JP2000039546A - 位置調整装置及び位置調整方法 - Google Patents

位置調整装置及び位置調整方法

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JP2000039546A
JP2000039546A JP10264839A JP26483998A JP2000039546A JP 2000039546 A JP2000039546 A JP 2000039546A JP 10264839 A JP10264839 A JP 10264839A JP 26483998 A JP26483998 A JP 26483998A JP 2000039546 A JP2000039546 A JP 2000039546A
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actuator
movement actuator
adjusting device
coarse movement
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JP10264839A
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English (en)
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Seiichiro Murai
誠一郎 村井
Shinichi Sato
信一 佐藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出素子に対する位置決め調整の容易な光学
装置の位置調整装置及び位置調整方法を提供すること。 【解決手段】 複数の光学手段25,26及びこの光学
手段を介して光学情報が出力される検出素子32を有す
る光学装置20において、検出素子32が取り付けられ
たベース31に保持される支持部材33と、ベース31
に設けられ、支持部材33を位置決めする位置調整機構
50,60と、を備え、位置調整機構50,60は、検
出素子32のピント方向に対する調整を行う駆動機構5
0と、支持部材33をピント方向と交差する方向に変位
させる粗動用アクチュエータ61と、圧電素子67の変
形により支持部材33をピント方向と交差する方向に微
動させる微動用アクチュエータ62と、を具備すること
を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PPCやOCR
等、CCD、PSD、PD等の検出素子を用いた光軸合
わせに用いられる光学装置の位置調整装置及び位置調整
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PPCやOCR等の光学機器において
は、内部に光源や反射のためのミラー、及び光学レンズ
や情報認識のための検出素子であるラインセンサとして
のCCD等が設けられ、これらの各光学部材によって構
成される光学経路では、光学レンズに光像が入射された
後にCCD等に向かって出射されるが、このCCD等の
取付位置にずれが生じていると、光像の良好な認識がで
きないといった不具合が生じる。
【0003】このため、認識を良好にすべく、検出素子
が取り付けられた基板の角度調整や距離調整といった微
調整動作を各部材の取付後に行う必要がある。ところ
で、従来このような各部材の角度や距離の調整を行うた
めには、熟練作業者がこれらラインセンサ等の検出素子
が取り付けられた基板のネジを緩めたり締めたりしなが
ら、基板を工具で叩いて微調整を行っていた。
【0004】その例としてOCR装置における光学系の
調整は、ミラーによって反射された像をレンズに導入
し、この後にCCDのラインセンサが取り付けられた基
板まで導入する光路を有する場合、ピントの調整は基板
を光路の方向に沿って移動させることによって調整す
る。この場合、基板は被取付部材に対してバネにより付
勢力で反発し得る状態であり、ネジの締め付け具合を調
整すれば、ピント調整を可能としている。
【0005】またCCDのラインセンサに対する左端調
整、更にはラインセンサに対する像の直線性を調整すべ
く、基板をスライド方向に調整すると共に、基板の相対
角度を調整することにより、CCDのラインセンサの取
り付け角度も調整している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、熟練作業
者が基板のネジを緩めたり締めたりしつつ基板を叩いて
微調整を行っているのが現状であり、このため微調整に
は手間が掛かるものとなっている。すなわち、微調整を
行う場合、ネジが締め付けされた状態で各方向で位置合
わせが完了している必要がある。そのため、締め付け前
に同時に幾つもの自由度にまたがってその調整を行って
いる。それ故、この調整作業は時間が掛かって手間取っ
たり、熟練を要することになる。
【0007】また、最近では、圧電素子の急速変形や電
磁ソレノイドの急速変位などのインパクト力を利用する
方式のアクチュエータが開発されているが、基板の構造
を工夫しなければ、ネジの引っ掛かりや緩みによる動作
不良を引き起こしたり、高速調整することが難しいとい
った問題点を有している。
【0008】更に、モータを使ったステージにおいて
は、基板固定用のネジを仮締めした状態では完全に固定
されていないため、位置調整後にネジを締め込むことに
なる。このため、ネジの締め込みによって基板が変形し
たり、調整した基板の位置がずれてしまうといった不具
