JPH06318299A - 駐車場空きスペ−ス監視方法 - Google Patents

駐車場空きスペ−ス監視方法

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JPH06318299A
JPH06318299A JP5131217A JP13121793A JPH06318299A JP H06318299 A JPH06318299 A JP H06318299A JP 5131217 A JP5131217 A JP 5131217A JP 13121793 A JP13121793 A JP 13121793A JP H06318299 A JPH06318299 A JP H06318299A
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Shinya Uemachi
新也 上町
Takeshi Kawamura
武司 川村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数の単位駐車スペースを有する大規模駐車
場において、単位スペースに自動車が既に駐っているの
かそれとも空きであるのかを光学的手段において認識す
ること。 【構成】 全駐車場を2つ以上のテレビカメラで撮像
し、画像を単位スペースに対応する狭いサンプリングエ
リアに分割する。サンプリングエリアごとに特徴点を抽
出し、2つ以上の画像上で特徴点を対応させ、画面上に
現れた特徴点の座標から特徴点の三次元座標を計算し、
高さ方向の座標Zがある閾値Qと比較してこれよりも小
さければ空きスペースと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空港、スーパーマー
ケット、デパート、遊園地などに付設された大規模の駐
車場に於いて、空きスペースを的確迅速に検出する方法
に関する。駐車場は、縦横に多数並んだ1台の自動車を
駐めることのできる単位スペースの集合である。この単
位スペースは、地面の上に枠取り等がしてあって目視で
きる拡がりを持っている。このスペースに自動車が1台
駐っている場合、これを占有スペースという事にし、自
動車が駐っていない場合、これを空きスペースというこ
とにする。
【0002】新たな自動車の入場の際は、空きスペース
を見出して、ここへ自動車を誘導しなければならない。
小規模の駐車場の場合は、目視によって空きスペースを
簡単に見付けることができる。大規模であっても空きス
ペースが多い場合は、目視によって空きスペースを検知
できる。
【0003】しかし大規模駐車場であって駐車数が多い
場合、目視によって空きスペースを見出す事が難しくな
る。駐っている自動車によって視野が塞がれるからであ
る。この場合、どこに空きスペースが残っているのか容
易には分からない。分からなければ自動車を的確に誘導
することができない。
【0004】大規模駐車場では、空きスペースの検出を
迅速に行わなければならない。高い監視塔を建てて窓か
ら常時スペースを監視するということが可能であろう。
しかし、人の目に頼る方法は信頼度が低いし、人件費が
高いのでコスト高になろう。望ましい方法でない。そこ
で、機械的、電気的、或は光学的な手段によって、空き
スペース、占有スペースを弁別するという事が考えられ
る。
【0005】
【従来の技術】空きスペース、占有スペースの検知方法
として例えば次のようなものが考えられよう。 (1)機械式スイッチによる検知 これは、スペースごとにゲートを設けておき、自動車が
ゲートを開閉して単位スペースに入り込むようにするも
のである。ゲートの開閉によってオンオフする機械的ス
イッチを設けておく。ゲートの開閉の方向により、出入
りを区別できる。或は、自動車がスペースを占有してい
る限りスイッチが入っているというような機械的スイッ
チでも良い。
【0006】しかしこの方法では、単位スペースの数だ
けゲートとスイッチを設けなければならない。しかもこ
れらゲート信号を中央の監視事務所へ伝送するため多数
の伝送線を必要とする。このような欠点があり、実際
に、駐車場の警視装置として応用されたことはない。
【0007】(2)光学センサ(レーザ光、赤外光)に
よる検知 単位スペースごとに両側に発光器と受光器とを設置す
る。自動車が入ると光が遮られるので受光器に光が入ら
ない。これによって自動車が駐っているかどうかを的確
