JP2000074880A - マイクロチップのサンプル導入方法 - Google Patents

マイクロチップのサンプル導入方法

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JP2000074880A
JP2000074880A JP10242785A JP24278598A JP2000074880A JP 2000074880 A JP2000074880 A JP 2000074880A JP 10242785 A JP10242785 A JP 10242785A JP 24278598 A JP24278598 A JP 24278598A JP 2000074880 A JP2000074880 A JP 2000074880A
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浩久 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電圧印加方向切替えの遅れやばらつきによる
不具合を抑制する。 【解決手段】 サンプル流路4の一端を1.3kV、他
端をGND、分析流路5の一端を1.1kV、他端を1.
9kVの電位にして、サンプルを交差部6付近に移動さ
せ(A)、次いでサンプル流路4及び分析流路5の電位
を1/10にして電気浸透速度及びサンプルの移動速度
を小さくし、サンプルを交差部6に導く(B)。電圧印
加方向を切り替えて、分析流路5の一端を0.11k
V、他端をGND、サンプル流路4の両端をフローティ
ングの電位にする(C)。電気浸透速度及びサンプルの
移動速度は小さいので、電圧印加方向の切替えの遅れや
ばらつきが生じても、サンプルプラグの広がりや余分な
移動を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極微量のサンプル
を高速かつ高分離で分析する電気泳動装置におけるマイ
クロチップのサンプル導入方法に関し、さらに詳しくは
透明板状部材の内部に分析流路とその分析流路に交差す
るサンプル流路が形成され、その透明板状部材の一表面
の分析流路及びサンプル流路に対応する位置に分析流路
又はサンプル流路に達する穴が形成されたマイクロチッ
プにおけるサンプル導入方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】極微量のタンパク質や核酸などを分析す
る場合には、従来から電気泳動法が用いられており、そ
の装置化技術の例としてキャピラリ電気泳動装置があ
る。キャピラリ電気泳動装置は、内径が100μm以下
のガラスキャピラリー内に泳動バッファを充填し、一端
側にサンプルを導入した後、両端間に高電圧を印加して
分析対象物をキャピラリー内で展開させるものである。
キャピラリー内は容積に対して表面積が大きい、すなわ
ち冷却効率が高いことから、高電圧の印加が可能とな
り、DNAなどの極微量サンプルを高速、かつ高分解能
にて分析することができる。
【0003】近年、取扱いが煩雑なガラスキャピラリー
に代わって、分析の高速化、装置の小型化が期待できる
形態として、D. J. Harrison et al./ Science 261 (19
93)895-897 や Anal. Chim. Acta 283 (1993) 361-366
に示されているように、2枚の基板を接合して形成され
たキャピラリー電気泳動に用いるチップ(マイクロチッ
プ)が提案されている。そのマイクロチップの例を図1
に示す。一対の透明基板(一般にはガラス、石英、樹脂
など)1,2からなり、一方の基板2の表面に互いに交
差するサンプル流路4と分析流路5を形成し、他方の基
板1にはサンプル流路4及び分析流路5の両端に対応す
る位置にリザーバ3を貫通穴として設けたものである。
【0004】このマイクロチップを使用するときは、両
基板1,2を(C)に示すように重ね、いずれかのリザ
ーバ3から泳動バッファをサンプル流路4及び分析流路
5中に注入する。その後、サンプル流路4の一方の端の
リザーバ3にサンプルを注入した後、各リザーバ3にそ
れぞれ電極を差し込むか、又は予め各リザーバ3に形成
された電極を用いて、サンプル流路4の両端に所定時間
だけ所定の高電圧を印加し、これによりサンプルをサン
プル流路4と分析流路5の交差部6に導く。次に、分析
流路5の両端に泳動のための所定の電圧を印加し、交差
部6に存在するサンプルを分析流路5内に導き、分離さ
せる。分析流路5の適当な位置に検出器を配置しておく
ことにより、分離成分の検出を行なう。また、交差部6
でのサンプルの拡散を防ぐために、サンプルを交差部6
に導くときには分析流路5に、またサンプルを分離する
ときにはサンプル流路4に、弱い電圧をかけることも行
なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に高電圧を切り替
えるのは難しく、リレーなどを使うと遅れが生じる。多
くの場合、その遅れは1〜10ミリ秒程度である。一
方、例えばトリス−ホウ酸緩衝液(pH8.2)を用い
た場合、数百〜数千V/cmの電位を与えたとき、サン
プルが石英流路を電気浸透流によって運ばれる速度(以
下、電気浸透速度という)は、数μm/ミリ秒程度であ
る。そのため、リレーの高電圧の切替えの遅れによって
サンプル領域(サンプルプラグともいう)は数μmから
数十μmも動いてしまう。一般に電気泳動チップの構成
によって決定されるサンプルプラグの大きさは数十μm
であり、高電圧の切り替えの遅れによるサンプルプラグ
の移動が原因で、サンプルプラグの広がりや分析精度の
低下など、好ましくない現象が誘起される。
【0006】そこで本発明は、サンプル注入時の電圧切
替えの遅れやばらつきによる不具合を抑制することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるマイクロチ
ップのサンプル導入方法は、透明板状部材の内部に分析
流路とその分析流路に交差するサンプル流路が形成さ
れ、その透明板状部材の一表面の分析流路及びサンプル
流路に対応する位置に分析流路又はサンプル流路に達す
る穴が形成されたマイクロチップを用い、サンプル流路
の両端にサンプル移動用の電圧を印加して、サンプル流
路の一端側に注入されたサンプルを分析流路とサンプル
流路の交差部に導き、その後、電圧印加を切り替えて分
析流路の両端にサンプルの分離分析用の電圧を印加して
サンプルを分析流路に導入するマイクロチップのサンプ
ル導入方法であって、少なくとも電圧印加方向の切替え
時にはサンプル流路での電気浸透流を抑えておくように
した方法である。
【0008】本発明では、電圧印加方向の切替え時に電
気浸透流を抑えるので、電気浸透速度及びサンプルの移
動速度は遅くなる。その結果、印加電圧方向の切替えに
10ミリ秒程度の遅れがあっても、実際にはサンプルは
ほとんど移動せず、分析精度に影響を与えない。
【0009】
【発明の実施の形態】電圧印加方向の切替え時に電気浸
透流を抑える方法の一態様は、サンプル流路の両端にサ
ンプル移動用の電圧を印加して、サンプル流路の一端側
に注入されたサンプルを分析流路とサンプル流路の交差
部に向かって泳動させる際、サンプルが交差部に近づい
たとき、上記電圧を小さくしてサンプルを交差部に導く
方法である。理論的には電気浸透速度は電圧に比例す
る。この態様では、電圧印加方向を切り替える前に、サ
ンプル移動用の電圧を小さくするので、電圧印加方向の
切替え時における電気浸透速度及びサンプルの移動速度
を遅くすることができる。
【0010】電圧印加方向の切替え時に電気浸透流を抑
える方法の他の態様は、サンプル溶液又は泳動バッファ
の少なくともいずれかに増粘剤を添加する方法である。
理論上、電気浸透速度は粘性率に反比例するので、電気
浸透速度及びサンプルの移動速度を遅くすることができ
る。
【0011】電圧印加方向の切替え時に電気浸透流を抑
える方法のさらに他の態様は、サンプル流路を冷却する
ことである。サンプル溶液及び泳動バッファを冷却する
ことにより、サンプル溶液及び泳動バッファの粘性が増
加するので、電気浸透速度及びサンプルの移動速度を遅
くすることができる。
【0012】電圧印加方向の切替え時に電気浸透流を抑
える方法のさらに他の態様は、pHの小さいサンプル溶
液及び泳動バッファを用いることである。フューズドシ
リカキャピラリにおけるpHによる電気浸透流移動度
は、K. D. Lukacsらにより、J. High Resolut. Chromat
ogr. Chromatogr. Commun., 8, 407(1985)に報告されて
おり、pH3ではpH8より約一桁小さな値となること
が知られている。フューズドシリカ製のマイクロチップ
のように、溶液のpHによって表面の状態が変化するマ
イクロチップを使用するときには、サンプル溶液のpH
を低くして電気浸透速度及びサンプルの移動速度を調整
することができる。
【0013】
【実施例】図2は、一実施例の動作を表す模式図であ
る。この実施例では、IEEE MEMS '97 Proceedings, 299
(1997)に従って作成した石英製電気泳動チップを用い
た。そのチップの構成は図1に示したものと同じであ
る。図2を用いてこの実施例を説明する。 (A)サンプル流路4、分析流路5及びリザーバ3に泳
動バッファを充填し、サンプル流路4の一端側のリザー
バ3にサンプルを注入した後、サンプルを注入した側の
サンプル流路4の一端に1.3kVの電圧を印加し、他
端をGND電位にする。また、分析流路5の一端に1.