合が生じている。そのために、基板の調整の信頼向上、
及び調整のばらつきの低減が望まれ、調整後に位置ずれ
しなくその位置を固定できる構造の実現が望まれてい
る。
【0009】本発明は上記の事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、検出素子に対する位置
決め調整の容易な光学装置の位置調整装置及び位置調整
方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、一対の部材を所定の位置関
係に位置決めする位置調整装置であって、いずれか一方
の部材を変位させる粗動用アクチュエータと、慣性力を
有する圧電素子の急速変形により前記部材を微動させる
力を発生する微動用アクチュエータと、を具備すること
を特徴とする位置調整装置である。
【0011】請求項2記載の発明は、上記一方の部材
は、検出素子を取り付ける基板と、この基板に対して連
結固定されると共に、他方の部材に設けられたネジに締
結自在として支持される支持板と、より構成されること
を特徴とする請求項1記載の位置調整装置である。
【0012】請求項3記載の発明は、上記ネジには、上
記支持部材に当接される平座金と、この平座金に接触す
るバネ座金が設けられることにより、上記支持板への締
結強さを調整可能としていることを特徴とする請求項2
記載の位置調整装置である。
【0013】請求項4記載の発明は、上記粗動用アクチ
ュエータは、内部に流通するコイル電流を計測し、目標
位置におけるコイル電流若しくは励磁電流との差を縮め
るように粗動用アクチュエータを駆動することを特徴と
する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の位置調整
装置である。
【0014】請求項5記載の発明は、上記位置調整装置
は、粗動用アクチュエータとしての電磁ソレノイドを具
備するボイスコイルモータと、このボイスコイルモータ
の内部に挿通され、電磁ソレノイドに電流を印加するこ
とで駆動される駆動軸と、上記駆動軸の先端に取り付け
られたステージと、上記ステージに存する圧電素子を有
し、該圧電素子の変形により微小変位を生じさせる微動
用アクチュエータと、を具備することを特徴とする請求
項1乃至請求項4のいずれかに記載の位置調整装置であ
る。
【0015】請求項6記載の発明は、粗動アクチュエー
タの駆動により一方の部材を調整しろの全体に亘って他
方の部材に対して高速走査させる走査工程と、上記走査
工程により認識された目標位置に上記一方の部材を粗動
アクチュエータで移動させる粗動位置調整工程と、上記
粗動位置調整工程により移動された位置から微動用アク
チュエータに設けられた圧電素子の急速変形により上記
一方の部材にロッドを衝突させて前記一方の部材を微小
変位させる微小位置調整工程と、を具備することを特徴
とする位置調整方法である。
【0016】請求項7記載の発明は、上記粗動位置調整
工程は、上記粗動アクチュエータの内部に流通するコイ
ル電流若しくは励磁電流を計測し、目標位置におけるコ
イル電流若しくは励磁電流との差を縮めるように粗動ア
クチュエータを駆動することを特徴とする請求項6記載
の位置調整方法である。
【0017】請求項8記載の発明は、上記支持板には、
上記支持板には、互いに上記微動用アクチュエータの駆
動方向に直交する向きに長く設けられた孔部が夫々直交
するように形成されており、この孔部を介して支持板と
微動用アクチュエータとが孔部の長手方向に沿ってスラ
イド自在に連結されていることを特徴とする請求項2乃
至請求項5のいずれかに記載の位置調整装置である。
【0018】請求項9記載の発明は、上記孔部と微動用
アクチュエータの間には、支点を中心として回動自在と
するリンク機構が設けられており、このリンク機構の支
点を中心とする回動により上記支持板へのインパクト力
を付与する向きが変換されることを特徴とする請求項8
記載の位置調整装置である。
【0019】請求項10記載の発明は、上記リンク機構
は、L型状に形成されていることを特徴とする請求項9
記載の位置調整装置。請求項11記載の発明は、上記リ
ンク機構は、直杆状に形成されていることを特徴とする
請求項9記載の位置調整装置である。
【0020】請求項12記載の発明は、上記微動用アク
チュエータの端部には、凹形状若しくは凸形状のいずれ
かの形状が形成されると共に、上記支持板の縁部にはこ
れら凹形状若しくは凸形状と係合する凸形状若しくは凹
形状が形成されていることを特徴とする請求項2乃至請
求項5のいずれかに記載の位置調整装置である。
【0021】
【発明の実施の形態】(第一の実施の形態)以下、本発
明の第一の実施の形態について、図1ないし図5に基づ
いて説明する。
【0022】図1に示す光学装置としてのOCR装置2
0においては、帳票21が筐体22の内部に導入される
導入口23を有しており、この導入口23から帳票21
が進行する方向に所定寸法離間した位置には、この帳票
21に投光する照明手段としての蛍光灯24が位置する
構成となっている。
【0023】蛍光灯24により、帳票21の上面が照射
されると、この帳票21の上面に存する文字等の情報
は、反射手段であるミラーには光像として写るが、この
光像が筐体22内部に取り付けられた第1、第2のミラ
ー25,26などの複数の反射手段により反射されて導
かれ、光学加工手段であるレンズ27まで導入される。
【0024】この第1、第2のミラー25,26を筐体
22内部に取り付けるためには、筐体22を構成する側
