JPH11329289A - 陰極線管用電子銃構体 - Google Patents

陰極線管用電子銃構体

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JPH11329289A
JPH11329289A JP12589398A JP12589398A JPH11329289A JP H11329289 A JPH11329289 A JP H11329289A JP 12589398 A JP12589398 A JP 12589398A JP 12589398 A JP12589398 A JP 12589398A JP H11329289 A JPH11329289 A JP H11329289A
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JP
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electrode
voltage
electron gun
electron
focusing
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JP12589398A
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Kazunori Sato
和則 佐藤
Osamu Ono
修 小野
Koji Awano
孝司 粟野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画面中央部及び周辺部において良好な解像度が
得られる陰極線管用電子銃構体を提供することを目的と
する。 【解決手段】集束電極G5に隣接する第1中間電極Gm
1に印加する電圧を、絶縁支持体100に取り付けられ
たラグ板Gxを介して抵抗器27より供給される構造に
することで、抵抗器27での第1中間電極Gm1の電位
と第2中間電極Gm2の電位とを供給する第1接続端子
42と第2接続端子43との間の距離が広がり、これに
より端子間の放電を抑制することが可能となるととも
に、抵抗器の製造も簡単になる。また、ラグ板Gxと集
束電極G5との間の静電容量を制御することにより、第
1及び第2中間電極Gm1及びGm2に誘導されるパラ
ボラ状の交流電圧成分を、従来の構造の電子銃構体より
も抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー受像管な
どの陰極線管に適用される電子銃構体に係り、特に画面
全域にわたって優れた解像度を有する電子銃構体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、陰極線管としてのカラー受像管
は、電子銃構体から放出される3電子ビームを外囲器の
外側に装着された偏向ヨークの水平偏向コイル及び垂直
偏向コイルが発生する偏向磁界により偏向し、この3電
子ビームをシャドウマスクにより選別して蛍光体スクリ
ーン上に水平方向及び垂直方向に走査することによりカ
ラー画像を表示するよう形成されている。
【0003】このようなカラー受像管は、同一水平面上
を通るセンタービーム及び一対のサイドビームからなる
一列配置の3電子ビームを放出するインライン型電子銃
を備えている。偏向ヨークは、図1の(a)に示すよう
な水平偏向コイルが発生するピンクッション型の偏向磁
界1Hと、図1の(b)に示すような垂直偏向コイルが
発生するバレル型の偏向磁界1Vとを組み合わせること
により非斉一磁界を発生する。
【0004】このように、インライン型電子銃構体から
放出された一列配置の3電子ビームを、偏向ヨークが発
生する非斉一磁界により自己集中する、いわゆるセルフ
コンバージェンス方式のインライン型カラー受像管が広
く使われている。
【0005】なお、図1の(a)および(b)におい
て、2Gはセンタービーム、2B,2Rは一対のサイド
ビームである。しかし、このセルフコンバージェンス方
式インライン型カラー受像管は、偏向角の増大にともな
って電子ビームの断面形状が歪む偏向歪みが発生し、画
面周辺部の解像度が劣化するという問題がある。すなわ
ち、図2に示すように、画面3の中央部のビームスポッ
ト4aは、ほぼ真円とすることができるが、画面3の周
辺部のビームスポット4bは、水平方向すなわちH軸方
向に長い楕円状の高輝度のコア部5のほかに、垂直方向
すなわちV軸方向に低輝度のハロー部6が生じ、画面3
の周辺部の解像度をいちじるしく劣化する。この画面3
の周辺部におけるビームスポットの歪みは、偏向磁界の
非斉一性のために、図1の(a)および(b)にサイド
ビーム2Rについて、2R’で示したように水平方向の
集束が弱められ、垂直方向の集束が強められることが原
因となっている。
【0006】このような偏向歪に基づく解像度の劣化を
改善する手段の一つとして、特開昭64−38947号
公報には、図3の(a)及び(b)に示すような電子銃
構体が開示さている。この電子銃構体は、一列配置の3
個のカソードKB,KG,KR、および、このカソード
KB,KG,KRから蛍光体スクリーン方向に順次配置
された一体構造の第1乃至第6電極G1〜G6を有し、
この第5電極G5すなわち集束電極と第6電極G6すな
わち最終加速電極との間には、2個の中間電極Gm1,
Gm2が配置されている。
【0007】この電子銃構体では、3電子ビームを蛍光
体スクリーンに向かって集束する主レンズ部は、第5電