1kV、他端に1.9kVの電圧を印加して分析流路5
へのサンプルの拡散を抑制する(分析流路5では泳動方
向の基端側を一端、進行方向の端部を他端とする)。サ
ンプルはサンプル流路4を移動して、所定の電圧印加時
間経過後、交差部6付近に導かれる。
【0014】(B)サンプル流路4及び分析流路5の両
端に印加する電圧をそれぞれ1/10にする。その結
果、理論的に電気浸透速度及びサンプルの移動速度は電
圧に比例するので、電気浸透速度及びサンプルの移動速
度は小さくなる。この実施例ではサンプル流路4及び分
析流路5の両端に印加する電圧をそれぞれ1/10にし
ているが、本発明における電圧縮小率は1/10に限定
されるものではない。
【0015】(C)サンプルが交差部6に到達した後、
リレー(図示略)により電圧印加方向を切り替えて、分
析流路5の一端の電圧を0.11kVにしたままで、他
端の電圧をGND電位にする。このときサンプル流路4
の両端をフローティング電位にする。電気浸透速度及び
サンプルの移動速度は小さいので、電圧印加方向の切替
えの遅れやばらつきが生じても、サンプルプラグの広が
りや余分な移動を抑制することができる。
【0016】(D)分析流路5の他端をGND電位にし
たまま、一端の電圧を1.0kVに上げる。このとき、
サンプル流路4の両端に、0.13kVの電圧を印加し
て、分析流路5へのサンプルの拡散を抑制する。 (E)次に、サンプル流路4に印加する電圧を0.6k
Vに上げて分析流路5へのサンプルの拡散を適度に抑制
する。交差部6に導びいたサンプルを分析流路5で分離
した後、分析流路5の他端側の検出位置で検出器により
検出する。この実施例では、電圧印加方向の切替え時に
おける印加電圧を低下させて電気浸透速度及びサンプル
の移動速度を調節して小さくすることにより、電圧印加
方向の切替えの遅れやばらつきによるサンプルプラグの
広がりや余分な移動などの不具合を抑制し、分析精度の
低下を抑制することができる。
【0017】図3は、この実施例における試料導入時の
様子を表す図である。 (A)サンプル流路4の両端にサンプル移動用の電圧を
印加し、サンプル流路4のa側から導入されたサンプル
のサンプルプラグを交差部6に形成し、サンプル移動用
の電圧をそれぞれ1/10にした(図2(A),
(B))。 (B)サンプル流路4の両端をフローティング電位に
し、分析流路5に分離分析用の電圧を印加して、電圧印
加方向を切り替えたところ、交差部6のサンプルプラグ
は静止したままであった(図2(C))。
【0018】(C)サンプル流路4の両端に、サンプル
プラグ拡散防止用の電圧を印加し、分離分析用の電圧を
印加しつづけると、交差部6のサンプルは元のサンプル
プラグ形状を維持してd側へと移動を開始した(図2
(D))。 (D),(E)サンプルプラグ拡散防止用の電圧を上げ
て、分離分析用の電圧を印加しつづけると、きれいなサ
ンプルプラグが分離流路5のd側に導入された(図2
(E))。
【0019】図4は、従来のサンプル導入方法における
試料導入時の様子を表す図である。 (A)サンプル流路4の両端にサンプル移動用の電圧を
印加し、サンプル流路4のa側から導入されたサンプル
のサンプルプラグを交差部6に形成した。 (B)分離分析用の電圧を印加して電圧印加方向を切り
替えた時に、リレーのON/OFFのばらつきにより、
交差部6のサンプルがc側に少し移動して広がった。図
ではサンプルはc側に移動しているが、d側に移動する
こともあり、移動する方向は必ずしも定まっていない。 (C)〜(D)その後、分離分析用の電圧を印加しつづ
けると、分析流路方向に広がったサンプルプラグが分離
流路5のd側に導入された。
【0020】電気浸透速度及びサンプルの移動速度の調
節法として、サンプル溶液にヒドロキシプロピルセルロ
ースのような増粘剤を添加して、粘性を上げてもよい。
理論上、電気浸透速度及びサンプルの移動速度は粘性率
に反比例する。サンプル溶液の粘性を上げると、電気浸
透速度及びサンプルの移動速度を小さくすることができ
る。増粘剤としては、例えばシグマ社から2%溶液で5
