JP2000063364A - イミダゾロンおよびイミダゾリジノン誘導体の合成中間体および製造法 - Google Patents

イミダゾロンおよびイミダゾリジノン誘導体の合成中間体および製造法

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JP2000063364A
JP2000063364A JP10228003A JP22800398A JP2000063364A JP 2000063364 A JP2000063364 A JP 2000063364A JP 10228003 A JP10228003 A JP 10228003A JP 22800398 A JP22800398 A JP 22800398A JP 2000063364 A JP2000063364 A JP 2000063364A
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Katsumi Ito
克己 伊藤
Tomoyuki Kitazaki
智幸 北崎
Yoshihiro Matsushita
義弘 松下
Hiroshi Hosono
博士 細野
Hiroyuki Mitsutera
弘幸 光寺
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】抗真菌作用を有するイミダゾロンおよびイミダ
ゾリジノン誘導体を製造する方法ための合成中間体およ
びその製造法を提供する。 【解決手段】式: 【化1】 [式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
1は水素原子または低級アルキル基を、R2は置換基を有
していてもよい脂肪族もしくは芳香族炭化水素基または
置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示し、R3
は式CH2Y(式中、Yは水酸基またはハロゲン原子を
示す。)で表わされる基または保護されていてもよいホ
ルミル基を示す。]で表される化合物またはその塩、そ
の製造法およびこれを用いて抗真菌作用を有するイミダ
ゾロンまたはイミダゾリジノン誘導体を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗真菌作用を有する
イミダゾロンおよびイミダゾリジノン誘導体の製造法お
よびその合成中間体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでに抗真菌作用を有する種々のア
ゾール系化合物が知られている。たとえば、ヨーロッパ
特許出願公開第567982号(特開平6−29374
0号に対応)公報には、式:
【化19】 (式中、Ar1は置換フェニル基を示し、R1およびR2
は同一または異なって水素原子または低級アルキル基を
示すか、あるいは連結して低級アルキレン基を形成して
もよく、R3は炭素原子を介して結合する基を示し、R4
は水素原子またはアシル基を示し、X1は窒素原子また
はメチン基を示し、XおよびZは同一又は異なって窒素
原子または低級アルキル基で置換されていてもよいメチ
ン基を示す。)で表されるアゾール化合物またはその塩
が、また上記公報中および特開平8−104676号公
報には、式:
【化20】 (式中、Ar2はハロゲン化フェニル基を、R5は置換基
を有していてもよい脂肪族もしくは芳香族炭化水素基ま
たは置換基を有していてもよい芳香族複環基を示し、
(R)は立体配置を示す)で表されるイミダゾロン誘導
体が好ましい一群の化合物(以下、化合物(B)という
こともある)として例示されており、さらにその製造法
として(R)−乳酸誘導体を出発原料とする合成法が記
載されている。
【0003】また、ヨーロッパ特許出願公開第6876
72号(特開平8−253452号公報に対応)には、
上記した式(B)で表されるイミダゾロン誘導体の製造
法として、(S)−乳酸誘導体を出発原料とする合成法
が記載されている。さらに上記した特開平8−1046
76号公報には式:
【化21】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表わされる
イミダゾリジノン誘導体が好ましい一群の化合物[以下
化合物(C)ということもある。]として例示されてお
り、さらにその製造法として上記化合物(B)を還元反
応に付す合成法が記載されている。さらに、WO 96
25410A1(特開平9−183769号公報)に
は、式:
【化22】 (式中、Ar3は置換されていてもよいフェニル基を、
6およびR7は同一または異なって、水素原子または低
級アルキル基を、あるいはR6とR7が相合わさって低級
アルキレン基を、R8は水素原子またはアシル基を、X2
は窒素原子またはメチン基を、AはX=Z(XおよびZ
は同一または異なって、窒素原子または低級アルキル基
で置換されていてもよいメチン基を示す。)または低級
アルキル基で置換されていてもよいエチレン基を、nは
0−2の整数を、Azは置換されていてもいアゾリル基
を示す。)で表される抗真菌活性を有するアゾール化合
物またはその塩が開示されており、式:
【化23】 (式中、各記号は前記と同意義である)で表わされるイ
ミダゾロン誘導体が好ましい一群の化合物[以下化合物
(E)ということもある]として例示されており、さら
にその製造法として、(R)−乳酸誘導体または(S)
−乳酸誘導体を出発原料とする合成法が記載されてい
る。さらに上記したWO9625410A1(特開平9
−183769号公報に相当)には式:
【化24】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表わされる
イミダゾリジノン誘導体が好ましい一群の化合物[以下
化合物(F)ということもある。]として例示されてお
り、さらにその製造法として、上記化合物(E)を還元
反応に付す合成法が記載されている。上記公報には、た
とえば式:
【化25】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表わされる
化合物と式:
【化26】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表わされる
化合物とを反応させることにより、イミダゾロン誘導体
である化合物(B)および(E)を製造する方法が記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記、化合物(B)お
よび(E)を製造する方法は、塩基性条件下で反応を行
うため原料および生成物の一部が分解し、目的物(B)
および(E)の収率は十分満足できるものではない。特
に、R5に塩基性条件下で不安定な基を含んでいる場合
は副生物が生成するため目的物の精製が煩雑であり、ま
た収率も十分満足できるものではない。一方、イミダゾ
リジノン誘導体(C)および(F)の製造法としては、
たとえば上記した化合物(B)および(E)を接触還元
する合成法が上記公報に記載されているが、本合成法は
自体高価な金属触媒(パラジウム−炭素など)を用いる
必要があることから経済的に十分満足できるものとは言
い難い。本発明は真菌症治療剤として有用な式(B)、
(C)、(E)および(F)で表わされるイミダゾロン
およびイミダゾリジノン誘導体の簡便かつ経済的な合成
法およびその合成中間体を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(1)式:
【化27】 [式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
1は水素原子または低級アルキル基を、R2は置換基を有
していてもよい脂肪族もしくは芳香族炭化水素基または
置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示し、R3
は式−CH2Y(式中、Yは水酸基またはハロゲン原子
を示す。)で示される基または保護されていてもよいホ
ルミル基を示す。]で表される化合物またはその塩、
(2)式:
【化28】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
は水素原子または置換されていてもよいベンジル基を、
1は水素原子または低級アルキル基を、R3'はヒドロ
キシメチル基または保護されたホルミル基を示す。)で
表される化合物またはその塩、(3)式:
【化29】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
1は水素原子または低級アルキル基を、R2は置換基を有
していてもよい脂肪族もしくは芳香族炭化水素基または
置換基を有していてもよい芳香族複素環基を、R3''
保護されていてもよいホルミル基を示す。)で表される
化合物またはその塩を閉環反応に付すことを特徴とする
式:
【化30】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表される化
合物またはその塩の製造法、(4)式:
【化31】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
1は水素原子または低級アルキル基を、R2は置換基を有
していてもよい脂肪族もしくは芳香族炭化水素基または
置換基を有していてもよい芳香族複素環基を、Yは水酸
基またはハロゲン原子を示す。)で表わされる化合物ま
たはその塩を閉環反応に付すことを特徴とする式:
【化32】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表わされる
化合物またはその塩の製造法、(5)式:
【化33】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
1は水素原子または低級アルキル基を示す。)で表わさ
れる化合物またはその塩と式:
【化34】 (式中、Rは水素原子または置換されていてもよいベン
ジル基を、R3'はヒドロキシメチル基または保護された
ホルミル基を示す。)で表される化合物とを反応させる
ことを特徴とする式:
【化35】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表される化
合物またはその塩の製造法、(6)式:
【化36】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
は水素原子または置換されていてもよいベンジル基を、
1は水素原子または低級アルキル基を、R3'はヒドロ
キシメチル基または保護されたホルミル基を示す。)で
表される化合物またはその塩を、必要により脱ベンジル
化を行った後式:
【化37】 (式中、R2は置換基を有していてもよい脂肪族もしく
は芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい芳
香族複素環基を、Yaは脱離基を示す。)で表わされる
化合物または式:
【化38】 (式中、R2は前記と同意義である。)で表される化合
物と反応させることを特徴とする式:
【化39】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表される化
合物またはその塩の製造法、(7)式:
【化40】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
1は水素原子または低級アルキル基を、R2は置換基を有
していてもよい脂肪族もしくは芳香族炭化水素基または
置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示す。)で
表わされる化合物またはその塩とハロゲン化剤とを反応
させることを特徴とする式:
【化41】 (式中、Y’はハロゲン原子を示し、他の記号は前記と
同意義である。)で表わされる化合物またはその塩の製
造法、および(8)式:
【化42】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
1は水素原子または低級アルキル基を示す。)で表わさ
れる化合物またはその塩とオルトギ酸低級アルキルエス
テルおよびアルカリ金属アジドとを反応させることを特
徴とする式:
【化43】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表わされる
化合物またはその塩の製造法、に関する。
【0006】上記式(I)、(Ia)、(Ib)、(I
c)、(Id)、(Ie)、(II)、(III)、
(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)および(I
V)中、Arで示される「置換されていてもよいフェニ
ル基」における置換基としては、たとえば、ハロゲン、
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲン化低
級(C1-4)アルキル基、ハロゲン化低級(C1-4)アル
コキシ基、低級(C1-4)アルキルスルホニル基および
ハロゲン化低級(C1-4)アルキルスルホニル基などが
挙げられる。該置換基は、好ましくはハロゲン(例、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)等であり、特に好ましく
はフッ素である。置換基の数は1ないし3個が好まし
く、さらに好ましくは1または2個である。Arとして
はたとえばハロゲン化フェニル基、ハロゲン化低級(C
1-4)アルキルフェニル基、ハロゲン化低級(C1-4)ア
ルコキシフェニル基、低級(C1-4)アルキルスルホニ
ルフェニル基およびハロゲン化低級(C1-4)アルキル
スルホニルフェニル基などが挙げられる。ハロゲン化フ
ェニル基の例としては、フッ素、塩素、臭素、よう素等
から選ばれる1−3個のハロゲン原子を有するフェニル
基、たとえば2,4−ジフルオロフェニル、2,4−ジ
クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフ
ェニル、2−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、
2−フルオロ−4−クロロフェニル、2−クロロ−4−
フルオロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニ
ル、4−ブロモフェニルなどが挙げられ、とりわけ1−
2個のフッ素原子で置換されたフェニル基が好ましい。
ハロゲン化低級(C1-4)アルキルフェニル基として
は、たとえば4−トリフルオロメチルフェニルが挙げら
れる。
【0007】ハロゲン化低級(C1-4)アルコキシフェ
ニル基としてはたとえば4−トリフルオロメトキシフェ
ニル、4−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキ
シ)フェニル、4−(2,2,2−トリフルオロエトキ
シ)フェニル、4−(2,2,3,3,3−テトラフル
オロプロポキシ)フェニルなどが挙げられる。低級(C
1-4)アルキルスルホニルフェニル基としては、たとえ
ば4−メタンスルホニルフェニルなどが挙げられる。ハ
ロゲン化低級(C1-4)アルキルスルホニルフェニル基
としては、たとえば4−(2,2,2−トリフルオロエ
タンスルホニル)フェニル、4−(2,2,3,3−テ
トラフルオロプロパンスルホニル)フェニル、4−
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンスルホ
ニル)フェニルなどが挙げられる。Arとしてはとりわ
け1ないし2個のハロゲンで置換されたフェニル基、た
とえば2,4−ジフルオロフェニル、2,4−ジクロロ
フェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニ
ル、2−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、2−
フルオロ−4−クロロフェニル、2−クロロ−4−フル
オロフェニル、4−ブロモフェニルなどが好ましく、こ
のうち特に2−フルオロフェニル、2,4−ジフルオロ
フェニルが好ましい。R1としては低級アルキル基が好
ましく、その例としてはたとえばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチルの直鎖もしくは分枝状の炭素数
1−4のアルキル基が挙げられ、なかでもメチルが好ま
しい。
【0008】上記式(I)、(Ia)、(Ib)、(I
c)、(Id)、(Ie)、(III)、(III
a)、(VI)および(VII)中、R2で示される
「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」におけ
る「脂肪族炭化水素基」としては、たとえばアルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基が
あげられる。 該アルキル基としては、たとえば直鎖も
しくは分枝状の炭素数1−12のアルキル基があげら
れ、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ド
デシルなどが挙げられ、とりわけ炭素数1−4の低級ア
ルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル等)が好ましい。 該シクロアルキル基として
は、たとえば炭素数3〜8のものが挙げられ、具体的に
は、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオク
チルなどが挙げられ、とりわけ炭素数3〜6のシクロア
ルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル等)が好ましい。 該アルケ
ニル基としては、たとえば炭素数2−4のものが挙げら
れ、具体的には、ビニル、プロペニル、ブテニルなどが
挙げられ、とりわけ炭素数2〜3のアルケニル基(例、
ビニル、プロペニル等)が好ましい。 該アルキニル基
としては、たとえばエチニル、プロピニル、ブチニルな
ど炭素数2〜4のものが挙げられ、とりわけ炭素数2〜
3のアルキニル基(例、ビニル、プロピニル)が好まし
い。
【0009】R2で示される「置換基を有していてもよい
芳香族炭化水素基」における「芳香族炭化水素基」とし
ては、たとえばフェニル、ナフチル、ビフェニル、アン
スリル、インデニルなど炭素数6〜14のものが挙げら
れ、とりわけ炭素数6〜10のアリール基(例、フェニ
ル、ナフチル等)が好ましい。R2で示される「置換基
を有していてもよい芳香族複素環基」における「芳香族
複素環基」は芳香族複素環に結合している水素原子を1
個とり除いてできる基を示し、そのような芳香族複素環
はたとえば、窒素原子(オキシド化されていてもよ
い)、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を1〜数
個、好ましくは1〜4個含む5〜8員環、それらの縮合
環またはベンゼン環との縮合環を示す。このような芳香
族複素環基としては具体的には、イミダゾリル、トリア
ゾリル(1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾ
リル)、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジル、チアゾ
リル,イソチアゾリル、チアジアゾリル(1,2,4−チ
アジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−
チアジアゾリル)、チエニル、フリル、ピロリル、ピラ
ジニル、ピリミジニル、オキサゾリル、イソキサゾリル
等の芳香族複素環基およびベンズイミダゾリル、イミダ
ゾピリミジニル、イミダゾピリジニル、イミダゾピラジ
ニル、イミダゾピリダジニル、ベンゾチアゾリル、キノ
リル、イソキノリル、キナゾリニル、インドリル等の縮
合芳香族複素環基が挙げられる。芳香族複素環基として
は、とりわけ窒素原子、硫黄原子、酸素原子から任意に
選ばれる1−3個のヘテロ原子を含有する5もしくは6
員の芳香族複素環基(例、イミダゾリル、トリアゾリ
ル、チアゾリル、チアジアゾリル、チエニル、フリル、
ピリジル、ピリミジル等)が好ましい。
【0010】R2に関し、「置換基を有していてもよい脂
肪族もしくは芳香族炭化水素基または置換基を有してい
てもよい芳香族複素環基」における置換基としてはたと
えば、水酸基、エステル化されていてもよいカルボキシ
ル基(例、カルボキシ;メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ルなどの炭素数1−6のアルコキシカルボニル基等)、
ニトロ、アミノ、アシルアミノ基(例、アセチルアミ
ノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノなどの炭素数
1−10のアルカノイルアミノ基等)、炭素数1−10
のアルキル基でモノもしくはジ置換されたアミノ基
(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、ジブチルアミノ等)、置換されていてもよい5もし
くは6員の環状アミノ基(例、ピロリジニル、モルホリ
ノ、ピペリジノ、ピラゾリジニル、パーヒドロアゼピニ
ル、ピペラジニル、4−ベンジルピペラジニル、4−ア
セチルピペラジニル、4−(4−トリフルオロメトキシ
フェニル)−1−ピペラジニル、4−[4−(1,1,
2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−1−ピ
ペラジニル、4−[4−(2,2,3,3−テトラフル
オロプロポキシ)フェニル]−1−ピペラジニル、4−
[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニ
ル]−1−ピペラジニル、4−[4−(2,2,3,
3,3−ペンタフルオロプロポキシ)フェニル]−1−
ピペラジニル、4−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−1−ピペラジニル等)、炭素数1−6のアルコキ
シ基、(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ等)、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素等)、
炭素数1−6のアルキル基(例、メチル、エチル、プロ
ピル、ブチル等)、炭素数3−6のシクロアルキル基
(例、シクロプロピル、シクロペンチル等)、炭素数6
−14のアリール基(例、フェニル、ナフチル、インデ
ニル等)、ハロゲノ−炭素数1−6のアルキル基(例、
トリフルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロエ
チル等)、ハロゲノ−炭素数1−6のアルコキシ基
(例、トリフルオロメトキシ、1,1,2,2−テトラ
フルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキ
シ、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ、2,
2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ、2,2,
3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペントキシ、
2−フルオロエトキシ等)、オキソ、チオキソ、メルカ
プト、炭素数1−6のアルキルチオ基、(例、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、炭素
数1−6のアルキルスルホニル基(例、メタンスルホニ
ル、エタンスルホニル、ブタンスルホニル等)、炭素数
1−10のアルカノイル基(例、アセチル、ホルミル、
プロピオニル、ブチリル等)、5もしくは6員の芳香族
複素環基(例、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、
1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリ
ル、テトラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキ
サゾリル、イソオキサゾリル、フラザニル、1,3,4
−チアジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,
2,5−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリ
ル、チエニル、フリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリ
ダジニル等)、縮合芳香族複素環基(例、ベンズイミダ
ゾリル、イミダゾピリミジニル、イミダゾピリジニル、
イミダゾピラジニル、イミダゾピリダジニル、ベンゾチ
アゾリル、キノリル、イソキノリル、キナゾリル、イン
ドリル等)などが挙げられ、とりわけハロゲノ−炭素数
1−6のアルコキシ基および5員の芳香族複素環基が好
ましく、中でも1,1,2,2−テトラフルオロエトキ
シ、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ、ピラ
ゾリル(例、1H−ピラゾール−1−イル)、イミダゾ
リル(例、1H−イミダゾール−1−イル)、1,2,
3−トリアゾリル(例、1H−1,2,3−トリアゾー
ル−1−イル、2H−1,2,3−トリアゾール−2−
イル)、1,2,4−トリアゾリル(例、1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル
(例、1H−テトラゾール−1−イル、2H−テトラゾ
ール−2−イル)が特に好ましい。上記した置換基の数
は好ましくは1−3個であり、さらに好ましくは1−2
個である。
【0011】R2で示される「置換基を有していてもよ
い脂肪族もしくは芳香族炭化水素基または置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基」としては、置換基を有