極G5と、2個の中間電極Gm1,Gm2と、第6電極
G6とによって形成されている。2個の中間電極Gm
1,Gm2には、第6電極G6に供給される高電圧を電
子銃構体に沿って配置された抵抗器27により所定の電
圧に分割した電圧が供給される。また、第5電極G5に
は、一定の直流電圧に、電子ビームの偏向に同期してパ
ラボラ状に変化する交流電圧成分を重畳したダイナミッ
クフォーカス電圧VDすなわち集束電圧が供給される。
【0008】このような構成により、この電子銃構体の
主レンズ部には、第5電極G5とこの第5電極G5に隣
接する中間電極Gm1とにより、電子ビームを相対的に
垂直方向に強く集束する第1の四極子レンズが形成さ
れ、中間電極Gm2とこの中間電極Gm2に隣接する第
6電極G6とにより、電子ビームを相対的に垂直方向に
強く発散させる第2の四極子レンズが形成される。
【0009】この第1および第2の四極子レンズは、電
子ビームが画面中央部に向かうときは平衡し、画面中央
部では、ほぼ円形のビームスポットが得られる。一方、
電子ビームが画面周辺部に偏向されるときは、第5電極
G5のダイナミックフォーカス電圧が上昇して、第5電
極G5と中間電極Gm1との電位差が小さくなるため、
第1の四極子レンズの集束作用が弱くなり、電子ビーム
は、相対的に第2の四極子レンズの発散作用を強く受け
る。その結果、垂直方向に強く集束されるために生ずる
偏向歪を相殺するものである。
【0010】しかし、このように第5電極G5に、一定
の直流電圧にパラボラ状の交流電圧成分を重畳したダイ
ナミックフォーカス電圧を印加すると、第5電極G5と
この第5電極G5に隣接する中間電極Gm1との間、中
間電極Gm1と中間電極Gm2との間、および中間電極
Gm2とこれに隣接する第6電極G6との間に、静電容
量が形成される。そして、この静電容量Csを介して、
第5電極G5に印加される電圧のパラボラ状の交流電圧
成分が2つの中間電極Gm1及びGm2に誘導され、中
間電極Gm1,Gm2の電位が偏向ヨークの偏向に同期
して変化するようになる。
【0011】本来、この電子銃構体は、中間電極Gm1
及びGm2の電位を一定として第1の四極子レンズと第
2の四極子レンズとが平衡するように設計されているた
め、上述した例のように、2つの中間電極Gm1及びG
m2の電位が変化すると、第1の四極子レンズと第2の
四極子レンズとの平衡がくずれ、画面中央部でのビーム
スポットが歪むようになる。
【0012】図4の(a)及び(b)は、このような現
象を説明するために示した図である。すなわち、第5電
極G5に、たとえば第6電極G6に印加される高電圧の
約28%の直流電圧が印加され、中間電極Gm1に同じ
く約40%、中間電極Gm2に約65%の直流電圧が印
加された場合、各電極G5,Gm1,Gm2,G6間の
静電容量Csが同一であると仮定する。第5電極G5に
電子ビームの偏向に同期してパラボラ状に変化する交流
電圧成分を重畳したとすると、第5電極G5に重畳され
るパラボラ状の交流電圧成分の2/3が中間電極Gm1
に誘導されるとともに、交流電圧成分の1/3が中間電
極Gm2に誘導される。
【0013】その結果、各電極G5、Gm1、Gm2
は、本来、図4の(b)に実線11a乃至13aで示し
たような所定値の電位となるべきであるが、実際には、
破線11b乃至13bで示したような電位に変化する。
すなわち、第5電極G5の集束電圧(実線11a)は、
破線11bで示したように、画面中央部で下がる。しか
し、この画面中央部での集束電圧の低下は、実線11c
で示す直流成分によって所定値に調整することができ
る。
【0014】これに対して、中間電極Gm1,Gm2の
電位も、それぞれ破線12b,13bで示したように画
面中央部で所定値12a、13aよりも低下する。しか
しながら、この中間電極Gm1,Gm2の電位は、調整
することができない。
【0015】その結果、画面中央部において、第1の四
極子レンズの集束作用は弱くなり、一方、第2の四極子
レンズの発散作用は強くなる。そのため、図5に示すよ
うに、画面中央部でのビームスポット4aは、歪み、画
面中央部の解像度が劣化する。一方、画面周辺部では、
中間電極Gm1,Gm2の電位がともに上昇するため、
第1の四極子レンズの集束作用は設計値よりも強くな
り、第2の四極子レンズの発散作用は弱くなる。そのた
め、図5に示すように、画面周辺部でのビームスポット
も歪み、解像度が十分に改善されにくくなる。
【0016】よって、第5電極G5にパラボラ状の交流
成分を重畳させたとき、中間電極Gm1,Gm2に誘導
される交流電圧成分が大きいほど画面中央部及び周辺部
のビームスポットが劣化し、解像度が低下する。
【0017】特開昭64−38947号公報で提案され
ている電子銃構造は、第5電極G5にパラボラ状の交流
成分を重畳させたとき、中間電極Gm1,Gm2にそれ
ぞれ第5電極G5にパラボラ状の交流成分の2/3,1
/3が誘導されると述べたが、この構造は実用上は無理
がある。すなわち、中間電極Gm1、Gm2に電位を供
給する抵抗器27の端子42,43間の距離は、2〜3
mm程度しか無く、この抵抗器27の総抵抗値を100
0MΩとすると、中間電極Gm1,Gm2の電位を最終
加速電極電位のそれぞれ約40%,65%とするとこの
2〜3mm程度の間隔で250MΩの抵抗値になるよう
にしなければならず製造上難しい。また、たとえこの抵
抗値を作り出せたとしても、端子42,43間の電位差
は、最終加速電極G6電位を約30kVとすると約7.
