JP2000074080A - 真空ポンプ - Google Patents
真空ポンプInfo
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- JP2000074080A JP2000074080A JP10239843A JP23984398A JP2000074080A JP 2000074080 A JP2000074080 A JP 2000074080A JP 10239843 A JP10239843 A JP 10239843A JP 23984398 A JP23984398 A JP 23984398A JP 2000074080 A JP2000074080 A JP 2000074080A
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- bearing housing
- bearing
- vacuum pump
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- groove
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2360/00—Engines or pumps
- F16C2360/44—Centrifugal pumps
- F16C2360/45—Turbo-molecular pumps
Landscapes
- Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軸受の固有振動数の回転速度域で、その軸受
部の振動を減衰し、主軸の傾きや軸方向の位置ずれのな
い真空ポンプを提供する。 【解決手段】 主軸2の一方の端部の第二軸受4を支持
する環状体のベアリングハウジング6と、そのベアリン
グハウジングを格納するベアリングハウジング格納部1
8を有するケーシング8とを備え、ベアリングハウジン
グ6は、その外周部を、弾性体7を介して、また上面お
よび下面を、硬質ボール9を介して、それぞれベアリン
グハウジング格納部18の内面に支持される構造とす
る。
部の振動を減衰し、主軸の傾きや軸方向の位置ずれのな
い真空ポンプを提供する。 【解決手段】 主軸2の一方の端部の第二軸受4を支持
する環状体のベアリングハウジング6と、そのベアリン
グハウジングを格納するベアリングハウジング格納部1
8を有するケーシング8とを備え、ベアリングハウジン
グ6は、その外周部を、弾性体7を介して、また上面お
よび下面を、硬質ボール9を介して、それぞれベアリン
グハウジング格納部18の内面に支持される構造とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速安定回転が可
能な真空ポンプ、とくにターボ分子ポンプまたはヘリカ
ル溝ポンプに関する。
能な真空ポンプ、とくにターボ分子ポンプまたはヘリカ
ル溝ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】図12は、従来のターボ分子ポンプの基
本構成を示す図である。主軸2は、ベアリングハウジン
グによって支持されていない支持軸受3(上部支持軸受
または第1軸受と記す)とベアリングハウジング6の支
持がある支持軸受4(下部支持軸受または第2軸受と記
す)とによって支持されている。これらの支持軸受3、
4はいずれもボールベアリングによる軸受である。主軸
2の上部側の先端には回転翼1が取付けられており、回
転運動駆動機構を形成しているモータ5によって、高速
回転させられる。下部支持軸受4はベアリングハウジン
グ6に固定されており、さらにベアリングハウジング6
は、弾性体7、たとえばゴムを介してケーシング8のベ
アリングハウジング格納部18の内面に支持されてい
る。
本構成を示す図である。主軸2は、ベアリングハウジン
グによって支持されていない支持軸受3(上部支持軸受
または第1軸受と記す)とベアリングハウジング6の支
持がある支持軸受4(下部支持軸受または第2軸受と記
す)とによって支持されている。これらの支持軸受3、
4はいずれもボールベアリングによる軸受である。主軸
2の上部側の先端には回転翼1が取付けられており、回
転運動駆動機構を形成しているモータ5によって、高速
回転させられる。下部支持軸受4はベアリングハウジン
グ6に固定されており、さらにベアリングハウジング6
は、弾性体7、たとえばゴムを介してケーシング8のベ
アリングハウジング格納部18の内面に支持されてい
る。
【0003】主軸2の回転速度が上昇中または下降中に
おいて、この下部支持軸受4の固有振動数を通過すると
