JPS5854961A - 血液浄化治療用装置 - Google Patents

血液浄化治療用装置

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JPS5854961A
JPS5854961A JP56150702A JP15070281A JPS5854961A JP S5854961 A JPS5854961 A JP S5854961A JP 56150702 A JP56150702 A JP 56150702A JP 15070281 A JP15070281 A JP 15070281A JP S5854961 A JPS5854961 A JP S5854961A
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blood
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purification treatment
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山脇 直邦
古田 忠昭
省三 鈴木
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Kasei Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、血液中に溶解した物質を除去し、血液を浄化
する装置に関する。さらに詳しくは、血液中に溶解した
イムノグロブリンおよび/iたけイムノグロブリン複合
体を効率よく吸着除去できる吸着材を内蔵した血液浄化
治療用装置に関する。
近年、いわゆる人工臓器の著しい発展に伴ない、体外循
環により体外に取シ出した血液を透析処理や分別後、吸
着処理等の操作を施こす治療法が実用化され、ますます
その治療法の重要性が認識されているが、生体に対して
悪影響をおよぼさないことが強く要求され、そのために
装置の具備すべき要因も多い。その中の一つに、患者血
液中の蛋白質成分を喪失しないことがあげられ、人工腎
臓装置などにおいては、廃液中に血漿蛋白質を含有する
ことはさけられていた。
ところが、近年ある種のイムノグロブリンおよび/また
はイムノグロブリン複合体が、癌、免疫増殖性症候群、
慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス等の自己免
疫疾患、アレルギーおよび臓器移植時の拒絶反応等の生
体免疫機能に関係した疾患、現象の原因および進行と密
接にかかわっていることが明らかとなシっつあり、これ
らイムノグロブリンおよび/またはイムノグロブリン複
合体を除去することを目的として、血漿交換療法が行わ
れるようになってき喪。
しかしながら、血漿交換療法においては、患者に輸注さ
れる健康人の血漿の確保に問題があり、また、健康人血
漿の輸注によ)、新たな病原体による感染や血清病の罹
患といった副作用があり、自己の血漿をよシ浄化し次の
ち、輸注することが望ましいとされ、そのための装置開
発が望まれていた。
従来、このような目的に供しうる吸着材としては、プロ
ティンAを不溶性担体に固定させた吸着材、アクリル酸
エステル系多孔性樹脂(例えばXAD−7,ロームアン
ドハース社製)あるいはカルボキシメチルセルロース等
の陽イオン交換体が提案されている。
しかしながら、プロティンAを不溶性担体に固定させた
吸着材は、イムノグロブリンおよび/またはイムノグロ
ブリン複合体に対し特異的吸着能を有するもの\、黄色
ブドウ球菌由来の生理活性タンパク質であるため、原料
確保が困難で製品コストがか\るという不利点があり、
また、活性が不安定なため、固定化時の取扱い、固定化
後の保存等による失活を起し易い欠点があシ、さらに血
