JPH06186049A - 経路誘導方法 - Google Patents

経路誘導方法

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JPH06186049A
JPH06186049A JP33868692A JP33868692A JPH06186049A JP H06186049 A JPH06186049 A JP H06186049A JP 33868692 A JP33868692 A JP 33868692A JP 33868692 A JP33868692 A JP 33868692A JP H06186049 A JPH06186049 A JP H06186049A
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intersection
route
adjacent
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map
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JP33868692A
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Shigeru Ichikawa
茂 市川
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Alpine Electronics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実際の道路事情に応じて誘導経路を適宜変更
し、所望地に迅速かつ容易に到達可能とする。 【構成】 初めに経路探索部14が地図データを用いて
出発地−目的地間の最適経路を探索し、探索した誘導経
路データを誘導経路記憶部16に記憶する。走行中、地
図画像描画部13と誘導経路描画部18が連携して、C
D−ROM1の地図データと誘導経路記憶部16の誘導
経路データを用いて、車両位置周辺の地図を誘導経路と
ともに画面に表示させる。走行中、VICSから動的情
報が受信されると、VICSデータ分析部24は車両が
これから走行予定の誘導経路上に通行規制等で走行上の
制約が発生したか判断し、発生した場合、経路探索部1
4をして、動的情報に基づきリンクコストを修正させな
がら、車両現在地から元の目的地までを結ぶ最適経路を
再探索させ、誘導経路記憶部16に新たな誘導経路デー
タを記憶させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は所望の目的地まで最適経
路で走行できるようにした経路誘導方法に係り、特に走
行中、VICSが提供する走行規制、渋滞等の動的情報
を加味し、実際の道路事情に合わせたより最適な経路に
随時切り換えながら誘導するようにした経路誘導方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】車載ナビゲータは、大量の地図データを
記憶するCD−ROM等の大容量記憶装置、ディスプレ
イ装置、車両の現在位置を検出する車両位置検出装置等
を有し、車両の現在位置に応じた地図データをCD−R
OMから読み出し、該地図データに基づいて地図をディ
スプレイ画面に描画するとともに、車両位置マーク(ロ
ケーションカーソル)をディスプレイ画面の特定位置
(例えば画面中央)に固定し、車両の移動に応じて地図
をスクロール表示したり、或いは地図は画面に固定し、
車両位置マークを移動表示したりして、車両が現在どこ
を走行しているか一目で判るようにしてある。
【0003】CD−ROMに記憶されている地図は縮尺
レベルに応じて適当な大きさの経度幅、緯度幅の図葉に
区切られており、道路等は経緯度で表現された頂点(ノ
ード)の座標集合で示され、これらの描画は各ノードを
順に直線で接続することにより行われる。なお、道路は
2以上のノードの連結からなり、2つのノードを連結し
た部分はリンクと呼ばれる。地図データは、図11に示
す如く、1枚の図葉を4分割したデータユニット毎(4
分割図葉毎)にまとめられており、1データユニットが
1画面に相当している。地図データには、(1)道路リ
スト、ノードテーブル、交差点構成ノードリスト、隣接
ノードリストなどからなる道路レイヤ、(2)地図画面
上の道路、建物、河川等を表示するための背景レイヤ、
(3)市町村名、道路名等を表示するための文字レイヤ
などから構成されている。
【0004】この内、道路レイヤは図12に示す構成を
有している。道路リストRDLTは道路別に、道路の種
別(高速道路、国道、その他の道路)、道路を構成する
全ノード数、道路を構成するノードのノードテーブルN
DTB上での位置と、次のノードまでの幅員等のデータ
より構成されている。交差点構成ノードリストCRLT
は地図上の各交差点毎の該交差点に連結するリンク他端
ノード(交差点構成ノードという)のノードテーブルN
DTB上での位置の集合である。隣接ノードリストNN
LTは、ノードが複数のユニットに跨がる道路について
ユニット境界に定義されて複数のユニットに共有される
隣接ノードの場合(図13参照)、自身のユニットを除
いて他に共有するユニット数を示す隣接ノード数(図1
3(1)でユニットAU1 (AU2 )で定義された隣接
ノードRNについて、他に共有するユニットはAU
2 (AU1 )の1つであるから隣接ノード数は1、図1
3(2)でユニットAU11で定義された隣接ノードRN
について、他に共有するユニットはAU11、AU21、A
22の3つであるから隣接ノード数は3)、図葉番号、
該図葉内で隣接ノードが属するユニットコード、該ユニ
ットでのノードテーブル上での位置により構成される。
ノードテーブルNDTBは地図上の全ノードのリストで
あり、ノード毎に座標情報(経度、緯度)、該ノードが
交差点であるか否かの交差点識別フラグ、交差点であれ
ば交差点構成ノードリスト上での位置を指し、交差点で
なければ道路リスト上で当該ノードが属する道路の位置
を指すポインタ、また、当該ノードが隣接ノードである
か否かの隣接ノード識別フラグ、隣接ノードであれば、
隣接ノードリストNNLTでの位置を指すポインタ等で
構成されている。
【0005】ところで車載ナビゲータには、出発地から
目的地まで最短の時間で到達できるような最適経路を探
索し、画面に誘導経路表示して運転者の走行案内をする
経路誘導機能があり、実際の運転に際して、誘導経路を
特定色で太く表示するなど他の道路と識別可能にしたり
して、運転者が目的地まで容易に到達できるようにして
ある。出発地から目的地を結ぶ最適経路を求める方法と
して、横型探索法を利用した方法が提案されている。こ
の方法は、CD−ROMの道路データを参照して、出発
地と目的地を結ぶ直線を対角線とする方形領域を全て含
む1又は隣接する複数の4分割図葉内に存在する全交差
点(本来の交差点のほか、隣接ノードとなっている単純
ノードも含む)を対象にして、各交差点につき、交差点
ネットリストCRNLを作成して経路探索メモリに記憶
しておくか、または、予め交差点ネットリストがCD−
ROMに記憶されている場合は、必要なエリアに含まれ
る交差点ネットリストを読み出し経路探索メモリに記憶
しておき、出発地から目的地迄の最短経路を交差点ネッ
トリストを参照して探索するものである。
【0006】交差点ネットリストCRNLは、交差点
(交差点ノードのほか、単純ノードの内、隣接ノードと
なっているものを含む。)毎に、 (1)交差点シーケンシャル番号(当該交差点を特定す
る情報) (2)該交差点が含まれる地図の図葉番号 (3)データユニットコード (4)ノードテーブル上の位置 (5)経度 (6)緯度 以上、交差点ID (7)交差点構成ノードリスト上の位置(当該交差点が
本来の交差点ノードのとき) (8)交差点構成ノード数(同上) (9)隣接ノードリスト上の位置(当該交差点が隣接ノ
ードのとき) (10)隣接ノード数(同上) (11)各隣接交差点のシーケンシャル番号 (12)各隣接交差点までの距離 (13)各隣接交差点までの道路種別 (14)当該交差点の1つ手前の交差点シーケンシャル
番号 (15)出発地から当該交差点までの累計距離 (16)当該交差点の検索次数 等が登録されるようになっている(但し、(14)〜
(16)は経路探索実行時に登録される)。
【0007】交差点ネットリストCRNLを含まない道
路レイヤから交差点ネットリストを作成する手法は、ま
ず、図14に示す如く、出発地と目的地を結ぶ直線を対
