JP2000027601A - 発電装置の蒸気タービン - Google Patents

発電装置の蒸気タービン

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JP2000027601A
JP2000027601A JP10196023A JP19602398A JP2000027601A JP 2000027601 A JP2000027601 A JP 2000027601A JP 10196023 A JP10196023 A JP 10196023A JP 19602398 A JP19602398 A JP 19602398A JP 2000027601 A JP2000027601 A JP 2000027601A
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JP
Japan
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steam
cylinder
drive shaft
disk
driving
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JP10196023A
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English (en)
Inventor
Shigeru Yamazaki
茂 山崎
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OSAKA NETSU KANRI KOGYO KK
Original Assignee
OSAKA NETSU KANRI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的圧力の低い蒸気でも十分大きな駆動
力を得ることが可能であると共に、構造が簡単で製作コ
ストを安くすることができ、小容量型発電機用のタービ
ンとしてきわめて好適な蒸気タービンを提供する。 【解決手段】 駆動軸1の周囲に複数の独立した円胴
5,6を夫々密封状に軸方向複数段に連設すると共に、
各円胴5,6内に駆動軸1と同軸一体に回転する円板1
3を配置し、各円板13の一側面に複数の駆動羽根14
を渦巻状に配設し、円胴5,6内に蒸気が駆動羽根14
の略外周接線方向から導入される蒸気導入口15を各円
胴5,6の外周壁に設けると共に、駆動羽根14に旋回
力を与えた使用済みの蒸気が軸方向に排出される蒸気排
出口16を各円胴5,6の側壁部に設けてなること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種産業の生産に
必要な電力を自給するようにした発電装置の蒸気タービ
ンに関するもので、例えば、廃棄物の焼却によって生じ
る燃焼排ガスを利用して蒸気を起蒸し、その蒸気によっ
て駆動軸を回転し、発電機を駆動して電力を発生させ、
自己消費電力を賄うようにした省エネルギー及び地球温
暖化防止に寄与しうる発電装置の蒸気タービン、特に発
電容量の比較的小さい小型の蒸気タービンに関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来より発電機の駆動源と
して、蒸気タービン、ガスタービン、水力タービン、内
燃機関エンジン等が知られている。しかし、各種工場に
おいては殆ど電力会社からの買電により操業を行ってい
るが、特に廃棄物焼却処理工場においては、立地上、山
間僻地に位置し、買電コストが高くつき、またエンジン
駆動によって発電を起こすと、非常にコスト高となって
いる。
【0003】また、廃棄物焼却処理工場において、燃焼
排ガスは、ダイオキシン削減のため800℃と高温にす
る必要があって、この高温ガスをそのまま大気へ放出す
ることができないため、その冷却手段として廃熱ボイラ
ーの設備が必要となる。しかしながら、廃棄物焼却処理
工場ではその蒸気を有効に利用する生産処理設備がな
く、工場の合理化を促進できないという悩みがある。
【0004】また、蒸気タービンの技術は、電力会社等
の大容量のものについては研究開発が進み、新たに改良
されたものが実用化されているが、一工場の生産工程を
対象とした小容量の蒸気タービンは、実用化が殆ど進ん
でいないのが現状である。例えば、発電容量50〜10
00kw程度の蒸気タービンの実績は少なく、且つその
