JPWO2007119550A1 - システム管理装置 - Google Patents

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Abstract

情報処理システムに含まれる、アプリケーションプログラムに対するイベントを格納するイベント格納部(103)からイベントを識別するイベント識別子を取得する起動判定部(104)と、情報処理システムの状態を取得する状態取得部(106)と、アプリケーションプログラムを適応的に起動する制御部(107)とを備え、起動判定部(104)は、状態取得部(106)により取得された情報処理システムの状態が、イベント識別子に対応する起動判定条件に該当するか否かに応じ、アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定し、制御部(107)は、起動判定部(104)によりアプリケーションプログラムを起動させないと判定された場合、アプリケーションプログラムを起動することなくイベント格納部(103)に格納されたイベントを破棄するシステム管理装置(101)。

Description

本発明は、情報処理システムの動作を管理するシステム管理装置に関する。
従来、携帯端末等の情報処理システムは複数のアプリケーションプログラムを実行可能であり、それぞれのアプリケーションプログラムの動作状態を記憶するアプリケーション状態記憶部を備えている。
このような携帯端末は、ユーザのボタン操作等に基づいて発生したイベントに対応するアプリケーションプログラムを特定し、予め設定されている、複数のアプリケーションプログラム間の競合条件に基づいて、受信したイベントに対応するアプリケーションプログラムを起動するか否か決定することができる。
また、アプリケーションプログラムを起動することを決定した場合、当該アプリケーションプログラム以外のアプリケーションプログラムの動作状態をアプリケーション状態記憶部から読み出し、動作中のアプリケーションプログラムを停止させ、当該アプリケーションプログラムを起動する。
このように、メモリ容量が限られている環境において複数のアプリケーションプログラムの起動制御が行われており、このような制御に関する技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−284906号公報
ここで、上記従来の技術では、イベントが発生した際の各アプリケーションプログラムの状態と各アプリケーションプログラムの競合条件に基づいてアプリケーションプログラムの起動判定が行われる。
また、起動すると決定されたアプリケーションプログラムが起動した後にイベント通知を受け、イベントの内容を判断して処理を行うことになる。
つまり、携帯端末等の情報処理システムにおいて、アプリケーションプログラムが起動する必要がなかったと事後的に判断されるイベントが発生した場合でも当該アプリケーションプログラムは起動することになる。
具体的には、当該アプリケーションプログラムは、起動した後に当該イベントの内容を判断し、そのイベントに対応する処理を行うことなしに停止する。
これにより、本来的には消費する必要がなかったメモリ等のリソースおよび電力等が無駄に消費されることになる。
このように、上記従来の技術によれば、情報処理システムにおいて複数存在するアプリケーションプログラムを互いに競合しないように制御することは可能である。
しかし、本来的には起動する必要がないアプリケーションプログラムが起動してしまうといった問題を解決することはできない。
本発明は、上記従来の課題を考慮し、情報処理システムにおいて効率よくアプリケーションプログラムを動作させるシステム管理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のシステム管理装置は、アプリケーションプログラムを実行可能な情報処理システムを管理するシステム管理装置であって、前記情報処理システムに含まれる、前記アプリケーションプログラムに対するイベントを格納する格納手段から、前記イベントを識別するイベント識別子を取得するイベント取得手段と、前記情報処理システムの状態を取得する状態取得手段と、前記アプリケーションプログラムを適応的に起動する制御手段と、取得された前記情報処理システムの状態が、取得された前記イベント識別子に対応する起動判定条件に該当するか否かに応じ、前記アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する判定手段とを備え、前記制御手段は、前記判定手段により前記アプリケーションプログラムを起動させないと判定された場合、前記アプリケーションプログラムを起動することなく前記格納手段に格納された前記イベントを破棄する。
これにより、情報処理システムにおいてイベントが発生した際に、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムが起動する前に、当該アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定することができる。
つまり、アプリケーションプログラムが起動する必要のないイベントが発生した場合に、当該アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなく、当該イベントを破棄することができる。
また、本発明のシステム管理装置はさらに、前記イベント格納手段に、前記イベントが格納されたことを検出する監視手段を備え、前記判定手段は、前記イベント格納手段にイベントが格納されたことを前記監視手段から通知されると、前記アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定するとしてもよい。
これにより、情報処理システムにおいて、ミドルウェアからシステム管理装置へのイベント発生を通知する処理を削減することができ、処理時間を短縮することができる。
さらに、本発明は、本発明のシステム管理装置の特徴的な構成部を含む集積回路として実現することもできる。
また、本発明は、本発明のシステム管理装置におけるこれら特徴的な構成部の動作をステップとする方法として実現すること、および、それらのステップを含むプログラムとして実現することもできる。
さらに、そのプログラムが格納された、CD−ROM等の記録媒体として実現したり、集積回路として実現することもできる。プログラムは、通信ネットワーク等の伝送媒体を介して流通させることもできる。
本発明のシステム管理装置によれば、情報処理システムの状態に応じて、発生したイベントごとに、そのイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否か、つまり、起動が不要であるか否かを判定することができる。
また、発生したイベントについて、アプリケーションプログラムの起動が不要であると判定された場合には、当該アプリケーションプログラムを起動することなくイベントを破棄することができる。これにより、システム内の負荷を低減することができ、効率よくアプリケーションプログラムを動作させることができる。
図1は、実施の形態1における携帯端末の主要な機能構成を示す機能ブロック図である。 図2は、実施の形態1におけるイベントのデータ構成の一例である。 図3は、実施の形態1における起動判定条件の一例を示す図である。 図4は、実施の形態1のシステム管理装置における起動判定の動作を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態1における更新後の起動判定条件の一例を示す図である。 図6は、実施の形態1における起動判定条件の別の一例を示す図である。 図7は、実施の形態1における更新後の起動判定条件の別の一例を示す図である。 図8は、実施の形態2における携帯端末の主要な機能構成を示す機能ブロック図である。 図9は、実施の形態2のシステム管理装置における起動判定の動作を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態1のシステム管理装置における集積回路化の一例を示す図である。
符号の説明
10、20 携帯端末
101、201 システム管理装置
102 ミドルウェア
103、203 イベント格納部
104、204 起動判定部
105 条件記憶部
106、206 状態取得部
107 制御部
108 アプリケーションプログラム
202 監視部
300 LSI
以下、本発明の実施の形態のシステム管理装置ついて、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、図1〜図3を用いて、本発明の実施の形態1のシステム管理装置101を備える携帯端末10の構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における携帯端末10の主要な機能構成を示す機能ブロック図である。
図1に示す携帯端末10は、本発明のシステム管理装置の管理対象である情報処理システムの一例であり、複数のアプリケーションソフトを有する携帯端末である。
図1に示すように、実施の形態1における携帯端末10は、システム管理装置101とミドルウェア102と、アプリケーションプログラム108とを備える。
なお、携帯端末10は、アプリケーションプログラム108を実行する実行環境、他の装置と通信する機能、静止画および動画を撮影するカメラ、テレビ番組を受信するためのチューナ等の、他のソフトウェアおよびハードウェアを備えている。しかし、本発明の特徴を明確にするためにこれらの図示および説明は省略し、本発明の特徴的な機能構成について図示し説明する。
また、携帯端末10は1以上のアプリケーションプログラムを有しているが、その代表としてアプリケーションプログラム108を図示している。以下で「アプリケーションプログラム」という場合、携帯端末10が有する1以上のアプリケーションプログラムのうちのいずれかを指すものとする。
システム管理装置101は、携帯端末10が有する1以上のアプリケーションプログラムの動作を管理・制御を行う装置である。
具体的には、システム管理装置101は、ミドルウェア102からアプリケーションプログラムに対するイベント通知が発生すると、ミドルウェア102からイベントを受け取る。また、受け取ったイベントに対するアプリケーションプログラムを判断してアプリケーションプログラムの起動を制御する。さらに、起動したアプリケーションプログラムへ必要なイベントを通知するなどの処理を行う。
システム管理装置101は、このような処理を行うための構成として、イベント格納部103、起動判定部104、条件記憶部105、状態取得部106、および制御部107を備える。
イベント格納部103は、ミドルウェア102から送信される、アプリケーションプログラムに対するイベントを一時的に格納する記憶装置である。
なお、本実施の形態におけるイベントには、図2に示すように、イベント識別子、アプリケーション識別子およびイベント情報が含まれている。
イベント識別子はイベントを識別するための情報であり、アプリケーション識別子は、当該イベントの通知先、言い換えると当該イベントを処理すべきアプリケーションプログラムを識別するための情報である。
また、イベント情報は、アプリケーション識別子に示されるアプリケーションプログラムがイベントを処理する際に用いるデータである。
例えば、携帯端末10において、動画撮影を開始するためのボタンがユーザに押下された場合、カメラの制御等を行うアプリケーションプログラム(以下、「カメラアプリケーション」という。)を示すアプリケーション識別子と、“動画撮影”を示すイベント識別子と、ユーザに押下されたボタンを示す情報を有するイベント情報とが含まれるイベントがミドルウェア102からシステム管理装置101に送信される。
起動判定部104は、アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する処理部である。
具体的には、ミドルウェア102からのイベント発生の通知を受けると、状態取得部106に取得された携帯端末10の状態が、イベント格納部103から取得したイベント識別子に対応する起動判定条件に該当するか否かに応じて、当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する。
なお、起動判定部104は、本発明のシステム管理装置におけるイベント取得手段の一例である。
条件記憶部105は、複数種のイベント識別子それぞれに対応する起動判定条件を記憶する記憶装置である。起動判定条件とは、アプリケーションプログラムを起動させるか否かの条件となる携帯端末10の状態を示す情報である。
本実施の形態においては、上記携帯端末10の状態を示す情報は、所定のアプリケーションプログラムの動作状態を示す情報である。起動判定条件の詳細については、図3等を用いて後述する。
また、条件記憶部105は、アプリケーションプログラムが携帯端末10に追加されると、当該アプリケーションプログラムからの要求に従い、そのアプリケーションプログラムについての起動判定条件を記憶する。つまり、条件記憶部105は、起動判定条件を更新することができる。更新の具体例は、図5を用いて後述する。
状態取得部106は、携帯端末10の状態を取得する処理部である。本実施の形態においては、状態取得部106は、携帯端末10の状態として各アプリケーションプログラムの動作状態を取得する。
具体的には、起動判定部104からアプリケーションプログラムの動作状態の取得要求を受けると、各アプリケーションプログラムに動作状態の取得要求を通知する。
さらに、この取得要求への応答として各アプリケーションプログラムから送信されるそれぞれの動作状態を取得し起動判定部104にこれら動作状態を通知する。
起動判定部104は、状態取得部106から取得した各アプリケーションプログラムの動作状態と、イベント格納部103から取得したイベント識別子に対応する起動判定条件とに基づき、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定し、判定結果を制御部107に通知する処理部である。
制御部107は、起動判定部104からの判定結果に基づき、アプリケーションプログラムを適応的に起動する処理部である。
