JPH05339652A - ピソライト鉱石を主原料とする焼結鉱製造のための事前造粒法とその擬似粒子構造 - Google Patents

ピソライト鉱石を主原料とする焼結鉱製造のための事前造粒法とその擬似粒子構造

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JPH05339652A
JPH05339652A JP17368092A JP17368092A JPH05339652A JP H05339652 A JPH05339652 A JP H05339652A JP 17368092 A JP17368092 A JP 17368092A JP 17368092 A JP17368092 A JP 17368092A JP H05339652 A JPH05339652 A JP H05339652A
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pisolite
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cao
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JP17368092A
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Jun Okazaki
潤 岡崎
Yukihiro Hida
行博 肥田
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピソライト鉱石を多量にあるいは全量使用し
て安定な焼結操業を行うことを可能とする。 【構成】 核粒子aとなる粒径3mm以上のピソライト
鉱石の表面に全CaO分の50〜85%を付着させてC
aO分からなる付着粉内層部bを形成させる。残りのC
aO分、粒径1mm以下のピソライト粉鉱石および他の
粉鉱石を付着させてCaO分およびピソライト粉鉱石か
らなる付着粉外層部cを形成させる。これにより、擬似
粒子の構造を核粒子a、内層部b、および外層部cから
なる3重構造とする。核粒子/付着粉の重量比率を40
/60〜60/40、全CaO/全鉱石の重量比率を
0.08〜0.12とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉製銑法の原料であ
る焼結鉱を製造する場合、得られる焼結鉱の強度を低下
させることなく低品位のピソライト鉱石を多量にあるい
はピソライト鉱石だけを使用して焼結鉱原料を製造する
事前造粒法、およびその事前造粒によって得られる擬似
粒子構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ピソライト鉱石を焼結するとそ
の鉱物特性、特にピソライト構造から焼結鉱の鉱物組織
に粗大な気孔が多量に生成し、焼結鉱の歩留、強度を低
下させる。それに対して従来は、例えば特開平3−47
927号公報に記載されているように付着粉の中に蛇紋
岩を添加したり、あるいは熱源であるコークスの増配等
のアクションを取って対処していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の焼結方法では、
安定操業および焼結品質の面からピソライト鉱石は約2
0%程度しか使用できなかった。本発明はピソライト鉱
石を多量にあるいはピソライト鉱石だけを使用して安定
な焼結操業を行う技術を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の通
りである。
【0005】 ピソライト鉱石を主原料として焼結鉱
を製造するに当たり、その原料の事前造粒を行う際、ま
ず核粒子となる粒径3mm以上のピソライト鉱石の表面
に全CaO分の50〜85%を付着させてCaO分から
なる付着粉内層部を形成させた後、残りのCaO分、粒
径1mm以下のピソライト粉鉱石および他の粉鉱石を付
着させてCaO分およびピソライト粉鉱石からなる付着
粉外層部を形成させて核粒子および2層の付着粉部から
なる焼結原料の擬似粒子化をはかり、これを焼結するこ
とを特徴とするピソライト鉱石を主原料とする焼結鉱製
造のための事前造粒法。
【0006】 ピソライト鉱石を主原料として焼結鉱
を製造するに当たり、その原料の事前造粒を行う際、ま
ず核粒子となる粒径3mm以上のピソライト鉱石の表面
