JP2000055691A - 情報提示制御装置 - Google Patents

情報提示制御装置

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JP2000055691A
JP2000055691A JP22272098A JP22272098A JP2000055691A JP 2000055691 A JP2000055691 A JP 2000055691A JP 22272098 A JP22272098 A JP 22272098A JP 22272098 A JP22272098 A JP 22272098A JP 2000055691 A JP2000055691 A JP 2000055691A
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JP22272098A
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Ryuta Terajima
立太 寺嶌
Toshihiro Wakita
敏裕 脇田
Yuji Uchiyama
祐司 内山
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 将来の車両の走行位置の推定値に基づいて、
運転者の運転状態と情報の評価値から、最適なタイミン
グ及び順序で情報の提示を制御する情報提示制御装置を
提供する。 【解決手段】 将来位置推定装置7は、ナビゲーション
装置5が選択した経路情報に基づき、ある時刻における
自車の位置を推定する。運転負荷推定装置8は、将来位
置推定装置7によって推定した将来位置における運転者
の負荷をナビゲーション装置5からの地理情報により推
定する。情報評価値算出装置9は、情報の種類に基づい
て情報の評価値を算出する。スケジューラ4は、運転者
に提示する情報を並び替え、運転者の運転負荷と情報の
評価値に基づいて最適となる情報の提示順序及びそのタ
イミングを決定する。再生装置10は、スケジューラ4
から情報を受け取り、スピーカ11を通じて運転者に提
供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載され運
転者に必要な情報を提示する情報提示制御装置に関し、
将来の位置における運転者の運転状況及び提示する情報
の内容を考慮し、適切なタイミングで情報を提示するこ
とができる情報提示制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両に搭載され運転者に対して情
報を提示する情報提示装置としてはナビゲーション装置
がある。ナビゲーション装置では、運転者の負荷や提示
する情報の種類にかかわらずに一方的に情報を出力する
ものが多い。特開平10−104009号には、現在の
走行状態及び提示する情報の種類に基づいて、運転者に
対する情報の出力に規制を加え、運転者に必要な情報を
選択的に優先的に出力するように情報の提示を制御する
ナビゲーション装置が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、現在の走行状態に基づいて、情報の出力順
序を決定しているため、現在の時刻及び位置において必
要とされる情報を優先的に出力するのみである。例えば
5分後や500m先では運転者の負荷が高くなるような
場合でも、現在の運転者の負荷が低い場合には、直ちに
情報の提示を始め、情報の提示中には運転者の負荷が高
くなり、結果的に運転者にとって情報が取得しにくい場
合がある。このように、現在の走行状態に基づいて情報
の出力順序を決定すると、目的地までの運転過程の全体
あるいは一部を考えた場合に、提示されない情報が生じ
たり、最適でないタイミングで情報が提示されることが
ある。
【0004】
【発明の目的】本発明は、目的地までの経路における将
来の位置を推定し、推定した将来の位置における運転者
の運転負荷及び情報の種類に応じて最適な情報の出力順
序を決定し、適切なタイミングで情報を提示することが
できる情報提示制御装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、車両の運転者に対する情報の提示を制御する情報提
示制御装置であって、運転者に提示する情報を蓄積して
おく情報蓄積手段と、将来における車両の位置を推定す
る将来位置推定手段と、前記将来位置推定手段によって
推定された位置における運転者の運転負荷を推定する運
転負荷推定手段と、運転者に提示する情報を評価し評価
値を算出する情報評価値算出手段と、前記運転負荷推定
手段によって推定された運転負荷と前記情報評価値算出
手段によって算出された情報の評価値に基づいて、運転
