JP2000063676A - ワックス組成物 - Google Patents

ワックス組成物

Info

Publication number
JP2000063676A
JP2000063676A JP10260799A JP26079998A JP2000063676A JP 2000063676 A JP2000063676 A JP 2000063676A JP 10260799 A JP10260799 A JP 10260799A JP 26079998 A JP26079998 A JP 26079998A JP 2000063676 A JP2000063676 A JP 2000063676A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wax
isoparaffin
compsn
paraffin
wax composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10260799A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemitsu Kamatari
重光 釜足
Hirokazu Kanzaki
廣和 神崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Seiro Co Ltd
Original Assignee
Nippon Seiro Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Seiro Co Ltd filed Critical Nippon Seiro Co Ltd
Priority to JP10260799A priority Critical patent/JP2000063676A/ja
Publication of JP2000063676A publication Critical patent/JP2000063676A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然の蜜蝋に類似した物性を有するワックス
組成物を提供することにある。 【解決手段】 炭化水素から構成されるワックス組成物
であって、イソパラフィンを主成分としてなるワックス
組成物であり、炭素数は20〜60であり、融点が30
〜70℃であり、かつ25℃における針入度が20〜7
0であるワックス組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は天然の蜜蝋に類似した物
性を有するワックス組成物に関する。
【0002】
【従来技術】蜜蝋はミツバチの巣から採集されるのであ
るが、ミツバチには多くの種類があり、世界各地に分布
している。現在、養蜂事業で飼育されているミツバチは
大別してヨーロッパ系とアジア系があり、ヨーロッパ系
ミツバチは高酸価蜜蝋を分泌し、アジア系ミツバチから
は低酸価蜜蝋が得られる。
【0003】従来、蜜蝋の用途としては、化粧品用、医
薬用、ロウソク用、靴クリーム、繊維油剤、製菓材料、
模型材料、皮革の仕上げ剤、絶縁材料蝋紙、楽器、接木
用蝋材印刷用、鋳型用品の製造果物のワックスコーティ
ング、各種グリース、スキーワックス、蝋けつ染等が挙
げられる。
【0004】蜜蝋の代替品としては、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、ラノリ
ン、牛脂の硬化油、米ぬか蝋等が用いられているが、蜜
蝋の持つ柔軟性、伸び、融点等の物性において一長一短
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】蜜蝋は世界各地で生産
されるが、蜜蝋には特有の臭気があり、その臭気も産
地、ミツバチの種、花の種類によってもさまざまであ
り、化粧品用には使用しづらいと言う欠点があった。
【0006】その対策として、水蒸気蒸留、減圧下脱臭
等が行なわれているが、高温で処理するため、変質着色
し、十分な脱臭は見られず、化粧品で特に問題となる
“匂いの戻り現象”が生じたり、満足の結果が得られて
ないのが現状である。
【0007】また、天然産であるため、年間の生産量は
気候の変化に左右され、供給が不安定且つ高価となって
いる。
【0008】これらの理由により、蜜蝋に代わって、低
廉で安定供給し得るものの開発が嘱望されている。前記
したような代替品が提案されているが、天然の蜜蝋特有
の可撓性、なめらかさが乏しく、化粧品原料として使用
した場合、伸び、軟らかさが極めて劣り、また医薬品に
使用した場合、乳化性、耐水性に劣る等の欠点を有する
ものであり、いずれも天然の蜜蝋の特性には遠く及ばな
いものであった。
【0009】本発明はこのような従来技術の有する問題
点に鑑み、蜜蝋に類似する物性を有しかつ安定供給可能
な安価なワックス組成物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは炭化水素か
