JPWO2016181460A1 - プリズム光学系、プリズム光学系を用いた画像表示装置及びプリズム光学系を用いた撮像装置 - Google Patents

プリズム光学系、プリズム光学系を用いた画像表示装置及びプリズム光学系を用いた撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016181460A1
JPWO2016181460A1 JP2017517483A JP2017517483A JPWO2016181460A1 JP WO2016181460 A1 JPWO2016181460 A1 JP WO2016181460A1 JP 2017517483 A JP2017517483 A JP 2017517483A JP 2017517483 A JP2017517483 A JP 2017517483A JP WO2016181460 A1 JPWO2016181460 A1 JP WO2016181460A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
incident
image
prism
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017517483A
Other languages
English (en)
Inventor
高橋 浩一
浩一 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Publication of JPWO2016181460A1 publication Critical patent/JPWO2016181460A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B17/00Systems with reflecting surfaces, with or without refracting elements
    • G02B17/08Catadioptric systems
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/017Head mounted
    • G02B27/0172Head mounted characterised by optical features
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/017Head mounted
    • G02B27/0176Head mounted characterised by mechanical features
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/02Viewing or reading apparatus
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1335Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
    • G02F1/133553Reflecting elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B17/00Systems with reflecting surfaces, with or without refracting elements
    • G02B17/08Catadioptric systems
    • G02B17/0856Catadioptric systems comprising a refractive element with a reflective surface, the reflection taking place inside the element, e.g. Mangin mirrors
    • G02B17/086Catadioptric systems comprising a refractive element with a reflective surface, the reflection taking place inside the element, e.g. Mangin mirrors wherein the system is made of a single block of optical material, e.g. solid catadioptric systems
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0149Head-up displays characterised by mechanical features
    • G02B2027/015Head-up displays characterised by mechanical features involving arrangement aiming to get less bulky devices