者に情報を提示するタイミング及び順序を決定するスケ
ジューリング手段と、前記スケジューリング手段によっ
て決定されたタイミング及び順序に基づいて運転者に情
報を提示する再生手段と、を有することを特徴とする情
報提示制御装置にある。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記情報評価値算出手段によって算出される情報の
評価値は、運転者に対する情報の必要性に応じた値であ
ることを特徴とする。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2において、前記情報評価値算出手段は、情報の
内容及び運転者の興味に応じて前記情報の評価値を算出
することを特徴とする。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請
求項3において、前記情報評価値算出手段は、前記推定
位置に対する情報の依存度に応じて前記情報の評価値を
算出することを特徴とする。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4において、前記将来位置推定手段は、将来におけ
る車両の位置及び車両が該位置に到達する時刻を推定
し、前記情報評価値算出手段は、前記推定時刻に対する
情報の依存度に応じて前記情報の評価値を算出すること
を特徴とする。
【0010】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請
求項5において、運転者に提示する情報を取得する情報
取得手段をさらに有し、前記再生手段は、運転者に提示
する情報が緊急情報の場合には、他の情報に優先して前
記緊急情報を提示することを特徴とする。
【0011】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請
求項6において、前記再生手段は複数の再生手段からな
り、運転者に提示する情報の種類に応じて、前記複数の
再生手段の中から最適な再生手段を選んで情報を再生し
運転者に提示することを特徴とする。
【0012】
【発明の作用と効果】請求項1に記載の発明は、車両の
運転者に情報を提示するにあたり、車両が目的地に達す
るまでの将来における自車の位置を推定し、推定された
将来における自車の位置での運転者の運転負荷を推定す
るとともに、情報の評価値を算出する。前記推定された
運転者の運転負荷及び前記算出された情報の評価値に基
づいて、情報の提示に最適な順序及び提示のタイミング
を決定し、決定されたスケジュール(順序及びタイミン
グ)に基づいて運転者に情報を提示する。従って、運転
者にとっては運転負荷が高いときに重要な情報を提示さ
れて、情報を聞き逃したり、あるいは重要な情報がまっ
たく関係のないタイミングで提示されて、意味の無いも
のになったりすることがなくなり、運転者にとって、ス
ムーズで快適な情報の取得ができる。
【0013】請求項2に記載の発明において、情報の評
価値は、情報が運転者にとってどれだけ必要なものであ
るのかを評価した値である。従って、このような評価値
に基づいて提示のスケジュールを決定することにより、
運転者に必要な情報を優先して提供することができる。
【0014】請求項3に記載の発明は、情報の評価値
を、運転者に提示する情報の内容に運転者が興味を持つ
内容がどの程度含まれているかを考慮して算出する。従
って、運転者の興味を反映した情報の提示の順序を決定
することができる。
【0015】請求項4に記載の発明は、情報の評価値
を、情報を提示する位置により情報の重要性が変化する
性質を有する情報に対して、位置と重要性との関係を示
す位置に対する依存度を考慮して算出する。従って、例
えば、遠い場所に関する情報よりも近い場所に関する情
報を優先した情報の提示の順序を決定するすることがで
きるなど、情報の内容に応じて、より適切な位置で情報
を提示することができる。
【0016】請求項5に記載の発明は、情報の評価値
を、情報を提示する時刻によって情報の重要性が変化す
る性質を有する情報に対して、時刻と重要性との関係を
示す情報の時間に対する依存度を考慮して算出する。従
って、例えば、情報の有効性に時間的な制約がある場合
に無効な情報を運転者に提示せずに済むなど、情報の内
容に応じて、より適切なタイミングで情報を提示するこ
とができる。
【0017】請求項6に記載の発明は、運転者に提示す
る情報が緊急を要する情報に対して、緊急でない情報よ
りも優先して運転者に提示する。従って、運転者に提示
する複数の情報のうち、緊急を要する情報を優先して提
示することができ、緊急情報を無意味なものにすること
がなくなる。
【0018】請求項7に記載の発明は、運転者に提示す