していてもよい芳香族炭化水素基が好ましく、とりわけ
置換基を有しているフェニル基が好ましく、中でもハロ
ゲノ−炭素数1−6のアルコキシ基で置換されたフェニ
ル基[例、4−(1,1,2,2−テトラフルオロエト
キシ)フェニル、4−(2,2,3,3−テトラフロオ
ロプロポキシ)フェニル]および5員の芳香族複素環基
で置換されたフェニル基[置換基としてピラゾリル、イ
ミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−
トリアゾリルまたはテトラゾリルを有するフェニル基、
たとえば、4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニ
ル、4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル、
4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フ
ェニル、4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−
イル)フェニル、4−(1H−1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル)フェニル、4−(1H−テトラゾール−
1−イル)フェニル、4−(2H−テトラゾール−2−
イル)フェニル]が好ましい。
【0012】上記式(I)、(Ia)、(Ic)、(I
I)および(V)中、R3およびR3"で示される「保護
されていてもよいホルミル基」における「保護されたホ
ルミル基」、およびR3'で示される「保護されたホルミ
ル基」は、ホルミル基がホルミル基の保護基として知ら
れているもので保護されたものであり、該保護されたホ
ルミル基としては通常アセタールとして知られているも
のが好ましい。このような保護されたホルミル基として
は、ジアルコキシメチル(例、ジメトキシメチル、ジエ
トキシメチル、ジプロポキシメチル、ジブトキシメチル
等)、置換されたジアルコキシメチル[例、ビス(2,
2,2−トリクロロエトキシ)メチル,ビス(ベンジル
オキシ)メチル、ビス(2−ニトロベンジルオキシ)メ
チル等]、ジアルカノイルオキシメチル(例、ジアセト
キシメチル等)、置換されていてもよい1,3−ジオキ
サン−2−イル[例、1,3−ジオキサン−2−イル、
5−メチレン−1,3−ジオキサン−2−イル、5,5
−ジブロモ−1,3−ジオキサン−2−イル、5−(2
−ピリジル)−1,3−ジオキサン−2−イル等)、置
換されていてもよい1,3−ジオキソラン−2−イル
[例、1,3−ジオキソラン−2−イル、4−(3−ブ
テニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル、4−フェ
ニル−1,3−ジオキソラン−2−イル、4−(2−ニ
トロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル、
4,5−ビス(メトキシメチル)−1,3−ジオキソラ
ン−2−イル、ベンゾ−1,3−ジオキソール−2−イ
ル等]、1,5−ジヒドロ−3H−2,4−ベンゾジオ
キセピン−3−イル、ビス(アルキルチオ)メチル
[例、ビス(メチルチオ)メチル、ビス(エチルチオ)
メチル、ビス(プロピルチオ)メチル、ビス(ブチルチ
オ)メチル、ビス(ペンチルチオ)メチル等]、ビス
(アリールチオ)メチル[例、ビス(フェニルチオ)メ
チル等]、ビス(アラルキルチオ)メチル[例、ビス
(ベンジルチオ)メチル等]、ビス(アルカノイルチ
オ)メチル[例、ビス(アセチルチオ)メチル等]、
1,3―ジチアン−2−イル、1,3―ジチオラン−2
−イル、1,5―ジヒドロ―3H−2,4−ベンゾジチ
エピン−3−イル、1,3−オキサチオラン−2−イル
などが挙げられ、なかでも式:
【化44】 (式中、R4およびR5は同一または異なってそれぞれ脂
肪族炭化水素基を示すか、またはR4とR5が結合して炭
素数2または3の低級アルキレンを示す。)で示される
基が好ましい。R4,R5で表わされる脂肪族炭化水素基
としては、炭素数1−4の低級アルキル基(例、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル等)が挙げられ、それら
の中でもメチルおよびエチルが好ましく、エチルがより
好ましい。R 4 とR5が結合して炭素数2または3の低
級アルキレンを形成する場合、該低級アルキレンとして
はエチレン、プロピレンが挙げられる。R3およびR3"
で示される「保護されていてもよいホルミル基」におけ
る「保護されたホルミル基」、およびR3'で示される
「保護されたホルミル基」としては特にジメトキシメチ
ル、ジエトキシメチル、ジプロポキシメチルなどのジ−
(C1-4)アルコキシメチル基および1,3−ジオキサ
ン−2−イル、1,3−ジオキソラン−2−イル基など
の環状基が好ましい。式(II)および(V)中、Rで示
される置換されていてもよいベンジル基としてはたとえ
ばベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジ
ル、o−ニトロベンジル、p−メチルベンジルなどが挙
げられる。中でもベンジルが好ましい。式(I)、(I
b)および(Ie)中、YおよびY’で示されるハロゲ
ン原子としては、塩素、臭素、よう素原子が挙げられ、
中でも塩素原子が好ましい。
【0013】式(VI)中、Yaで示される脱離基は式
(VI)で表わされる化合物と式(II)で表わされる
化合物(必要により脱ベンジル化したもの)とを反応さ
せる際に脱離する基であり、たとえば式: R6−O− (式中、R6は置換されていてもよいフェニル基を示
す)で表わされる基が好ましい。R6で表わされる置換
されていてもよいフェニル基としてはハロゲン、(例、
塩素、臭素等)、低級アルキル基(例、メチル、エチル
等)、ニトロで置換されていてもよいフェニル基が挙げ
られる。Yaで示される脱離基としては、フェニルオキ
シ基、クロロフェニルオキシ基、ニトロフェニルオキシ
基などが挙げられ、中でもフェニルオキシ基が好まし
い。式(I)で表わされる化合物またはその塩[以下、
化合物(I)ということもある]および式(II)で表
わされる化合物またはその塩[以下、化合物(II)と
いうこともある]は、分子内に不斉炭素原子を1個以上
有しているので2個以上の立体異性体が存在するが、そ
の立体異性体ならびにそれらの混合物のいずれも本発明
に包含されるものである。とりわけR1がメチル基であ
るとき、Arで表わされる置換されていてもよいフェニ
ル基の結合した炭素およびR1の結合した炭素のいずれ
もが(R)配置である光学活性体等が好ましい。
【0014】本発明の化合物(I)および(II)とし
ては、式(III)または式(IIIa)で表わされる
化合物またはそれらの塩[以下、化合物(III)また
は化合物(IIIa)ということもある]の好ましい具
体例として記載したもの[例、上記した式(B)、
(C)、(E)、(F)で表わされる化合物]に導き得
るものが好ましい。化合物(III)の特に好ましい具
体例としては、たとえば 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキ
シ)フェニル]−2(1H,3H)−イミダゾロン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)
フェニル]−2(1H,3H)−イミダゾロン 1−[(1R,2R)−2−(2−フルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−
(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェニ
ル]−2(1H,3H)−イミダゾロン 1−[(1R,2R)−2−(2−フルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−
(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニ
ル]−2(1H,3H)−イミダゾロン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)フェニル]−2(1H,3H)−イミダゾロン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
−2(1H,3H)−イミダゾロン 1−[(1R,2R)−2−(2−フルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−
(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニ
ル]−2(1H,3H)−イミダゾロン 1−[(1R,2R)−2−(2−フルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−
(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−2(1
H,3H)−イミダゾロン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−
2(1H,3H)−イミダゾロン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]
−2(1H,3H)−イミダゾロン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)フェニル]−2(1H,3H)−イミダゾロン などが挙げられ、化合物(IIIa)の特に好ましい具
体例としては、たとえば1−[(1R,2R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1
−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)プロピル]−3−[4−(2,2,3,3−テ
トラフルオロプロポキシ)フェニル]−2−イミダゾリ
ジノン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)
フェニル]−2−イミダゾリジリジノン 1−[(1R,2R)−2−(2−フルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−
(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェニ
ル]−2−イミダゾリジノン 1−[(1R,2R)−2−(2−フルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−
(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニ
ル]−2−イミダゾリジノン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)フェニル]−2−イミダゾリジノン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
−2−イミダゾリジノン 1−[(1R,2R)−2−(2−フルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−
(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニ
ル]−2−イミダゾリジノン 1−[(1R,2R)−2−(2−フルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−
(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−2−イ
ミダゾリジノン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−
2−イミダゾリジノン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]
−2−イミダゾリジノン 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)フェニル]−2−イミダゾリジノン などが挙げられる。
【0015】式(III)で表わされる化合物および式
(IIIa)で表わされる化合物は、たとえば次の反応
式で示される方法によって製造することができる。
【化45】 (式中、各記号は前記と同意義である。)すなわち、式
(IV)で表わされる化合物またはその塩[以下化合物
(IV)ということもある]と式(V)で表わされる化
合物[以下化合物(V)ということもある]とを反応さ
せることによって化合物(II)を製造し、ついで化合
物(II)を必要により脱ベンジル化反応に付して化合
物(IIa)とした後、式(VI)で表わされる化合物
[以下化合物(VI)ということもある]または式(V
II)で表わされる化合物[以下化合物(VII)とい
うこともある]を反応させることによって式(Ic)で
表わされる化合物またはその塩[以下、化合物(Ic)
ということもある]を製造し、 化合物(Ic)を必要
により脱保護またはハロゲン化して化合物(I)に導い
た後分子内閉環反応に付すことによって化合物(II
I)または化合物(IIIa)を製造することができ
る。
【0016】化合物(IV)と化合物(V)の反応は化
合物(IV)1モルに対して、化合物(V)を、約1〜
100モル、好ましくは約3〜20モル反応させること
によって行われる。この反応は有機金属類の存在下また
は不存在下に反応を阻害しない溶媒中もしくは無溶媒下
で行われる。反応を阻害しない溶媒としては、たとえば
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロ
パノール、1−ブタノールなどのアルコール類、ジメチ
ルスルホキシドなどのスルホキシド類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、アセトニトリルなどのニトリル類、ベンゼン、トル
エン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロ
ゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、アセタミ
ド、ジメチルアセタミド、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン、1−メチル−2−ピロリドンなどのアミ
ド類が挙げられる。これらの溶媒の中でもメタノール、
エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1
−ブタノールなどのアルコール類が好ましい。これらの
溶媒は、一種のみで用いてもよく、二種以上を適当な割
合で混合して用いてもよい。溶媒の使用量は、化合物
(IV)に対して、通常約100重量倍以下、好ましく
は約1〜50重量倍、特に好ましくは約5〜20重量倍
である。反応温度は、約40〜200℃が適切であり、
約70〜180℃が好ましい。反応時間は約1〜80時
間が適切であり、約5〜50時間が好ましい。
【0017】この反応を有機金属類の存在下に行う場合
の該有機金属類としては、たとえばチタンアルコキシド
(例、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトライ
ソブトキシド)およびイッテルビウムトリフルオロメタ
ンスルホナート等が挙げられ、中でもチタンアルコキシ
ドが好ましい。これらの有機金属類の使用量は、化合物
(IV)に対して、約0.1〜5倍量(モル比)、好ま
しくは約1〜2倍量(モル比)である。上記有機金属類
の添加方法は特に限定されない。たとえば化合物(I
V)と化合物(V)とを溶媒に加えた後に有機金属類を
添加してもよいし、有機金属類を溶媒に加えて得られる
混合液に化合物(IV)と化合物(V)とを添加しても
よい。また、溶媒に化合物(IV)と化合物(V)と有
機金属類を順次加えてもよい。化合物(II)において
Rが水素原子である化合物[以下、化合物(IIa)と
いうこともある]と化合物(VI)または化合物(VI
I)との反応は塩基の存在下または不存在下に、反応を
阻害しない溶媒中もしくは無溶媒下で行われる。本反応
において化合物(IIa)1モルに対して化合物(V
I)または化合物(VII)を約0.5〜5モル反応さ
せるのが好ましく、約0.7〜1.5モル反応させるの
がより好ましい。塩基を使用する場合、該塩基として
は、たとえば無機塩基(例、炭酸カリウム、炭酸ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等)および有
機塩基(例、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロ
ピルエチルアミン等)等が挙げられ、とりわけトリエチ
ルアミン、ピリジンなどの有機塩基が好ましい。塩基を
存在させる場合の塩基の使用量は、化合物(IIa)に
対して、約0.5〜5倍量(モル比)が好ましく、約
0.9〜2倍量(モル比)が特に好ましい。
【0018】化合物(IIa)と化合物(VI)または
化合物(VII)との反応において用いられる反応を阻
害しない溶媒としては、ジメチルスルホキシドなどのス
ルホキシド類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトニトリルなど
のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,
2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、酢酸
エチルなどのエステル類、ジメチルホルムアミド、アセ
トアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン、1−メチル−2−ピロリドンな
どのアミド類が挙げられる。これらの溶媒は一種のみで
もよく、二種以上を適当な割合で混合して用いてもよ
い。化合物(IIa)と化合物(VI)または化合物
(VII)との反応において、反応温度は約−10〜1
50℃が適切であり、約0〜120℃が好ましい。反応
時間は約0.1〜50時間が適切であり、約0.5〜3
0時間が好ましい。化合物(II)においてRが置換さ
れていてもよいベンジル基である場合は、該化合物を脱
ベンジル化反応に付すことにより、Rが水素原子である
化合物[化合物(IIa)]に導くことができる。この
脱ベンジル化反応は、ベンジル化されたアミノ基のベン
ジル基を除去する通常知られている手段により容易に行
うことができる。このような手段はたとえば「プロテク
ティブ グループス インオーガニック シンセシス、
ア ウィリー インターサイエンス パブリケーショ
ン」に記載されている。化合物(Ic)においてR3'
保護されたホルミル基である場合は必要により該ホルミ
ル基の脱保護をすることにより、式(I)中、R3がホ
ルミル基である化合物に導くことができる。この脱保護
反応はホルミル基の保護基を除去する通常知られている
手段により容易に行うことができる。このような手段は
たとえば「プロテクティブ グループス イン オーガニ
ック シンセシス、ア ウィリーインターサイエンス パ
ブリケーション」に記載されている。化合物(Ic)にお
いて、R3' がヒドロキシメチル基である化合物〔化合
物(Id)〕は、必要により、該水酸基を反応を阻害しな
い溶媒中、ハロゲン化剤によってハロゲン化することに
より、式(I)中、Yがハロゲン原子である化合物〔化
合物(Ie)〕に導くことができる。本ハロゲン化反応は
反応を阻害しない溶媒中でハロゲン化剤を作用させるこ
とによって行われる。用いられるハロゲン化剤として
は、例えば塩化チオニル、臭化チオニルなどのハロゲン
化チオニル、三塩化リン、三臭化リン、五塩化リン、オ
キシ塩化リンなどのハロゲン化リン化合物等が挙げら
れ、とりわけ塩化チオニル、オキシ塩化リンなどの塩素
化剤が好ましい。これらのハロゲン化剤は有機溶媒
(例:ベンゼン,トルエン,キシレン,クロロホルム,
ジクロロメタン,酢酸エチルなど)で希釈した溶液とし
て用いることもできる。ハロゲン化剤の使用量は化合物
(Id)に対し、約0.5〜5倍量(モル比)が好まし
く、約0.7〜3.0倍量(モル比)が特に好ましい。本
反応において、反応を阻害しない溶媒としては、ジメチ
ルスルホキシドなどのスルホキシド類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、アセトンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニ
トリル類、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジク
ロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンな
どのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル
類、ジメチルホルムアミド、アセタミド、ジメチルアセ
タミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1
−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類が挙げられ
る。これらの溶媒の中でもジメチルホルムアミド、アセ
タミド、ジメチルアセタミド、1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン、1−メチル−2−ピロリドンなどの
アミド類が好ましく、中でもジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセタミド、1−メチル−2−ピロリドンが特に
好ましい。これらの溶媒は一種のみで用いてもよく、二
種以上を適当な割合で混合して用いてもよい。二種以上
を混合する場合は、好ましい溶媒として例示したアミド
類(1種以上)を他の溶媒と組み合わせて、適当な割合
で混合して用いるのが好ましい。本ハロゲン化反応にお
いて反応温度は約−10℃〜80℃が適切であり、約1
0℃〜60℃が好ましい。反応時間は約0.1〜20時
間が適切であり、約0.5〜8時間が好ましい。
【0019】化合物(I)においてR3が保護されてい
てもよいホルミル基である化合物[化合物(Ia)]か
ら化合物(III)を製造するための分子内閉環反応は
反応を阻害しない溶媒中で酸を存在させることによって
行われる。用いられる酸としては無機酸(例、塩酸、硫
酸、硝酸等)および有機酸(例、メタンスルホン酸、ト
リフルオロメタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等)
が挙げられ、とりわけ塩酸、硫酸などの無機酸が好まし
い。これらの酸は水で希釈した水溶液として用いること
もできる。酸の使用量は、化合物(Ia)1モルに対し
約1〜20倍量(モル比)が好ましく、約1.0〜10
倍量(モル比)が特に好ましい。本反応において用いら
れる反応を阻害しない溶媒としては、水またはメタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアル
コール類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド
類、アセトニトリルなどのニトリル類、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトンなどのケ
トン類などが挙げられ、とりわけメタノールなどのアル
コール類が好ましい。これらの溶媒は一種のみで用いて
もよく。二種以上を適当な割合で混合して用いてもよ
い。化合物(Ia)の分子内閉環反応において、反応温
度は約20℃〜100℃が適切であり、約40℃〜80
℃が好ましい。反応時間は約0.5〜40時間が適切で
あり、約1〜20時間が好ましい。
【0020】化合物(I)においてYがハロゲン原子で
ある化合物〔化合物(Ie)〕から化合物(IIIa)を製造
するための分子内閉環反応は、反応を阻害しない溶媒中
で好ましくは塩基を存在させることによって行われる。
本反応において、反応を阻害しない溶媒としては、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、アセトンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニ
トリル類、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジク
ロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンな
どのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル
類、ジメチルホルムアミド、アセタミド、ジメチルアセ
タミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1
−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類が挙げられ
る。これらの溶媒は一種のみで用いてもよく、二種以上
を適当な割合で混合して用いてもよい。本反応において
用いることのできる塩基としては、たとえば無機塩基
(例、水素化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)および有機
塩基(例、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチル
アミン、ベンジルアミン、ジメチルアミノピリジン、ピ
ロリジン、N−エチルジイソプロピルアミン、ピペリジ
ン、モルホリン等)が挙げられ、とりわけトリエチルア
ミン、ジメチルアミノピリジン、ピペリジンなどの有機
塩基が好ましい。塩基を存在させる場合の塩基の使用量
は、化合物(Ie)に対して約0.5〜50倍量(モル
比)が好ましく、約0.5〜10倍量(モル比)が特に
好ましい。反応温度は約−20℃〜100℃が適切であ
り、約−10℃〜60℃が好ましい。反応時間は約0.