具体的には、制御部107は、起動判定部104からイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させないという判定結果が通知された場合、制御部107は、イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動することなく、イベント格納部103に格納されている当該イベントを破棄する。
また、制御部107は、起動判定部104からイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるという判定結果が通知された場合、当該アプリケーションプログラムを起動し、イベント識別子を当該アプリケーションプログラムに通知する。
制御部107から起動され、イベント識別子を通知されたアプリケーションプログラムは、このイベント識別子に基づきイベント格納部103からイベント情報を読み出し、当該イベント情報を用いた処理を行う。
図3は、実施の形態1における起動判定条件の一例を示す図である。
図3に示すように、本実施の形態における起動判定条件は、条件参照テーブルと、個別条件テーブルという2種類のテーブルで構成されている。
具体的には、条件参照テーブルは、アプリケーション識別子と参照先識別子とが対応付けられて記録されたテーブルである。
参照先識別子は、当該アプリケーション識別子により特定されるアプリケーションプログラムの起動判定の際に参照すべき個別条件テーブルを特定する識別子である。
個別条件テーブルは、イベント識別子と起動不要条件とが対応づけられて記録されたテーブルであり、アプリケーションプログラムごとに1つの個別条件テーブルが存在する。
起動不要条件は、当該個別条件テーブルに対応するアプリケーションプログラムの起動が不要となる条件である。
具体的には、起動不要条件に示されるアプリケーションプログラムの動作状態が“動作中”であれば、起動判定の対象であるアプリケーションプログラム(以下、「判定対象アプリケーション」という。)の起動は不要であるということを意味する。
起動判定部104は、条件参照テーブルから、イベントの通知先であるアプリケーションプログラムに対応する個別条件テーブルを特定する。また、特定した、個別条件テーブルから、イベント識別子に対応する起動不要条件を特定する。
さらに、特定した起動不要条件と、状態取得部106から受け取った各アプリケーションプログラムの動作状態とに基づき、起動要であるか起動不要であるかを判定する。
例えば、図3に示す起動判定条件では、動画撮影のイベントがミドルウェア102から送信された際、テレビ(TV)のアプリケーションプログラム(以下、「TVアプリケーション」という。)が動作中である場合には、動画撮影のイベントの通知先であるカメラアプリケーションの起動は不要であるという条件になっている。
なお、起動判定に際し、アプリケーションプログラム(上記例の場合TVアプリケーション)が“動作中”であるとは、当該アプリケーションプログラムが実際に何らかの処理実行中である場合および表示部等のインターフェースに何らかの情報を表示または出力している場合(このような状態を「アクティブ」という。)のみではない。
例えば、表示部において、当該アプリケーションプログラムによる画面表示がアクティブな他のアプリケーションプログラムに隠れており、所定の操作により即座に画面表示が可能な状態にある場合(このような状態を「インアクティブ」という。)も含む。
次に、図4〜図7を用いて本発明の実施の形態1のシステム管理装置101の動作を説明する。
図4は、実施の形態1のシステム管理装置101における起動判定の動作を示すフローチャートである。
まずミドルウェア102からイベントが送信されると、イベントはイベント格納部103に格納される。この際、起動判定部104がミドルウェア102からイベント発生の通知を受ける(S1)。
起動判定部104は、イベント発生の通知を受けると、イベント格納部103からアプリケーション識別子とイベント識別子とを取得する(S2)。
起動判定部104は、条件記憶部105から取得したアプリケーション識別子とイベント識別子とに対応する起動判定条件を取得する(S3)。
具体的には、起動判定部104は、条件参照テーブルを参照し、当該アプリケーション識別子に対応する個別条件テーブルを特定する。また、特定した個別条件テーブルから当該イベント識別子に対応する起動不要条件を取得する。
また、起動判定部104は、状態取得部106から1以上のアプリケーションプログラムの動作状態を取得する(S4)。
なお、このとき、アプリケーション識別子に対応するアプリケーションプログラム、つまり、判定対象アプリケーションの動作状態も取得される。さらに、すでに判定対象アプリケーションが起動済である場合、起動判定は不要であるため、起動判定に係る動作は終了する。また、判定対象アプリケーションは当該イベントをイベント格納部103から取得し処理する。
起動判定部104は、取得した起動判定条件と1以上のアプリケーションプログラムの動作状態に基づいて、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムの起動判定を行う(S5)。
具体的には、取得した起動不要条件に示されるアプリケーションプログラムがその時点で動作中であるかどうかに基づいて判定する。
起動不要条件に示されるアプリケーションプログラムが動作中でない場合、判定対象アプリケーションを起動させると判定し(S5で起動)、判定結果を制御部107に通知する。
一方、起動不要条件に該当するアプリケーションプログラムが動作中である場合、判定対象アプリケーションを起動させないと判定し(S5で起動不要)、判定結果を制御部107に通知する。
制御部107は、起動判定部104から“起動”の旨の通知を受けた場合、アプリケーション識別子に示されるアプリケーションプログラム、つまり、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させる(S6)。
また、制御部107は、起動判定部104から“起動不要”の旨の通知を受けた場合、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させることなく、イベント格納部103に格納されている当該イベントを破棄する(S7)。
以上説明したシステム管理装置101の起動判定に係る動作を、図3に示す起動判定条件を用いて具体的に説明する。
なお、ミドルウェア102から動画撮影のイベントが送信された場合を想定する。また、動画撮影のイベントは、通知先のアプリケーションプログラムはカメラアプリケーションである。つまり当該イベントは、カメラアプリケーションを示すアプリケーション識別子と、“動画撮影”を示すイベント識別子とを含んでいる。
ミドルウェア102から動画撮影のイベントが送信され、イベント格納部103に格納される。また、起動判定部104は、ミドルウェア102からイベント発生の通知を受け取る(S1)。
起動判定部104はイベント発生の通知を受け取ると、イベント格納部103から“カメラアプリケーションを示すアプリケーション識別子と動画撮影”を示すイベント識別子とを取得する(S2)。
起動判定部104はこれら識別子を取得すると、条件記憶部105からこれら識別子に対応する起動不要条件を取得する(S3)。
具体的には、条件参照テーブルから“カメラ”に対応する“tbl1_ca”が特定され、“tbl1_ca”の個別条件テーブルから、“動画撮影”に対応する起動不要条件である“TV”が取得される。
さらに、起動判定部104は、状態取得部106からその時点での1以上のアプリケーションプログラムの動作状態を取得する。本例の場合、起動判定部104はTVアプリケーションが現在動作中であることを取得する(S4)。
起動判定部104は、取得した動作状態が、起動不要条件である、テレビアプリケーションが動作中であることに該当するため、カメラアプリケーションを起動させないと判定する(S5で起動不要)。
制御部107は、この判定結果を受け取り、カメラアプリケーションを起動することなく、イベント格納部103に格納されている動画撮影のイベントを破棄する。
以上のように、本実施の形態のシステム管理装置101は、情報処理システムにおいてイベントが発生した際、そのイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する。
具体的には、何らかのアプリケーションに対して発生するイベントごとに、情報処理システムにおけるその時点での1以上のアプリケーションプログラムの動作状態に応じて、当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動するか否かを判定する。
ここで、従来の情報処理システムにおいては、イベントの単位で起動の要否が判定されていない。そのため、情報処理システムにおいてあるイベントが発生した場合、当該イベントに示される処理内容によっては、当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムが起動された後に起動が不要であったと判定される場合がある。
しかしながら、このような場合においても、本実施の形態のシステム管理装置101であれば、上述の起動判定を行うことで当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動させることがない。
つまり、アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなく、当該イベントを即座に破棄することができる。
このように本実施の形態のシステム管理装置101は、情報処理システムにおいて効率よくアプリケーションプログラムを動作させることができ、これにより、情報処理システムの処理負荷を低減することができる。また、情報処理システムにイベントを格納するメモリ等を効率よく使用させることができる。
また、情報処理システム内の負荷を低減させることで、情報処理システムの省電力性を向上させるという効果もある。
また、図3に示す条件参照テーブルおよび個別条件テーブルは、情報処理システムにアプリケーションプログラムが追加された場合、そのアプリケーションプログラムに対応する各テーブルが追加される。
図5は、実施の形態1における更新後の起動判定条件の一例を示す図である。
なお、携帯端末10にアプリケーションプログラムが追加される場合としては、例えば、ネットワークを介して携帯端末10に新規なアプリケーションプログラムをダウンロードすることで携帯端末10に当該アプリケーションプログラムがインストールされる場合がある。
また、アプリケーションプログラムが記憶されているSecure Digital(SD)カード等の外部記憶媒体が携帯端末10に挿入されることで携帯端末10にアプリケーションプログラムが追加される場合などもある。
また、図5は、オーディオデータを再生するアプリケーションプログラム(以下、「音楽アプリケーション」という)が携帯端末10に追加された場合の起動判定条件を示している。
携帯端末10に音楽アプリケーションが追加された場合、音楽アプリケーションがインストールされる際、または、音楽アプリケーションが最初に起動する際など、所定のタイミングにおいて、音楽アプリケーションの要求に従い、音楽アプリケーションについての起動判定条件が条件記憶部105に記録される。
具体的には、図5に示すように、条件参照テーブルに、アプリケーション識別子として“音楽”が追加され、“音楽”に対応する参照先識別子として“Tbl1_au”が追加される。
また、その参照先識別子に示される個別条件テーブル“Tbl1_au”が条件記憶部105に追加される。
なお、音楽アプリケーション以外の各アプリケーションプログラムに関連するそれぞれの個別条件テーブルにおいて、必要に応じ、起動不要条件として“音楽”が追加される。
図5に示す例によれば、携帯端末10においてユーザのボタン操作等により音楽アプリケーションに対する“音楽再生”のイベントが発生した場合、起動判定部104により起動不要条件である“TV”が取得される。
そのため、起動判定部104は、状態取得部106からTVアプリケーションが動作中である旨の情報を取得した場合、音楽アプリケーションの起動は不要であると判定する。また制御部107はこの判定結果を受け、音楽アプリケーションを起動することなくイベント格納部103に格納された当該イベントを破棄する。
このように、携帯端末10にアプリケーションプログラムが追加された場合であっても、システム管理装置101は、起動判定条件を更新するため、追加されたアプリケーションプログラムに対しても適切に起動判定をすることができる。
なお、アプリケーションプログラムが削除される場合に、例えば、削除されるアプリケーションプログラムが条件記憶部105に削除要求をすることにより、当該アプリケーションプログラムについての起動判定条件を条件記憶部105から削除してもよい。
また、例えば制御部107が、アプリケーションプログラムの削除を検出し、条件記憶部105から当該アプリケーションプログラムについての起動判定条件を削除してもよい。
ここで、システム管理装置101が起動判定をする際に用いる起動判定条件は、図3および図5に示す形式以外の形式であってもよい。
つまり、情報処理システムにおいて発生するイベントごとに、その時点でのアプリケーションプログラムの動作状態に応じて当該イベント通知先のアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定できるのであれば、他の形式であってもよい。
例えば、起動判定条件が、イベント識別子を引数として起動不要条件を導くことのできる関数の形式であってもよい。
図6は、実施の形態1における起動判定条件の別の一例を示す図である。
図6に示す判定条件テーブルは、イベント識別子を引数として起動不要条件を導く関数が判定対象アプリケーションごとに登録されたテーブルである。
起動判定部104は、イベントの通知先であるアプリケーションプログラムに対応する関数の引数xに、当該イベントのイベント識別子を入力しこの関数を実行する。
これにより、関数のReturn値として判定対象アプリケーションの起動が不要となる条件を得ることが出来る。また、この関数内で状態取得部106へ動作状態の取得要求を出すことにより、起動判定部104は、判定に必要となる1以上のアプリケーションプログラムの動作状態を取得することができ、判定対象アプリケーションを起動させるか否かを判定することができる。
