JPH09169734A - 新規キノリン誘導体およびその製造法 - Google Patents

新規キノリン誘導体およびその製造法

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JPH09169734A
JPH09169734A JP1142097A JP1142097A JPH09169734A JP H09169734 A JPH09169734 A JP H09169734A JP 1142097 A JP1142097 A JP 1142097A JP 1142097 A JP1142097 A JP 1142097A JP H09169734 A JPH09169734 A JP H09169734A
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dimethoxy
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ring
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JP1142097A
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Takashi Soda
隆 左右田
Haruhiko Makino
治彦 牧野
Atsuo Baba
厚生 馬場
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗炎症剤、特に関節炎治療剤に有用な新規キ
ノリン誘導体またはその塩、および該誘導体の製造法の
提供。 【解決手段】 一般式(I') 【化1】 [式中、YはC−G(Gはエステル化されていてもよいカ
ルボキシル基を示す。)を、Xは酸化されていてもよい
硫黄原子または−(CH2)q−(qは1〜5の整数を示
す。)を、Rは置換されていてもよい炭化水素基または
環構成炭素原子によりXと結合する置換されていてもよ
い複素環基を示し、A環およびB環はそれぞれ置換基を
有していてもよい。kは0または1を示す。]で表される
化合物またはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キノリンまたはキ
ナゾリン誘導体を含有する抗炎症剤、特に関節炎治療
剤、および抗炎症剤として有用な新規キノリン誘導体ま
たはその塩に関する。
【0002】
【従来の技術】関節炎は、関節の炎症性疾患であり、主
な疾患としては、リウマチ様関節炎や関節に炎症の認め
られるその類縁疾患があげられる。とりわけ、リウマチ
様関節炎は、慢性関節リウマチともいわれ、関節包内層
の滑膜における炎症性変化を主要病変とする慢性多発性
関節炎である。リウマチ様関節炎などの関節炎は、進行
性であり、関節の変形、強直などの関節障害を来たし、
効果的な治療がなされずに悪化すれば、重症の身体障害
にいたることも多い。従来、これらの関節炎の治療に当
たっては、薬物療法としてコーチゾンその他の副腎皮質
ホルモンなどのステロイド、アスピリン、ピロキシカム
やインドメタシンなどの非ステロイド系抗炎症剤、金チ
オマレートその他金剤、クロロキン製剤やD−ペニシラ
ミンなどの抗リウマチ剤、コルヒチンなどの抗痛風剤、
サイクロホスファマイド、アザチオプリン、メトトレキ
セート、レバミソールなどの免疫抑制剤などが用いられ
てきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の薬剤は重篤なあるいは長期的使用を困難にさせる副作
用があったり、効果が不十分であったり、あるいは既に
発症している関節炎に対しては有効ではないなどの問題
点があった。従って、関節炎の臨床においては、低毒性
でかつ関節炎に対する予防、治療に優れた薬剤が今なお
望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、酸化され
ていてもよい硫黄原子、酸素原子またはアルキレン基が
メチレン基を介して2位に結合しているキノリンまたは
キナゾリン誘導体が、抗関節炎作用、抗炎症作用、解熱
・鎮痛作用、さらに抗IL−1活性、抗原応答性T細胞
増殖抑制能等を有し抗炎症剤として有用であることを見
いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明は、
(1)一般式(I)
【0005】
【化6】
【0006】[式中、Yは窒素原子またはC−G(Gはエ
ステル化されていてもよいカルボキシル基を示す。)、
Xは酸化されていてもよい硫黄原子、酸素原子または−
(CH2)q−(qは1〜5の整数を示す。)を、Rは置換さ
れていてもよい炭化水素基または環構成炭素原子により
Xと結合する置換されていてもよい複素環基を示し、A
環およびB環はそれぞれ置換基を有していてもよい。k
は0または1を示す。]で表される化合物またはその塩
を含有してなる抗炎症剤、(2)一般式(I')
【0007】
【化7】
【0008】[式中、YはC−G(Gはエステル化されて
いてもよいカルボキシル基を示す。)、Xは酸化されて
いてもよい硫黄原子または−(CH2)q−(qは1〜5の整
数を示す。)を、Rは置換されていてもよい炭化水素基
または環構成炭素原子によりXと結合する置換されてい
てもよい複素環基を示し、A環およびB環はそれぞれ置
換基を有していてもよい。kは0または1を示す。]で表
される化合物またはその塩、(3)一般式(II)
【0009】
【化8】
【0010】[式中、Q1は脱離基を、YはC−G(Gは
エステル化されていてもよいカルボキシル基を示
す。)、A環およびB環はそれぞれ置換基を有していて
もよい。kは0または1を示す。]で表される化合物また
はその塩と一般式(III) R−SH (III) [式中、Rは置換されていてもよい炭化水素基または環
構成炭素原子により硫黄原子に結合する置換されていて
もよい複素環基を示す]で表される化合物またはその塩
とを反応させ、必要により酸化反応に付すことを特徴と
する、一般式(I−1)
【0011】
【化9】
【0012】[式中、YはC−G(Gはエステル化されて
いてもよいカルボキシル基を示す。)、Zは酸化されて
いてもよい硫黄原子を、Rは置換されていてもよい炭化
水素基または環構成炭素原子によりZに結合する置換さ
れていてもよい複素環基を示し、A環およびB環はそれ
ぞれ置換基を有していてもよい。kは0または1を示
す。]で表される化合物またはその塩の製造法、および
(4)一般式(IV)
【0013】
【化10】
【0014】[式中、YはC−G(Gはエステル化されて
いてもよいカルボキシル基を示す。)を、Q2はハロゲン
原子を示し、A環およびB環はそれぞれ置換基を有して
いてもよい。kは0または1を示す。]で表される化合物
と一般式(V) R−(CH2)q-1−CHO (V) [式中、Rは置換されていてもよい炭化水素基または環
構成炭素原子により−(CH2)q-1−と結合する置換され
ていてもよい複素環基を、qは1〜5の整数を示す。]で
表される化合物と反応させ、ついで還元反応に付すこと
を特徴とする一般式(I−2)
【0015】
【化11】
【0016】[式中、YはC−G(Gはエステル化されて
いてもよいカルボキシル基を示す。)を、Rは置換され
ていてもよい炭化水素基または環構成炭素原子により−
(CH2)q−に結合する置換されていてもよい複素環基を
示し、A環およびB環はそれぞれ置換基を有していても
よい。qは1〜5の整数を、kは0または1を示す。]で
表される化合物またはその塩の製造法を提供するもので
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】一般式(I)、(I')、(I−
1)、(I−2)、(III)および(V)中、Rで表される炭化
水素基としては脂肪族鎖式炭化水素基、脂環式炭化水素
基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。脂肪族鎖式炭化
水素基としては、直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水
素基、例えば、アルキル基、好ましくは、炭素数1〜1
0のアルキル基、アルケニル基、好ましくは、炭素数2
〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基
などが挙げられる。アルキル基の好適な例としては、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソ
ペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、1−エチル
プロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチル
ブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチ
ル、2−エチルブチル、ヘキシル、ペンチル、オクチ
ル、ノニル、デシルなどが挙げられる。アルケニル基の
好適な例としては、ビニル、アリル、イソプロペニル、
1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブ
テニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1
−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニ
ル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2
−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−
ヘキセニルなどが挙げられる。アルキニル基の好適な例
としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニ
ル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−
ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペ
ンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキ
シニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルなどが挙げら
れる。
【0018】脂環式炭化水素基としては、飽和または不
飽和の脂環式炭化水素基、例えばシクロアルキル基、シ
クロアルケニル基、シクロアルカジエニル基などが挙げ
られる。シクロアルキル基の好適な例としては、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.
