JP2000014193A - 電動機駆動装置およびそれを用いた空気調和機 - Google Patents

電動機駆動装置およびそれを用いた空気調和機

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JP2000014193A
JP2000014193A JP10178574A JP17857498A JP2000014193A JP 2000014193 A JP2000014193 A JP 2000014193A JP 10178574 A JP10178574 A JP 10178574A JP 17857498 A JP17857498 A JP 17857498A JP 2000014193 A JP2000014193 A JP 2000014193A
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Hiroshi Okui
博司 奥井
Masafumi Nishinomiya
理文 西宮
Shiro Maeda
志朗 前田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 力率改善回路の直流電圧可変機能を用いた電
動機駆動装置において電動機を効率よく駆動する電動機
駆動装置及びそれを用いた空気調和機を提供する。 【解決手段】 力率を改善し、指令値に応じて昇圧した
直流電圧を出力する力率改善回路13と、平滑コンデン
サ15と、直流電圧を所望の大きさの交流電圧に変換し
モータ25に供給するインバータ回路17とを備えた電
動機駆動装置において、力率改善回路13の出力電圧を
検出し、入力電圧に基づき力率改善回路13の出力の設
定値を設定し、その設定値と周波数指令値f*とに基づ
き電圧指令値V*dcを算出し、検出した力率改善回路1
3の出力電圧値に基づき力率改善回路13の出力電圧値
がその設定値と等しくなるように電圧指令値V*dcを補
正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機の運転を制
御する電動機駆動装置であって、特に、力率改善回路の
直流電圧可変機能を用いた電動機駆動装置、およびその
電動機駆動装置を用いた空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に従来の電動機駆動装置の構成を示
す。電動機駆動装置は、交流電源9から入力した交流電
圧を直流に変換する整流回路11と、整流回路11から
の直流電圧を昇圧して力率を改善する力率改善回路13
と、力率改善回路13で昇圧された直流電圧を平滑する
平滑コンデンサ15と、平滑コンデンサ15で平滑され
た直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路17
と、力率改善回路13を駆動するPFC駆動回路19
と、インバータ回路17を駆動するインバータ駆動回路
21と、上記の各回路を制御する制御部23’とを有す
る。電動機駆動装置からの出力電圧はモータ25に供給
され、その出力電圧の大きさ、周波数等に基づきモータ
25の運転を制御する。
【0003】一般に、この種の電動機駆動装置では、モ
ータ25の低速運転時には、力率改善回路13の出力電
圧を所定値に保持したまま、インバータ回路17にてモ
ータ25に対する出力電圧を増減させ(以下、このよう
な運転モードを「PWM制御モード」という。)、ま
た、モータ25の高速運転時には、インバータ回路17
のPWM制御におけるデューティ比を一定に保持したま
ま、力率改善回路13にてその直流出力電圧Vdcを変化
させることによりモータ25に対する出力電圧を増減さ
せる(以下、このような運転モードを「PAM制御モー
ド」という。)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のPWM制御モー
ドの場合、インバータ回路17に入力する力率改善回路
13の出力電圧は一定に保持されるが、この出力電圧は
低い方が好ましい。これは、力率改善回路13の出力電
圧の値は高いほど、力率改善回路13やインバータ回路
