JP2000055334A - 缶の回収システム - Google Patents

缶の回収システム

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JP2000055334A
JP2000055334A JP10218711A JP21871198A JP2000055334A JP 2000055334 A JP2000055334 A JP 2000055334A JP 10218711 A JP10218711 A JP 10218711A JP 21871198 A JP21871198 A JP 21871198A JP 2000055334 A JP2000055334 A JP 2000055334A
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organic matter
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liter
heating medium
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Yoshinori Furuta
嘉則 古田
Yoshio Ueda
嘉男 上田
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SANWA PLANT SEKKEI JIMUSHO KK
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KOSHO KK
SANWA PLANT SEKKEI JIMUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 缶に残った有機物をダイオキシン等の有害物
を発生し難い方法で焼却することができ、しかも、ドラ
ム缶や18リットル缶等の缶を回収することができる缶
の回収システムを提供する。 【解決手段】 有機物が残存する缶6を溶剤で洗浄する
洗浄工程2と、熱媒体を加熱する熱媒体加熱工程5と、
洗浄工程2から出た有機物含有溶剤を、熱媒体加熱工程
5で加熱した熱媒体で加熱して溶剤を蒸発させて溶剤と
有機物とに分離させる蒸留工程3と、蒸留工程3で分離
した有機物を焼却炉Aで焼却させて灰とする燃焼工程4
とからなる缶の回収システム1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドラム缶や18リ
ットル缶等の缶の中に入っている塗料、接着剤およびそ
の他の樹脂加工品等の有機物を使用した後の有機物が残
存する缶を回収する缶の回収システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料、接着剤およびその他の樹脂
加工品等の有機物はドラム缶や18リットル缶に入れて
市販されている。そして、ドラム缶や18リットル缶等
の缶の中に入っている塗料、接着剤およびその他の樹脂
加工品等の有機物を使用した後の有機物が残存する缶
は、産業廃棄物業者に引き取らせるか、工場内で処理し
ていた。
【0003】産業廃棄物業者の多くは、これ等の有機物
が残存する缶を埋設したり、焼却したり、不法投棄した
り、放置している。又、工場内で処理する主な方法とし
ては、これ等の有機物が残存する缶を野焼きしたり、放
置したり、不法投棄していた。
【0004】又、特公平5−53828号公報には、熱
硬化性樹脂、顔料、溶剤等からなり、且つ、水分を含有
する粘稠性の固形分50%以上の塗料廃棄物を強酸で処
理して非粘着性にする処理方法が記載されている。又、
特開平10−58068号公報には、ドラム缶の蓋をカ
ッターで切断し、この切り口を下に向けて焼成炉に入れ
て焼成した後、ドラム缶をショットブラスターで塗料粕
等を取り除き、凹みを修正したり塗装を施したりしてド
