WO2001031548A1

WO2001031548A1 - Procede de transaction et systeme de transaction

Info

Publication number: WO2001031548A1
Application number: PCT/JP1999/005563
Authority: WO
Inventors: Masao Hoshino; Nobuhiko Nishio
Original assignee: Fujitsu Limited
Priority date: 1999-10-07
Filing date: 1999-10-07
Publication date: 2001-05-03
Also published as: EP1225533A1; US20020107799A1; EP1225533A4

Description

明細取引方法及び取引シス亍ム

技術の分野

本発明は、 I Cカードを使用した取引方法、取引システム、その管理装置及び I Cカードに関し、特に、取引装置に設けられた I Cカードの電子的価値を集計する取引方法、取引システム、精算装置及び I Cカードに関する。背景技術

最近、 I Cカードを用いた電子商取引すなわち電子財布取引が、実用化されている。この電子財布取引は、顧客の持つ I Cカードに、お金に相当する現金データを持たせ、それを取引装置に移転するようなシステムである。この電子財布取引用の I Cカードは、不揮発性 R A Mとプロセッサとが 1チップで構成された 1 チップマイコンを有する。そして、このマイコンが、クレジットカードと同じ大きさのプラスチックカ一ド内に、保安性を高めた構造で内蔵される。

不揮発性 R A Mには、電子的価値となる金額や暗証番号が記憶される。更に、不揮発性 R A Mには、暗号化処理を行モジュールと、復号化処理を行うモジュールとがプログラムとして内蔵されている。更に、不揮発性 R A Mには、これらモジュールを使用して、 I C力一ドをアクセスする装置自体の正当性の検証や、その装置を使用して I Cカードにアクセスする人の正当性の検証を行う認証プログラムも内蔵されている。これにより、安全性が高められている。このため、改ざんや磁気データの不正読取等の不正に弱い磁気カードに比較して、 I Cカードは安全性が高いというメリットを有している。

電子財布取引は、通常の現金を財布から取り出し相手に現金を渡す手順を電子化したものである。 I Cカードの金額の一部が、取引装置に、取引の際移動した場合、 I Cカードの残高がその分減少し、取引装置のメモリの残高が増加する。

こうした電子財布取引は、買い物等をする場合に、現金を用意する必要がなく、取引処理の時間が現金に比較して短くて済む。又、小銭やお札等で財布がかさばるということがないので、収納にも便利である、更に、多額の金額を運用する商店や銀行等では、現金そのものを扱わないので、現金運搬時の盗難等に対する安全性の面でも、電子現金は高い安全性を持つという効果がある。

商店や銀行等では、 P 0 S端末装置等の取引装置に移転された電子的価値は、取引装置内のメモリに記憶され、閉店後に、センターに送信され、後方処理が完了する。このメモリとして、前述の I C力一ドを利用したシステムが、提案されている（例えば、日本国公開特許平成 9年 1 6 1 1 5 2号公報等）。

この I Cカードを使用した電子財布取引を誘引するため、電子財布取引と顧客サービスシステムを組み合わせることが考えられる。例えば、特開平 7— 3 3 4 5 9 0号公報では、クーポンのポイントカードサ一ビスを併用した電子財布取引システムが提案されている。

このシステムでは、電子財布取引に伴い、サービスを発行して、サービスを実行することができる。しかしながら、かかるサービスを実行した場合に、サ一ビスの回収、集計や精算等の手続きは、人手に頼っており、後方処理が煩雑であるという問題があった。

又、サービスとして、クーポン券により商品の割引サービスが行われている。このサービスを実施した場合に、店誧側では、これらクーポン券を、データ集積されたジャーナルと一緒に、集計所に郵送していた。集計所では、各店毎、各メ一力毎に、クーポン券を仕分けし、各メーカが各店舗にいくら支払うかを集計計算する。その後、各メーカにクーポン券とともに支払うべき各店毎の額が郵送にて通知される。

即ち、このサービスシステムでは、クーポン券の後方処理は、人手に頼っており、店側の手間がかかるという問題があった。又、集計業者によるクーポン券の割増しや、集計データの偽造等、不正にも弱いという問題があった。

従って、本発明の目的は、サービスの後方処理を自動化するための取引方法、取引システム、その管理装置及び I Cカードを提供することを目的とする。

又、本発明の目的は、サービスの自動分類及び集計を行うための取引方法、取引システム、その管理装置及び I Cカードを提供することを目的とする。

更に、本発明の目的は、サービスの後方処理の不正を防止するための取引方法、取引システム、その管理装置及び I Cカードを提供することを目的とする。更に、本発明の目的は、電子財布取引を誘引する顧客サービスを付与するための取引方法、取引システム及びその管理装置及びその I Cカードを提供することにめ。

更に、本発明の目的は、電子財布取引に顧客サ一ビスを付与しても、セキユリティの高い顧客サービスを提供するための取引方法、取引システム及びその管理装置及びその I Cカードを提供することにある。発明の開示

本発明の取引方法の一態様は、取引に伴い発生された取引データを処理する取引方法において、取引に伴う取引データを取引装置に設けられた I C力一ドに格納するステップと、前記 I Cカードを読み取り、前記取引データの分類及び集計を行うステツプとを有する。

又、本発明の取引システムの一態様では、取引に伴い発生された取引データを処理する取引システムにおいて、取引装置に着脱可能に設けられた I Cカードと、取引に伴う取引データを前記 I cカードに格納する取引装置と、前記 I C力一ドを読み取り、前記取引デ一タの分類及び集計を行う管理装置とを有する。この態様では、取引装置が、取引データを I Cカードで格納し、管理装置が、 I Cカードを読みだして、分類及び集計を行うため、取引データの後方処理を自動化することが可能となる。又、 I Cカードによるため、オンライン網を設けなくても、実現できる。更に、管理装置が、装置とは別の I Cカードから取引デ一タを読み出し、分類及び集計するため、複数の店舗で回収された取引データからそれぞれの店舗が受け取るべきあるいは支払うべき金額を精算することができる

。その上、取引データによる精算が、 I Cカードで全て可能になるので、不正等に対する保安性が高い。

本発明の他の態様の取引システムでは、前記取引装置は、顧客にサービスを供与したサービス情報を前記 I Cカードに格納する。これにより、サービスの後方処理の自動化が可能となる。

本発明の他の態様の取引システムでは、前記取引装置は、電子財布取引機能を有する顧客 I Cカードと情報交換するためのカードリーダ一/ライ夕と、前記 I C力一ドと情報交換するための力一ドリーダ一/ライタと、前記顧客 I Cカードの電子的価値を、前記 I Cカードに移転して、電子財布取引を実行する処理手段とを有する。

これにより、電子財布取引にサービス取引を付加したので、顧客にとって便利なサービスを、電子財布取引用 I C力一ドに付与することができる。

本発明の他の態様の取引方法では、格納ステップは、顧客 I Cカードからサ一ビス供与の対象となるサービス情報を抽出するステップと、前記抽出したサ一ビス情報を前記顧客 I C力一ドから前記 I C力一ドに移転するステップからなる。又、本発明の他の態様の取引システムでは、前記 I C力一ドは、所望のサービスを受けるためのサービス情報を発行し、前記顧客 I Cカードに移転する機能と、前記顧客 I Cカードに格納されたサービス情報の内、サービス供与の対象となるサービス情報を抽出して、回収する機能とを有する。

この態様では、サービス券を電子化したサービス情報を、紙片のサービス券のように移転可能としている。これにより、サービス券を電子化しても、紙片のサ一ビス券のように、流通性を持たせることができる。又、顧客 I Cカードに格納されたサービス情報の内、サービス供与の対象となるサービス情報を抽出して、回収するため、サービス券の自動発行及びサービス券の自動回収が可能となる。

このため、利用者及びカード導入店舗の手間がかからずに、顧客サービス機能を付与することができる。又、サービス情報を独立に付与しても、 I C力一ドからサービス情報を回収するため、再度、そのサービス情報により再度サービスを受けるという不正を防止できる。

更に、サービス情報の移転、抽出を取引装置が実行するため、サービス券を不正なく発行でき、且つサービス券の抽出も不正なく実行できる。その上、サ一ビス情報も、電子現金と同様に扱うため、複数種類のサービスを I Cカードに与えることができる。

本発明の取引システムの他の態様では、前記取引装置は、前記電子財布取引に伴う前記サービス情報を発行する。

本発明の取引システムの他の態様では、前記取引装置は、前記抽出したサ一ビス情報によるサービスを、前記電子財布取引に反映する。

これらの態様により、電子財布取引に直接反映した顧客サービスが可能となる本発明の管理装置の一態様では、管理装置は、前記 I Cカードと情報交換するカードリーダ一/ライ夕と、前記 I C力一ドのサ一ビス情報を、発行メーカ一別に分類し、集計する処理手段と、集計結果を出力する出力手段とを有する。この態様により、 I Cカードの回収データを集計、出力することができる。本発明の管理装置の他の態様では、前記管理装置の処理手段は、前記 I Cカードのサービス情報を、発行店別に分類して、集計する。

発行店別に分類、集計するため、複数の店舗の回収取引データを、各店舗毎に、分類、集計できる。

本発明の管理装置の他の態様では、前記管理装置の処理手段は、前記 I C力一ドのサ一ビス情報を、発行メーカ一別に分類して、集計する。

発行メーカー別に分類、集計するため、発行メーカーへの請求書を自動作成できる。

本発明の管理装置の他の態様では、前記管理装置の出力手段は、前記集計結果とともに、前記各サービス情報を出力する。各サービス情報が出力されるため、サービス券の不正等を検証できる。

本発明の管理装置の他の態様では、前記管理装置は、発行すべきサービス情報を作成し、前記 I Cカードに書き込む。

これにより、サービス券の発行が、人手を介しないため、自動化が可能となり、且つ不正も防止できる。

本発明の他の態様では、第 2の I Cカードは、前記 I Cカードと情報交換して

、電子現金の移転及び前記サービス情報の移転を実行する機能を有する。この形態では、電子現金とサービス券の移転処理を、第 2の I Cカードで行うため、電子現金及びサービス券の管理、取扱いが容易となる。更に、店舗側の不正も防止することができる。

本発明の I Cカードの一態様では、 I Cカードが、電子財布領域と顧客にサ一ビスを供与したサービス情報を格納するサービス情報格納領域とを有するメモリを有する。 I Cカードが、電子財布取引機能とサービス券の移転機能を持っため、容易に、電子財布取引機能を持つ I Cカードに、サービス機能を付与することができる。

本発明の I Cカードの他の形態では、プロセッサは、サービス券識別データと

、前記識別データを基に作成された暗号化署名とからなるサービス情報を、前記メモリに格納する。暗号化署名を格納するため、不正に対するセキュリティを供与することができる。

本発明の I Cカードの他の形態では、前記プロセッサは、所望のサービスを受けるためのサービス情報を発行し、顧客 I Cカードに移転する機能と、前記顧客 I Cカードに格納されたサービス情報の内、サービス供与の対象となるサ一ビス情報を抽出して、回収する機能とを有する。

I C力一ドカ、顧客 I C力一ドに対し、サービスの発行、回収を行うため、サ一ビス券の不正を防止できる。又、取引装置に、容易にサービス機能を付与できる。

本発明の I Cカードの他の形態では、前記プロセッサは、前記顧客 I Cカードと情報交換して、電子現金の移転及び前記サービス情報の移転を実行する機能を有する。

これにより、人手を介さずに、電子現金及びサービス券の移転及び回収を行うため、より不正を防止できる。

本発明の I Cカードの他の形態では、前記メモリは、サ一ビス情報の種類別にサービス情報を格納する複数のサービス情報格納領域を有する。これにより、複数種のサービスが提供でき、且つサービス毎に、分類、集計できる。

本発明の I Cカードの他の形態では、前記メモリは、発行すべきサービス情報を格納する発行サービス格納領域を有する。

これにより、サービス券の発行が、人手を介しないため、自動化が可能となり、且つ不正も防止できる。図面の簡単な説明

第 1図は、本発明の一実施例のシステム構成図である。第 2図は、本発明の一実施例の P 0 S端末装置のプロック図である。

第 3図は、第 2図の P O S端末装置の処理フローチヤ一ト図である。

第 4図は、本発明の一実施例の顧客 I C力一ドのブ口ック図である。

第 5図は、第 4図の顧客 I Cカードのメモリエリアの説明図である。

第 6図は、第 5図におけるアクセス権限テーブルの説明図である。

第 7図は、本発明の一実施例の店用 I Cカードのブ口ック図である。

第 8図は、第 7図の店用 I Cカードのメモリエリアの説明図である。

第 9図は、第 7図の店用 I Cカードの処理フローチャート図（その 1 ) である第 1 0図は、第 7図の店用 I C力一ドの処理フローチヤ一ト図（その 2 ) である。

第 1 1図は、第 7図の店用 I Cカードの処理フローチャート図（その 3 ) である。

第 1 2図は、第 7図の店用 I C力一ドの処理フローチャート図（その 4 ) である。

第 1 3図は、第 4図の顧客 I C力一ドの処理フローチヤ一卜図（その 1 ) である。

第 1 4図は、第 4図の顧客 I C力一ドの処理フローチャート図（その 2 ) である。

第 1 5図は、第 4図の顧客 I Cカードの処理フローチャート図（その 3 ) である。

第 1 6図は、第 1図の表示器のプロック図である。

第 1 7図は、第 1 6図の表示器の斜視図である。

第 1 8図は、第 1図の連絡装置のブロック図である。

第 1 9図は、第 1 8図の連絡装置の斜視図である。

第 2 0図は、第 1図の精算装置のプロック図である。

第 2 1図は、第 2 0図の集計装置の処理フローチャート図（その 1 ) である。第 2 2図は、第 2 0図の集計装置の処理フローチヤ一卜図（その 2 ) である。第 2 3図は、第 2 0図の集計装置の処理フローチャート図（その 3 ) である。第 2 4図は、第 2 0図の集計装置のテーブル説明図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の取引システム、 I Cカード、電子財布取引装置、管理装置を順に説明する。

• · I C力一ド取引システム · ·

第 1図は、本発明の一実施例の I C力一ド取引システムの構成図である。第 1図に示すように、顧客 I Cカード 2は、 J I S規格等で規格化されるクレジットカ一ドの大きさのプラスチックカ一ド内にプロセッサと不揮発性ランダムアクセスメモリ（R A M ) を内蔵し、更に、暗号化 ·復号化処理機能等の安全化機能（セキュリティ機能）を内蔵する力一ドである。又、この I Cカード 2に、更に磁気ストライプゃ光記録用のストライプが設けられることを排除するものではない。顧客 I Cカード 2は、電子財布領域と、サービス券領域と、広告領域と、電子署名領域とを有する。

P〇 S端末装置 1は、顧客 I Cカード 1 と連動して、電子財布取引を実行する電子財布取引装置を構成する。電子財布とは、現金を電子的価値で所有する財布と定義される。電子財布取引とは、電子的価値の移転を行う電子財布取引に限られず、電子的価値の移転が、暗号化 ·復号化処理機能により秘密状態で行われ、且つこれに基づく所謂電子署名等の認証処理機能によって、移転される価値に係る情報が偽造、不正から保護される取引を含む。

?〇 3端末装置 1は、顧客 I Cカード 2 と、情報の交換を行う顧客 I Cカード /リーダー 4 を有する。更に、 P O S端末装置 1は、電子財布取引機能の他に、サービス券の処理機能 5を有する。サービス券の処理機能 5は、サービス券の発行、回収、サービス供与対象のサービス券の抽出及びサービスの実行を行う。ここで、サービス券とは、個別に特定され、一定の条件で、価値の付与される電子的な券をいう。例えば、通常紙片として発行される投票券、籤、クーポン券等を電子的にしたデータが相当する。

次に、このシステムでは、 P 0 S端末装置 1に装着可能な店側 I Cカード 3が設けられている。この店側 I Cカード 3は、顧客力一ド 1 と同一のハード構成を有する。そして、店側 I Cカード 3は、籤等のサービス券の発行機能、当選券の選出機能、当選券を回収する回収機能を有する。

そして、店側 I C力一ド 3のデータを読み出し、発行した籤等のサ一ビス券の集計機能、発行籤の店側 I Cカード 3への書込機能、引換え店への精算を行う計算機能を備える精算装置を有する管理システム（管理装置） 9を設けている。

P O S端末装置 1 と、顧客 I Cカード 2の間で、電子現金（電子署名付）とサ一ビス券（電子署名付）の移転が行われる。この移転とは、 I Cカード又は電子財布取引装置の内の一方から他方へ移転対象となる電子現金またはサービス券を移動する処理を言う。移転後、移転対象となる電子現金あるいはサービス券は、移転元においては、その後移転不可能な状態となり、移転先のみが移転可能な状態となる。例えば、サービス券を一方から他方に移転すると、移転元において、そのサービス券はその後利用できない状態となる一方、移転先がそのサービス券を利用できるようになる。移転元では、当該サービス券の移転を履歴として記録に残すこともある。電子現金についても同様である。

ここで、サービス券（籤、投票券、またはクーポン券）を I Cカードに対して発行することにあたって、偽造される恐れがある。これを防止する為に、暗号化技術の導入が必要となる。これを電子署名という。一例として、次の暗号化技術を適用する。籤を例にとると、籤発行店に特有の数値 Aと、籤発行日 B及び籤番号の一部となる数値 C (例えば、籤番号の下位 3桁）で、電子署名データを作成する。

I Cカード内には、籤発行時の取引履歴を残している。この取引履歴として、該当の籤の発行日、発行店番号を記憶する。これらを、 I Cカード、当選籤確認装置等から抽出し、籤発行日、発行店番号、電子署名データから籤番号の下位 3 桁を復号する。復号された籤番号の下位 3桁と、実際の籤番号の下位 3桁を照合して、検証を行う。

この店番号は、任意に設定される秘密鍵のようにしておくことが望ましい。この場合、籤を発行する P O S端末装置 1が、当該鍵となる鍵数値で籤を暗号化し、当選籤を確認する籤確認装置は、店番号と対応する鍵数値のテーブルを設けて、これから読みだすようにすれば良い。また、顧客に見せる籤番号は、下位 3桁のみとしておき、デジタル署名の形で、上位の暗号化部分あるいはその一部を顧客に見えないようにしても良い。これにより顧客は、店番号を知らないので、偽造はできない。また、店に雇われている店員も、店の暗号は判らないので偽造することはできない。また、偽造有無を確認することができる。