角線とする方形領域を含む各図葉につき、地図データの
図葉管理情報から図葉番号を得る。そして、地図データ
からこれらの各図葉の中で、出発地と目的地を結ぶ直線
を対角線とする方形領域を含む各4分割図葉(図14の
AU11〜AU44)に対する道路データを入力し(個々の
4分割図葉は、図葉番号とデータユニットコードで特定
される)、ノードテーブルNDTBから交差点識別フラ
グや隣接ノード識別フラグの立っているノードを探し、
連番で交差点シーケンシャル番号(1)をふった交差点
ネットリストを経路探索メモリ上に用意し、交差点ID
を登録する((2)〜(6))。そして、ノードテーブ
ル、交差点構成ノードリスト、隣接ノードリストから、
交差点構成ノードリスト上の位置、交差点構成ノード
数、隣接ノードリスト上の位置、隣接ノード数を得て、
(7)〜(10)を登録する。
【0008】次に、道路リストRDLTの各道路につ
き、ノードテーブルNDTBを参照して、相隣る交差点
(一方が単純ノードでの隣接ノードの場合を含む)相互
間のリンクの距離、道路種別を求め、リンクの一方の交
差点に係る交差点ネットリストに、リンクの他方の交差
点を隣接交差点とし、該隣接交差点に係る交差点ネット
リストに登録された交差点シーケンシャル番号(隣接交
差点シーケンシャル番号)、当該リンクの距離、道路種
別を登録していく((11)〜(13))。そして、交
差点ネットリストの作られた対象が、交差点ノードで隣
接ノードを兼ねている場合と、単純ノードの隣接ノード
である場合、同一隣接ノードにつき、他の共有ユニット
の下でも交差点ネットリストが作られている場合がある
ことから、隣接ノードリストNNLTを参照して、他の
全ての共有ユニットでの交差点シーケンシャル番号を探
し、当該交差点ネットリストの中に、隣接交差点シーケ
ンシャル番号と距離、道路種別を登録し、隣接ノード接
続処理を行う。この際、距離は0とする。そして、各交
差点ネットリストCRNLに1から連番で交差点シーケ
ンシャル番号を付す。以上で交差点ネットリストCRN
Lが完成する。
【0009】図15は横型探索法の概略説明図であり、
道路を直線、交差点(単純ノードでの隣接ノードを含
む)を直線の交点としてクラフ化したものであり、各交
差点間の距離と道路種別は既知で、STPは出発地(交
差点)、DSPは目的地(交差点)である。横型探索法
においては、交差点ネットリストCRNLを参照しなが
ら、出発地を0次交差点(次数0は交差点ネットリスト
の(16)に登録される)として、該0次交差点に道路
に沿って隣接する1次交差点A1 〜A4 を探し、各1次
交差点A1 〜A4 につき、対応する1つ手前の交差点
(次数の1つ低い交差点。ここでは、出発地交差点)を
経由した出発地からの累計距離を求め、各交差点A1
4 に対応させて、各々の交差点ネットリスト中に、1
つ手前の交差点を特定する交差点シーケンシャル番号、
検索次数1とともに登録する(交差点ネットリストの
(14)〜(16))。
【0010】次いで、各1次交差点A1 〜A4 について
2次交差点Bijを探し、各2次交差点につき、対応する
1つ手前の1次交差点を経由した出発地からの累計距離
を求め、各交差点Bijに対応させて、各々の交差点ネッ
トリストに1つ手前の交差点を特定する交差点シーケン
シャル番号、検索次数2とともに登録する。なお、累計
距離を求める場合、単純に交差点ネットリストの(1
2)に登録された距離を加算するのでなく、該距離に対
し交差点ネットリストの(13)に登録された道路種別
に応じた重み付けをして加算する。具体的には、重み係
数kを、例えば、高速道路は1、国道は2、その他の道
路は3という具合にして、予想される平均走行速度に反
比例した累計距離となるようにする。
【0011】1次交差点A1 については3つの2次交差
点B11,B12,B13を見出し、これら各交差点に対応さ
せて、 B11:1次交差点A1 経由での出発地からの累計距離Bd1112:1次交差点A1 経由での出発地からの累計距離Bd1213:1次交差点A1 経由での出発地からの累計距離Bd13 ・・(a) を対応する交差点A1 の交差点シーケンシャル番号とと
もに記憶する。また、1次交差点A2 に対しては3つの
2次交差点B21,B22,B23が求まり、各2次交差点B
21,B22,B23に対応させて、 B21:1次交差点A2 経由での出発地からの累計距離Bd21 ・・(b) B22:1次交差点A2 経由での出発地からの累計距離Bd2223:1次交差点A2 経由での出発地からの累計距離Bd23 を対応する交差点A2 の交差点シーケンシャル番号とと
もに記憶する。他の1次交差点A3 ,A4 についても同
様に隣接する2次交差点を探して所定のデータを記憶す
る。ところで、交差点B13とB21は同一の交差点であ
る。このように、データを記憶すべき交差点が重複し、
既に、該交差点に対し、異なる経路での累計距離が記憶
されているとき、(a)の累計距離Bd13と(b)の累
計距離Bd21の大小を比較し、小さい方のデータに書き
換えて記憶する。たとえば、Bd13>Bd21であれば、
交差点B13(=B21)の交差点ネットリストには、
(b)に示す累計距離Bd21と対応する1つ手前の交差
点A2 のシーケンシャル番号が最終的に記憶される。
【0012】以降、同様にして、各2次交差点Bijにつ
いて隣接する3次交差点Cijを求め、各交差点Cijにつ
き、対応する1つ手前の交差点を経由する出発地からの
道路種別に応じた重み付けをした累計距離を求め、当該
1つ手前の交差点シーケンシャル番号とともに記憶し、
一般に、交差点ネットリストを参照しながら各第i次交
差点について第(i+1)次交差点を求め、各第(i+
1)次交差点につき、1つ手前の第i次交差点を経由す
る出発地からの道路種別に応じた重み付けをした累計距
離を求め、1つ手前の交差点の交差点シーケンシャル番
号とともに、第(i+1)次交差点の交差点ネットリス
トに記憶していけば、最終的に目的地(交差点)DSP
に到達する。目的地に到達したあと、目的地(m次交差
点とする)の交差点ネットリストに記憶してある(m−
1)次の交差点、(m−1)次の交差点の交差点ネット
リストに記憶してある(m−2)次の交差点、・・・、
2次の交差点の交差点ネットリストに記憶してある1次
交差点、1次交差点の交差点ネットリストに記憶してあ
る0次の交差点(出発地)を、順次、出発地側から目的
地側に向けた順序で結んでなる経路が最短の最適経路と
なる。
【0013】但し、或る経路で目的地に到達しても、目
的地の交差点ネットリストに記憶された累計距離に対
し、累計距離の短い経路が存在する間は経路探索を継続
し、若し、他の経路でも目的地に到達したとき、該経路
での累計距離の方が、既に目的地の交差点ネットリスト
に記憶されている累計距離より短ければ、書き換えを行
い、その後、どの経路も目的地の交差点ネットリストに
登録された累計距離より長くなったとき、経路探索を終
えるようにしてもよい。また、目的地交差点を起点にし
て出発地交差点に向けて経路探索を進めても同様に最適
な誘導経路を求めることができる。
【0014】このように横型探索法によれば、グラフ理
論的に最短距離を指標にした最適経路が求まる。よっ
て、画面の地図画像中に、車両位置マークとともに、最
適な誘導経路を特定の強調色で表示することで、運転者
に対し、所望の目的地に向けた経路誘導を行うことがで
きる。なお、累計距離を求める際の重み付けは道路の種
別に加えて幅員も加味するようにしてもよい。また、誘
導経路の探索には上記した横型探索法の他にダイクスト
ラ法(dijkstra法)も良く利用されるがここでは説明を
省略する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記しの如
くして求めた出発地と目的地を結ぶ最適な誘導経路は、
事故や工事などによる通行止めや渋滞等、実際の道路事
情を全く加味していないので、誘導経路に従って走行し
たとき、途中で渋滞に巻き込まれてしまい却って所望の
目的地に到達するのに時間が掛かったり、途中が通行止
めになっていて誘導経路に沿った走行ができず、仕方な
く誘導経路から外れた経路で目的地に向かわなければな
らず、経路誘導が役に立たないという事態が発生する問
題があった。以上から本発明の目的は、実際の道路事情
に応じて誘導経路を適宜変更することで、所望地に迅速
かつ容易に到達できるようにした経路誘導方法を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明にお
いては、地図データを記憶した地図データ記憶手段と、
