JP2000018906A - 熱可塑性樹脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置及びその方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置及びその方法

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JP2000018906A JP10186298A JP18629898A JP2000018906A JP 2000018906 A JP2000018906 A JP 2000018906A JP 10186298 A JP10186298 A JP 10186298A JP 18629898 A JP18629898 A JP 18629898A JP 2000018906 A JP2000018906 A JP 2000018906A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エアバッグドア開裂部の厚さを破壊検査を行う
ことなく正確に測定する。 【解決手段】熱可塑性樹脂から成る表皮10に、高周波
加熱によりエアバッグドア開裂部としての薄肉溝40を
加工した後、高周波加熱用の第1電極16と第2電極1
8をそのまま用いて、LCRメータ44によって第1電
極16と第2電極18の間の静電容量Cp を測定し、こ
の測定した静電容量Cp に基づいて、予めパソコン46
に記憶したデータベースによって、加工後の表皮10の
薄肉溝40の板厚dをパソコン46により演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂表皮
に形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置及びそ
の方法に係り、特に自動車の内装材として使用される熱
可塑性樹脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板厚
測定装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の内装表皮、例えばインス
トルメントパネル表皮の成形方法においては、粉状の樹
脂を使用したパウダースラッシュ成形方法が知られてい
る。
【0003】また、特公平6−45184号公報におい
ては、図5に示される如く、パウダースラッシュ成形等
によって成形された塩化ビニル等の熱可塑性樹脂で構成
されたインストルメントパネル100の表皮102に、
レリーフ溝104を加熱状態で深絞りして形成し、この
レリーフ溝104の底部106に、高周波型押しにより
V溝となったエアバッグドア開裂部108を形成してい
る。さらに、このエアバッグドア開裂部108を形成し
た表皮102を成形型内へセットして、表皮102の内
側に発泡層110を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この成
形方法では、エアバッグドア開裂部108における板厚
Mを管理する方法として、キャリパー、ノギス、マイク
ロメーター等の計測器で測定する方法があるが、表皮1
02のエアバッグドア開裂部108が薄く且つ柔らかい
ため、計測器の圧縮力によって、測定部、即ちエアバッ
グドア開裂部108が圧縮変形し、正確な板厚測定が困
難である。
【0005】これを避けるためには、破壊検査によりエ
アバッグドア開裂部108を切断し、切断面を直接電子
顕微鏡等で計測すれば良いが、製品を検査する場合に
は、抜き取り検査となり、全数検査はできない。
【0006】なお、エアバッグドア開裂部としての溝
は、パウダースラッシュ成形によるインストルメントパ
ネル表皮の成形時に同時に成形することがきる。しかし
ながら、エアバッグドア開裂部の板厚管理は、エアバッ
グドアの展開性能の点から非常に重要であり、その板厚
は極めて薄く、且つばらつきの少ない高精度に成形する
ことが要求される。従って、実際にはパウダースラッシ
ュ成形によりエアバッグドア展開用の溝を成形した後、
高周波加熱等により溝底部を溶融してエアバッグドア開
裂部の板厚が所定範囲に納まるよう精度良く形成してい
る。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、破壊検査を行
うことなくエアバッグドア開裂部の厚さを正確に知るこ
とができる熱可塑性樹脂表皮に形成したエアバッグドア
開裂部の板厚測定装置及びその方法を得ることが目的で
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
熱可塑性樹脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板
厚測定方法は、熱可塑性樹脂から成る表皮に加工され
た、エアバッグドア開裂部としての薄肉溝の板厚を測定
するための一対の電極と、該一対の電極に接続され前記
一対の電極間の静電容量を測定する静電容量測定手段
と、を有し、前記一対の電極間の静電容量に基づいて前
記薄肉溝の板厚を、非破壊にて測定することを特徴とす
る。
【0009】従って、エアバッグドアに成形された薄肉
溝部の板厚を破壊検査を行うことなく正確に知ることが
できる。
【0010】請求項2記載の本発明の熱可塑性樹脂表皮