Abstract

【課題】 非常に小さく、軽量でかつ形状の自由度が高い光学素子を含み、画像周辺まで高い解像性能を有し、画像表示素子の画像を虚像として観察者眼球に投影することが可能なプリズム光学系を提供する。【解決手段】 プリズム光学系1は、光学作用を有する少なくとも3面の光学面を有し、入射した光が少なくとも3回の内部反射をした後に射出して像を形成する光学素子10を含み、光学素子10は、光が入射した直後に反射する入射側反射面12と、光が射出する直前に反射する射出側反射面14と、光路上の入射側反射面12と射出側反射面14の間で反射する中間反射面13と、を有し、原点である入射瞳中心を通り、入射瞳を形成する面に垂直な中心主光線の進行方向に沿った方向をZ軸正方向とし、Z軸と像面中心を含む平面をY−Z平面とし、原点を通りY−Z平面に直交する方向をX軸正方向とし、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成し、原点から像面中心に近づく方向に向かう軸をY軸とするとき、X−Z平面内における中間反射面13を含む中間領域Anの厚さTcは、入射側反射面12を含む入射側領域Acの厚さTc又は射出側反射面14を含む射出側領域Asの厚さTsよりも厚いことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、回転非対称面を用いたプリズム光学系、プリズム光学系を用いた画像表示装置及びプリズム光学系を用いた撮像装置に関するものである。
従来、プリズム光学系は、例えば、複数の光学面を有するプリズムであり、画像表示素子を観察する光学系として用いる場合には、表示素子から発した光がプリズム内に入射し、プリズム内部で反射してプリズムから射出し、観察者眼球に到達することにより拡大された虚像として画像を観察できるようにしたものである。この点に関する先行技術としては、例えば、少なくとも3つの反射面により1次像を形成して眼球に投影するプリズムによるもの(特許文献1参照)、ホログラム素子を眼鏡レンズ部に配置したものなどが提案されている(特許文献1、2又は3参照)。
また、従来のその他のプリズム光学系としては、平行四辺形柱プリズムで複数回反射して観察者眼球の前に配置し、接眼レンズによって眼球に投影するものや、導光板と接眼レンズによって眼球に投影するものなどが提案されている(特許文献4又は5参照)。さらに、互いに偏心した5面の光学面を組合せて構成したプリズムを用いて、画像表示素子の画像を観察者眼球に投影するものが開示されている(特許文献6参照)。
特開2008−076429号公報 特開2007−094175号公報 特開2004−325985号公報 特開2001−264681号公報 特開2006−003879号公報 特開2012−027350号公報
特許文献1では、3つの反射面での3回の反射により、表示素子から観察者の瞳に至る光路中で3回交差する。このような光路の折り曲げのために、表示素子側(図の上部)の素子形状が大きくなる。また、眼鏡のフレーム等に保持し、レンズの外側に配置する提案がされているが、導光路が外部に出っ張り、外観上好ましくない。
文献2及び3にはホログラム素子を利用した方法が提案されている。これによると、ホログラムによる回折を利用して光学系を薄型にしたレイアウトが可能である。しかしながら、ホログラムには別の問題もある。ホログラム素子は製造が非常に困難であり、コストも高い。
また、波長選択性が高いため、波長の非常に狭いレーザー光線のような光源を用いるか、またはLEDの一部の波長のみを利用するといった方法が取られており、レーザー光源はまだまだ3原色の小型化されたチップは開発途上であり高コストで、消費電力も高く、眼鏡に組み込めるものではない。また、LED光源を利用したものは狭帯域のバンドパスフィルターを通過させるため光の利用効率が低い。
さらにホログラム素子の課題として、低消費電力であり、自発光タイプで照明系もいらず、小型化に有利な有機ELパネルが使用できない。有機ELパネルはLEDよりも波長帯が比較的広く、ホログラム素子との組み合わせは効率が悪く、不要光も多くなり画質を確保できない。
文献4では、表示装置の射出瞳位置が使用者の眼球の瞳あるいはその回旋中心近傍にあるため、作動距離が長くなると頭部装着型表示装置の接眼窓の口径がそれにつれて比例的に大きくなり、結果、小型・軽量の頭部装着型表示装置は実現し得ず、外界視野も大きく遮蔽していた。また、外部から装着者を見たときに目を完全に覆ってしまっており、装着者の自然な表情が伝わらないといった問題も生じていた。
文献5では、導光板あるいはプリズムと接眼レンズを組合せる必要があり、複数の光学素子を筐体内に配置させる。したがって、棒状の光学部材支持部材が配置されるため外観上問題があった。さらに、組立、調整の工数がかかり、耐水性などの装置の耐性にも問題があった。
文献6では、互いに偏心した5面の光学面を組合せて構成したプリズムを用いて、画像表示素子の画像を観察者眼球に投影するものであるが、軸外の収差補正に対してあまり考慮されていないため、画面周辺の像面湾曲、歪み補正がわずかに足りず、画面中心と比較して画面周辺の結像性能が多少落ちるものであった。
本発明にかかる実施形態は、従来技術のこのような状況に鑑みてなされたものであり、非常に小さく、軽量でかつ形状の自由度が高い光学素子を含み、画像周辺まで高い解像性能を有し、画像表示素子の画像を虚像として観察者眼球に投影すること、又は入射瞳を介して外界の物体を撮像素子に撮像することが可能なプリズム光学系を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明にかかる一実施形態のプリズム光学系は、光学作用を有する少なくとも3面の光学面を有し、入射した光が少なくとも3回の内部反射をした後に射出して像を形成する光学素子を含み、前記光学素子は、光路上において最も入射側で反射する入射側反射面と、光路上において最も射出側で反射する射出側反射面と、光路上の前記入射側反射面と前記射出側反射面の間で反射する中間反射面と、を有し、原点から前記入射瞳中心を通り、前記入射瞳を形成する面に垂直な中心主光線の進行方向に沿った方向をZ軸正方向とし、前記Z軸と像面中心を含む平面をY−Z平面とし、前記原点を通り前記Y−Z平面に直交する方向をX軸正方向とし、前記X軸、前記Z軸と右手直交座標系を構成し、前記原点から前記像面中心に近づく方向に向かう軸をY軸とするとき、X−Z平面内における中間反射面を含む中間領域の厚さは、前記入射側反射面を含む入射側領域の厚さ又は前記射出側反射面を含む射出側領域の厚さよりも厚いことを特徴とする。
また、本発明にかかる一実施形態の画像表示装置は、前記光学素子を有する前記プリズム光学系と、前記光学素子の前記光路上において最も射出側の透過面に対向して配備される画像表示素子と、を備え、前記光学素子の前記光路上において最も入射側の透過面に対向して観察者の眼を配備することで、前記観察者に拡大した虚像を呈示することを特徴とする。
また、本発明にかかる一実施形態の撮像装置は、前記光学素子を有する前記プリズム光学系と、前記光学素子の前記光路上において最も射出側の透過面に対向して配備される撮像素子と、前記光学素子の前記光路上において最も入射側の透過面の近傍に配備される開口絞りと、を備え、外界像を撮像することを特徴とする。
以上の本発明にかかる一実施形態のプリズム光学系においては、非常に小さく、軽量でかつ形状の自由度が高い光学素子を含み、画像周辺まで高い解像性能を有し、画像表示素子の画像を虚像として観察者眼球に投影することが可能なプリズム光学系を提供することができる。
本実施形態のプリズム光学系の構成を示す図である。 本実施形態のプリズム光学系のX−Y断面での構成を示す図である。 本実施形態の実施例1のプリズム光学系のY−Z断面での光路図である。 本実施形態の実施例1のプリズム光学系のX−Z断面での光路図である。 本実施形態の実施例1のプリズム光学系全体の横収差図を示す図である。 本実施形態の実施例1のプリズム光学系全体の横収差図を示す図である。 本実施形態の実施例2のプリズム光学系のY−Z断面での光路図である。 本実施形態の実施例2のプリズム光学系のX−Z断面での光路図である。 本実施形態の実施例2のプリズム光学系全体の横収差図を示す図である。 本実施形態の実施例2のプリズム光学系全体の横収差図を示す図である。 本実施形態の実施例3のプリズム光学系のY−Z断面での光路図である。 本実施形態の実施例3のプリズム光学系のX−Z断面での光路図である。 本実施形態の実施例3のプリズム光学系全体の横収差図を示す図である。 本実施形態の実施例3のプリズム光学系全体の横収差図を示す図である。 プリズム光学系を用いた画像表示装置の基本構成を示す。 プリズム光学系を用いた画像表示装置の側面図である。 プリズム光学系を用いた他の例の画像表示装置の側面図である。 プリズム光学系を用いた頭部装着型画像表示装置を示す。 プリズム光学系を用いた頭部装着型画像表示装置の正面図である。 本実施形態のプリズム光学系を撮像装置であるデジタルカメラに適用した場合の概念図を示す。
図1は、本実施形態のプリズム光学系の構成を示す図である。図2は、本実施形態のプリズム光学系のX−Y断面での構成を示す図である。
本実施形態のプリズム光学系1は、撮像装置Cとして用いる場合には、プリズム光学系1の入射瞳EnPを通過した光線が、プリズム光学系1に入射し、プリズム光学系1を介して撮像素子2aの撮像面である像面Imに結像して、実像を形成する。一方、プリズム光学系1を画像表示装置Dとして用いる場合には、画像表示素子2bの表示面である像面Imから射出した光線が、プリズム光学系1に入射し、プリズム光学系1を介して射出瞳ExPを形成し、その射出瞳ExPの近傍またはその前方にある観察者眼球に入射して、拡大した虚像を形成する。この場合には、逆光線追跡による設計を行うことが設計の便宜上有効であり、その場合には、撮像系と同じ光学系として認識することができる。本実施形態では、撮像系では順光線追跡、表示系では逆光線追跡を用いて説明する。
また、本実施形態の座標系は、観察者の仮想瞳孔位置としてダミー面を設定し、このダミー面に含まれる原点Oから入射瞳中心を通り、入射瞳を形成する面に垂直な中心主光線CLの進行方向に沿った方向をZ軸正方向とし、Z軸と像面2の中心を含む平面をY−Z平面とし、原点を通りY−Z平面に直交する方向をX軸正方向とし、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成し、原点から像面2の中心に近づく方向に向かう軸をY軸とする。