車両位置を検出する車両位置検出手段と、VICSより
通行規制、渋滞等の動的情報を受信するVICS受信手
段と、地図データを参照して出発地と目的地を結ぶ最適
な誘導経路を探索する手段と、誘導経路データを記憶す
る誘導経路記憶手段と、走行中、誘導経路記憶手段に記
憶された誘導経路データに基づき所定の経路誘導を行う
手段と、走行中にVICSより受信した動的情報から、
これから走行しようとする誘導経路に関して、通行規
制、渋滞等の走行上の制約が有るか分析する手段と、該
走行上の制約があったとき、VICSより得た動的情報
を加味しながら地図データを参照して車両現在地と目的
地を結ぶ最適な経路を再探索して、該再探索した誘導経
路データを誘導経路記憶手段に記憶させる手段とを設け
たことにより達成される。
【0017】
【作用】本発明によれば、走行中にVICSより受信し
た動的情報から、これから走行しようとする誘導経路に
関して、通行規制、渋滞等の走行上の制約が有ることが
判ったとき、VICSより得た動的情報を加味しながら
地図データを参照して車両現在地と目的地を結ぶ最適な
経路を再探索して、該再探索した誘導経路データを誘導
経路記憶手段に記憶させ、しかるのち、誘導経路記憶手
段に記憶させた再探索誘導経路データに基づき所定の経
路誘導を行う。これにより、当初探索した誘導経路に従
い走行中に、これから走行予定の誘導経路上で渋滞や通
行止め等が新たに発生しても、誘導経路が走行上の制約
を加味した最適な経路に切り換わるので、所望地に迅速
かつ容易に到達できることになる。
【0018】
【実施例】全体の構成 図1は本発明の経路誘導方法を具現した車載ナビゲータ
の全体構成図である。図中、1は地図データを記憶する
CD−ROM(地図情報記憶部)である。地図データ
は、交差点ネットリストを含む道路レイヤ、背景レイ
ヤ、文字レイヤなどから構成されている。2は車両の現
在位置に応じた地図画像や車両位置マーク、最適経路探
索で探索された誘導経路等を表示するCRTディスプレ
イ装置、3は走行中の車両の走行距離と方位を検出しな
がら、車両の現在位置を算出するとともに車両位置デー
タと車両方位データを出力する車両位置検出部である。
【0019】4は地図検索キー、拡大・縮小キー、地図
スクロールキー、目的地入力キー等を備えた操作部、5
は道路に沿って配置された路上ビーコン送信器からの準
マイクロ波ビーコンからVICSデータを受信・復調す
るビーコン受信機、6は車載FMラジオ、7は車載FM
ラジオのFM検波信号からFM多重されたVICSデー
タを復調するVICSデータ復調器である。ここでVI
CSとは道路交通情報通信システム(=Vehicle Inform
ation & Communication System)のことで、車載ナビゲ
ータ搭載の車両に対し外部から準マイクロ波ビーコン、
FM多重放送等の無線通信により位置情報,行先案内等
の静的情報、渋滞情報や臨時の交通規制等の動的情報を
提供し、運転者が希望するときにこれらの情報を画面表
示させたり、車載ナビゲータが自動で画面表示したりし
て、円滑な走行を可能とするために実用化が進められて
いるものである。
【0020】準マイクロ波ビーコンで送られるVICS
データには、位置情報、行先案内、駐車場案内等の各種
静的情報と、比較的狭いエリアでの渋滞情報(渋滞区
間,渋滞程度,原因等)及び臨時の交通規制(区間,原
因等)等の各種動的情報が含まれる。また、FM多重で
送られるVICSデータには、比較的広いエリアでの渋
滞情報、気象情報、臨時の交通規制等の各種動的情報が
含まれる。
【0021】10はマイコン構成のナビゲーションコン
トローラであり、車両位置周辺の地図画像を、車両位置
マーク、誘導経路などともににCRTディスプレイ装置
2の画面に表示させる。この内、11はCD−ROMか
ら読み出された地図データを一時記憶するバッファメモ
リ、12は操作部4の地図検索キーが押圧されると、そ
の時点で車両位置検出部3で検出されている車両位置を
カーソル位置の初期値として設定し、以降、地図スクロ
ールキーが押圧されている間、連続的に変化するカーソ
ル位置(経度、緯度)を計算してカーソル位置データを
出力するカーソル位置計算部、13は車両位置データ
(またはカーソル位置データ)に基づき、CD−ROM
1から現在地(またはカーソル位置)を含む1枚の地図
と、該地図を取り囲む周辺8枚の地図に係る地図データ
を読み出し、一旦、バッファメモリ11に格納させると
ともに、該地図データに基づいて、現在地(またはカー
ソル位置)を含む中央の1枚の地図と、該地図を取り囲
む周辺8枚の地図を一体化したドットイメージの地図画
像を北を上向きにして後述するビデオRAMに描画する
地図画像描画部である。
【0022】14は経路探索部であり、地図検索キーが
押圧されたあと、目的地入力キーが押圧されると、その
時点の車両位置を出発地、カーソル位置を目的地とし
て、CD−ROM1から出発地と目的地を結ぶ直線を対
角線とする方形領域より少し広い範囲の交差点ネットリ
ストを読み出し、バッファメモリ11を経由して後述す
る経路探索メモリに格納したあと、交差点ネットリスト
を用いて出発地と目的地を結ぶ最適な誘導経路を探索す
る経路探索部である。経路探索部14は後述するVIC
Sデータ分析部から再探索指令を入力したときも、その
時点の車両位置を再出発地として、CD−ROM1から
再出発地と元の目的地を結ぶ直線を対角線とする方形領
域より少し広い範囲の地図データをバッファメモリ11
に読み出し、該地図データに含まれる交差点ネットリス
トを経路探索メモリに格納したあと、交差点ネットリス
トを用いて出発地と目的地を結ぶ最適な誘導経路を再探
索する。なお、再探索時においては、経路探索部14は
交差点間の距離に対する重み付けを一部変更したり、交
差点ネットリストから特定の隣接交差点を削除したりし
てリンクコストの修正を行う。
【0023】15は経路探索部が読み出した交差点ネッ
トリストが格納される経路探索メモリ、16は経路探索
部で探索された最適な経路を構成する誘導経路データを
記憶する誘導経路記憶部、17は地図画像描画部によっ
て描画された地図画像を格納するビデオRAM、18は
誘導経路記憶部に記憶された誘導経路データの中から、
現在ビデオRAMに描画された地図エリアに入るものを
選び出し、地図画像に重ねて所定色で太く強調した誘導
経路を描画する誘導経路描画部、19は地図画像描画部
の読み出し制御を受けて、ビデオRAMから車両位置
(またはカーソル位置)を中心とする1画面分の画像を
読み出す読み出し制御部である。地図画像描画部13
は、ビデオRAMの内、車両位置(またはカーソル位
置)を中心とする1画面分の範囲を示すウインドーアド
レスを読み出し制御部に出力して読み出し制御を行う。
【0024】20はマーク画像発生部であり、車両位置
検出部3で検出された車両方位方向を向けた車両位置マ
ークを発生したり、カーソルマークを発生したりする。
21は合成部であり、読み出し制御部19によりビデオ
RAMから読み出された画像に、車両位置マーク(また
はカーソルマーク)を合成する合成部、22は合成部に
よって合成された画像を所定の映像信号に変換してCR
Tディスプレイ装置2へ出力し画面表示させる映像変換
部である。
【0025】地図画像描画部13は読み出し制御部19
による読み出し範囲がビデオRAM17の画像範囲を越
えないように、車両位置の変化(またはカーソル位置の
変化)に従って、随時、ビデオRAM17の地図画像を
書き換える。また誘導経路描画部18は車両位置の変化
でビデオRAM17の地図画像が書き換えられる毎に、
該ビデオRAM17に誘導経路を描画する。
【0026】23はビーコン受信機5とVICSデータ
復調器7から出力された各最新のVICSデータを分け
て一時記憶するバッファメモリ、24はVICSデータ
分析部であり、バッファメモリ23に記憶された最新の
動的情報を分析し、誘導経路記憶部16に記憶された誘
導経路の内、車両現在地から目的地までの経路上で目的
地方向に関し、通行規制(全面通行止め、一方通行等)
や渋滞が有り、走行上の制約が発生しているかチェック
し、走行上の制約が発生している場合、経路探索部14
に再探索指令を与える。
【0027】再探索指令を受けた経路探索部14は、車
両現在地を再出発地とし、該再出発地と元の目的地を結
ぶ直線を対角線とする方形領域より少し広い範囲の地図
データをバッファメモリ11に読み出し、地図データ中
の交差点ネットリストを全て経路探索メモリ15に記憶
させる。そして、バッファメモリ23に記憶された最新