壁22a,22b間に、橋渡し状に設けられた固定具2
8でこれらミラー25,26が支持される構成となって
いる。
【0025】なお、ミラー25,26の支持構造はこれ
に限られず、例えば筐体22内部に側壁22a,22b
とは別体的に設けられたブラケット29で支持する構成
としても構わない。
【0026】上記ミラー25,26により反射された光
像は、同じく固定具28に保持されたレンズ27に導入
され、さらにピント調整手段や倍率調整手段などを通過
した後、ベース31に保持される受光センサ32に光像
が導入される。
【0027】受光センサ32には、多数の画素が並設さ
れており、それによって直線的なCCDのラインセンサ
を構成している。この受光センサ32は、光像のそれぞ
れの画素毎に導入された画像情報を認識し、この認識を
ライン状に連結された画素全体で行うことで帳票21の
幅方向全体の認識を可能としている。
【0028】この受光センサ32は、支持部材33を介
してベース31に取り付けられている。この支持部材3
3は、図2に示すような受光センサ32を取付固定して
いる基板34と、基板34よりもベース31寄りに位置
する板金35と、それらを締結する締結手段とより構成
されている。基板34及び板金35は適宜の厚みを有す
る矩形状の板状体である。
【0029】これら基板34と板金35は、図3に示す
ように、その間にスペーサ36が介在して適宜の間隔が
存するように調整されている。これら基板34と板金3
5は、ネジ37により締結されるが、このネジ37は頭
部側が大径部37aに形成され、そこから先端に向かう
側は細径部37bに形成されている。すなわち、ネジ3
7は径の大きさが異なることにより段部を有している。
これ故、大径側の端面でバネ座金38や平座金39を受
け止める構成である。これらバネ座金38と平座金39
aは板金35の基板34側に位置して基板34に対し適
宜の間隔を確保すると共に、平座金39aに板金35が
当接することによって板金35がネジ37に対する場合
よりも滑り易く構成されている。
【0030】上記板金35の基板34と反対側には、平
座金39b及びナット40が取り付けられている。この
場合、平座金39bが板金35に接触して板金35に対
する摩擦を低減すると共に、ナット40をネジ37に対
して螺合回転させることで、ネジ37や平座金39a,
39bに対して板金35がずれないような係止具合(締
結力)に調整可能である。
【0031】なお、受光センサ32の位置ずれの調整を
行う場合には、板金35の位置ずれを軽く防止する仮締
め程度の締結力により係止されている。上記レンズ27
に対してピントや位置調整を行う場合には、板金35に
対して当接自在に設けられた、位置調整手段としてのス
テッピングモータ50及びアクチュエータ60により行
う。
【0032】上記レンズ27に対するピント調整を行う
ためには、ステッピングモータ50により調整される。
ステッピングモータ50は、上記基板34に対して例え
ば略Y軸方向に二つ配置され、さらに略X軸方向にも二
つ配置されて略直角三角形を為している。それ故、これ
ら直交する二辺がそれぞれX軸及びY軸に対応したもの
となっている。
【0033】このステッピングモータ50を取り付ける
ために、例えば箱体51を設けて支持部材33を覆うよ
うに構成する。そして、この箱体51の内壁面から突出
させた支持部材により、ステッピングモータ50の保持
を行う構成としている。しかしながら、ステッピングモ
ータ50が良好に固定されるものであれば、どのような
構成であっても構わない。
【0034】これら三つのステッピングモータ50が夫
々独立して駆動することで、上記基板34のピント位置
のずれの調整及びピント角度のずれの調整を行い得る構
成となっている。
【0035】ピント調整の後に、受光センサ32の位置
調整を行うために、アクチュエータ60が駆動されてそ
の調整が行われる。このアクチュエータ60は、図4に
示すように、粗動用アクチュエータ61と微動用アクチ
ュエータ62より構成されている。
【0036】このうち、粗動用アクチュエータ61は、
例えば駆動軸64に生じる磁気力で突出長さを自在に調
整可能とするステージ駆動用モータ65を備えている。
ステージ駆動用モータ65は、駆動軸64先端のスライ
ド量が後述するピエゾ素子67のロッド体71よりも大
きいが、その分調整精度が粗くなるといった点に特徴を
有する位置調整手段である。
【0037】なお、本実施の形態で用いられるステージ
駆動用モータ65は、電磁アクチュエータ(ボイスコイ
ルモータ)であり、コイル電流(励磁電流)を計測し、
この電流の大きさによって磁石をその材質とする駆動軸
64のスライド位置を検出できる構成である。すなわ
ち、セルフセンシングが可能な構成となっている。
【0038】そのために、リニアスケールや変位計など
のセンサ機構を用いずに電流値の計測によって所定の位
置に位置決めを行える構成となっている。この駆動軸6
4の先端には、例えば直方部材からなるステージ66が
取り付けられている。
【0039】上記ステージ66の上面(ベース31と反
対側の面)には、微動用アクチュエータ62が設けられ
ている。微動用アクチュエータ62としては圧電素子で
あるピエゾ素子67が利用されており、その内部機構に
ついては図5に示す通りである。すなわち、微動用アク
チュエータ62はシリンダ部68を有しており、このシ
リンダ部68内部に適宜の質量(mとする)を有する慣
性体69と、移動対象たる移動体70とが設けられてお
り、さらにこの間には圧電素子たるピエゾ素子67が存
している。そして、移動体70の他端にはロッド体71