17におけるスイッチングロスや、モータ25における
鉄損が増大するためである。ところで、力率改善回路1
3の出力電圧は、力率改善機能を実現するため、すなわ
ち、入力電流波形を正弦波にするために、電源電圧の波
高値より大きくなければならない。また、力率改善回路
13の出力電圧値は電源電圧変動または負荷の増大によ
り低下する。したがって、力率改善回路13の出力電圧
の設定値は、この電源電圧変動や負荷変動による直流電
圧の低下があってもその影響を受けないように、電源電
圧の波高値よりも十分なマージンをとった高い値に設定
され、これにより入力電流波形の歪みが防止され力率が
改善されていた。このため、従来の電動機駆動装置で
は、このマージンにより力率改善回路13の出力電圧が
高くなり、前述のスイッチングロス等により電動機駆動
装置の効率の低下を招いていた。
【0005】本発明は、上記問題を解決すべくなされた
ものであり、力率改善回路の直流電圧可変機能を用いた
電動機駆動装置において電動機を効率よく駆動できる電
動機駆動装置及びそれを用いた空気調和機を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の電動
機駆動装置は、交流電源から入力した電圧を整流する整
流手段と、該整流手段により整流された直流電圧を指令
値に応じて昇圧し、上記交流電源の入力電圧波形と入力
電流波形を一致させる力率改善手段と、該力率改善手段
による直流電圧を所望の大きさの交流電圧に変換し電動
機に供給するインバータ手段と、上記力率改善手段及び
インバータ手段の出力を制御する制御手段とを備える。
さらに、第1の電動機駆動装置は、上記力率改善手段の
出力電圧を検出するDC電圧検出手段と、上記交流電源
から電力供給が開始された時の上記力率改善手段の出力
電圧値を記憶する初期電圧記憶手段と、該初期電圧記憶
手段に記憶した電圧値に基づいて上記力率改善手段の出
力の設定値を設定する設定手段と、該設定手段により設
定された設定値と、周波数指令値とに基づき上記指令値
を算出する演算手段と、該演算手段により算出された指
令値と、上記DC電圧検出手段により検出された電圧値
とを比較し、上記検出された電圧値が上記設定値と等し
くなるように、上記指令値を補正する補正手段とを備え
る。
【0007】本発明に係る第2の電動機駆動装置は、交
流電源から入力した電圧を整流する整流手段と、該整流
手段により整流された直流電圧を指令値に応じて昇圧
し、上記交流電源の入力電圧波形と入力電流波形を一致
させる力率改善手段と、該力率改善手段による直流電圧
を所望の大きさの交流電圧に変換し電動機に供給するイ
ンバータ手段と、上記力率改善手段及びインバータ手段
の出力を制御する制御手段とを備える。さらに、第2の
電動機駆動装置は、上記力率改善回路の出力電圧を検出
するDC電圧検出手段と、上記整流手段により整流され
た後の入力電圧を検出する入力電圧検出手段と、該入力
電圧検出手段により検出された電圧値に基づいて上記力
率改善手段の設定値を設定する設定手段と、該設定手段
により設定された設定値と、周波数指令値とに基づき上
記指令値を算出する演算手段と、該演算手段により演算
された指令値と、上記DC電圧検出手段により検出され
た電圧値とを比較し、上記検出された電圧値が上記設定
値と等しくなるように上記指令値を補正する補正手段と
を備える。
【0008】上記の電動機駆動装置において、上記補正
手段は、上記DC電圧検出手段からの検出値と上記設定
値との差が所定値より大きくなった場合にのみ、上記力
率改善手段の指令値を補正するようにしてもよい。
【0009】また、上記の電動機駆動装置において、上
記補正手段は、上記力率改善手段の出力を一定値に保持
し、かつ上記インバータ手段により上記電動機に対する
出力電圧を変化させる期間のみ、上記力率改善回路の指
令値を補正するようにしてもよい。
【0010】また、上記の電動機駆動装置において、上
記制御手段は,上記電動機が起動してから所定の周波数
に達するまでは、力率改善回路の出力を事前に設定され
た値に固定してもよい。
【0011】本発明に係る第3の電動機駆動装置は、交
流電源から入力した電圧を整流する整流手段と、該整流