の全ての動的情報に基づき、適宜、CD−ROMの地図
データを参照しながら、通行規制の区間については、例
えば、図2(1)の如く道路RDa 上で交差点CP1
CP2 の間が全面通行止めであれば、交差点CP1 に係
る交差点ネットリスト(図3参照)の中に登録された隣
接交差点CP2 のシーケンシャル番号、道路種別、当該
交差点CP1 から隣接交差点CP2 までの距離を削除
し、同様に、交差点CP2 に係る交差点ネットリストの
中に登録された隣接交差点CP1 のシーケンシャル番
号、道路種別、当該交差点CP2 から隣接交差点CP1
までの距離を削除する。また、図2(2)に示す如く、
道路RDb 上で交差点CP3 からCP5 に向けた一方通
行となっている場合、交差点CP4 に係る交差点ネット
リストの中に登録された隣接交差点CP3 のシーケンシ
ャル番号、道路種別、当該交差点CP4から隣接交差点
CP3 までの距離を削除し、同様に、交差点CP5 に係
る交差点ネットリストの中に登録された隣接交差点CP
4 のシーケンシャル番号、道路種別、当該交差点CP5
から隣接交差点CP4 までの距離を削除する。
【0028】動的情報の内、渋滞の区間については、例
えば、図2(3)に示す如く、道路RDc の交差点CP
6 からCP8 に向かう方向上で渋滞が発生していると
き、交差点CP6 に係る交差点ネットリストの隣接交差
点CP7 の道路種別に並べて、渋滞フラグを立て、か
つ、渋滞の度合い(走行速度)を示すデータを登録し、
交差点CP7 に係る交差点ネットリストの隣接交差点C
8 の道路種別に並べて、渋滞フラグを立て、かつ、渋
滞の度合いを示すデータを登録する。
【0029】以上の処理を、動的情報に含まれる全ての
通行規制と渋滞について行ったのち、経路探索部14は
車両現在地から目的地までを結ぶ最適経路を再探索す
る。再探索時、再出発地から或る交差点CPi を経由し
て隣接交差点CPi+1 までの累計距離を求める際、交差
点CPi に係る交差点ネットリストの中で隣接交差点C
i+1 の渋滞フラグが立っている場合、交差点ネットリ
ストに登録された当該交差点CPi から隣接交差点CP
i+1 までの距離に対し、道路種別に応じた重み係数k
と、渋滞の度合いに応じた重み係数k´(k´>1)の
両者を乗じて重み付けしたのち、交差点CPi までの累
計距離に加算する。なお、k´は渋滞の度合いが大きい
ほど大きくする。
【0030】地図データ CD−ROM1に記憶されている地図は適当な大きさの
経度幅、緯度幅の図葉に区切られている。各図葉の地図
データは、各々1画面分に相当する4つのデータユニッ
ト毎(4分割図葉毎)に分割されており(図11参
照)、地図データでは、道路等は経緯度で表現された頂
点(ノード)の座標集合で示され、これらの描画は各ノ
ードを順に直線で接続することにより行われる。なお、
道路は2以上のノードの連結からなり、2つのノードを
連結した部分はリンクと呼ばれる。地図データには、
(1)道路リスト、ノードテーブル、交差点構成ノード
リスト、隣接交差点リスト、交差点ネットリストなどか
らなる道路レイヤ、(2)地図画面上の道路、建物、河
川等を表示するための背景レイヤ、(3)市町村名、道
路名等を表示するための文字レイヤなどから構成されて
いる。この内、道路レイヤは、図12と同様の道路リス
トRDLT、交差点構成ノードリストCRLT、ノード
テーブルNDTB、隣接ノードリストNNLTに加えて
交差点ネットリストも含んでいる。
【0031】交差点ネットリスト CD−ROM1の道路レイヤに含まれている交差点ネッ
トリストCRNLは、図3に示す如く構成されており、
本来の交差点(交差点ノード(隣接ノードであるか否か
を問わない))のほか、単純ノードの内、隣接ノードと
なっているものを含めて交差点毎に、 (1)交差点シーケンシャル番号(当該交差点を特定す
る情報) (2)該交差点が含まれる地図の図葉番号 (3)データユニットコード (4)ノードテーブル上の位置 (5)経度 (6)緯度 以上、交差点ID (7)交差点構成ノードリスト上の位置 (8)交差点構成ノード数 (9)隣接ノードリスト上の位置 (10)隣接ノード数 (11)各隣接交差点のシーケンシャル番号 (12)当該交差点から各隣接交差点までの距離 (13)各隣接交差点までの道路種別、渋滞フラグ、渋
滞の度合 (14)当該交差点の1つ手前の交差点シーケンシャル
番号 (15)出発地から当該交差点までの累計距離 (16)当該交差点の検索次数 等が登録されている(但し、(13)の渋滞フラグと渋
滞の度合、(14)〜(16)は経路探索実行時に登録
される)。
【0032】図4〜図7は、ナビゲーションコントロー
ラ10の動作を示す流れ図、図8は出発地から目的地ま
での道路概要を示す説明図、図9は横型探索法による最
初の経路探索の説明図、図10は横型探索法による再探
索の説明図であり、以下、これらの図に従って説明す
る。
【0033】運転者が所望の目的地まで経路誘導を受け
て走行したい場合、操作部4の地図検索キーを押圧した
あと、カーソルキーを操作して画面中央(カーソルマー
クが表示されている)を目的地に合わせ、目的地キーを
押圧することで目的地入力を行う(図4のステップ10
1)。
【0034】ステップ101におけるナビゲーションコ
ントローラ10の動作は、地図検索キーの押圧で、ま
ず、カーソル位置計算部12がその時点で車両位置検出
部3が検出している現在地を初期カーソル位置として設
定し、地図画像描画部13が地図データ中の図葉管理情
報を参照して、CD−ROM1からカーソル位置を含む
1枚の地図と、該地図の周辺の地図のデータを全て読み
出しバッファメモリ11に格納する。そして、読み出し
た地図データを用いて、カーソル位置を含む中央の1枚
の地図と、該地図を取り囲む8枚分の地図を一体化した
地図画像を、ビデオRAM17に北を上向きにして描画
する。そして、地図画像描画部13はビデオRAM17
上のカーソル位置を中心とする1画面分の範囲を示すウ
インドーアドレスを読み出し制御部19に与え、カーソ
ル位置を中心とする1画面分の地図画像を読み出させ
る。続いて、マーク画像発生部20がカーソルマークを
発生し、合成部21が読み出し制御部19で読み出され
た1画面分の画像の中央にカーソルマークを合成し、映
像変換部22が所定の映像信号に変換してCRTディス
プレイ装置2へ出力する。この結果、画面には車両現在
地を中心にした地図が表示されるとともに、中心にカー
ソルマークが表示される。
【0035】このあと、地図スクロールキーが操作され
ている間、カーソル位置計算部12が初期設定したカー
ソル位置から連続的に変化するカーソル位置を計算し、
カーソル位置データを地図画像描画部13へ出力する。
地図画像描画部13は、カーソル位置データの示すカー
ソル位置がビデオRAM17に前回描画した地図画像の
内、中央の1枚の地図に含まれている間は、地図画像を
描画し直すことなく、カーソル位置の変化に応じて変化
するウインドーアドレスを読み出し制御部19へ出力し
て、常に、ビデオRAM17からカーソル位置を中央と
する1画面分を読み出させ、カーソル位置がビデオRA
M17の中央の1枚の地図から外れたときは、再び、カ
ーソル位置を含む中央の1枚の地図と、該地図を取り囲
む8枚分の地図を一体化した地図画像を、ビデオRAM
17に北を上向きにして描画し直し、カーソル位置の変
化に応じて変化するウインドーアドレスを読み出し制御
部19へ出力する。この結果、カーソル操作中、画面の
地図がスクロールしていく(カーソルマークは常に画面
中央に表示される)。
【0036】カーソルマークが地図上の目的地に来たと
ころで、カーソル操作を止め、目的地キーを押圧して目
的地を入力すると、経路探索部14はその時点で車両位
置検出部3で検出されている車両位置を出発地、カーソ
ル位置計算部12で計算されているカーソル位置を目的
地として設定する(ステップ102)。
【0037】次いで、経路探索部14は、出発地を含む
図葉の地図データに基づき、出発地が道路データで定義
された交差点(本来の交差点ノード又は単純ノードの内
の隣接ノード)であるか調べ(ステップ103)、交差
点であれば出発地交差点STPとし(ステップ10
4)、ステップ106以降の処理を行い、交差点でなけ
れば、道路データで定義された最寄りの交差点を出発地
交差点STPとし(ステップ105)、ステップ106
以降の処理を行う。出発地交差点STPが決まれば、経
路探索部14は目的地が道路データで定義された交差点
(本来の交差点ノート又は単純ノードの内の隣接ノー
ド)であるか調べ(ステップ106)、交差点であれば
