JP2000033119A - 浣腸補助具及び注入器具 - Google Patents

浣腸補助具及び注入器具

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JP2000033119A
JP2000033119A JP11078249A JP7824999A JP2000033119A JP 2000033119 A JP2000033119 A JP 2000033119A JP 11078249 A JP11078249 A JP 11078249A JP 7824999 A JP7824999 A JP 7824999A JP 2000033119 A JP2000033119 A JP 2000033119A
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anus
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injection
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JP11078249A
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Takao Kawamura
隆夫 河村
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GUREITOCHIREN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 習慣的に用いることも可能で、使用時に肛門
からの汚染された浣腸液漏れで手指等を汚さず、使用後
は汚染された部分を衛生的に便利に処分できる浣腸器具
の開発と高齢者や軽度の身体障害者のための自立排便支
援のための使いやすい浣腸器具、寝たきり老人等のため
の浣腸、洗腸器具の提供 【解決手段】 肛門に挿入して汚染される部分とその他
の部分を分けて、肛門に挿入する部分を浣腸補助具、そ
の他の部分を注入器具とし、浣腸補助具を使用後にその
まま便器に廃棄可能な材質、例えばゼラチン等にて作
り、使用後は手指等を汚さずにスライド分離機構により
注入器具と分離離脱が行なえるような構造とし、そのま
ま便器に棄てられる様にした。さらに浣腸液として体温
程度のお湯、少量の食用油等を用いた。また注入器具と
して動力付の物を提供し、さらにトイレに配置される温
水洗浄器、温水洗浄便座からのお湯と電力、信号の授受
を行なうタイプも開発した。また自立排便支援用の浣腸
補助具、寝たきり老人等のための洗腸用のチューブ等も
同時に提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常生活者向け医
療用具又は介護用具の分野に属し、さらに手を糞便等に
て汚さず手軽に一人で利用でき、使用後は汚染された部
分を便器にそのまま廃棄する事が可能な衛生的な浣腸補
助具とその注入器具、さらに高齢者又は軽度の身体障害
者等の自立排便支援から要介護者に至までの使い勝手が
良く安全な浣腸補助具及び注入器具の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、浣腸器具としては、さまざまなも
のが提案されてきた。それらは大きく分けて二つの分類
に分けられる。第一の分類は利用者が携帯も可能な大き
さの簡易型浣腸器で、容器内には予め所定量の薬液が充
填されており、使用者は肛門に挿入する側の先端に小さ
な穴を開けるか、又は先端キャップを外し、注入口先端
を肛門内に挿入して容器を押圧する、或いはピストンを
押圧することにより該容器内の薬液を直腸内に押し出す
ようにしたものである。当然、簡易型浣腸器は使い捨て
であり、使用後は衛生管理をして捨てられる。第二の分
類はその構成の殆どが繰返し用いられるように設定され
ている場合が多く、形状としては利用者の携帯には向か
ず、一般的には自宅か医療施設又は介護施設等で用いら
れ、浣腸液容器としては比較的容量の大きな容器を用
い、体温程度の水又はお湯等を浣腸液として用いる場合
も多く、宿便排除等の洗腸器としても使われることがあ
る。それらは注射器タイプの物とさらに大型で、液体の
落差の水圧を浣腸液の注入に利用する釣り下げタイプの
物がある。肛門に挿入する部分は注射器タイプのもので
は先端をそのまま挿入する事もあり、釣り下げタイプで
は液体容器から伸びた流路チューブの先端にゴムのチュ
ーブを取付け、これを肛門に挿入して用い、この先端チ
ューブは洗浄して繰返し用いる場合もあり、消耗した場
合は先端のみを取り替えることも可能である。また全体
が使い捨てタイプの物もあり、その場合、衛生管理をし
て廃棄される
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第一の
分類の簡易型浣腸器は医薬品を用いているため常用する
と、薬用効果が徐々に低下して、より多くの浣腸液量が
必要になり、又容器の液量が比較的少なく同時に二回
目、三回目の浣腸注入が必要になる場合などでは、注入
中又は容器先端を肛門から抜く時に、汚物の混ざった注
入液の一部が浣腸容器の肛門挿入部分と肛門の隙間から
漏れて手指等を汚したり、また使用後の先端が糞便にて
汚染された容器の処理等、衛生的にも取り扱い的にも使
い難いものがあった。第二の分類の浣腸器具に於ては、
容量の大きい容器に貯えられた、体温程度のお湯等を用
いるものがあるために簡易浣腸器に比較して常用に向い
ているが、難点は注射器タイプ又は、釣り下げタイプの
ために、未熟練者が一人で手軽に使用すると言うことが
難しいことと、構成要素を全て繰返し利用する場合には
肛門に挿入し、汚染された部分を洗浄して再利用すると
言う不衛生さと、仮に汚染部分を使い捨てとした場合で
も、衛生管理をしてごみ箱等に捨てる等の必要が生じ
た。
【0004】本発明は、従来の浣腸器がもつ上記のよう
な欠点を取り除き、主に腸に対する過敏性の少ない体温
程度のお湯或いは少量の食用油を用いて、浣腸液の注入
中に浣腸液の漏れが発生しにくく、後始末等で不衛生さ
を生じさせない様に、使用後そのまま便器に廃棄可能な
形状と材質を備えた肛門挿入用の浣腸補助具と未熟練者
に於ても衛生的で簡単に作業が可能な注入器具のいくつ
かのタイプを提供し、更には、高齢者等の自立排便支援
用又は要介護者の在宅介護支援用の浣腸補助具及び注入
器具の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願では第一に浣腸器具の使用中と事後の衛生的処
理の為に、既存の浣腸器具の構成要素のうち、肛門に挿
入され汚染される部分を今までと異なる素材とし、同時
に浣腸液容器及び注入器具と分離可能な構造とした。さ
らに浣腸液として既存の薬液ではなく、水又は体温程度
のお湯、更には少量の食用油等を用いる事を可能とし
た。そこで本願では、肛門に挿入される部分を浣腸補助
具と称し、その機械的な性格、即ち柔軟性を有し手で曲
げることも可能なものをチューブ状、柔軟性が無く手で
曲げ様とすると崩壊するものをパイプ状の浣腸補助具と
称した。そして使用後に便器にそのまま棄てることが可
能な形状と材質として、水分と接触することにより、そ
の形状が崩壊して行く材質、経時崩壊性を有するパルプ
の様な材質、生分解性として各種生分解性プラスチック
及び各種食品素材、水溶解性又は水和膨潤性を有するも
のとしてゼラチン、ポリビニルアルコールの様な材質特
性を応用して浣腸補助具を構成させ、使用後はそのまま
便器に棄てられるようにした。
【0006】使いやすさの向上では、浣腸中或いは使用
後に浣腸補助具を肛門から離脱させる場合、或いは浣腸
液注入後に注入器具と浣腸補助具を切離し、浣腸補助具
を排便時まで肛門に残置させる様な場合に、腸内に充填
された液体が肛門外に逆流して漏れない様に、或いは漏
れにくくするために、ゼラチン等の水和膨潤の特性を利
用して、浣腸補助具の材質と肉厚、形状を工夫し、浣腸
補助具が肛門に挿入され、浣腸液が注入された後に、浣
腸補助具の機械的強度が低下し、より柔軟なチューブに
変化して、肛門括約筋の圧力によって浣腸補助具の一部
