JP2000035762A - 塗装色選択色見本表 - Google Patents

塗装色選択色見本表

Info

Publication number
JP2000035762A
JP2000035762A JP10204591A JP20459198A JP2000035762A JP 2000035762 A JP2000035762 A JP 2000035762A JP 10204591 A JP10204591 A JP 10204591A JP 20459198 A JP20459198 A JP 20459198A JP 2000035762 A JP2000035762 A JP 2000035762A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
colors
color sample
hues
sample table
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10204591A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Yoshida
慎悟 吉田
Kazuhiro Noguchi
和裕 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Color Planning Center Kk
Sekisui Jushi Corp
Original Assignee
Color Planning Center Kk
Sekisui Jushi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Color Planning Center Kk, Sekisui Jushi Corp filed Critical Color Planning Center Kk
Priority to JP10204591A priority Critical patent/JP2000035762A/ja
Publication of JP2000035762A publication Critical patent/JP2000035762A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】主として屋外の公共スペースに設置されるスト
リートフアニチュア等の工作物の外装として施される塗
装の塗装色を選択する際において、色彩の選択範囲を細
かく絞り込み、都市景観にマッチした色彩を素早く選択
することのできる塗装色選択色見本表を提供する。 【解決手段】直交座標軸状に複数の色見本2を配列表示
し、前記色見本2は、一方の軸方向にそれぞれ異なる色
相を配列させると共に、前記色相に対応する所定数の異
なるトーンを他方の軸方向に順次配列させる。色見本2
は、色彩とトーンとからなる直交座標軸状、すなわち二
次元平面に配列表示されているので、色彩の選択が容易
となり、また一の色相に対して前後のトーンを比較しつ
つ、顧客の方針に基づいて色彩の選択範囲を細かく絞り
込み、最終的に都市景観にマッチした色彩を決定すれば
よいので、顧客の満足する色彩を細かく選択することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば防護柵や高
欄、シェルター、サイン、照明灯、横断歩道橋、ボラー
ド、モニュメント、ベンチ、公衆トイレ、パーゴラ、東
屋、道路標識、防音壁、その他、主として屋外の公共ス
ペースに設置されるストリートフアニチュア等の工作物
の外装として施される塗装において、その塗装色を選択
する際に用いられる塗装色選択色見本表に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】主として屋外の公共スペースに設置され
るストリートフアニチュア等の工作物には、一般には静
電粉体塗装等の適宜塗装方法により各種塗装が施されて
いる。工作物に塗装を施す目的は、過去においては耐錆
性の向上等、主として耐久性を向上させることに主眼が
あったため、色彩は周囲の環境に関係なく無造作に決め
られていた。しかしながら近年では都市景観の意識の高
まりから、かかるストリートフアニチュア等の工作物に
おいては、外装として施される色彩の重要性が認識さ
れ、工作物が設置される周囲の景観を考慮に入れた色彩
が適宜選択されて施されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】施される塗装色の色彩
を選択する場合は、複数の色見本を配列表示した色見本
表が一般には用いられているが、従来の色見本表は色彩
の異なる色見本を単に無造作に配列表示しただけのもの
であり、一貫性に欠け、配列された色見本の相互の関係
がバラバラであるために、配列された色見本の相互の色
彩を比較しつつ、顧客の方針に基づいて色彩の選択範囲
を細かく絞り込み、最終的に都市景観にマッチした色彩
を決定すると言った作業には不向きであり、満足する色
彩の選択が困難であった。
【0004】また従来の色見本表では都市景観の向上と
言った観点からは、不要な色彩のものが多く含まれ、逆
に都市景観の向上に適合する色彩のものは少なく、特に
都市景観に的を絞った色見本表ではないために、この点
からもおおざっぱに色彩を選択できても、選択範囲をし
ぼりつつ細かく色彩を選択するには、この色見本表では
困難であった。