5kVとなり端子間の放電を起こしやすくなる。
【0018】そこで、実用上は、図6に示すように、第
5電極G5を3分割し、第5電極G5におけるカソード
側からスクリーン側に数えて2番目の電極G52に抵抗
器27から中間電極Gm1の電位を供給し、この電極G
52と中間電極Gm1を電気的に接続し、更に第5電極
G5におけるカソード側からスクリーン側に数えて1番
目の電極G51と3番目の電極G53とを電気的に接続
している。
【0019】このような構造にすることにより、中間電
極Gm1、Gm2に電位を供給する抵抗器27の端子4
2、43間距離は長くなり、抵抗器製造も容易になる。
更に、端子42、43間の放電に対して強くなる。
【0020】しかしながら、このような構造にすると、
交流的等価回路は、図7に示すようになり、中間電極G
m1、Gm2に誘導されるパラボラ状の交流成分は、電
極G51及び電極G53に印加されるパラボラ状の交流
成分のそれぞれ6/7すなわち86%、及び3/7すな
わち43%であり、画面中央部及び周辺部のスポット歪
みは、図6に示した特開昭64−38947号公報で提
案されている電子銃構造よりもさらに拡大する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、セル
フコンバーゼンス方式インライン型カラー受像管におい
ては、電子銃構体から放出される同一水平面上を通る一
列配置の3電子ビームを、水平偏向磁界をピンクッショ
ン形、垂直偏向磁界をバレル形とする非斉一磁界によっ
て偏向する際、偏向角の増大にともなって電子ビームの
断面形状が歪み、画面周辺部の解像度の劣化するという
問題がある。
【0022】このような偏向歪に基づく解像度の劣化を
改善する手段として、電子銃構体の主レンズ部を構成す
る集束電極と最終加速電極との間に、2個の中間電極を
配置し、この中間電極に、最終加速電極に供給される高
電圧を抵抗器によって分割して所定の電圧を供給し、か
つ集束電極に電子ビームの偏向に同期してパラボラ状に
変化する交流電圧成分を一定の直流電圧に重畳したダイ
ナミックフォーカス電圧を供給するようにしたカラー受
像管がある。
【0023】しかしながら、このように構成されたカラ
ー受像管では、集束電極に印加される電圧のうち、パラ
ボラ状に変化する交流電圧成分が、主レンズ部を構成す
る各電極間に介在する静電容量を介して2個の中間電極
に誘導され、各中間電極の電位が偏向ヨークの偏向に同
期して変化する。そのため、画面中央部のビームスポッ
トが歪むばかりでなく、画面周辺部のビームスポットも
歪み、解像度が十分に改善されないという問題がある。
【0024】そこで、この発明は、上述した問題点に鑑
みなされたものであって、画面中央部及び周辺部におい
て良好な解像度が得られる陰極線管用電子銃構体を提供
することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明によれば、同一水平面上の水
平方向に一列配置された3電子ビームを蛍光体スクリー
ンに向けて発生する電子ビーム形成部と、集束電極、前
記集束電極の前記蛍光体スクリーン側に隣接して順に配
置された第1及び第2中間電極、および、前記第2中間
電極の前記蛍光体スクリーン側に隣接して配置された最
終加速電極を備え、前記集束電極と前記集束電極に隣接
する前記第1中間電極との間に電子ビームを相対的に垂
直方向に強く集束する第一4極子レンズを形成し、前記
最終加速電極と前記最終加速電極に隣接する前記第2中
間電極との間に電子ビームを相対的に垂直方向に強く発
散する第二4極子レンズを形成することにより、前記電
子ビーム形成部から発生された電子ビームを前記蛍光体
スクリーン上に集束する主レンズ部と、前記集束電極に
第1の電圧を供給する第1電圧供給手段と、前記最終加
速電極に前記第1の電圧より高い第2の電圧を供給する
第2電圧供給手段と、前記最終加速電極に供給する電圧
を所定値に分圧するとともに、第1中間電極に電圧を供
給するために接続される第1接続端子と、第2中間電極
に電圧を供給するために接続される第2接続端子とを含
む抵抗器と、前記分圧された所定値の電圧を前記抵抗器
から中継して前記第1中間電極に供給する中継端子と、
を備えたことを特徴とすると陰極線管用電子銃構体が提
供される。
【0026】この発明の陰極線管用電子銃構体によれ
ば、集束電極に隣接する第1中間電極に印加する電圧
を、抵抗器から中継端子を介して供給される構造にする
ことで、抵抗器において、第1中間電極との第1接続端
子と、第2中間電極との第2接続端子との間隔を広げる
ことが可能となる。これにより、抵抗器における第1接
続端子と第2接続端子との間の放電を抑制することが可
能となり、また、抵抗器の製造も簡単になる。
【0027】また、中継端子と集束電極との間の静電容
量を制御することにより、第1及び第2中間電極に誘導
されるパラボラ状の交流電圧成分は、従来よりも抑える
ことができる。これにより、画面全面のビームスポット
劣化を抑えることができ、画面中央部及び画面周辺部に
おいて、良好な解像度を得ることが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
陰極線管用電子銃構体の実施の形態について詳細に説明
する。図8は、この発明の電子銃構体が適用される陰極
線管の一実施例であるセルフコンバージェンス方式のイ
ンライン型カラー受像管の構造を概略的に示す水平断面
図である。
【0029】すなわち、このカラーブラウン管は、パネ
ル20に一体に接合されたファンネル21からなる外囲
器を有している。このパネル20の内面には、青、緑、
赤に発光する3色の蛍光体層を備えた蛍光体スクリーン