2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシク
ロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[3.2.2]ノニル、ビ
シクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[4.2.1]ノニル、
ビシクロ[4.3.1]デシルなどが挙げられる。シクロア
ルケニル基の好適な例としては、2−シクロペンテン−
1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロ
ヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イルな
どが挙げられる。シクロアルカジエニル基の好適な例と
しては、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4
−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキ
サジエン−1−イルなどが挙げられる。
【0019】芳香族炭化水素基には単環式または縮合多
環式芳香族炭化水素基を包含し、好適な例としては、フ
ェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセ
ナフチレニルなどのような炭素数6〜14のアリール基
が挙げられ、なかでもフェニル、1−ナフチル、2−ナ
フチルなどが好ましい。一般式(I)、(I')、(I−
1)、(I−2)、(III)および(V)中、Rで表される複素
環基とは、環系を構成する原子(環原子)として、酸素、
硫黄、窒素のうち少なくとも1個のヘテロ原子をもつ芳
香族複素環基、または飽和あるいは不飽和の非芳香族複
素環基(脂肪族複素環基)を意味する。
【0020】芳香族複素環基は、芳香族単環式複素環
基、芳香族縮合複素環基などを包含する。芳香族単環式
複素環基の好適な例としては、フリル、チエニル、ピロ
リル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、
イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3
−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、
1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−
チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4
−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4
−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニ
ル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなどが挙
げられる。芳香族縮合複素環基の好適な例としては、ベ
ンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チエニ
ル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリ
ル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2
−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2
−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、
キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニ
ル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、
プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリ
ニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジ
ニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジ
ニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナト
リジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ
[1,2−b]ヒ゜リタ゛シ゛ニル、ヒ゜ラソ゛ロ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ
[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、イ
ミダゾ[1,2−b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]ピ
リミジニル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジ
ル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニルなど
が挙げられる。
【0021】非芳香族複素環基の好適な例としては、オ
キシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニ
ル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、
ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チ
オモルホリニル、ピペラジニルなどが挙げられる。前記
の脂肪族鎖式炭化水素基、脂環式炭化水素基、アリール
基、複素環基などは、それぞれ適当な置換基を1個以
上、好ましくは1〜3個有していてもよい。該置換基と
しては、例えば、炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素
数2〜6の低級アルケニル基、炭素数2〜6の低級アル
キニル基、シクロアルキル基、アリール基、芳香族複素
環基、非芳香族複素環基、アラルキル基、アミノ基、N
−モノ置換アミノ基、N,N−ジ置換アミノ基、アミジ
ノ基、アシル基、カルバモイル基、N−モノ置換カルバ
モイル基、N,N−ジ置換カルバモイル基、スルファモ
イル基、N−モノ置換スルファモイル基、N,N−ジ置
換スルファモイル基、カルボキシル基、アルコキシ基の
炭素数が1〜6の低級アルコキシカルボニル基、ヒドロ
キシル基、炭素数1〜6の低級アルコキシ基、炭素数2
〜6の低級アルケニルオキシ基、シクロアルキルオキシ
基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、メルカプ
ト基、炭素数1〜6の低級アルキルチオ基、アラルキル
チオ基、アリールチオ基、スルホ基、シアノ基、アジド
基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲンなどが挙げられ
る。
【0022】一般式(I)、(I')、(I−1)、(I−
2)、(II)および(IV)中、YがC−Gで表されるキノリ
ン誘導体であるとき、Gで表されるエステル化されたカ
ルボキシル基としては、アルキルオキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基が挙げられる。該アルキ
ルオキシカルボニル基におけるアルキル基としては、炭
素数1〜6のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル等が挙げられる。該アラルキルオキ
シカルボニル基におけるアラルキル基は、アリール基を
置換基として有するアルキル基(アリールアルキル基)を
意味する。該アリール基としては、例えば、フェニル、
ナフチルなどが挙げられ、これらは前記Rにおけるアリ
ール基が有するのと同様の置換基を有していてもよい。
該アルキル基としては炭素数1〜6の低級アルキル基が
好ましい。該アラルキル基の好適な例としては、例えば
ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、(1−
ナフチル)メチル、(2−ナフチル)メチルなどが挙げら
れ、なかでもベンジル、フェネチルなどが好ましい。X
およびZで表される酸化されていてもよい硫黄原子に
は、チオ基、スルフィニル基およびスルホニル基が包含
される。
【0023】一般式(II)中、Q1で表される脱離基とし
ては、例えばハロゲン、好ましくは塩素、臭素またはヨ
ウ素やエステル化することにより活性化されるヒドロキ
シル基、例えば、有機スルホン酸の残基(例、p−トルエ
ンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基等)
や有機リン酸の残基であるジフェニルホスホリルオキシ
基、ジベンジルホスホリルオキシ基、ジメチルホスホリ
ルオキシ基などが挙げられる。一般式(IV)中、Q2で表
されるハロゲン原子としては塩素、臭素またはヨウ素が
挙げられる。
【0024】一般式(I)、(I')、(I−1)、(I−
2)、(II)および(IV)中、環Aおよび環Bは置換基を有
してもよく、このような置換基としては、例えば、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、置換されていてもよいアルキル
基、置換されていてもよいヒドロキシル基、置換されて
いてもよいチオール基、置換されていてもよいアミノ
基、置換されていてもよいアシル、エステル化されてい
てもよいカルボキシル基または置換されていてもよい芳
香族環基が挙げられる。
【0025】このような置換基としてのハロゲンの例と
してはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられ、と
りわけフッ素および塩素が好ましい。置換されていても
よいアルキル基は直鎖状、分枝状、環状のいずれでもよ
い炭素数1〜10のアルキル基であり、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペ
ンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど
が挙げられる。
【0026】置換されていてもよいヒドロキシル基とし
ては、ヒドロキシル基およびこのヒドロキシル基に適宜
の置換基、特にヒドロキシル基の保護基として用いられ
る基を有した、例えば、アルコキシ、アルケニルオキ
シ、アラルキルオキシ、アシルオキシなどに加えてアリ
ールオキシがあげられる。該アルコキシとしては、炭素
数1〜10のアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、
sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、イソペ
ントキシ、ネオペントキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチル
オキシ、ノニルオキシ、シクロブトキシ、シクロペント
キシ、シクロヘキシルオキシなど)が好ましい。該アル
ケニルオキシとしては、アリル(allyl)オキシ、クロチ
ルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ヘキセニルオキ
シ、2−シクロペンテニルメトキシ、2−シクロヘキセ
ニルメトキシなど炭素数1〜10のものが、該アラルキ
ルオキシとしては、例えば、フェニル−C1-4アルキル
オキシ(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシなど)が
挙げられる。該アシルオキシとしては、炭素数2〜4の
アルカノイルオキシ(例、アセチルオキシ、プロピオニ
ルオキシ、n−ブチリルオキシ、iso−ブチリルオキシな
ど)が好ましい。該アリールオキシとしてはフェノキ
シ、4−クロロフェノキシなどが挙げられる。
【0027】置換されていてもよいチオール基として
は、チオール基およびこのチオール基に適宜の置換基、
特にチオール基の保護基として用いられる基を有した、
例えば、アルキルチオ、アラルキルチオ、アシルチオな
どが挙げられる。該アルキルチオとしては、炭素数1〜
10のアルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ、プ
ロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチ
ルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチ
ルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、ヘキシ
ルチオ、ヘプチルチオ、ノニルチオ、シクロブチルチ
オ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオなど)が
好ましい。該アラルキルチオとしては、例えばフェニル
−C1-4アルキルチオ(例、ベンジルチオ、フェネチルチ
オなど)が挙げられる。該アシルチオとしては、炭素数
2〜4のアルカノイルチオ(例、アセチルチオ、プロピ
オニルチオ、n−ブチリルチオ、iso−ブチリルチオな
ど)が好ましい。
【0028】置換されていてもよいアミノ基としては、
炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のアルケニ
ルまたは芳香族基が1または2個アミノ基(−NH2基)
に置換したもの(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、
エチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ、ジア
リルアミノ、シクロヘキシルアミノ、フェニルアミノ、
N−メチル−N−フェニルアミノ等)が挙げられる。
【0029】置換されていてもよいアシルとしては、ホ
ルミルまたは炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜1
0のアルケニルまたは芳香族基とカルボニル基の結合し
たもの(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソ
ブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキ
サノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、シクロブタノ
イル、シクロペンタノイル、シクロヘキサノイル、シク
ロヘプタノイル、クロトニル、2−シクロヘキセンカル
ボニル、ベンゾイル、ニコチノイル等)が挙げられる。
エステル化されていてもよいカルボキシル基としては、
カルボキシル基およびアルキルオキシカルボニル基、ア
ラルキルオキシカルボニル基が挙げられる。該アルキル
オキシカルボニル基におけるアルキル基としては、炭素
数1〜6のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル等が挙げられる。該アラルキルオキシ
カルボニル基におけるアラルキル基は、アリール基を置
換基として有するアルキル基(アリールアルキル基)を
意味する。該アリール基としては、例えば、フェニル、
ナフチルなどが挙げられ、これらは前記環Rにおけるア
リール基が有するのと同様の置換基を有していてもよ
い。該アルキル基としては、炭素数1〜6の低級アルキ
ル基が好ましい。該アラルキル基の好適な例としては、
例えば、ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピ
ル、(1−ナフチルメチル)メチル、(2−ナフチル)
メチルなどが挙げられ、なかでもベンジル、フェネチル
などが好ましい。
【0030】置換されていてもよい芳香族環基として
は、フェニル、ナフチル、アントリル等C6-14芳香族炭
化水素残基に加えてピリジル、フリル、チエニル、イミ
ダゾリル、チアゾリル等の芳香族複素環残基が挙げられ
る。
【0031】かかるA環およびB環の置換基は、それぞ
れの環のいずれの位置に置換していてもよく、かつそれ
ぞれ同一または異なって1〜4個置換していてもよい。
環Aまたは環B上の置換基が互いに隣接しているとき
は、隣接する置換基が連結して、−(CH2)m−または−
O−(CH2)n−O−(ここに、mは3〜5の整数、nは1
〜3の整数を示す)で示される環を形成していてもよ
く、かかる環は、ベンゼン環の炭素原子とともに形成さ
れる5〜7員環を含む。
【0032】一般式(I)で表される化合物のうち、一
般式(I')で表される化合物が新規である。一般式
(I')で表される化合物の好ましい例として以下の化
合物が挙げられる(括弧内の実施例番号は下記実施例で
開示されるものを示す)。6,7−ジメトキシ−4−
(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[(1−メチルイ
ミダゾール−2−イル)スルフィニルメチル]キノリン
−3−カルボン酸エチルエステル(実施例2)、6,7
−ジメトキシ−4−(4−メチルフェニル)−2−
[(1−メチル−イミダゾール−2−イル)チオメチル]
キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(実施例3
3)、6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフ
ェニル)−2−[(4−メチル−1,2,4−トリアゾー
ル−3−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸
エチルエステル(実施例35)、
【0033】6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメト
キシフェニル)−2−[(1−メチルイミダゾール−2
−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(実施例36)、6,7−ジメトキシ−4−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)−2−[(1−メ
チルイミダゾール−2−イル)チオメチル]キノリン−
3−カルボン酸エチルエステル(実施例69)、6,7
−ジエトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−
2−[(1−メチルイミダゾール−2−イル)チオメチ
ル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(実施例
72)、6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシ
フェニル)−2−[2−(1−メチルイミダゾール−2
