JP2000014776A - 薬液注入装置 - Google Patents

薬液注入装置

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JP2000014776A
JP2000014776A JP10188967A JP18896798A JP2000014776A JP 2000014776 A JP2000014776 A JP 2000014776A JP 10188967 A JP10188967 A JP 10188967A JP 18896798 A JP18896798 A JP 18896798A JP 2000014776 A JP2000014776 A JP 2000014776A
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JP10188967A
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Keiichi Yamada
圭一 山田
Mitsuyoshi Inoue
光好 井上
So Nakazawa
創 中澤
Atsushi Yamamoto
敦 山本
Tatsuji Azuma
達司 東
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Daiken Iki Co Ltd
Original Assignee
Daiken Iki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、しかも薬液注入の作業効率を高
めた薬液注入装置を提供する。 【解決手段】 ケーシング(装置本体)213の吐出部
216に流量調整部300が組み込まれている。この流
路調整部300では、流路形成部材315の表面に溝部
315aが螺旋状に設けられ、流路形成部材315の表
面が吐出部216の内面に密着しており、溝部315a
が薬液の流路として機能する。このため、充填室に貯留
される薬液は当該流路を介して吐出口216aに導か
れ、吐出口216aから流出するが、その流量は常に所
定値に調整されている。このように薬液注入装置に流量
調整部が組み込まれており、薬液注入装置と流量調整装
置とを別個独立して設け、両者をチューブで接続する従
来例に比べ、構成が簡素化されている。また、薬液注入
装置と流量調整装置とをチューブなどで接続する作業が
不要となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療分野等で用い
られる薬液注入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】抗生物質や抗癌剤等の薬液を患者の体内
へ微量、例えば1時間当たり数CCずつ長時間にわたり注
入するため、現在、薬液注入装置と流量調整装置とを組
み合わせて使用されている。この薬液注入装置として
は、例えば電動式シリンジポンプ、バルーンインフュー
ザーや国際公開番号WO95/28977に記載された
装置などがある。この薬液注入装置をチューブを介して
流量調整装置の流入部に接続し、さらに流量調整装置の
流出部に人体接続用チューブを接続して、薬液注入装置
の貯留されている薬液を流量調整装置によって制御され
る流量で人体へ長時間にわたって注入させるといった用
い方ができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来におい
ては、薬液注入装置と流量調整装置とは相互に別個独立
しており、これら薬液注入装置および流量調整装置をチ
ューブによって接続している。このため、薬液を患者の
体内へ微量ずつ長時間にわたり注入するために数多くの
構成部品が必要となり、このことが薬液注入のためのコ
ストを引き上げる要因のひとつとなっていた。また、薬
液注入のために、毎回、薬液注入装置と流量調整装置と
を準備し、それら薬液注入装置および流量調整装置をチ
ューブによって相互接続する必要があり、薬液注入の作
業効率の低下を招いている。
【0004】この発明は、上記のような問題に鑑みてな
されたものであり、低コストで、しかも薬液注入の作業
効率を高めた薬液注入装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、装置本体の
