明 細 書
システム管理装置
技術分野
[0001] 本発明は、情報処理システムの動作を管理するシステム管理装置に関する。
背景技術
[0002] 従来、携帯端末等の情報処理システムは複数のアプリケーションプログラムを実行 可能であり、それぞれのアプリケーションプログラムの動作状態を記憶するアプリケー シヨン状態記憶部を備えて 、る。
[0003] このような携帯端末は、ユーザのボタン操作等に基づいて発生したイベントに対応 するアプリケーションプログラムを特定し、予め設定されている、複数のアプリケーショ ンプログラム間の競合条件に基づ 、て、受信したイベントに対応するアプリケーション プログラムを起動する力否か決定することができる。
[0004] また、アプリケーションプログラムを起動することを決定した場合、当該アプリケーシ ヨンプログラム以外のアプリケーションプログラムの動作状態をアプリケーション状態 記憶部から読み出し、動作中のアプリケーションプログラムを停止させ、当該アプリケ ーシヨンプログラムを起動する。
[0005] このように、メモリ容量が限られて 、る環境にぉ 、て複数のアプリケーションプロダラ ムの起動制御が行われており、このような制御に関する技術も開示されている(例え ば、特許文献 1参照)。
特許文献 1:特開 2005— 284906号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0006] ここで、上記従来の技術では、イベントが発生した際の各アプリケーションプロダラ ムの状態と各アプリケーションプログラムの競合条件に基づいてアプリケーションプロ グラムの起動判定が行われる。
[0007] また、起動すると決定されたアプリケーションプログラムが起動した後にイベント通知 を受け、イベントの内容を判断して処理を行うことになる。
[0008] つまり、携帯端末等の情報処理システムにおいて、アプリケーションプログラムが起 動する必要がな力つたと事後的に判断されるイベントが発生した場合でも当該アプリ ケーシヨンプログラムは起動することになる。
[0009] 具体的には、当該アプリケーションプログラムは、起動した後に当該イベントの内容 を判断し、そのイベントに対応する処理を行うことなしに停止する。
[0010] これにより、本来的には消費する必要がな力つたメモリ等のリソースおよび電力等が 無駄に消費されることになる。
[0011] このように、上記従来の技術によれば、情報処理システムにおいて複数存在するァ プリケーシヨンプログラムを互いに競合しな 、ように制御することは可能である。
[0012] しかし、本来的には起動する必要がないアプリケーションプログラムが起動してしま うと!/、つた問題を解決することはできな 、。
[0013] 本発明は、上記従来の課題を考慮し、情報処理システムにおいて効率よくアプリケ ーシヨンプログラムを動作させるシステム管理装置を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段
[0014] 上記目的を達成するために、本発明のシステム管理装置は、アプリケーションプロ グラムを実行可能な情報処理システムを管理するシステム管理装置であって、前記 情報処理システムに含まれる、前記アプリケーションプログラムに対するイベントを格 納する格納手段から、前記イベントを識別するイベント識別子を取得するイベント取 得手段と、前記情報処理システムの状態を取得する状態取得手段と、前記アプリケ ーシヨンプログラムを適応的に起動する制御手段と、取得された前記情報処理システ ムの状態が、取得された前記イベント識別子に対応する起動判定条件に該当するか 否かに応じ、前記アプリケーションプログラムを起動させる力否かを判定する判定手 段とを備え、前記制御手段は、前記判定手段により前記アプリケーションプログラムを 起動させな 、と判定された場合、前記アプリケーションプログラムを起動することなく 前記格納手段に格納された前記イベントを破棄する。
[0015] これにより、情報処理システムにおいてイベントが発生した際に、当該イベントの通 知先であるアプリケーションプログラムが起動する前に、当該アプリケーションプログ ラムを起動させる力否かを判定することができる。
[0016] つまり、アプリケーションプログラムが起動する必要のないイベントが発生した場合 に、当該アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなぐ当該イベントを破棄 することができる。
[0017] また、本発明のシステム管理装置はさらに、前記イベント格納手段に、前記イベント が格納されたことを検出する監視手段を備え、前記判定手段は、前記イベント格納 手段にイベントが格納されたことを前記監視手段から通知されると、前記アプリケーシ ヨンプログラムを起動させる力否かを判定するとしてもよい。
[0018] これにより、情報処理システムにおいて、ミドルウェア力 システム管理装置へのィ ベント発生を通知する処理を削減することができ、処理時間を短縮することができる。
[0019] さらに、本発明は、本発明のシステム管理装置の特徴的な構成部を含む集積回路 として実現することちできる。
[0020] また、本発明は、本発明のシステム管理装置におけるこれら特徴的な構成部の動 作をステップとする方法として実現すること、および、それらのステップを含むプロダラ ムとして実現することもできる。
[0021] さらに、そのプログラムが格納された、 CD— ROM等の記録媒体として実現したり、 集積回路として実現することもできる。プログラムは、通信ネットワーク等の伝送媒体 を介して流通させることちでさる。
発明の効果
[0022] 本発明のシステム管理装置によれば、情報処理システムの状態に応じて、発生した イベントごとに、そのイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させる か否か、つまり、起動が不要である力否かを判定することができる。
[0023] また、発生したイベントについて、アプリケーションプログラムの起動が不要であると 判定された場合には、当該アプリケーションプログラムを起動することなくイベントを破 棄することができる。これにより、システム内の負荷を低減することができ、効率よくァ プリケーシヨンプログラムを動作させることができる。
図面の簡単な説明
[0024] [図 1]図 1は、実施の形態 1における携帯端末の主要な機能構成を示す機能ブロック 図である。
[図 2]図 2は、実施の形態 1におけるイベントのデータ構成の一例である。
[図 3]図 3は、実施の形態 1における起動判定条件の一例を示す図である。
[図 4]図 4は、実施の形態 1のシステム管理装置における起動判定の動作を示すフロ 一チャートである。
[図 5]図 5は、実施の形態 1における更新後の起動判定条件の一例を示す図である。
[図 6]図 6は、実施の形態 1における起動判定条件の別の一例を示す図である。
[図 7]図 7は、実施の形態 1における更新後の起動判定条件の別の一例を示す図で ある。
[図 8]図 8は、実施の形態 2における携帯端末の主要な機能構成を示す機能ブロック 図である。
[図 9]図 9は、実施の形態 2のシステム管理装置における起動判定の動作を示すフロ 一チャートである。
[図 10]図 10は、実施の形態 1のシステム管理装置における集積回路化の一例を示 す図である。