に知ることができる。しかしこれも多数の単位スペース
ごとに光学センサを設置しなければならない。また、多
数本の信号線を単位スペースから監視事務所に向けて設
置しなければならない。このような訳で多大の設備投資
が要求される。これも実際に駐車場の監視装置として利
用されたことはない。
【0008】(3)電波(電磁誘導など)による検知 電波の発信器と受信器を各単位スペースごとに取り付け
たものである。マイクロ波などの電波を発信すると、こ
れは波長が短いので直進することができる。これによっ
て自動車の存在、非存在を認識できる。しかしこれも多
数のセンサ群と伝送線とを必要とする。コストの点で現
実的ではない。
【0009】(4)超音波センサによる検知 これは、超音波発振器と測音器とを単位スペースごとに
設けて自動車の存非を知るものである。これも(1)〜
(3)と同様にコストが高くなり、現実的ではない。
【0010】このように単位スペースごとに自動車の存
非を検知する方法は、実際には利用されたことがない。
広大な駐車場の単位スペースごとにそのようなセンサを
取り付けることはさほど困難ではないが、多数の伝送線
を敷設しなければならない。また、センサや伝送線が自
動車の走行にも支障となる。またセンサの数が多いと故
障の確率も増えて管理が面倒である。
【0011】(5)画像処理による検知 一括して空きスペースを監視できることが望ましい。こ
のために、単数又は複数のテレビカメラを駐車場内に設
置して各単位スペースの状況を監視するということが考
えられる。このような包括的な方法は、単位スペースの
数が増えても設備費がさほど増えない。したがって大規
模の駐車場の監視手段として唯一現実的な方法であると
考えられる。
【0012】しかしながら、光学的に自動車の存在、非
存在を監視するといっても、テレビカメラで撮像したも
のをどうして処理するのか?これが問題である。テレビ
画像を監視員が目視して各スペースの状態を観察すると
いうのでは信頼性に欠けるし、人件費の点でも望ましく
ない。なんらかの画像処理を施して、自動車の各単位ス
ペースの状況が判明するようにしたいものである。
【0013】(a)例えば、実開平1−175400号
は、駐車場全体を撮像するテレビカメラを設け、この画
像を解析して単位スペースの地面にペンキなどで描いた
数字が見えるか否かを調べるようにしている。単位スペ
ースには、1,2‥‥という番号を大きくペンキで書い
ておく。自動車が駐っていると数字が隠されるので見え
ない。自動車が駐っていなければ数字が見える。この違
いによって空きスペース、占有スペースを弁別できる。
【0014】これは空きスペース認識法と名付けること
ができよう。自動車に着目するのではなく、地面に描か
れた数字に着眼しているのである。これは単位スペース
ごとにあるべき数字は決まっているのであるから、これ
を比較してこの数字が見えれば空きと判断できる。これ
は原理的にはひとつのテレビカメラのみで識別できるの
で装置の設置が容易であるという長所がある。
【0015】しかしながら、これには次のような欠点が
ある。テレビカメラは1つか2つであるので、もしも車
高の高い自動車がN番目のスペースに駐っていたとする
と、テレビカメラと反対の方向の隣接スペース(M番目
とする)がよく見えないという事になる。これは、地面
を観察しなければならないからである。M番目が、空き
スペースなのか占有スペースなのかよく分からない。
【0016】また、ひとつのカメラで多くのスペースを
監視できるためにはカメラを高い位置に設置しなければ
ならない。また光線の反射などによる外乱信号が発生し
これが数字と誤認されることもある。また、車両からの
反射光の輝度、色情報が地面に類似している場合、車両
と地面とを誤認する可能性がある。また地面に高さのな
い物体(紙など)が存在した時車両と誤認識する可能性
がある。
【0017】このような欠点があるので、空きスペース
認識法は信頼性が低いものと考えられる。実際に駐車場
の監視法として応用されたことはない。これは反射光の
色情報や輝度をもとにして画像処理するからである。地
面と自動車とが明瞭に弁別できない可能性が少なからず
ありうるのである。
【0018】(b)自動車の存在を認識する方法もあり
うる。これは、予め決めておいたサンプルポイント(ス
ペース中のある一点)からの反射光の輝度、色情報と車
