JP2000009365A - 空調システム - Google Patents

空調システム

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JP2000009365A
JP2000009365A JP10138543A JP13854398A JP2000009365A JP 2000009365 A JP2000009365 A JP 2000009365A JP 10138543 A JP10138543 A JP 10138543A JP 13854398 A JP13854398 A JP 13854398A JP 2000009365 A JP2000009365 A JP 2000009365A
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hot water
heat medium
circulation
heat exchanger
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Kiyoo Kobayashi
清男 小林
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Yuki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒートポンプ式空調機及び温水循環式床暖房
装置の熱源を簡単な構成により共用化するとともに、熱
源の熱媒体流の流通経路を簡易且つ確実に規制し得る空
調システムを提供する。 【解決手段】 空調システムは、ヒートポンプ式空調
装置HPと、温水を循環可能な温水循環配管10を備え
た床暖房装置1とを有する。空調装置の屋外機4及び屋
内機3に熱媒体流体を循環する熱媒体循環回路には、流
路規制ユニット5が介装され、熱交換器20が、流路規
制ユニットに接続される。温水循環手段21が、床暖房
装置の温水を熱交換器に循環させる。温水循環配管は、
熱交換器に接続され、熱交換器にて熱媒体循環回路の熱
媒体流体と熱交換する。流路規制ユニットは、冷房運転
時に、熱交換器に対する低温の熱媒体流体の循環を規制
するとともに、暖房運転時に、高温の熱媒体流体の全量
を熱交換器に循環した後、屋内機に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の空調シス
テムに関するものであり、より詳細には、ヒートポンプ
方式の空調装置及び温水循環方式の床暖房装置を備えた
空調システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、中規模又は大規模建築物等の冷
房装置又は暖房装置を構成する空調機器は、熱媒体液循
環配管を介して比較的大容量の熱源機器に連結される。
熱源機器の運転は、中央監視設備等にて集中制御され、
配管系は、熱媒体流体を各空調機に循環する。この種の
空調設備は、一般に大容量の熱源機器及び複雑な熱媒体
循環配管を備えており、比較的広範囲の室又は空調領域
を画一的に空調し得る反面、比較的高額な空調設備の工
事費を要するばかりでなく、厳密且つ煩雑な制御及び運
転管理を要することから、多数の室、小部屋又は小区画
域に分割された建築物又は空調領域の空調設備として
は、一般に適応し難い。
【0003】これに対し、各室毎又は各区画域毎に任意
に冷・暖房運転可能な個別制御方式の空調設備として、
例えば、ヒートポンプ方式の空調機が、広く実用に供さ
れており、この種のヒートポンプ式空調機として、屋外
機及び屋内機から構成される所謂セパレート形式のユニ
ット型空調機が実用化されている。屋内機は、屋内の居
室に配置され、他方、屋外機は、建物に隣接した地盤、
或いは、ベランダ又はバルコニー等に配置され、屋内機
及び屋外機は、比較的小径の熱媒体循環配管を介して相
互連結される。この種のヒートポンプ式空調機は、新設
工事又は既設改修工事等の工事種別を問わず、設計・施
工を比較的容易になし得るばかりでなく、比較的安価な
規格生産品を容易に入手でき、しかも、時間帯及び使用
形態が異なる室を所望の如く個別空調し得ることから、
集合住宅(所謂マンション建築物)又は一般住宅等の空
調設備として、国内全般に広く普及している。
【0004】また、温水配管を床に敷設してなる温水循
環方式の床暖房装置が知られている。室内床面を加熱す
る床暖房装置は、快適且つ理想的な暖房設備として一般
に評価されている。ボイラー等の加熱源において加熱さ
れた加熱流体(温水)は、温水圧送配管を介して各室の
床埋設配管に給送され、床暖房装置は、床埋設配管を流
通する加熱流体と各室の床材との熱交換作用により、各
室の床表面を加熱する。床暖房領域にて降温した温水
は、温水還流配管を介して加熱源に還流し、再熱され
る。このような温水圧送配管及び温水還流配管は、加熱
源及び床埋設配管の間において温水を循環する独立ルー
プ配管系又は環配管系を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、主冷房
設備として上記ヒートポンプ式空調機を施工し且つ主暖
房設備として床暖房装置を施工するには、空調機の熱源
を構成する屋外機と、床暖房設備の熱源を構成する熱源
機器(温水ボイラー等)とを各空調領域毎に設置せざる
を得ない。例えば、従来構成のヒートポンプ式空調機及
び床暖房設備を集合住宅の各住居又は所謂ワンルームマ
ンションの各室等に施工した場合、複数の冷暖房熱源を
各住居又は各室毎に施工しなければならず、この結果、
建築物の建設費及び冷暖房設備の維持管理費等が高額化
