JP2000059892A - 複数チャンネルオ―ディオ信号処理方法 - Google Patents

複数チャンネルオ―ディオ信号処理方法

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JP2000059892A
JP2000059892A JP11210550A JP21055099A JP2000059892A JP 2000059892 A JP2000059892 A JP 2000059892A JP 11210550 A JP11210550 A JP 11210550A JP 21055099 A JP21055099 A JP 21055099A JP 2000059892 A JP2000059892 A JP 2000059892A
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distance
ear
crosstalk
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crosstalk compensation
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JP11210550A
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English (en)
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Alastair Sibbald
シバルド アラステア
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Central Research Laboratories Ltd
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Central Research Laboratories Ltd
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S1/00Two-channel systems
    • H04S1/002Non-adaptive circuits, e.g. manually adjustable or static, for enhancing the sound image or the spatial distribution

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Stereophonic System (AREA)
  • Stereophonic Arrangements (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右のチャンネルを有するオーディオシステ
ムで低周波数においても正確に両耳間クロストークキャ
ンセルが行える信号処理方法の実現。 【解決手段】 使用中のリスナーの好ましい位置からあ
る距離に配置された左右のスピーカによってそれぞれ発
生する3次元音場を表す複数チャンネルオーディオ信号
処理方法であって、a)スピーカと好ましい位置の間の
距離を選択し、b)選択された距離の大きさから、選択
された距離の関数である両耳間クロストークコンペンセ
ーションの最適量を選択し、c)前記クロストークコン
ペンセーションの最適量を、前記左右のチャンネルに印
加する。両耳間クロストークコンペンセーションは、低
周波数で異なる値に収束する近耳及び遠耳応答伝達関数
を使用して行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右のチャンネル
を有する複数チャンネルオーディオ信号処理方法に関
し、チャンネル内の情報は、使用中のリスナーの好まし
い位置からある距離に配置された左右のスピーカによっ
てそれぞれ発生する3次元音場を表す。
【0002】
【従来の技術】2つの耳を有するリスナーに再演する3
次元音場を再生するオーディオ信号の処理は、発明者に
とっての長年の目標であった。1つのアプローチは、多
数の音再生チャンネルを使用してスピーカのような複数
の音源でリスナーを囲むことであった。他のアプローチ