製造コストが非常に高く、実用化が困難な状況にある。
【0005】本発明は、上記の問題点に鑑み、蒸気のエ
ネルギーを有効に活用させることができて、廃棄物焼却
処理工場の排ガス利用により得られる比較的圧力の低い
蒸気でも十分大きな駆動力を得ることが可能であると共
に、構造が簡単で製作コストを安くすることができて、
小容量型発電機用のタービンとしてきわめて好適な蒸気
タービンを提供し、もってエネルギーの有効利用と省エ
ネルギー化、更に地球温暖化防止に貢献せんとしたもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の発
電装置の蒸気タービンは、駆動軸1の周囲に円胴を密封
状に設けると共に、この円胴内に駆動軸1と同軸一体に
回転する円板13を配置し、この円板13の一側面に複
数の駆動羽根14を渦巻状に配設し、前記円胴内に蒸気
が駆動羽根14の外周接線方向から導入される蒸気導入
口15を円胴の外周壁部に設けると共に、駆動羽根14
に旋回力を与えた使用済みの蒸気が軸方向に排出される
蒸気排出口16を前記円胴の側壁部に設けてなることを
特徴とする。
【0007】請求項2に係る発明の発電装置の蒸気ター
ビンは、図1及び図2に示すように、駆動軸1の周囲に
複数の独立した円胴5,6を夫々密封状に軸方向複数段
に連設すると共に、各円胴5,6内に駆動軸1と同軸一
体に回転する円板13を配置し、各円板13の一側面に
複数の駆動羽根14を渦巻状に配設し、円胴5,6内に
蒸気が駆動羽根14の略外周接線方向から導入される蒸
気導入口15を各円胴5,6の外周壁に設けると共に、
駆動羽根14に旋回力を与えた使用済みの蒸気が軸方向
に排出される蒸気排出口16を各円胴5,6の側壁部に
設けてなることを特徴とする。
【0008】請求項3は、請求項1又は2に記載の発電
装置の蒸気タービンにおいて、駆動軸1が貫通する円胴
の貫通箇所にパッキン箱18を設け、このパッキン箱1
8内には駆動軸1に外嵌するリング状のパッキン19を
複数個配設すると共に、これらパッキン19の中間部に
空隙部20を形成し、この空隙部20に冷却水を注入す
るようにしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る2段型蒸気タ
ービンの縦断面図、図2は図1のX−X線断面図であ
る。これらの図において、1は駆動軸で、この駆動軸1
の両端部は、台枠2に設けてある軸受3,4によって回
転自在に支承されている。駆動軸1の周囲には、第1円
胴5と第2円胴6との2つの円胴が、駆動軸1の長手方
向中央部側に配置された仕切板7を挟んで軸方向2段に
連設されている。尚、駆動軸1の一端部がフランジfを
介して発電機の回転軸(図示せず)に連結される。
【0010】第1及び第2の2つの円胴5,6は、台枠
2に保持固定された円筒部材8と、この円筒部材8の内
周面の軸方向中央部に外周縁部が固着された二重リング
状の仕切板7と、円筒部材8の外周面両端部に溶接され
た接合用リング9,10と、円筒部材8の両端に配置さ
れて、前記接合用リング9,10に夫々パッキン(図示
せず)を介してボルト接合された両側一対のリング状側
壁板11,12とからなるもので、円筒部材8と仕切板
7と一方の側壁板11とによって密封状の第1円胴5が
形成され、円筒部材8と仕切板7と他方の側壁板12と
によって密封状の第2円胴6が形成され、これら両円胴
5,6は、仕切板7を挟んでその両側に左右対称状に形
成されている。
【0011】駆動軸1の長手方向中央部には円板取付用
の筒体1aが同軸一体に嵌着され、この筒体1aに仕切
板7が約1mm程度の間隙をもって挿通された状態にあ
って、筒体1aの外周面と仕切板7の内周面との間隙
は、熱膨張及び蒸気の洩れ防止を考慮して約1mmとさ
れる。また、筒体1aには羽根取付用の円板13,13
が仕切板7を両側から挟むように同軸一体に取り付けら
れて、両円胴5,6内に夫々配置されている。各円板1
3と仕切板7との対向面間の間隙、及び各円板13と円
筒部材8の内周面との間隙も、熱膨張及び蒸気の洩れ防
止を考慮して夫々約1mmとされる。
【0012】各円板9の内側面には、図2から分かるよ
うに、複数の駆動羽根14…が渦巻状に配設されてい
る。各円胴5,6には、蒸気が図2の矢印aで示すよう
な駆動羽根14の外周接線方向から導入される蒸気導入
口15が円筒部材8に設けられると共に、駆動羽根14
に旋回力を与えた使用済みの蒸気が図1の矢印bで示す
ような軸方向に排出される蒸気排出口16が各側壁板1