する事態が生じてしまう。
【0006】このような欠点を回避すべく、ヒートポン
プ式空調機の熱媒体ガスを床暖房配管に直に循環する方
式、或いは、熱交換器を介して熱媒体ガスの保有熱量を
床暖房装置の循環温水に熱伝達する方式等の各種空調シ
ステムが過去に検討されたが、かかる方式の空調システ
ムは、熱媒体ガス及び温水の流路を切換制御する複雑な
流路切替装置、或いは、精密且つ高価な熱媒体ガスの圧
力制御手段及び温度制御手段等を要し、依然として実用
化されるに至っていない。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、ヒートポンプ式空
調機及び温水循環式床暖房装置の熱源を簡単な構成によ
り共用化するとともに、熱源の熱媒体流の流通経路を簡
易且つ確実に規制し得る空調システムを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
目的を達成すべく、外界雰囲気及び室内空気と熱交換可
能な屋外機及び屋内機を備えたヒートポンプ式空調装置
と、温水を循環可能な温水循環配管を備えた床暖房装置
とを有する空調システムにおいて、前記屋外機及び屋内
機に熱媒体流体を循環する熱媒体循環回路と、該循環回
路に介装された流路規制ユニットと、流路規制ユニット
に接続された熱交換器と、前記床暖房装置の温水を前記
熱交換器に循環させる温水循環手段と、温水の循環を規
制する制御装置とを有し、前記温水循環配管は、前記熱
交換器に接続され、該熱交換器にて前記熱媒体循環回路
のM 媒体流体と熱交換し、前記流路規制ユニットは、前
記空調装置の冷房運転時に、前記熱交換器に対する低温
の熱媒体流体の循環を隔絶し、該熱媒体流体の全流量を
前記屋内機から前記屋外機に還流させ、他方、前記空調
装置の暖房運転時に、高温の熱媒体流体の全流量を前記
熱交換器に循環した後、該熱媒体流体を前記屋内機に供
給し、前記制御装置は、前記熱交換器を循環すべき前記
温水の熱交換器循環流量を可変制御する制御部を有し、
前記バイパス管路は、前記熱媒体流体の圧力及び/又は
温度を検出するガス性状又はガス物性の検出手段を備
え、前記制御部は、前記検出手段の検出値に基づいて前
記温水の循環流量を規制することを特徴とする空調シス
テム提供する。
【0009】本発明の上記構成によれば、熱交換器は、
ヒートポンプ式空調機の熱媒体流体循環回路、殊に、高
温の熱媒体流体(熱媒体ガス)の往流管に直列に介装さ
れ、空調機の全熱媒体流体が熱交換器にて床暖房装置の
温水と熱交換した後に屋内機に給送される。流路規制ユ
ニットは、熱交換器の熱媒体循環形態を暖房運転時に保
持するとともに、かかる熱媒体循環形態を冷房運転切替
時に自動的に停止する。上記空調システムは、冬季の暖
房運転時に、高温熱媒体流体が保有する熱量にて床暖房
装置の温水を加熱し、床暖房装置の緩慢な暖房効果によ
り室内雰囲気を加温するとともに、熱交換器にて若干降
温した熱媒体流体により屋内機の送風気流を加熱し、暖
気の室内対流作用により居室の室内雰囲気を暖房する。
また、このような空調システムによれば、外気低下等に
より屋外機の放熱能力が過渡的に低下し、屋内機の暖房
効果が比較的急激に低下したとき、床暖房装置は、温水
が保有する熱量により、暖房作用を或る程度持続し、室
内雰囲気の急激な降温を防止する。従って、上記構成の
空調システムによれば、比較的快適な室内暖房効果を得
られるばかりでなく、床暖房装置及び屋内機による効率
的且つ経済的な熱源(屋外機)の運転を実現し得る。更
に、上記制御装置は、熱交換器における高温熱媒体流体
の急激な液化を防止すべく、熱交換器の熱交換量を規制
する。これにより、熱交換器を流通する熱媒体流体のガ
ス圧低下及びガス温低下を防止し得るとともに、ガス圧
及びガス温を安定化し、屋外機の過負荷運転を確実に回
避することができる。また、上記制御装置によれば、過
渡的な床暖房装置の高負荷運転時、例えば、床暖房装置
の暖房立上げ時等に、熱交換器の温水循環量を制限し、
空調装置の過負荷運転を防止するとともに、屋内機によ
り比較的急激に居室を暖房することができる。
【0010】本発明は又、外界雰囲気及び室内空気と熱
交換可能な屋外機及び屋内機を備えたヒートポンプ式空
調装置と、温水を循環可能な温水循環配管を備えた床暖
房装置とを有する空調システムにおいて、前記屋外機及
び屋内機に熱媒体流体を循環する熱媒体循環回路と、該
循環回路に介装された流路規制ユニットと、流路規制ユ
ニットに接続された熱交換器と、前記床暖房装置の温水
を前記熱交換器に循環させる温水循環手段と、温水の循
環を規制する制御装置とを有し、前記温水循環配管は、
前記熱交換器に接続され、該熱交換器にて前記熱媒体循
環回路の熱媒体流体と熱交換し、前記流路規制ユニット
は、前記空調装置の冷房運転時に、前記熱交換器に対す
る低温の熱媒体流体の循環を規制し、前記屋内機から前
記屋外機に還流する前記熱媒体流体を少なくとも部分的
に前記熱交換器に循環し、他方、前記空調装置の暖房運
転時に、高温の熱媒体流体の全流量を前記熱交換器に循
環した後、該熱媒体流体を前記屋内機に供給し、前記制
御装置は、前記熱交換器を循環すべき前記温水の熱交換
器循環流量を可変制御する制御部と、室内の湿度に基づ
いて前記温水の熱交換器循環流量及び/又は低温熱媒体
流体の熱交換器循環量を制御する冷房制御部とを備える
ことを特徴とする空調システムを提供する。
【0011】本発明の上記構成によれば、空調システム
は、上述の如く、冬季の暖房運転時に、高温熱媒体流体
が保有する熱量にて床暖房装置の温水を加熱し、床暖房
装置の緩慢な暖房効果により室内雰囲気を加温するとと