は、人工耳の聴覚導管(auditory canals))内に位置する
マイクロフォンを有するダミー頭(ダミーヘッド)を使
用して、ヘッドフォン聴取のための音記録を行う。この
ような音場の双聴覚用(binaural)合成(synthesis) に対
する特に約束されたアプローチは、欧州特許EP-B-06897
56に説明されており、それは1対のスピーカ及び2つの
信号チャンネルだけを使用する音場の合成を説明してお
り、それにもかかわらず音場は、リスナーが球体の中心
に位置するリスナの頭を囲む球体上のどこかに音源が現
れるように知覚するのを可能にする方向情報を有する。
【0003】従来の2つのスピーカシステムからの三次
元音場の合成の開発及び研究に関する研究者のゴール
は、完全で且つ効果的な両耳間(transaural)クロストー
クの打ち消し(cancellation)(両耳間クロストークキャ
ンセル)を提供することであった。両耳間クロストーク
キャンセル機構を実現するのに必要な基本的頭応答伝達
関数(HRTF;ヘッドレスポンストランスファーファンクシ
ョン)は、図1に示すように、スピーカの位置する方位
角に関係する左耳及び右耳の伝達関数である。大部分の
応用では、通常±30°が許容されている。近耳(近い
側の耳)関数はしばしば「同一」側関数(すなわち"S"
関数)と言われ、遠耳(遠い側の耳)関数はしばしば
「副」関数(すなわち"A" 関数)と言われる。これらの
AとSの特性は、図2に示すように、両耳間クロストー
クキャンセル機構のすべての基礎を形成する。両耳間ク
ロストークキャンセルは、国際特許出願WO 95/15069 に
詳細が説明されている。AとSの関数は、組み合わされ
て、次の式(1)と(2)の形式のフィルタブロックを
形成する。
【0004】
【数2】
【0005】及び、
【0006】
【数3】
【0007】これらの項は、しばしば合成及び単純化さ
れて次の式(3)の形式になる。
【0008】
【数4】
【0009】HRTFデータ(AとS)の信頼性のある
測定を低周波数で行うのは、以下の理由を含むいくつか
の理由で不可能である。 1.測定アクチュエータ(スピーカ)の不十分な低周波
数応答性 実際には、HRTFデータのライブラリィを導出するた
めに人工頭から測定を行うことが知られている。いくつ
かの理由で、これらの測定を1mの距離又はその付近で
行うのが一般の方法である。まず、この測定に使用する
音源は、理想的には点音源であるが、通常はスピーカが
使用される。しかしながら、スピーカのダイアフラムの
サイズを最小にする上で物理的な限界がある。典型的に
は、必要とされる出力の能力及び低歪特性を維持するた
めに、実際には直径5cmから10cm程度の大きさで
ある。それゆえ、点音源を表すこれらのスピーカ信号の
効果を有するためには、スピーカは人工頭から1mぐら
いの位置に離れていなければならない。(見かけ上数m
以上の距離を有するPCゲーム用の音響効果を生成する
ことがしばしば要求され、1mとそれよりはるかに大き
な距離で測定されるHRTF間の差がほとんどないの
で、1mでの測定が使用される。)しかし、このサイズ
及び形状のスピーカは、LF(低周波数)パフォーマン
スが非常に不足しており、LF応答は200Hz付近か
それ以下の周波数で低下を始める。 2.測定センサ(人工頭におけるマイクロフォン)の不
十分なLF応答性 3.計器におけるDCオフセット HRTF測定で使用されるデジタルテープレコーダ及び
他の計器において5−10mVのスプリアスな(突起状
の)DCレベルのオフセットがあるのはよくあることで
ある。(DCオフセットは、0Hzにおける利得誤差
(ゲインエラー)に直接対応する。 4.風圧器具 無反響測定室内では、外部の風圧は室内に大きな圧力の
ゆらぎを生じさせ、実質的に大きなデータオフセットを
発生させる。その結果、HRTF信号を記録する前にそ
れらのLF成分をフィルタで除去することが便利であ
り、これにより、LFデータが大きく失われるが、中間
及び高周波数情報を信頼性及び再現性のあるものにす
る。 5.定在波 無反響測定室内でさえ、残っている反射エネルギは定在
波を生じるように組合せ可能で、これは長波長でもっと
も顕著に現れるので、上記の4の方法が二重に有効であ
る。 6.インパルス測定方法 HRTFはインパルス応答の手段で測定され、約200