液浄化用治療器として使用する際に、プロティンAの溶
出による弊害が生じる危険があり、加えて、失活を抑え
つ\滅菌することが困難であるという難点があった。
また、アクリル酸エステル系多孔性樹脂およびカルボキ
シメチルセルロースは、吸着能が小さく、その上、吸着
特異性が低いという欠点があり、さらに血液中のアルブ
ミンをも吸着するので、浸透圧の異常をきたし、安全な
治療器として利用することは不可能であった。
本発明者らは、かかる現状に鑑み、これらの欠点を解決
し、一般的に普及可能であり、イムノグロブリンおよび
/またはイムノグロブリン複合体を高活性に吸着し、吸
着特異性が高く、安定、安全であり、滅菌操作も簡易に
行なえる血液浄化治療用吸着材を提供すべく鋭意研究の
結果、本発明に到達した。
本発明者らは、各種の化合物を不溶性担体に結合し、イ
ムノグロブリンおよびイムノグロブリン複合体に対する
結合活性を評価したところ、実に驚くべきことには、疎
水性有機化合物および/または該化合物を含む重合体を
結合した不溶性担体からなる吸着材を流体の導出入口を
有する容器内に充填してなる吸着装置が、アルブミンを
ほとんど吸着せず、極めて高活性かつ特異的にイムノグ
ロブリンおよび/またはイムノグロブリン複合体を吸着
することを見出し、これに基〈発明について、すでに特
許出願した。
しかしながら、血液中のイムノグロブリンおよび/また
はイムノグロブリン複合体を効率よく除去するために、
該装置中の不溶性担体の表面積を上昇させることを目的
として微細な粒子径を有する粒子状担体を充填した吸着
装置や、繊維状担体を高密度に充填した吸着装置に血液
を流入させた場合には、血球の粘着その他の原因によシ
、圧力損失が非常に大きくなり、ごく短時間で血液が流
れなくなってしまう。そのために効率よくイムノグロブ
リンおよび/またはイムノグロブリン複合体を除去する
ことはできなかった。
そこで、本発明者らは、この点を改良すべく、さらに検
討をすすめた結果、血漿を吸着装置で浄化することによ
り、血液を損傷することなく、効率よくイムノグロブリ
ンおよび/またはイムノグロブリン複合体を吸着除去で
きることを見出し、本発明を完成し、所期の目的を達す
るに至った。
本発明は、血液導入部と浄化血液導出部との間に、血漿
分離装置と血液−血漿混合装置とを含む血液流通系路と
、該糸路に結合されている。前記血漿分離装置で分離し
た血漿を血漿浄化装置を経て前記混合装置に流入させる
血漿の還流系路とを有し、かつ前記浄化装置は不溶性担
体に疎水性有機化合物および/または該化合物を含む重
合体を結合してなる吸着材を血漿の導出入口を有する容
器内に充填収納してなる装置とすることにより、血液導
入部より入ってきた血液を血漿分離器により、濃縮され
た血液と■とに分離し、分離した血漿は血漿浄化装置に
よシイムノグロプリンおよび/またはイムノグロブリン
複合体を吸着除去したのち、血液−血漿混合装置にて血
液と混合するようにした血液浄化治療用装置である。
本発明で対象とする吸着除去物質は、イムノグロブリン
および/またはイムノグロブリン複合体であるが、より
詳細に説明すると、通常のイムノグロブリン(G、M、
A、D、E)、リウマチ因子、抗核抗体、抗DNA抗体
、抗リンパ球抗体、抗赤血球抗体、抗血小板抗体、アセ
チルコリンレセプター抗体、血清脱髄抗体、抗サイログ
ロブリン抗体、抗マイクロシーム抗体、抗大腸抗体等の
自己抗体を含むイムノグロブリン、イムノグロブリンの
還元生成物、化学修飾生成物等のイムノグロブリン誘導
体、イムノグロブリン間またはイムノグロブリンと他の
物質、特に抗原および抗原様物質との複合体等である(
以下、グロブリン系化合物と総称する)。これらの中で
も特に本発明の対象とする吸着物質として好ましいもの
は、自己免疫疾患の原因および進行と、深い係わりをも
つ自己抗体および免疫複合体である。