ら構成されるワックス組成物であって、イソパラフィン
を主成分として含有することにより、上記目的を達成す
ることができることを知見し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明のワックス組成物はイソ
パラフィンを主成分とするワックス組成物であり、イソ
パラフィンを主成分とすることにより、可撓性、なめら
かさを有し、化粧品原料に欠かせない伸び、柔軟性を有
しているものである。
【0012】また、このワックス組成物は、石油留分よ
り得られたもので無味、無臭であり、化粧品に問題とな
る“匂いの戻り現象”はなく、また外観も白色で蜜蝋よ
り優れているものである。
【0013】本発明のワックス組成物の炭素数は20〜
60のものが好ましい。炭素数が20未満であるとイソ
パラフィンの含有率が低下するので好ましくない。ま
た、炭素数が60を越えると融点が高くなり、可撓性が
低下するので好ましくない。
【0014】本発明のワックス組成物の融点が30〜7
0℃であることが好ましい。融点が30℃未満であると
油状成分が増加し、油の滲み出しを生ずるので好ましく
ない。また、融点が70℃を越えると硬くなり、なめら
かさが低下するので好ましくない。
【0015】本発明のワックス組成物の針入度(25
℃)は20〜70であることが好ましい。針入度が20
以下であると硬くなりすぎ、滑らかさが低下するので好
ましくない。針入度が70以上になると柔らかくなり、
油状物質を生ずるので好ましくない。
【0016】本発明の炭化水素の組成はイソパラフィン
の割合が60〜100重量部、ノルマルパラフィンの割
合が0〜40重量部であるのが好ましい。イソパラフィ
ンの割合が60重量部以下であると可撓性が乏しくな
り、脆くなるので好ましくない。イソパラフィンの割合
が100重量部に近づくほど滑らかさが増し、ワックス
組成物としては好ましい物性となる。ノルマルパラフィ
ンの割合が40重量部以上になると脆くなるので好まし
くない。
【0017】本発明のワックス組成物の製造法としては
尿素脱蝋法、溶剤分別法、蒸留分別法等がある。以下に
製造法について説明する。 尿素脱蝋法:尿素にノルマルパラフィンを付加させ
て、イソパラフィンを分離する製造法である。 溶剤分別法:石油留分より得られるスラックワックス
を溶剤中に溶解させた後、徐々に冷却して結晶を析出さ
せる。結晶物を除去し、抽出物を取得してイソパラフィ
ンを得る。 蒸留分別法:石油ワックスを蒸留により、パラフィン
ワックス留分を分留して、残渣を取得してイソパラフィ
ンを得る。 上記の製造法で得られたワックス組成物を水素添加、活
性炭処理、活性白土処理、フルフラール溶剤抽出、珪藻
土または硫酸洗浄等で精製して、本発明のワックス組成
物を得る。。
【0018】本発明のワックス組成物には、その好適な
特性に悪影響を与えない限りにおいて、石油ワックス
(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、ペトロラタム、ラノリン、セレシン等)、動植物蝋
(カルナバ蝋、米糠蝋、密蝋、キャンデリラ蝋、ライス
ワックス、ホホバ油、ラノリン等)、合成ワックス(ポ
リエチレンワックス、フィシャートプシーワックス、エ
ステルワックス等)、酸化ワックス(酸化パラフィンワ
ックス、酸化マイクロクリスタリンワックス、酸化ポリ
エチレンワックス、酸化オレフィン等)を配合すること
ができる。
【0019】尚、上記成分以外にも、必要に応じて、顔
料、染料等の着色剤および香料を混合することができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。尚、部は重量部である。 <ワックスの製造例>本発明のワックス組成物を以下の
通り調整した。 <製造例1>パラフィンワックス(融点:69℃、イソ
パラフィン含有率:12%)を原料とし、分子蒸留装置
を用いて高真空(絶対圧で0.005Torr以下)、
高温(120℃〜170℃)下で温度を段階的に上昇し
ながら処理し、留出分を除去して、収率10%のワック
ス組成物を得た。該ワックスを水素添加精製装置にて、
温度270℃、圧力70kgf/cmで3時間水素添
加を行ない本発明のワックス組成物を得た。ワックス
組成物の融点は63℃であり、炭素数の範囲はC25
〜C50であり、且つイソパラフィン含有率は72%で
あった。 <製造例2>潤滑油留分を除いたスラックワックス(融
点:52℃、イソパラフィン含有率:25%)を原料と
し、溶剤(ベンゼン)に溶解後、尿素を添加し、40℃
で3時間攪拌混合を行なった。その後、濾過機で尿素に
付加したノルマルパラフィンを除去した。濾液の溶剤を
除去し、イソパラフィンの濃縮物を得た。さらにイソパ
ラフィン濃縮物とMEKと溶融混合した後、徐々に冷却
してイソパラフィンの結晶を析出させた。結晶物を濾別
し、溶剤を除去して、収率24%のワックス組成物を取
得した。該ワックスを水素添加精製装置にて、温度23
0℃、圧力50kgf/cmで4時間水素添加を行な