−イル)エチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエス
テル(実施例87)、
【0034】2−[(2−ベンゾイミダゾリル)スルフ
ィニルメチル]−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジ
メトキシフェニル)キノリン−3−カルボン酸エチルエ
ステル(実施例3)、6,7−ジメトキシ−4−(3,4
−ジメトキシフェニル)−2−[(5−フルオロベンゾ
イミダゾール−2−イル)チオメチル]キノリン−3−
カルボン酸エチルエステル(実施例54)、6,7−ジ
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−
[(ベンゾチアゾール−2−イル)チオメチル]キノリン
−3−カルボン酸エチルエステル(実施例60)、6,
7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−2−[(3,4−ジヒドロ−4−オキソキナゾリン−2
−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(実施例64)
【0035】6,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシ
フェニル)−2−[(ベンゾイミダゾール−2−イル)
チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
(実施例27)、6,7−ジメトキシ−4−(4−メト
キシフェニル)−2−[(1−メチルイミダゾール−2
−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(実施例28)、6,7−ジメトキシ−4−
(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[(4−クロロフ
ェニル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(実施例42)、6,7−ジメトキシ−4−
(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[(ピリド[1,2
−a][1,3,4]トリアゾール−5−イル)チオメチル]
キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(実施例6
6)、
【0036】6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメト
キシフェニル)−2−[(4−クロロフェニル)メチル
チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
(実施例41)、6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジ
メトキシフェニル)−2−[(ベンゾイミダゾール−2
−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(実施例53)、6,7−ジメトキシ−4−
(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[[6(1H)−
ピリミドン−2−イル]チオメチル]キノリン−3−カル
ボン酸エチルエステル(実施例45)、6,7−ジメト
キシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[(3
−ヒドロキシピリジン−2−イル)チオメチル]キノリ
ン−3−カルボン酸エチルエステル(実施例46)また
は6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)−2−[(2−チアゾリン−2−イル)チオメチル]
キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(実施例4
7)。化合物(I')の最も好ましい例としては、6,7
−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2
−[2−(1−メチルイミダゾール−2−イル)エチル]キ
ノリン−3−カルボン酸エチルエステルが挙げられる。
【0037】本発明の目的化合物(I)の塩としては薬理
学的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩基との
塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩
基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機
塩基との塩の好適な例としては、ナトリウム塩、カリウ
ム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウ
ム塩などのアルカリ土類金属塩、ならびにアルミニウム
塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩
の好適な例としては、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシ
ルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミンなどと
の塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、
塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙
げられる。有機酸との塩の好適な例としては、ギ酸、酢
酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石
酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスル
ホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩
の好適な例としては、アルギニン、リジン、オルニチン
などとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例
としては、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が
挙げられる。
【0038】上記化合物(I)は例えば次のようにして製
造できる。すなわちA法
【0039】
【化12】
【0040】[式中、Y'は窒素原子またはC−G'(G'
はエステル化されたカルボキシル基を示す)を示し、他
の記号は前記と同意義を有する。] 本法では、(II)と(III)とを適宜の溶媒中、塩基の存在
下に反応させて(I−3)を製造する。該溶媒としては、
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシ
エタンなどのエーテル類、メタノール、エタノール、プ
ロパノールなどのアルコール類、酢酸エチル、アセトニ
トリル、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、クロロホルム、ジクロロメタン、
1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエ
タン、アセトン、2−ブタノンおよびこれらの混合溶媒
が挙げられる。該塩基としては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属塩、炭酸銀
(Ag2CO3)、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメ
チルアニリン等のアミン類などが挙げられる。これら塩
基の使用量は化合物(II)に対し1〜5モル程度が好まし
い。本反応は、通常−20℃〜150℃、好ましくは約
−10℃〜100℃で行う。このようにして得られるキ
ノリンまたはキナゾリン誘導体(I−3)は公知の分離精
製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結
晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製する
ことができる。B法 本法ではA法において得た化合物(I−3)のうちX'が
硫黄原子である化合物(I−4)を酸化反応に付すことに
より、化合物(I−4)を製造する。
【0041】
【化13】
【0042】[式中、pは1または2を表し、他の記号は
前記と同意義を有する。] 本酸化反応は常法に従い、酸化剤、例えば、m−クロロ
過安息香酸、過酸化水素、過エステル(perester)、メタ
過ヨウ素酸ナトリウム等を用いて行う。酸化剤は化合物
(I−4)に対して等モル量、もしくは、等モル量以下に
用いた場合、式(I−5)のうちpが1の化合物が優先し
て生成する。式(I−5)のうちpが2の化合物は、酸化
剤を等モル量より過剰に用いた場合に、式(I−5)のう
ちpが1の化合物がさらに酸化されて生成する。この酸
化は反応条件下で不活性である有機溶媒、例えば、ハロ
ゲン化された炭化水素(例、塩化メチレン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等)、または芳香族炭化水素(例、ベ
ンゼン、トルエン等)、アルコール類(メタノール、エタ
ノール、プロパノール等)にて有利に行われる。本反応
は室温またはこれ以下、好ましくは約−50℃〜20℃
の温度で通常0.5〜10時間かけて行う。このように
して得られるキノリン誘導体(I−5)は公知の分離精製
手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結
晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製する
ことができる。C法
【0043】
【化14】
【0044】[式中、各記号は前記と同意義を有する。] 本法ではホスホニウム塩(IV)とアルデヒド誘導体(V)を
縮合させて(VI)とし、(VI)を還元反応に付し、(I−2)
を製造する。(IV)と(V)の縮合反応は適宜の溶媒中、塩
基の存在下に行われる。該溶媒としては、メタノール、
エタノール、プロパノールなどのアルコール類、エチル
エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキ
シエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、1,2
−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシドおよびこれらの混合溶媒が挙げられ
る。該塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ムなどのアルカリ金属水素化物、ナトリウムエトキシ
ド、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリ
ウム tert.ブトキシドなどのアルコキシド類、メチルリ
チウム、ブチルリチウム、フェニルリチウムなどの有機
リチウム化合物ナトリウムアミド等が用いられる。これ
ら塩基の使用量は化合物(IV)に対して1〜1.5モル程
度が好ましい。本反応は通常−50℃〜100℃、好ま
しくは−20℃〜50℃で行う。反応時間は0.5〜2
0時間である。(VI)は、新しく生成した二重結合に関し
(E)体および(Z)体の異性体の混合物として得られる
が、これら(E)体および(Z)体は単離後それぞれを、ま
たは単離することなく混合物を還元反応に付し、(I−
2)を製造する。本還元反応は常法に従い溶媒中、パラ
ジウム触媒(パラジウム炭素、パラジウム黒等)、白金触
媒(二酸化白金等)、ラネーニッケル等の触媒の存在下、
水素雰囲気中で行われる。該溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、エ
チルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメ
トキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、
1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、アセトニトリ
ル、アセトン、2−ブタノン、N,N−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド及びこれらの混合溶媒が
挙げられる。水素雰囲気圧は1〜150気圧、好ましく
は1〜20気圧で行われる。このようにして得られるキ
ノリンまたはキナゾリン誘導体(I−2)は公知の分離精
製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結
晶、転溶、クロマトグラフィーなどに単離精製すること
ができる。本発明の原料化合物(II)および(IV)は例えば
次のような方法で製造することができる。D法
【0045】
【化15】
【0046】[式中、各記号は前記と同意義を有する。] 本法では、2−アミノベンゾフェノン誘導体(VII)と(VI
II)とを適宜の溶媒中、酸の存在下に反応させて(II−
1)を製造する。該溶媒としては、例えば、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエー
テル類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジ
クロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、酢
酸等が挙げられる。該酸としては、塩化アルミニウム、
塩化亜鉛等のルイス酸、p−トルエンスルホン酸、硫
酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられる。これら酸の使
用量は化合物(VII)に対し0.05〜0.5モル程度が好
ましい。本反応は、通常20℃〜200℃、好ましくは
約30℃〜150℃で行う。反応時間は0.5〜20時
間、好ましくは1〜10時間である。このようにして得
られる化合物(II−1)は公知の分離精製手段、例えば濃
縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマ
トグラフィーなどにより単離精製することができる。E法
【0047】
【化16】
【0048】[式中、各記号は前記と同意義を有する。] 本法では、まず2−アミノベンゾフェノン誘導体(VII)
を酸の存在下アセト酢酸エステル誘導体(IX)と反応させ
て(X)を得、ついで、これをブロム化して2−ブロモメ
チルキノリン誘導体(II−2)を製造する。(VII)と(IX)
の反応はD法と同様に行うことができる。(X)のブロム
化は、適宜の溶媒中、ラジカル反応開始剤の存在下、常
法に従って行うことができる。該溶媒としては、例え
ば、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,
2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。該ラジカル反
応開始剤としては、過酸化ベンゾイル、2,2'−アゾビ
ス(イソブチロニトリル)等などが挙げられる。これらラ
ジカル反応開始剤の使用量は化合物(X)に対し0.00
1〜0.01モル程度が好ましい。本反応は通常20℃
〜150℃、好ましくは約30℃〜100℃で行う。反
応時間は0.5〜20時間、好ましくは1〜10時間で
ある。このようにして得られる化合物(II−2)は公知の
分離精製手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶
出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離
精製することができる。F法
【0049】
【化17】
【0050】[式中、各記号は前記と同意義を有する。] 本法では、2−アミノベンゾフェノン誘導体(VII)とハ
ロゲノアセトニトリル誘導体(XI)を反応させて2−ハロ
ゲノメチルキナゾリン誘導体(II−3)を製造する。(VI
I)と(XI)の反応は過剰の(XI)を溶媒として用い、酸の存
在下に行われる。該酸としてはD法で挙げたものが用い
られる。これら酸の使用量は化合物(VII)に対し1〜5
モル程度、好ましくは1〜2モルである。本反応は通常
0.5〜30時間、好ましくは1〜10時間である。反
応温度は通常20℃〜200℃、好ましくは30℃〜1
50℃である。このようにして得られるキナゾリン誘導
体(II−3)は公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧
濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフ
ィーなどにより単離精製することができる。G法
【0051】
【化18】
【0052】[式中、各記号は前記と同意義を有する。] 本法では、2−アミノベンゾフェノン誘導体(VII)とア
セトニトリルを反応させて2−メチルキナゾリン誘導体
(XII)を製造し、ついで(XII)をブロム化反応に付し2−
ブロモメチルキナゾリン誘導体(II−4)を製造する。(V
II)とアセトニトリルの反応はF法と同様に行われる。
(XII)のブロム化はE法での(X)のブロム化と同様に行
われる。このようにして得られるキナゾリン誘導体(II
−4)は公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、
溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーな
どに単離精製することができる。H法
【0053】
【化19】
【0054】[式中、各記号は前記と同意義を有す
る。] 本法では、D法、E法、F法、G法でそれぞれ製造した
化合物(II-1)、(II−2)、(II−3)および(II−4)を
酸化して化合物(II−5)を製造する。本酸化反応は常法
に従い、酸化剤、例えば、m−クロロ過安息香酸、過酸
化水素、過エステル(perester)、メタ過ヨウ素酸ナトリ
ウム等を用いて行う。酸化剤は化合物(II−1)、(II−
2)、(II−3)または(II−4)に対して1〜5モル量、
好ましくは1〜3モル量用いる。この酸化は反応条件下
で不活性である有機溶媒、例えば、ハロゲン化された炭
化水素(例、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエ
タン等)、または芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエ
ン等)、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパ
ノール等)中にて有利に行われる。反応温度は−10℃
〜150℃、好ましくは約0℃〜100℃で、通常0.