もに、熱交換器にて若干降温した熱媒体流体により屋内
機の送風気流を加熱し、暖気の室内対流作用により居室
の室内雰囲気を暖房する。また、上記空調システムは、
冷房運転時に床冷房装置として機能する。即ち、夏期の
主冷房装置としてヒートポンプ式空調機の屋内機を使用
し、空調領域を対流循環する室内空気との直接的な熱交
換作用により、効率的な冷房・除湿作用を達成するとと
もに、屋内機を通過した低温の熱媒体流体を熱交換器に
循環し、床暖房装置を循環する循環水を冷却し、これに
より、室内の床面を冷却する。ここに、室内の相対湿度
が、上記屋内機の除湿作用により調整されるので、床面
の結露現象が防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態によれ
ば、上記流路規制ユニットは、熱媒体循環回路の主管路
を迂回するバイパス管路と、主管路に介装された第1逆
止弁と、バイパス管路に介装された第2逆止弁とを備え
る。第1逆止弁は、空調装置の暖房運転時に主管路の熱
媒体流体流の流通を阻止し且つ空調装置の冷房運転時に
主管路の熱媒体流体流を通過させる方向に配向される。
また、第2逆止弁は、空調装置の冷房運転時に主管路か
ら熱交換器に向かう熱媒体流体流の流通を阻止し且つ空
調装置の暖房運転時に主管路から熱交換器に循環する熱
媒体流体流を流通させる方向に配向される。
【0013】本発明の更に好適な実施形態によれば、床
暖房装置は、温水の強制循環ポンプと、熱交換器の温水
流入管及び温水流出管を相互連通可能に連結するバイパ
ス管路と、該バイパス管路の温水流量を制御する3方弁
とを備える。上記制御部は、上記検出手段の検出値に基
づいて3方弁の弁位置を可変制御し、温水の熱交換器循
環流量を規制する。
【0014】本発明の他の好適な実施形態によれば、床
暖房装置は、温水の強制循環ポンプを備え、上記制御部
は、上記検出手段の検出値に基づいて循環ポンプの吐出
流量を可変制御し、温水の熱交換器循環流量を規制す
る。
【0015】本発明の或る実施形態において、流路規制
ユニットは、空調装置の冷房運転時に、熱交換器に対す
る低温熱媒体流体の循環量を可変制御するバイパス制御
弁を備える。
【0016】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の好適な
実施例について詳細に説明する。図1は、本発明の第1
実施例に係る空調システムの全体構成を概略的に示す建
築物の部分縦断面図(図1(A))及び床部分拡大図
(図1(B))である。
【0017】建築物の居室Tは、床暖房装置1を備えた
床構造体F1、上階の床構造体(又は屋根構造体)F2
に懸吊された天井構造体C、外装窓W2を備えた外壁構
造体W1、更には、ドア等を備えた内壁構造体(図示せ
ず)により画成される。図1(A)に指示する“B" 部
分の拡大図が、図1(B)に図示されている。床構造体
F1は、コンクリート床スラブ等の床基盤8と、床基盤
8上に延在する床下地材6と、床下地材6上に敷設され
た床仕上材7とから構成される。
【0018】温水循環方式の床暖房装置1は、床暖房配
管を構成する温水配管の管路集合体10と、管路集合体
10に温水を供給するヘッダーユニット2とを備える。
複数の管路集合体10が床に敷設され、各管路集合体1
0は、接続管15、16を介してヘッダーユニット2に
連結される。ヘッダーユニット2は、外壁構造体W1の
室内側壁面に隣接して、外装窓W2の下方域に配置され
る。居室Tは又、所謂セパレート型のヒートポンプ式空
調装置HPを有し、空調装置HPの屋内機3は、外装窓
W2の上方域において、外壁構造体W1の室内側壁面に
固定され、空調装置HPの屋外機4は、外壁構造体Wの
外壁面に隣接して屋外地盤上に配置される。屋外機4
は、熱媒体管路L1:L2:L3を介して室内機3に接
続される。空調装置HPは更に、屋内機3及び屋外機4
の作動を協調制御する空調ユニット制御装置(図示せ
ず)を備える。
【0019】図2は、図1に示す管路集合体10の斜視
図及び部分拡大断面図である。各々の管路集合体10
は、幅員方向に所定の間隔を隔てて配置された6本の管
路12a乃至12fと、管路12の間に延在し且つ隣接
する管路12同士を相互連結する基板14とから構成さ
れる。管路集合体10の各管路12は、図2(B)に拡
大して示す如く、実質的に円形断面形状を有する管体か
らなり、流体を圧送可能な流体通路13を中心部に備え
る。各管路12は、接線方向に延びる基板14によって
相互連結され、各管路12の相互間隔は、例えば、15
乃至40mm程度に設定され、各管路12の外径及び内径
は夫々、10乃至15mmおよび5乃至10mm程度に設計
される。
【0020】管路集合体10は、合成ゴム等のゴム素
材、合成樹脂、或いは、合成ゴム及び合成樹脂の混合材
料を基材とした一体成形品からなり、好ましくは、合成
繊維又は天然繊維の短繊維強化材を混入した特殊ゴムを
母材又は主材とするハイブリッドポリマーエラストマー
を射出成形機により連続的に押出し成形してなる長尺シ
ート状の一体成形品として製造される。
【0021】管路集合体10は、比較的容易に変形可能
な弾性を有し、図2(A)に示す如く、長尺シート状物
のロールRとして巻回される。ロールRの形態にて建築
物の施工領域(施工現場)に運搬された管路集合体10
は、ロールRから繰り出され、床基盤8上の所定の施工
部位に敷設される。
【0022】施工において、管路12を上側に配置した
状態で管路集合体10をロールRから繰り出した後、例
えば、カチオン系接着剤によって基板14の下面と床基