以下、起動判定条件として、図6に示す関数を用いた具体例を示す。
携帯端末10において、ユーザが通話中であり電話のアプリケーションプログラム(以下、「電話アプリケーション」という。)が起動中である時に、ユーザが通話終了のボタンを押下することにより、携帯端末10から通話を終了した場合を想定する。
この場合、携帯端末10からの通話終了のイベントが電話アプリケーションに通知され、電話アプリケーションが終了する。
このような状態において、もう一度ユーザが通話終了のボタンを押下すると、ミドルウェア102から起動判定部104に通話終了のイベントが通知される。
起動判定部104は、条件記憶部105に記憶されている通話終了のイベントの通知先である電話アプリケーションプログラム対応する関数“F1_tel(x)”の引数xに通話終了のイベント識別子を入力し、この関数を実行する。
具体的には、通話終了のイベント識別子を引数xとする関数“F1_tel(x)”は、起動不要条件として“電話アプリケーションがアイドル状態、またはトーン信号発生中”を示す情報を返す。
また、この関数内で状態取得部106への動作状態の取得要求を行い、起動判定に必要な、アプリケーションの動作状態を取得し判定を行なう。
本例の場合、最初の通話終了のイベントにより、電話アプリケーションは動作を終了しており、起動判定部104は、状態取得部106から動作状態として、電話アプリケーションはメモリにロードされ初期化処理が終了しているだけのアイドル状態である旨の情報を取得する。
これにより、起動判定部104は、電話アプリケーションの起動は不要であると判定する。また、制御部107は、この判定結果を受け、電話アプリケーションを起動するための制御を行うことなく、イベント格納部103に格納されている通話終了のイベントを破棄する。
また、関数を用いた起動判定の別の例として、相手端末から通話を終了された後に、ユーザが携帯端末10の通話終了のボタンを押下した場合ついて以下に説明する。
まず、相手端末から通話が終了されたために発生した通話終了のイベントが携帯端末10の電話アプリケーションに通知され、電話アプリケーションプログラムが終了する。また、スピーカーからトーン信号が発生している状態となる。
この状態で、ユーザが通話終了のボタンを押下すると、ミドルウェア102から起動判定部104に通話終了のイベントが通知される。
起動判定部104は、条件記憶部105に記憶されている通話終了のイベントの通知先である電話アプリケーションプログラム対応する関数“F1_tel(x)”の引数xに通話終了のイベント識別子を入力し、この関数を実行する。
これにより、起動判定部104は、起動不要条件として“電話アプリケーションがアイドル状態、またはトーン信号発生中”を示す情報得る。
また、この関数内で状態取得部106への動作状態の取得要求を行い、起動判定に必要となるアプリケーションプログラムの動作状態を取得する。
本例の場合、起動判定部104は、状態取得部106から、電話アプリケーションが終了済みかつトーン信号を発生中という動作状態を取得する。
これにより、起動判定部104は、電話アプリケーションの起動は不要であると判定する。また、制御部107は、この判定結果を受け、電話アプリケーションを起動するための制御を行うことなく、イベント格納部103に格納されている通話終了のイベントを破棄する。
このように、起動判定条件が関数で表される場合であっても、本実施の形態のシステム管理装置101は、発生するイベントごとに、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを適切に判定することができる。つまり、無駄にアプリケーションプログラムが起動することを防ぐことができる。
また、図5についての説明と同様に、携帯端末10にアプリケーションプログラムが追加された場合、当該アプリケーションプログラムにより、条件記憶部105に新たに関数が追加される。
図7は、実施の形態1における更新後の起動判定条件の別の一例を示す図である。
図7は、携帯端末10に音楽アプリケーションが追加された場合の、起動判定条件を示している。具体的には、図6に示す起動判定条件に、アプリケーション識別子“音楽”が追加され、さらに“音楽”に対応する起動不要条件として、関数“F1_au(x)”が追加されている。
これにより、ミドルウェア102から、音楽アプリケーションに対するイベント、例えば音楽再生のイベントが発生した場合、起動判定部104は、当該イベントに含まれるアプリケーション識別子から関数“F1_au(x)”を特定することができる。
さらに、“F1_au(x)”の引数xに“音楽再生”を示すイベント識別子を入力し実行することで、音楽アプリケーションの起動が不要である条件を導くことができる。
また、本実施の形態においては、図3および図5に示すように、起動判定条件として判定対象アプリケーションの起動が不要となる条件(起動不要条件)を用いる形態について説明した。
しかしながら、システム管理装置101において起動判定する際に、起動を許可する条件(起動許可条件)を起動判定条件として用いてもよい。
例えば、カメラアプリケーションに関連する個別条件テーブル“Tbl1_ca”(図3参照)において、動画撮影のイベントに対応して、起動不要条件ではなく、起動許可条件としてTVアプリケーション以外の、携帯端末10が有する全てのアプリケーションプログラムを示す情報を記録しておく。
これにより、動作中のアプリケーションプログラムがTVアプリケーション以外である場合には、起動判定部104は、カメラアプリケーションを起動させると判定することができる。
つまり、TVアプリケーションが動作中である場合には、起動判定部104は、カメラアプリケーションを起動させないと判定することができる。また、この結果を受けて、制御部107は、イベント格納部103に格納されている動画撮影のイベントを破棄することができる。
つまり、図3に示す起動不要条件が記録されている個別条件テーブルを用いた起動判定と同じ結果を得ることができる。
また、起動判定条件として、このような起動許可条件を返す関数を用いた場合であっても同様に、起動不要条件を返す関数を用いた場合と同じ判定結果を得ることができる。
さらに、起動判定部104が、携帯端末10において発生するイベントごとに起動判定できるのであれば、起動判定条件の形式はテーブルや関数に限られない。また、1つのイベント識別子に複数の起動必要条件または起動許可条件が対応していてもよい。
また、起動判定の結果が常にアプリケーションプログラムを起動させるとなるイベントも存在する。
例えば、携帯端末10の電源ONおよびOFFのイベントが発生した場合、電源ONおよびOFFは必ず実行する必要がある。そのため、起動判定部104は、常に電源をONまたはOFFにするアプリケーションプログラムを起動させる。
また、例えば携帯端末10の発信履歴または電話帳等の情報を参照するためのイベントが発生した場合、起動判定部104は、常にこれら情報を参照するためのアプリケーションプログラムを起動させる。
これら情報を参照するためのアプリケーションプログラムは、単に情報表示などを行うだけである。そのため、他のアプリケーションプログラムの処理と干渉することがない。そのため、このような情報を参照するためのイベントが発生した場合、起動判定部104は、常に当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動させると判定し、当該イベントは当該アプリケーションプログラムに処理される。
このように、アプリケーションプログラムが必ず処理する必要のあるイベント、または、アプリケーションプログラムが処理したとしても他のアプリケーションプログラムに全く影響のないイベントについては、起動判定部104は、常に当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動させると判定する。
つまり、このようなイベントに対応する起動不要条件は空欄となる。または、このようなイベントに対応する起動許可条件は、携帯端末10が有する全てのアプリケーションプログラムを示す情報となる。
また、本実施の形態において、起動判定部104は、1以上のアプリケーションプログラムの動作状態を状態取得部106から取得し、起動判定に用いるとした。
しかしながら、起動判定部104は、アプリケーションプログラムの動作状態以外の携帯端末10の状態を用いて起動判定を行ってもよい。
例えば、携帯端末10がいわゆる折り畳み式またはいわゆるスライド式の携帯端末である場合など、形状の変化が可能な携帯電話である場合を想定する。
この場合、状態取得部106が、携帯端末10がどのような形状にあるかを示す情報を取得し、起動判定部104がこの情報を起動判定に用いてもよい。
このような、アプリケーションプログラムの動作状態以外の、携帯端末10の状態を示す情報としては以下のようなものがある。
携帯端末10に、SDカード等の外部記憶媒体が挿入されているか否かを示す情報、携帯端末10に挿入されているSDカード等の外部記憶媒体の空き容量を示す情報、携帯端末10のバッテリーの充電量がどのくらいであるのかを示す情報、携帯端末10が充電中であるか否かを示す情報、携帯端末10に充電のためのアダプタが接続されているか否かを示す情報、携帯端末10が通話可能圏内にいるか否かを示す情報、携帯端末10が、いわゆるマナーモードまたはドライブモード等に設定されているか否かを示す情報、および、携帯端末10に、電話の発信を禁止するダイヤルロックが設定されているか否かを示す情報等である。
例えば、ミドルウェア102から、外部記憶媒体に記憶されたデータのみを処理するアプリケーションプログラムに対するイベントが発生した場合を想定する。
この場合、起動判定部104が状態取得部106から外部記憶媒体が携帯端末10に挿入されていないことを取得することで、当該アプリケーションプログラムを起動させないと判定し、当該イベントを破棄することができる。
また、例えば、携帯端末10がドライブモードに設定されているときに、携帯端末10に電話の着信があった場合を想定する。
この場合、起動判定部104は、携帯端末10がドライブモードに設定されていることを状態取得部106から取得することで、電話アプリケーションを起動させないと判定し、当該イベントを破棄することができる。
また、例えば、携帯端末10がダイヤルロック中である場合、ユーザが携帯端末10のダイヤルボタンを押下した場合を想定する。
この場合、起動判定部104は、携帯端末10がダイヤルロック中であることを状態取得部106から取得することで、電話アプリケーションを起動させないと判定し、当該イベントを破棄することができる。
このように、システム管理装置101は、アプリケーションプログラムの動作状態以外の、携帯端末10の状態を取得し、イベントごとに、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを適切に判定することができる。つまり、アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなく、当該イベントを即座に破棄することができる。
また、本実施の形態において、起動判定部104は、アプリケーションプログラム毎の動作状態を起動判定に用いている。
しかしながら、起動判定部104は、動作中のアプリケーションプログラムがどのイベントにより起動しているかを調べ、イベント毎のアプリケーションプログラムの動作状態を判定条件に用いてもよい。
例えば、動画撮影のイベントが発生した際に、ユーザがTVを視聴するためのイベントにより起動したアプリケーションプログラムが動作中である場合、起動判定部104は、動画撮影のイベント対応するカメラアプリケーションの起動は不要であると判定できる。
また、イベント発生時におけるアプリケーションプログラムの動作状態の直前の状態を起動判定の判定材料に加えてもよい。
また、ミドルウェア102から送信されるイベントには、アプリケーションプログラムによる当該イベントの処理で用いられるデータであるイベント情報が含まれるとした(図2参照)。
しかしながら、イベント識別子のみでアプリケーションプログラムでの処理が一意に確定する場合などには、イベント情報が含まれなくてもよい。
また、ミドルウェア102から送信されるイベントに、図2に示す各情報に加えて送信元のアプリケーションプログラムを示す情報等の他の情報が含まれていてもよい。
また、システム管理装置101が、複数のアプリケーションプログラムに対応してイベント格納部103を複数個備える構成であってもよい。
この場合、どのイベント格納部103にイベントが格納されたかにより、当該イベントがどのアプリケーションプログラムに向けたものであるかが判別可能である。そのため、イベントにアプリケーション識別子が含まれていなくてもよい。
また、イベント格納部103は、受け取ったイベントをそのまま保持してもよいし、必要な情報を抽出して管理保持してもよい。例えば、ミドルウェア102から受け取ったイベントからアプリケーション識別子、イベント識別子、イベント情報を抽出し、これらをそれぞれ対応付けて別々に格納してもよい。
また、イベント格納部103は、システム管理装置101が備えていなくてもよい。例えば、ミドルウェア102から送信されたイベントが携帯端末10に備えられた所定の記憶装置に格納される場合、システム管理装置101は必要に応じて、当該記憶装置からイベント識別子等の情報の読み出し、および、当該記憶装置からのイベントの削除等を行えばよい。
また、状態取得部106は、起動判定部104からの要求を受けてから、アプリケーションプログラムの動作状態を収集するとした。
しかしながら、状態取得部106は、起動判定部104からの要求の有無に関わらず、アプリケーションプログラムの動作状態が変化するとその変化の情報を受け取り保持してもよい。
この場合、受け取った情報により、保持している動作状態を示す情報を更新することで、状態取得部106は常に最新の動作状態を示す情報を保持しておくことができる。また、起動判定部104からの要求に応じて、その最新の動作状態を示す情報を送信することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、ミドルウェア102からイベントが発生した場合、そのイベントの発生をミドルウェア102が起動判定部104に通知するとした。また、起動判定部104はこの通知を受けることを契機として起動判定を行うとした。