1〜24時間が適切てあり、約0.5〜10時間が好ま
しい。
【0021】化合物(I)においてYが水酸基である化
合物〔化合物(Id)〕から化合物(IIIa)を製造するた
めの分子内閉環反応は、反応を阻害しない溶媒中、縮合
剤の存在下に行われる。該縮合剤としては、ハロゲン化
剤と塩基の組み合わせ、もしくはアゾジカルボン酸類と
ホスフィン類の組み合わせが好ましい。縮合剤としてハ
ロゲン化剤と塩基と組み合わせて用いる場合の反応を阻
害しない溶媒としては、ジメチルスルホキシドなどのス
ルホキシド類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトンなどのケト
ン類、アセトニトリルなどのニトリル類、ヘキサンなど
の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類、酢酸エチルなどのエステル類、ジメチルホルムアミ
ド、アセトアミド、ジメチルアセタミド、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−2−ピロリ
ドンなどのアミド類が挙げられる。これらの溶媒は一種
のみで用いてもよく、二種以上を適当な割合で混合して
用いてもよい。一種のみを用いる時は、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセタミド、1−メチル−2−ピロリ
ドンなどのアミド類が好ましく、ジメチルアセタミド、
1−メチル−2−ピロリドンが特に好ましい。二種以上
を混合する場合は、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セタミド、1−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類
と、他の溶媒を組み合わせて適当な割合で混合するのが
好ましい。本反応に用いられるハロゲン化剤としては、
例えば塩化チオニル、臭化チオニルなどのハロゲン化チ
オニル、三塩化リン、三臭化リン、五塩化リン、オキシ
塩化リンなどのハロゲン化リン化合物等が挙げられ、と
りわけ塩化チオニル、オキシ塩化リンなどの塩素化剤が
好ましい。これらハロゲン化剤は有機溶媒(例、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、酢酸エチルなど)で希釈した溶液として用いること
もできる。ハロゲン化剤の使用量は化合物(Id)に対
し、約0.5〜5倍量(モル比)が好ましく、約0.7
〜3.0倍量(モル比)が特に好ましい。
【0022】本反応に用いられる塩基としてはたとえば
無機塩基(例、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)および有機塩基
(例、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミ
ン、ベンジルアミン、ジメチルアミノピリジン、ピロリ
ジン、N−エチルジイソプロピルアミン、ピペリジン、
モルホリン等)が挙げられ、とりわけトリエチルアミ
ン、ジメチルアミノピリジン、ピペリジンなどの有機塩
基が好ましい。塩基の使用量は化合物(Id)に対し、約
0.5〜50倍量(モル比)が好ましく、約0.5〜20
倍量(モル比)が特に好ましい。ハロゲン化剤と塩基の
添加順序としては、たとえば化合物(Id)の溶液に、塩
基を加えた後、ハロゲン化剤を加えてもよく、ハロゲン
化剤を加えた後に塩基を加えてもよく、また同時に両者
を加えてもよく、特に限定されないが、化合物(Id)の
溶液に、塩基を加えた後、ハロゲン化剤を加えるか、ま
たはハロゲン化剤を加えた後、塩基を加えるのが好まし
い。反応温度は約−20℃〜100℃が適切であり、約
−10℃〜60℃が好ましい。反応時間は、約0.1〜
50時間が適切であり、約1〜24時間が好ましい。化
合物(Id)から化合物(IIIa)を製造するための分子内
閉環反応をアゾジカルボン酸類とホスフィン類の組み合
わせで行う場合のアゾジカルボン酸類としては、例えば
アゾジカルボン酸ジエチルエステル、アゾジカルボン酸
ジメチルエステル、アゾジカルボン酸ジイソプロピルエ
ステル、N,N,N',N'−テトラメチルアゾジカルボキ
サミド、1,1'−(アゾジカルボニル)ジピペリジン、
N,N,N',N'−テトライソプロピルアゾジカルボキサ
ミド、1,6−ジメチル−1,5,7−ヘキサヒドロ−1,
4,6,7−テトラゾシン−2,5−ジオンなどのアゾジ
カルボン酸エステル類およびアゾジカルボン酸アミド類
があげられ、ホスフィン類としては、トリフェニルホス
フィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン
などトリアリールホスフィン類およびトリアルキルホス
フィン類があげられる。さらにアゾジカルボン酸類とホ
スフィン類の組み合わせと、同様な反応を行うことので
きる反応剤として、シアノメチレントリブチルホスホラ
ン、シアノメチレントリエチルホスホランなどのホスホ
ラン類が挙げられる。これらの反応剤は通常光延反応と
して知られている有機合成反応に用いられるものであ
り、例えば「オーガニック リアクションズ 42巻」
および「有機合成化学協会誌,55巻,631頁,19
97年」に記載されている。
【0023】本反応を阻害しない溶媒としては、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ
ーテル類、アセトンなどのケトン類、アセトニトリルな
どのニトリル類、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、
ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチルなどのエス
テル類などがあげられるこれらの溶媒は一種のみで用い
てもよく、二種以上を適当な割合で混合して用いてもよ
い。本反応に用いられるジアゾカルボン酸類とホスフィ
ン類の使用量は化合物(Id)に対して、約0.5〜5倍
量(モル比)が好ましく、約1〜2倍量(モル比)が特
に好ましい。反応温度は約0℃〜50℃が適切であり、
約10〜30℃が好ましい。反応時間は約0.1〜24
時間が適切であり、約1〜5時間が好ましい。本反応に
おいて化合物(Id)、ジアゾカルボン酸類およびホスフ
ィン類の添加順序は特に限定されない。一般式(IIIa)
中、R2が4−アミノフェニルである化合物[化合物(I
IIb)]またはその塩は、一般式(III)中、R2が4−
ニトロフェニルである式:
【化46】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表される化
合物またはその塩(以下化合物(IIId)ということ
もある)を、反応を阻害しない溶媒中で接触還元反応に
付すことにより製造することができる。本反応に用いら
れる反応を阻害しない溶媒としては、水または有機溶
媒、例えばアルコール類(例:メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノー
ル等)、エステル類(例:酢酸エチル等)、炭化水素類
(例:ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等)、
有機カルボン酸類(例:酢酸、プロピオン酸等)等の単
独または混合溶媒があげられる。本反応は通常、触媒の
存在下で行われる。触媒としては例えばパラジウム−炭
素、白金−炭素、ラネーニッケルなどの適当な金属触媒
が用いられる。本接触還元反応は常圧ないし約150kg
/cm2 程度までの圧力下、常温ないし約100℃の温度
で行われる。さらに化合物(IIIb)またはその塩は、式
(IIIa)中、R2が4−ニトロフェニルである式:
【化47】 (式中、各記号は前記と同意義である。)化合物または
その塩を、反応を阻害しない溶媒中で還元反応に付すこ
とによって製造することができる。本反応は通常、還元
剤の存在下で行われる。還元剤としては、水素と金属触
媒(例:パラジウム−炭素、白金−炭素、ラネーニッケ
ル等)の組み合わせ、ヒドラジンと金属(例:パラジウ
ム−炭素、塩化第二鉄等)の組み合わせ、金属(例:
鉄、亜鉛、すず、アルミニウムアマルガム、ラネー合金
等)と酸(例、塩酸、酢酸等)、水またはアルカリ水溶
液(例、水酸化ナトリウム水溶液等)の組み合わせ等が
あげられる。反応温度は約0〜100℃が適切であり、
約10〜40℃が好ましい。本反応に用いられる反応を
阻害しない溶媒としては、水または有機溶媒、例えばア
ルコール類(例:メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロピルアルコール、ブタノール等)、エステ
ル類(例:酢酸エチル等)、炭化水素類(例:ベンゼ
ン、トルエン、ヘキサン、キシレン等)、エーテル類
(例:テトラヒドロフラン等)、ニトリル類(例:アセ
トニトリル等)、有機カルボン酸類(例:酢酸、プロピ
オン酸等)等があげられる。これら溶媒は用いる還元剤
に応じて適宜選択、単独または混合して用いることがで
きる。一般式(IIIa)中、R2が4−アミノフェニ
ル基である化合物またはその塩[化合物(IIIb)]
は、これにオルトギ酸アルキルエステルおよび金属アジ
ドを反応させることにより、一般式(IIIa)中、R
2が4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル基
である化合物またはその塩[化合物(IIIc)]に導く
ことができる。オルトギ酸アルキルエステルとしては、
オルトギ酸メチルエステル、オルトギ酸エチルエステ
ル、オルトギ酸プロピルエステル、オルトギ酸ブチルエ
ステルなどのオルトギ酸低級(C1-4)アルキルエステ
ル類が挙げられるが、中でもオルトギ酸メチルエステ
ル、オルトギ酸エチルエステルなどのオルトギ酸(C
1-2)アルキルエステルが好ましい。金属アジドとして
はナトリウムアジドなどのアルカリ金属アジドがあげら
れるが、中でもナトリウムアジドが特に好ましい。この
反応は通常溶媒の存在下に行われる。該溶媒としては、
たとえば酢酸、プロピオン酸などの有機酸類が好まし
く、中でも酢酸が好ましい。反応温度は通常0〜150
℃、好ましくは20〜100℃である。反応時間は通常
10分〜24時間、好ましくは1〜10時間である。上
記化合物(III)、(IIIa)、(IIIb)、
(IIIc)、(IIId)、(IIIe)およびその
合成中間体である化合物(I)、(Ia)、(Ib)、
(Ic)、(Id),(Ie)、(II)および(II
a)は反応混合物から自体公知の手段、たとえば抽出、
濃縮、中和、濾過、再結晶、クロマトグラフィーなどの
手段を用いることによって単離、精製することができ
る。
【0024】化合物(I)、(Ia)、(Ib)、(I
c)、(Id),(Ie)、(II)、(IIa)、
(III)、(IIIa)、(IIIb)、(III
c)、(IIId)および(IIIe)は塩としても単
離することができ、その塩としてはたとえば無機酸
(例、塩酸,臭化水素酸、硫酸、硝酸、りん酸等)との
塩、有機酸(例、酢酸、酒石酸、クエン酸、フマール
酸、マレイン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスル
ホン酸等)との塩などが挙げられる。化合物(I)、
(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id),(Ie)、
(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、
(IIIb)、(IIIc)、(IIId)および(I
IIe)の塩は、それ自体公知の手段に従い、たとえば
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id),
(Ie)、(II)、(IIa)、(III)、(II
Ia)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)ま
たは(IIIe)で表わされる化合物に無機酸あるいは
有機酸を加えることによって製造することができる。化
合物(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(I
d),(Ie)、(II)、(IIa)、(III)、
(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(III
d)および(IIIe)は水和物でも非水和物でもよ
い。化合物(I)および(II)には前述のように少な
くとも2個の立体異性体が存在し得るが、所望によりこ
れらの異性体を個別に製造することもできる。たとえば
原料化合物(IV)の単一の異性体を用いて、上記の反
応を行うことにより、本発明の化合物(I)および(I
I)の単一の異性体を得ることができる。また、生成物
が二種以上の異性体の混合物の場合には、これを通常の
分離方法、たとえば光学活性酸(例:カンファースルホ
ン酸、酒石酸等)との塩を生成させる方法や、各種クロ
マトグラフィー、分別再結晶等の分離手段によって、そ
れぞれ異性体に分離することもできる。
【0025】本発明の製造法によって製造される抗真菌
剤として有用な化合物(III)および(IIIa)の
特に好ましい例は、前述したようにR1がメチルであ
り、Arの結合した炭素およびR1が結合した炭素がと
もに(R)−配置である光学活性体である。このような
光学活性体は、化合物(IV)においてR1がメチルで
あり、Arの結合した炭素が(R)−配置、R1が結合
した炭素が(S)−配置である光学活性オキシラン誘導
体から化学合成によって誘導される式(II)および
(I)で表わされる化合物においてArが結合した炭素
およびR1(メチル)が結合した炭素がともに(R)−
配置である光学活性合成中間体を経由して合成すること
ができる。本発明における原料化合物(IV)は自体公
知の方法、たとえばケミカル アンド ファーマシューテ
イカル ビュレタン(Chem.Pharm.Bul
l.)41巻、1035−1042頁、1993年およ
び43巻、432−440頁、1995年に記載された
方法またはそれに準じた方法によって合成することがで
きる。本発明における他の原料化合物である化合物(V
I)は自体公知の方法、たとえばケミカル アンド ファ
ーマシューテイカル ビュレタン(Chem.Phar
m.Bull.)44巻、314−327頁、1996
年およびWO9625410Aに記載された方法または
それに準じた方法によって製造することができる。
【0026】本発明の製造法により得られる化合物(I
II)、(IIIa)および(IIIc)は、低毒性で
抗真菌作用を有しているので抗真菌剤として用いること
ができる。すなわち、化合物(III),(III
a),(IIIc)は種々の真菌類例えばカンジダ属菌
[例、カンジダ アルビカンス、カンジダ ウティリ
ス、カンジダ グラブラタ、カンジダ クルセイ、カン
ジダ トロピカリス、カンジダパラプシロシス等]、ト
リコスポロン属菌[例、トリコスポロン アサヒ等]、
ヒストプラズマ属菌[例、ヒストプラズマ カプスラツ
ム等]、アスペルギルス属菌[例、アスペルギルス ニ
ガー、アスペルギルス フミガータス、アスペルギルス
フラバス等]、ペニシリウム属菌[例、ペニシリウム
マルネッフェイ等]、クリプトコッカス属菌[例、ク
リプトコッカス ネオフォルマンス等]、トリコフィト
ン属菌[例、トリコフィトン ルブルム、トリコフィト
ン メンタグロフィテス等]、ミクロスポルム属菌
[例、ミクロスポルム ギプセウム、ミクロスポルム
カニス等]、マラセチア属菌[例、マラセチア ファー
ファ等]、スポロトリックス属菌[例、スポロトリック
ス シェンキ等]、クラドスポリウム属菌[例、クラド
スポリウム カリオニ等]、ホンセカエア属菌[例、ホ
ンセカエア コンパクタ、ホンセカエア ペドロソイ
等]、フィアロホーラ属菌[例、フィアロホーラ ベル
コサ等]、リノクラジエラ属菌[例、リノクラジエラ
アクアスペルサ等]、エクソフィアラ属菌[例、エクソ
フィアラ ジェアンセルメイ等]、ワンギエラ属菌
[例、ワンギエラ デルマティティデス等]、コクシジ
オイデス属菌[例、コクシジオイデス イミティス
等]、エピデルモフィトン属菌[例、エピデルモフィト
ン フロコサム等]、パラコクシジオイデス属菌[例、
パラコクシジオイデス ブラシリエンシス等]、ブラス
トミセス属菌[例、ブラストミセス デルマティティデ
ス等]、フサリウム属菌[例、フサリウム ジメルム
等]等による哺乳動物(ヒト、家畜、家禽等)の真菌感
染症、中でも、AIDS患者、臓器移植患者、骨髄移植
患者を含むヒト(イムノコンプロマイズド患者および非
イムノコンプロマイズド患者)の真菌感染症[例、内臓
真菌症(深在性真菌症):真菌血症、呼吸器真菌症
(例、肺真菌症等)、消化器真菌症、尿路真菌症、真菌
髄膜炎等;深在性皮膚真菌症:スポロトリコーシス、ク
ロモミコーシス等;表在性皮膚真菌症:白癬(体部白
癬、股部白癬、手白癬、足白癬、頭部白癬、ケルスス禿
瘡、白癬性毛瘡等)、皮膚糸状菌による変色落屑、角質
増殖等;カンジダ症(口腔カンジダ症、皮膚カンジダ
症、カンジダ性毛瘡、慢性皮膚粘膜カンジダ症等);癜
風;マラセチア毛包炎;爪真菌症;真菌性角膜炎;全身
性真菌症;希少熱帯真菌症等]の予防、治療に用いるこ
とができる。
【0027】さらに詳しくは、化合物(III)、(I
IIa)、(IIIc)は局所および/または全身的投
与によって、例えば、カンジダ属菌による粘膜カンジダ
症(口腔カンジダ症、食道カンジダ症、非侵襲性気管支
カンジダ症、鵞口瘡、口角炎、膣カンジダ症、陰茎カン
ジダ症等)、皮膚カンジダ症(カンジダ性指間び爛症、
カンジダ性間擦疹、肛囲カンジダ症、湿疹状皮膚酵母菌
症、カンジダ爪炎、カンジダ爪囲炎、カンジダ外聴道
炎、カンジダ敗血症の皮膚病変、汎発性表在性カンジダ
症、カンジダ肉芽腫、先天性皮膚カンジダ症、カンジジ
ド、カンジダ性毛瘡、乳児寄生菌性紅斑等)、慢性粘膜
皮膚カンジダ症、播種性カンジダ症および内臓カンジダ
症[呼吸器カンジダ症(気管支カンジダ症、肺カンジダ
症、肺炎等)、消化器カンジダ症、カンジダ敗血症、カ
ンジダ血症、カンジダ心内膜炎、カンジダ性心筋炎、泌
尿器カンジダ症、眼カンジダ症、中枢神経系カンジダ
症、関節および骨カンジダ症、カンジダ腹膜炎、肝カン
ジダ症、子宮内カンジダ症等]等;トリコスポロン属菌
によるトリコスポロン症;ヒストプラズマ属菌による急
性肺ヒストプラズマ症、慢性肺ヒストプラズマ症および
播種性ヒストプラズマ症等;ペニシリウム属菌によるペ
ニシリウム症;アスペルギルス属菌による呼吸器アスペ
ルギルス症[アレルギー性アスペルギルス症、気管支ア
スペルギルス症、アスペルギルス菌球症、肺アスペルギ
ルス症(急性侵襲性アスペルギルス症、慢性壊死性肺ア
スペルギルス症)、アスペルギルス膿胸等]、播種性ア
スペルギルス症、中枢神経アスペルギルス症、アスペル
ギルス心内膜炎、アスペルギルス心筋炎、アスペルギル
ス心膜炎、アスペルギルス菌腫症、外耳道アスペルギル
ス症、アスペルギルス爪炎、アスペルギルス爪廓炎、ア
スペルギルス角膜炎、アスペルギルス眼内炎、皮膚アス
ペルギルス症および副鼻腔眼窩アスペルギルス症等;ク
リプトコッカス属菌による肺クリプトコッカス症、中枢
神経クリプトコッカス症、クリプトコッカス髄膜炎、皮
膚および粘膜クリプトコッカス症、骨および関節クリプ
トコッカス症、リンパ節クリプトコッカス症、全身性ク
リプトコッカス症および造血器クリプトコッカス症等;
トリコフィトン属菌、ミクロスポルム属菌、エピデルモ
フィトン属菌等による頭部白癬、黄癬、ケルスス禿瘡、
白癬性毛瘡、斑状小水泡性白癬、輸状湿疹性白癬、渦状
癬、汗疱状白癬、爪白癬、白癬疹および白癬性肉芽腫
等;マラセチア属菌による癜風、マラセチア毛包炎、毛
嚢炎、間擦診、指漏性皮膚炎、涙嚢炎等;スポロトリッ
クス属菌によるスポロトリコーシス等;クラドスポリウ
ム属菌、ホンセカエア属菌、フィアロホーラ属菌、リノ
クラジエラ属菌等によるクロモ菌症(黒色分芽菌症
等);エクソフィアラ属菌、ワンギエラ属菌等によるク
ロモ菌症(黒色菌糸症等);コクシジオイデス属菌によ
るコクシジオイデス症、パラコクシジオイデス属菌によ
るパラコクシジオイデス症;ブラストミセス属菌による
ブラストミセス症;フサリウム属菌によるフサリウム症
等の予防、治療に用いることができ、さらにはアトピー
性皮膚炎の予防、治療に用いることができる。さらに化
合物(III)、(IIIa)および(IIIc)は2
種以上を併用して抗真菌剤として用いることができ、ま
た化合物(III)、(IIIa)および(IIIc)
以外の抗真菌剤と併用することもできる。化合物(II
I)、(IIIa)および(IIIc)は、農業用抗真
菌剤としても用いることができる。
【0028】化合物(III)、(IIIa)および
(IIIc)の医療用抗真菌剤としての実験的薬理効
果、作用、投与対象、安全性、具体的対象疾患,投与
量、投与経路、投与形態を含む使用法、および農業用抗
真菌剤としての使用法は、前記特開平6−29374
0、特開平8−104676およびWO9625410
A1(特開平9−183769号に相当)に記載されて
いる。さらに本発明の製造法により得られる化合物(I
IIa)および(IIIc)は式
【化48】 (式中、Raはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素
基または複素環基を、Rbは水素原子または低級アルキ
ル基を、mは0または1を、Ybはハロゲン原子を示
す。)で表される化合物と反応させ、必要により陰イオ
ン交換することにより、それぞれ式:
【化49】 (式中、Q-は陰イオンを示し、その他の記号は前記と
同意義である。)で表されるで表される化合物、および
式:
【化50】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表される化
合物に導くことができる。
【0029】Raで示される「置換されていてもよい炭
化水素基」の「炭化水素基」としては、脂肪族炭化水素
基、芳香族炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基が挙げら
れる。該脂肪族炭化水素基としては、たとえばアルキル
基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基があげられ、該アルキル基と
しては、例えばたとえばメチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、
オクチル、ノニル、デシル、ドデシルなど直鎖もしくは
分枝状の炭素数1〜20のアルキル基が挙げられ、とり
わけ炭素数1〜6の低級アルキル基(例、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル)が好ましい。該シ
クロアルキル基としては、たとえばシクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル、アダマンチルなど炭素数3
〜10のシクロアルキル基が挙げられ、とりわけ炭素数
3〜6のシクロアルキル基(例、シクロプロピル、シク
ロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)が好まし
い。該シクロアルキルアルキル基としては、たとえばシ
クロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘ
キシルメチルなど炭素数4〜12のものが挙げられ、と
りわけ炭素数6〜8のシクロアルキルアルキル基(例:
シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル)が好ま
しい。該アルケニル基としては、たとえばビニル、プロ
ペニル、ブテニルなど炭素数2〜4のものが挙げられ、