次に、このシステムのサービス処理について、説明する。

サービス券が投票券の場合は、籤選択を行う。籤番号毎に、 I Cカード 2に投票数を入れ、且つ P 0 S端末装置 1の I Cカード 3でも、投票数を記憶する。 I Cカード 2は、同じ期間の投票番号なのか他の期間の投票番号なのか区別ができないので、 P 0 S端末装置 1の I Cカード 3から投票券を発行する際、選択した籤番号に、該当期間情報とデジタル署名を組み合わせた識別情報を付加して、 I Cカード 2に投票番号として記入する。 P 0 S端末装置 1の I Cカードは、精算時等の際、集計値を集計する。集計期間後、最も投票数の多い籤番号を当選番号とする。

P〇 S端末装置 1の I Cカード 3は、 I Cカード 2で取引された時、 I Cカード 2から籤番号、投票数、識別情報を読み出す。そして、識別情報から、当該情報の正当化を確認して、且つ集計期間を導き出す。 P O S端末装置 2の I Cカード 3は、集計期間毎（例えば、各集計期間が 2週間毎なら、 3ヶ月程度の範囲の各 2週間毎）の当選番号の表をテーブルとして持っている。このテーブルを、識別情報から導き出した集計期間で検索し、当選番号を得る。該当当選番号と、投票されている籤番号とを照合する。

投票券のサービスが、払戻しである場合には、一致する籤番号がある時に、当該表のそれぞれの当選番号毎に、投票数に投票の 1ュニッ卜の払戻し額を乗算して、払戻し額の総額を演算する。次いで、買い物額から払戻し額を差し引き、顧客の支払い必要額を算出する。払戻し額が多い場合には、残りの額を商品券として I Cカード 2に書込み、次の同店舗での買い物にのみ使用できるようにする。一方、投票がチェーン店で行われる場合、チェーン店間での精算が必要である。すなわち、籤をたくさん発行した店舗が、顧客に払い戻した払戻し額を多く支払う必要がある。このため、 P O S端末装置 1の I Cカード 3は、発行した投票数の枚数、当選し且つ払戻しした投票券の枚数を格納する。管理装置 9は、 I C カード 3のこれら情報を読み出し、負担金の演算を行う。 P O S端末装置 1の I Cカード 3は、それぞれのデータ、すなわち発行した投票券枚数、払い戻した投票券枚数を管理するテーブルを備える。

サービス券が籤の場合には、 I Cカード 2による電子財布取引の際に、短期間で結果のでる籤とそのデジタル署名を、 I Cカード 2に書き込む。籤は、バランサ（残高表示器） 6で見えるようにする。そして、籤の払戻し期間内または商品受渡し期間内に、 I Cカード 2で商品を購入した際に、自動的に当選の有無を確認し、サービスを受ける。この籤は、一定額以上購入した時に発行する。又、ポィント制として、一定のボイン卜がたまつたら、籤を発行してもよい。

サービス券がクーポン券の場合には、例えば、商品（例えば、タバコ）を買つた人の I C力一ド 2に、新発売の製品のクーポン券を入れる。次の取引きの際に、新しいタバコとクーポン券を交換する。このようなサービスを行うことで、顧客の固定化が図られ、購買を促進する結果となる。

このシステムでは、店側 I Cカード 3が、籤等のサービス券を発行し、当選券の選出を行うので、店側によるサービス券の偽装発行、偽装抽選を防止できる。また、店側 I Cカード 3によって、サービス券の自動回収が行われるため、紙によるクーポン券等の集計や管理が必要ない。これにより、煩わしさがなくなり、データの取扱、が容易になる。

この店側 I Cカード 3は、電子財布取引機能を持つ。従って、顧客 I Cカードとしても、使用できる。例えば、店舗の主人の顧客 I Cカードをそのまま店用 I Cカードとして使用できる。

更に、 I Cカード 2に格納されたクーポン券等のサービス券の商品の製造メー力、クーポン券使用店等の情報を、 P O S端末装置によって管理する。これとともに、これら情報を店側 I Cカード 3に格納する。又、紙によるクーポン券が使用された場合には、紙のクーポン券の処理情報を店側 I Cカード 3に集計する。クーポンデータを集計管理する管理システム 9は、店側 I Cカード 3から使用済クーポンを読み出し、集計し、管理データ及びクーポンデータを各商品メーカに転送する。このように、クーポン情報の取扱いを電子化でき、紙等の資源を極力抑えることができる。また、データの取扱いも人手が介入する機会が減り、信頼性が増加する。更に、大規模なオンライン網を構築することなく実現できる。連絡装置 7は、顧客 I Cカード 2の電子現金、サービス券を、第 3者の顧客 I Cカード 8に移転する。逆も可能である。このように、サービス券情報が、あたかも紙券と同様に、 I Cカード間又は I Cカードと装置間で受け渡されるように、移転することができる。このため、顧客とサービスとの括り付けがなく、サ一ビスの移転が自由となる。バランサ（残高表示器） 6は、顧客 I Cカード 2の電子現金やサービス券を表示するためのものである。

このように、紙片のサービス券と同様に、サービス券を個別に移転できるようにしたため、紙片のサービス券と同様の流通性をもつ I Cカード取引を実現できる。これにより、利用者にとって、便利であり、利用者の I C力一ドの利用を促進できる。

又、このようにしても、電子化されたサービス券が自動発行、自動回収されるため、店舗側の手間もかからない。しかも、個別に発行されたサービス券の管理が可能となり、精算等を自動化できる。これにより、精算等における誤り、不正も防止できる。

以下、 I Cカードを含む各装置の詳細について説明する，

• · P 0 S端末装置 · - 第 2図は、 P O S端末装置のブロック図、第 3図は、その処理フローチャート図である。

第 2図に示すように、 P 0 S端末装置 1は、キ一ボード 1 1、表示器 1 2、ゾ —コードリーダ 1 3、プリンタ 1 4、上位装置或いは回線に接続されるィンターフェース 1 6、マイコン等で構成された制御部 1 7、メモリ 1 8、ハ一ドディスク等の外部記憶装置 1 9、顧客 I C力一ド用の顧客入力パッド 2 0、店用 I C力 ―ドリーダライタ 2 1及びその他の装置用のィンタ一フェース回路 1 5を備えている。

顧客入力パッド 0は、顧客の所有する I Cカード 2が挿入され、当該顧客用 I Cカード 2に対して読取、書込等のアクセスを行う顧客 I Cカードリーダライ夕 2 0 a、暗証番号や、取引金額等を手動入力するためのキーパッド 2 0 b、キ —パッド 2 0 aからの入力データ等を表示する表示器 2 0 cからなる。又、店用 I Cカードリ一ダライタ 2 1は、店に配布された I Cカード 3の読取、書込を行う装置である。これらの各機器は、互いにバス線 2 2に接続され、制御部 1 7のプログラム制御の元で所定の機能を発揮するものである。更に、顧客入力パッド 2 0 と店用 I Cカードリーダライタ 2 1は、バス 2 2 と異なるバス 2 3によって接続されている。顧客 I Cカード 2 と店用 I Cカード 3 との間の処理は、このバス線 2 3を介して行われる。このため、移転データの機密性を高めることができる。

制御部 1 7の処理機能としては、一般の P◦ S端末装置あるいは電子的金銭登録機が有する機能（例えば、通常の売上登録、計算等の一般的な機能）の他に、顧客 I Cカード 2による電子財布取引機能、サービス券発行委託機能、当選サ一ビス券選別委託機能、広告文書管理機能等を備えている。

本実施例では、制御部 1 7のサービス券発行委託機能は、サービス券の発行を行う店用 I Cカード 3に対して、店用 I Cカードリ一ダライタ 2 1 を介してサ一ビス券の発行を委託し、顧客 I Cカード 2に発行したサービス券を移転させるものである。又、本実施例においては、顧客 I Cカード 2が蓄積している籤、クーポン券、投票券等のサービス券がサ—ビスを享受するに適した券であるかどうかを店用 I Cカード 3が判別するようにしている。このため、制御部 1 7の当選サ —ビス券選別委託機能は、制御部 i 7力、この処理を店用 I Cカード 3に委託する機能を言う。更に、広告文書管理機能については、その他のインターフヱース 1 5に、所謂モパイル端末、パソコン等の、文書作成機能を有する機器を接続して、それらの機器にて作成された広告文章をメモリ 1 8や外部メモリ 1 9に制御部 1 7が蓄積し、且つ I Cカード 2による取引を実行した際、通常処理の途中で、条件に従って顧客 I Cカード 2に書き込む処理を言う。

以下、第 3図のフローチャートに従って、第 2図の P O S端末装置の動作を説明する。

( S 2 0 0 ) P 0 S端末装置 1の操作者は、最初に P 0 S端末装置のモードを通常の手法によって選択する。一般的には、キーボード 1 1の図示されない鍵孔に店員が保有する鍵を揷入し、その回転にてモードを指定する。制御部 1 7は、キーボ一ド 1 1によって指定されたモードに応じて、取引モ一ド、精算モード、設定モードに切り替わる。最初に、設定モード（S 2 2 1 ) に移行する。

( S 2 2 1 ) 設定モードでは、籤、投票券、クーポン券等のサービスの有無をそれぞれキーボード 2 1により設定する。なお、本実施例では籤のサービス及びクーポン券のサービスを中心に説明する。但し、投票券の場合は、投票番号を入力する以外は、籤と略同様の処理にて実現できる。

サービス有無の設定の後、店員は、店用 I Cカード 3を店用 I Cカードリーダライタ 2 1に装着する。この段階で、籤、投票券、クーポン券のサービスをしないならば、ステップ S 2 2 3に移行する。逆に、少なくとも、クーポン券のサービスを指定すると、ステップ S 2 2 2に移行する。

( S 2 2 2 ) 店用 I Cカードリーダライタ 2 1力、装着された店用 I Cカード 3力、正しい I C力一ドであることを確認する。又、店用 I Cカード 3は、店用 I Cカードリーダライタ 1 1力、正当なアクセス権限を有するものであるかどうかを確認する。この確認の後に、店用 I Cカード 3が格納しているクーポン券を発行すべき商品の商品テーブルを読み出し、メモリ 1 8に展開する。

( S 2 2 3 ) 店が発行を希望する広告データの入力あるいは蓄積状況の確認を行うステップである。すなわち、制御部 1 7は、外部記憶装置 1 9に格納されているお店の広告データを読み出して、表示器 1 2に表示するとともに、広告内容の更新の有無を操作者に問い合わせる。

次いで、広告内容の書き換えがある場合には、その他のインタ一フヱース 1 5 にデータ入力のための装置（例えば、前述した小型のパソコン等）を接続して、文書入力される。入力された文書は外部記憶装置 1 9に転送され、所定の領域に記憶される。この作業が終わると、ステップ S 2 2 4に移行する。

( S 2 2 4 ) このステップでは、通常データの設定処理をする。例えば、売上に応じた累計ポイントサービスを行うか否か、あるいは、商品の価格を変更する等、一般に行われている P O S端末の状態パラメータの設定を行う。この処理が終了すると、ステップ S 2 0 0のモード区別状態に戻り、制御部 1 7は表示器 1 1に設定終了の表示をして、このモードを終了する。通常、設定モードの終了後、店員は鍵の回転位置を変えて、取引モードに変更する。

( S 2 0 1 ) 店員の鍵の位置が取引モードの位置になると、 P 0 S端末装置 1 は、取引待ち状態となる。

( S 2 0 2 ) お客が品物を買い上げると通常の売上処理を実行する。即ち、 P 〇 S端末装置 1は、バーコ一ドリーダ 1 3で、商品に貼付されているバーコ一ドを読み取ることにより商品コードを得るか、若しくは、キーボード 1 1から商品の種別を入力することで商品コ一ドをえる。

これに基づき、制御部 1 7は、入力された商品コードに基づいて周知のプライスルックアップ処理、すなわち、商品コードから商品名（あるいは商品部門コ一ド等）や商品価格を導きだす処理、を行う。これは、一般に、商品の登録処理といわれている。そして、商品の登録処理を、買い上げした商品の全品について行い、プリンタ 1 4をして、並行に買い上げ明細情報を印字せしめる。これとともに、明細情報を記憶し、且つ買い上げ累計額を、メモリ 1 8に作成してゆく。

( S 2 0 3 ) 商品の登録処理が終了すると、店員は支払の種類をお客から聴取する。即ち、現金で支払うのか、クレジッ卜カードを使用して支払うのか、更には I Cカードによる電子財布から支払うのかを聴取する。この結果に従って、店員は、キーボード 1 1 を操作して、支払種別を入力する。入力された支払種別に従って、制御部 1 7は、クレジット支払あるいは現金支払のための処理であるステツプ S 2 0 4の通常処理あるいは電子財布による支払処理のルーチンであるステツプ S 2 0 7に移る。

( S 2 0 4 ) クレジットカードによる支払あるいは現金による支払の場合には、周知の手順で、支払い処理が、制御部 1 7により実行される。すなわち、預かり金の入力ゃクレジットカード番号の入力を行い、釣り銭の演算を行う。

( S 2 0 5 ) そして、取引完了により、レシートに印字を行う。

( S 2 0 6 ) 制御部 1 7は、累計計算をし、外部記憶装置 1 9へ格納したり、部門別累計演算をして格納する。このような通常の取引の完了処理を行って、ステツプ S 2 0 1へ移行し、取引待ち状態になる。

( S 2 0 7 ) 一方、支払種別が電子財布による取引であると、制御部 1 7は、顧客 I C力一ドリーダライタ 2 0 aを介して顧客 I Cカード 2から、この取引より前の取引で移転され格納されたクーポン券の商品情報を読み出す。読み出された商品情報は、今回売上登録した商品コードと対比し、売り上げ登録した商品の中に、顧客 I Cカード 2から抽出したクーポン券の商品情報に相当する商品があるかどうかを確認する。

( S 2 0 8 ) この確認により、該当商品がある場合は、制御部 1 7は、店用 I Cカードリーダライ夕 2 1にセットされている店用 I C力一ド 3に対して、該当するクーポン券の回収を委託する。この委託に基づき、第 1 1図にて、後述する様に、店用 I Cカード 3は、顧客 I Cカード 2から該当するクーポン券の移転を受ける。店用 I Cカード 3に該当クーポン券の移転が完了すると、店用 I C力一ド 3は、この旨、制御部 1 7に通知する。

( S 2 0 9 ) 制御部 1 7は、移転完了通知を受けると、ステップ S 2 0 9に移行し、メモリ 1 8に格納されている今回売上登録された該当商品の売上額に対して、クーポン券による割引率を演算して、割引額を計算する。この割引額を、メモリ 1 8に格納するとともに、プリン夕 1 4に対してこの情報を転送し、レシ一卜に「クーポン券割引 X X % Y Y Y円」というように、割引率と割引額を印字させる。

( S 2 1 0 ) クーポン券の処理が終了すると、ステップ S 2 2 1の設定モ一ドで籤 ·投票券サービスが設定されている場合には、ステップ S 2 1 0の籤 ·投票券のサービス処理に移行する。

籤 ·投票券のサービス処理では、制御部 1 7力、店用 I Cカードリーダライ夕 1 を介して店用 I Cカード 3に処理を委託する。第 1 0図で後述するように、店用 I Cカード 3は、当たり籤、当選券の各番号 ·電子署名を所有している。店用 I Cカード 3は、店用 I C力一ドリ一ダライタ 2 1、バス 2 3、顧客 I C力一ドリ一ダライタ 2 0 aを介して、顧客 I Cカード 2から、顧客 I Cカード 2が格納している籤と投票券の情報を読取る。そして、当たり籤又は当選券かどうかを確認する。当たり籤又は当選券を顧客 I Cカード 2が保有している場合は、店用 I Cカード 3は、顧客 I Cカード 2から当該当たり籤あるいは当たり投票券（当選券）を店用 I Cカード 3に移転させる。その後、店用 I Cカード 3は、店用 I C力一ドリ一ダライタ 2 0 a介して、制御部 1 7に移転完了を通知するとともに、当たり籤、あるいは当選券に対するサービス供与の量、例えば、割引額あるいは賞金金額等のサービス情報を通知する。 ( S 2 1 1 ) 制御部 1' 7は、この通知を受けると、割引額をメモリ 1 8に格納するとともに、プリンタ 1 4に当たり券の番号と、賞金等のサービス情報を供給し、プリンタ 1 4によってレシ一ト上にこの情報を印字させる

( S 1 2 ) 次いで、制御部 1 7は、メモリ 1 8に格納されている累計売上額から、ステップ S 2 0 9にて格納した割引額と、ステップ S 2 1 1にて作成した割引額とを差引き、顧客 I Cカード 2の電子財布から差し引くべき取引金額を算出する。算出された取引金額は、プリンタ 1 4に供給され、レシート上に印字される。更に、制御部 1 7は、店用 I Cカードリーグライタ 1 1を介して、店用 I Cカード 3に、この取引金額の電子財布取引を委託する。

第 9図にて、後述するように、店用 I Cカード 3は、これに基づいて店用 I C 力一ドリ一ダライタ 2 1、バス 2 3、顧客 I Cカードリーダライ夕 2 0 aを介して、顧客 I Cカード 2 と通信を行い、該当売上額の電子マネーを顧客 I Cカード 2から店用 I Cカード 3に移転する。移転が終了すると、移転完了通知が、店用 I Cカード 3から店用 I Cカードリーダライタ 2 1を介して通知される。これに基づいて、制御部 1 7は、プリンタ 1 4に、移転を要請した取引額と、電子財布取引が完了したことを示す情報を供給し、レシート上にその旨を印字する。例えば、レシートには、「電子マネ一払 ¥ 13, 000済カード番号 12345 」と印字しする。これにより、電子財布取引処理委託のステップ S 1 2を終了する。