きには、下部支持軸受部4の径方向の振動が大きくな
り、駆動が困難となる。
おいて、この下部支持軸受4の固有振動数を通過すると
きには、下部支持軸受部4の径方向の振動が大きくな
り、駆動が困難となる。
【0004】この対策のために、従来は、弾性体7によ
って支持されたベアリングハウジング6をこの振動に追
随させることによって、下部支持軸受の振動を減衰させ
る工夫がなされている。図12において、この振動の方
向(径方向)を番号21で示す。
って支持されたベアリングハウジング6をこの振動に追
随させることによって、下部支持軸受の振動を減衰させ
る工夫がなされている。図12において、この振動の方
向(径方向)を番号21で示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図13は従来技術の問
題点を示す図である。従来の方法では、ベアリングハウ
ジング6が、軸方向および径方向ともに、弾性体7によ
って支持されている。このため、剛体によって支持され
た場合のように、固定的に拘束されていない。この結
果、主軸2は、同図中の番号22で示すように、大きく
傾いて支持される可能性がある。また、軸方向の位置も
不確定である。高速回転中の回転系の主軸や軸受に、こ
のような傾きや位置の変動が生じると、回転が不安定と
なり、運転が事実上困難となる。
題点を示す図である。従来の方法では、ベアリングハウ
ジング6が、軸方向および径方向ともに、弾性体7によ
って支持されている。このため、剛体によって支持され
た場合のように、固定的に拘束されていない。この結
果、主軸2は、同図中の番号22で示すように、大きく
傾いて支持される可能性がある。また、軸方向の位置も
不確定である。高速回転中の回転系の主軸や軸受に、こ
のような傾きや位置の変動が生じると、回転が不安定と
なり、運転が事実上困難となる。
【0006】本発明の目的は、軸受の固有振動数の回転
速度域で、その軸受の径方向の振動が減衰され、かつ、
主軸の傾きやベアリングハウジングの軸方向の位置ずれ
のない真空ポンプ、特にターボ分子ポンプおよびヘリカ
ル溝ポンプを提供することにある。
速度域で、その軸受の径方向の振動が減衰され、かつ、
主軸の傾きやベアリングハウジングの軸方向の位置ずれ
のない真空ポンプ、特にターボ分子ポンプおよびヘリカ
ル溝ポンプを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の基本となる真空
ポンプは、次の構成のものである。すなわち、主軸に取
り付けた回転翼が主軸と一体になって回転することによ
り排気をする真空ポンプであって、主軸を囲むケーシン
グと、その主軸の一方の端部で、主軸を回転可能に支持
するケーシングに取り付けられている第1軸受と、ケー
シングに格納され、主軸の他方の端部に位置し、主軸と
その中心軸を共通にする環状体のベアリングハウジング
と、ベアリングハウジングの環状体の外周部とケーシン
グのベアリングハウジングの格納部の内周面との間に介
在して、そのベアリングハウジングを支持する弾性体
と、ベアリングハウジングと主軸の他方の端部との間に
位置し、主軸を回転可能に支持する第2軸受と、ベアリ
ングハウジングの環状体の上面および下面と、ケーシン
グのベアリングハウジングの格納部の上内面および下内
面との間にそれぞれ介在して、ベアリングハウジングの
軸方向位置を固定する複数個の硬質ボールとを備える真
空ポンプとする。
ポンプは、次の構成のものである。すなわち、主軸に取
り付けた回転翼が主軸と一体になって回転することによ
り排気をする真空ポンプであって、主軸を囲むケーシン
グと、その主軸の一方の端部で、主軸を回転可能に支持
するケーシングに取り付けられている第1軸受と、ケー
シングに格納され、主軸の他方の端部に位置し、主軸と
その中心軸を共通にする環状体のベアリングハウジング
と、ベアリングハウジングの環状体の外周部とケーシン
グのベアリングハウジングの格納部の内周面との間に介
在して、そのベアリングハウジングを支持する弾性体
と、ベアリングハウジングと主軸の他方の端部との間に
位置し、主軸を回転可能に支持する第2軸受と、ベアリ
ングハウジングの環状体の上面および下面と、ケーシン
グのベアリングハウジングの格納部の上内面および下内
面との間にそれぞれ介在して、ベアリングハウジングの
軸方向位置を固定する複数個の硬質ボールとを備える真
空ポンプとする。
【0008】このような構成により、第2軸受の固有振
動数の回転速度域で、その軸受の径方向の振動が減衰さ
れる。さらに、ベアリングハウジングの軸方向位置が固
定されるので、ベアリングハウジングの軸方向位置の不
確定や主軸の傾きが生じることはない。したがって、安
