JP2000017277A - 化石燃料ガス化発電プラントおよびその機器の予熱方法 - Google Patents
化石燃料ガス化発電プラントおよびその機器の予熱方法Info
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Abstract
き、設備投資面およびエネルギー消費面での効率を高め
た化石燃料ガス化発電プラントを提供する。 【解決手段】 化石燃料のガス化装置7,8,9,10と、空気
から酸素と窒素とを製造し酸素を前記ガス化装置に供給
する酸素製造装置3,4,5,6と、化石燃料ガスから硫黄化
合物を除去する脱硫装置11,13,15などと、脱硫された化
石燃料ガスを消費して発電する装置17,18,19,20とから
なり、ガス化装置と脱硫装置との少なくとも一方にガス
化された化石燃料ガスを通す前に予熱を要するフィルタ
10と硫化カルボニル転換器13などの機器が付属する化石
燃料ガス化発電プラントにおいて、酸素製造装置3,4,5,
6で生じる高圧の余剰な窒素107の圧力を利用し、加熱器
を介して余剰な窒素107を前記予熱を要する機器10,13に
供給して加熱する。
Description
の化石燃料をガス化して発電する化石燃料ガス化発電プ
ラントに係り、特に、ガス化された化石燃料をガスとし
て通す前に化石燃料ガス化発電プラントの構成機器を予
め加熱する予熱方法に関する。
ントの一種である石炭ガス化複合発電プラントの構成の
一例を示す系統図である。この石炭ガス化複合発電プラ
ントにおいては、粉砕した石炭101を窒素102によ
りガス化炉7に供給するとともに、酸素103をガス化
炉7に供給する。ガス化炉7からは、水素や一酸化炭素
を主成分とし、灰や煤塵と、未反応の炭素分からなる固
形物すなわちチャー108と、硫化カルボニルや硫化水
素などの硫黄化合物を同伴した1000℃以上の可燃性
の生成ガス105とを得る。可燃性の生成ガス105
は、熱回収ボイラ8で約400℃に冷却され、サイクロ
ン9やフィルタ10においてチャー108を除去され、
ガス/ガス熱交換器21で約350℃に冷却される。
分を反応させ、灰分を溶融してスラグ106とするた
め、ガス化炉7に再供給される。水洗塔11では、サイ
クロン9およびフィルタ10を通過した微細な煤塵を水
洗して除去する。可燃性の生成ガス105は、この水洗
過程で、約120℃に冷却される。
ルを硫化水素に転換するため、硫化カルボニル転換器1
3が用いられる。硫化カルボニル転換器13の触媒が1
60℃から250℃の温度範囲で作用するので、可燃性
の生成ガス105は、ガス/ガス熱交換器22とガス加
熱用熱交換器23とにより、上記作用温度まで加熱され
る。
生成ガス105は、ガス/ガス熱交換器22とガス冷却
用熱交換器24とで、約40℃に冷却される。この冷却
過程で生じた凝縮水は、凝縮水除去器14で除去され
る。ガス中の硫化水素は、硫化水素吸収塔15で除去さ
れる。硫化水素吸収液113は、約40℃で作用する。
硫黄化合物を除去されたガスすなわち精製ガス118
は、ガス加熱用熱交換器25で約130℃に昇温された
後、ガス/ガス熱交換器21でさらに加熱され、ガスタ
ービン燃料ガス118aとしてガスタービン燃焼器17
に供給され、ガスタービン19を駆動して発電する。
分を含有し、その露点は100℃付近にある。ガス/ガ
ス熱交換器21の伝熱管壁温度が露点を下回ると、管壁
に凝縮水が発生し、微細な煤塵が管壁に付着して伝熱性
能を低下させる恐れがある。そこで、生成ガス中の水分
が伝熱管壁に凝縮することを防止するため、既に述べた
ように、ガス/ガス熱交換器21の入口において精製ガ
スをガス加熱用熱交換器25で約130℃に昇温する。
ラントの定常運転状態である。これに対し、石炭ガス化
複合発電プラントの停止状態では、すべての装置が常温
であり、ガス化炉7が起動すると、高温のガスが流れ、
加熱用熱交換器,冷却用熱交換器などに必要な蒸気や冷
却水が供給され、下流の装置や機器類が、定常温度に昇
温される。
るガスが水分を含むため、常温の装置や機器の内面に
