JP2000075012A - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JP2000075012A
JP2000075012A JP24860498A JP24860498A JP2000075012A JP 2000075012 A JP2000075012 A JP 2000075012A JP 24860498 A JP24860498 A JP 24860498A JP 24860498 A JP24860498 A JP 24860498A JP 2000075012 A JP2000075012 A JP 2000075012A
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mobile radio
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JP24860498A
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Hideaki Okamoto
英明 岡本
Tokio Taga
登喜雄 多賀
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は位置検出装置においてマルチパス障
害が発生する環境であっても位置検出の信頼度の低下を
抑制することを目的とする。 【解決手段】 特定の符号系列を生成する符号生成手段
102とその符号系列を含む信号を送信する送信手段1
01とを無線基地局のそれぞれに設け、移動無線局が受
信した信号と前記符号系列との相関に応じた受信信号強
度を示す信号を出力する相関検出手段203と、相関検
出手段203が出力する信号の中から互いに遅延時間の
異なる複数の信号成分を分離する遅延手段204と、遅
延時間の異なる複数の信号成分を入力し同一の無線基地
局から送出され複数の伝搬経路を通って受信された複数
の信号成分の中から最も信頼度の高い信号成分を選択的
に抽出する信号選択手段206と、選択した信号成分に
基づいて移動無線局の位置を求める位置算出手段207
とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動無線局と3つ
以上の無線基地局とを用いて移動無線局の位置を検出す
る位置検出装置に関し、例えば移動する物体,人,動物
などの位置情報を得るために利用される。
【0002】
【従来の技術】一般的な位置検出装置の構成例を図9に
示す。図9において、移動無線局PSとしては、例えば
検出対象の人が所持する携帯端末が利用される。移動無
線局PSの周辺には、移動無線局PSと無線により通信
可能な無線基地局CS1,CS2,CS3が固定された
位置に配置されている。
【0003】図9に示すように、無線基地局CS1から
送出される信号W1と、無線基地局CS2から送出され
る信号W2と、無線基地局CS3から送出される信号W
3とを移動無線局PSで受信することにより、次に説明
するように移動無線局PSの位置を特定できる。一般
に、受信局における受信信号強度は、送受信点間の距離
に反比例する。従って、図9における無線基地局CS1
と移動無線局PSとの距離R1と、無線基地局CS2と
移動無線局PSとの距離R2と、無線基地局CS3と移
動無線局PSとの距離R3が(R2<R1<R3)の関
係にある場合には、移動無線局PSで受信される3つの
信号W1,W2,W3の各信号強度の関係は図8に示す
ように(W2>W1>W3)になる。
【0004】従って、移動無線局PSが受信した各信号
強度の大小関係から、移動無線局PSに最も近い無線基
地局CS2を識別できる。つまり、図8の場合には移動
無線局PSが無線基地局CS2のカバーする通信エリア
の中に存在することがわかり、その通信エリアは予め定
まっているので、移動無線局PSの存在位置を大まかに
検出できる。
【0005】また、移動通信環境下における伝搬損失
は、奥村カーブに代表される推定式を用いることにより
計算することができるので、受信信号強度から送受信点
間の距離を推定することができる。従って、図9におけ
る無線基地局CS1と移動無線局PSとの距離R1と、
無線基地局CS2と移動無線局PSとの距離R2と、無
線基地局CS3と移動無線局PSとの距離R3がそれぞ
れ求められる。この場合、無線基地局CS1の位置から
半径R1の円と、無線基地局CS2の位置から半径R2
の円と、無線基地局CS3の位置から半径R3の円との
交点に移動無線局PSが存在することになるので、求め
た交点の位置から移動無線局PSの位置を推定できる。
【0006】さらに、移動無線局PSが検出した自局の
位置をいずれかの無線基地局に送信し、有線網に送信す
ることにより、検出対象者の位置を第三者に報知するこ
ともできる。また、反対に移動無線局PSが送信する信
号を3つの無線基地局で受信する場合にも、上記と同様
の方法で移動無線局PSの位置を検出できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような位置検出
技術は、例えば原野のように電波の反射物が存在しない
場所で適用する場合には、受信点で受信される信号に含
まれる遅延波の成分が少なく、受信信号強度に大きな変
動が生じないため、位置を誤りなく検出することが可能
である。
【0008】しかし、移動無線通信環境下では、電波の
反射によって1つの信号が様々な伝搬経路を通って受信
点に到達する。伝搬経路(パス)の異なる信号は互いに
伝搬遅延時間が異なるため、受信される信号には遅延時
間の異なる様々な信号成分が含まれる。例えば、図7に
示す例では、1つの受信信号に遅延時間の異なる6つの
信号成分a1,a2,a3,a4,a5,a6が含まれ
ている。最初に受信される信号成分a1を受信しようと
する場合には、2番目以降に到来する信号成分a2〜a
6の干渉の影響が現れる。