1,12に設けられている。図示は省略するが、各蒸気
導入口15及び排出口16には蒸気導入管及び蒸気排出
管が夫々接続配管される。
【0013】また、各円胴5,6内には側壁板11,1
2側に、駆動羽根14…に隣接して円板13との間に環
状通路を形成するような断面外向きコ字状の環状部材1
7が配設され、この環状部材17の内周部には前記蒸気
排出口16に通じる開口部17aが設けられている。
【0014】また、図1に示すように、駆動軸1が貫通
する各円胴5,6の側壁板11,12側にはパッキン箱
18が設けられている。各パッキン箱18の内部は、図
3に示すように、駆動軸1に外嵌するリング状のパッキ
ン19…が複数個配設されて軸封されることによって、
蒸気の洩れを防止できるようになっている共に、これら
パッキン19…の中間部に空隙部20が形成されてい
て、この空隙部20に冷却水を注入することによって、
駆動軸1の冷却が行えるようになっている。このような
パッキン箱18により、駆動軸1を通して発電機の回転
軸に伝達する熱量を極力少なくして、発電機の絶縁劣化
防止を図ることができる。尚、各パッキン箱18には冷
却水の供給口21と排出口22が設けられ、これら供給
口21及び排出口22には、図示は省略するが、給水管
及び排水管が夫々接続される。
【0015】以上説明したような構成を有する蒸気ター
ビンの使用において、この蒸気タービンに連動連結され
た発電機(図示せず)が無負荷状態にある時は、そのロ
ーターを回すのに必要最小のトルクを与えればよいか
ら、第1円胴5内にのみ蒸気をその蒸気導入口15より
導入し、第2円胴6には蒸気を導入しないでおく。尚、
この蒸気は、廃棄物焼却処理工場の排ガス利用により得
られる例えば7〜15kg/cm2程度の蒸気とする。
【0016】しかして、図2に示すように蒸気導入口1
5より第1円胴5内に導入された蒸気は、各駆動羽根1
4に吹き付けられ、この蒸気の運動エネルギーにより駆
動羽根14に旋回力を与えて、駆動軸1を回転させ、こ
の駆動軸1の回転によって発電機を回転させる。なお、
駆動羽根14は前記蒸気の圧力と必要駆動トルクとによ
ってその受圧幅(即ち羽根14の突出幅)を10〜30
mmの範囲で適当に選定すればよい。駆動羽根14に旋
回力を与えて仕事をした蒸気は、駆動羽根14の内周側
から第1円胴5の中心部を抜け、更に環状部材17内周
部の開口部17aを通って、蒸気排出口16から排出さ
れる。
【0017】この際、蒸気は、蒸気導入口15により駆
動羽根14の外周接線方向から渦巻状の駆動羽根14に
吹き付けられて、蒸気排出口16により軸方向から排出
されるから、円胴5内で蒸気の運動エネルギーをきわめ
て有効に活用させることができて、比較的低い蒸気圧で
十分大きな回転駆動力を得ることができ、例えば7kg/c
m2程度の蒸気圧でも所要の駆動力が得られる。
【0018】上記のように第1円胴5内に蒸気が導入さ
れることにより、駆動軸1が回転して発電機を回してい
くうちに、励磁電流の発生により発電負荷がかかって、
駆動軸1の駆動トルクが増大し始めた時、第2円胴6の
蒸気導入口15より蒸気を導入して、その蒸気の運動エ
ネルギーにより駆動羽根14に旋回力を与える。このと
き、第1円胴5内への蒸気の導入は継続させる。要する
に、発電負荷がかかった時には、第1円胴5及び第2円
胴6内に夫々蒸気を導入して両円胴5,6内の双方の駆
動羽根14に同時に旋回力を与えるようにする。
【0019】この蒸気タービンの使用にあたり、第1円
胴5内への蒸気の導入量は必要最小のトルクを付与する
に足る略一定量とし、第2円胴6内への蒸気の導入量を
発電負荷の変動に応じて自動調整するようにすることに
よって、発電機の回転数を一定に維持することができ、
ランニングコストの低減と発生電気の品質を良好に保つ
ことができる。
【0020】もちろん、この蒸気タービンの使用にあっ
ては、使用開始時から、第1及び第2の両円胴5,6内
に夫々蒸気を導入して、両円胴5,6内の駆動羽根14
に同時に旋回力を与えるようにしてもよいわけで、この
場合にはより大きな駆動力が得られる。
【0021】また、この実施形態では、駆動軸1の周囲
に、第1円胴5と第2円胴6との2つの円胴を、仕切板
7を挟んで軸方向2段に連設した2段型蒸気タービン
(請求項2に係る発明に含まれる)について説明した
が、本発明の蒸気タービンとしては、駆動軸1の周囲に
1つの円胴を設けた1段型蒸気タービン(請求項1に係
