JPH1029832A - レーザーテクスチャ加工に適したガラス材料及びそれを用いた磁気ディスク用ガラス基板 - Google Patents

レーザーテクスチャ加工に適したガラス材料及びそれを用いた磁気ディスク用ガラス基板

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JPH1029832A
JPH1029832A JP21198696A JP21198696A JPH1029832A JP H1029832 A JPH1029832 A JP H1029832A JP 21198696 A JP21198696 A JP 21198696A JP 21198696 A JP21198696 A JP 21198696A JP H1029832 A JPH1029832 A JP H1029832A
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glass
weight
laser
glass material
component
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Tomoyoshi Uchigaki
友好 内垣
Hiroshi Kawai
寛 河合
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Ishizuka Glass Co Ltd
Original Assignee
Ishizuka Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも短波長のレーザーの適用が可能で
あり、表面のテクスチャ加工を高精度で行うことができ
るガラス材料を提供する。 【解決手段】 上記ガラス材料は、ガラス中の吸光成分
として、Fe、Mn、Ce、Ti、V、Cr、Co、N
i、Ag、Sn、Cu、Zn、Te、Er、Nd及びP
rの金属成分のいずれか1種又は2種以上を合計で0.
1〜10重量%の範囲で含有し、発振波長が250〜1
100nmのレーザー光を照射した場合の吸光係数が1
00から2000とされる。これにより、発振波長が2
50〜1100nm程度の短波長のレーザー光によるテ
クスチャ加工が可能となる。そして、短波長のレーザー
を使用することで、レーザー光の収束スポット径を小さ
くでき、ひいてはテクスチャ加工を高精度で行うことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク用ガ
ラス基板等のレーザーテクスチャ加工に適したガラス材
料と、それを用いた磁気ディスク用ガラス基板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブ等の磁気ディス
ク装置においては、磁気ヘッドの動作方式としてCSS
(Contact Start Stop)と呼ばれる方式が多く採用され
ている。これは、ディスク静止時にその表面と接触して
いたヘッドが、ディスクの回転に伴う層流の作用によっ
て浮上し、その状態でディスクに対するアクセスを行う
ものである。
【0003】ところで、磁気ディスクの記録密度は、装
置の小型化及び大容量化のためにますます高いものが要
求されるようになっている。ディスクの記録密度を上げ
るためには、ヘッドの浮上高さをなるべく小さくするこ
とが有効であるが、ヘッド浮上高さを小さくすると、デ
ィスクの表面粗度もそれに合わせて小さくしなければな
らない。この場合、表面粗度をあまり小さくし過ぎる
と、ディスク表面と接触したときにヘッドが吸着により
貼り付いてしまうトラブルが生ずることがある。そこ
で、磁気ディスクの例えば表面内周領域に、適度に表面
粗度を大きく設定したランディングゾーンと呼ばれる円
環状の領域を設けておき、ディスクアクセスの際のヘッ
ドの浮上及び着陸をこのランディングゾーンで行うこと
で、上記吸着現象の防止が図られている。
【0004】ここで、ディスク基板表面に上述のような
ランディングゾーンを形成する場合、ディスク表面の全
体を所定以下の表面粗度となるように精密研磨した後、
予定された領域に改めてテクスチャ加工と呼ばれる面荒
らし処理を施して、その表面粗度を精密にコントロール
しながらランディングゾーンを形成することが行われて
いる。この場合、そのようなテクスチャ加工を行う方法
として、例えばレーザーを利用する方法が特開平7−1