が取り付けられており、このロッド体71がシリンダ部
68から突出した構成となっている。
【0040】このような構成を有する微動用アクチュエ
ータ62がステージ66に取付固定されていて、ロッド
体71の先端が上記板金35の側部に当接可能な位置に
調整されて取り付けられている。このロッド体71先端
のスライド量は、微動用アクチュエータ62のみが駆動
した場合には微小であり、わずかな変位量の調整を行う
ことを可能としている。
【0041】ここで、ロッド体71はその先端形状が直
角に折れ曲がり略L字形状を為した鉤部72を有する構
成であり、この鉤部72に対応して板金35には長孔7
3が形成されている。この長孔73は、上記ロッド体7
1のスライド方向と垂直を為す向きに長く開口して設け
られていると共に、この長孔形状の幅が上記鉤部72の
径と対応する大きさに形成されている。
【0042】そのため、この鉤部72が長孔73に挿通
されることで、ロッド体71が板金35に対して引っ掛
かり係止され、また例えばX軸方向のアクチュエータ6
0が作動して板金35がX軸方向に移動する場合には、
Y軸方向のアクチュエータ60の鉤部72がX軸を長手
方向とする長孔73に挿通しているため、板金35のX
軸方向への移動の妨げとなることが無い。
【0043】すなわち、長孔73がスライド移動して、
鉤部72の長孔73に対する相対位置が変化する。な
お、上記鉤部72の長孔73への挿通を容易とするため
に、図5に示すようにこの鉤部72の先端形状は、先端
に向かって径小となるテーパ状に形成されている。
【0044】このような構成のアクチュエータ60が、
上記板金35の長手方向に沿う側辺に二つ設けられてお
り、それぞれが独立して駆動されることで、板金35に
取り付けられた受光センサ32の位置調整のみならず、
受光センサ32の微妙な傾斜角度の調整も行える構成と
なっている。
【0045】また、板金35の長手方向と直交する側辺
にもアクチュエータ60が設けられており、受光センサ
32の長手方向に沿った位置調整も行い得る構成となっ
ている。
【0046】以上のような構成を有するOCR装置20
において、光軸調整を行う手法を以下に説明する。ベー
ス31に螺合されているネジ37を当初十分緩めてお
き、また、このネジ37に螺合されているナット40も
緩めた状態に調整しておく。
【0047】このようにネジ及びナット40を緩めた状
態で、まず受光センサ32に対するピント調整を行う。
この場合、上述の如くピント方向の感度は鈍いため、ス
テッピングモータ50による駆動機構で十分対応可能と
なっており、このステッピングモータ50を駆動させて
基板34を適宜の位置に移動させた後に、上記ネジ37
の仮締め及びナット40の仮締めを行う。尚、このとき
の締結力は、粗動用アクチュエータ61の電磁ソレノイ
ドの急速変位及び圧電素子の駆動時に付加されるインパ
クト力で板金35を動かし得る程度の締結力にて連結さ
れている。
【0048】この後に、粗動用アクチュエータ61を作
動させ、まず調整しろ(粗動用アクチュエータで調整可
能な範囲)全体に亘って駆動軸64を高速走査させて目
標位置の認識を行い、その後に認識された目標位置に向
かい駆動軸64を駆動させて目標位置に対して粗動的な
位置の調整を行う。
【0049】このときに、上記駆動軸64にはボイスコ
イルモータのコイルを瞬間的に流通する電流により、瞬
間的なインパクト力が板金35に付加するので、これが
板金35と平座金39aの間の静摩擦力に打ち勝って動
きだし、所定の移動量だけ板金35が移動する。
【0050】尚、この場合、夫々の粗動用アクチュエー
タ61を独立して駆動させることにより、基板34のピ
ント方向の位置調整のみならず基板34のピント方向に
対する傾斜角度の調整も行い得るものとなっている。
【0051】この粗動調整の終了後に、微動用アクチュ
エータ62を作動させる。微動用アクチュエータ62で
は、ピエゾ素子67の急速変形を利用した超精密位置決
めを行い得る構成となっている。
【0052】すなわち、図5に二点鎖線で示すように、
当初は電圧が付加されていないピエゾ素子67に対して
急速に電圧を付加する。すると、このピエゾ素子67が
急激に伸長するが、この急激な伸長に伴って慣性体69
及び移動対象たる移動体70の双方がピエゾ素子67の
伸長の反動により移動する。なお、このピエゾ素子67
の伸長量に伴う移動体70の移動量は、該ピエゾ素子6
7に印加する電圧及び慣性体69及び移動体70の質量
により決定される。
【0053】ピエゾ素子67の急激な伸長によりインパ
クト力が付加されると、板金35と平座金39aの間に
存する静摩擦力に打ち勝って板金35が動きだし、そし
て動摩擦係数に従って所定の移動量だけ板金35が移動
する。
【0054】一回目の移動体70の移動終了後に、ピエ
ゾ素子67に印加する電圧を制御して慣性体69を移動
体70に対してゆっくり加速しながら引き戻す。そし
て、所定の引き戻し量となったところでピエゾ素子67
に印加する電圧を一定の値に維持し、ピエゾ素子67の
長さを一定にした場合には、慣性体69の引き戻しに要
する速度が急激になくなり、それが移動体70の微小移
動に供することになる。
【0055】以後、この動作を繰り返すことにより、電
圧の制御によって微小変位による精度良い位置合わせが
実現したものとなる。なお、粗動用アクチュエータ61
と微動用アクチュエータ62とを同時に駆動させても良
く、この場合にはより高速に位置調整を行うことが可能
となり、さらに粗動用アクチュエータ61と微動用アク