盤8の上面とを接着し、しかる後、セメント系又はセラ
ミック系セルフレベリング材を流し延べ、図1(B)に
示す床下地材6を形成する。更に、床下地材6が乾燥硬
化した後、一般的な施工方法に従って、Pタイル、塩ビ
シート又は絨毯等の床仕上材7を床下地材6上に敷設
し、図1に示す床暖房配管の施工を実質的に完了する。
【0023】図3は、図1に示すヘッダーユニット2の
内部構造を示す正面図である。ヘッダーユニット2のケ
ーシング29内には、プレート型熱交換器20、温水循
環ポンプ21、比例制御式電動3方弁24、ヘッダーユ
ニット制御装置25及びリザーブタンク26が内蔵され
る。熱交換器20には、温水供給管S1:S2:S3を
介して温水供給ヘッダーhsが連結されるとともに、温
水還流管R1:R2:R3を介して温水還流ヘッダーh
rが連結される。3方弁24は、温水還流管R1:R2
に介装され、3方弁24の第1及び第2ポートが、温水
還流管R1の上流端および温水還流管R2の下流端に夫
々接続され、更に、3方弁24の第3ポートが、バイパ
ス管Bを介して、温水供給管S1:S2に接続される。
温水ポンプ21は、温水供給管S2:S3の間に介装さ
れ、不凍液等により調製された温水は、温水ポンプ21
の吐出圧力下に温水供給管S3を介して温水供給ヘッダ
ーhsに圧送される。温水供給ヘッダーhsは、多数の
温水供給ノズルnsを有し、床暖房装置1の管路12
a、12c、12e(図2)に連続する接続管15(図
1)が、各供給ノズルnsに連結される。床暖房装置1
の管路12b、12d、12f(図2)に連続する接続
管16(図1)が、温水還流ヘッダーhrの各温水還流
ノズルnrに連結される。図1には、単一の接続管1
5、16のみが図示されているが、各管路集合体10の
管路12は、対応する各接続管15、16を介して各ノ
ズルns、nrに夫々連結される。なお、ヘッダーh
r:hsの先端部には、空気抜部28が夫々配設され
る。
【0024】温水供給ヘッダーhsに供給された温水
は、供給ヘッダーhsにより各管路集合体10に分配さ
れ、管路集合体10を循環した後、還流ヘッダーhrに
て合流し、温水還流管R3:R2:R1を介して熱交換
器20に導入される。分岐管R4が、T型継手を介して
温水還流管R2:R3に接続され、分岐管R4の末端部
が、リザーブタンク26に接続される。調圧ガス及び温
水を収容したリザーブタンク26は、温水循環回路の温
水圧力を調圧する圧力調整手段として機能するととも
に、所要の温水循環回路の保有水量を補償する水量補償
手段として機能する。
【0025】温水は、二次側熱媒体として熱交換器20
を循環する。熱交換器20の一次側熱媒体配管、即ち、
空調装置HPの熱媒体流体を循環する熱媒体ガス往流管
55及び熱媒体ガス還流管56が、熱交換器20に接続
される。往流管55及び還流管56の基端部は、逆止弁
CV1:CV2を備えた流路規制ユニット5に連結され
る。還流管56には、熱媒体ガスの圧力を検出する圧力
検出器58と、熱媒体ガスの温度を検出する温度検出器
59とが配設される。圧力検出器58及び温度検出器5
9は、制御信号線T1:T2を介して制御装置25に接
続される。外部電源Eに接続された制御装置25は、圧
力検出器58及び温度検出器59の検出値に基づいて、
温水循環ポンプ21の作動をON−OFF制御するとと
もに、3方弁24の開度、即ち、バイパス管Bの流量を
可変制御する。即ち、制御装置25は、圧力検出器58
の圧力検出値及び/又は温度検出器59の温度検出値に
基づいてバイパス流量を演算する制御部を内蔵し、該制
御部は、ガス圧降下及びガス温降下と実質的に逆比例す
るようにバイパス流量を線型比例制御により増大させ、
熱交換器20の温水循環量を低下させる。他の制御形態
として、制御装置25は、ガス圧及びガス温が所定値以
下に低下したとき、ガス圧低下又はガス温低下に関連し
てバイパス流量を段階的に増大し、これにより、熱交換
器20の温水循環量を段階的に低下し、或いは、3方弁
24を2位置制御し、バイパス管Bのバイパス流量及お
よび熱交換器20の温水循環流量をON−OFF作動式
に切換制御しても良い。
【0026】なお、居室Tの室内温度を検出する室温セ
ンサ17と、室内床面温度を検出する床面温度センサ1
8とが、制御信号線(一点鎖線で示す)を介して制御装
置25に接続される。制御装置25は、室温センサ17
及び床面温度センサ18の温度検出値に基づいて床暖房
装置1の暖房負荷(即ち、熱交換器20の熱交換熱量)
を演算し、床暖房装置1の定常運転時又は低負荷運転時
に床暖房装置1の暖房負荷に応じて3方弁24の開度を
調整し、バイパス管Bの流量を可変制御する。また、室
内温度の上昇、或いは、床面温度の上昇により、床暖房
装置1の暖房負荷が消失したとき、制御装置25は、バ
イパス管Bの流量を最大流量に設定し、熱交換器20の
温水循環を完全に停止するか、或いは、温水循環ポンプ
21の作動を停止する。
【0027】流路規制ユニット5は、熱媒体管路L1と
常時連通する管路53と、熱媒体管路L2と常時連通す
る管路54と、管路53、54に介装された逆止弁CV
1と、供給管55に介装された逆止弁CV2とを備え
る。各逆止弁CV1:CV2は、機械的な弁内流路開閉
手段により流体の流通方向を規制するスプリング内蔵型
の逆止弁からなる。逆止弁CV1は、熱媒体管路L1か
ら熱媒体管路L2に向かう熱媒体ガス流の流通を阻止
し、他方、熱媒体管路L2から熱媒体管路L1に向かう
熱媒体ガス流の流通を許可する方向に配向される。従っ
て、空調装置HPの熱媒体ガス流は、冷房運転時に管路
L2から管路L1に流通し、この結果、熱交換器20の