しかしながら、ミドルウェア102がイベントの発生を起動判定部104に通知しなくてもよい。
システム管理装置101が、ミドルウェア102からのイベントの発生を何らかの手段により検出できれば、起動判定部104はイベントの発生を知ることができ、起動判定を行うことができる。
そこで、本発明の実施の形態2として、システム管理装置101がミドルウェア102からのイベントの発生を検出する手段を備える場合のシステム管理装置101の構成および動作について説明する。
図8は、本発明の実施の形態2における携帯端末20の主要な機能構成を示す機能ブロック図である。
なお、図8において、実施の形態1における携帯端末20の各構成部と同様の構成部については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施の形態2における携帯端末20は、システム管理装置201を備えている。システム管理装置201は、実施の形態1のシステム管理装置101と同じく、携帯端末20内の1つ以上のアプリケーションプログラムの動作を管理・制御を行う装置である。
しかし、実施の形態2におけるシステム管理装置201は、実施の形態1におけるシステム管理装置101にない特徴として監視部202を備えている。
監視部202は、イベント格納部203を監視し、イベントがイベント格納部203に格納されたことを検出する処理部である。
なお、ミドルウェア102から送信されるイベントのデータ構成は、実施の形態1におけるイベントと同じであり(図2参照)、イベント識別子およびアプリケーション識別子等を含んでいる。
また、イベント格納部203と起動判定部204と状態取得部206とは、監視部202との情報のやり取りがあるという点で実施の形態1におけるイベント格納部103と起動判定部104と状態取得部106のそれぞれとは異なるが、基本的な機能は同じである。
このように構成された実施の形態2のシステム管理装置201の動作を、図9を用いて説明する。
図9は、実施の形態2のシステム管理装置201における起動判定の動作を示すフローチャートである。
監視部202が、イベント格納部203へのイベントの格納を監視している状況下(S20)において、ミドルウェア102から送信されたイベントがイベント格納部203に格納される。
監視部202は、イベントがイベント格納部203に格納されたことを検出すると(S20でYes)、イベント格納部203から当該イベントに含まれているアプリケーション識別子およびイベント識別子を取得し、起動判定部204に通知する(S21)。
なお、監視部202が監視する対象のイベントは、起動されていないアプリケーションプログラムに対するイベントのみとする。また、監視部202には、アプリケーションプログラムの状態(起動中または終了済みなど)が状態取得部206から通知される。
起動判定部204は、起動判定条件を取得する(S22)。具体的には、監視部202から通知されたアプリケーション識別子およびイベント識別子に基づいて、条件記憶部105から当該アプリケーション識別子および当該イベント識別子に対応する起動不要条件を取得する。
起動判定部204はさらに、状態取得部206から、1以上のアプリケーションプログラムのその時点での動作状態を取得する(S23)。
具体的には、状態取得部206は起動判定部204からアプリケーションプログラムの動作状態の取得要求を受けると、各アプリケーションプログラムに動作状態の取得要求を通知する。
状態取得部206は、各アプリケーションプログラムからそれぞれの動作状態を取得すると、取得した各アプリケーションプログラムの動作状態を起動判定部204に通知する。
起動判定部204は、通知された動作状態が、取得した起動判定条件に該当するか否かに応じて当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する(S24)。
例えば、当該イベントが動画撮影のイベントであり、当該イベントが発生した際にTVアプリケーションが動作中である場合を想定する。
この場合、起動判定部204は、動画撮影のイベントに対応する起動不要条件が“TV”であることから(図3参照)、動画撮影のイベントの通知先のカメラアプリケーションを起動させないと判定する(S24で起動不要)。
制御部107は、この判定結果を受け、カメラアプリケーションを起動させることなく、イベント格納部203に格納されている動画撮影のイベントを破棄する(S26)。
なお、動画撮影のイベントが発生し、その際にTVアプリケーションが動作中ではない場合は、起動不要条件に該当しないため、起動判定部204はカメラアプリケーションを起動させると判定する(S24で起動)。
制御部107は、この判定結果を受け、カメラアプリケーションを起動する(S25)。カメラアプリケーションは起動すると動画撮影のイベントをイベント格納部203から取得し処理する。
また、このように起動判定部204がアプリケーションプログラムを起動すると判定し、アプリケーションプログラムが起動された場合、監視部202は、当該アプリケーションプログラムに対応するイベント識別子を起動判定部204に通知することを一旦中止する。
これは、当該アプリケーションプログラムはすでに起動されているため、起動判定部204が起動判定を行う必要がないからである。
その後、状態取得部206は、当該アプリケーションプログラムが終了すると、監視部202に対して当該アプリケーションプログラムが終了した旨を通知する。
監視部202は、状態取得部206から当該アプリケーションプログラムが終了したことを通知されると、当該アプリケーションプログラムに対応するイベント識別子を起動判定部204に通知することを再開する。
このように、実施の形態2のシステム管理装置201によれば、情報処理システムにおいてイベントが発生した際、そのイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させる前に、起動させるか否かを判定することができる。
これにより、アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなく、当該イベントを即座に破棄することができる。
つまり、実施の形態2のシステム管理装置201も、実施の形態1のシステム管理装置101と同じく、情報処理システムにおいて効率よくアプリケーションプログラムを動作させることができ、これにより、情報処理システムの処理負荷を低減することができる。また、情報処理システムにイベントを格納するメモリ等を効率よく使用させることができる。
さらに、実施の形態2のシステム管理装置201は監視部202を備えている。監視部202は、イベント格納部203を監視することで、ミドルウェア102からのイベント発生を検出することができる。
これにより、情報処理システムにおいて、ミドルウェア102からシステム管理装置201へのイベント発生を通知する処理(例えば、ミドルウェア102でのイベント通知の生成処理やイベント通知の送信処理、システム管理装置201でのイベント通知の受信処理など)を削減することができ、処理時間を短縮することができる。
なお、実施の形態2のシステム管理装置201は、図8に示すように、イベント格納部203はシステム管理装置201に含まれていない。しかし、イベント格納部203はシステム管理装置201に含まれていてもよい。
つまり、イベント格納部203の配置位置は、監視部202等の各構成部が、必要に応じてイベント格納部203と情報のやり取りを行えるのであれば限定されるものではない。
また、イベント格納部203は、受け取ったイベントをそのまま保持してもよいし、必要な情報を抽出して管理保持してもよい。
また、携帯端末20が有する複数のアプリケーションプログラムに対応して複数のイベント格納部203を設け、監視部202が、非常駐アプリケーションプログラムに対応するイベント格納部203を監視するという構成にしてもよい。
ここで、非常駐アプリケーションプログラムとは、ユーザ操作によるメニューからの起動要求などにより、必要に応じて起動するアプリケーションプログラムのことである。また、携帯端末20の電源ONの間、常に起動中状態であるアプリケーションプログラムを常駐アプリケーションプログラムという。
また、状態取得部206は、起動判定部204からの要求の有無に関わらず、アプリケーションプログラムの動作状態が変化するとその変化の情報を受け取り保持してもよい。また、受け取った情報により、保持している動作状態を示す情報を更新してもよい。
これにより、状態取得部206は、常に最新の動作状態を示す情報を保持しておくことができる。また、起動判定部204からの要求に応じて、その最新の動作状態を示す情報を送信することができる。
また、実施の形態1のシステム管理装置101および実施の形態2のシステム管理装置201は、ともに、携帯端末に備えられ、携帯端末を管理対象としている。
しかしながら、本発明のシステム管理装置の管理対象となる情報処理システムは携帯端末に限られることはない。
つまり、アプリケーションプログラムの実行環境を有する、ハードウェアまたはソフトウェアで構成される情報処理システムであれば、本発明のシステム管理装置は、効率よくアプリケーションプログラムを動作させることができる。
また、実施の形態1のシステム管理装置101および実施の形態2のシステム管理装置201における各構成部の動作は、中央演算装置(CPU)、記憶装置、および情報の入出力を行うインターフェース等を有するコンピュータにより実現することができる。
例えば、CPUがインターフェースを介してイベント格納部103からアプリケーション識別子とイベント識別子を読み出す。また、その時点での1以上のアプリケーションプログラムの動作状態を特定する。
更に、特定した動作状態と、条件記憶部105から読み出した当該イベント識別子に対応する起動判定条件と比較対照し、当該アプリケーション識別子に対応するアプリケーションプログラムの起動判定を行う。
また、判定結果に応じ、当該アプリケーションプログラムを起動する。または、当該アプリケーションプログラムを起動することなく当該イベントを破棄する。
このようなコンピュータの動作によっても、本発明のシステム管理装置の動作は実現され、また、本発明のシステム管理方法が実行される。
また、本発明のシステム管理装置を構成する各機能ブロックは典型的には集積回路であるLSIとして実現されてもよい。また、これら機能ブロックは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
図10は、実施の形態1のシステム管理装置101における集積回路化の一例を示す図である。
図10に示すLSI300は集積回路化の一例を示し、LSI300に含まれる機能ブロックの範囲は集積回路化する構成部の範囲の例である。
なお、ここでは、LSIと記載しているが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
さらに、集積回路の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
また、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
なお、図8に示す実施の形態2のシステム管理装置201における各機能ブロックも同様に、個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
本発明のシステム管理装置は、情報処理システムが有する複数のアプリケーションプログラムの起動を適切に制御し、効率的にアプリケーションプログラムを動作させるができる。その結果、消費電力が少なくなるという効果もある。そのため、携帯電話やPersonal Digital Assistance(PDA)等の情報処理システムのシステム管理装置として有用である。
本発明は、情報処理システムの動作を管理するシステム管理装置に関する。
従来、携帯端末等の情報処理システムは複数のアプリケーションプログラムを実行可能であり、それぞれのアプリケーションプログラムの動作状態を記憶するアプリケーション状態記憶部を備えている。
このような携帯端末は、ユーザのボタン操作等に基づいて発生したイベントに対応するアプリケーションプログラムを特定し、予め設定されている、複数のアプリケーションプログラム間の競合条件に基づいて、受信したイベントに対応するアプリケーションプログラムを起動するか否か決定することができる。
また、アプリケーションプログラムを起動することを決定した場合、当該アプリケーションプログラム以外のアプリケーションプログラムの動作状態をアプリケーション状態記憶部から読み出し、動作中のアプリケーションプログラムを停止させ、当該アプリケーションプログラムを起動する。
このように、メモリ容量が限られている環境において複数のアプリケーションプログラムの起動制御が行われており、このような制御に関する技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−284906号公報
ここで、上記従来の技術では、イベントが発生した際の各アプリケーションプログラムの状態と各アプリケーションプログラムの競合条件に基づいてアプリケーションプログラムの起動判定が行われる。
また、起動すると決定されたアプリケーションプログラムが起動した後にイベント通知を受け、イベントの内容を判断して処理を行うことになる。
つまり、携帯端末等の情報処理システムにおいて、アプリケーションプログラムが起動する必要がなかったと事後的に判断されるイベントが発生した場合でも当該アプリケーションプログラムは起動することになる。
具体的には、当該アプリケーションプログラムは、起動した後に当該イベントの内容を判断し、そのイベントに対応する処理を行うことなしに停止する。
これにより、本来的には消費する必要がなかったメモリ等のリソースおよび電力等が無駄に消費されることになる。
このように、上記従来の技術によれば、情報処理システムにおいて複数存在するアプリケーションプログラムを互いに競合しないように制御することは可能である。
しかし、本来的には起動する必要がないアプリケーションプログラムが起動してしまうといった問題を解決することはできない。