Hz以下の瞬間的なインパルスにおけるエネルギが十分
でないので、この測定はLFデータを提供しない。「ス
トレッチ(stretch: 引き延ばした)パルス法を使用して
も、LFデータを提供しないままである。 7.時間分域ウインドウ HRTFを測定する時、測定パルスを数ミリ秒の期間の
時間分域内に「ウインドウ」をかけて(時間分域内の信
号のみを取り出して)、(無反響測定室内でも)一体に
なった反射波を除いた測定にすることは基本的なことで
あり、これにより約200Hz以下の合成データのスペ
クトルを除去する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】その結果、従来技術で
測定されたHRTFは、LF情報を含まないが、もちろ
ん実際にはLF応答は存在している。典型的なHRTF
測定の結果を図3に示す。この図は、商用の人工頭から
測定された方位角30°におけるAとSの関数を示す。
数百Hz以下の非有効データにおける不確実性は明らか
である。従って、失われたLF特性が、確実なHRTF
が生成できるように置き換えられなければならず、これ
はもっとも低い確実な周波数(200Hz)における強
度データを0Hz(又は実際には、例えば10Hzのよ
うな実際の最低周波数)まで補間することにより行うの
が適当である。しかし、LF強度データが(HF(高周
波数)特性と異なり)「詳細」の大部分を含んでいなく
ても、それゆえ戻り補間が単純であると仮定しても、ま
ったく正確とはいえない。これは、HRTF曲線が最小
確実周波数で平坦でなく、なお曲がっており、近耳及び
遠耳特性が少し異なった形の曲線を示すためである。従
って、y軸の切取りの知的な評価を行わなければなら
ず、2つの曲線を図4に示すように補間しなければなら
ない。いかなるLF誤差も大きな品質の問題を発生さ
せ、低周波数はしばしば「位相誤差(phase errors)」と
呼ばれる高品質オーディオ分野において非常に顕著であ
る。このため、処理におけるいかなるLF誤差も避けな
ければならず、そのため実際にはHRTFの近耳と遠耳
の特性の両方が低周波数で同一値に補間される。
【0011】従来技術の両耳間のクロストークキャンセ
ル方法は、(例えば、AtalとSchroeder の米国特許3,23
6,949 号を参照するような)低周波数において同一値に
なる傾向にあるAとSの関数を常に使用していた。この
ような関数を使用して、遠耳における予想されるクロス
トークは低周波数において近耳における主信号に等し
い。そのため、主信号に対するクロストーク信号の割合
は、低周波数では常に1対1である。
【0012】WO 95/15069 には、そのような伝達関数を
使用する部分的な両耳間クロストークキャンセルは、リ
スナーが十分な3D(三次元)音場効果を聞くことがで
きる空間の領域を広げることができるということが開示
されている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様によ
れば、左右のチャンネルを有する複数チャンネルオーデ
ィオ信号処理方法であって、チャンネル内の情報は、使
用中のリスナーの好ましい位置からある距離に配置され
た左右のスピーカによってそれぞれ発生する3次元音場
を表す方法において、この方法は、(a)スピーカと好
ましい位置の間の距離を選択し、(b)選択された距離
の大きさから、選択された距離の関数である両耳間クロ
ストークコンペンセーションの最適量を選択し、(c)
クロストークコンペンセーションの最適量を、左右のチ
ャンネルに印加することを特徴とする。
【0014】また、本発明の方法は、更に、好ましい位
置から見た左側チャンネルのスピーカと右側チャンネル
のスピーカの間の角度を選択し、選択された角度と選択
された距離の両方から、選択された角度と選択された距
離の両方の関数である両耳間クロストークコンペンセー
ションの最適量を選択する。両耳間クロストークコンペ
ンセーションは、近耳応答伝達関数及び対応する遠耳応
答伝達関数を使用して実行され、各伝達関数は200H
z以下の周波数において異なるそれぞれの値に近づく。
【0015】距離及び/又は角度の関数である両耳間ク
ロストークコンペンセーションの最適量は、後述する式
(13)で表される。本発明の第2の態様によれば、上
記の方法を実行するために構成及び配置される両耳間ク
