JPH07523B2 - 工業用防菌剤 - Google Patents

工業用防菌剤

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JPH07523B2
JPH07523B2 JP23437986A JP23437986A JPH07523B2 JP H07523 B2 JPH07523 B2 JP H07523B2 JP 23437986 A JP23437986 A JP 23437986A JP 23437986 A JP23437986 A JP 23437986A JP H07523 B2 JPH07523 B2 JP H07523B2
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chloro
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晋 光井
亮二 船津
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ソマ−ル株式会社
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、2種の防菌性をもつ化合物を組み合わせて含
有させることにより相乗効果を発揮させた、特に紙パル
プ製造における工業用水に対して好適に使用される新規
な工業用防菌剤に関するものである。
従来の技術 紙パルプ工業における抄紙工程からの排水、各種産業分
野における循環冷却水などの用水系、水性塗料、紙塗工
液、ラテックス、捺染糊、皮革などを製造する際に用い
る原料水においては有害な微生物が繁殖しやすく、これ
が生産性低下や品質劣化の重要な原因となっている。
特に紙パルプ工業分野における用水系では細菌、糸状菌
及び酵母類の増繁殖によりスライムが発生し、パルプス
ラリーが流れる水路、とりわけスラリーが接する壁面の
粗い場所やチャスト、フローボックス、輸送パイプ、そ
の他パイプスラリーの流速が小さくなって淀むような場
所において、スライムの付着が著しくなっている。この
スライムは、しばしば離脱し、紙切れや紙パイプ製品汚
染の原因となっているほか、微生物の繁殖による種々の
障害を起している。
このような障害発生は、高速マシンを使用する際には特
に大きな問題となり、著しい生産性低下、経済的損失を
招来している。
更に、金属加工油剤の冷却用循環用水系においても、微
生物が増繁殖し加工油剤の冷却性能や乳化性を阻害した
り、また、悪臭が発生し作業環境を悪化させ公衆衛生上
好ましくない現象をひきおこしている。
有害微生物の増殖によるその他の障害は、水性塗料、紙
用塗工液、高分子ラテックス、紙制用パルプ、糊、皮
革、金属加工油剤などの工業用製品にもみられる。
ところで、前記用水系、または前記工業用製品における
有害微生物の発生を抑制し、ないしは防除する薬剤とし
ては、これまで例えば有機金属化合物類、有機塩素化合
物類、有機硫黄化合物類、第四級アンモニウム塩化合物
類などが使用されてきたが、これらの化合物類は人体に
対し毒性を有し、また、悪臭や異臭を発し、更には発泡
などの好ましくない現象を生じる。加えて、これらの防
除剤含有水系は、これを一般河川や海等に投流した場合
には魚貝類に対し悪影響を及ぼし環境保全上問題を生じ
る。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような従来の工業用防菌剤がもつ欠点を
克服し、人体その他の生物に対し、無害であり、悪臭や
異臭を伴わず、しかも、広範囲の有害微生物に対して有
効な新規な工業用防菌剤を提供することを目的としてな
されたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、従来の欠点を改良した効果的な工業用防
菌剤を開発するために鋭意研究を重ねた結果、特定のハ
ロゲン化脂肪族ニトロアルコールとα‐クロルベンズア
ルドキシムアセテート誘導体との所定割合の組合せを有
効成分として含有させることにより、その目的を達成し
うることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに
至った。
すなわち、本発明は、(A)一般式(I) (式中のR1及びR2は水素原子、ハロゲン原子であるか又
はヒドロキシル基で置換されてもよい炭素数1〜4のア
ルキル基であり、Xはハロゲン原子である) で表わされるハロゲン化脂肪族ニトロアルコールと、
(B)一般式(II) (式中のnは0〜2である) で表わされるα‐クロルベンズアルドキシムアセテート
誘導体とを(A)成分と(B)成分の重量比が1:10ない
し10:1になる割合で含有することを特徴とする工業用防
菌剤を提供するものである。
本発明の(A)成分として用いる一般式(I)で表わさ
れるハロゲン化脂肪族ニトロアルコールは、単独では既