本発明は、上記従来の課題を考慮し、情報処理システムにおいて効率よくアプリケーションプログラムを動作させるシステム管理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のシステム管理装置は、アプリケーションプログラムを実行可能な情報処理システムを管理するシステム管理装置であって、前記情報処理システムに含まれる、前記アプリケーションプログラムに対するイベントを格納する格納手段から、前記イベントを識別するイベント識別子を取得するイベント取得手段と、前記情報処理システムの状態を取得する状態取得手段と、前記アプリケーションプログラムを適応的に起動する制御手段と、取得された前記情報処理システムの状態が、取得された前記イベント識別子に対応する起動判定条件に該当するか否かに応じ、前記アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する判定手段とを備え、前記制御手段は、前記判定手段により前記アプリケーションプログラムを起動させないと判定された場合、前記アプリケーションプログラムを起動することなく前記格納手段に格納された前記イベントを破棄する。
これにより、情報処理システムにおいてイベントが発生した際に、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムが起動する前に、当該アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定することができる。
つまり、アプリケーションプログラムが起動する必要のないイベントが発生した場合に、当該アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなく、当該イベントを破棄することができる。
また、本発明のシステム管理装置はさらに、前記イベント格納手段に、前記イベントが格納されたことを検出する監視手段を備え、前記判定手段は、前記イベント格納手段にイベントが格納されたことを前記監視手段から通知されると、前記アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定するとしてもよい。
これにより、情報処理システムにおいて、ミドルウェアからシステム管理装置へのイベント発生を通知する処理を削減することができ、処理時間を短縮することができる。
さらに、本発明は、本発明のシステム管理装置の特徴的な構成部を含む集積回路として実現することもできる。
また、本発明は、本発明のシステム管理装置におけるこれら特徴的な構成部の動作をステップとする方法として実現すること、および、それらのステップを含むプログラムとして実現することもできる。
さらに、そのプログラムが格納された、CD−ROM等の記録媒体として実現したり、集積回路として実現することもできる。プログラムは、通信ネットワーク等の伝送媒体を介して流通させることもできる。
本発明のシステム管理装置によれば、情報処理システムの状態に応じて、発生したイベントごとに、そのイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否か、つまり、起動が不要であるか否かを判定することができる。
また、発生したイベントについて、アプリケーションプログラムの起動が不要であると判定された場合には、当該アプリケーションプログラムを起動することなくイベントを破棄することができる。これにより、システム内の負荷を低減することができ、効率よくアプリケーションプログラムを動作させることができる。
以下、本発明の実施の形態のシステム管理装置ついて、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、図1〜図3を用いて、本発明の実施の形態1のシステム管理装置101を備える携帯端末10の構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における携帯端末10の主要な機能構成を示す機能ブロック図である。
図1に示す携帯端末10は、本発明のシステム管理装置の管理対象である情報処理システムの一例であり、複数のアプリケーションソフトを有する携帯端末である。
図1に示すように、実施の形態1における携帯端末10は、システム管理装置101とミドルウェア102と、アプリケーションプログラム108とを備える。
なお、携帯端末10は、アプリケーションプログラム108を実行する実行環境、他の装置と通信する機能、静止画および動画を撮影するカメラ、テレビ番組を受信するためのチューナ等の、他のソフトウェアおよびハードウェアを備えている。しかし、本発明の特徴を明確にするためにこれらの図示および説明は省略し、本発明の特徴的な機能構成について図示し説明する。
また、携帯端末10は1以上のアプリケーションプログラムを有しているが、その代表としてアプリケーションプログラム108を図示している。以下で「アプリケーションプログラム」という場合、携帯端末10が有する1以上のアプリケーションプログラムのうちのいずれかを指すものとする。
システム管理装置101は、携帯端末10が有する1以上のアプリケーションプログラムの動作を管理・制御を行う装置である。
具体的には、システム管理装置101は、ミドルウェア102からアプリケーションプログラムに対するイベント通知が発生すると、ミドルウェア102からイベントを受け取る。また、受け取ったイベントに対するアプリケーションプログラムを判断してアプリケーションプログラムの起動を制御する。さらに、起動したアプリケーションプログラムへ必要なイベントを通知するなどの処理を行う。
システム管理装置101は、このような処理を行うための構成として、イベント格納部103、起動判定部104、条件記憶部105、状態取得部106、および制御部107を備える。
イベント格納部103は、ミドルウェア102から送信される、アプリケーションプログラムに対するイベントを一時的に格納する記憶装置である。
なお、本実施の形態におけるイベントには、図2に示すように、イベント識別子、アプリケーション識別子およびイベント情報が含まれている。
イベント識別子はイベントを識別するための情報であり、アプリケーション識別子は、当該イベントの通知先、言い換えると当該イベントを処理すべきアプリケーションプログラムを識別するための情報である。
また、イベント情報は、アプリケーション識別子に示されるアプリケーションプログラムがイベントを処理する際に用いるデータである。
例えば、携帯端末10において、動画撮影を開始するためのボタンがユーザに押下された場合、カメラの制御等を行うアプリケーションプログラム(以下、「カメラアプリケーション」という。)を示すアプリケーション識別子と、“動画撮影”を示すイベント識別子と、ユーザに押下されたボタンを示す情報を有するイベント情報とが含まれるイベントがミドルウェア102からシステム管理装置101に送信される。
起動判定部104は、アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する処理部である。
具体的には、ミドルウェア102からのイベント発生の通知を受けると、状態取得部106に取得された携帯端末10の状態が、イベント格納部103から取得したイベント識別子に対応する起動判定条件に該当するか否かに応じて、当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する。
なお、起動判定部104は、本発明のシステム管理装置におけるイベント取得手段の一例である。
条件記憶部105は、複数種のイベント識別子それぞれに対応する起動判定条件を記憶する記憶装置である。起動判定条件とは、アプリケーションプログラムを起動させるか否かの条件となる携帯端末10の状態を示す情報である。
本実施の形態においては、上記携帯端末10の状態を示す情報は、所定のアプリケーションプログラムの動作状態を示す情報である。起動判定条件の詳細については、図3等を用いて後述する。
また、条件記憶部105は、アプリケーションプログラムが携帯端末10に追加されると、当該アプリケーションプログラムからの要求に従い、そのアプリケーションプログラムについての起動判定条件を記憶する。つまり、条件記憶部105は、起動判定条件を更新することができる。更新の具体例は、図5を用いて後述する。
状態取得部106は、携帯端末10の状態を取得する処理部である。本実施の形態においては、状態取得部106は、携帯端末10の状態として各アプリケーションプログラムの動作状態を取得する。
具体的には、起動判定部104からアプリケーションプログラムの動作状態の取得要求を受けると、各アプリケーションプログラムに動作状態の取得要求を通知する。
さらに、この取得要求への応答として各アプリケーションプログラムから送信されるそれぞれの動作状態を取得し起動判定部104にこれら動作状態を通知する。
起動判定部104は、状態取得部106から取得した各アプリケーションプログラムの動作状態と、イベント格納部103から取得したイベント識別子に対応する起動判定条件とに基づき、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定し、判定結果を制御部107に通知する処理部である。
制御部107は、起動判定部104からの判定結果に基づき、アプリケーションプログラムを適応的に起動する処理部である。
具体的には、制御部107は、起動判定部104からイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させないという判定結果が通知された場合、制御部107は、イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動することなく、イベント格納部103に格納されている当該イベントを破棄する。
また、制御部107は、起動判定部104からイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるという判定結果が通知された場合、当該アプリケーションプログラムを起動し、イベント識別子を当該アプリケーションプログラムに通知する。
制御部107から起動され、イベント識別子を通知されたアプリケーションプログラムは、このイベント識別子に基づきイベント格納部103からイベント情報を読み出し、当該イベント情報を用いた処理を行う。
図3は、実施の形態1における起動判定条件の一例を示す図である。
図3に示すように、本実施の形態における起動判定条件は、条件参照テーブルと、個別条件テーブルという2種類のテーブルで構成されている。
具体的には、条件参照テーブルは、アプリケーション識別子と参照先識別子とが対応付けられて記録されたテーブルである。
参照先識別子は、当該アプリケーション識別子により特定されるアプリケーションプログラムの起動判定の際に参照すべき個別条件テーブルを特定する識別子である。
個別条件テーブルは、イベント識別子と起動不要条件とが対応づけられて記録されたテーブルであり、アプリケーションプログラムごとに1つの個別条件テーブルが存在する。
起動不要条件は、当該個別条件テーブルに対応するアプリケーションプログラムの起動が不要となる条件である。
具体的には、起動不要条件に示されるアプリケーションプログラムの動作状態が“動作中”であれば、起動判定の対象であるアプリケーションプログラム(以下、「判定対象アプリケーション」という。)の起動は不要であるということを意味する。
起動判定部104は、条件参照テーブルから、イベントの通知先であるアプリケーションプログラムに対応する個別条件テーブルを特定する。また、特定した、個別条件テーブルから、イベント識別子に対応する起動不要条件を特定する。
さらに、特定した起動不要条件と、状態取得部106から受け取った各アプリケーションプログラムの動作状態とに基づき、起動要であるか起動不要であるかを判定する。
例えば、図3に示す起動判定条件では、動画撮影のイベントがミドルウェア102から送信された際、テレビ(TV)のアプリケーションプログラム(以下、「TVアプリケーション」という。)が動作中である場合には、動画撮影のイベントの通知先であるカメラアプリケーションの起動は不要であるという条件になっている。
なお、起動判定に際し、アプリケーションプログラム(上記例の場合TVアプリケーション)が“動作中”であるとは、当該アプリケーションプログラムが実際に何らかの処理実行中である場合および表示部等のインターフェースに何らかの情報を表示または出力している場合(このような状態を「アクティブ」という。)のみではない。
例えば、表示部において、当該アプリケーションプログラムによる画面表示がアクティブな他のアプリケーションプログラムに隠れており、所定の操作により即座に画面表示が可能な状態にある場合(このような状態を「インアクティブ」という。)も含む。
次に、図4〜図7を用いて本発明の実施の形態1のシステム管理装置101の動作を説明する。
図4は、実施の形態1のシステム管理装置101における起動判定の動作を示すフローチャートである。
まずミドルウェア102からイベントが送信されると、イベントはイベント格納部103に格納される。この際、起動判定部104がミドルウェア102からイベント発生の通知を受ける(S1)。
起動判定部104は、イベント発生の通知を受けると、イベント格納部103からアプリケーション識別子とイベント識別子とを取得する(S2)。
起動判定部104は、条件記憶部105から取得したアプリケーション識別子とイベント識別子とに対応する起動判定条件を取得する(S3)。
具体的には、起動判定部104は、条件参照テーブルを参照し、当該アプリケーション識別子に対応する個別条件テーブルを特定する。また、特定した個別条件テーブルから当該イベント識別子に対応する起動不要条件を取得する。
また、起動判定部104は、状態取得部106から1以上のアプリケーションプログラムの動作状態を取得する(S4)。
なお、このとき、アプリケーション識別子に対応するアプリケーションプログラム、つまり、判定対象アプリケーションの動作状態も取得される。さらに、すでに判定対象アプリケーションが起動済である場合、起動判定は不要であるため、起動判定に係る動作は終了する。また、判定対象アプリケーションは当該イベントをイベント格納部103から取得し処理する。