る情報の種類に応じて、複数の再生手段のうち、最適な
手段を選択する。従って、情報の種類に応じて、単なる
テキストであれば音声で運転者に提示したり、音声だけ
では理解しにくい情報においてはディスプレイ装置に提
示したりすることができ、運転者にとって情報が理解し
やすくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図示例と
共に説明する。図1に本発明の実施例におけるブロック
図を示す。1は情報取得装置であり、データベース2へ
アクセスして必要なデータを取得したり、図示しない情
報配信センタ等から配信されたデータを取得する情報取
得手段である。データベース2には、テキスト、音楽デ
ータ、音声データなどのデータが蓄積されている。3は
メッセージスプールであり、情報取得装置1が取得した
データを蓄積しておく情報蓄積手段である。スケジュー
ラ4は、メッセージスプール3に蓄積されているデータ
を取り出し、後述する運転負荷推定装置8により推定さ
れた運転負荷及び後述する情報評価値算出装置9により
算出されたデータの評価値に基づき、データを提示する
順序を決定するスケジューリング手段である。5はナビ
ゲーション装置であり、地理情報記憶装置6に記憶され
た地理情報に基づき目的地までの車両の経路を探索し、
決定する。将来位置推定装置7は、ナビゲーション装置
5で決定された経路情報から、ある時刻より後に自車が
どの位置にあるのかを推定する将来位置推定手段であ
る。運転負荷推定装置8は、将来位置推定装置7が推定
した自車の位置における地理情報及び経路情報に基づ
き、該位置における運転者の運転負荷を推定する運転負
荷推定手段である。情報評価値算出装置9は、メッセー
ジスプール3に蓄積されているデータの重要性を評価す
る情報評価値算出手段である。再生装置10は、決定さ
れた順序に基づいてスケジューラ4よりデータを受け取
り、運転者に対して例えばスピーカ11を通して音声で
提示する再生手段である。
【0020】第一の実施例における処理手順を示す。情
報取得装置1はデータベース2へアクセスしたり、もし
くは図示しない情報発信センタから配信されたデータを
受信することにより運転者へ提示する情報であるデータ
を得る。データベース2へのアクセスはユーザからの明
示的な指示に従ったタイミングで行ってもよいし、あら
かじめユーザが定義したアクセス手段に従って周期的な
タイミングで行ってもよい。データベース2には、テキ
スト、音楽データ、音声データが、それぞれ図2に示す
ようにヘッダ部とボディ部を持ったフォーマットで蓄積
されている。ヘッダ部にはデータのタイプ(テキスト、
音楽データ、音声データ等)、データの種類(交通情
報、天候情報、ニュース、イベント情報、ガイド情報
等)を示すID、データを再生するのに必要な時間が記
述されている。ヘッダ部の最終尾には終端を示すデリミ
タを表現する値か、あるいはボディ部へのポインタを示
す値が格納される。ボディ部には再生するデータが格納
されている。データベース2は一つである必要はなく、
データの種類などに応じて複数のデータベースに対して
選択的にアクセスしてもよい。複数のデータベースを選
択するためには、データの種類とアクセスするデータベ
ースとの対応を表にしておくなどの方法をとればよい。
【0021】情報取得装置1によって取得したデータ
は、メッセージスプール3に蓄積しておく。したがっ
て、データベース2も情報取得装置1も必ずしも車に搭
載されている必要はなく、車にはメッセージスプール3
にデータを蓄積しておくための通信手段を有していれば
よい。メッセージスプール3に蓄積されたデータには、
データ毎に一意に識別できるIDを付加しておく。
【0022】将来位置推定装置7は、ナビゲーション装
置5によって決定された経路情報に基づき、ある時刻よ
り後に自車がどの位置にいるかを推定する。例えば、将
来位置は、交通情報が集中管理された交通管制センタか
ら経路上の各区間における所要時間を得ることで推定で
きる。また、経路上の各交差点間の距離と速度から時間
を算出し、前記交通管制センタから得る渋滞の度合いや
信号による待ち時間を加味して通過時間を予測し、将来
位置を推定することもできる。頻繁に走行する経路であ
れば走行履歴から各地点の通過時間により推定すること
もできる。
【0023】運転負荷推定装置8は、将来位置推定装置
7により推定された将来位置における運転者の運転負荷
を推定する。運転負荷は前記将来位置における道路状態
に基づき、図4に示す負荷値判定テーブルから求める。
さらに、運転負荷推定の精度を高めるために、図3に示
す処理により推定するのが望ましい。図3の処理手順を
説明する。まず運転負荷を推定する開始時刻Ts及び運
