JP2000020634A - デジタル・アナログ・多値データ処理装置および半導体装置 - Google Patents

デジタル・アナログ・多値データ処理装置および半導体装置

Info

Publication number
JP2000020634A
JP2000020634A JP10180970A JP18097098A JP2000020634A JP 2000020634 A JP2000020634 A JP 2000020634A JP 10180970 A JP10180970 A JP 10180970A JP 18097098 A JP18097098 A JP 18097098A JP 2000020634 A JP2000020634 A JP 2000020634A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data processing
analog
digital
processing device
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10180970A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichiro Yamashita
雄一郎 山下
Naoki Nishimura
直樹 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP10180970A priority Critical patent/JP2000020634A/ja
Publication of JP2000020634A publication Critical patent/JP2000020634A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/56Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using storage elements with more than two stable states represented by steps, e.g. of voltage, current, phase, frequency
    • G11C11/5607Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using storage elements with more than two stable states represented by steps, e.g. of voltage, current, phase, frequency using magnetic storage elements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログ値を効率よく記憶でき、かつ、複数
の演算機能を選択できる、高機能なデジタル・アナログ
多値データ処理装置を提供する。 【解決手段】 磁気抵抗値の可変が可能に構成され、か
つ、設定された磁気抵抗値が不揮発的に記憶される、磁
気抵抗101と制御用配線102とからなる磁気抵抗素
子を、複数個直列に接続した磁気抵抗群104と、入力
に外部電圧源から磁気抵抗群104を介して電圧が供給
され、該供給電圧にアナログ的な演算を施す増幅器10
6を備える。磁気抵抗群104の抵抗値によって与えら
れる演算係数が、各磁気抵抗素子の設定に応じて選択的
に決定され、該係数の選択形態に応じて異なる演算機能
が選択可能になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリを内蔵する
ICおよびLSI等のデジタル・アナログ・多値データ
処理装置に関し、特に、磁気抵抗素子を用いた不揮発性
メモリを内蔵するデジタル・アナログ・多値データ処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体電子回路の分野では、アナログ多
値信号処理の研究が進んでおり、例えばDSP(Digita
l Signal Processor)に見られるようなデジタル一辺倒
の処理に対抗して、可能なところはアナログ多値信号処
理を行うようにして、トータルのパフォーマンスの向上
を図るといったことが行われている。具体的には、JP
EG圧縮・伸長、MPEG圧縮・伸長、ニューラルネッ
トワークなどについて、CPUやDSP、カスタムLS
Iを用いて積和演算を行っている部分を、アナログ回路
に置き換えることで、回路面積を小さくするなどの研究
が行われている。一例として、G.Cauwenbergsらは、ベ
クトル量子化と呼ばれる一種の非可逆的データ圧縮のア
ルゴリズムを多値アナログ回路で実現することに成功し
ている(IEEE J. Solid-State Circuits, Vol.32, No.
8, August 1997)。
【0003】また、上述したようなデジタル・アナログ
・多値データ処理装置の開発に伴って、最近では、磁気
抵抗効果を応用した磁性薄膜メモリなどのメモリの研究
が進んでいる。その中でも、磁気抵抗素子を用いたメモ
リが、ハードディスク、DRAM、EEPROMなどに
代わるメモリとして注目を集めいている。
【0004】磁気抵抗素子を用いたメモリ回路の一例を
図12に示す。このメモリ回路は、J.L.Brown等によっ
て設計された1Mbのメモリチップの主要部を占める一
部の回路である(IEEE Trans. On Components, Packagi
ng, and Manufacturing Technology, Part A, Vol 17,
No.3, Sep. 1994, pp.373-379)。その構成は、NAN
D型EEPROMと類似しており、複数個のGMR(Gi
ant Magneto resistance)メモリセル1201を直列に
接続し、その接続したラインの一端をアナログスイッチ
1202を介してワードライン1203に接続し、他端
を低電流源1204に接続したものとなっている。ワー
ドライン1203には、センスアンプとプルダウン抵抗
が接続される。
【0005】上記のメモリ回路では、ワードライン12
03に定電流の値とGMRメモリセル1201とプルダ
ウン抵抗の抵抗比とで決まる電圧が発生する。そして、
センスアンプでその発生した電圧の値の差をセンスする
ことで、「0」または「1」のメモリ値の読み出しが行
われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したような、例え
ばベクトル量子化を実現するアナログ多値演算処理回路
では、量子化の際にテンプレート(アナログ値)との一
致度が計算されるが、現在、LSI内部でアナログ値を
効率よく記憶する手段は確立されていない。また、現在
のアナログ多値演算処理回路には、多値データをICや
LSI内に適当に表現できるメモリ素子がないために、
例えばJPEG圧縮で行われる離散コサイン変換と呼ば
れる演算処理で、その演算の際に用いられる係数(アナ
ログ値)をLSI内部で記憶して積和演算を行うといっ
たことにはまだまだ困難が伴う。
【0007】なお、演算の際に用いられる係数(アナロ
グ値)をLSI内部でアナログ値として記憶し、積和演
算を行うための手法として、係数(アナログ値)をデジ
タルデータとしてEEPROMなどに記憶し、読み込む
際に随時D/A変換してアナログ値を生成するといった
ことが考えられるが、この場合には、回路中に余計なD
/A変換器などが必要になるため、種々のデメリットが
生じることになる。
【0008】一方、上述の図12に示したような磁気抵
抗素子を用いたメモリ回路を使用することで、アナログ
値をLSI内部で記憶することは可能になる。しかしな
がら、このメモリ回路には以下のような課題がある。
【0009】図12に示したメモリ回路の場合、定電流
源は単に電圧発生のための参照電流として用いているだ
けである。その電流値は消費電力や読み出し時の速度、
信頼性を考慮した上で決定されるのであればどのような
値に設定されても良いことから、積極的に電流の値に意
味を持たせて、それを調節するような回路構成にはなっ
ていない。また、メモリ回路の出力は、常にセンスアン
プでしきい演算された「0」または「1」のデジタル値
をとるようになっており、このようなメモリ回路を外部
から見た場合、その機能は、従来からあるNAND型メ
モリと何等変わりはない。高機能化が進められているI
C、LSIなどの多値データ処理装置にこのメモリ回路
を適用する場合、高機能化が重要な課題の1つとなる。
【0010】本発明の目的は、上記各問題を解決し、ア
ナログ値を効率よく記憶でき、かつ、複数の演算機能を