5〜10時間かけて行う。このようにして得られるキノ
リン 1−オキシド誘導体またはキナゾリン 1−オキ
シド誘導体(II−5)は公知の分離精製手段、例えば、濃
縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマ
トグラフィーなどにより単離精製することができる。I法
【0055】
【化20】
【0056】本法では、一般式(II−6)で表される化合
物と反応対応量のトリフェニルホスフィンを反応させ、
一般式(IV)で表されるホスホニウム塩誘導体を製造す
る。本反応は、溶媒中で行われ、該溶媒としてはベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエー
テル類、アセトニトリルおよびこれらの混合溶媒が挙げ
られる。本反応は10℃〜200℃、好ましくは30℃
〜150℃で、0.5〜50時間で行われる。J法
【0057】
【化21】
【0058】[式中、各記号は前記と同意義を有する。] 本法では、化合物(I−6)を加水分解に付して化合物
(I−7)を製造する。加水分解は、常法に従い、水中
または含水溶媒中で行う。該含水溶媒としては、水とア
ルコール(例、メタノールまたはエタノール)、エーテ
ル(例、テトラヒドロフランまたはジオキサン)、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ア
セトニトリルまたはアセトンとの混合物が使用できる。
本反応は、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウムの
ような塩基、または例えば塩酸、硫酸、酢酸または臭化
水素酸のような酸の存在下で行う。好ましくは、該酸ま
たは該塩基を化合物(I−6)に対して過剰量(塩基:
1.2〜6当量、酸:2〜50当量)使用する。本反応
は、通常−20℃〜150℃、好ましくは−10℃〜1
00℃で行う。
【0059】本発明によって提供される化合物(I)また
はそれらの塩は、抗炎症作用、解熱鎮痛作用を有し、さ
らにヒトのリウマチ様関節炎に類似した関節炎を発症す
るアジュバント関節炎の実験モデルで優れた抗関節炎作
用が確認された。また、本発明の目的化合物の抗関節炎
作用の作用機序を示唆するものとして、抗IL−1作用
および抗原応答性T細胞増殖抑制効果が認められた。ま
た、本発明の化合物の毒性は低く、例えば後記実施例3
6、45、47、54および64で合成した化合物を3
00mg/kg、マウスに経口投与しても死亡例は認められ
なかった。従って、本発明の化合物はヒト、その他の哺
乳動物用の抗炎症剤、特に炎症症状を呈する関節炎の治
療剤として有用である。
【0060】本発明の化合物(I)は、薬理学的に許容さ
れる担体と配合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤な
どの固形製剤、またはシロップ剤、注射剤などの液状製
剤として経口または非経口的に投与することができる。
薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣
用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製
剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、液状製剤
における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝
剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じ
て、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加
物を用いることもできる。
【0061】賦形剤の好適な例としては、乳糖、白糖、
D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無
水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤の好適な例として
は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤
の好適な例としては、結晶セルロース、白糖、D−マン
ニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニル
ピロリドンなどが挙げられる。崩壊剤の好適な例として
は、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナ
トリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが
挙げられる。
【0062】液状製剤における溶剤の好適な例として
は、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マ
クロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられ
る。溶解補助剤の好適な例としては、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安
息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コ
レステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の
好適な例としては、ステアリルトリエタノールアミン、
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン
酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
ウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤、
例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水
性高分子などが挙げられる。
【0063】等張化剤の好適な例としては、塩化ナトリ
ウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられ
る。緩衝剤の好適な例としては、リン酸塩、酢酸塩、炭
酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛
化剤の好適な例としては、ベンジルアルコールなどが挙
げられる。防腐剤の好適な例としては、パラオキシ安息
香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコー
ル、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸
などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、亜硫
酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
【0064】本発明の化合物(I)の投与量は、投与経
路、治療すべき患者の症状等により種々選択できるが、
通常成人1日あたり、経口投与の場合、5〜1000m
g、非経口投与の場合、1〜100mgの範囲から選択で
き、これらを1日1〜4回に分けて投与できる。
【0065】つぎに本発明の化合物(I)またはそれらの
塩の薬理作用を裏付けるための試験方法およびその結果
を示す。 試験例1 ラット・アジュバント関節炎に対する作用 雄性Lewis系ラット(7週令、日本チャールスリバー)の
右後肢足蹠皮内に完全フロイントアジュバント(Freun
d's complete adjuvant)(0.5%結核死菌の流動パラフ
ィン懸濁液)0.05mlを注射して感作した。被検薬剤
(50mg/kg)を5%アラビアゴムに懸濁して感作直前
(Day 0)から14日間1日1回投与した。感作直前(D
ay 0)および14日目(Day 14)に左後肢容積および
体重を測定し、薬物未投与群ラットに対する足蹠の膨張
抑制率(%)及び体重増加率(%)を求めた。結果は、Dun
nett's testで比較・検定し、危険率5%未満を有意と
した。表1に示した通り、本発明の化合物は足蹠の浮腫
抑制及び体重増加に見られる全症状の改善において効果
を示した。
【0066】
【表1】 化合物 膨張抑制率 体重増加率 (実施例番号) (%) (%) 2 73** 39** 33 67** 12 36 48** 30** 69 63** 17 72 50** 27** 35 64** 11 87 75** 27** 88 62** 24** **;p<0.01, *;p<0.05
【0067】試験例2 ラット・カラゲニン足浮腫抑制作用 Jcl:SD雄性ラット(6週令)の右後肢足蹠部の容積を
測定後、5%アラビアゴム液に懸濁した被検薬物(50m
g/kg)を経口投与した。ついで総投与液量が5ml/ラッ
トとなるように水を追加投与し、1時間後に1%カラゲ
ニン含有生理食塩懸濁液0.05mlを足蹠皮下に注射し
て浮腫を惹起した[ウィンター、シー・エイ(Winter,
C.A.)ら:Proc.Soc.Exp.Biol.Med.,111,54
4(1962)]。カラゲニン注射3時間後に再び右後肢
の容積を測定し、注射前の容積との差より浮腫抑制率を
算定した。結果は表2に示した通りで、本発明の化合物
はカラゲニン浮腫抑制効果を示した。
【0068】
【表2】
【0069】試験例3 マウスにおける鎮痛作用 Slc:ICR雄性マウス(4週令)に5%アラビアゴム液
に懸濁した薬物(50mg/kg)を経口投与し、30分後に
5%エタノールに溶解した0.02%フェニルキノン溶
液0.1ml/10g体重を腹腔内注射した。以後20分間
のライジングおよびストレッチング反応を個々のマウス
について計算し被検薬物の鎮痛効果を判定した。[シー
グムント、イー(Siegmund,E.)ら;Proc.Soc.Exp.B
iol.Med.,95,729(1957)]。結果は表3に示し
た通りで、本発明の化合物はマウス・フェニルキノン・
ライジング・モデルにおいて有意な鎮痛効果を示した。
【0070】
【表3】
【0071】試験例4 抗IL−1作用 公知の方法[鈴木不二男ら:新生化学実験講座、18,p.