両モデルからの反射光として既知の輝度、色情報とを比
較するものである。つまり、自動車は有限の形状があ
り、有限の色彩のものがあるのであるが、これら全てに
ついて反射光の輝度、色情報を得ておき、これを記憶さ
せておく。これと、単位スペースのサンプルポイントか
らの反射光の輝度、色彩とを比較するのである。
【0019】これは、テレビカメラの情報を最大限に利
用しようとするもので、ひとつの検知システムにひとつ
のテレビカメラがあればよい。装置の設置が容易であ
る。このように包括的システムには優れた点が予想され
る。しかし反面、反射光の持つ情報を高度に利用しよう
とするものであるから、多くのノイズを含む光信号から
誤った情報を抽出する可能性がある。
【0020】同じ色彩の自動車であっても、太陽の位
置、太陽光の強度、雲量などによって反射光の強度、ピ
ーク波長などが異なるものである。また太陽の位置によ
っては強烈な反射光がカメラに入ることもある。また多
くの色彩、車種について全て反射光の情報を予めデータ
ベースに入力しておかなくてはならないので、データベ
ースの作製自体に時間がかかる。また、これと実際の反
射光の輝度、色彩情報とをいちいち突き合わせなければ
ならないが、データが多いので突き合わせに時間がかか
る。
【0021】また車高の高い車両が存在するとこれに近
接するスペースが見えなくなるということもあり得る。
このようなわけで、自動車そのものを検出するという車
両認識法も実際には利用されていない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】多数の単位スペースを
有する大規模駐車場に取り付けるのであるから、各スペ
ースごとに検出器を取り付けるといったものでは、設置
のコスト、伝送線敷設のコストなどが高くなって役に立
たない。全体の空間を観察できる光学的手段によるもの
が有力なのであるが、画像情報から画像処理をして自動
車そのもの、地面そのものを弁別する方法は誤動作の可
能性が高い。これらは光情報に含まれる色彩や輝度を利
用するからである。
【0023】色彩、輝度あるいは明度というものは、光
の本質であって最も重要な属性である。しかしこれは
天候や時刻によって著しく変動する。物自体と反射光は
違うのである。天候、時刻などによって誤動作しない空
きスペース検出法が望まれる。また地面に大きい紙など
が落ちている場合にも、これを自動車と誤認しないもの
でなければならない。さらに車高の高い自動車が隣りに
駐っていても、空きスペース検出できる方法でなければ
ならない。つまり、設備費が安く、信頼性の高い空きス
ペース検出監視方法を提供することが本発明の目的であ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の駐車場空きスペ
−ス監視方法は、2つのテレビカメラを用いて、同じ領
域を左右または上下のテレビカメラで撮像し、画像デー
タを得、これを予め定められた単位スペ−スごとに分割
する。この分割された領域(サンプリングエリアとい
う)内にひとつ又は複数の特徴点を抽出する。特徴点は
画像データの輝度、色情報の変化する点として定義され
る。これは、輝度もしくは色情報を数値化しこれを空間
的に一次微分又は二次微分することによって抽出され
る。
【0025】前記2のカメラの画像データの中で同一の
特徴点を対応させる。これは、狭い単位スペース内のこ
とであるから容易に行える。これで特徴点の対応ができ
ると、2つの画像データの中での特徴点の座標の差が分
かる。カメラ間の距離、焦点距離が既知であるから、三
角測量の原理から特徴点までの距離を算出できる。画像
での特徴点の座標が分かっているから、これと距離とを
用いて特徴点の三次元座標成分を算出できる。
【0026】この三次元座標のうち、高さ成分がある閾
値より以下であるか以上であるかを判定する。高さ成分
がその閾値以上であれば、ここには自動車が存在すると
判定する。閾値以下であればこれは空きスペースである
と判定する。このように本発明の方法は2つ(2つ以上
でもよい)のカメラを用い、特徴点抽出し、特徴点から
距離を求めさらに三次元位置を計算し、高さZをある閾
値と比較することによって自動車のある位置での有無を
求めるものである。
【0027】
【作用】本発明のシステムの概略構成を図1に示す。大
規模駐車場は多くの縦横に仕切られた単位スペースを有