符号の説明
[0025] 10、 20 携帯端末
101、 201 システム管理装置
102 ミドノレウェア
103、 203 イベント格納部
104、 204 起動判定部
105 条件記憶部
106、 206 状態取得部
107 制御部
108 アプリケーションプログラム
202 監視部
300 LSI
発明を実施するための最良の形態
[0026] 以下、本発明の実施の形態のシステム管理装置ついて、図面を参照しながら説明
する。
[0027] (実施の形態 1)
まず、図 1〜図 3を用いて、本発明の実施の形態 1のシステム管理装置 101を備え る携帯端末 10の構成を説明する。
[0028] 図 1は、本発明の実施の形態 1における携帯端末 10の主要な機能構成を示す機 能ブロック図である。
[0029] 図 1に示す携帯端末 10は、本発明のシステム管理装置の管理対象である情報処 理システムの一例であり、複数のアプリケーションソフトを有する携帯端末である。
[0030] 図 1に示すように、実施の形態 1における携帯端末 10は、システム管理装置 101と ミドルウェア 102と、アプリケーションプログラム 108とを備える。
[0031] なお、携帯端末 10は、アプリケーションプログラム 108を実行する実行環境、他の 装置と通信する機能、静止画および動画を撮影するカメラ、テレビ番組を受信するた めのチューナ等の、他のソフトウェアおよびハードウェアを備えている。し力し、本発 明の特徴を明確にするためにこれらの図示および説明は省略し、本発明の特徴的な 機能構成について図示し説明する。
[0032] また、携帯端末 10は 1以上のアプリケーションプログラムを有している力 その代表 としてアプリケーションプログラム 108を図示している。以下で「アプリケーションプログ ラム」という場合、携帯端末 10が有する 1以上のアプリケーションプログラムのうちのい ずれかを指すものとする。
[0033] システム管理装置 101は、携帯端末 10が有する 1以上のアプリケーションプロダラ ムの動作を管理 ·制御を行う装置である。
[0034] 具体的には、システム管理装置 101は、ミドルウェア 102からアプリケーションプログ ラムに対するイベント通知が発生すると、ミドルウェア 102からイベントを受け取る。ま た、受け取ったイベントに対するアプリケーションプログラムを判断してアプリケーショ ンプログラムの起動を制御する。さらに、起動したアプリケーションプログラムへ必要 なイベントを通知するなどの処理を行う。
[0035] システム管理装置 101は、このような処理を行うための構成として、イベント格納部 1 03、起動判定部 104、条件記憶部 105、状態取得部 106、および制御部 107を備え
る。
[0036] イベント格納部 103は、ミドルウェア 102から送信される、アプリケーションプログラム に対するイベントを一時的に格納する記憶装置である。
[0037] なお、本実施の形態におけるイベントには、図 2に示すように、イベント識別子、アブ リケーシヨン識別子およびイベント情報が含まれている。
[0038] イベント識別子はイベントを識別するための情報であり、アプリケーション識別子は
、当該イベントの通知先、言い換えると当該イベントを処理すべきアプリケーションプ ログラムを識別するための情報である。
[0039] また、イベント情報は、アプリケーション識別子に示されるアプリケーションプロダラ ムがイベントを処理する際に用!ヽるデータである。
[0040] 例えば、携帯端末 10において、動画撮影を開始するためのボタンがユーザに押下 された場合、カメラの制御等を行うアプリケーションプログラム(以下、「カメラアプリケ ーシヨン」という。)を示すアプリケーション識別子と、 "動画撮影"を示すイベント識別 子と、ユーザに押下されたボタンを示す情報を有するイベント情報とが含まれるィべ ントがミドルウェア 102からシステム管理装置 101に送信される。
[0041] 起動判定部 104は、アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する処 理部である。
[0042] 具体的には、ミドルウェア 102からのイベント発生の通知を受けると、状態取得部 10 6に取得された携帯端末 10の状態が、イベント格納部 103から取得したイベント識別 子に対応する起動判定条件に該当する力否かに応じて、当該イベントの通知先のァ プリケーシヨンプログラムを起動させる力否かを判定する。
[0043] なお、起動判定部 104は、本発明のシステム管理装置におけるイベント取得手段 の一例である。
[0044] 条件記憶部 105は、複数種のイベント識別子それぞれに対応する起動判定条件を 記憶する記憶装置である。起動判定条件とは、アプリケーションプログラムを起動させ る力否かの条件となる携帯端末 10の状態を示す情報である。
[0045] 本実施の形態においては、上記携帯端末 10の状態を示す情報は、所定のアプリ ケーシヨンプログラムの動作状態を示す情報である。起動判定条件の詳細につ!、て
は、図 3等を用いて後述する。
[0046] また、条件記憶部 105は、アプリケーションプログラムが携帯端末 10に追加されると 、当該アプリケーションプログラムからの要求に従い、そのアプリケーションプログラム についての起動判定条件を記憶する。つまり、条件記憶部 105は、起動判定条件を 更新することができる。更新の具体例は、図 5を用いて後述する。
[0047] 状態取得部 106は、携帯端末 10の状態を取得する処理部である。本実施の形態 においては、状態取得部 106は、携帯端末 10の状態として各アプリケーションプログ ラムの動作状態を取得する。
[0048] 具体的には、起動判定部 104からアプリケーションプログラムの動作状態の取得要 求を受けると、各アプリケーションプログラムに動作状態の取得要求を通知する。
[0049] さらに、この取得要求への応答として各アプリケーションプログラム力も送信されるそ れぞれの動作状態を取得し起動判定部 104にこれら動作状態を通知する。
[0050] 起動判定部 104は、状態取得部 106から取得した各アプリケーションプログラムの 動作状態と、イベント格納部 103から取得したイベント識別子に対応する起動判定条 件とに基づき、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させる か否かを判定し、判定結果を制御部 107に通知する処理部である。
[0051] 制御部 107は、起動判定部 104からの判定結果に基づき、アプリケーションプログ ラムを適応的に起動する処理部である。
[0052] 具体的には、制御部 107は、起動判定部 104からイベントの通知先であるアプリケ ーシヨンプログラムを起動させないという判定結果が通知された場合、制御部 107は 、イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動することなぐイベント格納 部 103に格納されて 、る当該イベントを破棄する。
[0053] また、制御部 107は、起動判定部 104からイベントの通知先であるアプリケーション プログラムを起動させると 、う判定結果が通知された場合、当該アプリケーションプロ グラムを起動し、イベント識別子を当該アプリケーションプログラムに通知する。