871−875(1990)]に従ってウサギ軟骨細胞を
調製し、10%牛胎児血清含有ダルベッコ培地(Dulbec
co's Medium)中で培養した。8日後に種々の濃度の被
検薬物および0.2ng/mlのIL−1βを添加し、さら
に3日間培養し産生された細胞外基質合成量を測定し
た。結果は表4に示した通りであった。IL−1βによ
り軟骨細胞の細胞外基質合成は阻害されるが、薬物の添
加によりIL−1作用が抑制され細胞外基質合成量が回
復する。
【0072】
【表4】
【0073】試験例5 抗原応答性T細胞増殖抑制能 試験例1の方法に従って雄性Lewisラット(7週令)にア
ジュバント関節炎を誘導し、14日後に鼠径部リンパ節
を摘出した。ついで5%牛胎児血清含有RPMI−16
40培養液を用いて単細胞懸濁液とした後、ナイロンウ
ール・カラム内で37℃、1時間インキュベートした。
同じ培養液でカラムより細胞を溶出させ、非吸着性の細
胞画分をT細胞として用いた。一方、非感作雄性Lewis
ラット(8〜9週令)より採取し、20000Rの軟X線
照射した脾臓細胞(1×105cells/well)に前記T細胞
(5×105cells/well)、PPD(Purified Protein
Derivatives;最終濃度 2μg/ml)および2%同系
ラット血清(56℃、30分処理)を添加し37℃、5%
炭酸ガス・インキュベータ中で72時間培養した。さら
に、3H−Tdr(0.5μCi/well)を添加して24時間
培養後、細胞を回収し取り込まれた3H−Tdrの放射活
性を測定した。被検薬物は、PPD添加直前に細胞懸濁
液に加えて細胞内への3H−Tdrの取り込みに対する影
響を調べた。結果は表5に示した。本発明の化合物はP
PDによるT細胞の増殖刺激に対して抑制効果を有す
る。
【0074】
【表5】 化合物 抗原応答性T細胞増殖抑制率(%) (実施例番号) 1μM 10μM 36 33 79 45 36 70 46 39 92 47 61 93 53 51 91 60 59 91 64 53 78
【0075】
【実施例】つぎに、参考例および実施例により本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。 参考例1 2−アミノ−3',4'−ジメトキシ−4,5−エチレンジ
オキシベンゾフェノン(6.5g)、4−クロロアセト酢酸
エチル(3.7g)および酢酸(60ml)の混合物に濃硫酸
(0.3ml)を加え、100℃で3時間かきまぜた。反応
混合物を減圧下に濃縮し、残留物を水に注いで2N Na
OHでアルカリ性とし、クロロホルムで抽出した。クロ
ロホルム層は水洗、乾燥(MgSO4)後減圧下に溶媒を留
去し、残留物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付した。クロロホルム−酢酸エチル(7:3,v/v)で溶出
する部分から2−クロロメチル−4−(3,4−ジメトキ
シフェニル)−6,7−エチレンジオキシキノリン−3−
カルボン酸エチルエステル(5.5g、60%)を得た。こ
れをアセトンから再結晶した。無色プリズム晶。融点1
97〜198℃。 元素分析 C2322NO6Clとしての計算値:C,62.24;H,5.00;N,3.16。 分析値 :C,61.95;H,5.15;N,3.01。
【0076】参考例2〜参考例25 参考例1と同様にして表6〜表8の化合物を得た。
【0077】
【表6】
【0078】注1)NMR(δppm)CDCl3中:0.92
(3H,t,J=7.2Hz),4.06(2H,q,J=7.2
Hz),5.03(2H,s),7.33−7.37(2H,
m),7.50−7.55(3H,m),7.90−7.98
(2H,m),8.26(1H,d,J=9.4Hz).
【0079】
【表7】
【0080】
【表8】
【0081】参考例26 2−アミノ−4,5,3',4'−テトラメトキシベンゾフ
ェノン、アセト酢酸エチルおよび酢酸の混合物に濃硫酸
を加え、参考例1と同様に処理して6,7−ジメトキシ
−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−メチルキノ
リン−3−カルボン酸エチルエステル(83%)を得た。
これをエタノールから再結晶した。無色プリズム晶。融
点147〜148℃。
【0082】参考例27 2−アミノ−4,5,3',4'−テトラメトキシベンゾフ
ェノン、アセト酢酸プロピルおよび酢酸の混合物に濃硫
酸を加え、参考例1と同様に処理して6,7−ジメトキ
シ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−メチルキ
ノリン−3−カルボン酸プロピルエステル(79%)を得
た。これを酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結
晶した。無色プリズム晶。融点153〜155℃。
【0083】参考例28 2−アミノ−4,5,3',4'−テトラメトキシベンゾフ
ェノン、アセト酢酸ブチルおよび酢酸の混合物に濃硫酸
を加え、参考例1と同様に処理して6,7−ジメトキシ
−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−メチルキノ
リン−3−カルボン酸ブチルエステル(53%)を得た。
これを酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。無色プリ
ズム晶。融点119〜120℃。
【0084】参考例29 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−2−メチルキノリン−3−カルボン酸エチルエステル
(411mg)、N−ブロモスクシイミド(NBS)(214m
g)、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)(10mg)お
よび四塩化炭素(10ml)の混合物を5時間還流下にかき
まぜた。反応混合物は水洗、乾燥(MgSO4)後減圧下に
溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付した。クロロホルム−酢酸エチル(10:1,v
/v)で溶出する部分から2−ブロモメチル−6,7−ジ
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)キノリン
−3−カルボン酸エチルエステル(285mg、58%)を
得た。これを酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。無
色プリズム晶。融点135〜136℃。 元素分析 C2324NO6Brとしての計算値:C,56.34;H,4.93;N,2.86。 分析値 :C,55.98;H,5.23;N,2.62。
【0085】参考例30 参考例29と同様にして2−ブロモメチル−6,7−ジ
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)キノリン
−3−カルボン酸プロピルエステル(48%)を得た。こ
れを酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶し
た。無色プリズム晶。融点144〜145℃。 元素分析 C2426NO6Brとしての計算値:C,57.15;H,5.20;N,2.78。 分析値 :C,56.75;H,5.30;N,2.68。
【0086】参考例31 参考例29と同様にして2−ブロモメチル−6,7−ジ
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)キノリン
−3−カルボン酸ブチルエステル(56%)を得た。これ
を酢酸エチル−エーテルから再結晶した。無色プリズム
晶。融点160〜161℃。 元素分析 C2528NO6Brとしての計算値:C,57.92;H,5.44;N,2.70。 分析値 :C,57.96;H,5.53;N,2.50。
【0087】参考例32 2−クロロメチル−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(3.0g)、メタクロロ過安息香酸(85%、2.
3g)およびメタノール(40ml)の混合物を2時間還流下
にかきまぜた。反応混合物は減圧下に溶媒を留去し、残
留物をクロロホルムに注いだ。クロロホルム層は水洗、
乾燥(MgSO4)後減圧下に溶媒を留去し、残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロホル
ム−酢酸エチル(6:4,v/v)で溶出する部分から2−ク
ロロメチル−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメト
キシフェニル)キノリン−3−カルボン酸エチルエステ
ル 1−オキシド(2.0g、65%)を得た。これをアセ
トン−イソプロピルエーテルから再結晶した。無色プリ
ズム晶。融点193〜194℃。 元素分析 C2324NO7Clとしての計算値:C,59.81;H,5.24;N,3.03。 分析値 :C,59.69;H,5.32;N,3.05。
【0088】参考例33 2−アミノ−4,5,3',4'−テトラメトキシベンゾフ
ェノン(8.0g)およびクロロアセトニトリル(25ml)の
混合物に粉末塩化アルミニウム(6.7g)を加え100℃
で2時間かきまぜた。反応混合物を水に注いでクロロホ
ルムで抽出した。クロロホルム層は水洗、乾燥(MgSO
4)後溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付した。クロロホルム−酢酸エチル(10:
1,v/v)で溶出する部分より、2−クロロメチル−6,
7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)キ
ナゾリン(4.9g、52%)を得た。アセトンから再結晶
した。無色プリズム晶。融点183〜184℃。
【0089】参考例34 2−クロロメチル−6,7−ジエトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(7.1g)、トリフェニルホスフィン(3.9g)お
よびトルエン(70ml)の混合物を還流下に2時間かきま
ぜた。冷却後、析出固体をろ取し[6,7−ジエトキシ−
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−エトキシカル
ボニルキノリン−2−イル]メチルトリフェニルホスホ
ニウム クロリド(9.6g、87%)を得た。融点172
〜174℃(分解)。
【0090】参考例35 参考例34と同様にして[6,7−ジメトキシ−4−(3,
4−ジメトキシフェニル)−3−エトキシカルボニルキ
ノリン−2−イル]メチルトリフェニルホスホニウム
クロリドを得た。融点200〜202℃(分解)。
【0091】参考例36 参考例34と同様にして[6,7−ジメトキシ−4−(4
−メトキシフェニル)−3−エトキシカルボニルキノリ
ン−2−イル]メチルトリフェニルホスホニウムクロリ
ドを得た。融点178〜180℃(分解)。
【0092】参考例37 参考例34と同様にして[6,7−ジメトキシ−4−(3,
4−ジメトキシフェニル)キナゾリン−2−イル]メチル
トリフェニルホスホニウム クロリドを得た。融点20
8〜210℃(分解)。
【0093】参考例38 参考例1と同様にして、2−クロロメチル−4−(3,4
−ジメトキシフェニル)−6−メチルキノリン−3−カ
ルボン酸エチルエステルを得た。エタノールから再結晶
した。無色プリズム晶。融点125〜126℃。
【0094】参考例39 ヨウ化ナトリウム(1.68g)およびメチルエチルケトン
(15ml)の混合物を80℃で1時間かきまぜた後、2−
クロロメチル−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメ
トキシフェニル)キノリン−3−カルボン酸エチルエス
テル(2.0g)を加え、さらに同温度で12時間かきまぜ
た。不溶の固体をろ別し、ろ液を減圧下に濃縮した。残
留物は水に注いで酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、水洗、乾燥(MgSO4)後溶媒を留去した。残留する
油状物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
クロロホルム−酢酸エチル(1:1,v/v)で溶出する部分
から6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェ
ニル)−2−ヨードメチルキノリン−3−カルボン酸エ
チルエステル(1.4g, 58%)を得た。酢酸エチル−ヘ
キサンから再結晶した。無色プリズム晶。融点170〜
171℃。 元素分析 C2324NO6Iとしての計算値:C,51.41;H,4.50;N,2.61。 分析値 :C,51.25;H,4.53;N,2.58。
【0095】実施例1 2−クロロメチル−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(3.0g)、1−エチル−2−メルカプトイミダ
ゾール(1.0g)、炭酸カリウム(1.1g)およびN,N−
ジメチルホルムアミド(30ml)の混合物を室温で3時間
かきまぜた。反応混合物は水に注いで酢酸エチルで抽出
した。酢酸エチル層は水洗、乾燥(MgSO4)後減圧下に
溶媒を留去した。残留物はシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、クロロホルム−酢酸エチル(3:2,v/
v)で溶出する部分から2−[(1−エチルイミダゾール−
2−イル)チオメチル]−6,7−ジメトキシ−4−(3,
4−ジメトキシフェニル)キノリン−3−カルボン酸エ
チルエステル(2.8g、78%)を得た。これを酢酸エチ
ル−ヘキサンから再結晶した。無色プリズム晶。融点1
57〜158℃。 元素分析 C283136Sとしての計算値:C,62.55;H,5.81;N,7.82。 分析値 :C,62.55;H,5.84;N,7.79。
【0096】実施例2 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−2−[(1−メチルイミダゾール−2−イル)チオメチ