転負荷を推定する終了時刻Teを得る(ステップS3
1)。開始時刻Tsからの経過時間t、計算の繰り返し
回数を示すカウンタn、負荷値の合計を示す負荷合計値
sを初期設定する(ステップS32)。開始時刻Tsか
ら終了時刻Teまでの途中の時刻(Ts+t)における
自車の位置pは前述の将来位置推定装置7によって求め
られる。時刻(Ts+t)での自車の位置pにおける運
転者の負荷値Lpは位置pにおける地理情報の道路状態
をナビゲーション装置5から得ることにより、前記道路
状態に基づき図4に示す負荷値判定テーブルから求める
(ステップS35)。なお、負荷値Lpは[0,1]の
範囲で与えられる実数値であり、運転負荷が高いほど小
さい値が設定される。求められた負荷値Lpを負荷合計
値sに加える(ステップS36)。上記処理を、開始時
刻Tsから終了時刻TeまでΔtの間隔で繰り返し計算
する(ステップS33からステップS37)。Δtは将
来位置推定装置の時間精度によって決定する定数であ
り、時間精度が高いほど小さく設定する。最後に、負荷
合計値sを、繰り返し計算の回数を示すカウンタnで割
ることにより、開始時刻Tsから終了時刻Teまでの運
転負荷値Lを得る(ステップS38)。運転負荷値Lは
[0,1]の範囲の実数となり、負荷が高いほど小さな
値となる。
【0024】情報評価値算出装置9は、スケジューラ4
の指示により、メッセージスプール3に蓄積されている
データを参照し、データに付加されているヘッダ情報の
データ種類により、図5に示す評価値算出テーブルから
データの評価値Vを算出する。なお、評価値Vは[0,
1]の範囲で与えられる実数値であり、評価値が高いほ
ど大きな値が設定される。運転者が提示して欲しいと考
えるデータ種類ほど大きな値を設定しておくことによ
り、運転者に対する必要性を反映した評価値とすること
ができる。
【0025】スケジューラ4は、運転負荷推定装置8に
よって推定した運転負荷値Lと情報評価値算出装置9に
よって算出したデータの評価値Vに基づいて、運転者に
対して提示するデータの順序を決定する。図7は、スケ
ジューラ4がデータの提示順序を求める際に用いるバッ
ファ12の構造である。バッファ12にはデータを提示
する順序に従ってデータのIDとその順序でデータを提
示したときのデータの順序に対する評価値Eとが格納さ
れる。スケジューラ4の処理手順を図6に示す。図6の
手順について説明する。まず、バッファ12をクリアす
る(ステップS61)。その後、メッセージスプール3
中に蓄積されているデータを参照し、並び替えを行う。
後述する手順で、並び替えた順序で運転者にデータを提
示した時の評価値Eを算出し、バッファ12にデータの
並びを示すIDと評価値Eを格納する。上記評価値Eの
算出をすべての考え得る並びに対して行い、バッファ1
2へ格納する(ステップS62)。そして、バッファ1
2内で最大の評価値Eを持つデータの並びを抽出する
(ステップS63)。スケジューラは、決定した並びに
したがって、データをメッセージスプール3から取り出
し、再生装置10に再生を指示する。
【0026】図8にステップS62の詳細な手順を示
す。メッセージスプーラ3に蓄積されているデータを参
照し、図示しない一時記憶領域に記憶しておく(ステッ
プS81)。データを並び替え(ステップS82)、デ
ータの並びに対する評価値Eを算出する(ステップS8
3)。データの並びを示すIDと評価値Eをバッファに
格納する(ステップS84)。上記ステップS82から
ステップS84までを全てのデータの並びに対して行
う。
【0027】図9にステップS83におけるデータの並
びに対する評価値Eの算出の手順を示す。まず、データ
の並びを示すリストを受け取る(ステップS91)。カ
ウンタi、並びに対する評価値E及び情報再生開始時刻
tpを初期設定する(ステップS92)。情報再生開始
時刻は、現在時刻か、将来位置推定装置7から得られる
将来位置における情報の再生を開始する時刻を与える。
リストの先頭から順に(i+1)番目の要素を取り出し
(ステップS94)、要素に対する運転負荷値Lを推定
する(ステップS95)。運転負荷値Lの推定は、運転
負荷推定装置8によって、前述した図3に示す手順によ
り推定する。この時、推定開始時刻には前の要素の再生
が終了した時刻を、推定終了時刻には推定開始時刻に情
報の再生に要する時間を加えた時刻を与えればよい。推
定開始時刻には、将来位置推定装置7により推定される
将来位置における時刻を指定してもよい。なお、運転負
荷推定装置8では、図3の手順によらずに図4の負荷値
判定テーブルのみによる推定を行ってもよい。この場
合、i番目の要素に対して推定した将来位置以降の任意
の将来位置における道路状態に基づいて、時刻によらず
に運転負荷値Lを推定する。(i+1)番目の要素に対