本実施形態にかかるプリズム光学系1は、非常に小さく、軽量でかつ形状の自由度が高い1個の光学素子10によって、入射瞳EnPを介して外界の物体を撮像素子2aに撮像すること、及び、画像表示素子2bの画像を虚像として観察者眼球に投影することを可能とする。また、プリズム光学系1によって、軸外まで良好に収差補正されて、画面周辺まで解像力が高く、かつ低いディストーションで歪みの少ない画像を撮像または投影することが可能となる。
そのために本実施形態にかかるプリズム光学系1は、光学作用を有する少なくとも3面の光学面を有し、入射した光が少なくとも3回の内部反射をした後に射出して像を形成する光学素子10を含み、光学素子10は、光路上において最も入射側で反射する入射側反射面12と、光路上において最も射出側で反射する射出側反射面14と、光路上の入射側反射面12と射出側反射面14の間で反射する中間反射面11b,11c,13と、を有し、X−Z平面内における中間反射面11b,11c,13を含む中間領域Acの厚さTcは、入射側反射面12を含む入射側領域Anの厚さTn又は射出側反射面14を含む射出側領域の厚さTsよりも厚くする。
本実施形態のプリズム光学系1によれば、光学面を少なくとも3面用いたプリズムとして各面の光学的な機能を有効に使うことができ、入射瞳EnPを通過した光線を複数回反射させて像面Imに導くことができるため、プリズムの形状の自由度が増し、像面Imと瞳の相対的な位置、光線の入射角、射出角を所望の状態にすることができる。
また、画像表示装置Dとして用いるときは光の射出面、撮像装置Cとして用いるときは光の入射面では、透過作用を有するが、その面は内部で反射する作用も同時に有する反射面とすることで、その透過領域とプリズム内部における反射領域をオーバーラップすることができ、さらに内部反射を2回とすることで、1つの面で2回の反射をさせるため、面のつなぎ目を意識せずに2つの反射領域をオーバーラップさせることも可能である。したがって、プリズム自体をコンパクトにすることが可能であり、装置の小型軽量化に有効に作用する。
撮像系の場合、入射瞳EnPを通過し、プリズム光学系1に入射する光束は、入射瞳径によって光束径が決まり、また、設定された画角によって瞳に入射する角度が決まる。プリズム光学系1の最も物体面側の透過面である入射面11aを通過した全光束は入射側反射面12にて最初の反射を行い、中間反射面13に向かう。1面或いは複数面の中間反射面11b,11c,13によって内部反射をして射出側反射面14で最後の反射をしてプリズム射出面15から射出した光は像面上に結像する。
この場合に、軸上光線の振る舞いは光学系のパワー配置(プリズム光学系1の場合には、各面の配置とその面のパワーになる)に依存するが、通常、光線は入射面11aから像面Imに進むに従って光束は細くなっていく。或いは、高解像な光学系にする場合には、開口数を大きくするために中間位置における光束径を大きくすることが必要となる。入射面11aから広がった後に光束が細くなることもありうる。
一方、軸外光線も同様になるのだが、画角の分だけ光束は外側に向かい、特にマージナル光線は入射側反射面12よりも中間反射面11b,11c,13における光線高が高くなることが多い。したがって、有効高さとして入射側反射面12よりも中間反射面11b,11c,13の方が高くなることになる。
したがって、X−Z面内においては、入射側領域Asよりも中間領域を厚くすると軸外光束が遮断されないで、厚さを部分的に最小化して光学素子10の体積及び重量を抑えることが可能となる。
上述したように、射出側領域では、像面Imに近いため光束径が細くなっており、軸上光線の従属光線は中間反射面11b,11c,13の光線高よりも射出側反射面14のほうが低くなっている。また、軸外光線の従属光線においても同様である。したがって、有効高さとして射出側反射面14よりも中間反射面11b,11c,13の方が高くなることになる場合がある。
したがって、X−Z面内においては、射出側領域よりも中間領域を厚くすると軸外光束が遮断されないで、部分的に厚さを最小化して光学素子10の体積及び重量を抑えることが可能となる。
このように、光学素子10がコンパクトな形状となり、画像表示装置Dの場合には装着者の違和感や煩わしさを軽減する。また、撮像装置Cの場合には、装置全体の小型軽量化に貢献する。
特に、観察光学系として本発明のプリズム光学系1を利用する場合には、逆光線追跡でのプリズム光学系1の入射側反射面12が含まれる入射側領域Anと射出側反射面14が含まれる射出側領域AsのX−Z面内の厚さを中間反射面が含まれる中間領域Acよりも薄くすることによって、入射側では、眼前に位置する部分が薄いものになるため、周辺の外界像を観察し易いものとなる。さらに、ヒトの瞳孔径よりも薄い設定にすることで、電子画像を拡大投影した画像を観察するのと同時に、外界像も観察することが可能となる。
一方、射出側では、像面位置に配備される表示素子、及びその表示素子に画像を表示させるための電気回路、保持機構などの部材を配備する必要があり、観察装置を大型化する要因となるが、射出側反射面14から最も射出側の透過面15までの領域のX−Z面内の厚さを薄くすることによって、表示素子等の光学素子以外の部材を配備しても装置全体が比較的薄く構成することが可能となる。
また、本実施形態のプリズム光学系1では、光学作用を有する光学面は、互いに偏心して配置されており、少なくとも3面の光学面のうち、少なくとも2面は、回転非対称面である。
ここで、光学系がこのような偏心光学系、特に、内部反射の偏心プリズムで構成することのメリットについて説明する。レンズのような屈折光学素子は、その境界面に曲率を付けることにより始めてパワーを持たせることができる。そのため、レンズの境界面で光線が屈折する際に、屈折光学素子の色分散特性による色収差の発生が避けられない。その結果、色収差を補正する目的で別の屈折光学素子が付加されるのが一般的である。
一方、ミラーやプリズム等のような反射光学素子は、その反射面にパワーを持たせても原理的に色収差の発生はなく、色収差を補正する目的だけのために別の光学素子を付加する必要はない。そのため、反射光学素子を用いた光学系は、屈折光学素子を用いた光学系に比べて、色収差補正の観点から光学素子の構成枚数の削減が可能である。
同時に、反射光学素子を用いた反射光学系は、光路を折り畳むことになるために、屈折光学系に比べて光学系自身を小さくすることが可能である。また、反射面は屈折面に比して偏心誤差感度が高いため、組み立て調整に高い精度を要求される。
しかし、反射光学素子の中でも、プリズムはそれぞれの面の相対的な位置関係が固定されているので、プリズム単体として偏心を制御すればよく、必要以上の組み立て精度、調整工数が不要である。さらに、プリズムは、屈折面である入射面と射出面、それと反射面を有しており、反射面しかもたないミラーに比べて、収差補正の自由度が大きい。特に、反射面に所望のパワーの大部分を分担させ、屈折面である入射面と射出面のパワーを小さくすることで、ミラーに比べて収差補正の自由度を大きく保ったまま、レンズ等のような屈折光学素子に比べて、色収差の発生を非常に小さくすることが可能である。また、プリズム内部は空気よりも屈折率の高い透明体で満たされているために、空気に比べ光路長を長くとることができ、空気中に配置されるレンズやミラー等よりは、光学系の薄型化、小型化が可能である。また、観察光学系は、中心性能はもちろんのこと周辺まで良好な結像性能を要求される。
そこで、本実施形態では、1個の偏心プリズムを用いて、少なくとも、光をプリズム内に入射させる入射面11a、その入射面11aから入射した光束を内部反射させる入射側反射面12、入射側反射面12で反射した光束を内部反射させる中間反射面11b,11c,13、中間反射面11b,11c,13で反射した光束を内部反射させる射出側反射面14、射出側反射面14で反射した光束を射出する射出面15、で構成し、それらの光学面のうち少なくとも2面の光学面には、光束に光学的パワーを与えかつ偏心収差を補正する回転非対称な曲面形状に構成して、中心ばかりでなく軸外収差も良好に補正することを可能にしている。なお、入射面11aと中間反射面11b,11c,13、又は、入射側反射面12と射出側反射面14と中間反射面11b,11c,13は、同一でもよい。
このような基本構成をとることで、屈折光学系あるいは回転対称な結像光学系を用いた光学系に比べて光学素子の構成枚数が少なく、中心から周辺まで性能の良好な、小型の画像表示装置を得ることが可能となる。ここで、画像表示素子の表示面の中心から眼前の拡散面の中心に到達する光線を中心主光線としたとき、プリズムの少なくとも1つの反射面が中心主光線に対して偏心していないと、中心主光線の入射光線と反射光線が同一の光路をとることとなり、中心主光線が光学系中で遮断されてしまう。その結果、中心部が遮光された光束のみで像を形成することになり、中心が暗くなったり、中心では全く像を結ばなくなったりしてしまう。また、パワーを付けた反射面を中心主光線に対し偏心させることも当然可能である。
上記したように、本実施形態においては、投影光学系の偏心プリズムを構成する反射面の面形状として、光束に光学的パワーを与えかつ偏心収差を補正する回転非対称な曲面形状に構成している。このような面形状は偏心収差を補正する上で好ましい。その理由を以下に詳述する。
一般に、球面レンズでのみ構成された球面レンズ系では、球面により発生する球面収差と、コマ収差、像面湾曲等の収差をいくつかの面でお互いに補正しあい、全体として収差を少なくする構成になっている。一方、少ない面数で収差を良好に補正するためには、回転対称非球面等が用いられる。これは、球面で発生する各種収差自体を少なくするためである。しかし、偏心した光学系においては、偏心により発生する回転非対称な収差を回転対称光学系で補正することは不可能である。この偏心により発生する回転非対称な収差は、歪曲収差、像面湾曲、さらに、軸上でも発生する非点収差、コマ収差がある。
まず、回転非対称な像面湾曲について説明する。例えば、無限遠の物点から偏心した凹面鏡に入射した光線は、凹面鏡に当たって反射結像されるが、光線が凹面鏡に当たって以降、像面までの後側焦点距離は、像界側が空気の場合、光線が当たった部分の曲率半径の半分になる。すると、軸上主光線に対して傾いた像面を形成する。このように、回転非対称な像面湾曲を補正するには回転対称な光学系では不可能である。
