JP2000054210A - 衣服のわん曲端縁に用いる端打ちテープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】わん曲裁断箇所等ののびを抑え、かつわん曲面
の自然なラインを出すことができる端打ちテープを提供
する。 【解決手段】衣服のアームホール等のわん曲端縁に沿っ
て接着固定する端打ちテープにおいて、テープ基片２の
一側縁に沿って、当該テープ基片２より細い細幅テープ
３を縫い付け、この細幅テープ３を有する一側縁１ａを
布地４の上記わん曲裁断縁５に固定し、当該テープ基片
２の他側縁をピンキング切断したピンキング端縁２ｂと
し、このピンキング端縁２ｂは、上記わん曲裁断縁５の
内側に固定せずに重ねるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、衣服のアームホ
ール等のわん曲端縁に接着固定する端打ちテープに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来衣料の製造において、平面の生地を
立体的形状にするため、まちの使用もあるが、少なから
ず種々のわん曲した裁断片を縫合しなければならない。
このわん曲形状に裁断した部分は、切断面がタテ、ヨコ
の直角交叉から斜め交叉に変化しているため、加工段階
で形状変化が生じやすく、裁断した形状のまま組み立て
ていくのが非常に困難である。そこでこれらの裁断面の
のびを止めるため、図５に示すように、端打ちテープ５
０を布地５１の裁断端縁５２に添わせて接着して固定
し、裁断面ののびを阻止している。またこの端打ちテー
プ５０は、使用する部位によって異なるが、図６に示す
ごとく、一定幅の平織テープやバイアステープ等から成
るテープ５０ａの一側縁に沿って、これらのテープ５０
ａの幅より細い、細幅テープ５３を重ね、これを縫い付
けたものである。

【発明が解決しようとする課題】

【０００３】しかしながら、これらの端打ちテープ５０
は、細幅ではあるが、平面状のテープであるため、わん
曲箇所に沿わせて曲げると、そのテープの一側がひっつ
れ、生地が波打ち、自然なわん曲のラインがでず、まし
てや立体的なわん曲箇所ではこれらに沿ってテープを自
然なラインで曲げるのは難しい。

【０００４】そこでこの発明は、この様なわん曲裁断箇
所等ののびを抑え、かつわん曲面の自然なラインを出す
ことができる端打ちテープを提供することにより上記課
題を解決しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１項の発明は、衣
服のアームホール等のわん曲端縁に沿って接着固定する
端打ちテープにおいて、テープの一側縁に沿って当該テ
ープより細い細幅テープを縫い付け、この細幅テープを
有する一側縁を上記わん曲端縁に固定し、当該テープの
他側縁をピンキング切断したピンキング端縁とし、この
ピンキング端縁は、上記わん曲端縁の内側の布地に固定
せずに重ねるように構成した、端打ちテープとした。

【０００６】

【実施の形態例】以下この発明の実施の形態例を図に基
づいて説明する。この発明の端打ちテープ１は図２に示
す様に、不織布製の一定幅のテープ基片２の一側縁２ａ
に沿って、当該テープ基片２より幅の細い細幅テープ３
を重ねてこれを縫い付け、当該テープ基片２の他側縁を
ノコ切り歯状にピンキング切断したピンキング端縁２ｂ
としたものである。そしてこの端打ちテープ１は、図１
に示すごとく、布地４のわん曲裁断縁５に沿って上記細
幅テープ３を有する一側縁１ａを合わせ、布地４の上に
当該端打ちテープ１を重ねる。そして、上記細幅テープ
２の位置する端打ちテープ１の一側裏面を布地４と接着
剤により固定する。その際上記ピンキング端縁２ｂの部
分は、布地４に固定されず、単に重ね合わせたものであ
る。

【０００７】この端打ちテープ１は、その一側縁をピン
キング端縁２ｂとしているてため、端打ちテープ自体を
わん曲させた際このピンキング端縁２ｂの各突出片相互
が開いて、テープ自体がしわになったりしない。この様
にピンキング端縁２ｂはジグザグ切断により繊維が短く
切断されて配列、固定されているため、各繊維が動き易
く、わん曲に対する順応性が高い。しかもテープ自体は
不織布でできているため、その特性からあらゆるカーブ
への順応性が大きい。またこの端打ちテープ１の使用箇
所は、衣服のわん曲端部であればどこでも適用できる。

【０００８】しかし特に、この端打ちテープ１はアーム
ホール箇所に適している。このアームホール箇所に使用
する場合は、図３及び図４に示すように、衣服６のアー
ムホールのわん曲裁断縁５に端打ちテープ１を固定した
後、衣服６に対して袖７の袖付けを行う。そして着用時
には肩部分の運動によるアームホールへの動的な力が加
わる。従ってこの様な力の作用等に耐えられるようにア
ームホールののび止めを強固にする必要があるが、この
発明のものは、上述のごとく、端打ちテープ１のピンキ
ング端縁２ｂが大きな伸縮性を有するため、これらの力
の作用に充分耐えられるものである。

【０００９】なお上記実施の形態例では、テープ基片を
不織布から構成したもとしたが、これに限らず、適宜の
布地を用いてもよい。またテープ基片の他側縁のピンキ
ング端縁のジグザグ切断角度は、一般的には９０゜であ
るが、大きさには限定されない。

【００１０】

【発明の効果】請求項１項の発明の端打ちテープは、そ
の一側縁をピンキング端縁としているてため、端打ちテ
ープ自体をわん曲させた際このピンキング端縁の各突出
片相互の間隔を広げたり、狭めたりすることができるた
め、あらゆるカーブへの順応性が大きく、布地の立体的
なわん曲に合わせて、接着でき、そのわん曲形状に合っ
た自然なラインをだしながらわん曲端縁箇所ののびを完
全に防ぐことができる。それ故、従来品と比べて、カー
ブが取りやすく、アイロンによる接着工程が容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態例の使用状態を示す斜視
図である。

【図２】この発明の実施の形態例の正面図である。

【図３】この発明を使用する衣服の袖付け部分を示す正
面図である。

【図４】この発明の実施の形態例をアームホールに使用
した斜視図である。

【図５】従来例を示す斜視図である。

【図６】従来例の使用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 端打ちテープ ２ テープ基片 ２ａ 一側縁 ２ｂ ピンキング
端縁 ３ 細幅テープ ４ 布地 ５ わん曲裁断縁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 衣服のアームホール等のわん曲端縁に沿
   って接着固定する端打ちテープにおいて、テープ基片の
   一側縁に沿って、当該テープ基片より細い細幅テープを
   縫い付け、この細幅テープを有する一側縁を上記わん曲
   端縁に固定し、当該テープ基片の他側縁をピンキング切
   断したピンキング端縁とし、このピンキング端縁は、上
   記わん曲端縁の内側に固定せずに重ねるように構成した
   ことを特徴とする、端打ちテープ。