本発明において血液導入部とは、通常シャント、注射針
女どによる採血器、その他の導管とコック、必要に応じ
ポンプを併用し血液を処理装置に導入するための部分を
いい、浄化血液導出部とは、血液処理装置によって浄化
された血液を導管とコック、必要に応じて血圧コントロ
ール弁、シャント、点滴等を用いて血液処理装置から導
出する部分をいう。本発明の血液処理装置は、血液−血
漿混合装置および血漿分離装置とを主要部とする血液流
通系路と、この血液流通系路の血漿分離装置で分離され
る血漿を吸着浄化する血漿浄化装置を主要部とする血漿
還流系路とを結合した点に第一の特徴を有するが、各要
素装置および流通系路と血漿還流系路間は、相互に必要
に応じて弁、ポンプ、フィルターを介して結合され、血
液および/または血漿を循環還流的に流通できるように
構成される。
以下、添付図面により本発明をさらに詳細に説明する。
第1図は、本発明の血液浄化治療用装置の基本的構成の
1例を示す説明図である。いま、血液の流れにしたがっ
て本発明装置を説明すると、血液Aは血液導入部の血液
人口1から導入され、必要に志し、例えばローラーポン
プの如きポンプ2により、血漿分離装置3に輸送される
。血液を直接導入する場合は、通常シャント(図示せず
)が使用される。血漿分離装置3により分離された血漿
BFi、必要に応じローラーポンプの如きポンプ7によ
り血漿浄化装置4に送られ、ここで血漿中に存在するグ
ロブリン系化合物が除去される。浄化された血漿は、血
液−血漿混合装置5に送られ、そこで血漿分離装置より
導出された濃縮された血液と混合され、血液導出部6よ
り導出される。
第2図は、本発明の血液浄化治療用装置の基本的構成の
他の1例を示す説明図である。いま、血液の流れにした
がって本発明装置を説明すると、血液Aは血液導入部の
血液人口1から導入され、必要に応じ、例えばローラー
ポンプの如きポンプ2により、血液−血漿混合装置5に
輸送される。
血液を直接導入する場合は、通常シャント(図示せず)
が使用される。混合装置5にて血漿Bと混合された血液
は、血漿分離装置3に送られ、該装置3により血漿Bと
浄化血液とに分離される。分離された浄化血液は、血液
導出部6より導出され、分離された血漿Bは、必要に応
じローラーポンプの如きポンプ7により血漿浄化装置4
に送られ、ここで血漿中に存在するグロブリン系化合物
が除去される。浄化された血漿は、血液−血漿混合装置
5に送られ、ここで血液導入口より導入された血液Aと
混合される。
第1図と第2図に示される各基本的構成を組合せた例も
本発明に包含される。
第5図に示したように、吸着処理をすませた血漿Cの一
部をローラーポンプの如きポンプ8によシ血漿混合装置
9に送り、新しい血漿Bと混合したのち、血漿浄化装置
4にてグロブリン系化合物を吸着除去する循環還流方式
も本発明に包含される。
本発明に用いられる血漿浄化装置は、血漿の導入口、導
出口をそなえ、導入口と導出口の間に、不溶性担体に疎
水性有機化合物および/または該化合物を含む重合体を
結合してなる吸着材を充填した吸着材層を有する本ので
ある。第4図は、本発明の血漿浄化装置の一例を示す断
面図である。
10は血漿導入口、11は血漿導出口、12#i吸フイ
ルター保持リング兼用バツキング、15.15’および
15″は浄化装置筒を示す。吸着材層12はポリエステ
ルなどのメツシュ等により固定して使用すること本でき
る。吸着材層12には該吸着材を単独で充填してもよく
、他の吸着材と混合もしくは積層してもよい。吸着材層
12の容積は50〜400mg程度が適当である。
本発明で用いられる不溶性担体は、親水性担体、疎水性
担体のいずれも使用できるが、疎水性担体を用いる場合
には、時に担体へのアルブミンの非特異的吸着が生じる
ため、親水性担体の方が好ましい結果を与える。不溶性
担体の形状は、粒子状、繊維状、中空糸状、膜状等いず