手段により整流された直流電圧を指令値に応じて昇圧
し、上記交流電源の入力電圧波形と入力電流波形を一致
させる力率改善手段と、該力率改善手段による直流電圧
を所望の大きさの交流電圧に変換し電動機に供給するイ
ンバータ手段と、上記力率改善手段及びインバータ手段
の出力を制御する制御手段とを備える。さらに、第3の
電動機駆動装置は、上記力率改善手段の出力電圧を検出
するDC電圧検出手段と、該DC電圧検出手段により検
出された電圧値の変化に応じて上記力率改善手段の指令
値を補正する補正手段とを備える。このとき、上記補正
手段は、上記力率改善手段の出力を一定値に保持し、か
つ上記インバータ手段により上記電動機に対する出力電
圧を変化させる期間のみ、上記力率改善回路の指令値を
補正する。
【0012】また、上記の電動機駆動装置において、上
記力率改善手段の出力電圧が過電圧であるか否かを検出
する過電圧検出手段を備えてもよく、過電圧が検出され
たときに、上記力率改善手段および上記インバータ手段
を停止させるようにしてもよい。
【0013】本発明に係る空気調和機は、温調に用いる
空気を加熱または冷却するための冷媒を圧縮する電動圧
縮機と、上記の電動機駆動装置とを備え、電動機駆動装
置により電動圧縮機を駆動する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明に係る電動機駆動装置の実施の形態を説明する。本実
施形態の電動機駆動装置は、交流電源から入力した電圧
を直流に整流する整流回路と、整流回路からの直流電圧
を昇圧して力率を改善する力率改善回路とを備える。電
動機駆動装置は、入力電圧から力率改善回路の出力に対
する制御部からの指令値を設定するとともに、力率改善
回路の出力電圧を検出し、検出した出力電圧と設定値と
に基づいて力率改善回路の出力のずれを補正する。これ
により、電動機駆動装置において電源電圧や負荷の変動
に対してその出力電圧を指令値どおりの値に制御するこ
とができ、負荷変動等を考慮したマージンを確保する必
要がなく、特にPWM制御モード時は力率改善回路の出
力電圧を低い値に抑えることができる。
【0015】(実施の形態1)図1は本実施形態の電動
機駆動装置の構成を示すブロック図である。電動機駆動
装置は、交流電源9による交流電圧を直流電圧に変換す
る整流回路11と、整流回路11からの直流電圧を昇圧
して交流電源9の入力電圧と入力電流の波形を一致させ
ることにより力率を改善する力率改善回路13と、直流
電圧を平滑する平滑コンデンサ15と、直流電圧を三相
交流に変換するインバータ回路17と、力率改善回路1
3を駆動するPFC駆動回路19と、インバータ回路1
7を駆動するインバータ駆動回路21と、これらの回路
を制御する制御部23aとからなる。制御部23aはマ
イクロプロセッサからなる。
【0016】さらに、電動機駆動装置は、力率改善回路
13の出力電圧すなわち平滑コンデンサ15から得られ
る直流電圧Vdcを検出するDC電圧検出回路27と、モ
ータ25の回転子の位置を検出する位置検出回路31と
を有する。DC電圧検出回路27および位置検出回路3
1の各出力は制御部23aに入力されている。
【0017】力率改善回路13はリアクトル13aとダ
イオード13bとスイッチング素子13cとからなる。
力率改善回路13はPFC駆動回路19のドライブ信号
により駆動され、スイッチング素子13cがオン・オフ
され、入力した電圧値を所定の値に昇圧した電圧を出力
する。PFC駆動回路19は制御部23aにより制御さ
れる。PFC駆動回路19は整流後の入力電圧、入力電
流および力率改善回路13の出力電圧を検出し、これら
の値と制御部23aからの制御信号に基づきドライブ信
号を生成する。
【0018】インバータ回路17は複数のスイッチング
素子(図示せず)を有する。各スイッチング素子はイン
バータ駆動回路21からのドライブ信号によりオン・オ
フされる。インバータ駆動回路21は制御部23aによ
り制御される。インバータ回路17のスイッチング素子
の切り換えは位置検出回路により検出されるモータ25
の回転位置情報に基づいて行われる。
【0019】図2に制御部23aの機能ブロック図を示
す。図2に示すように,制御部23aは、電源供給時に