が潰れて細くなり、同時に内部の流路も潰れて腸内に充
填された浣腸液の逆流防止機能と浣腸補助具を離脱させ
るときの漏れ防止機能を付与した。また浣腸補助具の中
心側の液体流路と腸内粘膜に接触する外側の強度に差を
設け、中心側を固くして、肛門の挿入時の強度を確保
し、外側を柔らかくして、肛門粘膜との密着性を増大さ
せた物を発案した。さらに人体の構造特性を研究した結
果、人体に於て使用時のみ開閉する器管、例えば尿道、
肛門と言ったものの出口は、閉まっている状態では点で
はなく、線の断面形状を有し、開きはじめの状態に於て
は、その管方向に垂直な断面形状は円形ではなく、どち
らかと言えば楕円形となる。従って浣腸補助具は肛門の
形状特性に近似した形状の断面を有することが、肛門
に、より密着することと言える。現在、市販されている
ほとんどの浣腸器具に於て、肛門に挿入される部分の形
状は基本的に円形を採用しているが、本願に於ては上
記、浣腸液の漏れをより効果的に防止するために、肛門
の挿入方向に対して垂直断面が楕円形の挿入部分を有す
る浣腸補助具を発案した。これは既存の簡易浣腸器具に
於ても同様に、本願の断面形状を採用することによって
液漏れを減少させることが可能となる。
【0007】浣腸補助具に用いる注入器具に於ても、浣
腸補助具を肛門に挿入して浣腸液を注入する前に、直腸
又はS状結腸周辺に充満して排便の障害になるガスの一
部を肛門外に排出するために流路を構成するパイプの一
部に排気用の穴を空け、さらに該パイプの外面とその内
面がスライド可能な形で内接するパイプを被せ、外側の
パイプをスライドさせることによって排気通路を開閉さ
せ、流路上の気体の外部への排出と浣腸液の注入を使い
分ける構造を有することを特徴とする注入器具を発案し
た。浣腸補助具の使用後そのまま便器に棄てられるとい
う特性を活かすために、さらに本願に於ては、注入器具
と浣腸補助具の接続を注入器具の接続パイプの上に浣腸
補助具を被せて圧着固定する形式とし、使用後に直接浣
腸補助具を手指等にて触れて取り外す必要の無いよう
に、接続パイプの外周にスライド離脱機構を設け、この
スライド機構を操作することによって、肛門に挿入され
て汚染された浣腸補助具に直接手で触れることなく押出
して離脱が行なえる構成とした。また、このスライド機
構を簡便に操作する方法として、容器とポンプが一体式
で、手指にて押し圧することによって浣腸液を腸内に注
入する手動式注入器具に於ては、ポンプの内部に浣腸補
助具のリング型押出し機構を設け、ポンプの注入最終工
程で該リング型押出し機構を同時に押出し作動させる配
置とすることによって、特に浣腸補助具と注入器具との
離脱用のスライド操作を意識しなくても、注入器具の浣
腸液注入最終工程のストロークを浣腸補助具切り離しの
離脱操作と兼用できるように発案した。また、より自由
度を高める為に浣腸補助具と離れたカ所から注入器具と
浣腸補助具を離脱させるスライド機構のための二つの動
作方法を発案した。第一は互いにスライド可能とした一
方の外径が他方の内径より小さな二本のチューブを同心
円に重ね合わせ、内側のチューブの先端を外側のチュー
ブ先端より突き出させて浣腸補助具の流路に接続し、浣
腸液の注入後に外側のチューブを内側のチューブと同一
先端面になる迄、スライドさせて浣腸補助具の接続口に
装着された内側チューブを引き抜くことにより離脱させ
る方法を用い、第二としては、浣腸補助具と注入器具と
の接続切り離し手段として液体の圧力を利用し、超小型
のシリンダー内のピストンを駆動させる為に、該シリン
ダーと圧力流路にて接続された駆動手段を操作すること
により、該ピストンを押出す様に動作させ、注入器具と
浣腸補助具を離脱させる方法である。
【0008】自立排便支援又は介護者向けを目的に柔軟
性のあるやや長さの長い浣腸補助具を用いる場合の為
に、浣腸液の注入終了後に含水する事により、経時崩壊
性を有するパルプ又は経時分解性、経時溶解性を有する
材質を用いて、浣腸補助具の流路の一部を潰して液体の
流れを止めるクリップとその上流側、即ち注入器具側か
ら浣腸補助具を切断するためのカッターを注入器具の接
続カ所に設けたことを特徴とする注入器具を発案した。
さらに、在宅介護向けとして、肛門に挿入する浣腸補助
具を柔軟性と膨潤性を有するゼラチン又はポリビニルア
ルコール等を素材に、先端を一体に束ねた少なくとも二
本のチューブを用い、一方から体温程度のお湯を注入し
ながら他方から腸内に充満したガス、又は便、水分の排
出に用いて、主に寝たきりの病人等のS状結腸より先の
洗腸に用いる浣腸補助具を発案した。
【0009】浣腸器具に於て安全性は最も大切な要素で
あるが、本願に於ても、二つの点に関して留意されてい
る。第一点として、本願ではお湯を浣腸液、洗腸液とし
て推奨しているが、使用者が全て間違いなく体温程度の
温度を守ってくれれば問題は少ないが、状況によっては
使用者のミスにより、人体に安全な範囲を超える温度の
お湯を用いてしまう場合や、或いは他のシステムの注入
器具を用いて誤動作が発生して危険な温度のお湯を知ら
ずに用いようとする場合がある。その様な温度の液体が
用いられると、肛門及び腸内に熱傷害、低温火傷等を負
わせてしまい、重大な被害に発展する場合も有りうる。
そこで人体に安全な上限温度を設定し、この温度を超え
る液体を浣腸又は洗腸液として利用しようとすると、形
状記憶合金を用いたバルブ機構により所定の温度以上で
は注入ができないようにする構造とし、或いはサーモス
タット等を利用した電気制御により注入ポンプが働かな
い、途中のバルブを閉める、高温液体を便器にバイパス
する等の安全システムを発案した。
【0010】第二点としては、浣腸液の注入圧力にあ
る。手動にて浣腸液を注入するものは、その容量も少な
く比較的安全であるが、動力を用いた液体容量の多いも
のに於ては、その使用実績が無く、どのような注入方法
を用いるか、から考えなければならない。そこで本願に
於ては、釣り下げタイプ、即ち浣腸液の容器を肛門の位
置より高い位置に設置して、水圧落差により浣腸液を注
入する既存の安全性では定評のある定圧注入方式を参考
に機械化を行なった。そして安全な浣腸液注入最高圧力
を既存の釣り下げタイプの浣腸器具を参考に、水柱にて
約何ミリ、或いは何センチと設定することにより、関連
の注入器具の各部分の必要強度が求められる。また浣腸
補助具に於ても同様に浣腸液注入開始後どれくらいの時
間まで継続して液体注入が可能かが大まかに求められ
る。そこで、浣腸液の注入時に手指にて押し圧動作の不
要な、動力手段としてバネの復元力を利用し、シリンダ
ー内のピストンを駆動させて浣腸液を注入する注入器具
を発案し、さらにバネ力の変動による浣腸液注入速度の
変動を軽減させるために、注入器具の流路に流速調整機
能を付与したバルブを設置した。また小型電動ポンプを
用いる浣腸液容量の多い注入器具に於ては、定容量式ポ
ンプを用いずに回転数制御により吐出圧力調整の可能
な、より安全性の高い定圧力型ポンプの適用を発案し
た。
【0011】本願に於ては、利用者の使いやすさと安全
性の両立にも配慮し、使いやすさの一つに、近年著しく
普及しだした、トイレの温水洗浄器又は温水洗浄便座を
浣腸液、洗腸液としてのお湯の供給源として用いる為の
インターフェースを発案した。ここでトイレの温水洗浄
器を改造した既存の他の発案について述べれば、トイレ
の温水洗浄器のノズル機構を応用した、温水浣腸式便座
なる提案は以前に種々なされているが、そのどれもが実
用化していないのが現状である。それらは肛門に浣腸液
を挿入する部分を機械機構を用いたもので、基本的に状
況判断が欠如していた。即ち人体の肛門の位置をどのよ
うに検知するか、肛門への挿入角度をどうするか、肛門
への挿入深さをどのように決定するか、使用者が浣腸中
に動く場合もありうるが、この対策はどうするか、肛門
に疾患のある場合や、データの個人差と体調の違いによ
る差をどのように対処するか等々、費用的にもリスク的
にも問題が多かった。そこで本願では温水洗浄器からは
温水の利用と温水の開閉の信号授受のみを行ない、浣腸
補助具を肛門に挿入する手段は手にて行なう方法を選択
した。そこで本願では安全対策として浣腸液の注入圧が
