JP2000036998A - 立体音像呈示装置及び立体音像呈示方法 - Google Patents

立体音像呈示装置及び立体音像呈示方法

Info

Publication number
JP2000036998A
JP2000036998A JP10203882A JP20388298A JP2000036998A JP 2000036998 A JP2000036998 A JP 2000036998A JP 10203882 A JP10203882 A JP 10203882A JP 20388298 A JP20388298 A JP 20388298A JP 2000036998 A JP2000036998 A JP 2000036998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound image
vector
sound
presentation
alarm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10203882A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumi Yoshida
和美 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP10203882A priority Critical patent/JP2000036998A/ja
Publication of JP2000036998A publication Critical patent/JP2000036998A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 警報音の音像を立体的に移動させて警報効果
を高める。 【解決手段】 自車両に前後左右の少なくとも一方から
接近する標的物体を検出する標的物体検知手段13と、標
的物体検知手段が標的物体12を検出したときに、警報音
信号を出力する警報音源手段15と、この警報音源手段か
ら出力される警報音信号に対して、標的物体の検出位置
に対応する移動を伴う立体音像を生成する立体音像生成
手段16,17と、立体音像生成手段により生成された立体
音像を可聴音にして出力する電気音響変換手段19R,19L
とを備え、自車両に前後左右の少なくとも一方から接近
する標的物体12を標的物体検知手段13によって検出する
と、警報音源手段15から出力される警報音信号に対し
て、標的物体の検出位置に対応する移動を伴う立体音像
を立体音像生成手段16,17が生成し、電気音響変換手段
がこの立体音像を可聴音にして出力して被警報者に知ら
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は立体音像呈示装置及
び立体音像呈示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の感覚器官に刺激を与える方法とし
て、光により視覚系を刺激するものや音響により聴覚系
を刺激するもの、さらには振動により触覚を刺激するも
のなどが知られている。
【0003】これらの刺激方法のうちで、航空機や宇宙
船、船舶、鉄道車両、自動車などの移動体における警報
の呈示に際して操縦者、運転者、乗員、乗客などの注意
を喚起するためには、運転操作への影響が少ない上に危
険に対処するための適切な回避行動を誘起させるのに十
分な情報量の伝達が可能であることから音響呈示を用い
ることが望ましい。
【0004】音響警報を音像移動によりドライバに呈示
するための方法としては、例えば、特開平5−2505
89号公報に記載されたものが知られている。図4は、
この従来の音響警報装置の構成を示している。この従来
例では、センサ1は警告発生の基準となる量を検知する
各種センサの集合であり、警告音発生判断部2はセンサ
1からの基準量に基づいて警告音のオン/オフ判断を行
って、警告音のオン/オフ信号を出力し、警告原音発生
部3は警告音発生判断部2からの警告音オン/オフ信号
に応じて警告原音の出力やその停止を制御し、音像制御
部4は警告原音発生部3からの警告原音に、頭部伝達関
数を模擬したディジタルフィルタリングなどの信号処理
を行って、警告の対象となる人間の個人空間を侵害する
警告音を形成することにより、ドライバのみに刺激を与
えるようにしたものである。
【0005】この従来の音響警報装置によれば、車両の
接近などの危険をドライバに警告するに際して、まずそ
の危険要因の方向に警報音の音像を呈示し、それを危険
要因からドライバに向けて直線上を移動するように接近
させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の音響警報装置では、接近車両などの危険要因を表
現する音像をドライバに向かう直線上に沿って単純に移
動させるようにしているだけであるため、次のような問
題点があった。
【0007】その1つは、音像移動に伴う音声信号の振
動数特性の変化がほとんど生じることがなく、単耳聴で
はまったく移動感が得られないため、風防や車室の壁に
よる反射や、座席や内装材、乗員の衣服による吸収に起
因する伝達関数の変化に対して脆弱であるという問題点
である。
【0008】また、音像の絶対位置で危急を表現してい
るため、ドライバの頭部形状や耳朶の形の個人差の影響
による音像呈示位置の偏差による影響が大きくなる傾向
があるという問題点である。
【0009】さらに、このような問題点があるために、
従来例で生成された音響信号が移動体の内外や公共の空
間への音響情報の呈示の目的で用いられた場合には、呈
示された音響が人間の会話や、バックグラウンドミュー
ジック、移動体のエンジン音、ロードノイズ、風切り
音、水切り音、その他の機械的な作動音などによってし
ばしばマスキングされてしまい、知覚することが困難な
状況に陥ってしまう問題点があった。
【0010】またドライバの個人空間を侵害する位置へ
の音像呈示により、危険要因の報知を行うようにしてい
るため、ドライバを緊張感を伴う攻撃的な精神状態に導
き、警報への反応性を高めることができる反面、運転が
粗暴となり、周囲の円滑な交通を妨げる原因ともなりか
ねない問題点もあった。
【0011】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、移動体の内外や、公共の空間など、音
声、音響を妨害するような騒音に溢れた環境下にあっ
て、人の耳に優しく、煩わしさの伴わない、通常の音量
で呈示されても容易に人が識別でき、直感的に理解で
き、その注意を喚起することができる警報を出力するこ
とができる立体音像呈示装置及び立体音像呈示方法を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の立体音
像呈示方法は、電気音響変換手段から出力される警報音
によって被警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音
像が、左斜め後方に接近する標的を警報するために、前
記音像を左斜め後方から左側方斜め上方の位置を通って
左斜め前方に移動するように定位させるものであり、例
えば、二輪車巻込み警報のように、左後側方の死角に標
的が存在するのを知らせる警報を被警報者にとって直感
的にその位置と方向を認識できる態様で出力することが
できる。
【0013】請求項2の発明の立体音像呈示方法は、電
気音響変換手段から出力される警報音によって被警報者
の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、右斜め後方
に接近する標的を警報するために、前記音像を右斜め後
方から右側方斜め上方の位置を通って右斜め前方に移動
するように定位させるものであり、例えば、追越し車両
の接近警報のように、右後側方の死角に標的が存在する
のを知らせる警報を被警報者にとって直感的にその位置
と方向を認識できる態様で出力することができる。
【0014】請求項3の発明の立体音像呈示方法は、電
気音響変換手段から出力される警報音によって被警報者
の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、左斜め前方
に接近する標的を警報するために、前記音像を左斜め前
方から左側方斜め上方の位置を通って左斜め後方に移動
するように定位させるものであり、例えば、歩行者警報
のように、左前側方の死角に標的が存在するのを知らせ
る警報を被警報者にとって直感的にその位置と方向を認
識できる態様で出力することができる。
【0015】請求項4の発明の立体音像呈示方法は、電
気音響変換手段から出力される警報音によって被警報者
の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、右斜め前方
に接近する標的を警報するために、前記音像を右斜め前
方から右側方斜め上方の位置を通って右斜め後方に移動
するように定位させるものであり、例えば、すれ違い車
両警報のように、右前側方の死角に標的が存在するのを
知らせる警報を被警報者にとって直感的にその位置と方
向を認識できる態様で出力することができる。
【0016】請求項5の発明の立体音像呈示方法は、電
気音響変換手段から出力される警報音によって被警報者
の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、後方に接近
する標的を警報するために、1つの音像を左斜め後方か
ら左側方斜め上方の位置を通って左斜め前方に移動する
ように定位させ、これと同期的に他の1つの音像を右斜
め後方から右側方斜め上方の位置を通って右斜め前方に
移動するように定位させるものであり、例えば、後方追
突警報のように、後方の死角に接近する標的が存在する
のを知らせる警報を被警報者にとって直感的にその位置
と方向を認識できる態様で出力することができる。
【0017】請求項6の発明の立体音像呈示方法は、電
気音響変換手段から出力される警報音によって被警報者
の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、前方に接近
する標的を警報するために、1つの音像を左斜め前方か
ら左側方斜め上方の位置を通って左斜め後方に移動する
ように定位させ、これと同期的に他の1つの音像を右斜
め前方から右側方斜め上方の位置を通って右斜め後方に
移動するように定位させるものであり、例えば、前方車
接近警報や渋滞警報のように、前方の死角に接近する標
的が存在するのを知らせる警報を被警報者にとって直感
的にその位置と方向を認識できる態様で出力することが
できる。
【0018】請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれ
かの発明の立体音像呈示方法において、前記警報音とし
て、基本振動数や高調波成分により波形やそれに伴う音
色が決定される可聴域の搬送波に対して、可聴域よりも
低い振動数領域におけるパルス的なリズムを有するパル
ス包絡線関数による振幅変調を施した音であって、搬送
波の基本振動数、搬送波の音圧振幅、振幅変調に用いる
パルス包絡線関数のパルス速度、振幅変調に用いるパル
ス包絡線関数のパルス幅のうちの少なくとも2つの要素
を組合わせて同期的に変化させた音を用いるものであ
り、騒音に溢れた環境下にあって、人の耳に優しく、煩
わしさの伴わない、通常の音量で呈示されても容易に被
警報者が識別でき、直感的に理解でき、その注意を喚起
することができる警報にして出力することができる。
【0019】請求項8の発明の立体音像呈示装置は、自
車両に前後左右の少なくとも一方から接近する標的物体
を検出する標的物体検知手段と、前記標的物体検知手段
が前記標的物体を検出したときに、警報音信号を出力す
る警報音源手段と、前記標的物体検知手段が前記標的物
体を検出したときに、前記警報音源手段から出力される
警報音信号に対して、前記標的物体の検出位置に対応す
る移動を伴う立体音像を生成する立体音像生成手段と、
前記立体音像生成手段により生成された前記立体音像を
可聴音にして出力する電気音響変換手段とを備えたもの
である。
【0020】請求項8の発明の立体音像呈示装置では、
自車両に前後左右の少なくとも一方から接近する標的物
体を標的物体検知手段によって検出すると、警報音源手
段から出力される警報音信号に対して、標的物体の検出
位置に対応する移動を伴う立体音像を立体音像生成手段
が生成し、電気音響変換手段がこの立体音像を可聴音に
して出力して被警報者に知らせる。これにより、立体音
像の定位と移動によって標的物体の存在位置と共にその
移動方向を被警報者に対して直感的に認識させることが
できる。
【0021】請求項9の発明は、請求項8の発明の立体
音像呈示装置において、前記警報音として、基本振動数
や高調波成分により波形やそれに伴う音色が決定される
可聴域の搬送波に対して、可聴域よりも低い振動数領域
におけるパルス的なリズムを有するパルス包絡線関数に
よる振幅変調を施した音であって、搬送波の基本振動
数、搬送波の音圧振幅、振幅変調に用いるパルス包絡線
関数のパルス速度、振幅変調に用いるパルス包絡線関数
のパルス幅のうちの少なくとも2つの要素を組合わせて
同期的に変化させた音を用いるものであり、騒音に溢れ
た環境下にあって、人の耳に優しく、煩わしさの伴わな
い、通常の音量で呈示されても容易に被警報者が識別で
き、直感的に理解でき、その注意を喚起することができ
る警報にして出力することができる。
【0022】請求項10の発明は、自車両に前後左右の
少なくとも一方から接近する標的物体を検出する標的物
体検知手段と、前記標的物体検知手段が前記標的物体を
検出したときに、警報音信号を出力する警報音源手段
と、前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したと
きに、前記警報音源手段から出力される警報音信号に対
して、音像呈示に必要とされる頭部伝達関数による畳み