目的地交差点DSPとし(ステップ107)、ステップ
109以降の処理を行い、交差点でなければ、最寄りの
交差点を目的地交差点DSPとし(ステップ108)、
ステップ109以降の処理を行う。
【0038】出発地交差点STP及び目的地交差点DS
Pが決まれば、経路探索部14は、図葉管理情報を参照
して、出発地と目的地を結ぶ直線を対角線とする方形領
域を含む1又は複数の4分割図葉を求め、これらの4分
割図葉全てにつき、地図データをCD−ROM1からバ
ッファメモリ11に読み出し、該地図データ中の交差点
ネットリストCRNLを全て経路探索メモリ15に記憶
させる(ステップ109)。なお、交差点ネットリスト
CRNLに交差点シーケンシャル番号が記憶されていな
い場合は、経路探索メモリ15に記憶したものにつき1
から昇順の連番で交差点シーケンシャル番号を付してお
く。
【0039】このあと、経路探索部14は、経路探索メ
モリ15に格納された交差点ネットリストを用いて横型
探索法により出発地から目的地までを結ぶ最適経路を探
索する(図9参照)。なお、CD−ROM1から読み出
した状態では、交差点ネットリストの渋滞フラグは全て
落ちている。まず、経路探索部14は、出発地交差点S
TPに係る交差点ネットリストCRNLの項番(33)
に検索次数i=0を登録し(図5のステップ201、2
02)、第0次交差点(出発地交差点STP)に隣接す
る交差点が残存するかを出発地交差点STPの交差点ネ
ットリストCRNLを参照して調べる(ステップ20
3)。なお、ステップ203では、それまでに第j次交
差点(j=0,1,・・,i)とされたのは除く。
【0040】隣接交差点が残存すれば、その内、1つの
隣接交差点、例えばA1 について、出発地交差点STP
から隣接交差点A1 までの道路種別に応じて重み付けし
た累計距離Dを計算する(ステップ204)。Dは出発
地交差点STPから第i次交差点までの累計距離を
1 、第i次交差点から当該隣接交差点A1 までの距離
をd2 とすると、次式 d1 +k・d2 →D (但し、kは、第i次交差点から隣接交差点A1 までの
道路種別に応じた重み係数。ここでは、高速道路;k=
1、国道;k=2、その他の道路;k=3)により求ま
るが、初めi=0のときはd1 =0なのでD=k・d2
となる。d2とkは出発地交差点STPに係る交差点ネ
ットリストCRNLの図3における(11)、(12)
等の項番から判る。
【0041】次いで、隣接交差点A1 に係る交差点ネッ
トリストCRNLの図3における(31)以降の項番を
参照して、既に、検索次数が(i+1)となっており、
交差点A1 につき、異なる経路での累計距離及び1つ手
前の交差点を特定する情報(交差点シーケンシャル番
号)等が登録済みかチェックし(ステップ205)、こ
こではNOとなるので、当該隣接交差点A1 に係る交差
点ネットリストCRNLの図3における(31)〜(3
3)に、以下のデータ(A)現在着目している第0次交
差点STPの交差点シーケンシャル番号、(B)第0次
交差点STPから当該隣接交差点A1 までの累計距離、
(C)当該隣接交差点A1 の検索次数としての(i+
1)=1を登録し(ステップ206)、以降、ステップ
203に戻り、出発地交差点STPを対象とした交差点
ネットリストCRNLを参照して、着目している第0次
交差点に隣接する交差点がなお残存するか調べ、残存す
れば同様の処理を繰り返す。
【0042】隣接交差点A2 が残存するので、出発地交
差点STPから隣接交差点A2 までの道路種別に応じた
重み付けをした累計距離Dを求め、隣接交差点A2 の交
差点ネットリストに、第0次交差点の交差点シーケンシ
ャル番号と検索次数(i+1)とともに登録する(ステ
ップ204〜206)。そして、ステップ203に戻
る。隣接交差点A3 とA4 についても同様に処理する。
この結果、出発地交差点STPの交差点ネットリストに
存在している隣接交差点A1 〜A4 が1次交差点とさ
れ、対応する各交差点ネットリストCRNLに、1つ手
前の交差点(ここでは出発地交差点STP)の交差点シ
ーケンシャル番号、出発地からの累計距離Ad1 〜Ad
4 、検索次数1が登録される。
【0043】出発地交差点STPを対象とした交差点ネ
ットリストCRNLに含まれる全ての隣接交差点につき
処理が終わると、経路探索部14は、出発地交差点ST
P以外に第0次交差点が存在するか判断し(ステップ2
07)、存在しないので、続いて目的地交差点DSPに
到達したか、換言すれば第(i+1)次交差点とした中
に目的地交差点DSPが含まれているか判断し(ステッ
プ208)、含まれていなければ、iをインクリメント
して1とする(ステップ209)。そして、第1次交差
点とされた内の1つ、例えばA1 に着目して、経路探索
メモリ15に記憶された交差点A1 に係る交差点ネット
リストを参照して、それまでに第0次交差点、第1次交
差点とされた交差点以外で隣接交差点が存在するか判断
する(ステップ203)。ここでは、B11,B12,B14
が存在するので、その内の1つ、例えば隣接交差点B11
につき、交差点A1 の交差点ネットリストを参照しなが
ら、出発地交差点STP、現在着目している第1次交差
点A1 、隣接交差点B11の経路における道路種別に応じ
た重み付けをした累計距離Dを計算する(ステップ20
4)。
【0044】出発地交差点STPから現在着目している
第1次交差点A1 までの累計距離Ad1 と、第1次交差
点A1 から当該隣接交差点B11までの距離d2 及び道路
種別は交差点A1 の交差点ネットリストCRNLの図3
における項番(32)と、(11),(12)等として
記憶されているから、 Ad1 +k・d2 →D により出発地交差点STPから当該隣接交差点B11まで
の累計距離Dが求まる。次いで、隣接交差点B11に係る
交差点ネットリストCRNLを参照して、図3の(3
1)以降の項番に既に1つ手前の交差点シーケンシャル
番号、累計距離、検索次数が登録済かチェックし(ステ
ップ205)、ここではNOなので、当該隣接交差点B
11に対応させて、以下のデータ(A)現在着目している
第1次交差点A1 の交差点シーケンシャル番号、(B)
出発地から当該隣接交差点B11までの累計距離、(C)
当該隣接交差点B11の検索次数としての(i+1)=2
を交差点B11の交差点ネットリストCRNLの図3の
(31)〜(33)に登録し(ステップ206)、ステ
ップ203側に戻って、第1次交差点A1 に係る次の隣
接交差点があれば、同様の処理を行う。
【0045】隣接交差点B12が存在するので、出発地交
差点STP、現在着目している第1次交差点A1 、隣接
交差点B12の経路における道路種別に応じて重み付けし
た累計距離Dを計算する(ステップ204)。次いで、
隣接交差点B12に係る交差点ネットリストCRNLを参
照して、図3の(31)以降の項番に既に1つ手前の交
差点シーケンシャル番号、累計距離、検索次数が登録済
かチェックし(ステップ205)、ここでもNOなの
で、当該隣接交差点B12に対応させて、以下のデータ
(A)現在着目している第1次交差点A1 の交差点シー
ケンシャル番号、(B)出発地から当該隣接交差点B12
までの累計距離、(C)当該隣接交差点B12の検索次数
としての(i+1)=2を交差点B12の交差点ネットリ
ストCRNLの図3の(31)〜(33)に登録し(ス
テップ206)、ステップ203側に戻って、第1次交
差点A1 に係る次の隣接交差点があれば、同様の処理を
行う。
【0046】なお、隣接交差点B14が存在しており、出
発地交差点STPから隣接交差点B 14までの道路種別に
応じた重み付けした累計距離Dを求め、隣接交差点B14
の交差点ネットリストに、第1次交差点A1 の交差点シ
ーケンシャル番号と検索次数(i+1)とともに登録す
る(ステップ204〜206)。そして、ステップ20
3に戻る。この結果、第1次交差点A1 の交差点ネット
リストに出発地交差点以外に隣接交差点B11,B12,B
14が存在しており、これらの対応する各交差点ネットリ
ストCRNLに、1つ手前の交差点の交差点シーケンシ
ャル番号、出発地からの累計距離Bd11,Bd12,Bd
14、検索次数2が登録される。
【0047】交差点A1 を対象とした交差点ネットリス
トCRNLに含まれる全ての隣接交差点につき処理が終
わると、経路探索部14は、交差点A1 以外に第1次交
差点が存在するか判断し(ステップ207)、ここでは
交差点A2 が存在するので、新たな第1次交差点として
(ステップ210)、ステップ203以降の処理を繰り