ロストークフィルタ手段が提供される。また、本発明の
第2の態様によれば、近耳応答フィルタ及び対応する遠
耳応答フィルタを有する両耳間クロストークフィルタ手
段が提供され、このフィルタ手段は、応答が低周波数で
はそれぞれ異なる値に近づくことを特徴とする。
【0016】本発明の第3の態様によれば、上記の方法
で生成されたオーディオ信号が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を付属の概
略図面を参照して説明するが、これらの図は例であり、
本発明を限定するものではない。本発明の発明者は、実
際に発生する両耳間のクロストークの量は主信号に関係
し、リスナーからのスピーカの距離に依存する、(そし
てこの距離依存性が方位角位置の関数でもある)ことを
発見した。この説明及び請求範囲の記載では、「両耳間
のクロストーク」という語は、遠耳信号(反対側の遠い
耳に対する信号)の近耳信号(同一側の近い耳に対する
信号)に対する強度比率であると定義する。これらの2
つの関数は、異なる周波数依存性を有するので、この比
率は一般に周波数の関数である。しかし、従来技術で
は、AとSが約200Hz以下では強制的に同一の値に
されるので、この比率は低周波数では1(単位値)に近
づいていた。すなわち、両耳間クロストーク信号は、そ
のような低周波数では、強度が(近耳信号の)主信号に
等しくなる。そのため、すべての従来技術の機構では、
両耳間クロストーク信号は、スピーカの距離及び/又は
角度にかかわらず、低周波数では実質的に主信号(の1
00%)に等しかった。従って、両耳間クロストークキ
ャンセルのすべての従来技術の方法は、実際に使用され
るスピーカの配置/距離に対して最適ではなかった。
【0018】本発明は、これに限定されるものではない
が特にパーソナルコンピュータ(PC)ベースのマルチ
メディアシステムのユーザのための最適な両耳間クロス
トークキャンセルを行う手段を提供する。このマルチメ
ディアシステムでは、スピーカは相対的にリスナーに近
く、各種の異なる角度及び距離にあり、それは個別のユ
ーザのセットアップの形態及び選択に依存している。発
生する両耳間クロストークの量は、スピーカの角度にも
影響される。(ここで、適当な方位角のAとSの関数の
使用と混同しないように注意が必要である。すなわち、
30°のスピーカに対しては30°のAとSの関数を使
用し、15°のスピーカに対しては15°のAとSの関
数を使用するという知られている。) これの現実化は、どのような所定のスピーカ距離と角度
に対しても発生する相対的な両耳間クロストーク強度の
正確な演算を可能にし、その結果は搭載される両耳間ク
ロストークキャンセルの量の制御に使用される。WO 95/
15069 は、離れた高忠実度(ハイファイ:Hi-Fi) のスピ
ーカに対し約95パーセントまでキャンセルの量を低減
できる改良された両耳間クロストークキャンセルを提供
する方法を説明している。これは2.5mのスピーカ距
離での主観的なテストに基づいており、この値は臨界リ
スニングテストにおいて最適なオーディオの結果を提供
するが、その時点でこれをそのようにした正確な理由は
明らかでない。この発見はこの初期の結果を説明してお
り、実際に、上記のテストに対する理論的な最適値(表
1を参照のこと)は94パーセントであったことを示し
ており、「約95%のキャンセル」が最適であったとい
う主観的な評価を確認するものである。
【0019】数百Hzで人為的に収束するように強制さ
れ、この値以下の周波数では仮想的に同一であるAとS
の関数を使用する(WO 95/15069 に記載されている)の
が標準の方法である。この結果、上記のように、予測さ
れる両耳間クロストーク信号は、低周波数における主信
号に等しくなり、100パーセントの両耳間クロストー
クキャンセルになる。このような100パーセントの両
耳間クロストークキャンセルは、無限に離れたスピーカ
に対して適している。従来のハイファイ配置におけるよ
うなリスナーから数m離れているスピーカに対して合理
的に良好な近似である。しかし、数mより近い距離で
は、100%キャンセル信号は過剰に強く、従って両耳
間クロストークは「キャンセルされ過ぎ」になり、正し
くキャンセルされない。そのため、全体の効果が低減さ
れる。このことは従来から認識されていた。