ラム缶を回収することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、缶を埋
設していても埋設する場所がなくなれば、埋設できなく
なるし、又、埋設した有機物に含まれている有機溶剤等
が地下水に流れ出て付近の井戸が使用できなくなるとい
う問題がある。又、不法投棄や放置等はいずれ処分をし
なくてはならない。又、野焼きや焼却する方法は、野焼
きや焼却する際に発生するダイオキシン等が問題になる
し、野焼きや焼却した後のドラム缶や18リットル缶の
処分が問題になる。
【0006】又、特公平5−53828号公報の処理方
法は、塗料廃棄物が非粘着性になるので処理し易くなる
が、強酸を使用するので、18リットル缶やドラム缶等
の金属容器の中に残った塗料廃棄物等では、金属容器が
溶解される。従って、この金属容器から塗料廃棄物を取
り出して処理する必要があるために極めて不便である
し、この塗料廃棄物を取り出した後の金属容器の処分が
問題になる。
【0007】又、特開平10−58068号公報記載の
ドラム缶の回収方法は、ドラム缶のような厚みのある缶
では、焼成炉に入れて焼成しても、缶の原形を保ってい
るが、18リットル缶のような厚みの薄い缶では、焼成
炉の中に入れて焼成すると、缶が変形して原形を保たな
くなるので、この方法で18リットル缶は回収できな
い。
【0008】更に、ドラム缶でも、焼成炉に入れて焼成
していると、表面が酸化されて次第に厚みが薄くなり、
遂に、原形を保たなくなり使用できなくなる。又、この
ドラム缶を高温で焼成するとドラム缶が傷むので低温で
焼成することになるが、低温で焼成するとダイオキシン
等の有害物を多量に含むガスが発生するという問題があ
る。そこで、本発明の目的は、缶に残った有機物をダイ
オキシン等が発生し難い方法で焼却することができ、し
かも、ドラム缶や18リットル缶を回収することのでき
る缶の回収システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたものであって、請求項1記載の発明
は、有機物が残存する缶を溶剤で洗浄する洗浄工程と、
熱媒体を加熱する熱媒体加熱工程と、洗浄工程から出た
有機物含有溶剤を、熱媒体加熱工程で加熱された熱媒体
で加熱して溶剤を蒸発させて溶剤と有機物とに分離させ
る蒸留工程と、蒸留工程で分離した有機物を燃焼炉で燃
焼させて灰とする燃焼工程とからなるものである。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明に係り、前記燃焼工程で使用する燃焼炉で前記熱媒体
加熱工程における熱媒体を加熱するものである。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の発明に係り、前記缶が18リットル缶であ
るものである。
【0012】〔作用〕請求項1記載の発明では、有機物
が残存する缶を溶剤で洗浄する洗浄工程と、熱媒体を加
熱する熱媒体加熱工程と、洗浄工程から出た有機物含有
溶剤を熱媒体で加熱して溶剤を蒸発させて溶剤と有機物
とに分離させる蒸留工程と、蒸留工程で分離した有機物
を燃焼炉で燃焼させて灰とする燃焼工程とからなるの
で、洗浄工程では有機物が溶剤に溶解され、残った缶を
回収することができる。又、この洗浄工程で使用した溶
剤は蒸留工程で回収できる。又、この蒸留工程で分離し
た有機物は燃焼工程で燃焼させて殆どの有機物は炭酸ガ
スと水とになる。しかし、少量の有機物は炭化したり、
有機物の中に含まれる少量の無機物は灰になる。この灰
は廃棄処分する。
【0013】このように、従来のように有機物を缶と一
緒に焼成炉で焼成せず、缶を溶剤で洗浄して回収するの
で、缶が酸化されることなく、缶が完全な形で回収でき
るし、又、有機物は燃焼炉で燃焼され、缶と一緒に焼成
しないので、この有機物を専用の燃焼炉でダイオキシン
等が発生しない条件で燃焼することができ、公害の発生
を押さえることができる。
【0014】又、洗浄工程で使用される溶剤は蒸留工程
で回収されるので、溶剤の消耗が極めて少ない。又、缶
