JP2000053415A - ゼオライト造粒体 - Google Patents

ゼオライト造粒体

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JP2000053415A
JP2000053415A JP10251749A JP25174998A JP2000053415A JP 2000053415 A JP2000053415 A JP 2000053415A JP 10251749 A JP10251749 A JP 10251749A JP 25174998 A JP25174998 A JP 25174998A JP 2000053415 A JP2000053415 A JP 2000053415A
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zeolite
water
oxide
granulated
particle size
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JP10251749A
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Yukinari Hirato
志成 平等
Yukinori Fukuhara
幸則 福原
Osamu Miyamoto
修 宮本
Kazuo Tokita
一男 時田
Masayuki Abe
征幸 安部
Tokuaki Kumazawa
徳昭 熊沢
Susumu Kobayashi
享 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Coal Mining Co Ltd
Original Assignee
Taiheiyo Coal Mining Co Ltd
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゼオライト鉱石粉体からなる造粒体に耐水性
と特定波長領域の電磁波放射特性を保持せしめて、長期
に亘る消臭と抗菌効果を発揮するフィルター基材、或い
は高いイオン交換性を発揮しえる濾過基材のためのゼオ
ライト造粒体を提供する。 【構成】 平均粒径が600μm以下に粉砕されたゼオ
ライト鉱石粉体に珪酸カルシウム若しくは生石灰が7乃
至15%重量割合で配合され而も水分子を有効に励起し
える電磁波放射特性を保持させてなる原料に、適宜割合
の水が添加され混練のうえ所要の形状及び大きさに造粒
し、而して250乃至400℃の温度で仮焼乾燥させて
なるゼオライト造粒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゼオライト鉱石粉体から
なる造粒体に関するもので、更に詳しくはその耐水性を
向上させ且特定波長領域の電磁波放射特性を保持させる
ことにより、ガス吸着性や消臭性、イオン交換性並びに
抗菌性が長期に亘って発揮されるフィルター基材や濾過
基材を提供することの可能なゼオライト造粒体に係る。
【0002】
【従来技術】ゼオライトがガス吸着性を初めイオン交換
性、分子ふるい作用、触媒作用、吸湿式等に優れた性能
を保持することは古くから知られており、これら性能の
利用を前提として多くの製品の提案がなされている。し
かしながらゼオライトに係るこれら優れた性能は、ゼオ
ライト結晶体所謂クリノプチロライトやモルデナイトに
関するものであって、天然産出によるゼオライトは主に
沸石類即ちゼオライト鉱石中に含有されてなるものであ
るから、ゼオライトの優れた性能を有効活用するために
は、ゼオライト鉱石中よりゼオライト結晶体を抽出せね
ばならないが、ゼオライト鉱石中にはゼオライト結晶体
が略40乃至60%重量割合の含有であり、且モンモリ
ロナイトを主成分とする粘土質分が略20乃至40%重
量存在し、而も残余が石英や長石類を主体とする火山ガ
ラス質分の構成からなるとともに、これらが相互に団結
されてなるものであるから、ゼオライト鉱石の状態では
ゼオライト本来の優れた性能を十分発揮させることがで
きない。
【0003】これがためゼオライト鉱石からゼオライト
結晶体を分級することが長期に亘って試みられてきた