【0009】受信点で検出される受信信号強度は、全て
の信号成分a1〜a6を合成した合成波の信号強度にな
る。また、各々の信号成分の信号強度がそれぞれ不規則
に変動するため、受信信号強度には大きな変動が頻繁に
起こる。このような受信信号を用いて位置検出を行う場
合には、送受信点間距離に対応する正しい受信信号強度
を得ることが困難であり、移動無線局が存在する通話エ
リアの検出誤りや位置検出精度の劣化が生じる。
【0010】本発明は、上記のような位置検出装置にお
いて、マルチパス障害が発生する環境であっても位置検
出の信頼度の低下を抑制することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、送信側から
特定の規則で構成される符号系列を含む信号を送信し、
受信側では、送信信号に含まれる符号系列と同一の符号
を用いて相関検波を行い、相関検波の出力に得られる信
号から、符号系列の周期毎に繰り返し現れる最も信頼性
の高い信号成分を選択し、選択された信号成分の信号強
度を用いて位置検出を実施する。これにより、位置検出
に利用する信号強度の変動が極めて小さくなり、多重遅
延波の影響が軽減され、高精度な位置検出が可能にな
る。
【0012】すなわち、請求項1では、位置検出対象の
1つの移動無線局と3つ以上の無線基地局とで構成さ
れ、前記無線基地局からそれぞれ送信される信号を前記
移動無線局で受信して、前記移動無線局が受信した信号
に基づいて前記移動無線局の位置を検出する位置検出装
置において、特定の規則で構成される符号系列を生成す
る符号生成手段と、前記符号生成手段が生成した符号系
列を含む信号を送信する送信手段とを前記3つ以上の無
線基地局のそれぞれに設けるとともに、前記移動無線局
が受信した信号と前記符号系列との相関に応じた受信信
号強度を示す信号を出力する相関検出手段と、前記相関
検出手段が出力する信号の中から互いに遅延時間の異な
る複数の信号成分を分離する遅延手段と、前記遅延手段
が出力する遅延時間の異なる複数の信号成分を入力し、
同一の無線基地局から送出され複数の伝搬経路を通って
受信された複数の信号成分の中から最も信頼度の高い信
号成分を選択的に抽出する信号選択手段と、前記信号選
択手段が選択した信号成分に基づいて前記移動無線局の
位置を求める位置算出手段とを設けたことを特徴とす
る。
【0013】無線基地局に設けられる符号生成手段は、
特定の規則で構成される符号系列を生成する。送信手段
は、符号生成手段が生成した符号系列を含む信号を無線
基地局から送信する。相関検出手段は、移動無線局が受
信した信号と前記符号系列との相関に応じた受信信号強
度を示す信号を出力する。すなわち相関検波を行う。遅
延手段は、相関検出手段が出力する信号の中から互いに
遅延時間の異なる複数の信号成分を分離する。
【0014】信号選択手段は、前記遅延手段が出力する
遅延時間の異なる複数の信号成分を入力し、同一の無線
基地局から送出され複数の伝搬経路を通って受信された
複数の信号成分の中から最も信頼度の高い信号成分を選
択的に抽出する。位置算出手段は、信号選択手段が選択
した信号成分に基づいて移動無線局の位置を求める。例
えば、文献1「市坪信一等、“見通し道路における遅延
プロファイルモデルと遅延スプレッド特性の予測”、1
996電子情報通信学会総合大会B−7」、文献2「市
坪信一等、“マイクロセルにおける長区間遅延プロファ
イルのモデル”、1997電子情報通信学会総合大会B
−1−14」、文献3「S.Ichitsubo,etc,“A statist
ical model for microcellular multipath propagation
environment”,Proc. IEEE 47th VTC,MD1.1,pp61-66,1
997.」では、無線基地局アンテナ高が約2〜数十メート
ルの地上からビル屋上までのアンテナ設置を考慮した伝
搬遅延特性の検討報告がなされている。
【0015】これらの文献1,文献2,文献3によれ
ば、屋内や見通し道路で観測される電力遅延プロファイ
ルは、信号強度の大きい直接波成分と多くの遅延波成分
からなる遅延波群から構成されることが分かる。
【0016】また、直接波成分と遅延波群の伝搬損Lo
ssは次の推定式から求められる。 Loss=10・n・log(d) ・・・(1) ここで、nは係数、dは送受信点間距離である。従っ
て、互いに遅延時間の異なる複数の信号成分の中から直
接波のように信頼度の高い信号成分を選択的に抽出する
場合には、抽出した信号の受信強度と前記第(1)式と
に基づいて精度の高い位置検出が実現する。
【0017】請求項2は、請求項1の位置検出装置にお
いて、前記信号選択手段が、同一の無線基地局から送出
され複数の伝搬経路を通って受信された複数の信号成分
の中から、遅延時間の最も小さい伝搬経路を通って受信
された信号成分を最も信頼度の高い信号成分として選択
的に抽出することを特徴とする。移動無線局が無線基地
局の見通し範囲内に存在する場合には、送信局と受信局
との間で反射を生じることなく直接受信された直接波を
受信することができる。このような直接波は、最短の伝
搬経路を通るので伝搬遅延時間が小さく、遅延波に比べ
て早く受信点に到達する。
【0018】請求項2においては、直接波のように遅延
時間の最も小さい伝搬経路を通って受信された信号成分
を抽出するので、位置検出に利用する信号強度の変動が
小さく、高精度の位置検出が可能である。請求項3は、
請求項1の位置検出装置において、前記信号選択手段
が、同一の無線基地局から送出され複数の伝搬経路を通
って受信された複数の信号成分の中から、最も受信信号
強度の大きい信号成分を最も信頼度の高い信号成分とし
て選択的に抽出することを特徴とする。
【0019】文献4「藤井輝也等、“広帯域DS−CD
MA移動通信方式における伝搬損失推定式”、1998
電子情報通信学会総合大会B−1−47」には、無線基