定した回転が可能となる。この効果は、回転速度域によ
らず発現されるが、高速回転速度域でほかと比較する
と、良好な安定回転が得られることが分かる。
動数の回転速度域で、その軸受の径方向の振動が減衰さ
れる。さらに、ベアリングハウジングの軸方向位置が固
定されるので、ベアリングハウジングの軸方向位置の不
確定や主軸の傾きが生じることはない。したがって、安
定した回転が可能となる。この効果は、回転速度域によ
らず発現されるが、高速回転速度域でほかと比較する
と、良好な安定回転が得られることが分かる。
【0009】上記の硬質ボールおよび弾性体は、通常
は、ベアリングハウジングの上下面および外周面に浅い
溝を設けて、その浅い溝に収納され、位置決めがなされ
る。すなわち、ベアリングハウジングの環状体は、その
上面および下面に硬質ボールを受け入れる溝を備える構
造を有する。とくに、上記のベアリングハウジングの硬
質ボールを受け入れる溝は、環状の連続した溝である場
合が多い。
は、ベアリングハウジングの上下面および外周面に浅い
溝を設けて、その浅い溝に収納され、位置決めがなされ
る。すなわち、ベアリングハウジングの環状体は、その
上面および下面に硬質ボールを受け入れる溝を備える構
造を有する。とくに、上記のベアリングハウジングの硬
質ボールを受け入れる溝は、環状の連続した溝である場
合が多い。
【0010】上記のような溝を設けることにより、硬質
ボールの位置が環状の溝の位置に定まり、ベアリングハ
ウジングの軸方向位置の不定性を確実に解消することが
可能となる。
ボールの位置が環状の溝の位置に定まり、ベアリングハ
ウジングの軸方向位置の不定性を確実に解消することが
可能となる。
【0011】しかしながら、上記の構成では、硬質ボー
ルの位置について、周方向の不定性があるため、そのよ
うな不定性を解消して、硬質ボールの位置決めをするた
めには、上記のベアリングハウジングの環状体の上面お
よび下面に、その軸線が主軸に平行な向きの円柱状の溝
を環状体に沿って設け、その溝に硬質ボールを受け入れ
るようにしてもよいし、または、上記の硬質ボールを保
持する保持器が、環状体のベアリングハウジングの上面
および下面に装着されてもよい。
ルの位置について、周方向の不定性があるため、そのよ
うな不定性を解消して、硬質ボールの位置決めをするた
めには、上記のベアリングハウジングの環状体の上面お
よび下面に、その軸線が主軸に平行な向きの円柱状の溝
を環状体に沿って設け、その溝に硬質ボールを受け入れ
るようにしてもよいし、または、上記の硬質ボールを保
持する保持器が、環状体のベアリングハウジングの上面
および下面に装着されてもよい。
【0012】このような硬質ボールの固定手段を設ける
ことにより、硬質ボールの位置が確定し、したがって、
ベアリングハウジングの軸方向位置が拘束されたうえ
で、ベアリングハウジングに唯一許容された径方向の動
きが、スムースに行われるようにできる。ベアリングハ
ウジングのこの動きによって、軸受の径方向への振動の
減衰が、ほかに問題を生じることなく達成される。
ことにより、硬質ボールの位置が確定し、したがって、
ベアリングハウジングの軸方向位置が拘束されたうえ
で、ベアリングハウジングに唯一許容された径方向の動
きが、スムースに行われるようにできる。ベアリングハ
ウジングのこの動きによって、軸受の径方向への振動の
減衰が、ほかに問題を生じることなく達成される。
【0013】上記の真空ポンプの制御性を高め、回転中
の騒音低下を図る場合には、上記のベアリングハウジン
グに支持されていない方の端の第1軸受を磁気軸受とし
た真空ポンプとする。
の騒音低下を図る場合には、上記のベアリングハウジン
グに支持されていない方の端の第1軸受を磁気軸受とし
た真空ポンプとする。
【0014】上記の構造とすることにより、騒音低下が
要求される個所等への適用が容易となる。
要求される個所等への適用が容易となる。
【0015】従来のこの種の真空ポンプでは、弾性体は
リング状のゴムであったが、この弾性体は、ベアリング
ハウジングの外周に沿って、離散的に配置されたゴムま
たはバネであってもよい。
リング状のゴムであったが、この弾性体は、ベアリング
ハウジングの外周に沿って、離散的に配置されたゴムま
たはバネであってもよい。
【0016】このような離散的な配置とすることによ
り、平均的なばね定数を任意に設定することが可能とな
り、ベアリングハウジングの径方向への振動の振動数、
減衰定数等の設定の自由度を増大させることが可能とな
る。
り、平均的なばね定数を任意に設定することが可能とな
り、ベアリングハウジングの径方向への振動の振動数、
減衰定数等の設定の自由度を増大させることが可能とな
る。