れの公知の形状も用いることができるが、疎水性有機化
合物および/ま′#:、#′i該化合物を含む重合体の
保持量、吸着材として昧扱い性よりみて、粒子状、繊維
状のものが好ましい。
粒子状担体としては、平均粒径25μないし2500μ
、より好ましくは40μないし1000/j。
さらに好ましくは50μ々いし500μの範囲にあるも
のを用いることができる。平均粒径はJIS−Z−88
01に規定されるフルイを用いて流水中で分級した後、
各級の上限粒径と下限粒径の中間値を各級の粒径とし、
その重量平均として平均粒径を算出する。また粒子形状
は球形が好ましいが、特に限定されるものではない。平
均粒径が2500μ以上では、グロブリン系化合物の吸
着量および吸着速度が低下するし、25μ以下では圧力
損失が大きくなシすぎて好ましくない。使用できる粒子
状担体としては、アガロース系、デキストラン系、セル
ロース系、ポリアクリルアミド系、ガラス系、活性炭系
の担体であるが、特にゲル構造を有する親水性多孔性重
合体粒子が良好な結果を与える。
多孔性重合体粒子は、その表面に疎水性有機化合物およ
び/または該化合物を含む重合体を多量に固定化できる
ものであるために、平均孔径300又ないし9000X
、より好ましくはtoooXないし6000Xの範囲に
ある吃のが望ましい。重合体組成は、ポリアミド系、ポ
リエステル系、ポリウレタン系、ビニル化合物の重合体
等、多孔性構造をとりうる公知の重合体を用いることが
できるが、特に親水性モノマーにより親水化したビニル
化合物系多孔性重合体粒子が好ましい結果を与える。
該多孔性構造は平均孔径50ロスないし?000芙の範
囲にあるのが好ましいが、平均孔径が小さすぎる場合に
は、吸着されるグロブリン系化合物の量が小力<、大き
すぎる場合には、重合体粒子の強度が低下し、かつ表面
積が減少するため実用的ではない。
平均孔径の測定は、水銀圧入式ポロシメーターによった
。この方法は、多孔性愉質に水銀を圧入してゆき、浸入
した水銀量から気孔量を、圧入に要する圧力から孔径を
求める方法であり、40X以上の孔を測定することがで
きる。本発明の孔とは1.孔径が40に以上の表面から
の連通孔と定義する。平均孔径は、孔径r、ポロシメー
ターで測定し友累積気孔量をVとしたとき、dV/dk
grの値が最大となるときのrの値とする。
繊維状担体を用いる場合には、その繊維径が0.02デ
ニールないし10デニール、より好ましくは0.1デニ
ールないし5デニールの範囲にあるものがよい。繊維径
が大きすぎる場合には、グロブリン含有物質の吸着量お
よび吸着速度が低下し、小さすぎる場合には、圧力損失
が高くなりすぎ好ましくない。繊維状担体としては、再
生セルロース系繊維、ナイロン、アクリル、ポリエステ
ル等公知の繊維を例外なく用いることができる。
疎水性化合物を不溶性担体の表面に固定する方法は、共
有結合、イオン結合、物理吸着、包埋あるいは重合体表
面への沈澱不溶化等あらゆる公知の方法を用いることが
できるが、疎水性化合物が溶出してはならないため、共
有結合により、固定、不溶化して用いることが好ましい
。そのため通常固定化酵素、アフイニテイクロマトグラ
フイで用いられる公知の不溶性担体の活性化、方法、お
よび該担体と疎水性有機化合物との結合方法を用いるこ
とができる。また必要に応じて不溶性担体と疎水性有機
化合物の間に、任意の長さの分子(スペーサー)を導入
して使用することもできる。例えばアガロースのヒドロ
キシル基とへキサメチレンジイソシアナートの片側のイ
ソシアナート基を反応、結合させ、残ったインシアナー
ト基と疎水性有機化合物の7ミノ基、ヒドロキシル基、
スルフヒドリル基、カルボキシル基等を反応、結合させ
るごと〈実施することができる。スペーサー長さとして
は、スペーサーのないものから、その中に含まれる原子