選択できる、高機能なデジタル・アナログ・多値データ
処理装置を提供することにある。
【0011】本発明のさらなる目的は、高機能なデジタ
ル・アナログ・多値データ処理装置を備える半導体装置
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明のデジタル・アナログ・多値データ処理
装置は、磁気抵抗値の可変が可能に構成され、かつ、設
定された磁気抵抗値が不揮発的に記憶される磁気抵抗素
子を少なくとも1つ有する可変抵抗手段と、入力に電圧
源から前記可変抵抗手段を介して電圧が供給され、該供
給電圧にアナログ的な演算を施す演算手段と、を有し、
前記可変抵抗手段の抵抗値によって与えられる前記演算
における係数が、前記磁気抵抗素子における磁気抵抗値
の設定に応じて選択的に決定され、該係数の選択形態に
応じて異なる演算機能が選択可能に構成されたことを特
徴とする。
【0013】上記の場合、前記可変抵抗手段は、前記磁
気抵抗素子を複数個直列に接続してなる少なくとも1つ
の磁気抵抗群を有するような構成としてもよい。この場
合、前記可変抵抗手段は、前記磁気抵抗素子を少なくと
も1つ接続してなる複数の磁気抵抗群により構成され、
該複数の磁気抵抗群は、それぞれ一端に所定の電圧が供
給され、他端が前記演算手段の入力に共通に接続されて
いるような構成としてもよい。この場合、前記可変抵抗
手段は、演算手段の入力に並列に接続された複数の磁気
抵抗群のうちから任意に磁気抵抗群を選択するためのス
イッチ手段をさらに有するような構成としてもよい。
【0014】また、前記演算手段は、一方の入力に前記
磁気抵抗群が接続され、他方の入力に所定の電位が供給
された演算増幅器により構成され、該演算増幅器は、そ
の出力が抵抗を介して前記磁気抵抗群が接続された側の
入力に帰還されているような構成としてもよい。
【0015】第2の発明のデジタル・アナログ・多値デ
ータ処理装置は、第1および第2のデータ処理装置を有
し、前記第1のデータ処理装置は、磁気抵抗値の可変が
可能に構成され、かつ、設定された磁気抵抗値が不揮発
的に記憶される磁気抵抗素子を少なくとも1つ有する第
1の可変抵抗手段と、入力に電圧源から前記第1の可変
抵抗手段を介して電圧が供給され、該供給電圧にアナロ
グ的な演算を施す第1の演算手段とを有し、前記第1の
可変抵抗手段の抵抗値によって与えられる前記第1の演
算手段の演算における係数が、前記第1の可変抵抗手段
の磁気抵抗素子における磁気抵抗値の設定に応じて選択
的に決定され、該係数の選択形態に応じて異なる演算機
能が選択可能に構成され、前記第2のデータ処理装置
は、磁気抵抗値の可変が可能に構成され、かつ、設定さ
れた磁気抵抗値が不揮発的に記憶される磁気抵抗素子を
少なくとも1つ有する第2の可変抵抗手段と、入力に前
記第2の可変抵抗手段を介して前記第1のデータ処理装
置の出力電圧が供給され、該供給電圧にアナログ的な演
算を施す第2の演算手段とを有し、前記第2の可変抵抗
手段の抵抗値によって与えられる前記第2の演算手段の
演算における係数が、前記第2の可変抵抗手段の磁気抵
抗素子における磁気抵抗値の設定に応じて選択的に決定
され、該係数の選択形態に応じて異なる演算機能が選択
可能に構成されていることを特徴とする。
【0016】上記の場合、前記第2のデータ処理装置の
出力電圧が、前記第1のデータ処理装置の入力に帰還さ
れているような構成としてもよい。この場合、前記帰還
ライン中に、前記第2のデータ処理装置の出力電圧をラ
ッチするラッチ手段を有し、該ラッチ手段にてラッチさ
れた電圧が前記第1のデータ処理装置の入力に帰還され
るような構成としてもよい。
【0017】また、前記第1および第2の可変抵抗手段
は、磁気抵抗素子を複数個直列に接続してなる少なくと
も1つの磁気抵抗群を有するような構成としてもよい。
この場合、前記第1の可変抵抗手段は、磁気抵抗素子を
複数個直列に接続してなる複数の磁気抵抗群により構成
され、該複数の磁気抵抗群は、それぞれ一端に所定の電
圧が供給され、他端が前記第1の演算手段の入力に共通
に接続され、前記第2の可変抵抗手段は、磁気抵抗素子
を複数個直列に接続してなる第1および第2の磁気抵抗
群により構成され、前記第1の磁気抵抗群の一端は前記
第1のデータ処理装置の出力電圧が供給され、前記第2
の磁気抵抗群一端は所定の電圧が供給され、これら第1
および第2の他端は前記第2の演算手段の入力に共通に
接続されているような構成としてもよい。この場合、前
記第1の可変抵抗手段は、第1の演算手段の入力に並列
に接続された複数の磁気抵抗群のうちから任意に磁気抵
抗群を選択するための第1のスイッチ手段をさらに有
し、前記第2の可変抵抗手段は、第2の演算手段の入力
に並列に接続された複数の磁気抵抗群のうちから任意に
磁気抵抗群を選択するための第2のスイッチ手段をさら
に有するような構成としてもよい。
【0018】上述の第1および第2の発明において、前
記磁気抵抗素子は、非磁性層を挟んで設けられた第1お
よび第2の磁性層を備え、前記第1の磁性層の磁化配向
の向きと前記第2の磁性層の磁化配向の向きとの相対角
度が任意に設定可能に構成され、該相対角度に応じて異
なる磁気抵抗値をとるように構成されたものとしてもよ
い。この場合、前記磁気抵抗素子は、基板上に前記第1
および第2の磁性層が非磁性層を挟んで積層され、さら
にその上に、磁化配向を行うための磁界を発生する制御
用配線が所定の間隔で複数個設けられた構成としてもよ
い。この場合、前記第1および第2の磁性層は、一方の
層の保磁力が他方の層の保磁力より小さくなるように構
成されようにしてもよい。
【0019】また、上述の第1および第2の発明におい
て、前記演算手段および第1および第2の演算手段は、
反転増幅器、非反転増幅器、差動増幅器、演算増幅器の
うちのいずれかの増幅器により構成されているものであ
ってもよい。
【0020】本発明の半導体装置は、上述のいずれかの
デジタル・アナログ・多値データ処理装置が半導体基板
上に設けられたことを特徴とする。
【0021】(作用)上記のとおりに構成される本発明
においては、磁気抵抗素子の磁気抵抗値を可変すること
によって可変抵抗手段の抵抗値を任意に設定することが
できる。この可変抵抗手段の抵抗値は演算係数となるの
で、本発明では、種々の演算機能を実現するための演算
係数を、磁気抵抗素子の磁気抵抗値の設定に応じて任意
に設定できることになり、これにより異なる演算機能を
選択することが可能となる。例えば、演算手段の入力
に、磁気抵抗素子を複数個直列に接続した可変抵抗手段
を並列に複数接続したものでは、磁気抵抗素子の抵抗値
の設定やスイッチ手段を用いた可変抵抗手段の選択によ
り、異なる演算係数を選択的に設定できるので、その演
算係数の選択形態に応じて種々の演算(例えば、反比例
の演算やしきい演算など)形態をとることができる。
【0022】また、本発明においては、可変抵抗手段を
構成する磁気抵抗素子は、磁気抵抗値の可変が可能に構
成され、かつ、設定された磁気抵抗値が不揮発的に記憶
されるように構成されているので、可変抵抗手段の抵抗
値をアナログ的に可変できるとともに記憶できる。した
がって、本発明によれば、従来のような演算係数(アナ
ログ値)をIC内に適当に表現することができないとい
った問題は生じない。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0024】(第1の実施形態)本発明の第1の実施形
態の機能可変型デジタル・アナログ・多値データ処理回
路を図1に示す。この機能可変型デジタル・アナログ・
多値データ処理回路は、GMR材料を用いた磁気抵抗1
01と該磁気抵抗101に対して磁界を与える制御用配
線102とからなる磁気抵抗素子を複数個直列に接続し
た磁気抵抗群104を備える。この磁気抵抗群104
は、一端が電圧入力端子109に接続され、他端が増幅
器106の入力に接続されている。
【0025】増幅器106は、トランジスタ107のド
レインを電源電圧VDDに接続し、ゲートに入力(磁気抵
抗群104を介して入力される電圧)を加えて、ソース
から出力を取り出すようにしたソースフォロア構造にな
っている。トランジスタ107のソースには、負荷抵抗
Lを介して接地電位VSSが供給される。この増幅器1
06の入力(トランジスタ107のゲート)は、磁気抵
抗群104に接続されるとともに、抵抗RAを介してプ
ルダウン用バイアス端子105に接続され、増幅器10
6の出力(トランジスタ107のソース)は出力端子1
08に接続されている。
【0026】磁気抵抗101は、薄い非磁性層を磁性層
でサンドした構造になっている。この磁気抵抗101
は、非磁性層をサンドする両磁性層の磁化配向の向きが
互いに平行で同方向(両磁性層の磁化配向の向きの相対
角度が0)のときに第1の抵抗値R1(最小)を示し、