に工業用防菌剤の有効成分として知られている(特公昭
40−8917号公報)化合物であって、このような化合物の
例としては、2-クロロ‐2-ニトロエタノール、1-クロロ
‐1-ニトロプロパノール‐(2)、3-クロロ‐3-ニトロ
ブタノール‐(2)、2-クロロ‐2-ニトロブタンジオー
ル‐(1,3)、1-クロロ‐1-ニトロブタノール‐
(2)、2-クロロ‐2-ニトロブタノール、2-クロロ‐2-
ニトロペンタノール‐(3)、2,2-ジクロロ‐2-ニトロ
エタノール、2-クロロ‐2-ブロモ‐2-ニトロエタノー
ル、3-クロロ‐3-ニトロペンタンジオール‐(2,4)、4
-クロロ‐4-ニトロヘキサノール‐(3)、2-ブロモ‐2
-ニトロエタノール、2-ブロモ‐2-ニトロプロパノー
ル、2-ブロモ‐2-ニトロブタンジオール‐(1,3)、3-
ブロモ‐3-ニトロペンタンジオール‐(2,4)、2,2-ジ
ブロモ‐2-ニトロエタノール、1,1-ジブロモ‐1-ニトロ
プロパノール‐(2)、4-ブロモ‐4-ニトロヘキサノー
ル‐(3)、2-フルオロ‐2-ニトロエタノール、2-フル
オロ‐2-ニトロブタンジオール‐(1,3)、3-ヨード‐3
-ニトロブタノール‐(2)、2-フルオロ‐2-クロロ‐2
-ニトロエタノール、2-ヨード‐2-ブロモ‐2-ニトロエ
タノール、2-クロロ‐2-ニトロプロパンジオール‐(1,
3)、2-ブロモ‐2-ニトロプロパンジオール‐(1,3)な
どが挙げられる。
次に本発明の(B)成分として用いる一般式(II)で表
わされるα‐クロルベンズアルドキシムアセテート誘導
体は、単独では既に工業用防菌剤の有効成分として知ら
れている(特公昭51−33171号公報)化合物であって、
例えばα‐クロルベンズアルドキシムアセテート、α‐
クロル‐4-クロルベンズアルドキシムアセテート、α‐
クロル‐2,4-ジクロルベンズアルドキシムアセテートな
どが挙げられる。
これらの(A)成分及び(B)成分は、いずれもそれぞ
れ1種用いてもよいし、また2種以上を併用してもよ
い。
(A)成分及び(B)成分を各単独で用いた場合は、そ
の効果が少数の微生物に限定され、十分な防菌効果を得
ることができない上に、効果の持続性にも欠けるため、
実用上必ずしも満足できるものではない。
これに対し、(A)成分と(B)成分を併用する本発明
の工業用防菌剤は、これらの成分単独からは、とうてい
予期することができない、極めて優れた防菌作用を発揮
し、有害微生物としての糸状菌、細菌、酵母類などに対
して、その種類に係わりなく、広範囲で著効を示す。
本発明においては、(A)成分と(B)成分と重量比1
0:1ないし1:10、好ましくは1:5ないし5:1の範囲の割合
で用いることが必要である。これらの成分のいずれか一
方がこの範囲を逸脱した場合には、十分な相乗効果が発
揮されない。
本発明の工業用防菌剤は、(A)成分と(B)成分とを
均一に混合することにより調製されるが、水やその他の
溶剤に溶解した溶液、あるいは乳化分散液などの形で使
用するのが有利である。
ここで使用することのできる溶剤としては、アルコール
系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、炭化水素系溶
剤等が例示される。また、本発明の防菌剤は任意の担体
に担持して使用してもよく、使用態様に特に制限はなく
種々の方法を採用することができる。
この防菌剤の使用に際しての添加量は、微生物濃度によ
っても異なるが、(A)成分と(B)成分の合計量に基
づき、一般的に紙パルプ工業等の分野における用水系の
場合は0.01〜100ppm、水性塗料、糊、皮革等の分野の場
合は1〜500ppmであり、この程度で良好な殺菌効果が得
られる。
本発明の防菌剤には、この発明の目的を阻害しない範囲
で所望に応じ安定剤、界面活性剤等を添加することがで
きる。
実施例 次に本発明及び比較例によって本発明をさらに詳細に説
明する。
実施例 下記の処方により成分を混合して工業用防菌剤を調製し
た。
処方1成 分 含有量 2-ブロモ‐2-ニトロプロパンジオール‐(1,3) 10重量
部 α‐クロルベンズアルドキシムアセテート 10重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A(乳化剤、東邦化学社製) 3重量部 処方2成 分 含有量 2,2-ジブロモ‐2-ニトロエタノール 10重量部 α‐クロルベンズアルドキシムアセテート 10重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A 3重量部 処方3成 分 含有量 1,1-ジブロモ‐1-ニトロプロパノール‐(2)10重量部 α‐クロルベンズアルドキシムアセテート 10重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A 3重量部 処方4成 分 含有量 2-ブロモ‐2-ニトロプロパンジオール‐(1,3) 10重量