[0054] 制御部 107から起動され、イベント識別子を通知されたアプリケーションプログラム は、このイベント識別子に基づきイベント格納部 103からイベント情報を読み出し、当 該イベント情報を用いた処理を行う。
[0055] 図 3は、実施の形態 1における起動判定条件の一例を示す図である。
[0056] 図 3に示すように、本実施の形態における起動判定条件は、条件参照テーブルと、 個別条件テーブルと!/、う 2種類のテーブルで構成されて ヽる。
[0057] 具体的には、条件参照テーブルは、アプリケーション識別子と参照先識別子とが対 応付けられて記録されたテーブルである。
[0058] 参照先識別子は、当該アプリケーション識別子により特定されるアプリケーションプ ログラムの起動判定の際に参照すべき個別条件テーブルを特定する識別子である。
[0059] 個別条件テーブルは、イベント識別子と起動不要条件とが対応づけられて記録さ れたテーブルであり、アプリケーションプログラムごとに 1つの個別条件テーブルが存 在する。
[0060] 起動不要条件は、当該個別条件テーブルに対応するアプリケーションプログラムの 起動が不要となる条件である。
[0061] 具体的には、起動不要条件に示されるアプリケーションプログラムの動作状態が" 動作中"であれば、起動判定の対象であるアプリケーションプログラム(以下、「判定 対象アプリケーション」 t 、う。)の起動は不要であると 、うことを意味する。
[0062] 起動判定部 104は、条件参照テーブルから、イベントの通知先であるアプリケーシ ヨンプログラムに対応する個別条件テーブルを特定する。また、特定した、個別条件 テーブルから、イベント識別子に対応する起動不要条件を特定する。
[0063] さらに、特定した起動不要条件と、状態取得部 106から受け取った各アプリケーショ ンプログラムの動作状態とに基づき、起動要であるか起動不要であるかを判定する。
[0064] 例えば、図 3に示す起動判定条件では、動画撮影のイベントがミドルウェア 102から 送信された際、テレビ (TV)のアプリケーションプログラム(以下、「TVアプリケーショ ン」という。)が動作中である場合には、動画撮影のイベントの通知先であるカメラアブ リケーシヨンの起動は不要であるという条件になっている。
[0065] なお、起動判定に際し、アプリケーションプログラム(上記例の場合 TVアプリケーシ ヨン)が"動作中"であるとは、当該アプリケーションプログラムが実際に何らかの処理 実行中である場合および表示部等のインターフェースに何らかの情報を表示または 出力して 、る場合 (このような状態を「アクティブ」と 、う。)のみではな!/、。
[0066] 例えば、表示部において、当該アプリケーションプログラムによる画面表示がァクテ イブな他のアプリケーションプログラムに隠れており、所定の操作により即座に画面表 示が可能な状態にある場合 (このような状態を「インアクティブ」という。)も含む。
[0067] 次に、図 4〜図 7を用いて本発明の実施の形態 1のシステム管理装置 101の動作を 説明する。
[0068] 図 4は、実施の形態 1のシステム管理装置 101における起動判定の動作を示すフロ 一チャートである。
[0069] まずミドルウェア 102からイベントが送信されると、イベントはイベント格納部 103に 格納される。この際、起動判定部 104がミドルウェア 102からイベント発生の通知を受 ける(Sl)。
[0070] 起動判定部 104は、イベント発生の通知を受けると、イベント格納部 103からアプリ ケーシヨン識別子とイベント識別子とを取得する(S2)。
[0071] 起動判定部 104は、条件記憶部 105から取得したアプリケーション識別子とィベン ト識別子とに対応する起動判定条件を取得する(S3)。
[0072] 具体的には、起動判定部 104は、条件参照テーブルを参照し、当該アプリケーショ ン識別子に対応する個別条件テーブルを特定する。また、特定した個別条件テープ ルから当該イベント識別子に対応する起動不要条件を取得する。
[0073] また、起動判定部 104は、状態取得部 106から 1以上のアプリケーションプログラム の動作状態を取得する (S4)。
[0074] なお、このとき、アプリケーション識別子に対応するアプリケーションプログラム、つま り、判定対象アプリケーションの動作状態も取得される。さらに、すでに判定対象アブ リケーシヨンが起動済である場合、起動判定は不要であるため、起動判定に係る動作 は終了する。また、判定対象アプリケーションは当該イベントをイベント格納部 103か ら取得し処理する。
[0075] 起動判定部 104は、取得した起動判定条件と 1以上のアプリケーションプログラム の動作状態に基づいて、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムの 起動判定を行う(S5)。
[0076] 具体的には、取得した起動不要条件に示されるアプリケーションプログラムがその
時点で動作中であるかどうかに基づいて判定する。
[0077] 起動不要条件に示されるアプリケーションプログラムが動作中でない場合、判定対 象アプリケーションを起動させると判定し (S5で起動)、判定結果を制御部 107に通 知する。
[0078] 一方、起動不要条件に該当するアプリケーションプログラムが動作中である場合、 判定対象アプリケーションを起動させないと判定し (S5で起動不要)、判定結果を制 御部 107に通知する。
[0079] 制御部 107は、起動判定部 104から"起動"の旨の通知を受けた場合、アプリケー シヨン識別子に示されるアプリケーションプログラム、つまり、当該イベントの通知先で あるアプリケーションプログラムを起動させる(S6)。
[0080] また、制御部 107は、起動判定部 104から"起動不要"の旨の通知を受けた場合、 当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させることなぐィベン ト格納部 103に格納されている当該イベントを破棄する(S7)。
[0081] 以上説明したシステム管理装置 101の起動判定に係る動作を、図 3に示す起動判 定条件を用いて具体的に説明する。
[0082] なお、ミドルウェア 102から動画撮影のイベントが送信された場合を想定する。また
、動画撮影のイベントは、通知先のアプリケーションプログラムはカメラアプリケーショ ンである。つまり当該イベントは、カメラアプリケーションを示すアプリケーション識別 子と、 "動画撮影"を示すイベント識別子とを含んで 、る。
[0083] ミドルウェア 102から動画撮影のイベントが送信され、イベント格納部 103に格納さ れる。また、起動判定部 104は、ミドルウェア 102からイベント発生の通知を受け取る(
Sl)。
[0084] 起動判定部 104はイベント発生の通知を受け取ると、イベント格納部 103から"カメ ラアプリケーションを示すアプリケーション識別子と動画撮影"を示すイベント識別子 とを取得する(S2)。
[0085] 起動判定部 104はこれら識別子を取得すると、条件記憶部 105からこれら識別子 に対応する起動不要条件を取得する(S3)。
[0086] 具体的には、条件参照テーブルから"カメラ"に対応する" tbll ca"が特定され、 "