一時的に設定値より上昇した場合に、瞬間的に流路の圧
力が上昇することを防ぐために温水洗浄器より供給され
た温水の余剰圧分に相当する水量を便器内に緊急に排出
することによって、瞬間的な高圧を防ぐ方法を発案し
た。これは既存の温水洗浄器の温水ポンプの吐出圧が浣
腸用の注入器具に求められる圧力及び制御システムと違
う為の措置である。
【0012】さらに注入器具内部及び温水洗浄器との接
続に関して接続及び分離が簡単な磁石式吸引接続法を採
用した。また使い勝手の向上として、注入器具の流路の
中間から浣腸用の粉末の薬剤や食用油、その他の浣腸用
液体薬剤等を加えることか可能な部分を設け、浣腸時に
お湯によって該薬剤等が腸内に注入できるように配慮し
た。また便秘の状況は千差万別であるが、特にS状結腸
から直腸周辺に便が脱水固形化し、癒着又は固着した便
秘に関しては、そのほとんどが排便時にかかる現象が判
断され、そのままでは肛門から奥に浣腸液が注入できな
い場合がある。このような場合通常は摘便と称してゴム
手袋をして指で肛門から直腸にかけて、癒着或いは固着
した便を摘出する場合も生じたが、排出時に腸からの出
血を伴うことも多かった。そこで本願では、注入器具の
持ち手の一部に簡単な電磁振動装置を設け、上記のよう
な患者に関しては、安全な範囲にて低周波の振動を発振
させる注入器具用の持ち手を用い、振動用の浣腸補助具
を肛門に挿入、先端を腸内で脱水固形化して腸壁と癒着
又は固着した便に接触させて、比較的安全な範囲の振動
を便に与えながら浣腸液を少しずつ注入して行く機能を
発案した。
【0013】また浣腸の中に座薬状の浣腸があるが、そ
のような座薬状浣腸を用いるための挿入補助具として肛
門内に挿入可能な長さを有し、互いにスライド可能な一
方の外径が他方の内径より小さな、二重に重ねられたパ
イプ構造の先端の凹みに座薬状浣腸を装着させ、外側の
パイプを手で保持して座薬状浣腸を肛門に挿入した後、
内部のパイプを押出すことにより先端の座薬状浣腸を手
指を直接肛門に接触させることなく腸内に押出し離脱が
可能な機構を有し、使用後はそのまま便器に廃棄可能な
水に接触することによる経時崩壊性、又は生分解性、又
は水溶解性の材質にて構成された注入器具を発案した。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を、図面を
参照しながら説明する。
【0015】図1は、基本的な形状の浣腸補助具の斜視
図である。1は浣腸液を腸内に注入する為の腸内注入
口、2は浣腸補助具の本体、3の点線の部分は内部の液
体流路、4は注入器具の接続パイプに装着する接続口で
ある。浣腸補助具の材質に関しては基本的に水分と接触
することによって経時的にその強度が低下し、形状が崩
壊して行く材質を選定している。それらはトイレの排水
路において完全に溶解又は崩壊するものと、細菌やバク
テリアの働きにより生分解するものがある。また水と特
殊な結合をする水和膨潤作用を有するものがある。本願
では上記の二つの性質を併せ持つものを推奨している。
浣腸補助具の求められる大きさ及び形状は上記の性状に
よって左右されるが、通常の水洗トイレに用いる場合に
は、通常人が排泄する糞弁の最大多きさ以内に設定され
る。パイプ状又はチューブ状の浣腸補助具として、第一
に素材としてゼラチン又はパルプを素材として採用し
た。ゼラチンに関してはその特性及び加工方法の詳細が
各企業により公表されており、各種のゼラチン及び調整
品が製品化されているが、熱処理等により、その固さや
柔軟性を自由に設定できるばかりでなく、水和膨潤性を
利用した使いやすい浣腸補助具とした。ゼラチンはコラ
ーゲンから作られており、その成分のほとんどは蛋白質
であり、生分解性である。通常ゼラチンの強度調整はグ
リセリン等の添加量等で調整される。またパルプは通常
はバインダーと称する各種添加材を用いて紙等を製造し
ているが、本願では含水時の崩壊性又は分解性向上のた
めに、こうした物を省いて、モールド工法にてパイプ形
状を作り上げている。さて、ゼラチンの持つ加工性の良
さ、即ち加熱冷却により何度でも融かしたり固めたりで
きる性質を利用して、図1の浣腸補助具を製造した場合
に次に問題となるのが、経時性の設定と使いやすさの点
であるが、本願に於ては、特に断らない限り、浣腸液の
注入圧を水柱にて約1000mmと想定して浣腸補助具
及び注入器具を設計している。これらは既存の釣り下げ
タイプの浣腸器具に於ける落差を参考に安全性にて実績
のある値を採用することにより、十分な浣腸の注入圧を
確保した上で、既存の安全確認のデータをそのまま利用
できると言う点に着目した。
【0016】次に通常の使用者の浣腸液注入に関わる時
間を調査したところ、ほとんどが注入開始から数分以内
にて浣腸液の注入を終わらせている。従って図1の浣腸
補助具に於ては、肛門に挿入される部分のチューブ状の
肉厚を適宜な強度に耐えうる範囲にて薄くし、肛門に挿
入する前に、その先端付近を水又はお湯にて浸し、膨潤
作用によって表面が潤滑しやすくして、肛門に挿入し、
次に浣腸液を注入する様にした。さらに、浣腸補助具の
強度を調整することにより、図2に示される様に肛門に
挿入された部分の一部が温度上昇とゼラチンの膨潤作用
による強度低下と肛門の括約筋の収縮作用によって、潰
れることにより、浣腸補助具を肛門から抜く場合、或い
はそのまま肛門に残置させたまま注入器具と切り離し離
脱させた場合の肛門外への浣腸液の液漏れを防ぐ特性に
させた。ただし利用者が肛門に痔等の疾患を持っていた
り、又個人差、体調の差があるので、その場合には、個
人差に応じてサイズ又は肉厚、材質特性の異なるタイプ
の浣腸補助具を使用する。また使用前に水又はお湯に浸
す時間を調整することによっても、上記性状を調整する
ことが可能である。また浣腸補助具と注入器具との接続
は注入器具がわの接続パイプを浣腸補助具の接続口に差
し込むように接続をしており、両者の密着性にて保持さ
れるように、注入器具側の接続パイプの外径は浣腸補助
具の接続口よりやや太くなって、浣腸液注入後に浣腸補
助具を引き抜き離脱させる時まで必要な摩擦力を維持さ
せている。また浣腸補助具の全体的な強度は通常の医療
用具に使用されているポリエチレン、ポリ塩化ビニー
ル、シリコン等の樹脂製品に比較して弱くできている
が、本願は上述の様に逆に強度の低下を安全性と使いや
すさの向上に適用した。また、長さの長い浣腸補助具を
使用して、体温程度のお湯を浣腸液として用いる場合に
は、肛門に挿入するときは適度な固さにて、挿入しやす
く、浣腸液を注入後に浣腸補助具を肛門から抜くときに
は、温度上昇と膨潤性により、柔らかく、肛門内の直腸
の中心線と浣腸補助具の挿入部分の中心線が一致しやす
く、浣腸補助具と肛門、直腸との隙間が生じにくい特性
のものとなる。パルプにてパイプ状の浣腸補助具を製造
する場合は、パルプの素材をそのまま或いは適宜な添加
剤を少量使用して、モールド工法にてパイプ状又は半割
りパイプ状の浣腸補助具を作り接合成型した後、融かし
たゼラチンに適宜に浸し、内部の液体通路と表面にゼラ
チンの皮膜を作り浣腸補助具とする。
【0017】上記以外の材質の利用に関しては、先ずポ
リビニルアルコールが上げられるが、加工法、素材及び
複合材の特性に関しては広く関連企業より公表されてお
り、医療用具等にも用いられているが、本願の様な用途
に於ては、該素材は一般的に焼却処分を推奨されている
ので、少量の使用の目的か水洗以外のトイレの使用に想
定している。また、各種生分解性プラスチックに関して
は、現在生産されているもののほとんどは硬質の物で、
パイプ状の浣腸補助具に利用される。また今後生産され
るものとしては柔らかいチューブ状に加工できるものが
あるが、詳細に関しては、現状に於て、各企業の秘密保
持事項の範囲に含まれるため、説明を省略する。ただし
現状の生分解性のプラスチックの分解時間に関しては、
土中分解に於て、膜状の物で最短一週間程度と言われて
いる。
【0018】図3は人体の臀部を下から見た、肛門形状
の変化の説明図である。肛門が閉じられている状態に於
ては、健康人の場合は5に図示されているような線分の
様な形になる。排便等にて僅かに開き始めると6の様に