返す。交差点A2 の交差点ネットリストには、出発地以
外に隣接交差点B21〜B23が存在している。この内、B
21の処理においては、B12=B21なので、ステップ20
5において、先に第1次交差点A1 に隣接する交差点B
12として処理済み(前記(A)〜(C)のデータが記憶
済み)であることからYESとなる。この場合、該隣接
交差点B12に係る交差点ネットリストCRNLに登録し
てある出発地交差点STPからの累計距離D´=Bd12
と、今回ステップ204で求めた距離Dの大小を比較す
る(ステップ211)。
【0048】D<D´であれば、当該隣接交差点B
12(=B21)の交差点ネットリストCRNLの図3にお
ける(31)と(32)の項番に記憶してある、第i次
交差点A 1 の交差点シーケンシャル番号を現在着目して
いる第i次交差点A2 の交差点シーケンシャル番号で置
き換えるとともに、累計距離D´をD=Bd21で書き換
え(ステップ212)、以降、ステップ203に戻る。
また、D≧D´の場合は、当該交差点B12(=B21)に
係る交差点ネットリストCRNLの図3における(3
1)と(32)の内容を変更せずステップ203に戻
る。交差点A2 に関して、各隣接交差点に対する所定の
処理を終え、別の第1次交差点が存在しなくなれば、目
的地交差点DSPに到達したかチェックし(ステップ2
07、208)、まだなので、iをインクリメントして
2とする(ステップ209)。次いで、ステップ203
へ進み、前述と同様の処理を順に繰り返していく。
【0049】その後、ステップ208のチェックにおい
て、第(i+1)次とされた全ての交差点の中に目的地
交差点DSPが含まれていて、YESと判断されたと
き、目的地交差点DSP、該目的地交差点DSP(m次
の交差点とする)に係る交差点ネットリストCRNLの
図3の(31)の項番に記憶してある(m−1)次の交
差点、該(m−1)次の交差点に係る交差点ネットリス
トCRNLに記憶してある(m−2)次の交差点、・・
・、2次の交差点に係る交差点ネットリストCRNLに
記憶してある1次交差点、1次交差点に係る交差点ネッ
トリストCRNLに記憶してある0次交差点=出発地交
差点STPを、出発地側から目的地側に向けた順序で順
次結んで最短経路を決定する(ステップ213)。そし
て、求めた最短経路を構成するノード列を誘導経路デー
タとして誘導経路記憶部16に記憶させて経路探索処理
を終了する(ステップ214、図8(1)参照)。この
とき誘導経路記憶部16に記憶された誘導経路は、地図
データのみ用いて探索したものなので、渋滞、臨時の交
通規制等、実際の道路事情は何ら加味されていない。
【0050】なお、或る1つの経路で目的地DSPに到
達しても、目的地交差点に係る交差点ネットリストに登
録された累計距離に対し、累計距離の短い経路が存在す
る間は経路探索を継続し、若し、他の経路でも目的地D
SPに到達したとき、該経路での累計距離の方が、既に
目的地交差点に係る交差点ネットリストに登録されてい
る累計距離より短ければ、書き換えを行い、その後、ど
の経路も目的地交差点に係る交差点ネットリストに登録
された累計距離より長くなったとき、経路探索を終える
ようにしてもよい。また、誘導経路データが交差点(単
純ノードの内、隣接ノードとなっているものを含む)だ
けで構成されていることから、交差点ネットリストや道
路データ中の道路リストRDLT、ノードテーブルND
TB等を参照して交差点間を単純ノード補間し、詳細な
経路誘導データとしたのち、誘導経路記憶部16に記憶
させるようにしてもよい。更に、目的地側から出発地側
に向けて経路探索を行い、探索したノード列を逆順で並
べて誘導経路データとしてもよい。
【0051】このあと、ナビゲーションコントローラ1
0は、運転者に対し目的地まで経路誘導処理を行う(図
6のステップ301)。即ち、地図画像描画部13が車
両位置検出部3から車両位置データを入力し、図葉管理
情報を参照して、車両位置を含む1枚の地図と該地図を
囲む8枚の地図に係る地図データをCD−ROM1から
バッファメモリ11に読み出すとともに、該地図データ
を用いて車両位置を含む中央の1枚の地図と該地図を囲
む周辺8枚の地図を一体化した地図画像を北を上向きに
してビデオRAM17に描画する。また、誘導経路描画
部18は、地図画像描画部13から入力したビデオRA
M17の地図画像エリア情報に基づき、誘導経路記憶部
16に記憶された誘導経路データの中から、ビデオRA
M17に描画された地図画像エリアに入る部分を選び出
し、ビデオRAM17に地図画像に重ねて誘導経路を所
定色で太く強調させて描画する。そして、車両の走行で
車両位置が変化するに従い、地図画像描画部13は車両
位置検出部13から入力した車両位置データに基づき、
ビデオRAM17から車両位置を中心とする1画面分の
画像を読み出し制御部19をして読み出させる。
【0052】若し、車両位置の変化でビデオRAM17
に描画された地図画像から自車位置を中心とする1画面
分の範囲が外れそうな場合、地図画像描画部13はCD
−ROM1から自車位置周辺の新たな地図データをバッ
ファメモリ11に読み出しながら、自車位置を含む中央
の1枚の地図と、該地図を囲む8枚の地図を一体化した
地図画像をビデオRAM17に描画し直す。そして、誘
導経路描画部18は、ビデオRAM17に新たに描画さ
れた地図画像エリアに入る誘導経路データを誘導経路記
憶部16から選び出し、ビデオRAM17に地図画像に
重ねて誘導経路を所定色で太く強調させて描画し直す。
【0053】一方、マーク画像発生部20は車両位置検
出部3から入力した車両方位データに基づき、該データ
の示す方向に向けた車両位置マークを発生する。読み出
し制御部19から読み出された画像の中心には合成部2
1により、マーク画像発生部20の発生した車両位置マ
ークが合成され、映像変換部22で所定の映像信号に変
換されたのち、CRTディスプレイ装置2へ出力されて
強調誘導経路の表示を伴う車両位置周辺の地図画像が車
両位置マークとともに画面表示される。運転者は、画面
に表示された誘導経路に沿って走行することで、目的地
に向けた走行を行うことができる。
【0054】経路誘導を受けて走行中に車両がビーコン
送信器の直下を通り、ビーコン受信機6でVICSデー
タが受信されると、ナビゲーションコントローラ10は
バッファメモリ23に一時記憶させ(ステップ302、
303)、同様に、FM多重されたVICSデータが車
載FMラジオ7で受信され、VICSデータ復調器8で
復調されると、ビーコンで受信したデータとは分けてバ
ッファメモリ23に一時記憶させる(ステップ304、
305)。VICSデータ分析部24は定期的にバッフ
ァメモリ23に記憶された最新の動的情報を分析し、誘
導経路記憶部16に記憶された誘導経路の内、車両現在
地から目的地までの経路上で目的地に向けた方向に関
し、通行規制(全面通行止め、一方通行等)や渋滞が有
り、走行上の制約が発生しているかチェックしている
(ステップ306)。走行上の制約がないときは、ステ
ップ301に戻って、当初探索した誘導経路に基づく経
路誘導処理を続ける。
【0055】その後、図8(2)の×印に示す如く、車
両がこれから走行しようとする誘導経路上で事故が発生
し、全面通行止めとなり、該規制を含むVICSデータ
がビーコンまたはFM多重放送を通じてビーコン受信機
6またはVICSデータ復調器8にキャッチされ、バッ
ファメモリ23に記憶されたとき、VICSデータ分析
部24はステップ306でYESと判断し、経路探索部
14に再探索指令を与える。
【0056】再探索指令を受けた経路探索部14は、車
両現在地を再出発地として設定し(ステップ307)、
車両位置周辺の地図データを参照して、再出発地が交差
点であれば再出発地交差点STP´とし(ステップ30
8、309)、交差点でなければ最寄りの交差点を再出
発地交差点STP´とする(ステップ310)。そし
て、再出発地交差点と元の目的地交差点を結ぶ直線を対
角線とする方形領域を含む1または複数の4分割図葉に
係る全ての地図データをバッファメモリ11に読み出
し、地図データ中の交差点ネットリストを全て経路探索
メモリ15に読み出す(ステップ311)。
【0057】そして、経路探索部14はバッファメモリ
23に記憶された最新の全ての動的情報に基づき、交差
点ネットリストに対しリンクコストの修正処理を行う
(ステップ312)。具体的には、図8(2)の全面通
行止めの区間については、交差点C1 に係る交差点ネッ
トリストの中に登録された隣接交差点D12のシーケンシ
ャル番号、道路種別、当該交差点C1 から隣接交差点D