地局高数十メートルに対する伝搬遅延特性の検討報告が
なされており、これによれば、信号強度の高い順に並べ
た場合の到来波の伝搬損失推定式が示されている。この
伝搬損失推定式を次に示す。
【数1】 ここでWは道路幅[m]、θは道路角[度]、hsは道路際
の建物高[m]、<H>は平均建物高[m]、hbは基地局
アンテナ高[m]、hboは基地局アンテナ地上高[m]、
Hは基地局近傍の建物高[m]、fは周波数[MHz]、h
mは移動局アンテナ高[m]、Bはチップレート[Mchip
/sec]、iは信号強度の順位、dは送受信点間の距離で
ある。
【0020】例えば前記第(2)式に信号強度の順位i
として1を代入し、この式と受信信号の信号強度が最大
の信号成分とに基づいて、送受信点間の距離dを求める
ことができる。一般に、直接波は反射により生じた遅延
波に比べて受信信号強度が大きい。従って、請求項3の
ように最も受信信号強度の大きい信号成分を抽出し、抽
出した信号を位置検出に利用すると、信号強度の変動が
小さく、高精度の位置検出が可能になる。
【0021】請求項4は、請求項1の位置検出装置にお
いて、前記3つ以上の無線基地局のそれぞれに、互いに
異なる符号系列を生成する符号生成手段を設け、前記移
動無線局に、それぞれの無線基地局が送出する信号に含
まれる符号系列との相関に応じた受信信号強度を示す信
号をそれぞれ出力する3つ以上の相関検出手段を設けた
ことを特徴とする。
【0022】複数の無線基地局が同時に信号を送出する
場合には、移動無線局では受信した信号から各々の無線
基地局の信号を識別する必要がある。請求項4において
は、複数の無線基地局が互いに異なる符号系列の信号を
送出するので、移動無線局ではそれぞれの符号系列との
相関を検出する3つの相関検出手段を用いて、各々の無
線基地局の信号を識別できる。
【0023】請求項5は、位置検出対象の1つの移動無
線局と3つ以上の無線基地局とで構成され、前記移動無
線局から送信される信号を前記無線基地局のそれぞれで
受信して、前記無線基地局が受信した信号に基づいて前
記移動無線局の位置を検出する位置検出装置において、
特定の規則で構成される符号系列を生成する符号生成手
段と、前記符号生成手段が生成した符号系列を含む信号
を送信する送信手段とを前記移動無線局に設けるととも
に、前記無線基地局のそれぞれが受信した信号と前記符
号系列との相関に応じた受信信号強度を示す信号を出力
する3つ以上の相関検出手段と、前記相関検出手段の各
々が出力する信号の中から互いに遅延時間の異なる複数
の信号成分を分離する3つ以上の遅延手段と、前記遅延
手段の各々が出力する遅延時間の異なる複数の信号成分
を入力して、それらの信号成分の中から最も信頼度の高
い信号成分を選択的に抽出する3つ以上の信号選択手段
と、前記信号選択手段の各々が選択した信号成分に基づ
いて前記移動無線局の位置を求める位置算出手段とを設
けたことを特徴とする。
【0024】請求項5の符号生成手段は、特定の規則で
構成される符号系列を生成する。送信手段は、符号生成
手段が生成した符号系列を含む信号を移動無線局から送
信する。相関検出手段は、前記無線基地局のそれぞれが
受信した信号と前記符号系列との相関に応じた受信信号
強度を示す信号を出力する。遅延手段は、相関検出手段
の各々が出力する信号の中から互いに遅延時間の異なる
複数の信号成分を分離する。
【0025】信号選択手段は、遅延手段の各々が出力す
る遅延時間の異なる複数の信号成分を入力して、それら
の信号成分の中から最も信頼度の高い信号成分を選択的
に抽出する。位置算出手段は、信号選択手段の各々が選
択した信号成分に基づいて移動無線局の位置を求める。
請求項5では、互いに遅延時間の異なる複数の信号成分
の中から直接波のように信頼度の高い信号成分を選択的
に抽出するので、抽出した信号の受信強度に基づいて精
度の高い位置検出が実現する。
【0026】請求項6は、請求項5の位置検出装置にお
いて、前記信号選択手段が、複数の伝搬経路を通って受
信された複数の信号成分の中から、遅延時間の最も小さ
い伝搬経路を通って受信された信号成分を最も信頼度の
高い信号成分として選択的に抽出することを特徴とす
る。請求項6においては、直接波のように遅延時間の最
も小さい伝搬経路を通って受信された信号成分を抽出す
るので、位置検出に利用する信号強度の変動が小さく、
高精度の位置検出が可能である。
【0027】請求項7は、請求項5の位置検出装置にお
いて、前記信号選択手段が、複数の伝搬経路を通って受
信された複数の信号成分の中から、最も受信信号強度の
大きい信号成分を最も信頼度の高い信号成分として選択
的に抽出することを特徴とする。一般に、直接波は反射
により生じた遅延波に比べて受信信号強度が大きいの
で、請求項7のように最も受信信号強度の大きい信号成
分を抽出し、抽出した信号を位置検出に利用すると、信
号強度の変動が小さく、高精度の位置検出が可能にな
る。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)この形態の
位置検出装置の構成を図1に示す。この形態は請求項
1,請求項2及び請求項4に対応する。この形態では、
請求項1の符号生成手段,送信手段,相関検出手段,遅
延手段,信号選択手段及び位置算出手段は、それぞれ符
号系列発生器102,無線送信機101,相関検出器2
03,タップ付遅延線204,選択回路206,位置算
出部207に対応する。
【0029】図1に示すように、この位置検出装置は、
3つの無線基地局100(1),100(2),100(3)と1
つの移動無線局200とで構成されている。無線基地局
100の数は3以上であればよい。
【0030】3つの無線基地局100(1),100(2),1
00(3)のそれぞれには、無線送信機101,符号系列
発生器102及びアンテナ103が備わっている。各要
素の符号に付加した括弧内の番号は、基地局の区分を意
味している。3つの無線基地局100(1),100(2),1