込み演算を行い、前記標的物体の検出位置に対応する、
移動を伴う立体音像を生成する立体音像生成手段と、前
記立体音像生成手段により生成された前記立体音像を可
聴音にして出力する電気音響変換手段とを備えて成る立
体音像呈示装置であって、前記立体音像生成手段が、前
記頭部伝達関数として、空間内における、警報音の呈示
音像の移動軌道上の位置を音像位置ベクトルr(t)で定
義し、音像の呈示開始時刻taにおける音像位置ベクトル
の終点をra(ta)、音像が呈示軌道の最高点を通過する
時刻tcにおける音像位置ベクトルの終点rc(tc)、音像
の呈示終了時刻tbにおける音像位置ベクトルの終点rb
(tb)とするとき、これらを順に滑らかに結ぶ軌道に沿っ
た音像の移動呈示に際し、少なくとも軌道の一部が被警
報者の耳孔位置に相当する位置を通る高さの基準水平面
Soよりも上側を通るようなベクトル関数、
【数30】 を用いるものであり、当該装置を車両の警報装置として
利用することにより、警報音を立体的に移動させること
によって被警報者に警報対称となる標的の存在位置と移
動方向とを直感的に認識させることができる。
【0023】請求項11の発明は、請求項10の発明の
立体音像呈示装置において、前記立体音像生成手段が、
前記頭部伝達関数として、前記音像位置ベクトルr(t)
の時間微分、
【数31】 により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接
線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義し、音
像の呈示開始時刻taにおける音像速度ベクトルをva(t
a)、音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcにおける
音像速度ベクトルをvc(tc)、音像の呈示終了時刻tbに
おける音像速度ベクトルをvb(tb)とするとき、これら
の音像速度ベクトルの始点をそろえて得られる図形であ
るホドグラフが滑らかに変化する、
【数32】 で表わされるベクトル関数を用いるものであり、音像の
呈示移動速度の変化を滑らかにして、聞き易くする。
【0024】請求項12の発明は、請求項10の発明の
立体音像呈示装置において、前記立体音像生成手段は、
前記頭部伝達関数として、前記音像位置ベクトルr(t)
の時間微分、
【数33】 により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接
線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義し、前
記音像速度ベクトルv(t)の絶対値|v(t)|によって音
像速さを定義し、音像の呈示開始時刻taにおける音像速
さを|va(ta)|とし、音像の呈示終了時刻tbにおける
音像速さを|vb(tb)|とするとき、音像が呈示軌道の
最高点を通過する時刻tcにおける音像速さ|vc(tc)|
がこれらのいずれよりも大きな値となる、
【数34】 で表わされるベクトル関数を用いるものであり、音像の
移動感を高める。
【0025】請求項13の発明は、請求項10〜12の
発明の立体音像呈示装置において、前記立体音像生成手
段が、前記音像位置ベクトルr(t)の時間微分、
【数35】 により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接
線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義すると
き、前記音像速度ベクトルv(t)の絶対値|v(t)|の大
きさに比例して、前記警報音源手段の警報音信号の搬送
波の基本振動数、パルス変調のパルス速度、パルス変調
のパルス幅、音圧包絡線の振幅の中から2つ以上の要素
を同期的に変化させ、前記音像位置ベクトルr(t)で表
わされる音像呈示位置に対応して、前記警報音信号の振
動数特性を変化させるようにしたものであり、音像その
ものの移動感とこれに同期する警報音の変化により、被
警報者の注意をより確実に喚起する。
【0026】請求項14の発明は、自車両に前後左右の
少なくとも一方から接近する標的物体を検出する標的物
体検知手段と、前記標的物体検知手段が前記標的物体を
検出したときに、警報音信号を出力する警報音源手段
と、前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したと
きに、前記警報音源手段から出力される警報音信号に対
して、音像呈示に必要とされる頭部伝達関数による畳み
込み演算を行い、前記標的物体の検出位置に対応する、
移動を伴う立体音像を生成する立体音像生成手段と、前
記立体音像生成手段により生成された前記立体音像を可
聴音にして出力する電気音響変換手段とを備えて成る立
体音像呈示装置であって、前記立体音像生成手段が、前
記頭部伝達関数として、空間内における、警報音の呈示
音像の移動軌道上の位置を音像位置ベクトルr(t)で定
義し、前記音像位置ベクトルr(t)の時間微分、
【数36】 により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接
線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義し、前
記音像位置ベクトルr(t)と音像速度ベクトルv(t)との
ベクトル外積により単位質量をもつ質点のアナロジーで
ある音像運動量ベクトル、
【数37】 を定義し、音像の呈示開始時刻taにおける音像運動量ベ
クトルをpa(ta)、音像が呈示軌道の最高点を通過する
時刻tcにおける音像運動量ベクトルをpc(tc)、音像の
呈示終了時刻tbにおける音像運動量ベクトルをpb(tb)
とするとき、音像運動量ベクトルの大きさ、
【数38】 及び、音像運動量ベクトルの向き、
【数39】 が滑らかに変化するように、
【数40】 で表わされるベクトル関数を用いるものであり、音像の
移動感を大きく、かつ滑らかなものにする。
【0027】請求項15の発明は、自車両に前後左右の
少なくとも一方から接近する標的物体を検出する標的物
体検知手段と、前記標的物体検知手段が前記標的物体を
検出したときに、警報音信号を出力する警報音源手段
と、前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したと
きに、前記警報音源手段から出力される警報音信号に対
して、音像呈示に必要とされる頭部伝達関数による畳み
込み演算を行い、前記標的物体の検出位置に対応する、
移動を伴う立体音像を生成する立体音像生成手段と、前
記立体音像生成手段により生成された前記立体音像を可
聴音にして出力する電気音響変換手段とを備えて成る立
体音像呈示装置であって、前記立体音像生成手段が、前
記頭部伝達関数として、空間内における、警報音の呈示
音像の移動軌道上の位置を音像位置ベクトルr(t)で定
義し、前記音像位置ベクトルr(t)の時間微分、
【数41】 により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接
線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義し、前
記音像位置ベクトルr(t)と音像速度ベクトルv(t)との
ベクトル外積により単位質量をもつ質点のアナロジーで
ある音像運動量ベクトル、
【数42】 を定義するとき、前記音像運動量ベクトルの大きさ、
【数43】 又は前記音像運動量ベクトルの向き、
【数44】 のうちの少なくとも一方が一定値をとり、残りのものが
滑らかに変化するように、
【数45】 で表わされるベクトル関数を用いるものでり、音像の移
動感を大きく、かつ滑らかなものとする。
【0028】請求項16の発明は、請求項10〜15の
発明の立体音像呈示装置において、前記立体音像生成手
段が、前記頭部伝達関数を決定するに際して、空間内に
おける、警報音の呈示音像の移動軌道上の位置を音像位
置ベクトルr(t)で定義し、被警報者の耳孔位置に相当
する位置を通る高さの基準水平面Soへの前記音像位置ベ
クトルr(t)の正射影ベクトルをs(t)で定義し、音像の
呈示開始時刻taにおける正射影ベクトルs(t)の終点を
A、音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcにおける
正射影ベクトルs(t)の終点をC、音像の呈示終了時刻t
bにおける正射影ベクトルs(t)の終点をBとするとき、
直線ABをx軸に、Cからこのx軸に下ろした垂線をz
軸に、x軸とz軸との交点を原点Oに、この原点Oで前
記基準面Soの上方を正方向に持つ垂線をy軸にとること
により、前記音像位置ベクトル関数
【数46】 と、前記音像速度ベクトル関数
【数47】 と、前記音像運動量ベクトル関数
【数48】 との極座標系表示と3次元デカルト直交座標系表示との
相互変換を行うに際して、前記音像位置ベクトルr(t)
の絶対値を
【数49】 と、前記音像位置ベクトルと前記z軸とのなす角をθ
(t)と、前記音像位置ベクトルのx−y平面への正射影
ベクトルを
【数50】 と、前記音像位置ベクトルのx−y平面への正射影ベク
トルの長さを
【数51】 と、この正射影ベクトルθ(t)とx軸の正方向とのなす
角を
【数52】 とそれぞれ定義することにより、前記極座標と直交座標
との関係を、
【数53】 となる変換式で与え、これらを用いて、前記極座標系で
の表示の音像位置ベクトル
【数54】 と、極座標系での表示の音像速度ベクトル
【数55】 と、極座標系での表示の音像運動量ベクトル
【数56】 とを導出するための座標変換を行うものである。
【0029】請求項17の発明は、請求項16の発明の
立体音像呈示装置において、前記立体音像生成手段が、
前記頭部伝達関数を決定するに際して、前記音像位置ベ
クトルのx−y平面への正射影ベクトルの長さ
【数57】 の時間変化を表す関数を、時刻tbで最小値をとるような
楕円関数、三角関数又は任意の多項式関数で表わされる
関数で定義し、前記音像速度ベクトルの大きさである音
像速さ
【数58】 を、時刻tbで最大値をとるような楕円関数、三角関数又
は任意の多項式関数で表わされる関数で定義し、これら
を用いて前記音像運動量ベクトル関数を生成するもので
ある。
【0030】請求項16及び17の発明の立体音像呈示
装置では、極座標系と直交座標系との間の変換処理を単
純化して立体音像生成手段における演算処理の負担を軽
減する。
【0031】請求項18の発明は、請求項16の発明の
立体音像呈示装置において、右後側方警報の呈示のため
に、前記直線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸
の正方向をとり、前記原点Oを前記被警報者の右手方向
の、被警報者の頭部中心が、z=−zc≦0で、かつz
軸に乗る位置に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の
終点が、音像の呈示開始時刻taでは被警報者の右後方
を、音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警
報者の右上方を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の
右前方に位置するように設定し、かつ、当該音像位置ベ
クトルr(t)と前記z軸とのなす角θ(t)を、0≦θ(t)
<π/2の範囲の値をとるようにしたものであり、例え
ば、追越し車両の急接近を警報する場合のように、右後
側方の死角に標的が存在するのを知らせる警報を被警報
者にとって直感的にその位置と方向を認識できる態様で
出力することができる。
【0032】請求項19の発明は、請求項16の発明の
立体音像呈示装置において、左後側方警報の呈示のため
に、前記直線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸
の正方向をとり、前記原点Oを前記被警報者の左手方向
の、被警報者の頭部中心が、z=zc≧0で、かつz軸
に乗る位置に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終
点が、音像の呈示開始時刻taでは被警報者の左後方を、
音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者
の左上方を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の左前
方に位置するように設定し、かつ、当該音像位置ベクト
ルr(t)と前記z軸とのなす角θ(t)を、π/2<θ(t)
≦πの範囲の値をとるようにしたものであり、例えば、
二輪車巻込み警報を出力する場合のように、左後側方の
死角に標的が存在するのを知らせる警報を被警報者にと
って直感的にその位置と方向を認識できる態様で出力す
ることができる。
【0033】請求項20の発明は、請求項16の発明の
立体音像呈示装置において、右前側方警報の呈示のため
に、前記直線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸
の正方向をとり、前記原点Oを前記被警報者の右手方向
の、被警報者の頭部中心が、z=−zc≦0で、かつz
軸に乗る位置に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の
終点が、音像の呈示開始時刻taでは被警報者の右前方
を、音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警
報者の右上方を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の
右後方に位置するように設定し、かつ、当該音像位置ベ
クトルr(t)と前記z軸とのなす角θ(t)を、0≦θ(t)
<π/2の範囲の値をとるようにしたものであり、例え