この傾いた像面湾曲をその発生源である凹面鏡自身で補正するには、凹面鏡を回転非対称な面で構成し、この例ではY軸正の方向に対して曲率を強く(屈折力を強く)し、Y軸負の方向に対して曲率を弱く(屈折力を弱く)すれば、補正することができる。また、上記構成と同様な効果を持つ回転非対称な面を、凹面鏡とは別に光学系中に配置することにより、少ない構成枚数でフラットの像面を得ることが可能となる。また、回転非対称な面は、その面内及び面外共に回転対称軸を有しない回転非対称面形状の面とすることが、自由度が増え収差補正上は好ましい。
次に、回転非対称な非点収差について説明する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡では、軸上光線に対しても非点収差が発生する。この非点収差を補正するためには、上記説明と同様に、回転非対称面のX軸方向の曲率とY軸方向の曲率を適切に変えることによって可能となる。
さらに、回転非対称なコマ収差について説明する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡では、軸上光線に対してもコマ収差が発生する。このコマ収差を補正するためには、回転非対称面のX軸の原点から離れるに従って面の傾きを変えると共に、Y軸の正負によって面の傾きを適切に変えることによって可能となる。また、本発明の結像光学系では、前述の反射作用を有する少なくとも1つの面が軸上主光線に対し偏心し、回転非対称な面形状でパワーを有する構成も可能である。このような構成をとれば、その反射面にパワーを持たせることで発生する偏心収差をその面自体で補正することが可能となり、プリズムの屈折面のパワーを緩めることで、色収差の発生自体を小さくすることができる。
また、本実施形態のプリズム光学系1では、入射側反射面12と少なくとも一面の中間反射面11b、11c,13、又は、射出側反射面14と少なくとも一面の中間反射面11b、11c,13は、同一面である。
このように、1つの面で2回の反射をさせるため、面のつなぎ目を意識せずに2つの反射領域をオーバーラップさせることも可能である。したがって、プリズム光学系1自体をコンパクトにすることが可能であり、装置の小型軽量化に有効に作用する。
また、本実施形態のプリズム光学系1では、入射側反射面12と射出側反射面14と少なくとも一面の中間反射面11b、11c,13は、同一面である。
このように、1つの面で3回の反射をさせるため、面のつなぎ目を意識せずに3つの反射領域をオーバーラップさせることも可能である。したがって、プリズム光学系1自体をコンパクトにすることが可能であり、装置の小型軽量化に有効に作用する。
また、本実施形態のプリズム光学系1では、光路上において最も入射側の透過面である入射面11aは、負のパワーを有する。
入射面11aは内部反射面11b,11cを兼ねており、入射側領域Anと中間反射領域Acがオーバーラップすることがある。その場合には、内部反射は臨界角以上の入射角を持って反射する全反射であることが望ましい。全反射でなければ、ハーフミラーコーティングなどの特殊な表面処理を行う必要があり、コストアップとなる。さらに、HMコートをすると、部分的透過と部分的反射の作用により、光量が大きく減少することになる。上記全反射条件を満たした場合には、理論的には透過、反射共に損失がないため、光量はほとんど減衰しない。
また、本実施形態のプリズム光学系1では、入射側反射面12を含む入射側領域Anの厚さをTn、中間反射面を含む中間領域Acの厚さをTcとするとき、以下の条件式(1)を満足する。
0.5<Tn/Tc<1.0 (1)
条件式(1)を満足することで、入射側領域Anの厚さTnが薄くなり、瞳前で眼を覆う部材が薄くなるため、外界像の認識が容易になる。条件式(1)の上限を超えて大きくなると、入射側領域Anの厚さTnが中間領域Acの厚さTcに比べて厚くなるため、眼前の部材の厚さが厚くなり、外界を観察する範囲が狭くなる。条件式(1)の下限を超えて小さくなると、有効光線を遮断する恐れが生じる。また、有効光線自体の幅を小さくすると、入射瞳EnPを小さくすることになるため、画像表示装置Dの場合には、使用者に観察しづらい装置となる。撮像装置Cの場合には、NAの小さい暗い撮像装置となる。
さらに、以下の条件式(1)’を満足することが好ましい。
0.5<Tn/Tc<0.9 (1)’
条件式(1)’を満足することで、入射側領域Acの厚さTcがより薄くなり、瞳前で眼を覆う部材がより薄くなるため、外界像の認識がより容易になる。
また、本実施形態のプリズム光学系1では、射出側反射面14を含む射出側領域Asの厚さをTs、中間反射面11a,11b,13を含む中間領域の厚さをTcとするとき、以下の条件式(2)を満足する。
0.3<Ts/Tc<1.0 (2)
条件式(2)の上限を超えて大きくなると、射出側領域Asの厚さTsが中間領域Acの厚さTcに比べて厚くなるため、表示素子や撮像素子が配備される直前の部材の厚さが厚くなり、装置全体が大型化してしまう。条件式(2)の下限を超えて小さくなると、有効光線を遮断する恐れが生じる。また、有効光線自体の幅を小さくすると、各光束の光線の広がりを抑えることになるため、結局小さな入射瞳となり、画像表示装置Dの場合には、使用者に観察しづらい装置となる。撮像装置Cの場合には、NAの小さい暗い撮像装置Cとなる。
さらに、以下の条件式(2)’を満足することが好ましい。
0.4<Ts/Tc<0.9 (2)’
上限を0.9とすることによって、射出側領域Asの厚さTsがより薄くなり、表示素子等の部材と光学素子を所定の位置に配備する固定部材が接続する部分がより薄くなるため、装置全体がより小型化する。下限を0.4とすることによって、画像表示装置Dの場合には、使用者がより観察しやすい装置となる。撮像装置Cの場合には、NAがより大きな明るい撮像装置Cとなる。
さらに、本発明にかかる画像表示装置Dは、光学素子10を有するプリズム光学系1と、光学素子10の逆光線追跡の光路上において射出面に対向して配備される画像表示素子2bと、を備え、光学素子10の逆光線追跡の光路上において入射面に対向して観察者の眼を配備することで、観察者に拡大した虚像を呈示することが好ましい。
画像表示素子2bから発した光は、逆光線追跡となり、射出面15から入射し、少なくとも3回の内部反射をした後、入射面11から光は略平行光となって射出し、観察者眼球の瞳孔に入射する。
このような構成の画像表示装置Dによれば、観察者は拡大された虚像を観察することができる。
また、射出瞳はプリズム光学系1の第1面の射出窓近傍または第1面11aと観察者眼球の間に形成されることが好ましい。
画像表示素子2の射出瞳をプリズム光学系1の入射面11aの近傍または入射側反射面12と観察者眼球の間に形成されることで、観察画像周縁の光束のケラレを小さくできる。このような構成の画像表示装置Dによれば、観察者は画面の周辺まで鮮明な画像を観察することができる。
さらに、本発明にかかる撮像装置Cは、光学素子10を有するプリズム光学系1と、光学素子10の光路上において射出面に対向して配備される撮像素子2aと、光学素子10の光路上において入射面又はその入射面の近傍に配備される開口絞りSと、を備え、外界像を撮像する。
プリズム光学系1の入射面11の下側近傍に円形の開口を持つ開口絞りSを配備し、射出面15に対向してCCD等の撮像素子2aを配備することで、開口絞りSを通過しプリズムの入射面11aから入射した光は、少なくとも3回の内部反射をして射出面15から射出して撮像素子に到達し、光は集光する。
このような構成によれば、小型軽量化された撮像装置Cを実現することができる。
以下、実施例に基づいて本実施形態のプリズム光学系1について説明する。
これら光学系の構成パラメータは後記するが、例えば図1に示すように、観察者の観察する位置(瞳孔位置)をプリズム光学系1のダミー面とし、ダミー面を通る光線が、プリズム光学系1を経て画像表示素子2bに向かう逆光線追跡の結果に基づくものである。
座標系は、図1に示すように、ダミー面と中心主光線CLとの交点Oを偏心光学系の偏心光学面の原点Oとし、原点Oからプリズム光学系1側へ向かう中心主光線Lの方向をZ軸正方向とし、原点Oから画像表示素子2側でZ軸に直交する方向をY軸正方向とし、図1の紙面内をY−Z平面とする。そして、Y軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をX軸正方向とする。
偏心面については、その面が定義される座標系の上記光学系の原点の中心からの偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、光学系の原点に定義される座標系のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする各面を定義する座標系の傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。なお、面の中心軸のα,β,γの回転のさせ方は、各面を定義する座標系を光学系の原点に定義される座標系のまずX軸の回りで反時計回りにα回転させ、次に、その回転した新たな座標系のY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次いで、その回転した別の新たな座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるものである。
また、各実施例の光学系を構成する光学作用面の中、特定の面とそれに続く面が共軸光学系を構成する場合には面間隔が与えられており、その他、面の曲率半径、媒質の屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。
また、後記の構成パラメータ中にデータの記載されていない係数項は0である。屈折率、アッベ数については、d線(波長587.56nm)に対するものを表記してある。長さの単位はmmである。各面の偏心は、上記のように、基準面からの偏心量で表わす。
また、本発明にかかる実施形態で用いられる自由曲面の面の形状は、以下の式(a)で定義されるものである。なお、その定義式のZ軸が自由曲面の軸とする。
Z=(r2 /R)/[1+√{1−(1+k)(r/R)2 }]