数で20iでか特に好ましい結果を与える。
本発明で不溶性担体に結合している疎水性有機化合物の
量は、不溶性担体1−当り0.1〜表いし30I49、
より好ましく′#′i0.5〜ないし15〜の範囲であ
る。保持量が0.1m9/−を下まわると、グロブリン
系化合物の吸着量が極度に低下し、30ダ/−を上まわ
ると吸着特異性が低下し好ましくない。
本発明に用いられる疎水性化合物とは、対生理食塩水溶
解度100 ミリモル/cLt以下(25℃)、より好
ましく#i30ミリモル/a以下の化合物をいう。対生
理食塩水溶解度が100 ミリモル/aより大きい化合
物は、親水性が高くなりすぎ、グロブリン系化合物に対
する親和力が低下する結果、眩着能が極端に低下する。
また、より親水的なアルブミンに対する親和力が生じて
、アルブミンをも非特異的に吸着するようになシ好まし
くない。
疎水性化合物の中では、少なくとも一つの芳香族環を有
する化合物が特に好ましい結果を与える。
芳香族環とは、芳香族性を持った環状化合物を意味し、
いずれも有用に用いうるが、ベンゼン、ナフタレン、フ
ェナントレン等のベンゼン系芳香族環、ピリジン、キノ
リ/、アクリジン、インキノリン、フェナントレン等の
含窒素6員環、インドール、カルバソール、インインド
ール、インドリジン、ポルフィリン、2.S、2’、3
’−ピロロビロール等の含窒素5員環、ピリダジン、ピ
リミジン、sym−)リアジン、Sym−テトラジン、
キナゾリン、1.5−ナフチリジン、プテリジン、フェ
ナジン等の多価含窒素6員項、ピラゾール、イミダゾー
ル、1j2.4−トリアゾール、1,2.5−)リアゾ
ール、テトラゾール、ペンズイミナゾール、イミダゾー
ル、プリン等の多価含窒素5員猿、ノルハルマン環、ペ
リミジン環、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベン
ゾフラン等の含酸素芳香族環、ヘンジチオフェン、チェ
ノチオフェン、チェピン等の含酸素芳香族環、オキサゾ
ール、イソオキサゾール、1,2,5−オキサダイアゾ
ニル、ベンズオキサゾール等の含酸素複素芳香環、チア
ゾール、イソチアゾール、1,3.4−チアダイアゾー
ル、ベンゾチアゾール等の含イオウ複素芳香環などの芳
香族環およびその誘導体を少なくとも一つ有する疎水性
低分子有機化合物が好ましい結果を与える。中でもトリ
プタミン等のインドール環を含む化合物は、特に好まし
い結果を与える。これはグロブリン系化合物と該化合物
の結合において、該化合物の疎水性と分子剛直性が有効
に作用している結果と解釈できるものである。
また、本発明者らは、より安全に実用に供することがで
き、安価な疎水性化合物を求めて鋭意研究の結果、疎水
性アミノ酸およびその誘導体が極めて高率かつ特異的に
グロブリン系化合物を吸着除去することを見い出した。
疎水性アミノ酸およびその誘導体とは、Tanford
Nozaki (:J、 Am、 Chem−Soc、
、 184,4240(1162)、J、 Biol、
Chem、、 244.2211 (1971))[タ
ンフォード、ノザキ(ジャーナル・オプ・アメリカン・
ケミカル・ソサエティ、184.4240(1962)
、ジャーナル・オプ・バイオロジカル・ケミストリイ、
244.2211(1971))により定義された疎水
性尺度でみて、1500aIl/mOt以上のアミノ酸
およびその誘導体で、対生理食塩水溶解度100ミリモ
ル/a以下の化合物を意味する。例えば、リシン、バリ
ン、ロイシン、チロシン、フェニルアラニン、インロイ
シン、トリプトファンおよび七の誘導体等である。これ
らの疎水性アミノ酸およびその誘導体の中では、トリプ
トファンおよびその誘導体が特に良好な結果を与える。
また、アミノ酸はtXdの立体配座を特に限定すること
なく使用することができる。