【0005】なお色彩を選択するには、色相、明度、彩
度の3つの属性の組合わせによって一つの色を表したマ
ンセル表色系やマンセル色度図が用いられる場合がある
が、マンセル表色系では色相、明度、彩度が三次元立体
により表され、また彩度の段階が色相と明度ごとにそれ
ぞれ異なり、この三次元立体は複雑な形となるために、
見にくく、又マンセル色度図は、前記三次元立体により
表される色彩の分布を二次元平面に置き換えて座標化し
たものであるが、色相と明度、色相と彩度との2つの図
からなり、2つの点で1つの色彩を表すこととなるため
に、やはり見にくく、色彩の選択範囲を細かく絞り込
み、最終的に都市景観にマッチした色彩を素早く選択す
るには不向きである。
【0006】そこで上記の如き問題を解消し、主として
屋外の公共スペースに設置されるストリートフアニチュ
ア等の工作物の塗装色を選択する際において、色彩の選
択範囲を細かく絞り込み、都市景観にマッチした色彩を
素早く選択することのできる塗装色選択色見本表を提供
せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは鋭意研究した結果、色彩の持つイメー
ジは、色相に対する明度及び彩度が個別に考慮されてイ
メージされるのではなく、明度と彩度との組合わせから
なるトーンによって一般にはイメージされること、従っ
て1の色相に対してトーンを順次変化させたような配列
とし、色彩を色相とトーンとの二次元平面に置き換えて
表すようにすれば、マンセル色度図のように2つの図の
2つの点であらわすことなく、1つの図で色彩を表すこ
とが出来るようになるので、色彩の選択が容易となり、
また一の色相に対して前後のトーンを比較しつつ、顧客
の方針に基づいて色彩の選択範囲を細かく絞り込み、最
終的に都市景観にマッチした色彩を決定すればよいの
で、顧客の満足する色彩を細かく選択することができる
ようになること等を知得し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわちこの発明に係る塗装色選択色見本
表は、主として屋外の公共スペースに設置されるストリ
ートフアニチュア等の工作物の外装として施される塗装
の塗装色を選択する際に用いられる塗装色選択色見本表
であって、直交座標軸状に複数の色見本が配列表示さ
れ、前記色見本は、一方の軸方向にそれぞれ異なる色相
が配列されると共に、前記色相に対応する所定数の異な
るトーンが他方の軸方向に順次配列されたことを特徴と
するものである。
【0009】本発明によれば、色見本は、一方の軸方向
にそれぞれ異なる色相が配列されると共に、前記色相に
対応する所定数の異なるトーンが他方の軸方向に順次配
列されている。すなわち色見本は、色彩とトーンとから
なる直交座標軸状、すなわち二次元平面に配列表示され
ているので、本発明においては色彩の選択が容易とな
り、また一の色相に対して前後のトーンを比較しつつ、
顧客の方針に基づいて色彩の選択範囲を細かく絞り込
み、最終的に都市景観にマッチした色彩を決定すればよ
いので、顧客の満足する色彩を細かく選択することがで
きる。
【0010】なお都市景観における色彩を考慮する場
合、季節や寿命等によって変動する色彩と、それらに左
右されずに普遍的に存在し続ける色彩とに大別して考慮
する必要がある。すなわち落葉樹の葉等は、短い周期で
色彩が入れ代わり、それ故に季節の移り変わりや、生命
の息吹を感じとることができ、一般的にこれらの色彩
は、背景に対して対比の高い高彩度色であることが多
く、景観のなかでは「図」として認識され、一方、遠く
からみた山並みの穏やかな色彩や木の幹の色彩、土や岩
石等の色彩は、環境による変動が少なく、静的で、低彩
度色を基本とし、花や紅葉を引き立てる「背景」あるい
は「地」としての役割を担っており、人工的な景観要素
の色彩も基本的にはこれと同様に、現れる周期の短い祭
事の色彩やショーケースのなかの商品、自動車、ファッ
ションの色彩等は「図」として、長い周期で存在し続け
る建築物の基調色や、例えば防護柵や高欄、シェルタ
ー、サイン、照明灯、横断歩道橋、ボラード、モニュメ
ント、ベンチ、公衆トイレ、パーゴラ、東屋、道路標
識、防音壁、その他、主として屋外の公共スペースに設
置されるストリートフアニチュア等の工作物の色彩も
「背景」として位置づけられるものである。
【0011】かかる観点から、本発明において配列表示
される色見本の色相を、「背景」として位置づけて各種
色相を検討分析すると、山並みの穏やかな色彩や木の幹
の色彩、土や岩石等の色彩等、すなわち茶系、緑系、青
系のものを選択するのが好ましく、具体的にはマンセル
値において10YR、5Y、5G、5PBの4色相に限
定することにより、特に都市景観に的を絞った色見本表
にすることがてきる。前記マンセル値における色相と
は、R(レッド)、Y(イエロー)、G(グリーン)、
B(ブルー)、P(パープル)の5色相をもとにして、
それらの中間にそれぞれYR、GY、BG、PB、RP
を置いた10色相を基本とし、これらがさらにそれぞれ
10等分され、100色相に分割されたものであり、そ
れぞれの色相には、1〜10の番号がつけられ、5番が
それぞれの色相の代表色となる表記方法である。
【0012】なお前記色相における色相許容幅は、隣接
する色相との境界までが一般には許容される。すなわ
ち、10YRにおいては7.5YR〜2.5Yであり、
5Yでは2.5Y〜7.5Y、5Gでは2.5G〜7.