に全CaO分の50〜85%を付着させてCaO分から
なる付着粉内層部を形成させた後、残りのCaO分、粒
径1mm以下のピソライト粉鉱石および他の粉鉱石を付
着させてCaO分およびピソライト粉鉱石からなる付着
粉外層部を形成させて核粒子および2層の付着粉部から
なる焼結原料の擬似粒子化をはかり、この擬似粒子の構
造を中心が粒径3mm以上のピソライト鉱石の核粒子、
その表面にCaO内層部、またその表面に残りのCaO
分と1mm以下のピソライト鉱石を付着させた外層部か
らなる3重構造とし、擬似粒子の核粒子/付着粉の重量
比率を40/60〜60/40、全CaO/全鉱石の重
量比率を0.08〜0.12とし、これを焼結すること
を特徴とするピソライト鉱石を主原料とする焼結鉱製造
のための事前造粒法。
【0007】 中心が粒径3mm以上のピソライト鉱
石の核粒子、その表面にCaO内層部、またその表面に
残りのCaO分と1mm以下のピソライト鉱石を付着さ
せた外層部からなる3重構造で、擬似粒子の核粒子/付
着粉の重量比率が40/60〜60/40、全CaO/
全鉱石の重量比率が0.08〜0.12であることを特
徴とするピソライト鉱石を主原料とする焼結鉱製造のた
めの擬似粒子構造。
【0008】
【作用】ピソライト鉱石は500μ〜1mmの魚卵状の
ヘマタイトの集合体をゲーサイトが取り囲む構造を呈し
ており、加熱時にゲーサイト中の結合水が脱水し、ゲー
サイト部に大きな亀裂が生じ、融液との同化速度を速め
るため、焼結鉱の歩留や強度の低下を引き起こす。
【0009】このようなピソライト鉱石を用い、本発明
により得られる焼結原料の構成について説明する。
【0010】従来の焼結鉱の原料は、1〜10mmの粗
粒鉱石と、1mm以下の鉱石および1mm以下の石灰
石、珪石、蛇紋石等(合わせて付着粉と称す)とであ
る。これをドラム型のミキサーやディスク型のペレタイ
ザーで全量造粒する。ここでの核粒子と付着粉重量比率
は40/60〜60/40程度である。
【0011】本発明では3mm以上の粒径を持つピソラ
イト鉱石を核粒子とし、1mm以下のピソライト鉱石と
石灰石からなる3重構造を造る。1mm以下の粉鉱石は
ピソライト鉱石以外の鉱石でもよい。この擬似粒子の核
粒子/付着粉の比率は40/60〜60/40の範囲と
する。それは、付着粉が60%以上になると融液過剰で
通気を阻害し、焼けむらを起こし、歩留を低下させ、ま
た40%以下だと融液不足のため強度が極端に低下する
からである。擬似粒子のCaO分と鉱石の重量比(全C
aO/全鉱石)は0.08〜0.12にする。この時塩
基度(CaO/SiO2 )は1.6〜2.4となり、実
際の焼結原料の塩基度の範囲に入る。これ以上の塩基度
になると過溶融状態になり、焼結の通気を阻害し、歩留
が低下する。また、1.6以下では融液不足で強度の低
下を引き起こすことが懸念される。
【0012】次に、擬似粒子構造について説明する。図
1は擬似粒子断面を模式的に示したものである。中心が
3mm以上のピソライト鉱石の核粒子a、内層部bが石
灰石の、そして外層部cが1mm以下のピソライト鉱石
と石灰石あるいは他の粉鉱石と石灰石からなる3重構造
である。従来、ピソライト核粒子と石灰石の事前造粒を
行い、2重構造の擬似粒子として焼結する方法(例え
ば、日本鉄鋼協会第123回講演大会論文集(CAMP
−ISIJ VOL5(1992)−146)もある
が、良好な効果は得られていない。
【0013】CaO分は、内層部bにCaO量全体の5
0〜85%を、残りが外層部となるように配分する。こ
れは、例えばCaO分全量を内層部に付着させると外層
部の融液不足を招き、強度の低下につながる恐れがあ
り、逆にCaO全量を外層部に集めると融液過剰にな
り、通気を阻害する恐れがあるからである。また、全C
aOを付着粉部に均一に分散した場合にも、外層部に集
めたときと同様に融液が過剰になる。これらの理由か
ら、CaO分を上記比率で配分する。
【0014】焼成温度は実際の焼結では最高で1350
℃が一般的であり、焼成時間は2〜3分程度である。本
発明の構造の擬似粒子を焼結するには1200〜140
0℃を最高温度とし、実際の焼結に近いヒートパターン
で焼成するのがよい。
【0015】
【実施例1】ピソライト鉱石と石灰石を用いて図2およ
び表1に示す4水準の擬似粒子を作製し、焼結させ、焼
成擬似粒子の圧潰強度を測定した結果を図3に示す。本
発明の擬似粒子構造のものが一番強度が強いことが明瞭
である。また、同サイズの実際の焼結鉱の強度である圧
