JPH05173581A - 車両用騒音制御装置 - Google Patents

車両用騒音制御装置

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Publication number
JPH05173581A
JPH05173581A JP3343671A JP34367191A JPH05173581A JP H05173581 A JPH05173581 A JP H05173581A JP 3343671 A JP3343671 A JP 3343671A JP 34367191 A JP34367191 A JP 34367191A JP H05173581 A JPH05173581 A JP H05173581A
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JP
Japan
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noise
speaker
engine
vehicle
signal
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Application number
JP3343671A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Uchida
博志 内田
Norihiko Nakao
憲彦 中尾
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン回転数の大きさにかかわらずエンジ
ン振動に伴なう車両騒音を効率的に抑制する。 【構成】 この装置は各座席のヘッドレスト1位置およ
び車室の前後左右に各々設けられたマイクロホン2と、
マイクロホン2によって集音された音を変換してなる電
気信号およびイグニッションパルス検出器3から送出さ
れたイグニッションパルス信号を入力されるコントロー
ラ4と、コントローラ4からの信号に基づき、車内の騒
音を打ち消す音を出力するスピーカ(フロント、前座席
後部、リア)5とからなっている。また、上記コントロ
ーラ4内には、エンジン回転周期に応じマイクロホン2
の位置を選択するマイクロホン選択手段4aと、エンジン
回転周期に応じスピーカ5の位置を選択するスピーカ選
択手段4bを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン振動等により
生じる車室内の騒音を低減する車両用騒音制御装置に関
し、詳しくはマイクロホン等により集音した騒音と騒音
振動等に応じたリファレンス信号に基づき、上記騒音を
低減せしめる音をスピーカから出力する車両用騒音制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の室内における騒音は運転者およ
びその他の乗員の疲労を増大させ、また不快感を起こさ
せる。
【0003】このような車内騒音としては、一般に200H
z 〜300Hz 以下の低周波(こもり音)と、エンジン騒
音、排気系放射量、ロードノイズ、風騒音等の中高波音
とがある。
【0004】この中でもエンジン騒音は車内の人間にと
って影響が大きく、特にエンジン回転数が増大する加速
時等においては最大の騒音原因となっている。
【0005】エンジン騒音はエンジンから車内に直接放
射される割合よりもボディ等を伝わって車内に到達する
割合が大であって、遮音部材を利用した防音対策には限
界があり、むしろエンジン騒音とは逆位相の音を出力し
てエンジン騒音を積極的に打ち消し、車内の人間にはあ
たかもエンジン騒音が出ていないように感じさせる、い
わば積極的防音対策が注目されている。
【0006】このような積極的防音対策に関する従来技
術としては、車室内に取り付けたマイクロホンによって
集音した騒音と、エンジンの回転数に同期したリファレ
ンス信号に基づき、車内に取り付けたスピーカから車内
騒音とは逆位相となる音を出力してこのエンジン騒音を
打ち消すようにしたものが知られている(特表平1-5013
44号公報)。
【0007】すなわち、この公報記載の技術は図8に示
す如く、車室110 内の所定位置に車室内騒音を集音する
複数個のマイクロホン112 と二次音源を構成する2つの
スピーカ111 が設置されている。マイクロホン112 によ
り集音された騒音は電気信号に変換されて制御部113 に
送出される。
【0008】一方、エンジン102 の回転数に同期したエ
ンジン回転検出信号に基づき、リファレンス信号発生器