磁化配向の向きが互いに平行で正反対(両磁性層の磁化
配向の向きの相対角度が180)のときに第2の抵抗値
2(最大)を示す。この磁気抵抗101における磁化
配向の状態は不揮発的に記憶可能であり、磁気抵抗10
1の近傍に設けられた制御用配線102の両電極102
a,102b間に所定量の電流を流して所定の大きさの
磁界を磁気抵抗101に対して与えることで状態遷移
(第1の抵抗値R1を示す状態と第2の抵抗値R2を示す
状態との間の遷移)が可能である。
【0027】なお、GMR材料を用いた磁気抵抗の原理
には、スピントンネル及びスピン散乱と呼ばれる2つの
原理があり、これら原理の違いによって、抵抗の絶対値
に違いが生じる。スピン散乱を用いたセルの場合は、抵
抗値の絶対値が20ohm程度で、磁化配向の違いによる
抵抗変化率は4〜10%程度である。他方、スピントン
ネルを用いたセルの場合は、抵抗値の絶対値が数kohm
程度で、磁化配向の違いによる抵抗変化率は5〜30%
程度である。いずれの原理を採用するかは、回路の設計
仕様であるスピード、消費電力、ノイズマージンなどに
応じて適宜決定することが望ましい。
【0028】上記のように構成される機能可変型デジタ
ル・アナログ・多値データ処理回路では、磁気抵抗群1
04を構成する各磁気抵抗101(セル)の数をnと
し、これらセルのうちのk個のセルの抵抗値をR1、残
りのセルの抵抗値をR2とした場合、R1とR2の間には
以下のような条件が成り立つ。
【0029】 R2=aR1 ……(1) ここで、aは抵抗変化を表わす係数である。
【0030】上記式1を用いると、磁気抵抗群104の
抵抗値Rは、 R=(1−a)kR1+anR1 ……(2) と表わすことができる。ここで、プルダウン用バイアス
端子105に接地電位(0V)が供給されているとする
と、増幅器106のトランジスタ107の入力ゲートに
印加される電圧VGは、以下のように表わされる。
【0031】
【数1】 ここで、VIN1は電圧入力端子109の印加電圧であ
る。
【0032】上記式3は、係数(1−a)を係数bと
し、RA+anR1を定抵抗RCとみなすと、
【0033】
【数2】 と書き換えることができる。上記式(4)によれば、k
を変数とした場合、kの増加に伴ってトランジスタ10
7の入力ゲートに印加される電圧VGが反比例して減少
する。増幅器106では、トランジスタ107の入力ゲ
ートに印加される電圧VGがソースフォロアで読み出さ
れ、出力端子108に出力を得る。このような動作を持
つ回路構成においては、反比例の演算を実現することが
できる。
【0034】なお、ここでは、増幅回路に負荷抵抗RL
を持つMOSトランジスタ入力のソースフォロア回路に
ついて説明したが、本発明はこの構成に限定されるもの
ではない。例えば、トランジスタ107は、バイポーラ
トランジスタ、接合型電界効果トランジスタ(JFE
T)、金属・半導体トランジスタ(MESFET)、そ
の他酸化膜以外の絶縁体を用いた金属・絶縁体・半導体
電界効果トランジスタより構成されるものであってもよ
い。いずれの場合においても、本発明の効果は全く変わ
りはない。
【0035】また、ここでは、増幅器106をソースフ
ォロア構造としたが、本発明はこの構成に限定されるも
のではなく、磁気抵抗群を介して供給される電圧にアナ
ログ的な演算を施すような演算回路であれば、どのよう
な回路を用いてもよい。例えば、増幅器106に代え
て、その他一般的な反転増幅器、非反転増幅器、CMO
S構成のインバータ、差動増幅器、演算増幅器などを用
いることができ、さまざまな回路を構成することができ
る。増幅器106としてCMOS構成のインバータを採
用した場合には、ニューラルネットワークで用いられる
シナプスの機能である、しきい演算を行う回路を構成す
ることができる。
【0036】以上説明したように、本実施形態の機能可
変型デジタル・アナログ・多値データ処理回路の特徴
は、電圧入力端子109の印加電圧VIN1が磁気抵抗群
104を介して増幅器106に入力されてアナログ的演
算が施されるというところにあり、その役割はトランジ
スタの種類、および増幅器の種類で限定されるものでは
ない。
【0037】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態の機能可変型デジタル・アナログ・多値データ処理回
路を図2に示す。この機能可変型デジタル・アナログ・
多値データ処理回路は、上述の図1に示した増幅器10
6のトランジスタ107の入力ゲートに、磁気抵抗群1
04と同様の構成の磁気抵抗群201,202が並列に
接続された構成となっている。磁気抵抗群201,20
2は、それぞれ電圧入力端子204,205に接続され
ている。各電圧入力端子204,205には、それぞれ
電圧VIN1,VIN2という任意の電圧が印加される。
【0038】この機能可変型デジタル・アナログ・多値
データ処理回路の場合は、磁気抵抗群201を構成する
各磁気抵抗素子(セル)の数をp、磁気抵抗群202を
構成する各磁気抵抗素子(セル)の数をqとし、それぞ
れの磁気抵抗群でR1の抵抗値を示すセルの数の合計を
それぞれr,sとすると、磁気抵抗群201の抵抗値R
uと磁気抵抗群202の抵抗値Rvはそれぞれ、 Ru=(1−a)rR1+apR1 ……(5) Rv=(1−a)sR1+aqR1 ……(6) となり、r,sの値(整数)によって段階的に変化する
変数となる。これらrとsの値は、各磁気抵抗素子毎に
設けられた制御用配線への電流の供給を制御することに
より任意に変化させることができる。
【0039】増幅器106のトランジスタ107の入力
ゲートに生じる電圧VGをRu,Rvを用いて表わす
と、
【0040】
【数3】 となる。上記式(7)から、トランジスタ107の入力
ゲートには、電圧VIN1,VIN2の重み付き線形和が電圧
として現れることが分かる。この場合の重み付けは、 VIN1:VIN2=1/Ru:1/Rv ……(8)となり 、抵抗の逆数で表わされる比となる。
【0041】以上のことから、本実施形態の機能可変型
デジタル・アナログ・多値データ処理回路では、各磁気
抵抗群201,202の抵抗値Ru,Rv、すなわちr
とsの値を変化させることで、重み付けを製造後に任意
に変更することができる。これにより、例えばその重み
付けを基にしきい演算を行うようにすれば、学習機能を
搭載したニューラルネットワークのためのシナプス機能
を実現することができる。
【0042】本実施形態においても、前述の第1の実施
形態の場合と同様、増幅器106に代えて、その他一般
的な反転増幅器、非反転増幅器、CMOS構成のインバ
ータ、差動増幅器、演算増幅器などを用いることがで
き、さまざまな回路を構成することができる。
【0043】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態の機能可変型デジタル・アナログ・多値データ処理回
路を図3に示す。この機能可変型デジタル・アナログ・
多値データ処理回路は、上述の図1に示した増幅器10
6のトランジスタ107の入力ゲートに、磁気抵抗群1
04と同様の構成の磁気抵抗群301,302,303
が並列に接続された構成となっている。磁気抵抗群30
1,302,303は、それぞれ電圧入力端子304,
305,306に接続されている。各電圧入力端子30
4,305,306には、それぞれ電圧VIN1,VIN2
IN3という任意の電圧が印加される。
【0044】この機能可変型デジタル・アナログ・多値
データ処理回路においても、各磁気抵抗素子毎に設けら
れた制御用配線への電流の供給を制御することにより、
各磁気抵抗群301〜303における各磁気抵抗素子の
抵抗値R1,R2の割合を変えることができ、これによ
り、各磁気抵抗群301〜303の抵抗値を任意に変化
させることができる。
【0045】各磁気抵抗群301,302,303の抵
抗値をそれぞれRm,Rn,Roとすると、増幅器10
6のトランジスタ107の入力ゲートに印加される電圧
Gは、以下の式で与えられる。
【0046】
【数4】 上記式(9)から、トランジスタ107の入力ゲートに
は、前述の第2の実施例と同様、抵抗の逆数の比に応じ
た、印加電圧VIN1,VIN2,VIN3の重み付き線形和が
電圧として現れることが分かる。このように、本形態の
ような3入力(トランジスタ107の入力ゲートへの入
力が3つ)のものにおいても、電圧の重み付き線形和を
表現することができる。
【0047】なお、ここでは、トランジスタ107の入
力ゲートへの入力が3つのものについて説明したが、本
発明はこれに限定されるものではない。例えば、入力ゲ
ートの入力が3つ以上になるような構成としても、上述
したような効果が得られる。入力を多くすると高機能化
につながるが、1つあたりの磁気抵抗素子の抵抗変化に