潰強度40kgfよりも強い。
【0016】
【表1】
【0017】
【実施例2】図4に本発明法を用いてピソライト鉱石多
量配合焼結操業を行った例を示す。核粒子/付着粉は4
0/60〜60/40の範囲となるように、また全Ca
O/全鉱石は10±3%となるように調整し、内層のC
aO量は粒子間のバラツキが収まるよう70±15%の
範囲に制御した。これをみると、本発明法を適用しない
時期は、ピソライト鉱石比率を増加させるに伴いTI強
度、歩留の悪化が認められ、コークス配合の増加により
ベース時期のレベルまでもどしている。一方、本発明法
を適用した時期は、ピソライト鉱石比率をあげてもコー
クス配合一定で歩留一定、TI強度の向上が図れた。
【0018】
【発明の効果】本発明によりピソライト鉱石を多量に使
用する安定な焼結操業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の擬似粒子構造の模式図である。
【図2】実施例で比較した4水準の擬似粒子構造の模式
図である。
【図3】4水準の擬似粒子を用いた焼成試験結果につい
て、圧潰強度で焼成擬似粒子強度を評価した図である。
【図4】本発明を焼結操業に適用した例を示す図であ
る。
【符号の説明】
a 核粒子 b 内層部 c 外層部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピソライト鉱石を主原料として焼結鉱を
    製造するに当たり、その原料の事前造粒を行う際、まず
    核粒子となる粒径3mm以上のピソライト鉱石の表面に
    全CaO分の50〜85%を付着させてCaO分からな
    る付着粉内層部を形成させた後、残りのCaO分、粒径
    1mm以下のピソライト粉鉱石および他の粉鉱石を付着
    させてCaO分およびピソライト粉鉱石からなる付着粉
    外層部を形成させて核粒子および2層の付着粉部からな
    る焼結原料の擬似粒子化をはかり、これを焼結すること
    を特徴とするピソライト鉱石を主原料とする焼結鉱製造
    のための事前造粒法。
  2. 【請求項2】 ピソライト鉱石を主原料として焼結鉱を
    製造するに当たり、その原料の事前造粒を行う際、まず
    核粒子となる粒径3mm以上のピソライト鉱石の表面に
    全CaO分の50〜85%を付着させてCaO分からな
    る付着粉内層部を形成させた後、残りのCaO分、粒径
    1mm以下のピソライト粉鉱石および他の粉鉱石を付着
    させてCaO分およびピソライト粉鉱石からなる付着粉
    外層部を形成させて核粒子および2層の付着粉部からな
    る焼結原料の擬似粒子化をはかり、この擬似粒子の構造
    を中心が粒径3mm以上のピソライト鉱石の核粒子、そ
    の表面にCaO内層部、またその表面に残りのCaO分
    と1mm以下のピソライト鉱石を付着させた外層部から
    なる3重構造とし、擬似粒子の核粒子/付着粉の重量比
    率を40/60〜60/40、全CaO/全鉱石の重量
    比率を0.08〜0.12とし、これを焼結することを
    特徴とするピソライト鉱石を主原料とする焼結鉱製造の
    ための事前造粒法。
  3. 【請求項3】 中心が粒径3mm以上のピソライト鉱石
    の核粒子、その表面にCaO内層部、またその表面に残
    りのCaO分と1mm以下のピソライト鉱石を付着させ
    た外層部からなる3重構造で、擬似粒子の核粒子/付着
    粉の重量比率が40/60〜60/40、全CaO/全
    鉱石の重量比率が0.08〜0.12であることを特徴
    とするピソライト鉱石を主原料とする焼結鉱製造のため
    の擬似粒子構造。
JP17368092A 1992-06-09 1992-06-09 ピソライト鉱石を主原料とする焼結鉱製造のための事前造粒法とその擬似粒子構造 Withdrawn JPH05339652A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0769074A1 (en) * 1994-07-06 1997-04-23 bhp iron ore pty. LTD. Sintering an iron ore blend containing porous ores
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