チュエータ62を同時に作動させた調整の終了後に微動
用アクチュエータ62のみを作動させる構成としても構
わない。
【0056】上述の位置調整の状態を式で解析すると、
以下のようになる。まず慣性体69の質量をm、移動対
象の質量をM、ピエゾ素子67の素子短絡時のバネ定数
とダンピングをk,λとする。すると、慣性体69の運
動方程式は、以下のようになる。
【0057】
【数1】
【0058】移動体70の運動方程式は、摩擦の状態
(静摩擦と動摩擦)によって式(3)または式(4)の
二つの場合に別れる。 <静摩擦のとき>
【0059】
【数2】 の条件を満たす場合であって、
【0060】
【数3】 <動摩擦のとき>
【0061】
【数4】
【0062】ここで、μとμ0 は、ベース31と移動体
70の間の夫々静止摩擦係数と動摩擦係数を表すもので
ある。また、L(t)は、時間tにおける印加電圧によ
って制御されるピエゾ素子67の自然長の変化である。
【0063】以上の運動方程式に基づいて、移動現象の
数値シミュレーションを行うことができるが、おおよそ
の移動量の見積もりは仮定においてモデルを単純化する
ことにより、以下の値が得られる。まず、ピエゾ素子6
7に急激に電圧を付加して伸長させた場合には、以下の
結果となる。
【0064】
【数5】
【0065】また、慣性体69を引き戻すときの加速度
αは、このときの慣性力が小さくなるように保つ必要が
あるので、次式を満たす必要がある。但し、簡略化のた
め、μ0 はμに等しいとしている。
【0066】
【数6】 ここで、移動対象の得た速度Vは、運動量保存則によ
り、
【0067】
【数7】 となる。ここで得た運動エネルギを摩擦力によって失う
まで移動するので、ここでの移動距離Δxは次式のよう
になる。
【0068】
【数8】 式(6)より、このときの移動量の最大値は、
【0069】
【数9】 の時に限られ、これに基づいて、式8より、
【0070】
【数10】 となる。これは、式(5)の移動量と等しい値となる。
【0071】尚、本実施の形態では慣性体69の質量m
に対し、移動対象としては移動体70のみならず、ロッ
ド体71、支持部材33の質量の総和が該当し、またμ
及びμ0 には、板金35と平座金39bの間に存する摩
擦係数が該当する。
【0072】それ故、これらの値の代入及びピエゾ素子
67に印加する電圧値の制御により、微動用アクチュエ
ータ62によるスライド量の調整を適宜の値に設定する
ことが可能となる。
【0073】なお、上記実施の形態では、粗動用アクチ
ュエータ61を駆動させた後に微動用アクチュエータ6
2を駆動させて夫々のアクチュエータ60を独立して駆
動させる場合の調整方法について述べたが、これら粗動
用アクチュエータ61と微動用アクチュエータ62を同
時に駆動させる構成でも構わない。この場合には、調整
時間が短縮化されるというメリットを供することにな
る。
【0074】以上のような方法による光軸調整が、夫々
の方向について行われ、また受光センサ32に対する角
度調整も行われることとなる。このような構成のOCR
装置20によると、アクチュエータ60は、電磁ソレノ
イドの急速変位を利用した粗動用アクチュエータ61
と、圧電素子の急速変形を利用した微動用アクチュエー
タ62を備えているので、板金35に仮締めによる摩擦
力が付加されている場合でも、これらに印加する電流や
電圧を制御することでインパクト力の大きさを制御で
き、板金35の変位量を適宜に制御することが可能とな
る。
【0075】そして、粗動用アクチュエータ61と微動
用アクチュエータ62を併用することで、初期位置から
目標位置へ速く到達することが可能となる。このため、
調整時間を短縮することが可能となる。
【0076】また、このような構成を採用することによ
り、光軸調整において従来のように熟練作業者の手先の
感覚に頼る微調整作業を必要としなくなり、そのため熟
練レス化できるとともに、調整の信頼度が向上する。
【0077】また、支持部材33は、基板34と板金3
5の二層構造であり、上記アクチュエータ60は基板3
4には直接当接せずに板金35に当接し、この板金35
へインパクト力を付加する構成であるため、基板34が
インパクト力の直接的な作用によって変形することが防
止され、そのためインパクト力付加による位置調整の精
度が向上する。
【0078】さらに、板金35は平座金39a,39b
と当接するため、板金35の接触部分での摩擦を低減す
ることが可能となる。このため、仮締め時のインパクト
駆動による調整が容易となると共に、ネジ37が直接接
触しないためインパクト駆動時にネジの引っ掛かりや緩
みを防止することが可能となる。
【0079】また、平座金39a,39bと共にバネ座
金38が設けられたため、仮締め時の締結力をナット4
0の螺合調整により自在に調整できる構成となってい
る。更に、粗動用アクチュエータ62を磁気浮上機構か
らなる電磁アクチュエータとし、この電磁アクチュエー
タの内部に流通するコイル電流若しくは励磁電流を計測
することで、セルフセンシング機能を備えることが可能
となる。このため、装置のコストアップに直接つながる
リニアスケールや変位計などの位置検出用センサを別途
設ける必要がない。よって、電磁アクチュエータを用い
たことで、低コスト化に供し得る構成となっている。
【0080】また、アクチュエータ60には、粗動用ア
クチュエータ61と微動用アクチュエータ62とからな
り、これらが一体的に構成されたことで、これらを同時
に駆動させた場合には、広い範囲の中で走査させながら
適時位置決めすることが一つの工程で実現できるため、