の中に残っている有機物は燃焼され、無くなったり炭化
して灰となるので、塗料等の有機物を投棄等処分する必
要がなく、少量の灰のみを処分すればよく、処分し易
い。
【0015】請求項2記載の発明は、燃焼工程で使用す
る燃焼炉で熱媒体加熱工程における熱媒体を加熱するか
ら、燃焼工程で使用する燃焼炉以外に熱媒体を加熱する
装置が必要でなく、設備費が安価になると同時に、燃焼
炉で有機物を燃焼させた熱が無駄にならず、エネルギー
効率がよい。
【0016】請求項3記載の発明では、缶が18リット
ル缶であるから、従来、回収困難であった18リットル
缶を完全な形で回収することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。図1及び図2は本発明の一実施例を示すもので、
図1は18リットル缶の回収システムのフローチャート
を示す説明図、図2は18リットル缶の斜視図である。
【0018】図1および図2において、1は18リット
ル缶の回収システムであり、この18リットル缶の回収
システム1は、洗浄工程2と、熱媒体加熱工程5と、蒸
留工程3と、燃焼工程4とからなる。
【0019】洗浄工程2に使用する装置は、18リット
ル缶6が入る大きさの函体21と、この函体21の下方
に設けられたフィルター22と、このフィルター22の
下方に設けられた溶剤溜23と、この函体21の中に挿
入されたスプレーノズル24とからなる。
【0020】このスプレーノズル24は、図示しない装
置で上下に移動させたり、回転させることができるよう
になっている。18リットル缶6は、使用した後に残っ
た塗料等の有機物が入っているものであり、この18リ
ットル缶6は、図2に示すように、直方体の缶61と、
この上面に設けられた注口62とからなる。
【0021】この洗浄工程2で使用する溶剤としては有
機物を溶解し、しかも、蒸発し易い液体であればよい。
かかる溶剤としては、関西ペイント株式会社製「セルバ
1051ラッカーシンナー」(成分:トルエン65〜7
0重量%、イソブチルアルコール1〜10重量%、エチ
レングリコールモノブチルエーテル1〜5重量%、酢酸
エチル10〜20重量%)が好適である。
【0022】熱媒体加熱工程5に使用する装置は、一次
燃焼室41内に配管された一次熱交換器51と、二次燃
焼室42内に配管された二次熱交換器52とからなり、
この一次熱交換器51と二次熱交換器52とは連結管5
3で連結されている。
【0023】蒸留工程3に使用する装置は、加熱された
媒体を通す加熱管31が下部に設けられ、冷却水を通す
冷却管32が上部に設けられた蒸留塔33と、加熱管3
1と冷却管32との境界部分の蒸留塔33の壁に設けら
れた溶剤取出口34と溶液投入口35と、蒸留塔33の
底部に設けられた固形物取出口36とからなる。
【0024】燃焼工程4に使用する燃焼炉Aは、一次燃
焼室41と二次燃焼室42とからなる。一次燃焼室41
は、蒸留工程3で発生した有機物を投入する固形物投入
口411と、有機物を燃焼させる一次バーナー412
と、有機物が炭化した灰や、有機物の中に含まれている
少量の無機物の灰を取り出すことのできる灰取出口41
3と、有機物を固形物投入口411から灰取出口413
に移動させる螺旋状の移動装置414と、この移動装置
414を可動させるモーター415と、燃焼したガスが
排出される出口416とからなる。
【0025】二次燃焼室42は、一次燃焼室41で燃焼
したガスが入る入口421と、この一次燃焼室41から
のガスを高温で更に燃焼させる二次バーナー422と、
この二次燃焼室42で燃焼したガスを排気する排気口4
23とからなる。尚、一次燃焼室41の出口416と二
次燃焼室42の入口421とは連結されている。
【0026】7は有機溶剤が貯蔵されている洗浄液タン
クであり、71は回収された有機溶剤を貯蔵する回収タ
ンクであり、72は熱媒体を貯蔵するサービスタンクで
ある。75は有機溶剤をスプレーノズル24に送り出す