【0017】上記の真空ポンプは、通常、ターボ分子ポ
ンプまたはヘリカル溝ポンプの形態で用いられることが
多い。
ンプまたはヘリカル溝ポンプの形態で用いられることが
多い。
【0018】高速安定回転が可能なので、回転翼の形状
等を変えて、排気速度を高めたうえで、その高い排気速
度を長期間にわたって保持することが可能となる。
等を変えて、排気速度を高めたうえで、その高い排気速
度を長期間にわたって保持することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のターボ分子ポン
プの主要部である真空ポンプを示す断面図である。主軸
2が、上部支持軸受3および下部支持軸受4とによって
支持されている。主軸2の上部の先端には回転翼1が取
付けられており、ケーシング8との間で形成された回転
運動駆動機構であるモータ5によって高速回転される。
下部支持軸受4は、ベアリングハウジング6に固定され
ており、ベアリングハウジング6の外周面は、弾性体
7、たとえばゴムを介して、ケーシング8のベアリング
ハウジング格納部18の内周面に弾性支持されている。
プの主要部である真空ポンプを示す断面図である。主軸
2が、上部支持軸受3および下部支持軸受4とによって
支持されている。主軸2の上部の先端には回転翼1が取
付けられており、ケーシング8との間で形成された回転
運動駆動機構であるモータ5によって高速回転される。
下部支持軸受4は、ベアリングハウジング6に固定され
ており、ベアリングハウジング6の外周面は、弾性体
7、たとえばゴムを介して、ケーシング8のベアリング
ハウジング格納部18の内周面に弾性支持されている。
【0020】一方、ベアリングハウジング6の上下面
は、その円周上に複数個配置された金属ボール9を介し
て、ケーシング8に押付けられている。この結果、ベア
リングハウジング6の軸方向位置の不定性は解消され、
たとえば真空ポンプ自体が飛行体に積載され、各種の方
向の加速度を受けるような場合であっても、高速安定回
転が可能となる。
は、その円周上に複数個配置された金属ボール9を介し
て、ケーシング8に押付けられている。この結果、ベア
リングハウジング6の軸方向位置の不定性は解消され、
たとえば真空ポンプ自体が飛行体に積載され、各種の方
向の加速度を受けるような場合であっても、高速安定回
転が可能となる。
【0021】図1に示すように、金属ボール9および弾
性体7は、通常、いずれもベアリングハウジングに浅い
溝を設けてそこに位置づけられている。
性体7は、通常、いずれもベアリングハウジングに浅い
溝を設けてそこに位置づけられている。
【0022】図2は、この金属ボールが挿入されている
部分の詳細を示す図である。同図において、金属ボール
は環に沿って、8個が配置されている。金属ボールの個
数は多いほうが、負担すべき軸方向応力が低減されるの
で、望ましい。この金属ボールは、金属よりも剛性が高
いセラミックボールとするほうが良い場合がある。
部分の詳細を示す図である。同図において、金属ボール
は環に沿って、8個が配置されている。金属ボールの個
数は多いほうが、負担すべき軸方向応力が低減されるの
で、望ましい。この金属ボールは、金属よりも剛性が高
いセラミックボールとするほうが良い場合がある。
【0023】図3は、上記の本発明の真空ポンプのベア
リングハウジング6の動きを示す図である。図3(a)
は、軸対称に位置している場合であり、図3(b) は、軸
に直角な方向の成分の力が付加され、ベアリングハウジ
ングが振動し、たまたま同図の下方向にベアリングハウ
ジングがずれた瞬間を示す図である。上記したように、
ベアリングハウジング6は、ボール9によって軸方向に
拘束されているため、主軸2の傾きおよび軸方向の位置
ずれは発生せず、唯一の許容される移動は、符号23で
示す径方向の移動のみである。
リングハウジング6の動きを示す図である。図3(a)
は、軸対称に位置している場合であり、図3(b) は、軸
に直角な方向の成分の力が付加され、ベアリングハウジ
ングが振動し、たまたま同図の下方向にベアリングハウ
ジングがずれた瞬間を示す図である。上記したように、
ベアリングハウジング6は、ボール9によって軸方向に
拘束されているため、主軸2の傾きおよび軸方向の位置
ずれは発生せず、唯一の許容される移動は、符号23で
示す径方向の移動のみである。
【0024】この結果、軸受の固有振動数の回転速度域
での軸受の径方向の振動を減衰させたうえで、全回転速
度域で安定回転が可能となる。
での軸受の径方向の振動を減衰させたうえで、全回転速
度域で安定回転が可能となる。
【0025】図4は、ベアリングハウジング6に、金属
ボール挿入用の円柱状の溝を設けた部分を示す図であ