ば、すれ違い車両警報を出力する場合のように、右前側
方の死角に標的が存在するのを知らせる警報を被警報者
にとって直感的にその位置と方向を認識できる態様で出
力することができる。
【0034】請求項21の発明は、請求項16の発明の
立体音像呈示装置において、左前側方警報の呈示のため
に、前記直線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸
の正方向をとり、前記原点Oを前記被警報者の左手方向
の、被警報者の頭部中心が、z=zc≧0で、かつz軸
に乗る位置に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終
点が、音像の呈示開始時刻taでは被警報者の左前方を、
音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者
の左上方を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の左後
方に位置するように設定し、かつ、当該音像位置ベクト
ルr(t)と前記z軸とのなす角θ(t)を、π/2<θ(t)
≦πの範囲の値をとるようにしたものであり、例えば、
歩行者警報を出力する場合のように、左前側方の死角に
標的が存在するのを知らせる警報を被警報者にとって直
感的にその位置と方向を認識できる態様で出力すること
ができる。
【0035】請求項22の発明は、請求項16の発明の
立体音像呈示装置において、前方警報の呈示のために、
前記直線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正
方向をとり、前記原点Oを前記被警報者の右手方向の、
被警報者の頭部中心が、z=−zc≦0で、かつz軸に
乗る位置に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終点
が、音像の呈示開始時刻taでは被警報者の右前方を、音
像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者の
右上方を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の右後方
に位置するように設定し、かつ、当該音像位置ベクトル
r(t)と前記z軸とのなす角θ(t)を、0≦θ(t)<π/
2の範囲の値をとるように設定し、これと同時に、前記
原点Oを前記被警報者の左手方向の、被警報者の頭部中
心が、z=zc≧0で、かつz軸に乗る位置に設定し、
前記音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像の呈示開始
時刻taでは被警報者の左前方を、音像が呈示軌道の最高
点を通過する時刻tcでは被警報者の左上方を、音像の呈
示終了時刻tbでは被警報者の左後方に位置するように設
定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)と前記z軸と
のなす角θ(t)を、π/2<θ(t)≦πの範囲の値をとる
ように設定し、これらの立体音像を同期的に呈示するよ
うにしたものであり、例えば、前方車接近警報や渋滞警
報を出力する場合のように、前方の死角に接近する標的
が存在するのを知らせる警報を被警報者にとって直感的
にその位置と方向を認識できる態様で出力することがで
きる。
【0036】請求項23の発明は、請求項16の発明の
立体音像呈示装置において、後方警報の呈示のために、
前記直線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正
方向をとり、前記原点Oを前記被警報者の左手方向の、
被警報者の頭部中心が、z=zc≧0で、かつz軸に乗
る位置に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終点
が、音像の呈示開始時刻taでは被警報者の左後方を、音
像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者の
左上方を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の左前方
に位置するように設定し、かつ、当該音像位置ベクトル
r(t)と前記z軸とのなす角θ(t)を、π/2<θ(t)≦
πの範囲の値をとるように設定し、これと同時に、前記
原点Oを前記被警報者の右手方向の、被警報者の頭部中
心が、z=−zc≦0で、かつz軸に乗る位置に設定
し、前記音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像の呈示
開始時刻taでは被警報者の右前方を、音像が呈示軌道の
最高点を通過する時刻tcでは被警報者の右上方を、音像
の呈示終了時刻tbでは被警報者の右後方に位置するよう
に設定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)と前記z
軸とのなす角θ(t)を、0≦θ(t)<π/2の範囲の値を
とるように設定し、これらの立体音像を同期的に呈示す
るようにしたものであり、例えば、後方追突警報を出力
する場合のように、後方の死角に接近する標的が存在す
るのを知らせる警報を被警報者にとって直感的にその位
置と方向を認識できる態様で出力することができる。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明の立体音像呈示方法によ
れば、電気音響変換手段から出力される警報音によって
被警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、左
斜め後方に接近する標的を警報するために、音像を左斜
め後方から左側方斜め上方の位置を通って左斜め前方に
移動するように定位させるので、例えば、二輪車巻込み
警報を出力する場合のように、左後側方の死角に標的が
存在するのを知らせる警報を被警報者にとって直感的に
その位置と方向を認識できる態様で出力することができ
る。
【0038】請求項2の発明の立体音像呈示方法によれ
ば、電気音響変換手段から出力される警報音によって被
警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、右斜
め後方に接近する標的を警報するために、音像を右斜め
後方から右側方斜め上方の位置を通って右斜め前方に移
動するように定位させるので、例えば、追越し車両の接
近警報を出力する場合のように、右後側方の死角に標的
が存在するのを知らせる警報を被警報者にとって直感的
にその位置と方向を認識できる態様で出力することがで
きる。
【0039】請求項3の発明の立体音像呈示方法によれ
ば、電気音響変換手段から出力される警報音によって被
警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、左斜
め前方に接近する標的を警報するために、前記音像を左
斜め前方から左側方斜め上方の位置を通って左斜め後方
に移動するように定位させるので、例えば、歩行者警報
のように、左前側方の死角に標的が存在するのを知らせ
る警報を被警報者にとって直感的にその位置と方向を認
識できる態様で出力することができる。
【0040】請求項4の発明の立体音像呈示方法は、電
気音響変換手段から出力される警報音によって被警報者
の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、右斜め前方
に接近する標的を警報するために、前記音像を右斜め前
方から右側方斜め上方の位置を通って右斜め後方に移動
するように定位させるので、例えば、すれ違い車両警報
を出力する場合のように、右前側方の死角に標的が存在
するのを知らせる警報を被警報者にとって直感的にその
位置と方向を認識できる態様で出力することができる。
【0041】請求項5の発明の立体音像呈示方法によれ
ば、電気音響変換手段から出力される警報音によって被
警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、後方
に接近する標的を警報するために、1つの音像を左斜め
後方から左側方斜め上方の位置を通って左斜め前方に移
動するように定位させ、これと同期的に他の1つの音像
を右斜め後方から右側方斜め上方の位置を通って右斜め
前方に移動するように定位させるので、例えば、後方追
突警報のように、後方の死角に接近する標的が存在する
のを知らせる警報を被警報者にとって直感的にその位置
と方向を認識できる態様で出力することができる。
【0042】請求項6の発明の立体音像呈示方法によれ
ば、電気音響変換手段から出力される警報音によって被
警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音像が、前方
に接近する標的を警報するために、1つの音像を左斜め
前方から左側方斜め上方の位置を通って左斜め後方に移
動するように定位させ、これと同期的に他の1つの音像
を右斜め前方から右側方斜め上方の位置を通って右斜め
後方に移動するように定位させるので、例えば、前方車
接近警報や渋滞警報のように、前方の死角に接近する標
的が存在するのを知らせる警報を被警報者にとって直感
的にその位置と方向を認識できる態様で出力することが
できる。
【0043】請求項7の発明の立体音像呈示方法によれ
ば、音像が立体的に移動する警報音として、基本振動数
や高調波成分により波形やそれに伴う音色が決定される
可聴域の搬送波に対して、可聴域よりも低い振動数領域
におけるパルス的なリズムを有するパルス包絡線関数に
よる振幅変調を施した音であって、搬送波の基本振動
数、搬送波の音圧振幅、振幅変調に用いるパルス包絡線
関数のパルス速度、振幅変調に用いるパルス包絡線関数
のパルス幅のうちの少なくとも2つの要素を組合わせて
同期的に変化させた音を用いるので、騒音に溢れた環境
下にあって、人の耳に優しく、煩わしさの伴わない、通
常の音量で呈示されても容易に被警報者が識別でき、直
感的に理解でき、その注意を喚起することができる警報
とすることができる。
【0044】請求項8の発明の立体音像呈示装置によれ
ば、自車両に前後左右の少なくとも一方から接近する標
的物体を標的物体検知手段によって検出すると、警報音
源手段から出力される警報音信号に対して、標的物体の
検出位置に対応する移動を伴う立体音像を立体音像生成
手段が生成し、電気音響変換手段がこの立体音像を可聴
音にして出力して被警報者に知らせるので、立体音像の
定位と移動によって標的物体の存在位置と共にその移動
方向を被警報者に対して直感的に認識させることができ
る。
【0045】請求項9の発明によれば、音像が立体的に
移動する警報音として、基本振動数や高調波成分により
波形やそれに伴う音色が決定される可聴域の搬送波に対
して、可聴域よりも低い振動数領域におけるパルス的な
リズムを有するパルス包絡線関数による振幅変調を施し
た音であって、搬送波の基本振動数、搬送波の音圧振
幅、振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパルス速度、
振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパルス幅のうちの
少なくとも2つの要素を組合わせて同期的に変化させた
音を用いるので、騒音に溢れた環境下にあって、人の耳
に優しく、煩わしさの伴わない、通常の音量で呈示され
ても容易に被警報者が識別でき、直感的に理解でき、そ
の注意を喚起することができる警報を出力することがで
きる。
【0046】請求項10の発明の立体音像呈示装置によ
れば、警報音を立体的に移動させることによって被警報
者に警報対称となる標的の存在位置と移動方向とを直感
的に認識させることができる。
【0047】請求項11の発明の立体音像呈示装置によ
れば、請求項10の発明の効果に加えて、音像の移動速
度の変化を滑らかにすることができる。
【0048】請求項12の発明の立体音像呈示装置によ
れば、請求項10の発明の効果に加えて、音像の移動感
を高める。
【0049】請求項13の発明の立体音像呈示装置によ
れば、請求項10〜12の発明の効果に加えて、音像そ
のものの移動感とこれに同期する警報音の変化により、
被警報者の注意をより確実に喚起することができる。
【0050】請求項14の発明の立体音像呈示装置によ
れば、音像の移動感を大きく、かつ滑らかなものにする
ことができる。
【0051】請求項15の発明の立体音像呈示装置によ
れば、音像の移動感を大きく、かつ滑らかなものとする
ことができる。
【0052】請求項16及び17の発明の発明の立体音
像呈示装置によれば、極座標系と直交座標系との間の変
換処理を単純化して立体音像生成手段における演算処理
の負担を軽減することができる。
【0053】請求項18の発明の立体音像呈示装置によ
れば、例えば、追越し車両の急接近を警報する場合のよ
うに、右後側方の死角に標的が存在するのを知らせる警
報を被警報者にとって直感的にその位置と方向を認識で
きる態様で出力することができる。
【0054】請求項19の発明の立体音像呈示装置によ
れば、例えば、二輪車巻込み警報を出力する場合のよう
に、左後側方の死角に標的が存在するのを知らせる警報
を被警報者にとって直感的にその位置と方向を認識でき
る態様で出力することができる。
【0055】請求項20の発明の立体音像呈示装置によ
れば、例えば、すれ違い車両警報を出力する場合のよう
に、右前側方の死角に標的が存在するのを知らせる警報
を被警報者にとって直感的にその位置と方向を認識でき
る態様で出力することができる。
【0056】請求項21の発明の立体音像呈示装置によ
れば、例えば、歩行者警報を出力する場合のように、左
前側方の死角に標的が存在するのを知らせる警報を被警
報者にとって直感的にその位置と方向を認識できる態様
で出力することができる。
【0057】請求項22の発明の立体音像呈示装置によ
