JP2000014272A - 動物用薬物代謝物回収装置 - Google Patents

動物用薬物代謝物回収装置

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JP2000014272A
JP2000014272A JP10183613A JP18361398A JP2000014272A JP 2000014272 A JP2000014272 A JP 2000014272A JP 10183613 A JP10183613 A JP 10183613A JP 18361398 A JP18361398 A JP 18361398A JP 2000014272 A JP2000014272 A JP 2000014272A
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test animal
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JP10183613A
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English (en)
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Kiyoshi Hagiwara
清 萩原
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サル等の比較的大型の動物を対象としながら
呼気中に含まれる薬物代謝物をも確実に回収し、しかも
簡単な構造で安価に実施できるようにする。 【解決手段】 密閉容器(7)に形成した頸部挿入口(8)
の周囲に柔軟材料からなるシール材(9)を配置して、こ
の頸部挿入口(8)から挿入した被験動物(10)の頭部(11)
を上記密閉容器(7)内に密封収容する。上記密閉容器
(7)に給気路(15)と排気路(16)とを連通連結して密閉容
器(7)内を負圧に維持しながら換気し、上記排気路(16)
にインピンジャー(17)を連結して排気中の炭酸ガスを計
量する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は実験動物等の薬物代
謝物回収装置に関し、更に詳しくは、サル等の比較的大
型の動物を対象としながら呼気中に含まれる薬物代謝物
をも確実に回収でき、しかも簡単な構造で安価に実施で
きる装置に関する。
【0002】
【発明の背景】動物を用いた動態試験で医薬品等の薬物
の作用を確認する場合、例えば14Cを有する標識化合物
を被験動物に投与して排泄された糞尿及び呼気中の放射
能を測定し、さらに放射能の生体分布を測定して正確な
収支(14Cバランス)を算定している。
【0003】
【従来技術とその問題点】従来、これらの測定に用いる
動物用薬物代謝物の回収装置としては、例えば図4に示
すように、マウスやラットなど比較的小型の動物を密閉
空間内に収容するように構成したものがある。即ち、こ
の薬物代謝物回収装置(51)は、被験動物(52)の全身を収
容するための密閉容器(53)を備え、この密閉容器(53)の
側方に給水部(54)と給餌部(55)とを設け、密閉容器(53)
の下方に糞回収部(56)と尿回収部(57)を配置し、密閉容
器(53)の上部に給気路(58)を、下部に排気路(59)をそれ
ぞれ連通連結して密閉容器(53)内を換気可能に構成し、
上記排気路(59)にインピンジャー(60)を連結して排気中
の炭酸ガスを回収し計量するように構成してある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置は、被
験動物の全身を上記密閉容器内に収容するため、サル等
の比較的大型の動物を対象とするには装置が大型となる
うえ、密閉空間の容積が大きくなって呼気の回収に大量
の空気を処理する必要があり、安価に実施できない問題
がある。さらに、動態試験中は被験動物の血液採取や投
薬のための注射が出来ない問題点もある。本発明は上記
問題点を解消し、サル等の比較的大型の動物を対象とし
ながら呼気中に含まれる薬物代謝物をも確実に回収で
き、しかも簡単な構造で安価に実施できる装置を提供す
ることを技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、例えば、本発明の実施の形態を示す図1か
ら図3に基づいて説明すると、動物用薬物代謝物回収装
置を次のように構成したものである。即ち本発明1は、