おける力率改善回路13の出力電圧値を記憶する初期電
圧記憶部41と、力率改善回路13の出力電圧の設定値
を設定するDC電圧設定部43と、力率改善回路13の
出力電圧の補正量を演算するDC電圧補正部45と、電
圧指令値V*dcを演算する制御演算部47と、過電圧の
有無を検出する過電圧検出部49と、PFC駆動回路1
9を制御するPFC制御部51と、インバータ回路17
を制御するインバータ制御部53とからなる。
【0020】以上のように構成される電動機駆動装置の
全体動作について説明する。電動機駆動装置において、
整流回路11は交流電源9から入力した電圧を整流す
る。力率改善回路13は、整流後の入力電圧を所定値に
昇圧した電圧を出力する。力率改善回路13の出力電圧
は、平滑コンデンサ15にて平滑された後、インバータ
回路17に入力される。インバータ回路17は、力率改
善回路13からの出力電圧すなわち平滑コンデンサ15
の両端電圧(以下、「DC出力電圧」という。)を受け
て、DC出力電圧をスイッチング素子のPWM制御によ
り所望の大きさの3相交流電圧に変換し、モータ25に
供給する。
【0021】制御部23aは、モータ25に対する周波
数指令f*に基づき、所望のモータ周波数が得られるよ
うに、力率改善回路13及びインバータ回路17の出力
を制御するための制御信号を、PFC駆動回路19及び
インバータ駆動回路21に出力する。
【0022】本実施形態の電動機駆動装置では、制御部
23aはモータ25を高い周波数で運転する場合、イン
バータ回路17においてスイッチング素子をPWM制御
するためのデューティ比を一定とし、力率改善回路13
において出力電圧Vdcを変化させることによりモータ2
5への印加電圧を変化させてモータ25の運転を制御す
る(PAM制御モード)。また、モータ25を低い周波
数で運転する場合、制御部23aは力率改善回路13の
出力(DC出力電圧)Vdcを一定に保持し、インバータ
回路17のスイッチング素子をPWM制御してモータ2
5への印加電圧を変化させることによりモータ25の運
転を制御する(PWM制御モード)。
【0023】次に、力率改善回路13の出力電圧Vdcの
制御について説明する。本実施形態の電動機駆動装置に
おいては、モータ25を起動するために電源が投入され
ると(スイッチ26がオンされたとき)、力率改善回路
13の出力電圧がDC電圧検出回路27を介して取り込
まれ、その電圧値が初期電圧記憶部41に記憶される。
このとき力率改善回路13はまだ動作しておらず、その
出力電圧値は整流後の電源電圧すなわち入力電圧の波高
値となる。このため、初期電圧記憶部41には電源の波
高値が記憶される。
【0024】制御部23aは、モータ25の周波数を制
御するための周波数指令値f*と、DC電圧検出回路2
7を介して力率改善回路13の出力電圧値Vdc(DC出
力電圧)とを入力する。DC電圧設定部43は、初期電
圧記憶部41に記憶された電圧値、または、その電圧値
より所定値だけ高い電圧値に力率改善回路13の出力の
設定値を設定する。制御演算部47は、この設定値と周
波数指令値f*とを入力し、それらの値に基づいて電圧
指令値V*dcを算出し、PFC制御部51に出力する。
PFC制御部51は電圧指令値V*dcに基づき制御信号
をPFC駆動回路19に出力する。PFC駆動回路19
はその制御信号に基づき力率改善回路13を駆動する。
【0025】このときのDC電圧補正部45の動作を以
下に説明する。DC電圧補正部45はDC電圧検出回路
27により検出されたDC出力電圧と、制御演算部47
により算出された電圧指令値V*dcとを入力し、それら
の値から電圧指令値の補正量ΔV(=V*dc−Vdc)を
算出し、補正量ΔVをPFC制御部51に出力する。
【0026】PFC制御部51は、DC電圧補正部45
から補正量ΔVを、制御演算部47から電圧指令値V*d
cをそれぞれ入力し、それらの値にもとづき力率改善回
路13の出力が電圧指令値V*dcと等しい値になるよう
に電圧指令値を補正し、その補正した電圧指令値に基づ
いた制御信号をPFC駆動回路19に出力する。PFC
駆動回路19はこの制御信号に基づき力率改善回路13