ル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(3.0g)
のジクロロメタン(75ml)溶液に、氷冷下メタクロロ過
安息香酸(85%、830mg)を少量づつ加えた。反応混
合物を室温で2.5時間かきまぜた後、5%NaHSO3
水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順に洗浄
し、乾燥(MgSO4)した。減圧下に溶媒を留去後残留物
はシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エ
チル−メタノール(10:1,v/v)で溶出する部分から
6,7-シ゛メトキシ-4-(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[(1
−メチルイミダゾール−2−イル)スルフィニルメチル]
キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(1.8g、5
8%)を得た。これをアセトン−エチルエーテルから再
結晶した。無色プリズム晶。融点193〜194℃。 元素分析 C272937Sとしての計算値:C,60.10;H,5.42;N,7.79。 分析値 :C,59.80;H,5.60;N,7.51。
【0097】実施例3 実施例2と同様にして、2−[(2−ベンゾイミダゾリ
ル)スルフィニルメチル]−6,7−ジメトキシ−4−
(3,4−ジメトキシフェニル)キノリン−3−カルボン
酸エチルエステルを得た。これをアセトンから再結晶し
た。無色プリズム晶。融点160〜161℃。 元素分析 C302937Sとしての計算値:C,62.60;H,5.08;N,7.30。 分析値 :C,62.21;H,5.10;N,7.09。
【0098】実施例4 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−2−[(1−メチルイミダゾール−2−イル)チオメチ
ル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(2.5g)
のジクロロメタン(60ml)溶液に、氷冷下メタクロロ過
安息香酸(85%、2.5g)を少量づつ加えた。反応混合
物を室温で4時間かきまぜた後、5%NaHSO3水溶
液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順に洗浄し、
乾燥(MgSO4)した。減圧下に溶媒を留去後残留物はシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
−メタノール(10:1,v/v)で溶出する部分から6,7
−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2
−[(1−メチルイミダゾール−2−イル)スルホニルメ
チル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(1.5
g、58%)を得た。これをアセトン−エチルエーテルか
ら再結晶した。無色プリズム晶。融点183〜184
℃。 元素分析 C272938Sとしての計算値:C,58.37;H,5.26;N,7.56。 分析値 :C,58.46;H,5.24;N,7.20。
【0099】実施例5 実施例4と同様にして、2−[(2−ベンゾイミダゾリ
ル)スルホニルメチル]−6,7−ジメトキシ−4−(3,
4−ジメトキシフェニル)キノリン−3−カルボン酸エ
チルエステルを得た。これをアセトン−イソプロピルエ
ーテルから再結晶した。無色プリズム晶。融点181〜
182℃。 元素分析 C302938Sとしての計算値:C,60.90;H,4.94;N,7.10。 分析値 :C,60.76;H,4.86;N,7.09。
【0100】実施例6 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−2−[(1−メチルイミダゾール−2−イル)チオメチ
ル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(4.9g)
のエタノール(100ml)溶液に塩化水素のエタノール溶
液(27%、1.3g)を室温で滴下した。減圧下に約2/
3の溶媒を留去し、残留物にエチルエーテルを加えて析
出する結晶をろ取した。ろ取した結晶をイソプロパノー
ルから再結晶し、6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジ
メトキシフェニル)−2−[(1−メチルイミダゾール−
2−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル塩酸塩1水和物(3.0g、55%)を得た。無色
プリズム晶。融点133〜134℃。 元素分析 C272936S・HCl・H2Oとしての計算値:C,56.10;H,5.58;N,7.27。 分析値 :C,55.84;H,5.72;N,7.16。
【0101】実施例7 2−ブロモメチル−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)−キノリン−3−カルボン酸プロ
ピルエステル(3.3g)、2−メルカプト−1−メチルイ
ミダゾール(821mg)、炭酸カリウム(1.08g)および
N,N−ジメチルホルムアミド(60ml)の混合物を室温
で3時間かきまぜた。反応混合物は水に注いで酢酸エチ
ルで抽出した。酢酸エチル層は水洗、乾燥(MgSO4)後
減圧下に溶媒を留去した。残留物はシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、クロロホルム−酢酸エチル
(7:3,v/v)で溶出する部分から6,7−ジメトキシ−
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[(1−メチル
イミダゾール−2−イル)チオメチル]キノリン−3−カ
ルボン酸プロピルエステル(1.77g、51%)を得た。
これをアセトン−イソプロピルエーテルから再結晶し
た。無色プリズム晶。融点131〜132℃。 元素分析 C283136Sとしての計算値:C,62.55;H,5.81;N,7.82。 分析値 :C,62.18;H,5.72;N,7.73。
【0102】実施例8 実施例7と同様にして、6,7−ジメトキシ−4−(3,
4−ジメトキシフェニル)−2−[(1−メチルイミダゾ
ール−2−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸
ブチルエステル(60%)を得た。これを酢酸エチル−ヘ
キサンから再結晶した。無色プリズム晶。融点131〜
132℃。 元素分析 C293336Sとしての計算値:C,63.14;H,6.03;N,7.62。 分析値 :C,62.87;H,6.00;N,7.39。
【0103】実施例9 実施例1と同様にして、6,7−ジメトキシ−4−(3,
4−ジメトキシフェニル)−2−[(1−メチルイミダゾ
ール−2−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸
メチルエステル(69%)を得た。これをアセトン−エー
テルから再結晶した。無色プリズム晶。融点159〜1
60℃。 元素分析 C262736Sとしての計算値:C,61.28;H,5.34;N,8.25。 分析値 :C,61.05;H,5.59;N,8.13。
【0104】実施例10 実施例1と同様にして、6,7−ジメトキシ−4−(2−
メトキシフェニル)−2−[(1−メチルイミダゾール−
2−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(89%)を油状物として得た。NMR(δ pp
m)CDCl3中:0.90(3H,t,=7Hz),3.34(3
H,s),3.70(3H,s),3.74(3H,s),3.98(2
H,q,=7Hz),4.03(3H,s),4.64(2H,s),
6.66(1H,s),6.86(1H,s),7.01−7.16
(4H,m),7.34(1H,s),7.45(1H,double t,
=8 and 2Hz).
【0105】この油状物をエタノール(15ml)に溶か
し、塩化水素のエタノール溶液(23%、1.2g)を加え
た。溶媒を減圧下に留去し、6,7−ジメトキシ−4−
(2−メトキシフェニル)−2−[(1−メチルイミダゾー
ル−2−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エ
チルエステル塩酸塩(2.0g)を得た。これをエタノール
−エーテルから再結晶した。淡黄色プリズム晶。融点1
80〜181℃。 元素分析 C262735S・HCl・1/2H2Oとしての計算値:C,57.93;H,5.42;N,7.80。 分析値 :C,58.05;H,5.32;N,7.72。
【0106】実施例11 実施例1と同様にして、6,7−ジメチル−4−(3,4
−ジメチルフェニル)−2−[(1−メチルイミダゾール
−2−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチ
ルエステル(97%)を油状物として得た。NMR(δ p
pm)CDCl3中:0.93(3H,t,=7Hz),2.31(3
H,s),2.32(3H,s),2.35(3H,s),2.44(3
H,s),3.42(3H,s),4.03(2H,q,=7Hz),
4.61(2H,s),6.88(1H,d,=1Hz),7.03
−7.10(3H,m),7.23(1H,d,=8Hz),7.3
5(1H,s),7.78(1H,s).
【0107】この油状物をエタノール(10ml)に溶か
し、塩化水素のエタノール溶液(23%、0.584g)を
加えた。溶媒を減圧下に留去し、6,7−ジメチル−4
−(3,4−ジメチルフェニル)−2−[(1−メチルイミ
ダゾール−2−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボ
ン酸エチルエステル塩酸塩(1.1g)を得た。エタノール
−エーテルから再結晶した。淡黄色プリズム晶。融点1
33〜134℃。 元素分析 C272932S・HCl・3/2H2Oとしての計算値:C,62.00;H,6.36;N,8.03。 分析値 :C,62.31;H,6.01;N,7.98。
【0108】実施例12 実施例1と同様にして、6,7−ジメトキシ−4−(3,
4−ジメトキシフェニル)−2−[(1−メチルイミダゾ
ール−2−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸
エチルエステル 1−オキシド(69%)を得た。これを
酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。無色プリズム
晶。融点171〜172℃。 元素分析 C272937Sとしての計算値:C,60.10;H,5.42;N,7.79。 分析値 :C,60.29;H,5.53;N,7.49。
【0109】実施例13〜72 実施例1と同様にして、表9〜表17の化合物を得た。
【0110】
【表9】
【0111】
【表10】
【0112】
【表11】
【0113】
【表12】
【0114】
【表13】
【0115】
【表14】
【0116】
【表15】
【0117】
【表16】
【0118】
【表17】
【0119】実施例73〜75 実施例1と同様にして表18の化合物を得た。
【0120】
【表18】
【0121】実施例76 2−クロロメチル−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)キナゾリン(4.5g)、2−メルカ
プトエタノール(1.13g)、炭酸カリウム(2.8g)およ
びN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)の混合物を室
温で2時間かきまぜた。反応混合物を水に注いで酢酸エ
チルで抽出した。酢酸エチル層は水洗、乾燥(MgSO4)
後溶媒を留去し、6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジ
メトキシフェニル)−2−[(2−ヒドロキシエチルチオ)
メチル]キナゾリン(4.1g、82%)を得た。エタノー
ルから再結晶した。無色プリズム晶。融点154〜15
5℃。
【0122】実施例77〜83 実施例76と同様にして表19の化合物を得た。
【0123】
【表19】 実施例84〜86 実施例2と同様にして表20の化合物を得た。
【0124】
【表20】
【0125】実施例87 [6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)−3−エトキシカルボニルキノリン−2−イル]メチ
ルトリフェニルホスホニウム クロリド(17.4g)をナ
トリウムエトキシドのエタノール溶液[Na(0.62g)と
エタノール(150ml)から調製]に室温で加えた。つい
で2−ホルミル−1−メチルイミダゾール(3.7g)のエ
タノール(20ml)溶液を滴下した。混合物を室温で3時
間かきまぜた後、水に注いで酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層は水洗、乾燥(MgSO4)後溶媒を留去し、残
留物をシリカゲル カラムクロマトグラフィーに付し
た。クロロホルム−メタノール(100:1,v/v)で溶出
する部分より、(E)−6,7−ジメトキシ−4−(3,4
−ジメトキシフェニル)−2−[2−(1−メチルイミダ
ゾール−2−イル)ビニル]キノリン−3−カルボン酸エ
チルエステル(8.3g、67%)を得た。酢酸エチルから
再結晶した。無色プリズム晶。融点206〜208℃。
ついで溶出する部分から(Z)−6,7−ジメトキシ−4
−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[2−(1−メチ
ルイミダゾール−2−イル)ビニル]キノリン−3−カル
ボン酸エチルエステル(2.6g、21%)を油状物として
得た。NMR(δ ppm in CDCl3):0.96(3H,
t,=7Hz),3.35(3H,s),3.78(3H,s),3.8
7(3H,s),3.96(3H,s),3.97(3H,s),3.98
(2H,q,=7Hz),6.69(1H,d,=12Hz),6.