【0020】本発明は、「標準」が1mのAとSの関数
に基づく両耳間クロストークキャンセル手段である。こ
の方法は、近耳強度に関係する両耳間クロストークキャ
ンセル信号の強度を、スピーカの近接及び空間位置の関
数であるクロストークキャンセルファクタ(要因)を使
用して、制御するアルゴリズムを採用する。本発明は、
(すなわち数mの距離から)音源が頭(ヘッド)の方に
近づくように移動する時、HRTFの個別の遠耳及び近
耳特性はそれらのスペクトル特性については大きくは変
化せず、強度及びその差が距離比率効果に起因して実質
的に変化するという観察に基づいている。
【0021】実際的な理由で、本発明のマルチメディア
スピーカ配置を表すスピーカ位置角度と距離の典型的な
範囲を考えるのが有効である。このようなスピーカ方位
角は、(ノートブック型PCに対する)±10°から
(デスクトップPCに対する)±30°の範囲内にあ
り、(スピーカから耳までの)距離はそれぞれ約0.2
mから1mの範囲内にある。このような範囲は、説明の
ために使用されるのであって、もちろん本発明がこのよ
うなパラメータに制限されるものではない。
【0022】相対的に近接したスピーカを使用する効果
の一般的な説明として、最初に遠耳及び近耳での近似の
相対強度を考える。側方音源が、例えば1mから頭に向
かって移動する時、(音源までの遠い耳対近い耳の)距
離比率は大きくなる。例えば、水平平面で45°の方位
角で、頭の中心から1mの距離では、近い耳は約0.9
5m離れており、遠い耳は約1.06m離れている。従
って、距離比率は(0.95/1.06)=0.90で
ある。音源が0.5mの距離まで移動する時、比率は
(0.45/0.57)=0.79になり、そして20
cmだけの時には比率は約(0.16/0.27)=
0.59である。音源の強度は、距離と一緒に伝播する
波のエネルギが増加する領域に広がるに従って消滅す
る。波面は膨張する風船に似ており、そのためエネルギ
密度は、伝播する波面の表面積に関係し、伝播距離(風
船の半径)の2乗に関係する。これは後の補足で説明さ
れる。従って、左右のチャンネルの強度比率は、距離の
2乗の比率に関係する。従って、距離1m、0.5m及
び0.2mの上記の例の強度比率は、それぞれ約0.8
0、0.62及び0.35である。デシベル単位で表す
と、これらの比率はそれぞれ−0.97dB、−2.0
8dB及び−4.56dBである。
【0023】しかし、遠耳の近耳に対する強度比率の差
は位置に依存していることに着目するのが重要である。
例えば、上記の状況が前面音源(方位角0°)が頭に近
づくように繰り返されるのなら、対称性のために左と右
のチャンネル強度に差は生じない。この例では、両方の
チャンネルの強度レベルは1/R2 に従って増加する。
【0024】従って、ローカル(local) な音源により生
じる遠耳及び近耳における相対強度比率をリスナーに対
する音源の距離と角度位置の両方の関数として規定する
表現を導出することが望ましい。参照フレームとして、
図5はリスナーの回りの近空間の図を、以下の説明の間
参照される参照平面及び軸と一緒に示す。ここでは、P
−P’はリスナーの頭の中心を切った水平面の前後の軸
を表し、Q−Q’で左右の対応する側方軸を表す。
【0025】近耳距離は、例えば、次の計算で決定でき
る。図6は、リスナーの頭の平面図を、それを囲む近領
域と一緒に示す。本発明の目的のため、我々は音源の近
耳距離の表現を導出するための前右側の象限に着目す
る。図7に示すように、近接した前側位置への(経路
“A”のような)音源から耳への「真の」経路が、
(“B”で示すような)直接距離に類似していると仮定
することが可能である。これにより、図7の左側の図に
示すように、リスナーに対して前右側の象限にありθの
方位角の音源Sを示す状況が簡単になる。更に、音源の
頭の中心からの距離がdで示され、音源の近耳からの距
離がpで示される。S−頭の中心−Q’のなす角度は、
(90°−θ)である。近耳距離は、S−頭の中心−近
耳の三角形から余弦(cosine)法則を使用して次の式
(4)で導出できる。
【0026】
【数5】
【0027】もし頭の半径rが7.5cmであると仮定
すると、上記のpは次の式(5)で与えられる。
【0028】
【数6】
【0029】遠耳距離は、例えば、以下の計算で決定さ