5G、5PBでは2.5PB〜7.5PBが許容範囲と
するのが好ましい。
【0013】また都市景観に的を絞った色見本表とする
ためには、前記色相におけるトーンは、マンセル値にお
いて明度2.0〜8.0、彩度0.5〜4.0の範囲に
おける明度と彩度との所定の組合わせからなる値である
のが好ましい。すなわちマンセル値における明度とは、
光を100%反射する理想的な白を明度10、光を10
0%吸収する理想的な黒を0とし、その間を10等分し
た11段階で表されるが、明度0及び1では黒くなり過
ぎ、逆に明度9及び10では白くなり過ぎ、それぞれ色
相が明確に現れにくくなる。
【0014】また彩度は鮮やかさを数字で示し、色みの
ない無彩色から、どのくらい隔たっているかということ
で表され、無彩色は0であり、JISの標準色票におけ
る最高彩度は色相によって異なり。赤・黄系は14程
度、青系は8〜10程度となっているが、都市景観に的
を絞った色見本表とするためには、一般的には低彩度で
ある0.5〜4.0の範囲とされ、高彩度のものは除く
のが好ましい。
【0015】前記の如く明度と彩度との組合わせによっ
て所定のトーンが表されるが、配列表示された色見本を
どのようなトーンで配列すればよいかは特に限定される
ものではないが、一の色相に対して前後のトーンを比較
しつつ、顧客の方針に基づいて色彩の選択範囲を細かく
絞り込み、最終的に都市景観にマッチした色彩を決定す
るためには、トーンを順次徐々に変化させて配列するの
が好ましく、さらに、都市景観において使用頻度の高い
と思われるトーンのみを選んで配列するのが好ましい。
具体的には配列表示される色見本のトーンは、明度/彩
度の値が、それぞれ2.0/0.5、2.0/1.0、
2.5/2.0、4.0/1.5、4.0/4.0、
6.0/1.5及び8.0/0.5の値とするのが好ま
しい。
【0016】また本発明においては、前記色見本の光沢
度は50〜90の範囲とするのが好ましい。光沢度とは
表面に光をあてたときの反射の程度をあらわす量で、測
定部分における反射光の強さと、光沢標準板からの反射
光の強さの比で決められ、具体的には、JISにおい
て、屈折率1.567のガラス板表面の光沢度を100
と定めた値である。光沢度が異なることによって、類似
した色相やトーンの色彩であっても、そのイメージが大
きく異なるものであり、光沢度を50〜90の範囲に設
定することにより、つやを抑えた、いわゆる七分つやや
つや消しの穏やかな質感の都市景観にマッチする色彩が
得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照し、具体的に説明する。図1は本発明の実
施の一形態を示す説明図であり、本発明に係る塗装色選
択色見本表1は、直交座標軸状に複数の色見本2が配列
表示されたものであって、前記色見本2は、横軸方向に
それぞれ異なる4個の色相が配列されると共に、前記色
相に対応する7個の異なるトーンが縦軸方向に順次配列
されてなるものである。
【0018】すなわち、色見本2を縦軸方向に見た場合
は、色相が同一でトーンが徐々に異なるように配列され
ており、またこれを横軸方向に見た場合は、トーンが同
一で色相が異なるように配列され、縦軸方向に色相を示
し、横軸方向にトーンを示すようにして、色見本2が整
然と配列表示されているものである。
【0019】そして前記色見本2の4個の色相は、特に
都市景観に的を絞り、マンセル値における10YR、5
Y、5G、5PBの4色相とされ、またトーンにおいて
も、色彩の選択範囲を細かく絞り込み、最終的に都市景
観にマッチした色彩を容易且つ素早く決定できるよう
に、使用頻度の高いと思われるトーンのみが選ばれ、す
なわち明度/彩度の値を、それぞれ2.0/0.5、
2.0/1.0、2.5/2.0、4.0/1.5、
4.0/4.0、6.0/1.5及び8.0/0.5の