82655号公報に開示されている。この方法では、レ
ーザーパルスを照射してガラスの一部を軟化させること
により、適数の隆起あるいはくぼみ(以下、レーザーマ
ークともいう)を基板表面に分散形成することで、テク
スチャ加工が施される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記レーザーを用いた
テクスチャ加工において、形成されるレーザーマークの
寸法及び精度は、レーザーの収束スポット径によって決
まる。そして、上記公報技術においては、波長の比較的
長い炭酸ガスレーザー(波長λ=10.6μm)が用い
られており、スポット径をあまり小さくできないことか
ら、精密なテクスチャ加工が困難である欠点がある。従
って、微細なテクスチャを精度よく加工するためには、
収束スポット径の観点からは、なるべく波長の短いレー
ザーを使用することが望ましいといえるが、従来の基板
用ガラス材料は、例えばYAGレーザー(λ=1.06
μm)等の短波長のレーザー光をほとんど透過させてし
まうため、そのような短波長のレーザーによるテクスチ
ャ加工は不可能とみなされていた。
【0006】本発明の課題は、従来よりも短波長のレー
ザーの適用が可能であり、それにより表面のテクスチャ
加工を高精度で行うことができるガラス材料と、それを
用いた磁気ディスク用ガラス基板を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上述の課
題を解決するために、本発明のガラス材料は、発振波長
が250〜1100nmのレーザー光を照射した場合の
吸光係数が100から2000であることを特徴とす
る。該ガラス材料は、発振波長が250〜1100nm
程度の短波長のレーザー光に対し相当の吸収係数を有し
ていることから、従来は不可能とみなされていた短波長
領域のレーザーによるテクスチャ加工が可能となる。そ
して、短波長のレーザーを使用することで、レーザー光
の収束スポット径を、例えば従来の炭酸ガスレーザー等
よりも小さくできるので、テクスチャ加工を高精度で行
うことができる。
【0008】上記ガラス材料において吸光係数が100
未満になると、レーザー光の透過が大きくなってテクス
チャ加工が困難となる。一方、吸光係数が2000以上
ではガラスが不安定となり、またレーザー光のエネルギ
吸収、ひいてはテクスチャ加工性の向上効果が頭打ちと
なる。それ故、吸光係数は上記範囲で調整される。な
お、吸光係数の範囲は望ましくは300〜1500とす
るのがよい。
【0009】また、本発明のガラス材料は、ガラス中の
吸光成分として、Fe、Mn、Ce、Ti、V、Cr、
Co、Ni、Ag、Sn、Cu、Zn、Te、Er、N
d及びPbの金属成分のいずれか1種又は2種以上を合
計で0.1〜10重量%の範囲で含有させることができ
る。金属成分の含有量が0.1重量%未満になると、発
振波長が250〜1100nmのレーザー光を照射した
場合の吸光係数を100以上とすることができなくな
り、ひいては該レーザー光によるテクスチャ加工が困難
となる。また、上記金属成分の含有量が多くなるにつれ
て吸光係数も大きくなるが、その合計含有量が10重量
%を超えるとガラスが不安定となる。それ故、上記金属
成分の含有量は0.1〜10重量%の範囲で調整され、
より望ましくは1〜6重量%の範囲で調整するのがよ
い。
【0010】上記吸光成分を構成する金属成分のうちF
e、Mn及びVは、ガラス材料の吸光係数を増大させる
効果が大きく、かつ原料コストも安価であるため、本発
明において特に好適に使用される。このうちFeについ
てはその含有量を1〜8重量%の範囲で調整することが
望ましい。Feの含有量が1重量%未満になると十分な
吸光係数が確保できなくなる場合がある。また、8重量
%を超えると輻射熱の吸収率が低下して、溶解等による
材料の生産性に問題が生ずることがある。なお、Feの
含有量はより望ましくは2〜5重量%、さらに望ましく
は2.5〜5重量%とするのがよい。一方、金属成分と
してMnを使用する場合にも、Feと同様の理由によ
り、その含有量を3〜8重量%、望ましくは3〜5重量
%の範囲で調整するのがよい。また、金属成分としてV
を使用する場合にも、Feと同様の理由により、その含
有量を0.5〜4重量%、望ましくは1〜3重量%の範
囲で調整するのがよい。
【0011】また、上記ガラス材料には、吸光成分とし
ての金属成分を酸化する酸化成分を、該吸光成分の合計