起動判定部104は、取得した起動判定条件と1以上のアプリケーションプログラムの動作状態に基づいて、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムの起動判定を行う(S5)。
具体的には、取得した起動不要条件に示されるアプリケーションプログラムがその時点で動作中であるかどうかに基づいて判定する。
起動不要条件に示されるアプリケーションプログラムが動作中でない場合、判定対象アプリケーションを起動させると判定し(S5で起動)、判定結果を制御部107に通知する。
一方、起動不要条件に該当するアプリケーションプログラムが動作中である場合、判定対象アプリケーションを起動させないと判定し(S5で起動不要)、判定結果を制御部107に通知する。
制御部107は、起動判定部104から“起動”の旨の通知を受けた場合、アプリケーション識別子に示されるアプリケーションプログラム、つまり、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させる(S6)。
また、制御部107は、起動判定部104から“起動不要”の旨の通知を受けた場合、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させることなく、イベント格納部103に格納されている当該イベントを破棄する(S7)。
以上説明したシステム管理装置101の起動判定に係る動作を、図3に示す起動判定条件を用いて具体的に説明する。
なお、ミドルウェア102から動画撮影のイベントが送信された場合を想定する。また、動画撮影のイベントは、通知先のアプリケーションプログラムはカメラアプリケーションである。つまり当該イベントは、カメラアプリケーションを示すアプリケーション識別子と、“動画撮影”を示すイベント識別子とを含んでいる。
ミドルウェア102から動画撮影のイベントが送信され、イベント格納部103に格納される。また、起動判定部104は、ミドルウェア102からイベント発生の通知を受け取る(S1)。
起動判定部104はイベント発生の通知を受け取ると、イベント格納部103から“カメラアプリケーションを示すアプリケーション識別子と動画撮影”を示すイベント識別子とを取得する(S2)。
起動判定部104はこれら識別子を取得すると、条件記憶部105からこれら識別子に対応する起動不要条件を取得する(S3)。
具体的には、条件参照テーブルから“カメラ”に対応する“tbl1_ca”が特定され、“tbl1_ca”の個別条件テーブルから、“動画撮影”に対応する起動不要条件である“TV”が取得される。
さらに、起動判定部104は、状態取得部106からその時点での1以上のアプリケーションプログラムの動作状態を取得する。本例の場合、起動判定部104はTVアプリケーションが現在動作中であることを取得する(S4)。
起動判定部104は、取得した動作状態が、起動不要条件である、テレビアプリケーションが動作中であることに該当するため、カメラアプリケーションを起動させないと判定する(S5で起動不要)。
制御部107は、この判定結果を受け取り、カメラアプリケーションを起動することなく、イベント格納部103に格納されている動画撮影のイベントを破棄する。
以上のように、本実施の形態のシステム管理装置101は、情報処理システムにおいてイベントが発生した際、そのイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する。
具体的には、何らかのアプリケーションに対して発生するイベントごとに、情報処理システムにおけるその時点での1以上のアプリケーションプログラムの動作状態に応じて、当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動するか否かを判定する。
ここで、従来の情報処理システムにおいては、イベントの単位で起動の要否が判定されていない。そのため、情報処理システムにおいてあるイベントが発生した場合、当該イベントに示される処理内容によっては、当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムが起動された後に起動が不要であったと判定される場合がある。
しかしながら、このような場合においても、本実施の形態のシステム管理装置101であれば、上述の起動判定を行うことで当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動させることがない。
つまり、アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなく、当該イベントを即座に破棄することができる。
このように本実施の形態のシステム管理装置101は、情報処理システムにおいて効率よくアプリケーションプログラムを動作させることができ、これにより、情報処理システムの処理負荷を低減することができる。また、情報処理システムにイベントを格納するメモリ等を効率よく使用させることができる。
また、情報処理システム内の負荷を低減させることで、情報処理システムの省電力性を向上させるという効果もある。
また、図3に示す条件参照テーブルおよび個別条件テーブルは、情報処理システムにアプリケーションプログラムが追加された場合、そのアプリケーションプログラムに対応する各テーブルが追加される。
図5は、実施の形態1における更新後の起動判定条件の一例を示す図である。
なお、携帯端末10にアプリケーションプログラムが追加される場合としては、例えば、ネットワークを介して携帯端末10に新規なアプリケーションプログラムをダウンロードすることで携帯端末10に当該アプリケーションプログラムがインストールされる場合がある。
また、アプリケーションプログラムが記憶されているSecure Digital(SD)カード等の外部記憶媒体が携帯端末10に挿入されることで携帯端末10にアプリケーションプログラムが追加される場合などもある。
また、図5は、オーディオデータを再生するアプリケーションプログラム(以下、「音楽アプリケーション」という)が携帯端末10に追加された場合の起動判定条件を示している。
携帯端末10に音楽アプリケーションが追加された場合、音楽アプリケーションがインストールされる際、または、音楽アプリケーションが最初に起動する際など、所定のタイミングにおいて、音楽アプリケーションの要求に従い、音楽アプリケーションについての起動判定条件が条件記憶部105に記録される。
具体的には、図5に示すように、条件参照テーブルに、アプリケーション識別子として“音楽”が追加され、“音楽”に対応する参照先識別子として“Tbl1_au”が追加される。
また、その参照先識別子に示される個別条件テーブル“Tbl1_au”が条件記憶部105に追加される。
なお、音楽アプリケーション以外の各アプリケーションプログラムに関連するそれぞれの個別条件テーブルにおいて、必要に応じ、起動不要条件として“音楽”が追加される。
図5に示す例によれば、携帯端末10においてユーザのボタン操作等により音楽アプリケーションに対する“音楽再生”のイベントが発生した場合、起動判定部104により起動不要条件である“TV”が取得される。
そのため、起動判定部104は、状態取得部106からTVアプリケーションが動作中である旨の情報を取得した場合、音楽アプリケーションの起動は不要であると判定する。また制御部107はこの判定結果を受け、音楽アプリケーションを起動することなくイベント格納部103に格納された当該イベントを破棄する。
このように、携帯端末10にアプリケーションプログラムが追加された場合であっても、システム管理装置101は、起動判定条件を更新するため、追加されたアプリケーションプログラムに対しても適切に起動判定をすることができる。
なお、アプリケーションプログラムが削除される場合に、例えば、削除されるアプリケーションプログラムが条件記憶部105に削除要求をすることにより、当該アプリケーションプログラムについての起動判定条件を条件記憶部105から削除してもよい。
また、例えば制御部107が、アプリケーションプログラムの削除を検出し、条件記憶部105から当該アプリケーションプログラムについての起動判定条件を削除してもよい。
ここで、システム管理装置101が起動判定をする際に用いる起動判定条件は、図3および図5に示す形式以外の形式であってもよい。
つまり、情報処理システムにおいて発生するイベントごとに、その時点でのアプリケーションプログラムの動作状態に応じて当該イベント通知先のアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定できるのであれば、他の形式であってもよい。
例えば、起動判定条件が、イベント識別子を引数として起動不要条件を導くことのできる関数の形式であってもよい。
図6は、実施の形態1における起動判定条件の別の一例を示す図である。
図6に示す判定条件テーブルは、イベント識別子を引数として起動不要条件を導く関数が判定対象アプリケーションごとに登録されたテーブルである。
起動判定部104は、イベントの通知先であるアプリケーションプログラムに対応する関数の引数xに、当該イベントのイベント識別子を入力しこの関数を実行する。
これにより、関数のReturn値として判定対象アプリケーションの起動が不要となる条件を得ることが出来る。また、この関数内で状態取得部106へ動作状態の取得要求を出すことにより、起動判定部104は、判定に必要となる1以上のアプリケーションプログラムの動作状態を取得することができ、判定対象アプリケーションを起動させるか否かを判定することができる。
以下、起動判定条件として、図6に示す関数を用いた具体例を示す。
携帯端末10において、ユーザが通話中であり電話のアプリケーションプログラム(以下、「電話アプリケーション」という。)が起動中である時に、ユーザが通話終了のボタンを押下することにより、携帯端末10から通話を終了した場合を想定する。
この場合、携帯端末10からの通話終了のイベントが電話アプリケーションに通知され、電話アプリケーションが終了する。
このような状態において、もう一度ユーザが通話終了のボタンを押下すると、ミドルウェア102から起動判定部104に通話終了のイベントが通知される。
起動判定部104は、条件記憶部105に記憶されている通話終了のイベントの通知先である電話アプリケーションプログラム対応する関数“F1_tel(x)”の引数xに通話終了のイベント識別子を入力し、この関数を実行する。
具体的には、通話終了のイベント識別子を引数xとする関数“F1_tel(x)”は、起動不要条件として“電話アプリケーションがアイドル状態、またはトーン信号発生中”を示す情報を返す。
また、この関数内で状態取得部106への動作状態の取得要求を行い、起動判定に必要な、アプリケーションの動作状態を取得し判定を行なう。
本例の場合、最初の通話終了のイベントにより、電話アプリケーションは動作を終了しており、起動判定部104は、状態取得部106から動作状態として、電話アプリケーションはメモリにロードされ初期化処理が終了しているだけのアイドル状態である旨の情報を取得する。
これにより、起動判定部104は、電話アプリケーションの起動は不要であると判定する。また、制御部107は、この判定結果を受け、電話アプリケーションを起動するための制御を行うことなく、イベント格納部103に格納されている通話終了のイベントを破棄する。
また、関数を用いた起動判定の別の例として、相手端末から通話を終了された後に、ユーザが携帯端末10の通話終了のボタンを押下した場合ついて以下に説明する。
まず、相手端末から通話が終了されたために発生した通話終了のイベントが携帯端末10の電話アプリケーションに通知され、電話アプリケーションプログラムが終了する。また、スピーカーからトーン信号が発生している状態となる。
この状態で、ユーザが通話終了のボタンを押下すると、ミドルウェア102から起動判定部104に通話終了のイベントが通知される。
起動判定部104は、条件記憶部105に記憶されている通話終了のイベントの通知先である電話アプリケーションプログラム対応する関数“F1_tel(x)”の引数xに通話終了のイベント識別子を入力し、この関数を実行する。
これにより、起動判定部104は、起動不要条件として“電話アプリケーションがアイドル状態、またはトーン信号発生中”を示す情報得る。
また、この関数内で状態取得部106への動作状態の取得要求を行い、起動判定に必要となるアプリケーションプログラムの動作状態を取得する。
本例の場合、起動判定部104は、状態取得部106から、電話アプリケーションが終了済みかつトーン信号を発生中という動作状態を取得する。
これにより、起動判定部104は、電話アプリケーションの起動は不要であると判定する。また、制御部107は、この判定結果を受け、電話アプリケーションを起動するための制御を行うことなく、イベント格納部103に格納されている通話終了のイベントを破棄する。
このように、起動判定条件が関数で表される場合であっても、本実施の形態のシステム管理装置101は、発生するイベントごとに、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを適切に判定することができる。つまり、無駄にアプリケーションプログラムが起動することを防ぐことができる。
また、図5についての説明と同様に、携帯端末10にアプリケーションプログラムが追加された場合、当該アプリケーションプログラムにより、条件記憶部105に新たに関数が追加される。
図7は、実施の形態1における更新後の起動判定条件の別の一例を示す図である。
図7は、携帯端末10に音楽アプリケーションが追加された場合の、起動判定条件を示している。具体的には、図6に示す起動判定条件に、アプリケーション識別子“音楽”が追加され、さらに“音楽”に対応する起動不要条件として、関数“F1_au(x)”が追加されている。
これにより、ミドルウェア102から、音楽アプリケーションに対するイベント、例えば音楽再生のイベントが発生した場合、起動判定部104は、当該イベントに含まれるアプリケーション識別子から関数“F1_au(x)”を特定することができる。
さらに、“F1_au(x)”の引数xに“音楽再生”を示すイベント識別子を入力し実行することで、音楽アプリケーションの起動が不要である条件を導くことができる。