値とされ、かかる値のトーンが順次徐々に変化するよう
にして色見本2が配列表示されている。
【0020】なお前記色見本2は、光沢度を50〜90
の範囲に設定し、つやを抑えた、いわゆる七分つややつ
や消しとすることが好ましい。この場合、色彩によって
光沢度のばらつきのないよう、可能な範囲で各色見本2
の光沢度をそろえておくのが好ましい。
【0021】また本発明による色見本表1は、カタログ
等の紙に色見本2が直接印刷されていてもよいし、金属
板や合成樹脂板上に、静電粉体塗装等の実際の塗装が施
されて形成された色見本2が台紙等に貼着されて形成さ
れていてもよい。
【0022】また図1においては、配列表示された色見
本2の左部にトーンの値が記載され、上部には色相名が
記載されているが、色見本2のみが表示され、かかる記
載は無くてもよい。またこのそれぞれの色見本2上に、
適宜この色見本2の色彩を表す記号を印刷し、この記号
によって個々の色見本2を称呼するようにしてもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、色見本は、一方の軸方
向にそれぞれ異なる色相が配列されると共に、前記色相
に対応する所定数の異なるトーンが他方の軸方向に順次
配列され、すなわち色見本は、色彩とトーンとからなる
直交座標軸状、すなわち二次元平面に配列表示されてい
るので、色彩の選択が容易となり、また一の色相に対し
て前後のトーンを比較しつつ、顧客の方針に基づいて色
彩の選択範囲を細かく絞り込み、最終的に都市景観にマ
ッチした色彩を決定すればよいので、顧客の満足する色
彩を細かく選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 塗装色選択色見本表 2 色見本
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月2日(1999.9.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 塗装色選択色見本表
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば防護柵や高
欄、シェルター、サイン、照明灯、横断歩道橋、ボラー
ド、モニュメント、ベンチ、公衆トイレ、パーゴラ、東
屋、道路標識、防音壁、その他、主として屋外の公共ス
ペースに設置されるストリートフアニチュア等の屋外
作物の外装として施される塗装において、その塗装色を
選択する際に用いられる塗装色選択色見本表に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】主として屋外の公共スペースに設置され
るストリートフアニチュア等の屋外工作物には、一般に
は静電粉体塗装等の適宜塗装方法により各種塗装が施さ
れている。屋外工作物に塗装を施す目的は、過去におい
ては耐錆性の向上等、主として耐久性を向上させること
に主眼があったため、色彩は周囲の環境に関係なく無造
作に決められていた。しかしながら近年では都市景観の
意識の高まりから、かかるストリートフアニチュア等の
屋外工作物においては、外装として施される色彩の重要
性が認識され、屋外工作物が設置される周囲の景観を考
慮に入れた色彩が適宜選択されて施されるようになって
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】施される塗装色の色彩
を選択する場合は、複数の色見本を配列表示した色見本
表が一般には用いられているが、従来の色見本表は色彩
の異なる色見本を単に無造作に配列表示しただけのもの
であり、一貫性に欠け、配列された色見本の相互の関係
がバラバラであるために、配列された色見本の相互の色
彩を比較しつつ、顧客の方針に基づいて色彩の選択範囲
を細かく絞り込み、最終的に都市景観にマッチした色彩