る発明)、あるいは駆動軸1の周囲に前記同様な仕切板
7を2つ以上介在させて3つ以上の円胴を軸方向複数段
に連設した多段型蒸気タービン(請求項2に係る発明)
でもよい。
【0022】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、蒸気導入
口により駆動羽根の外周接線方向から渦巻状の駆動羽根
に吹き付けられて、蒸気排出口により軸方向から排出さ
れるようになっているから、円胴内で蒸気の運動エネル
ギーを有効に活用させることができて、例えば廃棄物焼
却処理工場の排ガス利用により得られる比較的圧力の低
い蒸気でも十分大きな駆動力を得ることが可能となり、
しかもタービンの構造が簡単で製作コストを安くするこ
とができ、従って小容量型発電機用のタービンとしてき
わめて好適となる。従ってまた、この発明の蒸気タービ
ンによれば、廃棄物焼却処理工場の排ガス利用により得
られる蒸気を使用できることから、エネルギーの有効利
用及び省エネルギー化、更には地球温暖化防止に大きく
貢献できるものである。
【0023】請求項2に係る発明のように、駆動軸の周
囲に夫々独立した2つ以上の円胴を軸方向複数段に連設
した多段型蒸気タービンとすれば、より大きな回転駆動
力を発生させることができる。また、この多段型蒸気タ
ービンにおいて、1段目を発電機の無負荷時における所
要のトルクを与えるものとし、2段目以降は発電によっ
て生ずる駆動トルクの増大に対応した所要のトルクを与
えるものとして使用することができる。また、この場合
に、1段目円胴内への蒸気の導入量は必要なトルクを付
与するに足る略一定量とし、2段目以降の胴内への蒸気
の導入量を発電負荷の変動に応じて自動調整するように
すれば、発電機の回転数を一定に維持することができ、
ランニングコストの低減と発生電気の品質を良好に保つ
ことができる。
【0024】請求項3に係る発明によれば、駆動軸を通
して発電機の回転軸に伝達する熱量を極力少なくして、
発電機の絶縁劣化防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る蒸気タービンの縦断面図であ
る。
【図2】 図1のX−X線断面図である。
【図3】 パッキン箱の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 駆動軸 5,6 円胴 7 仕切板 13 円板 14 駆動羽根 15 蒸気導入口 16 蒸気排出口 18 パッキン箱 19 パッキン 20 空隙部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸の周囲に円胴を密封状に設けると
    共に、この円胴内に駆動軸と同軸一体に回転する円板を
    配置し、この円板の一側面に複数の駆動羽根を渦巻状に
    配設し、前記円胴内に蒸気が駆動羽根の外周接線方向か
    ら導入される蒸気導入口を円胴の外周壁部に設けると共
    に、駆動羽根に旋回力を与えた使用済みの蒸気が軸方向
    に排出される蒸気排出口を前記円胴の側壁部に設けてな
    ることを特徴とする発電装置の蒸気タービン。
  2. 【請求項2】 駆動軸の周囲に複数の独立した円胴を夫
    々密封状に軸方向複数段に連設すると共に、各円胴内に
    駆動軸と同軸一体に回転する円板を配置し、各円板の一
    側面に複数の駆動羽根を渦巻状に配設し、円胴内に蒸気
    が駆動羽根の略外周接線方向から導入される蒸気導入口
    を各円胴の外周壁に設けると共に、駆動羽根に旋回力を
    与えた使用済みの蒸気が軸方向に排出される蒸気排出口
    を各円胴の側壁部に設けてなることを特徴とする発電装
    置の蒸気タービン。
  3. 【請求項3】 駆動軸が貫通する円胴の貫通箇所にパッ
    キン箱を設け、このパッキン箱内には駆動軸に外嵌する
    リング状のパッキンを複数個配設すると共に、これらパ
    ッキンの中間部に空隙部を形成し、この空隙部に冷却水
    を注入するようにしたことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の発電装置の蒸気タービン。
JP10196023A 1998-07-10 1998-07-10 発電装置の蒸気タービン Pending JP2000027601A (ja)

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