+Σ Cj m n ・・・(a)
j=1
ここで、(a)式の第1項は球面項、第2項は自由曲面項である。
球面項中、
R:頂点の曲率半径
k:コーニック定数(円錐定数)
r=√(X2 +Y2
である。
自由曲面項は、
66
Σ Cj m n
j=1
=C1
+C2 X+C3
+C4 2 +C5 XY+C6 2
+C7 3 +C8 2 Y+C9 XY2 +C103
+C114 +C123 Y+C132 2 +C14XY3 +C154
+C165 +C174 Y+C183 2 +C192 3 +C20XY4
+C215
+C226 +C235 Y+C244 2 +C253 3 +C262 4
+C27XY5 +C286
+C297 +C306 Y+C315 2 +C324 3 +C333 4
+C342 5 +C35XY6 +C367
・・・・・・
ただし、Cj (jは1以上の整数)は係数である。
上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、Y−Z面共に対称面を持つことはないが、本発明ではXの奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例えば、上記定義式(a)においては、C2 、C5 、C7 、C9 、C12、C14、C16、C18、C20、C23、C25、C27、C29、C31、C33、C35・・・の各項の係数を0にすることによって可能である。
また、Yの奇数次項を全て0にすることによって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例えば、上記定義式においては、C3 、C5 、C8 、C10、C12、C14、C17、C19、C21、C23、C25、C27、C30、C32、C34、C36・・・の各項の係数を0にすることによって可能である。
また、上記対称面の方向の何れか一方を対称面とし、それに対応する方向の偏心、例えば、Y−Z面と平行な対称面に対して光学系の偏心方向はY軸方向に、X−Z面と平行な対称面に対しては光学系の偏心方向はX軸方向にすることで、偏心により発生する回転非対称な収差を効果的に補正しながら同時に製作性をも向上させることが可能となる。
また、上記定義式(a)は、前述のように1つの例として示したものであり、本発明の自由曲面は、対称面を1面のみ有する回転非対称な面を用いることで偏心により発生する回転非対称な収差を補正し、同時に製作性も向上させるということが特徴であり、他のいかなる定義式に対しても同じ効果が得られることは言うまでもない。
さらに、非球面データには、面データ中、非球面形状としたレンズ面に関するデータが示されている。非球面形状は、zを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると下記の式にて表される。
z=(y2/r)/[1+{1−(1+K)・(y/r)21/2
+A4y4+A6y6+A8y8+A10y10
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A4、A6、A8はそれぞれ4次、6次、8次の非球面係数である。なお、記号“e”は、それに続く数値が10を底にもつ、べき指数であることを示している。例えば「1.0e−5」は「1.0×10-5」であることを意味している。
次に、本実施形態の実施例について説明する。
図3は、本実施形態の実施例1のプリズム光学系のY−Z断面での光路図である。図4は、本実施形態の実施例1のプリズム光学系のX−Z断面での光路図である。図5及び図6は、本実施形態の実施例1のプリズム光学系全体の横収差図を示す図である。
なお、収差図中、d線(実線)は、587.6nm、F線(一点鎖線)は、486.1nm(F線:一点鎖線)、C線(破線)は、656.3nmの各波長について示されている(以下の実施例も同じ。)。
実施例1のプリズム光学系1は、撮像系の光路上において入射面11a及び内部反射面である中間反射面11b、11cを含む第1面11と、第1面11に対向した入射側反射面としての第2面12と、第1面11に対向しかつ第2面12に隣接した内部反射面である第3面13と、第1面11に対向しかつ第3面13に隣接した内部反射面であり射出側反射面としての第4面14と、第1面11に隣接しかつ第4面14に対向した光路上において射出面としての第5面15と、によって構成されている光学素子10を含む。
回転非対称面としての自由曲面は、第1面11、第2面12、第3面13、及び第4面14である。
撮像系の場合、光束は、第1面11に含まれる入射面11aを透過して光学素子10に入射し、第2面12に含まれる入射側反射面で内部反射し、第1面11に含まれる中間反射面11bで内部反射し、第3面13に含まれる中間反射面で内部反射し、第1面11に含まれる中間反射面11cで内部反射し、第4面14に含まれる射出側反射面で内部反射し、第5面15に含まれる射出面を透過してプリズム光学系1から射出し、像面Imに像を形成する。
表示系の場合、逆光線追跡で、光束は、第5面15に含まれる射出面を透過して光学素子10に入射し、第4面14に含まれる射出側反射面で内部反射し、第1面11に含まれる中間反射面11cで内部反射し、第3面13に含まれる中間反射面で内部反射し、第1面11に含まれる中間反射面11bで内部反射し、第2面12に含まれる入射側反射面で内部反射し、第1面11に含まれる入射面11aを透過してプリズム光学系1から射出する。
図7は、本実施形態の実施例2のプリズム光学系のY−Z断面での光路図である。図8は、本実施形態の実施例2のプリズム光学系のX−Z断面での光路図である。図9及び図10は、本実施形態の実施例2のプリズム光学系全体の横収差図を示す図である。
実施例2のプリズム光学系1は、撮像系の光路上において入射面11a、内部反射面である中間反射面11b、及び最も射出側の反射面である射出側反射面11dを含む第1面11と、第1面11に対向した最も入射側の反射面である入射側反射面としての第2面12と、第1面11に対向しかつ第2面12に隣接した内部反射面である中間反射面としての第3面13と、第1面11の射出側反射面11dに対向しかつ第3面13に隣接した射出面としての第4面14と、によって構成されている光学素子10を含む。
回転非対称面としての自由曲面は、第1面11、第2面12、及び第3面13である。
撮像系の場合、光束は、第1面11に含まれる入射面11aを透過して光学素子10に入射し、第2面12に含まれる入射側反射面で内部反射し、第1面11に含まれる中間反射面11bで内部反射し、第3面13に含まれる中間反射面で内部反射し、第1面11に含まれる射出側反射面11dで内部反射し、第4面14に含まれる射出面を透過してプリズム光学系1から射出し、像面Imに像を形成する。
表示系の場合、逆光線追跡で、光束は、第4面14に含まれる射出面を透過して光学素子10に入射し、第1面11に含まれる射出側反射面11dで内部反射し、第3面13に含まれる中間反射面で内部反射し、第1面11に含まれる中間反射面11bで内部反射し、第2面12に含まれる入射側反射面で内部反射し、第1面11に含まれる入射面11aを透過してプリズム光学系1から射出する。
図11は、本実施形態の実施例3のプリズム光学系のY−Z断面での光路図である。図12は、本実施形態の実施例3のプリズム光学系のX−Z断面での光路図である。図13及び図14は、本実施形態の実施例3のプリズム光学系全体の横収差図を示す図である。
実施例3のプリズム光学系1は、光路上において最も入射側の透過面である入射面11a及び中間反射面11bとしての第1面11と、第1面11に対向した入射側反射面12a及び射出側反射面12bとしての第2面12と、第1面11及び第2面12に隣接した最も射出側の透過面であり射出面としての第3面13と、によって構成されている光学素子10を含む。
回転非対称面として、自由曲面は第2面12及び第3面13であり、非球面は第1面11である。
撮像系の場合、光束は、第1面11に含まれる入射面11aを透過して光学素子10に入射し、第2面12に含まれる入射側反射面で内部反射し、第1面11に含まれる中間反射面11bで内部反射し、第2面12に含まれる射出側反射面12bで内部反射し、第3面13に含まれる射出面を透過してプリズム光学系1から射出し、像面Imに像を形成する。
表示系の場合、逆光線追跡で、光束は、第3面13に含まれる射出面を透過して光学素子10に入射し、射出側反射面12bとしての第2面12で内部反射し、第1面11に含まれる中間反射面11bで内部反射し、第2面12に含まれる射出側反射面12bで内部反射し、第1面11に含まれる入射面11aを透過してプリズム光学系1から射出する。
以下に、上記実施例1〜3の構成パラメータを示す。なお、以下の表中の“FFS”は自由曲面を示す。
実施例1
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ -1000.00
1 ∞(ダミー面) 0.00
2 絞り面 0.00 偏心(1)
3 FFS[1] 0.00 偏心(2) 1.5254 56.2
4 FFS[2] 0.00 偏心(3) 1.5254 56.2
5 FFS[1] 0.00 偏心(2) 1.5254 56.2
6 FFS[3] 0.00 偏心(4) 1.5254 56.2
7 FFS[1] 0.00 偏心(2) 1.5254 56.2
8 FFS[4] 0.00 偏心(5) 1.5254 56.2
9 ∞ 0.00 偏心(6)
10 ∞ 0.00 偏心(7)
像 面 ∞ 0.00

