JP2000036388A - 光学的素子および有機elディスプレイ - Google Patents

光学的素子および有機elディスプレイ

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JP2000036388A
JP2000036388A JP10204575A JP20457598A JP2000036388A JP 2000036388 A JP2000036388 A JP 2000036388A JP 10204575 A JP10204575 A JP 10204575A JP 20457598 A JP20457598 A JP 20457598A JP 2000036388 A JP2000036388 A JP 2000036388A
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organic
electrode
display
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organic layer
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JP10204575A
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English (en)
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Takayuki Hirano
貴之 平野
Tatsuya Sasaoka
龍哉 笹岡
Mitsunobu Sekiya
光信 関谷
Naoki Sano
直樹 佐野
Tetsuo Nakayama
徹生 中山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/17Passive-matrix OLED displays
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/30Devices specially adapted for multicolour light emission
    • H10K59/35Devices specially adapted for multicolour light emission comprising red-green-blue [RGB] subpixels

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査側の電極の抵抗を小さし、しかも有機層
で発光した光の有効活用率を高めた光学的素子および有
機ELディスプレイの提供が望まれている。 【解決手段】 透明基板21上に、透明導電材料からな
る第1の電極22と、少なくとも有機発光材料からなる
層を有した有機層25と、金属あるいは合金からなる第
2の電極26とがこの順に形成された光学素子であり、
有機層25は島状に独立した状態で複数設けられてい
る。また、透明基板21上に、透明導電材料からなるス
トライプ状の第1の電極22…と、少なくとも有機発光
材料からなる層を有した有機層25と、金属あるいは合
金からなるストライプ状の第2の電極26…とがこの順
に形成された有機ELディスプレイ20であり、第1の
電極22…と第2の電極26…とが互いに略直交して配
置され、有機層25は第1の電極22と第2の電極26
との交差する位置にそれぞれ島状に独立して設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機発光層を有し
てなる光学的素子と、有機電界発光素子を備えてなる有
機EL(Electroluminescence )ディスプレイに関す
る。
【0002】
【従来の技術】有機電界発光素子(以下、有機EL素子
と称する)から構成された多数の画素を備えてなる有機
ELディスプレイは、有機EL素子に電圧が印加されて
その陰極から電子が、陽極から正孔がそれぞれ有機発光
層に注入され、この有機発光層中で電子−正孔の再結合
が起こることにより発光が生じる。
【0003】このような有機ELディスプレイに備えら
れる有機EL素子としては、例えば図9に示すシングル
ヘテロ型有機EL素子がある。この有機EL素子は、ガ
ラス基板等の透明基板1上にITO(Indium tin oxid
e)等の透明導電膜からなる陽極2が設けられ、その上
に正孔輸送層3および発光層4からなる有機層5、アル
ミニウム等からなる陰極6がこの順に設けられることに
より、構成されたものである。
