JP2000011942A - イオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置

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JP2000011942A
JP2000011942A JP10171661A JP17166198A JP2000011942A JP 2000011942 A JP2000011942 A JP 2000011942A JP 10171661 A JP10171661 A JP 10171661A JP 17166198 A JP17166198 A JP 17166198A JP 2000011942 A JP2000011942 A JP 2000011942A
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ion implantation
beam current
vacuum pressure
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JP10171661A
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Michiro Sugitani
道朗 杉谷
Hiroyuki Kariya
宏行 狩谷
Makoto Sano
信 佐野
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Sumitomo Heavy Industries Ion Technology Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Eaton Nova Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確なドーズ量コントロールを実現できるイ
オン注入装置を提供すること。 【解決手段】 予備注入において、ファラデーカップ2
6からの実測ビーム電流値とイオンゲージ27からのビ
ームラインの真空圧値とをサンプリングすると共に、サ
ンプリングされた実測ビーム電流値と真空圧値との関係
を自動的に関数にフィッティングし、実際のイオン注入
においては、実測ビーム電流値を、前記フィッティング
された関数により補正して該補正したビーム電流値をも
とにドーズ量コントロールを行う真空圧補償機構を備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイオン注入装置に関
し、特にイオン注入中の電荷変化に起因するドーズ量の
変動を補償する機能を持つイオン注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の製造工程において、イ
オン注入装置は、半導体ウェハ表面の微細な領域に精度
良く不純物を導入することが出来るため、広く用いられ
ている。
【0003】この様なイオン注入装置においては、ドー
ズ量コントロールを行うために、通常、不純物イオンの
注入ドーズ量を、ファラデーカップで検出される電流量
から換算している。しかし、イオン注入中には、イオン
がビームラインに残留している気体原子(分子)に衝突
して、電荷変化を生じることがある。電荷変化を生じる
と、注入イオンの個数が同じ場合でも、ファラデーカッ
プで検出される電流量が変動することになり、ドーズ量
コントロールも不正確になる。この様な電荷変化による
影響を補正し、正確なドーズ量コントロールを行うため
に、本出願人によりプレッシャーコンペンセーション機
構(真空圧補償機構、以下、補償機構と呼ぶ)と呼ばれ
る機構が提案されている。
【0004】この補償機構では、ファラデーカップで検
出された電流値(これをImとする)とビームラインの
圧力P(真空圧値)とから、電荷変化が生じない場合に
検出されるはずの電流値(これをIoとする)を計算す
る。三者の間には次式が成り立つと仮定される。
【0005】Im=Io×f1(P) 但し、f1(P)はビームラインの圧力Pの関数である。
【0006】予備的な注入において、電流値Ioが十分
に安定である条件(Ioが一定であるとみなせる条件)
で、ビームラインの圧力Pを変化させながら電流値Im
を測定することにより、関数f1(P)が求められる。こ
れ以降の実注入では、この関数f1(P)を使用すること