い、本発明のワックス組成物を得た。ワックス組成物
2の融点は48℃であり、炭素数の範囲はC22〜C4
5であり、且つイソパラフィン含有率は88%であっ
た。
【0021】これらワックス組成物を用いた化粧品の実
施例を以下に示す。 <実施例1> 上記に示す配合処方に従って、ハンドクリームを作成し
た。即ち、A成分及びB成分を80℃に加熱し、それぞ
れ良く混練りした後、A成分をB成分に徐々に加え乳化
し、攪拌冷却しハンドクリームを作成した。
【0022】<実施例2、比較例1〜2および参考例1
>実施例1と同様の方法で、ワックス組成物の代わり
にワックスの種類を変えて、ハンドクリームの作成を行
なった。表1にワックス組成物とその物性を、表2に評
価結果を示した。
【0023】 備考1)ワックスの内容 ワックス組成物:日本精蝋株式会社製(試作品EM
W−0013) ワックス組成物:日本精蝋株式会社製(試作品EM
W−0003) パラフィンワックス135:日本精蝋株式会社製 ワセリン:ウィトコケミカル製(WHITE PRO
TOPETl−S) 蜜蝋:セラリカ野田製(晒し蜜蝋) 備考2)MEK:メチルエチルケトンを表わす。 IPA:イソプロピルアルコールを表わす。 溶剤溶解性テストの判定基準 ◎良好に分散している ○分散している △やや分
散不良 ×分散極めて不良
【0024】 評価テストの判定基準 乳化分散性 ◎良好に分散している ○分散している △やや分散不
良 ×分散極めて不良 伸び ◎極めて良好である ○良好である △やや良好
×伸びがない ベトツキ感 ◎極めてさらっとしている ○さらっとしている △や
やベトツク ×ベトツク 油の滲み ◎全く滲みがない ○滲み出しがない △やや滲み出し
がある ×滲み出しが多い
【0025】表2の結果より、本発明のワックス組成物
は化粧料として使用した時、乳化分散性、伸び、滑らか
さが明らかに優れていることが判る。また、参考例1か
ら判るように本発明のワックス組成物は蜜蝋と同等の効
果を有することも判る。
【0026】
【発明の効果】本発明のワックス組成物は天然の蜜蝋の
優れた可撓性およびなめらかさを有し、かつ前記の如
く、溶剤溶解性、分散性、乳化性を有することから、次
のような用途展開が可能である。
【0027】本発明のワックス組成物の用途としては、
化粧品用(クリーム、口紅、ヘヤークリーム、眉墨、ア
イシャドウ、ポマード、チック、パック、シャンプー、
リンス)、医薬用(軟膏、座薬、乳剤、外科用包帯材、
湿布剤)、文房具用(クレヨン、クレパス、鉛筆、カー
ボン紙)、艶出し用(木材、家具、皮革、自動車、紙、
菓子、繊維)、ロウソク用、靴クリーム、繊維油剤、製
菓材料、模型材料、彫刻材料、皮革仕上げ剤、絶縁材料
蝋紙、楽器、接木用蝋材印刷用、鋳型用品の製造果物の
ワックスコーティング、各種グリース、スキーワック
ス、蝋けつ染、ポリシュ、カーワックス、金属加工油、
ゴム老化防止剤、タイヤ、接着剤、加工紙、蓄熱剤、農
薬、肥料、研磨剤用(金属、ステンレス)、油滑剤(グ
リース、離型剤、塗料)、歯科用デンタルワックス等が
挙げられる。
【0028】以上の如く、本発明のワックス組成物は多
岐の用途にわたり使用可能あり、従来の蜜蝋の代替品で
は不可能であった用途にも好適に使用でき、社会的、文
化的にも貢献し得るものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素から構成されるワックス組成物
    であって、イソパラフィンを主成分としてなるワックス
    組成物。
  2. 【請求項2】 炭化水素の炭素数は20〜60であり、
    融点が30〜70℃であり、かつ25℃における針入度
    が20〜70である請求項1のワックス組成物。
  3. 【請求項3】 炭化水素の組成はイソパラフィンの割合
    が60〜100重量部、ノルマルパラフィンの割合が0
    〜40重量部である請求項1のワックス組成物。
JP10260799A 1998-08-12 1998-08-12 ワックス組成物 Withdrawn JP2000063676A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10260799A JP2000063676A (ja) 1998-08-12 1998-08-12 ワックス組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10260799A JP2000063676A (ja) 1998-08-12 1998-08-12 ワックス組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000063676A true JP2000063676A (ja) 2000-02-29

Family