重量に対する百分率において5〜50重量%の範囲で含
有させることができる。すなわち、吸光成分となる金属
成分はすべて遷移金属成分であり、ガラス材料中では価
数の大きいイオン状態をとっているものほど、レーザー
光の吸収に対する寄与が大きいことが知られている。こ
の場合、上述のような酸化成分をガラス材料中に添加す
れば、原料溶解時に吸光成分はその酸化が促進されて価
数の大きいイオンに転化し、結果として得られるガラス
の吸光係数を高めることができる。この場合、酸化成分
の添加量が吸光成分の合計重量に対する百分率において
5重量%未満になると、上記酸化成分の添加効果はあま
り期待できなくなるが、例えば原料溶解温度を低く設定
し、配合された原料を溶解状態で十分な時間保持するこ
とで吸光成分の酸化を促すことも可能であり、この場合
は酸化成分の添加量が上記下限値より不足していても
(あるいは添加を行わなずとも)、十分な吸光係数を確
保することができる。
【0012】酸化成分は、具体的には吸光成分よりも酸
化力の強い金属成分とすることができる。例えば吸光成
分がFeの場合は、酸化成分としてCe、Mnあるいは
V等を使用することができる。また、吸光成分がMnの
場合は、酸化成分としてCr等を使用することができ
る。なお、酸化成分となる金属成分は吸光成分の役割も
果たす場合がある。
【0013】また、上記ガラス材料は非晶質ガラスとす
ることが、良好なレーザーテクスチャ加工特性を達成す
る上で望ましい。
【0014】ところで、磁気ディスク用のガラス基板
は、磁気ディスク装置への組付け等に備えて適度な強度
を確保するために、溶融塩を用いたイオン交換処理によ
り表面に圧縮応力層を形成して使用されることが多い。
従って、本発明の材料のベースとなるガラス組成(以
下、ベースガラス組成という)としては、上記イオン交
換処理に適したものを使用することが望ましい。これ
は、具体的には下記のような成分を含有するものとする
ことができる(括弧内に、各成分のベースガラス組成に
おける望ましい含有量を示す)。
【0015】SiO2(55〜77重量%):ガラス
形成の主要成分となる。含有量が55重量%未満ではイ
オン交換後の耐水性が低下し、77重量%を超えるとガ
ラス融液の粘性が高くなりすぎて溶融あるいは成形が困
難となる。なお、含有量は、より望ましくは60〜65
重量%とするのがよい。 Al23(3〜25重量%):イオン交換速度を高
め、かつイオン交換後のガラスの耐水性を高める働きを
なす。含有量が3重量%未満ではイオン交換速度が不足
し、25重量%を超えるとガラス融液の粘性が高くなり
すぎて溶融あるいは成形が困難となる。なお、含有量
は、より望ましくは10〜15重量%とするのがよい。
【0016】Li2O(3〜10重量%):イオン交
換に必要な成分であり、またイオン交換時の溶解性を高
める働きをなす。含有量が3重量%未満ではイオン交換
後の圧縮応力層の形成が不十分となり、10重量%を超
えるとイオン交換後の耐水性が低下するとともに液相生
成温度が低下し、ガラスの成形が困難となる。なお、含
有量は、より望ましくは4〜6重量%とするのがよい。 Na2O(3〜13重量%):イオン交換時の溶解性
を高める役割を果たす。含有量が3重量%未満になると
効果が不十分となり、13重量%を超えるとイオン交換
後の耐水性が不足する。なお、含有量は、より望ましく
は8〜12重量%とするのがよい。
【0017】なお、基本成分中には、必要に応じて下記
の成分を含有させることができる。 ZrO2:イオン交換速度を高め、耐水性向上にも寄
与する。なお、含有量は、15重量%を超えるとガラス
融液の粘性が高くなりすぎて溶融あるいは成形が困難と
なるので、それ以下の範囲で、望ましくは10重量%以
下の範囲で調整するのがよい。 MgO、ZnO、B23:ガラス製造時の溶融性を高
める役割を果たす。なお、各成分とも、含有量が4重量
%を超えるとイオン交換速度が低下するので、それ以下
の範囲で、望ましくは2重量%以下の範囲で調整するの
がよい。
【0018】以上説明したガラス材料の製造方法として
は、公知のガラス製造法と同様に、原料を上記説明した
ガラス組成となるように配合後、溶解することにより製
造することができる。
【0019】また、上記ガラス材料を用いて磁気ディス
ク用ガラス基板を製造することができる。この場合、溶
融あるいは軟化したガラス材料をディスク形状に成形
し、得られた成形体の表面(基板面)の表面粗度が0.