tbll— ca"の個別条件テーブルから、 "動画撮影"に対応する起動不要条件である" TV"が取得される。
[0087] さらに、起動判定部 104は、状態取得部 106からその時点での 1以上のアプリケー シヨンプログラムの動作状態を取得する。本例の場合、起動判定部 104は TVアプリ ケーシヨンが現在動作中であることを取得する(S4)。
[0088] 起動判定部 104は、取得した動作状態が、起動不要条件である、テレビアプリケー シヨンが動作中であることに該当するため、カメラアプリケーションを起動させないと判 定する(S5で起動不要)。
[0089] 制御部 107は、この判定結果を受け取り、カメラアプリケーションを起動することなく
、イベント格納部 103に格納されて 、る動画撮影のイベントを破棄する。
[0090] 以上のように、本実施の形態のシステム管理装置 101は、情報処理システムにおい てイベントが発生した際、そのイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起 動させる力否かを判定する。
[0091] 具体的には、何らかのアプリケーションに対して発生するイベントごとに、情報処理 システムにおけるその時点での 1以上のアプリケーションプログラムの動作状態に応 じて、当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動する力否かを判定す る。
[0092] ここで、従来の情報処理システムにお!/、ては、イベントの単位で起動の要否が判定 されていない。そのため、情報処理システムにおいてあるイベントが発生した場合、 当該イベントに示される処理内容によっては、当該イベントの通知先のアプリケーショ ンプログラムが起動された後に起動が不要であつたと判定される場合がある。
[0093] し力しながら、このような場合においても、本実施の形態のシステム管理装置 101で あれば、上述の起動判定を行うことで当該イベントの通知先のアプリケーションプログ ラムを起動させることがない。
[0094] つまり、アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなぐ当該イベントを即座 に破棄することができる。
[0095] このように本実施の形態のシステム管理装置 101は、情報処理システムにおいて効 率よくアプリケーションプログラムを動作させることができ、これにより、情報処理システ
ムの処理負荷を低減することができる。また、情報処理システムにイベントを格納する メモリ等を効率よく使用させることができる。
[0096] また、情報処理システム内の負荷を低減させることで、情報処理システムの省電力 性を向上させるという効果もある。
[0097] また、図 3に示す条件参照テーブルおよび個別条件テーブルは、情報処理システ ムにアプリケーションプログラムが追加された場合、そのアプリケーションプログラムに 対応する各テーブルが追加される。
[0098] 図 5は、実施の形態 1における更新後の起動判定条件の一例を示す図である。
[0099] なお、携帯端末 10にアプリケーションプログラムが追加される場合としては、例えば
、ネットワークを介して携帯端末 10に新規なアプリケーションプログラムをダウンロード することで携帯端末 10に当該アプリケーションプログラム力インストールされる場合が ある。
[0100] また、アプリケーションプログラムが記憶されている Secure Digital (SD)カード等 の外部記憶媒体が携帯端末 10に挿入されることで携帯端末 10にアプリケーションプ ログラムが追加される場合などもある。
[0101] また、図 5は、オーディオデータを再生するアプリケーションプログラム(以下、「音楽 アプリケーション」という)が携帯端末 10に追加された場合の起動判定条件を示して いる。
[0102] 携帯端末 10に音楽アプリケーションが追加された場合、音楽アプリケーションがィ ンストールされる際、または、音楽アプリケーションが最初に起動する際など、所定の タイミングにおいて、音楽アプリケーションの要求に従い、音楽アプリケーションにつ V、ての起動判定条件が条件記憶部 105に記録される。
[0103] 具体的には、図 5に示すように、条件参照テーブルに、アプリケーション識別子とし て"音楽"が追加され、 "音楽"に対応する参照先識別子として" Tbll— au"が追加さ れる。
[0104] また、その参照先識別子に示される個別条件テーブル" Tbll— au"が条件記憶部 105〖こ追カロされる。
[0105] なお、音楽アプリケーション以外の各アプリケーションプログラムに関連するそれぞ
れの個別条件テーブルにおいて、必要に応じ、起動不要条件として"音楽"が追加さ れる。
[0106] 図 5に示す例によれば、携帯端末 10においてユーザのボタン操作等により音楽ァ プリケーシヨンに対する"音楽再生"のイベントが発生した場合、起動判定部 104によ り起動不要条件である" TV"が取得される。
[0107] そのため、起動判定部 104は、状態取得部 106から TVアプリケーションが動作中 である旨の情報を取得した場合、音楽アプリケーションの起動は不要であると判定す る。また制御部 107はこの判定結果を受け、音楽アプリケーションを起動することなく イベント格納部 103に格納された当該イベントを破棄する。
[0108] このように、携帯端末 10にアプリケーションプログラムが追加された場合であっても
、システム管理装置 101は、起動判定条件を更新するため、追加されたアプリケーシ ヨンプログラムに対しても適切に起動判定をすることができる。
[0109] なお、アプリケーションプログラムが削除される場合に、例えば、削除されるアプリケ ーシヨンプログラムが条件記憶部 105に削除要求をすることにより、当該アプリケーシ ヨンプログラムについての起動判定条件を条件記憶部 105から削除してもよい。
[0110] また、例えば制御部 107が、アプリケーションプログラムの削除を検出し、条件記憶 部 105から当該アプリケーションプログラムについての起動判定条件を削除してもよ い。
[0111] ここで、システム管理装置 101が起動判定をする際に用いる起動判定条件は、図 3 および図 5に示す形式以外の形式であってもよい。
[0112] つまり、情報処理システムにおいて発生するイベントごとに、その時点でのアプリケ ーシヨンプログラムの動作状態に応じて当該イベント通知先のアプリケーションプログ ラムを起動させるか否かを判定できるのであれば、他の形式であってもよ 、。
[0113] 例えば、起動判定条件が、イベント識別子を引数として起動不要条件を導くことの できる関数の形式であってもよい。
[0114] 図 6は、実施の形態 1における起動判定条件の別の一例を示す図である。
[0115] 図 6に示す判定条件テーブルは、イベント識別子を引数として起動不要条件を導く 関数が判定対象アプリケーションごとに登録されたテーブルである。
[0116] 起動判定部 104は、イベントの通知先であるアプリケーションプログラムに対応する 関数の引数 Xに、当該イベントのイベント識別子を入力しこの関数を実行する。