れば、例えば、前方車接近警報や渋滞警報を出力する場
合のように、前方の死角に接近する標的が存在するのを
知らせる警報を被警報者にとって直感的にその位置と方
向を認識できる態様で出力することができる。
【0058】請求項23の発明の立体音像呈示装置によ
れば、例えば、後方追突警報を出力する場合のように、
後方の死角に接近する標的が存在するのを知らせる警報
を被警報者にとって直感的にその位置と方向を認識でき
る態様で出力することができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態の
立体音像呈示装置の構成を示している。この実施の形態
の立体音像呈示装置は、特に車両11に搭載して左右後
方それぞれの位置から自車両11に相対的に接近する移
動体(自車両が接近することによって相対的に移動体と
なる固定物や停止体も含むものとする)12を検出する
標的センサ13と、この標的センサ13の検出信号に基
づき、警報音の出力の要否を判定する警報判断装置1
4、この警報判断装置14が警報音の出力要を判定した
ときに、警報音信号を出力する警報音源装置15と、警
報判断装置14が警報音の出力要を判定したときに、警
報音源装置15から出力される警報音信号に対して、音
像呈示に必要とされる頭部伝達関数を発生する任意関数
発生器16と、この任意関数発生器16の出力する頭部伝
達関数によって警報音信号の畳み込み演算を行い、移動
体12の検出位置に対応する、移動を伴う立体音像を生
成する立体音像生成装置17と、この立体音像を増幅す
る音声信号増幅装置18と、立体音像を可聴音にして出
力する左右少なくとも2つの電気音響変換装置19R,
19Lから構成されている。
【0060】任意関数発生器16は、後述するような連
続的なベクトル関数としての、音像位置ベクトル関数r
(t)、音像速度ベクトル関数v(t)、音像運動量ベクトル
関数p(t)を生成するものであり、立体音像生成装置1
7は、警報用音源装置15から出力される警報音信号に
対して、この任意関数発生器16の出力する関数によっ
て畳み込み演算を行い、音像の移動呈示を実現するため
の立体音像を生成するものである。
【0061】次に、上記構成の立体音像呈示装置の動作
を説明する。警報用音源装置15は次の数59式〜数6
3式により、図2に示すような波形の警報音信号を生成
して出力する。この警報用音源装置5は、本発明者らに
よる特願平10−50954号の特許出願の明細書に開
示された技術を採用しており、次のように動作する。
【0062】数59式に示す基本波foの周波数の正弦波
φ(k=1)に対して、数60式に示すように与えられ
る次数kまでの高調波成分φkを重畳することによって
可聴域の多重正弦波の搬送波Φを生成する。なお、ここ
で、基本波foはその低次の高調波も可聴域に収めるため
に、高々440Hz程度に抑えられている。
【0063】
【数59】
【数60】 これと並行して、次の数61式で表わされる可聴域より
も低い、生体の固有リズムと等しいか、その整数倍又は
整数分の1倍の振動数ρ(t)を持ち、なおかつ数62式
で表わされるパルス包絡線関数σ(t)から成る、パルス
的な振幅変調信号ρ(t)σ(t)を生成する。ここで、生体
の固有リズムには、脳波、心拍、呼吸リズム、さらには
7.8〜10Hzのシューマン周波数fを用いる。
【0064】
【数61】
【数62】 そして、これら搬送波Φ(t)とパルス変調信号ρ(t)σ
(t)とを乗算して、次の数63式に示す最終的な警報音
信号Ψ(t)(=ρ(t)σ(t)Φ(t))を出力する。
【0065】
【数63】 これによって、立体音像生成装置7には図2に示すよう
な警報音信号を受け取り、後述する立体音像呈示に利用
する。なお、図2に示した警報音信号は一例であり、上
述した特願平10−50954号に例示した種々の警報
音信号のいずれを用いても構わない。
【0066】いま図1に示した、自車両11の右後方の
死角から他車両のような移動体12が異常接近してくる
ような状況での警報出力動作処理を説明する。センサ1
3が右後方から異常接近してくる移動体12を検出する
と、警報判断装置14は警報出力要の判断を行い、警報
用音源装置15が上述した警報音信号と移動体12の存
在位置(ここでは右後方の位置)情報とを立体音像生成
装置17に出力する。
【0067】立体音像生成装置17はこの警報音信号と
移動体12の存在位置情報とを受け取ると、任意関数発
生器16から予め設定されている関数を受け取り、警報
音信号に対して畳み込み演算を行い、立体音像信号を生
成して音声信号増幅装置18に渡す。
【0068】音声信号増幅装置18は立体音像信号を増
幅し、電気音響変換装置19R,19Lから可聴音にし
て出力させる。
【0069】これによって被警報者であるドライバ10
にとっては、図3に示した音像位置ベクトルr(t)によ
って表わされる音像移動軌道のように、警報音が自分の
右斜め後方Aから右側方斜め上方Cを通り、右斜め前方
Bに移動するように聞こえ、移動体12が接近してくる
方向を直感的に認識して注意を集中することができるよ
うになる。
【0070】なお、センサ13が左後方の移動体を検出
した場合には、図3に示した音像移動軌道とはちょうど
左右鏡対称な移動軌道により、警報音がドライバ10に
とって自分の左斜め後方から左側方斜め上方を通り、左
斜め前方Bに移動するように聞こるように立体音像を呈
示させる。また、直後方の移動体の接近を検出した場合
(例えば、自車1がバックしていて塀、電柱、壁などの
固定物に接近する場合も含む)には、図4に示した右後
方の移動体に対する警報と、左後方の移動体に対する警
報とを同時に、同じ音量で同期的に出力させることによ
り、ドライバ10にとって、警報音が後方から頭部の直
上方を通り前方に移動するように立体音像を呈示させ
る。
【0071】またさらに、上記の実施の形態ではセンサ
13が自車11の左右後方、直後方の移動体12を検出
するものとしたが、さらに自車11の左右直前方や直前
方に存在する標的(例えば、バイクや歩行者、渋滞中の
直前方の車両)についても検出するセンサを設け、それ
ぞれに対して、上述した関数とは立体音像の移動が前後
逆向きになるように制御することにより、それぞれ、音
像を左斜め前方から左側方斜め上方の位置を通って左斜
め後方に移動するように定位させ、右斜め前方から右側
方斜め上方の位置を通って右斜め後方に移動するように
定位させ、あるいはこれらを同じ音量で同期的に出力さ
せることによって、左前方、右前方あるいは直前方の標
的の存在をドライバにとって直感的に認識させ、注意を
喚起させることができるようになる。
【0072】次に、立体音像生成装置17による音像定
位制御について、図3に基づいて説明する。これは、右
後側方から接近する標的、例えば、追越し車両の急接近
を警報する場合の音像移動軌道を示している。
【0073】空間内における、警報音の呈示音像の移動
軌道上の位置を音像位置ベクトルr(t)で定義し、この
音像位置ベクトルr(t)の時間微分を数36式により、
音像位置ベクトルr(t)の終点pで呈示軌道の接線の方
向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義し、音像位置
ベクトルr(t)と音像速度ベクトルv(t)とのベクトル外
積により単位質量をもつ質点のアナロジーである音像運
動量ベクトルを数37式により定義し、音像の呈示開始
時刻taにおける音像位置ベクトルra(ta)、音像速度ベ
クトルva(ta)、音像運動量ベクトルpa(ta)とし、音像
が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcにおける音像位置
ベクトルrc(tc)、音像速度ベクトルvc(tc)、音像運動
量ベクトルpc(tc)とし、音像の呈示終了時刻tbにおけ
る音像位置ベクトルrb(tb)、音像速度ベクトルvb(t
b)、音像運動量ベクトルpb(tb)とする。
【0074】そして、音像速度ベクトルv(t)として時
間的に滑らかに変化する音像速度ベクトル関数に数47
式を用い、また音像運動量ベクトルp(t)としても時間
的に滑らかに変化する数48式の音像運動量ベクトル関
数を用い、これらに基づいて音像位置ベクトルr(t)を
求め、これを音像位置ベクトル関数
【数64】 とし、この音像位置ベクトル関数により、音像移動を制
御する。
【0075】また、音像位置ベクトル関数による音像定
位を制御する場合、直交座標系での表示を極座標系での
表示に変換することによって演算処理が単純化できる。
それには、図3に示すように極座標系と直交座標系とを
設定する。すなわち、警報音の呈示音像の移動軌道上の
位置を音像位置ベクトルr(t)で定義し、被警報者10
の耳孔位置に相当する位置を通る高さの基準水平面Soへ
の音像位置ベクトルr(t)の正射影ベクトルをs(t)で定
義し、音像の呈示開始時刻taにおける正射影ベクトルs
(t)の終点をA、音像が呈示軌道の最高点を通過する時
刻tcにおける正射影ベクトルs(t)の終点をC、音像の
呈示終了時刻tbにおける正射影ベクトルs(t)の終点を
Bとするとき、直線ABをx軸に、Cからこのx軸に下
ろした垂線をz軸に、x軸とz軸との交点を原点Oに、
この原点Oで基準面Soの上方を正方向に持つ垂線をy軸
にとる。
【0076】これにより、数46式の音像位置ベクトル
関数と、数47式の音像速度ベクトル関数と、数48式
の音像運動量ベクトル関数との極座標系表示と3次元デ
カルト直交座標系表示との相互変換を行うに際して、音
像位置ベクトルr(t)の絶対値を数49式のように定義
し、音像位置ベクトルとz軸とのなす角をθ(t)と、音
像位置ベクトルのx−y平面への正射影ベクトルを数5
0式のように定義し、音像位置ベクトルのx−y平面へ
の正射影ベクトルの長さを数51式のように定義し、こ
の正射影ベクトルθ(t)とx軸の正方向とのなす角を数
52式のように定義することにより、極座標と直交座標
との関係を、数53式の変換式で与えることができる。
そこで、これらを用いて、数54式の極座標系表示の音
像位置ベクトルr(t)と、数55式の極座標系表示の音
像速度ベクトルv(t)と、数56式の極座標系表示の音
像運動量ベクトルp(t)とを導出するための座標変換を
行うのである。
【0077】いま、図3に示すように、音像の軌道の最
高点である点Cとx軸とで決まる、傾いた平面に拘束さ
れた軌道に沿って音像が立体的に移動呈示される場合を
具体的に説明する。音像軌道ACBとしては、例えば、
線分OC方向を短径とする楕円の周の一部となるものを
採用する。また音像移動の速さとして、始点A、終点B
の音像速さは等しく、かつ最高点Cでの音像速さはそれ
らの始点A、終点Bでの音像速さよりも大きくなるも
の、つまり、
【数65】|vc(tc)|≧|va(ta)|=|vb(tb)| なるものを用い、さらに、長径に対する短径の比率とし
て適当なものをとることにより、音像運動量を保存する
立体軌道を生成することができる。そしてこのような立
体音像は、被警報者の耳にとっては、自分の耳の近くを
通る際の音像の移動速度が速く、かつ近くに聞こえ、さ
らに耳孔よりも高い位置でき超えることになり、右後側
方から迫ってくる追越し車両に対する警報を直感的、か
つ緊急感を呼び起こす警報音として認識させることがで
きることになる。
【0078】なお、警報音の音像を立体的に移動呈示さ
せる場合、基本的に重要な要素は、被警報者の頭部中心
(ここでは耳孔の位置と同等であり、以下、耳孔とす
る)に直線的に接近してくるような音像移動に対しては
人は一般にその音像の移動を認識しにくいものであり、
特に音像の移動を認識し、かつ定位できるのは、耳軸に
直交する方向に移動する音である。また、人は耳孔の位
置を含む水平基準面よりも上側から聞こえてくる音と対
して注意喚起反応が敏感である。そして、耳孔の近くで
同じ音圧の音でも耳孔の近くであれば極端に大きく聞こ
えるので、音像位置によらずにほぼ一定の強さで人の耳
に聞こえるようにするには、耳孔の真横付近での音像定
位点までの距離が始点、終点に対する耳孔からの距離と
ほぼ一定であることが望ましい。
【0079】そこで、どのような警報音源を用いるにし
ても、最も単純な音像移動軌道としては、一定長さの音
像位置ベクトルr(t)を耳孔を始点として、その終点の
位置が最初taでは右後側方の位置にあり、そこから前方
に移動するにしたがって徐々に上方に移動して時刻tc
(耳軸に一致する時点)で最高点に達し、耳孔を含む水
平基準面Soよりも上の位置に移動し、そこからさらに前
方へ移動するにしたがって徐々に下がっていく軌道をと
るように設定することができる。
【0080】そして、さらに複雑な軌道の設定として
は、音像移動速度が滑らかに変化する軌道としたり、音
像運動量が滑らかに変化する軌道としたりすることがで
きる。
【0081】また、上記の実施の形態では右後側方に存
在する標的に対する警報音の音像呈示制御について説明
したが、これに限らず、同じ原理を左右反転させたり、
前後反転させることにより、それぞれ、左後側方の標的
に対する警報、右前側方の標的に対する警報、左前側方
の標的に対する警報についても利用することができる。
加えて、右後側方に対する警報と左後側方に対する警報
とを同期的に出力させることにより直後方の標的に対す
る警報として、被警報者の後方から頭部上方を経て前方
に移動する警報音を出力することができ、また逆に、右
前側方に対する警報と左前側方に対する警報とを同期的
に出力させることにより直前方の標的に対する警報とし
て、被警報者の前方から頭部上方を経て後方に移動する
警報音を出力することもできる。
【0082】例えば、右後側方警報の呈示のために、直
線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向を
とり、原点Oを被警報者の右手方向の、被警報者の頭部
中心が、z=−zc≦0で、かつz軸に乗る位置に設定
し、音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像の呈示開始