2nmRa〜2nmRa以下となるように調整される。
基板面の表面粗度の調整は、例えばCeO2等の研磨材
を用いた精密研磨により行うことができる。表面粗度が
0.2nmRa未満になると研磨工程が煩雑かつ長時間
化して生産性の低下につながる。また、2nmRaを超
えるとヘッドの飛行高さをあまり小さくできなくなり、
磁気ディスクの記録密度低下につながる。表面粗度は、
望ましくは0.4〜1nmRaの範囲で調整するのがよ
い。なお、ここでいう表面粗度は、日本工業規格のB−
0601により定義される算術平均粗さRaを意味す
る。
【0020】また、上記ガラス基板においては、その圧
縮応力の値が1000〜8000kg/cm2となる応
力層を、基板表面部に対し厚さ10〜200μmの範囲
で形成することができる。この応力層は、前述の通り、
磁気ディスク装置への組付け等に際して適度な強度を確
保するために形成されるものであり、例えば上記精密研
磨による表面粗度の調整後に、硝酸塩等で構成された溶
融塩中に基板を所定時間浸漬して、そのイオン交換反応
に基づき形成することができる。
【0021】図1(a)に示すように、このようにして
得られたガラス基板の表面に対し、レーザー発生器から
のレーザー光(発振波長が250〜1100nm)をレ
ンズにより収束させて照射することにより、その照射部
近傍のガラスを軟化させてレーザーマークを形成するこ
とができる。このようなレーザーマークを、ランディン
グゾーンとして予定された所定の領域(例えばディスク
ドライブのスピンドル挿通孔周囲に形成された円環状の
領域;図1(b))に分散形成することにより、該領域
のテクスチャ加工を行うことができる。なお、使用する
レーザーとしてはYAGレーザーの他、YLFレーザー
やArレーザー等を使用することができ、その照射態様
はパルス状とすることが望ましい。
【0022】
【実施例】以下、本発明のガラス材料の実施例について
説明する。 (実施例1)まず、レーザー照射用の各種ガラス材料を
以下のようにして作製した。すなわち、ベースガラス組
成が表1に示すものとなるように原料を配合し、これに
吸光成分として各種金属酸化物を、表2に示す組成(ベ
ースガラス組成分重量を100としたときの配合重量比
で表示)で各々個別に配合して出発原料とした。ただ
し、Li2O成分は炭酸リチウムの形で、Na2O成分は
炭酸ナトリウムの形でそれぞれ配合し、溶解・ガラス化
する際に酸化物に転化させるようにした。これら出発原
料を白金坩堝中で1450℃で4時間溶解・保持した
後、鉄板上に流し出して各種ガラス試料を得た(試料番
号1〜9)。なお、比較のため、吸光成分を添加しない
ガラス材料も作製した(試料番号10)。得られた各ガ
ラス材料の構造は、X線回折により、すべて非晶質とな
っていることを確認した。なお、蛍光X線分析法により
測定した各試料中の吸光成分(金属成分)量の分析値を
表2に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】また、各試料の吸光係数を次のようにして
求めた。すなわち、各吸光成分について、その金属量が
0.1重量%となるように、別途原料を配合・溶解して
吸光係数測定用のガラス試料を同様の方法により作製
し、これを厚さ0.635mmとなるように研磨した
後、分光光度計を用いて波長266nmの入射光に対す
る吸光係数K0を測定した。ここで、ガラスの吸光係数
は、一般に吸光成分の含有量に比例して増大することが
知られているので、レーザー照射用の試料での吸光成分
量P1と、吸光係数測定用の試料の吸光成分量P0(0.
1重量%)との比P1/P0を、上記測定された吸光係数
K0に乗ずることにより、各レーザー照射用試料の吸光
係数K1を算出した(表2にその計算値を示してい
る)。
【0026】次いで、各レーザー照射用試料の表面をC
eO2研磨材を用いて表面粗度が0.6nmRaとなる
ように精密研磨し、さらに硝酸ナトリウム40%と硝酸
カリウム60%とを含有する380℃の混合溶融塩中に
4時間浸漬してイオン交換処理を行った。そして、イオ
ン交換後の各試料の表面圧縮応力の値及び応力層の厚さ
を、公知の偏光顕微鏡法により測定した。その結果、各
試料とも、圧縮応力値が4500kg/cm2となる応
力層がおおむね100μm程度の厚さで形成されている
ことがわかった。
【0027】そして、イオン交換処理後の各試料の表面
に、YAGレーザーを高調波変換した波長266nmの
パルス状レーザー光(パルス幅50nsec、収束スポ
ット径25μm)を照射するとともに、試料表面に形成
されたレーザーマークの直径を原子間力顕微鏡観察によ
り測定した。以上の結果を表2に示す。すなわち、吸光
成分を添加しない比較例のガラス材料(試料番号10)
では、レーザーマークが全く形成されなかったのに対
し、実施例の各試料(試料番号1〜9)ではそれぞれ相
当の大きさのレーザーマークが形成されており、上記短
波長のレーザー光よるテクスチャ加工が可能であること
がわかる。
【0028】(実施例2)実施例1と同一のベースガラ
ス組成を有し、かつ吸光成分としてFeを表3に示す各
組成で含有する試料(試料番号11〜16:ただし、試
料番号11は吸光成分を含有しない比較例である)を同
様の方法により作製し、さらに実施例1と同一の条件で
レーザー照射を行ってそのレーザーマーク径を測定し
た。結果を表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】吸光係数はFeの含有量が多くなるほど大