[0117] これにより、関数の Return値として判定対象アプリケーションの起動が不要となる 条件を得ることが出来る。また、この関数内で状態取得部 106へ動作状態の取得要 求を出すことにより、起動判定部 104は、判定に必要となる 1以上のアプリケーション プログラムの動作状態を取得することができ、判定対象アプリケーションを起動させる か否かを判定することができる。
[0118] 以下、起動判定条件として、図 6に示す関数を用いた具体例を示す。
[0119] 携帯端末 10において、ユーザが通話中であり電話のアプリケーションプログラム( 以下、「電話アプリケーション」という。)が起動中である時に、ユーザが通話終了のボ タンを押下することにより、携帯端末 10から通話を終了した場合を想定する。
[0120] この場合、携帯端末 10からの通話終了のイベントが電話アプリケーションに通知さ れ、電話アプリケーションが終了する。
[0121] このような状態において、もう一度ユーザが通話終了のボタンを押下すると、ミドル ウェア 102から起動判定部 104に通話終了のイベントが通知される。
[0122] 起動判定部 104は、条件記憶部 105に記憶されている通話終了のイベントの通知 先である電話アプリケーションプログラム対応する関数" Fl—tel (x) "の引数 Xに通話 終了のイベント識別子を入力し、この関数を実行する。
[0123] 具体的には、通話終了のイベント識別子を引数 Xとする関数" Fl— tel(x) "は、起 動不要条件として"電話アプリケーションがアイドル状態、またはトーン信号発生中" を示す情報を返す。
[0124] また、この関数内で状態取得部 106への動作状態の取得要求を行い、起動判定に 必要な、アプリケーションの動作状態を取得し判定を行なう。
[0125] 本例の場合、最初の通話終了のイベントにより、電話アプリケーションは動作を終了 しており、起動判定部 104は、状態取得部 106から動作状態として、電話アプリケー シヨンはメモリにロードされ初期化処理が終了しているだけのアイドル状態である旨の 情報を取得する。
[0126] これにより、起動判定部 104は、電話アプリケーションの起動は不要であると判定す
る。また、制御部 107は、この判定結果を受け、電話アプリケーションを起動するため の制御を行うことなぐイベント格納部 103に格納されて 、る通話終了のイベントを破 棄する。
[0127] また、関数を用いた起動判定の別の例として、相手端末力も通話を終了された後に 、ユーザが携帯端末 10の通話終了のボタンを押下した場合ついて以下に説明する
[0128] まず、相手端末力 通話が終了されたために発生した通話終了のイベントが携帯 端末 10の電話アプリケーションに通知され、電話アプリケーションプログラムが終了 する。また、スピーカーからトーン信号が発生している状態となる。
[0129] この状態で、ユーザが通話終了のボタンを押下すると、ミドルウェア 102から起動判 定部 104に通話終了のイベントが通知される。
[0130] 起動判定部 104は、条件記憶部 105に記憶されている通話終了のイベントの通知 先である電話アプリケーションプログラム対応する関数" Fl—tel (x) "の引数 Xに通話 終了のイベント識別子を入力し、この関数を実行する。
[0131] これにより、起動判定部 104は、起動不要条件として"電話アプリケーションがアイド ル状態、またはトーン信号発生中"を示す情報得る。
[0132] また、この関数内で状態取得部 106への動作状態の取得要求を行い、起動判定に 必要となるアプリケーションプログラムの動作状態を取得する。
[0133] 本例の場合、起動判定部 104は、状態取得部 106から、電話アプリケーションが終 了済みかつトーン信号を発生中という動作状態を取得する。
[0134] これにより、起動判定部 104は、電話アプリケーションの起動は不要であると判定す る。また、制御部 107は、この判定結果を受け、電話アプリケーションを起動するため の制御を行うことなぐイベント格納部 103に格納されて 、る通話終了のイベントを破 棄する。
[0135] このように、起動判定条件が関数で表される場合であっても、本実施の形態のシス テム管理装置 101は、発生するイベントごとに、当該イベントの通知先であるアプリケ ーシヨンプログラムを起動させる力否かを適切に判定することができる。つまり、無駄 にアプリケーションプログラムが起動することを防ぐことができる。
[0136] また、図 5についての説明と同様に、携帯端末 10にアプリケーションプログラムが追 加された場合、当該アプリケーションプログラムにより、条件記憶部 105に新たに関数 が追カ卩される。
[0137] 図 7は、実施の形態 1における更新後の起動判定条件の別の一例を示す図である
[0138] 図 7は、携帯端末 10に音楽アプリケーションが追加された場合の、起動判定条件を 示している。具体的には、図 6に示す起動判定条件に、アプリケーション識別子"音 楽"が追加され、さらに"音楽"に対応する起動不要条件として、関数" Fl— au (x) " が追カ卩されている。
[0139] これにより、ミドルウェア 102から、音楽アプリケーションに対するイベント、例えば音 楽再生のイベントが発生した場合、起動判定部 104は、当該イベントに含まれるアブ リケーシヨン識別子力も関数" Fl_au(x) "を特定することができる。
[0140] さら〖こ、 "Fl—au (x) "の引数 Xに"音楽再生"を示すイベント識別子を入力し実行 することで、音楽アプリケーションの起動が不要である条件を導くことができる。
[0141] また、本実施の形態においては、図 3および図 5に示すように、起動判定条件として 判定対象アプリケーションの起動が不要となる条件 (起動不要条件)を用いる形態に ついて説明した。
[0142] し力しながら、システム管理装置 101において起動判定する際に、起動を許可する 条件 (起動許可条件)を起動判定条件として用いてもょ 、。
[0143] 例えば、カメラアプリケーションに関連する個別条件テーブル" Tbll—ca" (図 3参 照)において、動画撮影のイベントに対応して、起動不要条件ではなぐ起動許可条 件として TVアプリケーション以外の、携帯端末 10が有する全てのアプリケーションプ ログラムを示す情報を記録しておく。
[0144] これにより、動作中のアプリケーションプログラムが TVアプリケーション以外である 場合には、起動判定部 104は、カメラアプリケーションを起動させると判定することが できる。
[0145] つまり、 TVアプリケーションが動作中である場合には、起動判定部 104は、カメラァ プリケーシヨンを起動させないと判定することができる。また、この結果を受けて、制御
部 107は、イベント格納部 103に格納されている動画撮影のイベントを破棄すること ができる。
[0146] つまり、図 3に示す起動不要条件が記録されている個別条件テーブルを用いた起 動判定と同じ結果を得ることができる。
[0147] また、起動判定条件として、このような起動許可条件を返す関数を用いた場合であ つても同様に、起動不要条件を返す関数を用いた場合と同じ判定結果を得ることが できる。
[0148] さらに、起動判定部 104が、携帯端末 10において発生するイベントごとに起動判定 できるのであれば、起動判定条件の形式はテーブルや関数に限られない。また、 1つ のイベント識別子に複数の起動必要条件または起動許可条件が対応していてもよい