( S 2 1 3 ) 次いで、制御部 1 7は、店用 I Cカード 3に対して籤を発行する様依頼する。これに先立ち、制御部 1 7は、先に計算し、メモリ 1 8に格納している売上合計を元に発行すべき籤の枚数を計算する。すなわち、例えば、 1 0 0 0円につき 1枚毎、籤を発行する場合には、売上合計額をこの 1 0 0 0円で割り算し、枚数を求める。制御部 1 7から店用 I Cカード 3への依頼には、この枚数情報が含まれる。第 9図にて、後述するように、店用 I Cカード 3はこれを受けて、指示された枚数の電子署名付籤を作成し、顧客 I Cカード 2にこれを移転する。発行された籤番号は、電子署名を除いて制御部 1 7に通知され、制御部 1 7 は、プリンタ 1 4にこれを供給して、レシート上に籤番号を印字させる。これにより、籤の発行処理を終了する。

( S 2 1 4 ) 籤の発行処理が終了すると、制御部 1 7は、先に設定モードのステツプ S 2 2 2にて、メモリ 1 8に展開されているクーポン券該当商品テーブルと、今回売上商品とを対比し、クーポン券を発行すべき商品が、売上商品の中に存在するかどうかを確認する。売上商品の中にクーポン券を新たに発行する必要のある商品が含まれている場合には、制御部 1 7は、店用 I Cカード 3に対して、その商品コ一ドとともにクーポン券発行処理を委託する。

第 1 1図にて、後述するように、店用 I Cカード 3は、顧客 I Cカード 2 と通信し、通知された商品コードに対する新クーポン券を発生し、店用 I Cカード 3 から顧客 I Cカード 2に移転する。

クーポン券発行処理が完了すると、店用 I Cカード 3から制御部 1 7に対して、完了通知がなされる。これにより、制御部 1 7は、発行されたクーポン券に関する情報をプリンタ 1 4に供給し、しシート上に、クーポン券が発行されたこと及びそのクーボン券が使用できる商品名を印字する。例えば、「 1 0 %割引クーボン券発行 X X Xジュース 1999. 1. 1迄」というように、クーポン券を使用できる商品名として「XXX ジュース」を、更にクーポン券の割引率や、有効期間等を印字する。これらの情報は、いずれも店用 I Cカード 3に格納されている情報である。

( S 2 1 5 ) クーポン券の発行処理が終了すると、制御部 1 7は、外部記憶装置 1 9に格納された広告情報を読み出し、顧客 I C力一ドリーダライタ 2 0 aに供給する。顧客 I Cカードリーダライタ 2 0 aは、供給された広告情報を顧客 I Cカード 2の所定の領域に格納して、広告情報転送処理を終了する。

( S 2 1 6 ) 制御部 1 7は、以上の一連の処理を終了すると、顧客 I Cカードリーダライタ 2 0 aに対して顧客 I Cカード 2の排出命令を発行して、顧客 I C カード 2 を顧客に返却する。次いで、今回の取引で回収したクーポン券、回収した籤、発行したクーポン券、発行した籤の情報をメモリ 1 8の特定のエリアに集計記録する。これとともに、ステップ S 2 0 4で実行した一般の取引処理、例えば、部門別売上累計等の処理を行い、レシートを排出処理して取引を完了する。

( S 2 1 7 ) この処理の完了後、制御部 1 7は取引待ちモード S 2 0 1に復帰する。

以後、顧客が商品を買い上げ、 P O S端末装置 1にて取引をする都度、上述した取引モードの各ステップを実行することになる。次に、清算モードについて、説明する。

( S 1 8 ) 閉店あるいは店員の交代の為に、店員が、締め上げを行う際、店員はキ一ボード 1 1の前述した鍵の回転位置を精算モー卞の位置に切り換える。これにより、制御部 1 7は精算モードに移行する。精算モードでは、ステップ S 1 8において、通常の締め上げ処理、例えば、その P 0 S端末装置 1で扱った全ての取引のプリンタ 1 4への打ち出し、外部記憶装置 1 9への格納、商品種類毎の累計売上額の印字出力、を行う。

( S 2 1 9 ) ついで、当日に発行したクーポン券のトータル枚数や、クーポン券の商品毎の発行枚数、更には、当日に回収したクーポン券の枚数、商品毎の回収したクーポン券枚数、クーポン券による割引額の累計、商品別のクーポン券による割引額の累計額を計算し、プリンタ 1 4に印字出力する。更に、籤あるいは投票券について、クーポン券と同様の累計計算や印字出力を行う。この印字出力としては、発行した籤、投票券については、籤番号、籤枚数、投票券による各選択肢の投票数、また、回収した籤、投票券については、籤番号、投票券番号、当選した籤及びまたは投票券によって顧客に支給したサービス量とその累計（例えば、賞金額とその累計等）を計算、集計して印字する。そして、終了する。このように、 P 0 S端末装置 1で電子財布取引の際に、？0 3端末装置 1の 1 Cカード 3が、電子財布として使用される顧客 I Cカード 2に、籤、投票券、ク —ボン券等のサービス券を移転し、抽出し、回収する機能を持つ。このサービス情報は、紙片としてのサービス券と同様に、単独移転可能であり、サービス券の流通を促すことができる。

単独移転可能なため、サービス券の発行管理、サービス券の回収管理等を自動化できる。又、自動発行、自動回収するため、店舗側の手間を省くことができる更に、割引等のサービスを、電子財布取引に関連して、実行できる。このため、利用者にとって、電子財布取引の魅力が一層増加する。この事は、カードを導入する側の店舗にとっても、集客の手段として有効である。

又、サービス券を単独移転しても、セキュリティの高い I Cカードを用いるので、セキュリティの高いサ一ビスを付与できる。

更に、店用 I Cカード 3を利用し、 I C力一ド同士による取引を行うので、機密性、安全性が高いサービス供与や、サービス供与の管理が可能となる。従って、 P 0 S端末装置の管理者にとっても、メリッ卜がある。

• ·顧客 I Cカード · ·

次に、顧客 I Cカード 2の詳細について説明する。

第 4図は、顧客 I Cカード 2の回路プロック図、第 5図は、顧客 I Cカード 2 のメモリエリアの説明図、第 6図は、そのアクセス権限テーブルの説明図である第 4図に示すように、顧客 I Cカード 2は、 I S 0にて規定されている接続端子 3 1、外部装置との通信ィンターフヱース回路 3 2、これに接続されるマイコン（マイクロコンピュータ） 3 3、不揮発性 R A M (以下メモリと称する） 3 5 と、揮発性 R A M (以下メモリと称する） 3 4を備える。そして、これら力、規格化されたクレジットカ一ドと同じ大きさのプラスチックカ一ド内に封入されている。尚、本実施例では、接続端子 3 1 を持つタイプの I Cカードによって説明をするが、接続端子を持たない、所謂、無線 I Cカードを使用しても良い事は明らかである。無線 I C力一ドの場合には、通信用ィンタ一フヱース回路 3 2力、無線機能を持つと考えれば良い。

マイコン 3 3には、所定のプログラムが焼き付けられている。このプログラムは、 I C力一ドをアクセスする装置が正当な装置であるかどうかを検証する為の認証プログラム、通信を行う相手方 I Cカードが正当なアクセス権限を持っているかどうかを検証する認証プログラム、更には、この I Cカードを扱う人が正しい所有者であるかどうかを検証するための検証プログラムを内蔵している。更に、その逆の検証をするためのそれぞれの認証プログラムも格納されている。即ち、この I Cカードが正規の I Cカードであることを接続装置側、相手方 I Cカード側に確認させるためのプログラムも記憶されている。

一方、メモリ 3 5には、第 5図で示す各種情報が格納されるエリアが設けられている。すなわち、第 5図において、メモリ 3 5には、ディレクトリ 4 0、 O S プログラム 4 1の他に、電子財布領域 4 2、籤、投票券情報領域 4 3、クーポン券領域 4 4、広告領域 4 5が設けられている。更に、メモリ 3 5には、後述するアクセス権限テーブル 4 6、個人暗証番号 4 7、認証プログラムに使用される暗号化鍵 4 8、各種アブリケーシヨンプログラム 4 9が格納されている。

電子財布領域 4 2には、電子マネーとして使用できる残金額、及びその電子署名が格納されている。更に、この領域 4 2には、過去の取引履歴データとして、取引日、取引種別（支払あるいは受け入れの区別）、取引額とその電子署名、取引相手の識別情報が、それぞれの取引毎に区分されて格納されている。格納する取引履歴の数は数十件格納可能になっており、各領域は公知の制御方法によってサイクリックに使用される様に制御される。

籤 ·投票券情報領域 4 3には、各籤毎に、籤番号、発行日、発行店、及び籤番号にかかる電子署名が格納され、また、各投票券毎に、投票した組み番号、投票口数、発行日、発行店、投票券にかかる電子署名がそれぞれ格納される。

クーポン券領域 4 4は、各クーポン券に対応して、該当商品コード、割引率、有効期間、発行店、及びそのクーポン券にかかる電子署名を格納する。

なお、領域 4 2， 4 3 , 4 4における電子署名は、残高や取引履歴、投票券惰報、クーポン券に関する情報とは区別された別領域に格納されている。この領域は、外部装置から直接アクセスされても、読取できない領域となっている。広告領域 4 5は、先に第 2図を使用して説明した P 0 S端末装置 1から供給される広告情報を格納するエリアであり、第 1図のバランサ（表示装置） 6にて、解読可能な文字コードのテキストを格納する。

アクセス権限テーブル 4 6は、第 6図を用いて詳述する様に、この I Cカードに対してアクセスする装置の種類每に、装置のアクセス権限を、前記の各領域 4 2〜 4 5に対して与えるためのものである。例えば、読取のみを許したり、更新を許したり、削除を許す、全てを禁止するように設定されている。

第 6図において、顧客 I Cカード 2にはロック状態、口ックの解除状態とを有する。ロック状態にある時は、暗証番号の入力が必要となり、暗証一致によってのみ、アクセスが、アクセス権限情報のエリアに格納されている領域の範囲でのみ可能となる。

例えば、第 6図において、第 5図の電子財布領域 4 2の電子財布データに対しては、アクセス機種が、後述するバランサ、 P 0 S端末装置等のその装置が単なるデータの表示のみが許されるべき機種である場合には、読取のみを許可する。このアクセス機種では、他の種類のアクセス、すなわち、書込、削除、更新については許可されないようアクセス権限がテーブル 4 6に設定されている。電子財布データ、籤 ·投票情報、クーポン情報については、アクセスする相手方機種が、 I Cカードである時のみ、自己の I C力一ド内部のマイコン 3 3によって、書込、削除が可能と設定されている。

• '店用 I Cカード ' ·

第 7図は、店用 I C力一ドのブ口ック図、図 8は、そのメモリェ.リァの説明図である。

第 7図に示すように、店用 I Cカード 3のハ一ド構成は、第 4図にて説明した顧客 I Cカード 2 と同様、接続端子 6 1、通信ィンタ一フヱ一ス回路 6 2、マイコン 6 3、揮発性メモリ 6 4、不揮発性メモリ 6 5を備えている。この店用 I C 力一ド 3は、通常の顧客用 I Cカードとして使用しても良い。

第 8図には、店用 1 Cカード 3が備える不揮発性メモリ 6 5のメモリエリアを図示している。エリアとしては、ディレクトリ領域 7 0 1、 O Sエリア 7 0 2、アプリケーシヨンエリア 7 0 3が設けられる。アプリケ一シヨンエリア 7 0 3には、前述した第 6図のアクセス権限表と同種のアクセス権限テーブル 7 0 4、 I Cカードの所有者の暗証番号 7 0 5、電送情報の暗号化のため鍵情報（暗号化鍵 ) 7 0 6、各種アプリケ一ションプログラムが格納されるエリァ 7 0 7が設けられている。

更には、書き換え可能な不揮発性メモリ 6 5のエリアとして、電子財布領域 7 0 8、当たり券テーブル 7 0 9、当たり券格納領域 7 1 0、発行籤、投票券格納領域 7 1 1、発行可能籤番号、投票券の枠香のテーブル 7 1 2、該当クーポン券テーブル 7 1 3、回収クーポン券格納領域 7 1 4、発行クーポン券格納領域 7 1 5が配置される。

電子財布領域 7 0 8は、先の顧客用 I Cカード 2の電子財布領域と同じ種類のデータを格納する。

当たり券テーブル 7 0 9は、過去に抽選した籤番号で当たりとなった、籤あるいは投票についての情報が格納される場所である。籤については、籤番号と、籤の発行日、発行店とその電子署名とが格納される。さらに、当たり籤に対するサ —ビスの供与に関する情報が格納される。例えば、この情報は、「ハワイ旅行」、「デパート商品券 5万円分」、「割引料金」等、サービスそのもの情報であると考えて良い。又、投票券に関しては、当たり投票枠番号、単位投票数に対する払い戻し額、投票券の発行期間等が電子署名とともに格納されている。

当たり券格納領域 7 1 0には、後述するように、顧客 I Cカード 2から移転された当たり券の情報を格納する領域である。この領域には、籤については、籤番号とその籤の発行日、発行店の情報とともに、その電子署名が格納される。また、投票券については、投票券番号と、その投票券の投票口数、その投票券の発行日、その投票券を発行した店のコードを示す発行店コ一ドが、電子署名とともに格納される。この領域には、複数の籤や複数の投票券がそれぞれ、後日、区別できる様に格納される。

発行籤、投票券格納領域 7 1 1は、この店用 I Cカード 3から発行された籤と発行された投票券の情報を、発行される都度格納する領域である。籤を発行した場合には、籤番号、籤の発行日、籤を発行した店を識別する発行店コード、及びそれらの電子署名が格納される。一つの籤に対するこれらの一連の情報は、顧客 I Cカード 2に格納した情報と同一の情報となる。また、投票券については、投票番号と、投票した数、発行日が格納される。この内、投票した口数については、例えば、投票枠が「 1」、「 2」、「 3」の 3枠有り、投票可能枠として「 1 」、「 2」、「 3」、「 1— 2」、「 1— 3」、「 2— 3」の 6枠存在する場合には、それぞれの可能枠に対して何口、投票したかその数の情報が書き込まれる発行可能籤、投票枠テーブル 7 1 2は、その店用 I Cカード 3で発行しても良い籤の情報、投票枠の情報を記憶する領域である。籤については、前述した下位 3桁の情報が、発行可能な籤番号として、テーブルに格納される。例えば、籤番号として、 0 0 1番から 9 9 9香が、或る商店街の或る期間の全ての籤とした場合に、この店用 I Cカード 3が発行できる籤番号として、このテーブル 7 1 2に番号 0 0 1〜 1 0 0 と規定してあれば、その間の番号しか発行できない。これは、後述する店用 I Cカード 3の発行プログラムが、最小値（例えば、 0 0 1 ) から籤を発行する毎にカウントして番号を割りつけていき、最大値（例えば、 1 0 0 ) まで発行する様にすれば良い。また、発行可能期間については、その商店街が籤のセールを行っている期間が設定される。これらの情報とともに、籤に附加される電子署名データも、このテーブル 7 1 2に格納されている。

また、このテーブル 7 1 2の投票可能番号については、投票可能枠番号が格納されている。すなわち、上述の如く、投票可能な枠が、 1、 2、 3、 1一 2、 1 一 3、 2— 3の 6枠の場合は、これらが区別可能に格納されている。また、発行可能期間については、籤の発行可能期間と同様、その投票セールを実施する期間を区別する様に、日付情報が格納される。さらに、各投票券に附加される電子署名データも、格納される。

このエリア 7 1 2における籤及び投票券の電子署名データは、後述するシステムを管理する装置 9が作成した電子署名デ一タであり、後日の検証の際に必要となる情報である。

該当クーポン券テーブル 7 1 3は、商品買い上げ時に使用されるものであり、有効期間にあるクーポン券を特定する情報が格納されている。すなわち、買い上げ商品に、クーポン券を発行して良い商品があるかどう力、、また、顧客 I Cカード 2に格納されたクーポン券が割引対象であるのかどうかを判別するための情報を格納し、且つこれから発行するクーポン券についての発行店情報、及びその電子署名を格納する。例えば、格納情報は、商品コード、その商品コードに対するクーポン券による商品割引率、該当クーポン券の有効期間、さらに、該当商品が購入された場合に発行するクーポン券の商品コード、及び、後述する管理元 9で作成された電子署名である。

回収クーポン券格納領域 7 1 4は、顧客 I Cカード 2から回収したクーポン券を格納する領域である。この領域 7 1 4は、顧客 I Cカード 2に格納されたクーボン情報に対応する情報と、クーポン券を回収した日である利用日、利用したお店のコード（「利用店」と図示）、及び、顧客 I Cカード 2に格納されたクーポン券の情報の電子署名を格納する。

発行クーポン券格納領域 7 1 5は、店用 I Cカード 3から発行したクーポン券の情報のログ記録を取る領域である。この領域 7 1 5は、クーポン券の対象となる商品の商品コード、その商品の購入時の割引率、クーポン券の有効期間、クーボン券を発行した店を示す発行店、管理元が作成しているクーポン券にかかる電子署名を格納する。

• · I C力一ド取引処理 · ·

以下、顧客 I Cカード 2と、店用 I Cカード 3のフローチャートを元に各処理毎に、 I Cカード間の動作を説明する。第 9図乃至第 1 2図は、店用 I Cカード

3のフローチャート図、第 1 3図乃至第 1 5図は、顧客 I Cカード 2のフローチヤート図である。

(初期処理）

ステップ S 80 1、 S 802

第 3図の P〇 S処理フロー図には記載しなかったが、店用 I Cカード 3が第 2 図の店用 I C力一ドリーダライタ 2 1にセッ卜されると、店用 I Cカード 3のプログラムをスタートして、相互認証ステップ S 80 1、 S 802を実行する。この相互認証では、第 2図に示す POS端末装置 1から、乱数要求コマンドを店用 I Cカード 3に発行する。店用 I Cカード 3は、これに応じて、乱数を発生し、 P 0 S端末装置 1に送信する。 P O S端末装置 1は、この乱数を一定の暗号鍵を使用して暗号化して店用 I Cカード 3に返送する。返送された暗号化乱数を I Cカード 3内で復号化した後、発生した乱数と復号化した乱数とを比較する。これにより、装置側の認証を行う（ステップ S 80 1 ) 。