また本発明者らは、鋭意研究の結果、実に驚くべきこと
には、疎水性化合物のうち、不溶性担体ン性の化合物が
、グロブリン系化合物をよシ選択的に吸着することを見
い出した。すなわち、アニオン性の化合物は、アルブミ
ン分子がグロブリン分子より電気的に陰性であることよ
シ当然予想される結果に反して、アルブミンに親和性で
あシ、グロブリン系化合物の吸着量が低下した。例えば
、フェニルアラニンメチルエステル、フェニルアラニン
、チロシンは、その疎水性に大きな相違がないが、その
アミン基で不溶性担体に共有結合し、イムノグロブリン
吸着能を評価した時、フェニルアラニンメチルエステル
〉フェニルアラニンにチロシンノ序列ニナリ、フェニル
アラニン、チロシンは、吸着能が低下することにその実
例をみることができる。また、非芳香環化合物も同様の
結果を示した。特にアニオン性基として、スルフォン酸
基を有し、よシ親水化した化合物は、グロブリン系化合
物よりアルブミンに親和的であシ、アルブミン吸着材と
して作用した。これ社化合物の重荷とアルブミン、分子
内のミクロな環境の電荷との相互作用によるものと推定
される。
以上の実験結果よりみて、本発明の作用メカニズムは、
不溶性担体に結合した疎水性化合物とグロブリン系化合
物の疎水性相互作用力(Van derWaals力)
に基づくものと考えられる。また、遠達力としての電荷
量相互作用力(クーロン力)が二次的に作用しているも
のと推定される。
本発明の疎水性化合物を含む重合体とは、分子量1万以
下の重合体、よル好ましくは分子量1000以下の重合
体である。これによりプロティンA(分子量42000
 )のような天然高分子に比較して固定化時の取扱い、
固定化後の保存も容易に行えるものである。また、当該
物質が不溶性担体か′ら溶出した場合にも、分子量1万
以下の重合体は、生体に対する抗原性が無視できるほど
小さく安全であシ、滅菌操作も容易に行えるものであり
。該重合体は、疎水性化合物モノマー単独または他の化
合物との共重合によシ得られる。疎水性化合物モノマー
としては、例えばトリプタミン等のインドール環を含む
化合物のビニル誘導体、トリプトファン等の疎水性アミ
ノ酸を用いることができる。
本発明に用いられる血漿分離装置は、多孔性濾過膜を用
いた装置や遠心分離による装置が使用できる。
多孔性濾過膜を用いる血漿分離装置としては、例えば第
5図に示すように、多孔性濾過膜が流入口と流出口とを
結ぶ流路に平行に設置されている構造のものが好ましい
。濾過を効率よく、経時的に安定して行うために、流路
をできるだけ狭くした構造をとることが好ましく、用い
られる多孔性濾過膜の形状としては平膜、中空糸状膜な
ど形状をとわす、用いることができる。しかしながら、
中空糸状に成型された膜を用い、中空部分を流路に用い
る方法が好ましい。
第5図は血漿分離装置の1例を示す断面図であり、血液
人口16、血液出口17、血漿出口18、内部に充填さ
れた多数本の中空繊維19を有する。
中空繊維19の端部は接着剤20 、20’で接着固化
部を形成し、その固化部付近で、血液人口16および血
液出口17を有するノズル21 、21’が容器本体2
2のネジ部とネジ合うキャップ23゜23′で締めつけ
られている。中空繊維の外壁と本体22で囲まれた空間
は、分離された血漿が一時的に貯留される空間である。
これは中空繊維の中空部に血液を流す場合の構造であり
、血漿は中空繊維の中空部から外側へ移動することにな
る。逆に、中空繊維の外側に血液を流し、中空部に血漿
が移動するような構造の血漿分離装置も、この発明に用
いることができる。
本装置に用いられる血漿分離用多孔性膜は、血球成分は
通過させずに、血漿中のグロプリ/系化合物は実質的に
すべて透過させうる膜が使用され、そのため0.05な
いし2.0μ、より好ましくは’0.08ないし0.8
μの平均孔径を有する、膜の表裏に貫通した細孔が膜の
