JP2000023065A

JP2000023065A - 視線入力付きゴーグル型ディスプレイ

Info

Publication number: JP2000023065A
Application number: JP10182177A
Authority: JP
Inventors: Yoichi Mori; 陽一森
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1998-06-29
Filing date: 1998-06-29
Publication date: 2000-01-21

Abstract

(57)【要約】【課題】劇場でしか見られないような大画面の映像
を、屋外等で気軽に持ち歩いて見ることができ、また、
体の不自由な人でも簡単に操作できる視線入力付きゴー
グル型ディスプレイを提供する。【解決手段】画像信号を出力する機能を備えたビデオ
再生装置１、パーソナルコンピュータ３０などの電子機
器にゴーグル型ディスプレイ２を接続し、ディスプレイ
２に設けられた視線入力手段により、手を使わずに視
線、瞬きを検出してビデオ再生の操作、パーソナルコン
ピュータの入力操作等を行えるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は携帯型ビデオ再生機
器、身体障害者用機器インターフェース、医療機器用等
に用いられる視線入力付きゴーグル型ディスプレイに関
する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】家庭用
のビデオ機器は現在広く普及し、娯楽、教育等を始め様
々な分野で使われるようになっている。その中でも映画
等のエンターテイメントのソフトを見る用途がかなりの
割合を占めている。こうしたコンテンツのソフトを見る
場合、大画面の映像再生装置で見た方が劇場と同じよう
な本物の臨場感を味わうことができる。

【０００３】また、近年は、パーソナルなメディアが多
くの人に求められ、携帯型の音楽再生装置のように個人
で機器を所有し、戸外へ持ち出して使う用途も極めて多
い。大画面再生の方法には、スクリーン映像を映し出す
プロジェクション装置があるが、大がかりな機器が必要
で、また、再生には大きな部屋が必要という問題があ
る。

【０００４】一方、小型液晶ディスプレイを使い、光学
系を工夫して疑似的に大画面再生と同じ効果を持たせる
ことのできるゴーグル型の映像再生装置が提案されてい
る。これらの中には半透過型のミラーを組み込み、外の
景色と中に再生されている映像を同時に見ることができ
るものもある。

【０００５】しかし、これらのものは、比較的装置全体
が大がかりで、屋外等に気軽に持ち出して見ることはで
きなかった。また、これまでにも小型液晶ディスプレイ
と小型ビデオを組み合わせた携帯型のビデオ再生装置も
提案されているが、画面が小さく、映画等の臨場感には
程遠く、装置を目の前で保持し続けなければならず不便
であるといった問題があり、また、携帯型のパーソナル
コンピュータなども普及しているが、体の不自由な人の
場合は入力操作が難しいという問題があった。

【０００６】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、小型で携帯が可能なディスプレイ装置と携帯可能な
電子機器とを組み合わせ、劇場でしか見られないような
大画面の映像を、屋外等で気軽に持ち歩いて見ることが
でき、また、体の不自由な人でも簡単に操作できる視線
入力付きゴーグル型ディスプレイを提供することを目的
とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、携帯型頭部装
着型ディスプレイに電子機器を操作するための視線入力
装置が装備された視線入力付きゴーグル型ディスプレイ
であることを特徴としている。本発明の装置をビデオ再
生装置に適用した場合、映像再生部本体はゴーグル型の
ディスプレイで頭部に装着し、またビデオ部を腰ベルト
などにつければ良く、混雑した電車の中等でも十分使用
が可能である。また、本発明は、ゴーグル型ディスプレ
イ中に機器操作部の表示がなされ、そこに視線を合わせ
て瞬きをすることで機器の操作が可能であるため、例え
ばビデオ機器を操作する場合に、いちいちゴーグルを外
したり、半透過の狭い窓越しに腰部のビデオ再生装置を
覗いて操作をするという面倒がない。

【０００８】このような視線入力の方法には色々ある
が、例えば、ＬＥＤを使って数カ所から使用者の目に赤
外線を当て、反射して返ってくる光量の分布をフォトダ
イオード等で検出することにより使用者の目の向いてい
る方向や瞬き等を検出することを利用する。

【０００９】操作性を向上させるためには、ディスプレ
イの画面周辺部に視線入力用操作部を表示し、その際、
右目と左目に使う映像を提供する３次元表示の方法を使
って、映像表示のなされる平面から操作部を表示する平
面を空間的に浮かせるようにしても良く、この場合は、
右目と左目の視線の位置の情報から使用者が映像部を見
ているか、ビデオ操作部を見ているかが確実に分かるた
め、使用者の不用意な視線移動や瞬きによる装置の誤差
動を回避することができる。