時刻taでは被警報者の右後方を、音像が呈示軌道の最高
点を通過する時刻tcでは被警報者の右上方を、音像の呈
示終了時刻tbでは被警報者の右前方に位置するように設
定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)とz軸とのな
す角θ(t)を、0≦θ(t)<π/2の範囲の値をとるよう
にすれば、追越し車両の急接近を警報する場合のよう
に、右後側方の死角に標的が存在するのを知らせる警報
を被警報者にとって直感的にその位置と方向を認識でき
る態様で出力することができる。
【0083】また、左後側方警報の呈示のために、直線
ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向をと
り、原点Oを被警報者の左手方向の、被警報者の頭部中
心が、z=zc≧0で、かつz軸に乗る位置に設定し、
音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像の呈示開始時刻t
aでは被警報者の左後方を、音像が呈示軌道の最高点を
通過する時刻tcでは被警報者の左上方を、音像の呈示終
了時刻tbでは被警報者の左前方に位置するように設定
し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)とz軸とのなす
角θ(t)を、π/2<θ(t)≦πの範囲の値をとるように
すれば、二輪車巻込み警報を出力する場合のように、左
後側方の死角に標的が存在するのを知らせる警報を被警
報者にとって直感的にその位置と方向を認識できる態様
で出力することができる。
【0084】また、右前側方警報の呈示のために、直線
ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向をと
り、原点Oを被警報者の右手方向の、被警報者の頭部中
心が、z=−zc≦0で、かつz軸に乗る位置に設定
し、音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像の呈示開始
時刻taでは被警報者の右前方を、音像が呈示軌道の最高
点を通過する時刻tcでは被警報者の右上方を、音像の呈
示終了時刻tbでは被警報者の右後方に位置するように設
定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)とz軸とのな
す角θ(t)を、0≦θ(t)<π/2の範囲の値をとるよう
にすれば、すれ違い車両警報を出力する場合のように、
右前側方の死角に標的が存在するのを知らせる警報を被
警報者にとって直感的にその位置と方向を認識できる態
様で出力することができる。
【0085】さらに、左前側方警報の呈示のために、直
線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向を
とり、原点Oを被警報者の左手方向の、被警報者の頭部
中心が、z=zc≧0で、かつz軸に乗る位置に設定
し、音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像の呈示開始
時刻taでは被警報者の左前方を、音像が呈示軌道の最高
点を通過する時刻tcでは被警報者の左上方を、音像の呈
示終了時刻tbでは被警報者の左後方に位置するように設
定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)とz軸とのな
す角θ(t)を、π/2<θ(t)≦πの範囲の値をとるよう
にすれば、歩行者警報を出力する場合のように、左前側
方の死角に標的が存在するのを知らせる警報を被警報者
にとって直感的にその位置と方向を認識できる態様で出
力することができる。
【0086】またさらに、前方警報の呈示のために、直
線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向を
とり、原点Oを被警報者の右手方向の、被警報者の頭部
中心が、z=−zc≦0で、かつz軸に乗る位置に設定
し、音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像の呈示開始
時刻taでは被警報者の右前方を、音像が呈示軌道の最高
点を通過する時刻tcでは被警報者の右上方を、音像の呈
示終了時刻tbでは被警報者の右後方に位置するように設
定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)とz軸とのな
す角θ(t)を、0≦θ(t)<π/2の範囲の値をとるよう
に設定し、これと同時に、原点Oを被警報者の左手方向
の、被警報者の頭部中心が、z=zc≧0で、かつz軸
に乗る位置に設定し、音像位置ベクトルr(t)の終点
が、音像の呈示開始時刻taでは被警報者の左前方を、音
像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者の
左上方を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の左後方
に位置するように設定し、かつ、当該音像位置ベクトル
r(t)とz軸とのなす角θ(t)を、π/2<θ(t)≦πの
範囲の値をとるように設定し、これらの立体音像を同期
的に呈示するようにすれば、前方車接近警報や渋滞警報
を出力する場合のように、前方の死角に接近する標的が
存在するのを知らせる警報を被警報者にとって直感的に
その位置と方向を認識できる態様で出力することができ
る。
【0087】さらに、後方警報の呈示のために、直線A
Bの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向をと
り、原点Oを被警報者の左手方向の、被警報者の頭部中
心が、z=zc≧0で、かつz軸に乗る位置に設定し、
音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像の呈示開始時刻t
aでは被警報者の左後方を、音像が呈示軌道の最高点を
通過する時刻tcでは被警報者の左上方を、音像の呈示終
了時刻tbでは被警報者の左前方に位置するように設定
し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)とz軸とのなす
角θ(t)を、π/2<θ(t)≦πの範囲の値をとるように
設定し、これと同時に、原点Oを被警報者の右手方向
の、被警報者の頭部中心が、z=−zc≦0で、かつz
軸に乗る位置に設定し、音像位置ベクトルr(t)の終点
が、音像の呈示開始時刻taでは被警報者の右前方を、音
像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者の
右上方を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の右後方
に位置するように設定し、かつ、当該音像位置ベクトル
r(t)とz軸とのなす角θ(t)を、0≦θ(t)<π/2の
範囲の値をとるように設定し、これらの立体音像を同期
的に呈示するようにすれば、後方追突警報を出力する場
合のように、後方の死角に接近する標的が存在するのを
知らせる警報を被警報者にとって直感的にその位置と方
向を認識できる態様で出力することができる。
【0088】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。第2の実施の形態の構成は第1の実施の形態と同
様、図1に示したものである。ただし、立体音像生成装
置7は、頭部伝達関数として、空間内における、警報音
の呈示音像の移動軌道上の位置を音像位置ベクトルr
(t)で定義し、音像の呈示開始時刻taにおける音像位置
ベクトルの終点をra(ta)、音像が呈示軌道の最高点を
通過する時刻tcにおける音像位置ベクトルの終点rc(t
c)、音像の呈示終了時刻tbにおける音像位置ベクトルの
終点rb(tb)とするとき、これらを順に滑らかに結ぶ軌
道に沿った音像の移動呈示に際し、少なくとも軌道の一
部が被警報者の耳孔位置に相当する位置を通る高さの基
準水平面Soよりも上側を通るような数30式のベクトル
関数を用いることを特徴とする。
【0089】これによって、当該装置を車両の警報装置
として利用すれば、警報音を立体的に移動させることに
よって被警報者に警報対称となる標的の存在位置と移動
方向とを直感的に認識させることができる。
【0090】この第2の実施の形態において、立体音像
生成装置7が、頭部伝達関数として、数31式に示した
音像位置ベクトルr(t)の時間微分により、音像位置ベ
クトルr(t)の終点で呈示軌道の接線の方向を向いた音
像速度ベクトルv(t)を定義し、音像の呈示開始時刻ta
における音像速度ベクトルをva(ta)、音像が呈示軌道
の最高点を通過する時刻tcにおける音像速度ベクトルを
vc(tc)、音像の呈示終了時刻tbにおける音像速度ベク
トルをvb(tb)とするとき、これらの音像速度ベクトル
の始点をそろえて得られる図形であるホドグラフが滑ら
かに変化する、数32式で表わされるベクトル関数を用
いるようにすることができ、これによって音像の呈示移
動速度の変化を滑らかにすることができる。
【0091】第2の実施の形態において、さらに、立体
音像生成装置7が、頭部伝達関数として、数33式に示
した音像位置ベクトルr(t)の時間微分により、音像位
置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接線の方向を向い
た音像速度ベクトルv(t)を定義し、音像速度ベクトル
v(t)の絶対値|v(t)|によって音像速さを定義し、音
像の呈示開始時刻taにおける音像速さを|va(ta)|と
し、音像の呈示終了時刻tbにおける音像速さを|vb(t
b)|とするとき、音像が呈示軌道の最高点を通過する時
刻tcにおける音像速さ|vc(tc)|がこれらのいずれよ
りも大きな値となる、数34式で表わされるベクトル関
数を用いるものすることもでき、これによって、音像の
移動感を高めることができる。
【0092】第2の実施の形態において、またさらに、
立体音像生成装置7が、数35式に示した音像位置ベク
トルr(t)の時間微分により、音像位置ベクトルr(t)の
終点で呈示軌道の接線の方向を向いた音像速度ベクトル
v(t)を定義するとき、音像速度ベクトルv(t)の絶対値
|v(t)|の大きさに比例して、警報音源手段の警報音
信号の搬送波の基本振動数、パルス変調のパルス速度、
パルス変調のパルス幅、音圧包絡線の振幅の中から2つ
以上の要素を同期的に変化させ、音像位置ベクトルr
(t)で表わされる音像呈示位置に対応して、警報音信号
の振動数特性を変化させるようにしたものとすることが
でき、これによって、音像そのものの移動感とこれに同
期する警報音の変化により、被警報者の注意をより確実
に喚起することができる。
【0093】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。第3の実施の形態の構成は、図1に示した第1の実
施の形態と同様である。ただし、立体音像生成装置7
は、頭部伝達関数として、空間内における、警報音の呈
示音像の移動軌道上の位置を音像位置ベクトルr(t)で
定義し、数36式に示した音像位置ベクトルr(t)の時
間微分により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌
道の接線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義
し、音像位置ベクトルr(t)と音像速度ベクトルv(t)と
のベクトル外積により単位質量をもつ質点のアナロジー
である音像運動量ベクトルを数37式で定義し、音像の
呈示開始時刻taにおける音像運動量ベクトルをpa(t
a)、音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcにおける
音像運動量ベクトルをpc(tc)、音像の呈示終了時刻tb
における音像運動量ベクトルをpb(tb)とするとき、数
38式に示した音像運動量ベクトルの大きさ、及び数3
9式に示した音像運動量ベクトルの向きが滑らかに変化
するように、数40式で表わされるベクトル関数を用い
ることを特徴とする。
【0094】これによって、当該装置を車両の警報装置
として利用すれば、音像の移動感を大きく、かつ滑らか
なものにすることができる。
【0095】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
る。第4の実施の形態の構成は、図1に示した第1の実
施の形態と同様である。ただし、立体音像生成装置7
が、頭部伝達関数として、空間内における、警報音の呈
示音像の移動軌道上の位置を音像位置ベクトルr(t)で
定義し、数41式に示した音像位置ベクトルr(t)の時
間微分により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌
道の接線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義
し、音像位置ベクトルr(t)と音像速度ベクトルv(t)と
のベクトル外積により単位質量をもつ質点のアナロジー
である音像運動量ベクトルを数42式で定義するとき、
数43式に示した音像運動量ベクトルの大きさ、又は数
44式に示した音像運動量ベクトルの向きのうちの少な
くとも一方が一定値をとり、残りのものが滑らかに変化
するように、数45式で表わされるベクトル関数を用い
ることを特徴とする。
【0096】これによって、当該装置を車両の警報装置
として利用すれば、音像の移動感を大きく、かつ滑らか
なものにすることができる。
【0097】さらに本発明の第5の実施の形態を説明す
る。第5の実施の形態の構成は、図1に示した第1の実
施の形態と同様である。そして、立体音像生成装置7が
頭部伝達関数を決定するに際して、音像位置ベクトルの