のスイッチング素子を駆動する。これにより力率改善回
路13の出力電圧値が電圧指令値V*dcに等しくなるよ
うに制御される。
【0027】以上のように、本実施形態の電動機駆動装
置は、力率改善回路13の実際の出力電圧値を検出し、
この実際の出力電圧値に基づき力率改善回路13の出力
が常に電圧指令値V*dcになるように力率改善回路13
の動作を制御する。これにより、特にPWM制御モード
では負荷変動等に影響されずに力率改善回路13の出力
電圧値を一定に保持することができるため、その出力電
圧値を、従来のように負荷変動を考慮したマージンを含
む高い電圧に設定する必要がなく、電動機駆動装置の効
率を向上できる。
【0028】なお、上記のように力率改善回路13の出
力電圧を検出し、それに基づいてその出力電圧を補正す
る制御は、力率改善回路13の出力電圧Vdcを一定と
し、インバータ回路17にてモータ25への供給電圧を
変化させる場合(PWM制御運転)においてのみ限定し
て行ってもよい。これは、PAM制御運転時にDC出力
値を電圧指令値V*dcと等しくするような制御を行う
と、負荷変動が生じ、DC出力電圧不足になったときに
電動機の周波数の低下や、また、DC出力電圧が過大に
なったときにインバータ回路17においてPWM制御が
働きスイッチングロスの増大による効率の低下を招く恐
れがあるためである。
【0029】次に、制御部23aにおける過電圧検出部
49の動作について説明する。過電圧検出部49はDC
電圧検出回路27からDC出力電圧を入力し、この電圧
が所定値より高いときに過電圧が発生していると判定す
る。このとき、過電圧検出部49は、制御演算部47に
対して過電圧検出信号を出力するとともにPFC駆動回
路19及びインバータ駆動回路21に対し、それらの回
路の動作を停止させるための制御信号を出力する。この
制御信号に基づき、PFC駆動回路19及びインバータ
駆動回路21は、力率改善回路13及びインバータ回路
17をそれぞれ停止させる。このように制御することに
より、力率改善回路13の出力電圧が負荷変動等により
異常に高くなった場合でも、電動機駆動装置の保護が図
れる。
【0030】また、上記説明では、電源投入時のDC出
力電圧に基づき力率改善回路13の出力の設定値を設定
していたが、モータ起動時、すなわちモータ25が起動
を開始してから所定の周波数になるまでは、DC出力設
定部23は力率改善回路13の設定値を事前に設定され
た値に固定するようにしてもよい。これにより、力率改
善回路13は起動時において電源投入時の入力電圧(電
源電圧)にかかわらず一定電圧を出力する。このため、
インバータ回路17における起動デューティ等の起動時
の設計が容易となる。
【0031】(実施の形態2)図3に実施の形態2の電
動機駆動装置の構成の要部(制御部を中心とした構成)
を示す。本実施形態の電動機駆動装置は、制御部23b
においてDC電圧検出回路27からの入力に対してDC
電圧補正部45の前段にしきい値設定部53を有する。
さらに、電動機駆動装置は、整流後の入力電圧を検出す
る入力電圧演算回路29を備えている。電動機駆動装置
は、制御部23bにおいて初期電圧記憶部41を備えて
おらず、DC出力設定部43に対しては入力電圧演算回
路29を介して電源電圧が入力される。入力演算回路2
9は整流後の電圧のピーク値または平均値または実効値
を出力する。
【0032】以上のように構成される本実施形態の電動
機駆動装置は、力率改善回路の出力電圧の補正を実際の
出力電圧値と設定値との差が所定値以上になったときの
み行う点、及び、力率改善回路の出力の設定値を入力電
圧の変動に応じて変更更新する点が実施の形態1のもの
と異なる。以下にそれぞれの動作について説明する。
【0033】最初に、力率改善回路の出力電圧の補正の
動作について説明する。しきい値設定部53は、力率改
善回路13の出力電圧であるDC出力電圧を検出し、検
出した電圧値と電圧指令値との差(|Vdc−V*dc|)
が所定値以上のときにのみ、検出されたDC出力電圧V
dcをDC電圧補正部45に出力する。しきい値設定部5
3は、検出したDC出力電圧値Vdcと電圧指令値との差
が所定値に満たないときは、補正を行わないことを示す