22が設けられている。蛍光体スクリーン22に対向す
る位置には、多数の電子ビーム通過孔が形成されたシャ
ドウマスク23が設けられている。また、ファンネル2
1のネック24内には、管軸方向すなわちZ軸方向に向
かって3電子ビーム25B、25G、25Rを放出する
インライン型電子銃構体26が設けられている。このイ
ンライン型電子銃構体26から放出される電子ビーム
は、同一水平面上の水平方向すなわちH軸方向に一列に
配列されたセンタービーム25G及び一対のサイドビー
ム25B、25Rからなる。インライン型電子銃構体2
6において、管軸方向に沿って抵抗器27が配置されて
いる。また、ファンネル21には、径大部28の内面か
らネック24の隣接部内面にかけて、内部導電膜29が
塗布形成され、ファンネル21の径大部28に設けられ
た陽極端子30に接続されている。
【0030】ファンネル21の外側には、電子銃構体2
6から放出された3電子ビーム25B、25G、25R
を水平方向及び垂直方向に偏向するための非斉一磁界を
形成するために、図1の(a)に示したようなピンクッ
ション型の偏向磁界1Hを発生する水平偏向コイル、及
び図1の(b)に示したようなバレル型の偏向磁界1V
を発生する垂直偏向コイルを備えた偏向ヨーク35が設
けられている。
【0031】そして、このカラーブラウン管では、電子
銃構体26から放出された3電子ビーム25B、25
G、25Rを、偏向ヨーク35が発生する非斉一磁界に
よって蛍光体スクリーン22上に自己集中すなわちセル
フコンバージェンスしつつ偏向し、蛍光体スクリーン2
2上を水平及び垂直走査することにより、この蛍光体ス
クリーン22上にカラー画像を表示するように構成され
ている。
【0032】図9の(a)は、このカラーブラウン管に
適用される電子銃構体の構造を概略的に示す水平断面図
であり、図9の(b)は、この電子銃構体の構造を概略
的に示す垂直断面図である。
【0033】図10の(a)は、このカラーブラウン管
に適用される電子銃構体の構造を概略的に示す平面図で
あり、図10の(b)は、この電子銃構体の構造を概略
的に示す側面図である。
【0034】図9の(a)及び(b)、及び図10の
(a)及び(b)に示すように、電子銃構体26は、水
平方向すなわちH軸方向に一列に配置された3個の陰極
KB、KG、KR、これらの各陰極KB、KG、KRの
内側に挿入された図示しない3個のヒーター、陰極側か
ら蛍光体スクリーン方向にZ軸方向に沿って順次配置さ
れた第1電極G1、第2電極G2、第3電極G3、第4
電極G4、第5電極G5すなわち集束電極、第1中間電
極Gm1、第2中間電極Gm2、第6電極G6すなわち
最終加速電極、及び第6電極G6に取り付けられたシー
ルドカップSCを備えている。これらの構成要素のう
ち、シールドカップSCを除く陰極KB、KG、KR、
第1乃至第6電極G1乃至G6、及び第1及び第2中間
電極Gm1及びGm2は、図10の(a)及び(b)に
示すように、一対の絶縁ガラスによって形成された絶縁
支持体100によって垂直方向すなわちV軸方向から挟
持されることにより一体に固定されている。
【0035】第1電極G1及び第2電極G2は、それぞ
れ一体構造の比較的板厚の板状電極によって形成されて
いる。この板状電極の板面には、一列配置の陰極KB、
KG、KRに対応して水平方向に配列された3個の比較
的小さな円形開孔が形成されている。
【0036】また、第3電極G3、第4電極G4、第5
電極G5、及び第6電極G6は、それぞれカップ状電極
を付け合わせて構成された一体構造の筒状電極によって
形成されている。
【0037】第3電極G3の第2電極G2側に位置する
カップ状電極の底面には、一列配置の陰極KB、KG、
KRに対応して水平方向に配列された3個の円形開孔が
形成されている。この3個の円形開孔は、第2電極G2
に形成された開孔より大きな開孔径を有している。
【0038】また、第3電極G3の第4電極G4側に位
置するカップ状電極、第4電極G4を形成する一対のカ
ップ状電極、第5電極G5を形成する2対のカップ状電
極、及び第6電極G6のシールドカップSC側に位置す
るカップ状電極の各底面には、一列配置の陰極KB、K
G、KRに対応して水平方向に配列された3個の円形開
孔が形成されている。これらの3個の円形開孔は、第3
電極G3の第2電極G2側に形成された円形開孔よりも
大きな開孔径を有している。
【0039】さらに、第6電極G6の第2中間電極Gm
2側に位置するカップ状電極の底面には、一列配置の陰
極KB、KG、KRに対応して水平方向に配列された3
個の開孔が形成されている。この3個の開孔は、第3電
極G3の第2電極G2側に形成された円形開孔より大き
な開孔径を有するとともに、円形または非円形に形成さ
れている。
【0040】第5電極G5と第6電極G6との間に位置
する第1中間電極Gm1及び第2中間電極Gm2は、そ
れぞれ比較的板厚の厚い板状電極によって形成されてい
る。この板状電極の板面には、一列配置の陰極KB、K
G、KRに対応して水平方向に配列された3個の円形開
孔が形成されている。この3個の円形開孔は、第5電極
G5の円形開孔とほぼ同じ大きさの開孔径を有してい
る。
【0041】シールドカップSCの底部には、第6電極
G6のシールドカップSC側の3個の開孔を取り囲む1
個の開孔が形成されている。また、この電子銃構体26
には、図10の(a)及び(b)に示したように、一対
の絶縁支持体100の一方の背面に沿って、抵抗器27
が配置されている。この抵抗器27は、第1中間電極G
m1、及び第2中間電極Gm2に対して、第6電極G6
に供給される陽極電圧を分圧して供給するためのもので
ある。
【0042】抵抗器27の一端部に設けられた端子37