が、かかる分級には多くの工程を要するばかりか仮令分
級によりゼオライト結晶体が抽出されても、該ゼオライ
ト結晶体中には依然として微粒な粘土質分が多量に残留
固結されており、これの完全な分級には更に物理的、化
学的処理が要求されること等より、生産性やコスト的面
からも実用化には至っていない。
【0004】他方近年においては地球環境保護の目地よ
り産業活動に伴う排煙、排ガス、排水並びに廃棄物等の
削減や高度の処理が要請され、更に生活環境面において
も健康指向の高まりとも相伴ってハウスシックの原因と
される化学物質揮散ガスの吸着を初め臭気の防止或いは
抗菌による衛生空間の要請が富みに高まっており、これ
が解決のためにはゼオライトの保持するガス吸着性、イ
オン交換性、分子ふるい作用、触媒作用の有効活用が強
く望まれている。
【0005】かかる経緯より、ゼオライト鉱石を一旦微
粉状に粉砕してゼオライト鉱石微粉体となしたるうえ、
適宜割合の水を添加し混練させて、含有する粘土質分の
吸水粘性により所要の粒径に造粒し乾燥させ、以って空
気や水との接触表面積を増大せしめて相対的にガス吸着
性やイオン交換性を高めたゼオライト造粒体をフィルタ
ー基材として用いてガス吸着性やイオン交換性によりガ
ス類や臭気類を吸着消臭させること、或いは水処理にお
ける濾過基材として使用し不純物の濾除や溶存する各種
イオンの交換吸着を高めることがなされてきたが、該ゼ
オライト造粒体の保形性は含有されてなる粘土質分の乾
燥固化によるものであるから、水処理用濾過基材の如く
常時水中で使用するものでは、乾燥固化した粘土質分が
再び吸水膨潤溶解して処理水中に崩壊流失する結果とな
り、更にフィルター基材としての使用に際しても使用経
過に伴い付着する塵埃や油分等の洗浄に際して崩壊する
ことから短期の使用しか実現されない。加えて該ゼオラ
イト造粒体においても、接触表面積の増大とゼオライト
結晶体の保持するガス吸着性やイオン交換性によりガス
分子や臭気分子或いは溶存するイオン等を積極的に吸着
するものの、使用経過とともに吸着容量が飽和し吸着性
が低下する問題を抱えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の如き問
題に鑑み鋭意研究を重ねた結果、ゼオライト鉱石微粉体
に所要割合の珪酸カルシウム若しくは生石灰を配合し、
水を添加のうえ造粒し且所要温度で仮焼焼成することに
より、ガス吸着性やイオン交換性を損ねることなく優れ
た耐水性、保形性が付与せしめられること、及びその放
射波長が2.7乃至3.2μmの近赤外線領域並びに
5.0乃至7.4μmの遠赤外線領域の電磁波放射によ
り水分子が有効に励起され、且該水分子の励起に伴い酸
化分解力を有する活性酸素が創出されてガス分子、臭気
分子の分解消去、及び細菌や黴菌の生理活性機能が阻害
されて抗菌性が発揮されることを究明し本発明に至った
ものである。即ち本発明は、ゼオライト鉱石粉体からな
る造粒体に耐水性と特定波長領域の電磁波放射特性を保
持せしめて、以って長期に亘って消臭効果と抗菌効果を
発揮しえるフィルター基材或いは高いイオン交換性を発
揮しえる濾過基材のためのゼオライト造粒体を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が採用した技術的手段は、水分子を有効に励
起させるためには、その放射波長が2.7乃至3.2μ
mの近赤外線領域の電磁波及びその放射波長が5.0乃
至7.4μmの遠赤外線領域の電磁波が黒体の放射率に
比べ少なくとも0.8以上の放射率で放射される放射特
性が要求され、且他方においてはガス分子や臭気分子の
吸着性及びイオン交換性等が要求されるものであること
から、これら特性を具備する素材としてゼオライト鉱石
が選択される。そして素材として選択されるゼオライト
鉱石は、天然産出によるものでありその産出地の続成作
用により成分組成が異り、これが電磁波放射特性に影響
を与えることから、その成分組成が二酸化珪素63乃至
71%、酸化アルミニウム11乃至14%、酸化ナトリ
ウム3.2乃至3.8%、酸化カリウム1.8乃至2.
1%、酸化カルシウム1.7乃至2.0%、酸化第二鉄
0.8乃至1.0%、酸化マグネシウム0.3乃至0.