12までの距離を削除し、同様に、交差点D12に係る交差
点ネットリストの中に登録された隣接交差点C1のシー
ケンシャル番号、道路種別、当該交差点D12から隣接交
差点C1 までの距離を削除する。また、図8(2)の三
角印に示す如く誘導経路上ではないが、交差点D12とC
2 の間で、交差点C2 からD12に向かう方向上に渋滞が
発生している場合、交差点C2 に係る交差点ネットリス
トの中に登録された隣接交差点D12につき、渋滞フラグ
を立てるとともに渋滞の度合いを示すデータを登録す
る。
【0058】このあと、経路探索部14は経路探索メモ
リ15に記憶された交差点ネットリストを用いて、次の
ようにして再出発地から目的地までを結ぶ最適経路を横
型探索法により再探索する(図10参照)。まず、経路
探索部14は、検索次数i=0とし(図7のステップ4
01)、再出発地交差点STP´に係る交差点ネットリ
ストCRNLの項番(33)に検索次数0を登録し(ス
テップ402)、第0次交差点(再出発地交差点STP
´)に隣接する交差点が残存するかを再出発地交差点S
TP´の交差点ネットリストCRNLを参照して調べる
(ステップ403)。なお、ステップ403では、それ
までに第j次交差点(j=0,1,・・,i)とされた
のは除く。
【0059】隣接交差点が残存すれば、その内、1つの
隣接交差点、例えばC1 について、第0次交差点から隣
接交差点C1 に向けた経路は渋滞していないので(渋滞
フラグが落ちている)、再出発地交差点STP´から隣
接交差点C1 までの道路種別に応じて重み付けした累計
距離Dを計算する(ステップ404、405)。Dは再
出発地交差点STP´から第i次交差点までの累計距離
をd1 、第i次交差点から当該隣接交差点C1 までの距
離をd2 とすると、次式 d1 +k・d2 →D (但し、kは、第i次交差点から隣接交差点C1 までの
道路種別に応じた重み係数。高速道路;k=1、国道;
k=2、その他の道路;k=3)により求まるが、初め
i=0のときはd1 =0なのでD=k・d2 となる。d
2とkは再出発地交差点STP´に係る交差点ネットリ
ストCRNLの図3における(11)、(12)等の項
番から判る。
【0060】次いで、隣接交差点C1 に係る交差点ネッ
トリストCRNLの図3における(31)以降の項番を
参照して、既に、交差点C1 につき、検索次数が(i+
1)となっているか、換言すれば、異なる経路での累計
距離及び1つ手前の交差点を特定する情報(交差点シー
ケンシャル番号)等が登録済みかチェックし(ステップ
406)、ここではNOとなるので、当該隣接交差点C
1 に係る交差点ネットリストCRNLの図3における
(31)〜(33)に、以下のデータ(A)現在着目し
ている第0次交差点STP´の交差点シーケンシャル番
号、(B)第0次交差点STP´から当該隣接交差点C
1 までの累計距離、(C)当該隣接交差点C1 の検索次
数としての(i+1)=1を登録し(ステップ40
7)、以降、ステップ403に戻り、再出発地交差点S
TP´を対象とした交差点ネットリストCRNLを参照
して、着目している第0次交差点に隣接する交差点がな
お残存するか調べ、残存すれば同様の処理を繰り返す。
【0061】隣接交差点C2 が残存するが、第0次交差
点から隣接交差点C2 に向けた経路も渋滞していないの
で、再出発地交差点STP´から隣接交差点C2 までの
道路種別に応じた重み付けをした累計距離Dを求め、隣
接交差点C2 の交差点ネットリストに、第0次交差点の
交差点シーケンシャル番号と検索次数(i+1)ととも
に登録する(ステップ404〜407)。そして、ステ
ップ403に戻る。隣接交差点C3 とC4 についても同
様に処理する。この結果、再出発地交差点STP´の交
差点ネットリストに存在している隣接交差点C1 〜C4
が1次交差点とされ、対応する各交差点ネットリストC
RNLに、1つ手前の交差点(ここでは再出発地交差点
STP´)の交差点シーケンシャル番号、出発地からの
累計距離Cd1 〜Cd4 、検索次数1が登録される。
【0062】再出発地交差点STP´を対象とした交差
点ネットリストCRNLに含まれる全ての隣接交差点に
つき処理が終わると、経路探索部14は、再出発地交差
点STP´以外に第0次交差点が存在するか判断し(ス
テップ408)、存在しないので、続いて目的地交差点
DSPに到達したか、換言すれば第(i+1)次交差点
とした中に目的地交差点DSPが含まれているか判断し
(ステップ409)、含まれていなければ、iをインク
リメントして1とする(ステップ410)。そして、第
1次交差点とされた内の1つ、例えばC1 に着目して、
経路探索メモリ15に記憶された交差点C1 に係る交差
点ネットリストを参照して、それまでに第0次交差点、
第1次交差点とされた交差点以外で隣接交差点が存在す
るか判断する(ステップ403)。ここでは、先に、ス
テップ312の処理で隣接交差点D12が削除されたの
で、D11,D14だけが存在し、その内の1つ、例えば隣
接交差点D11につき、交差点C1 の交差点ネットリスト
を参照しながら、再出発地交差点STP´、現在着目し
ている第1次交差点C1 、隣接交差点D11の経路におけ
る道路種別に応じた重み付けをした累計距離Dを計算す
る(ステップ404、405)。
【0063】再出発地交差点STP´から現在着目して
いる第1次交差点C1 までの累計距離Cd1 と、第1次
交差点C1 から当該隣接交差点D11までの距離d2 及び
道路種別は交差点C1 の交差点ネットリストCRNLの
図3における項番(32)と、(11),(12)等と
して記憶されているから、 Cd1 +k・d2 →D により再出発地交差点STP´から当該隣接交差点D11
までの累計距離Dが求まる。次いで、隣接交差点D11
係る交差点ネットリストCRNLを参照して、図3の
(33)の項番に登録された検索次数が(i+1)=2
かチェックし(ステップ406)、ここではNOなの
で、当該隣接交差点D11に対応させて、以下のデータ
(A)現在着目している第1次交差点C1 の交差点シー
ケンシャル番号、(B)再出発地から当該隣接交差点D
11までの累計距離、(C)当該隣接交差点D11の検索次
数としての(i+1)=2を交差点D11の交差点ネット
リストCRNLの図3の(31)〜(33)に登録し
(ステップ407)、ステップ403側に戻って、第1
次交差点C1 に係る次の隣接交差点があれば、同様の処
理を行う。
【0064】隣接交差点D14が存在するので、再出発地
交差点STP´、現在着目している第1次交差点C1
隣接交差点D14の経路における道路種別に応じて重み付
けした累計距離Dを計算する(ステップ404、40
5)。次いで、隣接交差点D14に係る交差点ネットリス
トCRNLを参照して、図3の(33)の項目に登録さ
れた検索次数が(i+1)=2かチェックし(ステップ
406)、ここでもNOなので、当該隣接交差点D14
対応させて、以下のデータ(A)現在着目している第1
次交差点C1 の交差点シーケンシャル番号、(B)再出
発地から当該隣接交差点D14までの累計距離、(C)当
該隣接交差点D14の検索次数としての(i+1)=2を
交差点D14の交差点ネットリストCRNLの図3の(3
1)〜(33)に登録し(ステップ407)、ステップ
403側に戻って、第1次交差点C1 に係る次の隣接交
差点があれば、同様の処理を行う。
【0065】この結果、第1次交差点C1 の交差点ネッ
トリストに出発地交差点以外に隣接交差点D11とD14
存在しており、これらの対応する各交差点ネットリスト
CRNLに、1つ手前の交差点の交差点シーケンシャル
番号、出発地からの累計距離Dd11とDd14、検索次数
2が登録される。
【0066】交差点C1 を対象とした交差点ネットリス
トCRNLに含まれる全ての隣接交差点につき処理が終
わると、経路探索部14は、交差点C1 以外に第1次交
差点が存在するか判断し(ステップ408)、ここでは
交差点C2 が存在するので、新たな第1次交差点として
(ステップ411)、ステップ403以降の処理を繰り
返す。交差点C2 の交差点ネットリストには、出発地以
外に隣接交差点D21〜D23が存在している。この内、D
21の処理においては、渋滞フラグが立っているので、渋
滞の度合いに比例した重み係数k´(>1)を用いて、 Cd2 +k・k´・d2 →D により再出発地交差点STP´から当該隣接交差点D21
までの累計距離Dを求める(ステップ404、41
2)。そして、隣接交差点D21については、まだ、前記