る。このような金属ボールの配置構造を設けることによ
り、ベアリングハウジングの上下方向の位置を拘束した
うえで、安定回転を全回転速度域で達成することが可能
になる。
ボール挿入用の円柱状の溝を設けた部分を示す図であ
る。このような金属ボールの配置構造を設けることによ
り、ベアリングハウジングの上下方向の位置を拘束した
うえで、安定回転を全回転速度域で達成することが可能
になる。
【0026】図5は、金属ボールに保持器12を設けベ
アリングハウジング6に装着した図である。このように
金属ボールを保持器によって保持することにより、主軸
にかかる瞬時の傾きや軸方向のいずれの力に対しても、
金属ボールに安定して抗力を発生させることができ、主
軸の拘束を確実に行なうことが可能となる。さらに周方
向にボールがかたよってしまうことを防止することが可
能となる。
アリングハウジング6に装着した図である。このように
金属ボールを保持器によって保持することにより、主軸
にかかる瞬時の傾きや軸方向のいずれの力に対しても、
金属ボールに安定して抗力を発生させることができ、主
軸の拘束を確実に行なうことが可能となる。さらに周方
向にボールがかたよってしまうことを防止することが可
能となる。
【0027】また、図4および図5の場合ともに、軸受
の固有振動数での振動を減衰させ、主軸の傾き等を防止
する効果を長期間にわたって維持することが可能とな
る。
の固有振動数での振動を減衰させ、主軸の傾き等を防止
する効果を長期間にわたって維持することが可能とな
る。
【0028】図6は、図1の真空ポンプにおいて、上部
支持軸受を永久磁石によって軸受力が形成された磁気軸
受10としたターボ分子ポンプを示す断面図である。こ
の上部支持軸受は、図7に示すように、電磁石を用いた
制御式磁気軸受11によって構成してもよい。
支持軸受を永久磁石によって軸受力が形成された磁気軸
受10としたターボ分子ポンプを示す断面図である。こ
の上部支持軸受は、図7に示すように、電磁石を用いた
制御式磁気軸受11によって構成してもよい。
【0029】上記のように、上部の支持軸受を磁気軸受
によって構成することによって、制御性を高め、さらに
安定した高速回転が可能となる。また、さらに騒音低下
を図る場合にも効果がある。
によって構成することによって、制御性を高め、さらに
安定した高速回転が可能となる。また、さらに騒音低下
を図る場合にも効果がある。
【0030】図8は、図1の真空ポンプにおいて、弾性
体7としてゴム製のリングを用いた装置を示す。
体7としてゴム製のリングを用いた装置を示す。
【0031】このようなゴム製のリングを用いることに
より、ベアリングハウジングに許容された唯一の振動方
向23を許容し、軸受のその方向の振動を減衰させるこ
とができる。したがって、軸受の固有振動数付近の回転
速度であっても、軸受の径方向の振動が激しくなって駆
動が困難になることはない。
より、ベアリングハウジングに許容された唯一の振動方
向23を許容し、軸受のその方向の振動を減衰させるこ
とができる。したがって、軸受の固有振動数付近の回転
速度であっても、軸受の径方向の振動が激しくなって駆
動が困難になることはない。
【0032】図9は、図1の真空ポンプにおいて、弾性
体7に円柱状のゴムを用いこれを円周上に離散的に配置
した装置を示す図である。
体7に円柱状のゴムを用いこれを円周上に離散的に配置
した装置を示す図である。
【0033】このような円柱状のゴムを用いることによ
っても、ベアリングハウジングに許容された振動を生じ
させ、軸受の固有振動数付近での回転速度での軸受の振
動を減衰させることが可能である。
っても、ベアリングハウジングに許容された振動を生じ
させ、軸受の固有振動数付近での回転速度での軸受の振
動を減衰させることが可能である。
【0034】上記の弾性体7は、コイルばねまたはばね
材(板ばね)等によって置換えることができる。図10
および図11は、それぞれ、弾性体7として、コイルば
ねおよびばね材を用いた装置を示す図である。
材(板ばね)等によって置換えることができる。図10
および図11は、それぞれ、弾性体7として、コイルば
ねおよびばね材を用いた装置を示す図である。
【0035】このようなばね材を用いることによって
も、ベアリングハウジングに許される唯一の運動方向2
3の運動を許容し、軸受の径方向の振動を減衰させるこ
とが可能となる。
も、ベアリングハウジングに許される唯一の運動方向2
3の運動を許容し、軸受の径方向の振動を減衰させるこ
とが可能となる。
【0036】上記において、本発明の実施の形態につい
て説明を行ったが、上記に開示された実施の形態は、あ
くまで例示であって、本発明の範囲は上記の実施の形態
