JP2000066067A - 光送受信装置 - Google Patents

光送受信装置

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JP2000066067A
JP2000066067A JP10236990A JP23699098A JP2000066067A JP 2000066067 A JP2000066067 A JP 2000066067A JP 10236990 A JP10236990 A JP 10236990A JP 23699098 A JP23699098 A JP 23699098A JP 2000066067 A JP2000066067 A JP 2000066067A
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optical
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Kuninori Shino
邦宣 篠
Kazuyoshi Horie
和由 堀江
Yoichi Chokai
洋一 鳥海
Kenichi Okubo
賢一 大久保
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数の削減とともにより小型化が図れる
光送受信装置を提供すること。 【解決手段】 単一の光伝送路11を用いて送受信する
光送受信装置1であり、直線偏光の送信光S1を発生す
る発光手段101と、単一の光伝送路11から送られて
くる受信光S2を受光する受光手段102と、発光手段
101と受光手段102と、単一の光伝送路11の端部
の間に配置されて、発光手段101から単一の光伝送路
11に導かれる送信光S1と、単一の光伝送路11から
送られてくる受信光S2とを分離する平板状の偏光分離
素子7と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単一の光伝送路を
用いて送受信する光送受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバによる光通信は、その広帯域
性や、長距離伝送性から、電話回線網やデータ回線網の
幹線通信用として、広く実用化されている。配線系とし
ても、企業などでは、石英系の光ファイバ網がフロアま
ではきており、また、家庭では、FTTH(Fiber
To The Home)によって、家の軒下までの
光ファイバ化の計画が通信会社等によって実用化されて
いる。今後は更に、フロア内や、家庭内のネットワーク
の光通信化が、行われていくのは必至である。この領域
では、従来の幹線系やアクセス系に比べ、光送受信装置
の小型化や低価格化が、より重要になる。これを実現す
るために、1本の光ファイバで送信光と受信光の双方向
通信を行うことが有効である。1本の光ファイバを用い
る1芯方式は、送受信のトランシーバ、コネクタに関し
て2本以上の光ファイバを用いた2芯方式の光伝送路に
比べて、小型になり、価格もシステムコストとしてみる
と、光ファイバのコストが1本分ほど確実に安くなる。
【0003】ところで、この種の光送受信装置として
は、図11や図12の構造のものが提案されている。図
11の従来の光送受信装置では、送信信号源1005a
の発光装置1001は、送信カップリングレンズ100
3aを介して送信用光ファイバ1004aに送信光を入
射する。受信用光ファイバ1004bからの受信光は、
受信カップリングレンズ1003bを介して受光装置1
002に受光し、受信処理回路1005bがこの受信光
を処理する。図12の光送受信装置では、送信信号源1
005a側の発光装置1001は、実線で示すように、
ハーフミラー1006及びカップリングレンズ1003
cを介して光ファイバ1004cに送信光を与える。光
ファイバ1004cからの受信光は、破線で示すよう
に、ハーフミラー1006で反射させて受光装置100
2で受光させる。受信処理回路1005bはこの受信光
を処理する。
【0004】図11の光送受信装置では、送信用光ファ
イバ1004aと受信用光ファイバ1004bの2本の
光ファイバを用いている。これに対して図12の光送受
信装置では1本の光ファイバ1004cを用いている。
図11の光送受信装置では、送信ラインと受信ラインは
それぞれ送信カップリングレンズ1003aと受信カッ
プリングレンズ1003bにより完全に独立させてい
る。このため、カップリングレンズ1003aと100