れる。図8は、リスナーの頭の平面図を、それを囲む近
領域と一緒に示す。更に、再度我々は音源の近耳距離の
表現を導出するための前右側の象限に着目する。しか
し、音源と遠耳の間の経路は、図8の右側に詳細図に明
瞭に示されているように、2つの連続成分を備える。第
1にqを付した頭に対して正接な(tangentially)音源S
からの直接経路があり、第2に正接(tangent) 点から遠
耳までの頭Cの回りの円周経路がある。前述のように、
音源から頭の中心までの距離はdであり、頭の半径はr
である。正接点と頭の中心が音源でなす角度は、角度R
である。
【0030】正接経路qは、三角形から次の式(6)か
ら簡単に計算できる。
【0031】
【数7】
【0032】そして、角度Rは、次の式(7)で計算で
きる。
【0033】
【数8】
【0034】S−T−頭の中心の三角形を考えると、角
度P−頭の中心−Tは(90−θ−R)であり、従って
角度T−頭の中心−Q(正接点の方位角)は(θ+R)
でなければならない。円周経路はこの角度から計算で
き、それは次の式(8)で表される。
【0035】
【数9】
【0036】従って、式(7)を式(8)に代入し、式
(6)と合わせることにより、音源から7.5cmの半
径の頭の遠耳までの全距離を表現する式は、次のような
式(9)になる。
【0037】
【数10】
【0038】このようにして、音源から各耳までの距離
の表現が得られ、距離依存(及び角度依存)のクロスト
ーク量を、(離れた音源に対して適した、等価な低周波
数での両耳間クロストーク信号と主信号に対応する)1
00%に対して規定する表現が導出できる。音源が近づ
くように移動すると、耳の間の相対強度は減少し、従っ
て相対的にクロストークが少なくなる。この「クロスト
ークファクタ」(これをXと呼ぶ)は、無限に離れた音
源に対する両耳間のクロストークの量の特徴を表し、そ
こでは近耳及び遠耳信号は低周波数では強度が仮想的に
等しくなる(それらは0Hzで同一の値になる傾向にあ
る)。このように、(遠耳と近耳の)強度の比率である
クロストークファクタを、100%値を限度とする分数
又はパーセンテージとして記載するのが適当である。こ
れは、次には、従来の「無限に離れた」AとSの関数に
基づいて、両耳間クロストークキャンセルシステムにお
けるクロス成分経路(crossfeed) (図2の「C」)にど
のくらいの減衰を印加するかを規定する。
【0039】いずれにしろ、クロストークキャンセルフ
ァクタXは、音の強度のdB単位X(dB)に変換さ
れ、図9に示すように、AとSの関数の組のLF漸近線
差を規定するのに使用される。これは次に従来のクロス
トークキャンセル機構(例えばAtalとSchroeder の米国
特許3,236,949 号に対応する図2)で同一の効果を生じ
るのに使用できる。これにより、A関数のLF漸近線
は、(遠耳は常により離れているので)X(dB)だけ
S漸近線の下に位置するように設定される。
【0040】クロストークファクタXは、近耳LF強度
(IN )の分数として表現される遠耳LF強度(IF
である。強度は、音源から遠耳までの距離(DF )と音
源から近耳までの距離(DN )の2乗関係に関係し、次
のような式(10)になる。
【0041】
【数11】
【0042】式(5)から、近耳距離は次の式(11)
で表される。
【0043】
【数12】
【0044】そして、式(9)から、遠耳距離は、次の
式(12)で表される。
【0045】
【数13】
【0046】従って、音源から頭の中心までの距離dと
音源の方位角θの関数であるクロストークファクタX
(すなわちLF強度比率)は、次の式(13)で表され
る。
【0047】
【数14】
【0048】これは、通常の方法で、次の式(14)に
よりdBで表現できる。
【0049】
【数15】
【0050】リスナーの頭の中心までの距離の関数であ
るXファクタを各種の方位角で計算してみた。この計算
は、10°から30°の範囲で行い、表1にすると共
に、図10にグラフで示した。ここでは、Xファクタは
式(13)に従って、分数で示されている。
【0051】
【表1】
【0052】表1から、(a)ハイファイシステム、
(b)デスクトップ型PC、及び(c)ラップトップ型
PCに適用できる両耳間クロストークキャンセル機構の