35%、酸化チタン0.16乃至0.2%及び強熱減量
分7.5乃至9.0%重量割合のゼオライト鉱石を選択
すべきである。
【0008】更に他方の要求特性であるガス分子や臭気
分子の吸着性やイオン交換性はゼオライト結晶体の特性
に係るものであり、且該ゼオライト結晶体はゼオライト
鉱石中に略40乃至60%重量割合の含有であるから、
ゼオライト結晶体の接触面積を増大させるうえからもゼ
オライト鉱石をその平均粒径が600μm以下に粉砕し
てその表面積率を大きくしてゼオライト粉体として使用
する。
【0009】本発明ではフィルター基材や濾過基材とし
て使用されるものであるから、汚損に際しての洗剤洗浄
はもとより常時水中使用に耐えうる耐水性と保形性が要
求されるうえから、ゼオライト粉体に対して7乃至15
%重量割合の珪酸カルシウムや生石灰を配合して原料が
形成される。かかる原料において使用するゼオライト粉
体に所望の電磁波放射特性が具備されていない場合にお
いては、その放射波長が2.7乃至3.2μmの近赤外
線領域及び5.0乃至7.4μmの遠赤外線領域の電磁
波放射率が、黒体の放射率に比べ少なくとも0.8以上
の放射率を有する電磁波放射セラミックス粉体を、該原
料に対して0.5乃至2.0%重量割合で配合させるこ
とで解決される。
【0010】かくしてなる原料に適宜割合の水が添加さ
れたうえ混練して均質な分散を図ったうえ適宜の造粒機
を用いて所要の粒径に造粒させたうえ仮焼乾燥がなされ
るものであるが、かかる仮焼乾燥に際しての仮焼温度は
ゼオライト結晶体のイオン交換性を損ねることなく、ゼ
オライト鉱石粉体の粘土質分や珪酸カルシウム若しくは
生石灰を仮焼固化させて十分な耐水性と造粒体の保形性
を保持させるとともに、添加された水の蒸散に伴う微細
且多数の通孔を形成させるために250乃至400℃の
温度範囲で所要時間仮焼乾燥させてなる構成に存する。
【0011】
【作用】本発明はかかる構成からなるため、以下のよう
な作用を有する。即ち本発明を形成する原料が、その放
射波長において2.7乃至3.2μmの近赤外線領域及
び5.0乃至7.4μmの遠赤外線領域の電磁波が黒体
の放射率に比べて少なくとも0.8以上の放射率を有す
るゼオライト鉱石粉体が使用され、若しくは原料に対し
てかかる電磁波領域と放射率を有する電磁波放射セラミ
ックス粉体が0.5乃至2.0%重量割合で配合されて
なるから、本発明と接触流通し若しくは近傍を流通する
空気中の水分子や処理水中の水分子が励起され、創出さ
れる活性酸素による酸化分解作用若しくは励起移動に伴
うペニングイオン化作用により、ガス分子や臭気分子が
分解消去され、或いは細菌類や黴菌類の細胞内水分の励
起により生理機能の阻害に伴う抗菌もなされる。そして
本発明を形成する原料中には珪酸カルシウム若しくは生
石灰が、ゼオライト鉱石粉体に対し7乃至15%重量割
合で配合されたうえ適宜割合の水が添加され混練のうえ
所要の粒径に造粒し、且その温度が250乃至400℃
の温度範囲で仮焼乾燥されてなるため、珪酸カルシウム
や生石灰の水の添加に伴う高い吸水粘性及びゼオライト
鉱石粉体内の粘土質分の吸水粘性とが相俟って高い粘着
性が創出され、且該珪酸カルシウムや生石灰はゼオライ
ト鉱石粉体や電磁波放射セラミックス粉体との被着性も
保持するため、均質な分散混練とともに造粒物の形崩れ
がなく能率良く形成できる。加えて仮焼乾燥により高い
固化強力と硬度が付与されて耐水性が著るしく高まると
ともに、仮焼乾燥温度が250乃至400℃の範囲でな