に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求
の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが
意図されている。
て説明を行ったが、上記に開示された実施の形態は、あ
くまで例示であって、本発明の範囲は上記の実施の形態
に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求
の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが
意図されている。
【0037】なお、硬質ボールはボールベアリングでも
よい。
よい。
【0038】
【発明の効果】本発明の真空ポンプでは、硬質ボールに
よって、ベアリングハウジングの軸方向位置が拘束され
るために、主軸の傾きや軸方向の位置ずれは発生しな
い。軸受の固有振動数付近での径方向の振動は、ベアリ
ングハウジングの唯一許容された径方向の弾性体の伸縮
を伴う移動によって、減衰させることが可能である。し
たがって、本発明によって、主軸の傾きや軸方向の位置
ずれを防止し、かつ固有振動数付近での軸受の振動も減
衰させることが可能である。
よって、ベアリングハウジングの軸方向位置が拘束され
るために、主軸の傾きや軸方向の位置ずれは発生しな
い。軸受の固有振動数付近での径方向の振動は、ベアリ
ングハウジングの唯一許容された径方向の弾性体の伸縮
を伴う移動によって、減衰させることが可能である。し
たがって、本発明によって、主軸の傾きや軸方向の位置
ずれを防止し、かつ固有振動数付近での軸受の振動も減
衰させることが可能である。
【図1】本発明の実施例の分子ターボポンプの縦断面図
である。
である。
【図2】ベアリングハウジングに金属ボールを配置し
た、本発明の実施例を示す図である。
た、本発明の実施例を示す図である。
【図3】ベアリングハウジングが振動する方向を示す図
である。
である。
【図4】ベアリングハウジングに円柱溝を設けて金属ボ
ールを配置した図である。
ールを配置した図である。
【図5】金属ボールを保持した保持器をベアリングハウ
ジングに装着した図である。
ジングに装着した図である。
【図6】永久磁石を用いた磁気軸受を第1軸受とした真
空ポンプの縦断面図である。
空ポンプの縦断面図である。
【図7】電磁石を用いた制御式磁気軸受を第1軸受とし
た真空ポンプの縦断面図である。
た真空ポンプの縦断面図である。
【図8】弾性体としてリング状ゴムを用いた第2軸受部
の断面図である。
の断面図である。
【図9】弾性体として円柱状ゴムを離散的に配置した第
2軸受部の断面図である。
2軸受部の断面図である。
【図10】弾性体としてコイルばねを用いた第2軸受部
の断面図である。
の断面図である。
【図11】弾性体としてばね材を用いた第2軸受部の断
面図である。
面図である。
【図12】従来の真空ポンプの縦断面図である。
【図13】従来の真空ポンプの主軸の傾く向きを示す図
である。
である。
1 回転翼 2 主軸 3 上部支持軸受(第1軸受) 4 下部支持軸受(第2軸受) 5 電磁気力により回転運動駆動機構(モータ) 6 ベアリングハウジング 7 弾性体 8 ケーシング 9 硬質ボール(金属ボール、セラミックボール) 10 永久磁石磁気軸受 11 電磁石を用いた制御式磁気軸受 12 保持器 13 円柱状の溝 18 ケーシングのベアリングハウジング格納部 21 従来の真空ポンプのベアリングハウジングに生じ
る振動 22 従来の真空ポンプの主軸の傾く方向 23 本発明のベアリングハウジングの唯一の振動方向
る振動 22 従来の真空ポンプの主軸の傾く方向 23 本発明のベアリングハウジングの唯一の振動方向
Claims (8)
- 【請求項1】 主軸に取り付けた回転翼が主軸と一体に
なって回転することにより排気をする真空ポンプであっ
て、 前記主軸を囲むケーシングと、 前記主軸の一方の端部で、その主軸を回転可能に支持す
る前記ケーシングに取り付けられている第1軸受と、 前記ケーシングに格納され、前記主軸の他方の端部に位
置し、前記主軸とその中心軸を共通にする環状体のベア
リングハウジングと、 前記ベアリングハウジングの環状体の外周部と前記ケー
シングのベアリングハウジングの格納部の内周面との間
に介在して、そのベアリングハウジングを支持する弾性
体と、 前記ベアリングハウジングと前記主軸の他方の端部との
間に位置し、主軸を回転可能に支持する第2軸受と、 前記ベアリングハウジングの環状体の上面および下面
と、前記ケーシングのベアリングハウジングの格納部の
上内面および下内面との間にそれぞれ介在して、前記ベ