最適値Xが確認され、それを表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】本発明の実行は、そのまま行われる。両耳
間クロストークキャンセルファクタXは、フィルタ設計
方法に組み合わされ、異なる両耳間クロストークキャン
セルファクタの範囲を、標準低周波数収束A関数及びS
関数から生成されるのを可能にする。しかし、スピーカ
構成の範囲でXを異ならせることにより、最終ユーザが
その特定のスピーカ構成に対してもっとも適した値を選
択できる。例えば、表1に示したデータを考察すると、
0.5から1.0まで0.05きざみで範囲内のフィル
タのX値の範囲を発生させることが合理的である。これ
らの11のフィルタは大部分の状態をカバーしている。
【0055】これは、マイクロソフト社の新しいWindow
98(商標名)オペレーティングシステムが1ダースの異
なるスピーカのセットアップを選択できる機能を備えて
いるので、非常に好都合である。本発明はこのシステム
に容易に適合でき、ユーザが(a)スピーカ間の分離、
及び(b)頭からスピーカの中心線までの距離を規定す
るのを可能にし、例えば、ソフトウエアで最適な両耳間
クロストークフィルタリング配置を選択できる。
【0056】原則として、上記の方法の代わりに、例え
ば、1m、0.9m、0.8mなどの異なる距離でAと
Sの測定を行い、これらの異なる距離及び異なるスピー
カ構成に対して異なるクロストークフィルタを生成する
ことが可能である。これは、両耳間クロストークキャン
セルの正確な量を組み込む(build-in)。しかし、AとS
の低周波数特性が正確に何であるかを調べる試みには同
一の問題が存在する。更に、すでに上記に述べたよう
に、このような近接した測定は、これらの距離での点音
源特性からのずれを生じるスピーカのダイアフラムの大
きさについて妥協しており、従って、約0.8mより近
づいて正確な測定を行うことは不可能である。
【0057】この代わりの方法の別の欠点は、異なる距
離及び角度での多数の測定を必要とし、量子化された距
離効果になる。最適な値を、すべてのスピーカ構成に対
して計算できず、容易に提供できない。本発明は、距離
と角度の両方のパラメータが1mの正確な測定に基づい
て単一のクロストークキャンセルファクタを計算するの
に使用されるのを可能にし、計算されたファクタから関
係するフィルタが選択される。
【0058】上記の説明は、リスナーの水平面上にある
スピーカに関係するが、これは説明の目的のためであ
り、本発明は水平面上スピーカ構成に限定されない。上
記の原理は、水平面上にないスピーカにも同様に適用す
ることが可能で、式は再構成される。ここで、上記ので
使用した、音の強度及び逆2乗則について補足説明す
る。 〔音の強度I(ワット(W)・m-2)について〕媒体に
おける特定の方向の音の強度Iは、単位面積及び単位時
間当りに送られる音エネルギとして定義される。これ
は、単位断面を有するある長さの仮想円柱c内のエネル
ギを表す。それは、次の式(15)で表される。
【0059】
【数16】
【0060】但し、pRMS は、2つの平方根によって除
された最大圧力変動であり、Zは空気の特徴的な音響イ
ンピーダンスであり、それは空気の密度を空気中の音速
倍した値に等しい。(ここで、強度IはRMS圧力振幅
の2乗に比例することに注意すること。) 〔逆2乗則について〕音が機械的な騒動によって発生さ
れる時、圧力のゆらぎが、波面がちょうど膨張する風船
のようである球体のように、音源から伝搬する。波が音
源から更にどんどん広がるのにしたがって、波面の球体
は大きさが増加し、そのエネルギはより大きな表面積に
広がる。従って、膨張する波面のエネルギ密度、すなわ
ち強度は小さくなる。
【0061】ある時点で、膨張する球体が比較的小さく
て半径r1 を有し、I1 が音源sからの秒当りに受ける
エネルギを表すと仮定する。その後、波面は、半径r2
を有し、表面で強度I2 のより大きな球体に膨張する。
sから伝搬する全エネルギは、球体の面積と球体の表面
における強度の積に等しいので、エネルギが失われない
とすると、次の式(16)が成り立つ。
【0062】
【数17】
【0063】これを「逆2乗」関係に再配置すると、次
のようにな式(17)になる。
【0064】
【数18】
【0065】この結果、音源の強度は、音源からの距離