内部に貯留した薬液を、前記装置本体の先端側に配置さ
れた吐出部の吐出口から外部に吐出する薬液注入装置で
あって、上記目的を達成するため、前記装置本体内部か
ら前記吐出口に薬液を導くとともに、前記吐出口に流れ
る薬液の流量を調整する流量調整部を前記装置本体の前
記吐出部に組み込んでいる(請求項1)。
【0006】この発明では、装置本体の吐出部に設けら
れた流量調整部が装置本体内部から吐出口に薬液を導く
とともに、吐出口から流出する薬液の流量を調整する。
このため、薬液注入装置と流量調整装置とを別個独立し
て設け、両者をチューブで接続する従来例に比べ、患者
への薬液注入を行うための構成が簡素される。また、薬
液注入を行う際に従来必須となっていた作業、つまり薬
液注入装置と流量調整装置とをチューブなどで接続する
作業が不要となる。
【0007】流量調整部が、前記吐出部に少なくとも1
つ以上の流路形成部材を収容し、前記吐出部と前記流路
形成部材とで形成される流路を介して前記吐出口に薬液
を導き、前記吐出口からの薬液の流量を調整するもので
あって、前記流路形成部材の表面には、溝部が前記流路
形成部材の全長と比べて充分に長くなるように曲折して
形成されており、前記流路形成部材の表面が前記吐出部
の内面と密着されて前記溝部が薬液の流路として機能す
るように構成してもよい(請求項2)。この場合、流路
形成部材の表面に溝部が形成され、これが薬液の流路と
して機能している。溝部を設計通りに精度良く形成する
ことは現在の加工技術をもってすれば容易なことであ
り、予め溝部の断面形状および長さを適切に設計してお
きさえすれば、溝部によって形成される管路抵抗を正確
に設定することができる。
【0008】しかも、当該溝部は流路形成部材の全長と
比べて充分に長くなるように曲折して形成されたもので
あり、溝部を長く設けることが可能で、薬液の流量調整
に適した管路抵抗を確保可能となっている。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、この発明にかかる薬液注
入装置の一実施形態を示す断面図である。この薬液注入
装置は、その内部で薬液を貯留可能に構成されたケーシ
ング(装置本体)213と、ケーシング213の内部に
貯留された薬液をケーシング213の先端側(同図の上
側)に配置された吐出部216に向けて薬液を圧送する
シリンダ221と、ケーシング213の吐出部216に
設けられてシリンダ221によって圧送されてきた薬液
を吐出口216aに導くとともに、吐出口216aから
流出する薬液の流量を調整する流量調整部300とを備
えている。
【0010】図2は、ケーシングにシリンダを取付る前
の状態を示す断面図である。ケーシング213は、先端
(図1及び図2の上端)が底壁部213bで閉塞されか
つ後端(図1および図2の下端)が開放された円筒状に
形成されている。そして、このケーシング213の底壁
部213bには、注入部215と吐出部216とが突設
される。そして、注入部215には、薬液をケーシング
213内に注入するための注入口215aが形成される
とともに、その内部に逆止弁(弁装置)217が配置さ
れている。また、注入部215の側壁には、同注入口2
15aの先端部に対して着脱自在に構成されたキャップ
215Aが連結紐体215Bを介して取付けられてい
る。
【0011】一方、吐出部216には薬液を装置外部に
吐出させるための吐出口216aが形成されるととも
に、その内部に流量調整部300が配置されている。な
お、流量調整部300については後で詳述する。
【0012】上記ケーシング213と後述のシリンダ2
21のうち、少なくともケーシング213を透明ないし
は半透明の合成樹脂で作成すれば、かかるケーシング2
13に目盛りを設けることによって充填室212内に充
填貯留される薬液を正確に計量できる。
【0013】かかるケーシング213の側壁部213a
の他端開放部にはやや径が拡大した拡径部251が形成
され、この拡径部251の内面に雌ねじ部252が形成
され、この拡径部251の近傍に当該ケーシング213
の内部を大気と連通させるための小孔253が形成され
ている。この小孔253は、ケーシング213内におけ
る移動体214の背面側(図1および図2の下側)の空
間を大気と連通させて移動体214の軸方向移動を許容
させるものであり、この小孔253は、大気の流通は許
容するが細菌が侵入するのは規制するフィルター(図示