3bの2個が必要であり、送信用光ファイバ1004a
と1004bの2本の光ファイバが必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このために、図11の
光送受信装置においては、2本分の光ファイバのコスト
がかかり、しかも光送受信装置の大型化が避けられな
い。図12の光送受信装置では、カップリングレンズ1
003cを1つ用いるとともに、直方体又は立方体のハ
ーフミラー1006を1つ用いている。このハーフミラ
ー1006は、発光装置1001の送信光と、光ファイ
バ1004cからの受信光を光学的に分けるのである
が、このハーフミラー1006の反射率と透過率の典型
例を図13に示す。
【0006】図13の送信光が100%であるとすれ
ば、ハーフミラー1006における送信光は実線で示す
ようにその50%が透過し、残りの50%は反射してし
まう。これに対して受信光は点線で示すように、100
%の内の50%は受光装置側に到達するが、残りの50
%は透過してしまう。このことから、発光及び受光の効
率は、最大でも0.5×0.5=0.25、すなわち2
5%にしかならず、ハーフミラー1006を用いた場合
の光の利用効率は極めて低いものになる。
【0007】図14は、このハーフミラー1006に代
えて用いる別の偏光ビームスプリッタ1007の例を示
している。この偏光ビームスプリッタ1007は、反射
面に対して、P偏光(入射平面に平行な偏光)で入射し
た光は、ほぼ100%透過し、S偏光(入射平面に垂直
な偏光)で入射した光は、ほぼ100%反射するように
なっている。発光装置(素子)にレーザ光源を使用した
場合には、送信光は直線偏光している。偏光ビームスプ
リッタ1007の反射面に対して、この直線偏光の方向
を、P偏光で入射させれば、100%光は透過し、図1
2のカップリングレンズ1003Cを通って、光ファイ
バ1004Cへ入力される。
【0008】ところで、このような光送受信装置を、た
とえば家庭の中の電子機器等の通信制御に用いる、いわ
ゆるホームネットワークで使用する場合に、ホームネッ
トワークで一般的に使用されるマルチモードの光ファイ
バは、伝搬中に媒体中の複屈折や、全反射時の偏光の回
転等で、直線偏光を入射しても、速やかに、ランダム偏
光になる。PMMA(ポリメチルメタアクリレート,プ
ラスチックの一種で透過性が高いため、一般的に光ファ
イバ用として用いられている)のステップインデックス
のマルチモードファイバの場合、約2〜5mの伝搬距離
で完全にランダムな偏光になる。このため、図14で、
受信光つまりファイバを通過してきた光は、ランダム偏
光になっており、P偏光とS偏光を等量含んだ偏光状態
になっている。図12の様な位置関係に受光装置をおけ
ば、S偏光成分が受光装置に入り、受信光の戻りの効率
は、50%となってしまう。
【0009】図13のハーフミラー1006の場合が、
送受信の効率は、25%であったが、図14の偏光ビー
ムスプリッタ1007を利用すると50%に上昇する。
しかし、これら立方体又は直方体のハーフミラー100
6や偏光ビームスプリッタ1007を使用するために、
機器を小型化するのに難点があり、発光装置と受光装置
を近接して置くことが、難しくなる。特開平8−155
82のように、回折素子を、ただ光を曲げるだけの偏光
素子として用いた例はあるが、偏光素子として用いて、
送受信の効率を上げた例はない。そこで本発明は上記課
題を解消し、部品点数の削減とともにより小型化が図れ
る光送受信装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、単一の光伝送路を用いて送受信する光送受信装
置において、直線偏光の送信光を発生する発光手段と、
単一の光伝送路から送られてくる受信光を受光する受光
手段と、発光手段と受光手段と、単一の光伝送路の端部
の間に配置されて、発光手段から単一の光伝送路に導か
れる送信光と、単一の光伝送路から送られてくる受信光
とを分離する平板状の偏光分離素子と、を備えることを
特徴とする光送受信装置により、達成される。
【0011】本発明では、単一の光伝送路を用いて送受
信する場合に、発光手段が直線偏光の送信光を発生す
る。受光手段は、単一の光伝送路から送られてくる受信
光を受光する。平板状の偏光分離素子は、発光手段と受
光手段と、単一の光伝送路の端部の間に配置されて、発
光手段からの単一の光伝送路に導かれる送信光と単一の
光伝送路から送られてくる受信光とを分離するものであ