されるため、ゼオライト結晶体のガス吸着性やイオン交
換性が全く損われることがなく、而も添加された水が緩
かに蒸散排出されることにより、微細且多数の通孔が新
たに形成されることとなる。
【0012】
【実施例】以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明
すれば、本発明は主としてフィルター基材や濾過基材と
して使用されるものであるから、特にガス吸着性やイオ
ン交換性、分子ふるい作用等が要求されるうえから、こ
れら特性を具備するとともに加工性やコスト面で有利な
素材として図1の如きゼオライト鉱石1が選択される。
ところでゼオライト鉱石1にはガス吸着性、イオン交換
性、分子ふるい作用或いは触媒作用等の優れた特性を保
持するゼオライト結晶体が含有されてなるものの、該ゼ
オライト結晶体の含有率はせいぜい40乃至60%程度
であり、且モンモリロナイトを主成分とする粘土質分が
略20乃至40%及び残余が石英、長石を主体とする火
山ガラス分の構成からなっている。
【0013】これがため本発明においてはゼオライト結
晶体の保持するガス吸着性やイオン交換性をより効果的
に発揮させる必要上、該ゼオライト結晶体の空気や水と
の接触面積を増大化させること、及び多様な形状及び大
きさに造粒させるための塑性変形を容易となすうえか
ら、該ゼオライト鉱石1をその平均粒径が600μm以
下となるよう粉砕して図2に示す如きゼオライト鉱石粉
体2として使用される。かかる場合においてゼオライト
鉱石粉体2の各個の粒径には特別な制限はないが、粒径
の小さなもの程表面積率が大きくなりゼオライト結晶体
の空気や水との接触面積も大きくなることから好適であ
り、従って最大粒径でもせいぜい1mm以下に留めるこ
とが望ましい。
【0014】そして本発明は水分子を有効に励起せしめ
て創出される活性酸素の酸化分解作用若しくは励起によ
る高準位エネルギーの励起移動に伴うペニングイオン化
作用により、ガス分子や臭気分子を分解消去して長期に
亘る消臭効果と、細菌類や黴菌類の生理機能の阻害によ
る長期の抗菌効果を実現するものであるから、水分子を
有効に励起しえる電磁波放射所謂その放射波長が2.7
乃至3.2μmの近赤外線領域並びに5.0乃至7.4
μmの遠赤外線領域の電磁波を黒体の放射率に比べて少
なくとも0.8以上の放射率を以って放射させることが
要請される。
【0015】ところでシリカ、アルミナ、或いはジルコ
ニアを主成分とするセラミックス素材が優れた遠赤外線
放射特性を有することが知られており、且これらセラミ
ックス素材に酸化鉄、酸化コバルト、酸化チタン、酸化
マンガン、酸化銅、酸化ニッケル等の遷移元素酸化物を
適宜割合量で組成させることにより、近赤外線領域の電
磁波放射特性を変化させることも究明されている。して
みるとゼオライト鉱石1はその組成が二酸化珪素及び酸
化アルミニウムを主成分とするものであるからセラミッ
クス素材の放射特性を具備するものであり、且その組成
成分如何によっては水分子を有効に励起しえる電磁波放
射特性を保持することとなるもので、かかる事由からそ
の組成成分が二酸化珪素63乃至71%、酸化アルミニ
ウム11乃至14%、酸化ナトリウム3.2乃至3.8
%、酸化カリウム1.8乃至2.1%、酸化カルシウム
1.7乃至2.0%、酸化第二鉄0.8乃至1.0%、
酸化マグネシウム0.3乃至0.35%、酸化チタン
0.16乃至0.2%、及び強熱減量分7.5乃至9.