【0004】そして、このような構成のもとに有機EL
素子は、陽極2に正の電圧、陰極6に負の電圧が印加さ
れると、陽極2から注入された正孔が正孔輸送層3を経
て発光層4に、また陰極6から注入された電子が発光層
4にそれぞれ到達し、発光層4内で電子−正孔の再結合
が生じる。このとき、所定の波長を持った光が発生し、
図9中矢印で示すように透明基板1側から外に出射す
る。
【0005】したがって、この有機EL素子を例えばマ
トリックス状に多数配列することにより、前述したよう
に有機ELディスプレイが形成されるのである。図10
に、このような従来の有機ELディスプレイの一例を示
す。図10に示した有機ELディスプレイは、透明基板
7上にストライプ状(帯状)の透明電極8が複数設けら
れ、その上に正孔輸送層と発光層とが積層されてなるシ
ート状の有機層9が設けられ、さらに透明電極8と直交
するようにしてストライプ状(帯状)の陰極10が複数
設けられて構成されたもので、透明電極8と陰極5とが
交差する位置に有機EL素子が形成された構成となって
いる。
【0006】図11は、従来の有機ELディスプレイの
他の例を示す図である。図11に示した有機ELディス
プレイは、透明基板7上にストライプ状の透明電極8…
が陽極として設けられ、その上に正孔輸送層と発光層と
からなるストライプ状の有機層11a、11b、11c
…が透明電極8と直交した状態に設けられ、さらにこれ
ら有機層11a、11b、11c…上にそれぞれ該有機
層11a(11b、11c)と略同寸法のストライプ状
の陰極12が設けられた構成となっている。ここで、前
記有機層11a、11b、11cは、それぞれ赤
(R)、緑(G)、青(B)のうちの一つに対応する発
光特性を有しており、これによって有機ELディスプレ
イはフルカラーまたはマルチカラーのディスプレイとな
っている。
【0007】図11に示したカラー有機ELディスプレ
イによる画像表示を説明すると、このカラー有機ELデ
ィスプレイでは、図12に示すように透明電極8に走査
回路13が接続され、陰極12に輝度信号回路14が接
続される。そして、走査回路13および輝度信号回路1
4によって透明電極8と陰極12との交差位置における
有機層11a〜11cに時系列に信号電圧が印加される
ことにより、有機層11a〜11cがそれぞれに発光す
るようになっている。したがって、このような制御によ
って有機ELディスプレイは、画像再生装置としても機
能するものとなっているのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記有
機ELディスプレイには以下に述べる不都合がある。前
記有機ELディスプレイを例えば単純マトリックス方式
で駆動する場合、走査線の数が100本あるとすると、
十分な輝度を確保するためには1A/cm2程度の電流
を流す必要がある。するとこの場合、ディスプレイのサ
イズによっても異なるものの、走査回路13側の透明電
極8には0.5〜1A程度の電流が瞬間的に流れてしま
う。
【0009】しかして、透明電極8として通常用いられ
るITOはアルミニウム等の金属やその合金に比べ抵抗
値が100倍程度と大きく、したがって前述したように
0.5〜1A程度の大きな電流が流れると該透明電極8
中での電圧降下が大きくなる。そして、このように透明
電極8中で大きな電圧降下が生じると、有機ELディス
プレイ中の各々の有機EL素子に印加される電圧が不均
一になり、有機ELディスプレイはその表示性能が著し
く低下してしまう。
【0010】すなわち、単純マトリックス方式で駆動し
た場合、ディスプレイサイズにもよるものの、その駆動
原理から走査側の電極に流れる電流が、輝度信号側の電
極に流れる電流の100〜1000倍以上になる。とこ
ろが、前記有機ELディスプレイでは抵抗の高い透明電
極8に大電流が流れるため、この透明電極8を構成する
透明導電膜中にて大きな電圧降下が起こり、各画素を構
成する有機層11a、11b、11cにかかる電圧が不
均一になり、これによって表示性能が低下し、さらに透
明電極8中での消費電力が大となってしまうのである。
【0011】なお、図11に示したカラー有機ELディ
スプレイでは、ストライプ状に形成された陰極12の長
さ方向に沿ってその下面全体に亘って有機層11a、1
1b、11c…が形成されており、このような構造のた
め、R、G、B各色毎に必要な輝度信号を陰極12から
与えなければならない。したがって、陰極12に輝度信
号回路14を接続し、透明電極8に走査回路13を接続
しなければならないのである。
【0012】また、前述したように透明電極8中で消費
される電力が大きくなるため、有機ELディスプレイ全