を決定すると言った作業には不向きであり、満足する色
彩の選択が困難であった。
【0004】また従来の色見本表では都市景観の向上と
言った観点からは、不要な色彩のものが多く含まれ、逆
に都市景観の向上に適合する色彩のものは少なく、特に
都市景観に的を絞った色見本表ではないために、この点
からもおおざっぱに色彩を選択できても、選択範囲をし
ぼりつつ細かく色彩を選択するには、この色見本表では
困難であった。
【0005】なお色彩を選択するには、色相、明度、彩
度の3つの属性の組合わせによって一つの色を表したマ
ンセル表色系やマンセル色度図が用いられる場合がある
が、マンセル表色系では色相、明度、彩度が三次元立体
により表され、また彩度の段階が色相と明度ごとにそれ
ぞれ異なり、この三次元立体は複雑な形となるために、
見にくく、又マンセル色度図は、前記三次元立体により
表される色彩の分布を二次元平面に置き換えて座標化し
たものであるが、色相と明度、色相と彩度との2つの図
からなり、2つの点で1つの色彩を表すこととなるため
に、やはり見にくく、色彩の選択範囲を細かく絞り込
み、最終的に都市景観にマッチした色彩を素早く選択す
るには不向きである。
【0006】そこで上記の如き問題を解消し、主として
屋外の公共スペースに設置されるストリートフアニチュ
ア等の屋外工作物の塗装色を選択する際において、色彩
の選択範囲を細かく絞り込み、都市景観にマッチした色
彩を素早く選択することのできる塗装色選択色見本表を
提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは鋭意研究した結果、色彩の持つイメー
ジは、色相に対する明度及び彩度が個別に考慮されてイ
メージされるのではなく、明度と彩度との組合わせから
なるトーンによって一般にはイメージされること、従っ
て1の色相に対してトーンを順次変化させたような配列
とし、色彩を色相とトーンとの二次元平面に置き換えて
表すようにすれば、マンセル色度図のように2つの図の
2つの点であらわすことなく、1つの図で色彩を表すこ
とが出来るようになるので、色彩の選択が容易となり、
また一の色相に対して前後のトーンを比較しつつ、顧客
の方針に基づいて色彩の選択範囲を細かく絞り込み、最
終的に都市景観にマッチした色彩を決定すればよいの
で、顧客の満足する色彩を細かく選択することができる
ようになること等を知得し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわちこの発明に係る塗装色選択色見本
表は、主として屋外の公共スペースに設置されるストリ
ートフアニチュア等の屋外工作物の外装として施される
塗装の塗装色を選択する際に用いられる塗装色選択色見
本表であって、直交座標軸状に複数の色見本が二次元平
面に配列表示され、前記色見本は、一方の軸方向にそれ
ぞれ異なる色相が配列されると共に、前記色相に対応す
明度と彩度との組合わせからなる所定数の異なるトー
ンが他方の軸方向に順次徐々に変化するようにして配列
されたことを特徴とするものである。
【0009】本発明によれば、色見本は、一方の軸方向
にそれぞれ異なる色相が配列されると共に、前記色相に
対応する明度と彩度との組合わせからなる所定数の異な
るトーンが他方の軸方向に順次徐々に変化するようにし
配列されている。すなわち色見本は、色相とトーンと
からなる直交座標軸状、すなわち二次元平面に配列表示
されているので、本発明においては色彩の選択が容易と
なり、また一の色相に対して前後のトーンを比較しつ
つ、顧客の方針に基づいて色彩の選択範囲を細かく絞り
込み、最終的に都市景観にマッチした色彩を決定すれば
よいので、顧客の満足する色彩を細かく選択することが
できる。
【0010】なお都市景観における色彩を考慮する場
合、季節や寿命等によって変動する色彩と、それらに左
右されずに普遍的に存在し続ける色彩とに大別して考慮