FFS[1]
C4 -1.3402e-002 C6 -1.7657e-001 C8 2.7289e-003
C10 2.9057e-003 C11 -1.9224e-004 C13 -2.0376e-003
C15 -1.7505e-004 C17 7.1627e-005 C19 2.2069e-004
C21 2.1308e-005 C22 -9.0441e-007 C24 -1.0841e-005
C26 -1.2337e-005 C28 -1.3293e-006

FFS[2]
C4 -8.2459e-003 C6 -1.7088e-002 C8 -7.5033e-004
C10 1.0102e-003 C11 -1.0484e-005 C13 3.9381e-005
C15 -7.5421e-005 C17 5.3635e-008 C19 -1.5262e-006
C21 2.8111e-006

FFS[3]
C4 -2.6005e-002 C6 -1.1451e-002 C8 -4.2703e-004
C10 2.2631e-004 C11 -2.4754e-005 C13 -1.1650e-005
C15 -1.5880e-005 C17 -1.2142e-006 C19 -3.7262e-007
C21 1.0548e-006 C22 -5.0257e-008 C24 -2.5619e-008
C26 6.4305e-009 C28 -3.4263e-008

FFS[4]
C4 -9.6520e-003 C6 -1.5312e-003 C8 -1.4966e-004
C10 2.9621e-005 C11 4.2504e-005 C13 3.7292e-005
C15 -4.9784e-006 C17 4.6081e-006 C19 6.7018e-007
C21 1.7467e-007 C22 -5.2166e-007 C24 -9.7681e-007
C26 -4.2798e-007 C28 2.9056e-007

偏心[1]
X 0.00 Y 0.00 Z 18.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00

偏心[2]
X 0.00 Y -7.00 Z 15.84
α -58.92 β 0.00 γ 0.00

偏心[3]
X 0.00 Y -2.41 Z 20.90
α -26.70 β 0.00 γ 0.00

偏心[4]
X 0.00 Y 8.06 Z 23.39
α 8.36 β 0.00 γ 0.00

偏心[5]
X 0.00 Y 24.90 Z 18.07
α 21.98 β 0.00 γ 0.00

偏心[6]
X 0.00 Y 26.76 Z 13.26
α -23.11 β 0.00 γ 0.00

偏心[7]
X 0.00 Y 27.80 Z 10.39
α -20.00 β 0.00 γ 0.00

X方向画角7.4度、Y方向画角13.1度、入射瞳径 6mm、
実施例2
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ -1000.00
1 ∞(ダミー面) 0.00
2 絞り面 0.00 偏心(1)
3 FFS[1] 0.00 偏心(2) 1.5254 56.2
4 FFS[2] 0.00 偏心(3) 1.5254 56.2
5 FFS[1] 0.00 偏心(2) 1.5254 56.2
6 FFS[3] 0.00 偏心(4) 1.5254 56.2
7 FFS[1] 0.00 偏心(2) 1.5254 56.2
8 FFS[4] 0.00 偏心(5) 1.5254 56.2
9 ∞ 0.00 偏心(6)
10 ∞ 0.00 偏心(7)
像 面 ∞ 0.00

FFS[1]
C4 2.3512e-002 C6 -1.8454e-001 C8 -1.1118e-002
C10 3.2149e-003 C11 2.3426e-004 C13 -7.5806e-004
C15 8.7273e-006 C17 -4.6410e-005 C19 2.8567e-004
C21 2.6397e-005 C22 -2.4510e-007 C24 6.7266e-007
C26 -1.6843e-005 C28 -2.2892e-006

FFS[2]
C4 -1.2609e-002 C6 -7.2315e-003 C8 -3.8539e-006
C10 -9.1949e-005 C11 -1.1300e-005 C13 -1.0442e-005
C15 2.0398e-006

FFS[3]
C4 -1.9017e-002 C6 -1.0219e-002 C8 -3.6396e-004
C10 -2.0903e-005 C11 -1.8047e-006 C13 -3.0333e-005
C15 -4.9276e-006 C17 1.6834e-006 C19 -6.9522e-007
C21 4.6685e-008

FFS[4]
C4 -1.0144e-002 C6 2.5803e-003 C8 -7.5004e-004
C10 1.2499e-004 C11 4.3020e-005 C13 3.4186e-005
C15 2.0953e-005 C17 -4.8356e-007 C19 6.4195e-006
C21 4.0905e-006

偏心[1]
X 0.00 Y 0.00 Z 18.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00

偏心[2]
X 0.00 Y -11.60 Z 15.19
α -63.64 β 0.00 γ 0.00

偏心[3]
X 0.00 Y -2.69 Z 20.60
α -24.49 β 0.00 γ 0.00

偏心[4]
X 0.00 Y 15.20 Z 21.51
α 13.83 β 0.00 γ 0.00

偏心[5]
X 0.00 Y 21.62 Z 19.18
α 21.06 β 0.00 γ 0.00

偏心[6]
X 0.00 Y 23.33 Z 14.78
α -24.94 β 0.00 γ 0.00

偏心[7]
X 0.00 Y 24.17 Z 12.39
α -19.37 β 0.00 γ 0.00

X方向画角7.4度、Y方向画角13.1度、入射瞳径 6mm、
実施例3
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ -1000.00
1 ∞(ダミー面) 0.00
2 絞り面 0.00 偏心(1)
3 非球面[1] 0.00 偏心(2) 1.5254 56.2
4 FFS[1] 0.00 偏心(3) 1.5254 56.2
5 非球面[1] 0.00 偏心(2) 1.5254 56.2
6 FFS[1] 0.00 偏心(3) 1.5254 56.2
7 FFS[2] 0.00 偏心(4)
8 ∞ 0.00 偏心(5)
像 面 ∞ 0.00