に形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置は、熱
可塑性樹脂から成る表皮に、高周波加熱によりエアバッ
グドア開裂部としての薄肉溝を加工するための一対の電
極と、該一対の電極に接続され前記一対の電極間の静電
容量を測定する静電容量測定手段と、該静電容量測定手
段に接続され、予め記憶されたデータベースに基づい
て、前記静電容量測定手段で測定した静電容量から、加
工後の薄肉溝部の板厚を演算する板厚演算手段と、を有
することを特徴とする。
【0011】従って、一対の電極により、高周波加熱で
表皮に薄肉溝を加工した後に、一対の電極に接続された
静電容量測定手段により、一対の電極間の静電容量を測
定する。板厚演算手段では、この静電容量から、予め記
憶されたデータベースに基づいて、加工後の薄肉溝部の
板厚を演算する。この結果、成形された薄肉溝部の板厚
を破壊検査を行うことなく正確に知ることができる。
【0012】請求項3記載の本発明は、請求項2記載の
熱可塑性樹脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板
厚測定装置において、前記一対の電極が高周波印加位置
となった状態で、前記一対の電極の各電極が取付られた
一対の電極支持部材間の距離を測定する距離測定手段を
備えたことを特徴とする。
【0013】従って、請求項2記載の内容に加えて、距
離測定手段によって、一対の電極が高周波印加位置とな
った状態で、一対の電極の各電極が取付られた一対の電
極支持部材間の距離を測定するため、この測定距離によ
って、エアバッグドア開裂部の板厚を保証することがで
きる。即ち、高周波加熱を行う前に、距離測定手段によ
って一対の電極支持部材間の距離を測定し、この測定距
離が所定の許容範囲に無い場合には、加工後の薄肉溝部
の板厚が許容範囲内にならないとし、加工を中止するこ
ともできる。
【0014】請求項4記載の本発明の熱可塑性樹脂表皮
に形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定方法は、熱
可塑性樹脂から成る表皮に、高周波加熱によりエアバッ
グドア開裂部としての薄肉溝を加工した後、高周波加熱
用の一対の電極をそのまま用いて前記一対の電極間の静
電容量を測定する静電容量測定工程と、該静電容量測定
工程後、予め測定されたデータベースに基づいて、前記
静電容量測定手段で測定した静電容量から、加工後の薄
肉溝部の板厚を演算する板厚演算工程と、を有すること
を特徴とする。
【0015】従って、静電容量測定工程において、一対
の電極により、高周波加熱で表皮に薄肉溝を加工した後
に、一対の電極間の静電容量を測定する。その後、板厚
演算工程において、予め測定されたデータベースに基づ
いて、測定した静電容量から、加工後の薄肉溝部の板厚
を演算する。この結果、成形された薄肉溝部の板厚を破
壊検査を行うことなく正確に知ることができる。
【0016】請求項5記載の本発明は、請求項4記載の
熱可塑性樹脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板
厚測定方法において、前記一対の電極が高周波印加位置
となった状態で、前記一対の電極の各電極が取付られた
一対の電極支持部材間の距離を測定する距離測定工程を
有することを特徴とする。
【0017】従って、請求項4記載の内容に加えて、一
対の電極が高周波印加位置となった状態で、一対の電極
の各電極が取付られた一対の電極支持部材間の距離を測
定するため、この測定距離によって、エアバッグドア開
裂部の板厚を保証することができる。即ち、高周波加熱
を行う前に一対の電極支持部材間の距離を測定し、この
測定距離が所定の許容範囲に無い場合には、加工後の薄
肉溝部の板厚が許容範囲内にならないとし、加工を中止
することもできる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の熱可塑性樹脂表皮に形成
したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置及びその方法
の一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
【0019】図2に示される如く、本実施形態の熱可塑
性樹脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定
装置は、電極支持部材としての支持台12を有してお
り、この支持台12は基台13上に配設されている。ま
た、支持台12は、熱可塑性樹脂としての塩化ビニル樹
脂から成るインストルメントパネル表皮10(以下、単
に表皮10という)より大きく設定されており、表皮1
0が載置される支持台12の部位には、表皮10を吸引
保持するための吸引孔14が複数穿設されている。これ
らの吸引孔14は、支持台12の空洞部15に連通して
おり、空洞部15は連結管17を介して図示を省略した
吸引ポンプに連結されている。
【0020】基台13の外周部には、電極支持部材の一
部としての第1ストッパー20が複数本(例えば4隅に
各1本の計4本)立設されており、後記する高周波加熱
用の第1電極16と第2電極18との間の距離を決める
ようになっている。なお、これらの第1ストッパー20
の先端部20Aからは、距離測定手段としてのリニアゲ
ージ22のアクチュエータ22Aが突出するようになっ