する必要がある。すなわち落葉樹の葉等は、短い周期で
色彩が入れ代わり、それ故に季節の移り変わりや、生命
の息吹を感じとることができ、一般的にこれらの色彩
は、背景に対して対比の高い高彩度色であることが多
く、景観のなかでは「図」として認識され、一方、遠く
からみた山並みの穏やかな色彩や木の幹の色彩、土や岩
石等の色彩は、環境による変動が少なく、静的で、低彩
度色を基本とし、花や紅葉を引き立てる「背景」あるい
は「地」としての役割を担っており、人工的な景観要素
の色彩も基本的にはこれと同様に、現れる周期の短い祭
事の色彩やショーケースのなかの商品、自動車、ファッ
ションの色彩等は「図」として、長い周期で存在し続け
る建築物の基調色や、例えば防護柵や高欄、シェルタ
ー、サイン、照明灯、横断歩道橋、ボラード、モニュメ
ント、ベンチ、公衆トイレ、パーゴラ、東屋、道路標
識、防音壁、その他、主として屋外の公共スペースに設
置されるストリートフアニチュア等の屋外工作物の色彩
も「背景」として位置づけられるものである。
【0011】かかる観点から、本発明において配列表示
される色見本の色相を、「背景」として位置づけて各種
色相を検討分析すると、山並みの穏やかな色彩や木の幹
の色彩、土や岩石等の色彩等、すなわち茶系、緑系、青
系のものを選択するのが好ましく、具体的にはマンセル
値において10YR、5Y、5G、5PBの4色相に限
定することにより、特に都市景観に的を絞った色見本表
にすることがきる。前記マンセル値における色相と
は、R(レッド)、Y(イエロー)、G(グリーン)、
B(ブルー)、P(パープル)の5色相をもとにして、
それらの中間にそれぞれYR、GY、BG、PB、RP
を置いた10色相を基本とし、これらがさらにそれぞれ
10等分され、100色相に分割されたものであり、そ
れぞれの色相には、1〜10の番号がつけられ、5番が
それぞれの色相の代表色となる表記方法である。
【0012】なお前記色相における色相許容幅は、隣接
する色相との境界までが一般には許容される。すなわ
ち、10YRにおいては7.5YR〜2.5Yであり、
5Yでは2.5Y〜7.5Y、5Gでは2.5G〜7.
5G、5PBでは2.5PB〜7.5PBが許容範囲と
するのが好ましい。
【0013】また都市景観に的を絞った色見本表とする
ためには、前記色相におけるトーンは、マンセル値にお
いて明度2.0〜8.0、彩度0.5〜4.0の範囲に
おける明度と彩度との所定の組合わせからなる値である
のが好ましい。すなわちマンセル値における明度とは、
光を100%反射する理想的な白を明度10、光を10
0%吸収する理想的な黒を0とし、その間を10等分し
た11段階で表されるが、明度0及び1では黒くなり過
ぎ、逆に明度9及び10では白くなり過ぎ、それぞれ色
相が明確に現れにくくなる。
【0014】また彩度は鮮やかさを数字で示し、色みの
ない無彩色から、どのくらい隔たっているかということ
で表され、無彩色は0であり、JISの標準色票におけ
る最高彩度は色相によって異なり赤・黄系は14程
度、青系は8〜10程度となっているが、都市景観に的
を絞った色見本表とするためには、一般的には低彩度で
ある0.5〜4.0の範囲とされ、高彩度のものは除く
のが好ましい。
【0015】前記の如く明度と彩度との組合わせによっ
て所定のトーンが表されるが、配列表示された色見本を
どのようなトーンで配列するかは、一の色相に対して前
後のトーンを比較しつつ、顧客の方針に基づいて色彩の
選択範囲を細かく絞り込み、最終的に都市景観にマッチ
した色彩を決定するためには、トーンを順次徐々に変化
させて配列し、さらに、都市景観において使用頻度の高
いと思われるトーンのみを選んで配列するのが好まし
い。具体的には配列表示される色見本のトーンは、明度
/彩度の値が、それぞれ2.0/0.5、2.0/1.
0、2.5/2.0、4.0/1.5、4.0/4.