は、第6電極G6及びシールドカップSCに接続されて
いる。また、抵抗器27の他端部に設けられた端子38
は、カラーブラウン管のネック24の端部を封止してい
るステム39を気密に貫通するステムリード40を介し
て、直接接地又は管外に設けられた可変抵抗器41を介
して接地されている。
【0043】また、この抵抗器27は、そのほぼ中間部
の端子38側において、第1中間電極Gm1に電気的に
接続される第1接続端子42を有し、また、ほぼ中間部
の端子37側において、第2中間電極Gm2に電気的に
接続される第2接続端子43を有している。
【0044】そして、ファンネル21の径大部28に設
けられた陽極端子30から内部導電膜29、シールドカ
ップSCに取り付けられた図示しないバルブスペーサ、
及びシールドカップSCを介して第6電極G6に供給さ
れた陽極高電圧を分割して、所定の電圧を第1中間電極
Gm1及び第2中間電極Gm2にそれぞれ供給してい
る。
【0045】この電子銃構体26の各電極には、第1電
圧供給手段としての陽極端子30から陽極高電圧が印加
される第6電極G6、およびその陽極高電圧を抵抗器2
7により分圧して印加される第1中間電極Gm1、及び
第2中間電極Gm2以外は、ネック24の端部を封止す
るステム39を気密に貫通する第2電圧供給手段として
のステムリード40を介して所定の電圧が供給される。
すなわち、陰極KB、KG、KRには、例えば、約18
0Vの直流電圧に画像信号に対応したビデオ信号の重畳
された電圧が印加される。また、第1電極G1は、接地
されている。第2電極G2及び第4電極G4は、管内で
接続され、それぞれの電極G2及びG4には、約800
Vの直流電圧が印加される。第3電極G3及び第5電極
G5は、管内で接続され、それぞれの電極G3およびG
5には、約8乃至9kVの直流電圧に電子ビームの偏向
に同期してパラボラ状に変化する交流電圧成分を重畳し
たダイナミックフォーカス電圧VDすなわち集束電圧が
印加される。
【0046】第6電圧G6には、陽極端子30、内部導
電膜29、シールドカップSCに取り付けられたバルブ
スペーサ、及びシールドカップSCなどを介して、約3
0kVの陽極高電圧が印加される。また、第1中間電極
Gm1には、その陽極高電圧の約40%の電圧が抵抗器
27を介して印加され、第2中間電極Gm2には、同じ
く陽極高電圧の約65%の電圧が抵抗器27を介して印
加される。
【0047】このような電子銃構体26の各電極に、上
述したような電圧をそれぞれ印加することにより、陰極
KB、KG、KRから放出された電子は、第1電極G1
及び第2電極G2のそれぞれ3個の円形開孔を通過する
際に、第1電極G1及び第2電極G2近傍でクロスオー
バーを形成したのち発散し、第2電極G2及び第3電極
G3のそれぞれ3個の円形開孔を通過する際に、第2電
極G2と第3電極G3とで形成されるプリフォーカスレ
ンズにより予備集束される。
【0048】つまり、陰極KB、KG、KR及び第1乃
至第3電極G1乃至G3により、陰極KB、KG、KR
からの電子放出を制御し、放出された電子を集束して電
子ビームを形成する電子ビーム形成部が構成される。
【0049】この電子ビーム形成部で形成された3電子
ビームは、第3電極G3、第4電極G4、及び第5電極
G5すなわち集束電極のそれぞれ3個の円形開孔を通過
する際に、第3電極G3乃至第5電極G5によって形成
される補助レンズにより予備集束される。
【0050】そして、この補助レンズによって予備集束
された3電子ビームは、さらに、第5電極G5、第1中
間電極Gm1、第2中間電極Gm2、及び第6電極G6
すなわち最終加速電極のそれぞれ3個の円形開孔を通過
する際に、これらの電極によって形成される主レンズ部
により最終的に集束され、蛍光体スクリーン22上に達
する。
【0051】このような構成の電子銃構体26の動作の
うち、特にその主レンズ部の動作をさらに詳しく説明す
る。すなわち、電子銃構体26の主レンズ部には、第5
電極G5およびこの第5電極G5の蛍光体スクリーン側
に隣接する第1中間電極Gm1により、電子ビーム形成
部から発生された電子ビームを相対的に垂直方向に強く
集束する第1の四極子レンズが形成される。また、第1
中間電極Gm1の蛍光体スクリーン側に隣接する第2中
間電極Gm2およびこの第2中間電極Gm2の蛍光体ス
クリーン側に隣接する第6電極G6により、第1の四極
子レンズを通過した電子ビームを相対的に垂直方向に強
く発散する第2の四極子レンズが形成される。これら極
性の異なる第1および第2の四極子レンズは、設計上、
平衡し、画面上のビームスポットがほぼ円形になるよう
に設定されている。
【0052】これら第1及び第2の四極子レンズは、そ
れぞれ開孔部が形成される第5電極G5の第1中間電極
Gm1側に位置するカップ状電極の底面、および第6電
極G6の第2中間電極Gm2側に位置するカップ状電極
の底面の板厚を1.0mm以下として、水平方向の電子
レンズの曲率半径を大きくし、相対的に水平方向のレン
ズ強度を垂直方向よりも弱くすることにより形成するこ
とができる。
【0053】しかし実際には、第5電極G5に対して、
一定の直流電圧にパラボラ状に変化する交流電圧成分が
重畳されたダイナミックフォーカス電圧VDを印加する
と、前述したように、その交流電圧成分が第5電極G5
と第1中間電極Gm1との間および第1中間電極Gm1
と第2中間電極Gm2との間に存在する静電容量を介し
て、第1及び第2中間電極Gm1、Gm2に第5電極G
5に重畳される交流電圧成分のそれぞれ86%、43%
が誘導される。これにより、第1および第2の四極子レ
ンズの平衡がくずれ、画面上のビームスポットの形状が
劣化するため、解像度が低下する。