きくなる。そして、これに対応して、形成されるレーザ
ーマーク径も大きくなり、特にFeが3重量%以上で良
好なテクスチャ加工が実施可能となることがわかる。ま
た、Feが5重量%以上では、Fe含有量に対するレー
ザーマーク径の増加比率が小さくなっていることもわか
る。
【0031】(実施例3)実施例1と同一のベースガラ
ス組成を有し、かつ吸光成分としてMnを表4に示す各
組成で含有する試料(試料番号21、22)を同様の方
法により作製し、さらに実施例1と同一の条件でレーザ
ー照射を行ってそのレーザーマーク径を測定した。結果
を表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】吸光係数はMnの含有量が多くなるほど大
きくなる。そして、これに対応して形成されるレーザー
マーク径も大きくなり、良好なテクスチャ加工が実施可
能であることがわかる。
【0034】(実施例4)実施例1と同一のベースガラ
ス組成を有し、かつ吸光成分としてVを表5に示す各組
成で含有する試料(試料番号23〜26)を同様の方法
により作製し、さらに実施例1と同一の条件でレーザー
照射を行ってそのレーザーマーク径を測定した。結果を
表5に示す。
【0035】
【表5】
【0036】吸光係数はVの含有量が多くなるほど大き
くなる。そして、これに対応して形成されるレーザーマ
ーク径も大きくなり、良好なテクスチャ加工が実施可能
であることがわかる。
【0037】(実施例5)実施例1と同一のベースガラ
ス組成を有し、かつ吸光成分としてのFe又はMnと酸
化成分としてのCe、Cr又はVとを、表6に示す各組
成で含有する試料(試料番号31〜33)を同様の方法
により作製し、実施例1と同一の条件でレーザー照射を
行ってそのレーザーマーク径を測定した。結果を表6に
示す。
【0038】
【表6】
【0039】上記試料においては、Ce、Cr又はVを
含有しない表3の試料14あるいは表4の試料21と比
較した場合、それぞれレーザーマーク径が大きくなって
おり、テクスチャ加工がより行いやすくなっていること
がわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザーを用いたテクスチャ加工の概念図。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振波長が250〜1100nmのレー
    ザー光を照射した場合の吸光係数が100〜2000で
    あることを特徴とするレーザーテクスチャ加工に適した
    ガラス材料。
  2. 【請求項2】 発振波長が250〜1100nmのレー
    ザー光を照射した場合の吸光係数が100〜2000で
    あり、かつガラス中の吸光成分として、Fe、Mn、C
    e、Ti、V、Cr、Co、Ni、Ag、Sn、Cu、
    Zn、Te、Er、Nd及びPbの金属成分のいずれか
    1種又は2種以上を合計で0.1〜10重量%の範囲で
    含有したことを特徴とするレーザーテクスチャ加工に適
    したガラス材料。
  3. 【請求項3】 ガラス中の吸光成分として、Feを1〜
    8重量%の範囲で含有する請求項2記載のガラス材料。
  4. 【請求項4】 ガラス中の吸光成分として、Mnを2.
    5〜8重量%の範囲で含有することを特徴とするレーザ
    ーテクスチャ加工に適したガラス材料。
  5. 【請求項5】 ガラス中の吸光成分として、Vを0.5
    〜4重量%の範囲で含有することを特徴とするレーザー
    テクスチャ加工に適したガラス材料。
  6. 【請求項6】 ガラス中の吸光成分として、Feを3〜
    5重量%の範囲で含有することを特徴とするレーザーテ
    クスチャ加工に適したガラス材料。
  7. 【請求項7】 発振波長が250〜1100nmのレー
    ザー光を照射した場合の吸光係数が100から2000
    である請求項4ないし6のいずれかに記載のガラス材
    料。
  8. 【請求項8】 前記吸光成分としての金属成分を酸化す
    る酸化成分を、該吸光成分の合計重量に対する百分率に
    おいて5〜50重量%の範囲で含有する請求項2ないし
    7のいずれかに記載のガラス材料。
  9. 【請求項9】 前記吸光成分がFeであり、前記酸化成
    分がCe、Mn及びVの1種以上である請求項8記載の
    ガラス材料。
  10. 【請求項10】 前記吸光成分がMnであり、前記酸化
    成分がCrである請求項8記載のガラス材料。
  11. 【請求項11】 前記ガラスは非晶質ガラスである請求
    項1ないし10のいずれかに記載のガラス材料。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    のガラス材料で構成され、基板面の表面粗度が0.2〜
    2nmRaとなるように調整されたことを特徴とする磁
    気ディスク用ガラス基板。
  13. 【請求項13】 その圧縮応力の値が1000〜800
    0kg/cm2となる応力層が、基板表面部に厚さ10
    〜200μmの範囲で形成されている請求項12に記載
    の磁気ディスク用ガラス基板。
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