00(3)の基本的な構成及び動作は互いに同一である。
符号系列発生器102は、特定の規則に従って構成され
る符号列を発生する。ここで、特定の規則に従って構成
される符号列は、現実の装置においては、例えばフレー
ム同期用のユニークワードやスペクトル拡散通信に利用
される拡散符号系列を指す。
【0031】この例では、3つの無線基地局100のそ
れぞれに備わった符号系列発生器102(1),102(2),
102(3)は、互いに異なる系列の符号列を生成する。
3つの無線基地局100の各々の無線送信機101は、
符号系列発生器102が発生した符号列を送信信号に含
め、高周波帯の信号に変換してアンテナ103から送信
する。
【0032】移動無線局200には、アンテナ201,
無線受信機202,相関検出器203,タップ付遅延線
204及び位置推定回路205が備わっている。位置推
定回路205には、選択回路206及び位置算出部20
7が備わっている。また、使用する無線基地局100の
数に合わせて、相関検出器203,タップ付遅延線20
4及び選択回路206は、それぞれ3つずつ設けてあ
る。使用する無線基地局100の数を増やす場合には、
それに応じて相関検出器203,タップ付遅延線204
及び選択回路206の数を増やせばよい。
【0033】移動無線局200の無線受信機202は、
3つの無線基地局100(1),100(2),100(3)のそ
れぞれから送信される電波をアンテナ201を介して受
信する。この例では、無線受信機202が出力する中間
周波数の信号が3つの相関検出器203のそれぞれに入
力される。3つの相関検出器203(1),203(2)及び
203(3)は、それぞれ無線基地局100の符号系列発
生器102(1),102(2)及び102(3)が生成する符号
列と同一の符号列を内部で生成する。符号系列発生器1
02(1),102(2)及び102(3)が生成する符号列は固
定されているので、それらと同じ符号列の情報を相関検
出器203に予め保持しておき、同一の符号を移動無線
局200の内部で生成する。
【0034】そして、各々の相関検出器203は、内部
で生成した符号列と、無線受信機202で受信された信
号に含まれる符号列との相関を検出する。すなわち相関
検波を行う。現実の装置においては、相関検出器203
としてマッチトフィルタやスライディング相関器が用い
られる。相関検出器203は入力される信号に含まれる
符号列と内部で生成した符号列との相関に応じた信号を
出力する。従って、無線受信機202が受信した信号成
分のうち、無線基地局100(1)が送信した信号成分の
信号強度が相関検出器203(1)の出力に現れ、無線基
地局100(2)が送信した信号成分の信号強度が相関検
出器203(2)の出力に現れ、無線基地局100(3)が送
信した信号成分の信号強度が相関検出器203(3)の出
力に現れる。
【0035】相関検出器203(1)の出力する信号はタ
ップ付遅延線204(1)に入力され、相関検出器203
(2)の出力する信号はタップ付遅延線204(2)に入力さ
れ、相関検出器203(3)の出力する信号はタップ付遅
延線204(3)に入力される。3つのタップ付遅延線2
04のそれぞれは、多数のm個のタップ出力を備えてい
る。タップ付遅延線204の異なるタップ出力には、互
いに遅延時間の異なる信号成分が現れる。
【0036】この例では、図2に示すように、受信され
た信号に含まれる符号列を構成する符号の1ビット長毎
の相関値及び受信した信号強度に比例する信号a1,a
2,a3,a4,a5・・・が、タップ付遅延線204
の複数のタップ出力に同時に得られる。受信信号に含ま
れる符号系列は周期的に繰り返し現れるので、ある時刻
に、図2に示す第一到来波の信号a1がタップ付遅延線
204の最終タップ出力(入力に対する遅延時間が最大
のタップ出力)に現れた場合には、符号系列の所定周期
を経過する度に、第一到来波に相当する信号a1が同じ
最終タップ出力に繰り返し現れる。
【0037】従って、符号系列の周期に同期して、例え
ば信号a1がタップ付遅延線204の最終タップ出力に
現れるタイミングでタップ付遅延線204の各タップ出
力の信号をサンプリングすれば、図2に示すように互い
に遅延時間の異なる信号a1,a2,a3,a4,a5
・・・の各成分を、タップ付遅延線204の複数のタッ
プ出力から同時に取り出すことができる。
【0038】タップ付遅延線204のm個の各タップ出
力に現れる信号が、選択回路206に入力される。この
例では、選択回路206は、タップ付遅延線204から
入力されるm個の信号の中から、第一到来波に相当する
信号a1だけを選択し、この信号a1を位置算出部20
7に与える。実際には、選択回路206は、遅延時間が
互いに異なるm個のタップ出力の各相関値を、符号系列
の周期毎に比較して、時系列で最も早く出現し、かつ予
め定めた閾値(例えば、雑音レベル+αdB:αは任意
の数値)以上の相関値をもつ信号(図2の例ではa1)
を第一到来波として選択する。
【0039】時系列で最も早く出現する信号は、タップ
付遅延線204のm個のタップ出力のうち、入力端子か
らの遅延時間が最も大きいタップ出力に現れる。従っ
て、選択回路206はm個のタップ出力の各相関値を最
終段のタップ出力から前方のタップ出力に向かって順番
に調べ、最初に前記閾値以上になった相関値の信号を第
一到来波として選択し、位置算出部207に出力する。
【0040】位置算出部207は、無線基地局100
(1)が送信した信号に相当する第一到来波の信号成分を
選択回路206(1)から入力し、無線基地局100(2)が
送信した信号に相当する第一到来波の信号成分を選択回
路206(2)から入力し、無線基地局100(3)が送信し
た信号に相当する第一到来波の信号成分を選択回路20
6(3)から入力する。
【0041】位置算出部207は、それに入力される3
つの第一到来波の信号成分についてそれらの信号強度を