循環回路(往流管55及び還流管56)に流通する熱媒
体ガス流、即ち、熱交換器20を循環する熱媒体ガス流
は、形成し得ない。他方、空調装置HPの熱媒体ガス流
は、暖房運転時に管路L1から往流管55の逆止弁CV
2に向かって流通する。
【0028】逆止弁CV2は、管路L1から往流管55
に向かう熱媒体ガス流の流通を許可し、逆方向の熱媒体
ガス流の流通を阻止するように配向される。従って、空
調装置HPの熱媒体ガス流は、暖房運転時に熱媒体管路
L1から往流管55に導入され、熱交換器20を流通
し、還流管56を介して熱媒体管路L2に流通する。他
方、逆止弁CV1は、冷房運転時に閉塞し、熱媒体ガス
流は、熱交換器20の循環回路(往流管55及び還流管
56)を循環することなく、管路L2から管路L1に直
に流通する。
【0029】図4は、空調装置HPの内部構成を概略的
に示す熱媒体循環フロー図である。図4に示す如く、屋
外機4は、ケーシング49内に配置された蒸発/凝縮器
40、外気循環ファン41、圧縮機42、4方弁43及
び膨張弁44を備えた一般的構造のヒートポンプ屋外機
からなる。4方弁43の第1ポートが、管路L15を介
して圧縮機42の吸引口と連通し、圧縮機42の吐出口
は、管路L16を介して4方弁43の第2ポートと連通
する。圧縮機42は、管路L15を介して吸引した熱媒
体流体を圧縮し、高圧の熱媒体流体を管路L16に吐出
し、4方弁43は、管路L16の高圧熱媒体流体を第3
ポート又は第4ポートに送出する。
【0030】屋内機3の蒸発/凝縮器30と連通可能な
熱媒体管路L1が、管路L11に接続される。管路L1
1は、4方弁43の第3ポートに接続される。蒸発/凝
縮器40の一端が、管路L14を介して4方弁43の第
4ポートに接続される。蒸発/凝縮器40の他端には、
管路L13が接続され、管路L13は、膨張弁44、逆
止弁45及びバイパス管路L17を介して管路L12と
連通する。管路L12は、熱媒体管路L3に接続され、
熱媒体管路L3は、屋内機3の蒸発/凝縮器30と連通
する。
【0031】暖房運転時の熱媒体流体の方向が、実線の
矢印で図4に図示されており、冷房運転時の熱媒体流体
の方向が、破線の矢印で図4に図示されている。夏期等
の冷房運転時に、圧縮機42にて圧縮された熱媒体流体
(圧縮冷媒)は、管路L14を介して蒸発/凝縮器40
に給送される。外気循環ファン41は、蒸発/凝縮器4
0の放熱部と伝熱接触する外気流を形成し、蒸発/凝縮
器40の熱媒体流体(圧縮冷媒)は、外気流との熱交換
作用により放熱し、凝縮した後、膨張弁44にて断熱膨
張し、管路L12を介して熱媒体管路L3に送出され
る。
【0032】熱媒体管路L3の熱媒体流体(冷媒)は、
屋内機3の蒸発/凝縮器30を流通する。屋内機3の室
内空気循環ファン31は、室内空気を誘引し、蒸発/凝
縮器30と伝熱接触する室内空気の循環気流を形成す
る。室内循環気流は、蒸発/凝縮器30の熱媒体流体と
の熱交換により、冷却され且つ除湿された後、循環ファ
ン31の送風口を介して室内に流出する。室内空気との
熱交換により吸熱(蒸発)した蒸発/凝縮器30の熱媒
体流体は、熱媒体管路L2:L1及び逆止弁CV1を介
して屋外機4の管路L11に還流し、4方弁43を介し
て圧縮機42の吸引口に導入される。熱媒体管路L1:
L2に介装された流路規制ユニット5は、逆止弁CV
1:CV2の流路規制作用により、熱媒体流体をヘッダ
ーユニット2の熱交換器20に循環させることなく、全
流量の熱媒体流体を屋内機3から直に屋外機4に還流さ
せる。従って、空調装置HPは、一般的なヒートポンプ
式空調機の作動形態及び制御形態により冷房運転され
る。
【0033】他方、冬季等の暖房運転時に、圧縮機42
にて圧縮された熱媒体流体(高温熱媒体)は、管路L1
1を介して熱媒体管路L1に送出される。熱媒体管路L
1の熱媒体流体は、流路規制ユニット5の逆止弁CV
1:CV2の流路規制作用により、全流量が、ヘッダー
ユニット2の熱交換器20を循環し、熱交換器20にお
いて床暖房配管10の温水と熱交換する。熱交換器20
において放熱した熱媒体流体は、熱媒体管路L2を介し
て屋内機3の蒸発/凝縮器30に供給され、室内空気と
熱交換し、凝縮した後、熱媒体管路L3を介して屋外機
4に還流する。凝縮した熱媒体流体は、管路L17、蒸
発/凝縮器40、4方弁43及び圧縮機42を流通し、
高温の熱媒体流体に気化した後、管路L11を介して熱
媒体管路L1に送出され、前述の如く、熱交換器20及
び屋内機3を循環する。
【0034】図5は、空調装置HP及び床暖房装置1を
備えた空調システムの全体構成を示す空調システムフロ
ー図であり、暖房運転時の熱媒体流体及び温水の循環方
向が矢印で示されている。
【0035】図5に示す如く、ヘッダーユニット2の熱
交換器20は、空調装置HPの熱媒体流体循環回路、殊
に、高温の熱媒体流体(熱媒体ガス)の熱媒体管路L
1:L2に直列に介装され、全流量の熱媒体流体が熱交
換器20にて床暖房装置1の温水と熱交換した後に屋内
機3に給送される。流路規制ユニット5の逆止弁CV
1:CV2は、熱交換器20の熱媒体循環を暖房運転時
に保持するとともに、これを冷房運転切替時に自動的に
停止する。
【0036】かくして、空調システムは、冬季の暖房運
転時に、高温熱媒体流体が保有する熱量にて床暖房装置
1の温水を加熱し、床暖房装置1の比較的緩慢且つ安定
した床暖房効果により居室Tの室内雰囲気を加温すると
ともに、熱交換器20にて若干降温した熱媒体流体によ
り屋内機3の送風気流を加熱し、暖気の室内対流作用に
より居室Tの室内雰囲気を比較的急速且つ効果的に暖房