ている。
【0021】第1電極16は支持台12上に配設されて
おり、平面視ではH形状、コ字形状とされた凸部16A
が、表皮10の薄肉溝形成予定部に当接するようになっ
ている。なお、第1電極16の凸部16Aの先端部は平
面形状となっている。一方、第2電極18は、支持台1
2の上方に配設された電極支持部材としての取付板26
の下面に固定されており、この取付板26はガラス入り
エポキシ樹脂からなる複数(例えば4隅に各1本の計4
本)の絶縁柱27を介して昇降板29に固定されてい
る。この昇降板29は図示を省略した昇降装置によって
上下方向(図2の矢印A方向及び図2の矢印B方向)へ
移動可能となっている。
【0022】昇降板29の外周部には、下方へ向けて電
極支持部材の一部としての第2ストッパー28が複数本
(例えば4隅に各1本の計4本)配設されており、取付
板26が下降すると、これらの第2ストッパー28の先
端部28Aが、第1ストッパー20の上端部20Aに当
接し、下降が停止すると共に、リニアゲージ22のアク
チュエータ22Aを下方へ移動するようになっている。
なお、図2では、第2ストッパー28の先端部28A
が、第1ストッパー20の上端部20Aに当接した状態
を示しているため、リニアゲージ22のアクチュエータ
22Aは、第1ストッパー20の先端部20Aから突出
していない。
【0023】さらに、第2ストッパー28の先端部28
Aが、第1ストッパー20の上端部20Aに当接した状
態で、高周波加熱用の第1電極16と第2電極18との
間の距離が所定値L1となるように設定されている。
【0024】このため、昇降板29を下降(図2の矢印
B方向へ移動)させ、表皮10の薄肉溝形成予定部を第
1電極16と第2電極18とで挟持可能となっている。
この際、表皮10の薄肉溝形成予定部は、第1電極16
と第2電極18とで若干圧縮変形するようになってい
る。
【0025】図1に示される如く、第1電極16と第2
電極18は、導線30、32によって、高周波電源34
に接続されており、高周波電源34を作動させることに
より、第1電極16と第2電極18とに所定波長の高周
波が印加されるようになっている。
【0026】従って、高周波電源34から第1電極16
と第2電極18に所定波長の高周波電圧が印加される
と、第1電極16と第2電極18との間に配設された表
皮10の薄肉溝予定部が溶融し、第1電極16の形状に
沿った所定板厚L1のエアバッグドア開裂部としての薄
肉溝40が形成されるようになっている。なお、高周波
加熱によって薄肉溝40が形成された状態では、第1電
極16と第2電極18とで挟持された薄肉溝40は圧縮
変形していないため、昇降板29を上昇(図2の矢印A
方向へ移動)させ、第1電極16と第2電極18とによ
る挟持を解除した場合に、薄肉溝40の板厚が拡大する
ことはない。
【0027】また、導線30、32の中間部には、切換
えスイッチ42が配設されており、この切換えスイッチ
42を操作することによって、第1電極16と第2電極
18が静電容量測定手段としてのLCRメータ44に接
続できるようになっている。このLCRメータ44は、
板厚演算手段としてのパソコン46に接続されており、
LCRメータ44によって測定した第1電極16と第2
電極18の間の静電容量が、パソコン46に入力される
ようになっている。
【0028】パソコン46には、予め、試験的に作成し
た複数の表皮10の製造過程における、第1電極16と
第2電極18の間の静電容量Cp と、製造後、薄肉溝4
0を切断し、切断面を直接電子顕微鏡等で計測(破壊検
査)した板厚dとの関係が図4に示されるデータマップ
として記憶されている。即ち、ε0 を真空中の誘電率、
εr を塩化ビニルの比誘電率とし、Sを電極の面積とし
た場合の静電容量Cpの一般式Cp =(ε0 εr ×S)
/dから、静電容量Cp と電極間距離dとの間には相関
関係があり、予め、第1電極16と第2電極18の間の
距離=薄肉溝40の板厚dとして、板厚dと、第1電極
16と第2電極18の間の静電容量Cpとの関係を図4
に示される様なデータマップとして記憶しておけば、L
CRメータ44により第1電極16と第2電極18の間
の静電容量Cp を測定することで、薄肉溝40の板厚d
を演算できる。
【0029】また、本実施形態では、前記リニアゲージ
22がパソコン46に接続されており、リニアゲージ2
2で測定した第1ストッパー20と第2ストッパー28
との位置関係がパソコン46に入力されている。即ち、
パソコン46によって、リニアゲージ22の出力値か
ら、第1ストッパー20と第2ストッパー28とが確実
に当接していない場合(この場合には、第1電極16と
第2電極18とが所定距離に接近しておらず、この状態
で、高周波加熱しても所定板厚の薄肉溝40を形成でき
ない)を検知することができるようになっている。
【0030】次に、本実施形態における作用を説明す
る。
【0031】先ず、本実施形態の表皮10のパウダース
ラッシュ成形を図3に従って簡単に説明する。
【0032】図3(A)に示される如く、型50を炉
(図示省略)内に入れ、パウダーが確実に成形される温
度に型50を加熱する。
【0033】次に、図3(B)に示される如く、炉から
取り出した型50に、表皮を形成するための樹脂パウダ
ー52が入ったパウダーボックス54を取付け、パウダ
ーボックス54を取付けた型50を回転する。この結