する。単位スペースの排列は規則的である。また駐車場
の全体を見渡すことのできる位置に複数のテレビカメラ
が設置されている。単位スペースのあるものは空いてお
り、他のものには自動車が停まっている。また、単位ス
ペース以外に自動車が通行すべき通行路も存在する。交
差点には誘導板や車両検知器を設けることもできる。テ
レビカメラからの入力画像は、画像処理装置によって画
像処理される。また、空きスペースを表示する空きスペ
ース表示装置をも設けてある。
【0028】図2は本発明の処理の流れを示す図であ
る。画像入力部1は複数のテレビカメラを有する。これ
らは異なる2点或は3点に据え付けられている。また方
向も定まっている。従って、画面の位置と駐車場内の単
位スペースの位置が対応している。
【0029】画像処理部2では、複数のテレビ画像デー
タを処理する。特徴点抽出と、この特徴点の画像データ
上での座標を求める操作を行うのである。制御部3は、
画像データ上の座標から特徴点までの距離を求め、これ
と画像データ上の座標から特徴点の三次元座標を計算
し、高さZがある閾値Qより以下であるか以上であるか
を判断する。高さZがQより小さいと、これは自動車が
そのスペースに存在しないということである。ZがQよ
り大きいと自動車が存在するということである。空きス
ペースの存在、空きスペースの位置が分かるので、空き
スペース案内表示部にこれを表示する。
【0030】制御部は単に空きスペースを求めるためだ
けでもよいのであるが、ここでは車両を自動的に空きス
ペースへ誘導するようにしている。車両誘導部は「右折
して下さい」「直進して下さい」「左折して下さい」な
どの文言よりなる看板であるが、これが分岐点に立てら
れる。
【0031】また同じ分岐点には、自動車が通行したか
否かを調べるための光学的センサが設けられる。これは
道の両側に立てたポールに発光素子、受光素子を設けた
ものである。自動車が通ると遮光されるのでこれが分か
る。このような光学的センサは単位スペースごとに設け
る必要がなく、重要な分岐のみに設ければよい。
【0032】カメラが3つ以上であっても同じ計算を繰
り返すだけであるから、カメラが2つの場合について以
下により詳しく各段階の処理を説明する。これは図3の
フローに対応する。カメラ2つは左右に置いてもよい
が、高さZを明確に求めるためには上下に置いた方が良
い。
【0033】
【初期設定】上下にカメラを設置し、初期設定として上
下2つのカメラの光軸を調整する。駐車場平面をXY平
面とし、カメラの存在する点をX=0、Y=0とする。
つまりZ軸に2つのカメラを設置する。地面の高さをZ
=0とする。カメラの高さはZ=U、Z=Dで与えられ
る。これは定数である。カメラは駐車場の全体を眺める
位置に設けている。もしも広大すぎる場合は、同様のカ
メラを複数基設置し、カメラごとに分割された領域を観
察するようにする。
【0034】カメラは回転させない。斜め下方を向いて
固定させる。この方法で駐車場の全ての単位スペースが
カメラに入るものとする。こうであるから、画面上の画
素の位置と駐車場の単位スペースの位置がほぼ対応する
ことになる。単位スペースは数m×数mの狭い面であ
る。カメラの画像の上では、これは[数画素]×[数画
素]の程度の小さい領域を占める。単位スペースの画像
中での領域をサンプリングエリアということにする。こ
れが十分に狭い領域であるということが本発明の方法を
確度の高いものにする。
【0035】
【画像処理、転送】2つのテレビの撮像部から駐車場の
全景が入力される。入力された画像データをサンプリン
グエリアごとの画像データに分割する。サンプリングエ
リアごとの画像データを順次それぞれ処理装置へ転送す
る。
【0036】
【各処理装置における処理】
1.サンプリングエリア内の輝度、色情報から特徴点を
抽出する。特徴点とは、輝度もしくは色情報が空間的に
変化する点として定義される。これは輝度もしくは色情
報を一階微分または二階微分することによって得られ
る。画像処理に於いて特徴点抽出を行い、その点を代表
点として位置を求める手段は既によく利用されている。
しかしその場合、画像が2つあってこの間で同一の特徴
点を対応させるのはしばしば難しいことである。それ
は、一般に2つの画像の間で特徴点の存在すべき範囲に
限定がないからである。複数個の特徴点があると対応を
間違えるということもあり得る。
【0037】しかし本発明の場合、サンプリングエリア