する。外気温の急激な降下等により屋外機4の放熱能力
が過渡的に低下し、屋内機3の暖房効果が比較的急速に
低下したとき、床暖房装置1は、温水循環回路が保有す
る温水の熱容量により、暖房作用を或る程度持続し、室
内雰囲気の急激な降温を防止する。従って、上記構成の
空調システムによれば、床暖房装置1による比較的快適
な床暖房効果を提供し得るばかりでなく、床暖房装置1
及び屋内機3による効率的且つ経済的な熱源(屋外機)
の運転形態を実現することができる。
【0037】室内温度及び/又は室内床面温度が所定の
温度域に上昇し、床暖房負荷が低減したとき、或いは、
室内熱収支の平衡により床暖房装置1が定常運転に移行
したとき、ヘッダーユニット2の制御装置25は、床暖
房装置1の暖房負荷に応じて3方弁24の開度を調整
し、バイパス管Bの流量を可変制御する。制御装置25
は又、床暖房装置1の暖房負荷が完全に消失したとき、
バイパス管Bの流量を最大流量に設定し、或いは、温水
循環ポンプ21の作動を停止する。この結果、空調装置
HPに設けられた従来形式の制御装置は、屋内機3のサ
ーモスタットにより屋内機3の送風量及び屋外機4の作
動を制御する。即ち、空調装置HPは、一般的なヒート
ポンプ式空調機の作動形態及び制御態様に従って運転さ
れる。
【0038】また、制御装置25は、熱交換器20にお
ける高温熱媒体流体(熱媒体ガス)の急激な液化を防止
すべく、圧力検出器58及び温度検出器59の検出値に
基づいて、3方弁24の開度(即ち、バイパス管Bの流
量)を可変制御する。例えば、床暖房装置1の暖房負荷
の増大により、熱交換器20における熱交換量が比較的
急激に増大したとき、制御装置25は、バイパス管Bの
流量を増大し、熱交換器20の熱交換量を強制的に低下
させる。これにより、熱交換器20を流通する空調装置
HPの熱媒体流体のガス圧低下及びガス温低下を確実に
防止するとともに、ガス圧及びガス温を安定化し、屋外
機4の過負荷運転を回避することができる。
【0039】更に、制御装置25は、過渡的な床暖房装
置1の高負荷運転時、例えば、床暖房装置1の暖房立上
げ時等に、バイパス管Bの流量を強制的に増大し、熱交
換器20の温水循環量を制限する。この結果、熱交換器
20の熱交換量は低減し、かくして、空調装置HPの過
負荷運転は、確実に防止される。しかも、比較的高温の
熱媒体流体が、屋内機3に直接に供給されるので、屋内
機3は、比較的急速に居室Tの室内雰囲気を加温し、暖
房運転を早期且つ短期に立上げる。
【0040】図6は、本発明の第2実施例に係る空調シ
ステムの全体構成を示す熱媒体循環フロー図である。本
実施例において、暖房運転に関与する空調システムの各
部構成、機能及び作動形態は、上記第1実施例と実質的
に同一に構成される。しかしながら、本実施例において
は、冷房運転時に機能するバイパス回路60及びバイパ
ス制御弁61が、流路規制ユニット5に配設される。バ
イパス回路60は、逆止弁CV2を迂回する熱媒体ガス
流を形成し、バイパス制御弁61は、バイパス回路60
を流通するバイパス流の流量を可変制御する。バイパス
制御弁61は、制御信号線T3を介して制御装置25の
冷房制御部に接続され、制御装置25によるバイパス制
御弁61の開度制御が冷房運転時に実行される。室内雰
囲気の湿度を検出する湿度センサ19が、制御装置25
の冷房制御部に接続される。冷房制御部は、湿度センサ
19の検出値に基づき、室内空気の床面結露温度を演算
し、室内床面の過冷却による床面近傍の室内空気の結露
現象を防止すべく、バイパス制御弁61の開度を規制す
る。
【0041】逆止弁CV2は、上述の如く、冷房運転時
に閉塞し、熱媒体ガス流の通過を阻止する。他方、制御
装置25は、室内の雰囲気温度及び床面温度に基づいて
バイパス回路60を流通すべき熱媒体ガス流の流量、即
ち、熱交換器20を循環すべき熱媒体ガス流の流量を演
算し、バイパス制御弁61の開度を可変設定する。
【0042】冷房運転時に屋内機3及び屋外機4の冷媒
循環回路を循環する熱媒体流体は、屋外機4において放
熱し、屋内機3の蒸発/凝縮器30において室内空気流
と熱交換し、受熱する。室内循環気流は、蒸発/凝縮器
30によって冷却され且つ除湿された後、循環ファン3
1の送風口を介して室内に流出する。室内空気との熱交
換により吸熱した熱媒体流体は、熱媒体管路L2:L1
及び逆止弁CV1を介して屋外機4に還流するととも
に、部分的に流路規制ユニット5の循環回路56、55
に導入され、熱交換器20を流通した後、バイパス回路
60及びバイパス制御弁61を介して、熱媒体管路L1
の熱媒体流体流に合流する。
【0043】循環回路56、55の熱媒体流体は、熱交
換器20において床暖房装置1の循環水と熱交換し、該
循環水を20℃程度の温度域に冷却する。冷却した循環
水は、床暖房装置1の床暖房配管10を循環し、室内の
床面を冷却した後、熱交換器20に還流する。循環水の
循環流量は、ヘッダーユニット2(図3)の3方弁24
の開度制御(バイパス管Bの流量制御)および温水循環
ポンプ21のON−OFF作動制御より可変制御され
る。
【0044】かくして、冷房運転時期に空調装置HPの
熱媒体循環回路を循環する熱媒体(冷媒)は、屋内機3
を流通した後、少なくとも部分的に熱交換器20を循環
する。屋内機3は、主たる冷房設備を構成し、屋内機3
に供給された冷媒は、室内雰囲気との熱交換作用により
受熱した後、補助的な冷房設備を構成する床暖房装置1
の冷熱源として熱交換器20に供給される。熱交換器2
0の熱交換熱量は、バイパス制御弁61及び3方弁24
(図3)の制御下に適当に規制される。
【0045】屋内機3は、室内空気と高効率に熱交換