次いで、 P 0 S端末装置 1で乱数を発生し、発生した乱数とともに認証コマンドを I Cカード 3に送信する。 I Cカード 3は、 I Cカードが保有している暗号化鍵 4 8を使用し、 OS領域 4 1内にある暗号化処理プログラムを使用して受信乱数を暗号化し、これを POS端末装置 1に送信する。 POS端末装置 1では、これを復号化して乱数を得て、発生した乱数と比較する。対応していれば、正しい I Cカード 3が挿入されたことを確認する。

尚、この処理は、 I S 0規格に認証（AUTHENT I CAT I ON) として規定されるものである。 I Cカードが外部装置との間で格納情報の処理等を行うに先立ち、こうした認証を行う。後述する店用 I Cカード 3の処理ステップ S 8 0 4、 S 8 1 0. S 8 2 0、 S 8 3 0、 S 8 4 0、 S 8 5 0及び顧客 I Cカードの処理ステップ S 1 2 0 4、 S 1 2 1 0、 S 1 2 2 0、 S 1 2 3 0 も同一処理である。これらの場合は、 I Cカード間、すなわち、顧客 I Cカード 2 と店用 I Cカード 3 との間で相互に認証する。以後、 I C力一ド間認証と称し、詳細説明は省略する。

ステップ S 8 0 3

第 9図において、店用 I Cカード 3は、本ステップ S 8 0 3にて、第 2図に示す P〇 S端末装置 1からの店用 I C力一ドリ一ダライタ 2 1 を介したコマンド待ち状態となる。

(電子財布取引処理）

電子財布の取引処理は、店用 I Cカード 3では、第 9図のステップ S 8 0 4ないし S 8 0 9にて実行され、顧客 I Cカード 2では、第 1 3図のステツプ S 1 2

0 4ないしステップ S 1 2 0 9にて実行される。従って、両図のステップを同時に、説明する。

ステップ S 8 0 4、 S 8 0 5、 S 1 0 4

第 3図における、 P〇 Sのステップ S 2 0 8において、 P〇 S端末装置 1から、電子財布取引の処理が店用 I Cカード 3に委託されると、最初にこのステップ S 8 0 4の顧客 I Cカード認証、 S 8 0 5の自己 I Cカードの認証、第 1 3図における S 1 2 0 4の I Cカード間認証を行う。すなわち、相互認証を実行する。この際、第 2図に説明したように、店用 I Cカードリ一ダライタ 2 1、バス 1 3 、顧客 I Cカードリーダライ夕 2 0 aを介して、店用 I Cカード 3 と、顧客 I C カード 2は通信を行う。

ステップ S 1 0 5

顧客 I Cカード 2は、認証がとれると、すなわち、店用 I Cカード 2が正当な

1 Cカードであることを確認すると、本ステップ S 1 2 0 5に進む。このステツプにおいて、 I Cカード 2の不揮発性メモリ 3 5のアクセス権限テーブル 4 6を検索して、該当電子財布領域 4 2へのアクセスを許可するかを判定する。ァクセスを許可する場合には、電子財布領域のデータを揮発メモリ 3 4に展開する。ステップ S 8 0 6、 S I 2 0 6 顧客 I Cカード 2から暗証番号を店用 I C力一ド 3に要求する。店用 I Cカード 3は、第 2図に示す顧客 I C力一ドリーダライタ 2 0に対して暗証番号の入力を則す。 I Cカードリーダライタ 2 0は、表示部 2 0 cにこの旨を表示する。顧客が暗証番号をキ一パッド 2 0 bより入力すると、その情報は、顧客 I Cカード 2に供給される。顧客 I Cカード 2は、第 5図のメモリエリア 3 5に格納されている暗証番号 4 7 と、入力暗証番号とを比較照合する。暗証番号同士が対応関係にあれば、口ック状態を解くとともに、店用 I Cカード 3にアクセスの許可通知を出力して、次のステップへ進む。なお、これらの通信はいずれも暗号化されていても良い。

店用 I Cカード 3は、ステップ S 8 0 6において、許可通知を得ると次のステップへ進む。

ステップ S 8 0 7、 S 8 0 8、 S 1 0 7 . S 1 0 8

店用 I Cカード 3は、本ステップ S 8 0 7、 S 8 0 8にて、また顧客 I Cカード 2はステップ S 1 2 0 7にて、電子現金の移転を行う。すなわち、店用 I C力 —ド 3では、買い上げ額に応じた取引金額が、先の委託の際に転送され、メモリに展開されている。 S 8 0 7において、店用 I Cカード 3は、これを読取る。次いで、ステップ S 8 0 8にて、この金額分の電子現金の移転を顧客 I Cカード 2 に要求する。顧客 I Cカード 2は、該当取引額を電子財布領域 4 2の残高から引き算する（ S 1 2 0 8 ) 。これとともに、その取引額を、店用 I Cカード 3に移転コマンドとともに、送信する。これを受けて、店用 I Cカード 3は、自己の電子財布領域 7 0 8を更新する。そして、交換終了通知を、顧客 I Cカード 2に発行して、電子現金の交換を完了する。また、顧客 I Cカード 2は、交換終了通知を受けて、電子現金の移転を完了する。 '

尚、電子現金の通信は、機密通信にて行われる。すなわち、店用 I Cカード 3 からの現金の移転要求の際には、移転額を、先の相互認証の際に使用した暗号化鍵、暗号化プログラムを使用して暗号化する。顧客 I Cカード 2では、この暗号化されたが金額情報を復号化して、取引額情報を入手する。また、顧客 I Cカード 2からの取引額の移転の際には、移転コマンドと、同様に暗号化を施して取引額とを送信する。これを店用 I Cカード 3で復号化して、現金の移転を受ける。尚、取引金額に限らず、通信中の一部の情報について同様に暗号化をし、その一部を含む全ての情報と、この暗号化データを一緒に相手方へ送信する。そして、当該相手方でそれを復号して受信した全データと対比し、暗号化された当該一部の部分が一致するか確認しても良い。いずれにせよ通信中の情報は両者で正しい情報であることが確認できる様に暗号化技術が施される。

ステップ S 8 0 9、 S 1 2 0 9

第 9図において、店用 I Cカード 3は、取引額の交換が終わると、取引が終わつたことを示す完了通知を、店用 I Cカードリーダライタ 2 0を介して P 0 S端末装置 1 に通知する。そして、ステップ S 8 0 3のコマンド待ち状態に戻る。第 1 3図において、顧客 I Cカード 2は、電子現金の移転が終了すると、取引の履歴を、メモリ 3 5の電子財布領域 4 2の履歴領域に格納して、電子財布取引を終了する。そして、ステップ S 1 2 0 3のコマンド待ち状態に移行する。

(クーポン券回収処理）

店用 I Cカード 3は、第 1 1図のステップ S 8 5 0乃至 S 8 5 3により、顧客 I Cカード 2は、第 1 4図のステップ S 1 2 3 0乃至 S 1 2 3 4により、ク一ポン券の回収処理を実行する。

ステップ S 8 5 0、 S 1 2 3 0、 S 1 2 3 1

このステップ S 8 5 0、 S 1 2 3 0で前述した相互認証を行う。ついで、顧客 I Cカード 2は、 S 1 2 3 1でクーポン券の格納領域に対するアクセス権限の確認、を行う。

ステップ S 8 5 し S 1 2 3 2

店用 I Cカード 3は、ステップ S 8 5 1にて、 P 0 S端末装置 1から指定されたクーポン券の商品コ一ドとともに、回収コマンドを、顧客 I Cカード 2に送信する。顧客 I Cカード 2は、ステップ S 1 2 3 2において、受信コマンドに基づいて回収処理を実行する。すなわち、コマンドに含まれている商品コードによつて、クーポン券領域 4 4 を検索し、該当する商品コードに関係する情報を読取り、店用 I Cカード 3に転送する。この転送情報には、商品コ一ド、割引率、発行日、発行店、及び電子署名を含んでいる。電子署名は、クーポン券情報、商品コード、割引率、管理元発行日、管理元の企業コード、製造者コード等から特定の暗号化鍵で暗号化したものを使用することができる。さらに、これら I Cカード間での転送情報は、相互認証に利用した暗号鍵を使用して暗号化して転送されるステップ S 8 5 2、 S 1 2 3 3

店用 I C力一ド 3は、暗号化がなされていれば、これを復号化し、ステップ 8 5 1にてこれを回収した後、本ステップ S 8 5 2にて、自己のテーブル領域 7 1 3に所有する電子署名との比較検証を行う。この検証により正しいク一ボン券であることを確認した後、移転完了通知を顧客 I Cカード 2に送信する。顧客 I C カード 2は、 S 1 2 3 3にて、この移転完了通知に応じて、クーポン領域 4 4の該当クーポン情報を削除して、移転を完了する。そして、ステップ S 1 2 0 3のコマンド待ち状態に移行する。

ステップ S 8 5 3

店用 I Cカード 3は、第 8図の回収クーポン券領域 7 1 4に、回収したクーポン券を、利用日、利用店コードとともに、格納する。その後、店用 I Cカードリ —ダ 2 0 aを介して、 P 0 S端末装置 1の制御部 1 7に、クーポン券の移転完了を通知する。そして、第 9図の S 8 0 3のコマンド待ちに戻る。

(当たり券の処理）

第 3図における P〇 S端末装置 1のフローチャートの中の、当たり券に関する処理ステップ S 2 1 0に関連する店用 I Cカード 3のフローチャートは、第 1 0 図のステップ 8 2 0ないし S 8 2 7に示されている。顧客 I Cカード 2のフローチャートは、第 1 4図のステップ S 1 2 2 0乃至 S 1 2 4に示されている。ステップ S 8 2 0、 S 1 2 2 0、 S 1 2 1

P 0 S端末装置 1のステップ S 2 1 0では、店用 I Cカード 3に対して当たり券の処理を委託する。これにより、店用 I Cカード 3では、コマンド待ちのステップ S 8 0 3からステップ S 8 2 0へ移行する。ステップ S 8 2 0は、相手方 I Cカードとの相互認証ステップであり、前述した通りであるため、説明は省略する。また、これに対応して、顧客 I Cカード 2では、ステップ S 1 2 2 0で、相互認証処理を実行する。さらに、ステップ S 1 2 2 1にて、相手方の I Cカードのァクセス権限を前記したアクセス権限テーブルを使用して確認する。ステップ S 8 2 1、 S 1 2 2 2

相互認証が良好に終了すると、店用 I Cカード 3は、ステップ 8 2 1において当たり券の読取回収を行う。すなわち、店用 I Cカード 3は、顧客 I Cカード 2 に、籤、投票券の読取コマンドを発行する。これに応じて、顧客 I Cカード 2は、ステップ S 1 2 2 2にて、第 5図におけるメモリのエリア 4 3に格納された籤の情報、及び、投票券の情報を読取り、店用 I Cカード 3に送信する。この時、籤、投票券のそれぞれに付けられている電子署名も送信する。また、送信される情報は、盗聴や偽造に対する安全性を高めて送信される。例えば、前述した通り、全部の情報または一部の情報が暗号鍵を使用して暗号化されたり、全部又は一部の情報を暗号化鍵を使用して暗号化し、それを、全ての送信情報の後に付加して送信しても良い。こうした通信を行う際には、フローチャートには図示しなかつたが、送り側及び受け側で、それぞれの暗号を解く手順が挿入されることは言うまでもない。

ステップ S 8 2 2、 S 8 2 3

店用 I Cカード 3は、本ステップ S 8 2 2にて、顧客 I Cカード 2から受信した籤、投票券から当たり券を抽出する。すなわち、第 8図に示す店用 I Cカード 3の当たり券テーブル 7 0 9に格納された当たり籤と当たり投票番号と、当該受信した籤、及び投票券の該当部分を対比する。籤については、籤番号及び発行日、発行店を比較して一致するものを抽出する。ステップ S 8 2 3において、抽出された籤については、その籤に付加されている電子署名を、テーブル 7 0 9に格納されている電子署名と比較し、正当な券であることを検証する。

また、投票券については、ステップ S 8 2 2において、テーブル 7 0 9中の投票期間に、受信した投票券の投票日が該当するかどうかを確認して、該当投票期間の日付を持つ投票券を抽出する。次いで、テーブル 7 0 9の当たり投票番号と、抽出された該当期間の投票番号を対比して当たり投票券を抽出する。

次いで、顧客 I Cカード 2からのデータの内、当たり投票券の投票口数を読み出す。一方、テーブル 7 0 9から投票単位に対する払い戻し額を読み出し、当該顧客 I Cカード 2に格納されている当たり投票券に基づく合計の払い戻し額を演算する。店用 I C力一ド 3の揮発メモリ 6 4に、一次的に、これらの情報を蓄える。

その後、ステップ S 8 2 3にて、顧客 I C力一ド 2から受信した該当投票券の電子署名と、第 8図のテーブル 7 0 9に格納している当たり投票券の電子署名とを対比して本物かどうかを検証する。

ステップ S 8 2 4、 S 1 2 2 3

当たり券の抽出が行われると、残りの券データは、顧客 I Cカード 2に返却される。ステップ S 8 2 4において、店用 I Cカード 3は、後日抽選分として、当たり券の情報を除いた受信している全ての券データを、顧客 I Cカード 1に転送する。この際、前記した様な暗号化処理が施されて、送信されることは言うまでもない。

顧客 I Cカード 2では、本ステップ S 1 2 2 3において、受信した籤 ·投票券の情報の暗号化を解き、自己のメモリに未だ格納している各券の電子署名との比較を行う。この比較により、正しいと判った際に、先に格納されている全ての投票券 ·籤の情報を、受信した全ての籤 ·投票券の情報に置き換える。すなわち、当たり券を除いた各券の電子署名を含むサービス券情報が、新たに顧客 I Cカード 2の第 5図における領域 4 3に格納される。この時点で、顧客 I Cカード 2に格納されている籤、投票券の情報は、当たり券が除かれた情報となる。

また、各券の電子署名は、機密管理において、籤、投票券の他の情報と異なる管理がなされている領域に格納される。すなわち、第 6図に示すアクセス権限テ —ブル 4 6によって明らかなように、電子署名は、情報交換の相手が I Cカードに限り、読み出し、更新ができる領域に格納され、その他の装置からのアクセスは禁止されている。一方、券番号、発行日、等の一般情報は、所定の条件さえそろえば、いずれの装置からもアクセスを許す領域に格納される。このため、本ステツプ S 1 2 2 3において、顧客 I Cカード 2は、それぞれの情報と電子署名を、異なる格納領域に格納する。

ステップ S 1 2 2 4

顧客 I Cカード 2は、籤 ·投票券情報の格納、電子署名の格納が終了すると、全てを受信した旨を示す受信確認を店用 I Cカード 3に出力する。

ステップ S 8 2 5、 S 8 2 6 店用 I Cカード 3は、受信確認コマンドを受信すると、当たり券の移転作業が完了したとして、ステップ S 8 2 5に移行する。ステップ S 8 2 5において、店用 I Cカード 3は、先に店用 I Cカード 3の揮発性メモリ 6 4に格納していた払い戻し額、サービス情報を、第 2図に示す P O S端末装置 1の制御部 1 7に通知する。その後、ステップ S 8 2 6において、委託処理完了通知を P O S端末装置 1の制御部 1 7に返送する。これにより、当たり券処理委託された店用 I Cカードの当たり券処理を完了する。そして、第 9図のステップ 8 0 3のコマンド待ちの状態に戻る。

(クーポン券回収処理）

第 3図において、 P〇 S端末装置 1は、ステップ S 2 0 8において、店用 I C カード 3に対してクーポン券回収処理を委託する。この際、 P〇 S端末装置 1は、該当クーポン券に関するクーポン券情報、即ち、商品コードを店用 I Cカード 3に通知する。この処理の委託は、店用 I Cカード 3のフローチヤ一卜において、第 1 1図のステップ S 8 5 0からステップ S 8 5 3迄及び顧客 I Cカード 2のフローチヤ一卜においては、第 1 4図のステップ 1 2 3 0からステップ S 1 2 3 4において遂行される。

ステップ S 8 5 0、 S 1 2 3 0、 S 1 3 1

これらステップ S 8 5 0、 S 1 2 3 0は、前述と同様の相互認証ステップであり、説明を省略する。また、顧客 I Cカード 2のステップ S 1 2 3 1は、通信相手のアクセス権限の確認ステップであり、前述と同様に、クーポン情報エリアへのアクセスのための読取、書き込み、削除が可能な領域であることを確認する。ステップ S 8 5 1， S 1 2 3 2、 S 1 2 3 3

上記の相互認証及びアクセス権限の確認が終了すると、ステップ S 8 5 1にて、店用 I Cカード 3は、 P 0 S端末装置 1から指定されているクーポン券の移転を顧客 I Cカード 2に要求する。これに基づき、顧客 I Cカード 2では、ステツプ S 1 2 3 2にて、自己の格納するメモリエリア（第 5図におけるエリァ 4 4 ) から、該当クーポン券を読み出し、店用 I Cカード 3に転送する。その際、そのクーポン券に対応する電子署名も転送する。その後、ステップ S 1 2 3 3において、転送したクーポン券を顧客 I Cカード 2のメモリのエリア 4 4 (第 5図）から削除して、クーポン券の移転を完了する。

ステップ S 8 5 2、 S 8 5 3

店用 I Cカード 3は、第 1 1図のステツプ S 8 5 1にて、電子署名付のク一ポン券を、顧客 I Cカード 2から受信する。ステップ S 8 5 2において、受信したクーポン券に付随する電子署名を、店用 I Cカード 3が保有する電子署名と比較して検証する。

検証の結果、本物であることが確認されると、店用 I Cカード 3は、第 1 1図のステップ S 8 5 3において、第 8図の回収クーポン券格納領域 7 1 4に受信したクーポン券を格納する。このクーポン券の情報としては、受信したクーポン券情報、すなわち、商品コード、割引率、有効期間、発行店、及び電子署名が含まれる。さらに、同領域 7 1 4に、本クーポン券の利用日、及び、利用店のコ一ドが書き込まれる。この際、店用 I Cカード 3は、商品コードに応じて、分類して記憶する。例えば、一般に 1つの製造メーカの複数の商品には、商品コードが連続する番号が付されている。この番号順にソートして、記憶してゆく。この処理が終了すると、該当商品コードとその割引率とを P 0 S端末装置 1に通知して、店用 I Cカード 3のクーポン券回収処理は終了する。そして、第 9図のステップ 8 0 3のコマンド待ちの状態に戻る。