は、凝縮水が生じる。この凝縮水は、定常温度になるに
従い蒸発して消失するが、凝縮水の一時的な発生が性能
の低下につながる機器が存在する。例えば、フィルタ1
0のフィルタエレメントには、起動初期からチャー10
8が堆積しているため、ここで凝縮水が生じると、フィ
ルタが詰まり、正常に作用しなくなる場合がある。ま
た、硫化カルボニル転換器13には触媒が充填されてお
り、この触媒に凝縮水が付着すると、触媒活性を示す細
孔が凝縮水で塞がれて、細孔内の水分が蒸発しにくいの
で、触媒が正常に作用しなくなる場合がある。したがっ
て、これらの機器は、ガス化炉からのガスを通す前に、
ガスの露点以上に予熱しておく必要がある。
クロ抜きで示したバルブの状態は、起動初期の状態であ
る。図3に示した石炭ガス化複合発電プラントの起動手
順の概略は、以下の通りである。 (1)空気分離塔3,空気圧縮機4,窒素圧縮機5,酸素
圧縮機6などからなる酸素製造装置を起動する。 (2)ガス化炉6に、酸素103と軽油などの液体燃料1
04とを供給し、ガス化炉7を加熱して、昇温する。燃
焼ガス105aは、熱回収ボイラ8,サイクロン9,バ
イパスライン105bを経由して、水洗塔11に導かれ
る。水洗塔11では、燃焼ガス中のNOx,SOxが除
去され、燃焼排ガス110として系外に出される。 (3)ガス循環圧縮機26,ガス加熱用熱交換器25,ガ
ス/ガス熱交換器21,バイパスライン114a,フィ
ルタ10,ガス/ガス熱交換器21,バイパスライン1
14b,ガス/ガス熱交換器22,ガス加熱用熱交換器
23,硫化カルボニル転換器13,ガス/ガス熱交換器
22,ガス冷却用熱交換器24,凝縮水除去器14,ガ
ス循環用圧縮機26を結ぶ循環ラインに高圧窒素を充填
する。ガス循環用圧縮機26を起動して高圧窒素を循環
させるとともに、ガス加熱用熱交換器25および23に
加熱蒸気を供給し、ガス冷却用熱交換器24に冷却水を
供給し、循環する窒素を加熱して、フィルタ10および
硫化カルボニル転換器13を上記露点以上に加熱する。 (4)硫化水素吸収塔15などからなる脱硫装置を起動す
る。 (5)ガスタービン燃焼器17,空気圧縮機18,ガスタ
ービン19,発電機20などからなりガス化された化石
燃料ガスを消費して発電する装置にガスタービン燃料ガ
ス118aを受け入れる準備をする。 (6)ガス循環用圧縮機26を停止させ、ライン114の
バルブ207と208とを閉じる。 (7)ガス化炉7に粉砕された石炭101の供給を開始
し、液体燃料104の供給を停止する。 (8)主ガスラインのバルブ201〜206を開け、バイ
パスラインのバルブ209,210と、燃焼排ガスライ
ンのバルブ211とを閉じる。
は、フィルタ10および硫化カルボニル転換器13にお
ける水分の凝縮を防止するために、(3)に示した窒素循
環加熱の手順が必要になった。窒素ガスを循環させるに
は、ガス循環用圧縮機26が必要である。
には使用されない上に、発電が開始される以前にガス循
環用圧縮機を運転するための電力が必要になる。
剰となっていた。
れないガス循環用圧縮機が必要となり、設備投資面での
投資効率が低下していた。また、起動時にそのガス循環
用圧縮機を運転するための電力が必要となり、エネルギ
ー消費面での効率が低下するという問題があった。
ントにおいて、起動時しか使用されないガス循環用圧縮
機に起因する設備投資面での効率低下およびエネルギー
消費面での効率の低下を防止する手段を備えた化石燃料
ガス化発電プラントと、その機器の予熱方法とを提供す
ることである。
成するために、化石燃料をガス化するガス化装置と、空
気を原料として酸素と窒素とを製造し製造した酸素を前
記ガス化装置に供給する酸素製造装置と、ガス化された
化石燃料ガスから硫黄化合物を除去する脱硫装置と、脱
硫された化石燃料ガスを消費して発電する装置とからな
り、ガス化装置と脱硫装置の少なくとも一方にガス化さ
れた化石燃料ガスを通す前に予熱を要する機器が付属す
る化石燃料ガス化発電プラントにおいて、酸素製造装置
で生じる高圧の余剰な窒素を予熱を要する機器に供給す