形で言えば楕円形となる。さらに太さの太い便を排便す
るときは7の様に円形に近くなる。これは肛門の筋肉の
特性である。7の様な円形が収縮しても決して点状には
収縮しないのである。ただし、腸内に関しては便が滞留
していたりするので、円形に近くなるが、状況に応じて
様々な形状を有する。ここで浣腸器具においては通常、
肛門に挿入する部分はそれほど挿入深さがなく、また肛
門の閉じた状態から挿入するために、挿入部分の太さも
細くできている。このような場合に於て、浣腸補助具の
一部の断面形状に8の様な円形ではなく、9の楕円形の
断面を有する浣腸補助具を方向性を間違わずに使用すれ
ば、6の肛門が僅かに開いた形状と形状近似する為に、
隙間ができにくくなる。この楕円断面形状を有する浣腸
補助具を使用するときは、おしりの割れ目方向と楕円の
長手方向を合わせるように肛門に挿入する。また注入器
具にも、どの方向に浣腸補助具を取付けて、どのように
挿入するかが分かり易いように、目印を付け、取付け方
向、持ち手方向を指定する。但し、円形の断面の浣腸補
助具に於ても、その太さを僅かに太くして、浣腸液流路
の中心側を固く、肛門、直腸に接触する外側を柔らか
く、人体ゼラチン以下の強度に仕上げれば、様々な肛門
断面形状にも適応しやすくなる。図4は簡易型浣腸のひ
ょうたん型浣腸器で肛門挿入部分の一部の切断面が楕円
形をしており、楕円の長手方向を人体の前後方向にあわ
せて肛門に挿入し、浣腸液注入後に抜き取り離脱を行な
う。
【0019】浣腸を行なうときの直腸及びS状結腸周辺
に充満したガスの排出用に図5に示す気体排出機構があ
る。これは注入器具の流路パイプ14の一部に気体を排
出する為の排気口15を作り、14の外径がその内径に
ほぼ均しく、互いにスライド可能でスライド面の気密性
を保てる開閉バルブ用パイプ16を用いて、浣腸補助具
を注入器具に装着して肛門に挿入し、浣腸液を注入する
前に、腸内に充満して排便に影響するガスを該排気口を
開いておき、先に17の腸内のガスを排出、さらに16
を排気口を閉じる方向に操作して排気口を閉じ、流路の
気密性を保った上で18の浣腸液を腸内に注入するもの
である。図6は同じ機構で回転式とし、外側の開閉バル
ブ用パイプにも排気の為の穴を空け内側の穴と外側の穴
が重なった状態にて排気が可能となり、双方の穴が互い
に重ならない状態にて排気が閉じられる。通常排気部分
にはアルミ合金性やステンレス等のパイプが使われる
が、樹脂性のパイプを用いることもできる。相互のパイ
プのスライド面には気密性向上と摩擦軽減の為に適当な
潤滑材を封入している。またスライド動作は手動式注入
器具に於ては手動にて開閉するが、電動式等ではパワー
スライド機構により浣腸液の注入操作をすると自動的に
排気口が閉じるように操作される。パワー機構として
は、液圧を用いてスライドさせるものと小型モータ又は
単純な電磁石の吸引力を用いたもの等が採用される。液
圧を利用したものは注入器具の流路の途中にピストンバ
ルブを設け、このバルブを液圧にて操作しないとその後
の流路に浣腸液が送り込まれないような構造とし、この
ピストンバルブの動きと気体の排出開閉用パイプの動き
を機械的にリンクさせることによって注入操作、即ち、
排気口の切替え操作にリンクさせている。また該排気口
は腸内に充満したガスの排出だけでなく、浣腸液注入初
期の流路に在籍した空気の外部排出にも使用することが
できる。
【0020】図7は浣腸補助具の使用後に手指等にて浣
腸補助具を直接さわらないで、押出し離脱が行なえるス
ライド機構付注入器具の説明用の断面図である。接続パ
イプ19が浣腸補助具2の接続口4に挿入接続されてい
るので、使用後にスライド機構20を指にて押出し操作
することによって浣腸補助具を押出し離脱させる為の基
本構造である。21は注入器具用のチューブで電動注入
器等からの浣腸液を接続パイプまで送液する目的のもの
である。またスライド機構と接続パイプとのスライド面
には潤滑材を塗布している。図8は同スライドの押出し
操作部分が円盤状をしたスライド機構付注入器具の斜視
図である。
【0021】図9は手動型の一体式注入器具の平面図で
ある。ポリエチレン又はポリ塩化ビニール等の蛇腹式浣
腸ポンプ22のネジ式お湯充填口23を回して上部を開
け、開口部から体温程度のお湯を充填する。さらに必要
に応じてオリーブ油、胡麻油等の食用油を少量加え、再
び23のネジを回して蓋をして、浣腸補助具分離機構の
先端にある、図示を省略されている接続パイプに浣腸補
助具を装着する。この時、楕円断面形状の浣腸補助具を
使用する場合は、予め持ち手方向と浣腸補助具の楕円の
長手方向が自分の前後方向になるように浣腸補助具を注
入器具に装着する。次に利用者は浣腸補助具の先端部分
をお湯にて濡らし、暫くして自ら肛門に浣腸補助具の先
端を挿入する。次に蛇腹式浣腸ポンプを指にて押し圧す
ることによって、浣腸液を腸内に注入する。浣腸液の注
入が終われば、肛門から浣腸補助具を抜き、指で浣腸補
助具分離機構24を押出すようにして、便器内に浣腸補
助具を廃棄して、排便を待つ。また該注入器具には内部
に逆流防止弁が設置されており、注入時又は抜き取り時
の肛門側からの逆流を防止している。また必要に応じて
浣腸液注入後に浣腸補助具を肛門に残置させ、排便と同
時に便器に廃棄することも可能である。22及び23、
24の部分は繰返し使用が可能であるが、穴が開く等一
部分でも破損した場合は交換が必要になる。また手動式
の一体注入器具の場合は浣腸液容器容量としては大凡2
00cc前後を想定している。
【0022】図10は浣腸補助具のリング型押出し機構
が付いた一体式注入器具の斜視図である。構成は上部に
ネジ式開口部を有する蛇腹式浣腸ポンプ22、ネジにて
22と接合させるスライド分離機構付ネジ蓋26、そし
て26に装着されているリング型押出し機構25より構
成されている。25は上下に二つのリングを3本以上の
同じ長さのスライド接続棒によって接続され、この棒は
ネジ蓋26に開けられた同サイズの穴を通じて片側のリ
ングは蛇腹式浣腸ポンプ22の内部に反対側は外部の接
続パイプ19の下部に、浣腸液の注入中にネジ蓋の穴と
スライド接続棒の隙間から浣腸液が漏れないように気密
性が保たれている構造である。使い方は先例と類似して
いるが、お湯又は少量の食用油を加えて22に浣腸液を
充填する。次にリング型押出し機構25の下側リングを
一番下側にした状態にて、接続パイプ側のリングを引っ
込めたスライド動作前の状態にして、ネジ蓋26を22
に装着する。続いて浣腸補助具2を接続パイプ19に装
着する。つぎに浣腸補助具の先端をお湯等にて浸し、又
は接続パイプ19に装着する前にお湯等に浸し、続いて
肛門に浣腸補助具の先端を挿入して22を指で押し圧す
ることにより浣腸液を腸内に注入する。この時浣腸液の
注入の最終工程では22の押し圧によってリング型押出
し機構も同時に押されることになり、浣腸補助具が同時
に押出し離脱される。従って浣腸補助具を浣腸掖注入後
に肛門から抜く場合は、22の浣腸液を少し残すように
して、浣腸補助具を肛門から抜いてから、再度22を押
出し残余の浣腸液の排出と浣腸補助具の押出し離脱を同
時に便器内に行ない、また浣腸補助具を排便時まで肛門
に残置させる場合は、少し浣腸補助具を抜きかげんにし
ながら、そのまま浣腸液の全量を注入するようにすれ
ば、連続的に浣腸補助具の離脱が行なえる。本例で図示
されている浣腸補助具は曲がった形状になっているが、
最初にまっすぐなチューブ状に製作した後、熱にて曲げ
加工したものである。前例も含め浣腸補助具にはゼラチ
ンを使用している。直線状の短いチューブ状の浣腸補助
具はソフトカプセルを製造する方法にても製造が可能
で、比較的に安価に生産ができる。この場合、最初にカ
プセル状にて製造し、できあがった後に両端を切断加工
すると同時に内部の成型用の油を排出させてチューブ状
とする。
【0023】図11は浣腸補助具と注入ポンプが少し離
れた場合に用いる、浣腸補助具の二重チューブスライド
式分離機構の斜視図である。繰返し用いられるチューブ
で、内側チューブ27に被せるような形でスライド可能
な外側チューブ28を配し、27の先端を浣腸補助具の