【0054】そこで、この実施の形態の電子銃構体26
では、図9の(a)及び(b)、及び図10の(a)及
び(b)に示したように、第1中間電極Gm1に対して
分圧した電圧を供給する抵抗器27の第1接続端子42
の近くに、絶縁支持体100に固定された中継端子とし
てのラグ板Gxを設け、この第1中間電極Gm1に電圧
を供給する第1接続端子42とラグ板Gxとを金属線1
02で電気的に接続し、さらにラグ板Gxと第1中間電
極Gm1とを金属線103で電気的に接続することによ
り、抵抗器27を介して所定の電位の電圧を第1中間電
極Gm1に供給している。より具体的には、このラグ板
Gxは、集束電極G5に対向する位置の第1接続端子4
2近傍における絶縁支持体100に固定されている。
【0055】また、第2中間電極Gm2に対して分圧し
た電圧を供給するために、抵抗器27の第2接続端子4
3と第2中間電極Gm2とを電気的に接続することによ
り、抵抗器27を介して所定の電位の電圧を第2中間電
極Gm2に供給している。
【0056】図11の(a)及び(b)は、ラグ板が絶
縁支持体に固定されている位置における管軸に直交する
垂直断面図である。図11の(a)に示すように、第5
電極すなわち集束電極G5は、一対の絶縁支持体100
によって挟持されることにより固定されている。また、
第1接続端子42を有する抵抗器27は、一方の絶縁支
持体100の背面に配置されている。ラグ板Gxは、第
5電極すなわち集束電極G5に対向する位置の絶縁支持
体100に固定されている。当然のことながら、ラグ板
Gxは、第5電極G5に接していない。そして、ラグ板
Gxと抵抗器27の第1接続端子42は、金属線102
によって接続されている。
【0057】第5電極G5とラグ板Gxとの間の静電容
量をCxとし、他の電極間の静電容量をCsとすると、
交流的等価回路は、図12のようになる。すなわち、第
5電極G5とラグ板Gxとの間の静電容量Cxが小さい
ほど、第1及び第2中間電極Gm1及びGm2に誘導さ
れる交流成分が小さくなる。
【0058】この第5電極G5とラグ板Gxとの間の静
電容量Cxを小さくする方法として、 (1)ラグ板Gxの面積を小さくする (2)第5電極G5とラグ板Gxとの間の距離を大きく
する 方法が挙げられる。
【0059】例えば、図11の(b)に示すように、第
5電極G5の一部にくぼみ101を設け、第5電極G5
とラグ板Gxとの間の距離を図11の(a)に示した例
より拡大することにより、第5電極G5とラグ板Gxと
の間の静電容量Cxを小さくすることができる。このよ
うな構造とすることにより、第1中間電極Gm1及び第
2中間電極Gm2に誘導される交流成分を小さくするこ
とが可能となる。
【0060】第5電極G5とラグ板Gxとの間の静電容
量Cxが他の電極間の静電容量Csの1/5程度になれ
ば、第1及び第2中間電極Gm1及びGm2に誘導され
るパラボラ状の交流成分は、第5電極G5に印加される
パラボラ状の交流成分のそれぞれ約69%、35%にな
り、特開昭64−38947号公報にて提案されている
電子銃構体すなわち図3の(a)及び(b)に示したよ
うな電子銃構体とほぼ同等にすることが可能となる。
【0061】すなわち、実用的な構造の電子銃構体すな
わち図6の(a)及び(b)に示したような電子銃構体
において、第1及び第2中間電極Gm1及びGm2に誘
導される交流成分がそれぞれ約86%、43%であるの
に対して、この実施の形態の電子銃構体において誘導さ
れる交流成分をそれぞれ約69%、35%と改善するこ
とが可能となる。
【0062】また、第1中間電極Gm1に抵抗器27か
ら電位を供給するための第1接続端子42と、第2中間
電極Gm2に抵抗器27から電位を供給するための第2
接続端子43との間の距離は、特開昭64−38947
号公報にて提案されている電子銃構体より格段に離れて
いるので、抵抗器の製造が容易であり、さらに第1接続
端子42と第2接続端子43との間の放電を抑制するこ
とが可能となる。
【0063】上述したような構造の陰極線管用電子銃構
体を適用することにより、画面全面において、ビームス
ポット形状の歪みを改善することが可能となり、良好な
解像度を得ることが可能となる。
【0064】次に、この発明の他の実施の形態について
説明する。なお、上述した実施の形態と同一の構成要素
に対しては、同一の参照符号を付与して詳細な説明を省
略する。
【0065】図13の(a)は、このカラーブラウン管
に適用される電子銃構体の他の構造を概略的に示す水平
断面図であり、図13の(b)は、この電子銃構体の構
造を概略的に示す垂直断面図である。
【0066】図14の(a)は、このカラーブラウン管
に適用される電子銃構体の他の構造を概略的に示す平面
図であり、図14の(b)は、この電子銃構体の構造を
概略的に示す側面図である。
【0067】図13の(a)及び(b)、及び図14の
(a)及び(b)に示すように、電子銃構体26は、水
平方向すなわちH軸方向に一列に配置された3個の陰極
KB、KG、KR、これらの各陰極KB、KG、KRの
内側に挿入された図示しない3個のヒーター、陰極側か
ら蛍光体スクリーン方向にZ軸方向に沿って順次配置さ
れた第1電極G1、第2電極G2、第3電極G3、第4
電極G4、第5電極G5すなわち集束電極、第1中間電
極Gm1、第2中間電極Gm2、第6電極G6すなわち
最終加速電極、及び第6電極G6に取り付けられたシー
ルドカップSCを備えている。第5電極G5は、第4電
極G4側に位置する電極G51、及び第1中間電極Gm
1側に位置する電極G52を備え、これら電極G51と
電極G52との間には、所定の間隔が設けられている。
【0068】これらの構成要素のうち、シールドカップ