の2乗に逆比例すると言える。更に、次の点は注目に値
する。 (1)実際には、点音源のようなものは存在せず、一般
にこの関係は音源の距離を離す場合に使用される。 (2)媒体内の摩擦のため、つねにいくらかのエネルギ
は失われ、音の強度Iは1/r2 より急速に減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】リスナー、スピーカ及び伝達関数の平面図であ
る。
【図2】従来技術の両耳間クロストークキャンセル機構
を示す図である。
【図3】実験的に測定した典型的なAとSの関数を示す
図である。
【図4】200Hz以下で強制的に収束させた従来技術
の変形されたAとSの関数を示す図である。
【図5】リスナーに対する参照球体と座標システムを示
す図である。
【図6】水平面におけるリスナーの回りの空間の平面図
である。
【図7】水平面において近耳距離を計算する方法を示す
図である。
【図8】水平面において遠耳距離を計算する方法を示す
図である。
【図9】本発明によるAとSの関数を示す図である。
【図10】水平面におけるスピーカ角度と距離の関数で
ある両耳間クロストークキャンセルファクタ(X)を示
す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月13日(1999.8.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右のチャンネルを有する複数チャンネ
    ルオーディオ信号処理方法であって、チャンネル内の情
    報は、使用中のリスナーの好ましい位置からある距離に
    配置された左右のスピーカによってそれぞれ発生する3
    次元音場を表している方法において、該方法は、 (a)前記スピーカと前記好ましい位置の間の距離を選
    択し、 (b)選択された距離の大きさから、前記選択された距
    離の関数である両耳間クロストークコンペンセーション
    の最適量を選択し、 (c)前記クロストークコンペンセーションの最適量
    を、前記左右のチャンネルに印加することを特徴とする
    複数チャンネルオーディオ信号処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、更に、 前記好ましい位置から見た、前記左側チャンネルのスピ
    ーカと前記右側チャンネルのスピーカの間の角度を選択
    し、 前記選択された角度と前記選択された距離の両方から、
    前記選択された角度と前記選択された距離の両方の関数
    である両耳間クロストークコンペンセーションの最適量
    を選択する方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法であって、 前記両耳間クロストークコンペンセーションは、近耳応
    答伝達関数及び対応する遠耳応答伝達関数を使用して実
    行され、各伝達関数は200Hz以下の周波数において
    異なるそれぞれの値に近づく方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    方法であって、 距離及び/又は角度の関数である前記両耳間クロストー
    クコンペンセーションの最適量は、次の式(13) 【数1】 で実質的に表される方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
    方法を実行するために構成及び配置される両耳間クロス
    トークフィルタ手段。
  6. 【請求項6】 近耳応答フィルタ及び対応する遠耳応答
    フィルタを有する両耳間クロストークフィルタ手段であ
    って、前記フィルタ手段は、前記応答が低周波数ではそ
    れぞれ異なる値に近づくことを特徴とするフィルタ手
    段。
  7. 【請求項7】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
    方法で処理されたオーディオ信号。
JP11210550A 1998-07-24 1999-07-26 複数チャンネルオ―ディオ信号処理方法 Pending JP2000059892A (ja)

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