[0149] また、起動判定の結果が常にアプリケーションプログラムを起動させるとなるイベント も存在する。
[0150] 例えば、携帯端末 10の電源 ONおよび OFFのイベントが発生した場合、電源 ON および OFFは必ず実行する必要がある。そのため、起動判定部 104は、常に電源を ONまたは OFFにするアプリケーションプログラムを起動させる。
[0151] また、例えば携帯端末 10の発信履歴または電話帳等の情報を参照するためのィ ベントが発生した場合、起動判定部 104は、常にこれら情報を参照するためのアプリ ケーシヨンプログラムを起動させる。
[0152] これら情報を参照するためのアプリケーションプログラムは、単に情報表示などを行 うだけである。そのため、他のアプリケーションプログラムの処理と干渉することがない 。そのため、このような情報を参照するためのイベントが発生した場合、起動判定部 1 04は、常に当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動させると判定し 、当該イベントは当該アプリケーションプログラムに処理される。
[0153] このように、アプリケーションプログラムが必ず処理する必要のあるイベント、または、 アプリケーションプログラムが処理したとしても他のアプリケーションプログラムに全く 影響のないイベントについては、起動判定部 104は、常に当該イベントの通知先のァ プリケーシヨンプログラムを起動させると判定する。
[0154] つまり、このようなイベントに対応する起動不要条件は空欄となる。または、このよう なイベントに対応する起動許可条件は、携帯端末 10が有する全てのアプリケーショ ンプログラムを示す情報となる。
[0155] また、本実施の形態において、起動判定部 104は、 1以上のアプリケーションプログ ラムの動作状態を状態取得部 106から取得し、起動判定に用いるとした。
[0156] し力しながら、起動判定部 104は、アプリケーションプログラムの動作状態以外の携 帯端末 10の状態を用いて起動判定を行ってもょ 、。
[0157] 例えば、携帯端末 10がいわゆる折り畳み式またはいわゆるスライド式の携帯端末 である場合など、形状の変化が可能な携帯電話である場合を想定する。
[0158] この場合、状態取得部 106が、携帯端末 10がどのような形状にあるかを示す情報 を取得し、起動判定部 104がこの情報を起動判定に用いてもょ 、。
[0159] このような、アプリケーションプログラムの動作状態以外の、携帯端末 10の状態を示 す情報としては以下のようなものがある。
[0160] 携帯端末 10に、 SDカード等の外部記憶媒体が挿入されている力否かを示す情報 、携帯端末 10に挿入されている SDカード等の外部記憶媒体の空き容量を示す情報 、携帯端末 10のバッテリーの充電量がどのくらいであるのかを示す情報、携帯端末 1 0が充電中である力否かを示す情報、携帯端末 10に充電のためのアダプタが接続さ れている力否かを示す情報、携帯端末 10が通話可能圏内にいる力否かを示す情報 、携帯端末 10が、いわゆるマナーモードまたはドライブモード等に設定されているか 否かを示す情報、および、携帯端末 10に、電話の発信を禁止するダイヤルロックが 設定されて ヽるカゝ否かを示す情報等である。
[0161] 例えば、ミドルウェア 102から、外部記憶媒体に記憶されたデータのみを処理する アプリケーションプログラムに対するイベントが発生した場合を想定する。
[0162] この場合、起動判定部 104が状態取得部 106から外部記憶媒体が携帯端末 10に 挿入されて 、な 、ことを取得することで、当該アプリケーションプログラムを起動させ ないと判定し、当該イベントを破棄することができる。
[0163] また、例えば、携帯端末 10がドライブモードに設定されているときに、携帯端末 10 に電話の着信があった場合を想定する。
[0164] この場合、起動判定部 104は、携帯端末 10がドライブモードに設定されていること を状態取得部 106から取得することで、電話アプリケーションを起動させな 、と判定し 、当該イベントを破棄することができる。
[0165] また、例えば、携帯端末 10がダイヤルロック中である場合、ユーザが携帯端末 10 のダイヤルボタンを押下した場合を想定する。
[0166] この場合、起動判定部 104は、携帯端末 10がダイヤルロック中であることを状態取 得部 106から取得することで、電話アプリケーションを起動させないと判定し、当該ィ ベントを破棄することができる。
[0167] このように、システム管理装置 101は、アプリケーションプログラムの動作状態以外 の、携帯端末 10の状態を取得し、イベントごとに、当該イベントの通知先であるアプリ ケーシヨンプログラムを起動させる力否かを適切に判定することができる。つまり、ァプ リケーシヨンプログラムを無駄に起動させることなぐ当該イベントを即座に破棄するこ とがでさる。
[0168] また、本実施の形態において、起動判定部 104は、アプリケーションプログラム毎の 動作状態を起動判定に用いて 、る。
[0169] しかしながら、起動判定部 104は、動作中のアプリケーションプログラムがどのィべ ントにより起動しているかを調べ、イベント毎のアプリケーションプログラムの動作状態 を判定条件に用いてもよい。
[0170] 例えば、動画撮影のイベントが発生した際に、ユーザが TVを視聴するためのィべ ントにより起動したアプリケーションプログラムが動作中である場合、起動判定部 104 は、動画撮影のイベント対応するカメラアプリケーションの起動は不要であると判定で きる。
[0171] また、イベント発生時におけるアプリケーションプログラムの動作状態の直前の状態 を起動判定の判定材料に加えてもょ ヽ。
[0172] また、ミドルウェア 102から送信されるイベントには、アプリケーションプログラムによ る当該イベントの処理で用 、られるデータであるイベント情報が含まれるとした(図 2 参照)。
[0173] し力しながら、イベント識別子のみでアプリケーションプログラムでの処理が一意に
確定する場合などには、イベント情報が含まれなくてもよい。
[0174] また、ミドルウェア 102から送信されるイベントに、図 2に示す各情報に加えて送信 元のアプリケーションプログラムを示す情報等の他の情報が含まれて 、てもよ!/、。
[0175] また、システム管理装置 101が、複数のアプリケーションプログラムに対応してィべ ント格納部 103を複数個備える構成であってもよい。
[0176] この場合、どのイベント格納部 103にイベントが格納されたかにより、当該イベントが どのアプリケーションプログラムに向けたものであるかが判別可能である。そのため、 イベントにアプリケーション識別子が含まれて 、なくてもよ 、。
[0177] また、イベント格納部 103は、受け取ったイベントをそのまま保持してもよいし、必要 な情報を抽出して管理保持してもよい。例えば、ミドルウェア 102から受け取ったィべ ントからアプリケーション識別子、イベント識別子、イベント情報を抽出し、これらをそ れぞれ対応付けて別々に格納してもよい。
[0178] また、イベント格納部 103は、システム管理装置 101が備えていなくてもよい。例え ば、ミドルウェア 102から送信されたイベントが携帯端末 10に備えられた所定の記憶 装置に格納される場合、システム管理装置 101は必要に応じて、当該記憶装置から イベント識別子等の情報の読み出し、および、当該記憶装置からのイベントの削除等 を行えばよい。