(籤の発行処理）

第 3図の P O S端末装置のフローチャートにおいて、 P O S端末装置 1は、ステツプ S 2 1 3において、店用 I Cカード 3に籤 ·投票券の発行委託を行う。この発行委託にかかる店用 I C力一ドの処理は、第 9図のステップ S 8 3 0乃至 S 8 1 8及び第 1 0図のステップ S 8 4 0乃至 S 8 4 3に示される。又、顧客 I C カード 2の処理は、第 1 3図のステップ S 1 1 0ないしステップ S 1 2 1 4に示される。

ステップ S 8 1 0 (第 9図）、 S 1 2 1 0、 S 1 1 1 (第 1 3図）ステップ S 8 1 0、 S 1 2 1 0は、 I C力一ド間の相互認証であり、前述した通りであるので、説明を省略する。ステップ S 1 2 1 1において、顧客 I Cカード 2は、アクセスする店用 I Cカード 3のアクセス権限を確認する。すなわち、第 6図のアクセス権限テーブルを参照して、 I Cカードからの投票情報エリアのァクセスにかかるものであるため、顧客 I C力一ド 2が口ック状態になければ、アクセス自由となっていることを確認する。

ステップ S 8 1 1、 S 8 1 2

店用 I C力一ドでは、ステップ S 8 1 1にて、 P 0 S端末装置 1から発行委託とともに、通知された売上額に応じた発行枚数 Nを計算する。次いで、ステップ S 8 1 2にて、その結果の数値 Nが自然数「 1」以上であることを確認し、「 1 」以上であれば、その数値 N枚分を発行するため、次のステップに移行する。尚、「 1」以下であれば、ステップ S 8 1 8の完了ステップに移行する。

ステップ S 8 1 3ないし S 8 1 7、ステップ S 1 2 1 2、 S 1 2 1 3

店用 I Cカード 3は、このステップ S 8 1 3乃至ステップ S 8 1 7にて、先のステップ S 8 1 1で算出された発行枚数 N分の籤を発行する。

すなわち、ステップ S 8 1 3において、第 8図に示す発行可能籤■投票枠番テ一ブル 7 1 2を参照して、籤番号の範囲の最下位番号から、籤番号及び電子署名を読み出し、ついで、該当テーブル 7 1 2の領域の最下位を書き換える。

ステップ S 8 1 4において、読み出した番号及び電子署名を使用して、店用 I Cカード 3による電子署名を作成する。このため、第 8図に示す暗号化鍵 7 0 6 を使用し、顧客 I Cカード 2 との間で相互認証した暗号論理で暗号化する。その後、ステップ S 8 1 5において、顧客 I Cカード 2へ籤番号、電子署名、及び店用 I Cカードで作成した電子署名を転送する。

転送が完了すると、ステップ S 8 1 6において、店用 I Cカード 3は、第 8図のメモリの発行籤 ·投票券格納領域 7 1 1に、転送した籤番号、発行日、発行店とともにその電子署名を格納する，

顧客 I Cカード 2は、第 1 3図のステップ S 1 2 1 2において、受信した情報の内、籤番号と電子署名を、相互認証した暗号化論理及び自己の持つ暗号化鍵で暗号化する。そして、店用 I Cカード 3で付加した電子署名と、この暗号化した情報とがー致するか確認する。次に、正しいものであることが確認できた場合には、ステップ S 1 2 1 3において、第 5図の籤、投票券情報領域 4 3に、籤番号を、発行日、発行店のコードとともに格納する。又、店用 I Cカード 3のテープルから読み出された電子署名は、この籤番号等の情報と関係付けて、外部からのアクセスから保護された領域に格納する。

次いで、店用 I Cカード 3は、ステップ S 8 1 7において、ステップ S 8 1 1 で算出した数 N枚に、発行籤枚数が達しているかどうかを判断する。達していない場合には、ステップ S 8 1 3に戻り、これを繰り返す。

ステップ S 8 1 8、 S 1 2 1 4

店用 I Cカード 3は、ステップ S 8 1 7において、該当枚数分の籤を発行した場合には、ステップ S 8 1 8において、顧客 I Cカード 2に発行完了通知を発行する。これに応答して、顧客 I Cカード 2は、全て正しく受信し、格納した場合に、ステップ S 1 2 1 4にて、格納終了処理として、店用 I Cカード 3に格納完了通知を出力して、この処理を終了する。一方、店用 I Cカード 3は、このステップ S 8 1 8において、顧客 I Cカード 2から格納完了通知を受けた後、 P 0 S 端末装置 1の制御部 1 7に発行完了通知を送信して、籤発行処理を終了する。そして、ステップ S 8 0 3のコマンド待ちに戻る。

(投票券発行処理）

投票券の発行処理が、 p 0 S端末装置 1から店用 I Cカード 3に委託されると、店用 I Cカード 3は、第 1 0図のステップ S 8 3 0乃至 S 8 3 8を実行する。また、顧客 I Cカード 2は、籤発行処理で説明した第 1 3図のステップ S 1 2 1 0ないし S 1 2 1 4を実行する。これにより、投票券の発行処理が遂行される。なお、顧客 I Cカード 2の処理は、前述した通りであるので、ここでは説明を省略し、店用 I Cカード 3の処理のみ説明する。

ステップ S 8 3 0

本ステツプ S 8 3 0にて、店用 I Cカード 3は、顧客 I Cカード 2 との間で相互認証を行う。この相互認証は、前述したものと同一であり、説明を省略する。ステップ 8 3 1

本ステップ S 8 3 1において、店用 I C力一ド 3は、 P 0 S端末装置 1から通知された額、すなわち、割引済の売上額、を一定基準額で割り算して、投票可能口数 Nを算出する。例えば、通知された額が 3 0 0 0 0円で、基準額が 1 0 0 0 円とすると、投票可能口数は 3 ◦口となる。

ステップ S 8 3 2 店用 I Cカード 3は、第 8図の発行可能籤番 ·投票枠番テ一ブル 7 1 2を参照し、投票可能枠番を読み出す。そして、第 2図の顧客入力パッド 2 0に、計算した投票可能口数と、投票可能枠番を表示するよう指示する。これに基づき、ステップ S 8 3 3において、顧客入力パッド 2 0は、表示器 2 0 cに投票可能口数と投票可能枠番を表示する。この表示に従い、買い物客が、投票番号と投票数をキ —パッド 2 0 bを用いて入力する。

入力された投票番号と投票数は、表示器 2 0 cに表示されるとともに、顧客入カパッド 2 0は、残り投票口数を表示する。全ての投票口数が投票された際、顧客入力パッド 2 0は、各投票番号とそれぞれの投票口数を店用 I Cカード 3に転送する

ステップ S 8 3 4、 S 8 3 5

店用 I Cカード 3は、本ステップ S 8 3 4にて、これらを受信する。そして、店用 I Cカード 3は、本ステップ S 8 3 5にて、投票番号毎に投票情報を作成する。すなわち、投票番号、その投票番号に投票した口数、発行日、店用 I Cカード 3に一意に割り付けられているコード、及び、投票券の通し番号を使用して、所定の演算を施した電子署名を作成する。この電子署名は、特に、店用 I Cカード 3の暗号化鍵や相互認証に使用した暗号論理での暗号化でなくとも、単純な所定の決まりの加減乗除を行う事でも良い。投票券の払い戻しの際に、払い戻された電子署名を記憶しておき、他人の投票券の払い戻し時に、他人の投票券の電子署名とこの電子署名と比較して、重複がないか確認する。これにより、同じ投票番号の投票券が、 2回払い戻されることを防止することができる。更に、投票券の電子署名を復号化することで、これらの投票情報と同じ情報、すなわち、投票番号、投票口数、店用 I Cカードのコード、発行日、通し番号が復元できるかを確認する。これにより、投票券の偽造を防止する。

ステップ S 8 3 6、 S 8 3 7、 S 8 3 8

本ステツプ S 8 3 6にて、店用 I Cカード 3は、上記のステップ S 8 3 5で作成された投票券情報、すなわち投票情報と電子署名を、第 8図の領域 7 1 1に格納する。ステップ S 8 3 7においては、店用 I Cカード 3は、格納した投票券情報を、顧客 I Cカード 2に転送する。全て転送が終了し、顧客 I Cカード 2から、格納完了通知を受信すると、ステップ S 8 3 8にて、店用 I Cカード 3は、 P 〇 S端末装置 1に対して委託処理完了を通知する。そして、ステップ S 8 0 3のコマンド待ちに戻る。

(新規クーポン券発行処理）

P〇 S端末装置 1は、第 3図のフローチャートのステップ S 2 1 4において、購入商品の中に、クーポン券を発行する対象の商品の有る場合には、店用 I C力 ―ド 3にクーポン券の発行委託を行う。店用 I Cカード 3は、第 1 1図のステツプ S 8 4 0ないし S 8 4 3により発行処理を実行する。顧客 I C力一ド 2は、第 1 3図のステップ S 1 2 1 0ないし S 1 2 1 4を実行する。このステップ S 1 2 1 0乃至 S 1 2 1 4は、前述の籤発行処理で説明されている。そして、籤発行処理で説明したものと、格納領域の指定、アクセス権限の確認領域が相違する以外は、同一である。これにより、第 5図の顧客 I C力一ド 2のクーポン券領域 4 4 にクーポン券が格納される。このため、顧客 I Cカード 2の処理の説明は省略する。

ステップ S 8 4 0

本ステップは、前述した I Cカード間の相互認証であり、説明を省略するステップ S 8 4 1

本ステップ S 8 4 1にて、店用 I Cカード 3は、第 8図の該当クーポン券テ一ブル 7 1 3 を検索して、 P 0 S端末装置 1から通知された商品コードに該当するクーポン券情報を検索する。そして、店用 I Cカード 3は、該当クーポン券情報を読みだす。即ち、該当するクーポン券についての、次の取引時に割引対象となる商品コード、すなわち、発行するクーポン券が利用可能な商品の商品コード（以下、発行クーポン商品コードと称する）、割引率、あらかじめ付されている電子署名が読みだされる。

ステップ S 8 4 2

本ステップ S 8 4 2において、店用 I Cカード 3は、読み出した発行クーポン商品コード、割引率、及び、電子署名と、発行日、店用 I Cカード 3に割りつけられた I Dコード、発行クーポン券の通し番号を所定の数式で加減乗除して、新たな電子署名を作成する。ステップ S 8 4 3

ステップ S 8 4 3において、店用 I Cカード 3は、第 8図のメモリ 6 5の発行クーポン券格納領域 7 1 5に、これらのクーポン券情報を格納する。更に、店用 I Cカード 3は、顧客 I Cカード 2に、これらの情報を転送する。その後、転送が終了し、顧客 I C力一ド 2から格納完了通知を受信すると、店用 I Cカード 3 は、 P 0 S端末装置 1の制御部 1 7へ、委託処理完了通知を発行する。そして、ステップ S 8 0 3のコマンド待ちに戻る。

(クーポン券該当商品テーブルの読み出し処理）

P 0 S端末装置 1は、第 3図の設定モードのステップ S 2 2 2において、ク一ボン券を発行すべき商品のコ一ドを読み出す処理を実行する。これに対応する店用 I Cカード 3のフローチャートが第 1 1図のステップ S 8 6 0に示されているこのステップ S 8 6 0においては、店用 I Cカード 3は、 P 0 S端末装置 1からの読取コマンドを受信して、第 8図の該当クーポン券テーブル 7 1 2をァクセスし、その商品コ一ドを読み出す。そして、店用 I Cカード 3は、その商品コ一ドを P 0 S端末装置 1に転送して、処理を終了する。そして、ステップ S 8 0 3 のコマンド待ちに戻る。

(顧客 I Cカードの広告領域記入処理）

第 3図のステップ S 2 1 5において、 P 0 S端末装置 1は、顧客 I C力一ド 2 に対して広告情報を記入する処理を行う。これに対応する顧客 I Cカード 2の処理フローが、第 1 4図のステップ S 1 2 4 0ないしステップ S 1 2 4 3に示される。

まず、ステップ S 1 4 0にて、顧客 I Cカード 2は、 P O S端末装置 1から広告情報の書込コマンドを受信すると、第 6図のアクセス権限テーブル 4 6を確認する。次いで、ステップ S 1 2 4 1にて、顧客 I Cカード 2は、格納エリアを P O S端末装置 1に通知する。例えば、格納可能アドレス、すなわち、格納可能な領域の先頭ァドレスから格納可能容量を、 P O S端末装置 1に通知する。

これに従って、 P 0 S端末装置 1から広告情報が転送される。ステップ S 1 2 4 2にて、顧客 I Cカード 2は、その情報を受信し、第 5図の広告領域 4 5に順次格納してゆく。顧客 I Cカード 2は、最終受信を終了すると、受信完了を示す通知を P O S端末装置 1 に送信して、処理を終了する。そして、ステップ S 1 2

0 3のコマンド待ちに戻る。

- -表示器 - ·

上記の如く、 I Cカード 2、 3に格納された各情報を顧客が見るために、 I C カード用の表示器、いわゆるバランサ、が用意される。第 1 6図は、表示器の構成図、第 1 7図は、表示器の斜視図である。両図において同じ番号は同じものを示している。

図中、 1 5 0 0は表示器、 1 5 1 1は I Cカードの端子に対する電気的な接点、 1 5 1 0はキー、 1 5 1 7はキー制御部、 1 5 1 2はィンタ一フェース回路、 1 5 1 3はマイコン、 1 5 1 4は表示制御回路、 1 5 1 5は表示部である。

又、第 1 7図において、 1 5 1 8は I C力一ドである。同図は、 I Cカード 1 5 1 8の挿入状態を示す。表示部 1 5 1 5は、十数桁の文字キャラクタを表示可能なものであり、 L C D、液晶等の表示器で構成される。また、キ一 1 5 1 1の数は、 3〜6個であり、これを組み合わせてデータを入力したり、モードを指定したりできる。接点 1 5 1 1は、第 1 7図のカード揷入口 1 5 1 6の内部に設けられ、顧客 I C力一ドゃ店用 I C力一ドが揷入されると、それらの I Cカード 1 5 1 8の接点と電気的な接触をし、情報通信を可能とする。また、この表示器 1 5 0 0の大きさは、 3 0 mmx 5 0 mm x 5 mm程度の大きさで、携帯可能となつている。

表示器 1 5 0 0 と I Cカードとの間の情報交換処理は、第 1 5図の顧客 I C力一ドの処理フローチヤ一トに示されている。従って、第 1 5図を基に、処理を説明する。

第 1 7図に示すように、 I Cカード 1 5 1 8カ、表示器 1 5 0 0に揷入されると、 I Cカード 1 5 1 8は、表示器 1 5 0 0の接点 1 5 1 0、インタ一フェース回路 1 5 1 2を介して C PU I 5 1 3 との間で相互認証、接続装置識別を行う。これは、第 1 3図で前述した最初のステップ S 1 2 0 1、 S 1 2 0 1で実行される。

ステップ S 1 2 5 0 (第 1 5図）本ステツプにて、 I Cカード 1 5 1 8は、表示器 1 5 0 0のアクセス権限を確認する。表示器 1 5 0 0の場合は、第 6図のアクセス権限テーブルに示すように、電子署名エリアのアクセスが禁止されているが、他のエリアは、いずれも読取 ( R E A D ) のみ可能となっている。また、 I Cカード 1 5 1 8がロック状態にあるときは、表示器 1 5 0 0は、 I Cカード 1 5 1 8の電子財布データのェリァと、籤 '投票情報エリアについては、必ず暗証照合しないと、アクセスができない。このアクセス権限テーブルを I C力一ド内の図示されないワークエリァにテ —ブル展開する。

ステップ S 1 2 5 1

I Cカード 1 5 1 8は、本ステップにて、自己がロック状態にあるかどうかを確認する。ロック状態にある時は、ロック状態である旨、表示器 1 5 0 0に通知して、ステップ S 1 2 5 iへ移行する。ロックが解除されているときは、ステツプ S 1 2 5 3へ移行する。表示器 1 5 0 0は、この状態情報を受信して、表示部 1 5 1 に、ロック状態、例えば「し〇 C K」、を表示する。

ステップ S 1 2 5 1

I Cカード 1 5 1 8がロック状態にあるときは、顧客は、表示器 1 5 0 Qのキ - 1 5 1 0を操作して、暗証番号を入力する。例えば、表示器 1 5 0 0の C P U 1 5 1 3は、キ一 1 5 1 1の内 1つのキーの押下で数値をシフトさせて、該当数値で他のキーが押下されたら、その数値を図示されない内部メモリに登録する。これを、暗証番号に相当する桁数分繰り返し、最後に当該他のキーを 2回連続押下すれば、暗証番号を入力することができる。これらは、携帯電話や、各種携帯機器で使用されているキーの入力制御機能を利用できる。こうした制御に基づいて顧客が入力した暗証番号は、第 1 6図の C P U 1 5 1 3から I Cカード 1 5 1 8に転送される。 I Cカード 1 5 1 8では、本ステップ S 1 2 5 2にて、 I C力 —ド 1 5 1 8が格納している暗証番号と、入力された暗証番号とを対比する。対応関係があれば、読み出し処理のステップ S 1 2 5 3に移行する。

読み出し処理のステップ S 1 2 5 3にて、最初に、 I Cカード 1 5 1 8は、第 5図に示す電子財布領域 4 2の残高を読み出し、第 1 7図の表示器 1 5 0 0に供給する。表示器 1 5 0 0は、残高を表示部 1 5 1 5に表示する。表示器 1 5 0 0 の操作者は、第 1 7図のキ一 1 5 1 1の内、 2つのキーを使用して、残高の表示状態から他の情報の表示状態に切り換える。第 1 5図においては、そのキーを仮に Aキーと Bキーとして表記している。