し、室内の気流循環により室内温度を効率的に降温さ
せ、他方、床暖房装置1は、建築物の躯体又は構造体を
冷却する躯体冷房手段且つ床面冷却手段として機能し、
長時間に亘る安定的且つ平均的な冷房環境の維持・管理
を可能にする。かくして、比較的大きな熱容量を保有す
る建築物構造体(躯体)の蓄熱作用を所望の如く利用
し、電力消費量及び燃料消費量等を低減し得る節電運転
又は省エネルギー運転を効果的に実施することが可能と
なる。
【0046】また、室内空気が保有する水分(絶対湿
度)は、室内空気と屋内機3の蒸発/凝縮器30との伝
熱接触により凝縮し、この結果、室内空気は、除湿さ
れ、室内の相対湿度は低下する。従って、屋内機3の除
湿作用及び室内空気循環作用により、室内の相対湿度を
制御し、かかる室内雰囲気の湿度制御により、床暖房装
置1を冷房装置として使用した場合に懸念される床面結
露等の問題を実質的に解消し得る。しかも、上記制御装
置25の冷房制御部が湿度センサ19の検出値に基づい
てバイパス制御弁61及び3方弁24の開度を規制する
ので、室内床面の過冷却による床面結露の現象は、確実
に回避し得る。
【0047】以上、本発明の好適な実施例について詳細
に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で
種々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例
も又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、い
うまでもない。
【0048】例えば、上記実施例において、ヘッダーユ
ニット2は、バイパス管B及び3方弁24を備えている
が、図7に示す如く、可変流量制御方式の温水循環ポン
プ27をヘッダーユニット2に配設し、バイパス管B及
び3方弁24を省略しても良い。図7において、制御装
置25は、圧力検出器58及び温度検出器59の検出値
に基づいて、温水循環ポンプ27のモータをインバータ
制御し、熱交換器20の温水循環量を可変制御する。
【0049】また、上記実施例の流路規制ユニット5で
は、逆止弁CV1、CV2の流路規制作用により熱媒体
流体の流通経路を制御しているが、図8及び図9に示す
如く、2方弁TV1、TV2又は3方弁TV3、TV4
を流路規制ユニット5に設け、2方弁TV1、TV2又
は3方弁TV3、TV4の2位置切換制御(ON/OF
F制御)又は流量可変制御(比例制御)によって熱媒体
の流通経路及び/又は熱交換器循環流量を制御しても良
い。図8及び図9に示す2方弁TV1、TV2又は3方
弁TV3、TV4は、制御信号線T3を介して制御装置
25の制御部に接続される。ヘッダーユニット2の熱交
換器20を循環する熱媒体ガス流の流量は、制御装置2
5による2方弁TV1、TV2又は3方弁TV3、TV
4の開閉制御及び/又は開度制御下に可変制御され、こ
の結果、適量の熱媒体ガス流が、暖房運転時及び/又は
冷房運転時に熱交換器20に供給される。床暖房装置1
の循環水は、空調装置HPの熱媒体循環回路を循環する
熱媒体ガス流と熱交換し、熱交換器20によって適切な
温度に調温される。熱交換器20にて昇温又は降温した
循環水は、床暖房装置1の床暖房配管10を循環し、か
くして、図8及び図9に示す流路規制ユニット5を備え
た空調システムは、図6に示す空調システムと同様、屋
内機3及び床暖房装置1によって居室の室内雰囲気を冷
房し且つ暖房する建築物の空調設備を構成する。
【0050】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の上記構成
によれば、ヒートポンプ式空調機及び温水循環式床暖房
装置の熱源を簡単な構成により共用化するとともに、熱
源の熱媒体流の流通経路を簡易且つ確実に規制し得る空
調システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る空調システムの全体
構成を概略的に示す建築物の部分縦断面図(図1
(A))及び床部分拡大図(図1(B))である。
【図2】図1に示す管路集合体の斜視図及び部分拡大断
面図である。
【図3】図1に示すヘッダーユニットの内部構造を示す
正面図である。
【図4】ヒートポンプ式空調装置の内部構成を概略的に
示す熱媒体循環フロー図である。
【図5】ヒートポンプ式空調装置及び床暖房装置を備え
た空調システムの全体構成を示す空調システムフロー図
である。
【図6】本発明の第2実施例に係る空調システムの全体
構成を示す熱媒体循環フロー図である。
【図7】図3に示すヘッダーユニットの変形例に係るヘ
ッダーユニットの正面図である。
【図8】2方弁(図8(A):TV1、TV2)又は3
方弁(図8(B):TV3)を備えた流路規制ユニット
の構成を示す熱媒体循環フロー図である。
【図9】3方弁(TV3、TV4)を備えた流路規制ユ
ニットの構成を示す熱媒体循環フロー図である。
【符号の説明】
1 床暖房装置 2 ヘッダーユニット 3 屋内機 4 屋外機 5 流路規制ユニット 10 管路集合体 20 プレート型熱交換器 21:27 温水循環ポンプ 24 比例制御式電動3方弁 25 制御装置 53:54 管路 55 熱媒体ガス往流管 56 熱媒体ガス還流管 58 圧力検出器 59 温度検出器 60 バイパス回路 61 バイパス制御弁 L1:L2 熱媒体管路 CV1:CV2 逆止弁 HP ヒートポンプ式空調装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外界雰囲気及び室内空気と熱交換可能な