る高圧窒素供給ラインを設けた化石燃料ガス化発電プラ
ントを提案する。
た化石燃料ガス中の固形物を除去するフィルタと、硫化
カルボニルを硫化水素に転換する触媒充填容器との少な
くとも一方を含むことができる。
する装置は、ガスタービン単独でもよいし、ガスタービ
ンと、燃料電池および蒸気タービンの少なくとも一方と
の組み合わせであってもよい。
に、化石燃料をガス化するガス化装置と、空気を原料と
して酸素と窒素とを製造し製造した酸素を前記ガス化装
置に供給する酸素製造装置と、ガス化された化石燃料ガ
スから硫黄化合物を除去する脱硫装置と、脱硫された化
石燃料ガスを消費して発電する装置とからなり、前記ガ
ス化装置と前記脱硫装置の少なくとも一方にガス化され
た化石燃料ガスを通す前に予熱を要する機器が付属する
化石燃料ガス化発電プラントの機器の予熱方法におい
て、酸素製造装置で生じる高圧の余剰な窒素の圧力を利
用し加熱器を介して前記余剰な窒素を前記予熱を要する
機器に供給して加熱する化石燃料ガス化発電プラントの
機器の予熱方法を提案する。
ガス化装置と、空気を原料として酸素と窒素とを製造し
製造した酸素を前記ガス化装置に供給する酸素製造装置
と、ガス化された化石燃料ガスから硫黄化合物を除去す
る脱硫装置と、脱硫された化石燃料ガスを消費して発電
する装置とからなり、ガス化装置と脱硫装置の少なくと
も一方にガス化された化石燃料ガスを通す前に予熱を要
する機器が付属する化石燃料ガス化発電プラントにおい
て、酸素製造装置で生じる高圧の余剰な窒素の圧力を利
用し加熱器を介して前記余剰な窒素を前記予熱を要する
機器に供給して加熱するので、従来設置されていた起動
時にしか利用されないガス循環用圧縮機が不要となり、
設備投資面およびエネルギー消費面での効率を高められ
る。
て、本発明による化石燃料ガス化発電プラントおよびそ
の機器の予熱方法の実施例を説明する。
料ガス化発電プラントの一実施例の構成を示す系統図で
ある。プラントは、大きく分けて、石炭処理装置と、酸
素製造装置と、ガス化装置と、脱硫装置と、ガス化され
た化石燃料ガスすなわち石炭ガスを消費して発電する装
置とにより構成される。
ッパ2とからなる。石炭100は、粉砕機1で粉砕さ
れ、平均粒径40μmの微粉炭となり、石炭供給ホッパ
2に充填される。
縮機4と、窒素圧縮機5と、酸素圧縮機6とからなる。
定常運転時には、ガスタービン19に連結した空気圧縮
機18からの圧縮された空気115aが、空気分離塔3
に供給され、深冷分離法により、窒素102と酸素10
3とに分離される。窒素102は、窒素圧縮機5で昇圧
され、酸素103は、酸素圧縮機6で昇圧される。窒素
102は、粉砕された石炭101をガス化炉7に搬送す
るとともに、各装置のパージやガスタービン19翼の冷
却に用いられる。酸素103は、ガス化炉7に供給され
る。
ラ8と、サイクロン9と、フィルタ10とからなる。ガ
ス化炉7には、粉砕された石炭101と酸化剤としての
酸素103が供給され、石炭のガス化反応が生じて、水
素や一酸化炭素を主成分とする可燃性の精製ガス105
が発生する。ガス化炉7内は約1600℃の高温なの
で、石炭中に数%〜10数%程度含まれる灰分は溶融
し、ガス化炉7下部から取り出され、水冷粉砕されて、
ガラス状の固形物すなわちスラグ106となる。精製ガ
ス105は、約1000℃の高温であるため、廃熱回収
ボイラ8によって、約400℃に冷却される。生成ガス
105は、スラグ106として取り出されなかった灰分
や煤塵,未反応の炭素分を含む固形物すなわちチャー1
08を同伴しているので、ガス化装置に付属する乾式脱
塵装置であるサイクロン9とフィルタ10とにより除去
する。回収されたチャー108をガス化炉7に再供給
し、その灰分を溶融してスラグ106にするとともに、
未反応の炭素分を反応させる。
ル転換器13と、硫化水素吸収塔15と、熱交換器類な
どとからなる。集塵後のガス中には、乾式脱塵装置で除
去できなかった微細な固形物や、石炭中に含まれていた
硫黄分から生成された硫化カルボニル,硫化水素が含ま