高圧ポンプであり、76は熱媒体を循環させるポンプで
ある。
【0027】尚、この熱媒体加熱工程5や蒸留工程3で
使用される熱媒体としては、公害が少なく、溶剤を加熱
する温度に適したものであり、粘度が小さく、比熱が大
きく、蒸気圧の小さいものが好ましい。かかる熱媒体と
しては、バイエルジャパン(株)製「マーロサームS」
(成分:トリアリル−ジメタン異性体混合物)、エッソ
(株)製「エッソサーム500」(成分:鉱油系)、新
日鉄化学(株)製「サームエス200」(成分:アルキ
ルナフタリン)、「サームエス300」(成分:ジフェ
ニールとジフェニールエーテル)、「サームエス60
0」(成分:アルキルジフェニール)、松村石油(株)
製「バーレムサーム200」(成分:鉱油系)等が好適
である。
【0028】次に、この各装置を連結する配管について
説明する。溶剤を通す配管は、洗浄液タンク7から第4
バルブ94を経て高圧ポンプ75に連結された配管8
と、この高圧ポンプ8から第2バルブ92を経てスプレ
ーノズル24に連結された配管81と、溶剤溜23から
第1バルブ91を経て第4バルブに連結された配管82
と、高圧ポンプ75から第3バルブ93を経て溶剤投入
口35に連結された配管83、溶剤取出口34から回収
タンク71に連結された配管89とからなる。
【0029】又、熱媒体を通す配管は、二次熱交換器5
2から加熱管31の入口に連結された配管84と、加熱
管31の出口からポンプ76を経て一次熱交換器51に
連結された配管85と、サービスタンク72からポンプ
76に連結された配管86とからなる。又、冷却水を通
す配管は、図示しない冷却池からポンプを経て冷却管3
2の入口に連結された配管87と、冷却管32の出口か
ら冷却池に連結された配管88とからなる。
【0030】次に、この回収システム1を使用して18
リットル缶を回収する方法について説明する。
【0031】(洗浄工程2)先ず、函体21の中に有機
物が残っている18リットル缶6を、注口62を下方に
向けて挿入してセットし、この注口62からスプレーノ
ズル24を挿入する。次に、第4バルブ94と第2バル
ブ92を開き、第1バルブ91と第3バルブ93を閉
じ、高圧ポンプ75を可動させる。すると、高圧ポンプ
75の力により、洗浄液タンク7に蓄えられている溶剤
が吸い上げられ、配管8、81を通ってスプレーノズル
24から勢いよく放出される。
【0032】この際、スプレーノズル24を図示しない
装置で上下させたり、回転させて、18リットル缶6の
内部に溶剤を万遍なく放出させる。すると、18リット
ル缶6の中に残っていた有機物が次第に溶解され、この
有機物含有溶剤が注口62から出て、フィルター22を
通って溶剤溜23の中に溜まる。尚、大きな固形物はフ
ィルター22の上に残る。このフィルター22の上に残
った大きな固形物は時々掃除して取り除く。
【0033】溶剤溜23の中に有機物含有溶剤が充分溜
まると、第1バルブ91と第2バルブ92を開き、第3
バルブ93と第4バルブ94を閉じる。すると、洗浄液
タンク7からの溶剤の供給が止まり、溶剤溜23に溜ま
った有機物含有溶剤が、高圧ポンプ75の力により、配
管82、81を経てスプレーノズル24から勢いよく放
出され、18リットル缶6の中の有機物を溶解して溶剤
溜23に帰る。
【0034】このようにして、有機物含有溶剤が循環し
ている間に18リットル缶6の中の有機物は次第に溶解
してなくなると同時に、有機物含有溶剤の中に溶解され
ている有機物の濃度が次第に高くなる。18リットル缶
6の中の有機物がなくなるか、有機物含有溶剤の中の有
機物が飽和し有機物を溶解しなくなると、第3バルブ9
3と第1バルブ91を開き、第2バルブ92と第4バル
ブ94を閉じる。すると、溶剤溜23の中に溜まってい
る有機物含有溶剤が溶液投入口35から蒸留塔33の中
に入る。
【0035】18リットル缶6の中の有機物がなくなる
と、18リットル缶6を函体21から取り出す。このよ
うにして、18リットル缶6を回収する。又、有機物含