間の対応が細かく決まっているので、特徴点の対応に於
いて錯誤が起こらない。駐車場の単位スペースに番号を
つけて、これを1,2,‥‥i,‥‥Nとする。Nは数
十〜数百に及ぶ。画面は同じようにN個のサンプリング
エリアに分割される。上のテレビ画面でi番目のサンプ
リングエリアの領域をHiとする。つまり画像がH1
2 ,‥‥HN というふうに予め恒久的に分割されてい
る。Fのテレビ画面でも、L1 ,L2 ,‥‥LN という
ふうに画面が分割されている。特徴点抽出は各サンプリ
ングエリアでひとつ或は2つ程度求める。狭い範囲の部
分領域HiとLiの特徴点の対応付けは極めて容易であ
って間違いが起こらない。
【0038】しかし注意すべき事がある。駐車場平面に
おけるサンプリングエリアの分割は厳密にいえば三次元
的な分割である。カメラから斜めにサンプリングエリア
を見るのであるが、高さZが違えば同じサンプリングエ
リアにある点であってもカメラ画像上では少し位置が変
わってくる。つまりi番目のサンプリングエリアに属す
る画面上の領域Hiというものは隣接するエリアとある
程度の重なりをもっているということである。これが数
学上の通常の分割と異なるところである(この場合は分
割された領域の間に共通部分がない)。
【0039】駐車場面よりの高さがEまでの部分を採用
するとして、カメラからの水平距離をRとすると、カメ
ラの高さ(Z=U、D)との差がU−E、D−Eから
U、Dまでの領域を各サンプリングエリアが含むことに
なるので、上下方向の角度としては、
【0040】 tan-1(U/R)−tan-1{(U−E)/R} (1)
【0041】の差が生ずる。このように上下方向の拡が
りがあるので、画像上の領域が完全に分割されるわけで
はなく、隣接領域Hi、Hjが一部分重なる。
【0042】2.2つのテレビ画像上で、i番目(i=
1,2,‥‥N)の分割領域Hi、Liの特徴点を対応
させる。分割領域は十分に狭くてしかもひとつ或は2つ
程度の特徴点を求めているだけであるから、対応する特
徴点のみを求めるのは容易である。分割領域ごとにひと
つだけの特徴点を求めるときは、特徴点対応の必要はな
い。複数の特徴点を各サンプリングエリアごとに求める
場合は、これらの特徴点を2つの画像上で対応させなけ
ればならない。
【0043】対応のための手段は、2つの画像の明るさ
の相関値による対応、サンプリングエリア内でのLDH
(局所的視差の頻度)による対応、冗長系を用いた幾何
的配列による対応などいずれかの方法を用いれば良い。
【0044】3.各サンプリングエリア内で特徴点が対
応したので各特徴点までの距離を計算する。これは三角
測量の原理を用いればよい。カメラ間の距離、画面上の
特徴点の座標、カメラの方向、倍率、焦点距離などを用
いて計算することができる。カメラの基線の中心点をM
として、カメラ間の距離をSとし、カメラと特徴点を結
ぶ直線が基線となす角をφ1 、φ2 とすると、特徴点と
基線との水平距離Rは、
【0045】 R=S(cotφ1 −cotφ2-1 (2) によって求められる。
【0046】4.特徴点までの水平距離Rと、画面上で
の位置の座標とを用いて、特徴点の三次元的座標(X,
Y,Z)を求める。
【0047】2つのカメラの画像上で分割領域HiとL
iが対応している。この中のひとつ又は少数の特徴点の
画像上での座標は(Hi、Liの中に含まれている)前
記の2で求められている。3の計算でもこれを用いてい
る。カメラを上下に設置しているから画面上での水平方
向の座標はほぼ一致するはずであり、上下方向の座標が
異なる。光は直進するのであるから画像上の上下方向の
座標とその特徴点の基線に対してなす角φとは1:1に
対応している筈である。結局上下方向の座標の値から、
その特徴点までの水平距離Rを求めることができる。ま
た画像上の横方向の座標と基線周りの角φが対応してい
るので、特徴点のX、Y座標は、
【0048】 X=Rcosφ (3)
【0049】 Y=Rsinφ (4)
【0050】によって求められる。もともとこの特徴点
はあるサンプリングエリアにあることが分かっているの
であるから、X,Yがi領域に含まれる。X,Y座標の
値はあまり重要でない。i番目のサンプリングエリアを
Aiと書くと(X,Y)∈Aiであることは確実であ
る。
【0051】重要なのはZ座標である。下カメラの座標
が(0,0,D)、上カメラの座標が(0,0,U)と