る。これにより、平板状の偏光分離素子を用いることか
ら、従来のようなハーフミラーとカップリングレンズを
用いる必要がなく、しかも直方体あるいは立方体状のハ
ーフミラーあるいは偏光ビームスプリッタを用いる必要
もないので、光送受信装置の小型化が図れる。
【0012】本発明において、好ましくは平板状の偏光
分離素子は、偏光性ホログラフィク光学素子である。こ
れにより、平板状の偏光分離素子を形成でき、小型化を
行うことが可能になる。
【0013】本発明において、好ましくは平板状の偏光
分離素子は、構造複屈折素子を有する。これにより、構
造性複屈折は、基板に溝を構成するだけで形成できるた
め、安価にできる可能性がある。
【0014】本発明において、好ましくは平板状の偏光
分離素子には、集光機能を有するホロレンズを有する。
これにより、送信光を集光して単一の光伝送路の端部に
導くことができ、受信光を集光して受光手段に導くこと
ができる。
【0015】本発明において、好ましくはホロレンズ
は、形成または貼り付けることで設けられている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0017】図1は本発明の光送受信装置を適用するこ
とができる対象として、たとえばいわゆるコネクティッ
ドホーム(Connected Home)と呼ばれる
家庭をネットワークで世界の情報提供者と接続した例を
示している。家200の中には、各種電気機器や、情報
機器などが配置されている。家200は、外部のコンテ
ンツ提供者201から、アクセスネットワーク202を
介して、ホームサーバー203に情報の提供を行った
り、ホームサーバー203側からアクセスネットワーク
202を介してコンテンツ提供者201側に情報を送る
ことができるようになっている。また、家200にはア
ンテナ204が設けられており、このアンテナ204か
らは、コンテンツ提供者201からの情報が人工衛星2
05を介して送ることができるようになっている。この
情報の提供の仕方は、人工衛星205を使った衛星回線
の他に、地上波を用いた方式を採用することもできる。
【0018】図1の家200の中には、上述した機器の
制御系210と、マルチメディア系220が設けられて
いる。制御系210とは、一般家庭で用いる機器、たと
えば電灯210A、冷蔵庫210B、電子レンジ210
C、エアコンディショナーの室内機210D、電気カー
ペット210E、ガス給湯器210F、在宅医療用機器
210G等をコントロールするための信号経路を形成し
ている。これに対して、マルチメディア系220は、マ
ルチメディア時代に対応する機器、たとえばコンピュー
タ220A、電話機220B、オーディオ機器220
C、携帯型情報機器220D、デジタルスチルカメラ2
20E、プリンタ・ファクシミリ220F、デジタルビ
デオカメラ220G、ゲーム機220H、DVD(デジ
タルバーサタイルディスクあるいはデジタルビデオディ
スク:商標)プレイヤー220I、テレビジョン受像機
220J等をコントロールする信号経路を形成してい
る。これらの制御系210やマルチメディア系220の
各種機器は、ホームサーバー203に対して後で説明す
る光ファイバを用いて一芯双方向光通信方式で光信号を
送受信することで、制御系210の各機器のオン・オフ
制御や各種機器への情報の供給等を行ったり、マルチメ
ディア系220のテレビジョン受像機220Jのスイッ
チオンやスイッチオフや情報の供給や発送等の操作を行
うことができるようになっている。
【0019】図2は、図1に示す制御系210あるいは
マルチメディア系220の各種機器間及び各種機器とホ
ームサーバー203を接続するための光送受信装置1の
一例を示している。この光送受信装置1は、いわゆる一
芯双方向光通信回路に用いられるものであり、光ファイ
バ11は、一方の機器M1や他方の機器M2の間で多重
して光信号の送受信を行うことができる。光送受信装置
1は、これらの機器M1,M2にそれぞれ設けられてい
る。これらの機器M1,M2は、図1に示す制御系21
0の各機器やマルチメディア系220の各機器そしてホ
ームサーバ203等のことである。
【0020】図3は、図2に示す光送受信装置1の好ま
しい実施の形態を示している。図3の光送受信装置1
は、光ファイバ11と機器M1あるいはM2等を接続す
る機能を有しており、光送受信装置1は、送信信号源5
a、受信処理回路5b、発光手段としての発光装置10
1、受光手段である受光装置102、偏光性ホログラム