115 においてリファレンス信号が発生される。制御部11
3 では入力されたリファレンス信号とマイクロホン112
からの電気信号に応じて適応フィルタ114 のフィルタ常
数を変化させて2つのスピーカ111 から、車室110 内騒
音を打ち消す音(騒音と逆位相となる音)が出力される
ように上記スピーカ111 を駆動する。
【0009】ところでエンジン騒音は多数の周波数成分
を重畳せしめたものからなっているが、スペクトル分析
を行なうと主にエンジン回転数の整数次成分に分離する
ことができる。
【0010】そこで、上述した従来技術においては上記
整数次成分のうち騒音に寄与する割合の大きい複数(実
際には例えば数十個)の成分について打ち消しを行なう
べく、これらの複数の成分を含むようなリファレンス信
号を生成する。
【0011】ここで、上記リファレンス信号発生器115
は例えば図9に示す如き構成を有している。すなわち、
波形成形されたイグニッションパルス信号(以下、IG
パルス信号と称する)が、まず分周器116 に入力され、
この分周器116 からエンジン回転に一致した周期で立上
りまたは立下りを生じるパルス性の信号がリセット信号
としてカウンタ117 に入力される。このカウンタ117 は
上記立上りまたは立下り周期の1サイクル期間内にカウ
ンタクロック信号発生器118 から入力されたクロック信
号のパルス数を計数して各エンジン回転周期を算出す
る。この算出値からエンジンの回転角速度ω0 が求めら
れることとなり、さらに余弦関数発生器119 によりcos
(nω0 )(n:整数、図9の例ではn=2,4の場合
が示されている。)の値が求められる。次いで差分方程
式の形で表わされた2つの正弦波発振器120a,b に各々
cos(2ω0 ),cos(4ω0 )の値が入力され、これらの
正弦波発振器120a,b からは各々2ω0 ,4ω0 の角速
度に対応する正弦波信号が出力され、これら2つの正弦
波信号は加算器121 で互いに加算されてエンジン回転周
期に一致したリファレンス信号が生成される。
【0012】なお、図9中の点線で囲まれた部分122 は
ソフトフェアで実現される部分を示している。
【0013】したがって、このリファレンス信号は上述
した如き異なる周期の2つの正弦波信号が互いに重畳さ
れた信号として構成される。ここでは便宜上、リファレ
ンス信号を2つの信号成分により構成しているが、実際
には例えば数十個の信号成分を一旦生成し、これを全て
加算することによりリファレンス信号が生成されること
となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車室内の騒
音の性質はエンジンの回転数に応じて変化し、高回転の
ときは定在波(こもり音)となっているのに対して低回
転のときは進行波となっている。
【0015】ところが、上述した如き車両用騒音制御装
置では主に定在波(こもり音)の騒音を制御するような
マイクロホンおよびスピーカの配置となっており、この
ようなマイクロホンおよびスピーカの配置によってはエ
ンジンが低回転のときに発生する進行波の騒音を効果的
に打ち消すことが難しい。
【0016】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、エンジンの回転数の大きさにかかわらずエンジン
振動に伴なう車室内騒音を効果的に抑制し得る車両用騒
音制御装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願発明の車両用騒音制
御装置は、車室内各所に分散して複数個配設された、車
室内騒音を集音する集音手段および該車室内の騒音を低
減し得る音を出力するスピーカと、エンジン回転に応じ
た信号を検出する信号検出手段と、この検出された信号
に基づきリファレンス信号を生成するリファレンス信号
生成手段と、前記集音手段により集音された騒音と前記
リファレンス信号生成手段により生成されたリファレン
ス信号に基づき、前記集音手段の配設位置で前記車室内
の騒音を低減すべく前記スピーカから該騒音を打ち消す
音が出力されるようコントロールするコントロール手段
とを備えてなる車両用騒音制御装置において、前記信号
検出手段により検出された信号に基づいてエンジン回転
数を算出するエンジン回転数算出手段と、この算出され
たエンジン回転数に応じて、前記複数個の集音手段およ
び/またはスピーカの中から、使用する集音手段および
/またはスピーカを選択する選択手段を備えてなること
を特徴とするものである。
【0018】また、前記選択手段が、前記回転数が所定
値以下のときに車室内後方よりの集音手段および/また