0、6.0/1.5及び8.0/0.5の値とするのが
好ましい。
【0016】また本発明においては、前記色見本の光沢
度は50〜90の範囲とするのが好ましい。光沢度とは
表面に光をあてたときの反射の程度をあらわす量で、測
定部分における反射光の強さと、光沢標準板からの反射
光の強さの比で決められ、具体的には、JISにおい
て、屈折率1.567のガラス板表面の光沢度を100
と定めた値である。光沢度が異なることによって、類似
した色相やトーンの色彩であっても、そのイメージが大
きく異なるものであり、光沢度を50〜90の範囲に設
定することにより、つやを抑えた、いわゆる七分つやや
つや消しの穏やかな質感の都市景観にマッチする色彩が
得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照し、具体的に説明する。図1は本発明の実
施の一形態を示す説明図であり、本発明に係る塗装色選
択色見本表1は、直交座標軸状に複数の色見本2が配列
表示されたものであって、前記色見本2は、横軸方向に
それぞれ異なる4個の色相が配列されると共に、前記色
相に対応する7個の異なるトーンが縦軸方向に順次配列
されてなるものである。
【0018】すなわち、色見本2を縦軸方向に見た場合
は、色相が同一でトーンが徐々に異なるように配列され
ており、またこれを横軸方向に見た場合は、トーンが同
一で色相が異なるように配列され、軸方向に色相を示
し、軸方向にトーンを示すようにして、色見本2が整
然と配列表示されているものである。
【0019】そして前記色見本2の4個の色相は、特に
都市景観に的を絞り、マンセル値における10YR、5
Y、5G、5PBの4色相とされ、またトーンにおいて
も、色彩の選択範囲を細かく絞り込み、最終的に都市景
観にマッチした色彩を容易且つ素早く決定できるよう
に、使用頻度の高いと思われるトーンのみが選ばれ、す
なわち明度/彩度の値を、それぞれ2.0/0.5、
2.0/1.0、2.5/2.0、4.0/1.5、
4.0/4.0、6.0/1.5及び8.0/0.5の
値とされ、かかる値のトーンが順次徐々に変化するよう
にして色見本2が配列表示されている。
【0020】なお前記色見本2は、光沢度を50〜90
の範囲に設定し、つやを抑えた、いわゆる七分つややつ
や消しとすることが好ましい。この場合、色彩によって
光沢度のばらつきのないよう、可能な範囲で各色見本2
の光沢度をそろえておくのが好ましい。
【0021】また本発明による色見本表1は、カタログ
等の紙に色見本2が直接印刷されていてもよいし、金属
板や合成樹脂板上に、静電粉体塗装等の実際の塗装が施
されて形成された色見本2が台紙等に貼着されて形成さ
れていてもよい。
【0022】また図1においては、配列表示された色見
本2の左部にトーンの値が記載され、上部には色相名が
記載されているが、色見本2のみが表示され、かかる記
載は無くてもよい。またこのそれぞれの色見本2上に、
適宜この色見本2の色彩を表す記号を印刷し、この記号
によって個々の色見本2を称呼するようにしてもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、色見本は、一方の軸方
向にそれぞれ異なる色相が配列されると共に、前記色相
に対応する明度と彩度との組合わせからなる所定数の異
なるトーンが他方の軸方向に順次徐々に変化するように
して配列され、すなわち色見本は、色相とトーンとから
なる直交座標軸状、すなわち二次元平面に配列表示され
ているので、色彩の選択が容易となり、また一の色相に
対して前後のトーンを比較しつつ、顧客の方針に基づい
て色彩の選択範囲を細かく絞り込み、最終的に都市景観
にマッチした色彩を決定すればよいので、顧客の満足す
る色彩を細かく選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す説明図である。
【符号の説明】 1 塗装色選択色見本表 2 色見本

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として屋外の公共スペースに設置され
    るストリートフアニチュア等の工作物の外装として施さ
    れる塗装の塗装色を選択する際に用いられる塗装色選択
    色見本表であって、直交座標軸状に複数の色見本が配列
    表示され、前記色見本は、一方の軸方向にそれぞれ異な
    る色相が配列されると共に、前記色相に対応する所定数
    の異なるトーンが他方の軸方向に順次配列されたことを
    特徴とする塗装色選択色見本表。
  2. 【請求項2】 配列表示された色見本の色相は、マンセ
    ル値において10YR、5Y、5G、5PBの4色相で
    あり、前記トーンは、マンセル値において明度2.0〜
    8.0、彩度0.5〜4.0の範囲における明度と彩度
    との所定の組合わせからなる値である複数の色見本が配
    列表示されたことを特徴とする請求項1記載の塗装色選
    択色見本表。
  3. 【請求項3】 配列表示された色見本のトーンは、明度
    /彩度の値が、それぞれ2.0/0.5、2.0/1.