するデータの評価値Vを情報評価値算出装置9から得る
(ステップS96)。各要素毎に運転負荷値Lとデータ
の評価値Vとの積を求め、評価値Eに加える(ステップ
S97)。上記、ステップS94からステップS96ま
でを、リストの全ての要素に対して行い(ステップS9
3)、1つのデータ並びに対する評価値Eを得る。評価
値Eは評価が高いほど大きな値となる。
【0028】図10に、スケジューラ4の動作を規定す
る状態遷移図を示す。起動されたときには、スケジュー
ラ4はアイドル状態にある。メッセージスプール3に新
たにデータが入力されたり、推定する将来位置の補正が
必要なときに計算が開始される。また、計算中であって
も、データのメッセージスプール3への蓄積や将来位置
推定装置7による位置の補正が発生するたびに提示順序
の再計算を行う。
【0029】再生装置10は、スケジューラ4から決定
した順序に従いデータを受け取り、データのヘッダ部分
に記述されているデータタイプに従ってデータを再生す
る。データタイプがテキストであれば音読装置を介して
テキストを読み上げ、音声データであれば音源モジュー
ルを介して出力を行う。また、ヘッダ中にボディ部への
ポインタが示されているデータは、ポインタの示すボデ
ィ部のデータを取得してデータの再生を行う。
【0030】次に第二の実施例を示す。前記第一の実施
例では、情報評価値算出装置9において、データの評価
値の算出に図5の評価値判定テーブルを用いていた。こ
れはデータの内容をデータ種類という大きな分類で代表
して判断しているものである。これに対して、本第二の
実施例は、データの内容を示すキーワードと運転者が興
味を持つキーワードとから評価値を判定し、情報の評価
値の精度を上げるものである。
【0031】具体的には、図11に示すようにデータの
ヘッダ部にデータに対するキーワードを少なくとも1つ
記述しておく。また、運転者が興味を持つキーワードは
情報評価値算出装置9から参照が可能な図示しない記憶
媒体に保存しておく。興味のあるキーワードの記憶媒体
への記録はユーザが明示的に行うか、あらかじめ作成し
たおいたデータを転送してもよい。
【0032】図12に本第二の実施例による評価値Vの
算出手順を示す。情報評価値算出装置9は、メッセージ
スプール3に蓄積されているデータのヘッダにキーワー
ドが含まれるかを判定する(ステップS121)。含ま
れない場合には、第一の実施例に示したように、図5の
評価値判定テーブルにより評価値Vを算出する(ステッ
プS122)。キーワードが含まれる場合には、ヘッダ
中に含まれるキーワードのうちで運転者にとって興味の
あるキーワードが含まれる割合を計算し、評価値Vとす
る(ステップS123)。本第二の実施例によれば、運
転者のキーワードに対する関心度に応じて評価値を算出
しているので、データの評価値に運転者の興味を反映す
ることができ、データの評価値Vの精度をさらに上げる
ことができる。
【0033】次に第三の実施例を示す。本実施例は、評
価値の算出に、自車の位置に対するデータの依存度を考
慮することにより、例えば、データの内容が示す位置ま
での距離に応じて、評価値を変えるものである。
【0034】データの位置依存度を図13に示すように
定義する。中心の×印はデータの地理的な中心点、例え
ば、店に関するデータであれば店の位置を表す。それに
対して、多角形で囲まれた領域はその店に関するデータ
に対する位置依存度を表す。例えば地点Aでは、店に近
いのでデータの位置依存度は0.9と高く、地点Bで
は、店から遠いので位置依存度は0.6と低くなるよう
に算出する。なお、位置依存度が大きいほどデータの評
価値が高いことを示す。これに基づいたデータの位置依
存度を図14のようにヘッダ部に格納しておく。図15
に位置依存度を表現するためのデータフォーマットを示
す。このデータフォーマットは、図13のような多角形
の領域を示すもので、×印で示されるデータの地理的な
中心点を原点とし、多角形の頂点(x座標,y座標)で
表し、多角形で囲まれた位置における位置依存度を記述
する。なお、位置依存度は[0,1]の実数値である。
データが位置に依存しない、もしくは位置依存領域の外
にある場合には[0,1]の領域で定数を定め、それを
位置依存度とする。例えば、データが位置に依存しない
ならば1.0を、範囲外ならば0を位置依存度として設
定する。
【0035】本第三の実施例の処理手順は、前記第一の
実施例における図9に示した流れ図のステップS96の
次に図16に示すステップS161及びステップS16
2を追加したものである。データの評価値の算出には、
位置におけるデータの依存度Vpを算出し(ステップS
161)、これまでに示した実施例におけるデータの評