x−y平面への正射影ベクトルの長さの時間変化を表す
数57式に示した関数を、時刻tbで最小値をとるような
楕円関数、三角関数又は任意の多項式関数で表わされる
関数で定義し、音像速度ベクトルの大きさである数58
式に示した音像速さを、時刻tbで最大値をとるような楕
円関数、三角関数又は任意の多項式関数で表わされる関
数で定義し、これらを用いて音像運動量ベクトル関数を
生成することを特徴とする。
【0098】これによって、極座標系と直交座標系との
間の変換処理を単純化して立体音像生成手段における演
算処理の負担を軽減することができる。
【0099】なお、上記の各実施の形態では車両の警報
装置として所定方向に存在する標的物体を検出し、それ
を警報するために警報音の音像を立体的に移動させなが
ら呈示するものを示したが、本発明は上記のような用途
に限定されることはなく、船舶、飛行機、宇宙船その他
の飛行装置のような乗り物に広く応用することができ
る。また、シュミレータ、コンピュータゲーム装置にお
ける模擬警報その他の音響情報の呈示にも広く応用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態の構成を示すブロッ
ク図。
【図2】上記の実施の形態において使用する警報音源の
波形図。
【図3】上記の実施の形態における立体音像生成装置の
音像呈示制御動作の説明図。
【図4】従来例の説明図。
【符号の説明】
10 被警報者 11 自車両 12 他車両 13 センサ 14 警報判断装置 15 警報用音源装置 16 任意関数発生器 17 立体音像生成装置 18 音声信号増幅装置 19R,19L 電気音響変換装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D020 BA02 BA10 BB00 BC01 BC13 5C087 AA02 AA03 AA33 AA34 AA35 AA44 DD01 DD14 DD16 DD17 DD49 EE14 EE18 FF01 FF04 FF30 GG01 GG08 GG18 GG19 GG20 GG21 GG24 GG30 GG66 GG90 5D062 AA61

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気音響変換手段から出力される警報音
    によって被警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音
    像が、左斜め後方に接近する標的を警報するために、前
    記音像を左斜め後方から左側方斜め上方の位置を通って
    左斜め前方に移動するように定位させることを特徴とす
    る立体音像呈示方法。
  2. 【請求項2】 電気音響変換手段から出力される警報音
    によって被警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音
    像が、右斜め後方に接近する標的を警報するために、前
    記音像を右斜め後方から右側方斜め上方の位置を通って
    右斜め前方に移動するように定位させることを特徴とす
    る立体音像呈示方法。
  3. 【請求項3】 電気音響変換手段から出力される警報音
    によって被警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音
    像が、左斜め前方に接近する標的を警報するために、前
    記音像を左斜め前方から左側方斜め上方の位置を通って
    左斜め後方に移動するように定位させることを特徴とす
    る立体音像呈示方法。
  4. 【請求項4】 電気音響変換手段から出力される警報音
    によって被警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音
    像が、右斜め前方に接近する標的を警報するために、前
    記音像を右斜め前方から右側方斜め上方の位置を通って
    右斜め後方に移動するように定位させることを特徴とす
    る立体音像呈示方法。
  5. 【請求項5】 電気音響変換手段から出力される警報音
    によって被警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音
    像が、後方に接近する標的を警報するために、1つの音
    像を左斜め後方から左側方斜め上方の位置を通って左斜
    め前方に移動するように定位させ、これと同期的に他の
    1つの音像を右斜め後方から右側方斜め上方の位置を通
    って右斜め前方に移動するように定位させることを特徴
    とする立体音像呈示方法。
  6. 【請求項6】 電気音響変換手段から出力される警報音
    によって被警報者の頭部に相当する所定の位置に結ぶ音
    像が、前方に接近する標的を警報するために、1つの音
    像を左斜め前方から左側方斜め上方の位置を通って左斜
    め後方に移動するように定位させ、これと同期的に他の
    1つの音像を右斜め前方から右側方斜め上方の位置を通
    って右斜め後方に移動するように定位させることを特徴
    とする立体音像呈示方法。
  7. 【請求項7】 前記警報音として、基本振動数や高調波
    成分により波形やそれに伴う音色が決定される可聴域の
    搬送波に対して、可聴域よりも低い振動数領域における
    パルス的なリズムを有するパルス包絡線関数による振幅
    変調を施した音であって、搬送波の基本振動数、搬送波
    の音圧振幅、振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパル
    ス速度、振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパルス幅
    のうちの少なくとも2つの要素を組合わせて同期的に変
    化させた音を用いることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の立体音像呈示方法。
  8. 【請求項8】 自車両に前後左右の少なくとも一方から
    接近する標的物体を検出する標的物体検知手段と、 前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したとき
    に、警報音信号を出力する警報音源手段と、 前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したとき
    に、前記警報音源手段から出力される警報音信号に対し
    て、前記標的物体の検出位置に対応する移動を伴う立体
    音像を生成する立体音像生成手段と、 前記立体音像生成手段により生成された前記立体音像を
    可聴音にして出力する電気音響変換手段とを備えて成る
    立体音像呈示装置。
  9. 【請求項9】 前記警報音として、基本振動数や高調波
    成分により波形やそれに伴う音色が決定される可聴域の
    搬送波に対して、可聴域よりも低い振動数領域における
    パルス的なリズムを有するパルス包絡線関数による振幅
    変調を施した音であって、搬送波の基本振動数、搬送波
    の音圧振幅、振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパル
    ス速度、振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパルス幅
    のうちの少なくとも2つの要素を組合わせて同期的に変
    化させた音を用いることを特徴とする請求項8に記載の
    立体音像呈示装置。
  10. 【請求項10】 自車両に前後左右の少なくとも一方か
    ら接近する標的物体を検出する標的物体検知手段と、 前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したとき
    に、警報音信号を出力する警報音源手段と、 前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したとき
    に、前記警報音源手段から出力される警報音信号に対し
    て、音像呈示に必要とされる頭部伝達関数による畳み込
    み演算を行い、前記標的物体の検出位置に対応する、移
    動を伴う立体音像を生成する立体音像生成手段と、 前記立体音像生成手段により生成された前記立体音像を
    可聴音にして出力する電気音響変換手段とを備えて成る
    立体音像呈示装置であって、 前記立体音像生成手段は、前記頭部伝達関数として、 空間内における、警報音の呈示音像の移動軌道上の位置
    を音像位置ベクトルr(t)で定義し、音像の呈示開始時
    刻taにおける音像位置ベクトルの終点をra(ta)、音像
    が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcにおける音像位置
    ベクトルの終点rc(tc)、音像の呈示終了時刻tbにおけ
    る音像位置ベクトルの終点rb(tb)とするとき、これら
    を順に滑らかに結ぶ軌道に沿った音像の移動呈示に際
    し、少なくとも軌道の一部が被警報者の耳孔位置に相当
    する位置を通る高さの基準水平面Soよりも上側を通るよ
    うなベクトル関数、 【数1】 を用いることを特徴とする立体音像呈示装置。
  11. 【請求項11】 前記立体音像生成手段は、前記頭部伝
    達関数として、前記音像位置ベクトルr(t)の時間微
    分、 【数2】 により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接
    線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義し、音
    像の呈示開始時刻taにおける音像速度ベクトルをva(t
    a)、音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcにおける
    音像速度ベクトルをvc(tc)、音像の呈示終了時刻tbに
    おける音像速度ベクトルをvb(tb)とするとき、これら
    の音像速度ベクトルの始点をそろえて得られる図形であ
    るホドグラフが滑らかに変化する、 【数3】 で表わされるベクトル関数を用いることを特徴とする請
    求項10に記載の立体音像呈示装置。
  12. 【請求項12】 前記立体音像生成手段は、前記頭部伝
    達関数として、前記音像位置ベクトルr(t)の時間微
    分、 【数4】 により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接
    線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義し、前
    記音像速度ベクトルv(t)の絶対値|v(t)|によって音
    像速さを定義し、音像の呈示開始時刻taにおける音像速
    さを|va(ta)|とし、音像の呈示終了時刻tbにおける
    音像速さを|vb(tb)|とするとき、音像が呈示軌道の
    最高点を通過する時刻tcにおける音像速さ|vc(tc)|
    がこれらのいずれよりも大きな値となる、 【数5】 で表わされるベクトル関数を用いることを特徴とする請
    求項10に記載の立体音像呈示装置。
  13. 【請求項13】 前記立体音像生成手段は、前記音像位
    置ベクトルr(t)の時間微分、 【数6】 により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接
    線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義すると
    き、前記音像速度ベクトルv(t)の絶対値|v(t)|の大
    きさに比例して、前記警報音源手段の警報音信号の搬送
    波の基本振動数、パルス変調のパルス速度、パルス変調
    のパルス幅、音圧包絡線の振幅の中から2つ以上の要素
    を同期的に変化させ、前記音像位置ベクトルr(t)で表
    わされる音像呈示位置に対応して、前記警報音信号の振
    動数特性を変化させることを特徴とする請求項9〜12
    のいずれかに記載の立体音像呈示装置。
  14. 【請求項14】 自車両に前後左右の少なくとも一方か
    ら接近する標的物体を検出する標的物体検知手段と、 前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したとき
    に、警報音信号を出力する警報音源手段と、 前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したとき
    に、前記警報音源手段から出力される警報音信号に対し
    て、音像呈示に必要とされる頭部伝達関数による畳み込
    み演算を行い、前記標的物体の検出位置に対応する、移
    動を伴う立体音像を生成する立体音像生成手段と、 前記立体音像生成手段により生成された前記立体音像を
    可聴音にして出力する電気音響変換手段とを備えて成る
    立体音像呈示装置であって、 前記立体音像生成手段は、前記頭部伝達関数として、 空間内における、警報音の呈示音像の移動軌道上の位置
    を音像位置ベクトルr(t)で定義し、 前記音像位置ベクトルr(t)の時間微分、 【数7】 により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接
    線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義し、 前記音像位置ベクトルr(t)と音像速度ベクトルv(t)と
    のベクトル外積により単位質量をもつ質点のアナロジー