より高速に変位の調整を行うことができ、またこれら粗
動用アクチュエータ61と微動用アクチュエータ62を
同時に駆動させない場合であっても、装置の段取り時間
をキャンセルできるので、十分位置調整時間の短縮化は
図られる。
【0081】また、板金35に長孔73を形成し、この
長孔73にロッド体71の鉤部72が挿通することで、
ロッド体71と板金35とが引っ掛かり係止される構成
であるため、板金35に対してこのアクチュエータ60
が作動して、ロッド体71が往復作動すると、その往復
運動のどちらに進行する場合においても、ロッド体71
は板金35にインパクト力を伝達可能となる。このた
め、図2においては、X方向に1つのみ、Y方向に2つ
のみのアクチュエータ60を設け、このアクチュエータ
60の個数を減らすことで、コストの低減化を図ること
が可能となっている。
【0082】(第二の実施の形態)以下、本発明の第二
の実施の形態について、図6及び図7に基づいて説明す
る。
【0083】本実施の形態のOCR装置80において
は、上述の第一の実施の形態で述べたOCR装置20と
同様の構成を有しているが、この第一の実施の形態のO
CR装置20と比較して、アクチュエータ60の構成が
一部異なっている。
【0084】本発明のアクチュエータ81は、微動用ア
クチュエータ82のロッド体83の先端の連結構造が上
述の第一の実施の形態の構成と異なるものとなってい
る。すなわち、このロッド体83の突出端部には、図7
(a)に示すように、上方から見た場合に、突出端部か
ら所定の長さだけ中央部分が切り欠かれて凹部84を有
する状態となっている。そして、この凹部84の両側は
支持部85となっており、これら支持部85の間にピン
部材86が取り付けられる構成となっている。
【0085】ここで、上記ロッド体83のスライド駆動
の向きを変換するために、L型アーム87が設けられて
いる。L型アーム87は、微動用アクチュエータ82と
板金35の間でリンク機構としての機能を果たすもので
ある。
【0086】このL型アーム87は、アームが直角に折
れ曲がることで構成されており、また固定部位に取り付
けられた支点88を介し、このL型アーム87は回動自
在となるように構成されている。
【0087】この折れ曲がったL型アーム87のうち、
ロッド体83のピン部材86と係合する側は係合アーム
89、板金35に対してインパクト力を与える側はイン
パクトアーム90となっている。
【0088】上記係合アーム89の端部には、ピン部材
86との係合を良好に行うために、U字溝91が形成さ
れている。このU字溝91は、端部側が開放して設けら
れると共に、ピン部材86を嵌め合い可能な程度の幅を
有して形成されている。そして、ピン部材86の係合を
良好に行える程度に、十分な深さを有して形成されてい
る。
【0089】そして、このU字溝91にピン部材86が
差し掛かる構成とすることで、ロッド体83がスライド
駆動したときでも、L型アーム87は何等その回動が規
制されない構成とすることができる。
【0090】また、インパクトアーム90の先端部分
は、上述の鉤部72の先端形状と同様に、先端に向かっ
て径小となるテーパ状に形成されており、長孔73に対
するインパクトアーム90の挿通を良好にしている。
【0091】以上のような構成を有するOCR装置80
においては、アクチュエータ80が作動してロッド体8
3が紙面水平方向にスライド駆動した場合であっても、
このスライド駆動を紙面垂直方向へのスライド駆動に変
換することが可能となっている。このため、アクチュエ
ータ80を適宜の位置へ設けることで、スペース効率を
良好にすることが可能となっている。
【0092】また、このL型アーム87においては、ア
ームの長さや支点88の位置を適切に選択することで、
インパクト力の出力の調整やインパクト力を与える角度
の調整を適宜に行なうことが可能となっている。
【0093】なお、L型アーム87は上述の構成に限ら
れず、図8に示すようにU字溝91に代えて、係合アー
ム89に長孔92を形成する構成としても構わない。こ
の場合でも、このL型アーム87が支点88を介しての
回動が何等規制されないものとなっている。
【0094】また、上述のL型アーム87を用いる構成
に代えて、直杆状アーム93を用いる構成としても構わ
ない。この直杆状アーム93も、支点94を介して回動
自在な構成となっているが、この場合には、直杆状アー
ム93によるスライド方向は変わらないものの、その進
行する向きが逆となる構成である。すなわち、ロッド体
83の移動する向きと、直杆状アーム93により板金3
5に与えられるインパクト力の向きとが逆になってい
る。
【0095】なお、この直杆状アーム93のロッド体8
3側は、上述のL型アーム87と同様にU字溝や長孔が
形成されており、それによってピン部材86を係合可能
としている。
【0096】この直杆状アーム93を用いた構成では、
支点94の位置を適宜に調整することで、てこの原理に
より板金35に与えるインパクト力を適宜に調整するこ
とが可能となっている。
【0097】(第三の実施の形態)以下、本発明の第三
の実施の形態について、図10及び図11に基づいて説
明する。
【0098】本実施の形態のOCR装置100において
は、上述の第一及び第二の実施の形態と同様の構成を有
しているが、これら上述の実施の形態で述べたOCR装
置20,80と比較して、アクチュエータ60の構成が
一部異なると共に、板金35の構成も異なっている。
【0099】すなわち、本実施の形態の微動用アクチュ
エータ101においては、図11に示すように、上記第