信号をDC電圧補正部45に出力する。このとき、DC
電圧補正部45は前回に出力した補正量をPFC制御部
51に出力する。
【0034】このように、DC出力電圧と電圧指令値と
の差が所定値以上になったときのみ、補正処理を行うた
め、制御部23bの動作サイクルにおいて、常に補正の
ための処理を行う必要がなく、制御部23bの負担を軽
減できる。なお、しきい値設定部53の機能をハードウ
ェア回路により構成し、その出力を制御部23bに入力
するようにしてもよい。
【0035】次に、力率改善回路13の出力の設定値の
設定について説明する。実施の形態1においてはDC出
力設定部23は電源投入時の力率改善回路13の出力電
圧に基づき力率改善回路13の出力の設定値を設定して
いたが、本実施形態では、DC出力設定部23は入力電
圧算回路29を介して入力した整流後の入力電圧に基づ
いて常時力率改善回路13の出力の設定値を設定する。
すなわち、本実施形態では、入力電圧を常に検出し、そ
の電圧に応じて力率改善回路13の出力の設定値を決定
するため、力率改善回路13において、電源電圧が変動
した場合でもその電源電圧値に対する最適な出力の設定
値が得られる。また、整流後の入力電圧の検出について
は、元々PFC駆動回路19に入力されているため(図
1参照)、これを用いることにより新たに電圧検出のた
めの回路を追加する必要がない。実施の形態1において
述べたように、起動時の設計を容易にするために、DC
出力設定部23はモータ25が起動してから所定の周波
数になるまでは、力率改善回路13の設定値を入力電圧
に応じて設定せずに所定値に固定してもよい。
【0036】(実施の形態3)図4は、実施の形態1の
電動機駆動装置を用いた空気調和機の構成を示した概略
ブロック図である。図4に示すように空気調和機は、電
動圧縮機61、室外熱交換器63、膨張弁65、室内熱
交換器67、及び四方弁69とからなる冷凍サイクルを
備えている。また各熱交換器63、67に対して送風機
63a、67aが設けられている。冷凍サイクル中は熱
媒体である冷媒が循環する。冷媒は電動圧縮機61によ
り圧縮され、室外熱交換器63にて送風機63aからの
送風により室外の空気と熱交換され、また、室内熱交換
器67にて送風機67aからの送風により室内の空気と
熱交換される。室内熱交換器67での熱交換後の空気に
より室内の冷暖房が行われる。冷房または暖房の切り換
えは、四方弁69により冷媒の循環方向を反転させるこ
とにより行われる。空気調和機は、以上のような冷凍サ
イクルに加え、電動機駆動装置と、ユーザが操作等を行
う操作パネル71とをさらに備える。電動機駆動装置か
ら電動圧縮機61に対して駆動電源が供給される。電動
機駆動装置の構成および動作については前述したとおり
であるので説明は省略する。以上のように、実施の形態
1の電動機駆動装置を空気調和機の電動圧縮機の駆動装
置として利用することができる。また、実施の形態2の
電動機駆動装置についても同様に空気調和機に適用でき
る。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る電動機駆動装置によれば、
力率改善手段の出力電圧を検出し、それに基づいて出力
電圧の補正を行うことにより力率改善手段の出力電圧を
設定値に基づいて電圧指令値と等しい値に制御できる。
このため、特に、PWM制御モード時は力率を改善でき
る範囲内で出力電圧の設定値を低い値に設定でき、電動
機駆動装置の損失を最小にすることができ、電動機駆動
装置の効率を向上できる。このとき、電源投入時または
運転中の電源からの入力電圧に基づいて力率改善回路の
出力の設定値を設定することにより、電源電圧の変動に
も対応でき効率よく電動機を駆動できる。
【0038】また、本発明に係る電動機駆動装置によれ
ば、力率改善手段の出力電圧の補正を、指令値と出力電
圧値との差が所定値以上の場合にのみ行ってもよい。こ
れにより力率改善手段の出力電圧の補正処理を常時行う
必要がなく、全体として制御の負荷が軽減される。
【0039】また、本発明に係る電動機駆動装置によれ
ば、力率改善回路の出力を一定として電動機を運転する
PWM制御モード時の場合にのみ、力率改善手段の出力