接続口4に接続する。浣腸液の注入後に内側のチューブ
から見て、外側のチューブ28を押出すように、或いは
相対運動といて内側のチューブを引き込むようにスライ
ドさせて両者の先端が同一になるようにすると浣腸補助
具の接続口の中に装着された27が外れて浣腸補助具が
分離離脱する。A図の27Bはチューブ内に配置した分
離離脱後のチューブ内に残存する液漏れ防止用のスポン
ジで、B図の29は拡大フランジで浣腸補助具との押出
し作用面を外側チューブの面積より大きくして押出し性
を高めている。図12は同二重チューブスライド式分離
機構を用いた取合い図である。浣腸補助具2を肛門に挿
入するときに手で保持するパルプ製の持ち手30Bがあ
り、肛門に挿入するときに手指が直接肛門と接触しない
ように、すぐ水に融ける、衛生隔離紙30が配置されて
いる。チューブ27を浣腸補助具の接続口4に接続し、
バッテリー駆動式電動ポンプ33の開閉スイッチ34を
操作して体温程度のお湯が入る浣腸液タンク35の浣腸
液を吸引チューブ32を通じて吸引、浣腸補助具を通じ
て腸内に注入する。浣腸液の注入が終われば、チューブ
スライド分離レバー31を操作して浣腸補助具と分離離
脱させて、排便を待つ。通常人が用いることもできる
が、高齢者等の自立排便支援用に適したレイアウトの物
である。
【0024】図13は液圧を利用した液圧駆動式スライ
ド機構の斜視図である。該スライド機構は注入器具の浣
腸補助具用接続パイプ19又は接続チューブの外側に取
付けられるもので、内部が円柱状に中空になったリング
状のシリンダー38の中に同じくリング状のピストンが
納まっており、操作レバー45を操作して42を通じて
液圧ポート41からシリンダーに液体を加圧注入すると
ピストン39が復元バネ40を動かし、押出しリング3
6を押出しスライドすることによって前方の浣腸補助具
を注入器具から押出し離脱させることができる。加工の
単純化のために復元バネ40を省略して、使用後は手に
て復元させても良い。また押出しリングの形状は完全な
円形のリングでなく、楕円形のリングとしてもよく、シ
リンダー38の内側は注入器具の接続パイプ又は接続チ
ューブに固定されている。この機構は比較的離れた位置
の注入ポンプから浣腸補助具に浣腸液を注入する場合に
特に有効で、浣腸液の注入ポンプから浣腸補助具までの
途中の経路が多少曲がりくねっても、浣腸補助具を確実
に押出し離脱が行なえるので、図14に示すような介護
用又は高齢者等の自立排便支援の用途にも使用が可能で
ある。
【0025】図14の注入器具は図15で示されるよう
なの浣腸補助具、又は図16で示されるような自立排便
支援又は介護用の浣腸補助具の使用に適しており、これ
はやや特殊な浣腸補助具でやや、ひょうたんに近い形状
をしており、内部は中空になったゼラチン製で、図15
の物は利用者が体温程度のお湯又は少量の食用油を加え
た浣腸液を用意して、注入器具と浣腸補助具を接続した
後、浣腸補助具の先端をお湯に適宜に浸し、注入ポンプ
を操作して途中の流路の空気を浣腸補助具の先端から排
除した後、肛門に挿入するが、浣腸を行なうときの姿勢
が通常と異なり、浣腸補助具を肛門に挿入したら手指等
にて浣腸補助具を保持せずに、洋式トイレ等の便座の際
に軽く腰掛けるようにして、便座にて浣腸補助具を保持
させて浣腸液の注入を行ない、注入終了後に腰を動かせ
て、通常の排便位置に臀部を移動させ、排便直前に浣腸
補助具と浣腸液注入チューブとを分離離脱させる使用法
が可能である。しかし利用者によっては、排便開始が判
断しにくい場合もあり、使い方によっては、注入器具の
一部を排便等にて汚してしまう可能性が生じる。そこ
で、そのような利用者のために図16のように使い捨て
部分の浣腸補助具の流路を少し延長して、肛門から適宜
な距離から注入器具を接続できるようにすることによっ
て、排便時の注入器具の万一の汚損を低減させる構成と
している。図18は肛門に挿入された介護用浣腸補助具
と浣腸液注入チューブとの接続と切り離し離脱の説明図
である。さらに浣腸補助具の肛門挿入時の手指の汚染を
軽減させるものとして、図17に示すように、浣腸補助
具に保持挿入しやすいように30Bの様な持ち手を設
け、肛門と手指が直接接触しにくいように、30の様な
水溶性の衛生隔離紙を設けることで、より衛生的に浣腸
が行なえる。ここで図14の液圧スライド機構に戻れ
ば、スライドに必要な液量は僅かである。要求される液
圧の浣腸液の送液圧を約1000mm水柱とした場合、
浣腸補助具と接続パイプ又は接続チューブには一平方ミ
リ当たり約1gの圧力が掛かり、浣腸補助具と接続パイ
プ又は接続チューブに要求される保持摩擦力は、注入圧
に浣腸液の流路面積を掛け合わせた値に安全率を掛けた
ものとなり、これに押出しピストンの伝達効率を加味し
たものが実際の液圧スライド機構のための必要駆動圧と
なる。手指の力にて駆動操作する切り離し機構か、動力
源として小型電動モータ等を用いたスイッチ操作による
切り離しを採用している。また液圧用の液体としては水
又は作動油等の油を用いる。
【0026】ここで浣腸補助具と注入器具との分離離脱
に関して、浣腸補助具の有する柔らかいと言う特性を用
いて図19に示すように水分に触れると経時崩壊性を有
するパルプで作られたクリップを用いて浣腸補助具のゼ
ラチンチューブを挟み込んで内部の液体流路を閉塞さ
せ、さらにバネ付カッター54を用いて注入器具と浣腸
補助具を切断切り離しを行なう方法も採用した。図20
は事務用品にあるホッチキスにヒントを得て作られた浣
腸補助具のクリップ付カッター式分離器具の説明図であ
る。接続パイプ19に装着された浣腸補助具2に浣腸液
の注入が終わるとクリップ押出しレバー55を手で操作
してクリップガイド53Bに納まっているクリップ53
をクリップ止め56まで押出し、浣腸補助具2を挟み込
んで潰すように液体流路を閉塞させ、同時にバネ付カッ
ター54がカッター刃受け57まで進み浣腸補助具を切
断、クリップ押出しレバー55とバネ付カッター54の
取付け台座が復元バネにて戻る機構になっており、レバ
ーを復元させることによって切断されクリップにて流路
が止められた浣腸補助具が切り放される。
【0027】図21は特殊介護用の浣腸補助具の斜視図
である。この浣腸補助具は座る姿勢にて排便ができな
い、寝たきりの介護者用の腸内洗腸又は浣腸を目的に、
ゼラチンを柔軟性を有するように二本以上のチューブの
先端部分を加工して一本のように束ね先端部分62を形
成、一本のチューブを体温程度のお湯の注入用に用い、
他方のチューブを腸内に充満するガスの排出と洗腸液又
は便の排出用に用いる。チューブの長さは肛門から挿入
した部分がS状結腸以降にとどく長さを有し、操作は医
療従事者又は医療従事者より専門の訓練を受けた専従者
により行なわれ、洗腸液の注入に用いるポンプは圧力と
流量の調整機能があるポンプを用いる。直腸周辺に便が
ある場合は、事前に前述の浣腸補助具を用いて排泄させ
ておく。使用方法は最初に適宜な柔軟性になるまで、浣
腸補助具の必要部分をお湯等に浸して、専従者は該浣腸
補助具を医療用ゴム手袋を用いて肛門に挿入する。この
ときゼラチンの膨潤性にて挿入が滑らかにしやすくなっ
ており、体温程度のお湯の注入チューブ側からお湯を適
宜に注入しながら、より深部に挿入を続ける。このとき
排出用のチューブの手前側は便器等の汚物を廃棄可能な
カ所に繋げ、連続的に注入と排出が行なえるようにす
る。S状結腸の曲がり部分等腸内の曲がり部分の通過挿
入はそれぞれのチューブの引っ張り又は押し出しによっ
て、先端部分の角度を多少変えて調整が可能であるが、
通過困難の場合は無理をせず、その挿入場所から腸内の
洗腸を行なう。また該浣腸補助具は洗腸液の注入を開始
してから所定の時間を経過するとチューブの強度が低下
して行くので、限られた時間内に作業を終了しなければ
ならない。ただし材質的に万一浣腸補助具の一部が腸内
に残留しても特に健康上の問題は発生せず、また材質的
に見て本作業において腸内を傷つける心配も少ない。使
用後は洗腸液の排出と共に排出させるか、手にて肛門よ
り徐々に引き出し、適当な長さにハサミ等にて切断の
上、便器等に廃棄される。また本浣腸補助具は一部の人
口肛門患者の洗腸用にも転用が可能である。