れている。微細な固形物は下流の装置における閉塞や磨
耗などの原因となり、硫黄化合物はガスを燃焼した際に
硫黄酸化物という有害なガスを発生させる原因となるの
で、脱硫装置においてこれらの物を除去する。脱塵後の
生成ガスは、ガス/ガス熱交換器21で300〜350
℃に冷却され、サイクロン9およびフィルタ10を通過
した微細な煤塵を水洗塔11で水洗除去される。この水
洗過程で、生成ガスは、約120℃に冷却される。生成
ガス中の硫化カルボニルは、硫化カルボニル転換器13
で硫化水素に転換される。硫化カルボニル転換器13
は、硫化カルボニルをガス中の水分と反応させて硫化水
素に転換する触媒を充填した反応容器である。この触媒
は160℃から250℃の温度範囲で作用するために、
生成ガスは、ガス/ガス熱交換器22とガス加熱用熱交
換器23とにより、上記作用温度に加熱される。ガス中
の硫化水素は、硫化水素吸収塔15で除去される。硫化
水素吸収液113は、約40℃で作用する。このため、
硫化カルボニル転換器13を出た生成ガスは、ガス/ガ
ス熱交換器22とガス冷却用熱交換器24とにより、約
40℃に冷却される。この冷却過程で生じた凝縮水は、
凝縮水除去器14で除去される。硫黄化合物を除去され
た精製ガス118は、ガス加熱用熱交換器25とガス/
ガス熱交換器21とにより加熱され、ガスタービン燃料
ガス118aとしてガスタービン燃焼器17に供給さ
れ、ガスタービン19を駆動し、発電する。
分を含有し、その露点は100℃付近である。ガス/ガ
ス熱交換器21では、高温の生成ガスと低温の精製ガス
とを伝熱管を介して間接接触させ、精製ガス118を加
熱する。この際に、生成ガス105が接する伝熱管壁温
度が露点を下回ると、管壁に凝縮水が発生し、微細な煤
塵が管壁に付着して伝熱性能を低下させる恐れがある。
このため、ガス/ガス熱交換器21の入口で、ガス加熱
用熱交換器25により、精製ガスを約130℃に昇温
し、生成ガス中の水分が伝熱管壁に凝縮するのを防止す
る。
装置は、ガスタービン燃焼器17と、空気圧縮機18
と、ガスタービン19と、発電機20とからなる。ガス
タービン燃料ガス118aは、ガスタービン燃焼器17
内で燃焼され、ガスタービン19を駆動し、発電機20
により発電する。さらに、空気圧縮機18を駆動し、酸
素製造装置の原料空気115aを供給する。排ガス11
6は、最終的には系外に放出されるが、排ガス116の
熱を利用するための廃熱回収ボイラ,蒸気タービン,発
電機からなる蒸気タービン発電装置が設置されてもよ
い。
電プラントの定常運転状態である。これに対して、発電
プラントの停止状態では、すべての装置が常温であり、
起動に際しては、ガス化炉が起動して、高温のガスが流
れ、加熱用熱交換器,冷却用熱交換器などに必要な蒸気
や冷却水が供給され、下流の装置や機器類が、定常の温
度まで昇温される。
生成ガス105が水分を含むため、起動の過程で常温の
装置や機器の内面に生成ガス105が接すると、凝縮水
が生じる。この凝縮水は、定常温度になるに従い、蒸発
して消失するが、フィルタ10および硫化カルボニル転
換器13では、凝縮水の一時的な発生が性能の低下につ
ながる場合がある。フィルタ10のフィルタエレメント
には、起動の初期からチャーが堆積しているため、ここ
で凝縮水が生じると、フィルタの詰まりが生じて、正常
に作用しなくなる場合がある。硫化カルボニル転換器1
3には、触媒が充填されており、この触媒に凝縮水が付
着すると、触媒活性を示す細孔が凝縮水で塞がれ、細孔
内の水分が蒸発しにくいので、触媒が正常に作用しなく
なる場合がある。そこで、これらの機器は、ガス化炉か
らの生成ガスを通す前に、ガスの露点以上に予熱してお
く必要がある。
示したバルブの状態は、これらの機器の予熱過程の状態
を示している。本発明における起動手順は、概略以下の
通りである。 (1)粉砕機1および石炭供給ホッパ2から構成される石
炭処理装置を起動し、粉砕された石炭を石炭供給ホッパ
2に充填する。 (2)空気分離塔3,空気圧縮機4,窒素圧縮機5,酸素