非球面[1]
曲率半径 -102.47
k 0.0000e+000
a 1.0851e-005 b -2.7562e-008

FFS[1]
C4 -7.8476e-003 C6 -9.2499e-005 C8 -2.3026e-004
C10 -6.3167e-004 C11 6.0763e-006 C13 -4.0590e-006
C15 2.4348e-005 C17 3.8980e-007 C19 7.8045e-007
C21 -3.7845e-007

FFS[2]
C4 7.2049e-002 C6 -7.9408e-002 C8 8.8428e-003
C10 1.0410e-002 C11 -1.9082e-004 C13 1.9511e-003
C15 3.4916e-004

偏心[1]
X 0.00 Y 0.00 Z 28.30
α 0.00 β 0.00 γ 0.00

偏心[2]
X 0.00 Y 5.79 Z 28.34
α 0.56 β 0.00 γ 0.00

偏心[3]
X 0.00 Y -7.51 Z 31.34
α -26.48 β 0.00 γ 0.00

偏心[4]
X 0.00 Y 22.97 Z 36.49
α -32.55 β 0.00 γ 0.00

偏心[5]
X 0.00 Y 24.17 Z 32.69
α -40.00 β 0.00 γ 0.00

X方向画角15度、Y方向画角11.3度、入射瞳径 4mm、
上記実施例1〜3について、各構成要素の値及び各条件式(1)及び(2)の値を下記に示しておく。

Figure 2016181460
図15は、プリズム光学系を用いた画像表示装置の基本構成を示す。
本実施形態の画像表示装置Dは、プリズム光学系1と画像表示素子2bとを用いることで、小型軽量、低コスト化が可能でかつ、装着した人が客観的に違和感の少ない画像表示装置Dを提供することを目的としている。
本実施形態の画像表示装置Dは、画像表示素子2bとして液晶表示素子を用いている。液晶表示素子を用いる場合、光源としてのバックライトBLを必要とする。本実施形態では、バックライトBLと画像表示素子2bとの間に照明レンズLを有する。
本実施形態の画像表示装置Dは、このような構成により、画像表示素子2bから射出された画像光を正のパワーを持つプリズム光学系1によって眼球方向に屈曲させるとともに、観察者が虚像として画像を観察することを可能とする。
また、射出部の近傍を開口絞りSとなるよう機能させることで、プリズム自体を薄く細くしても映像を観察することができる。
さらに、画像表示素子2bが液晶表示素子である場合には、バックライトBLが必要であり、照明の効率上、光源の像を射出窓近傍に位置させることが望ましい
また、画像表示装置Dから出射する中心主光線を眼球の正面方向よりもやや外側になるように配置することが好ましい。これにより、視界の正面を表示画面や反射部で邪魔することがない。また、光路を短くすることができ、プリズム光学系をよりコンパクトにすることができる。
図16は、プリズム光学系を用いた画像表示装置の側面図である。
図16に示すように、プリズム光学系1の観察者の瞳Eに対向する部分の垂直方向の幅を人間の平均的な瞳孔径である4mm未満に設定すると、プリズム光学系1の上下から観察者の瞳Eにプリズム光学系1の後ろの風景を見ることが可能となり、シースルー効果を出すことができる。
図17は、プリズム光学系を用いた他の例の画像表示装置の側面図である。
図17に示すように、プリズム光学系1の観察者の瞳Eに対向する部分の垂直方向の幅を4mm以上にすると、長い縦幅により、上下方向のズレに対して許容範囲を広くすることができる。
図18は、プリズム光学系1を用いた頭部装着型の画像表示装置Dを示す。図19は、プリズム光学系1を用いた頭部装着型の画像表示装置Dの正面図である。
本実施形態の画像表示装置Dは、外界視界を遮ることなく外界と電子画像を同時に観察すること(シースルー機能)を可能とするとともに、小型軽量・低コスト化が可能な頭部装着型画像表示装置を提案する。
図18に示すように、プリズム光学系1は、眼鏡Gに装着することが可能である。正面方向を向いた画像表示素子2bから射出された画像光は、プリズム光学系1により瞳孔へ向けて射出される。プリズム光学系1は正のパワーを持ち、画像表示素子2bの画像を拡大し、装着者は虚像として観察することができる。また、画像表示素子2bを略テンプル部G1に沿った方向(矢印T方向)に沿って前後することで観察者の視度に合わせて調整できる。なお、画像表示素子2bの中心から射出する第1の中心主光線CL1とプリズムから射出し、観察者瞳孔中心に到達する第2の中心主光線CL2によって出来る角度は0°〜40°であることが望ましい。
図1で示した画像表示装置Dは、図19に示すように、正面から見ると、プリズム光学系1が観察者の瞳Eに対向して配置され、観察者に拡大した虚像を呈示することが可能となる。
本実施形態のプリズム光学系1は、画像表示素子2bに代えて、撮像素子2aとともに用いることで、小型軽量で低コスト化が可能な撮像装置Cを提供することが可能である。
図20は、本実施形態のプリズム光学系1を撮像装置Cであるデジタルカメラに適用した場合の概念図を示す。
撮像装置Cに本発明のプリズム光学系1を適用する場合には、画像表示装置における射出瞳が入射瞳として作用し、瞳位置近傍に開口絞り22を設ける。この絞りの開口を拡縮して明るさの調整を行う。さらに、表示素子の代わりに撮像素子23を配備する。
カメラ本体24には、光を取り入れ、内部の汚れを防ぐことにもなる入射窓25、スイッチ26、シャッター27、及び操作、撮像の様子を確認するための背面パネル28が装備されている。スイッチ26をONにしてシャッター27を押すと、撮像素子23に付属したシャッター(図示せず)が作動し、シャッタースピードで設定された時間の静止画を撮像素子(CCD)23で撮像し、画像記録メモリー29に画像データが蓄積される。動画像の場合は、静止画と同様の動作だがシャッターを開放にして撮像素子23で取り込んだ動画像をメモリーに蓄積する。
1…プリズム光学系
2a…撮像素子
2b…画像表示素子
C…撮像装置
D…画像表示装置
上記課題を解決するために、本発明にかかる一実施形態のプリズム光学系は、光学作用を有する少なくとも3面の光学面を有し、入射した光が少なくとも3回の内部反射をした後に射出して像を形成する光学素子を含み、前記光学素子は、光路上において最も入射側で反射する入射側反射面と、光路上において最も射出側で反射する射出側反射面と、光路上の前記入射側反射面と前記射出側反射面の間で反射する中間反射面と、を有し、原点であるダミー面に含まれる1点から前記入射瞳中心を通り、前記入射瞳を形成する面に垂直な中心主光線の進行方向に沿った方向をZ軸正方向とし、前記Z軸と像面中心を含む平面をY−Z平面とし、前記原点を通り前記Y−Z平面に直交する方向をX軸方向とし、前記X軸、前記Z軸と右手直交座標系を構成し、前記原点から前記像面中心に近づく方向に向かう軸をY軸正方向とするとき、X−Z平面内における中間反射面を含む中間領域の厚さは、前記入射側反射面を含む入射側領域の厚さ又は前記射出側反射面を含む射出側領域の厚さよりも厚いことを特徴とする。
また、本実施形態の座標系は、観察者の仮想瞳孔位置としてダミー面を設定し、このダミー面に含まれる原点Oから入射瞳中心を通り、入射瞳を形成する面に垂直な中心主光線CLの進行方向に沿った方向をZ軸正方向とし、Z軸と像面2の中心を含む平面をY−Z平面とし、原点を通りY−Z平面に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成し、原点から像面2の中心に近づく方向に向かう軸をY軸正方向とする。