【0028】図22はバネ駆動式注入ポンプの断面図で
ある。先ずピストン引っ張り持ち手73を操作してピス
トン引っ張り紐72を経由してピストン68を引っ張り
最終引っ張り点にてピストン固定レバー71が働き、ピ
ストンを戻らなく固定する。次に容器に体温程度のお湯
又は少量の食用油を加えて取付けネジ蓋65により容器
を密閉させる。送液チューブ74の先には開閉弁を有す
る注入器具の持ち手があり、浣腸液を注入する準備をす
る。準備ができたら先ずピストン固定レバーを操作して
ピストンが70のバネ力にて動けるようにする。注入器
具の持ち手の浣腸液注入レバーを少し操作して流路内の
空気を浣腸補助具の先端から排出させた後、浣腸補助具
を肛門に挿入する。次に同注入レバーを徐々に操作して
浣腸液容器67内の浣腸液を腸内に注入する。この時浣
腸液の流速が早くなりすぎると、逆流防止のボールバル
ブ64が上方に押しやられ、液体の通路が狭くなること
によって圧力ロスが増加することにより流速が低下調整
される。また浣腸液の逆流が発生しそうになっても同ボ
ールバルブが閉まり逆流を阻止する。
【0029】図23はバネ圧駆動式一体型浣腸器具の斜
視図である。これは先ずネジ蓋78を外しピストン引っ
張り持ち手75を引いて内部のバネを圧縮、引っ張り最
終端にてピストンの動きをロックできるようになってお
り、浣腸液容器77の上部より浣腸液を充填して、再び
ネジ蓋78を回して気密性を保ち、浣腸補助具を接続パ
イプ19に装着後75のロックを外し、浣腸補助具を肛
門に挿入する。浣腸液の注入は浣腸液注入レバー79を
操作して行ない、終了後に浣腸補助具切り離しレバー8
0を操作して浣腸補助具を便器の中に廃棄する。注入器
の材質はピストンの一部と流路の一部にゴムを使う以外
は樹脂、ステンレス、アルミ合金等にて作られる。
【0030】図24は小型電動一体型浣腸器具の斜視図
である。注入器本体88の内蔵の市販の乾電池又は充電
式のバッテリーにより、同じく内蔵の小型電動ポンプを
駆動して用いる。また内部に所定の容量の浣腸液のタン
クがある。利用者は片手で本体を保持し、先ず体温程度
のお湯、又は任意の浣腸液を別の容器にいれ、浣腸液吸
引口に接続された浣腸液吸引用チューブの先端を浣腸液
の中に入れ、浣腸液吸引用スイッチ85を操作して注入
器本体のタンクに浣腸液を充填する。次に接続パイプ1
9に浣腸補助具2を装着し、浣腸補助具の先端を適宜に
お湯等に浸して表面の潤滑性を確保し、フレキシブル継
手82を適宜な角度に曲げ調整する。続いて、片手で注
入器本体を保持して、肛門に浣腸補助具を挿入する。浣
腸液の注入が終われば、肛門から浣腸補助具を抜き、浣
腸補助具押出し離脱用スイッチ83を操作して便器の中
に浣腸補助具を廃棄する。該注入器の内部にはNi−T
i系等の形状記憶合金を用いた温度スイッチがあり、誤
って所定の温度を超える温水が供給されようとすると、
警報音がなって浣腸液の流路が塞がれ、又は電動ポンプ
のスイッチが入らないような機構を用いている。ここで
形状記憶合金の精度 が実用化されている。また小型電動一体式の電動ポンプ
は定容量式を採用している。浣腸補助具のスライド押出
し機構には小型電動機によって、フレキシブルワイヤー
を押出す形にて押出し離脱を行なっている。従って注入
器内部の小型電動機は2台である。また注入器本体内部
の浣腸液タンクの容量以上に浣腸液を一度に注入したい
場合は、87のチューブの先に別途浣腸液タンクを高低
差があまりない状態にて、又途中で空気が流路に入らな
い様に設置して、浣腸液の注入中に別途タンクからの浣
腸液の補充を受けながら注入量を増加させることが可能
である。
【0031】図25はトイレの温水洗浄器から浣腸液を
受取り、腸内に注入するための持ち手式注入器具の平面
図である。温水洗浄器との接続は、94の送液チューブ
から温水の供給を受けることと、93の信号伝達ケーブ
ルによる、温水洗浄器側のポンプ開閉の信号を送る二種
類の接続を行なっている。持ち手側の信号は通常、無電
圧の接点信号により行ない、温水洗浄器側の信号回路又
は電力回路を制御する。持ち手の中間には永久磁石又は
ネジにて開閉可能な接合カ所90があり、切り離すとポ
ンプ側の内部流路がやや太くなっており、上部から粉末
の薬剤又は液体の薬剤、食用油等を充填できるようにな
っている。薬剤等を充填して再び接合面を閉じると気密
性が確保される。浣腸液注入レバー91は温水洗浄器側
に信号を送るだけでなく、内部にゴム管状の流路を機械
的に開閉して流量流速を調整している。浣腸補助具のス
ライド押出しレバーは単純に上部の押出し機構と機械的
に繋がっており、手動にて浣腸補助具を押出す構造にな
っている。
【0032】図26は同じく温水洗浄器をお湯及び電力
の供給源とし、特に直腸周辺又はS状結腸周辺に癒着又
は脱水固着した便を腸壁から解離させるためのスイッチ
95にて作動するバイブレータ96を装備した説明図で
ある。便が腸の出口の周辺で癒着、脱水固着すると通過
障害が起こり、通常は排便時に力んでからその症状がわ
かる場合がほとんどであるが、この状態では肛門がやや
開き加減になるが、便は依然として出てこない。使用す
る浣腸補助具は通常の浣腸補助具ではなく、より太く長
く強度的に丈夫なもので、中心が円柱として周囲に流路
を設けたもの等も用いる。バイブレータは比較的低周波
を用い、力学的作用が可調整にて、弱い作用から様子を
見て徐々に力を上げるが、使用者は浣腸補助具の先端を
腸内の便に接触させバイブレータのスイッチを寸動させ
ながら、便と腸との癒着、固着の感覚を感じ取りなが
ら、少しづつ浣腸液を注入する。浣腸液の種類としては
食用油を加えた体温程度のお湯を用いても良い。腸内に
浣腸液が少し注入されたように感じたら、適量を注入し
た後、浣腸補助具を肛門から抜き、便器に廃棄する。
【0033】図27は温水洗浄器を利用した注入器具の
説明図である。温水洗浄器の温水源99からのお湯の供
給を受け、温水の圧力が設定値より高くなった場合に安
全弁98により余剰温水排水チューブ100を通じて便
器101の中に排水されるようになっている。これはシ
ステムが完全に一致するかどうか不明なものを用いる場
合の安全処置であり、人体への影響軽減だけでなく、特
に瞬間的な高圧が液体供給ラインに掛かるのを防ぎ、比
較的強度の弱い部品にて組み立てられている浣腸器具へ
の安全処置でもある。
【0034】図28は座薬状浣腸用注入器具斜視図であ
る。現在座薬状の浣腸が市販されており、これらを手指
等を直接肛門に接触させて汚染させないように、所定の
長さを有するパルプ製の外側パイプ102の中に内側パ
イプ103を入れてパイプ端104を接合させた構造に
て、先端の凹みに座薬状浣腸105を装着し、手指にて
外側パイプを保持して肛門に座薬状浣腸を挿入し、指で
内側パイプの端104を押出し、注入器具から腸内に座
薬状浣腸を押出し離脱させ、使用した注入器具はそのま
ま便器に廃棄して作業をおえる。パルプ製の注入器具は
便器内の水分に接触すると速やかに崩壊して行く特性を
備えている。
【0035】
【発明の効果】以上、本発明の浣腸補助具と注入器具
は、従来の浣腸器具が持つ不衛生なイメージと使いにく
さを大きく改善した。先ず浣腸に於て最も不衛生な部分
である直接肛門に挿入する部分とその他の部分を分け
て、直接肛門に挿入して汚染される部分を浣腸補助具と
称して、使い捨て、しかも使用後にごみ箱等に廃棄する
のではなく、汚染が発生する場所に於て、即ち水洗トイ
レ等の便器の中に直接棄てられるような材質と形状にし
たため、後処理が格段に衛生的で便利になっている。ま
た注入器具を繰返し使用できるような形にしたため、資
源の有効活用にも繋がっている。さらに浣腸液として体
温程度のお湯と、状況に応じて少量の食用油等を用いる
ことは、浣腸を常用する場合に於ても、体に対する作用
が自然で、習慣化による副作用が発生しにくくなってい
る。また浣腸補助具の素材として水和膨潤性と熱加工性
を有するゼラチン或いはポリビニールアルコール等を用
い、その膨潤性と温度上昇による強度低下作用により、
肛門に挿入する時は表面がぬるぬるして、潤滑作用を有
するが全体は少し固く、挿入しやすく、温水の注入後