対する入力ゲートの電圧の変化が少なくなり、ノイズマ
ージンが減る。このトレードオフを考えて、所望のSP
ECを得ることができるようにすればよい。
【0048】また、磁気抵抗素子とその他の受動素子、
スイッチ素子などを組み合わせた回路に所定の電圧を入
力し、その結果から得られた電圧の絶対値に増幅器によ
る所定の演算を施して信号処理を行うように構成するこ
ともできる。
【0049】さらに、増幅器106の構成も、前述の第
1および第2の実施形態の場合と同様、ソースフォロア
に限定されるものではない。例えば、増幅器106に代
えて、その他一般的な反転増幅器、非反転増幅器、CM
OS構成のインバータ、差動増幅器、演算増幅器などを
用いることができ、さまざまな回路を構成することがで
きる。
【0050】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態の機能可変型デジタル・アナログ・多値データ処理回
路を図4に示す。この機能可変型デジタル・アナログ・
多値データ処理回路は、MOSトランジスタからなるス
イッチ素子401〜403が設けられた以外は、上述の
図3に示した構成と同様のものである。
【0051】磁気抵抗群301はスイッチ素子401を
介して、磁気抵抗群302はスイッチ素子402を介し
て、磁気抵抗群303はスイッチ素子403を介してそ
れぞれ増幅器106のトランジスタ107の入力ゲート
に接続されている。スイッチ素子401〜403のゲー
トは、それぞれ入力端子404〜406に接続されてお
り、これら入力端子404〜406に所定の電圧を供給
することによりスイッチ素子401〜403をオン・オ
フ制御することができる。
【0052】この機能可変型デジタル・アナログ・多値
データ処理回路では、スイッチ素子401〜403をオ
ン・オフ制御することにより、トランジスタ107の入
力ゲートと各磁気抵抗群301〜303とを選択的に接
続することができる。例えば、スイッチ素子401〜4
03のうちから2つ以上のスイッチ素子を任意に選択し
オンすることにより、2つ以上の磁気抵抗群を選択的に
接続することができ、これにより任意の重み付き線形和
を表現することができるようになる。
【0053】ここでは、スイッチ素子401〜403
は、トランジスタ107の入力ゲートと各磁気抵抗群3
01〜303とを接続するラインに対して設けられてい
るが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、ト
ランジスタ107の入力ゲートと各磁気抵抗群301〜
303とを選択的に接続することができるのであれば、
スイッチ素子401〜403はどこに設けてもよい。例
えば、スイッチ素子は、磁気抵抗群を構成する磁気抵抗
素子のいずれかの間に設けてもよく、また各入力端子3
04〜305と各磁気抵抗群301〜303とを接続す
るラインに対して設けてもよい。
【0054】また、スイッチ素子は、MOSトランジス
タに限定されるものではなく、オフ状態に開放状態とみ
なせるオフ抵抗を持ち、オン状態にはほぼ短絡状態とみ
なせるオン抵抗を持つような素子であれば、どのような
素子を用いてよい。
【0055】本実施形態においても、前述の第3の実施
形態の場合と同様、トランジスタ107の入力ゲートの
入力数(接続される磁気抵抗群の数)は3つに限定され
るものではなく、それ以上の入力数となるように構成し
てもよい。この場合、スイッチ素子は各入力毎に設けら
れることになる。
【0056】また、増幅器106の構成も、前述の各実
施形態の場合と同様、ソースフォロアに限定されるもの
ではない。例えば、増幅器106に代えて、その他一般
的な反転増幅器、非反転増幅器、CMOS構成のインバ
ータ、差動増幅器、演算増幅器などを用いることがで
き、さまざまな回路を構成することができる。
【0057】(第5の実施形態)本発明の第5の実施形
態の機能可変型デジタル・アナログ・多値データ処理回
路を図5に示す。この機能可変型デジタル・アナログ・
多値データ処理回路は、一方の入力(−側入力)に上述
の図1に示した磁気抵抗群104と同様の構成の磁気抵
抗群501が接続され、他方の入力(+側入力)に所定
の電位が供給された演算増幅器500を備える。演算増
幅器500の出力は出力端子502に接続されるととも
に、抵抗RAを介して−側入力に接続(帰還)されてい
る。
【0058】この機能可変型デジタル・アナログ・多値
データ処理回路では、演算増幅器500の出力に、印加
電圧VIN1に磁気抵抗群501の抵抗値によって決まる
係数が乗算された電圧が生じる。例えば、磁気抵抗群5
01の抵抗値が、この磁気抵抗群501を構成する各磁
気抵抗素子(セル)の数nに対する、これらセルのうち
で同じ抵抗値(R1またはR2)を持つセルの数k(k<
n)の割合で決まる変数Rnで与えられるとき、出力端
子502には、
【0059】
【数5】 で与えられる、抵抗の比が係数として乗算された電圧値
が出力される。磁気抵抗群501の抵抗値として与えら
れる変数Ruは、上述の第1の実施形態の場合と同様、
磁気抵抗群501を構成する各磁気抵抗素子毎に設けら
れた制御用配線への電流の供給を制御することにより任
意に変化させることができる。これにより、本形態で
は、印加電圧VIN1に可変変数を乗算する演算回路を実
現できる。。
【0060】また、本形態では、定抵抗RAが用いられ
ているが、これに代えて磁気抵抗群501と同様の可変
抵抗を用いてもよい。この場合は、上記式10における
係数の分母の抵抗Rnと分子の抵抗RAがともに変化す
ることとなり、係数の可変幅をさらに広くすることがで
きる。
【0061】本形態では、演算増幅器を用いた乗算器に
適用した例ついて説明したが、この他、加算器、減算
器、積分器、微分器、対数変換器など、さまざまな演算
回路においても同様の原理を適用することができる。い
ずれの場合も、磁気抵抗素子からなる可変抵抗を用いる
ことによって実現される可変変数を用いた演算の利点を
享受できる。
【0062】(第6の実施形態)本発明の第6の実施形
態の機能可変型デジタル・アナログ・多値データ処理回
路を図6に示す。この機能可変型デジタル・アナログ・
多値データ処理回路は、上述の図2に示した機能可変型
デジタル・アナログ・多値データ処理回路と同様の構成
の2つのデータ処理回路601,602を備え、データ
処理回路601の増幅器の出力電圧が、データ処理回路
602の一方の磁気抵抗群の入力端に供給されるように
なっている。
【0063】データ処理回路601では、各磁気抵抗群
の入力端にそれぞれ電圧VIN1,VI N2が供給されると、
増幅器の入力ゲートに抵抗の逆数の比に応じた、それら
供給電圧VIN1,VIN2の重み付き線形和が電圧VGとし
て生じ、増幅器の出力にその電圧VGがソースフォロア
で読み出された電圧が現れる。この増幅器の出力電圧
は、データ処理回路602へ供給される。
【0064】データ処理回路602では、一方の磁気抵
抗群の入力端にデータ処理回路601の増幅器の出力電
圧が供給され、他方の磁気抵抗群の入力端に電圧VIN3
が供給されると、増幅器の入力ゲートに抵抗の逆数の比
に応じた、それら供給電圧の重み付き線形和が電圧VG
として生じ、増幅器の出力にその電圧VGがソースフォ
ロアで読み出された電圧が現れる。
【0065】上述の回路動作から分かるように、本形態
の機能可変型デジタル・アナログ・多値データ処理回路
では、データ処理回路601で重み付き線形和の演算を
行った値に、さらにデータ処理回路602で重み付き線
形和の演算を行うといった2段の重み付き線形和の演算
を行うことができる。
【0066】ここでは、段数が2段のものについて説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3段
以上の重み付き線形和の演算を行うように構成してもよ
い。
【0067】また、本形態では、各データ処理回路60
1,602の増幅器は共にソースフォロア構造である
が、これに限定されるものではなく、その他の非反転増
幅器、反転増幅器、差動増幅器、演算増幅器などを組み
合わせて多段構成にしてもよい。
【0068】さらに、本形態では、各データ処理回路6
01,602の増幅器の入力ゲートに接続される磁気抵
抗群の数は2つであるが、これに限定されるものではな
く、3つ以上であってもよい。
【0069】さらに、前述の図4に示した構成ように、
各データ処理回路601,602の各入力に並列に接続
された複数の磁気抵抗群のうちから任意に磁気抵抗群を
選択するためのスイッチ素子を設けた構成とすることも
できる。
【0070】(第7の実施形態)本発明の第7の実施形
態の機能可変型デジタル・アナログ・多値データ処理回
路を図7に示す。この機能可変型デジタル・アナログ・
多値データ処理回路は、上述の図6に示した機能可変型