表面にはぼ均一に分布した構造をもち、5t/rrt・
hr、llHg以上の透水性を有するものが好適に用い
られる。  。
上述の膜を使用した血漿分離装置を用いて、血球の損傷
なしに血漿を安定に得るためには、第5図に示される分
離器にて、血液の入口16と血漿出口18との圧力差を
10ないし60 lllHgにコントロールすることが
必要である。
本発明に使用できる選択透過膜の材質としては、エチレ
ン、プロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコ
ール、ポリスルフォン、セルローズアセテート、ポリメ
タクリル酸メチルなど、その材質を問わずに使用できる
遠心分離を用いた血漿分離装置としては、一方より連続
的に血液を導入し、他方より連続的に濃縮血球血液と血
漿とを個別に導出できる装置であれば、その構造のいか
んを問わずに使用できるが、摺動部を有さない連続−遠
心機が特に好ましく用いられる。
本発明に用いられる混合装置は、浄化された血漿と濃縮
された血液または断念に血漿分離される血液、もしくは
浄化された血漿と新次に浄化される血漿とを混合するた
めのものである。混合は攪拌などにより完全に行なうこ
とが望ましいが、Y字型コネクターなど二つの流体を合
流させるための装置であっても充分にその目的を達成す
ることができる。
本発明を実施するに当っては、第1図、第2図の回路の
中に、さらにバッファータンクを設けたり、あるいは別
に血漿分離装置や血漿浄化装置を挿入し、多段式として
吃よい。
次に実施例により、本発明をさらに具体的に述べる。
実施例1 第5図に示す構造の血漿分離装置および第4図に示す構
造の血漿浄化装置を使用し、第1図に示した血液浄化用
装置を組立てた。血漿分離用膜として、セルロースアセ
テート中空繊維(外1450μ、内径300μ、有効長
115露■、平均孔径0.3μ)100本を使用し、血
漿分離装置を作成した。
血漿浄化装置としては、CNBr活性化セファローズ4
B(ファルマシア社製、スウェーデン、平均粒径260
μ)に、通常の方法により各種め疎水性有機化合物を結
合せしめ、過剰の活性基をエタノールアミンでブロッキ
ングして製作した吸着材1〇−を充填して作成した。こ
の装置により、血液50−を用いて2時間の血液処理を
行った結果、血流量3−7分、膜間差圧50 lllH
gの条件にて、0.6−7分の赤血球、血小板を含まな
い血漿がほぼ一定して得られ、浄化された血液が溶血も
起らずに得られた。本装置使用前後での溶質および血球
の変化の結果を、以下の結果と共に表1に示した。
実施例2 疎水性有機化合物としてトリプトファンエチルエステル
を用い、実施例1と同じ血漿分離装置、血漿浄化装置を
使用して、第3図に示した血液浄化用装置を作成し、血
漿浄化装置からの浄化血漿の60−を循環還流させたこ
と以外は、実施例1と同様の処理を行った。結果を表1
に併記した。
比較例1 親水性化合物を不溶性担体に結合した吸着材としたこと
以外は、実施例1と同様の処理を行った結果を表1に併
記した。
実施例3 血漿分離用膜として平均孔径0.08μのセルロースア
セテート中空繊維を用い、疎水性化合物としてトリプト
ファンメチルエステルを用いたこと以外は、実施例1と
同様にして血液の処理を行ったととる、処理前、アルブ
ミン濃度5.7 f/di、グロブリン濃度3.1 t
/dlであったが、処理後は3.6t/dl、 2.1
 f/cfjにそれぞれ低下した。
実施例4 疎水性有機化合物としてトリプトファンメチルエステル
を用い、血液として慢性関節リウマチの患者血液を用い
たこと以外は、実施例1と同様にして血液の処理を行っ
た。処理前、アルブミン濃度s、< y/dts r−
クロプリy 1.8 f/di、リウマチ因子(陰性化
希釈倍率)1240倍であった血液が、処理後には5.