は、肛門の括約筋の圧力により経時的に変形して、肛門
からの注入液の液漏れが生じにくい機能を付与すること
が可能となる。既存の浣腸器具を使用後、肛門から手で
引き抜く時に、引き抜き方向が直腸の延長線からずれ
て、結果として肛門に挿入された注入部分と腸内壁との
間に隙間を作ってしまい、注入した浣腸液の液漏れに繋
がることも多いが、本願の様に腸壁によく密着し、温水
注入後に経時的に柔軟性が増大する特性の物に於ては、
浣腸補助具の肛門からの引き抜き方向が、直腸の延長線
上から多少ずれても、その柔軟性により腸内壁との間に
隙間ができにくい。また浣腸補助具が使用後便器にその
まま棄てられると言うことは、今までと異なる浣腸排便
方法を適応することが可能になる。即ち、従来は浣腸液
の注入後に肛門に挿入した部分は肛門から抜いた後に暫
くして排便を行なうような形であったが、本願の浣腸補
助具を用いることによって、浣腸液の注入後にも浣腸補
助具を肛門内に挿入したまま、排便と同時に便器に排出
するような使用方法も選択が可能となる。さらに、浣腸
とは通常、浣腸液を注入した直後の排便を期待して行な
うものであるが、本願の様な洗腸も兼用できる物であれ
ば、排便後に体温程度のお湯と使用本人に適した適宜な
食料油を少量加えて浣腸を行なう、或いは直腸からS状
結腸周辺の洗腸を行なうことにより、その周辺の宿便を
排出させると共に、直腸からS状結腸周辺に薄い油膜を
形成させ、次回の排便時に於て、便からの過度の脱水を
防ぎ、便の通過をよくすることにより、軽快な便通を得
ることも可能となる。このことは特に肛門に痔等の疾患
を持ち合わせる人々にとっても重宝な用法である。さ
て、排便時と言うのは人間にとって弱い状況である。従
って浣腸時や洗腸時に使用者になるべく負担を掛けずに
行なえるように本願に於てはバネ動力付の注入器具や小
型電動注入器等を提供することにより、使いやすさを向
上させた。さらに既存の温水洗浄器、温水洗浄便座から
のお湯の供給を受けられるようなインターフェイスを採
用することにより、常用的にトイレで用いる場合に極め
て使いやすく、また安全面に於ても、お湯の温度管理と
圧力又は流量管理を行なうことで、誰でも安心して使え
るシステムとなっている。その他の項目として、座薬状
浣腸における衛生管理、さらに寝たきり老人、その他要
介護者のための比較的安全な洗腸用のチューブと前述の
注入器具との組み合わせは、今後の発展が大きく期待さ
れている物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】基本的な浣腸補助具斜視図
【図2】肛門括約筋の圧力にて潰された浣腸補助具斜視
【図3】人体臀部及び肛門形状変化の説明図
【図4】楕円形の挿入部分を有するひょうたん形簡易浣
腸器斜視図
【図5】スライド式ガス排出機構説明図(平行スライド
式)
【図6】スライド式ガス排出機構説明図(回転スライド
式)
【図7】スライド分離機構付注入器具断面図
【図8】スライド分離機構付注入器具斜視図(操作部分
が円盤形のもの)
【図9】一体式注入器具平面図
【図10】一体式注入器具斜視図(リング型押出し機構
付)
【図11】二重チューブスライド式分離機構斜視図
【図12】二重チューブスライド式分離機構を用いた取
合い図
【図13】液圧駆動式スライド機構斜視図
【図14】液圧駆動式スライド機構を用いた取合い図
【図15】自立排便支援又は介護用浣腸補助具と二重チ
ューブスライド分離機構取合い図
【図16】自立排便支援又は介護用の浣腸補助具斜視図
【図17】自立排便支援又は介護用浣腸補助具平面図
(衛生隔離紙付)
【図18】介護用浣腸補助具と浣腸液注入チューブの切
り離し離脱の説明図
【図19】止液クリップとカッターを用いた切断分離説
明図
【図20】クリップ付カッター式分離器具説明図
【図21】特殊介護用浣腸補助具斜視図
【図22】バネ圧駆動式注入ポンプ断面図
【図23】バネ圧駆動式一体型浣腸器具斜視図
【図24】小型電動一体型浣腸器具斜視図
【図25】持ち手式注入器具平面図
【図26】バイブレータ付持ち手式注入器具操作説明図
【図27】温水洗浄器を利用した持ち手式注入器具説明
【図28】座薬状浣腸用注入器具斜視図
【図29】永久磁石を用いた接続例断面図
【符号の説明】
1 腸内注入口 2 浣腸補助具 3 液体流路 4 接続口(注
入器具との) 5 肛門 6 少し開いた
肛門形状 7 太い大便を排出する時の肛門形状 8 円形
の断面の浣腸補助具 9 楕円形の断面を有する浣腸補助具 10 臀
部 11 股 12 ひょうた
ん形浣腸器 13 浣腸液容器兼押し圧部 14 流路パイ
プ 15 排気口 16 開閉バル
ブ用パイプ 17 腸内のガス 18 浣腸液 19 接続パイプ 20 スライド
機構 21 注入器具用チューブ 22 蛇腹式浣
腸ポンプ 23 ネジ式お湯充填口 24 浣腸補助
具分離機構 25 リング型押出し機構 26 スライド
分離機構付ネジ蓋 27 内側チューブ 28 外側チュ
ーブ 29 拡大フランジ 30 衛生隔離
紙 30B パルプ製持ち手 31 チューブ
スライド分離レバー 32 吸引チューブ 33 バッテリ
ー駆動式電動ポンプ 34 開閉スイッチ 35 浣腸液タ
ンク 36 押出しリング 37 リング型
ロッド 38 シリンダー 39 リング型
ピストン 40 復元バネ 41 液圧ポー
ト 42 加圧用チューブ 43 駆動用シ
リンダー 44 駆動用ピストン 45 操作レバ
ー 46 液圧駆動式スライド機構 47 自立排便
支援又は介護用浣腸補助具 48 浣腸液注入チューブ 49 スライド
機構駆動用チューブ 50 浣腸補助具分離用スイッチ 51 浣腸液注
入用開閉スイッチ 52 肛門 53 クリップ
53B クリップガイド 54 バネ付カッター 55 クリップ
押出しレバー 56 クリップ止め 57 カッター
刃受け 58 分離器具本体 59 ガス又は
浣腸液又は便排出口 60 浣腸液注入用 61 ガス又は
洗腸液又は便排出用 62 先端部分 63 バルブハ
ウジング 64 逆流防止及び流速調整用ボールバルブ 65
取付けネジ蓋 66 ネジ 67 浣腸液容
器(シリンダー) 68 ピストン 69 ガイド 70 バネ 71 ピストン
固定レバー 72 ピストン引っ張り紐 73 引っ張り
持ち手 74 送液チューブ 75 ピストン
引っ張り持ち手 76 ロッド 77 浣腸液容
器(シリンダー) 78 ネジ蓋 79 浣腸液注
入レバー 80 浣腸補助具切り離しレバー 81 接続分離
機構 82 フレキシブル継手 83 浣腸補助
具押出し離脱スイッチ 84 浣腸液注入スイッチ 85 浣腸液吸
引用スイッチ 86 浣腸液吸引口 87 浣腸液吸
引用チューブ 88 注入器本体 89 注入器具
持ち手 90 薬剤投入用開閉カ所 91 浣腸液注
入レバー 92 浣腸補助具押出し離脱レバー 93 信号伝達
ケーブル 94 送液チューブ 95 バイブレ
ータスイッチ 96 バイブレータ 97 癒着・脱
水固着した便 98 安全弁 99 温水源 100 余剰温水排水チューブ 101 便器 102 外側パイプ 103 内側パ
イプ 104 パイプ端 105 座薬状
浣腸 106 永久磁石 107 液体流
路又は信号路 108 メスシート面 109 オスシ
ート面

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端を肛門に挿入して水又は体温程度の
    湯又は食用油等を浣腸液として腸内注入に用いるチュー
    ブ状又はパイプ状の浣腸補助具で浣腸液の注入手段たる
    注入器具と接続及び分離が可能で、肛門に挿入して使用
    後にそのまま大便と共に便器に廃棄可能でトイレ以降の
    排水路に於ても流路の閉塞を起こさない所定の形状及び
    材質、即ち、水分と接触することにより経時崩壊性或い
    は生分解性或いは水溶解性或いは水和膨潤性の何れかの
    性質を持ち備えた材質によって構成された事を特徴とす
    る浣腸液を腸内に注入する為の肛門挿入用の浣腸補助具
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水和膨潤性を有するチ