一の実施の形態とは異なり、ロッド体102の先端にF
字状アーム103が取り付けられた構成となっている。
このF字状アーム103は、その先端部分がL字型に形
成され、ロッド体102と垂直を為す向きに折り曲げら
れた鉤状部104に設けられていると共に、この鉤状部
104が先割れ状に設けられて凹部105を有する構成
となっている。なお、この凹部105の両側は、当接部
106となっている。
【0100】また、このF字状アーム103と係合する
ように、板金107のF字状アーム103が存する部分
には、板金107の平面部107aから垂直を為して上
方に折れ曲がって形成された折り曲げ部108が形成さ
れている。この折り曲げ部108は、上記凹部105に
係合されて当接部106と接触するように設けられてい
る。
【0101】なお、この板金107及び微動用アクチュ
エータ101の凹凸関係を逆に設けた構成としても構わ
ない。すなわち、板金107側に凹部を形成し、微動用
アクチュエータ101側に凸部を形成して互いに係合す
る構成としても構わない。
【0102】以上のような構成のOCR装置100にお
いては、F字状アーム103と折り曲げ部108とが係
合しているため、ロッド体102が往復作動すると、そ
の往復運動のどちらに進行する場合でも、ロッド体10
2のスライド駆動によるインパクト力を板金107に与
えることが可能となっている。このため、上述の第一の
実施の形態で述べたアクチュエータ60の場合と同様
に、アクチュエータ101の個数を低減することが可能
となっている。
【0103】また、板金107の縁部に折り曲げ部10
8を形成することで、この折り曲げ部108に沿った位
置ならば、F字状アーム103を係合させることが可能
となるため、上述の第一の実施の形態の長孔73に鉤部
72を係合させる場合と比較して、設計の自由度を保つ
ことができる。
【0104】以上、本発明の第一乃至第三の実施の形態
について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可
能となっている。以下それについて述べる。上記実施の
形態では、光学装置としてOCR装置20の場合につい
て述べたが、本発明はOCR装置20に限られず、複写
機等の他の光学装置に適用可能なことは勿論である。
【0105】また、支持部材33の取付構造は、図示し
たもの以外にも、種々変形可能となっている。さらに、
粗動用アクチュエータ61,82,101としては、ボ
イスコイルモータを用いた構成について示したが、これ
以外にも、超音波モータを用いて同様の位置調整を行う
ことも可能となっている。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ピント方向の位置調整が行え、粗動用アクチュエータで
支持部材の高速な移動ができ、さらに微動用アクチュエ
ータで精度良い位置調整を行えるため、検出素子の位置
調整に要する時間を短縮することが可能となる。
【0107】また、従来の調整のように熟練を必要とせ
ず、さらに圧電素子の制御により微小変位の調整の信頼
性が向上する。更に、支持板に形成された孔部で微動用
アクチュエータを連結することにより、一の粗動用アク
チュエータ及び微動用アクチュエータの往復動が支持板
に伝達される。それによって、粗動用アクチュエータ及
び微動用アクチュエータの個数を低減することが可能と
なる。
【0108】また、孔部と微動用アクチュエータの間に
支点を中心として回動自在とするリンク機構を設けるこ
とで、支持板へのインパクト力を付与する向きを変換す
ることができ、また支点の位置を調整することで、てこ
の原理によりインパクト力を適宜に調整することも可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係わるOCR装置
の構成を示す斜視図。
【図2】同実施の形態に係わる受光センサの支持構造を
示す斜視図。
【図3】同実施の形態に係わる支持部材及びこれに取り
付けられたアクチュエータによる位置調整の様子を示す
図。
【図4】同実施の形態に係わるアクチュエータの光像を
示す側面図。
【図5】同実施の形態に係わる微動用アクチュエータの
構成を示す断面図。
【図6】本発明の第二の実施の形態に係わるL型アーム
を用いた微動用アクチュエータと板金との連結構成を示
す図。
【図7】同実施の形態に係わる図であり、(a)はロッ
ド体の先端形状を示す平面図、(b)はロッド体の先端
の側面図、(c)はL型アームの側面形状を示す部分側
面図。
【図8】同実施の形態に係わる長孔が形成されたL型ア
ームの形状を示す部分側面図。
【図9】本発明の第二の実施の形態の変形例に係わる直
杆状アームを用いた微動用アクチュエータと板金との連
結構成を示す図。
【図10】本発明の第三の実施の形態に係わるアクチュ
エータ及び板金の構成を示す平面図。
【図11】同実施の形態に係わるアクチュエータと板金
の係合状態を示す側断面図。
【符号の説明】
20,80,100…OCR装置 21…帳票 32…受光センサ 34…基板 35,107…板金 38…バネ座金 39…平座金 40…ナット 50…ステッピングモータ 60…アクチュエータ 61…粗動用アクチュエータ 62,82,101…微動用アクチュエータ 65…ステージ駆動用モータ 66…ステージ 67…ピエゾ素子 68…シリンダ部 69…慣性体 70…移動体 73,92…長孔 87…L型アーム 93…直杆状アーム 103…F字状アーム 108…折り曲げ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H043 AA04 AA20 AA21 AA25 AD04 AD11 AD19 2H044 AC01 AC03 5B047 BC02 5C072 AA01 BA05 DA23 FB06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の部材を所定の位置関係に位置決め