価値に乗ずることで位置の依存度を考慮した新しい評価
値Vを算出する(ステップS162)。本第三の実施例
によれば、自車の位置に対して遠い場所に関するデータ
よりも近い場所に関するデータを優先して運転者に提示
するなど、情報の内容に応じて、より適切な位置でデー
タを提示することができるようになる。
【0036】次に第四の実施例を示す。本実施例では、
評価値の算出にデータを提示する時刻に対するデータの
依存度を考慮することにより、例えば、データを提示す
る時間が、「店の営業時間内である」、「店の営業時間
終了間際である」、「既に店の営業が終了している」等
に応じてデータの評価値を変えるものである。
【0037】図17に示すようにデータの時刻に対する
依存度である時間依存度を設定する。図17で時刻Aに
おける時間依存度は0.8、時刻Bにおける時間依存度
は0.6である。なお、時間依存度は大きいほどデータ
の評価値が高いことを示す。これに基づいたデータの時
間依存度を図18に示すようにヘッダ部に格納してお
く。図19に時間依存度を表現するためのデータフォー
マットを示す。このデータフォーマットは、図17に示
すようなグラフを表すもので、時間依存度及び時間依存
度が変化する時刻を記述する。なお、時間依存度は
[0,1]の実数値である。データが時刻に依存しな
い、もしくは時間依存度の範囲の外にある場合には
[0,1]の領域で定数を定め、それを時間依存度とす
る。例えば、データが時刻に依存しないならば1.0
を、範囲外ならば0を位置依存度として設定する。
【0038】本第四の実施例の処理手順は、第一の実施
例における図9に示した流れ図のステップS96の次に
図20に示すステップS201及びステップS202を
追加したものである。データの評価値の算出には、デー
タを提示する時刻に対するデータの依存度Vtを求め
(ステップS201)、これまでに示した実施例におけ
るデータの評価値に乗ずることで時刻の依存度を考慮し
た新しい評価値Vを算出する(ステップS202)。本
第四の実施例によれば、時刻に対する依存度も考慮して
情報の評価値を決定しているので、提示しても意味の無
い時刻に情報を提示することがなく、提示する時刻に有
効な情報を優先して運転者に提示するなど、情報の内容
に応じて、より適切なタイミングで情報を提示すること
ができるようになる。
【0039】次に第五の実施例を示す。本実施例では、
伝達に緊急を要する情報については、スケジューリング
の対象にはせずに、他の情報に優先して運転者に提示す
るものである。
【0040】本第五の実施例の手順を示す。情報取得装
置1が緊急情報を取得した場合、図21に示すようにメ
ッセージスプール3を介さずに直接再生装置10にデー
タを送信する。データが、緊急情報か否かはヘッダ部の
データ種類により判別する。再生装置10の実行状態の
状態遷移図を図22に示す。テキストか音声データかな
どのデータのタイプによるデータの再生の方法は同一で
ある。緊急情報の再生によりスケジューラ4が当初想定
していた提示タイミングが変更されるため、緊急情報の
再生後にスケジューラ4に対して、再計算の指示を送信
する必要がある。本第五の実施例によれば、伝達に緊急
を要する緊急情報を素早く運転者に提示することがで
き、運転者も緊急情報に対して即座に対応を取ることが
できるようになる。
【0041】なお、上記各実施例において、データを再
生する装置は、スピーカに限らずディスプレイでもよ
い。再生装置10がデータの種類に応じて複数のディス
プレイ装置に対してデータを送信することにしてもよ
い。ヘッダ部の再生に要する時間には例えば電光掲示板
のように横スクロールにより情報を表示するデバイスに
対しては、すべての情報を表示し終わるのに必要な時間
を設定し、一画面におさまる情報を提示する場合は、ご
く短い時間を設定し、次の情報が出力されるまで提示し
続けるか、あるいは決められた表示時間を設定し、その
時間の間情報を表示するようにすればよい。これによ
り、運転者は情報の種類に応じて適切な手段で情報を得
ることができ、情報の取得し損ねることが少なくなる。
【0042】尚、本発明の情報提示制御装置は、上述の
実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を
逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿
論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報提示制御装置の構成例を示すブロ
ック図。
【図2】運転者に表示するデータのデータフォーマット
例を示す図。
【図3】運転負荷を推定する処理手順を示した流れ図。
【図4】負荷値判定テーブルを示す図。
【図5】評価値判定テーブルを示す図。