圧縮機6などからなる酸素製造装置を起動する。ガスタ
ービン19に連結された空気圧縮機18がまだ起動して
いないので、原料空気117は、空気圧縮機4から供給
される。 (3)ガス化炉7に、酸素103と軽油などの液体燃料1
04を供給して、ガス化炉を加熱し、昇温する。この燃
焼ガス105aは、熱回収ボイラ8,サイクロン9,バ
イパスライン105bを経由して水洗塔11に導かれ
る。水洗塔11では、燃焼ガス中のNOx,SOxが除
去され、燃焼排ガス110として系外に放出される。 (4)フィルタ10および硫化カルボニル転換器13は、
酸素製造装置で生じた高圧の余剰な窒素107を供給し
て予熱する。高圧窒素107は、ガス加熱用熱交換器2
5で加熱され、ガス/ガス熱交換器21,バイパスライ
ン114aを通過し、フィルタ10に至り、このフィル
タ10を加熱する。さらに、高圧窒素107は、ガス/
ガス熱交換器21,バイパスライン114b,ガス/ガ
ス熱交換器22を経由して、ガス加熱用熱交換器23に
至り、ガス加熱用熱交換器23で加熱され、硫化カルボ
ニル転換器13に至り、硫化カルボニル転換器13を加
熱する。硫化カルボニル転換器13を通過した後、ガス
/ガス熱交換器22,ガス冷却用熱交換器24,凝縮水
除去器14を経由し、排窒素ガス112として系外に放
出される。高圧窒素107の供給は、フィルタ10およ
び硫化カルボニル転換器13が、生成ガス105の露点
以上の温度に加熱されるまで続けられる。フィルタ10
および硫化カルボニル転換器13が、所定温度に到達し
たら、高圧窒素供給ラインのバルブ213および排窒素
ガスラインのバルブ214を閉じ、高圧窒素107の供
給を停止する。 (5)硫化水素吸収塔15などからなる脱硫装置を起動す
る。 (6)ガスタービン燃焼器17,空気圧縮機18,ガスタ
ービン19,発電機20などからなりガス化された化石
燃料ガスを消費して発電する装置へのガスタービン燃料
ガス118aの受け入れ準備をする。 (7)ガス化炉7に粉砕された石炭101の供給を開始
し、液体燃料104の供給を停止する。 (8)主ガスラインのバルブ201,202,203,2
04,205,206を開け、バイパスラインのバルブ
209,210および燃焼排ガスラインのバルブ211
を閉じる。
ルボニル転換器13とにおける水分の凝縮を防止するた
め、上記手順(4)に示したように、酸素製造装置で生じ
た高圧の余剰な窒素を供給して、加熱する。したがっ
て、図3に示した従来技術の窒素ガスを循環させるため
のガス循環用圧縮機が不要となり、設備投資面および起
動時のエネルギー消費面での効率が高められる。
明による他の実施例を説明する。図2は、本発明による
化石燃料ガス化発電プラントの他の実施例が図1の実施
例と異なる部分の構成を示す系統図である。図1の実施
例1における石炭ガス化ガスを消費して発電する装置部
分は、図2の発電装置に置き換えてもよい。
タービン燃焼器17と、空気圧縮機18と、ガスタービ
ン19と、発電機20と、排熱回収ボイラ28と、蒸気
タービン29と、発電機20aとからなる。ガスタービ
ン燃料ガス118aは、ガスタービン燃焼器17内で燃
焼され、ガスタービン19を駆動し、発電機20により
発電する。このとき、ガスタービン燃料ガス118aの
一部は、分岐され、燃料電池27を経由し、燃料電池発
電に利用される。ガスタービン19の排ガス116の熱
は、排熱回収ボイラ28により、蒸気119に伝達され
る。蒸気119は、蒸気タービン29を駆動し、発電機
20aで発電する。排ガス116は、煙突30から排出
される。
ン29とを併設する系統構成を示したが、いずれか一方
だけを設置してもよい。
ガス化装置と、空気を原料として酸素と窒素とを製造し
製造した酸素を前記ガス化装置に供給する酸素製造装置
と、ガス化された化石燃料ガスから硫黄化合物を除去す
る脱硫装置と、脱硫された化石燃料ガスを消費して発電
する装置とからなり、ガス化装置と脱硫装置の少なくと
も一方にガス化された化石燃料ガスを通す前に予熱を要
する機器が付属する化石燃料ガス化発電プラントにおい