体における低消費電力化が損なわれている。したがっ
て、低消費電力の有機ELディスプレイを得るために
は、走査側の電極の抵抗を下げ、電圧降下を少なくする
必要があるのである。走査側電極の抵抗を下げる対策と
して、透明電極に金属配線を併設する技術が特開平5−
307997号公報に開示されている。この技術によれ
ば、透明電極と有機層の間の一部に低抵抗である金属を
設け、走査電極の低抵抗化を図っている。
【0013】しかしながら、このような技術によって十
分な低抵抗化を行うためには、透明電極に併設する金属
配線の面積をできるだけ大きくする必要があるが、この
ように金属配線の面積を大きくすると、これが発光部分
となる有機層11a(11b、11c)を覆ってしま
い、結果として有機EL素子の発光面積を小さくし、発
光効率を低下させてしまう。また、金属の膜厚を大きく
することによって低抵抗化を行うことも考えられるが、
その場合には、陽極−陰極間の短絡や有機層の膜厚ムラ
を引き起こすおそれが生じてしまう。
【0014】さらに、前記従来の有機ELディスプレイ
では、有機層5(11)が全面に形成され、あるいは陰
極12の長さ方向に沿って連続して形成されているが、
有機層5(11)は光導波性を有しているため、有機層
5(11)中で発生した光の一部が図13中矢印で示す
ように有機層5(11)を伝わって透明基板7に対し横
方向に導波する。すると、その一部は導波中に減衰し、
残部は周辺の画素から放出されて損失されてしまう。
【0015】すなわち、有機層5(11)中で発光した
光は、全て透明電極8および透明基板7を透過して有機
ELディスプレイの外側に出射され、表示光として活用
されるのが望ましいものの、従来の有機ELディスプレ
イの構造では、有機層5(11)中で発光した光の一部
は表示光として活用されておらず、これにより光の利用
効率が低下して輝度が低いものとなっているのである。
【0016】また、有機層5(11)を伝わって透明基
板7に対し横方向に導波した光の一部が、周辺の画素を
構成する有機層5(11)から放出されて透明基板7の
外側に出射されることにより、本来そこで発生した光が
干渉をうけてクロストークが引き起こされ、色再現性が
低下してしまうおそれもある。したがって、このように
従来の有機ELディスプレイでは十分な輝度および色再
現性を得ることが難しくなっており、良好な表示性能を
得るためには、有機層を伝う光の導波を防止する必要が
あるのである。
【0017】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、走査側の電極の抵抗を小
さくすることができ、しかも有機層で発光した光の有効
活用率を高めた光学的素子を提供するとともに、これを
用いた有機ELディスプレイを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の光学的素子で
は、透明基板上に、透明導電材料からなる第1の電極
と、少なくとも有機発光材料からなる層を有した有機層
と、金属あるいは合金からなる第2の電極とをこの順に
形成し、前記有機層を、島状に独立した状態で複数設け
たことを前記課題の解決手段とした。
【0019】この光学的素子によれば、有機層を島状に
独立した状態で複数設けたので、有機層と陰極および陽
極の配置、結合が任意に行え、これにより有機EL素子
からなる画素および該素子の構成要素となる電極の選択
配置が任意になる。したがって、より大きな電流の流れ
る走査側の電極に抵抗の小さい金属あるいは合金からな
る第2の電極を用いることが可能となる。
【0020】本発明の有機ELディスプレイでは、透明
基板上に、透明導電材料からなるストライプ状の第1の
電極複数と、少なくとも有機発光材料からなる層を有し
た有機層と、金属あるいは合金からなるストライプ状の
第2の電極複数とをこの順に形成し、前記第1の電極と
第2の電極とを互いに略直交して配置し、前記有機層
を、第1の電極と第2の電極との交差する位置にそれぞ
れ島状に独立して設けたことを前記課題の解決手段とし
た。
【0021】この有機ELディスプレイによれば、有機
層を島状に独立した状態で複数設けたので、有機層と陰
極および陽極の配置、結合が任意に行え、これにより有
機EL素子からなる画素および該素子の構成要素となる
電極の選択配置が任意になる。したがって、例えばカラ
ーの有機ELディスプレイの場合、より電流の流れる走
査側の電極に抵抗の小さい金属あるいは合金からなる第
2の電極を用いることが可能となる。
【0022】また、赤(R)、緑(G)、青(B)の各
色の配置を、例えばデルタ配列などにすることも可能に