【図6】データの提示順序決定の処理手順を示した流れ
図。
【図7】第一の実施例におけるスケジューラが使用する
バッファを示す図。
【図8】データの提示順序決定の処理手順の一部を示し
た流れ図。
【図9】データ並びに対する評価値を算出する処理手順
を示した流れ図。
【図10】第一の実施例におけるスケジューラの状態遷
移を示した説明図。
【図11】第二の実施例におけるキーワードを含んだヘ
ッダ部を示す図。
【図12】第二の実施例におけるキーワードによるデー
タの評価値算出の処理手順を示した流れ図。
【図13】第三の実施例における位置に対するデータの
依存度を示す図。
【図14】第三の実施例における位置に対するデータの
依存度を含んだヘッダ部を示す図。
【図15】第三の実施例における位置に対するデータの
依存度を示すフォーマット例を示す図。
【図16】第三の実施例における位置に対するデータの
依存度を考慮したデータの評価値算出の処理手順の一部
を示した流れ図。
【図17】第四の実施例における時間に対するデータの
依存度を示す図。
【図18】第四の実施例における時間に対するデータの
依存度を含んだヘッダ部を示す図。
【図19】第四の実施例における時間に対するデータの
依存度を示すフォーマット例を示す図。
【図20】第四の実施例における時間に対するデータの
依存度を考慮したデータの評価値算出の処理手順の一部
を示した流れ図。
【図21】第五の実施例における緊急情報を考慮した情
報提示制御装置を示すブロック図。
【図22】第五の実施例における緊急情報を考慮した再
生装置の動作状態の遷移を示す説明図。
【符号の説明】
11 スピーカ 12 バッファ
フロントページの続き Fターム(参考) 2F029 AA02 AB13 AC02 AC08 AC09 AC14 AC18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の運転者に対する情報の提示を制御
    する情報提示制御装置であって、 運転者に提示する情報を蓄積しておく情報蓄積手段と、 将来における車両の位置を推定する将来位置推定手段
    と、 前記将来位置推定手段によって推定された位置における
    運転者の運転負荷を推定する運転負荷推定手段と、 運転者に提示する情報を評価し評価値を算出する情報評
    価値算出手段と、 前記運転負荷推定手段によって推定された運転負荷と前
    記情報評価値算出手段によって算出された情報の評価値
    とに基づいて、運転者に情報を提示するタイミング及び
    順序を決定するスケジューリング手段と、 前記スケジューリング手段によって決定されたタイミン
    グ及び順序に基づいて運転者に情報を提示する再生手段
    と、を有することを特徴とする情報提示制御装置。
  2. 【請求項2】 前記情報評価値算出手段によって算出さ
    れる情報の評価値は、運転者に対する情報の必要性に応
    じた値であることを特徴とする請求項1に記載の情報提
    示制御装置。
  3. 【請求項3】 前記情報評価値算出手段は、情報の内容
    及び運転者の興味に応じて前記情報の評価値を算出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報
    提示制御装置。
  4. 【請求項4】 前記情報評価値算出手段は、前記推定位
    置に対する情報の依存度に応じて前記情報の評価値を算
    出することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の
    情報提示制御装置。
  5. 【請求項5】 前記将来位置推定手段は、将来における
    車両の位置及び車両が該位置に到達する時刻を推定し、
    前記情報評価値算出手段は、前記推定時刻に対する情報
    の依存度に応じて前記情報の評価値を算出することを特
    徴とする請求項1乃至請求項4に記載の情報提示制御装
    置。
  6. 【請求項6】 運転者に提示する情報を取得する情報取
    得手段をさらに有し、前記再生手段は、運転者に提示す
    る情報が緊急情報の場合には、他の情報に優先して前記
    緊急情報を提示することを特徴とする請求項1乃至請求
    項5に記載の情報提示制御装置。
  7. 【請求項7】 前記再生手段は複数の再生手段からな
    り、運転者に提示する情報の種類に応じて、前記複数の
    再生手段の中から最適な再生手段を選んで情報を再生し
    運転者に提示することを特徴とする請求項1乃至請求項
    6に記載の情報提示制御装置。
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