している(U−D=S)。そしてカメラと特徴点を結ぶ
線が基線(カメラを結ぶ線、この場合Z軸に一致)に対
してなす角をφ1 、φ2 とするから、
【0052】 Z=D−(Scotφ2 )(cotφ1 −cotφ2-1 (5)
【0053】或は Z=(Dcotφ1 −Ucotφ2 )(cotφ1 −cotφ2-1 (6)
【0054】又は Z=(Dtanφ2 −Utanφ1 )(tanφ2 −tanφ1-1 (7)
【0055】によって求めることができる。これは、も
ちろんサンプリング高さEより小さい(Z<E)。
【0056】5.このZ座標があらかじめ定められたあ
る閾値Qより大きいか小さいかを判定する。Qは自動車
の高さより低く、地面へ敷かれた紙や布などよりも高い
値に設定する。0.5〜1m程度の値である。そしてZ
<QであればこのサンプリングエリアAiには自動車が
存在しないと判定する。Z>Qであればサンプリングエ
リアAiに自動車が存在すると判定する。こうして空き
スペースと占有スペースとが判断される。
【0057】ひとつのサンプリングエリアAiについて
複数の特徴点を取る場合は、特徴点すべてについて閾値
Qとの大小関係を調べる。全てについてZ<Qであれば
自動車が存在せず、空きスペースと判断する。いずれか
ひとつについてZ>Qであれば、これは占有スペースと
判定する。
【0058】6.このような操作を全てのサンプリング
エリアについて遂次行う。こうして得られたデータをデ
ータ統合部へ転送する。
【0059】7.最後にデータ統合部では、各処理装置
で判定した結果から全ての駐車スペースの空き状態を統
合し記録する。また表示装置に表示することもできる。 以上に説明したものは、カメラ2台を上下に並べるもの
であった。高さZが問題なのであるから上下にカメラを
並べるのが最も精度が高い。しかし高分解能、高解像度
のカメラであれば水平方向に2台並べても同様の計算を
行うことができる。また2台でなく3台であってもよ
い。この場合は、計算量が3倍になるのであるが精度が
向上する。
【0060】
【実施例】本発明は図1のようなシステムを用いて、図
2のような処理をすることにより、空きスペースを求め
これを表示するものである。各サンプリングエリアごと
に2つ以上のカメラ画像上の特徴点を抽出し、三角測量
の原理によって座標を求めるものである。そしてZ座標
が閾値Qより大きいか否かによって空きスペースの判定
を行う。カメラ画像をサンプリングエリアごとに分割
{Hi}、{Li}するのであるが、この分割は一部に
重なるところがある。特別な分割であるということを説
明した。
【0061】また特徴点抽出が狭いサンプリングエリア
に区切られているので極めて容易であることも説明し
た。さらに、画像の縦方向座標から特徴点まで引いた直
線の基線(Z軸)に対する斜角が分かるということも説
明した。この斜角もあるサンプリングエリアではその値
がほぼ決まっているのであるから、コンピュータによる
処理においては斜角の範囲を限定できるので、処理時間
を削減できる。
【0062】こうして空きスペースが識別できたとす
る。本発明はそれまでのものであるが、空きスペースが
判明した後自動車を空きスペースまで自動的に誘導する
ことができる。図4は車両誘導部の処理フローを示す図
である。
【0063】1.まず初期設定として、画像処理部から
駐車場の利用状態を受け取る。これは1,2,‥‥N番
目の各単位スペースが占有されているか又は空きである
かの別を表すものである。空きスペースを案内表示板に
表示するのも有効である。 2.駐車場へ新たに車両が侵入してきたときは、次の処
理を行う。これは駐車場入口の誘導装置などから分か
る。光電スイッチを対向させて設け、この間を自動車が
通過するとスイッチが開閉するので、車の入場が分か
る。
【0064】3.進入車両を駐めるべき最適駐車スペー
スを決定する。これはもちろん空きスペースのひとつで
あるが、空きスペースは幾つもあるのが普通である。最
適駐車スペースというのはある基準によってこれら複数
の空きスペースの中から選ばれるものである。例えば、
出入口に最も近いものを優先的に選ぶとか、出入口に最
も遠いものを優先的に選ぶなどという基準である。
【0065】4.最適駐車スペースが決定されると、入
口からそのスペースに至るまでの経路を決定する。 5.進入車両の運転者に、最適駐車スペースの位置、番