また、本実施の形態においては、図3および図5に示すように、起動判定条件として判定対象アプリケーションの起動が不要となる条件(起動不要条件)を用いる形態について説明した。
しかしながら、システム管理装置101において起動判定する際に、起動を許可する条件(起動許可条件)を起動判定条件として用いてもよい。
例えば、カメラアプリケーションに関連する個別条件テーブル“Tbl1_ca”(図3参照)において、動画撮影のイベントに対応して、起動不要条件ではなく、起動許可条件としてTVアプリケーション以外の、携帯端末10が有する全てのアプリケーションプログラムを示す情報を記録しておく。
これにより、動作中のアプリケーションプログラムがTVアプリケーション以外である場合には、起動判定部104は、カメラアプリケーションを起動させると判定することができる。
つまり、TVアプリケーションが動作中である場合には、起動判定部104は、カメラアプリケーションを起動させないと判定することができる。また、この結果を受けて、制御部107は、イベント格納部103に格納されている動画撮影のイベントを破棄することができる。
つまり、図3に示す起動不要条件が記録されている個別条件テーブルを用いた起動判定と同じ結果を得ることができる。
また、起動判定条件として、このような起動許可条件を返す関数を用いた場合であっても同様に、起動不要条件を返す関数を用いた場合と同じ判定結果を得ることができる。
さらに、起動判定部104が、携帯端末10において発生するイベントごとに起動判定できるのであれば、起動判定条件の形式はテーブルや関数に限られない。また、1つのイベント識別子に複数の起動必要条件または起動許可条件が対応していてもよい。
また、起動判定の結果が常にアプリケーションプログラムを起動させるとなるイベントも存在する。
例えば、携帯端末10の電源ONおよびOFFのイベントが発生した場合、電源ONおよびOFFは必ず実行する必要がある。そのため、起動判定部104は、常に電源をONまたはOFFにするアプリケーションプログラムを起動させる。
また、例えば携帯端末10の発信履歴または電話帳等の情報を参照するためのイベントが発生した場合、起動判定部104は、常にこれら情報を参照するためのアプリケーションプログラムを起動させる。
これら情報を参照するためのアプリケーションプログラムは、単に情報表示などを行うだけである。そのため、他のアプリケーションプログラムの処理と干渉することがない。そのため、このような情報を参照するためのイベントが発生した場合、起動判定部104は、常に当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動させると判定し、当該イベントは当該アプリケーションプログラムに処理される。
このように、アプリケーションプログラムが必ず処理する必要のあるイベント、または、アプリケーションプログラムが処理したとしても他のアプリケーションプログラムに全く影響のないイベントについては、起動判定部104は、常に当該イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動させると判定する。
つまり、このようなイベントに対応する起動不要条件は空欄となる。または、このようなイベントに対応する起動許可条件は、携帯端末10が有する全てのアプリケーションプログラムを示す情報となる。
また、本実施の形態において、起動判定部104は、1以上のアプリケーションプログラムの動作状態を状態取得部106から取得し、起動判定に用いるとした。
しかしながら、起動判定部104は、アプリケーションプログラムの動作状態以外の携帯端末10の状態を用いて起動判定を行ってもよい。
例えば、携帯端末10がいわゆる折り畳み式またはいわゆるスライド式の携帯端末である場合など、形状の変化が可能な携帯電話である場合を想定する。
この場合、状態取得部106が、携帯端末10がどのような形状にあるかを示す情報を取得し、起動判定部104がこの情報を起動判定に用いてもよい。
このような、アプリケーションプログラムの動作状態以外の、携帯端末10の状態を示す情報としては以下のようなものがある。
携帯端末10に、SDカード等の外部記憶媒体が挿入されているか否かを示す情報、携帯端末10に挿入されているSDカード等の外部記憶媒体の空き容量を示す情報、携帯端末10のバッテリーの充電量がどのくらいであるのかを示す情報、携帯端末10が充電中であるか否かを示す情報、携帯端末10に充電のためのアダプタが接続されているか否かを示す情報、携帯端末10が通話可能圏内にいるか否かを示す情報、携帯端末10が、いわゆるマナーモードまたはドライブモード等に設定されているか否かを示す情報、および、携帯端末10に、電話の発信を禁止するダイヤルロックが設定されているか否かを示す情報等である。
例えば、ミドルウェア102から、外部記憶媒体に記憶されたデータのみを処理するアプリケーションプログラムに対するイベントが発生した場合を想定する。
この場合、起動判定部104が状態取得部106から外部記憶媒体が携帯端末10に挿入されていないことを取得することで、当該アプリケーションプログラムを起動させないと判定し、当該イベントを破棄することができる。
また、例えば、携帯端末10がドライブモードに設定されているときに、携帯端末10に電話の着信があった場合を想定する。
この場合、起動判定部104は、携帯端末10がドライブモードに設定されていることを状態取得部106から取得することで、電話アプリケーションを起動させないと判定し、当該イベントを破棄することができる。
また、例えば、携帯端末10がダイヤルロック中である場合、ユーザが携帯端末10のダイヤルボタンを押下した場合を想定する。
この場合、起動判定部104は、携帯端末10がダイヤルロック中であることを状態取得部106から取得することで、電話アプリケーションを起動させないと判定し、当該イベントを破棄することができる。
このように、システム管理装置101は、アプリケーションプログラムの動作状態以外の、携帯端末10の状態を取得し、イベントごとに、当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを適切に判定することができる。つまり、アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなく、当該イベントを即座に破棄することができる。
また、本実施の形態において、起動判定部104は、アプリケーションプログラム毎の動作状態を起動判定に用いている。
しかしながら、起動判定部104は、動作中のアプリケーションプログラムがどのイベントにより起動しているかを調べ、イベント毎のアプリケーションプログラムの動作状態を判定条件に用いてもよい。
例えば、動画撮影のイベントが発生した際に、ユーザがTVを視聴するためのイベントにより起動したアプリケーションプログラムが動作中である場合、起動判定部104は、動画撮影のイベント対応するカメラアプリケーションの起動は不要であると判定できる。
また、イベント発生時におけるアプリケーションプログラムの動作状態の直前の状態を起動判定の判定材料に加えてもよい。
また、ミドルウェア102から送信されるイベントには、アプリケーションプログラムによる当該イベントの処理で用いられるデータであるイベント情報が含まれるとした(図2参照)。
しかしながら、イベント識別子のみでアプリケーションプログラムでの処理が一意に確定する場合などには、イベント情報が含まれなくてもよい。
また、ミドルウェア102から送信されるイベントに、図2に示す各情報に加えて送信元のアプリケーションプログラムを示す情報等の他の情報が含まれていてもよい。
また、システム管理装置101が、複数のアプリケーションプログラムに対応してイベント格納部103を複数個備える構成であってもよい。
この場合、どのイベント格納部103にイベントが格納されたかにより、当該イベントがどのアプリケーションプログラムに向けたものであるかが判別可能である。そのため、イベントにアプリケーション識別子が含まれていなくてもよい。
また、イベント格納部103は、受け取ったイベントをそのまま保持してもよいし、必要な情報を抽出して管理保持してもよい。例えば、ミドルウェア102から受け取ったイベントからアプリケーション識別子、イベント識別子、イベント情報を抽出し、これらをそれぞれ対応付けて別々に格納してもよい。
また、イベント格納部103は、システム管理装置101が備えていなくてもよい。例えば、ミドルウェア102から送信されたイベントが携帯端末10に備えられた所定の記憶装置に格納される場合、システム管理装置101は必要に応じて、当該記憶装置からイベント識別子等の情報の読み出し、および、当該記憶装置からのイベントの削除等を行えばよい。
また、状態取得部106は、起動判定部104からの要求を受けてから、アプリケーションプログラムの動作状態を収集するとした。
しかしながら、状態取得部106は、起動判定部104からの要求の有無に関わらず、アプリケーションプログラムの動作状態が変化するとその変化の情報を受け取り保持してもよい。
この場合、受け取った情報により、保持している動作状態を示す情報を更新することで、状態取得部106は常に最新の動作状態を示す情報を保持しておくことができる。また、起動判定部104からの要求に応じて、その最新の動作状態を示す情報を送信することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、ミドルウェア102からイベントが発生した場合、そのイベントの発生をミドルウェア102が起動判定部104に通知するとした。また、起動判定部104はこの通知を受けることを契機として起動判定を行うとした。
しかしながら、ミドルウェア102がイベントの発生を起動判定部104に通知しなくてもよい。
システム管理装置101が、ミドルウェア102からのイベントの発生を何らかの手段により検出できれば、起動判定部104はイベントの発生を知ることができ、起動判定を行うことができる。
そこで、本発明の実施の形態2として、システム管理装置101がミドルウェア102からのイベントの発生を検出する手段を備える場合のシステム管理装置101の構成および動作について説明する。
図8は、本発明の実施の形態2における携帯端末20の主要な機能構成を示す機能ブロック図である。
なお、図8において、実施の形態1における携帯端末10の各構成部と同様の構成部については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施の形態2における携帯端末20は、システム管理装置201を備えている。システム管理装置201は、実施の形態1のシステム管理装置101と同じく、携帯端末20内の1つ以上のアプリケーションプログラムの動作を管理・制御を行う装置である。
しかし、実施の形態2におけるシステム管理装置201は、実施の形態1におけるシステム管理装置101にない特徴として監視部202を備えている。
監視部202は、イベント格納部203を監視し、イベントがイベント格納部203に格納されたことを検出する処理部である。
なお、ミドルウェア102から送信されるイベントのデータ構成は、実施の形態1におけるイベントと同じであり(図2参照)、イベント識別子およびアプリケーション識別子等を含んでいる。
また、イベント格納部203と起動判定部204と状態取得部206とは、監視部202との情報のやり取りがあるという点で実施の形態1におけるイベント格納部103と起動判定部104と状態取得部106のそれぞれとは異なるが、基本的な機能は同じである。
このように構成された実施の形態2のシステム管理装置201の動作を、図9を用いて説明する。
図9は、実施の形態2のシステム管理装置201における起動判定の動作を示すフローチャートである。
監視部202が、イベント格納部203へのイベントの格納を監視している状況下(S20)において、ミドルウェア102から送信されたイベントがイベント格納部203に格納される。
監視部202は、イベントがイベント格納部203に格納されたことを検出すると(S20でYes)、イベント格納部203から当該イベントに含まれているアプリケーション識別子およびイベント識別子を取得し、起動判定部204に通知する(S21)。
なお、監視部202が監視する対象のイベントは、起動されていないアプリケーションプログラムに対するイベントのみとする。また、監視部202には、アプリケーションプログラムの状態(起動中または終了済みなど)が状態取得部206から通知される。
起動判定部204は、起動判定条件を取得する(S22)。具体的には、監視部202から通知されたアプリケーション識別子およびイベント識別子に基づいて、条件記憶部105から当該アプリケーション識別子および当該イベント識別子に対応する起動不要条件を取得する。
起動判定部204はさらに、状態取得部206から、1以上のアプリケーションプログラムのその時点での動作状態を取得する(S23)。
具体的には、状態取得部206は起動判定部204からアプリケーションプログラムの動作状態の取得要求を受けると、各アプリケーションプログラムに動作状態の取得要求を通知する。
状態取得部206は、各アプリケーションプログラムからそれぞれの動作状態を取得すると、取得した各アプリケーションプログラムの動作状態を起動判定部204に通知する。
起動判定部204は、通知された動作状態が、取得した起動判定条件に該当するか否かに応じて当該イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する(S24)。
例えば、当該イベントが動画撮影のイベントであり、当該イベントが発生した際にTVアプリケーションが動作中である場合を想定する。
この場合、起動判定部204は、動画撮影のイベントに対応する起動不要条件が“TV”であることから(図3参照)、動画撮影のイベントの通知先のカメラアプリケーションを起動させないと判定する(S24で起動不要)。
制御部107は、この判定結果を受け、カメラアプリケーションを起動させることなく、イベント格納部203に格納されている動画撮影のイベントを破棄する(S26)。
なお、動画撮影のイベントが発生し、その際にTVアプリケーションが動作中ではない場合は、起動不要条件に該当しないため、起動判定部204はカメラアプリケーションを起動させると判定する(S24で起動)。