とりわけ炭素数2〜3のアルケニル(例、ビニル、プロ
ペニル)が好ましい。該アルキニル基としては、たとえ
ばエチニル、プロピニル、ブチニルなど炭素数2〜4の
ものが挙げられ、とりわけ炭素数2〜3のアルキニル
(例、エチニル、プロピニル)が好ましい。
【0030】該芳香族炭化水素基としては、フェニル、
ナフチル、ビフェニル、アンスリル、インデニルなど炭
素数6〜14のものが挙げられ、とりわけ炭素数6〜1
0のアリール基(例、フェニル、ナフチル)が好まし
い。該芳香脂肪族炭化水素基としては、炭素数7−15
のアラルキル基たとえばベンジル、フェネチル、フェニ
ルプロピル、ナフチルメチル、インダニル、インダニル
メチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、1,2,
3,4−テトラヒドロナフチルメチル等が挙げられ、と
りわけ炭素数7−11のアラルキル基(例:ベンジル、
フェネチル、ナフチルメチル等)が好ましい。
【0031】Raで示される「置換されていてもよい複
素環基」の「複素環基」は複素環に結合している水素原
子を1個とりのぞいてできる基を表し、そのような複素
環はたとえば、窒素原子(オキシド化されていてもよ
い)、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を1〜数
個、好ましくは1〜4個含む5〜8員環またはその縮合
環を示す。このような複素環基としては具体的には、ピ
ロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリア
ゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、フリ
ル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、1,2,
3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、
1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾ
リル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−チアジ
アゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チア
ジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、ピロリジニ
ル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニ
ル、ピペリジニル、ピペラジニル、インドリル、ピラニ
ル、チオピラニル、ジオキシニル、ジオキソリル、キノ
リル、ピリド〔2,3−d〕ピリミジル、1,5−,1,
6−,1,7−,1,8−,2,6−または2,7−ナフチ
リジニル、チエノ〔2,3−d〕ピリジル、ベンゾピラ
ニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジ
オキソラニル、ジオキサニルなどが挙げられる。
【0032】Raで示される「置換されていてもよい炭
化水素基」および「置換されていてもよい複素環基」に
おける該置換基としてはたとえば、複素環基、オキソ
基、水酸基、C1-6アルコキシ基、C3-10シクロアルキ
ルオキシ基、C6-10アリールオキシ基、C7-19アラルキ
ルオキシ基、複素環オキシ基、メルカプト基、C1-6
ルキルチオ基(該硫黄原子がオキシド化されていてもよ
い)、C3-10シクロアルキルチオ基(該硫黄原子がオキ
シド化されていてもよい)、C6-10アリールチオ基(該
硫黄原子がオキシド化されていてもよい)、C7-19アラ
ルキルチオ基(該硫黄原子がオキシド化されていてもよ
い)、複素環チオ基、複素環スルフィニル基、複素環ス
ルホニル基、アミノ基、モノC1-6アルキルアミノ基、
ジC1-6アルキルアミノ基、トリC1-6アルキルアンモニ
オ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、C6-10アリール
アミノ基、C7-19アラルキルアミノ基、複素環アミノ
基、環状アミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ
基、カルボキシル基、C1-10アルコキシ−カルボニル
基、C6-10アリールオキシ−カルボニル基、C7-19アラ
ルキルオキシ−カルボニル基、C6-10アリール−カルボ
ニル基、C1-6アルカノイル基、C3-5アルケノイル基、
6-10アリール−カルボニルオキシ基、C2-6アルカノ
イルオキシ基、C3-5アルケノイルオキシ基、置換され
ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
オカルバモイル基、置換されていてもよいカルバモイル
オキシ基、C1-6アルカノイルアミノ基、C6-10アリー
ル−カルボニルアミノ基、C1-10アルコキシ−カルボキ
サミド基、C6-10アリールオキシ−カルボキサミド基、
7-19アラルキルオキシ−カルボキサミド基、C1-10
ルコキシ−カルボニルオキシ基、C6-10アリールオキシ
−カルボニルオキシ基、C7-19アラルキルオキシ−カル
ボニルオキシ基、C3-10シクロアルキルオキシ−カルボ
ニルオキシ基、置換されていてもよいウレイド基などが
挙げられ、同一または異なって1ないし4個存在してい
てもよい。「C1-6アルコキシ基」としてはたとえば、
メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキ
シ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキ
シ、n−ヘキシルオキシなどが、「C3-10シクロアルキ
ルオキシ基」としてはたとえば、シクロプロピルオキ
シ、シクロヘキシルオキシなどが、「C6-10アリールオ
キシ基」としてはたとえば、フェノキシ、ナフチルオキ
シなどが、「C7-19アラルキルオキシ基」としてはたと
えば、ベンジルオキシ、1−フェニルエチルオキシ、2
−フェニルエチルオキシ、ベンズヒドリルオキシなど
が、「C1-6アルキルチオ基(該硫黄原子がオキシド化
されていてもよい)」としてはたとえば、メチルチオ、
エチルチオ、n−プロピルチオ、n−ブチルチオ、メチ
ルスルフィニル、メチルスルホニルなどが、「C3-10
クロアルキルチオ基(該硫黄原子がオキシド化されてい
てもよい)」としてはたとえば、シクロプロピルチオ、
シクロヘキシルチオ、シクロペンチルスルフィニル、シ
クロヘキシルスルホニルなどが、「C6-10アリールチオ
基(該硫黄原子がオキシド化されていてもよい)」とし
てはたとえば、フェニルチオ、ナフチルチオ、フェニル
スルフィニル、フェニルスルホニルなどが、「C7-19
ラルキルチオ基(該硫黄原子がオキシド化されていても
よい)」としてはたとえば、ベンジルチオ、フェニルエ
チルチオ、ベンズヒドリルチオ、ベンジルスルフィニ
ル、ベンジルスルホニルなどが、「モノC1-6アルキル
アミノ基」としてはたとえば、メチルアミノ、エチルア
ミノ、n−プロピルアミノ、n−ブチルアミノなどが、
「ジC1-6アルキルアミノ基」としてはたとえば、ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジ
−(n−プロピル)アミノ、ジ−(n−ブチル)アミノ
などが、「トリC1-6アルキルアンモニオ基」としては
たとえば、トリメチルアンモニオなどが、「C3-10シク
ロアルキルアミノ基」としてはたとえば、シクロプロピ
ルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミ
ノなどが、「C6-10アリールアミノ基」としてはたとえ
ば、アニリノ、N−メチルアニリノなどが、「C7-19
ラルキルアミノ基」としてはたとえば、ベンジルアミ
ノ、1−フェニルエチルアミノ、2−フェニルエチルア
ミノ、ベンズヒドリルアミノなどが、「環状アミノ基」
としてはたとえば、1−ピロリジニル、ピペリジノ、1
−ピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノなどが、
「ハロゲン原子」としてはたとえば、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素などが、「C1-10アルコキシ−カルボニル
基」としてはたとえば、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキ
シカルボニル、n−ブトキシカルボニル、イソブトキシ
カルボニル、tert−ブトキシカルボニル、シクロペンチ
ルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニ
ル、ノルボルニルオキシカルボニルなどが、「C6-10
リールオキシ−カルボニル基」としてはたとえば、フェ
ノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニルなどが、
「C7-19アラルキルオキシ−カルボニル基」としてはた
とえば、ベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオ
キシカルボニルなどが、「C6-10アリール−カルボニル
基」としてはたとえば、ベンゾイル、ナフトイル、フェ
ニルアセチルなどが、「C1-6アルカノイル基」として
はたとえば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチ
リル、バレリル、ピバロイルなどが、「C3-5アルケノ
イル基」としてはたとえば、アクリロイル、クロトノイ
ルなどが、「C6-10アリール−カルボニルオキシ基」と
してはたとえば、ベンゾイルオキシ、ナフトイルオキ
シ、フェニルアセトキシなどが、「C2-6アルカノイル
オキシ基」としてはたとえば、アセトキシ、プロピオニ
ルオキシ、ブチリルオキシ、バレリルオキシ、ピバロイ
ルオキシなどが、「C3-5アルケノイルオキシ基」とし
てはたとえば、アクリロイルオキシ、クロトノイルオキ
シなどが、「置換されていてもよいカルバモイル基」と
してはたとえば、C1-4アルキル基(例、メチル、エチ
ル等)、フェニル基、C1-7アシル基(例、アセチル、
プロピオニル、ベンゾイル等)、C1-4アルコキシ−フ
ェニル基(例、メトキシフェニル等)などから選ばれた
1または2個の置換基で置換されていてもよいカルバモ
イル基、および環状アミノカルボニル基などが用いら
れ、具体的にはたとえば、カルバモイル、N−メチルカ
ルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチ
ルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−
フェニルカルバモイル、N−アセチルカルバモイル、N
−ベンゾイルカルバモイル、N−(p−メトキシフェニ
ル)カルバモイル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペ
リジノカルボニル、1−ピペラジニルカルボニル、モル
ホリノカルボニルなどが、「置換されていてもよいチオ
カルバモイル基」としてはたとえば、C1-4アルキル基
(例、メチル、エチル等)、フェニル基などから選ばれ
た1または2個の置換基で置換されていてもよいチオカ
ルバモイル基が用いられ、たとえば、チオカルバモイ
ル、N−メチルチオカルバモイル、N−フェニルチオカ
ルバモイルなどが、「置換されていてもよいカルバモイ
ルオキシ基」はたとえば、C1-4アルキル基(例、メチ
ル、エチル等)、フェニル基などから選ばれた1または
2個の置換基で置換されていてもよいカルバモイルオキ
シ基が用いられ、具体的にはたとえば、カルバモイルオ
キシ、N−メチルカルバモイルオキシ、N,N−ジメチ
ルカルバモイルオキシ、N−エチルカルバモイルオキ
シ、N−フェニルカルバモイルオキシなどが、「C1-6
アルカノイルアミノ基」としてはたとえば、アセトアミ
ド、プロピオンアミド、ブチロアミド、バレロアミド、
ピバロアミドなどが、「C6-10アリール−カルボニルア
ミノ基」としてはたとえば、ベンズアミド、ナフトアミ
ド、フタルイミドなどが、「C1-10アルコキシ−カルボ
キサミド基」としてはたとえば、メトキシカルボキサミ
ド(CH3OCONH−)、エトキシカルボキサミド、t
ert−ブトキシカルボキサミドなどが、「C6-10アリー
ルオキシ−カルボキサミド基」としてはたとえば、フェ
ノキシカルボキサミド(C65OCONH−)などが、
「C7-10アラルキルオキシ−カルボキサミド基」として
はたとえば、ベンジルオキシカルボキサミド(C65
2OCONH−)、ベンズヒドリルオキシカルボキサ
ミドなどが、「C1-10アルコキシ−カルボニルオキシ
基」としてはたとえば、メトキシカルボニルオキシ、エ
トキシカルボニルオキシ、n−プロポキシカルボニルオ
キシ、イソプロポキシカルボニルオキシ、n−ブトキシ
カルボニルオキシ、tert−ブトキシカルボニルオキシ、
n−ペンチルオキシカルボニルオキシ、n−ヘキシルオ
キシカルボニルオキシなどが、「C6-10アリールオキシ
−カルボニルオキシ基」としてはたとえば、フェノキシ
カルボニルオキシ、ナフチルオキシカルボニルオキシな
どが、「C7-19アラルキルオキシ−カルボニルオキシ
基」としてはたとえば、ベンジルオキシカルボニルオキ
シ、1−フェニルエチルオキシカルボニルオキシ、2−
フェニルエチルオキシカルボニルオキシ、ベンズヒドリ
ルオキシカルボニルオキシなどが、「C3-10シクロアル
キルオキシ−カルボニルオキシ基」としてはたとえば、
シクロプロピルオキシカルボニルオキシ、シクロヘキシ
ルオキシカルボニルオキシなどが、「置換されていても
よいウレイド基」としてはたとえば、C1-4アルキル基
(例、メチル、エチル等)、フェニル基などから選ばれ
た1ないし3個の置換基で置換されていてもよいウレイ
ド基が用いられ、たとえばウレイド、1−メチルウレイ
ド、3−メチルウレイド、3,3−ジメチルウレイド、
1,3−ジメチルウレイド、3−フェニルウレイドなど
があげられる。
【0033】Raで示される「置換されていてもよい複
素環基」の置換基としては、上記したものに加えてたと
えばC1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C4-7
シクロアルキルアルキル基、C2-3アルケニル基、C2-3
アルキニル基、C6-10アリール基、C7-11アラルキル基
などが用いられ、「C1-6アルキル基」としてはたとえ
ば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルな
どが、「C3-6シクロアルキル基」としてはたとえば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシルなどが、「C4-7シクロアルキルアルキル
基」としては、たとえばシクロプロピルメチル、シクロ
ペンチルメチルなどが、「C2-3アルケニル基」として
は、たとえばビニル、プロペニルなどが、「C2-3アル
キニル基」としては、たとえばエチニル、プロピニルな
どが、「C6-10アリール基」としてはフェニル、ナフチ
ルなどが、「C7-11アラルキル基」としてはたとえばベ
ンジル、フェネチル、ナフチルメチルなどがあげられ
る。Raで示される「置換されていてもよい炭化水素
基」および「置換されていてもよい複素環基」における
これらの置換基は1個に限定されず、同一または異なっ
て複数個(2〜4個)あってもよい。
【0034】「炭化水素基」および「複素環基」の置換
基における複素環基、複素環オキシ基、複素環チオ基、
複素環スルフィニル基、複素環スルホニル基および複素
環アミノ基における複素環基は複素環に結合している水
素原子を1個とりのぞいてできる基を表し、そのような
複素環は、たとえば窒素原子(オキシド化されていても
よい)、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を1〜数
個、好ましくは1〜4個含む5〜8員環またはその縮合
環を示す。このような複素環基としては、たとえばピロ
リル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾ
リル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、フリ
ル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、1,2,
3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、
1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾ
リル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−チアジ
アゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チア
ジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、ピロリジニ
ル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニ
ル、ピペリジニル、ピペラジニル、インドリル、ピラニ
ル、チオピラニル、ジオキシニル、ジオキソリル、キノ
リル、ピリド〔2,3−d〕ピリミジル、1,5−,1,
6−,1,7−,1,8−,2,6−または2,7−ナフチ
リジニル、チエノ〔2,3−d〕ピリジル、ベンゾピラ
ニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジ
オキソラニル、ジオキサニルなどが挙げられ、これら複
素環基はC1-4アルキル基(例、メチル、エチルな
ど)、水酸基、オキソ基、C1-4アルコキシ基(例、メ
トキシ、エトキシなど)などから選ばれた1〜3個の置
換基によって置換されていてもよい。
【0035】Raで示されるそれぞれ置換されていても
よい炭化水素基または複素環基において、「置換されて
いてもよい炭化水素基」としては、水酸基、C1-6アル
コキシ基、C7-19アラルキルオキシ基、C1-6アルキル
チオ基、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルカノイル
アミノ基、C1-10アルコキシ−カルボニル基、C7-19
ラルキルオキシ−カルボニル基、置換されていてもよい
カルバモイル基、C1-10アルコキシ−カルボキサミド、
7-10アラルキルオキシ−カルボキサミド、複素環基
(置換されていてもよい)などから選ばれた1ないし3
個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基
(C1-6アルキル基としては、たとえばメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、tert-ブチルなど)が好ましく、それらの具体例
としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、メトキシ
メチル、エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メ
トキシエチル、1−エトキシエチル、2−エトキシエチ
ル、2−ベンジルオキシエチル、3−ベンジルオキシプ
ロピル、1,3−ジベンジルオキシ−2−プロピル、ヒ
ドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキ
シエチル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロ
キシプロピル、1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル、
メチルチオメチル、メチルスルホニルエチル、アセトア
ミドメチル、1−アセトアミドエチル、2−アセトアミ
ドエチル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボ
ニルメチル、tert−ブトキシカルボニルメチル、1−エ
トキシカルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチ
ル、1−メトキシカルボニル−1−メチルエチル、1−
エトキシカルボニル−1−メチルエチル、1−tert−ブ
トキシカルボニル−1−メチルエチル、1−ベンジルオ
キシカルボニルエチル、1−ベンジルオキシカルボニル
−1−メチルエチル、カルバモイルメチル、N,N−ジ
メチルカルバモイルメチル、メトキシカルボキサミドメ
チル、エトキシカルボキサミドメチル、tert−ブトキシ
カルボキサミドメチル、ベンジルオキシカルボキサミド
メチル、2−エトキシカルボキサミドエチル、2−フリ
ルメチル、2−テトラヒドロフリルメチル、1,3−ジ
オキソラン−2−イルメチル、1,3−ジオキソラン−
4−イルメチル、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−
4−イルメチル、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラ
ン−4−イルメチル、1,3−ジオキサン−5−イルメ
チル、1−エトキシカルボニル−1−(2,3,4−トリ
ヒドロキシフェニル)メチル、1−アセトアミド−2−
エトキシカルボニル、1−アセトアミド−3−エトキシ
カルボニルプロピル、2−アセトアミド−2−エトキシ
カルボニルエチル、3−アセトアミド−3−エトキシカ
ルボニルプロピル、1−アセトアミド−2−カルバモイ
ルエチル、1−アセトアミド−3−カルバモイルプロピ
ルなどが挙げられる。前記1ないし3個の置換基で置換
されていてもよいC1-6アルキル基のうち最も好ましい
ものはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、イソブチル、tert-ブチルなどの直鎖状及
び分枝状のC1-4アルキル基および2−ヒドロキシエチ
ル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプ
ロピル、1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル、2−メ
トキシエチル、2−エトキシエチル、3−ベンジルオキ
シプロピル、エトキシカルボニルメチル、1−エトキシ
カルボニルエチル、1−ベンジルオキシカルボニルエチ
ル、2−フリルメチル、2−テトラヒドロフリルメチ
ル、1,3−ジオキソラン−4−イルメチル、2−オキ
ソ−1,3−ジオキソラン−4−イルメチル、2,2−ジ
メチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメチルなどの
水酸基、C1-6アルコキシ基、C1-10アルコキシ−カル
ボニル基、複素環基(置換されていてもよい)で置換さ
れた直鎖状又は分枝状のC1-4アルキル基である。
【0036】Raで示されるそれぞれ置換されていても
よい炭化水素基または複素環基において、「置換されて
いてもよい複素環基」としては、オキソ基、水酸基、C
1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基などから選ばれた1
〜3個の置換基で置換された複素環基が好ましく、その
具体例としてはフリル、チエニル、ピラニル、チオピラ
ニル、ジオキシニル、ジオキソリル、ベンゾピラニル、
テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジオキソ
ラニル、ジオキサニル、メチルフリル、ヒドロキシフリ