(A)〜(C)のデータが記憶されていないので、隣接
交差点D21に係る交差点ネットリストCRNLにこれら
のデータを記憶する(ステップ406、407)。
【0067】ここで隣接交差点D21について求めた累計
距離D´は、渋滞が発生しているためk´の分だけ長く
なっている。よって、他の経路により交差点D21までの
累計距離Dが求められたとき、D´>Dとなる確率が高
く、ステップ413に続くステップ414で書き換えら
れる可能性が高く、換言すれば、再出発地交差点STP
´→1次交差点C1 →2次交差点D12の経路が最終的に
誘導経路として選択され難くなる。他の隣接交差点
22、D23についても同様に処理する。
【0068】交差点C2 に関して、各隣接交差点に対す
る所定の処理を終え、別の第1次交差点が存在しなくな
れば、目的地交差点DSPに到達したかチェックし(ス
テップ408、409)、まだであれば、iをインクリ
メントして2とする(ステップ410)。次いで、ステ
ップ403へ進み、前述と同様の処理を順に繰り返して
いく。
【0069】その後、ステップ409のチェックにおい
て、第(i+1)次とされた全ての交差点の中に目的地
交差点DSPが含まれていて、YESと判断されたと
き、目的地交差点DSP、該目的地交差点DSP(m次
の交差点とする)に係る交差点ネットリストCRNLの
図3の(31)の項番に記憶してある(m−1)次の交
差点、該(m−1)次の交差点に係る交差点ネットリス
トCRNLに記憶してある(m−2)次の交差点、・・
・、2次の交差点に係る交差点ネットリストCRNLに
記憶してある1次交差点、1次交差点に係る交差点ネッ
トリストCRNLに記憶してある0次交差点=再出発地
交差点STP´を、再出発地側から目的地側に向けた順
序で順次結んで最短経路を決定する(ステップ41
5)。そして、求めた最短経路を構成するノード列を誘
導経路データとして誘導経路記憶部16に記憶させて再
経路探索処理を終了する(ステップ416)。今回誘導
経路記憶部16に記憶させた誘導経路データは、通行規
制、渋滞等の走行上の制約を加味してあり、その時点で
の目的地に最短時間で向かう経路となっている。
【0070】最適経路の再探索が終了したならば、ナビ
ゲーションコントローラ10は、誘導経路記憶部16に
記憶した誘導経路データを用いて経路誘導を再開する
(図6のステップ301)。このとき、画面に表示され
る誘導経路は当初の誘導経路上で発生した通行止めの区
間が含まれておらず、また、通常は渋滞を回避するよう
な経路となっているので、目的地に迅速かつ容易に到達
できることになる。その後、順調に目的地に到達したな
らば、ナビゲーションコントローラ10は経路誘導を終
えるが、再探索した誘導経路上で再び走行上の制約が発
生したときは(ステップ306でYES)、ステップ3
07以降へ進んで、再度、誘導経路を探索し直す。
【0071】なお、上記した実施例では、渋滞の度合い
を交差点ネットリストに登録し、累計距離を計算する
際、渋滞の度合いに応じた重み係数を乗じるようにした
が、図6のステップ312のリンクコスト修正時に、交
差点ネットリストにおける隣接交差点までの距離を、渋
滞の度合いに応じた重み係数を乗じたものに書き換えて
おくようにすれば、図7のステップ404、412の処
理が不要となる。また、交差点ネットリストがCD−R
OMに予め道路レイヤの一部として記憶されているもの
としたが、交差点ネットリストを含まない地図データか
らナビゲーションコントローラ内で作成するようにして
もよく、更に、横型探索法により最適経路の探索を行う
ようにしたが、ダイクストラ法で探索するようにしても
よい。また、初めの探索では道路種別に加えて幅員も考
慮して距離に対する重み付けをし、再探索では道路種別
と渋滞の度合いに加えて幅員も考慮して距離に対する重
み付けをするようにしてもよい。また、車両位置と車両
方位の検出はGPS衛星航法を利用して行うようにして
もよい。
【0072】
【発明の効果】以上本発明によれば、走行中にVICS
より受信した動的情報から、これから走行しようとする
誘導経路に関して、通行規制、渋滞等の走行上の制約が
有ることが判ったとき、VICSより得た動的情報を加
味しながら地図データを参照して車両現在地と目的地を
結ぶ最適な経路を再探索して、該再探索した誘導経路デ
ータを誘導経路記憶手段に記憶させ、しかるのち、誘導
経路記憶手段に記憶させた再探索誘導経路データに基づ
き所定の経路誘導を行うように構成したから、当初探索
した誘導経路に従い走行中に、これから走行予定の誘導
経路上で渋滞や通行止め等が新たに発生しても、誘導経
路が走行上の制約を加味した最適な経路に切り換わるの
で、所望地に迅速かつ容易に到達できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る経路誘導方法を具現した車載ナビ
ゲータの全体構成図である。
【図2】動的情報に基づくリンクコスト修正方法の説明
図である。
【図3】交差点ネットリストの説明図である。
【図4】ナビゲーションコントローラの動作を示す第1
の流れ図である。
【図5】ナビゲーションコントローラの動作を示す第2
の流れ図である。
【図6】ナビゲーションコントローラの動作を示す第3
の流れ図である。
【図7】ナビゲーションコントローラの動作を示す第4
の流れ図である。
【図8】出発地から目的地までの道路概況の説明図であ
る。
【図9】最初の横型探索法の説明図である。
【図10】2回目の横型探索法の説明図である。
【図11】CD−ROMでの地図データの持ち方の説明
図である。
【図12】道路データ構造の説明図である。
【図13】隣接ノードの説明図である。
【図14】交差点ネットリストの作成対象図葉の説明図
である。
【図15】横型探索法による経路探索方法の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 CD−ROM 2 CRTディスプレイ装置 3 車両位置検出部 5 ビーコン受信機 6 車載FMラジオ 7 VICSデータ復調器 10 ナビゲーションコントローラ 13 地図画像描画部 14 経路探索部 16 誘導経路記憶部 17 ビデオRAM 18 誘導経路描画部 24 VICSデータ分析部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地図データ記憶手段に記憶された地図デ
    ータを参照して出発地と目的地を結ぶ最適な経路を探索
    するとともに、該探索した誘導経路データを誘導経路記
    憶手段に記憶させておき、走行中、誘導経路記憶手段に
    記憶された誘導経路データに基づき所定の経路誘導を行
    うようにした経路誘導方法において、 走行中にVICSより受信した動的情報から、これから
    走行しようとする誘導経路に関して、通行規制、渋滞等
    の走行上の制約が有ることが判ったとき、 VICSより得た動的情報を加味しながら地図データを
    参照して車両現在地と目的地を結ぶ最適な経路を再探索
    し、該再探索した誘導経路データを誘導経路記憶手段に
    記憶させ、 しかるのち、誘導経路記憶手段に記憶させた再探索誘導
    経路データに基づき所定の経路誘導を行うようにしたこ
    と、 を特徴とする経路誘導方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0950591A (ja) * 1995-08-09 1997-02-18 Toyota Motor Corp 移動計画監視装置
US6118389A (en) * 1995-02-28 2000-09-12 Nippondenso Co., Ltd. Automobile navigation apparatus and method for setting detours in the same
JP2001314002A (ja) * 1995-07-24 2001-11-09 Toyota Motor Corp 電気自動車用発電装置の制御装置
KR100560704B1 (ko) * 2001-09-26 2006-03-16 가부시끼가이샤 도시바 목적지 안내시스템과 복잡한 구조물 내에서 개별적으로 맞추어진 경로를 생성하기 위한 방법
JP4869356B2 (ja) * 2007-02-05 2012-02-08 三菱電機株式会社 ナビゲーション装置

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Effective date: 19991207