電圧の補正を行うようにしてもよい。これによりPAM
制御モード時は負荷変動に応じて、力率改善回路の出力
電圧を変化させることができ、指令出力電圧固定による
周波数低下や効率の低下を防ぐことができ、制御全域に
おいて効率の良い電動機駆動装置の実現が可能である。
【0040】また、本発明に係る電動機駆動装置によれ
ば、電動機の起動時においては、力率改善手段からの出
力電圧を所定値に固定してもよい。これにより、起動時
の制御において電源電圧変動を考慮しない設計が可能と
なる。
【0041】また、本発明に係る電動機駆動装置によれ
ば、過電圧検出手段を備えてもよく、力率改善回路の出
力電圧の過電圧が検出されたときに他の回路への影響を
防止でき、電動機駆動装置全体の保護が可能となり、装
置の信頼性が向上する。
【0042】本発明に係る空気調和機は、上記電動機駆
動装置により冷媒を圧縮する電動圧縮機が駆動されるた
め、効率よく安全に動作する空気調和機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電動機駆動装置の実施の形態1
の構成を示す図。
【図2】 実施の形態1の電動機駆動装置における制御
部の構成を示す図。
【図3】 本発明に係る電動機駆動装置の実施の形態2
の構成を示す図。
【図4】 本発明に係る空気調和機の構成を示す図。
【図5】 従来の電動機駆動装置の構成を示す図。
【符号の説明】
9 交流電源 11 整流回路 13 力率改善回路 17 インバータ回路 23a,23b 制御部 25 モータ 41 初期電圧記憶部 43 DC電圧設定部 45 DC補正部 47 制御演算部 49 過電圧検出部 51 しきい値設定部 61 電動圧縮機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 志朗 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H045 AA03 AA09 AA12 AA27 BA33 DA04 EA26 EA38 5H576 AA10 BB02 CC05 DD05 GG02 GG05 HA02 HB01 JJ03 KK05 LL16 LL24 LL25 LL27 MM03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源から入力した電圧を整流する整
    流手段と、該整流手段により整流された直流電圧を指令
    値に応じて昇圧し、上記交流電源の入力電圧波形と入力
    電流波形を一致させる力率改善手段と、該力率改善手段
    による直流電圧を所望の大きさの交流電圧に変換し電動
    機に供給するインバータ手段と、上記力率改善手段及び
    インバータ手段の出力を制御する制御手段とを備えた電
    動機駆動装置において、 上記力率改善手段の出力電圧を検出するDC電圧検出手
    段と、 上記交流電源から電力供給が開始された時の上記力率改
    善手段の出力電圧値を記憶する初期電圧記憶手段と、 該初期電圧記憶手段に記憶した電圧値に基づいて上記力
    率改善手段の出力の設定値を設定する設定手段と、 該設定手段により設定された設定値と、周波数指令値と
    に基づき上記指令値を算出する演算手段と、 該演算手段により算出された指令値と、上記DC電圧検
    出手段により検出された電圧値とを比較し、上記検出さ
    れた電圧値が上記設定値と等しくなるように、上記指令
    値を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする電動
    機駆動装置。
  2. 【請求項2】 交流電源から入力した電圧を整流する整
    流手段と、該整流手段により整流された直流電圧を指令
    値に応じて昇圧し、上記交流電源の入力電圧波形と入力
    電流波形を一致させる力率改善手段と、該力率改善手段
    による直流電圧を所望の大きさの交流電圧に変換し電動
    機に供給するインバータ手段と、上記力率改善手段及び
    インバータ手段の出力を制御する制御手段とを備えた電