部 α‐クロル‐4-クロルベンズアルドキシムアセテート10
重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A 3重量部 処方5成 分 含有量 2,2-ジブロモ‐2-ニトロエタノール 10重量部 α‐クロル‐4-クロルベンズアルドキシムアセテート10
重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A 3重量部 処方6成 分 含有量 1,1-ジブロモ‐1-ニトロプロパノール‐(2)15重量部 α‐クロルベンズアルドキシムアセテート 5重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A 3重量部 比較例 下記の処方により成分を混合して比較のための工業用防
菌剤を調製した。
処方7成 分 含有量 2-ブロモ‐2-ニトロプロパンジオール‐(1,3) 20重量
部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A 3重量部 処方8成 分 含有量 2,2-ジブロモ‐2-ニトロエタノール 20重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A 3重量部 処方9成 分 含有量 1,1-ジブロモ‐1-ニトロプロパノール‐(2)20重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A 3重量部 処方10成 分 含有量 α‐クロルベンズアルドキシムアセテート 20重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A 3重量部 処方11成 分 含有量 α‐クロル‐4-クロルベンズアルドキシムアセテート20
重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 77重量部 ソルポール900A 3重量部 上記処方1〜処方11に従って調製した工業用防菌剤につ
いて下記の試験方法により、菌増殖防止効果及びスライ
ム発生防止効果を調べた。
(1)抄紙工程の白水における菌増殖防止及びスライム
発生防止試験 某製紙工場の抄紙工程において防菌剤を白水ビットに1
日のうち2時間、3回にわたり、水中濃度が20ppmにな
るように7日間添加して、白水中の微生物の菌数を測定
した。
試験方法は、白水試料を滅菌水で希釈し、この一定量を
シャーレに採り、溶解したワックスマン寒天培地を注入
し、混和し、平板状に固化させた。恒温器内(32℃)で
2日間培養後発生する微生物コロニーをコロニー計数器
にて測定した。また抄造時の紙切れ回数も測定し、防菌
効果を確認した。この結果を第1表に示す。なお、比較
のために工業用防菌剤を加えない場合を対照として示し
た。
上記第1表から本発明の工業用防菌剤(処方1〜6)は
優れた菌増殖防止作用とスライム発生防止作用を有する
ことがわかる。
(2)製紙用塗工液における菌増殖防止試験 製紙用澱粉系塗工液にブイヨン液体培地及び予め腐敗さ
せた塗工液を加えて攪はんし、300ppm濃度になるように
工業用防菌剤を添加した。
これを32℃の恒温器に5日間保存した後、各塗工液中の
生菌数を測定した。その結果を第2表に示す。なお、比
較のために工業用防菌剤を用いない場合の結果を対照と
して示した。
上記第2表から本発明の工業用防菌剤(処方1〜6)は
製紙用塗工液において優れた菌増殖防止作用を有するこ
とがわかる。
発明の効果 本発明の防菌剤は、人体その他の生物に対し、無害であ
り、悪臭や異臭を伴わず、しかも、広範囲の有害微生物
に対して有効であって、構成成分個別からはとうてい予
測することができない、極めて優れた防菌作用を発揮
し、特に紙パルプ製造における工業用水に対して好適に
使用しうる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式 (式中のR1及びR2は水素原子、ハロゲン原子であるか又
    はヒドロキシル基で置換されてもよい炭素数1〜4のア
    ルキル基であり、Xはハロゲン原子である) で表わされるハロゲン化脂肪族ニトロアルコールと、
    (B)一般式 (式中のnは0〜2である) で表わされるα‐クロルベンズアルドキシムアセテート
    誘導体とを(A)成分と(B)成分の重量比が1:10ない
    し10:1になる割合で含有することを特徴とする工業用防
    菌剤。
JP23437986A 1986-10-03 1986-10-03 工業用防菌剤 Expired - Lifetime JPH07523B2 (ja)

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