省略)によって閉塞されている。このため、注入口21
5aから薬液を充填しながら体内への注入を行う場合
等、当該薬液注入装置を連続的に使用する場合でも、当
該フィルターが薬液への細菌の侵入を阻止し、人体への
感染を未然に防止する。
【0014】また、注入口215aを介して流入してき
た薬液を貯留するための充填室212がケーシング21
3内の一方端側(図1および図2の上側)に形成される
よう、移動体214が当該ケーシング213内に液密に
かつ軸方向移動自在に挿通されている。この移動体21
4は、図1に示すように、ケーシング213の底壁部2
13bと同様に中央部がややふくらんだテーバー面とさ
れた円盤状に形成され、連結ロッド254を固定するた
めの嵌合部255を中央部裏面側に備え、かつ、シール
リング256を収納するための周溝257を周縁に備え
ている。
【0015】連動手段225として機能する上記連結ロ
ッド254は、移動体214からケーシング213の軸
方向他端側へ延びる直棒状のもので、一方端部が嵌合部
255に嵌合されて移動体214の中央部に固着されて
いる。他方、この連結ロッド254の他端部にはピスト
ン222の中央部が固着されており、これによってピス
トン222が移動体214に対して同軸心状に連動連結
されている。このピストン222は、円盤状に形成され
ていて、連結ロッド254を同定するための嵌合部25
8を中央部裏面側に備えているとともに、シールリング
259を収納するための周溝260を周縁に備えてい
る。
【0016】なお、上記シールリング256,259は
いずれも断面ほぼV字状に形成されたゴム製のパッキン
よりなり、図1に示すように、移動体214の周溝25
7に収納されるシールリング256を、その圧力面(V
字断面が開放している側の面)が充填室212側に向く
ように配置することで、充填室212からの薬液の漏れ
を確実に防止している。また、ピストン222の周溝2
60に収納されるシールリング259は、その圧力面側
が当該シリンダ221の他端側(大気圧側)に向くよう
に配置され、このため、真空のシリンダ室223に空気
が侵入するのが確実に防止される。
【0017】一方、このシリンダ221は、円筒状の周
壁部221aの一方端側を中央にボス部261を有する
底部221bによって一体に閉塞することによって構成
され、この周壁部221aの他端開口部には、中央部に
通気孔262を有するドーム状の蓋体263が固定され
ている。
【0018】底部221bのボス部261にはゴム製の
シールリング264が設けられ、このボス部261に連
結ロッド254を挿通することにより、シリンダ221
の内部一方端側が気密に閉塞されている。ボス部261
内のシールリング264は移動体214やピストン22
2のシールリング256,259と同様に断面ほぼV字
状のパッキンよりなり、その圧力面がケーシング213
側(図1の上側)に向くように配置されている。また、
蓋体263には通気孔262が設けられているので、ピ
ストン222の他端側は大気に連通されていることにな
る。
【0019】しかして、シリンダ221の他端側が大気
に連通された状態で、シリンダ221の底部221bに
前記連結ロッド254が気密に挿通され、前記ピストン
222がシリンダ221内に気密にかつ軸方向移動自在
に挿通されている。
【0020】前記シリンダ221の一方端部には雄ねじ
部265が突設されていて、この雄ねじ部265をケー
シング213の他端開放部に形成した雌ねじ部252に
ねじ込むことにより、シリンダ221をケーシング21
3に対して同軸心状に接続できるようになっており、こ
の雄ねじ部265と雌ねじ部252とによってシリンダ
221とケーシング213との接続手段266が構成さ
れている。
【0021】また、連結ロッド254は、図1に示すよ
うに、移動体214がケーシング213の底壁部213
bに当接した状態においてピストン222がケーシング
213の他端から軸方向外側(図1および図2の下側)
に位置するよう、ケーシング213の軸方向長さよりも
やや長いものとされている。
【0022】このため、移動体214がケーシング21
3内の最も一方端側に位置する状態でシリンダ221の
雄ねじ部265をケーシング213の雌ねじ部252へ
ねじ込んだ場合、シリンダ221内において、シリンダ
221の底部221bとピストン222との間で既に真
