JPH0647524B2 - 工業用防菌剤 - Google Patents

工業用防菌剤

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JPH0647524B2
JPH0647524B2 JP62151365A JP15136587A JPH0647524B2 JP H0647524 B2 JPH0647524 B2 JP H0647524B2 JP 62151365 A JP62151365 A JP 62151365A JP 15136587 A JP15136587 A JP 15136587A JP H0647524 B2 JPH0647524 B2 JP H0647524B2
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methyl
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亮二 船津
晋 光井
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、2種の防菌性をもつ化合物を組み合わせて含
有させることにより相乗効果を発揮させた、特に紙パル
プ製造における工業用水に対して好適に使用される新規
な工業用防菌剤に関するものである。
従来の技術 一般に紙パルプ製造工程中で用いる工業用水には微生物
の存在に起因するスライムが発生しやすく、種々のトラ
ブルの原因になっている。このため、防菌剤を添加し
て、微生物の増殖を抑制することが行われ、これまで、
防菌剤として有機金属化合物類、有機塩素化合物類、有
機硫黄化合物類、第四級アンモニウム塩類などが使用さ
れてきたが、これらの化合物は、人体に対して毒性を有
し、また、悪臭や異臭を発し、さらには発泡などの好ま
しくない現象を生じる上に、これらの防菌剤含有水系
は、これを一般河川や海等に投流した場合には魚介類に
対し悪影響を与え環境保全上問題を生じる。
しかも、これらを添加した工業用水を抄造用に循環再使
用する場合、紙パルプ製品の汚染や紙切れを生じるのを
免れない。
他方、工業用防菌剤の効果を高めるために、防菌作用を
有する2種以上の化合物を組み合わせて使用することも
行われ、例えば一般式 (式中のR及びRは水素原子又はハロゲン原子、R
はメチル基、n−オクチル基又はベンジル基である) で表わされるイソチアゾロン誘導体と、一般式 (式中のRは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基又はヒドロキシ低級アルキル基、Rは水素原子又は
低級アルキル基、Xはハロゲン原子である) で表わされるハロゲン化脂肪族ニトロアルコールとを組
み合わせた工業用殺菌剤も提案されているが(特公昭60
−54281号公報)、防菌しうる微生物の範囲の拡大や防
菌作用の向上の点ではある程度の改善が認められるとし
ても、抄造用として循環利用する際の紙切れの防止の点
では必ずしも十分な結果が得られていないのが実情であ
る。
発明が解決しようとする課題 本発明は、それを添加した工業用水を抄造用として循環
再利用した際に、微生物の発生を効果的に抑制するとと
もに、紙切れを伴うことない工業用防菌剤を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、工業用水、特に紙パルプ製造工程に用い
る工業用水の防菌剤について種々研究を重ねた結果、前
記一般式(I)のイソチアゾロン化合物の代りに、それ
と金属塩とから成る錯化合物を用い、これをジブロモニ
トロアルコールと組み合わせることにより、いっそう優
れた防菌効果が得られる上に、抄造の際の紙切れが著し
く減少することを見出し、この知見に基づいて本発明を
なすに至った。
すなわち、本発明は、(A)一般式 (式中のRは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル
基、R及びRはそれぞれ水素原子又はハロゲン原
子、Mは硝酸マグネシウム又は塩化カルシウムである) で表わされるイソチアゾロン錯化合物と、(B)一般式 (式中のRは水素原子又はメチル基である) で表わされるジブロモニトロアルコール化合物とを
(A)成分と(B)成分の重量比が1:5ないし5:1
になる割合で含有することを特徴とする工業用防菌剤を
提供するものである。
本発明の(A)成分として用いる一般式(III)で表わさ
れるイソチアゾロン錯化合物としては、例えば5−クロ
ロ−2−メチル−3−イソチアゾロンマグネシウムナイ
トレート、2−メチル−3−イソチアゾロンマグネシウ
ムナイトレート、2−オクチル−4−クロロ−3−イソ
チアゾロンカルシウムクロリドなどが挙げられる。
次に本発明の(B)成分として用いる一般式(IV)で表わ
されるジブロモニトロアルコール化合物としては、例え
ば2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2,2−
ジブロモ−2−ニトロ−1−メチルエタノールなどが挙
げられる。
これらの(A)成分及び(B)成分は、いずれもそれぞ
れ1種ずつ用いられる必要はなく、所望に応じそれぞれ
2種以上を併用することもできる。
本発明で最も好ましい組成は、(A)成分が5−クロロ
−2−メチル−3−イソチアゾロンマグネシウムナイト
レートと2−メチル−3−イソチアゾロンマグネシウム
ナイトレートとの3:1(重量)混合物で、(B)成分
が2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノールのものであ
る。
本発明の防菌剤においては、(A)成分と(B)成分と
を重量比で1:5ないし5:1の範囲で用いることが必
要である。こらの成分のいずれか一方がこの範囲を逸脱
した場合には、十分な相乗効果が発揮されない。
本発明の防菌剤は、基本的には上記した(A)及び
(B)の2成分を均一に混合することにより調製される
が、一般的には水溶液、溶剤溶液、乳化分散液等として
使用に供される。
ここで使用することのできる溶剤としては、アルコール
系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、炭化水素系溶