    ューブ状の浣腸補助具に於て、チューブの内面側の強度
    を強く、外壁側の強度を柔らかい特性に仕上げ、或い
    は、浣腸液の注入により、肛門挿入時に比較して、その
    機械的強度が低下し、より柔軟に変化すると共に、肛門
    に挿入されたチューブ状の部分の一部が肛門括約筋の圧
    力によって変形して潰れ、その挿入方向に垂直な切断断
    面積が減少し、又は肛門に挿入されたチューブ状の浣腸
    補助具の隙間からの液漏れを防ぎ、さらに該浣腸補助具
    を注入器具から切離し、排便時まで、そのまま肛門内に
    残置する場合に直腸内の浣腸液の肛門外への逆流を低減
    若しくは防ぐ機能を有することを特徴とする浣腸補助具
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に於て、肛門に挿
    入される浣腸補助具の挿入方向に垂直な断面の一部が円
    形ではなく楕円形とし、挿入時の肛門と浣腸補助具の断
    面形状を近似させたことを特徴とする浣腸補助具
  4. 【請求項4】 先端を肛門に挿入して浣腸液を腸内に注
    入する為の浣腸器具に於て、肛門に挿入される部分の挿
    入方向に垂直な断面の一部が円形ではなく楕円形とし、
    挿入時の肛門の形状に近似させたことを特徴とする浣腸
    器具
  5. 【請求項5】 浣腸補助具に用いる注入器具に於て、浣
    腸補助具を肛門に挿入し、浣腸液注入前に直腸又はS状
    結腸周辺に充満したガスの一部を肛門外に排出させる為
    に流路を構成するパイプの一部に排気用の穴を空け、さ
    らに該パイプの外面とスライド可能な形で接するパイプ
    を被せ、外側のパイプをスライドさせることによって排
    気通路を開閉させ、流路上の気体の外部への排出と浣腸
    液の注入を使い分ける構造を有することを特徴とする注
    入器具
  6. 【請求項6】 肛門に挿入し浣腸液を腸内に注入する浣
    腸補助具と注入器具との接続の切離し手段として、接続
    部分の一部に設けられたスライド機構によって、使用後
    の浣腸補助具を押出し離脱させることで、肛門に挿入さ
    れ汚染された浣腸補助具に直接手で触れることなく離脱
    が行えることを特徴とする注入器具
  7. 【請求項7】 請求項6に於て、容器とポンプが一体式
    で手、指にて押し圧することにより浣腸液を腸内に注入
    する手動式注入器具に於て、ポンプの内部に浣腸補助具
    のスライド離脱動作用のリング型押出し機構を設け、ポ
    ンプの注入最終工程にて該リング型押出し機構を押出し
    動作可能に配置して、浣腸液注入操作から浣腸補助具の
    切り離し迄をポンプの押し圧操作のみによって行なえる
    ことを特徴とする注入器具
  8. 【請求項8】 請求項6に於て、互いにスライド可能と
    した、一方の外径が他方の内径より小さな二本のチュー
    ブを同心円に重ね合わせ、内側チューブの先端を外側チ
    ューブ先端より突き出させ、浣腸補助具の流路に接続
    し、浣腸液注入後に外側のチューブ先端を内側のチュー
    ブ先端と同一面になる迄、スライドさせて浣腸補助具の
    接続口に装着された内側チューブを引き抜くことにより
    離脱させることを特徴とする注入器具
  9. 【請求項9】 請求項6に於て、浣腸補助具と注入器具
    との接続の切離し手段として液体の圧力を利用し、超小
    型のシリンダー内のピストンを駆動させる為の該シリン
    ダーと圧力流路にて接続された駆動手段を操作すること
    により、該ピストンを押出す様に動作させ、注入器具と
    浣腸補助具を離脱させることを特徴とする注入器具
  10. 【請求項10】 肛門挿入用の浣腸補助具に於て、注入
    器具との接続カ所の下流側、即ち肛門に近い側に、便器
    にそのまま廃棄可能で水分を吸収することによって経時
    分解又は崩壊、溶解する材質にて構成された止液、止水
    用クリップを用いて浣腸補助具のチューブ内の液の逆流
    を防止する機構を設け、その僅か上流側、即ち注入器具
    側にカッターを設置するか、安全カッターを用いて浣腸
    補助具を切離す事を特徴とする注入器具
  11. 【請求項11】 肛門に挿入して浣腸液、洗腸液を注入
    する為の、膨潤性と柔軟性を有する材質にて構成され、
    使用後便器に廃棄可能な浣腸補助具に於て、少なくとも
    二本のチューブの二つの独立した流路を有し、挿入先端
    が一束ねの一本に成型され、チューブの片側を液体の腸
    内への注入用とし、他方を腸内に残留するガスの排出と
    便の排出補助に使用し、肛門内部への挿入可能な長さが
    少なくともS状結腸に達することを特徴とする浣腸補助
  12. 【請求項12】 浣腸液又は洗腸液の腸内への注入に於
    て、注入しようとする液体の温度が所定の設定温度を超
    え、人体への安全許容温度に近づいた場合に、腸内壁へ
    の熱傷害を防止する為に腸内への注入を機械的又は電気
    制御的に防止する機能を有することを特徴とする注入器
  13. 【請求項13】 浣腸及び洗腸に用いる注入器具に於
    て、バネの復元力を用い、シリンダー内に充填された液
    体をバネ圧にて駆動されるピストン力によって腸内に注
    入し、さらに注入圧の変動による流速変動を軽減させる
    為に注入器具の流路上に流速調整の機能を付与したバル
    ブを設置したことを特徴とする注入器具
  14. 【請求項14】 浣腸及び洗腸に用いる小型電動式注入
    器具に於て、モーターの回転数制御による吐出圧力調整
    の可能な定圧型ポンプを用いたことを特徴とする注入器
  15. 【請求項15】 送液手段としてトイレに備え付けの温
    水洗浄器からの温水供給を用いる物に於て、温水の供給
    圧が所定の安全設定範囲を超えた場合に余剰温水として
    便器に流すことによって送液経路の圧力が設定圧以内に
    保持させることを特徴とする注入器具
  16. 【請求項16】 注入ポンプと浣腸補助具を保持する持
    ち手とそれを接続する流路とを備えた注入器具に於て、
    前記流路の一端から他端までの間に磁石の吸引力を用い
    て着脱可能な着脱部を設けたことを特徴とする注入器具
  17. 【請求項17】 水、又は体温程度の温度の湯を浣腸液
    として用いる浣腸に於て、電動ポンプ等の注入器具から
    肛門に挿入する浣腸補助具の経路の途中に浣腸の効果向
    上用の異種類の液体又は紛体の混入を可能とする部分を
    有し、異種類の液体又は紛体薬剤を浣腸直前に水又は体
    温程度の温度の湯の流路に乗せて腸内に注入が可能な構
    造を有することを特徴とする注入器具
  18. 【請求項18】 肛門に挿入する浣腸補助具を保持する
    為の注入器具の持ち手に於て、肛門に挿入された該浣腸
    補助具に振動を伝達することが可能な発振源を備え,直
    腸又はS状結腸に癒着又は固着した糞便に該浣腸補助具
    を接触させ、発振源からの安全な力学的作用により、癒
    着又は固着した糞便と腸壁とを解離させる振動作用を付
    与したことを特徴とする注入器具
  19. 【請求項19】 肛門内に挿入可能な長さを有し、互い
    にスライド可能な一方の外径が他方の内径より小さな、
    二重に重ねられたパイプ構造の先端の凹みに座薬状浣腸
    を装着させ、外側のパイプを手で保持して座薬状浣腸を
    肛門に挿入した後、内部のパイプを押出すことにより先
    端の座薬状浣腸を手指を直接肛門に接触させることなく
    腸内に押出し離脱が可能な機構を有し、使用後はそのま
    ま便器に廃棄可能な水に接触することによる経時崩壊
    性、又は生分解性又は水溶解性の材質にて構成された事
    を特徴とする注入器具
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