対比して、移動無線局200が無線基地局100(1),1
00(2),100(3)のいずれの位置に最も近いかを識別
する。また、前記第(1)式に基づいて3つの無線基地局
100(1),100(2),100(3)の各々と移動無線局2
00との距離をそれぞれ求め、求めた3つの距離に基づ
いて前述のように移動無線局200の位置を算出する。
【0042】この例では、位置算出部207は移動無線
局200の位置に最も近い1つの無線基地局100の通
話エリア(無線ゾーン)の情報と、計算により求められ
る移動無線局200の位置の情報とを出力するが、いず
れか一方のみを出力するように構成しても良い。一般
に、送信局と受信局とが見通し範囲内に存在する場合に
は、反射することなく直接伝搬する直接波と反射により
遅延する様々な遅延波とが受信局に到達する。また、通
常は直接波が最も早く受信される。この例では、選択回
路206が受信される様々な信号成分のうち、第一到来
波の成分だけを選択的に位置算出部207に印加するの
で、直接波だけを位置検出に利用することになる。
【0043】例として、受信信号の第一到来波が直接波
でKファクタ(直接波対レイリー波電力比)が(K=2
0dB)、第二到来波以降の遅延波の変動がレイリー分
布となって受信される場合、すなわち、仲上−ライス環
境下における第一到来波の変動の標準偏差を計算機シミ
ュレーションにより求めた。このシミュレーションで
は、到来波数を3とし、第二、第三到来波の信号強度は
等しく第一到来波に対して3dB減とした。到来波の最
大ドップラー周波数は10[Hz]、観測時間は100
[sec]とし雑音は無しとした。
【0044】前記シミュレーションの結果、100[se
c]の間の信号強度の変動の全到来波に対する標準偏差
が4dBの場合に、第一到来波に対する信号強度の変動
の標準偏差は約0.6[dB]であった。従って、第一
到来波のみを用いる場合には、信号強度の変動の影響を
大きく軽減できる。なお、第一到来波が変動の全く無い
直接波のみの場合には、信号強度の変動の標準偏差は0
になる。
【0045】なお図6には、全到来波と第一到来波との
それぞれについて、0〜1[sec]の1秒間の信号強度
の変動の様子が示されている。図6を参照すると、第一
到来波のみの変動は全ての到来波の合成波の変動と比較
して、変動が小さいことが分かる。すなわち、この実施
の形態のように受信される信号強度に基づいて位置を測
定する場合には、第一到来波だけを利用することによっ
て位置検出誤差が大幅に低減される。
【0046】(第2の実施の形態)この形態の位置検出
装置の構成を図3に示す。この形態は請求項5及び請求
項6に対応する。この形態では、請求項5の符号生成手
段,送信手段,相関検出手段,遅延手段,信号選択手段
及び位置算出手段は、それぞれ符号系列発生器211,
無線送信機212,相関検出器113,タップ付遅延線
114,選択回路116,位置算出部117に対応す
る。
【0047】図3に示すように、この位置検出装置は、
3つの無線基地局110(1),110(2),110(3)と1
つの移動無線局210とで構成されている。無線基地局
110の数は3以上であればよい。この位置検出装置
は、同一の1つの移動無線局210が送信する信号を3
つの無線基地局110(1),110(2),110(3)で検出
して、無線基地局110(1),110(2),110(3)が検
出した信号に基づいて移動無線局210の位置を検出す
る。
【0048】従って、移動無線局210には、符号系列
発生器211,無線送信機212及びアンテナ213が
備わっている。符号系列発生器211は、特定の規則に
従って構成される符号列を発生する。ここで、特定の規
則に従って構成される符号列は、現実の装置において
は、例えばフレーム同期用のユニークワードやスペクト
ル拡散通信に利用される拡散符号系列を指す。
【0049】移動無線局210の無線送信機212は、
符号系列発生器211が発生した符号列を送信信号に含
め、高周波帯の信号に変換してアンテナ213から送信
する。3つの無線基地局110(1),110(2)及び11
0(3)には、それぞれアンテナ111,無線受信機11
2,相関検出器113及びタップ付遅延線114が備わ
っている。
【0050】3つの無線基地局110のアンテナ11
1,無線受信機112,相関検出器113及びタップ付
遅延線114の構成及び動作は同一である。また、アン
テナ111,無線受信機112,相関検出器113及び
タップ付遅延線114は、それぞれ図1のアンテナ20
1,無線受信機202,相関検出器203及びタップ付
遅延線204と基本的に同じ機能を果たす。
【0051】各々の無線基地局110において、無線受
信機112は、移動無線局210から送信される電波を
アンテナ111を介して受信する。この例では、無線受
信機112が出力する中間周波数の信号が相関検出器1
13に入力される。各々の無線基地局110の相関検出
器113は、移動無線局210の符号系列発生器211
が生成する符号列と同一の符号列を内部で生成する。符
号系列発生器211が生成する符号列は固定されている
ので、それらと同じ符号列の情報を相関検出器113に
予め保持しておき、同一の符号を無線基地局110の内
部で生成する。
【0052】そして、相関検出器113は、内部で生成
した符号列と、無線受信機112で受信された信号に含
まれる符号列との相関を検出する。すなわち相関検波を
行う。現実の装置においては、相関検出器113として
マッチトフィルタやスライディング相関器が用いられ
る。
【0053】相関検出器113は入力される信号に含ま
れる符号列と内部で生成した符号列との相関に応じた信
号を出力する。従って、無線受信機112が受信した信
号成分のうち、移動無線局210が送信した信号と相関
の高い信号成分の信号強度が相関検出器113の出力に
現れる。相関検出器113の出力する信号はタップ付遅