密閉容器(7)に形成した頸部挿入口(8)の周囲に柔軟材
料からなるシール材(9)を配置して、この頸部挿入口
(8)から挿入した被験動物(10)の頭部(11)を上記密閉容
器(7)内に密封収容可能に構成し、上記密閉容器(7)に
給気路(15)と排気路(16)とを連通連結して密閉容器(7)
内を負圧に維持しながら換気可能に構成し、上記排気路
(16)にインピンジャー(17)を連結して排気中の炭酸ガス
を計量可能に構成したことを特徴とする。
【0006】また本発明2は上記本発明1において、密
閉容器(7)の底板(7a)に頸部挿入口(8)を形成し、上記
密閉容器(7)の下方に着座部(21)を備えた胴固定部(5)
を配置して被験動物(10)の胴部(33)を固定可能に構成
し、上記胴固定部(5)の下方に糞回収部(23)と尿回収部
(29)とを配置し、上記胴固定部(5)の側方に腕固定具(2
6・26)を配置して上記被験動物(10)の各腕(27)をそれぞ
れ固定可能に構成したものである。
【0007】上記密閉容器は、外部からの観察を容易と
するため、少なくとも一部を透明材質で構成するのが好
ましい。なお、密閉容器内を負圧に維持して換気する構
成とは、排気路にポンプを接続して密閉容器内の空気を
吸引し排出する等の構成をいうが、さらにこの密閉容器
にマノメータ等を付設して容器内圧力を確認可能に構成
しておくのが好ましい。また、上記排気路と給気路とを
互いに接続して密閉容器内の空気を循環可能に構成する
と、微量の炭酸ガスをインピンジャーで確実に回収して
正確に計量することができ、より好ましい。
【0008】
【作用】本発明1では、被験動物の胴部と四肢は上記密
閉容器の外部に露出しており、被験動物の頭部のみが密
閉容器内に収容される。このとき、頸部挿入口と被験動
物の頸部との間はシール材で密封され、しかもこのシー
ル材は柔軟材料からなるので被験動物の頸部がこのシー
ル材で保護される。上記密閉容器内は負圧に維持されて
おり、頸部挿入口と被験動物の頸部との間などに隙間が
生じても外気が侵入するだけであり、被験動物の呼気の
外部への漏出が防止される。そして給気路から空気が供
給されるとともに上記密閉容器内の空気が排気路から排
出され、インピンジャーを通過する際にこの排気中に含
まれる炭酸ガスが回収され正確に計量される。
【0009】一般に動態試験にあっては被験動物へ無用
のストレスを与えないことが望ましく、上記頸部挿入口
は被験動物の通常の姿勢に応じた位置に設けられ、例え
ば上記頸部挿入口は例えば水平方向に頭部を突き出して
いる動物にあっては密閉容器の側板に設けられ、頭部を
上方へ突き出している動物にあっては密閉容器の底板に
設けられる。
【0010】本発明2では、密閉容器の底板に頸部挿入
口を形成し、上記密閉容器の下方に着座部を備えた胴固
定部を配置して被験動物の胴部を固定可能に構成してあ
るので、サルのように通常は上体を垂直姿勢にしている
動物にあっては、動態試験中に受ける無用のストレスが
軽減される。そして被験動物が排泄する糞尿は、上記胴
固定部の下方の糞回収部と尿回収部とに回収され、呼気
に含まれる炭酸ガスは上記本発明1と同様に回収され計
量される。また、被験動物の各腕が動態試験を進めるう
えで妨げとなる場合は必要に応じてそれぞれ腕固定具で
固定される。
【0011】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。図1から図3は本発明の実施形態を示し、
図1は動物用薬物代謝物回収装置の一部破断正面図、図
2は胴固定板周辺の斜視図、図3は着座部の一部破断斜
視図である。
【0012】図1に示すように、上記動物用薬物代謝物
回収装置(1)は保定台(2)の四隅に支柱(3…)を立て、
この支柱(3)の上部に頸部固定板(4)を、上下方向の中
間部に胴固定板(5)をそれぞれ固定してある。なおこの
実施形態では、上記各支柱(3)の高さを互いに異ならせ
てあり、頸部固定板(4)等に形成した挿通孔へ高い支柱
(3)から順次挿通することでこの頸部固定板(4)等を支
柱(3)へ簡単に取り付けできるようにしてある。また、
上記保定台(2)はキャスター(6)を取り付けて移動可能
に構成してあるが、これらの構成は省略してもよく例え
ば構造物に固定して移動不能に構成したものであっても
よい。
【0013】上記頸部固定板(4)の上面には透明の合成
樹脂材料で形成した密閉容器(7)が固定してあり、この
密閉容器(7)の底板(7a)と上記頸部固定板(4)とに亘っ
て頸部挿入口(8)を形成し、この頸部挿入口(8)の周囲