0%重量割合のゼオライト鉱石1が望まれる。
【0016】かくしてなるゼオライト鉱石粉体2を所要
の形状及び大きさに造粒させ且仮焼乾燥により十分な強
力と硬度を保持せしめて耐水性を具備させるうえから、
珪酸カルシウム若しくは生石灰3が該ゼオライト鉱石粉
体2に対して7乃至15%重量割合で配合され原料4が
形成される。かかる場合における珪酸カルシウム若しく
は生石灰3を選択した所以は、適宜割合の水の添加によ
り高い吸水粘性を創出させて混練における均質な分散と
造粒に際しての保形性を高めること、並びにゼオライト
鉱石粉体2との被着性を有し且仮焼乾燥により高い強力
と硬度が創出されて耐水性が著るしく向上すること、及
び仮焼乾燥に際して吸水水分の蒸散に伴う微細且多数の
通孔6Aが形成しえることによるもので、珪酸カルシウ
ムの具体的なものとしてはポルトランドセメントや白セ
メントが挙げられる。更に該珪酸カルシウム若しくは生
石灰3の配合割合が、ゼオライト鉱石粉体2に対し7%
重量割合以下となると造粒に際しての保形性が悪く形崩
れの原因となるばかりか、仮焼乾燥に際しても十分な強
力や硬度が付与されず耐水性にも問題が生ずる。反面そ
の配合割合が15%重量割合を超えるとゼオライト結晶
体の空気や水との接触面積を低下させるばかりか、ゼオ
ライト鉱石粉体2の多孔性を阻害する結果となることに
留意すべきである。無論かかる珪酸カルシウム若しくは
生石灰3も、その平均粒径は600μm以下のものを使
用することが望まれることは当然である。
【0017】而してゼオライト鉱石粉体2が、水分子を
有効に励起しえる電磁波放射特性を具備せぬ場合におい
ては、水分子の励起波長たる2.7乃至3.2μmの近
赤外線領域並びに5.0乃至7.4μmの遠赤外線領域
の電磁波の放射率が黒体の放射率に比べて少なくとも
0.8以上の放射率を有する電磁波放射セラミックス粉
体3Aを、原料4の重量に対して0.5乃至2.0%重
量割合で配合することにより解決される。この電磁波放
射セラミックス粉体3Aは多種に亘る組成のものが提案
されるが、一例としては酸化珪素40乃至60%、酸化
アルミニウム20乃至30%、酸化マンガン4乃至8
%、酸化亜鉛2乃至4%、酸化チタン2乃至5%の組成
からなるセラミックス原料を略930乃至1050℃程
度で焼成し、且その粒径が3乃至100μm程度の微粒
状に粉砕したものが挙げられる。
【0018】所要の配合がなされた原料4には、適宜割
合の水が添加されたうえ予め混練をなして素材相互の均
質な分散を図ったうえ、適宜の造粒機を用いて所要の形
状及び大きさに造粒することにより図3に示すような造
粒物5が形成される。この原料4に対する水の添加割合
は、ゼオライト鉱石粉体2の平均粒径や珪酸カルシウム
若しくは生石灰3の配合割合によっても異るが、ゼオラ
イト鉱石粉体2の平均粒径が440μmで且珪酸カルシ
ウムとしてポルトランドセメントを10%重量割合で配
合してなる原料4の場合では略20乃至24%重量割合
が目安とされる。そして混練手段や造粒手段には何等の
制限はなく、従って一般的には混練に際してはリボンブ
レンダーが、更に造粒に際しては押出造粒機とマルメラ
イザーの併用が簡便である。
【0019】かくして所要の形状及び大きさに造粒され
た造粒物5は、その吸水粘性によって造粒物5を所要の
形状及び大きさに保形させてなる珪酸カルシウム若しく
は生石灰3を仮焼乾燥させることにより、強力及び硬度
の付与による不溶化を図り実用使用に供しえる耐水性を
保持させるとともに、添加吸水されてなる水分を蒸散さ
せながら微細且多数の通孔6Aの形成がなされる。この
仮焼乾燥に際しては250乃至400℃の温度範囲でな
すことが肝要であって、250℃以下では珪酸カルシウ
ム若しくは生石灰3の十分な強力や硬度の創出がなされ
ず耐水性に欠けるばかりか生産性も極めて悪くなり、反
面400℃を超えるとゼオライト結晶体のガス吸着性や
イオン交換性が滅失されるばかりか、吸水水分の急激な
蒸散により造粒物に亀裂や破損の発生危険が生ずること
による。かかる仮焼乾燥手段には特別な制限はないが、
一般的にはロータリーキルンの使用が好適である。無論
仮焼乾燥に要する時間は造粒物の形状や大きさによって
異るが、粒径3mmの球形状の造粒物で350℃の仮焼
温度の場合には略1時間程度で仮焼乾燥がなしえるもの
で、かかる如き仮焼乾燥により図4の如き本発明ゼオラ
イト造粒体6が形成される。
【0020】
【実験例】以下に本発明の耐水性実験結果及び長期消臭
性実験結果を報告すれば、本発明に使用したゼオライト
鉱石は二酸化珪素69.9%、酸化アルミニウム12.