[0179] また、状態取得部 106は、起動判定部 104からの要求を受けてから、アプリケーショ ンプログラムの動作状態を収集するとした。
[0180] し力しながら、状態取得部 106は、起動判定部 104からの要求の有無に関わらず、 アプリケーションプログラムの動作状態が変化するとその変化の情報を受け取り保持 してちよい。
[0181] この場合、受け取った情報により、保持している動作状態を示す情報を更新するこ とで、状態取得部 106は常に最新の動作状態を示す情報を保持しておくことができ る。また、起動判定部 104からの要求に応じて、その最新の動作状態を示す情報を 送信することができる。
[0182] (実施の形態 2)
実施の形態 1では、ミドルウェア 102からイベントが発生した場合、そのイベントの発
生をミドルウェア 102が起動判定部 104に通知するとした。また、起動判定部 104は この通知を受けることを契機として起動判定を行うとした。
[0183] し力しながら、ミドルウェア 102がイベントの発生を起動判定部 104に通知しなくても よい。
[0184] システム管理装置 101が、ミドルウェア 102からのイベントの発生を何らかの手段に より検出できれば、起動判定部 104はイベントの発生を知ることができ、起動判定を 行うことができる。
[0185] そこで、本発明の実施の形態 2として、システム管理装置 101がミドルウェア 102か らのイベントの発生を検出する手段を備える場合のシステム管理装置 101の構成お よび動作にっ 、て説明する。
[0186] 図 8は、本発明の実施の形態 2における携帯端末 20の主要な機能構成を示す機 能ブロック図である。
[0187] なお、図 8において、実施の形態 1における携帯端末 20の各構成部と同様の構成 部については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
[0188] 実施の形態 2における携帯端末 20は、システム管理装置 201を備えている。システ ム管理装置 201は、実施の形態 1のシステム管理装置 101と同じぐ携帯端末 20内 の 1つ以上のアプリケーションプログラムの動作を管理'制御を行う装置である。
[0189] しかし、実施の形態 2におけるシステム管理装置 201は、実施の形態 1におけるシ ステム管理装置 101にな 、特徴として監視部 202を備えて 、る。
[0190] 監視部 202は、イベント格納部 203を監視し、イベントがイベント格納部 203に格納 されたことを検出する処理部である。
[0191] なお、ミドルウェア 102から送信されるイベントのデータ構成は、実施の形態 1にお けるイベントと同じであり(図 2参照)、イベント識別子およびアプリケーション識別子等 を含んでいる。
[0192] また、イベント格納部 203と起動判定部 204と状態取得部 206とは、監視部 202と の情報のやり取りがあるという点で実施の形態 1におけるイベント格納部 103と起動 判定部 104と状態取得部 106のそれぞれとは異なるが、基本的な機能は同じである
[0193] このように構成された実施の形態 2のシステム管理装置 201の動作を、図 9を用い て説明する。
[0194] 図 9は、実施の形態 2のシステム管理装置 201における起動判定の動作を示すフロ 一チャートである。
[0195] 監視部 202が、イベント格納部 203へのイベントの格納を監視して 、る状況下(S2 0)において、ミドルウェア 102から送信されたイベントがイベント格納部 203に格納さ れる。
[0196] 監視部 202は、イベントがイベント格納部 203に格納されたことを検出すると(S20 で Yes)、イベント格納部 203から当該イベントに含まれているアプリケーション識別 子およびイベント識別子を取得し、起動判定部 204に通知する(S21)。
[0197] なお、監視部 202が監視する対象のイベントは、起動されて!ヽな ヽアプリケーション プログラムに対するイベントのみとする。また、監視部 202には、アプリケーションプロ グラムの状態 (起動中または終了済みなど)が状態取得部 206から通知される。
[0198] 起動判定部 204は、起動判定条件を取得する(S22)。具体的には、監視部 202か ら通知されたアプリケーション識別子およびイベント識別子に基づいて、条件記憶部 105から当該アプリケーション識別子および当該イベント識別子に対応する起動不 要条件を取得する。
[0199] 起動判定部 204はさらに、状態取得部 206から、 1以上のアプリケーションプロダラ ムのその時点での動作状態を取得する(S23)。
[0200] 具体的には、状態取得部 206は起動判定部 204からアプリケーションプログラムの 動作状態の取得要求を受けると、各アプリケーションプログラムに動作状態の取得要 求を通知する。
[0201] 状態取得部 206は、各アプリケーションプログラム力 それぞれの動作状態を取得 すると、取得した各アプリケーションプログラムの動作状態を起動判定部 204に通知 する。
[0202] 起動判定部 204は、通知された動作状態が、取得した起動判定条件に該当するか 否かに応じて当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか 否かを判定する(S 24)。
[0203] 例えば、当該イベントが動画撮影のイベントであり、当該イベントが発生した際に T
Vアプリケーションが動作中である場合を想定する。
[0204] この場合、起動判定部 204は、動画撮影のイベントに対応する起動不要条件が" T
V"であることから(図 3参照)、動画撮影のイベントの通知先のカメラアプリケーション を起動させな 、と判定する(S24で起動不要)。
[0205] 制御部 107は、この判定結果を受け、カメラアプリケーションを起動させることなぐ イベント格納部 203に格納されている動画撮影のイベントを破棄する(S26)。
[0206] なお、動画撮影のイベントが発生し、その際に TVアプリケーションが動作中ではな い場合は、起動不要条件に該当しないため、起動判定部 204はカメラアプリケーショ ンを起動させると判定する(S24で起動)。
[0207] 制御部 107は、この判定結果を受け、カメラアプリケーションを起動する(S25)。力 メラアプリケーションは起動すると動画撮影のイベントをイベント格納部 203から取得 し処理する。
[0208] また、このように起動判定部 204がアプリケーションプログラムを起動すると判定し、 アプリケーションプログラムが起動された場合、監視部 202は、当該アプリケーション プログラムに対応するイベント識別子を起動判定部 204に通知することをー且中止 する。
[0209] これは、当該アプリケーションプログラムはすでに起動されているため、起動判定部
204が起動判定を行う必要がないからである。
[0210] その後、状態取得部 206は、当該アプリケーションプログラムが終了すると、監視部
202に対して当該アプリケーションプログラムが終了した旨を通知する。