光学素子(偏光性HOE:Hollographic
OpticalElement)7、カップリングレン
ズ3c等を有している。偏光性ホログラム光学素子(偏
光性HOE)は、直方体又は立方体ではなく、平板状の
偏光分離素子である。この偏光性ホログラム光学素子7
は、発光装置101側からの実線で示す送信光S1をカ
ップリングレンズ3cを介して光ファイバ11の端面1
1Aに導くとともに、光ファイバ11の端面11Aから
導かれる破線で示す受信光S2を、送信光S1とは分離
して受光装置102に導くものである。
【0021】この偏光性ホログラム光学素子7は、原理
的には、図4に示すように、複屈折性基板7aと、通常
の透明基板7bから構成されている。複屈折性基板7a
は、たとえばLiNbO3 、KDP(KH2 PO4 )、
KTP(KTiOPO4 )などを使用できる。通常の透
明基板7bは、たとえばSF11、BK7などのガラス
により作られている。複屈折性基板7aは、ある周期を
持った溝7cもしくはあるピッチ毎に形成された溝7c
を有している。これに対して、透明基板7bは複屈折の
ない通常の透明体である。複屈折性基板7aとは、ある
偏光(常光)に対しては、ある屈折率n0を用い、ある
偏光(常光)と直交する偏光(異常光)に対しては屈折
率n1を用い、この屈折率n0とn1が等しくないもの
である。
【0022】図4においては、たとえば常光L1を考え
ると、常光L1は実線で示す矢印のように偏光性ホログ
ラム光学素子7を通過する。この場合に、偏光性ホログ
ラム光学素子7の位置P1を通る光と、位置P2を通る
光との位相差は、溝7cの深さEと、通常の透明基板7
bと複屈折性基板7aの屈折率の差の片方あるいは両方
を調整することにより、2πの整数倍になるようにでき
る。この場合に、常光L1は、溝7cの影響を何ら受け
ずに太い実線の矢印で示すように直進する。
【0023】一方、異常光L2の場合には、位置P1を
通る光と、位置P2を通る光での位相差は、複屈折性基
板7aの部分での屈折率が常光L1とは異なるので、2
πの整数倍にはならない。このために、異常光L2は溝
7cを感知して回折して、破線で示す矢印のように大き
く曲がる。ここで、当然であるが、溝7cの深さEと、
複屈折性基板7aと通常の透明基板7bの屈折率差を調
整することにより、常光L1を回折させ、異常光L2を
直進させることも可能である。
【0024】図5において、θを出射角、θ0を入射
角、λを光の波長、そして溝のピッチをdとし、mを次
数とすると、一般に出射角と入射角の関係は、次の式の
ようになる。 sinθ−sinθ0=mλ/d
【0025】図3の発光装置101がたとえばレーザダ
イオードを用いた場合には、その光の波長たとえば65
0nmとして、この発光装置101から偏光性ホログラ
ム光学素子7に対して垂直入射、すなわち上式でθ0=
0である場合であって、溝7cのピッチdが、たとえば
高密度情報記録媒体(デジタルバーサタイルディスクあ
るいはデジタルビデオディスク等と呼ばれている)のト
ラック周期並の0.8μmとして、一次光の方向に飛ば
すとすると、図5の角度θとしては約54°の角度変化
がつくことになる。この約54°の角度変化は、典型的
な通信用プラスチック光ファイバのNA(開口数)が
0.32(約20°弱)の発散角に対して十分に大き
く、図3の発光装置101と受光装置102の分離を完
全に図ることができる。
【0026】このように、図4に示す平板状の偏光性ホ
ログラム光学素子を、従来用いられている直方体又は立
方体の偏光ビームスプリッタに代えて、光送受信装置1
の中に配置することにより、発光装置101の送信光
(発光)S1の直線偏光を、常光L1の方向とすると、
ほぼ100%の光量が、光ファイバ11の端面11Aに
向かう。一方、光ファイバ11の端面11Aから出てく
るランダム偏光された受信光S2は、ほぼその半分の光
量が偏光性ホログラム光学素子7を通り受光装置102
に受光できる。
【0027】勿論、図3において、発光装置101と受
光装置102の位置関係を逆にして、偏光性ホログラム
光学素子の溝7cを感知する偏光方向を、発光装置10
1の送信光S1の直線偏光の方向とすることにより、全
く同じ効果が得られる。図3のように、平板状の偏光分
離素子である偏光性ホログラム光学素子7を用いること
により、立方体あるいは直方体状の偏光ビームスプリッ
タを用いるのに比べて、発光装置101と受光装置10
2と、光ファイバ11の端面11Aの間隔を小さくで