7%、酸化ナトリウム3.54%、酸化カリウム1.9
%、酸化カルシウム1.8%、酸化第二鉄0.8%、酸
化マグネシウム0.3%、酸化チタン0.2%、三酸化
硫黄0.3%及び強熱減量分8.2%重量割合からな
り、且塩基置換容量(meq/100g)146mgの
物を用い、その平均粒径を440μmに粉砕したゼオラ
イト鉱石粉体に珪酸カルシウムとしてポルトランドセメ
ントを11.0%重量割合配合してなる原料と、対照に
はゼオライト鉱石粉体のみの原料を用いてそれぞれその
原料全体量に対して水を22%重量割合で添加し、而し
てブレンダーで30分間混練のうえ押出造粒機及びマル
メライザーで粒径3mmの球状に造粒し且ロータリーキ
ルンで350℃1時間仮焼乾燥させて作成した本発明造
粒体及び対照造粒体を試料として用いた。耐水性の実験
方法は、直径20cmのガラスシリンダー内に本発明造
粒体と対照造粒体をそれぞれ8kg填入のうえ、その下
方より1.5kg/cmの水圧を付加させながら1乃
至6時間逆洗浄をなし、時間毎に目合2mm平方のフィ
ルターで濾除し110℃6時間乾燥後の残存重量を測定
した結果は表1の通りである。
【0021】
【表1】
【0022】更に長期消臭性実験には本発明造粒体と、
対照として同等粒径の活性炭を使用した。実験方法は、
鉄筋コンクリート構造の密閉された空間容積53.5m
の室内に、その大きさが縦50cm横50cm厚さ1
cmで且本発明造粒体と対照活性炭をそれぞれ1kg均
等に分散挾持充填させたフィルターと、該フィルターに
39m3/分の送風量で送風するファンとから構成され
た消臭フィルター装置を設置し、而して該室内にアンモ
ニアガスを250ppmの濃度で拡散填入させたうえ、
消臭フィルターを駆動させてアンモニアガスの混在する
空気を循環流通させ、時間経過とともに残留アンモニア
ガス濃度を測定した結果は表2の如くであり、本発明造
粒体を使用することで長期に亘る消臭性が実現されるこ
とが理解される。
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明は上述したように、ガス吸着性や
イオン交換性に優れるゼオライト結晶体が含有されてな
るゼオライト鉱石を、一旦その平均粒径が600μm以
下に粉砕してゼオライト鉱石粉体として使用するため、
フィルター基材や濾過基材として使用する場合にも該ゼ
オライト結晶体の空気や水との接触面積が高まり、且造
粒体としての表面積の増大とも相俟って空気中に拡散す
るガス分子や臭気分子の吸着、或いは水中に溶存する各
種イオンに対するイオン交換が極めて効率良くなされる
ばかりか、珪酸カルシウム若しくは生石灰が7乃至15
%重量割合で配合され且250乃至400℃の温度で仮
焼乾燥されるため、仮焼に伴う強力と硬度が高まり造粒
体の耐水性とともに保形性が著るしく向上し、濾過基材
としての水中使用はもとよりフィルター基材の使用に際
しても溶解や損壊もなく、特にフィルター基材において
は汚損に際しての繰返し洗浄再利用ができ経済的であ
る。そして本発明は水分子を有効に励起させる特定波長
領域の電磁波放射がなされるため、該励起により創出さ
れる活性酸素による酸化分解作用若しくは該励起に伴う
ペニングイオン化作用により、吸着されたガス分子や臭
気分子が即時に分解消去されるためガス分子や臭気分子
の吸着能力が長期に維持されるとともに消臭効果も保持
される。更に該酸化分解作用やペニングイオン化作用は
電磁波放射により創出されるものであるから、細菌類や
黴菌類の細胞内でも創出され且作用するため、細胞の生
理機能が阻害されて長期に亘って抗菌効果も発揮される
等、優れた特長を具備するゼオライト造粒体といえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゼオライト鉱石の見取図である。