0センチポアズ、100センチポアズ又は4000セン
チポアズになるヒドロキシプロピルセルロース試薬が販
売されている。なお、通常使用される泳動バッファの粘
性率は、20℃で1センチポアズ程度で、水とほとんど
変わらない。
【0021】図5は、他の電気浸透速度及びサンプルの
移動速度の調節法に用いるマイクロチップを表す概略図
であり、(A)は斜視図、(B)は(A)のA−A’位
置に沿った断面図である。図1と同じ部分には同じ符号
を付し、説明は省略する。基板2のサンプル流路4及び
分析流路5の形成された面とは反対側の面のサンプル流
路4に対応する位置に、例えばダイシングにより形成さ
れた溝7が形成されており、その溝7には、溝7に合う
ように加工されたアルミニウムブロック8が挿入されて
いる。溝7とアルミニウムブロック8との間には、熱伝
導をよくするためにオイルが塗られている。溝7とは反
対側のアルミニウムブロック8の表面は、ペルチェ冷却
器9に接合されている。
【0022】ペルチェ冷却器9により、アルミニウムブ
ロック8を介して、サンプル流路4に充填されたサンプ
ル溶液及び泳動バッファが凍らない程度にサンプル流路
4を冷却する。その結果、サンプル溶液及び泳動バッフ
ァの粘性が増し、電圧印加方向の切替え時における電気
浸透速度及びサンプルの移動速度を小さくでき、サンプ
ルプラグの広がりや余分な移動などの不具合を抑制する
ことができる。このような冷却による効果は、通常の泳
動バッファを用いた場合はもちろん、上記に示したよう
に増粘剤を添加した場合にとくに有効である。
【0023】フューズドシリカ製のマイクロチップのよ
うに、溶液のpHによって表面の状態が変化するチップ
を使用するときには、サンプル溶液及び泳動バッファの
pHを低くして電気浸透速度及びサンプルの移動速度を
調整するようにしてもよい。上記のようにサンプル溶液
及び泳動バッファのpHを低くすることにより、電圧印
加方向の切替え時の電気浸透速度及びサンプルの移動速
度を小さくでき、サンプルプラグの広がりや余分な移動
などの不具合を抑制することができる。
【0024】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で種々の変更を
行なうことができる。本発明の実施態様例を下記に例示
する。
【0025】(1) 透明板状部材の内部に分析流路と
その分析流路に交差するサンプル流路が形成され、その
透明板状部材の一表面の分析流路及びサンプル流路に対
応する位置に分析流路又はサンプル流路に達する穴が形
成されたマイクロチップを用い、前記サンプル流路の両
端にサンプル移動用の電圧を印加して、前記サンプル流
路の一端側に注入されたサンプルを前記分析流路と前記
サンプル流路の交差部に導き、その後、電圧印加方向を
切り替えて前記分析流路の両端にサンプルの分離分析用
の電圧を印加してサンプルを前記分析流路に導入するマ
イクロチップのサンプル導入方法において、サンプルが
交差部に近づいたとき、前記サンプル移動用の電圧を小
さくしてサンプルを交差部に導き、少なくとも前記電圧
印加方向の切替え時には前記サンプル流路での電気浸透
流を抑えておくことを特徴とするマイクロチップのサン
プル導入方法。
【0026】(2) 透明板状部材の内部に分析流路と
その分析流路に交差するサンプル流路が形成され、その
透明板状部材の一表面の分析流路及びサンプル流路に対
応する位置に分析流路又はサンプル流路に達する穴が形
成されたマイクロチップを用い、前記サンプル流路の両
端にサンプル移動用の電圧を印加して、前記サンプル流
路の一端側に注入されたサンプルを前記分析流路と前記
サンプル流路の交差部に導き、その後、電圧印加方向を
切り替えて前記分析流路の両端にサンプルの分離分析用
の電圧を印加してサンプルを前記分析流路に導入するマ
イクロチップのサンプル導入方法において、サンプル溶
液又は泳動バッファの少なくとも一方に増粘剤を添加
し、少なくとも前記電圧印加方向の切替え時には前記サ
ンプル流路での電気浸透流を抑えておくことを特徴とす
るマイクロチップのサンプル導入方法。