ル、メチルチエニル、メトキシフリル、2−オキソ−
1,3−ジオキソリル、2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キソリル、2−オキソ−1,3−ジオキソラニル、2,2
−ジメチル−1,3−ジオキソラニル、2−オキソ−1,
3−ジオキサニル、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサ
ニルなどがあげられ、中でもフリル、チエニル、ジオキ
サニル、2−オキソ−1,3−ジオキサニル、2,2−ジ
メチル−1,3−ジオキサニルが特に好ましい。
【0037】Rbで示される低級アルキル基としては、
例えば炭素数1〜4の低級アルキル基(例、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル等)が挙げられ、とりわけ
メチルが好ましい。Rbとしては水素原子、メチルであ
ることが特に好ましい。mは0または1を示すが、0で
あるのが好ましい。Ybで表されるハロゲン原子として
は、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。Q-
で示される陰イオンは有機酸あるいは無機酸からプロト
ン1個を除いたものであり、該有機酸の例としては、例
えば酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオメタンス
ルホン酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられ、無機酸の例
としては、塩酸、硫酸、りん酸、フッ化水素酸、臭化水
素酸、ヨウ化水素酸、水等が挙げられる。Q-としては
無機酸からプロトン1個を除いた陰イオンが好ましく、
中でも塩酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸
等のハロゲン化水素酸からプロトン1個を除いた陰イオ
ンが好ましく、特に塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸か
らプロトン1個を除いた陰イオンが好ましい。Q-は陰
電荷を有する基として定義することもでき、その好まし
い例としては、例えばCl-、F-、Br-、I-、HSO
3 -、HSO4 -、H2PO4 -、OH-等が挙げられ、中でも
Cl-、F-、Br-、I-が好ましく、特にCl-、B
-、I-が好ましい。化合物(IX)および(X)は水
に対する溶解性が向上し、しかも生体内で酵素的および
/または非酵素的に加水分解されて、それぞれ化合物
(IIIa)および(IIIc)に変換されることか
ら、化合物(IIIa)および(IIIc)と同様に抗
真菌剤として使用することができる。その使用対象およ
び使用方法については化合物(IIIa)および(II
Ic)について上述したものと同様である。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、参考例および実施例を記載
し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。1H−NMRスペクトルは、内
部基準としてテトラメチルシランを用いてバリアンジェ
ミニ200(200MHz)型スペクトルメーターで測
定し、全δ値をppmで示した。混合溶媒において( )
内に示した数値は、各溶媒の容量混合比である。%は、
特記しない限り重量パーセントを意味する。また、シリ
カゲルクロマトグラフィーにおける溶媒の比は、混合す
る溶媒の容量比を示す。実施例中の記号は次のような意
味を有する。 s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレッ
ト、q:クワルテット、dd:ダブルダブレット、t
t:トリプルトリプレット、m:マルチプレット、b
r:幅広い、J:カップリング定数
【実施例】参考例1 4−フルオロニトロベンゼン(50.4g)、1H−テ
トラゾール(25g)、炭酸カリウム(50g)および
N,N−ジメチルホルムアミド(350ml)の混液を7
0−75℃で10時間撹拌した。反応液を冷却し、水
(2500ml)に加えた。析出した結晶を濾取し、水
(500ml)で洗浄した。上記で得られた1−(4−ニ
トロフェニル)−1H−テトラゾールと2−(4−ニト
ロフェニル)−2H−テトラゾールの黄色結晶混合物を
メタノール(280ml)とテトラヒドロフラン(420
ml)の混液に溶解し、塩化第二鉄(0.33g)、活性
炭(3.3g)を加えた。得られた混液にヒドラジン一
水和物(27g)を還流下で10分間かけて滴下した。
滴下終了後、10時間還流下で撹拌した。反応液を冷却
後、活性炭を濾別し、活性炭部分をメタノール(200
ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧留去し、
得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出
液:テトラヒドロフラン/ヘキサン=2/3→テトラヒ
ドロフラン/ヘキサン/酢酸エチル=1/1/1)に付
して精製した。第1溶出液を減圧濃縮後、残留物をヘキ
サンから結晶化すると、2−(4−アミノフェニル)−
2H−テトラゾール(14.48g)が淡黄色粉末晶と
して得られた。本品を酢酸エチルとジイソプロピルエー
テルの混液から再結晶した。 融点 124−125℃1 H−NMR(d6−DMSO)δ:5.76(2H,
s), 6.76(2H,d,J=8.8Hz), 7.74
(2H,d,J=8.8Hz), 9.08(1H,s) 元素分析値:C775として 計算値(%):C,52.17; H,4.38; N,
43.45 実測値(%):C,52.01; H,4.44; N,
43.41 さらに第2溶出分を減圧濃縮後、残留物をジイソプロピ
ルエーテルから結晶化すると、1−(4−アミノフェニ
ル)−1H−テトラゾール(25.29g)が淡黄色粉
末晶として得られた。本品を酢酸エチルとジイソプロピ
ルエーテルの混液から再結晶した。 融点 142−143℃1 H−NMR(d6−DMSO)δ:5.65(2H,
s), 6.73(2H,d,J=8.8Hz), 7.48
(2H,d,J=8.8Hz), 9.83(1H,s) 元素分析値:C775として 計算値(%):C,52.17; H,4.38; N,
43.45 実測値(%):C,51.88; H,4.38; N,
43.62
【0039】参考例2 1−(4−アミノフェニル)−1H−テトラゾール(1
5.29g)とピリジン(9g)をテトラヒドロフラン
(200ml)と酢酸エチル(100ml)の混液に溶解し
た。本溶液に氷冷下で撹拌しながらクロロ炭酸 フェニ
ルエステル(17.6g)を滴下した。滴下終了後、反
応液を室温で1時間撹拌した。反応液に水(100ml)
と飽和食塩水(100ml)を加え分液した。有機層を水
(100ml×2)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧下で溶媒を留去した。残留物にジイソプロピ
ルエーテル(500ml)を加えて結晶を濾取した。得ら
れた結晶をジイソプロピルエーテル(150ml)で洗浄
後、乾燥すると、4−(1H−テトラゾール−1−イ
ル)フェニルカルバミド酸 フェニルエステル(24.1
5g)が無色リン片状晶として得られた。本品を酢酸エ
チルから再結晶した。 融点 186−189℃1 H−NMR(d6−DMSO)δ:7.25−7.34
(3H,m), 7.42−7.50(2H,m), 7.7
7(2H,d,J=9Hz), 7.89(2H,d,J
=9Hz), 10.0(1H,s), 10.6(1H,
s) 元素分析値:C141152として 計算値(%):C,59.78; H,3.94; N,
24.90 実測値(%):C,59.56; H,3.99; N,
24.89
【0040】参考例3 p−ニトロアニリン(14.75g)をメタノール(4
00ml)に溶解し、−3〜−4℃で2,2−ジクロロア
セトアルデヒド p−トルエンスルホニルヒドラゾン
(10.00g)を加え、1時間撹拌した。さらに室温
で終夜撹拌を続けた後、反応液を減圧下で約170mlま
で濃縮し、氷冷下に30分間放置した。析出結晶を濾取
しジイソプロピルエーテルで洗浄した後、減圧下に乾燥
すると1−(4−ニトロフェニル)−1H−1,2,3−
トリアゾール(4.04g)が淡黄色結晶として得られ
た。母液を濃縮し、残留物を酢酸エチル(200ml)と
テトラヒドロフラン(200ml)の混液に溶解し、1N
塩酸(150ml),1N水酸化ナトリウム水溶液(15
0ml),水(150ml)及び飽和食塩水(150ml)で
順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧下で溶媒を留去した。残留物をジエチルエーテ
ルから結晶化させると、上記化合物がさらに0.47g
得られた。 合計収量及び収率:4.51g,67% 本品をジクロロメタンとジイソプロピルエーテルの混液
から再結晶した。 融点 205−206℃
【0041】参考例4 氷冷した40%グリオキサール水溶液(23.4ml),
酢酸(1ml)及びメタノール(300ml)の混合物にp
−ニトロアニリン(22.25g)を加え、1時間撹拌
した。p−トルエンスルホニルヒドラジン(10.00
g)を加えた後、0℃で2時間、さらに室温で終夜撹拌
を続けた。減圧下で溶媒を濃縮し、残留物に酢酸エチル
(500ml)を加え、加熱還流下に抽出した。抽出液を
0.5N水酸化ナトリウム水溶液(250ml),水(2
00ml)及び飽和食塩水(200ml)で順次洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を約10
0mlまで濃縮し、室温で終夜放置した後、析出結晶を濾
取すると1−(4−ニトロフェニル)−1H−1,2,3
−トリアゾール(5.31g)が淡黄色結晶として得ら
れた。母液を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/2
→1/1)に付して精製した後、酢酸エチルから結晶化
させると、上記化合物がさらに2.17g得られた。 合計収量及び収率:7.48g,73%
【0042】参考例5 1−(4−ニトロフェニル)−1H−1,2,3−トリア
ゾール(33.33g),10%パラジウム−炭素(5
0%含水,4.00g),エタノール(200ml)及び
テトラヒドロフラン(200ml)の混合物を水素雰囲気
下50℃で6時間撹拌した。反応液を冷却後、触媒を濾
去し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をジイソプロピ
ルエーテルから結晶化させると、1−(4−アミノフェ
ニル)−1H−1,2,3−トリアゾール(26.45
g,94%)が淡黄色結晶として得られた。本品を酢酸
エチルから再結晶した。 融点 121−122℃1 H−NMR(CDCl3)δ:3.93(2H,bs), 6.
77(2H,dt,J=9Hz,2.2Hz), 7.48
(2H,dt,J=9Hz,2Hz), 7.81(1H,
s), 7.87(1H,s) 元素分析値:C884として 計算値(%):C,59.99; H,5.03; N,
34.98 実測値(%):C,60.02; H,5.08; N,
34.66
【0043】参考例6 1−(4−ニトロフェニル)−1H−1,2,3−トリア
ゾール(26.45g),ピリジン(14.40g)及び
アセトン(550ml)の混合物に撹拌しながらクロロ炭
酸 フェニルエステル(28.50g)を氷冷下15分間
で滴下した。滴下終了後、反応液を室温で1時間撹拌し
た。減圧下で溶媒を留去し、残留物に酢酸エチル(40
0ml),テトラヒドロフラン(200ml)と水(300
ml)を加えて分液し、有機層を水(200ml)及び飽和
食塩水(200ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残留物をジイソ
プロピルエーテルから結晶化させると、4−(1H−
1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニルカルバミ
ド酸 フェニルエステル(39.68g)が無色粉末晶と
して得られた。 収率 85% 本品を酢酸エチルから再結晶した。1 H−NMR(d6−DMSO)δ:7.24−7.49
(5H,m), 7.72(2H,d,J=9Hz), 7.
88(2H,d,J=9Hz), 7.96(1H,s),
8.76(1H,s), 10.53(1H,br) 元素分析値:C151242として 計算値(%):C,64.28; H,4.31; N,
19.98 実測値(%):C,64.38; H,4.32; N,
20.02
【0044】参考例7 4−フルオロニトロベンゼン(70.6g)をN,N−ジ
メチルホルムアミド(490ml)に溶解し、1H−テト
ラゾール(35g)と炭酸カリウム(70g)を加え
て、75℃で9.5時間撹拌した。冷後、反応液を氷水
(3000ml)に加え、析出した固体を濾取し、水(5
00ml×3)で洗浄すると、1−(4−ニトロフェニ
ル)−1H−テトラゾールと2−(4−ニトロフェニ
ル)−2H−テトラゾールの混合物が白色粉末として得
られた。本品を乾燥することなく、テトラヒドロフラン
(500ml)とメタノール(100ml)の混液に加え
た。得られた混合物に活性炭(粉末,12g)と無水塩
化第二鉄(FeCl3,1.2g)を加え、75℃に加熱し
た。本混液にヒドラジン・一水和物(70ml)を2時間
かけて滴下した。滴下終了後、6時間75℃で撹拌した
後、反応液を冷却し、濾過した。活性炭部分を酢酸エチ
ル(100ml×2)で洗浄した。濾液と洗液を合わせ飽
和食塩水(100ml,50ml×2)で洗浄すると、1−
(4−アミノフェニル)−1H−テトラゾールと2−
(4−アミノフェニル)−2H−テトラゾールを含む溶
液が得られた。本溶液に水(200ml)と重曹(42
g)を加え、室温で撹拌しながらクロロ炭酸フェニルエ
ステル(50ml)を30分間かけて滴下した。滴下終了
後、反応液を15分間撹拌し、有機層を分離した。有機
層を飽和食塩水(100ml×2)で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、全量が約200gとなるまで
減圧濃縮した。得られた濃縮液に酢酸エチル(100m
l)とジイソプロピルエーテル(100ml)を加えて放
置した。析出した結晶を濾取し、酢酸エチル−ジイソプ
ロピルエーテル(1:1,100ml,50ml)で洗浄し
た。得られた結晶にテトラヒドロフラン(400ml)を
加え、加熱し溶解させた。本溶液を全量200gまで減
圧濃縮し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテル(1:
1,200ml)を加えて放置した。析出した結晶を濾取
し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテル(1:1,1
00ml,50ml)で洗浄した。本再結晶操作をさらに2
回繰り返すと、4−(1H−テトラゾール−1−イル)
フェニルカルバミド酸 フェニルエステル(39g)が
無色結晶として得られた。本品は参考例2で得た化合物
と物理化学的性質が一致した。
【0045】参考例8 p−ニトロアニリン(138g)を Chemistry of Hete
rocyclic Compounds 21巻,1257頁,1985年
に記載された方法に準じて、1−(4−ニトロフェニ
ル)−1H−テトラゾールに導いた。本品を精製するこ
となくテトラヒドロフラン(2800ml)に60℃に加
温して溶解し、無水塩化第二鉄1.8gと活性炭(粉
末,19g)を加えた。得られた混合物を隠やかに還流
させ、撹拌しながら、ヒドラジン・一水和物(180
g)を30分間で滴下した。滴下終了後、2.5時間還
流下に撹拌した。冷後、不溶物をろ過して除き、酢酸エ
チル(1400ml)で洗浄した。濾液と洗液を合わせ
て、飽和食塩水(1500ml×2)で洗浄すると1−
(4−アミノフェニル)−1H−テトラゾールを含む溶
液が得られた。本溶液にピリジン(95g)を加え、撹
拌しながら、氷冷下、クロロ炭酸フェニルエステル(1
88g)を15分間で滴下した。滴下終了後、室温で1
時間撹拌し、飽和食塩水(1500ml)を加えた。有機
層を分液し、水(1500ml×2)で洗浄した後、減圧
下で溶媒を留去した。残留物にジイソプロピルエーテル
(2000ml)を加えて撹拌し、析出した結晶を濾取す
ると、4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル
カルバミド酸 フェニルエステル(230.9g)が得
られた。本品は参考例2で得た化合物と物理化学的性質
が一致した。
【0046】参考例9 p−ニトロアニリン(10 g)のN,N−ジメチルホルムア
ミド(50 ml)溶液にベンジルブロミド(49.5 g)
と炭酸カリウム(22 g)を加え、160℃で32時間
加熱撹拌した。反応液を室温に冷却後、氷水(200 m
l)に注ぎ込み、酢酸エチル(300 ml)で抽出した。
有機層を水(300 ml x 3) 、飽和食塩水(300
ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧下留去して得られた残留物にヘキサン(100 m
l)とジイソプロピルエーテル(100 ml)を加え、生
じた結晶を濾取した。結晶をジイソプロピルエーテル
(50 ml)で洗浄した後、減圧乾燥するとN,N−ジベン
ジル−p−ニトロアニリン(19 g)が黄色結晶として
得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ: 4.76 (4H, s),
6.70 (2H, d, J=9.2Hz), 7.81−7.4
1 (10H, m), 8.07 (2H, d, J=9.2H
z).
【0047】参考例10 N,N−ジベンジル−p−ニトロアニリン(18 g)のメタ
ノール(120 ml)溶液に活性炭(2.2 g)と塩化第
二鉄(0.55 g)を加え30分間加熱還流した。反応
液にヒドラジン一水和物(27.4 ml)を還流下、1時
間かけて滴下した後、24時間加熱還流した。反応液を
室温まで冷却し、活性炭(2.2 g)と塩化第二鉄(0.
55 g)を加え、再び10分間還流した。ヒドラジン一
水和物(27.4 ml)を還流下、1時間かけて滴下した
後、さらに24時間加熱還流した。冷後、活性炭を濾去
し、減圧下溶媒を留去した。残留物を酢酸エチル(13
0 ml)に溶解し、水(100 ml x 3)、飽和食塩水
(100 ml)で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。減圧濃縮して得た残留物にヘキサン−ジイソプ
ロピルエーテル(3 : 1, 24 ml)を加え、結晶化さ
せた。生じた結晶を濾取し減圧乾燥するとN,N−ジベン
ジル−p−フェニレンジアミン(15g)が紫色結晶とし
て得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ: 3.29 (2H,br
s), 4.51 (4H, s),6.57 (2H, d, J=8.
4Hz), 6.64 (2H, d, J=8.4Hz),7.1
8−7.34 (10H, m).
【0048】参考例11 N,N−ジベンジル−p−フェニレンジアミン(15 g)、
オルトギ酸エチル(25.5 ml)及びアジ化ナトリウム
(4 g)の混液に酢酸(40 ml)を室温で10分間か
けて滴下した。窒素気流下、室温で5分間撹拌した後、
90℃で4時間加熱撹拌した。室温まで冷却後、反応液
に水(50 ml)と6N 塩酸水溶液(18 ml)を加え、
さらに亜硝酸ナトリウム(2 g)の水(8.4 ml)溶液
を加えた。氷冷下10分間撹拌した後、生じた粉末を濾
取し、水(120 ml)、ジイソプロピルエーテル(3
0 ml)で洗浄し、減圧乾燥した。得られた茶色粉末を
エタノール(350 ml)−メタノール(10 ml)−TH
F(1 ml)の混液から再結晶すると1−[4−(N,N−ジ
ベンジルアミノ)フェニル]−1H−テトラゾール(1
2.4 g)が茶色りん片状晶として得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ: 4.74 (4H, s),
6.82 (2H, d, J=9.2Hz), 7.23−7.4
3 (12H, m), 8.80(1H, s).
【0049】参考例12 1−[4−(N,N−ジベンジルアミノ)フェニル]−1H−
テトラゾール(30mg)のメタノール(1 ml)溶液に
10%パラジウム炭素(50 mg)と6N塩酸水溶液(0.
015 ml)を加え、水素雰囲気下、室温で5時間撹拌
した。反応液を濾過し、得られた濾液に水(1 ml)を
加え、氷冷下1N水酸化ナトリウム水溶液(0.11 m
l)を滴下した。酢酸エチル(10 ml)で抽出し、得ら
れた有機層を飽和食塩水(20 ml x 3)で洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮す
ると、1−(4−アミノフェニル)−1H−テトラゾー
ル(11 mg)が茶色粉末として得られた。本品は参考
例1で得た1−(4−アミノフェニル)−1H−テトラ
ゾールと物理化学的性質が一致した。
【0050】参考例13 1−[4−(N,N−ジベンジルアミノ)フェニル]−1H−
テトラゾール(2 g)のメタノール−THF(2 : 1, 3
0 ml)溶液に10%パラジウム炭素(0.5g)と6N塩
酸水溶液(1 ml)を加え、水素雰囲気下、室温で25
分間撹拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。
残留物に酢酸エチル−THF(2 : 1,45 ml)及び水(5
ml)を加え、炭酸水素ナトリウム(1.3 g)の水(2
0ml)溶液を氷冷下5分間かけて滴下した後、室温でク
ロロ炭酸 フェニルエステル(0.89 ml)を5分間か
けて滴下した。室温で20分間撹拌した後、水(10 m
l)を加え、さらに30分間撹拌した。有機層を飽和食
塩水(10 ml x 3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した後、全量が6.6 gになるまで減圧下溶媒を留
去した。残留物にジイソプロピルエーテル(15 ml)
を加え、生じた結晶を濾取し減圧乾燥すると、4−(1
H−テトラゾール−1−イル)フェニルカルバミド酸
フェニルエステル(1.5 g)が薄茶色結晶として得ら
れた。本品は参考例2で得た化合物と物理化学的性質が
一致した。
【0051】参考例14 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
−2−イミダゾリジノン(0.5g)とアセトニトリル(10ml)
の混合物に、 ブロモメチル アセタート(0.2ml)を加え、
50℃で16時間加熱撹拌した。 反応液をシリカゲルフラッ
シュクロマトグラフィー(シリカゲル: 25g, 溶出液: 酢
酸エチル→アセトン→アセトン/エタノール = 10/1)に
付して精製後、 残留物をエタノールから結晶化すると、
4−アセトキシメチル−1−[(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3
−[2− オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−
1−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチ
ル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム ブロミド(0.