アリングハウジングの軸方向位置を固定する複数個の硬
質ボールとを備える真空ポンプ。 - 【請求項2】 前記ベアリングハウジングの環状体は、
その上面および下面に前記硬質ボールを受け入れる溝を
備える請求項1に記載の真空ポンプ。 - 【請求項3】 前記ベアリングハウジングの硬質ボール
を受け入れる溝は、環状の連続した溝である請求項1ま
たは2に記載の真空ポンプ。 - 【請求項4】 前記ベアリングハウジングの前記硬質ボ
ールを受け入れる溝は、主軸と平行な軸線を有する円柱
状の溝を含む請求項1〜3のいずれかに記載の真空ポン
プ。 - 【請求項5】 前記真空ポンプは、前記硬質ボールを保
持する保持器をさらに備え、前記硬質ボールを保持した
その保持器が、前記ベアリングハウジングの環状体の上
面および下面に装着されている請求項1〜3のいずれか
に記載の真空ポンプ。 - 【請求項6】 前記主軸の一方の端部を支持する第1軸
受が、磁気軸受である請求項1〜5のいずれかに記載の
真空ポンプ。 - 【請求項7】 前記ベアリングハウジングを支持する弾
性体が、前記ベアリングハウジングの外周に沿って、離
散的に配置されたゴムまたはバネである請求項1〜6の
いずれかに記載の真空ポンプ。 - 【請求項8】 前記真空ポンプが、ターボ分子ポンプま
たはヘリカル溝ポンプである請求項1〜7のいずれかに
記載の真空ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10239843A JP2000074080A (ja) | 1998-08-26 | 1998-08-26 | 真空ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10239843A JP2000074080A (ja) | 1998-08-26 | 1998-08-26 | 真空ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000074080A true JP2000074080A (ja) | 2000-03-07 |
Family
ID=17050705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10239843A Withdrawn JP2000074080A (ja) | 1998-08-26 | 1998-08-26 | 真空ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000074080A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8021131B2 (en) | 2003-04-29 | 2011-09-20 | Edwards Limited | Vacuum pump |
WO2014023519A1 (de) * | 2012-08-09 | 2014-02-13 | Oerlikon Leybold Vacuum Gmbh | Vakuumpumpe |
EP3012459A3 (de) * | 2014-10-24 | 2016-05-04 | Pfeiffer Vacuum GmbH | Vakuumpumpe |
US11519778B2 (en) | 2020-07-28 | 2022-12-06 | Seiko Epson Corporation | Monitoring device and apparatus |
US11746788B2 (en) | 2020-08-25 | 2023-09-05 | Seiko Epson Corporation | Vacuum pump having a liquid cooled vibration monitoring device mounted thereon |
-
1998
- 1998-08-26 JP JP10239843A patent/JP2000074080A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2016084811A (ja) * | 2014-10-24 | 2016-05-19 | プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハー | 真空ポンプ |
US11519778B2 (en) | 2020-07-28 | 2022-12-06 | Seiko Epson Corporation | Monitoring device and apparatus |
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