号とそれに至る経路を案内表示板に表示することによっ
て知らせる。
【0066】6.最適駐車スペースが決定され、自動車
がそこへ進行しているのであるからこのスペースはもは
や占有されたのと同じことである。そこで駐車場利用状
況をここで更新する。 7.入口にある案内表示板の表示も変更する。
【0067】8.自動車が果たして指示どおりのスペー
スに入るかどうかを監視しなければならない。このため
車両の駐車場内における進行状態を、場内に敷設したセ
ンサを用いて検知する。これは分岐点などに設けた赤外
線センサやカメラである。 9.車両の進行状態に応じて、場内の交差点ごとに設置
した表示板に、その車両に進行方向を案内する表示を出
す。
【0068】10.車両が最適駐車場スペースに入る
と、前述の複数のテレビカメラによりここが占有スペー
スであることが明らかになる。これによって、予めなさ
れた駐車場利用状況、案内表示板の変更を確認する。 11.車両が指示された最適駐車スペースに駐らず、他
の空きスペースに駐るということもあり得る。この場合
もテレビカメラの画像によってこれが分かるのでこのス
ペースを占有スペースとする。最適駐車スペースとして
指示されたスペースを空きスペースに戻すように駐車場
利用状況、案内表示板の表示を訂正する。
【0069】
【発明の効果】本発明は光学的に駐車場の状況を監視す
るものであるが、画像データのうち色彩や輝度情報を全
面的に利用しない。これら天候、季節、時刻によって変
化の著しいものを用いると誤動作して使いものにはなら
ない。本発明では2つ以上のカメラを用いて駐車場の全
景を撮像する。この画像は予め単位スペースに対応した
サンプリングエリアに分割してあり、サンプリングエリ
アの中の特徴点抽出を行う。
【0070】2つの画像上での同じ特徴点を対応させ、
画素の値(縦横の番号)からその特徴点の三次元位置を
求め、高さZがある閾値Qより大きいか小さいかを判定
する。特徴点の対応は、天候、季節、時刻によらず精密
に行うことができる。これらは画像情報そのもの(色
彩、輝度、明度)ではなく微分であるから、周囲の明暗
や太陽高度などにあまり依存しないのである。
【0071】また単位スペースの特徴点の高さを計算し
ているから、地面に紙、布などが落ちていてもこれを自
動車の存在と誤認することはない。また自動車そのもの
を認識しようとすると多種類の自動車からの反射光につ
いてのデータを数多く記憶させておかなくてはならず、
データ作成に時間がかかり処理時間も長くなる。本発明
は自動車そのものを認識するのではなく、特徴点の高さ
を認識するので予備的デ−タ蓄積の必要がない。
【0072】誤動作する惧れが少なく、確実な空きスペ
ースの監視を迅速に行うことができる、優れた発明であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】三次元距離計測方式を用いる本発明の駐車場監
視システムの概略図。
【図2】本発明の処理の流れを示す基本構成ブロック
図。
【図3】画像処理部の処理フロー図。
【図4】制御部、表示案内部、車両誘導部の処理フロー
図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車が1台ずつ駐車できるように縦横
    に区切られた単位スペースを多数有する駐車場に於い
    て、自動車が駐っている占有スペースと、駐っていない
    空きスペースを判定するための方法であって、駐車場内
    を見降ろしうる異なる位置に2つ以上のテレビカメラを
    設置し、テレビカメラによって駐車場の全ての単位スペ
    ースを撮像し、得られたそれぞれの画像を単位スペース
    ごとに分割してサンプリングエリアとし、サンプリング
    エリアごとにひとつ又は複数の特徴点を輝度、色情報の
    空間的微分をすることによって求め、異なる画像に於け
    る同じサンプリングエリアの同じ特徴点を対応させ、同
    一特徴点の異なる画像に於ける画素の座標から特徴点の
    三次元座標を求め、このうち高さ成分をある閾値と比較
    し、閾値以下であれば空きスペースであると判断し、閾
    値以上であれば占有スペースであると判定するようにし
    た事を特徴とする駐車場空きスペース監視方法。
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