    する位置調整装置であって、 いずれか一方の部材を変位させる粗動用アクチュエータ
    と、 慣性力を有する圧電素子の急速変形により前記部材を微
    動させる力を発生する微動用アクチュエータと、 を具備することを特徴とする位置調整装置。
  2. 【請求項2】 上記一方の部材は、検出素子を取り付け
    る基板と、この基板に対して連結固定されると共に、他
    方の部材に設けられたネジに締結自在として支持される
    支持板と、より構成されることを特徴とする請求項1記
    載の位置調整装置。
  3. 【請求項3】 上記ネジには、上記支持部材に当接され
    る平座金と、この平座金に接触するバネ座金が設けられ
    ることにより、上記支持板への締結強さを調整可能とし
    ていることを特徴とする請求項2記載の位置調整装置。
  4. 【請求項4】 上記粗動用アクチュエータは、内部に流
    通するコイル電流を計測し、目標位置におけるコイル電
    流若しくは励磁電流との差を縮めるように粗動用アクチ
    ュエータを駆動することを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のいずれかに記載の位置調整装置。
  5. 【請求項5】 上記位置調整装置は、粗動用アクチュエ
    ータとしての電磁ソレノイドを具備するボイスコイルモ
    ータと、このボイスコイルモータの内部に挿通され、電
    磁ソレノイドに電流を印加することで駆動される駆動軸
    と、上記駆動軸の先端に取り付けられたステージと、上
    記ステージに存する圧電素子を有し、該圧電素子の変形
    により微小変位を生じさせる微動用アクチュエータと、
    を具備することを特徴とする請求項1乃至請求項4のい
    ずれかに記載の位置調整装置。
  6. 【請求項6】 粗動アクチュエータの駆動により一方の
    部材を調整しろの全体に亘って他方の部材に対して高速
    走査させる走査工程と、 上記走査工程により認識された目標位置に上記一方の部
    材を粗動アクチュエータで移動させる粗動位置調整工程
    と、 上記粗動位置調整工程により移動された位置から微動用
    アクチュエータに設けられた圧電素子の急速変形により
    上記一方の部材にロッドを衝突させて前記一方の部材を
    微小変位させる微小位置調整工程と、 を具備することを特徴とする位置調整方法。
  7. 【請求項7】 上記粗動位置調整工程は、上記粗動アク
    チュエータの内部に流通するコイル電流若しくは励磁電
    流を計測し、目標位置におけるコイル電流若しくは励磁
    電流との差を縮めるように粗動アクチュエータを駆動す
    ることを特徴とする請求項6記載の位置調整方法。
  8. 【請求項8】 上記支持板には、互いに上記微動用アク
    チュエータの駆動方向に直交する向きに長く設けられた
    孔部が夫々直交するように形成されており、この孔部を
    介して支持板と微動用アクチュエータとが孔部の長手方
    向に沿ってスライド自在に連結されていることを特徴と
    する請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の位置調整
    装置。
  9. 【請求項9】 上記孔部と微動用アクチュエータの間に
    は、支点を中心として回動自在とするリンク機構が設け
    られており、このリンク機構の支点を中心とする回動に
    より上記支持板へのインパクト力を付与する向きが変換
    されることを特徴とする請求項8記載の位置調整装置。
  10. 【請求項10】 上記リンク機構は、L型状に形成され
    ていることを特徴とする請求項9記載の位置調整装置。
  11. 【請求項11】 上記リンク機構は、直杆状に形成され
    ていることを特徴とする請求項9記載の位置調整装置。
  12. 【請求項12】 上記微動用アクチュエータの端部に
    は、凹形状若しくは凸形状のいずれかの形状が形成され
    ると共に、上記支持板の縁部にはこれら凹形状若しくは
    凸形状と係合する凸形状若しくは凹形状が形成されてい
    ることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに
    記載の位置調整装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008203563A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Canon Inc 駆動機構及び光学要素駆動装置
JP2010041546A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Kaisho Kyo 情報読み取り装置
CN113176645A (zh) * 2021-04-20 2021-07-27 中国科学院微电子研究所 光学器件调整装置

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