2 t/dl、  1.1 t/di、560倍にそれ
ぞれ減少した。その際、免疫複合体Fi69チ減少した
実施例5 疎水性有機化合物としてトリプトファンメチルエステル
を用い、血液として全身性エリテマ) −デスの患者血
液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして血液の処
理を行った。処理前、アルブミン濃度3j f/dl、
r−クロプリy 1.9 f/dl。
抗核抗体640倍であった血液が、処理後には3.1 
f/d/、  1.2 f/dl、 520倍にそれぞ
れ減少した。その際、免疫複合体は67チ減少した。
以上詳細に説明したように、本発明の装置を用いること
により、はじめて血球成分に損傷を屯たらすことなく、
血液中より有害なグロブリン系化合物をきわめて効率よ
く除去することが可能となり、慢性リウマチ患者などの
膠原病治療にきわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の血液浄化治療用装置の基本的構成の1
例を示す説明図、第2図および第3図は同じく別の例を
示す説明図、第4図は本発明の血漿浄化装置の1例を示
す断面図、第5図は血漿分離装置の1例を示す断面図で
ある。 1・・・・・・・・・血液導入部 2・・・・・・・・
・ポンプ3・・・・・・・・・血漿分離装置 4・・・
・・・・・・血漿浄化装置5・・・・・・・・・血液・
血漿混合装置 6・・・・・・・・・血液導出部7・・
・・・・・・・ポンプ 8・・・・・・・・・ポンプ 
?・・・・・・血漿混合装置10・・・・・・・・・血
漿導入口 11・・・・・・・・・血漿導出口12・・
・・・・・・・吸着材層 13.13’・・・・・・・
・・フィルター14.14’・・・・・・・・・フィル
ター保持リング兼用バッキング15.15’、15”・
・・・・・・・・浄化装置筒 16・・・・・・・・・
血液入口17・・・・・・・・・血液出口 18・・・
・・・・・・血漿出口19・・・・・・・・・中空繊維
 20.20’・・・・・・・・・接着剤21.21’
・・・・・・・・・ノズル 22・・・・・・・・・容
器本体25 、23’・・・・・・・・・キャップ第1
図 第2図 第3図 第4図 n 1 第5図 とl    Ib

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、血液導入部と浄化血液導出部との間に、血漿分離装
    置と血液−血漿混合装置とを含む血液流通系路と、該糸
    路に結合されている、前記血漿分離装置で分離した血漿
    を血漿浄化装置を経て前記混合装置に流入させる血漿の
    還流系路とを鳴し、かつ前記浄化装置は不溶性担体に疎
    水性有機化合物および/または疎水性有機化合物を含む
    重合体を結合してなる吸着材を血漿の導出入口を有する
    容器内に充填収納してなる装置とすることにより、血漿
    中よりイムノグロブリンおよび/マタはイムノグロブリ
    ン複合体を吸着除去するようにした血液浄化治療用装置
    。 2、血漿分離装置が血液の入口、濃縮された血液の出口
    、血漿成分は通過させるが血球成分Fi通過させない多
    孔性膜、および分離された血漿を一時的に貯留できる空
    間を有するとともに、前記血液の入口および血液の出口
    とは前記多孔性膜で隔てられた血漿出口を有する構造の
    装置である特許請求の範囲第1項記載の血液浄化治療用
    装置。 3、平均孔径が0.05表いし2.0μである細孔が膜
    表面に均一に分布してなる多孔性膜を用いた血漿分離装
    置である特許請求の範囲第2項記載の血液浄化治療用装
    置。 4、血漿分離装置が、一方よシ連続的に血液を導入し、
    他方よシ連続的に濃縮血球血液と血漿とを個別に導出で
    きる遠心分離装置である特許請求の範囲第1項記載の血
    液浄化治療用装置。
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JPS5522107A (en) * 1978-08-02 1980-02-16 Seiko Epson Corp Electronic watch

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