に、軟質樹脂シートやゴムシートなどの柔軟材料からな
る筒状のシール材(9)を配置してある。上記シール材
(9)の上端部は上記頸部挿入口(8)の周縁に固定してあ
り、一方、下端部は伸縮材料で構成して、サルなどの被
験動物(10)の頸部に被せて密着できるようにしてある。
従って、この頸部挿入口(8)から挿入した被験動物(10)
の頭部(11)は、上記密閉容器(7)内に密封収容される。
なお、上記シール材(9)の内面には綿などを配置して、
被験動物(10)の頸部を傷つけぬように保護してある。
【0014】上記密閉容器(7)の前面には開閉扉(12)を
設けてあり、これを開閉して餌の投与などが行われる。
上記密閉容器(7)の左右側面には、給気口(13)と排気口
(14)が形成されており、それぞれ給気路(15)と排気路(1
6)とが連通連結してある。上記排気路(16)は、インピン
ジャー(17)と流量計(18)とエアーポンプ(19)とを順に介
して上記給気路(15)に連結してあり、エアーポンプ(19)
の作動により密閉容器(7)内の空気を換気できるように
構成してある。上記密閉容器(7)の側面にはマノメータ
(20)を付設してあり、上記エアーポンプ(19)の作動は、
このマノメータ(20)の表示を確認して密閉容器(7)内が
負圧に維持されるように調整される。
【0015】上記インピンジャー(17)には、例えばエタ
ノールアミンとメチルセロソルブとの混合液などの、炭
酸ガス吸着溶媒が収容されており、密閉容器(7)からの
排気に含まれる炭酸ガスがこのインピンジャー(17)内で
吸着溶媒に吸着されて正確に計量される。
【0016】図1及び図2に示すように、上記密閉容器
(7)の下方に配置された上記胴固定板(5)には被験動物
(10)が着座するための椅子(21)を固定してある。図3に
示すように、この椅子(21)は着座面(22)が格子で構成し
てあり、この椅子(21)の下部に糞回収容器(23)が着脱可
能に固定される。なお、この椅子(21)の背面には被験動
物(10)の尻尾を挿通するための尾挿通穴(35)が形成して
ある。図2に示すように、上記胴固定板(5)の上記椅子
(21)よりも前方部分は切除してあり、この切除部分に開
閉板(24)を着脱可能に固定してある。またこの切除部分
の上面には固定棒(25)を位置調節可能に付設してあり、
上記椅子(21)に着座させた被験動物(10)はこの固定棒(2
5)を適切な位置へ調節することにより胴固定板(5)に固
定される。なお図1及び図2に示すように、胴固定板
(5)の下方には前側の支柱(3・3)間に足載置棒(34)が
上下位置調整可能に固定してあり、被験動物(10)が楽な
姿勢で椅子(21)に着座できるようにしてある。
【0017】上記胴固定板(5)の左右側方にはそれぞれ
腕固定具(26)が前後の支柱(3・3)間に固定してあり、
被験動物(10)の各腕(27)が必要に応じてそれぞれの腕固
定具(26)で固定される。
【0018】上記胴固定板(5)の下方に位置する前記保
定台(2)は、上面に金網(28)を配置してあり、その下方
に尿回収部(29)を形成し、この尿回収部(29)の排出口(3
0)の下方に尿回収容器(31)を配置してある。なお、図2
に示すように、上記胴固定板(5)と保定台(2)との間に
は、平面視がコ字形の尿飛散防止板(32)を配置してあ
り、被験動物(10)が排泄した尿の全量を上記尿回収部(3
1)へ回収できるようにしてある。
【0019】サルを被験動物とする上記動物用薬物代謝
物回収装置(1)を用いた動態試験は次のように行われ
る。最初に、被験動物であるサル(10)の頭部(11)を上記
筒状のシール材(9)に挿通してサル(10)の頭部(11)のみ
を上記密閉容器(7)内に収容する。一方、このサル(10)
の胴部(33)は上記椅子(21)に着座させて胴固定板(5)に
固定棒(25)で固定し、また両腕(27)をそれぞれ腕固定具
(26)で固定する。そしてこの固定した状態のサル(10)
に、14Cを有する標識化合物を含有させた所定の薬物を
投与する。
【0020】動態試験中に上記サル(10)から排泄される
糞尿は、それぞれ糞回収容器(23)と尿回収容部(29)に回
収され、呼気に含まれる炭酸ガスは排気路(16)から排出
され上記インピンジャー(17)内の吸着溶媒に吸着されて
計量される。また必要に応じて、動態試験中に採血など
が行われる。そして上記排泄物に含まれる放射能が測定
され、さらに試験後の放射能の生体分布が測定され、正
確な14Cバランスが算定される。