【0027】(3) 透明板状部材の内部に分析流路と
その分析流路に交差するサンプル流路が形成され、その
透明板状部材の一表面の分析流路及びサンプル流路に対
応する位置に分析流路又はサンプル流路に達する穴が形
成されたマイクロチップを用い、前記サンプル流路の両
端にサンプル移動用の電圧を印加して、前記サンプル流
路の一端側に注入されたサンプルを前記分析流路と前記
サンプル流路の交差部に導き、その後、電圧印加方向を
切り替えて前記分析流路の両端にサンプルの分離分析用
の電圧を印加してサンプルを前記分析流路に導入するマ
イクロチップのサンプル導入方法において、サンプル流
路を冷却して、前記電圧印加方向の切替え時には前記サ
ンプル流路での電気浸透流を抑えておくことを特徴とす
るマイクロチップのサンプル導入方法。
【0028】(4) 透明板状部材の内部に分析流路と
その分析流路に交差するサンプル流路が形成され、その
透明板状部材の一表面の分析流路及びサンプル流路に対
応する位置に分析流路又はサンプル流路に達する穴が形
成されたマイクロチップを用い、前記サンプル流路の両
端にサンプル移動用の電圧を印加して、前記サンプル流
路の一端側に注入されたサンプルを前記分析流路と前記
サンプル流路の交差部に導き、その後、電圧印加方向を
切り替えて前記分析流路の両端にサンプルの分離分析用
の電圧を印加してサンプルを前記分析流路に導入するマ
イクロチップのサンプル導入方法において、pHの小さ
いサンプル溶液及び泳動バッファを用い、前記電圧印加
方向の切替え時には前記サンプル流路での電気浸透流を
抑えておくことを特徴とするマイクロチップのサンプル
導入方法。
【0029】
【発明の効果】本発明によるマイクロチップのサンプル
導入方法では、少なくとも電圧印加方向の切替え時には
サンプル流路での電気浸透流を抑えておくようにしたの
で、電圧印加方向の切替え時における電気浸透速度及び
サンプルの移動速度が小さくなり、電圧印加方向の切替
えの遅れやばらつきによるサンプルプラグの広がりや余
分な移動などの不具合を抑制し、分析精度の低下を抑制
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マイクロチップを示す図であり、(A)と
(B)はマイクロチップを構成する透明板状部材を示す
平面図、(C)はマイクロチップの正面図である。
【図2】 一実施例の動作を表す模式図である。
【図3】 同実施例における試料導入時の様子を表す図
である。
【図4】 従来のサンプル導入方法における試料導入時
の様子を表す図である。
【図5】 他の実施例の電気浸透速度及びサンプルの移
動速度の調節法に用いるマイクロチップを表す概略図で
あり、(A)は斜視図、(B)は(A)のA−A’位置
に沿った断面図である。
【符号の説明】
1,2 ガラス基板 3 リザーバ 4 サンプル流路 5 分析流路 6 交差部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明板状部材の内部に分析流路とその分
    析流路に交差するサンプル流路が形成され、その透明板
    状部材の一表面の分析流路及びサンプル流路に対応する
    位置に分析流路又はサンプル流路に達する穴が形成され
    たマイクロチップを用い、前記サンプル流路の両端にサ
    ンプル移動用の電圧を印加して、前記サンプル流路の一
    端側に注入されたサンプルを前記分析流路と前記サンプ
    ル流路の交差部に導き、その後、電圧印加方向を切り替
    えて前記分析流路の両端にサンプルの分離分析用の電圧
    を印加してサンプルを前記分析流路に導入するマイクロ
    チップのサンプル導入方法において、 少なくとも前記電圧印加方向の切替え時には前記サンプ
    ル流路での電気浸透流を抑えておくことを特徴とするマ
    イクロチップのサンプル導入方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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