により、検出された電流値Imから次式に基づいて電流
値Ioを計算し、この電流値Ioを基準にして注入ドーズ
量のコントロールを行う。
【0007】Io=Im/f1(P)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の補償機構では、
一度関数f1(P)を求めると、それ以降は常にこの関数
が不変であるとし、検出電流値Imから算出された電流
値Ioのみに基づいてドーズ量コントロールを行う。し
かしながら、ビームラインの圧力Pの検出においては、
真空系の変化(真空ポンプの排気速度の変化、リークの
発生、等)や、圧力測定手段としてのイオンゲージの圧
力表示の経時変化等により、変動が生じることが考えら
れる。この様な変動が生じると、圧力と電流の関係がシ
フトし、関数f1(P)が関数f2(P)に変化する。この
状態で補償機構を使用すると、ドーズ量コントロールに
使用される電流値Ioにズレが生じるので、ドーズシフ
トが生じる。
【0009】したがって、実際の注入における補償機構
の動作状態を知り、補償機構の動作の信頼性を評価する
ためには、イオン注入後のウェハで確認する必要があ
る。
【0010】本発明の課題は、正確なドーズ量コントロ
ールを実現できるイオン注入装置を提供することにあ
る。
【0011】本発明はまた、実際の注入中にもビーム電
流と圧力をモニタすることにより、各注入バッチ毎の補
償機構の動作の監視を可能にすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、ウェハーを搭
載したディスクの回転毎にビーム電流を実測ビーム電流
値として計測する手段と、ビームラインの真空圧値を計
測する手段とを備えたイオン注入装置において、予備注
入において、前記実測ビーム電流値と前記ビームライン
の真空圧値とをサンプリングすると共に、サンプリング
された前記実測ビーム電流値と前記真空圧値との関係を
自動的に関数にフィッティングし、実際のイオン注入に
おいては、実測ビーム電流値を、前記フィッティングさ
れた関数により補正して該補正したビーム電流値をもと
にドーズ量コントロールを行う真空圧補償機構を備えた
ことを特徴とする。
【0013】前記真空圧補償機構は、予備注入におい
て、前記実測ビーム電流値と前記ビームラインの真空圧
値とをサンプリングすると共に、サンプリングされた前
記実測ビーム電流値と前記真空圧値との関係を自動的に
関数にフィッティングする演算機能を有する監視手段
と、実際のイオン注入中の実測ビーム電流値を、前記フ
ィッティングされた関数により補正して該補正したビー
ム電流値をもとにドーズ量コントロールを行うドーズコ
ントローラとを含むことを特徴とする。
【0014】なお、前記監視手段は、実際のイオン注入
中の前記補正されたビーム電流値と前記ビームラインの
真空圧値とをサンプリングし、サンプリングした値から
当該真空圧補償機構の動作状態の良否確認を行う機能を
有する。
【0015】前記監視手段は、前記サンプリングした値
をもとに前記補正されたビーム電流値と前記ビームライ
ンの真空圧値をプロットしてグラフを作成し、そこから
得られる直線の傾きの有無により当該真空圧補償機構の
動作状態の良否確認を行うものである。
【0016】前記監視手段はまた、前記作成されたグラ
フから当該真空圧補償機構の動作状態の確認を行うため
に必要な複数種類のパラメータを計算してモニタ情報と
して出力する。
【0017】
【発明の実施の形態】図2を参照して、本発明が適用さ
れる代表的なバッチ式イオン注入装置の構成について説
明する。図2において、イオンビームはイオンソース2
1から引き出され、分析電磁石22を通過した後、分解
スリット23を使用して質量分析が行われる。分解スリ
ット23を通過したイオンは、注入処理室24でウェハ
25に注入される。
【0018】一般に、イオンの電荷変化がドーズ量コン
トロールに影響を与えるのは、分解スリット23以降に
おいてである。何故なら、分解スリット23よりも上流
側で電荷変化が生じても、目的とする電荷質量比を持つ
イオンを選択的に通過させることが出来るからである。
【0019】図3をも参照して、このバッチ式イオン注
入装置では、ディスク31上にその外周に沿って複数の
ウェハ32を間隔をおいて円形状に配置し、このディス
ク31を高速回転することにより、イオン注入を行う。
ディスク31の回転駆動機構を構成するためにロータリ