【図2】ゼオライト鉱石粉体の拡大見取図である。
【図3】造粒物の見取図である。
【図4】本発明の拡大断面説明図である。
【符号の説明】
1 ゼオライト鉱石 2 ゼオライト鉱石粉体 3 珪酸カルシウム若しくは生石灰 3A 電磁波放射セラミックス粉体 4 原料 5 造粒物 6 ゼオライト造粒体 6A 通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 時田 一男 北海道釧路市興津5丁目2番23号 太平洋 炭礦株式会社釧路鉱業所内 (72)発明者 安部 征幸 北海道釧路市興津5丁目2番23号 太平洋 炭礦株式会社釧路鉱業所内 (72)発明者 熊沢 徳昭 北海道釧路市興津5丁目2番23号 太平洋 炭礦株式会社釧路鉱業所内 (72)発明者 小林 享 北海道釧路市興津5丁目2番23号 太平洋 炭礦株式会社釧路鉱業所内 Fターム(参考) 4C080 AA05 BB02 BB05 BB06 CC08 HH05 JJ04 JJ09 KK08 LL02 MM01 MM02 MM04 QQ03 4D048 AA22 BA01Y BA02Y BA03Y BA06Y BA07Y BA09Y BA11Y BA14Y BA36Y BA42Y BB01 DA20 EA04 4G073 BA05 BA10 BA11 BA20 BA36 BA63 CZ51 DZ02 FB01 FB10 FB30 FB33 FD24 FD26 UA01 UA06 UA09 UB33 UB40 UB47

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼオライト鉱石をその平均粒径が600
    μm以下に粉砕してなるゼオライト粉体に珪酸カルシウ
    ム若しくは生石灰が7乃至15%重量割合で配合された
    原料に、適宜重量割合の水が添加され混練のうえ所要の
    粒径に造粒させたうえ、250乃至400℃の温度で仮
    焼乾燥されてなることを特徴とするゼオライト造粒体。
  2. 【請求項2】 ゼオライト鉱石の成分組成が二酸化珪素
    63乃至71%、酸化アルミニウム11乃至14%、酸
    化ナトリウム3.2乃至3.8%、酸化カリウム1.8
    乃至2.1%、酸化カルシウム1.7乃至2.0%、酸
    化第二鉄0.8乃至1.0%、酸化マグネシウム0.3
    乃至0.35%、酸化チタン0.16乃至0.2%、強
    熱減量分7.5乃至9.0%重量割合からなる請求項1
    記載のゼオライト造粒体。
  3. 【請求項3】 その放射波長が2.7乃至3.2μmの
    近赤外線及び5.0乃至7.4μmの遠赤外線電磁波
    が、黒体の放射率に対して少なくとも0.8以上の放射
    率を有する電磁波放射セラミックス粉体が原料に0.5
    乃至2.0%重量割合で配合されてなる、請求項1記載
    のゼオライト造粒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012508576A (ja) * 2008-11-17 2012-04-12 ネステク ソシエテ アノニム 動物用トイレ砂
JP2016539066A (ja) * 2013-11-18 2016-12-15 イエフペ エネルジ ヌヴェルIfp Energies Nouvelles 水硬性バインダによる押出および造粒によって形付けされ、改善された機械的特性を有するゼオライト、およびその調製方法
CN114906814A (zh) * 2022-05-07 2022-08-16 西南化工研究设计院有限公司 一种制氧分子筛及变压吸附制氧的方法

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