剤等が、また乳化分散剤としては、アニオン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤等が例示される。また、本発
明の防菌剤は任意の担体に担持して使用してもよく、使
用態様に特に制限はなく種々の方法を採用することがで
きる。
この防菌剤の使用に際しての添加量は、微生物濃度によ
っても異なるが、一般的に紙パルプ工業等の分野におけ
る用水系の場合は、(A)成分と(B)成分の合計量に
基づき0.01〜100ppm、水性塗料、糊、皮革等の分野の場
合は1〜500ppmであり、この程度で良好な殺菌効果が得
られる。
本発明の防菌剤に、この発明の目的を阻害しない範囲で
安定剤、界面活性剤等を添加することは何ら差支えな
い。
実施例 次に実施例及び比較例によってさらに詳細に説明する。
実施例1 5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロンマグネシ
ウムナイトレートと2−メチル−3−イソチアゾロンマ
グネシウムナイトレートとの重量比3:1の混合物5重
量部と2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール10重量
部とをジエチレングリコール85重量部に溶解して防菌剤
(イ)を調製した。
実施例2 5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロンマグネシ
ウムナイトレートと2−メチル−3−イソチアゾロンマ
グネシウムナイトレートとの重量比3:1の混合物5重
量部と2,2−ジブロモ−2−ニトロメチルエタノール
10重量部とをジエチレングリコール85重量部に溶解して
防菌剤(ロ)を調製した。
実施例3 2−オクチル−4−クロロ−3−イソチアゾロンカルシ
ウムクロリド5重量部と2,2−ジブロモ−2−ニトロ
エタノール10重量部とをジエチレングリコール85重量部
に溶解して防菌剤(ハ)を調製した。
実施例4 2−オクチル−4−クロロ−3−イソチアゾロンカルシ
ウムクロリド5重量部と22,−ジブロモ−2−ニトロ
メチルエタノール10重量部とをジエチレングリコール85
重量部に溶解して防菌剤(ニ)を調製した。
比較例1 5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロンマグネシ
ウムナイトレートと2−メチル−3−イソチアゾロンマ
グネシウムナイトレートとの重量比3:1の混合物の
み、2−オクチル−4−クロロ−3−イソチアゾロンカ
ルシウムクロライドのみ、2,2−ジブロモ−2−ニト
ロエタノールのみ、又は2,2−ジブロモ−2−ニトロ
メチルエタノールのみを用い、その重量部をジエチレン
グリコール85重量部に溶解することにより、それぞれ防
菌剤(ホ)、(ヘ)、(ト)、(チ)を調製した。
比較例2 実施例1における5−クロロ−2−メチル−3−イソチ
アゾロンマグネシウムナイトレートと2−メチル−3−
イソチアゾロンマグネシウムナイトレートとの重量比
3:1の混合物の代りに5−クロロ−2−メチル−3−
イソチアゾロンと2−メチル−3−イソチアゾロンとの
重量比3:1の混合物を用い、他は同様にして防菌剤
(リ)を調製した。
比較例3 実施例3における2−オクチル−4−クロロ−3−イソ
チアゾロンカルシウムクロリドの代りに2−オクチル−
4−クロロ−3−イソチアゾロンを用い、他は同様にし
て防菌剤(ヌ)を調製した。
比較例4 2−メチル−3−イソチアゾロン5重量部と2,2−ジ
ブロモ−2−ニトロエタノール10重量部とをジエチレン
グリコール85重量部に溶解して防菌剤(ル)を調製し
た。
参考例 各実施例及び比較例で得た防菌剤について以下の試験を
行った。
(1)抄紙工程後の排水における菌増殖防止試験及びス
ライム発生防止試験 製紙工場の抄紙工程において各防菌剤を白水ビットに1
日のうちに2時間、3回にわたり、水中濃度が20ppmに
なるように7日間添加して、白水中の微生物の菌数を測
定した。
試験方法は白水試料を減菌水で希釈し、この一定量をシ
ャーレに採り、溶解したワックスマン寒天培地を注入
し、混和し、平板状に固化させた。恒温器内(32℃)で
2日間培養後発生する微生物コロニーをコロニー計数器
にて測定した。また、抄造時に紙切れの回数も測定し、
防菌効果を確認した。その結果を表に示す。
(2)製紙用塗工液における菌増殖防止試験 pH10.0のデンプン系塗工液にブイヨン液体培地及び予め
腐敗させた塗工液を加えて撹拌し、300ppm濃度になるよ
うに調整した防菌剤を添加した。
これを32℃の恒温器に5日間保存した後、各塗工液中の
生菌数を測定した。その結果を表に示す。
この表の結果から、本発明の防菌剤(イ)〜(ニ)は、
従来のもの(ホ)〜(ル)に比べ、製紙工場の排水にお
いて優れた菌増殖防止作用とスライム発生防止作用を、
また製紙用塗工液において優れた菌増殖防止作用を有す
るこことがわかる。
発明の効果 本発明の防菌剤は、構成成分個別からはとうてい予測す
ることができない、極めて優れた防菌作用を発揮し、ま
た、有害微生物である糸状菌、細菌、酵母類等に対して
その種類に係わりなく広い適用範囲を有し、紙パルプ製
造における工業用水のための防菌剤として好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式 (式中のRは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル
    基、R及びRはそれぞれ水素原子又はハロゲン原
    子、Mは硝酸マグネシウム又は塩化カルシウムである) で表わされるイソチアゾロン錯化合物と、(B)一般式 (式中のRは水素原子又はメチル基である) で表わされるジブロモニトロアルコール化合物とを
    (A)成分と(B)成分の重量比が1:5ないし5:1
    になる割合で含有することを特徴とする工業用防菌剤。
JP62151365A 1987-06-19 1987-06-19 工業用防菌剤 Expired - Lifetime JPH0647524B2 (ja)

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