8−7.1(7H,m),7.13(1H,s)。(E)−および
(Z)−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフ
ェニル)−2−[2−(1−メチルイミダゾール−2−イ
ル)ビニル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステルを
それぞれエタノール−テトラヒドロフラン(1:1,v/v)
中、5%パラジウム炭素存在下、水素雰囲気下1気圧で
水素添加反応に付し6,7−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)−2−[2−(1−メチルイミダゾ
ール−2−イル)エチル]−キノリン−3−カルボン酸エ
チルエステルを得た。エタノールから再結晶した。無色
プリズム晶。融点147〜148℃。
【0126】実施例88 [6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)キナゾリン−2−イル]メチルトリフェニルホスホニ
ウム クロリド(9.1g)をナトリウムエトキシドのエタ
ノール溶液[Na(0.394g)とエタノール(100ml)か
ら調製]に室温で加えた。ついで2−ホルミル−1−メ
チルイミダゾール(1.7g)のエタノール(10ml)溶液を
滴下した。混合物を室温で3時間かきまぜた後、水に注
いでクロロホルムで抽出した。クロロホルム層は水洗、
乾燥(MgSO4)後溶媒を留去し、残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム−メ
タノール(20:1,v/v)で溶出する部分より、(E)−
6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−2−[2−(1−メチルイミダゾール−2−イル)ビニ
ル]キナゾリン(5.1g、82%)を得た。エタノール−
クロロホルムから再結晶した。無色プリズム晶。融点2
54〜255℃。
【0127】ついで溶出する部分から(Z)−6,7−ジ
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[2
−(1−メチルイミダゾール−2−イル)ビニル]キナゾ
リン(0.61g、10%)を得た。エタノール−クロロホ
ルムから再結晶した。無色板状晶。融点180〜181
℃。 (E)−および(Z)−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)−2−[2−(1−メチルイミダゾ
ール−2−イル)ビニル]キナゾリンをそれぞれクロロホ
ルム−酢酸エチル(1:1,v/v)中、5%パラジウム炭素
存在下、水素雰囲気下1気圧で水素添加反応に付し6,
7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−
2−[2−(1−メチルイミダゾール−2−イル)エチル]
キナゾリンを得た。酢酸エチルから再結晶した。無色プ
リズム晶。融点170〜171℃。
【0128】実施例89〜94 実施例87と同様にして表21の化合物を得た。
【0129】
【表21】
【0130】実施例95 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−2−[2−(1−メチルイミダゾール−2−イル)エチ
ル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(9.0g)
をエタノール(40ml)に懸濁しエタノール性塩化水素
(22%、10g)を加えた。混合物を5分間室温でかき
まぜた後、エーテル(150ml)を加え析出結晶をろ取、
エタノール−エーテルから再結晶、6,7−ジメトキシ
−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[2−(1−
メチルイミダゾール−2−イル)エチル]キノリン−3−
カルボン酸エチルエステル 2塩酸塩(9.1g)を得た。
淡黄色プリズム晶。融点158〜160℃。 元素分析 C283136・2HCl・1/3C25OH・1/2H2Oとしての計算値 :C,57.11;H,6.02;N,6.97 分析値 :C,57.03;H,6.15;N,7.00
【0131】実施例96 [6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)−3−エトキシカルボニルキノリン−2−イル]メチ
ルトリフェニルホスホニウム クロリド(3.0g)をナト
リウムエトキシドのエタノール溶液[Na(0.13g)とエ
タノール(45ml)から調製]に室温で加えた。ついで3
−(1−メチルイミダゾール−2−イル)プロピオンアル
デヒド(0.787g)を加えた。混合物を室温で3時間か
きまぜた後、水に注いで酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層は水洗、乾燥(MgSO4)後溶媒を留去し、残留物
をシリカゲル カラムクロマトグラフィーに付した。酢
酸エチル−メタノール(30:1,v/v)で溶出する部分よ
り、(E)−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキ
シフェニル)−2−[2−[2−(1−メチルイミダゾール
−2−イル)エチル]ビニル]キノリン−3−カルボン酸
エチルエステル(0.36g,15%)を油状物として得
た。 NMR(δ ppm in CDCl3):1.03(3H,t,
7Hz),2.7−3.0(4H,m),3.60(3H,s),3.7
9(3H,s),3.87(3H,s),3.97(3H,s),4.05
(3H,s),4.09(2H,q,=7Hz),6.7−7.2(8
H,m),7.43(1H,s)。 ついで溶出する部分から(Z)−6,7−ジメトキシ−4
−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−[2−[2−(1−
メチルイミダゾール−2−イル)エチル]ビニル]キノリ
ン−3−カルボン酸エチルエステル(0.2g、8%)を油
状物として得た。 NMR(δ ppm in CDCl3):1.02(3H,t,
7Hz),2.8−3.2(4H,m),3.58(3H,s),3.8
0(3H,s),3.88(3H,s),3.96(3H,s),4.05
(3H,s),4.07(2H,q,=7Hz),6.08(1H,d
t,=7.4&11.4Hz),6.6−7.0(7H,m),7.
42(1H,s)。 (E)−および(Z)−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)−2−[2−[2−(1−メチルイミ
ダゾール−2−イル)エチル]ビニル]キノリン−3−カ
ルボン酸エチルエステルの混合物をエタノール−テトラ
ヒドロフラン(1:4,v/v)中、5%パラジウム炭素存在
下、水素雰囲気下1気圧で水素添加反応に付し、エタノ
ール性塩酸で処理して6,7−ジメトキシ−4−(3,4
−ジメトキシフェニル)−2−[4−(1−メチルイミダ
ゾール−2−イル)ブチル]キノリン−3−カルボン酸エ
チルエステルを得た。クロロホルム−酢酸エチルから再
結晶した。淡黄色結晶。融点180〜183℃。
【0132】実施例97 2−クロロメチル−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(1.5g)、2−ヒドロキシ−6−メチルピリジ
ン(0.4g)、炭酸カリウム(0.511g)およびN,N−
ジメチルホルムアミド(20ml)の混合物を120℃で2
時間かきまぜた後、水に注いで酢酸エチルで抽出した。
酢酸エチル層は、水洗、乾燥(MgSO4)後溶媒を留去し
た。残留する油状物はシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、酢酸エチルで溶出する部分から6,7−ジ
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−
[(2−メチル−6−ピリジル)オキシメチル]キノリン−
3−カルボン酸エチルエステル(0.79g,46%)を得
た。クロロホルム−ヘキサンから再結晶した。黄色プリ
ズム晶。融点173〜174℃。 元素分析 C293027としての計算値:C,67.17;H,5.83;N,5.40 分析値 :C,66.97;H,6.02;N,5.16
【0133】実施例98 2−ヨードメチル−6,7−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)キノリン−3−カルボン酸エチル
エステル(9.0g)、2−ヒドロキシ−1−メチルイミダ
ゾール(1.8g)、炭酸銀(I)(Ag2CO3)(5.1g)およ
びベンゼン(100ml)の混合物を50℃で18時間かき
まぜた後、不溶の固体をろ別した。ろ液は、水洗、乾燥
(MgSO4)後溶媒を留去した。残留する油状物はシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−
酢酸エチル(5:1,v/v)で溶出する部分から6,7−ジ
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−
[(1−メチル−2−イミダゾリル)オキシメチル]キノリ
ン−3−カルボン酸エチルエステル(0.8g、9%)を得
た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。無色プリズ
ム晶。融点151〜152℃。 元素分析 C272937としての計算値:C,63.90;H,5.87;N,8.28 分析値 :C,63.74;H,5.87;N,7.99
【0134】実施例99 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−2−[(1−メチルイミダゾール−2−イル)チオメチ
ル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(0.6
g)、2N NaOH(1.7ml)およびエタノール(12m
l)の混合物を6時間還流した。反応混合物を真空中で
濃縮した。残渣を水で希釈し、酢酸エチルで洗浄し、2
N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水
洗、乾燥(MgSO4)し、真空中で濃縮して結晶を得た。
エタノール−エチルエーテルから再結晶して6,7−ジ
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−
[(1−メチルイミダゾール−2−イル)チオメチル]キノ
リン−3−カルボン酸(0.3g、53%)を無色プリズム
晶として得た。融点213〜214℃。 元素分析 C252536S・1/2H2Oとしての計算値:C,59.51;H,5.19;N,8.32 分析値 :C,59.38;H,5.40;N,7.93
【0135】
【発明の効果】本発明によれば、キノリンまたはキナゾ
リン誘導体を含有する新規抗炎症剤、特に関節炎治療
剤、それに用いる新規キノリン誘導体またはその塩、お
よび該誘導体の製造法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−37952 (32)優先日 平5(1993)2月26日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I') 【化1】 [式中、YはC−G(Gはエステル化されていてもよいカ
    ルボキシル基を示す。)、Xは酸化されていてもよい硫
    黄原子または−(CH2)q−(qは1〜5の整数を示す。)
    を、Rは、それぞれ置換されていてもよい脂肪族鎖式炭
    化水素基、脂環式炭化水素基または芳香族炭化水素基、
    または環構成炭素原子によりXと結合し、酸素、硫黄、
    窒素のうち少なくとも1個のヘテロ原子をもつそれぞれ
    置換されていてもよい芳香族複素環基または飽和あるい
    は不飽和の非芳香族複素環基を示し、A環およびB環は
    それぞれ置換基を有していてもよい。kは0または1を
    示す。ただし、Xが−(CH2)q−(qは1〜5の整数を
    示す。)であり、かつRが脂肪族鎖式炭化水素基または
    芳香族炭化水素基である場合を除く。]で表される化合
    物またはその塩。
  2. 【請求項2】 Xが−(CH2)q−である請求項1記載の