39g)が無色結晶として得られた。1 H-NMR(d6-DMSO) δ: 0.99(3H,d,J=7Hz), 2.09(3H,s),
3.64−4.08(4H,m), 4.68-4.72 (1H,m), 4.86(1H,d,J=
14Hz), 5.01(1H,d,J=14Hz), 6.07-6.21(2H,m), 6.35(1
H,s), 7.00- 7.09(1H,m), 7.28-7.38(2H,m), 7.91(4H,
s), 9.10(1H,s), 10.08(1H,s), 10.28(1H,s)
【0052】参考例15 4−アセトキシメチル−1−[(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3
−[2−オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1
−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]
−1H−1,2,4−トリアゾリウム ブロミド (0.81
g) をDowex 1x8 (Cl- 型) (溶出液:水)に付し、凍結乾
燥したところ4−アセトキシメチル−1−[(2R,3
R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒド
ロキシ−3−[2−オキソ−3−[4−(1H−テトラ
ゾール−1−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニ
ル]ブチル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム ク
ロリド (0.61 g) が白色粉末として得られた。1 H-NMR (d6-DMSO)δ: 0.97 (3 H,d,J= 7.4 Hz), 2.08
(3 H,s), 3.62-3.66 (1H,m), 3.90-4.07 (3 H,m), 4.69
(1H,q,J= 7.4 Hz), 4.85 (1H,d,J= 14.6 Hz), 5.04 (1
H,d,J= 14.6Hz), 6.09 (1H,d,J= 11 Hz), 6.16 (1H,d,J
= 11 Hz), 6.55 (1H,s), 6.98-7.06 (1H,m), 7.23-7.38
(2 H,m), 7.90 (4 H,s), 9.06 (1H,s), 10.06 (1H,s),
10.34 (1H,s). 上記で得た化合物の凍結乾燥品 (1.1 g) をエタノール
(20 ml) から再結晶し、該化合物の白色結晶 (1 g) を
得た。 元素分析値 C25H26ClF2N9O4 として 計算値(%): C; 50.89, H; 4.44, N; 21.37, Cl; 6.01, 実測値(%): C; 50.61, H; 4.38, N; 21.24, Cl; 5.80. 該化合物の結晶(0.63 g)を水(10 ml)に溶解し、0℃ で1
晩放置すると該化合物の水和物(0.61 g)が白色結晶とし
て得られた。 元素分析値 C25H26ClF2N9O4H2O として 計算値(%): C; 49.39, H; 4.64, N; 20.73, 実測値(%): C; 49.56, H; 4.64, N; 20.85.
【0053】実施例1 (2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)メチルオキシラン(40g)を1−プロパノ
ール(400ml)に溶解し、これにチタンテトライソプ
ロポキシド(68g)、次いで2,2−ジエトキシエチ
ルアミン(464ml)を加え、窒素気流下、24時間加
熱還流した。反応液を冷却後、溶媒及び2,2−ジエト
キシエチルアミンを減圧下に留去した。残留物を酢酸エ
チル(800ml)に溶解し、これにかき混ぜながら1N
−水酸化ナトリウム溶液(260ml)と飽和食塩水(2
60ml)から成る混液を加え、室温で1時間撹拌した。
生じた難溶物を濾別し、酢酸エチル(250ml)で洗浄
した。濾液と洗液を合わせた後、分液し、酢酸エチル層
を1N−塩酸(150ml×4)で抽出した。塩酸層を合
わせて氷冷下に2N−水酸化ナトリウム溶液(300m
l)で中和した後、酢酸エチル(400ml×2)で抽出
した。酢酸エチル層を合わせて1N−水酸化ナトリウム
溶液(200ml)、飽和食塩水(200ml)で順次洗浄
した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶
媒を留去すると、(2R,3R)−3−(2,2−ジエ
トキシエチル)アミノ−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)−2−ブタノール(49.4g)が淡黄色油状物と
して得られた。 収率 73%1 H−NMR(CDCl3)δ:0.91(3H,d,J
=6.6Hz), 1.0−1.2(1H,br), 1.23
(6H,t,J=7Hz), 2.66(1H,dd,J=
12Hz,4.6Hz), 2.95(1H,dd,J=1
2Hz,6.4Hz), 3.14(1H,q,J=6.6
Hz), 3.48−3.81(4H,m), 4.56(1
H,dd,J=6.4Hz,4.6Hz), 4.75(1
H,d,J=14Hz), 4.88(1H,s), 4.8
9(1H,d,J=14Hz), 6.69−6.80(2
H,m), 7.33−7.45(1H,m), 7.76
(1H,s), 7.93(1H,s)
【0054】実施例2 (2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)メチルオキシラン(10.0g)をエタノー
ル(100ml)に溶解し、これにチタンテトライソプロ
ポキシド(17.0g)、次いで2,2−ジエトキシエチ
ルアミン(106g)を加え、アルゴン雰囲気下、40
時間加熱還流した。反応液を冷却後、溶媒及び2,2−
ジエトキシエチルアミンを減圧下に留去した。残留物を
酢酸エチル(200ml)に溶解し、これにかき混ぜなが
ら1N−水酸化ナトリウム溶液(65ml)と飽和食塩水
(65ml)から成る混液を加え、室温で1時間撹拌し
た。生じた難溶物を濾別し、酢酸エチル(50ml)で洗
浄した。濾液と洗液を合わせた後、分液し、酢酸エチル
層を1N−塩酸(150ml)で抽出した。塩酸層を氷冷
下に1N−水酸化ナトリウム溶液(150ml)で中和し
た後、酢酸エチル(300ml)で抽出した。酢酸エチル
層を飽和食塩水(100ml)で洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残留物
をシリカゲルクロマトグラフィー[シリカゲル500
g、溶出液(アセトン:ヘキサン=1:2)]に付して
精製すると、(2R,3R)−3−(2,2−ジエトキ
シエチル)アミノ−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)−2−ブタノール(12.4g)が淡黄色油状物と
して得られた。 収率 81%
【0055】実施例3 (2R,3S)−2−(2−フルオロフェニル)−3−
メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)メチルオキシラン(10.0g)を1−プロパノー
ル(100ml)に溶解し、これにチタンテトライソプロ
ポキシド(183g)、次いで2,2−ジエトキシエチ
ルアミン(114g)を加え、窒素気流下、24時間加
熱還流した。反応液を冷却後、溶媒及び2,2−ジエト
キシエチルアミンを減圧下に留去した。残留物を酢酸エ
チル(200ml)に溶解し、これにかき混ぜながら1N
−水酸化ナトリウム溶液(65ml)と飽和食塩水(65
ml)から成る混液を加え、室温で1時間撹拌した。生じ
た難溶物を濾別し、酢酸エチル(100ml)で洗浄し
た。濾液と洗液を合わせた後、分液し、酢酸エチル層を
1N−塩酸(200ml,100ml)で抽出した。塩酸層
を合わせて氷冷下に2N−水酸化ナトリウム溶液(15
0ml)で中和した後、酢酸エチル(200ml,100m
l)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて1N−水酸化
ナトリウム溶液(100ml)、飽和食塩水(100ml)
で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
減圧下で溶媒を留去すると、(2R,3R)−3−
(2,2−ジエトキシエチル)アミノ−2−(2−フル
オロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イル)−2−ブタノール(13.6g)が黄色油
状物として得られた。 収率 87%1 H−NMR(CDCl3)δ:0.92(3H,d,J
=6.6Hz), 1.0−1,2(1H,br), 1.23
(6H,t,J=7Hz), 2.67(1H,dd,J=
12Hz,4.6Hz), 2.95(1H,dd,J=1
2Hz,6.4Hz), 3.14(1H,q,J=6.6
Hz), 3.49−3.80(4H,m), 4.56(1
H,dd,J=6.4Hz,4.6Hz), 4.79(1
H,d,J=14Hz), 4.84(1H,s), 4.9
4(1H,d,J=14Hz), 6.93−7.45(4
H,m), 7.76(1H,s), 7.89(1H,s)
【0056】実施例4 (2R,3R)−3−(2,2−ジエトキシエチル)ア
ミノ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノ
ール(0.64g)をエタノール(6.4ml)に溶解し、
4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェ
ニルカルバミド酸 フェニルエステル(1.13g)とピ
リジン(0.14ml)を加えて18時間加熱還流した。
反応液を冷却後、減圧下で濃縮した。残留物に酢酸エチ
ル(30ml)と水(30ml)を加えて分液し、酢酸エチ
ル層を10%リン酸水溶液(30ml)、飽和食塩水(3
0ml)で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。減圧下で溶媒を留去した後、残留物をシリカゲル
クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=
2/1)に付して精製した後、ジイソプロピルエーテル
から再結晶すると、1−(2,2−ジエトキシエチル)
−1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフ
ェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)
フェニル]ウレア(0.72g)が無色粉末晶として得
られた。 収率 69% 融点 148−150℃ 元素分析値 C2833655として 計算値(%):C,53.08; H,5.25; N,
11.05 実測値(%):C,53,14; H,5.09; N,
11.141 H−NMR(CDCl3)δ:1.05(1.2H,d,
J=7.2Hz), 1.21(1.8H,d,J=6.8H
z), 1.28−1.37(6H,m), 3.48−4.0
2(6.6H,m), 4.26−4.54(3H,m),
4.71(0.6H,m), 4.93−5.00(1H,
m), 5.21−5.42(1.2H,m),6.06(1
H,tt,J=53Hz,5.0Hz), 6.69−6.
93(4H,m), 7.25−7.42(2.6H,m),
7.49−7.79(2.4H,m),8.24(0.6
H,s), 8.43(0.6H,br), 8.69(0.4
H,s)
【0057】実施例5 1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−[(1R,2
R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒド
ロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリア
ゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−(2,2,
3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェニル]ウレア
(0.63g)をメタノール(25ml)と水(5ml)か
らなる混液に溶解し、これに1N−塩酸(1ml)を加
え、50℃で24時間撹拌した。反応液を冷却後、1N
−水酸化ナトリウム溶液(1ml)を加え、減圧下で濃縮
した。残留物に酢酸エチル(40ml)と水(40ml)を
加えて分液し、酢酸エチル層を水(40ml)、飽和食塩
水(40ml)で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残留物をシリ
カゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキ
サン=2/1)に付して精製した後、酢酸エチルとジイ
ソプロピルエーテルの混液から再結晶すると、1−
[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フ
ェニル]−2(1H,3H)−イミダゾロン(0.40
g)が無色粉末晶として得られた。 収率 74%1 H−NMR(CDCl3)δ:1.20(3H,d,J
=7Hz), 4.20(1H,d,J=14Hz), 4.
38(2H,t,J=12Hz), 4.95(1H,
q,J=7Hz),5.10(1H,d,J=14H
z),5.50−5.75(1H,br), 6.07(1
H,tt,J=53Hz,5Hz), 6.60(1H,
d,J=3Hz), 6.73(1H,d,J=3Hz),
6.74−6.84(2H,m), 7.02(2H,d,
J=9Hz),7.43−7.56(1H,m),7.59
(2H,d,J=9Hz),7.73(1H,s),7.8
6(1H,s)
【0058】実施例6 (2R,3R)−3−(2,2−ジエトキシエチル)ア
ミノ−2−(2−フルオロフェニル)−1−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノール
(13.0g)をジメチルスルホキシド(40ml)に溶
解し、得られた溶液に4−(2,2,3,3−テトラフル
オロプロポキシ)フェニルカルバミド酸 フェニルエス
テル(12.2g)を加え、110℃で3時間加熱撹拌
した。反応液を冷却後、酢酸エチル(200ml)で希釈
し、希食塩水(220ml×2)で洗浄した。酢酸エチル
層を0.5N−塩酸(150ml)、希食塩水(150m
l)、0.5N−水酸化ナトリウム溶液(150×2m
l)、希食塩水(150ml)、飽和食塩水(150ml)
で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
減圧下で溶媒を留去した後、残留物を酢酸エチルとジイ
ソプロピルエーテルの混液から再結晶すると、1−
(2,2−ジエトキシエチル)−1−[(1R,2R)
−2−(2−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1
−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−
イル)プロピル]−3−[4−(2,2,3,3−テトラ
フルオロプロポキシ)フェニル]ウレア(13.0g)
が無色粉末晶として得られた。再結晶母液を濃縮し、残
留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エ
チル/ヘキサン=1/1)に付して精製した後、ジイソ
プロピルエーテルから再結晶すると、上記化合物(1.
8g)が無色粉末晶として得られた。 合計収率 68% 融点 133−134℃ 元素分析値 C2834555として 計算値(%):C,54.63; H,5.57; N,
11.38 実測値(%):C,54,53; H,5.49; N,
11.411 H−NMR(CDCl3)δ:1.05(1.2H,d,
J=7.4Hz), 1.21(1.8H,d,J=6.6H
z), 1.28−1.37(6H,m), 3.50−4.0
5(6.6H,m), 4.32(2H,t,J=12H
z), 4.37(0.4H,d,J=14Hz), 4.5
5(0.6H,d,J=14Hz), 4.71(0.6
H,m), 4.96−5.10(1.4H,m), 5.31
−5.50(0.8H,m), 6.07(1H,tt,J
=53Hz,5.0Hz), 6.86−7.06(4H,
m), 7.15−7.42(3.4H,m), 7.54−
7.66(1.8H,m), 7.76(0.8H,s),
8.23(0.6H,s), 8.43(0.6H,br),
8.70(0.4H,s)
【0059】実施例7 1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−[(1R,2
R)−2−(2−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ
−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)プロピル]−3−[4−(2,2,3,3−テ
トラフルオロプロポキシ)フェニル]ウレア(12.8
g)をメタノール(130ml)に溶解し、得られた溶液
に2N−塩酸(104ml)を加え、2時間加熱還流し
た。反応液を冷却後、炭酸水素ナトリウム(17.5
g)を加え、減圧下で濃縮した。残留物に酢酸エチル
(200ml)と水(200ml)を加えて分液し、酢酸エ
チル層を水(100ml)、飽和食塩水(100ml)で順
次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
下で溶媒を留去した後、残留物を酢酸エチルとジイソプ
ロピルエーテルの混液から再結晶すると1−[(1R,
2R)−2−(2−フルオロフェニル)−2−ヒドロキ
シ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イル)プロピル]−3−[4−(2,2,3,3−
テトラフルオロプロポキシ)フェニル]−2(1H,3
H)−イミダゾロン(9.85g)が無色粉末晶として
得られた。 収率 91% 元素分析値 C2422553として 計算値(%):C,55.07; H,4.24; N,
13.38 実測値(%):C,54,98; H,4.03; N,
13.551 H−NMR(CDCl3)δ:1.20(3H,d,J
=7Hz), 4.21(1H,d,J=14Hz), 4.
37(2H,t,J=12Hz), 5.03(1H,
q,J=7Hz), 5.15(1H,d,J=14H
z), 5.42(1H,br), 6.07(1H,tt,
J=53Hz,4.8Hz), 6.59(1H,d,J=
3.2Hz), 6.76(1H,d,J=3.2Hz),
6.97−7.07(2H,m), 7.01(2H,d,
J=9Hz), 7.17−7.29(1H,m), 7.4
3−7.51(1H,m), 7.59(2H,d,J=9
Hz), 7.72(1H,s), 7.81(1H,s)
【0060】実施例8 (2R,3R)−3−(2,2−ジエトキシエチル)ア
ミノ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノ
ール(188mg)及び4−(1H−1,2,3−トリアゾ
ール−1−イル)フェニルカルバミド酸 フェニルエス
テル(137mg)をジメチルホルムアミド(2ml)に加
え、アルゴン雰囲気下、撹拌しながら110℃で2時間
加熱した。反応液を冷却後、水(20ml)に注入し、酢
酸エチル(20ml,15ml×2)で抽出した。抽出液を
合わせ、水(30ml)続いて飽和食塩水(30ml)で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を
留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=3/1→酢酸エチ
ル)に付して精製すると、1−(2,2−ジエトキシエ
チル)−1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフル
オロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピ
ル]−3−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1
−イル)フェニル]ウレア(262mg)が白色粉末とし
て得られた。 収率 94% 元素分析値 C2732284として 計算値(%):C,56.83; H,5.65; N,
19.64 実測値(%):C,56,71; H,5.76; N,
19.441 H−NMR(CDCl3)δ:1.07(1.2H,d,
J=7.0Hz), 1.23(1.8H,d,J=7.0H
z), 1.34(6H,t,J=7.0Hz),3.51−
4.07(7H,m),4.39(0.4H,d,J=14
Hz), 4.54(0.6H,d,J=14Hz), 4.
74(0.6H,m), 4.94−5.01(1H,m),
5.24−5.41(1.4H,m), 6.72−6.82
(2H,m), 7.37−7.84(8.2H,m), 7.
95(0.6H,s), 8.24(0.4H,s), 8.7
5(0.4H,br), 9.05(0.4H,s)
【0061】実施例9 1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−[(1R,2
R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒド
ロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)プロピル]−3−[4−(1H−1,
2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]ウレア
(228mg)をメタノール(2.4ml)に溶解し、2N
塩酸(2.4ml)を加え60℃で4時間加熱した。反応
液を冷却後、1N水酸化ナトリウム水溶液(4.8ml)
で中和した。減圧下にメタノールを留去し、残留物を酢
酸エチル(20ml,10ml×2)で抽出した。抽出液を
合わせ、水(20ml)及び飽和食塩水(20ml)で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留
去した。残留物を酢酸エチルとジイソプロピルエーテル
の混液から結晶化すると、1−[(1R,2R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1
−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−
イル)プロピル]−3−[4−(1H−1,2,3−トリ
アゾール−1−イル)フェニル]−2(1H,3H)−
イミダゾロン(161mg)が無色粉末晶として得られ
た。 収率 84% 元素分析値 C2320282として 計算値(%):C,57.74; H,4.21; N,
23.42 実測値(%):C,57,47; H,4.25; N,
23.481 H−NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,d,J
=7Hz), 4.22(1H,d,J=14.4Hz),
5.01(1H,q,J=7Hz), 5.12(1H,
d,J=14.4Hz), 5.49(1H,br), 6.
72−6.86(4H,m), 7.42−7.50(1
H,m), 7.75(1H,s), 7.81−7.91
(6H,m), 8.02(1H,s)
【0062】実施例10 (2R,3R)−3−(2,2−ジエトキシエチル)ア
ミノ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノ
ール(30g)をN,N−ジメチルホルムアミド(30
0ml)に溶解し、得られた溶液に4−(1H−テトラゾ
ール−1−イル)フェニルカルバミド酸 フェニルエス
テル(21.93g)を加え、80℃で5時間かき混ぜ
た。反応液を冷却後、水(300ml)に注入し、酢酸エ
チル(300ml×2)で抽出した。酢酸エチル層を水
(200ml×3)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残留物を酢酸
エチルとジイソプロピルエーテルの混液から再結晶する
と、1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−[(1
R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2
−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−ト
リアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−(1H
−テトラゾール−1−イル)フェニル]ウレア(35.