SCを除く陰極KB、KG、KR、第1乃至第6電極G
1乃至G6、及び第1及び第2中間電極Gm1及びGm
2は、図14の(a)及び(b)に示すように、一対の
絶縁ガラスによって形成された絶縁支持体100によっ
て垂直方向すなわちV軸方向から挟持されることにより
一体に固定されている。
【0069】第5電極G5における第1中間電極Gm1
側に位置する電極G52は、管内において第3電極G3
に接続され、それぞれの電極G3およびG52には、約
8乃至9kVの直流電圧に電子ビームの偏向に同期して
パラボラ状に変化する交流電圧成分を重畳したダイナミ
ックフォーカス電圧VDすなわち集束電圧が印加され
る。
【0070】第5電極G5における第4電極G4側の電
極G51には、抵抗器27により、第1中間電極Gm1
側の電極G52とほぼ同電位すなわち最終電極G6の電
位の約28%の電位が供給されている。電極G51に対
して電極G52と同電圧を与えるために、抵抗器27に
は、新たに第3接続端子44を設置し、第3接続端子4
4と電極G51を電気的に接続している。
【0071】また、上述した実施の形態と同様に、第1
中間電極Gm1に対して分圧した電圧を供給する抵抗器
27の第1接続端子42の近くに、絶縁支持体100に
固定された中継端子としてのラグ板Gxを設け、この第
1中間電極Gm1に電圧を供給する第1接続端子42と
ラグ板Gxとを金属線102で電気的に接続し、さらに
ラグ板Gxと第1中間電極Gm1とを金属線103で電
気的に接続することにより、抵抗器27を介して所定の
電位の電圧を第1中間電極Gm1に供給している。すな
わち、第1中間電極Gm1の電位は、第1中間電極Gm
1に電圧を供給する第1接続端子42の近くの絶縁支持
体100に固定されたラグ板Gxを介して、抵抗器27
上の第1接続端子42から与えられる。
【0072】このラグ板Gxは、電極G51に対向する
位置に設置されている。また、第2中間電極Gm2に対
して分圧した電圧を供給するために、抵抗器27の第2
接続端子43と第2中間電極Gm2とを電気的に接続す
ることにより、抵抗器27を介して所定の電位の電圧を
第2中間電極Gm2に供給している。
【0073】電極G51とラグ板Gxとの間の静電容量
をCxとし、他の電極間の静電容量をCsとすると、交
流的等価回路は、図15のようになる。この場合、静電
容量Cxが大きいほど、第1及び第2中間電極Gm1及
びGm2に誘導される交流成分が小さくなる。
【0074】例えば、Cx=Csにすると、第1及び第
2中間電極Gm1及びGm2に誘導される交流成分は、
第5電極の電極G52に印加されるパラボラ状の交流成
分のそれぞれ約60%、30になり、特開昭64−38
947号公報にて提案されている電子銃構体より改善さ
れている。
【0075】さらに第1及び第2中間電極Gm1及びG
m2に対して、抵抗器27から電位を供給する第1接続
端子42と第2接続端子43との間の距離は、特開昭6
4−38947号公報にて提案されている電子銃構体よ
り格段に離れているので、抵抗器の製造が容易であり、
さらに第1接続端子42と第2接続端子43との間の放
電を抑制することが可能となる。
【0076】上述したような構造の陰極線管用電子銃構
体を適用することにより、画面全面において、ビームス
ポット形状の歪みを改善することが可能となり、良好な
解像度を得ることが可能となる。
【0077】以上説明したように、この発明の陰極線管
用電子銃構体によれば、集束電極に隣接する第1中間電
極Gm1に印加する電圧を絶縁支持体に取り付けられた
ラグ板を介して抵抗器より供給される構造にすること
で、抵抗器での第1中間電極Gm1の電位と第2中間電
極Gm2の電位とを供給する端子間距離が広がり、これ
により端子間の放電を抑制することが可能となるととも
に、抵抗器の製造も簡単になる。また、ラグ板と集束電
極との間の静電容量を制御することにより、第1及び第
2中間電極Gm1及びGm2に誘導されるパラボラ状の
交流電圧成分を、従来の構造の電子銃構体よりも抑える
ことができる。
【0078】これにより、画面全面でのビームスポット
劣化を抑えることができ、画面全面において、良好な解
像度を得ることが可能となる。また、この電子銃構体の
構造は、単純なものであり、製造も簡単にできる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、画面中央部及び周辺部において良好な解像度が得ら
れる陰極線管用電子銃構体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)は、偏向ヨークによって形成され
る水平偏向磁界を説明するための図であり、図1の
(b)は、偏向ヨークによって形成される垂直偏向磁界
を説明するための図である。
【図2】図2は、従来のセルフコンバージェンス方式の
インライン型カラー受像管の画面上に形成されるビーム
スポット形状を示す図である。
【図3】図3の(a)は、従来の電子銃構体の構造を概
略的に示す水平断面図であり、図3の(b)は、この電
子銃構体の構造を概略的に示す垂直断面図である。
【図4】図4の(a)は、従来の電子銃構体における主
レンズ部を示す図であり、図4の(b)は、主レンズ部
の各電極に印加される電圧の変動を説明するための図で
ある。
【図5】図5は、従来の電子銃構体によって得られる画
面上のビームスポット形状を示す図である。
【図6】図6の(a)は、従来の他の電子銃構体の構造
を概略的に示す水平断面図であり、図6の(b)は、こ
の電子銃構体の構造を概略的に示す垂直断面図である。
【図7】図7は、図6の(a)及び(b)に示した電子
銃構体における主レンズ部の交流的等価回路を示す図で
ある。
【図8】図8は、この発明の電子銃構体が適用されるセ