延線114に入力される。タップ付遅延線114は、多
数のm個のタップ出力を備えている。タップ付遅延線1
14の異なるタップ出力には、互いに遅延時間の異なる
信号成分が現れる。
【0054】この例では、図2に示すように、受信され
た信号に含まれる符号列を構成する符号の1ビット長毎
の相関値及び受信した信号強度に比例する信号a1,a
2,a3,a4,a5・・・が、タップ付遅延線114
の複数のタップ出力に同時に得られる。受信信号に含ま
れる符号系列は周期的に繰り返し現れるので、ある時刻
に、図2に示す第一到来波の信号a1がタップ付遅延線
114の最終タップ出力(入力に対する遅延時間が最大
のタップ出力)に現れた場合には、符号系列の所定周期
を経過する度に、第一到来波に相当する信号a1が同じ
最終タップ出力に繰り返し現れる。
【0055】従って、符号系列の周期に同期して、例え
ば信号a1がタップ付遅延線114の最終タップ出力に
現れるタイミングでタップ付遅延線114の各タップ出
力の信号をサンプリングすれば、図2に示すように互い
に遅延時間の異なる信号a1,a2,a3,a4,a5
・・・の各成分を、タップ付遅延線114の複数のタッ
プ出力から同時に取り出すことができる。
【0056】位置推定回路115は、図示しない所定の
通信回線を介して3つの無線基地局110(1),110
(2)及び110(3)と接続されている。位置推定回路11
5には、3つの選択回路116及び位置算出部117が
備わっている。
【0057】選択回路116(1)の入力には、無線基地
局110(1)のタップ付遅延線114(1)のm個の各タッ
プ出力に現れる信号が印加され、選択回路116(2)の
入力には、無線基地局110(2)のタップ付遅延線11
4(2)のm個の各タップ出力に現れる信号が印加され、
選択回路116(3)の入力には、無線基地局110(3)の
タップ付遅延線114(3)のm個の各タップ出力に現れ
る信号が印加される。
【0058】この例では、各々の選択回路116は、タ
ップ付遅延線114から入力されるm個の信号の中か
ら、第一到来波に相当する信号a1だけを選択し、この
信号a1を位置算出部117に与える。実際には、選択
回路116は、遅延時間が互いに異なるm個のタップ出
力の各相関値を、符号系列の周期毎に比較して、時系列
で最も早く出現し、かつ予め定めた閾値(例えば、雑音
レベル+αdB:αは任意の数値)以上の相関値をもつ
信号(図2の例ではa1)を第一到来波として選択す
る。
【0059】時系列で最も早く出現する信号は、タップ
付遅延線114のm個のタップ出力のうち、入力端子か
らの遅延時間が最も大きいタップ出力に現れる。従っ
て、選択回路116はm個のタップ出力の各相関値を最
終段のタップ出力から前方のタップ出力に向かって順番
に調べ、最初に前記閾値以上になった相関値の信号を第
一到来波として選択し、位置算出部117に出力する。
【0060】位置算出部117は、無線基地局110
(1)が受信した信号のうち第一到来波の信号成分を選択
回路116(1)から入力し、無線基地局110(2)が受信
した信号のうち第一到来波の信号成分を選択回路116
(2)から入力し、無線基地局110(3)が受信した信号の
うち第一到来波の信号成分を選択回路116(3)から入
力する。
【0061】位置算出部117に入力される3つの第一
到来波の信号成分について、その信号強度を対比するこ
とにより、移動無線局210が無線基地局110(1),1
10(2),110(3)のいずれの位置に最も近いかを識別
できる。また、前記第(1)式に基づいて3つの無線基地
局110(1),110(2),110(3)の各々と移動無線局
210との距離をそれぞれ求めることができるので、前
述のように移動無線局210の位置を算出できる。
【0062】この例では、位置算出部117は移動無線
局210の位置に最も近い1つの無線基地局110の通
話エリア(無線ゾーン)の情報と、計算により求められ
る移動無線局210の位置の情報とを出力するが、いず
れか一方のみを出力するように構成しても良い。 (第3の実施の形態)この形態の位置検出装置の構成を
図4に示す。この形態は請求項1,請求項3及び請求項
4に対応する。
【0063】この形態は、第1の実施の形態の変形例で
あり、図1の位置推定回路205の代わりに位置推定回
路205Bを用いてある。それ以外の構成及び動作は第
1の実施の形態と同じである。変更された部分の構成と
動作について説明する。図4に示すように、位置推定回
路205Bには3つの信号強度検出回路208と、3つ
の選択回路209と、位置算出部207Bとが備わって
いる。タップ付遅延線204の出力する信号は信号強度
検出回路208に入力され、信号強度検出回路208の
出力する信号は選択回路209に入力され、選択回路2
09の出力する信号が位置算出部207Bに入力され
る。
【0064】各々の信号強度検出回路208は、タップ
付遅延線204から入力されるm個のタップ出力の信号
の信号強度を検出し、信号強度が大きい順番に並べた信
号を複数の出力端子から出力する。すなわち、信号強度
がn番目に大きい信号をn番目の出力端子に出力する。
例えば、図2に示すように信号成分a1,a2,a3,
a4,a5で構成される信号を受信した場合には、最も
信号強度の大きい信号成分a1が1番目の出力端子に現
れ、2番目に信号強度の大きい信号成分a2が2番目の
出力端子に現れ、3番目に信号強度の大きい信号成分a
3が3番目の出力端子に現れ、4番目に信号強度の大き
い信号成分a4が4番目の出力端子に現れる。
【0065】選択回路209は、信号強度検出回路20
8の特定の出力端子に現れる信号を選択して、選択した
信号を位置算出部207に出力する。この例では、選択
回路209は信号強度検出回路208の1番目の出力端
子として割り当てられた端子から出力される信号を選択
する。つまり、最も信号強度の大きい信号成分だけを選
択的に位置算出部207Bに印加する。