7g)が無色粉末晶として得られた。 再結晶母液を濃
縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出
液:酢酸エチル/ヘキサン=3/1→酢酸エチル)に付
して精製した後、ジイソプロピルエーテルから再結晶す
ると、上記化合物4gが無色粉末晶として得られた。 合計収量 39.7g(収率 89%) 融点 180−182℃ 元素分析値 C2631294として 計算値(%):C,54.63; H,5.47; N,
22.05 実測値(%):C,54,58; H,5.37; N,
21.611 H−NMR(CDCl3)δ:1.08(1.5H,d,
J=7Hz), 1.24(1.5H,d,J=7Hz),
1.31−1.38(6H,m), 3.50−4.06(7H,
m), 4.39(0.5H,d,J=14Hz), 4.59
(0.5H,d,J=14Hz), 4.76(0.5H,
m), 4.93−5.08(1.5H,m), 5.25−
5.48(1H,m), 6.73−6.83(2H,m),
7.31−7.69(5.5H,m), 7.79(0.5
H,s), 7.82(0.5H,s), 8.24(0.5
H,s), 8.85(0.5H,br), 8.94(0.5
H,s), 8.96(0.5H,s), 9.16(0.5
H,s)
【0063】実施例11 1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−[(1R,2
R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒド
ロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)プロピル]−3−[4−(1H−テト
ラゾール−1−イル)フェニル]ウレア(39g)をメ
タノール(342ml)に溶解し、得られた溶液に2N−
塩酸(342ml)を加え、50−55℃で17時間かき
混ぜた。反応液を冷却後、2N−NaOH(342ml)
で中和し、減圧下で溶媒を濃縮した。残留物に酢酸エチ
ル(400ml)と水(400ml)を加えて分液し、酢酸
エチル層を水(200ml)、飽和食塩水(200ml)で
順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減
圧下で溶媒を留去した後、残留物を酢酸エチルとジイソ
プロピルエーテルの混液から再結晶すると、1−[(1
R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2
−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−ト
リアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−(1H
−テトラゾール−1−イル)フェニル]−2−(1H,
3H)−イミダゾロン(28.6g)が無色粉末晶とし
て得られた。 収率 87% 元素分析値 C2219292として 計算値(%):C,55.11; H,3.99; N,
26.29 実測値(%):C,54,72; H,4,04; N,
26.051 H−NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,d,J
=7Hz), 4.22(1H,d,J=14Hz), 5.
03(1H,q,J=7Hz), 5.13(1H,d,
J=14Hz), 5.45(1H,br), 6.74−
6.88(4H,m),7.42−7.54(1H,m),
7.76(1H,s), 7.82(2H,d,J=9H
z), 7.86(1H,s), 7.96(2H,d,J=
9Hz), 9.06(1H,s)
【0064】実施例12 (2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−
3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)メチルオキシラン(30g)、1−プロパノール
(300ml)、チタンテトライソプロポキシド (51
g)、および2−アミノエタノール(109.4g)の混合
物を、 窒素気流下、 7.5時間撹拌しながら還流した。
冷後、 酢酸エチル(500ml)を加えて、 撹拌しなが
ら、 2N−水酸化ナトリウム飽和食塩水溶液(98ml)
を約3分で加え、 30分間撹拌を続行した。 本混液に
さらに飽和食塩水(195ml)を加えて10分間かき混
ぜた。 静置後、 デカンテーションによって酢酸エチル
層を分離した。 水層に酢酸エチル(400ml)を加え
て室温で3分間撹拌した後、 再び酢酸エチル層をデカン
テーションで分離した。 本デカンテーション操作を酢
酸エチル(300ml)を用いてさらに2回行った。
酢酸エチル層を合わせて飽和食塩水(250ml)で洗浄
した。 酢酸エチル層を1N−塩酸(225ml×2)で抽
出した。 塩酸層を合わせて氷冷下で2N−水酸化ナトリ
ウム飽和食塩水(230ml)を加えてアルカリ性と
し、 酢酸エチル(300ml×2)で抽出した。 酢酸エ
チル層を合わせて飽和食塩水(200ml)で洗浄した。
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去し、
残留物を 減圧乾燥 すると、 (2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(2−ヒドロキ
シエチル)アミノ−1−(1H−1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル)−2−ブタノール(34.2g)が無色油
状物として得られた。1 H−NMR(CDCl3) δ: 0.92(3H,d,J
=6.6Hz), 1.60−1.80(2H,br), 2.
61−2.73(1H,m), 2.98−3.16(2
H,m), 3.65−3.71(2H,m), 4.81
(1H,d,J=14Hz), 4.96(1H,d,J
=14Hz), 4.77−4.99(1H,br), 6.
70−6.80(2H,m), 7.36−7.48(1
H,m), 7.78(1H,s), 7.87 (1H,
s)
【0065】実施例13 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノール
(34.2g)の酢酸エチル(600ml)溶液に4−
(1H−テトラゾール−1−イル)フェニルカルバミド
酸 フェニルエステル(23.7g)とトリエチルアミン
(17.6ml)を加え、 かき混ぜながら90分間加熱
還流した。 放冷後、 氷冷下で2時間かき混ぜた。 析出
した結晶を濾取し、 酢酸エチル(50ml)で洗浄後、
40℃で減圧乾燥すると、 1−[(1R,2R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1
−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−
イル)プロピル]−1−(2−ヒドロキシエチル)−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]ウ
レア(37.9g)が無色粉末晶として得られた。本品は
酢酸エチルを包含する結晶であつた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ: 0.93,1.16(3H,
d,J=7Hz); 3.47−4.09(4.5H,m);
4.56 (1H, d,J=14Hz); 4.91−5.0
3(1H,m); 5.30(0.5H,q,J=7H
z); 5.79, 6.12, 6.21 (2H,br);
6.87−6.96(1H,m); 7.13−7.45(2
H,m); 7.59−7.88(5H,m); 8.21,
8.32 (1H,s); 9.41,9.49(1H,s);
10.02,10.05(1H,s)SIMS(m/z) : 50
0(MH+
【0066】実施例14 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノール
(6.6 g) を N,N−ジメチルホルムアミド (132
ml) に溶解し、これに4−(1H−テトラゾール−1
−イル)フェニルカルバミド酸 フェニルエステル
(4.7g)を加え、窒素気流下50℃で 2.5 時間攪
拌した。反応液を冷却後、水 (160 ml) に注ぎ、
酢酸エチル (120 ml) で 2 回抽出した。酢酸エ
チル層を水 (160 ml) で 5 回洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、減圧留去した。残留物を酢
酸エチルに溶解し、減圧濃縮した後、酢酸エチル (6
6 ml) を加えると 1−[(1R,2R)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチ
ル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)
プロピル]−1−(2−ヒドロキシエチル)−3−[4−
(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]ウレア
(6.5 g) が白色結晶として得られた。本品は実施例
13で得た化合物と物理化学的データが一致した。
【0067】実施例15 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−1−(2
−ヒドロキシエチル)−3−[4−(1H−テトラゾール
−1−イル)フェニル]ウレア (5.0 g) を N,N−ジ
メチルアセトアミド (60 ml) と酢酸エチル (15
ml) の混液に溶解し、窒素気流下塩化チオニル (0.
67 ml)の酢酸エチル (15 ml) 溶液を 75 分間
かけて滴下した。反応液を 24℃ で 4 時間攪拌した
後、内温を10 − 12 ℃ に保って、トリエチルアミ
ン (8.98 ml) を 10 分間かけて滴下した。滴下
終了後、室温で 1.5時間攪拌した後、反応液を水
(120 ml) に注ぎ、酢酸エチル (120 ml) で
抽出した。更に水層を酢酸エチル (70 ml) で抽出
した。酢酸エチル層を合わせて水 (90 ml) で 3
回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧留
去した。残留物をアセトン (15 ml) に溶解し、減
圧濃縮した後、酢酸エチル (25 ml) を加えると 1
−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4
−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−2−イ
ミダゾリジノン (3.7 g) が白色結晶として得られ
た。1 H − NMR (CDCl3) d : 1.08 (3H, d, J =
7 Hz), 3.74 −4.11 (4H, m), 4.52
(1H, d, J = 14 Hz), 4.71 (1H, q, J =
7 Hz), 5.11 (1H, d, J = 14 Hz), 5.
34 (1H,br), 6.73 − 6.84 (2H,
m), 7.36 − 7.49 (1H, m), 7.69 (2H,
d, J = 9 Hz), 7.77 (1H, s), 7.81
(2H, d, J = 9Hz), 7.86 (1H, s), 8.9
7 (1H, s).
【0068】実施例16 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−1−(2
−ヒドロキシエチル)−3−[4−(1H−テトラゾール
−1−イル)フェニル]ウレア(23.4 g)のN,N−ジ
メチルアセトアミド−酢酸エチル(1 : 1, 240 m
l)溶液にオキシ塩化リン(6 ml)の酢酸エチル(70
ml)溶液を内温22 〜 25℃で2.5時間かけて滴下
した後、室温で16時間撹拌した。トリエチルアミン
(60 ml)を内温−5 〜 −3℃で2時間かけて滴下
し、室温で3.5時間撹拌した。反応液に氷水(300
ml)を注ぎ込み、酢酸エチル(300 ml x 2)で抽出
後、抽出液を水(300 ml)、5%リン酸水溶液(30
0 ml x 2)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300
ml)、飽和食塩水(300 ml)で洗浄した。有機層に
無水硫酸マグネシウムと活性炭(5 g)を加え、10分
間放置後、濾過した。減圧濃縮して得た残留物を酢酸エ
チル(50 ml)から結晶化し、濾取した。得られた結
晶をエタノール(600 ml)から再結晶し、五酸化二
リン上40℃で1時間乾燥すると1−[(1R,2R)
−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキ
シ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イル)プロピル]−3−[4−(1H−テトラゾー
ル−1−イル)フェニル]−2−イミダゾリジノン(1
1.1 g)が白色結晶として得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.08(3H,d,J=
7Hz), 3.68−4.14(4H,m), 4.52
(1H,d,J=14Hz), 4.71(1H,q,J
=7Hz),5.12(1H,d,J=14Hz), 5.
34(1H,br),6.74−6.83(2H,m),
7.36− 7.48(1H,m), 7.68(2H,d,
J=9Hz), 7.77(1H,s), 7.81(2H,
d,J=9Hz), 7.86 (1H,s), 8.96
(1H,s). 元素分析値:C22H21F2N9O2として 計算値(%): C,54.88; H,4.40; N,26.1
8. 実測値(%): C,54.80; H,4.41; N,26.1
7. [α]D 20=−60.1コ(c=1.01%, MeOH)
【0069】実施例17 (2R,3R)−3−(2,2−ジエトキシエチル)ア
ミノ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノー
ル(0.25g)をジメチルホルムアミド(2ml)に溶
解し、得られた溶液に4−ニトロフェニルイソシアナー
ト(0.11g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液
を水(30ml)にあけ、酢酸エチル(30ml)で抽
出した。酢酸エチル層を水(30ml×2)、飽和食塩
水(20ml)で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残留物をシ
リカゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘ
キサン=1/3→1/2)に付して精製すると、1−
(2,2−ジエトキシエチル)−1−[(1R,2R)−
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ
−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)プロピル]−3−(4−ニトロフェニル)ウ
レア (0.29g)が淡黄色粉末として得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.07(1.5H,d,
J=7Hz), 1.23(1.5H,d,J=7Hz),
1.30−1.38(6H,m), 3.50−4.10
(6.5H,m), 4.36(0.5H,d,J=14H
z), 4.53(0.5H,d,J=14Hz), 4.7
2−4.77 (0.5H,m), 4.91−5.01(1
H,m), 5.26−5.42(2H,m), 6.70−
6.84(2H,m), 7.31−7.64(3.5H,
m), 7.78(0.5H,s), 7.81(0.5H,
s), 8.16−8.23(2.5H,m), 9.02
(0.5H,br), 9.37(0.5H,s).
【0070】実施例18 1−(2,2−ジエトキシエチル)−1−[(1R,2
R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒド
ロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)プロピル]−3−(4−ニトロフェニ
ル)ウレア(0.15g)をメタノール(3ml)に溶解
し、得られた溶液に1N塩酸(2.8ml)を加え、2時
間還流撹拌した。反応液に氷冷下で炭酸水素ナトリウム
(0.24g)を加えた後、酢酸エチル(40ml)と水
(40ml)を加えて分液した。酢酸エチル層を水(3
0ml)、飽和食塩水(30ml)で順次洗浄した後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去す
ると、1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロ
フェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−(4−ニトロフェニル)−2(1H,3H)−イミダゾ
ロン(0.11g)が黄色粉末として得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.20(3H,d,J
=7Hz), 4.19(1H,d,J=14Hz), 5.
02(1H,q,J=7Hz), 5.11(1H,d,
J=14Hz), 5.41(1H,br), 6.76−
6.90(4H,m),7.41−7.53(1H,m),
7.76 (1H,s), 7.82(1H,s), 7.94
(2H,d,J=9.2Hz), 8.34(2H,d,J
=9.2Hz).
【0071】実施例19 (2R,3R)−3−(2,2−ジエトキシエチル)ア
ミノ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノー
ル(8.9g)をジメチルスルホキシド(30ml)に溶
解し、得られた溶液に4−ニトロフェニルイソシアナー
ト(4.2g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を
氷水(200ml)にあけ、酢酸エチル(200ml)
で抽出した。酢酸エチル層を水(200ml×2)、飽
和食塩水(100ml)で順次洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残
留物(13.7g)にメタノール(180ml)を加え、
これに2N塩酸(115ml)を加え、3時間還流撹拌
した。冷後、析出結晶を濾別し、濾液に氷冷下で炭酸水
素ナトリウム(19.3g)を加えて減圧濃縮した。残留
物に酢酸エチル(200ml)と水(200ml)を加
えて分液し、酢酸エチル層を水(200ml)、飽和食
塩水(100ml)で順次洗浄した後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残留物をシ
リカゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘ
キサン=2/1)に付して精製すると、1−[(1R,2
R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒド
ロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)プロピル]−3−(4−ニトロフェニ
ル)−2(1H,3H)−イミダゾロン(8.6g)が黄色
粉末として得られた。本品は実施例18で得た化合物と
物理化学的性質が一致した。
【0072】実施例20 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−(4
−ニトロフェニル)−2(1H,3H)−イミダゾロン
(1.0g)を酢酸(15ml)に溶解し、10%パラジ
ウム−炭素(1.0g)を加えて水素雰囲気下、40−4
5℃で7時間撹拌した。触媒を濾別し、触媒部分を酢酸
(30ml)で洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮
した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出
液:酢酸エチル/ヘキサン=9/1→酢酸エチル)に付し
て精製した後、酢酸エチルから再結晶すると、1−(4
−アミノフェニル)−3−[(1R,2R)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチ
ル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)
プロピル]−2−イミダゾリジノン(0.48g)が得ら
れた。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.06(3H,d,J
=7Hz), 3.58−3.87(6H,m), 4.46
(1H,br), 4.54 (1H,d,J=14H
z), 5.07(1H,d,J=14Hz), 5.80
(1H,br), 6.69−6.81(4H,m), 7.
31 (2H,d,J=9Hz), 7.35 −7.52
(1H,m), 7.72(1H,s), 7.92(1H,
s).
【0073】実施例21 1−(4−アミノフェニル)−3−[(1R,2R)−
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ
−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)プロピル]−2−イミダゾリジノン (1.0
g)とオルトぎ酸エチル(1.16ml)の混合物にアジ
化ナトリウム(0.18g)、酢酸(2ml)を加え、室
温で20分撹拌した後、アルゴン雰囲気下、80−85
℃で1.5時間撹拌した。反応液を冷却後、水(2m
l)、6N塩酸(0.85ml)を順次加え、次いで25
%亜硝酸ナトリウム水溶液(0.3ml)を加えた後、氷
冷した。析出結晶を濾取し、水洗(20ml)した後、
エタノールから再結晶すると、1−[(1R,2R)−
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ
−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)プロピル]−3−[4−(1H−テトラゾール
−1−イル)フェニル]−2−イミダゾリジノン(0.6
2g)が無色粉末晶として得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.08(3H,d,J=
7Hz), 3.70−4.15(4H,m), 4.52
(1H,d,J=14Hz), 4.71(1H,q,J
=7Hz), 5.12(1H,d,J=14Hz), 5.
35(1H,br),6.74−6.85(2H,m),
7.36− 7.49 (1H,m), 7.68(2H,
d,J=9Hz), 7.77(1H,s), 7.82(2
H,d,J=9Hz), 7.85(1H,s), 8.96
(1H,s).
【0074】実施例22 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−1−(2
−ヒドロキシエチル)−3−[4−(1H−テトラゾール
−1−イル)フェニル]ウレア(0.5g)のN,N−ジメチ
ルホルムアミド(5ml)溶液に塩化チオニル(0.0
9ml)を加えて、 50℃で30分間かき混ぜた。 反
応液を冷却し、 水(20ml)にあけて酢酸エチル(2
0ml×2)で抽出した。 酢酸エチル層を水洗(15
0ml×3)し、乾燥(MgSO4)後、減圧下で溶媒を留
去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー (溶出
液:酢酸エチル→酢酸エチル/アセトン=1/1)に付し
て精製し、 ジイソプロピルエーテルから結晶化すると、
1−(2−クロロエチル)−1−[(1R,2R)−2
−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−
1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)プロピル]−3−[4−(1H−テトラゾール−
1−イル)フェニル]ウレア(0.22g)が白色粉末晶
として得られた。 SIMS(m/z) : 518(MH+
【0075】実施例23 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノール
(10.0g)をジメチルスルホキシド(50ml)に溶
解し、得られた溶液に4−ニトロフェニルイソシアナー
ト(5.25g)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液
を氷水(200ml)にあけ、酢酸エチル(200m
l)で抽出した。酢酸エチル層を水(200ml×
2)、飽和食塩水(100ml)で順次洗浄した後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し
た後、残留物を酢酸エチルから再結晶すると、1−
[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イル)プロピル]−1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−3−(4−ニトロフェニル)ウレア
(5.9g)が黄色粉末晶として得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ:0.94(1.8H,d,
J=7Hz); 1.13(1.2H,d,J=7Hz);
3.40−4.05 (4.4H,m); 4.54,4.58
(1H,d,J=14Hz); 4.94,4.97(1
H,d,J=14Hz); 5.28(0.6H,q, J=
7Hz); 6.08,6.25(2H,br);6.87−
6.96(1H,m); 7.12−7.46(2H,m);
7.59−7.72 (3.4H,m); 8.17−8.3
0(3H,m); 9.90(0.6H,br).
【0076】実施例24 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−1−(2
−ヒドロキシエチル)−3−(4−ニトロフェニル)ウ
レア(2.6g)をジメチルアセトアミド(40ml)に
溶解し、得られた溶液に塩化チオニル(0.38ml)
の酢酸エチル(10ml)溶液を30分間で滴下した。
室温で20分撹拌した後、塩化チオニル(0.19m
l)の酢酸エチル(5ml)溶液を15分間で滴下し
た。室温で30分撹拌した後、酢酸エチル(100m
l)で希釈し、水洗(100ml×2)した。酢酸エチ
ル層を飽和食塩水(50ml)で洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残留
物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチ
ル/ヘキサン=4/1)に付して精製すると、1−(2−
クロロエチル)−1−[(1R,2R)−2−(2,4−
ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−
3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロ
ピル]−3−(4−ニトロフェニル)ウレア(0.68
g)が黄色粉末として得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.09(0.6H,d,
J=7Hz); 1.34(2.4H,d,J=7Hz);
3.48−3.60 (1H,m); 3.88−4.28
(4H,m); 4.40(0.2H,d,J=14H
z); 4.67(0.8H,d,J=14Hz); 5.1
3 (0.8H,d,J=14Hz); 5.25(0.2
H,d,J=14Hz); 5.28−5.42(1H,b
r); 6.74−6.91 (3H, m); 7.35−7.7
2(1.2H,m); 7.62,7.65(2H,d,J
=9Hz); 7.79,7.82(1H,s); 7.98
(0.8H, s);8.23(2H,d,J=9Hz).
【0077】実施例25 1−(2−クロロエチル)−1−[(1R,2R)−2
−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−
1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)プロピル]−3−(4−ニトロフェニル)ウレ
ア(0.50g)を酢酸エチル(10ml)に溶解し、ト
リエチルアミン(0.28ml)の酢酸エチル(2m
l)溶液を15分間で滴下した後、室温で撹拌した。1
時間後及び2時間後にそれぞれトリエチルアミン(0.