    動機駆動装置において、 上記力率改善回路の出力電圧を検出するDC電圧検出手
    段と、 上記整流手段により整流された後の入力電圧を検出する
    入力電圧検出手段と、 該入力電圧検出手段により検出された電圧値に基づいて
    上記力率改善手段の設定値を設定する設定手段と、 該設定手段により設定された設定値と、周波数指令値と
    に基づき上記指令値を算出する演算手段と、 該演算手段により演算された指令値と、上記DC電圧検
    出手段により検出された電圧値とを比較し、上記検出さ
    れた電圧値が上記設定値と等しくなるように上記指令値
    を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする電動機
    駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の電動機
    駆動装置において、 上記補正手段は、上記DC電圧検出手段により検出され
    た電圧値と上記指令値との差が所定値より大きい場合に
    のみ、上記力率改善回路の指令値を補正することを特徴
    とする電動機駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の電動機
    駆動装置において、 上記補正手段は、上記力率改善手段の出力を一定値に保
    持し、かつ上記インバータ手段により上記電動機に対す
    る出力電圧を変化させる期間のみ、上記力率改善回路の
    指令値を補正することを特徴とする電動機駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2に記載の電動機
    駆動装置において、 上記制御手段は、上記電動機が起動してから所定の周波
    数に達するまでの間は、力率改善手段の出力を事前に設
    定された値に固定することを特徴とする電動機駆動装
    置。
  6. 【請求項6】 交流電源から入力した電圧を整流する整
    流手段と、該整流手段により整流された直流電圧を指令
    値に応じて昇圧し、上記交流電源の入力電圧波形と入力
    電流波形を一致させる力率改善手段と、該力率改善手段
    による直流電圧を所望の大きさの交流電圧に変換し電動
    機に供給するインバータ手段と、上記力率改善手段及び
    インバータ手段の出力を制御する制御手段とを備えた電
    動機駆動装置において、 上記力率改善手段の出力電圧を検出するDC電圧検出手
    段と、 該DC電圧検出手段により検出された電圧値の変化に応
    じて上記力率改善手段の指令値を補正する補正手段とを
    備え、 上記補正手段は、上記力率改善手段の出力を一定値に保
    持し、かつ上記インバータ手段により上記電動機に対す
    る出力電圧を変化させる期間のみ、上記力率改善回路の
    指令値を補正することを特徴とする電動機駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれか1つ
    に記載の電動機駆動装置において、 上記力率改善手段の出力電圧が過電圧であるか否かを検
    出する過電圧検出手段を備え、 上記制御手段は該過電圧手段により過電圧が検出された
    ときに、上記力率改善手段および上記インバータ手段を
    停止させることを特徴とする電動機駆動装置。
  8. 【請求項8】 温調に用いる空気を加熱または冷却する
    ための冷媒を圧縮する電動圧縮機を備えた空気調和機に
    おいて、 請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の電動機
    駆動装置を有し、該電動機駆動装置により上記電動圧縮
    機を駆動することを特徴とする空気調和機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107990505A (zh) * 2017-12-21 2018-05-04 广东美的暖通设备有限公司 变频控制电路和空调器
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