【0021】上記実施形態では被験動物がサルのように
上体を垂直姿勢にしている場合について説明したが、本
発明は他の動物にも適用することができ、例えばイヌの
ように被験動物の頸部が斜め上方に突出している場合
は、被験動物の頸部の突出方向へ密閉容器に頸部挿入口
を形成すればよい。
【0022】
【発明の効果】本発明は上記のように構成され作用する
ことから、次の効果を奏する。
【0023】(イ) 本発明1では、密閉容器内に被験動
物の頭部のみが収容されるため、サル等の比較的大型の
動物を対象としながら、装置全体を小型にできるうえ密
閉容器内の容積が小さく、呼気に含まれる炭酸ガスの回
収に少量の空気を処理するだけでよく、安価に実施する
ことができる。
【0024】(ロ) しかも密閉容器内は負圧に維持され
ているため被験動物の呼気が外部へ漏出することがな
く、呼気に含まれる炭酸ガスをインピンジャーで確実に
回収することができる。
【0025】(ハ) 被験動物の胴部と四肢が密閉容器の
外部に露出していることから、動態試験を中断すること
なく投薬や血液採取などの注射を行うことができる。
【0026】(ニ) 本発明2では上記各効果に加え、サ
ルのように通常は上体を垂直姿勢にしている動物にあっ
ては動態試験中に受ける無用のストレスを軽減でき、し
かも胴固定部の下方に糞回収部と尿回収部とを配置する
簡単な構成で被験動物の全排泄物を簡単に回収すること
ができる。しかも、胴部と四肢を露出させたものであり
ながら、必要に応じて被験動物の各腕をそれぞれ固定で
きるので、動態試験を円滑に進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す、動物用薬物代謝物回
収装置の一部破断正面図である。
【図2】動物用薬物代謝物回収装置の胴固定板周辺の斜
視図である。
【図3】動物用薬物代謝物回収装置の着座部の一部破断
斜視図である。
【図4】従来技術を示す、動物用薬物代謝物回収装置の
概略構成図である。
【符号の説明】
1…動物用薬物代謝物回収装置、 5…胴固定部(胴固定板)、 7…密閉容器、 7a…密閉容器の底板、 8…頸部挿入口、 9…シール材、 10…被験動物(サル)、 11…被験動物の頭部、 15…給気路、 16…排気路、 17…インピンジャー、 21…着座部(椅子)、 23…糞回収部(糞回収容器)、 26…腕固定具、 27…被験動物の腕、 29…尿回収部、 33…被験動物(サル)の胴部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器(7)に形成した頸部挿入口(8)
    の周囲に柔軟材料からなるシール材(9)を配置して、こ
    の頸部挿入口(8)から挿入した被験動物(10)の頭部(11)
    を上記密閉容器(7)内に密封収容可能に構成し、 上記密閉容器(7)に給気路(15)と排気路(16)とを連通連
    結して密閉容器(7)内を負圧に維持しながら換気可能に
    構成し、 上記排気路(16)にインピンジャー(17)を連結して排気中
    の炭酸ガスを計量可能に構成したことを特徴とする、動
    物用薬物代謝物回収装置。
  2. 【請求項2】 密閉容器(7)の底板(7a)に頸部挿入口
    (8)を形成し、 上記密閉容器(7)の下方に着座部(21)を備えた胴固定部
    (5)を配置して被験動物(10)の胴部(33)を固定可能に構
    成し、 上記胴固定部(5)の下方に糞回収部(23)と尿回収部(29)
    とを配置し、 上記胴固定部(5)の側方に腕固定具(26・26)を配置して
    上記被験動物(10)の各腕(27)をそれぞれ固定可能に構成
    した、請求項1に記載の動物用薬物代謝物回収装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7806088B2 (en) 2005-09-21 2010-10-05 Rikkyo Gakuin Primate restraint device
JP2012002520A (ja) * 2010-06-14 2012-01-05 Kiyoshi Shimomura 試料収集チャンバー
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KR101663159B1 (ko) * 2016-02-01 2016-10-07 한국화학연구원 다기능 영장류 실험 장치

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