ルフコンバージェンス方式のインライン型カラー受像管
の構造を概略的に示す水平断面図である。
【図9】図9の(a)は、この発明の電子銃構体の構造
を概略的に示す水平断面図であり、図9の(b)は、こ
の電子銃構体の構造を概略的に示す垂直断面図である。
【図10】図10の(a)は、この発明の電子銃構体の
構造を概略的に示す平面図であり、図10の(b)は、
この電子銃構体の構造を概略的に示す側面図である。
【図11】図11の(a)は、図9の(a)及び(b)
に示した電子銃構体の主レンズ部における集束電極付近
の垂直断面図であり、図11の(b)は、ラグ板と集束
電極との位置関係の望ましい例を示す図である。
【図12】図12は、図9の(a)及び(b)に示した
電子銃構体の主レンズ部における交流的等価回路を示す
図である。
【図13】図13の(a)は、この発明の他の電子銃構
体の構造を概略的に示す水平断面図であり、図13の
(b)は、この電子銃構体の構造を概略的に示す垂直断
面図である。
【図14】図14の(a)は、この発明の他の電子銃構
体の構造を概略的に示す平面図であり、図14の(b)
は、この電子銃構体の構造を概略的に示す側面図であ
る。
【図15】図15は、図13に示したこの発明の他の電
子銃構体の主レンズ部における交流的等価回路を示す図
である。
【符号の説明】
K(R、G、B)…陰極 20…パネル 21…ファンネル 22…蛍光体スクリーン 23…シャドウマスク 24…ネック 25(R、G、B)…電子ビーム 26…電子銃構体 27…抵抗器 28…径大部 29…内部導電膜 30…陽極端子 35…偏向ヨーク 41…可変抵抗器 42…第1接続端子 43…第2接続端子 44…第3接続端子 100…絶縁支持体 G1…第1電極 G2…第2電極 G3…第3電極 G4…第4電極 G5…第5電極 G6…第6電極 SC…シールドカップ Gm1…第1中間電極 Gm2…第2中間電極 Gx…ラグ板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一水平面上の水平方向に一列配置された
    3電子ビームを蛍光体スクリーンに向けて発生する電子
    ビーム形成部と、 集束電極、前記集束電極の前記蛍光体スクリーン側に隣
    接して順に配置された第1及び第2中間電極、および、
    前記第2中間電極の前記蛍光体スクリーン側に隣接して
    配置された最終加速電極を備え、前記集束電極と前記集
    束電極に隣接する前記第1中間電極との間に電子ビーム
    を相対的に垂直方向に強く集束する第一4極子レンズを
    形成し、前記最終加速電極と前記最終加速電極に隣接す
    る前記第2中間電極との間に電子ビームを相対的に垂直
    方向に強く発散する第二4極子レンズを形成することに
    より、前記電子ビーム形成部から発生された電子ビーム
    を前記蛍光体スクリーン上に集束する主レンズ部と、 前記集束電極に第1の電圧を供給する第1電圧供給手段
    と、 前記最終加速電極に前記第1の電圧より高い第2の電圧
    を供給する第2電圧供給手段と、 前記最終加速電極に供給する電圧を所定値に分圧すると
    ともに、第1中間電極に電圧を供給するために接続され
    る第1接続端子と、第2中間電極に電圧を供給するため
    に接続される第2接続端子とを含む抵抗器と、 前記分圧された所定値の電圧を前記抵抗器から中継して
    前記第1中間電極に供給する中継端子と、 を備えたことを特徴とする陰極線管用電子銃構体。
  2. 【請求項2】前記陰極線管用電子銃構体は、前記電子ビ
    ーム形成部および主レンズ部を垂直方向から挟持するこ
    とにより固定する一対の絶縁支持体を備え、前記中継端
    子は、前記絶縁支持体に固定されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の陰極線管用電子銃構体。
  3. 【請求項3】前記第1電圧供給手段により前記集束電極
    に供給される第1の電圧は、電子ビームの偏向に同期し
    てパラボラ状に変化する電圧に所定の直流成分の電圧が
    重畳されたダイナミックフォーカス電圧であることを特
    徴とする請求項1または2に記載の陰極線管用電子銃構
    体。
  4. 【請求項4】前記中継端子は、前記集束電極に対向する
    位置にあり、前記中継端子と前記集束電極との間の静電
    容量は、前記集束電極とこれに隣接する中間電極との間
    の静電容量の1/5以下であることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載の陰極線管用電子銃構
    体。
  5. 【請求項5】前記集束電極の前記電子ビーム形成部側に
    は、前記集束電極とほぼ同電位の電圧が前記抵抗器を介
    して供給された電極が隣接し、且つ前記中継端子は、前
    記電子ビーム形成部側に隣接した電極に対向する位置に
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に
    記載の陰極線管用電子銃構体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100436185B1 (ko) * 2001-01-19 2004-06-16 히다찌 일렉트로닉 디바이시즈 가부시끼가이샤 음극선관
KR100719085B1 (ko) * 2000-04-11 2007-05-17 엘지전자 주식회사 음극선관용 전자총

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