き、光送受信装置1の小型化を図ることができる。
【0028】図6は、本発明の平板状の偏光分離素子の
別の実施の形態を示している。図6の偏光分離素子であ
る偏光性ホログラム光学素子107は、複屈折性基板1
07aと通常の透明基板107bを有している。この偏
光性ホログラム光学素子107は、図4の偏光性ホログ
ラム光学素子7に比べて、効率を上げほぼ100%回折
できるものである。複屈折性基板(複屈折性媒体とも呼
ぶ)107aの常光L1に対する屈折率は、通常の透明
基板7bの屈折率と同じにしておく。複屈折性基板10
7aは所定のピッチで溝107cを有しているが、その
溝107cはほぼ三角形形状になっている。このように
溝107cの形状を断面で見て三角形状にするのは回析
光を+1次光のみに限定するためである。図4の素子で
は±1で光が発生し、受光器に入る光の効率が低下す
る。+1次光に限定することにより、受光効率をほぼ1
00%に上げることができる。いずれにしても、複屈折
性基板107aの常光に対する屈折率n0を、通常の透
明基板107bの屈折率n1と同じにしておくことによ
り、常光L1はこのブレーズされた偏光性ホログラム光
学素子107の影響を受けない。異常光L2は、このブ
レージングの影響で屈折を受け方向を変化させる。ここ
でも常光L1と異常光L2のどちらを、図3の発光装置
101の直線偏光と合わせるかは、自由である。
【0029】図7に示すのは、本発明の光送受信装置の
さらに別の実施の形態を示している。図7の光送受信装
置1が、図3の光送受信装置と異なるのは、図3におい
て使用している偏光性ホログラム光学素子7とカップリ
ングレンズ3cに代えて、1つの平板状の偏光分離素子
207を用いている点である。この平板状の偏光分離素
子207は、図8と図9に示すような構造を有してい
る。すなわち、たとえば図4に示した偏光性ホログラム
光学素子7に対してカップリングレンズとしてホロレン
ズ210を一体的に成形あるいは貼り付けたものであ
る。偏光性ホログラム光学素子(偏光性HOE)7は、
図4と同様に複屈折性基板7aと通常の透明基板7bを
有しており、その機能は図4のものと同じである。そし
てカップリングレンズ210は、その通常の透明基板7
bに対して、金型により一体に形成するかあるいは接着
剤により貼り付けてある。
【0030】このカップリングレンズ210は、図3に
おけるカップリングレンズ3cの役割を果たすものであ
る。このようにすることで、部品点数を削減できるとと
もに、発光装置と受光装置と、光ファイバの端面の間隔
をさらに小さくできるので、光送受信装置1の小型化を
さらに図ることができる。これは、平板状の偏光性ホロ
グラム光学素子7と、ホロレンズであるカップリングレ
ンズ210がともに平板状であるためである。本発明の
実施の形態においては、平板状の偏光分離素子として、
持った光の波長以下の微小ピッチによる電磁気的効果を
利用した構造性複屈折性の素子も利用することができ
る。すなわち、図10のように構造性複屈折をもつ部分
Aと複屈折のない部分Bをピッチdで形成する。構造性
複屈折をもつ部分Aはピッチrを光の波長以下に構成す
ると、常光と異常光に対して異なる屈折率を有するよう
になる。ここで部分Bを透過する光と部分Aを透過する
光の位相差を常光で2π、異常光でπになるように高さ
hとピッチrを選んでおけば常光では屈折率の差を感じ
なく、異常光ではピッチdの屈折率の差を感じて回析す
る。上述したような光送受信装置は、たとえば次世代の
コンスーマー光ネットワーク、特に光ホームネットワー
クに最適である。
【0031】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れない。上述した実施の形態では、本発明の光送受信装
置が、家庭用の制御系あるいはマルチメディア系のネッ
トワークの構築に用いられている。しかしこれに限ら
ず、自動車、飛行機、船等の移動体内における各種情報
のやり取りを行うための通信系統等にも本発明の光送受
信装置が適用できる。また発光装置としてレーザダイオ
ードのようなレーザ発光源を用いているが、そのレーザ
発光源の使用する波長は、650nmに限らず他の波長
領域を用いることも勿論可能である。そして発光装置と
してはレーザ発光源に限らず他の種類の発光源を用いる
ことも勿論可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