ID=17352915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10260799A Withdrawn JP2000063676A (ja) 1998-08-12 1998-08-12 ワックス組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000063676A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2847261A1 (fr) * 2002-11-14 2004-05-21 Totalfinaelf France Composition de paraffines et leur utilisation pour la fabrication de bougies
JP5999743B1 (ja) * 2016-03-10 2016-09-28 株式会社大文字洋紙店 紙状燃焼体
JP2017160408A (ja) * 2016-08-01 2017-09-14 株式会社大文字洋紙店 紙状燃焼体
JP2018162536A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 株式会社大文字洋紙店 不織布燃焼体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2847261A1 (fr) * 2002-11-14 2004-05-21 Totalfinaelf France Composition de paraffines et leur utilisation pour la fabrication de bougies
WO2004046250A1 (fr) * 2002-11-14 2004-06-03 Totalfinaelf France Compositions de paraffines et leur utilisation pour la fabrication de bougies. Invention
JP5999743B1 (ja) * 2016-03-10 2016-09-28 株式会社大文字洋紙店 紙状燃焼体
JP2017160408A (ja) * 2016-08-01 2017-09-14 株式会社大文字洋紙店 紙状燃焼体
JP2018162536A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 株式会社大文字洋紙店 不織布燃焼体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6042318A (ja) 化粧−薬学用油成分
EP0046723A1 (en) Isomerization of jojoba oil, products thereof and resultant compositions
US5460808A (en) Mascara composition
CA2452298A1 (fr) Substitut de lanoline, son procede d'obtention et ses applications
KR20110088179A (ko) 유중수형 눈 화장용 화장료 조성물
JP2000063676A (ja) ワックス組成物
JPH0413608A (ja) ステロールエステル化物
WO2014166614A1 (de) Lösemittelhaltige pasten
KR101848476B1 (ko) 제거하기 편리한 수성 에나멜 조성물 및 그 제조방법
JPS5914019B2 (ja) エステル化生成物及びこれらを含む化粧料
US2200390A (en) Processes of extracting and refining glycerides and products resulting therefrom
US5601810A (en) Mascara composition
KR20000029177A (ko) 화장용 파우더, 및 피부와 점막으로부터 메이크업을제거하거나 피부와 점막을 세정하기 위한 그의 용도
JPS5921608A (ja) 化粧料
JPS59167508A (ja) 化粧料
JPH025724B2 (ja)
KR102462996B1 (ko) 입술 각질 제거용 화장료 조성물
JPH09175947A (ja) 育毛剤組成物
JP2000119146A (ja) 頭髪化粧品用ワックス組成物
JPH0557966B2 (ja)
JPH09208439A (ja) 化粧料
WO2023166204A1 (fr) Composition cosmetique applicable sur la peau a base d'un melange volatil d'alcanes
US1037425A (en) Hair-tonic and method of compounding same.
CN108024945B (zh) 含蜡的低黏度眼部彩妆组成物
JPS5892605A (ja) 変性密蝋からなる化粧品用基剤

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20051101