ドライブモータ33が設けられ、このロータリドライブ
モータ31の回転をタイミングベルト34を介してディ
スク31の回転軸に伝達するようにしている。また、ド
ーズ量コントロールを行うための手段として、上記の回
転駆動機構を含む回転系全体を図中上下方向(Y方向)
にシフトさせるためのYスキャンモータ35及びボール
スクリュー36が設けられている。
【0020】イオンビームの電流はディスク31の下流
側に設置されたファラデーカップ26で検出される。こ
のために、隣接するウェハ32の間のディスク31の一
部にはスリット31−1が切られており、このスリット
31−1を通してイオンビームがファラデーカップ26
に到達するので、ディスク31の一回転毎に一回ビーム
電流の検出が可能になっている。ディスク31の回転速
度は800〜1250rpm程度であるので、ビーム電流
の検出の周期は75〜48msecとなる。一方、ビームラ
インの圧力Pはイオンゲージ27(図2)により計測さ
れる。
【0021】なお、図3に示した構成は本発明に係わる
部分のみであり、実際には、この他にXスキャン系と呼
ばれる制御系やディスク31の回転数制御系等が備えら
れる。
【0022】図4をも参照して、ファラデーカップ26
から得られるビーム電流の実測値にはノイズオフセット
成分が含まれるので、これを除去する必要がある。この
ために、スリット31−1がファラデーカップ26上を
通過する前の短時間幅のバックグラウンドとしての暗電
流IA及び通過後における短時間幅の暗電流IBが計測
される。そして、スリット31−1がファラデーカップ
26上を通過した時に得られるスリット電流ISから暗
電流IAと暗電流IBの平均値を減算することで、ビー
ム電流Imが得られる。
【0023】図1をも参照して、イオン注入装置に設置
されているワークステーション11は、ドーズコントロ
ーラ12を通してビーム電流Imと圧力Pとを三回転に
一度の周期でサンプリングし、記憶装置に格納する。
【0024】前に述べたように、フォトレジストが塗布
されたウェハ32にイオン注入を行うと、フォトレジス
トから多量のアウトガスが発生する。電荷変化を生じて
いないイオンビーム電流Ioが注入中に不変であるとす
ると、測定ビーム電流Imと圧力Pの関係は、 Im=Io×f1(P) として計算出来る。
【0025】ワークステーション11では、予備注入に
おいてサンプリングした複数のビーム電流Imと圧力P
とから関数f1(P)を求め、これをドーズコントローラ
12に送る。ドーズコントローラ12は、この関数f1
(P)を保持する。
【0026】実際のイオン注入では、ドーズコントロー
ラ12において測定ビーム電流Imをあらかじめ保持し
ている関数f1(P)で割ることにより電流Ioを算出
し、この電流Ioによりドーズ量コントロールを行う。
すなわち、ドーズコントローラ12は、測定ビーム電流
Imから電流Ioを算出し、この電流Ioに基づいてYス
キャンコントローラ13にドーズ量制御用のコマンドを
送出する。Yスキャンコントローラ13ではこのコマン
ドに基づいてYスキャンモータ14を制御することによ
りドーズ量コントロールが行われる。
【0027】ドーズコントローラ12で算出された電流
Ioはまた、イオンゲージ27で計測された圧力Pと共
に上記の周期と同じ周期でワークステーション11にサ
ンプリングされる。その結果、実際のイオン注入中に、
定周期でサンプリングされた複数の圧力Pと、測定ビー
ム電流Imから算出された複数の電流Ioとがワークステ
ーション11の記憶装置に格納される。注入終了後、ワ
ークステーション11では、直ちに圧力Pと電流Ioと
の関係をプロットしてグラフ化し、補償機構の動作の確
認を行う。以上の説明で理解できるように、本形態にお
いては、ワークステーション11とドーズコントローラ
12とで補償機構を構成している。
【0028】後で詳しく説明するように、正常に補償機
構が動作している場合には、複数の圧力Pと電流Ioを
プロットして得られる直線の傾きは十分に零に近くな
る。一方、前に述べた真空系の変化、圧力表示の経時変
化などにより、補償機構の動作が不良である場合には直
線の傾きが零からずれることになり、グラフのy切片と
重心の差から、ドーズシフトが評価される。その他に、
関数f1(P)がf1(α×P)[α:定数]に変化したものと
してαの値を計算したり、電流Ioのばらつきからビー
ムの安定性を計算すること等が可能になる。