制御部107は、この判定結果を受け、カメラアプリケーションを起動する(S25)。カメラアプリケーションは起動すると動画撮影のイベントをイベント格納部203から取得し処理する。
また、このように起動判定部204がアプリケーションプログラムを起動すると判定し、アプリケーションプログラムが起動された場合、監視部202は、当該アプリケーションプログラムに対応するイベント識別子を起動判定部204に通知することを一旦中止する。
これは、当該アプリケーションプログラムはすでに起動されているため、起動判定部204が起動判定を行う必要がないからである。
その後、状態取得部206は、当該アプリケーションプログラムが終了すると、監視部202に対して当該アプリケーションプログラムが終了した旨を通知する。
監視部202は、状態取得部206から当該アプリケーションプログラムが終了したことを通知されると、当該アプリケーションプログラムに対応するイベント識別子を起動判定部204に通知することを再開する。
このように、実施の形態2のシステム管理装置201によれば、情報処理システムにおいてイベントが発生した際、そのイベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させる前に、起動させるか否かを判定することができる。
これにより、アプリケーションプログラムを無駄に起動させることなく、当該イベントを即座に破棄することができる。
つまり、実施の形態2のシステム管理装置201も、実施の形態1のシステム管理装置101と同じく、情報処理システムにおいて効率よくアプリケーションプログラムを動作させることができ、これにより、情報処理システムの処理負荷を低減することができる。また、情報処理システムにイベントを格納するメモリ等を効率よく使用させることができる。
さらに、実施の形態2のシステム管理装置201は監視部202を備えている。監視部202は、イベント格納部203を監視することで、ミドルウェア102からのイベント発生を検出することができる。
これにより、情報処理システムにおいて、ミドルウェア102からシステム管理装置201へのイベント発生を通知する処理(例えば、ミドルウェア102でのイベント通知の生成処理やイベント通知の送信処理、システム管理装置201でのイベント通知の受信処理など)を削減することができ、処理時間を短縮することができる。
なお、実施の形態2のシステム管理装置201は、図8に示すように、イベント格納部203はシステム管理装置201に含まれていない。しかし、イベント格納部203はシステム管理装置201に含まれていてもよい。
つまり、イベント格納部203の配置位置は、監視部202等の各構成部が、必要に応じてイベント格納部203と情報のやり取りを行えるのであれば限定されるものではない。
また、イベント格納部203は、受け取ったイベントをそのまま保持してもよいし、必要な情報を抽出して管理保持してもよい。
また、携帯端末20が有する複数のアプリケーションプログラムに対応して複数のイベント格納部203を設け、監視部202が、非常駐アプリケーションプログラムに対応するイベント格納部203を監視するという構成にしてもよい。
ここで、非常駐アプリケーションプログラムとは、ユーザ操作によるメニューからの起動要求などにより、必要に応じて起動するアプリケーションプログラムのことである。また、携帯端末20の電源ONの間、常に起動中状態であるアプリケーションプログラムを常駐アプリケーションプログラムという。
また、状態取得部206は、起動判定部204からの要求の有無に関わらず、アプリケーションプログラムの動作状態が変化するとその変化の情報を受け取り保持してもよい。また、受け取った情報により、保持している動作状態を示す情報を更新してもよい。
これにより、状態取得部206は、常に最新の動作状態を示す情報を保持しておくことができる。また、起動判定部204からの要求に応じて、その最新の動作状態を示す情報を送信することができる。
また、実施の形態1のシステム管理装置101および実施の形態2のシステム管理装置201は、ともに、携帯端末に備えられ、携帯端末を管理対象としている。
しかしながら、本発明のシステム管理装置の管理対象となる情報処理システムは携帯端末に限られることはない。
つまり、アプリケーションプログラムの実行環境を有する、ハードウェアまたはソフトウェアで構成される情報処理システムであれば、本発明のシステム管理装置は、効率よくアプリケーションプログラムを動作させることができる。
また、実施の形態1のシステム管理装置101および実施の形態2のシステム管理装置201における各構成部の動作は、中央演算装置(CPU)、記憶装置、および情報の入出力を行うインターフェース等を有するコンピュータにより実現することができる。
例えば、CPUがインターフェースを介してイベント格納部103からアプリケーション識別子とイベント識別子を読み出す。また、その時点での1以上のアプリケーションプログラムの動作状態を特定する。
更に、特定した動作状態と、条件記憶部105から読み出した当該イベント識別子に対応する起動判定条件と比較対照し、当該アプリケーション識別子に対応するアプリケーションプログラムの起動判定を行う。
また、判定結果に応じ、当該アプリケーションプログラムを起動する。または、当該アプリケーションプログラムを起動することなく当該イベントを破棄する。
このようなコンピュータの動作によっても、本発明のシステム管理装置の動作は実現され、また、本発明のシステム管理方法が実行される。
また、本発明のシステム管理装置を構成する各機能ブロックは典型的には集積回路であるLSIとして実現されてもよい。また、これら機能ブロックは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
図10は、実施の形態1のシステム管理装置101における集積回路化の一例を示す図である。
図10に示すLSI300は集積回路化の一例を示し、LSI300に含まれる機能ブロックの範囲は集積回路化する構成部の範囲の例である。
なお、ここでは、LSIと記載しているが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
さらに、集積回路の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
また、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
なお、図8に示す実施の形態2のシステム管理装置201における各機能ブロックも同様に、個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
本発明のシステム管理装置は、情報処理システムが有する複数のアプリケーションプログラムの起動を適切に制御し、効率的にアプリケーションプログラムを動作させるができる。その結果、消費電力が少なくなるという効果もある。そのため、携帯電話やPersonal Digital Assistance(PDA)等の情報処理システムのシステム管理装置として有用である。
図1は、実施の形態1における携帯端末の主要な機能構成を示す機能ブロック図である。 図2は、実施の形態1におけるイベントのデータ構成の一例である。 図3は、実施の形態1における起動判定条件の一例を示す図である。 図4は、実施の形態1のシステム管理装置における起動判定の動作を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態1における更新後の起動判定条件の一例を示す図である。 図6は、実施の形態1における起動判定条件の別の一例を示す図である。 図7は、実施の形態1における更新後の起動判定条件の別の一例を示す図である。 図8は、実施の形態2における携帯端末の主要な機能構成を示す機能ブロック図である。 図9は、実施の形態2のシステム管理装置における起動判定の動作を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態1のシステム管理装置における集積回路化の一例を示す図である。
符号の説明
10、20 携帯端末
101、201 システム管理装置
102 ミドルウェア
103、203 イベント格納部
104、204 起動判定部
105 条件記憶部
106、206 状態取得部
107 制御部
108 アプリケーションプログラム
202 監視部
300 LSI

Claims (8)

  1. アプリケーションプログラムを実行可能な情報処理システムを管理するシステム管理装置であって、
    前記情報処理システムに含まれる、前記アプリケーションプログラムに対するイベントを格納する格納手段から、前記イベントを識別するイベント識別子を取得するイベント取得手段と、
    前記情報処理システムの状態を取得する状態取得手段と、
    前記アプリケーションプログラムを適応的に起動する制御手段と、
    取得された前記情報処理システムの状態が、取得された前記イベント識別子に対応する起動判定条件に該当するか否かに応じ、前記アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記制御手段は、前記判定手段により前記アプリケーションプログラムを起動させないと判定された場合、前記アプリケーションプログラムを起動することなく前記格納手段に格納された前記イベントを破棄する
    システム管理装置。
  2. さらに、複数種のイベント識別子それぞれに対応する起動判定条件を記憶している条件記憶手段を備え、
    前記起動判定条件は、前記アプリケーションプログラムを起動させるか否かの条件となる前記情報処理システムの状態を示す情報を含み、
    前記判定手段は、
    前記イベント取得手段に取得されたイベント識別子に対応する起動判定条件を前記条件記憶手段から取得し、
    前記状態取得手段に取得された前記情報処理システムの状態が、前記条件記憶手段から取得した起動判定条件に示される前記情報処理システムの状態に該当するか否かに応じ、前記アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する
    請求項1記載のシステム管理装置。
  3. 前記起動判定条件に含まれる前記情報処理システムの状態を示す情報は、所定のアプリケーションプログラムの動作状態を示す情報であり、
    前記状態取得手段は、前記アプリケーションプログラムまたは他のアプリケーションプログラムから前記アプリケーションプログラムまたは他のアプリケーションプログラムの動作状態を取得し、
    前記判定手段は、前記状態取得手段に取得された動作状態が、前記条件記憶手段から取得した起動判定条件に示される前記所定のアプリケーションプログラムの動作状態に該当するか否かに応じ、前記イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する
    請求項2記載のシステム管理装置。
  4. 前記起動判定条件は、前記所定のアプリケーションプログラムが動作中である場合、前記イベントの通知先のアプリケーションプログラムを起動させないという条件であり、
    前記判定手段は、前記状態取得手段に取得された動作状態が、前記所定のアプリケーションプログラムが動作中であることを示す場合、前記イベントの通知先であるアプリケーションプログラムを起動させないと判定する
    請求項3記載のシステム管理装置。
  5. 前記条件記憶手段は、前記情報処理システムにアプリケーションプログラムが追加された場合、追加された前記アプリケーションプログラムからの要求に従い、前記アプリケーションプログラムについての起動判定条件をさらに記憶する
    請求項2記載のシステム管理装置。
  6. さらに、前記イベント格納手段に、前記イベントが格納されたことを検出する監視手段を備え、
    前記判定手段は、前記イベント格納手段にイベントが格納されたことを前記監視手段から通知されると、前記アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する
    請求項1記載のシステム管理装置。
  7. アプリケーションプログラムを実行可能な情報処理システムを管理するシステム管理方法であって、
    前記情報処理システムに含まれる、前記アプリケーションプログラムに対するイベントを格納する格納手段から、前記イベントを識別するイベント識別子を取得するイベント取得ステップと、
    前記情報処理システムの状態を取得する状態取得ステップと、
    前記アプリケーションプログラムを適応的に起動する制御ステップと、
    取得された前記情報処理システムの状態が、取得された前記イベント識別子に対応する起動判定条件に該当するか否かに応じ、前記アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する判定ステップとを含み、
    前記制御ステップでは、前記判定ステップにおいて前記アプリケーションプログラムを起動させないと判定された場合、前記アプリケーションプログラムを起動することなく前記格納手段に格納された前記イベントを破棄する
    システム管理方法。
  8. アプリケーションプログラムを実行可能な情報処理システムを管理するためのプログラムであって、
    前記情報処理システムに含まれる、前記アプリケーションプログラムに対するイベントを格納する格納手段から、前記イベントを識別するイベント識別子を取得するイベント取得ステップと、
    前記情報処理システムの状態を取得する状態取得ステップと、
    前記アプリケーションプログラムを適応的に起動する制御ステップと、
    取得された前記情報処理システムの状態が、取得された前記イベント識別子に対応する起動判定条件に該当するか否かに応じ、前記アプリケーションプログラムを起動させるか否かを判定する判定ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムであり、
    前記制御ステップでは、前記判定ステップにおいて前記アプリケーションプログラムを起動させないと判定された場合、前記アプリケーションプログラムを起動することなく前記格納手段に格納された前記イベントを破棄する
    プログラム。
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