    化合物またはその塩。
  3. 【請求項3】 Xが−(CH2)q−(qは1〜5の整数を
    示す)であり、Rが、環構成炭素原子によりXと結合
    し、酸素、硫黄、窒素のうち少なくとも1個のヘテロ原
    子をもつそれぞれ置換されていてもよい芳香族複素環基
    である請求項1記載の化合物またはその塩。
  4. 【請求項4】 Xが、チオ基、スルフィニル基またはス
    ルホニル基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  5. 【請求項5】 Xがチオ基である請求項4記載の化合物
    またはその塩。
  6. 【請求項6】 qが1である請求項1記載の化合物また
    はその塩。
  7. 【請求項7】 GがC1-6アルキルオキシカルボニル基
    である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 Gがエトキシカルボニルである請求項7
    記載の化合物。
  9. 【請求項9】 Gがアリール−C1-6アルキルオキシカ
    ルボニル基(このアリール基は置換基を有していてもよ
    い)である請求項1記載の化合物またはその塩。
  10. 【請求項10】 Gで示されるアリール−C1-6アルキ
    ルオキシカルボニル基のアリール基が、それぞれ置換さ
    れていてもよいベンジルまたはフェネチルである請求項
    6記載の化合物またはその塩。
  11. 【請求項11】 A環およびB環がそれぞれ独立して、
    ハロゲン原子、ニトロ基、置換されていてもよいアルキ
    ル基、置換されていてもよいヒドロキシル基、置換され
    ていてもよいチオール基、置換されていてもよいアミノ
    基、置換されていてもよいアシル基、エステル化されて
    いてもよいカルボキシル基および置換されていてもよい
    芳香族環基よりなる群から選ばれる同一または異なる1
    〜4個の置換基で置換されていてもよく、さらに、隣接
    する置換基が連結して、−(CH2)m−または−O−(C
    2)n−O−(ここに、mは3〜5の整数、nは1〜3の
    整数を示す)で示される環を形成していてもよい請求項
    1記載の化合物またはその塩。
  12. 【請求項12】 A環の置換基が、キノリン環の6位お
    よび7位に位置するメトキシである請求項11記載の化
    合物またはその塩。
  13. 【請求項13】 B環の置換基がメトキシまたはメチレ
    ンジオキシである請求項11記載の化合物またはその
    塩。
  14. 【請求項14】 メトキシ基がB環の3位および4位に
    位置する請求項13記載の化合物またはその塩。
  15. 【請求項15】 kが0である請求項1記載の化合物ま
    たはその塩。
  16. 【請求項16】 化合物が、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(1−メチルイミダゾール−2−イル)ス
    ルフィニルメチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエ
    ステル、 6,7−ジメトキシ−4−(4−メチルフェニル)−2
    −[(1−メチル−イミダゾール−2−イル)チオメチ
    ル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(4−メチル−1,2,4−トリアゾール−
    3−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチ
    ルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(1−メチルイミダゾール−2−イル)チ
    オメチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−メチレンジオキシフ
    ェニル)−2−[(1−メチルイミダゾール−2−イ
    ル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエス
    テル、 6,7−ジエトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(1−メチルイミダゾール−2−イル)チ
    オメチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[2−(1−メチルイミダゾール−2−イ
    ル)エチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステ
    ル、 2−[(2−ベンゾイミダゾリル)スルフィニルメチル]
    −6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)キノリン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(5−フルオロベンゾイミダゾール−2−
    イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエ
    ステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(ベンゾチアゾール−2−イル)チオメチ
    ル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(3,4−ジヒドロ−4−オキソキナゾリン
    −2−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸エ
    チルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−
    2−[(ベンゾイミダゾール−2−イル)チオメチル]キ
    ノリン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(4−メトキシフェニル)−
    2−[(1−メチルイミダゾール−2−イル)チオメチ
    ル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(4−クロロフェニル)チオメチル]キノリ
    ン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(ピリド[1,2−a][1,3,4]トリアゾー
    ル−5−イル)チオメチル]キノリン−3−カルボン酸
    エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(4−クロロフェニル)メチルチオメチル]
    キノリン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(ベンゾイミダゾール−2−イル)チオメ
    チル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[[6(1H)−ピリミドン−2−イル]チオ
    メチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステル、 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
    ル)−2−[(3−ヒドロキシピリジン−2−イル)チ
    オメチル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステルま
    たは6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェ
    ニル)−2−[(2−チアゾリン−2−イル)チオメチ
    ル]キノリン−3−カルボン酸エチルエステルである請
    求項1記載の化合物またはその塩。
  17. 【請求項17】 一般式(II) 【化2】 [式中、Q1は脱離基を、YはC−G(Gはエステル化さ
    れていてもよいカルボキシル基を示す。)、A環および
    B環はそれぞれ置換基を有していてもよい。kは0また
    は1を示す。]で表される化合物またはその塩と一般式
    (III) R−SH (III) [式中、Rは、それぞれ置換されていてもよい脂肪族鎖
    式炭化水素基、脂環式炭化水素基または芳香族炭化水素
    基、または環構成炭素原子により硫黄原子に結合し、酸
    素、硫黄、窒素のうち少なくとも1個のヘテロ原子をも
    つそれぞれ置換されていてもよい芳香族複素環基または
    飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環基を示す]で表さ
    れる化合物またはその塩とを反応させ、必要により酸化
    反応に付すことを特徴とする、一般式(I−1) 【化3】 [式中、YはC−G(Gはエステル化されていてもよいカ
    ルボキシル基を示す。)、Zは酸化されていてもよい硫
    黄原子を、Rは、それぞれ置換されていてもよい脂肪族
    鎖式炭化水素基、脂環式炭化水素基または芳香族炭化水
    素基、または環構成炭素原子によりZに結合し、酸素、
    硫黄、窒素のうち少なくとも1個のヘテロ原子をもつそ
    れぞれ置換されていてもよい芳香族複素環基または飽和
    あるいは不飽和の非芳香族複素環基を示し、A環および
    B環はそれぞれ置換基を有していてもよい。kは0また
    は1を示す。]で表される化合物またはその塩の製造
    法。
  18. 【請求項18】 Q1がハロゲン、または有機スルホン
    酸または有機リン酸でエステル化されることにより活性
    化されるヒドロキシル基である請求項17記載の製造
    法。
  19. 【請求項19】 Q1が塩素、臭素、ヨウ素、p−トル
    エンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ、ジフ
    ェニルホスホリルオキシ、ジベンジルホスホリルオキシ
    またはジメチルホスホリルオキシである請求項18記載
    の製造法。
  20. 【請求項20】 Q1が塩素または臭素である請求項1
    9記載の製造法。
  21. 【請求項21】 一般式(IV) 【化4】 [式中、YはC−G(Gはエステル化されていてもよいカ
    ルボキシル基を示す。)を、Q2はハロゲン原子を示し、
    A環およびB環はそれぞれ置換基を有していてもよい。
    kは0または1を示す。]で表される化合物と一般式
    (V) R−(CH2)q-1−CHO (V) [式中、Rは、それぞれ置換されていてもよい脂肪族鎖
    式炭化水素基、脂環式炭化水素基または芳香族炭化水素
    基、または環構成炭素原子によりXと結合し、酸素、硫
    黄、窒素のうち少なくとも1個のヘテロ原子をもつそれ
    ぞれ置換されていてもよい芳香族複素環基または飽和あ
    るいは不飽和の非芳香族複素環基を、qは1〜5の整数
    を示す。]で表される化合物と反応させ、ついで還元反
    応に付すことを特徴とする一般式 【化5】 [式中、YはC−G(Gはエステル化されていてもよいカ
    ルボキシル基を示す。)を、Rは、それぞれ置換されて
    いてもよい脂肪族鎖式炭化水素基、脂環式炭化水素基ま
    たは芳香族炭化水素基、または環構成炭素原子により−
    (CH2)q−に結合し、酸素、硫黄、窒素のうち少なくと
    も1個のヘテロ原子をもつそれぞれ置換されていてもよ
    い芳香族複素環基または飽和あるいは不飽和の非芳香族
    複素環基を示し、A環およびB環はそれぞれ置換基を有
    していてもよい。qは1〜5の整数を、kは0または1を
    示す。]で表される化合物またはその塩の製造法。
  22. 【請求項22】 Rが脂肪族鎖式不飽和炭化水素基、脂
    環式炭化水素基または芳香族炭化水素基である請求項2
    1記載の製造法。
  23. 【請求項23】 Rが芳香族複素環基または非芳香族複
    素環基である請求項21記載の製造法。
  24. 【請求項24】 Q2が塩素または臭素である請求項2
    1記載の製造法。
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