有溶剤が有機物を溶解しなくなったときには、第4バル
ブ94と第2バルブ92を開き、第1バルブ91と第3
バルブ93を閉じ、高圧ポンプ75を可動させ、洗浄液
タンク7に蓄えられている溶剤を吸い上げ、スプレーノ
ズル24から勢いよく放出する最初の工程から始めて、
18リットル缶6の中の有機物を溶解する。このように
して18リットル缶6の中の有機物がなくなるまで行っ
て、18リットル缶6を回収する。
【0036】このように、従来のように18リットル缶
を焼成炉で焼成せず、溶剤で洗浄して回収するので、缶
が酸化されることなく、缶が完全な形で回収できる。
又、このとき使用される溶剤は後述の蒸留工程で回収さ
れるので、溶剤の消耗が極めて少ない。
【0037】(熱媒体加熱工程5)一方、一次バーナー
412、二次バーナー422に点火し、一次燃焼室41
と二次燃焼室42の中を高温に保っておく。そして、ポ
ンプ76を可動させて、サービスタンク72から配管8
6を通して供給された熱媒体を、配管85、二次燃焼室
42、一次燃焼室41の中に設けられている一次熱交換
器51と二次熱交換器52、配管84を経て加熱管3の
中に入れ、この加熱管3の中を通して配管85を経て再
びポンプ76に戻すというように、熱媒体を循環させて
おく。
【0038】(蒸留工程3)このように加熱された熱媒
体が循環すると、加熱管3の中を通っている間に蒸留塔
33の下部が加熱される。このようにして、蒸留塔33
の下部は、この一次燃焼室41、二次燃焼室42で加熱
された熱媒体により高温に保たれる。又、図示しないポ
ンプを可動させて、冷却池から冷却水を配管87、冷却
管32の入口を経て冷却管32に供給し、この冷却水を
冷却管32の出口から配管88を経て冷却池に戻すとい
うように、冷却池の冷却水を循環させておく。
【0039】すると、冷却管32の中を通っている間に
蒸留塔33の上部が冷却される。このようにして、蒸留
塔33の上部は低温に保たれる。このようになっている
蒸留塔33の中に、上記洗浄工程2で発生した有機物含
有溶剤が溶液投入口35から入って行く。
【0040】この有機物含有溶剤が溶液投入口35から
入って、蒸留塔33のなかを下方に落下すると、高温に
保たれている蒸留塔33の下部を通過する際に、溶剤が
蒸発し、気体となって上方に昇り、有機物のみが下方に
落下して底部に溜まる。蒸発し、上方に上昇した溶剤は
低温に保たれている蒸留塔33の上部で冷却されて下方
に液体となって落下する。このようになっているので、
溶剤は蒸留塔33の中間部に漂うようになる。
【0041】この蒸留塔33の中間部に漂っている溶剤
が多くなると、自然に、溶剤取出口34から出て行き、
配管89を経て回収タンク71の中に流れ込む。このよ
うにして、有機物含有溶剤は有機物と溶剤とに分離され
ると同時に、溶剤が回収される。
【0042】(燃焼工程4)蒸留塔33の底部に溜まっ
た有機物は固形物取出口36から取り出して、一次燃焼
室41の固形物投入口411に投入する。すると、この
固形物投入口411に投入された有機物はモーター41
5の力により回転している移動装置411で出口416
に移動させられる。この有機物が移動している間に、一
次バーナー412で加熱され燃焼されて有機物は炭化し
て灰となり、有機物の中に含まれている少量の無機物も
灰となり、灰取出口413から出て行く。
【0043】このように、蒸留工程で分離した有機物は
燃焼工程で燃焼させて殆どの有機物は炭酸ガスと水とに
なり、少量の有機物は炭化したり、有機物の中に含まれ
る少量の無機物は灰になる。この灰は廃棄処分するが少
量であるので処分し易い。一次燃焼室41で有機物が燃
焼して発生したガスは出口416から出て二次燃焼室4
2の入口421に入り、ここで二次バーナー422で高
温になって燃焼される。
【0044】このように二次燃焼室42の高温で一次燃
焼室41で発生したガスが燃焼されると、一次燃焼室4
1で発生したダイオキシンが分解してダイオキシンの少