    0、2.5/2.0、4.0/1.5、4.0/4.
    0、6.0/1.5及び8.0/0.5の値であること
    を特徴とする請求項2記載の塗装色選択色見本表。
  4. 【請求項4】 前記色見本は光沢度が50〜90の範囲
    となされていることを特徴とする請求項2又は3記載の
    塗装色選択色見本表。
JP10204591A 1998-07-21 1998-07-21 塗装色選択色見本表 Pending JP2000035762A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10204591A JP2000035762A (ja) 1998-07-21 1998-07-21 塗装色選択色見本表

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10204591A JP2000035762A (ja) 1998-07-21 1998-07-21 塗装色選択色見本表

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000035762A true JP2000035762A (ja) 2000-02-02

Family

ID=16493013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10204591A Pending JP2000035762A (ja) 1998-07-21 1998-07-21 塗装色選択色見本表

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000035762A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008083443A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Kansai Paint Co Ltd 配色提案方法
WO2024116489A1 (ja) * 2022-12-02 2024-06-06 積水ハウス株式会社 外装材コーディネートツール、および、外装材の色の選択方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008083443A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Kansai Paint Co Ltd 配色提案方法
JP4731438B2 (ja) * 2006-09-28 2011-07-27 関西ペイント株式会社 配色提案方法
WO2024116489A1 (ja) * 2022-12-02 2024-06-06 積水ハウス株式会社 外装材コーディネートツール、および、外装材の色の選択方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2569724B1 (en) Method for managing metamerism of color merchandise
RU2366908C2 (ru) Система представления цветов
US20060203245A1 (en) Color card, color book comprising the same, and color card with picture sample
MXPA06015188A (es) Analisis dimensional de conjugados sacaridos con cromatrografia de permeacion en gel y cromatografia de exclusion de tamano con deteccion mediante fotometria de dispersion de luz de angulos multiples.
Stanic et al. Colorimetric properties and stability of 3D prints
Pastilha et al. Describing natural colors with Munsell and NCS color systems
US7280118B2 (en) Process for the production of a color palette
CN100446033C (zh) 从计算机图形图像特定涂色的方法
US7259852B2 (en) Modified-color generation and display method and apparatus
JP2000035762A (ja) 塗装色選択色見本表
JP4731438B2 (ja) 配色提案方法
Parraman et al. Artist's colour rendering of HDR scenes in 3D Mondrian colour-constancy experiments
JP4643855B2 (ja) 塗料配合検索システム
Briggs More than three dimensions: Communicating the attributes of colour perception in colour education
US7755762B2 (en) Method of improving a color filter
ES2953945T3 (es) Visualización de tinción de madera
Ruxpaitoon et al. Color analysis on the symbolic temple of king in Chakri dynasty of Thailand
CN109297911A (zh) 用于匹配涂层的粗糙外观的系统
Bartseva et al. THE STATE OF MUSEUM LIGHTING IN RUSSIA.
Shishmanova et al. RGB Color Wheel Intended to Create Color Harmony Compositions in Modern Art and Design
WO2024116489A1 (ja) 外装材コーディネートツール、および、外装材の色の選択方法
Sugioka et al. Visual Impression of Color Arrangements on a Computer Display Produced by the Colored Light Characterization Method
Beretta et al. House painting with NCS in the USA
JPH0372938B2 (ja)
MacDonald et al. Looking at Wilson’s Paintings of the Antarctic