なる。さらに、第1の電極と第2の電極とがそれぞれス
トライプ状に形成されるとともにこれらが互いに略直交
して配置され、これらの交差する位置に前記有機層が島
状に独立して設けられているので、該有機層の上面側を
第2の電極で覆った状態に形成すれば、有機層で発生し
た光を他の有機層に導波させることなく、表示光として
透明基板側から効率的に取り出すことが可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態例により
詳しく説明する。図1(a)、(b)は本発明における
有機ELディスプレイの一実施形態例の概略構成を示す
図であり、図1(a)、(b)中符号20は有機ELデ
ィスプレイ、21はガラス等の光透過性材料からなる透
明基板である。
【0024】この有機ELディスプレイ20において透
明基板21上には、図1(b)に示すように透明導電材
料、本例ではITOからなるストライプ状の第1の電極
22が複数並列して形成され、またこれら第1の電極2
2…を覆うようにしてポリイミドからなる絶縁層23が
形成されている。絶縁層23には、前記第1の電極22
…の直上において、該第1の電極22の表面を外側に臨
ませる長方形状の開口24が多数ドット状に形成配置さ
れている。
【0025】また、第1の電極22…上には、前記絶縁
層23の開口24内から絶縁層23上にかけて有機層2
5a、25b、25c…が設けられている。これら有機
層25a、25b、25c…は、開口24を介して第1
の電極22に通じ、すなわち第1の電極22に接続した
もので、図1(a)に示すように平面視した状態で前記
開口24より大きな長方形状に形成されたものである。
また、これら有機層25a、25b、25c…は、いず
れも島状に独立して形成されたものであり、前記開口2
4…のそれぞれに対応して形成配置されたものである。
【0026】また、これら有機層25a、25b、25
c…は、それぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)のうち
のいずれかの色に対応した有機発光材料からなる発光層
を有し、さらに正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック
層などを有してこれらが積層されて形成されたものであ
る。なお、本例においては、有機層25aの発光層は赤
色(R)に、有機層25bの発光層は緑色(G)に、有
機層25cの発光層は青色(B)にそれぞれ対応したも
のとなっている。
【0027】また、透明基板20上には、絶縁層23上
にストライプ状の第2の電極26が複数並列して形成さ
れ、かつ前記第1の電極22…と略直交した状態に配置
されている。これら第2の電極26…は、遮光性を有す
る金属あるいは合金からなる低抵抗のもので、本例では
アルミニウム製となっている。また、これら第2の電極
26…は、第1の電極22…の上に配置された有機層2
5a、25b、25c…の上面側を覆って形成されたも
のであり、したがって有機層25a、25b、25c…
は、それぞれ第1の電極22と第2の電極26とが交差
する位置に独立して配置されたものとなっている。
【0028】ここで、有機層25a、25b、25c…
の上面側を覆う第2の電極26…は、本例では図1
(b)に示したように有機層25a、25b、25c…
の上面だけでなく絶縁層23上に露出する側面をも覆っ
て形成されており、これによって後述するように有機層
25a(25b、25c)で発光した際、その光が上面
や側面から外側に伝わることなく、その下面から透明電
極である第1の電極22を通って透明基板21に伝わ
り、さらにその外側に出射されるようになっている。
【0029】このような構成の有機ELディスプレイ2
0を形成するには、まず、図2(a)に示すようにガラ
スからなる透明基板21を用意する。続いて、この透明
基板21上に、光透過性に優れかつ良好な導電性を有す
る透明導電材料、本例ではITOをスパッタ法等の物理
的成膜法によって成膜し、さらに公知のリソグラフィー
技術およびエッチング技術を用い、図2(b)に示すよ
うにストライプ状の第1の電極22…を形成する。な
お、これら第1の電極22…の寸法については、本例で
は厚さを200nm、幅を140μmとした。
【0030】次に、これら第1の電極22…を覆った状
態で透明基板21上に絶縁材料、本例ではポリイミドを
スピンコート法によって厚さ1μm程度に塗布し、続い
て、公知のリソグラフィー技術を用いて図2(c)に示
すように第1の電極22…上に開口24…を形成し、絶
縁層23を得る。ここで、開口24については、本例で