デジタル・アナログ・多値データ処理回路とほぼ同様の
構成のもので、データ処理回路602の増幅器の出力が
データ処理回路601の一方の磁気抵抗群の入力端(こ
こでは、電圧VIN1が供給される側)に接続(帰還)さ
れている。この構成によれば、入力にリアルタイムで応
答する非同期式の順序回路を構成することができる。
【0071】本実施形態においても、上述の第6の実施
形態の場合と同様、各データ処理回路601,602
は、3段以上の重み付き線形和の演算を行うように構成
してもよい。また、増幅器として非反転増幅器、反転増
幅器、差動増幅器、演算増幅器などを組み合わせて多段
構成にしてもよい。さらに、各データ処理回路601,
602の増幅器の入力ゲートに接続される磁気抵抗群の
数は3つ以上であってもよい。
【0072】また、前述の図4に示した構成ように、各
データ処理回路601,602の各入力に並列に接続さ
れた複数の磁気抵抗群のうちから任意に磁気抵抗群を選
択するためのスイッチ素子を設けた構成とすることもで
きる。
【0073】(第8の実施形態)本発明の第8の実施形
態の機能可変型デジタル・アナログ・多値データ処理回
路を図8に示す。この機能可変型デジタル・アナログ・
多値データ処理回路は、上述の図7に示した機能可変型
デジタル・アナログ・多値データ処理回路とほぼ同様の
構成のもので、データ処理回路602の増幅器の出力
が、ラッチ回路801を介してデータ処理回路601の
一方の磁気抵抗群の入力端(ここでは、電圧VIN1が供
給される側)に接続(帰還)されている。ラッチ回路8
01は、SRAM、DRAMのようなデジタル用途のメ
モリやDラッチ、RSラッチ、Tラッチ、JKラッチの
ような名前で知られているデータ保持回路、あるいはキ
ャパシタとアナログ的なスイッチで構成されるアナログ
メモリ、もしくはキャパシタとアナログ的なスイッチと
高い入力インピーダンスを持つ増幅器からなるアナログ
メモリなどが例として挙げられる。
【0074】この構成によれば、データ処理回路602
の増幅器の出力電圧がラッチ回路801でラッチされ、
このラッチ回路801でラッチされた電圧がデータ処理
回路601の一方の磁気抵抗群の入力端(電圧VIN1
供給される側)に供給される。このような回路構成によ
っても、入力にリアルタイムで応答する非同期式の順序
回路を構成することができる。
【0075】本実施形態においても、上述の第6および
第7の実施形態の場合と同様、各データ処理回路60
1,602は、3段以上の重み付き線形和の演算を行う
ように構成してもよい。また、増幅器として非反転増幅
器、反転増幅器、差動増幅器、演算増幅器などを組み合
わせて多段構成にしてもよい。さらに、各データ処理回
路601,602の増幅器の入力ゲートに接続される磁
気抵抗群の数は3つ以上であってもよい。
【0076】また、前述の図4に示した構成ように、各
データ処理回路601,602の各入力に並列に接続さ
れた複数の磁気抵抗群のうちから任意に磁気抵抗群を選
択するためのスイッチ素子を設けた構成とすることもで
きる。
【0077】(第9の実施形態)ここでは、前述した各
実施形態の機能可変型デジタル・アナログ・多値データ
処理回路の増幅器として使用可能な増幅器の種類を挙げ
るとともに、その具体的な効果を説明する。
【0078】図9(a)に示す回路構成は、反転増幅器
(ゲイン−K)901を用いた機能可変型デジタル・ア
ナログ・多値データ処理回路の一例である。この場合、
例えば出力段に前述の第2の実施形態で説明したような
加算器を直列に設けることで、反転された信号を加算、
すなわち減算を行うことができるようになる。また、機
能可変な電気的演算も合せて行うことができる。
【0079】図9(b)に示す回路構成は、非反転増幅
器902を用いた機能可変型デジタル・アナログ・多値
データ処理回路の一例である。非反転増幅器902とし
ては、インピーダンス変換の役割が主となるソースフォ
ロアやエミッタフォロア、あるいは一定のゲインKを持
つような電圧増幅器などを用いることができる。
【0080】磁気抵抗群において演算された電圧を次段
の容量やローインピーダンスのノードに出力したい場
合、ソースフォロア構造やエミッタフォロア構造の増幅
器を用いることにより、高速、かつ、正確に出力するこ
とができるようになる。
【0081】また、ソースフォロア構造の増幅器のみを
用いる場合、増幅器から出力された信号の振幅(もしく
は絶対値)が小さいと、ソースフォロアで読み出す際に
外来ノイズの影響を受け易い。このような場合は、ある
程度のゲインKをかけて読み出すことにより、熱雑音な
どの値に対する出力信号の振幅(もしくは絶対値)を大
きくでき、上記のようなノイズの影響を少なくすること
ができる。
【0082】図9(c)に示す回路構成は、差動増幅器
903を用いた機能可変型デジタル・アナログ・多値デ
ータ処理回路の一例である。差動増幅器903は、非反
転入力端子と反転入力端子の差を増幅する機能を持つ。
反転入力端子の電圧が上昇すれば、差動増幅器903の
出力は減少し、非反転入力端子の電圧が上昇すれば、差
動増幅器903の出力は増大する。この動作を利用する
ことにより、さまざまな帰還回路を構成することができ
る。
【0083】(第10の実施形態)ここでは、前述した
各実施形態の機能可変型デジタル・アナログ・多値デー
タ処理回路に用いられる磁気抵抗素子の具体的な構成に
ついて説明する。
【0084】図10は、本発明に用いられる磁気抵抗素
子の一構成例を示すもので、(a)は磁化配向の向きが
同じ状態、(b)は磁化配向の向きが正反対の状態を示
す。この回路素子(磁気抵抗)は、薄い非磁性層13が
磁性層11,12で挟まれた磁気抵抗膜10と、その近
傍に設けられた書き込み線14とを有する。磁気抵抗膜
10と書き込み線14とは不図示の絶縁膜によって電気
的に絶縁されている。
【0085】上記のように構成される磁気抵抗素子で
は、非磁性層13を挟んで設けられた両磁性層11,1
2の互いの磁化配向の向きの相対角度に応じて磁気抵抗
値が決まる。例えば、図10(a)に示すように、磁性
層11,12の磁化配向の向きが互いに平行で同じ(両
磁性層の磁化配向の向きの相対角度が0)場合に抵抗値
が最も低くなり、図10(b)に示すように、磁性層1
1,12の磁化配向の向きが正反対(両磁性層の磁化配
向の向きの相対角度が180)の場合に抵抗値が最も大
きくなる。
【0086】図10(a)に示す状態から図10(b)
に示す状態への遷移、あるいはその逆の遷移は、書き込
み線14に所定量の電流を流して磁界を発生させ、その
磁界により磁性層11の磁化を反転させることにより制
御することができる。書き込み線14としては、伝導率
が高く、かつ、エレクトロマイグレーション耐性のある
材料、例えばAl、Cu、Wなどを用いることが望まし
い。この書き込み線14は、前述の各実施形態で述べた
制御用配線と同様のものである。
【0087】本形態では、磁気抵抗素子は、磁気抵抗値
の可変が可能に構成され、かつ、設定された磁気抵抗値
が不揮発的に記憶されるようになっている。具体的に
は、磁性層12の磁化を予め強い磁場によって所定の方
向に配向させ、書き込み線14にて発生する磁界では反
転しないようにし、書き込み線14に流す電流の向きに
よって、磁性層11の磁化配向の向きを、磁性層12の
磁化配向の向きに対して、互いに同じ方向にしたり、正
反対の方向にしたりすることにより、磁気抵抗値の可変
および設定された磁気抵抗値の不揮発的な記憶を実現し
ている。なお、ここでは、磁気抵抗素子の磁化配向を書
き込み線14で制御するようになっているが、外部の磁
界発生源を用いて磁気抵抗素子の磁化配向を制御するこ
とがせきる。この場合は、両磁性層11,12の互いの
磁化配向の向きの相対角度を任意に調整することができ
るようになり、磁気抵抗素子の抵抗値を任意に可変する
ことができる。
【0088】上述のように構成された磁気抵抗素子とし
ては、スピン散乱型とスピントンネル型の2種類のもの
がある。以下、それぞれの特徴について説明する。
【0089】(1)スピン散乱型の磁気抵抗素子 スピン散乱型の磁気抵抗素子では、非磁性層13は磁性
層11,12よりも伝導率の高い良導体からなる。非磁
性層13の材料としては、Cuを主成分とするものが望
ましく、この場合、磁性層とフェルミエネルギー順位が
近く、密着性もよいために、磁化方向が変わるときに界
面で抵抗が生じ易くなり、大きな磁化抵抗比を得ること
ができる。この非磁性層13の膜厚は、5Å以上60Å
以下であることが望ましい。
【0090】磁性層11,12としては、Ni、Fe、
Coを主成分として用いたもの、またはFe、Coを主
成分とするアモルファス合金を用いることが望ましい。
例えば、NiFe、NiFeCo、FeCo、CoFe
Bなどの磁性膜が挙げられる。NiFe膜の場合は、元