残高表示状態で、キー Aを押下すると、その指示が表示器 1 5 0 0から I C力 —ド 1 5 1 8に通知される。それに基づいて、ステップ S 1 2 5 4に移行し、 I Cカード 1 5 1 8は、ァドレスを進めて、第 5図の電子財布領域 4 2の取引履歴の情報が格納される領域の最初の取引履歴を読み出す。そして、取引履歴を表示器 1 5 0 0に供給し、その表示部 1 5 1 5に表示する。次いで、再度キーが押下され、その信号を I Cカード 1 5 1 8が受信すると、その次の取引履歴を読み出し、同様にしてその取引履歴を前の表示を切り換えて表示させるため、表示情報を表示器 1 5 0 0に供給する。以下、キ一 Aの押下がある都度これを繰り返し、最後の取引履歴になり、キー Aが押下されると、再度、残高領域の残高を表示器 1 5 0 0に供給する。

ここでキー Bが押下されると、キー Bに係る押下を示す指示が I Cカード 1 5 1 8に供給され、 I Cカード 1 5 1 8がステップ S 1 2 5 5を実行する。

ステップ S 1 2 5 5では、 I Cカード 1 5 1 8の籤、投票券の領域の先頭の券の情報を読み出し、表示器 1 5 0 0に供給して、一つの投票券あるいは籤の情報を表示する。尚、この時、 I Cカード 1 5 1 8は、第 5図の電子署名領域を除く情報を、表示器 1 5 0 0に供給して、表示せしめる。ここで、操作者がキ一 Aを押下すると、ステップ S 1 2 5 7に移行し、次の券の情報を読み出す。次々に、キー Aを押下することにより、第 5図の籤、投票券情報領域 4 3の各券の情報が読み出されて、表示器 1 5 0 0に供給され、表示される。

一方、キー Bが押下されると、ステップ S 1 2 5 8に移行する。また、前述したステップ S 1 2 5 2において、暗証が一致しなかった場合にも、広告領域を表示する為、本ステップ S 1 2 5 8に移行する。

ステップ S 1 2 5 8では、第 5図の広告領域 4 5に記憶された情報が読みだされる。これは、表示器 1 5 0 0に供給されて、一行分の広告情報が表示される。キ一 Aを押下する度に、ステップ S 1 2 5 8にて、 I Cカード 1 5 1 8の広告領域 4 5を、広告の記憶ァドレスの順番で読み出し、表示器 1 5 0 0に供給して表示する。これにより、広告が長文であっても、キー Aの繰り返し押下により、順番に読みだされて、第 1 7図の表示器 1 5 0 0の表示部 1 5 1 5に表示されることになる。

この段階で、キー Bを押下すると、 I Cカード 1 5 1 8は、クーポン券の情報を表示するためのステップ S 1 2 5 9に移行する。 S 1 2 5 9において、ク一ポン券の読み出しの場合も、 I Cカード 1 5 1 8は、電子財布領域、及び、籤、投票券情報領域の読み出しと同様に、各電子署名については読み出さず、公にできる情報のみを、第 5図のクーポン券領域 4 4の先頭のクーポン券から読み出して、表示器 1 5 0 0に供給する。第 1 7図の表示器 1 5 1 5は、これらの情報を表示する。 .

ここで、キー Aを押下すると、その都度、ステップ S 1 2 6 0にて、次に格納されているクーポン券の情報を、表示部 1 5 1 5に表示する。

ここで、操作者が、キ一 Bを押下すると、 I Cカード 1 5 1 8はステップ S 1 2 6 1に移行する。このステップ S 1 2 6 1では、ロック状態かを調べ、ロック状態でない場合には、ステップ S 1 2 5 3の電子財布領域の読み取りステップに戻る。ロック状態である場合には、ステップ S 1 2 5 2 と同様に、暗証照合を行う。暗証が、一致していれば、電子財布領域を読み取るステップ S 1 2 5 3に戻る。暗証が一致していない場合で、広告情報を読み取るステップ S 1 2 5 8に移行し、以下これを繰り返す。

このように本実施例の表示器 1 5 0 0によれば、 I Cカードの内容が確認できる。また、電子署名の部分は表示器 1 5 0 0から視認できないため、表示され籤やクーポン券の情報に基づく、券の複製、偽造ができない。しかも、お店にとつてみれば、顧客の持つ表示器に、お店の広告を表示できるという効果を奏する。 • · I Cカード連絡装置 · ·

本発明によれば、クーポン券、籤、投票券は、顧客 I Cカード間で移転が可能である。この移転は、第 1 8図、第 1 9図に示す連絡装置によってなされる。第 1 8図は、連絡装置のブロック図、第 1 9図は、連絡装置の斜視図である。第 1 9図に示すように、 1 5 1 8 a、 1 5 1 8 bは、顧客 I Cカードであり、それぞれ異なる顧客が所有する I Cカードである。連絡装置 1 6 0 0は、携帯型の電卓程度の大きさ、例えば、幅 7 0 mm. 長さ 1 1 0 mm、厚さ 1 0 mm程度の大きさである。そして、所定の操作によって、連絡装置 1 6 0 0に挿入された一方の I Cカード 1 5 1 8 aから他方の I Cカード 1 5 1 8 bへ、電子現金、ク一ボン券、籤、投票券を移転可能となっている。

第 1 8図、第 1 9図において、同一物は同一符号が付して示されている。図中、 1 6 1 0はメモリ内蔵のマイクロプロセッサ、 1 6 1 1 a 、 1 6 1 1 bは接点であり、 I Cカード 1 5 1 8 a、 1 5 1 8 bの接点と電気的に接触して、 I C力ードとマイクロプロセッサ 1 6 1 0との間で電子的な情報の通信を可能とする。 1 6 1 2 a. 1 6 1 2 bは、それぞれ接点と接続される I C力一ド用のィンタ一フェース回路、 1 6 1 1は、キ一ボードであり、数値キーと、その他のファンクションキ一で構成されている。

1 6 1 7は、キ一ボードの制御回路、 1 6 1 5は表示器、 1 6 1 4は表示器 1 6 1 4の表示制御回路である。尚、第 1 9図は、連絡装置 1 6 0 0の上下の 1つのスロットにそれぞれ、 I Cカード 1 5 1 8 a、 1 5 1 8 bが挿入され、情報交換可能状態になっている状態の斜視図である。

以下、連絡装置 1 6 0 0の動作を、顧客 I Cカードの処理フローチャート第 1 3図及び第 1 4図を使用して説明する。

各 I Cカード 1 5 1 8 a、 1 5 1 8 b力、連絡装置 1 6 0 0のスロットに揷入されると、第 1 3図に示した処理をそれぞれの I C力一ドがスタートする。すなわち、前述した通り、ステップ S 1 2 0 1にて、接続装置が正しい装置であるか確認を行う。次いで、 S 1 2 0 2で、接続された装置が何であるかを識別する。

この場合、連絡装置 1 6 0 0であるので、コマンド待ち S 1 2 0 3に移行する。第 1 8図において、これらの情報は各ィンタ一フェース回路 1 6 1 2 a、 1 6 1 2 bを介してマイコン 1 6 1 0が受信し、時分割に処理を進める。両 I Cカード共にコマンド待ちのステップ S 1 0 3 となったところで、連絡装置 1 6 0 0 のマイコン 1 6 1 0は、表示制御回路 1 6 1 4を介して表示器 1 6 1 5に、モード入力を促す内容の表示を行う。

連絡装置 1 6 0 0の所有者は、ここでキー群 1 6 1 1のファンクションキ一から所定の機能を選択して押下する。 I Cカード間の電子現金、籤、投票券、クーボン券の移転の場合は、例えば、「移転」と表記されたキ一（以下、「移転」キ —と称する）を押下する。これに基づいて、マイコン 1 6 1 0は、表示器 1 6 1 4に、移転対象物の種類を表示する。例えば、最初に「電子現金」と表示し、以後「移転」キーが押下される都度、「籤」、「投票券」、「クーポン券」と次々に移転対象物を表示する。

操作者が、特定の移転対象物の表示において、実行キー、例えば、「F 4」と表記されたキーを押下すると、移転対象物の種類が特定される。すなわち、「籤」と表示された段階で、実行キーを押下すると、移転対象物が籤であることをマイコン 1 6 1 0が認識する。

マイコン 1 6 1 0は、次いで、移転先と移転元を確定すべく、表示器 1 6 1 5 に表示する。例えば、最初に、「スロット 1から 2 ？」と表示し、実行キーが一定時間内で押下されない場合は、「スロット 2から 1 ?」と表示する。マイコン 1 6 1 0は、キー群 1 6 1 1の実行キーが押下された際に、表示器 1 6 1 5に表示されている内容が、操作者が指定した移転先と移転元であるという認識をする。ここでは、 I Cカード 1 5 1 8 aから I Cカード 1 5 1 8 bへの籤の移転を例に説明する。

連絡装置 1 6 0 0のマイコン 1 6 1 0は、籤領域の読出コマンドを、インターフェース回路 1 6 1 2 bを介して I Cカード 1 5 1 8 aに転送する。 I Cカード 1 5 1 8 aは、このコマンドを受けてアクセス権限を確認した後、該当領域、すなわち、第 5図の籤 ·投票券情報領域 4 3から籤情報をそれぞれ読出し、連絡装置 1 6 0 0に転送する。この時は、電子署名領域の読取はせずに、各籤の情報のみを送信する。第 1 8図において、連絡装置 1 6 0 0のマイコン 1 6 1 0は、内部メモリに、次々に転送されてくる籤情報を一旦蓄える。その後、単位の籤 1枚分の情報を、表示制御部 1 6 1 4を介して表示器 1 6 1 5に表示する。

操作者が、キ一群 1 6 1 1中の「次の情報の要求」を意味するファンクションキー、例えば、「F 1」と表記されるキー（以下 F 1キーと称する）を押下すると、マイコン 1 6 1 0はキ一制御回路 1 6 1 7からのキ一押下信号に基づいて、 F 1キーの押下を識別し、前述した通りメモリに蓄積した次の籤情報を表示器 1 6 1 5に表示する。以下、 F 1キーの押下でこれを繰り返す。操作者が移転対象となる籤を表示器 1 6 1 5にて確認した際、先に説明した実行キーを押下する。マイコン 1 6 1 0は、実行キーが押下された事を認識して、移転すべき籤を知る移転すべき籤が確定すると、マイコン 1 6 1 0は、 I Cカード 1 5 1 8 aに対して、該当する籤番号とともに移転コマンドを転送する。これとともに、 I C力 —ド 1 5 1 8 bに対して、新籤格納処理コマンドを転送する。マイコン 1 6 1 0 からのそれぞれのコマンドの受信に従って、 I Cカード 1 5 1 8 aと I Cカード

1 5 1 8 bは、 I Cカード間認証を実行し、権限を確認する。これは、前述した店用 I Cカードと顧客 I Cカード間の券等の移転と同様の処理となる。移転元となる I Cカード 1 5 1 8 aは、該当する籤情報を、今回は、電子署名とともに読出し、前述した通り、移転の際に必要な暗号化処理や新規電子署名処理を施して、 I Cカード 1 5 1 8 bに送信する。 I Cカード 1 5 1 8 bは、受信された籤情報及び電子署名を検証した後、本物であることが確認されると、移転完了を I C カード 1 5 1 8 aに通知する。これとともに、 I Cカード 1 5 1 8 bは、自己の籤の格納領域に、転送された籤情報と、電子署名を格納する。一方、 I Cカード

1 5 1 8 aは、この移転完了通知を受信すると、自己の該当籤の情報を消去する。これにより、全移転作業が完了する。

ここでは、移転対象を籤を例に説明したが、投票券の場合も、クーポン券の場合も同様な処理によって、 I Cカード間で移転できる。尚、 I Cカードがロック状態にある場合には、移転処理をする前の段階で状態を確認し、それそれのカード每にロック状態を解くため、暗証をキー群 1 6 1 1から入力させ、各 I C力一ド内で暗証照合させる事で良いことは言うまでもない。

• ·サービス券の集計、発券管理装置 ' ·

店用 I Cカード 3は、チヱ一ン店で発行したサービス券と、払い戻し等のサ一ビス供与を行って、回収したサービス券を記憶している。集計装置 9は、この店用 I Cカード 3のサービス券の精算、他の処理を行う。

第 2 0図は、集計（管理）装置のハードウェアのブロック図、第 2 1図乃至第

2 3図は、その処理フローチャート図、第 2 4図は、その要部のテーブル説明図である。第 2 0図に示すように、集計（管理）装置 2 1 0 0 (第 1図では、 9 と表記）は、一般的なパーソナルコンピュータで構成される。即ち、集計装置 2 1 0 0は、マイコン 2 1 1 0、 C R T等の表示器 2 1 0 1、キャラクタ入力用のキーボード 2 1 0 2 、 R A Mメモリ 2 1 0 3、レ一ザプリンタ等のプリンタ 2 1 0 4、ノヽードディスク装置等の外部記憶装置 2 1 0 5、モデム等の回線通信装置 2 1 0 6 を備える。

更に、集計装置 2 1 0 0は、集計装置 2 1 0 0の管理者が使用する I Cカードをアクセスするための I C力一ドリ一ダライタ 2 1 0 8及び、店用 I Cカード 3 にァクセスするための I Cカードリーダライ夕 2 1 0 9を備えている。

集計装置 2 1 0 0は、銀行等の安全面が保証された場所に設置され、所定の安全基準で管理されていることが必要である。

以下、第 2 1図ないし第 2 3図の処理フローチャートを使用し、集計装置 2 1 0 0の処理動作を説明する。

第 2 1図において、集計装置は、最初に、処理選択入力のステップ S 1 7 0 1 を実行する。このステップでは、第 2 0図の表示装置 2 1 0 1の画面上に、デ一タの設定処理なのか、力一ドへのデータ書込や各サービス券の移転等のカードのアクセスを伴う力一ドアクセス処理なのか、あるいは、各 I C力一ドからの券の回収及び精算処理なのかを選択するためのメニューを表示する。これに基づいて、操作者は、選択する処理を、キーボード 2 1 0 1 にて、選択する。

(設定処理）

上記キ一ボード 2 1 0 1からの選択内容が設定処理である場合、マイコン 2 1 1 0は、第 2 1図のステップ S 1 7 2 0に移行する。ステップ 1 7 2 0は、発行籤、発行投票券についての情報を入力するステップである。このステップでは、操作者が、発行籤については、籤のサービスをするかどうか、籤番号は何番から何番迄とするのか、有効期間を何時とするのか、抽選日を何時にするのか、籤のサービスとして、景品とするのか、現金とするのか、商品券にするのか等を入力する。投票券の場合は、操作者は、投票桁数や、投票して良い番号等、所調、枠番号を設定する。また、投票券の発行期間、投票券の番号範囲、抽選日等を設定する。設定情報は、第 2 0図の外部記簿装置 2 1 0 5に格納される。第 2 1図の籤 ·投票券の設定処理 S 1 7 2 0が終了すると、若しくは、籤ゃ投票券サービスをしないと設定されると、第 2 1図のステップ S 1 7 2 1に移行する。ステップ 1 7 2 1は、クーポン券情報の設定の為のステップである。クーポン券については、各メ一力から送付されてくる書類等に記載された情報を、第 2 0図のキーボード 2 1 0 2から入力する。例えば、クーポン券を発行して良い商品と、その商品コード、その商品コードで発券して良いクーポン券の商品コード及び、発行済クーポン券の商品コードと、割引率、有効期間等である。

上記した様に、クーポン券面の商品と、クーポン券を発行する対象の商品とは異なっていても良い。すなわち、商品 Aを購入したときに商品 Bのクーポン券を発券する様に、設定できる。これは、新製品の販売を促進するために、旧製品を購入した際に、新製品のクーポン券を発行する、という様な利用ができる。また、商品 Aを購入したら、商品 Aのクーポン券すなわち、同じ商品のクーポン券を発行してもよい。従って、その情報の設定の際には、購入商品の商品コードと、クーポン券面の商品コードとが異なる場合も、一致する場合もあり、クーポン券面の商品コードの商品に対する商品コード、割引率、有効期間、等の情報の入力が必要になる。

これら設定情報は、キーボード 2 1 0 1から入力することができる。又、第 2 0図には図示されていないが、フロッピディスクドライブを装置に接続しておき、これらの情報が記憶されるフロッピ一ディスクの供給を受けて、フロッピーディスクから入力しても良い。

この入力が終了すると、各入力情報が、一旦メモリ 2 1 0 3に格納される。そして、全ての入力が終わり、終了キー等の処理完了指示の入力がキーボード 2 1 0 2からなされたタイミングで、メモリ 2 1 0 3から外部記憶装置 2 1 0 5に記憶される。尚、前述の籤 ·投票券の場合も同様に、一旦メモリ 2 1 0 3に格納され、処理終了によって外部記憶装置 2 1 0 5に格納されることは言うまでもない外部記憶装置 2 1 0 5の記憶がすべて完了すると、マイコン 2 1 1 0は、第 2 1図のステップ 1 7 2 2に移行する。ステップ 1 7 2 2は、当たり券の設定ステップである。券が籤の場合は、発行券番号を基にして、所定の方法で人手で抽選し、 1等、 2等、など等級毎に抽選する。また、投票券の場合は、投票枠の最も多い枠を、集計して得る。これは、人手によって行っても良い。又、後述する回収処理によって作成されたデータベースを、「 E X C E L」ソフト（商標名）を使用して、統計情報をパソコン等で得て、集計処理しても良い。最も多い投票枠力'、当選投票枠である。次いで、当選した投票枠に投票している投票券に対応する、集計されている投票券番号を抽出する。これも人手によって行っても、パソコン等のデータべ一ス検索ソフトを使用して検索しても良い。いずれにせよ、当たり投票券の投票券番号及びその投票券の各種情報が入力される。

籤の情報の場合には、第 8図により説明したように、籤番号、発行日、発行店、電子署名を、投票券の場合は、投票番号、口数、投票枠番号、発行日、発行期間、及び電子署名を入力し、外部記憶装置 2 1 0 5に記憶させる。この処理を終了すると、第 2 0図のマイコン 2 1 1 0は、第 2 1図の処理選択入力のステツプ