【0029】計算された値は各々ワークステーション1
1に内蔵されているSPC(Statistical
Process Controller)に送られて、
長期的に管理される。計算に使用された電流Ioと圧力
Pの値のファイルは注入毎に上書きされ、記憶装置の余
分な使用を回避する。これにより、注入毎の補償機構の
注入状態が幾つかのパラメータにより、簡便に管理する
ことが可能になる。
【0030】次に、SPCによる補償機構の動作状態の
監視について説明する。ドーズコントローラ12による
ドーズ量コントロールは、補償機構により算出された電
流Ioを基準にして行なわれることは前に述べた通りで
ある。また、補償機構では、測定ビーム電流Imと圧力
Pから真の(価数変化が生じない時に検出されるはず
の)電流Ioを算出しているが、圧力の検出に関しては
次のような問題があることも前に述べた通りである。
【0031】(1)イオンゲージ27における圧力表示
の変化(ゲージ交換、経時変化、等)。
【0032】(2)ビームラインの圧力分布の変化(真
空ポンプの排気速度変化、真空系のリーク、等)。
【0033】この様な変化が大きくなると電流Ioと圧
力Pの間の関数f1(P)が変化するので、補償機構によ
る補正が不完全になる。
【0034】そこで、電流Ioと圧力Pのデータを注入
毎にモニタしてSPCを用いて監視することにより、補
償機構の動作確認を行なう。
【0035】補償機構では、次の式が成り立つことを仮
定している。
【0036】 ここで、f(P)とg(P)は圧力の関数であり、イオ
ン種、加速電圧、及び、残留ガスの種類により異なる。
【0037】高電流イオン注入装置と高エネルギーイオ
ン注入装置のそれぞれにおいて、関数g(P)は次の様
におかれる。
【0038】高電流イオン注入装置: g(P)=exp[−KAA−K(P−PA)] (2) ここで、KA:プラズマシャワーガスに対する圧力補正
係数、PA:プラズマシャワーガス分圧、K:レジスト
アウトガスに対する圧力補正係数、(P−PA):レジ
ストアウトガス分圧、P:ガス全圧である。
【0039】高エネルギーイオン注入装置: g(P)=1+(K2/i)[1−exp(−K1P)] (3) ここで、K2:イオンの電子剥離、電子捕獲確率を示す
圧力補正係数、i:イオン価数、K1:レジストアウト
ガスに対する圧力補正係数、P:ガス全圧(レジストア
ウトガス成分のみ)である。
【0040】なお、関数g(P)は一例であり、他の関
数でも良い。
【0041】ドーズ量コントロールは(1)式の電流I
oを基準にして行なわれる。補償機構が正常に機能して
おり、かつ注入イオンビームが十分に安定している場合
は、図5の様に圧力Pの変動とは無関係に電流Ioはほぼ
一定の値となる。
【0042】これに対して、圧力Pの検出に問題が生じ
て補償機構が正常に動作しない場合には、圧力Pに対し
て電流Ioが依存性を持つようになる。SPC上での管
理では、圧力Pの変化がPからαP(α:定数)という
定数倍の形で表されると仮定して、補償機構の変動を定
量化する。
【0043】圧力がPからαPに変化することにより、
電流Ioが圧力Pに対して依存性を持つようになった場
合を考える。この時、電流Ioは圧力Pの変化に対して
ある傾きを持つようになる。高電流イオン注入装置では
[(P−PA)、lnIo]、高エネルギーイオン注入装
置では(P,Io)のグラフを考えて、直線による関数
でフィッティングすることにより図6が得られる。
【0044】図6のグラフから、補償機構の変動を定量
化して次の変数(パラメータ)で示す。
【0045】A.平均ドーズ変化指数(%)(圧力表示
の変動により補正が不正確になるために生じるドーズシ
フト量) [(Ioo/MIo)−1] ここで、MIo:電流Ioの平均値(グラフの重心)、I
oo:圧力上昇が零の時の電流外挿値(グラフのy切片)
である。
【0046】圧力上昇が零の場合にはアウトガスに対す
る圧力補正も零になるはずなので、電流Iooが電流Io
の理想値であると考えられる。一方、実際のドーズ量コ
ントロールに使用されている電流の平均値が実際値とし
て与えられる。実電流とモニタ電流のズレがドーズシフ
トをもたらすので、ドーズシフトを反映する値として、
上記の平均ドーズ変化指数値が計算される。
【0047】B.圧力ドーズ変化指数(%)(圧力変動
に伴うウェハ上下端と中央部のドーズの偏差) [(I1−I2)/(I1+I2)] ここで、I1、I2:圧力の増減により変化した電流値で