素組成をNiFe100−xとすると、35≦x≦85
であることが望ましい。NiFeCo膜の場合は、元素
組成をNix(Fe100−yCoy)100−xとす
ると、10≦x≦70、30≦y≦90であることが望
ましく、さらに望ましくは30≦y≦85である。Co
FeB膜の場合は、例えばCo84Fe9B7、Co7
2Fe8B20等の組成を持つ磁性膜を用いることが望
ましい。
【0091】また、磁性層11,12の膜厚は、散乱型
のGMR(巨大磁気抵抗)効果が効率良く得られるよう
に設定する。例えば、磁性層11の膜厚が電子の平均自
由行程より大幅に大きくなると、フォノン散乱を受けて
そのGMR効果が薄れるために、磁性層11の膜厚は少
なくとも200Å以下であることが望ましく、さらに望
ましくは150Å以下である。ただし、磁性層11の膜
厚は、薄すぎると抵抗値が小さくなって信号出力が減少
してしまい、また磁化を保持できなる恐れもあるため、
20Å以上にすることが望ましく、より望ましくは80
Å以上である。
【0092】前述した各実施形態のような、磁気抵抗素
子が複数個直列に接続される構成は、例えば図11に示
すように、基板上に薄い非磁性層23を挟んで磁性層2
1,22を積層し、さらにその上に、書き込み線24を
所定の間隔で複数個設けることにより簡単に実現するこ
とができる。
【0093】(2)スピントンネル型の磁気抵抗素子 スピントンネル型の磁気抵抗素子では、非磁性層13と
して薄い絶縁層が用いられ、電流を膜面に対して垂直に
流すことにより、磁性層11から磁性層12へ電子のト
ンネル現象が生じる。非磁性層13としては、例えば酸
化アルミニウム(ALOx)、窒化アルミニウム(AL
Nx)、酸化シリコン(SiOx)を用いることができ
る。非磁性層13は、層の全体または層の一部が絶縁層
であればよい。例えば、Al膜の一部を空気中で酸化さ
せてAl23層を形成してもよい。また、非磁性層13
は数十Å程度の均一な層とすることが望ましいため、絶
縁部分の膜厚は5Å以上、30Å以下とすることが望ま
しい。この理由は、絶縁部分の膜厚が5Å未満になる
と、磁性層11と磁性層12が電気的にショートする可
能性があり、また、絶縁部分の膜厚が30Åを超える
と、電子のトンネル現象が起きにくくなることによる。
なお、十分に安定した動作を得るためには、非磁性層1
3の絶縁部分の膜厚は8Å以上、25Å以下で、より望
ましくは、非磁性層の絶縁部分の膜厚は10Å以上、1
8Å以下である。
【0094】磁性層11,12は、膜厚が100Å以
上、5000Å以下であることが望ましい。磁性層1
1,12の材料としては、スピン分極率の高い磁性材料
を用いることが望ましい。例えば、フェルミ面における
上下スピンの偏極量が大きなFeを第1成分として選定
し、Coを第2成分として選定することが望ましい。よ
り具体的には、磁性層11,12の材料は、Fe、C
o、Niを主成分とした材料から選択することが望まし
く、例えばFe、Co、FeCo、NiFe、NiFe
Co等を用いることが望ましい。NiFe膜の場合は、
元素組成をNixFe100−xとすると、0≦x≦8
2であることが望ましい。より具体的には、Fe、C
o、Ni80Fe20、Ni72Fe28、Ni51F
e49、Ni42Fe58、Ni25Fe75、Ni9
Fe91等が挙げられる。
【0095】前述したように、スピントンネル型の磁気
抵抗素子の場合は、抵抗値検出は膜面に対して垂直に電
流を流す機構のため、図11に示したような構成を採る
ことはできない。このスピントンネル型の磁気抵抗素子
を用いる場合は、磁気抵抗素子が図10に示すようなサ
ンド構造で構成され、隣接する磁気抵抗素子の磁気抵抗
膜10の磁性層11または磁性層12同士が電気的に接
続されるようにすることにより、磁気抵抗素子を直列に
接続し、さらにはその直列配列を並列に接続する。な
お、スピントンネル型の磁気抵抗素子は、その機構上、
入力ゲートに個々の磁気抵抗素子が並列に接続されるよ
うな構成に用いる方が望ましい。
【0096】スピン散乱型、スピントンネル型のいずれ
のタイプの磁気抵抗膜も、磁性層11の保磁力は磁性層
12の保磁力よりも小さくする必要がある。このような
保磁力の関係は、例えば磁性層11をNiFe、NiF
eCo、Feを主成分とする材料により構成し、磁性層
12をCoを主成分とする材料により構成し、磁性層1
1のCoの組成が磁性層12のそれよりも小さくなるよ
うにすることにより実現することができる。また、磁気
抵抗膜10の磁性層12側にFeMn、IrMn、Ni
Oなどの反強磁性膜を設けて磁性層12側の保磁力が大
きくなるように構成してもよい。本形態の磁気抵抗素子
の場合、磁性層11の保磁力は5(Oe)以上、50
(Oe)以下が望ましく、磁性層12の保磁力は50
(Oe)以上、10(kOe)以下が望ましい。
【0097】以上の説明では、GMR膜を磁気抵抗素子
に用いた例について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、例えば異方性磁気抵抗膜を用いるこ
ともできる。異方性磁気抵抗膜を用いた磁気抵抗素子で
は、磁気抵抗膜の磁化方向と電流方向との角度を変える
ことにより、異なる磁気抵抗値を得られる。ただし、異
方性磁気抵抗膜に比べて、GMR膜の方が磁気抵抗比
(MR比)は大きいため、磁気抵抗素子としてはGMR
膜を用いる方が望ましい。
【0098】また、ここでは、書き込み線に電流を流す
ことで磁化方向を変える手法が用いられているが、この
手法に限らず、例えば、対象とする磁性膜に光を当てて
保磁力を下げ、外部から磁界を加えて磁化方向を変える
などの種々の手法を用いることもできる。
【0099】以上説明した機能可変型デジタル・アナロ
グ・多値データ処理回路を半導体基板上に設けることに
より、高機能な集積回路を構成することができる。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように構成される本発明に
よれば、演算係数の選択形態に応じて異なるの演算機能
を選択できるので、高機能なデジタル・アナログ・多値
データ処理装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の機能可変型デジタル
・アナログ・多値データ処理回路の回路図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の機能可変型デジタル
・アナログ・多値データ処理回路の回路図である。
【図3】本発明の第3の実施形態の機能可変型デジタル
・アナログ・多値データ処理回路の回路図である。
【図4】本発明の第4の実施形態の機能可変型デジタル
・アナログ・多値データ処理回路の回路図である。
【図5】本発明の第5の実施形態の機能可変型デジタル
・アナログ・多値データ処理回路の回路図である。
【図6】本発明の第6の実施形態の機能可変型デジタル
・アナログ・多値データ処理回路の回路図である。
【図7】本発明の第7の実施形態の機能可変型デジタル
・アナログ・多値データ処理回路の回路図である。
【図8】本発明の第8の実施形態の機能可変型デジタル
・アナログ・多値データ処理回路の回路図である。
【図9】本発明の他の実施形態を説明するための図で、
(a)は反転増幅器を用いた回路の一例、(b)は非反
転増幅器を用いた回路の一例、(c)は差動増幅器を用
いた回路の一例を示す。
【図10】本発明に用いられる磁気抵抗素子の一構成例
を示すもので、(a)は磁化配向の向きが同じ状態、
(b)は磁化配向の向きが正反対の状態を示す。
【図11】本発明に用いられる磁気抵抗素子の一構成例
を示す断面構造図である。
【図12】従来の磁気抵抗素子を用いたメモリ回路の一
例を示す図である。
【符号の説明】
101 磁気抵抗 102 制御配線 102a,102b 電極 104 磁気抵抗群 105 プルダウン用バイアス端子 106 増幅器 107 トランジスタ 108 出力端子 109 電圧入力端子

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗値の可変が可能に構成され、か
    つ、設定された磁気抵抗値が不揮発的に記憶される磁気
    抵抗素子を少なくとも1つ有する可変抵抗手段と、 入力に電圧源から前記可変抵抗手段を介して電圧が供給
    され、該供給電圧にアナログ的な演算を施す演算手段
    と、を有し、 前記可変抵抗手段の抵抗値によって与えられる前記演算
    における係数が、前記磁気抵抗素子における磁気抵抗値
    の設定に応じて選択的に決定され、該係数の選択形態に
    応じて異なる演算機能が選択可能に構成されたことを特
    徴とするデジタル・アナログ・多値データ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のデジタル・アナログ・