    である音像運動量ベクトル、 【数8】 を定義し、音像の呈示開始時刻taにおける音像運動量ベ
    クトルをpa(ta)、音像が呈示軌道の最高点を通過する
    時刻tcにおける音像運動量ベクトルをpc(tc)、音像の
    呈示終了時刻tbにおける音像運動量ベクトルをpb(tb)
    とするとき、音像運動量ベクトルの大きさ、 【数9】 及び、音像運動量ベクトルの向き、 【数10】 が滑らかに変化するように、 【数11】 で表わされるベクトル関数を用いることを特徴とする立
    体音像呈示装置。
  15. 【請求項15】 自車両に前後左右の少なくとも一方か
    ら接近する標的物体を検出する標的物体検知手段と、 前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したとき
    に、警報音信号を出力する警報音源手段と、 前記標的物体検知手段が前記標的物体を検出したとき
    に、前記警報音源手段から出力される警報音信号に対し
    て、音像呈示に必要とされる頭部伝達関数による畳み込
    み演算を行い、前記標的物体の検出位置に対応する、移
    動を伴う立体音像を生成する立体音像生成手段と、 前記立体音像生成手段により生成された前記立体音像を
    可聴音にして出力する電気音響変換手段とを備えて成る
    立体音像呈示装置であって、 前記立体音像生成手段は、前記頭部伝達関数として、 空間内における、警報音の呈示音像の移動軌道上の位置
    を音像位置ベクトルr(t)で定義し、 前記音像位置ベクトルr(t)の時間微分、 【数12】 により、音像位置ベクトルr(t)の終点で呈示軌道の接
    線の方向を向いた音像速度ベクトルv(t)を定義し、 前記音像位置ベクトルr(t)と音像速度ベクトルv(t)と
    のベクトル外積により単位質量をもつ質点のアナロジー
    である音像運動量ベクトル、 【数13】 を定義するとき、 前記音像運動量ベクトルの大きさ、 【数14】 又は前記音像運動量ベクトルの向き、 【数15】 のうちの少なくとも一方が一定値をとり、残りのものが
    滑らかに変化するように、 【数16】 で表わされるベクトル関数を用いることを特徴とする立
    体音像呈示装置。
  16. 【請求項16】 前記立体音像生成手段は、前記頭部伝
    達関数を決定するに際して、 空間内における、警報音の呈示音像の移動軌道上の位置
    を音像位置ベクトルr(t)で定義し、 被警報者の耳孔位置に相当する位置を通る高さの基準水
    平面Soへの前記音像位置ベクトルr(t)の正射影ベクト
    ルをs(t)で定義し、 音像の呈示開始時刻taにおける正射影ベクトルs(t)の
    終点をA、音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcに
    おける正射影ベクトルs(t)の終点をC、音像の呈示終
    了時刻tbにおける正射影ベクトルs(t)の終点をBとす
    るとき、直線ABをx軸に、Cからこのx軸に下ろした
    垂線をz軸に、x軸とz軸との交点を原点Oに、この原
    点Oで前記基準面Soの上方を正方向に持つ垂線をy軸に
    とることにより、 前記音像位置ベクトル関数 【数17】 と、前記音像速度ベクトル関数 【数18】 と、前記音像運動量ベクトル関数 【数19】 との極座標系表示と3次元デカルト直交座標系表示との
    相互変換を行うに際して、前記音像位置ベクトルr(t)
    の絶対値を 【数20】 と、前記音像位置ベクトルと前記z軸とのなす角をθ
    (t)と、前記音像位置ベクトルのx−y平面への正射影
    ベクトルを 【数21】 と、前記音像位置ベクトルのx−y平面への正射影ベク
    トルの長さを 【数22】 と、この正射影ベクトルθ(t)とx軸の正方向とのなす
    角を 【数23】 とそれぞれ定義することにより、前記極座標と直交座標
    との関係を、 【数24】 となる変換式で与え、これらを用いて、前記極座標系で
    の表示の音像位置ベクトル 【数25】 と、極座標系での表示の音像速度ベクトル 【数26】 と、極座標系での表示の音像運動量ベクトル 【数27】 とを導出するための座標変換を行うことを特徴とする請
    求項10〜15のいずれかに記載の立体音像提示装置。
  17. 【請求項17】 前記立体音像生成手段は、前記頭部伝
    達関数を決定するに際して、前記音像位置ベクトルのx
    −y平面への正射影ベクトルの長さ 【数28】 の時間変化を表す関数を、時刻tbで最小値をとるような
    楕円関数、三角関数又は任意の多項式関数で表わされる
    関数で定義し、 前記音像速度ベクトルの大きさである音像速さ 【数29】 を、時刻tbで最大値をとるような楕円関数、三角関数又
    は任意の多項式関数で表わされる関数で定義し、これら
    を用いて前記音像運動量ベクトル関数を生成することを
    特徴とする請求項16に記載の立体音像呈示装置。
  18. 【請求項18】 右後側方警報の呈示のために、前記直
    線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向を
    とり、前記原点Oを前記被警報者の右手方向の、被警報
    者の頭部中心が、z=−zc≦0で、かつz軸に乗る位
    置に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終点が、音
    像の呈示開始時刻taでは被警報者の右後方を、音像が呈
    示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者の右上方
    を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の右前方に位置
    するように設定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)
    と前記z軸とのなす角θ(t)を、0≦θ(t)<π/2の範
    囲の値をとるようにしたことを特徴とする請求項16に
    記載の立体音像呈示装置。
  19. 【請求項19】 左後側方警報の呈示のために、前記直
    線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向を
    とり、前記原点Oを前記被警報者の左手方向の、被警報
    者の頭部中心が、z=zc≧0で、かつz軸に乗る位置
    に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像
    の呈示開始時刻taでは被警報者の左後方を、音像が呈示
    軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者の左上方
    を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の左前方に位置
    するように設定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)
    と前記z軸とのなす角θ(t)を、π/2<θ(t)≦πの範
    囲の値をとるようにしたことを特徴とする請求項16に
    記載の立体音像呈示装置。
  20. 【請求項20】 右前側方警報の呈示のために、前記直
    線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向を
    とり、前記原点Oを前記被警報者の右手方向の、被警報
    者の頭部中心が、z=−zc≦0で、かつz軸に乗る位
    置に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終点が、音
    像の呈示開始時刻taでは被警報者の右前方を、音像が呈
    示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者の右上方
    を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の右後方に位置
    するように設定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)
    と前記z軸とのなす角θ(t)を、0≦θ(t)<π/2の範
    囲の値をとるようにしたことを特徴とする請求項16に
    記載の立体音像呈示装置。
  21. 【請求項21】 左前側方警報の呈示のために、前記直
    線ABの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向を
    とり、前記原点Oを前記被警報者の左手方向の、被警報
    者の頭部中心が、z=zc≧0で、かつz軸に乗る位置
    に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像
    の呈示開始時刻taでは被警報者の左前方を、音像が呈示
    軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者の左上方
    を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の左後方に位置
    するように設定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)
    と前記z軸とのなす角θ(t)を、π/2<θ(t)≦πの範
    囲の値をとるようにしたことを特徴とする請求項16に
    記載の立体音像呈示装置。
  22. 【請求項22】 前方警報の呈示のために、前記直線A
    Bの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向をと
    り、前記原点Oを前記被警報者の右手方向の、被警報者
    の頭部中心が、z=−zc≦0で、かつz軸に乗る位置
    に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像
    の呈示開始時刻taでは被警報者の右前方を、音像が呈示
    軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者の右上方
    を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の右後方に位置
    するように設定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)
    と前記z軸とのなす角θ(t)を、0≦θ(t)<π/2の範
    囲の値をとるように設定し、 これと同時に、前記原点Oを前記被警報者の左手方向
    の、被警報者の頭部中心が、z=zc≧0で、かつz軸
    に乗る位置に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終
    点が、音像の呈示開始時刻taでは被警報者の左前方を、
    音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者
    の左上方を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の左後
    方に位置するように設定し、かつ、当該音像位置ベクト
    ルr(t)と前記z軸とのなす角θ(t)を、π/2<θ(t)
    ≦πの範囲の値をとるように設定し、 これらの立体音像を同期的に呈示することを特徴とする
    請求項16に記載の立体音像呈示装置。
  23. 【請求項23】 後方警報の呈示のために、前記直線A
    Bの被警報者の前方に向かう方向にx軸の正方向をと
    り、前記原点Oを前記被警報者の左手方向の、被警報者
    の頭部中心が、z=zc≧0で、かつz軸に乗る位置に
    設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の終点が、音像の
    呈示開始時刻taでは被警報者の左後方を、音像が呈示軌
    道の最高点を通過する時刻tcでは被警報者の左上方を、
    音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の左前方に位置する
    ように設定し、かつ、当該音像位置ベクトルr(t)と前
    記z軸とのなす角θ(t)を、π/2<θ(t)≦πの範囲の
    値をとるように設定し、 これと同時に、前記原点Oを前記被警報者の右手方向
    の、被警報者の頭部中心が、z=−zc≦0で、かつz
    軸に乗る位置に設定し、前記音像位置ベクトルr(t)の
    終点が、音像の呈示開始時刻taでは被警報者の右前方
    を、音像が呈示軌道の最高点を通過する時刻tcでは被警
    報者の右上方を、音像の呈示終了時刻tbでは被警報者の
    右後方に位置するように設定し、かつ、当該音像位置ベ
    クトルr(t)と前記z軸とのなす角θ(t)を、0≦θ(t)
    <π/2の範囲の値をとるように設定し、 これらの立体音像を同期的に呈示することを特徴とする
    請求項16に記載の立体音像呈示装置。