空なシリンダ室223が形成されるようになっている。
【0023】次に、流量調整部300について図3を参
照しつつ詳述する。この流量調整部300が配置される
吐出部216の内部には、収容部216bが設けられて
おり、円柱状の収容空間が規定されている。この収容部
216bの収容空間には、円柱状の流路形成部材315
が嵌入されている。また、このように収容部216bに
流路形成部材315が収容された状態で、その先端部が
収容部216bのステップ部216cで係止されてい
る。なお、同図への図示は省略されているが、収容部2
16bには固定部材が配置されており、流路形成部材3
15の後端部を係止している。このようにして、流路形
成部材315が収容部216bに収容固定されている。
【0024】この流路形成部材315は、例えばプラス
チックなどの樹脂材料で射出成形されたもので、その表
面には矩形、三角形または半円形などの断面形状を有す
る溝部315aが螺旋状に設けられている。また、この
流路形成部材315の外径は収容部216bの内径と同
一あるいは若干大きく、上記のようにして収容部216
bに嵌入されると、流路形成部材315の表面は吐出部
216(収容部216b)の内面と密着される。したが
って、充填室212から収容部216bに薬液が流れ込
むと、薬液は螺旋状の溝部315a内を吐出部の一方端
側(同図の上側)に流れ、溝部315aが薬液の流路と
して機能する。
【0025】次に、上記のように構成された薬液注入装
置の作用について説明する。まず、図2に示すように、
吐出口216aを開放した状態でケーシング213の他
端開放部から移動体214を底壁部213bに達するま
で押通した後、図1に示すように、ケーシング213の
雌ねじ部252にシリンダ221の雄ねじ部265を嵌
め込んで、同シリンダ221をケーシング213に対し
て軸心回りにねじ込み方向へ相対回転させ、これによ
り、シリンダ221をケーシング213の他端側にねじ
込んで接続する。
【0026】このとき、連結ロッド254がケーシング
213よりもやや長く形成されているので、図1に示す
ように、シリンダ221のケーシング213に対するね
じ込みが完了したときは、ピストン222がシリンダ2
21の底部221bから離脱し、このため、シリンダ2
21内の一端側に底部221bとピストン222との間
で区画された偏平な真空なシリンダ室223が形成され
る。
【0027】その後、吐出口216aを塞いでおき、シ
リンジ等により注入口215aから薬液を圧入していく
と、移動体214がケーシング213の他端側(下方)
へ移動して、同移動体214の正面に形成される充填室
212の容積が増大していくとともに、これと同時にピ
ストン222もシリンダ221の他端側へ移動して、前
記した真空なシリンダ室223の容積が次第に拡大して
いき、図4に示すように、ピストン222が蓋体263
近傍に達した時点で注入準備が完了する。なお、同図に
おける符号211は上記のようにして充填室212内に
貯留された薬液を示している。
【0028】その後、注入口215aにキャップ215
Aを被せて吐出口216aを開放すると、充填室212
内に貯留されている薬液211が流路として機能する溝
部315aを介して吐出口216aに導かれる。この溝
部315aの断面形状および長さは予め薬液注入装置の
設計段階で決められており、溝部315aによって形成
される流路の管路抵抗は断面積および長さに対応した所
定値を有しているため、管路抵抗に応じた流量の薬液が
吐出口216aから取り出される。なお、こうして吐出
口216aから流出した薬液は吐出口216aに接続さ
れたチューブ(図示省略)から患者の体内に注入され
る。
【0029】以上のように、この実施形態にかかる薬液
注入装置によれば、ケーシング(装置本体)213の吐
出部216に流量調整部300を組み込んでおり、吐出
口216aから流出する薬液の流量は常に所定値に調整
されている。したがって、薬液注入装置と流量調整装置
とを別個独立して設け、両者をチューブで接続する従来
例に比べ、患者への薬液注入を行うための構成を簡素化
することができ、低コスト化を図ることができる。ま
た、この薬液注入装置によれば、薬液注入を行う際に従
来必須となっていた作業、つまり薬液注入装置と流量調
整装置とをチューブなどで接続する作業が不要となり、
薬液注入の作業効率を向上させることができる。