部品点数の削減とともにより小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光送受信装置が適用できる一例とし
て、家庭内における制御系やマルチメディア系の情報通
信に用いられている例を示す図。
【図2】本発明の光送受信装置が機器と機器の間に配置
されている一例を簡単に示す図。
【図3】本発明の光送受信装置の好ましい実施の形態を
示す図。
【図4】図3の光送受信装置に用いられている平板状の
偏光分離素子としての偏光性ホログラム光学素子の構造
を示す図。
【図5】図4のホログラム光学素子の原理を示す図。
【図6】本発明の偏光分離素子の別の実施の形態とし
て、偏光性ホログラム光学素子の別の形態を示す図。
【図7】本発明の光送受信装置の別の実施の形態を示す
図。
【図8】図7の光送受信装置に用いられている平板状の
偏光分離素子を示す平面図。
【図9】図8の偏光分離素子の構造を示す断面図。
【図10】偏光分離素子の構造を示す図。
【図11】従来の2本の光ファイバを用いた光送受信装
置を示す図。
【図12】従来の1本の光ファイバとハーフミラー等を
用いた光送受信装置を示す図。
【図13】図11の従来の光送受信装置におけるハーフ
ミラーの光の効率を示す図。
【図14】従来の偏光ビームスプリッタを用いた場合の
光の効率を示す図。
【符号の説明】
1・・・光送受信装置、7・・・偏光性ホログラム光学
素子(平板状の偏光分離素子)、7a・・・複屈折性基
板、7b・・・通常の透明基板、11・・・光ファイバ
(単一の光伝送路)、101・・・発光装置(発光手
段)、102・・・受光装置(受光手段)、S1・・・
送信光、S2・・・受信光、L1・・・常光、L2・・
・異常光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥海 洋一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 大久保 賢一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H037 AA01 BA03 BA12 CA11 CA33 2H047 BB05 5F041 EE03 FF14 5F088 BB01 JA11 JA14 5K002 AA05 BA02 BA31 DA42 FA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一の光伝送路を用いて送受信する光送
    受信装置において、 直線偏光の送信光を発生する発光手段と、 単一の光伝送路から送られてくる受信光を受光する受光
    手段と、 発光手段と受光手段と、単一の光伝送路の端部の間に配
    置されて、発光手段から単一の光伝送路に導かれる送信
    光と、単一の光伝送路から送られてくる受信光とを分離
    する平板状の偏光分離素子と、を備えることを特徴とす
    る光送受信装置。
  2. 【請求項2】 平板状の偏光分離素子は、偏光性ホログ
    ラフィク光学素子である請求項1に記載の光送受信装
    置。
  3. 【請求項3】 平板状の偏光分離素子は、構造複屈折素
    子を有する請求項2に記載の光送受信装置。
  4. 【請求項4】 平板状の偏光分離素子には、集光機能を
    有するホロレンズを有する請求項2に記載の光送受信装
    置。
  5. 【請求項5】 ホロレンズは、形成または貼り付けるこ
    とで設けられている請求項4に記載の光送受信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001004878A (ja) * 1999-06-23 2001-01-12 Sharp Corp 光送受信モジュール及び光ケーブル並びにそれらを用いた1芯双方向光通信システム
US6867848B2 (en) 2000-03-30 2005-03-15 Canon Kabushiki Kaisha Supporting structure of optical element, exposure apparatus having the same, and manufacturing method of semiconductor device
KR100782799B1 (ko) * 2000-06-30 2007-12-06 삼성전자주식회사 광을 이용한 양방향 신호 전송장치

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