【００１０】また、この視線入力のできるゴーグル型の
映像再生装置を用いると、ビデオ再生の他にも様々な使
い方ができる。例えば、現在寝たきりの身障者にＧＵＩ
（グラフィック・ユーザー・インターフェース）を使っ
て、ＰＣ（パーソナルコンピュータ）を使ってもらうと
いう試みがなされている。マウスのみで入力できるソフ
トウエアを組み込んだり、またマウスの使えない人には
視線入力させる試みがなされているが、このようなシス
テムは現行のＣＲＴを表示媒体として用い、これにさら
に視線入力のための装置を別個に用意して使うため、設
備が大がかりで、設置が大変であり、ベッドの上で気軽
に使えるものではない。このような場合、本発明の視線
入力付きゴーグル型ディスプレイを用いれば、ＣＲＴや
視線入力の大がかりな装置を病室に持ち込む必要はな
く、使用者はベッドの上に寝たままゴーグルを装着する
だけで、ＰＣを操作することが可能となり、気軽にＰＣ
を使うことが可能になる。また、医療用の映像を表示す
る目的で、これを使えば医療行為のために両手を離せな
い場合でも視線入力機能を使って撮像のカメラを自分の
思う方向に向けたり、自分の取り出したい情報の画面を
選んだりすることが容易にできる。このようにゴーグル
型のディスプレイを用い、これに小型の電子機器を組み
合わせることで、携帯可能で戸外でも電車の中でも両手
を自由のままにして楽しむことができ、視線入力装置を
組み合わせることで手を使わずに機器を操作できる便利
なシステムが実現できる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。図１は視線入力付きゴーグル
型ディスプレイの例についての全体構成を示す概念図で
ある。図において、ビデオやＤＶＤ等の記録物から映像
信号を再生するビデオ再生装置１と、頭部に装着し、映
像を表示する視線入力付きのゴーグル型ディスプレイ２
と、これらを接続するコード３とからなっている。音声
も同時に再生する場合には、これにヘッドホンやイヤホ
ン等を併用して用いる。

【００１２】次に使用状態を説明すると、使用者はゴー
グル型ディスプレイ２を図２（ａ）のように頭部に装着
してディスプレイを見ると、ビデオ再生装置１で再生さ
れる映像が、図２（ｂ）に示すように、あたかも投射型
の大型ディスプレイにプロジェクション装置５で投影し
て再生したときと同じ大画面で観察され、臨場感溢れる
画面を楽しむことができる。ゴーグル型ディスプレイ２
には視線入力装置が備えられている。視線入力装置は、
使用者の目の向いている方向や瞬きを検出して画面操作
を行うもので、この装置を使うことでゴーグルを頭部か
ら外すことなく、ビデオ再生装置を操作することができ
る。

【００１３】視線入力の方法は色々考えられるが、例え
ば、図３（ａ）に示すように、４か所程度からＬＥＤ１
０より眼球に対して赤外線を当て、反射して返ってくる
赤外線の量をフォトダイオード１１で検出するものであ
る。人間の目は白目と黒目でその反射率が違うので、眼
球が動けば白目と黒目の境の位置が変わる。従って、４
箇所で反射光を検出すると、その光量分布から視線の位
置を特定することができる。瞬きをした時には、反射光
そのものが全体で大きく変わるので、簡単に検出が可能
である。また、図３（ｂ）に示すように、ＬＥＤ１０で
赤外線を目に照射し、目から反射してくる赤外光をミラ
ー１３を介してＣＣＤカメラ１２で映像として捉えるよ
うにしても良い。この映像から眼球の角膜反射像や瞳孔
を画像処理で抽出することにより、眼球の運動を捕捉す
ることができ、視線入力が可能になる。この場合にも瞬
きは瞳孔像にまぶたがかかるところまで鮮明に捉えられ
るので、容易に抽出が可能である。