Claims (9)

  1. 光学作用を有する少なくとも3面の光学面を有し、入射した光が少なくとも3回の内部反射をした後に射出して像を形成する光学素子を含み、
    前記光学素子は、光路上において最も入射側で反射する入射側反射面と、光路上において最も射出側で反射する射出側反射面と、光路上の前記入射側反射面と前記射出側反射面の間で反射する中間反射面と、を有し、
    原点から前記入射瞳中心を通り、前記入射瞳を形成する面に垂直な中心主光線の進行方向に沿った方向をZ軸正方向とし、前記Z軸と像面中心を含む平面をY−Z平面とし、前記原点を通り前記Y−Z平面に直交する方向をX軸正方向とし、前記X軸、前記Z軸と右手直交座標系を構成し、前記原点から前記像面中心に近づく方向に向かう軸をY軸とするとき、
    X−Z平面内における中間反射面を含む中間領域の厚さは、前記入射側反射面を含む入射側領域の厚さ又は前記射出側反射面を含む射出側領域の厚さよりも厚い
    ことを特徴とするプリズム光学系。
  2. 光学作用を有する前記光学面は、互いに偏心して配置されており、
    少なくとも3面の光学面のうち、少なくとも2面は、回転非対称面である
    請求項1に記載のプリズム光学系。
  3. 前記入射側反射面と少なくとも一面の前記中間反射面、又は、前記射出側反射面と少なくとも一面の前記中間反射面は、同一面である
    請求項1又は2に記載のプリズム光学系。
  4. 前記入射側反射面と前記射出側反射面と少なくとも一面の前記中間反射面は、同一面である
    請求項1又は2に記載のプリズム光学系。
  5. 前記光路上において最も入射側の透過面は、負のパワーを有する
    請求項1乃至4のいずれか1つに記載のプリズム光学系。
  6. 前記入射側反射面を含む前記入射側領域の厚さをTn、
    前記中間反射面を含む前記中間領域の厚さをTcとするとき、
    以下の条件式(1)を満足する請求項1乃至5のいずれか1つに記載のプリズム光学系。
    0.5<Tn/Tc<1.0 (1)
  7. 前記射出側反射面を含む前記射出側領域の厚さをTs、
    前記中間反射面を含む前記中間領域の厚さをTcとするとき、
    以下の条件式(2)を満足する請求項1乃至6のいずれか1つに記載のプリズム光学系。
    0.3<Ts/Tc<1.0 (2)
  8. 前記光学素子を有する請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のプリズム光学系と、
    前記光学素子の前記光路上において最も射出側の透過面に対向して配備される画像表示素子と、
    を備え、
    前記光学素子の前記光路上において最も入射側の透過面に対向して観察者の眼を配備することで、前記観察者に拡大した虚像を呈示する
    ことを特徴とするプリズム光学系を用いた画像表示装置。
  9. 前記光学素子を有する請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のプリズム光学系と、
    前記光学素子の前記光路上において最も射出側の透過面に対向して配備される撮像素子と、
    前記光学素子の前記光路上において最も入射側の透過面の近傍に配備される開口絞りと。
    を備え、
    外界像を撮像する
    ことを特徴とするプリズム光学系を用いた撮像装置。
JP2017517483A 2015-05-11 2015-05-11 プリズム光学系、プリズム光学系を用いた画像表示装置及びプリズム光学系を用いた撮像装置 Pending JPWO2016181460A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2015/063490 WO2016181460A1 (ja) 2015-05-11 2015-05-11 プリズム光学系、プリズム光学系を用いた画像表示装置及びプリズム光学系を用いた撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2016181460A1 true JPWO2016181460A1 (ja) 2018-03-01

Family

ID=57247804

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017517483A Pending JPWO2016181460A1 (ja) 2015-05-11 2015-05-11 プリズム光学系、プリズム光学系を用いた画像表示装置及びプリズム光学系を用いた撮像装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20180067290A1 (ja)
JP (1) JPWO2016181460A1 (ja)
WO (1) WO2016181460A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7375374B2 (ja) * 2019-08-28 2023-11-08 セイコーエプソン株式会社 虚像表示装置及び導光装置
JP2021033154A (ja) * 2019-08-28 2021-03-01 セイコーエプソン株式会社 虚像表示装置及び導光装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080062537A1 (en) * 2006-09-08 2008-03-13 Asia Optical Co., Inc. Compact imaging lens system
JP2012027351A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Olympus Corp 画像表示装置
JP2012058301A (ja) * 2010-09-06 2012-03-22 Olympus Corp 偏心光学系、偏心光学系を用いた画像表示装置及び撮像装置
JP2013200553A (ja) * 2012-02-24 2013-10-03 Seiko Epson Corp 虚像表示装置
JP2014225823A (ja) * 2013-05-17 2014-12-04 セイコーエプソン株式会社 虚像表示装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080062537A1 (en) * 2006-09-08 2008-03-13 Asia Optical Co., Inc. Compact imaging lens system
JP2012027351A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Olympus Corp 画像表示装置
JP2012058301A (ja) * 2010-09-06 2012-03-22 Olympus Corp 偏心光学系、偏心光学系を用いた画像表示装置及び撮像装置
JP2013200553A (ja) * 2012-02-24 2013-10-03 Seiko Epson Corp 虚像表示装置
JP2014225823A (ja) * 2013-05-17 2014-12-04 セイコーエプソン株式会社 虚像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20180067290A1 (en) 2018-03-08
WO2016181460A1 (ja) 2016-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5603716B2 (ja) プリズム光学系、プリズム光学系を用いた画像表示装置及び撮像装置
JP5646238B2 (ja) 画像表示装置
US6310736B1 (en) Image-forming optical system and viewing optical system
JP5567924B2 (ja) プリズム光学系、プリズム光学系を用いた画像表示装置及びプリズム光学系を用いた撮像装置
WO2016181459A1 (ja) プリズム光学系、プリズム光学系を用いた画像表示装置及びプリズム光学系を用いた撮像装置
JP5791991B2 (ja) 偏心光学系、偏心光学系を用いた画像表示装置及び撮像装置
JP4550184B2 (ja) 観察光学系
JP5576746B2 (ja) 偏心光学系、偏心光学系を用いた画像表示装置及び撮像装置
JP2000199853A (ja) 結像光学系及び観察光学系
JP2000066105A (ja) 結像光学系
JP2000206446A (ja) 画像表示装置
JP2002323672A (ja) 光路分割素子及びそれを用いた画像表示装置
JP2014081481A (ja) 観察光学系、及びそれを用いた観察装置
JP6549729B2 (ja) 眼球投影型表示装置
JP5653816B2 (ja) 偏心光学系を有する画像表示装置
JP2000131614A (ja) 結像光学系及び観察光学系
JP4667655B2 (ja) 光学素子及びそれを用いた光学装置
JP5980627B2 (ja) 偏心光学系、偏心光学系を用いた画像投影装置、及び偏心光学系を用いた画像撮像装置
JPWO2016181460A1 (ja) プリズム光学系、プリズム光学系を用いた画像表示装置及びプリズム光学系を用いた撮像装置
JP4166479B2 (ja) 表示光学系及び表示光学系を用いた携帯端末装置
JP2007011168A (ja) 画像表示装置および撮像装置
JP4800518B2 (ja) 偏心光学系及びそれを用いた投影表示装置
JP4804644B2 (ja) 観察光学系及び撮像光学系及びそれを用いた装置
JP2001033729A (ja) 観察光学系
JP3870073B2 (ja) 画像表示装置および撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171030

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A527

Effective date: 20171030

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190515

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191113