    多値データ処理装置において、 前記可変抵抗手段は、前記磁気抵抗素子を複数個直列に
    接続してなる少なくとも1つの磁気抵抗群を有すること
    を特徴とするデジタル・アナログ・多値データ処理装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のデジタル・アナログ・
    多値データ処理装置において、 前記可変抵抗手段は、前記磁気抵抗素子を少なくとも1
    つ接続してなる複数の磁気抵抗群により構成され、該複
    数の磁気抵抗群は、それぞれ一端に所定の電圧が供給さ
    れ、他端が前記演算手段の入力に共通に接続されている
    ことを特徴とするデジタル・アナログ・多値データ処理
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のデジタル・アナログ・
    多値データ処理装置において、 前記可変抵抗手段は、演算手段の入力に並列に接続され
    た複数の磁気抵抗群のうちから任意に磁気抵抗群を選択
    するためのスイッチ手段をさらに有することを特徴とす
    るデジタル・アナログ・多値データ処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載のデジタル・アナログ・
    多値データ処理装置において、 前記演算手段は、一方の入力に前記磁気抵抗群が接続さ
    れ、他方の入力に所定の電位が供給された演算増幅器に
    より構成され、該演算増幅器は、その出力が抵抗を介し
    て前記磁気抵抗群が接続された側の入力に帰還されてい
    ることを特徴とするデジタル・アナログ・多値データ処
    理装置。
  6. 【請求項6】 第1および第2のデータ処理装置を有
    し、 前記第1のデータ処理装置は、 磁気抵抗値の可変が可能に構成され、かつ、設定された
    磁気抵抗値が不揮発的に記憶される磁気抵抗素子を少な
    くとも1つ有する第1の可変抵抗手段と、 入力に電圧源から前記第1の可変抵抗手段を介して電圧
    が供給され、該供給電圧にアナログ的な演算を施す第1
    の演算手段とを有し、 前記第1の可変抵抗手段の抵抗値によって与えられる前
    記第1の演算手段の演算における係数が、前記第1の可
    変抵抗手段の磁気抵抗素子における磁気抵抗値の設定に
    応じて選択的に決定され、該係数の選択形態に応じて異
    なる演算機能が選択可能に構成され、 前記第2のデータ処理装置は、 磁気抵抗値の可変が可能に構成され、かつ、設定された
    磁気抵抗値が不揮発的に記憶される磁気抵抗素子を少な
    くとも1つ有する第2の可変抵抗手段と、 入力に前記第2の可変抵抗手段を介して前記第1のデー
    タ処理装置の出力電圧が供給され、該供給電圧にアナロ
    グ的な演算を施す第2の演算手段とを有し、 前記第2の可変抵抗手段の抵抗値によって与えられる前
    記第2の演算手段の演算における係数が、前記第2の可
    変抵抗手段の磁気抵抗素子における磁気抵抗値の設定に
    応じて選択的に決定され、該係数の選択形態に応じて異
    なる演算機能が選択可能に構成されていることを特徴と
    するデジタル・アナログ・多値データ処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のデジタル・アナログ・
    多値データ処理装置において、 前記第2のデータ処理装置の出力電圧が、前記第1のデ
    ータ処理装置の入力に帰還されていることを特徴とする
    デジタル・アナログ・多値データ処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のデジタル・アナログ・
    多値データ処理装置において、 前記帰還ライン中に、前記第2のデータ処理装置の出力
    電圧をラッチするラッチ手段を有し、該ラッチ手段にて
    ラッチされた電圧が前記第1のデータ処理装置の入力に
    帰還されることを特徴とするデジタル・アナログ・多値
    データ処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載のデジタル・アナログ・
    多値データ処理装置において、 前記第1および第2の可変抵抗手段は、磁気抵抗素子を
    複数個直列に接続してなる少なくとも1つの磁気抵抗群
    を有することを特徴とするデジタル・アナログ・多値デ
    ータ処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のデジタル・アナログ
    ・多値データ処理装置において、 前記第1の可変抵抗手段は、磁気抵抗素子を複数個直列
    に接続してなる複数の磁気抵抗群により構成され、該複
    数の磁気抵抗群は、それぞれ一端に所定の電圧が供給さ
    れ、他端が前記第1の演算手段の入力に共通に接続さ
    れ、 前記第2の可変抵抗手段は、磁気抵抗素子を複数個直列
    に接続してなる第1および第2の磁気抵抗群により構成
    され、前記第1の磁気抵抗群の一端は前記第1のデータ
    処理装置の出力電圧が供給され、前記第2の磁気抵抗群
    一端は所定の電圧が供給され、これら第1および第2の
    他端は前記第2の演算手段の入力に共通に接続されてい
    ることを特徴とするデジタル・アナログ・多値データ処
    理装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のデジタル・アナロ
    グ・多値データ処理装置において、 前記第1の可変抵抗手段は、第1の演算手段の入力に並
    列に接続された複数の磁気抵抗群のうちから任意に磁気
    抵抗群を選択するための第1のスイッチ手段をさらに有
    し、 前記第2の可変抵抗手段は、第2の演算手段の入力に並
    列に接続された複数の磁気抵抗群のうちから任意に磁気
    抵抗群を選択するための第2のスイッチ手段をさらに有
    することを特徴とするデジタル・アナログ・多値データ
    処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項1または請求項6に記載のデジ
    タル・アナログ・多値データ処理装置において、 前記磁気抵抗素子は、 非磁性層を挟んで設けられた第1および第2の磁性層を
    備え、前記第1の磁性層の磁化配向の向きと前記第2の
    磁性層の磁化配向の向きとの相対角度が任意に設定可能
    に構成され、該相対角度に応じて異なる磁気抵抗値をと
    るように構成されていることを特徴とするデジタル・ア
    ナログ・多値データ処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のデジタル・アナロ
    グ・多値データ処理装置において、 前記磁気抵抗素子は、 基板上に前記第1および第2の磁性層が非磁性層を挟ん
    で積層され、さらにその上に、磁化配向を行うための磁
    界を発生する制御用配線が所定の間隔で複数個設けられ
    ていることを特徴とするデジタル・アナログ・多値デー
    タ処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のデジタル・アナロ
    グ・多値データ処理装置において、 前記第1および第2の磁性層は、一方の層の保磁力が他
    方の層の保磁力より小さくなるように構成されているこ
    とを特徴とするデジタル・アナログ・多値データ処理装
    置。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載のデジタル・アナログ
    ・多値データ処理装置において、 前記演算手段は、反転増幅器、非反転増幅器、差動増幅
    器、演算増幅器のうちのいずれかの増幅器により構成さ
    れていることを特徴とするデジタル・アナログ・多値デ
    ータ処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項6に記載のデジタル・アナログ
    ・多値データ処理装置において、 前記第1および第2の演算手段は、反転増幅器、非反転
    増幅器、差動増幅器、演算増幅器のうちのいずれかの増
    幅器により構成されていることを特徴とするデジタル・
    アナログ・多値データ処理装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至請求項16のいずれかに
    記載のデジタル・アナログ・多値データ処理装置が半導