【００１４】このような視線入力装置による入力方法に
ついて図４により説明する。例えば、図４（ａ）に示す
ように、映像画面２１の周囲に操作部２２を配置する。
この例では巻き戻し、再生、早送り、ストップ、一時停
止等の操作マークが表示されている。使用者はこの操作
マークのどれかに視線を当て、例えば２回瞬きすること
で、その操作マークの表す機能が選択されて映像再生の
操作が行われる。例えば、ビデオ等を再生していて一時
停止したり、同じ画面をプレイバックしたりする場合、
いちいちビデオ再生装置本体にあるボタンを探したりせ
ず、画面上の操作部を使って視線入力により操作するこ
とができる。また、これらの操作マーク以外に画面の明
るさや色合いの調整マーク等を設けることにより、画面
を実際に見ながら操作できるので便利である。また、こ
れらの操作部はそのＯＮ／ＯＦＦを１つの表示マークに
割り当てて必要に応じて画面上に現れるようにしても良
い。

【００１５】また、視線入力では、操作部の配置によっ
ては使用者の意図に反して不用意に操作を行ってしまう
場合もあり得る。このような問題が起こる場合は、図４
（ｂ）のように、操作部の表示を３次元表示のように映
像の表示画面２１の位置よりも手前に定位するように操
作部２３として表示すれば良い。この場合、使用者の左
右の目の眼球運動を見ておれば輻輳角が分かり、使用者
が映像画面を見ているのか、操作部２３を見ているの
か、確実に検出することができ、使用者の不用意な瞬き
で誤動作が起こることを避けることができる。

【００１６】また、画面操作は図４（ｃ）に示すよう
に、画面全体に装置入力部の情報を表示するようにする
こともできる。使用者はこのような画面をみながら、選
択する部分に視線をおいて瞬きすることで、画面を選ん
で操作することが可能である。表示例はＰＣを接続した
ときの操作画面を示している。

【００１７】また、本発明の装置は映画等の映像再生ば
かりでなく、ＰＣのディスプレイとしても用いられる。
例えば、図５に示すように身障者や寝たきりの患者の場
合、ベッドの上にＣＲＴディスプレイをセットしてキー
ボードやマウスを使うのは現実的には困難である。この
ような場合、視線入力付きのゴーグル型ディスプレイを
使うと極めて容易に快適にＰＣを使用することができ
る。この場合、ゴーグル型ディスプレイ２をＰＣ３０に
接続し、また視線入力装置をＰＣ入力用マウスに接続す
れば、図４（ｃ）のような画面を見ながら選択する部分
に視線をおいて瞬きすることで、画面を選んで操作する
ことが可能である。そのため、使用者は手を使わず、ベ
ッドに寝たままでＰＣを使うことができる。

【００１８】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば視線入力
の付いたゴーグル型のディスプレイを使うことで、劇場
でしか味わえないような大画面の映像を屋外等に気軽に
持ち歩いて臨場感を持って見ることができ、また、ＰＣ
とつなぐことで体の不自由な人でもベッドに寝たままで
ＰＣを容易に使うことが可能とある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の視線入力付きゴーグル型ディスプレ
イをビデオ再生装置に接続した場合の全体構成を示す概
念図である。

【図２】使用状態を説明する図である。

【図３】視線入力装置を説明する図である。

【図４】視線入力装置による入力方法について説明す
る図である。

【図５】視線入力付きゴーグル型ディスプレイをパー
ソナルコンピュータに接続した場合の概念図である。

【符号の説明】

１…ビデオ再生装置、２…ゴーグル型ディスプレイ、３
…コード、１０…ＬＥＤ、１１…フォトダイオード、１
２…ＣＣＤカメラ、１３…ミラー、２１…映像画面、２
２，２３…操作部、３０…パーソナルコンピュータ。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】画像信号を出力する機能を備えた装置に
接続された携帯型頭部装着型のディスプレイであって、
前記ディスプレイが前記装置を操作するための視線入力
手段を備えていることを特徴とする視線入力付きゴーグ
ル型ディスプレイ。
【請求項２】前記視線入力手段は、眼の瞬きを検出し
て入力することを特徴とする請求項１記載の視線入力付
きゴーグル型ディスプレイ。
【請求項３】前記ディスプレイの画面周辺部に視線入
力用操作部が表示されることを特徴とする請求項１記載
の視線入力付きゴーグル型ディスプレイ。
【請求項４】前記視線入力用操作部が３次元表示され
ることを特徴とする請求項３記載の視線入力付きゴーグ
ル型ディスプレイ。
【請求項５】視線入力手段を備えた携帯型頭部装着型
のディスプレイをパーソナルコンピュータと接続し、視
線入力手段をパーソナルコンピュータの入力用マウスに
接続したことを特徴とする視線入力付きゴーグル型ディ
スプレイ。