【0066】一般に、送信局と受信局とが見通し範囲内
に存在する場合には、反射することなく直接伝搬する直
接波と反射により遅延する様々な遅延波とが受信局に到
達する。また、通常は受信される直接波の信号強度は遅
延波と比べて大きい。従って、選択回路209は受信さ
れる様々な信号成分のうち、直接波の成分だけを選択的
に位置算出部207Bに印加する。
【0067】選択回路209(1)が出力する信号は無線
基地局100(1)が送信した信号に対応し、選択回路2
09(2)が出力する信号は無線基地局100(2)が送信し
た信号に対応し、選択回路209(3)が出力する信号は
無線基地局100(3)が送信した信号に対応する。従っ
て、位置算出部207Bは、選択回路209(1),20
9(2),209(3)がそれぞれ出力する信号の信号強度を
互いに比較して、移動無線局200の位置に最も近い1
つの無線基地局100の通話エリアを識別する。
【0068】更に、前記第(2)式に基づいて、選択回路
209(1)が出力する信号の信号強度から無線基地局1
00(1)と移動無線局200との距離を求め、選択回路
209(2)が出力する信号の信号強度から無線基地局1
00(2)と移動無線局200との距離を求め、選択回路
209(3)が出力する信号の信号強度から無線基地局1
00(3)と移動無線局200との距離を求めて、これら
の距離から移動無線局200の位置を計算する。
【0069】(第4の実施の形態)この形態の位置検出
装置の構成を図5に示す。この形態は請求項5及び請求
項7に対応する。この形態は、第2の実施の形態の変形
例であり、図3の位置推定回路115の代わりに位置推
定回路115Bを用いてある。それ以外の構成及び動作
は第2の実施の形態と同じである。変更された部分の構
成と動作について説明する。
【0070】図5に示すように、位置推定回路115B
には3つの信号強度検出回路118と、3つの選択回路
119と、位置算出部117Bとが備わっている。各々
の無線基地局110のタップ付遅延線114の出力する
信号は、3つの信号強度検出回路118に入力され、信
号強度検出回路118の出力する信号は選択回路119
に入力され、選択回路119の出力する信号が位置算出
部117Bに入力される。
【0071】図5の信号強度検出回路118,選択回路
119及び位置算出部117Bは、それぞれ図4の信号
強度検出回路208,選択回路209及び位置算出部2
07Bと同一の構成であり同一の動作を行う。すなわ
ち、各々の信号強度検出回路118は、タップ付遅延線
114から入力されるm個のタップ出力の信号の信号強
度を検出し、信号強度が大きい順番に並べた信号を複数
の出力端子から出力する。すなわち、信号強度がn番目
に大きい信号をn番目の出力端子に出力する。
【0072】選択回路119は、信号強度検出回路11
8の特定の出力端子に現れる信号を選択して、選択した
信号を位置算出部117Bに出力する。この例では、選
択回路119は信号強度検出回路118の1番目の出力
端子として割り当てられた端子から出力される信号を選
択する。つまり、最も信号強度の大きい信号成分だけを
選択的に位置算出部117Bに印加する。
【0073】一般に、送信局と受信局とが見通し範囲内
に存在する場合には、反射することなく直接伝搬する直
接波と反射により遅延する様々な遅延波とが受信局に到
達する。また、通常は受信される直接波の信号強度は遅
延波と比べて大きい。従って、選択回路119は受信さ
れる様々な信号成分のうち、直接波の成分だけを選択的
に位置算出部117Bに印加する。
【0074】位置算出部117Bは、選択回路119
(1),119(2),119(3)がそれぞれ出力する信号の
信号強度を互いに比較して、移動無線局210の位置に
最も近い1つの無線基地局100の通話エリアを識別す
る。更に、前記第(2)式に基づいて、選択回路119
(1)が出力する信号の信号強度から無線基地局110(1)
と移動無線局210との距離を求め、選択回路119
(2)が出力する信号の信号強度から無線基地局110(2)
と移動無線局210との距離を求め、選択回路119
(3)が出力する信号の信号強度から無線基地局110(3)
と移動無線局210との距離を求めて、これらの距離か
ら移動無線局210の位置を計算する。
【0075】なお、上記全ての実施の形態において、各
構成要素については必要に応じて変更しても良い。例え
ば、第1の実施の形態では互いに遅延時間の異なる信号
を同時に参照するためにタップ付遅延線204を用いて
いるが、互いに異なるタイミングでサンプリングした信
号をメモリに記憶する回路を用いても良い。また、第1
の実施の形態では相関検出器203,タップ付遅延線2
04及び選択回路206をそれぞれ3つ設けたが、3つ
の無線基地局100が互いに異なるタイミングで信号を
送信する場合には、相関検出器203,タップ付遅延線
204及び選択回路206を各々1つ設けるだけでも位
置検出装置を構成できる。
【0076】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
受信された複数の信号成分の中から最も早く現れる第一
到来波又は最も受信強度の大きい信号成分を、最も信頼
度の高い信号成分として選択的に抽出し位置検出に利用
することにより、受信信号の信号強度に大きな変動を与
える遅延波などの影響を抑制でき、高精度な位置検出が
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の位置検出装置の構成を示す
ブロック図である。
【図2】タップ付遅延線204の各タップ出力に現れる
信号の例を示すグラフである。
【図3】第2の実施の形態の位置検出装置の構成を示す
ブロック図である。
【図4】第3の実施の形態の位置検出装置の構成を示す
ブロック図である。
【図5】第4の実施の形態の位置検出装置の構成を示す
ブロック図である。
【図6】受信信号の全到来波と第一到来波の信号強度の