28ml)を加えて、室温で16時間撹拌した。反応液
を酢酸エチル(40ml)で希釈し、水洗(40ml×
2)した。酢酸エチル層を10%リン酸水溶液(40m
l)、水(40ml)、飽和食塩水(40ml)で順次
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下
で溶媒を留去した後、残留物をシリカゲルクロマトグラ
フィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=6/1)に付し
て精製すると、1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジ
フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3
−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピ
ル]−3−(4−ニトロフェニル)−2−イミダゾリジ
ノン(0.21g)が得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.07(3H,d,J
=7Hz), 3.70−4.18(4H,m), 4.48
(1H,d,J=14Hz), 4.68−4.80(1
H,m), 5.11(1H,d,J=14Hz), 5.3
0(1H,br), 6.73−6.85(2H,m),
7.35− 7.48(1H,m), 7.75(2H,d,
J=9Hz), 7.77(1H,s) ,7.84(1H,
s), 8.24(2H,d, J=9Hz).
【0078】実施例26 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−(4
−ニトロフェニル)−2−イミダゾリジノン(1.0g)
をメタノール(36ml)と水(4ml)の混液に溶解
し、10%パラジウム−炭素(0.5g)を加えて水素雰
囲気下、室温で2時間撹拌した。触媒を濾別し、触媒部
分を90%メタノール水溶液(60ml)で洗浄し、濾
液と洗液を合わせて減圧濃縮した。残留物をシリカゲル
クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル→酢酸エチル
/アセトン=4/1)に付して精製し、酢酸エチルから再
結晶すると、1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]
−3−(4−アミノフェニル)−2−イミダゾリジノン
(0.45g)が無色粉末晶として得られた。本品は実施
例20で得た化合物と物理化学的性質が一致した。
【0079】実施例27 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−1−(2
−ヒドロキシエチル)−3−(4−ニトロフェニル)ウ
レア(2.4g)をジメチルアセトアミド(40ml)に
溶解し、得られた溶液に塩化チオニル(0.35ml)
の酢酸エチル(10ml)溶液を20分間で滴下した。
室温で15分撹拌した後、塩化チオニル(0.17m
l)の酢酸エチル(5ml)溶液を15分間で滴下し
た。室温で40分撹拌した後、さらに塩化チオニル
(0.09ml)の酢酸エチル(2ml)溶液を10分
間で滴下した。室温で40分間撹拌した後、トリエチル
アミン(2.8ml)を15〜18℃で5分間で滴下
し、室温で3時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(10
0ml)で希釈し、水洗(100ml×4)した。酢酸
エチル層を飽和食塩水(50ml)で洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した
後、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:
酢酸エチル/ヘキサン=6/1)に付して精製すると、1
−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−(4
−ニトロフェニル)−2−イミダゾリジノン(1.2g)
が黄色粉末として得られた。本品は実施例25で得た化
合物と物理化学的性質が一致した。
【0080】実施例28 トリフェニルホスフィン(0.07 g)のテトラヒドロ
フラン(3 ml)溶液に−20℃で40%アゾジカルボン
酸 ジエチルエステル トルエン溶液(0.12 g)を
加え、10分間撹拌した後、1−[(1R,2R)−2
−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−
1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)プロピル]−1−(2−ヒドロキシエチル)−
3−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
ウレア(0.1 g)のテトラヒドロフラン(3 ml)溶液
を5分間かけて滴下し、室温で2時間撹拌した。減圧下
溶媒を留去して得た残留物をシリカゲルフラッシュカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル; 15 g, 溶出溶
媒; ヘキサン : 酢酸エチル : アセトン = 4 : 3 :
3→ 酢酸エチル)で精製し、得られた固体をエタノー
ルから再結晶すると1−[(1R,2R)−2−(2,4
−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル
−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プ
ロピル]−3−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)
フェニル]−2−イミダゾリジノン(0.052 g)が白
色結晶として得られた。本品は実施例16で得た化合物
と物理化学的性質が一致した。
【0081】実施例29 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−1−(2
−ヒドロキシエチル)−3−[4−(1H−テトラゾール
−1−イル)フェニル]ウレア(2.0g)のN,N−ジメチ
ルアセトアミド−酢酸エチル(1:1,20ml)溶液に
オキシ塩化リン(0.51ml)の酢酸エチル(6m
l)溶液を内温21〜23℃で1時間かけて滴下した
後、 室温で16時間撹拌した。 反応液を酢酸エチル(3
0ml)で希釈し、 水洗(20ml×3)した。酢酸エ
チル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧下で溶媒
を留去した。 残留物を エチルエーテル(30ml)か
ら結晶化し、 濾取すると、 1−(2−クロロエチル)−
1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−[4
−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]ウレア
(1.44g)が白色粉末晶として得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ: 1.02,1.16(3H,
d,J=7Hz); 3.61−4.09(4.5H,m);
4.43, 4.57 (1H,d, J=14Hz); 4.
87,4.97(1H,d,J=14Hz); 5.20
(0.5H,q,J=7Hz); 5.98(1H,b
r); 6.89−6.98(1H,m); 7.13−7.4
8(2H,m); 7.64−7.85(5H,m); 8.
31(1H,s); 9.02, 9.22 (1H,s);
10.02(1H,s) SIMS(m/z) : 500(MH+
【0082】実施例30 1−(2−クロロエチル)−1−[(1R,2R)−2
−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−
1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)プロピル]−3−[4−(1H−テトラゾール−
1−イル)フェニル]ウレア(1.2g)のN,N−ジメチル
アセトアミド−酢酸エチル(3:5,16ml)溶液にト
リエチルアミン(0.96ml)の酢酸エチル(2m
l)溶液を内温0〜2℃で15分かけて滴下した。室温
で3時間撹拌した後、 反応液に氷水(20ml)を注ぎ
込み、 酢酸エチル(20ml×2)で抽出後、 水(20
ml)、 5%リン酸水溶液(20ml×2)、 飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液(20ml)、 飽和食塩水(20
ml×2)で洗浄した。 酢酸エチル層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、 減圧下で溶媒を留去した。 残留物を
酢酸エチル(10ml)から結晶化し、 濾取した。 得
られた結晶をエタノール(40ml)から再結晶し、 五
酸化二リン上40℃で1時間乾燥すると1−[(1R,
2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリア
ゾール−1−イル)プロピル]−3−[4−(1H−テト
ラゾール−1−イル)フエニル]−2−イミダゾリジノ
ン(0.765g)が白色結晶として得られた。 本品は実
施例16で得た化合物と物理化学的性質が一致した。
【0083】実施例31 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−1−(2
−ヒドロキシエチル)−3−(4−ニトロフェニル)ウ
レア(3.0g)のN,N−ジメチルアセトアミド−酢酸エ
チル(1:1,30ml)溶液に、オキシ塩化りん(0.
88ml)の酢酸エチル(10ml)溶液を21−22
℃,20分間で滴下した。室温で16時間撹拌した後、
トリエチルアミン(8.8ml)を−5℃で20分間で
滴下し、室温で2時間撹拌した。反応液を酢酸エチル
(100ml)で希釈し、水洗(100ml×2)し
た。酢酸エチル層を5%リン酸水溶液(100ml×
2)、飽和重曹水(100ml)、飽和食塩水(100
ml)の順で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。減圧下で溶媒を留去した後、残留物をシリカゲル
クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=
6/1)に付して精製すると、1−[(1R,2R)−2
−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−
1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)プロピル]−3−(4−ニトロフェニル)−2
−イミダゾリジノン(2.3g)が黄色粉末として得られ
た。本品は実施例25で得た化合物と物理化学的性質が
一致した。
【0084】実施例32 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
(4−ニトロフェニル)−2−イミダゾリジノン(1.
0g)を酢酸エチル(18ml)と水(2ml)の混液に溶
解し、10%パラジウム−炭素(0.5g)を加えて水
素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。触媒を濾別し、触
媒部分を酢酸エチル(50ml)で洗浄した後、濾液と洗
液を合わせて減圧濃縮した。残留物を酢酸エチルから結
晶化すると、1−(4−アミノフェニル)−3−[(1
R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2
−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−ト
リアゾール−1−イル)プロピル−2−イミダゾリジノ
ン(0.35g)が無色粉末晶として得られた。本品は
実施例20で得た化合物と物理化学的性質が一致した。
母液を減圧濃縮した後、残留物をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(溶出液:酢酸エチル/アセトン=3/1)に
付して精製し、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルか
ら結晶化すると、追加の1−(4−アミノフェニル)−
3−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−2−
イミダゾリジノン(0.35g)が無色粉末晶として得
られた。
【0085】実施例33 (2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)メチルオキシラン(20g)と2−(N−ベ
ンジル)アミノエタノール(80g)の混合物を、窒素
雰囲気下、160℃で8時間加熱した。冷後、反応液に
酢酸エチル(200ml)を加え、得られた溶液を4N塩
酸(205ml)で抽出した。塩酸層を分離し、氷冷下で
2N水酸化ナトリウム水(410ml)を加えて中和(p
H7.0±0.2)した。混合物を酢酸エチル(150ml
×2)で抽出し、抽出液を飽和食塩水(100ml)およ
び水(100ml×2)で順次洗浄した。酢酸エチル層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧留去した。残留物
にジイソプロピル エーテル(50ml)を加え、室温で
20時間、続いて氷冷下で3時間撹拌した。析出した結
晶を濾取し、冷ジイソプロピル エーテル(5ml)で洗
浄後、40℃で減圧乾燥すると(2R,3R)−3−
[N−ベンジル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミ
ノ]−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノ
ール(17.6g)が白色粉末晶として得られた。 収率 55% 融点 105−107℃ 元素分析値 C2124242として 計算値(%):C,62.67; H,6.01;
N,13.92 実測値(%):C,62.45; H,6.07;
N,13.90
【0086】実施例34 (2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)メチルオキシラン(20g)と2−(N−ベ
ンジル)アミノエタノール(80g)の混合物を窒素雰
囲気下、160℃で8時間加熱した。冷後、反応液に酢
酸エチル(200ml)を加えて溶解した。得られた溶液
を4N塩酸(205ml)で抽出した。塩酸層を分離し、
氷冷下、2N水酸化ナトリウム水(410ml)で中和
(pH7.0±2)した後、酢酸エチル(150ml×2)
で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100ml)と水(1
00ml×2)で順次洗浄すると、(2R,3R)−3−
[N−ベンジル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミ
ノ]−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノ
ールの酢酸エチル溶液が得られた。本溶液に5%パラジ
ウム炭素(6.3g)を加え、撹拌しながら、ぎ酸(1
4.3g)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、4
0℃で2時間撹拌した。冷後、触媒を濾過して除き、触
媒を酢酸エチル(120ml)で洗浄した。濾液と洗液を
合わせて、無水硫酸マグネシウムを加えて30分間かく
はんした。不溶物を濾過して除き、不溶物を酢酸エチル
(50ml)で洗浄した。濾過と洗液を合わせると、(2
R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3
−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノールの
酢酸エチル溶液が得られた。本溶液にトリエチルアミン
(7.63g)と4−(1H−テトラゾール−1−イ
ル)フェニルカルバミド酸 フェニルエステル(21.
6g)を加え、50℃で8時間かくはんした。反応液を
さらに室温で1時間、氷冷下で1時間かくはんした。析
出した結晶を濾取し、冷酢酸エチル(20ml)で洗浄し
た後、45℃で減圧乾燥すると、1−[(1R,2R)
−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキ
シ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イル)プロピル]−1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−3−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フ
ェニル]ウレア(34.5g)が白色粉末晶として得ら
れた。本品は実施例13で得た化合物と一致した。
【0087】実施例35 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−1−
(2−ヒドロキシエチル)−3−[4−(1H−テトラ
ゾール−1−イル)フェニル]ウレア(20g)を1−
メチル−2−ピロリドン(120ml)と酢酸エチル(2
00ml)の混液に溶解した。得られた溶液に、内温を5
0℃に保ちながら、オキシ塩化りん(5g)の酢酸エチ
ル(80ml)溶液を、30分間かけて滴下した。滴下終
了後、50℃で30分間かくはんした。反応液を5℃に
冷却し、ピペリジン(23.9g)を2分間で加えた。
反応液を5℃で30分間かくはんした後、水(150m
l)を加え30分かくはんした。反応液に1N塩酸を加
えて pH6.5に調整した。酢酸エチル層を分離し、水
層を酢酸エチル(100ml)で抽出した。酢酸エチル層
を合わせて、水洗(100ml×2)し、減圧濃縮した。
残留物に50%エタノール水(240ml)を加え、室温
で8時間かくはんした後、析出した結晶を濾取した。得
られた結晶を冷エチルアルコール(28ml)で洗浄
後、減圧乾燥すると、1−[(1R,2R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1
−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−
イル)プロピル]−3−[4−(1H−テトラゾール−
1−イル)フェニル]−2−イミダゾリジノン(16
g)が白色結晶として得られた。本品は実施例16で得
た化合物と物理化学的性質が一致した。
【0088】
【発明の効果】本発明の方法は、優れた抗真菌活性を有
するイミダゾロンおよびイミダゾリジノン誘導体を純度
よくまた収率よく得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/415 A61K 31/415 (72)発明者 細野 博士 大阪府豊中市島江町1丁目3番5−902号 (72)発明者 光寺 弘幸 大阪府豊中市待兼山31番8号 Fターム(参考) 4C063 AA01 AA03 BB04 BB06 CC41 CC47 CC71 DD23 DD41 EE01 EE05 4C086 AA03 AA04 BC60 GA07 GA12 NA07 ZA02 ZA59 ZA66 ZA67 ZA82 ZA90 ZA92 ZB35 ZC55

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: 【化1】 [式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
    1は水素原子または低級アルキル基を、R2は置換基を有
    していてもよい脂肪族もしくは芳香族炭化水素基または
    置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示し、R3
    は式−CH2Y(式中、Yは水酸基またはハロゲン原子
    を示す。)で示される基または保護されていてもよいホ
    ルミル基を示す。]で表される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】式: 【化2】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
    は水素原子または置換されていてもよいベンジル基を、
    1は水素原子または低級アルキル基を、R3'はヒドロ
    キシメチル基または保護されたホルミル基を示す。)で
    表される化合物またはその塩。
  3. 【請求項3】R1がメチル基である請求項1または2記
    載の化合物。
  4. 【請求項4】Arが1または2個のハロゲン原子で置換
    されたフェニル基である請求項1または2記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】Arが2,4−ジフルオロフェニル基また
    は2−フルオロフェニル基である請求項1または2記載
    の化合物。
  6. 【請求項6】R2が置換基を有するフェニル基である請
    求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】R2がハロゲノ(C1-6)アルコキシ基で置
    換されたフェニル基である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】R2が4−(2,2,3,3−テトラフル
    オロプロポキシ)フェニル基または4−(1,1,2,
    2−テトラフルオロエトキシ)フェニル基である請求項
    1記載の化合物。
  9. 【請求項9】R2が5員の芳香族複素環基で置換された
    フェニル基である請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】R2が置換基としてピラゾリル、イミダ
    ゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリ
    アゾリルまたはテトラゾリルを有するフェニル基である
    請求項1記載の化合物。
  11. 【請求項11】R2がニトロ基で置換されたフェニル基
    である請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】R3およびR3'が式: 【化3】 (式中、R4およびR5は同一または異なってそれぞれ脂
    肪族炭化水素基を示すか、またはR4とR5が結合して炭
    素数2または3のアルキレンを示す。)で示される基で
    ある請求項1または2記載の化合物。
  13. 【請求項13】R4およびR5がそれぞれメチル基または
    エチル基である請求項12記載の化合物。
  14. 【請求項14】Rがベンジル基である請求項2記載の化
    合物。
  15. 【請求項15】Rが水素原子である請求項2記載の化合
    物。
  16. 【請求項16】(2R,3R)−2−(2,4−ジフル
    オロフェニル)−3−(2−ヒドロキシエチル)アミノ
    −1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−
    2−ブタノールである請求項2記載の化合物。
  17. 【請求項17】(2R,3R)−3−[N−ベンジル−
    N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−(2,4
    −ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリ
    アゾール−1−イル)−2−ブタノールである請求項2
    記載の化合物。
  18. 【請求項18】1−[(1R,2R)−2−(2,4−
    ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−
    3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロ
    ピル]−1−(2−ヒドロキシエチル)−3−[4−
    (1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]ウレアで
    ある請求項1記載の化合物。
  19. 【請求項19】式: 【化4】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
    1は水素原子または低級アルキル基を、R2は置換基を有
    していてもよい脂肪族もしくは芳香族炭化水素基または
    置換基を有していてもよい芳香族複素環基を、R3''
    保護されていてもよいホルミル基を示す。)で表される
    化合物またはその塩を閉環反応に付すことを特徴とする
    式: 【化5】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表される化
    合物またはその塩の製造法。
  20. 【請求項20】酸の存在下に閉環反応を行う請求項19
    記載の製造法。
  21. 【請求項21】酸が無機酸である請求項20記載の製造
    法。
  22. 【請求項22】式: 【化6】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
    1は水素原子または低級アルキル基を、R2は置換基を有
    していてもよい脂肪族もしくは芳香族炭化水素基または
    置換基を有していてもよい芳香族複素環基を、Yは水酸
    基またはハロゲン原子を示す。)で表わされる化合物ま
    たはその塩を閉環反応に付すことを特徴とする式: 【化7】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表わされる
    化合物またはその塩の製造法。
  23. 【請求項23】Yが水酸基である化合物をハロゲン化剤
    と塩基の存在下に閉環反応に付すことを特徴とする請求
    項22記載の製造法。
  24. 【請求項24】ハロゲン化剤がハロゲン化チオニルまた
    はハロゲン化リン化合物である請求項23記載の製造
    法。
  25. 【請求項25】Yがハロゲン原子である化合物を塩基の
    存在下に閉環反応に付すことを特徴とする請求項22記
    載の製造法。
  26. 【請求項26】塩基が有機塩基である請求項23または
    25記載の製造法。
  27. 【請求項27】式: 【化8】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
    1は水素原子または低級アルキル基を示す。)で表わさ
    れる化合物またはその塩と式: 【化9】 (式中、Rは水素原子または置換されていてもよいベン
    ジル基を、R3'はヒドロキシメチル基または保護された
    ホルミル基を示す。)で表される化合物とを反応させる
    ことを特徴とする式: 【化10】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表される化
    合物またはその塩の製造法。
  28. 【請求項28】式: 【化11】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
    は水素原子または置換されていてもよいベンジル基を、
    1は水素原子または低級アルキル基を、R3'はヒドロ
    キシメチル基または保護されたホルミル基を示す。)で
    表される化合物またはその塩を、必要により脱ベンジル
    化を行った後式: 【化12】 (式中、R2は置換基を有していてもよい脂肪族もしく
    は芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい芳
    香族複素環基を、Yaは脱離基を示す。)で表わされる
    化合物または式: 【化13】 (式中、R2は前記と同意義である。)で表される化合
    物と反応させることを特徴とする式: 【化14】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表される化
    合物またはその塩の製造法。
  29. 【請求項29】式: 【化15】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
    1は水素原子または低級アルキル基を、R2は置換基を有
    していてもよい脂肪族もしくは芳香族炭化水素基または
    置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示す。)で
    表わされる化合物またはその塩とハロゲン化剤とを反応
    させることを特徴とする式: 【化16】 (式中、Y’はハロゲン原子を示し、他の記号は前記と
    同意義である。)で表わされる化合物またはその塩の製
    造法。
  30. 【請求項30】式: 【化17】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
    1は水素原子または低級アルキル基を示す。)で表わさ
    れる化合物またはその塩とオルトギ酸低級アルキルエス
    テルおよびアルカリ金属アジドとを反応させることを特
    徴とする式: 【化18】 (式中、各記号は前記と同意義である。)で表わされる
    化合物またはその塩の製造法。
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JP2007502268A (ja) * 2003-08-12 2007-02-08 コリア リサーチ インスティチュート オブ ケミカル テクノロジー フルオロビニル基を有する抗真菌性アゾール誘導体及びその製造方法

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