て、酸素製造装置で生じる高圧の余剰な窒素の圧力を利
用し加熱器を介して前記余剰な窒素を前記予熱を要する
機器に供給して加熱するので、従来設置されていた起動
時にしか利用されないガス循環用圧縮機が不要となり、
設備投資面およびエネルギー消費面での効率を高められ
る。
実施例の構成を示す系統図である。
の実施例が図1の実施例と異なる部分の構成を示す系統
図である。
成を示す系統図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 化石燃料をガス化するガス化装置と、空
気を原料として酸素と窒素とを製造し製造した酸素を前
記ガス化装置に供給する酸素製造装置と、ガス化された
化石燃料ガスから硫黄化合物を除去する脱硫装置と、脱
硫された化石燃料ガスを消費して発電する装置とからな
り、前記ガス化装置と前記脱硫装置の少なくとも一方に
ガス化された化石燃料ガスを通す前に予熱を要する機器
が付属する化石燃料ガス化発電プラントにおいて、 前記酸素製造装置で生じる高圧の余剰な窒素を前記予熱
を要する機器に供給する高圧窒素供給ラインを設けたこ
とを特徴とする化石燃料ガス化発電プラント。 - 【請求項2】 請求項1に記載の化石燃料ガス化発電プ
ラントにおいて、 前記予熱を要する機器が、ガス化された化石燃料ガス中
の固形物を除去するフィルタと、硫化カルボニルを硫化
水素に転換する触媒充填容器との少なくとも一方を含む
ことを特徴とする化石燃料ガス化発電プラント。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の化石燃
料ガス化発電プラントにおいて、 前記ガス化された化石燃料ガスを消費して発電する装置
が、ガスタービンと、燃料電池および蒸気タービンの少
なくとも一方との組み合わせであることを特徴とする化
石燃料ガス化発電プラント。 - 【請求項4】 化石燃料をガス化するガス化装置と、空
気を原料として酸素と窒素とを製造し製造した酸素を前
記ガス化装置に供給する酸素製造装置と、ガス化された
化石燃料ガスから硫黄化合物を除去する脱硫装置と、脱
硫された化石燃料ガスを消費して発電する装置とからな
り、前記ガス化装置と前記脱硫装置の少なくとも一方に
ガス化された化石燃料ガスを通す前に予熱を要する機器
が付属する化石燃料ガス化発電プラントの機器の予熱方
法において、 前記酸素製造装置で生じる高圧の余剰な窒素の圧力を利
用し加熱器を介して前記余剰な窒素を前記予熱を要する
機器に供給して加熱することを特徴とする化石燃料ガス
化発電プラント。 - 【請求項5】 請求項4に記載の化石燃料ガス化発電プ
ラントの機器の予熱方法において、 前記予熱を要する機器が、ガス化された化石燃料ガス中
の固形物を除去するフィルタと、硫化カルボニルを硫化
水素に転換する触媒充填容器との少なくとも一方を含む
ことを特徴とする機器の予熱方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002249785A (ja) * | 2001-02-27 | 2002-09-06 | Babcock Hitachi Kk | 石炭ガス化装置とその起動方法 |
JP2010511123A (ja) * | 2006-12-01 | 2010-04-08 | アルストム テクノロジー リミテッド | ガスタービンを運転する方法 |
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- 1998-07-03 JP JP18861398A patent/JP3952236B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2002249785A (ja) * | 2001-02-27 | 2002-09-06 | Babcock Hitachi Kk | 石炭ガス化装置とその起動方法 |
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