    体基板上に設けられたことを特徴とする半導体装置。
JP10180970A 1998-06-26 1998-06-26 デジタル・アナログ・多値データ処理装置および半導体装置 Pending JP2000020634A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10180970A JP2000020634A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 デジタル・アナログ・多値データ処理装置および半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10180970A JP2000020634A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 デジタル・アナログ・多値データ処理装置および半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000020634A true JP2000020634A (ja) 2000-01-21

Family

ID=16092471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10180970A Pending JP2000020634A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 デジタル・アナログ・多値データ処理装置および半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000020634A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002029819A3 (en) * 2000-09-29 2003-01-16 Motorola Inc An analog functional module using magnetoresistive memory technology
US6754098B2 (en) 2002-04-12 2004-06-22 Renesas Technology Corp. Semiconductor memory device
US7126843B2 (en) 2002-02-15 2006-10-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor memory device using magnetoresistive effect
JP2009205769A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Toshiba Corp 磁気記憶装置
US8477055B2 (en) 2010-11-30 2013-07-02 Samsung Electronics Co., Ltd. Resistor devices and digital-to-analog converters using the same
KR20220026723A (ko) * 2020-08-26 2022-03-07 국민대학교산학협력단 시냅스 및 시냅스 어레이와, 이를 이용한 컴퓨팅 시스템 및 그 구동 방법

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002029819A3 (en) * 2000-09-29 2003-01-16 Motorola Inc An analog functional module using magnetoresistive memory technology
KR100823049B1 (ko) * 2000-09-29 2008-04-18 프리스케일 세미컨덕터, 인크. 자기저항 메모리 기술을 사용하는 시스템, 프로그램 가능 전류원, 프로그램 가능 전압원, 프로그램 가능 발진기, 및 디지털-아날로그 변환기
US7126843B2 (en) 2002-02-15 2006-10-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor memory device using magnetoresistive effect
US6754098B2 (en) 2002-04-12 2004-06-22 Renesas Technology Corp. Semiconductor memory device
JP2009205769A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Toshiba Corp 磁気記憶装置
US8477055B2 (en) 2010-11-30 2013-07-02 Samsung Electronics Co., Ltd. Resistor devices and digital-to-analog converters using the same
KR20220026723A (ko) * 2020-08-26 2022-03-07 국민대학교산학협력단 시냅스 및 시냅스 어레이와, 이를 이용한 컴퓨팅 시스템 및 그 구동 방법
US11521678B2 (en) 2020-08-26 2022-12-06 Kookmin University Industry Academy Cooperation Foundation Synapse and synaptic array, and computing system using the same and driving method thereof
KR102507770B1 (ko) * 2020-08-26 2023-03-07 국민대학교산학협력단 시냅스 및 시냅스 어레이와, 이를 이용한 컴퓨팅 시스템 및 그 구동 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7009875B2 (en) Magnetic memory device structure
Daughton et al. Applications of spin dependent transport materials
Daughton Magnetoresistive memory technology
US6031273A (en) All-metal, giant magnetoresistive, solid-state component
US20020036919A1 (en) Circuit selection of magnetic memory cells and related cell structures
US6573713B2 (en) Transpinnor-based switch and applications
US20170317270A1 (en) Multibit self-reference thermally assisted mram
US8619467B2 (en) High GMR structure with low drive fields
JP2000187976A (ja) 磁性薄膜メモリおよびその記録再生方法
US11222676B2 (en) Narrow etched gaps or features in multi-period thin-film structures
JP2000020634A (ja) デジタル・アナログ・多値データ処理装置および半導体装置
US6738284B2 (en) Transpinnor-based sample-and-hold circuit and applications
JPH1186528A (ja) 磁気記憶装置
JP2002124717A (ja) 磁気抵抗効果素子及びその製造方法並びにその磁気抵抗効果素子を用いた磁気薄膜メモリ
JP3957817B2 (ja) 磁性薄膜メモリ及びその記録再生方法
JP2003197872A (ja) 磁気抵抗効果膜を用いたメモリ
Lone et al. Multilayer Ferromagnetic Spintronic Devices for Neuromorphic Computing Applications
WO2019112576A1 (en) Narrow etched gaps or features in multi-period thin-film structures
JP2003174214A (ja) 磁気抵抗効果膜、その製造方法およびそれを用いたメモリ
Kasatkin Magnetoresistive Structures for Artificial Neurons