【0030】なお、上記実施形態では、ケーシング21
3とシリンダ221とを組み合わせてなる薬液注入装置
に流量調整部300を組み込んでいるが、電動式シリン
ジポンプやバルーンインフューザーなどの従来より周知
の薬液注入装置にも本発明を適用することができる。す
なわち、薬液注入装置の吐出部に流量調整部300を組
み込むことで、上記実施形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0031】また、上記実施形態では、流量調整部30
0を構成する流路形成部材315をプラスチックなどの
樹脂材料で形成しているが、他の材料、例えばガラスや
金属などを加工して形成してもよい。また、成形方法に
ついても、射出成形に限定されるものではなく、従来よ
り周知の種々の成形方法を用いてもよい。また、円柱状
の流路形成部材315の表面に溝部315aを設けてい
るが、流路形成部材315の断面形状は任意であり、流
路形成部材315の表面がケーシング213(吐出部2
16)の内面と密着し、溝部315aに沿って薬液を吐
出口216a側に導くことができさえすれば、円柱状、
多角柱状および筒状を含む中実または中空の柱状のもの
を採用することができる。
【0032】また、上記実施形態では、流路形成部材3
15の表面に螺旋状の溝部315aを設けているが、当
該溝部は流路形成部材315の全長L(図3)と比べて
充分に長くなるように曲折しておればよく、その曲折形
状については任意である。
【0033】さらに、上記実施形態では、流路形成部材
315の表面に螺旋状に設けられた溝部315aを薬液
の流路とし、この流路の管路抵抗を予め設定しておくこ
とで流路調整部300として機能させているが、流路調
整部の構成はこれに限定されるものではなく、例えば細
径のガラス管やポリ塩化ビニル等により形成された細径
チューブを流路として吐出部216に配置して当該流路
の管路抵抗を適当に設定することによって流量調整を行
うようにしてもよい。ただし、上記実施形態の如く溝部
315aを流路とした場合には、ガラス管や細径チュー
ブを流路とした場合に比べて以下に説明するような有利
な効果が得られる。
【0034】例えば細径チューブによって流量調整部の
流路を形成する場合について検討してみる。流路の管路
抵抗は内径と長さによって決定されるため、この場合、
一般的には細径チューブの長さを調整することで、当該
細径チューブの管路抵抗を適当に設定して通液量を制御
しているが、細径チューブの内径については、ある程度
バラツキが生じやすいため、所定の管路抵抗に対応する
長さの細径チューブをそのまま用いたのでは、必ずしも
所望の管路抵抗が得られないため、次のような作業を行
っている。すなわち、まず管路抵抗に対応した長さの細
径チューブを準備し、実際に薬液を流して管路抵抗(通
液量)を実測し、所定の管路抵抗となったか否かを検証
した後、その実測値が所定値からずれている場合には、
細径チューブの長さを修正し、再度管路抵抗を実測して
所定値になったか否かを確認する。このような作業を流
路ごとに繰り返して行う必要があり、製造コストの増大
の一要因となっている。
【0035】また、細径チューブの内径を比較的大きく
し、内径のバラツキを抑えることも考えられるが、この
場合、所定の管路抵抗を得るためには内径を大きくした
分だけ細径チューブを長くする必要があり、その結果、
流量調整部の大型化を招くとともに、細径チューブをケ
ーシング内に収納した際にチューブが折れ曲がり薬液の
流れが悪くなったり、全く流れないなどの問題が発生す
ることがあり、流量調整が困難となる場合がある。
【0036】これに対し、流路形成部材315の表面に
螺旋状に設けられた溝部315aを薬液の流路とする場
合には、次のような効果が得られる。すなわち、このよ
うに表面に溝部315aを有するプラスチック製の流路
形成部材315を製造する方法としては、従来より周知
の方法、例えば射出成形を用いることができ、溝部31
5aの断面形状および長さを設計通りに精度良く形成す
ることができるので、予め設計段階で管路抵抗に対応し
て溝部315aの断面形状および長さを設計しておくこ
とで、その所望の管路抵抗が一度に得られる。特に、射
出成形法を用いる場合には、その管路抵抗に応じた金型
を作成しておけば、同一の管路抵抗を有する流路形成部
材315を量産することができ、製造コストを大幅に抑
えることができる。