S 1 7 0 1に戻る。

(力一ドアクセス処理）

処理選択ステップ S 1 7 0 1で、操作者がカードアクセス処理を選択すると、ステップ S 1 7 0 2に処理が移行する。入力処理は、 I Cカードとの間の処理が必要となるため、ステップ S 1 7 0 2では、最初に、第 2 0図の表示器 2 1 0 1 に、店用 I Cカード 3の挿入を促す表示を行う。これに従って、操作者が、店用 I Cカード 3を、 I Cカードリーダライ夕 2 1 0 9に挿入する。これにより、マイコン 2 1 1 0 と揷入された I Cカード 3 との間で、 P 0 S端末装置 1の説明の中で説明したと同様の接続装置認証を行い、正しい I Cカードが挿入されたか、正しい装置が I C力一ドをアクセスしているかを確認する。

正当な装置が、正当な I C力一ドにァクセスすることを確認した時に、ステツプ S 1 7 0 3に移行する。ステップ S 1 7 0 3は、マイコン 2 1 1 0力操作者を認証するステップである。すなわち、操作者が、正しい権限を持っている人かどうかを確認する。このため、暗証番号と利用者 I Dを入力させる。マイコン 2 1 1 0は、装置にあらかじめ登録されている暗証番号と入力暗証番号とを比較し、利用者 I Dにあらかじめ割りつけられているアクセス権限を確認する。これにより、 I Cカードへのアクセスが許されている人であるかどうかを認証する。認証がとれれば、次のステップ S 1 7 0 4に移行する。このステップ S 1 7 0 4は、処理を選択するステップである。このステップでは、 I Cカードへの書込処理（ S 1 7 0 5〜 S 1 7 1 1 ) か、第 2 2図に示す回収 ·移転処理かを選択する。このため、第 2 0図の表示器 2 1 0 1に選択項目が表示され、操作者が、キ一ボード 2 1 0 2にて、該当項目を指定入力する。

I C力一ドへの書き込み処理を選択すると、マイコン 2 1 1 0は、第' 2 1図におけるステップ S 1 7 0 5に移行する。

(書き込み処理）

この書き込み処理は、店用 I Cカード 3に、発行可能な各種サービス券の情報を書き込む処理である。店用 I Cカード 3の処理フローチャートは、第 1 2図に不してる。

( 1 ) 籤発行

第 1 8図のステップ S 1 7 0 5は、発行可能籤番号の範囲を設定するステップである。ここでは、操作者は、先にステップ S 1 7 2 0において設定している全ての籤の番号の中から、その店用 I Cカード 3に割り当てる券の番号の範囲を、キ一ボード 2 1 0 2より指定する。このために、マイコン 2 1 1 0は、外部記憶装置 2 1 0 5から、先に記憶しているこれらの情報を読出、表示器 2 1 0 1に表示する。そこで、操作者は表示された番号範囲から、まだ発行していない籤番号、投票番号の範囲を見て、その中から任意にその店に発行を許す券の番号範囲をキーボ一ド 2 1 0 2から、入力する。この入力方法は、キ一ボード 2 1 0 2に接続されるあるいはマイコン 2 1 1 0に直接接続されている図示されないマウス等のポインティングデバイスによって指定入力しても良い。この入力に応じて、マイコン 2 1 1 0は、データベース上に、これら指定された番号範囲に、発行済のフラグ、発行先の店コ一ド、発行日を書き込む。これにより、本ステップ S 1 7 0 5を終了し、次のステップ S 1 7 0 6に移行する。

ステップ S 1 7 0 6は、電子署名を作成するステップである。電子署名は、発行元のコード、券の番号、発行日を基に、所定の暗号化論理で暗号化して作成する。マイコン 2 1 1 0が、この処理を実行する。尚、この暗号化（すなわち、電子署名作成）、検証用の専用の L S I、デジタル信号処理装置 D S Pを使用して、これを実行しても良い。

券毎に作成されたこれらの電子署名は、券の各番号毎に券情報に付加され、一旦、メモリ 2 1 0 3に格納される。その後、発行した券情報として外部記憶装置 2 1 0 5にログ情報として各券毎に記憶して、ステップ S 1 7 0 6を終了する。すなわち、各籤をここで作成して、外部記憶装置に格納することになる。その籤は、籤番号と電子署名とを少なくとを持ち、電子署名は、上記の発行元コードをすくなくとも持つ。ステップ S 1 7 0 6の後、ステップ S 1 7 0 7に移行するステ'ソプ S 1 7 0 7は、集計装置 2 1 0 0から店用 I Cカード 3へ、籤を移転するステップである。本ステップ S 1 7 0 7において、券情報は、先に店用 I C カード 3から顧客 I Cカード 2への券の移転と同様の処理で移転される。これに加えて、発行番号範囲、発行期間、有効期間、等を加えて、店用 I Cカード 3へ転送する。店用 I C力一ド 3から移転完了通知を受信して、次のステップ S 1 7 0 8に移行する。

この期間の店用 I C力一ド 3の処理を、第 1 2図を用いて、説明する。店用 I Cカード 3は、先に、接続装置との間で相互認証を行っているので、集計装置 2 1 0 0から移転コマンドを受信すると、ステップ S 1 1 1 3にて、装置のァクセス権限を確認し、メモリへの追記が可能であることを確認する。次いで、ステツプ S 1 1 1 4にて、受信した籤にかかる情報を暗号化し、暗号化データを得る。そして、籤の最後に送信され、且つ集計装置で作成された電子署名と、暗号化デ —夕とを比較して、一致するかいなかを確認、検証する。一致していれば、次のステップ S 1 1 1 5にて、 I Cカード 3内のメモリの該当するエリアに、それぞれを格納する。また、各券に付随する電子署名は各券と対応付けて、秘密領域、すなわち、特定の装置がアクセスできない領域に格納して、移転を完了する。次々に発行された籤を格納して、最終籤まで格納し、更に、その他の付加情報、すなわち番号範囲等を受信し終わると、 I Cカード 3は、ステップ S 1 1 1 6 にて、集計装置 2 1 0 0に完了通知を発して終了する。

( 2 ) 投票券発行

ステップ S 1 7 0 8は、投票券を発行処理するため初期ステップである。本ステツプ S 1 7 0 8では、籤と同様に、投票券の券番号の全発行範囲を、第 2 0図の表示器 2 1 0 1に表示し、その中から、該当範囲が、キーボード 2 1 0 2にて選択される。選択された番号範囲の各番号は、所定期間に発行する投票券が全部で 1 0 0 0枚とすると、各投票券に 1番から 1 0 0 0番まで割りつけられる。これにより、 1枚の投票券に 1つの番号が付与される様にする。このため、他人がこの番号を複写して払い戻ししても、 1回のみの払い戻しで済むようにチヱックできる。この番号範囲の指定が終わると、マイコン 2 1 1 0は、先に設定されている今期間の投票枠番、あるいは投票可能な桁数等の投票可能な諸条件を、画面 2 1 0 1 に表示する。キーボード 2 1 0 2より、確認の為の実行入力を押すと、発行番号範囲、発行先、発行日がメモリに格納される。次いで第 2 1図のステツプ S 1 7 0 9に移行する。

ステップ S 1 7 0 9は、投票券情報を、券毎に作成するステップである。すなわち、第 2 0図のメモリ 2 1 0 3に格納された発行番号範囲の番号順に、券番号、発行元、発行日、発行先等の情報を作成し、更に、これらを基に電子署名を作成する。 1つの券情報は、作成された電子情報（投票券の場合は、枠番号及び投票口数を除いた情報）と電子署名とからなる。 1つの券情報を、メモリ 2 1 0 3 に格納してゆく。次々に、各券毎に券情報が作成され、該当の範囲の全ての番号に対して券情報が作成されて、メモリ 2 1 0 3に格納されると、第 2 1図におけるステップ S 1 7 0 9を終了し、次のステップ S 1 7 1 〇に移行する。

ステップ S 1 7 1 0は、投票券の関係情報の I Cカード 3への移転と、集計装置 2 1 0 0内での発行管理情報を記憶するステップである。このステップ S 1 7 1 0では、先にメモリ 2 1 0 3に記憶した電子署名を含む各券の情報、番号範固、発行元、発行日、有効期間等の情報を、マイコン 2 1 1 0が読み出す。そして、マイコン 2 1 1 0は、これを I Cカードリーダライタ 2 1 0 9に転送して、券情報を I Cカード 3に移転する。そして、その他の付随情報、すなわち、券の番号範囲や投票可能枠番等の枠情報、発行可能期間等の情報は、 I Cカード 3に転送される。 I Cカード 3の処理フローチヤ一トは、第 1 2図に示してある。即ち、 I Cカード 3は、第 1 2図のステップ S 1 1 1 3乃至 S 1 1 1 6において、籤と同様の移転処理を行う。第 1 2図のステップ S 1 1 1 6により、集計装置 2 1 0 0力 I Cカード 3より移転が完了した旨の通知を受けると、次のステップ S 1 7 1 1に移行する。

( 3 ) クーポン券発行

ステップ S 1 7 1 1は、クーポン券を発行するステップである。すなわち、マイコン 2 1 1 0は、外部記憶装置 2 1 0 5から、先に作成されたクーボン券の全情報をそれぞれ読出し、 I Cカードリーグライタ 2 1 0 9を介して I Cカード 3 に移転する。 I Cカード 3は、第 1 2図で先に説明したステップ S 1 1 1 3ないし S 1 1 1 6にて、これを受信し、検証して、自己のメモリの該当エリアに記憶する。これにより、移転を終了する，

第 2 1図において、クーボン券の移転が終了すると、集計装置の処理は、先の処理選択のステップ S 1 7 0 4に戻る。すなわち、処理選択の入力待ちとなる。

(回収移転処理）

第 2 1図のステップ 1 7 0 4の処理選択入力のステップにおいて、操作者がキ —ボード 2 1 0 2から回収処理を指定すると、集計装置 2 1 0 0は、第 2 2図の処理選択入力ステップ S 1 8 0 1に移行する。

このステップ S 1 8 0 1は、各店にて発行した籤や投票券情報の回収処理と、当たり券の回収処理と、回収したクーポン券の回収処理という 3種類の処理の内から、操作者が処理を選択入力するステップである。このため、集計装置 2 1 0 0では、マイコン 2 1 1 0が、表示器 2 1 0 1にそれぞれの処理に示す表示項目を表示する。次いで、操作者が、キーボード 2 1 0 2 を使用して、該当表示項目を選択する。これに応じて、マイコン 2 1 0 0は、指定されたステップに移行する。

( 1 ) 発行した籤と投票券の情報の回収

この処理は、店用 I Cカード 3から、顧客 I Cカード 2へ発行した籤や投票券の情報を精算の為に収集する処理である。

最初のステツプ S 1 8 0 2は、初期ステップである。このステップ S 1 8 0 2 では、管理のための情報を含む、発行籤、発行投票券の回収のステップである。このため、第 2 4図（ a ) に示す集計テーブル I を作成するために必要な情報を、キーボード 2 1 0 2及び I C力一ドリ一ダライタ 2 1 0 9を介して I Cカード 3か

即ち、第 2 0図のマイコン 2 1 1 0は、表示器 2 1 0 1に対して、 I Cカード 3の店誧名を入力するように、表示する。例えば、集計テーブル I に示すように、「x X商店」と、キーボード 2 1 0 2から入力させる。或いは、店舗名及びその店舗のコードを、あらかじめその住所、連絡先とともに外部記憶装置 2 1 0 5 に登録しておき、入力に先立ち、外部記憶装置 2 1 0 5から読み出して、表示器 2 1 0 1 に表示する。次いで、キーボード 2 1 0 1から該当店舗を選択するよううにしても良い。また、不正を後日検証できるよう、当該店用 I Cカード 3を精算のために持ってきた人を識別するための情報を入力させる。これは、店用 I C カード 3の所有者本人の名前や I D番号でも良い。又、あらかじめ店舗が事務員に精算の責任を負わせている場合には、この事務員の I D番号を登録するようにしても良い。

これらの入力が完了すると、マイコン 2 1 1 0は、 I Cカードリーダライタ 2 1 0 9を介して店用の I Cカード 3に、該当情報の回収コマンドを送出する。 I Cカード 3では、このコマンドを受信するとアクセス権限を確認の上、第 8図で先に説明した領域 7 1 1から発行籤と発行投票券の情報を読出し、これを集計装置 2 1 0 0に送出する。集計装置 2 1 0 0では、マイコン 2 1 1 0力、全ての券 ( 籤、投票券）を一旦メモリ 1 1 0 3に展開していく。

全ての発行券を回収すると、第 2 2図のステップ S 1 8 0 3において、券の検証を行う。即ち、券が妥当な期間に発行されたものであるか、電子署名が正しいか等を検証して、全ての券が正しく発行されていることを確認する。

この確認が済むと、ステップ S 1 8 0 4にて、精算処理を実行する。すなわち、先に入力された各情報とともに、第 2 4図（a ) の精算テーブル Iに示すように、精算を行う。先ず、該当商店の領域を読出し、第 2 4図（a ) の店舗の領域 2 0 1 2に、券枚数、口数を、発行期間毎に集計する。第 2 4図（ a ) では、籤が 5 5枚、籤の口数も 5 5枚、一方、投票券については、券が 3 0枚、投票数 8 0口の例を示している。尚、籤の口数は、籤 1枚が 1口に相当するとみなしている。口数も 5 5校、これらは、第 2 0図のメモリ 2 1 0 3から各券（籤と投票券 ) を一枚ずつ読出、該当情報を加算して集計する。最後に、この精算テーブル I の各領域に先に格納されていた情報に、この集計情報を加算して、精算テーブル I を更新する。

次いで、口グ情報を格納するためのステップ S 1 8 0 5に移行し、第 2 0図のメモリ 2 1 0 3に展開されている各券（籤と投票券）の情報を、精算テーブル I のそれぞれの券の領域 2 0 1 1に記憶してゆく。この際に、精算者、すなわち、先に説明した本 I Cカード 3を精算の為に集計装置 2 1 0 0に持参した本人の I D等の入力情報をそれぞれの券（籤と投票券）に付加する。格納処理が終了すると、第 2 0図の処理選択ステップ S 1 7 0 4に戻る。

( 2 ) 当たり券移転処理

第 2 2図の処理選択入力 S 1 8 0 1にて、当たり券の回収処理が指定されると、集計装置 2 1 0 0は、ステップ S 1 8 0 6に移行して、同処理を遂行する。すなわち、ステップ S 1 8 0 6は、初期ステップであり、当たり券の回収とその為の事前処理を行うステップである。当たり券の回収処理には、第 2 4図（b ) に図示する精算テーブル IIが使用される。この精算テーブル IIは、第 2 4図（ a ) の精算テーブル I と同様の領域を持ち、店舗毎に、当たり券（籤と投票券）の枚数と、その口数とを格納する領域、払い戻し額あるいは払い戻しサービスの料の合計の領域、払い戻し期間の領域等を持つ店舗の領域 2 0 1 3 と、回収移軽された籤、投票券のログ情報の格納領域 2 0 1 4を持っている。さらに、この口グ情報の領域 2 0 1 4には、回収された券（籤と投票券）の各情報だけでなく、精算日、精算した人の I D等を籤毎に格納する。このため、第 1 2図におけるステツプ S 1 8 0 6では、これらの情報の入力処理を含む。このステップ S 1 8 0 6では、マイコン 2 1 1 0は、表示器 2 1 0 1に、入力すべき項目を表示し、必要な情報をキーボード 2 1 0 2から入力させる様にする。これらの情報には前述と同様にして、店の I Dや精算に来た人の I Dも含まれることは言うまでもない。キーボード 2 1 0 2から入力されたそれらの情報は、メモリ 2 1 0 3に展開され、一時記憶される。所定の情報が入力され終わると、マイコン 2 1 1 0は、 I Cカードリーダライタ 2 1 0 9を介して I Cカード 3に当たり券の移転コマンドを送出する。

I Cカード 3は、アクセスしている集計装置 2 1 0 0のアクセス権限を確認する。そして、移転可能な装置であることが判明すると、 I Cカード 3は、当たり券の領域を読出し、電子署名を作成し、送信する。 I Cカード 3から移転された券の情報は、一旦メモリ 2 1 0 3に展開される。全ての当たり券が回収されると、回収した各券の検証処理ステップ S 1 8 0 7に移行する。

籤検証処理のステップ S 1 8 0 7では、最初に、受信した各券と、各券に付随して転送されてくる電子署名によって、籤を検証する。すなわち、 I Cカード 3 で、これら各券に対して暗号化された電子署名が作成されるが、集計装置 2 1 0 0でも、同様の暗号化を行い、受信した電子署名と、集計装置 2 1 0 0が暗号化により作成した電子署名とがー致するかどうかを確認する。

次いで、外部記憶装置 2 1 0 5に先に格納された当たり券の情報に、転送された券が存在するかを確認する。次に、回収した券が、当たり券である場合には、先の発行時点で発行した電子署名が、受信した券のその他の情報から再生できるか確認する。更に、第 2 4図（b ) の集計テーブル Πのログ情報を格納する領域 2 0 1 4に、同じ券番号（すなわち、籤番号あるいは投票券番号）が存在しないかどうかを確認する。同じ番号が存在すれば、第 2 0図のプリンタ 2 1 0 4にてその番号の印字を行う。同じ番号が存在していなければ、第 2 4図（b ) の集計テーブル IIの集計領域 2 0 1 3の各項目每に累計してゆく。この場合、券毎に払い戻し額が異なる場合には、第 2 0図のメモリ 2 1 0 3に籤番号と払い戻し額のテーブルを持たせて、籤番号から等級に対応する額を導き出して、累計することで良い。投票券の場合は、券情報から、券に対応する払い戻し額を演算して求める。すなわち、単位の投票口に所定の払い戻し額が設定されるので、投票数と該当払い戻し額とを乗算して、払い戻し額を求める。これを、第 2 4図（b ) の集計テーブル IIの払い戻し額を集計するための領域に累計してゆく。また、各当たり券（籤と投票券）は、それぞれ、第 2 4図（b ) の集計テーブル IIのログ情報格納領域 2 1 0 4に、口グ情報として格納される。