ないガスとなる。このようにダイオキシンが少なくなっ
たガスが出口416から出て行く。このように二次燃焼
室42を備えたダイオキシンの発生の少ない専用の燃焼
炉Aで燃焼することができるので、公害の発生を抑える
ことができる。
【0045】又、燃焼工程4で使用する一次燃焼室41
および二次燃焼室42で熱媒体加熱工程5で使用する熱
媒体を加熱するから、燃焼工程4で使用する燃焼炉A以
外に熱媒体を加熱する装置が必要でなく、設備費が安価
になると同時に、一次燃焼炉41と二次燃焼炉42で有
機物を燃焼させた熱が無駄にならず、エネルギー効率が
よい。
【0046】以上説明したように、この缶の回収システ
ムを使用することにより、従来、18リットル缶が回収
困難であったが、この発明では、18リットル缶が完全
な形で回収できる。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、有機物が残存
する缶を溶剤で洗浄する洗浄工程と、熱媒体を加熱する
熱媒体加熱工程と、洗浄工程から出た有機物含有溶剤
を、熱媒体加熱工程で加熱された熱媒体で加熱して溶剤
を蒸発させて溶剤と有機物とに分離させる蒸留工程と、
蒸留工程で分離した有機物を燃焼炉で燃焼させて灰とす
る燃焼工程とからなるので、缶は溶剤で洗浄して回収さ
れ、従来のように焼成炉で焼成しない。従って、缶が酸
化されることなく、缶が完全な形で回収できる。又、こ
の缶を洗浄するときに使用した溶剤は蒸留工程で回収さ
れ、溶剤の消耗が極めて少ない。又、缶の中に残ってい
る有機物は燃焼され、無くなったり炭化して灰となり、
少量の灰のみを処分すればよい。このように種々な利点
があり、極めて便利である。
【0048】しかも、有機物は専用の燃焼炉で燃焼する
ことができるので、この専用の燃焼炉でダイオキシン等
が発生し難い条件で燃焼することにより、公害の発生を
抑えることができる。
【0049】請求項2記載の発明は、燃焼工程で使用す
る燃焼炉で熱媒体加熱工程における熱媒体を加熱するか
ら、燃焼工程で使用する燃焼炉以外に熱媒体を加熱する
装置が必要でなく、設備費が安価となると同時に、燃焼
炉出有機物を燃焼させた熱が無駄にならず、エネルギー
効率がよい。
【0050】請求項3記載の発明では、缶が18リット
ル缶であるから、従来、回収困難であった18リットル
缶を完全な形で回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、18リットル
缶の回収システムのフローチャートを示す説明図であ
る。
【図2】18リットル缶の斜視図である。
【符号の説明】
1 缶の回収システム 2 洗浄工程 3 蒸留工程 4 燃焼工程 5 熱媒体加熱工程 6 缶(18リットル缶) A 燃焼炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 嘉男 滋賀県坂田郡近江町長沢488 有限会社サ ンワプラント設計事務所内 Fターム(参考) 3E061 AA15 AA21 AB04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物が残存する缶を溶剤で洗浄する洗
    浄工程と、熱媒体を加熱する熱媒体加熱工程と、洗浄工
    程から出た有機物含有溶剤を、熱媒体加熱工程で加熱さ
    れた熱媒体で加熱して溶剤を蒸発させて溶剤と有機物と
    に分離させる蒸留工程と、蒸留工程で分離した有機物を
    燃焼炉で燃焼させて灰とする燃焼工程とからなることを
    特徴とする缶の回収システム。
  2. 【請求項2】 前記燃焼工程で使用する燃焼炉で前記熱
    媒体加熱工程における熱媒体を加熱することを特徴とす
    る請求項1記載の缶の回収システム。
  3. 【請求項3】 前記缶が18リットル缶であることを特
    徴とする請求項1又は2記載の缶の回収システム。
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