例を示すタイムチャートである。
【図7】1つの受信信号に含まれる信号成分の分布を示
すグラフである。
【図8】移動無線局に到来する受信信号の例を示すグラ
フである。
【図9】一般的な位置検出装置の構成例を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
100,110 無線基地局 101 無線送信機 102 符号系列発生器 103,111 アンテナ 112 無線受信機 113 相関検出器 114 タップ付遅延線 115,115B 位置推定回路 116 選択回路 117,117B 位置算出部 200,210 移動無線局 201,213 アンテナ 202 無線受信機 203 相関検出器 204 タップ付遅延線 205,205B 位置推定回路 206,209 選択回路 207,207B 位置算出部 208 信号強度検出回路 211 符号系列発生器 212 無線送信機

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置検出対象の1つの移動無線局と3つ
    以上の無線基地局とで構成され、前記無線基地局からそ
    れぞれ送信される信号を前記移動無線局で受信して、前
    記移動無線局が受信した信号に基づいて前記移動無線局
    の位置を検出する位置検出装置において、 特定の規則で構成される符号系列を生成する符号生成手
    段と、 前記符号生成手段が生成した符号系列を含む信号を送信
    する送信手段とを前記3つ以上の無線基地局のそれぞれ
    に設けるとともに、 前記移動無線局が受信した信号と前記符号系列との相関
    に応じた受信信号強度を示す信号を出力する相関検出手
    段と、 前記相関検出手段が出力する信号の中から互いに遅延時
    間の異なる複数の信号成分を分離する遅延手段と、 前記遅延手段が出力する遅延時間の異なる複数の信号成
    分を入力し、同一の無線基地局から送出され複数の伝搬
    経路を通って受信された複数の信号成分の中から最も信
    頼度の高い信号成分を選択的に抽出する信号選択手段
    と、 前記信号選択手段が選択した信号成分に基づいて前記移
    動無線局の位置を求める位置算出手段とを設けたことを
    特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の位置検出装置において、前記
    信号選択手段が、同一の無線基地局から送出され複数の
    伝搬経路を通って受信された複数の信号成分の中から、
    遅延時間の最も小さい伝搬経路を通って受信された信号
    成分を最も信頼度の高い信号成分として選択的に抽出す
    ることを特徴とする位置検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の位置検出装置において、前記
    信号選択手段が、同一の無線基地局から送出され複数の
    伝搬経路を通って受信された複数の信号成分の中から、
    最も受信信号強度の大きい信号成分を最も信頼度の高い
    信号成分として選択的に抽出することを特徴とする位置
    検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の位置検出装置において、前記
    3つ以上の無線基地局のそれぞれに、互いに異なる符号
    系列を生成する符号生成手段を設け、前記移動無線局
    に、それぞれの無線基地局が送出する信号に含まれる符
    号系列との相関に応じた受信信号強度を示す信号をそれ
    ぞれ出力する3つ以上の相関検出手段を設けたことを特
    徴とする位置検出装置。
  5. 【請求項5】 位置検出対象の1つの移動無線局と3つ
    以上の無線基地局とで構成され、前記移動無線局から送
    信される信号を前記無線基地局のそれぞれで受信して、
    前記無線基地局が受信した信号に基づいて前記移動無線
    局の位置を検出する位置検出装置において、 特定の規則で構成される符号系列を生成する符号生成手
    段と、 前記符号生成手段が生成した符号系列を含む信号を送信
    する送信手段とを前記移動無線局に設けるとともに、 前記無線基地局のそれぞれが受信した信号と前記符号系
    列との相関に応じた受信信号強度を示す信号を出力する
    3つ以上の相関検出手段と、 前記相関検出手段の各々が出力する信号の中から互いに
    遅延時間の異なる複数の信号成分を分離する3つ以上の
    遅延手段と、 前記遅延手段の各々が出力する遅延時間の異なる複数の
    信号成分を入力して、それらの信号成分の中から最も信
    頼度の高い信号成分を選択的に抽出する3つ以上の信号
    選択手段と、 前記信号選択手段の各々が選択した信号成分に基づいて
    前記移動無線局の位置を求める位置算出手段とを設けた
    ことを特徴とする位置検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の位置検出装置において、前記
    信号選択手段が、複数の伝搬経路を通って受信された複
    数の信号成分の中から、遅延時間の最も小さい伝搬経路
    を通って受信された信号成分を最も信頼度の高い信号成
    分として選択的に抽出することを特徴とする位置検出装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項5の位置検出装置において、前記
    信号選択手段が、複数の伝搬経路を通って受信された複
    数の信号成分の中から、最も受信信号強度の大きい信号
    成分を最も信頼度の高い信号成分として選択的に抽出す
    ることを特徴とする位置検出装置。
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