これらの処理が終了すると、第 1 2図のステップ S 1 8 0 8に移行する。ステップ S 1 8 0 8は、第 2 0図の外部記憶装置 2 1 0 5に格納された精算テーブルを更新するステップである。マイコン 2 1 1 0は、外部記憶装置 2 1 0 5から該当精算テ一ブルを、先のステップ S 1 8 0 8で、メモリ 2 1 0 3に作成した集計テーブル IIの内容に更新する。ログ情報についても、第 2 2図のステップ S 1 8 0 9で、新たな回収券情報を、外部記憶装置 2 1 0 5に格納された精算テーブルに追記する。全ての券の回収移転が完了すると、第 2 1図の処理選択入力のステップ S 1 7 0 4に戻る。

( 3 ) 回収クーポン券の回収処理

第 2 2図の処理選択入力のステップ S 1 8 0 1にて、クーポン券の回収が選択されると、 I Cカード 3に格納されている回収クーポン券の回収処理に移行するステップ S 1 8 1 0は、回収クーポン券を回収するための事前処理ステップである。第 2 4図（ c ) に、クーポン券に関する精算テーブル ΙΠが示されている。精算テーブル IIIは、各商品のメーカ每に、店舗毎、回収クーポン券の情報と、回収数、回収に伴い割引した額の総計、及び、回収したクーポン券のログ情報を格納する。

この為、券を回収する前に、券の情報とは異なる前述した様な情報入力処理が行われる。すなわち、第 2 0図のマイコン 2 1 1 0は、表示器 2 1 0 1に入力すべき項目を操作案内するよう表示する。次いで、操作者が、キ一ボード 2 1 0 2 からそれら指定された情報を入力する。入力された情報は、一旦、メモリ 2 1 0 3に格納される。所定の情報入力が終了すると、マイコン 2 1 1 0は、 I C力一ドリーダライタ 2 1 0 9を介して I Cカード 3に、クーポン券の回収コマンドを送出する。

I Cカード 3は、前述したように、回収している回収クーポン券を第 8図のメモリの領域 7 1 4からそれぞれ読出し、電子署名を作成した後に、集計装置 2 1 0 0に転送する。集計装置 2 1 0 0では、 I Cカードリーダライタ 2 1 0 9を介して受信されるそれらの情報をメモリ 2 1 0 3に展開し、一時、格納する。 I C カード 3 との間で、これらの移転が完了すると、マイコン 2 1 1 0は第 2 2図の回収券検証ステップ S 1 8 1 1 を遂行する。

回収券検証ステップ S 1 8 1 1では、先に説明したと同様に、クーポン券に関する各種情報を基に、 I Cカード 3内で電子署名を作成したと同じ手続処理を行つて、確認のための電子署名を作成する。各クーポン券に付随して送られてきた電子署名と、この確認用電子署名を比較して、検証する。ついで、外部記憶装置 2 1 0 5に、先の設定処理で設定されたクーポン券と対応するかを確認して、正しいクーポン券かどうかを確認してゆく。全てのクーポン券の検証が終了すると、第 2 2図のステップ S 1 8 1 2に移行する。

このステップ S 1 8 1 2は、精算処理ステップである。この精算処理の際は、上記した第 2 4図（ c ) に図示される精算テーブル IIIを、マイコン 2 1 1 0力、外部記憶装置 2 1 0 5から読出す。次いで、各項目毎に、先にメモリ 2 1 0 3に展開している各クーポン券を類別して、累計し、更新してゆく。

また、この時、該当するログ領域に移転されたクーポン券の各情報を追加記入してゆく。ステップ S 1 8 1 3にて、テーブルの更新が終了すると、マイコン 2 1 1 0は、メモリ上で更新された各情報を外部記憶装置 2 1 0 5に写し、回収移転が終了する。これにより、各企業毎、回収した店舗毎に、各メーカから支払われるべき金額が累計されて行く。これとともに、各回収したクーポン券が、外部記憶装置 2 1 0 5に格納される。この処理が終了すると、第 2 1図の処理選択入力のステップ S 1 7 0 4に戻り、マイコン 2 1 1 0は、キーボ一ド 2 1 0 2からの処理項目の入力待ち状態となる。

又、操作者が、ここでキーボード 2 1 0 2から、入力終了という項目を選択すると、マイコン 2 1 0 0は、第 2 1図のステップ S 1 7 0 1に戻る。

(精算処理）

第 2 1図の処理選択入力のステップ S 1 7 0 1にて、操作者が、精算処理を指定すると、第 2 3図に示す処理に移行する。精算処理の場合、金銭授受が伴うため、これを厳正に行うべく、最初に操作者の本人認証のステップ S 1 9 0 1が設けられている。

S 1 9 0 1では、集計装置 2 1 0 0の外部記憶装置 2 1 0 5に、あらかじめ、操作者の I D番号と、暗証番号を記憶しておく。本ステップとなった場合に、操作者に暗証番号を要求し、第 2 0図のキーボード 2 1 0 2から入力された暗証番号が、記憶された暗証番号と対応するかどうかを確認する。若し、暗証番号がー致しない場合には、処理は、第 2 1図の処理選択入力のステップ S 1 7 0 1に戻る。なお、この本人認証のステップ S 1 9 0 1では、上記の如く精算を行う操作者の I D情報をあらかじめ外部記憶装置に格納しておく。又は、これを I Cカード化して、集計装置用の I Cカードを、特定の権威ある役席者、例えば、チェーン店間の管理責任者等に持たせて、こうした I Cカードで操作者を確認するようにしても良い。この場合には、第 2 0図の I C力一ドリ一ダライタ 2 1 0 8力、その操作者の I C力一ドに対してアクセスするために更に利用される。本人が正しい操作者であることが確認されると、第 2 3図の処理選択の入力ステップ S 1 9 0 2に移行する。

ステップ S 1 9 0 2では、集計装置 2 1 0 0力;、前述と同様に選択される項目を表示器 2 1 0 1に表示し、キ一ボード 2 1 0 2から処理項目を入力させる。キ一ボード 2 1 0 2から指定された処理が、籤と投票券の精算である場合には、ステツプ S 1 9 0 3に移行する。

( 1 ) 籤と投票券の精算処理

ステップ S 1 9 0 3は、発行した籤と投票券の枚数に応じた、各店舗の負担済の額を計算する処理である。この処理は、集計装置のおかれた管理組合等の場所で、期間の締めの時期に行われる。例えば、月次締めの場合は、毎月 1 日に処理を行う。

このため、マイコン 2 1 1 0は、外部記憶装置 2 1 0 5から第 2 4図（ a ) に示す精算テーブル I を、メモリ 2 1 0 3に読出し、発行した籤の枚数の総計を抽出する。すなわち、店毎に格納されている発行藪の総数を最初に計算する。次に、籤を店舗間で定めた一定の購入額毎に一枚発行されることとすると、景品総額に対する、発行枚数に応じた 1枚の籤の負担金を計算する。例えば、総額一千万円の商品で、 2万枚が、最終的に合計した発行枚数になったとしたら、 1枚当たり 5 0 0円の負担金であるとして計算する。更に、精算テーブル Iにおける各店誧の口数にこの額を乗算して、籤に対する各店舗の負担金額を計算する。

次に、投票券については、 1口毎の負担金額を一律所定の金額とする。精算テ一ブル Iの各店誧の投票口数に、その金額を掛け合わせて、その店舗の投票券に関する負担金を計算する。これで得た、負担金と先に作成した籤に関する負担金を足し算して、その店舗における負担金を求める。すなわち、第 2 4図（a ) の精算テーブル I に示すように、「X X商店」の負担金は、籤の 1枚の負担金が 5 0 0円、投票券の 1口の負担金が 1 0 0円とした場合に、計算式は（ 5 5枚 X 5 0 0円十 8 0口 X 1 0 0円）となり、合計 3万 5千 5百円となる。

これを各店毎に行い、第 2 0図のメモリ 2 1 0 3上に、店毎の負担金を格納してゆく。この処理が終了すると、次のステップ S 1 9 0 4にて、店毎に、この負担金を印字する。すなわち、メモリ 2 1 0 3に格納された負担金をプリンタ 2 1 0 4にて、印字出力する。

次いで、ステップ S 1 9 0 5にて、店毎に、その店で発行した籤及び投票券の印字を行う。印字される情報は、各券の情報であり、電子署名は含んでいない。負担金の印字が終了すると、ステップ S 1 9 0 6に移行する。ステップ S 1 9 0 6は、各店が既にサービスを顧客に提供することによって、既に負担済の金額を計算するステップである。マイコン 2 1 1 0は、外部記憶装置 2 1 0 5から、第 2 4図（b ) に示す精算テーブル IIを、メモリ 2 1 0 3に読み出す。叱る後、店毎に払い戻し額の合計を計算する。すなわち、第 2 4図（b ) の精算テーブル IIの籤の払い戻し額と、投票券の払い戻し額とを合計して、支払処理済の合計額を計算する。

この計算を、店毎に行い、これを第 2 0図のメモリ 2 1 0 3に展開して、このステップ S 1 9 0 6を終了する。

次いで、ステップ S 1 9 0 7において、店別に支払済金額の一覧を印字する。このため、メモリ 2 1 0 3に格納した計算結果を、プリンタ 2 1 0 4に供給して印字出力する。

次いで、ステップ S 1 9 0 8にて、マイコン 2 1 1 0は、メモリ 2 1 0 3に展開されている精算テーブル I、 IIに格納されたログ情報、すなわち、当たり券の情報を印字する。この際、印字情報に電子署名は含まないように制御される。全ての当たり券情報を印字終了すると、次のステップ s 1 9 0 9において、最終的な店の精算を行う。すなわち、メモリ 2 1 0 3に格納されている店毎の負担金（ a ) から支払済の額（b ) を減算して、今期の精算額を求める。

例えば、先の例で、「x x商店」の支払済額の合計（b ) が 1 0万円であり、負担額（ a ) が 3万 5千 5百円であれば、その差額である 6万 4千 5百円が精算金として「X X商店」には支払われることになる。これらの精算額は、全ての店に対して、ステップ S 1 9 0 9において計算される。

次に、ステップ S 1 9 1 0において、店毎に、精算額が印字される。

精算額の印字処理が終了すると、ステップ S 1 9 1 1 に移行し、第 2 0図の外部記憶装置 2 1 0 5に格納された各精算テ一ブル I ， IIの情報の更新を行う。すなわち、第 2 4図（b ) の領域 2 0 1 4の回収券のログ情報については、精算済を示す情報を付加して、記憶情報を更新し、第 2 4図（ a ) 、 ( b ) の各店舗毎に集計した領域 2 0 1 2、 2 0 1 3はゼロクリアする。第 2 4図（a ) の領域 1 0 1 1 に格納された発行の券についても、精算済の情報を付加して再格納する。このようにして、外部記憶装置 2 1 0 5が格納する精算テーブル I、 IIに格納される情報を更新する。

集計装置で打ち出された店毎の精算額から、管理者は、人手等で各店舗に、請求書を作成し、実際の精算処理がなされる。テーブルデータの更新処理が終了すると、第 2 3図の処理選択入力ステップ S 1 9 0 2に復帰する。

( 2 ) クーポン券の精算

第 2 3図の処理選択ステップ S 1 9 0 2にて、クーポン券の精算処理が指定されると、ステップ S 1 9 2 0に移行する。

このステップ S 1 9 2 0は、データ分類、精算のステップである。ここでは、商品のメーカに送付するための書類と、店舗に送付するための書類を作成するための処理が行われる。メーカ別の集計内容は、第 2 4図（ c ) の精算テーブル III そのものである。次に、店每のクーポン券及びその額を計算する。すなわち、集計テーブル IIIにおける各メーカ毎の領域から、同一の店の情報をそれぞれ読み出し、メ一力から、各店に支払われるべき額を合計する。この処理を終了すると、次のステップ S 1 9 2 1に移行する。

ステップ S 1 9 1 1は、メーカ毎に、ページ替えをして印字するステップである。すなわち、第 2 4図（ c ) の精算テーブル IIIから各メーカの領域を読出し、支払総額、各店舗への支払額を演算して、印字する。これとともに、使用された商品コード別のクーポン券の枚数と、それぞれのクーポン券の口グ情報を印字する。この場合、電子署名付きの情報を印字する。なお、第 2 0図の外部記憶装置 2 1 0 5に、店毎の振込口座番号、口座名、連絡先等、店の識別情報を記憶しておき、店への支払額とともにこれらの識別情報を印字するようにすれば、より、メーカ側の支払処理が容易になる。

メ一力毎の印字が終了すると、次のステップ S 1 9 2 2に移行する。ステップ S 1 9 2 2では、店毎にページ変えをして、メーカ別に精算額を印字する。更に、この際、ログ情報であるクーポン券を電子署名無で印字する。この処理が終了すると、マイコン 2 1 1 0は、精算テーブル ΠΙをクリアするように、外部記憶装置 2 1 0 5の精算テーブル III内の各領域の値をクリアした状態に更新する。これにより、テーブルは初期化状態となり、処理としては終了する。

これらのステップが終了すると、処理選択ステップ S 1 9 0 2に復帰する。その後、操作者が処理終了を指定すると、処理は、第 2 1図の処理選択入カステツプ S 1 7 0 1へ復帰して、次の処理の選択可能になる。

以上の様に、本実施例の集計装置によれば、サービス券を移転可能としてるため、店每、メーカ毎に、精算情報を分類して、出力することができる。又、店用 I Cカードの内容を読みだすことにより、自動的に精算情報を出力することができる。このため、大規模なオンライン網を構築しなくても、自動精算が可能となる。従って、特に、商店街、チェーン店等の電子取引に有効である。

また、回収された券、発行された券も一覧でき、後日、不正の可能性等の問題が生じた時に、これらそれぞれに印字されたログ情報を確認することにより、検証することができる。

更に、店用 I Cカード 3の電子現金に、前記店の精算額を附加することにより、店との精算行為を電子化しても良い。

以上、本発明を実施例により説明したが、次のような変形が可能である。

(1) I Cカードとして、プロセッサとメモリを有するもので説明したが、メモリのみ有する I cカードにも、適用できる。

(2) サービス券を、籤、投票券、クーポン券で説明したが、他のサービスを供与するためのサービス券の利用も可能である。

(3) 電子財布取引装置として、 P O S端末装置を例に説明したが、他の電子財布取引の可能な装置にも、適用できる。 (4) 電子財布取引時に、実行するサービスとして、割引サービスを説明したが、商品券の付与等他のサ一ビスも適用できる。

(5) サービス券を取引データとして説明したが、他の取引に伴うデータの処理に利用できる。

(6) サービス券を顧客カードから店用 I C力一ドに移転することにより、サ一ビス券の回収処理を説明したが、 P 0 S端末装置のバ一コードスキャナにより、紙のクーポン券を読み取り、店用 I Cカードに格納することもできる。

以上、本発明を実施例により説明したが、本発明の趣旨の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。産業上の利用可能性

以上のように、本発明は、取引データを後方処理するシステムとして有用であり、特に、電子財布取引システムに付加する顧客サービスの後方処理システムとして有用である。

特に、サービス券等の取引データを I Cカードに回収し、 I Cカードの回収デ -タを管理装置が自動分類及び集計するため、オンライン網を構築することなく、回収、精算を自動化できる。

又、自動回収、自動精算するため、店側での不正や、集計側での不正も防止できる。

Claims

請求の範囲

1 . 取引に伴い発生された取引データを処理する取引方法において、

取引に伴う取引データを取引装置に設けられた I c力一ドに格納するステップと、

前記 I Cカードを読み取り、前記取引データの分類及び集計を行うステップとを有することを

特徴とする取引方法。

2 . 請求の範囲第 1項記載の取引方法において、

格納ステツフ。は、

顧客 I C力一ドからサービス供与の対象となるサービス情報を抽出するステツプと、

前記抽出したサービス情報を前記顧客 I Cカードから前記 I Cカードに移転するステツプからなることを

特徴とする取引方法。

3 . 取引に伴い発生された取引データを処理する取引システムにおいて、取引装置に着脱可能に設けられた I Cカードと、

取引に伴う取引データを前記 I Cカードに格納する取引装置と、

前記 I Cカードを読み取り、前記取引データの分類及び集計を行う管理装置とを有することを

特徴とする取引システム。

4 . 請求の範囲第 3項記載の取引システムにおいて、

前記取引装置は、

顧客にサービスを供与したサービス情報を前記 I Cカードに格納することを特徴とする取引システム。

5 . 請求の範囲第 4項記載の取引システムにおいて、

前記取引装置は、

電子財布取引機能を有する顧客 I Cカードと情報交換するための力一ドリ一ダ —/ライタと、

前記 I Cカードと情報交換するためのカードリーダ一/ライ夕と、前記顧客 I Cカードの電子的価値を、前記 I Cカードに移転して、電子財布取引を実行する処理手段とを有することを

特徴とする取引システム。

6 . 請求の範囲第 4項記載の取引システムにおいて、

前記 I Cカードは、

所望のサービスを受けるためのサービス情報を発行し、前記顧客 I Cカードに移転する機能と、

前記顧客 I Cカードに格納されたサービス情報の内、サービス供与の対象となるサービス情報を抽出して、回収する機能とを有することを

特徴とする取引システム。

7 . 請求の範囲第 5項記載の取引システムにおいて、

前記取引装置は、

前記電子財布取引に伴う前記サービス情報を発行することを

特徴とする取引システム。

8 . 請求の範囲第 5項記載の取引システムにおいて、

前記取引装置は、

前記抽出したサービス情報によるサービスを、前記電子財布取引に反映することを

特徴とする取引システム。

9 . 請求の範囲第 6項記載の取引システムにおいて、

前記管理装置は、

発行すべきサービス情報を作成し、前記 I Cカードに書き込むことを特徴とする取引システム。

1 0 . 取引装置の取引データを格納する I Cカードであって、

電子財布領域と、

顧客にサービスを供与したサービス情報を格納するサービス情報格納領域とを有するメモリを有することを

特徴とする I Cカード。

1 1 . 取引データを処理する管理装置において、 I Cカードと情報交換を行う力一ドリーダ一/ライタと、

取引に伴う取引データを格納した前記 I Cカードを読み取り、前記取引デ一夕の分類及び集計を行う処理手段とを有することを

特徴とする管理装置。

1 2 . 請求の範囲第 1 1項記載の管理装置において、

前記処理手段は、

顧客にサービスを供与したサービス情報を前記 I Cカードから読み取り、前記サービス情報の分類及び集計を行うことを

特徴とする管理装置。