JP10203882A 1998-07-17 1998-07-17 立体音像呈示装置及び立体音像呈示方法 Pending JP2000036998A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10203882A JP2000036998A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 立体音像呈示装置及び立体音像呈示方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10203882A JP2000036998A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 立体音像呈示装置及び立体音像呈示方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000036998A true JP2000036998A (ja) 2000-02-02

Family

ID=16481293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10203882A Pending JP2000036998A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 立体音像呈示装置及び立体音像呈示方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000036998A (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003023699A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Saibuaasu:Kk 空間情報聴覚化装置および空間情報聴覚化方法
JP2003299199A (ja) * 2002-01-31 2003-10-17 Denso Corp 音響出力装置
JP2005329754A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Nissan Motor Co Ltd 運転者知覚制御装置
JP2006005868A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Denso Corp 車両用報知音出力装置及びプログラム
JP2007006117A (ja) * 2005-06-23 2007-01-11 Pioneer Electronic Corp 報知制御装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、および、移動支援装置
JP2007328603A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Toyota Motor Corp 車両用警告装置
JP2008080939A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Clarion Co Ltd 接近物体警報装置
JP2009042843A (ja) * 2007-08-06 2009-02-26 Nissan Motor Co Ltd 警報装置およびその方法
JP2009206691A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Sony Corp 頭部伝達関数畳み込み方法および頭部伝達関数畳み込み装置
JP2009296258A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Nissan Motor Co Ltd 音響警報装置
JP2009301123A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の運転支援装置
JP2010122997A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Toyota Motor Corp 運転支援装置
JP2010187401A (ja) * 2010-04-26 2010-08-26 Sony Corp 頭部伝達関数畳み込み方法および頭部伝達関数畳み込み装置
JP2012146316A (ja) * 2012-03-01 2012-08-02 Nissan Motor Co Ltd 警報装置およびその方法
US8520857B2 (en) 2008-02-15 2013-08-27 Sony Corporation Head-related transfer function measurement method, head-related transfer function convolution method, and head-related transfer function convolution device
US8831231B2 (en) 2010-05-20 2014-09-09 Sony Corporation Audio signal processing device and audio signal processing method
US8873761B2 (en) 2009-06-23 2014-10-28 Sony Corporation Audio signal processing device and audio signal processing method
US9232336B2 (en) 2010-06-14 2016-01-05 Sony Corporation Head related transfer function generation apparatus, head related transfer function generation method, and sound signal processing apparatus
JP2016125853A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 株式会社東芝 ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003023699A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Saibuaasu:Kk 空間情報聴覚化装置および空間情報聴覚化方法
JP2003299199A (ja) * 2002-01-31 2003-10-17 Denso Corp 音響出力装置
US7092531B2 (en) 2002-01-31 2006-08-15 Denso Corporation Sound output apparatus for an automotive vehicle
JP2005329754A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Nissan Motor Co Ltd 運転者知覚制御装置
JP4547985B2 (ja) * 2004-05-18 2010-09-22 日産自動車株式会社 運転者知覚制御装置
JP2006005868A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Denso Corp 車両用報知音出力装置及びプログラム
JP2007006117A (ja) * 2005-06-23 2007-01-11 Pioneer Electronic Corp 報知制御装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、および、移動支援装置
JP2007328603A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Toyota Motor Corp 車両用警告装置
JP2008080939A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Clarion Co Ltd 接近物体警報装置
JP2009042843A (ja) * 2007-08-06 2009-02-26 Nissan Motor Co Ltd 警報装置およびその方法
US8520857B2 (en) 2008-02-15 2013-08-27 Sony Corporation Head-related transfer function measurement method, head-related transfer function convolution method, and head-related transfer function convolution device
JP2009206691A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Sony Corp 頭部伝達関数畳み込み方法および頭部伝達関数畳み込み装置
US9432793B2 (en) 2008-02-27 2016-08-30 Sony Corporation Head-related transfer function convolution method and head-related transfer function convolution device
US8503682B2 (en) 2008-02-27 2013-08-06 Sony Corporation Head-related transfer function convolution method and head-related transfer function convolution device
JP2009296258A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Nissan Motor Co Ltd 音響警報装置
JP2009301123A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の運転支援装置
JP2010122997A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Toyota Motor Corp 運転支援装置
US8873761B2 (en) 2009-06-23 2014-10-28 Sony Corporation Audio signal processing device and audio signal processing method
JP2010187401A (ja) * 2010-04-26 2010-08-26 Sony Corp 頭部伝達関数畳み込み方法および頭部伝達関数畳み込み装置
US8831231B2 (en) 2010-05-20 2014-09-09 Sony Corporation Audio signal processing device and audio signal processing method
US9232336B2 (en) 2010-06-14 2016-01-05 Sony Corporation Head related transfer function generation apparatus, head related transfer function generation method, and sound signal processing apparatus
JP2012146316A (ja) * 2012-03-01 2012-08-02 Nissan Motor Co Ltd 警報装置およびその方法
JP2016125853A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 株式会社東芝 ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000036998A (ja) 立体音像呈示装置及び立体音像呈示方法
US5979586A (en) Vehicle collision warning system
US6937165B2 (en) Virtual rumble strip
CN107852251A (zh) 增强音频强化感知系统
JP2006190193A (ja) 車両用警報装置
JP2007328603A (ja) 車両用警告装置
US20100183159A1 (en) Method and System for Spatialization of Sound by Dynamic Movement of the Source
US20080094254A1 (en) Pedestrian warning system
JP6928825B2 (ja) 居眠り防止装置、居眠り防止方法、およびプログラム
JPH0971198A (ja) 障害物確認装置
Withington Localisable alarms
CN107004364A (zh) 防撞系统以及防撞方法
JP2009015787A (ja) 移動体接近認知装置
CN113016016A (zh) 信息提示控制装置、信息提示装置和信息提示控制方法、以及程序和记录介质
JP2002133596A (ja) 車載外界認識装置
JP2000149167A (ja) 警報装置
CN110310514A (zh) 对听力受损的驾驶员的支持
JP2008129734A (ja) 立体音像警報装置
US10889238B2 (en) Method for providing a spatially perceptible acoustic signal for a rider of a two-wheeled vehicle
WO2019093225A1 (ja) 情報提示システム、移動体、情報提示方法及びプログラム
Bellotti et al. Using 3d sound to improve the effectiveness of the advanced driver assistance systems
JP5853442B2 (ja) 警報音生成装置
JP4089651B2 (ja) 信号生成装置及び機械装置
JP6631545B2 (ja) 依存度推定装置
JP2006160160A (ja) 運転環境音調整装置