は縦290μm、横80μmの長方形状とした。なお、
絶縁層23としてポリイミドを用いたのは、良好な絶縁
性を持つとともに、下地との密着性も良いからである
が、このような性質を有する絶縁材料であれば、他の材
料を用いてもよいのはもちろんである。
【0031】次いで、長方形の開口を複数配列してなる
蒸着マスクを用い、真空蒸着法によって図2(d)に示
すように開口24…内およびその周辺の絶縁膜23上に
赤色(R)の有機層25aを形成する。続いて、図2
(e)に示すように有機層25aの形成と同様にして緑
色(G)の有機層25b、青色(B)の有機層25cを
順次形成する。
【0032】なお、これら有機層25a、25b、25
c…の形成については、各色毎に対応する蒸着マスクを
それぞれに交換して用い、あるいは同じ蒸着マスクを移
動して用い、蒸着を行うようにする。したがって、得ら
れる有機層25a、25b、25c…は個々に独立した
平面視長方形状のものに堆積形成される。本例では縦3
20μm、横110μmの長方形状のものを得た。ま
た、本例においては有機層25a、25b、25c…に
ついてその厚さを、赤色の有機層25aが150nm、
緑色の有機層25bが100nm、青色の有機層25c
が200nmとなるように各色毎に異なって形成した。
【0033】次いで、ストライプ状の開口を有する蒸着
マスクを用い、スパッタ法や蒸着法等の物理的成膜法に
よって図2(f)に示すようにストライプ状の第2の電
極26…を、第1の電極22に略直交し、かつ図1
(a)に示したように有機層25a、25b、25cを
覆った状態に形成する。本例では、厚さ300nm、幅
440μmのストライプ状でアルミニウム製の第2の電
極26…を得た。その後、第2の電極26…を覆って絶
縁層(図示略)等を形成し、フルカラーの有機ELディ
スプレイ20を得る。なお、前記有機層25a、25
b、25c…や第2の電極26…の形成法としては、蒸
着マスク法に代えてその他のパターニング法、例えばリ
ソグラフィー技術およびエッチング技術による方法など
を用いてもよい。
【0034】このような有機ELディスプレイ20にあ
っては、有機層25a、25b、25cを島状に独立し
て形成したので、これを単純マトリックス方式で駆動す
る場合、図3に示すように第1の電極22…側に輝度信
号回路14を接続し、第2の電極26…側に走査回路1
3に接続することができる。したがって、図3に示した
ように各電極に輝度信号回路14、走査回路13を接続
して単純マトリックス方式で駆動すると、透明電極であ
る第1の電極22中での電圧降下を小さくすることがで
き、これにより各画素を構成する有機層25a、25
b、25c…に印加される電圧をほぼ均一化して発光輝
度を均一にすることができる。また、第1の電極22中
で消費される電力も無視できるほどに小さくすることが
でき、したがって消費電力を低減することもできる。
【0035】また、前記有機ELディスプレイ20で
は、有機層25a、25b、25cを島状に独立して形
成しているので、有機層25a、25b、25cの配置
が任意であり、したがって各有機層25a(25b、2
5c)から構成される単位画素についてもその配置を任
意にすることができ、したがって、赤色(R)、緑色
(G)、青(B)の各色に対応する画素を図4に示すよ
うにデルタ状に配列することもできる。
【0036】また、前記有機ELディスプレイ20で
は、有機層25a、25b、25c…を島状に独立して
形成するとともに、第2の電極26…によってこれら有
機層25a、25b、25c…の上面側、すなわちその
上面および側面を覆っているので、図5中矢印で示すよ
うに、有機層25b(25a、25c)で発光した際、
その光を上面や側面から外側に伝えることなく反射し、
結果としてほとんど全ての光を下面から透明電極である
第1の電極22を通して透明基板21に伝え、さらにそ
の外側に出射するようになる。したがって、有機層25
a、25b、25c…で発光した光を有効に活用するこ
とができ、これにより高輝度で優れた色再現性を持つ表
示を行うことができる。ここで、このような効果は、カ
ラー有機デスプレイだけでなく、モノクロ有機ELディ
スプレイにおいても同様に得られる。
【0037】なお、前記実施形態例では第2の電極26
…を全体に亘って同一幅のストライプ状に形成したが、
本発明はこれに限定されることなく、他に例えば、図6
に示すように部分的に幅を狭くしたストライプ状の第2
の電極27…としてもよい。ただし、この場合にも、該
第2の電極27…によって有機層25a〜25cの上面
側を覆えるような平面視形状のものとするのが望まし
い。