果、図3(C)に示される如く、型50内には、略一定
厚の薄い表皮10が形成される。
【0034】次に、図3(D)に示される如く、表皮1
0が形成された型50から、パウダーボックスを取り外
す。
【0035】次に、図3(E)に示される如く、表皮1
0が形成された型50を冷却水を入れた水槽(図示省
略)内に入れ冷却する。その後、図3(F)に示される
如く、型50から表皮10を取り出す。
【0036】なお、スラッシュ成形型(電鋳型)の表面
にはエアバッグドア開裂部に対応するU溝成形用突部が
形成されており、一連のパウダースラッシュ成形によっ
て表皮10にはU溝が形成される。
【0037】次に、図2に示される如く、前記パウダー
スラッシュ成形により所定形状に成形した表皮10を、
U溝の底部(突部)が上方に位置するように、その裏面
10Aを上にして支持台12上に載置する。
【0038】この時、昇降板29は昇降(図2の矢印A
方向へ移動)した位置にある。このため、昇降板29を
下降(図2の矢印B方向へ移動)させ、表皮10の薄肉
溝形成予定部を第1電極16と第2電極18とで挟持す
る。この際、表皮10の薄肉溝形成予定部は、第1電極
16と第2電極18とで若干圧縮変形する。
【0039】次に、高周波電源34から第1電極16と
第2電極18に所定波長の高周波電圧を印加すると、第
1電極16と第2電極18との間に配設された表皮10
の薄肉溝予定部が溶融し、第1電極16の形状に沿った
所定板厚L1の薄肉溝40が形成される。なお、高周波
加熱によって薄肉溝40が形成された状態では、第1電
極16と第2電極18とで挟持された薄肉溝40は圧縮
変形していない(静電容量測定工程)。
【0040】次に、前記状態のまま、切換えスイッチ4
2を操作することによって、第1電極16と第2電極1
8をLCRメータ44に接続する。この接続状態でLC
Rメータ44によって第1電極16と第2電極18の間
の静電容量Cp を測定する。この測定データは、パソコ
ン46に入力され、パソコン46において、予め記憶さ
れたデータマップに基づき、静電容量Cp 1から薄肉溝
40の板厚d1が演算され、パソコン46のモニター上
に表示される。さらには、演算された板厚d1が所定の
許容範囲内(dA<d1<dB)にあるか否かをパソコ
ン46にて判定して、その判定結果がモニター上に表示
される。この結果、表皮10に形成される薄肉溝40の
加工後の板厚d1を破壊検査を行うことなく正確に測定
できる。
【0041】また、本実施形態では、リニアゲージ22
にて測定した第1ストッパー20と第2ストッパー28
との位置関係から、第1ストッパー20と第2ストッパ
ー28とが確実に当接しているか否かをパソコン46に
て判定して、その判定結果をモニター上に表示する。こ
のため、この表示に基づいて、薄肉溝40の加工後の板
厚d1を保証することができる。即ち、高周波加熱を行
う前に、リニアゲージ22にて測定した測定距離が所定
の許容範囲に無い場合には、加工後の薄肉溝40の板厚
が許容範囲内にならないとし、加工を中止することもで
きる。
【0042】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
あり、例えば、本実施形態では、熱可塑性樹脂として塩
化ビニル樹脂を使用したが、塩化ビニル樹脂に代えて塩
化ビニリデン、ナイロン66、熱可塑ウレタン他の材料
を使用しても良い。また、本実施形態では、第1電極1
6の先端部を平面形状としたが、第1電極16の先端部
の形状は、断面三角形状(V字状溝形成用)、断面円弧
状(U字状溝形成用)等の他の形状としても良い。ま
た、距離測定手段はリニアゲージ22に限定されず赤外
線式距離測定器等の他の距離測定手段でも良い。また、
本発明は、インストルメントパネル表皮に限定されず、
シート表皮等の他の内装材表皮にも適用可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明した如く、請求項1記載の本発
明の熱可塑性樹脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部
の板厚測定方法は、エアバッグドア開裂部の厚さを破壊
検査を行うことなく正確に測定できるという優れた効果
を有する。
【0044】また、請求項2記載の本発明の熱可塑性樹
脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置
は、エアバッグドア開裂部の厚さを破壊検査を行うこと
なく正確に測定できるという優れた効果を有する。
【0045】また、請求項3記載の本発明の熱可塑性樹
脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置
は、請求項2記載の効果に加えて、エアバッグドア開裂
部の板厚を保証することができるという優れた効果を有
する。
【0046】また、請求項4記載の本発明の熱可塑性樹
脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定方向
は、エアバッグドア開裂部の厚さを破壊検査を行うこと
なく正確に測定できるという優れた効果を有する。
【0047】また、請求項5記載の本発明の熱可塑性樹
脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定方法
は、請求項4記載の効果に加えて、エアバッグドア開裂