【0037】また、流路として機能する溝部315aを
流路形成部材315の表面に螺旋状に設けられ、溝部3
15aが流路形成部材315の全長L(図3)と比べて
充分に長くなっているため、充分な長さを確保すること
ができる分だけ溝部315aの断面積を大きく設定する
ことができ、流路(溝部315a)が詰まり難くなると
いう効果が得られる。また、溝部315aの断面積を大
きくすることは流路形成部材315の成形処理をより容
易に、しかも精度をより一層向上させることができる点
で好ましい。
【0038】さらに、溝部315aを流路として機能さ
せているため、流路を狭い領域内に密集させることがで
き、従来のように細径チューブを流路とする場合に比べ
て装置をコンパクトにすることができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかる薬液注
入装置によれば、装置本体の吐出部に設けられた流量調
整部によって、装置本体内部から吐出口に薬液を導くと
ともに、吐出口から流出する薬液の流量を調整するよう
に構成しているので、薬液注入装置と流量調整装置とを
別個独立して設け、両者をチューブで接続する従来例に
比べ、患者への薬液注入を行うための構成を簡素化する
ことができ、装置コストを低減することができる。ま
た、薬液注入を行う際に従来必須となっていた作業、つ
まり薬液注入装置と流量調整装置とをチューブなどで接
続する作業を不要とし、薬液注入の作業効率が高くなっ
ている。
【0040】また、流量調整部を構成する流路形成部材
の表面に溝部が形成され、これを薬液の流路として機能
させていることから、溝部の断面形状および長さを設計
することで管路抵抗を正確に設定することができる。ま
た、当該溝部が流路形成部材の全長と比べて充分に長く
なるように曲折して形成されているため、溝部を長く設
けることが可能で、薬液の流量調整に適した管路抵抗を
確保可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる薬液注入装置の一実施形態を
示す断面図である。
【図2】ケーシングにシリンダを取付る前の状態を示す
断面図である。
【図3】図1の薬液注入装置に組み込まれた流量調整部
の拡大図である。
【図4】図1の薬液注入装置の作用を示す図である。
【符号の説明】 211…薬液 212…充填室 213…ケーシング(装置本体) 216…吐出部 216a…吐出口 216b…収容部 300…流量調整部 315…流路形成部材 315a…溝部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 達司 大阪府泉佐野市鶴原401−9 Fターム(参考) 4C066 AA07 BB01 CC01 DD11 DD12 EE11 GG05 QQ21 QQ32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体の内部に貯留した薬液を、前記
    装置本体の先端側に配置された吐出部の吐出口から外部
    に吐出する薬液注入装置において、 前記装置本体内部から前記吐出口に薬液を導くととも
    に、前記吐出口に流れる薬液の流量を調整する流量調整
    部が前記装置本体の前記吐出部に組み込まれたことを特
    徴とする薬液注入装置。
  2. 【請求項2】 前記流量調整部は、前記吐出部に少なく
    とも1つ以上の流路形成部材を収容し、前記吐出部と前
    記流路形成部材とで形成される流路を介して前記吐出口
    に薬液を導き、前記吐出口からの薬液の流量を調整する
    ものであって、 前記流路形成部材の表面には、溝部が前記流路形成部材
    の全長と比べて充分に長くなるように曲折して形成され
    ており、前記流路形成部材の表面が前記吐出部の内面と
    密着されて前記溝部が薬液の流路として機能する請求項
    1記載の薬液注入装置。
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US6890320B2 (en) 2001-12-25 2005-05-10 Orchis Company Limited Continuous liquid infusion device

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