ある。
【0048】加えて、ΔPを圧力変動の分散値、MPを
圧力Pの平均値とすると、レジストから放出されるアウ
トガスの量は、イオンビームがウェハから外れた場合に
は減少(MP−ΔPに対応)し、ウェハ中心部に照射さ
れた場合には増加(MP+ΔPに対応)する。補償機構
の動作不良時には、このことがウェハ面内でのドーズ不
均一性の原因になる。I1、I2として、圧力上昇の平均
値MPから±ΔPだけ変化した場合の電流を定義し、上
式により面内不均一性を反映する変数を計算する。
【0049】C.ゲージ圧力変化指数(%)(圧力補正
の不正確さから逆算されるゲージ圧力表示の変化量) [α−1] 圧力の変化がPからαPの定数倍の形で生じると考え
て、圧力補正のズレの量から逆算してαを求める。α
は、全ての変化がゲージの圧力表示の変化だけによると
仮定した場合の、圧力表示変化量を示す値となる。ま
た、(2)、(3)式の補償機構の計算式から一例とし
て考えれば、計算されたαに対して、関数g(P)にお
ける圧力補正係数KまたはK1の値を(1/α)倍する
ことにより補償機構の動作が良好になり、電流Ioの傾
きを零にすることができる。
【0050】D.ビーム変動指数(%)(注入中の補正
ビーム電流の変動量) [ΔIo/Ioo」 ここで、ΔIo:フィッティング直線に対する電流Ioの
分散、Ioo:圧力上昇が零の時の電流外挿値である。
【0051】この値はビームの安定性を示す。補償機構
の動作確認は、真のビーム電流が一定であることを仮定
して変数を計算しているので、ビームの不安定性の増大
は計算結果の信頼性が低下することを意味する。また、
この値からイオンソース21のビーム生成条件の適切さ
を診断することもできる。
【0052】E.P/Sガス圧(Torr/ccm)
(注入直前に読み取られるイオンビームの中性化のため
のプラズマシャワー(P/S)ガスの圧力) [PA] PAは、注入毎に測定される注入直前のプラズマシャワ
ーガス圧を示す。これはイオンゲージの圧力表示状態を
直接反映する値であり、αと同様にイオンゲージの圧力
表示の変化を示す。
【0053】F.平均圧力補正量(%)(クローズドル
ープにおける平均圧力上昇値から算出されるビーム補正
量) [(Io−MIm)/Io] ここで、MImは計測ビーム電流Imの平均値である。
【0054】これは圧力補正の平均量を示す値であり、
小さいほど圧力変動の影響を受けにくいことを示す。逆
に、この値が小さい時には、図6において傾きを計算す
る時の精度が低下するので、αの計算精度も低下する。
【0055】G.平均圧力上昇値(Torr/mA)
(イオン注入時のアウトガスによる圧力上昇値の平均)
(1mAに対して規格化) 高電流イオン注入装置では[M(P−PA ):(P−P
A )の平均値]、高エネルギーイオン注入装置では[M
P] 同一のレシピであっても、レジストの被覆率によってア
ウトガスの量が変化する。この変数はレジストからのア
ウトガスの量をモニタするものである。
【0056】ワークステーション11では、上記のA〜
Gで定義されるそれぞれの変数を注入毎に計算、保存
し、必要に応じてSPCを使用してプリンタによる出力
やディスプレイによる表示を行うことにより、補償機構
の動作状態を監視する。ここで、Fの平均圧力補正量と
Gの平均圧力上昇値は補償機構の動作の良否を示す値で
はないので、A〜Eの値が異常を示した場合の注入状態
を確認するための参考値として使用する。
【0057】以上の説明で明らかなように、注入毎に補
償機構の動作状態の情報が少数のパラメータとして計算
され、格納されるので、補償機構動作の良否を注入毎に
判定することが出来る。また、SPCによりモニタを行
うことにより、装置の真空系、圧力計測系の変動などの
変動要因を長期的に簡単に管理することが出来る。
【0058】なお、イオン注入装置としては、図2に示
した高周波加速系を持たないものについて説明したが、
本発明は、高周波電場でイオンを加速あるいは減速する
高周波加速系を持つイオン注入装置にも適用できること
は言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、イオンビームの電流を
ディスクの回転毎に検出でき、補償機構による圧力変動
の補正を迅速に実施することができる。しかも、イオン
注入中にもイオンビームの電流値と圧力を検出すること
により、注入バッチ毎の補償機構の動作を監視すること