[0211] 監視部 202は、状態取得部 206から当該アプリケーションプログラムが終了したこと を通知されると、当該アプリケーションプログラムに対応するイベント識別子を起動判 定部 204に通知することを再開する。
[0212] このように、実施の形態 2のシステム管理装置 201によれば、情報処理システムに お 、てイベントが発生した際、そのイベントの通知先であるアプリケーションプロダラ ムを起動させる前に、起動させる力否かを判定することができる。
[0213] これにより、アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなぐ当該イベントを
即座に破棄することができる。
[0214] つまり、実施の形態 2のシステム管理装置 201も、実施の形態 1のシステム管理装 置 101と同じぐ情報処理システムにおいて効率よくアプリケーションプログラムを動 作させることができ、これにより、情報処理システムの処理負荷を低減することができ る。また、情報処理システムにイベントを格納するメモリ等を効率よく使用させることが できる。
[0215] さらに、実施の形態 2のシステム管理装置 201は監視部 202を備えている。監視部 202は、イベント格納部 203を監視することで、ミドルウェア 102からのイベント発生を 検出することができる。
[0216] これにより、情報処理システムにおいて、ミドルウェア 102からシステム管理装置 20 1へのイベント発生を通知する処理(例えば、ミドルゥヱァ 102でのイベント通知の生 成処理やイベント通知の送信処理、システム管理装置 201でのイベント通知の受信 処理など)を削減することができ、処理時間を短縮することができる。
[0217] なお、実施の形態 2のシステム管理装置 201は、図 8に示すように、イベント格納部 203はシステム管理装置 201に含まれていない。しかし、イベント格納部 203はシス テム管理装置 201に含まれて 、てもよ 、。
[0218] つまり、イベント格納部 203の配置位置は、監視部 202等の各構成部が、必要に応 じてイベント格納部 203と情報のやり取りを行えるのであれば限定されるものではな い。
[0219] また、イベント格納部 203は、受け取ったイベントをそのまま保持してもよいし、必要 な情報を抽出して管理保持してもよ ヽ。
[0220] また、携帯端末 20が有する複数のアプリケーションプログラムに対応して複数のィ ベント格納部 203を設け、監視部 202が、非常駐アプリケーションプログラムに対応 するイベント格納部 203を監視すると 、う構成にしてもよ!、。
[0221] ここで、非常駐アプリケーションプログラムとは、ユーザ操作によるメニューからの起 動要求などにより、必要に応じて起動するアプリケーションプログラムのことである。ま た、携帯端末 20の電源 ONの間、常に起動中状態であるアプリケーションプログラム を常駐アプリケーションプログラムと 、う。
[0222] また、状態取得部 206は、起動判定部 204からの要求の有無に関わらず、アプリケ ーシヨンプログラムの動作状態が変化するとその変化の情報を受け取り保持してもよ い。また、受け取った情報により、保持している動作状態を示す情報を更新してもよ い。
[0223] これにより、状態取得部 206は、常に最新の動作状態を示す情報を保持しておくこ とができる。また、起動判定部 204からの要求に応じて、その最新の動作状態を示す 情報を送信することができる。
[0224] また、実施の形態 1のシステム管理装置 101および実施の形態 2のシステム管理装 置 201は、ともに、携帯端末に備えられ、携帯端末を管理対象としている。
[0225] し力しながら、本発明のシステム管理装置の管理対象となる情報処理システムは携 帯端末に限られることはない。
[0226] つまり、アプリケーションプログラムの実行環境を有する、ハードウェアまたはソフトゥ エアで構成される情報処理システムであれば、本発明のシステム管理装置は、効率 よくアプリケーションプログラムを動作させることができる。
[0227] また、実施の形態 1のシステム管理装置 101および実施の形態 2のシステム管理装 置 201における各構成部の動作は、中央演算装置 (CPU)、記憶装置、および情報 の入出力を行うインターフェース等を有するコンピュータにより実現することができる。
[0228] 例えば、 CPUがインターフェースを介してイベント格納部 103からアプリケーション 識別子とイベント識別子を読み出す。また、その時点での 1以上のアプリケーションプ ログラムの動作状態を特定する。
[0229] 更に、特定した動作状態と、条件記憶部 105から読み出した当該イベント識別子に 対応する起動判定条件と比較対照し、当該アプリケーション識別子に対応するアプリ ケーシヨンプログラムの起動判定を行う。
[0230] また、判定結果に応じ、当該アプリケーションプログラムを起動する。または、当該ァ プリケーシヨンプログラムを起動することなく当該イベントを破棄する。
[0231] このようなコンピュータの動作によっても、本発明のシステム管理装置の動作は実現 され、また、本発明のシステム管理方法が実行される。
[0232] また、本発明のシステム管理装置を構成する各機能ブロックは典型的には集積回
路である LSIとして実現されてもよい。また、これら機能ブロックは個別に 1チップィ匕さ れても良 、し、一部又は全てを含むように 1チップ化されても良 、。
[0233] 図 10は、実施の形態 1のシステム管理装置 101における集積回路化の一例を示す 図である。
[0234] 図 10に示す LSI300は集積回路化の一例を示し、 LSI300に含まれる機能ブロッ クの範囲は集積回路化する構成部の範囲の例である。
[0235] なお、ここでは、 LSIと記載している力 集積度の違いにより、 IC、システム LSI、ス 一パー LSI、ウノレ卜ラ LSIと呼称されることもある。
[0236] さらに、集積回路の手法は LSIに限るものではなぐ専用回路又は汎用プロセッサ で実現しても良い。 LSI製造後に、プログラムすることが可能な FPGA (Field Progr ammable Gate Array)や、 LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリ コンフィギユラブル ·プロセッサを利用しても良 、。
[0237] また、半導体技術の進歩又は派生する別技術により LSIに置き換わる集積回路化 の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積ィ匕を行っても良 い。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
[0238] なお、図 8に示す実施の形態 2のシステム管理装置 201における各機能ブロックも 同様に、個別に 1チップィ匕されても良いし、一部又は全てを含むように 1チップ化され ても良い。
産業上の利用可能性
[0239] 本発明のシステム管理装置は、情報処理システムが有する複数のアプリケーション プログラムの起動を適切に制御し、効率的にアプリケーションプログラムを動作させる ができる。その結果、消費電力が少なくなるという効果もある。そのため、携帯電話や Personal Digital Assistance (PDA)等の情報処理システムのシステム管理装置 として有用である。