【0038】また、前記実施形態例では有機層25a、
25b、25c…の上に直接第2の電極26…を設けた
が、図7に示すように有機層25a、25b、25c…
の上にこれの上面形状とほぼ同一の大きさの金属膜28
を設け、その上に第2の電極26…を設けるようにして
もよく、さらには、図8に示すように有機層25a、2
5b、25c…の上にちょうどこれの上面と側面とを覆
う形状の金属膜29を設け、その上に第2の電極26…
を設けるようにしてもよい。さらに、前記金属膜28や
金属膜29を第2の電極として機能させてもよく、その
場合にこれら金属膜28、29の上に形成する電極は該
金属膜28、29に通電するための配線となる。この配
線については、その形状・寸法は任意であり、もちろん
有機層25a(25b、25c)の大きさより小さくし
てもよい。
【0039】また、本発明においては、絶縁層23の開
口24および有機積層体25a、25b、25cについ
ても、その寸法・形状は前記実施形態例に限定されるこ
となく任意であり、もちろん個々の開口24や有機積層
体25a、25b、25cについて、その形成位置や色
に応じて大きさや形状を変えてもよい。
【0040】また、前記実施形態例では、本発明の有機
ELディスプレイをカラー有機ELディスプレイに適用
した場合の例について説明したが、本発明はモノクロ有
機ELディスプレイにも適用可能であり、さらに、単純
マトリックス駆動方式の有機ELディスプレイでなく、
TFT駆動などによるアクティブマトリクス方式の有機
ELディスプレイにも適用可能である。
【0041】また、前記実施形態例では、本発明の有機
ELディスプレイを例にしたが、本発明の光学的素子と
して、例えば、文字盤などの光源として利用することも
可能であり、その場合にこの光学的素子をマトリックス
状にする必要はない。また、色度を調整するためのフィ
ルタや光通信機器などの自発光学的素子に適用すること
もでき、さらには、入射光を電気信号に変換する場合の
応用として、撮像素子などに適用することもできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光学的素子
は、有機層を島状に独立した状態で複数設けたものであ
るから、有機層と陰極および陽極の配置、結合を任意に
行うことができ、これにより有機EL素子からなる画素
および該素子の構成要素となる電極の選択配置が任意に
なり、したがってより大きな電流の流れる走査側の電極
に抵抗の小さい金属あるいは合金からなる第2の電極を
用いることができる。
【0043】本発明の有機ELディスプレイは、有機層
を、第1の電極と第2の電極との交差する位置にそれぞ
れ島状に独立した状態で複数設けたものであるから、有
機層と陰極および陽極の配置、結合を任意に行うことが
でき、これにより有機EL素子からなる画素および該素
子の構成要素となる電極の選択配置が任意になり、した
がって例えばカラーの有機ELディスプレイの場合、よ
り電流の流れる走査側の電極に抵抗の小さい金属あるい
は合金からなる第2の電極を用いることができる。
【0044】そして、このようにより電流の流れる走査
側の電極に抵抗の小さい第2の電極を用いれば、抵抗の
大きな透明導電材料からなる第1の電極に大電流が流れ
ないため、電圧降下による画素毎の発光の不均一を最小
限に抑えることができ、表示性能の低下を防止すること
ができる。また、抵抗の大きな第1の電極に大電流が流
れないため、ここで消費される電力も小さくなり、した
がって低消費電力化を図ることができる。
【0045】また、有機層を島状に独立した状態で複数
設けたことによって該有機層と陰極および陽極の配置、
結合を任意に行うことができることから、例えばカラー
有機ELディスプレイにおいては赤(R)、緑(G)、
青(B)に対応するそれぞれの画素を任意に配置するこ
とができ、したがって例えばデルタ配列なども可能にな
る。
【0046】また、第1の電極と第2の電極とがそれぞ
れストライプ状に形成されるとともにこれらが互いに略
直交して配置され、これらの交差する位置に前記有機層
が島状に独立して設けられているので、該有機層の上面
側を第1の電極で覆った状態に形成すれば、有機層で発
生した光を他の有機層に導波させることなく、表示光と
して透明基板側から効率的に取り出すことができる。
【0047】そして、このように有機層で発生した光を
表示光として効率的に取り出させることから、駆動電圧
や駆動電流を下げることができ、これにより高輝度、長
寿命、低消費電力、高信頼性のディスプレイを実現する
ことができる。また、有機層で発生した光が、有機層を
導波して他の画素に到達することがないので、クロスト