部の板厚を保証することができるという優れた効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂表皮に
形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置を示す概
略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂表皮に
形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置の一部を
示す拡大断面図である。
【図3】(A)〜(F)はパウダースラッシュ成形の各
工程を示す概略断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る熱可塑性樹脂表皮に
形成したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置及び方法
における静電容量と薄肉溝部の板厚との関係を示すグラ
フである。
【図5】従来の実施形態に係るエアバッグドア開裂部の
成形方法を示す断面図である。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル表皮 12 支持台(電極支持部材) 16 高周波加熱用の第1電極 16A 第1電極の凸部 18 高周波加熱用の第2電極 20 第1ストッパー(電極支持部材の一部) 22 リニアゲージ(距離測定手段) 26 取付板(電極支持部材) 28 第2ストッパー(電極支持部材の一部) 29 昇降板 34 高周波電源 40 エアバッグドア開裂部としての薄肉溝 42 切換えスイッチ 44 LCRメータ(静電容量測定手段) 46 パソコン(板厚演算手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 俊彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 前川 泰範 大阪府大阪市住之江区南加賀屋3丁目8番 13号 パール工業株式会社内 Fターム(参考) 2F063 AA16 BA11 CA13 HA03 JA10 3D044 BA11 BB01 BC03 3D054 AA03 AA14 BB09 BB23 BB30 FF17 FF20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂から成る表皮に加工され
    た、エアバッグドア開裂部としての薄肉溝の板厚を測定
    するための一対の電極と、該一対の電極に接続され前記
    一対の電極間の静電容量を測定する静電容量測定手段
    と、を有し、前記一対の電極間の静電容量に基づいて前
    記薄肉溝の板厚を、非破壊にて測定することを特徴とす
    る熱可塑性樹脂表皮に形成したエアバッグドア開裂部の
    板厚測定方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂から成る表皮に、高周波加
    熱によりエアバッグドア開裂部としての薄肉溝を加工す
    るための一対の電極と、 該一対の電極に接続され前記一対の電極間の静電容量を
    測定する静電容量測定手段と、 該静電容量測定手段に接続され、予め記憶されたデータ
    ベースに基づいて、前記静電容量測定手段で測定した静
    電容量から、加工後の薄肉溝の板厚を演算する板厚演算
    手段と、 を有することを特徴とする熱可塑性樹脂表皮に形成した
    エアバッグドア開裂部の板厚測定装置。
  3. 【請求項3】 前記一対の電極が高周波印加位置となっ
    た状態で、前記一対の電極の各電極が取付られた一対の
    電極支持部材間の距離を測定する距離測定手段を備えた
    ことを特徴とする請求項2記載の熱可塑性樹脂表皮に形
    成したエアバッグドア開裂部の板厚測定装置。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂から成る表皮に、高周波加
    熱によりエアバッグドア開裂部としての薄肉溝を加工し
    た後、高周波加熱用の一対の電極をそのまま用いて前記
    一対の電極間の静電容量を測定する静電容量測定工程
    と、 該静電容量測定工程後、予め測定されたデータベースに
    基づいて、前記静電容量測定手段で測定した静電容量か
    ら、加工後の薄肉溝の板厚を演算する板厚演算工程と、 を有することを特徴とする熱可塑性樹脂表皮に形成した
    エアバッグドア開裂部の板厚測定方法。
  5. 【請求項5】 前記一対の電極が高周波印加位置となっ
    た状態で、前記一対の電極の各電極が取付られた一対の
    電極支持部材間の距離を測定する距離測定工程を有する
    ことを特徴とする請求項4記載の熱可塑性樹脂表皮に形
    成したエアバッグドア開裂部の板厚測定方法。
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JP2006297717A (ja) * 2005-04-19 2006-11-02 Sumitomo Electric Ind Ltd 樹脂製薄膜の検査方法および検査装置

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