)と、 前記複数の電極組に並列に印加する高電圧パルスを発生
    する一又は複数のパルス発生手段(11)と、 前記一又は複数のパルス発生手段が発生した高電圧パル
    スに伴う電流の供給制御によって、前記複数の電極組を
    前記破砕対象物に導電経路を形成する第1の電極組又は
    前記破砕対象物を物理的に破砕する第2の電極組として
    切替制御する切替制御手段(14)とを具備することを
    特徴とする電気破砕装置。
  7. 【請求項7】 破砕対象物に当接した電極組に高電圧パ
    ルスを印加して該破砕対象物内に導電経路を形成し、該
    形成した導電経路に大電流を供給して前記破砕対象物を
    物理的に破砕する電気破砕装置において、 前記破砕対象物に当接する複数の電極組(13A及び1
    3B)と、 前記複数の電極組に並列に印加する高電圧パルスを発生
    する一又は複数のパルス発生手段(11)と、 前記一又は複数のパルス発生手段が発生した高電圧パル
    スに伴う電流の供給制御によって、前記複数の電極組を
    前記破砕対象物に導電経路を形成する第1の電極組、前
    記破砕対象物を物理的に破砕する第2の電極組又は高電
    圧パルスを印加しない第3の電極組として切替制御する
    切替制御手段(14)とを具備することを特徴とする電
    気破砕装置。
  8. 【請求項8】 破砕対象物に当接した電極組に高電圧パ
    ルスを印加して該破砕対象物内に導電経路を形成し、該
    形成した導電経路に大電流を供給して前記破砕対象物を
    物理的に破砕する電気破砕方法において、 前記破砕対象物に複数の電極組を当接した後、該破砕対
    象物を絶縁破壊し得る高電圧パルスを発生し、 該発生した高電圧パルスを前記複数の電極組に同時に印
    加しつつ、前記破砕対象物に導電経路を形成した電極組
    に対して大電流を供給することを特徴とする電気破砕方
    法。
  9. 【請求項9】 前記破砕対象物に導電経路を形成する第
    1の電極組と該破砕対象物を物理的に破砕する第2の電
    極組とに少なくとも1つ以上の電圧パルスを印加した
    後、該第1の電極組を前記第2の電極組に切り替えるこ
    とを特徴とする請求項8記載の電気破砕方法。
  10. 【請求項10】 破砕対象物に当接した電極組に高電圧
    パルスを印加して該破砕対象物内に導電経路を形成し、
    該形成した導電経路に大電流を供給して前記破砕対象物
    を物理的に破砕する電気破砕装置において、 前記破砕対象物に当接する電極組を含む破砕ヘッドをそ
    れぞれ有する複数のブーム(32a、32b、32c)
    と、 前記複数のブームを支承し、前記複数の電極組に印加す
    る高電圧パルスを発生するパルス発生部及び該パルス発
    生部が発生した高電圧パルスにより、前記破砕対象物に
    導電経路を形成する第1の電極組に対しては高電圧を印
    加するとともに、該破砕対象物を物理的に破砕する第2
    の電極組に対しては大電流を供給する制御部とを有する
    車体本体(31)とを具備することを特徴とする電気破
    砕装置。
  11. 【請求項11】 破砕対象物に当接した電極組に高電圧
    パルスを印加して該破砕対象物内に導電経路を形成し、
    該形成した導電経路に大電流を供給して前記破砕対象物
    を物理的に破砕する電気破砕装置において、 前記破砕対象物に当接する複数の電極組を含む破砕ヘッ
    ドを有するブーム(42)と、 前記ブームを支承し、前記破砕ヘッド内の複数の電極組
    に印加する高電圧パルスを発生するパルス発生部及び該
    パルス発生部が発生した高電圧パルスにより、前記破砕
    対象物に導電経路を形成する第1の電極組に対しては高
    電圧を印加するとともに、該破砕対象物を物理的に破砕
    する第2の電極組に対しては大電流を供給する制御部と
    を有する車体本体(41)とを具備することを特徴とす
    る電気破砕装置。
JP10251453A 1998-09-04 1998-09-04 電気破砕装置及び方法 Pending JP2000080885A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10251453A JP2000080885A (ja) 1998-09-04 1998-09-04 電気破砕装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10251453A JP2000080885A (ja) 1998-09-04 1998-09-04 電気破砕装置及び方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000080885A true JP2000080885A (ja) 2000-03-21

Family

ID=17223061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10251453A Pending JP2000080885A (ja) 1998-09-04 1998-09-04 電気破砕装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000080885A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007152168A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Shimizu Corp コンクリートはつり装置
CN112044569A (zh) * 2020-08-24 2020-12-08 东北大学 一种组合式多电极高压脉冲放电碎裂硬岩装置及破裂方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007152168A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Shimizu Corp コンクリートはつり装置
CN112044569A (zh) * 2020-08-24 2020-12-08 东北大学 一种组合式多电极高压脉冲放电碎裂硬岩装置及破裂方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10176947B2 (en) High-voltage DC circuit breaker for blocking DC current
CA1175110A (en) Electrosurgical generator
CN103762546B (zh) 断路器
KR101550374B1 (ko) 고전압 dc 차단기
CN111348224B (zh) 一种微阴极电弧推进系统
CN113422359A (zh) 一种直流断路器及其应用方法
CN111486070B (zh) 一种基于加速电极的微阴极电弧推力系统
CN109361202B (zh) 一种电流注入式断路器
JP2000080885A (ja) 電気破砕装置及び方法
CN110086152A (zh) 一种快速直流开关及其控制方法
Liu et al. A fast LVDC vacuum hybrid circuit breaker: Dielectric recovery and design consideration
JP2006051441A (ja) 放電処理装置及び放電処理方法
US7166853B2 (en) Active method and system of establishing electrical contact
JP2018533835A (ja) 電流の強制振動を用いた、高電圧dcネットワーク用の回路遮断器
Zhang et al. Effect of high-frequency high-voltage impulse conditioning on inrush current interruption of vacuum interrupters
CN113965189A (zh) 一种使线路电流流通和开断装置及其控制方法
KR20010051444A (ko) 전기 침식으로 기계가공하기 위한 프로세스 및 디바이스
CN104113051B (zh) 一种基于初级脉冲源自耦合的能量转移系统和方法
US4475066A (en) High-coulomb transfer switch
RU2282936C1 (ru) Генератор импульсных токов
JP2003115242A (ja) 遮断器試験回路
CN110123445A (zh) 高频高压电路分时复用控制装置及多电极射频消融系统
US20220102944A1 (en) Triggered vacuum gap that controllably sustains a vacuum arc through current zeros
CN108802461B (zh) 一种用于直流和瞬态过程测试的高压分压器装置
KR100751933B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 에너지 회수 회로