ークによる色再現の低下を防止することができ、したが
って色再現性に優れた高性能なディスプレイを実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は本発明の有機ELディスプレ
イの一実施形態例の概略構成を示す図であり、(a)は
要部平面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面図であ
る。
【図2】(a)〜(f)は、図1に示した有機ELディ
スプレイの製造方法を工程順に説明するための要部側断
面図である。
【図3】図1に示した有機ELディスプレイの駆動回路
接続図である。
【図4】本発明の有機ELディスプレイにおける、画素
配置の変形例を示す平面図である。
【図5】図1に示した有機ELディスプレイの作用を説
明するための要部側断面図である。
【図6】本発明の有機ELディスプレイの変形例を示す
平面図である。
【図7】本発明の有機ELディスプレイの変形例を示す
側断面図である。
【図8】本発明の有機ELディスプレイの変形例を示す
側断面図である。
【図9】従来のシングルヘテロ型有機EL素子の概略構
成を示す側断面図である。
【図10】従来の有機ELディスプレイの一例の概略構
成を示す斜視図である。
【図11】従来の有機ELディスプレイの他の例の概略
構成を示す斜視図である。
【図12】図11に示した有機ELディスプレイの、駆
動回路を接続した状態を示す斜視図である。
【図13】従来の有機ELディスプレイの課題を説明す
るための要部側断面図である。
【符号の説明】
20…有機ELディスプレイ、21…透明基板、22…
第1の電極、23…絶縁層、24…開口、25a,25
b,25c…有機層、26,27…第2の電極、28,
29…金属膜
フロントページの続き (72)発明者 関谷 光信 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 佐野 直樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 中山 徹生 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB00 AB02 AB03 AB04 AB05 BA06 CA01 CB01 DA00 DB03 EB00 FA01 5C094 AA08 AA10 AA22 AA25 AA37 BA29 CA19 CA24 DA13 EA05 EB02 FA04 FB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、透明導電材料からなる第
    1の電極と、少なくとも有機発光材料からなる層を有し
    た有機層と、金属あるいは合金からなる第2の電極とが
    この順に形成されてなり、 前記有機層が、島状に独立した状態で複数設けられてな
    ることを特徴とする光学的素子。
  2. 【請求項2】 透明基板上に、透明導電材料からなるス
    トライプ状の第1の電極複数と、少なくとも有機発光材
    料からなる層を有した有機層と、金属あるいは合金から
    なるストライプ状の第2の電極複数とがこの順に形成さ
    れてなり、 前記第1の電極と第2の電極とが互いに略直交して配置
    され、 前記有機層が、第1の電極と第2の電極との交差する位
    置にそれぞれ島状に独立して設けられてなることを特徴
    とする有機ELディスプレイ。
  3. 【請求項3】 前記第1の電極に信号回路が接続され、
    前記第2の電極に走査回路が接続されてなることを特徴
    とする請求項2記載の有機ELディスプレイ。
  4. 【請求項4】 前記第2の電極は前記有機層の上面側を
    覆った状態に形成されてなることを特徴とする請求項2
    記載の有機ELディスプレイ。
  5. 【請求項5】 前記第1の電極と有機層との間に、該第
    1の電極と有機層とを通じさせる開口を有した絶縁層が
    設けられ、 前記開口が、前記有機層の平面視形状より小さな大きさ
    に形成され、該開口が前記有機層で覆われてなることを
    特徴とする請求項2記載の有機ELディスプレイ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002231445A (ja) * 2001-01-31 2002-08-16 Dainippon Printing Co Ltd El素子およびその製造方法

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