ができ、圧力の検出に変動が生ずることに起因するドー
ズシフトを防止して、ドーズ量コントロールの精度の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドーズコントロール系の構成を示
したブロック図である。
【図2】本発明が適用されるイオン注入装置の概略構成
を示した図である。
【図3】本発明によるイオン注入装置におけるディスク
とその駆動系及びドーズコントロール系の関係を説明す
るための図である。
【図4】図3に示されたファラデーカップによるイオン
ビーム電流計測を説明するための波形図である。
【図5】本発明による補償機構が良好な状態にある時の
電流Ioの圧力依存性を説明するための図である。
【図6】本発明による補償機構が動作不良状態にある時
の電流Ioの圧力依存性を説明するための図である。
【符号の説明】
11 ワークステーション 12 ドーズコントローラ 13 Yスキャンコントローラ 21 イオンソース 22 分析電磁石 23 分解スリット 24 注入処理室 25 ウェハ 26 ファラデーカップ 27 イオンゲージ 31−1 スリット 32 ディスク
フロントページの続き (72)発明者 佐野 信 愛媛県東予市今在家1501番地 住友イート ンノバ株式会社愛媛事業所内 Fターム(参考) 5C033 KK03 KK09 5C034 CD07 CD10 DD07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハーを搭載したディスクの回転毎に
    ビーム電流を実測ビーム電流値として計測する手段と、
    ビームラインの真空圧値を計測する手段とを備えたイオ
    ン注入装置において、 予備注入において、前記実測ビーム電流値と前記ビーム
    ラインの真空圧値とをサンプリングすると共に、サンプ
    リングされた前記実測ビーム電流値と前記真空圧値との
    関係を自動的に関数にフィッティングし、実際のイオン
    注入においては、実測ビーム電流値を、前記フィッティ
    ングされた関数により補正して該補正したビーム電流値
    をもとにドーズ量コントロールを行う真空圧補償機構を
    備えたことを特徴とするイオン注入装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のイオン注入装置におい
    て、前記真空圧補償機構は、 予備注入において、前記実測ビーム電流値と前記ビーム
    ラインの真空圧値とをサンプリングすると共に、サンプ
    リングされた前記実測ビーム電流値と前記真空圧値との
    関係を自動的に関数にフィッティングする演算機能を有
    する監視手段と、 実際のイオン注入中の実測ビーム電流値を、前記フィッ
    ティングされた関数により補正して該補正したビーム電
    流値をもとにドーズ量コントロールを行うドーズコント
    ローラとを含むことを特徴とするイオン注入装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のイオン注入装置におい
    て、前記監視手段は、実際のイオン注入中の前記補正さ
    れたビーム電流値と前記ビームラインの真空圧値とをサ
    ンプリングし、サンプリングした値から当該真空圧補償
    機構の動作状態の良否確認を行う機能を有することを特
    徴とするイオン注入装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のイオン注入装置におい
    て、前記監視手段は、前記サンプリングした値をもとに
    前記補正されたビーム電流値と前記ビームラインの真空
    圧値をプロットしてグラフを作成し、そこから得られる
    直線の傾きの有無により当該真空圧補償機構の動作状態
    の良否確認を行うことを特徴とするイオン注入装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のイオン注入装置におい
    て、前記監視手段は、前記作成されたグラフから当該真
    空圧補償機構の動作状態の確認を行うために必要な複数
    種類のパラメータを計算してモニタ情報として出力する
    ことを特徴とするイオン注入装置。
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