    屋外機及び屋内機を備えたヒートポンプ式空調装置と、
    温水を循環可能な温水循環配管を備えた床暖房装置とを
    有する空調システムにおいて、 前記屋外機及び屋内機に熱媒体流体を循環する熱媒体循
    環回路と、該循環回路に介装された流路規制ユニット
    と、流路規制ユニットに接続された熱交換器と、前記床
    暖房装置の温水を前記熱交換器に循環させる温水循環手
    段と、温水の循環を規制する制御装置とを有し、 前記温水循環配管は、前記熱交換器に接続され、該熱交
    換器にて前記熱媒体循環回路の熱媒体流体と熱交換し、 前記流路規制ユニットは、前記空調装置の冷房運転時
    に、前記熱交換器に対する低温の熱媒体流体の循環を隔
    絶し、該熱媒体流体の全流量を前記屋内機から前記屋外
    機に還流させ、他方、前記空調装置の暖房運転時に、高
    温の熱媒体流体の全流量を前記熱交換器に循環した後、
    該熱媒体流体を前記屋内機に供給し、 前記制御装置は、前記熱交換器を循環すべき前記温水の
    熱交換器循環流量を可変制御する制御部を有し、前記バ
    イパス管路は、前記熱媒体流体の圧力及び/又は温度を
    検出するガス性状検出手段を備え、前記制御部は、前記
    検出手段の検出値に基づいて前記温水の循環流量を規制
    することを特徴とする空調システム。
  2. 【請求項2】 外界雰囲気及び室内空気と熱交換可能な
    屋外機及び屋内機を備えたヒートポンプ式空調装置と、
    温水を循環可能な温水循環配管を備えた床暖房装置とを
    有する空調システムにおいて、 前記屋外機及び屋内機に熱媒体流体を循環する熱媒体循
    環回路と、該循環回路に介装された流路規制ユニット
    と、流路規制ユニットに接続された熱交換器と、前記床
    暖房装置の温水を前記熱交換器に循環させる温水循環手
    段と、温水の循環を規制する制御装置とを有し、 前記温水循環配管は、前記熱交換器に接続され、該熱交
    換器にて前記熱媒体循環回路の熱媒体流体と熱交換し、 前記流路規制ユニットは、前記空調装置の冷房運転時
    に、前記熱交換器に対する低温の熱媒体流体の循環を規
    制し、前記屋内機から前記屋外機に還流する前記熱媒体
    流体を少なくとも部分的に前記熱交換器に循環し、他
    方、前記空調装置の暖房運転時に、高温の熱媒体流体の
    全流量を前記熱交換器に循環した後、該熱媒体流体を前
    記屋内機に供給し、 前記制御装置は、前記熱交換器を循環すべき前記温水の
    熱交換器循環流量を可変制御する制御部と、室内の湿度
    に基づいて前記温水の熱交換器循環流量及び/又は低温
    熱媒体流体の熱交換器循環量を制御する冷房制御部とを
    備えることを特徴とする空調システム。
  3. 【請求項3】 前記流路規制ユニットは、熱媒体循環回
    路の主管路を迂回するバイパス管路と、該主管路に介装
    された第1逆止弁と、前記バイパス管路に介装された第
    2逆止弁とを有し、前記第1逆止弁は、前記空調装置の
    暖房運転時に前記主管路の熱媒体流体流の流通を阻止し
    且つ前記空調装置の冷房運転時に前記主管路の熱媒体流
    体流を通過させる方向に配向され、前記第2逆止弁は、
    前記空調装置の冷房運転時に前記主管路から前記熱交換
    器に向かう熱媒体流体流の流通を阻止し且つ前記空調装
    置の暖房運転時に前記主管路から前記熱交換器に循環す
    る熱媒体流体流を流通させる方向に配向されることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の空調システム。
  4. 【請求項4】 前記制御部は、前記空調装置の過負荷運
    転を防止するように前記熱交換器に対する温水の循環を
    規制することを特徴とする請求項1又は2に記載の空調
    システム。
  5. 【請求項5】 前記床暖房装置は、温水の強制循環ポン
    プと、前記熱交換器の温水流入管及び温水流出管を相互
    連通可能に連結するバイパス管路と、該バイパス管路の
    温水流量を制御する3方弁とを備え、前記制御部は、前
    記検出手段の検出値に基づいて前記3方弁の弁位置を可
    変制御し、前記循環流量を規制することを特徴とする請
    求項1に記載の空調システム。
  6. 【請求項6】 前記床暖房装置は、温水の強制循環ポン
    プを備え、前記制御部は、前記検出手段の検出値に基づ
    いて前記循環ポンプの吐出流量を可変制御し、前記循環
    流量を規制することを特徴とする請求項1に記載の空調
    システム。
  7. 【請求項7】 前記流路規制ユニットは、前記空調装置
    の冷房運転時に、前記熱交換器に対する前記低温熱媒体
    流体の循環量を可変制御するバイパス制御弁を備えるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の空調システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008202838A (ja) * 2007-02-19 2008-09-04 Aisin Aw Co Ltd 躯体蓄熱空調方法
CN102425882A (zh) * 2011-10-17 2012-04-25 广东美的电器股份有限公司 热回收多联热泵空调热水机加地板采暖系统

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