は車室内前方よりのスピーカを選択するように構成した
り、前記選択手段が、前記回転数が所定値以上のときに
車室内の前方と後方の、集音手段および/またはスピー
カを選択するように構成することも可能である。
【0019】なお、上記「車室内後方より」とは車室内
前方部分を排除する意であり、「車室内前方より」とは
車室内後方部分を排除する意であり、「車室内の前方と
後方」とは車室内中程部分を排除する意である。
【0020】
【作用】車室内のエンジン振動による騒音は、エンジン
回転数が高回転のときは定在波(こもり音)、低回転の
ときは進行波となっており、車室内の騒音が定在波とな
っているか進行波となっているかによってその騒音を効
果的に打ち消すことのできる集音手段およびスピーカの
配設位置が異なる。
【0021】本願発明の車両用騒音制御装置では算出さ
れたエンジン回転数に応じて使用する集音手段および/
またはスピーカを選択するようにしており、車室内騒音
が定在波となっているのかあるいは進行波となっている
のかに応じて、騒音を抑制するために効果的な集音手段
および/またはスピーカの配設位置を選択することがで
きるのでエンジン回転数の変化に係わらず有効な騒音制
御を行なうことができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0023】図1は、本発明の実施例に係る車両用騒音
制御装置を自動車の車内に取り付けた様子を示す概略図
である。
【0024】すなわち、この装置は各座席のヘッドレス
ト1位置および車室内の前後左右に各々に設けられたマ
イクロホン2と、このマイクロホン2によって集音され
た音を変換してなる電気信号およびイグニッションパル
ス検出器3(以下、IGパルス検出器3と称する)から
送出されたイグニッションパルス信号を入力されるコン
トローラ4と、コントローラ4からのスピーカ駆動信号
に基づき、車内の騒音を打ち消す音を出力するスピーカ
(フロント、前座席後部、リア)5とからなっている。
【0025】また、上記コントローラ4内には、いずれ
のマイクロホン2からの電気信号を騒音制御に使用する
かを選択するマイクロホン選択手段4aと、コントローラ
4により発生されたスピーカ駆動信号をいずれのスピー
カ5に送出するかを選択するスピーカ選択手段4bを備え
ている。
【0026】また、IGパルス検出器3はエンジン回転
に同期した信号を取り出すもので、例えばクランク軸の
回転検出あるいはイグナイタからのイグニッションタイ
ミング検出等により得られた信号をIGパルス信号とし
て出力するものである。
【0027】さらに、運転席のフロントパネル付近に
は、乗員が本装置のON/OFFあるいは打ち消す騒音
の種類の切換えを適宜行なうための操作スイッチ4cが配
設されている。
【0028】なお、上記スピーカ5はCD、磁気テー
プ、チューナ等からの音声信号を音に変えて出力する一
般のオーディオ用スピーカであって、このような音と上
記騒音の打消し音とを同時に、または一方のみを出力す
るようになっている。
【0029】図2は上記本装置の概略を示すブロック図
である。
【0030】すなわち、この図2によれば、IGパルス
検出器3から送出されたIGパルス信号と、選択された
マイクロホン2から送出され、増幅器6により増巾さ
れ、さらにA/D変換器7によりデジタル変換された騒
音情報を担持した電気信号はコントローラ4に入力さ
れ、また、コントローラ4から送出されたスピーカ駆動
信号はD/A変換器8によりアナログ変換され、増巾器
9により増巾されて選択されたスピーカ5に印加されこ
のスピーカ5から所望の音を出力させる。
【0031】このコントローラ4は図3に示すように、
入力されたIGパルス信号からエンジン回転周期を算出
する周期算出手段4dと、この算出された周期を有するリ
ファレンス信号を生成するリファレンス信号生成手段10
と、このリファレンス信号生成手段10により生成された
リファレンス信号およびマイクロホン2から出力された
マイクロホン出力信号に基づき適切なスピーカ駆動信号
を出力する適応制御手段11を備えており、また、上記周
期算出手段4dにおいて算出された値に基づき使用するマ
イクロホンを選択するマイクロホン選択手段4aおよび使
用するスピーカ5を選択するスピーカ選択手段4bを備え
ている。
【0032】上記リファレンス信号生成手段10は図4に
示す如く、波形成形されたIGパルス信号を入力され、
エンジン回転に一致した周期で立上りまたは立下りを生
じるパルス性の信号を出力する分周器 116Aと、カウン
タクロック信号を発生するカウンタクロック信号発生器
118Aと、このパルス性の信号をリセット信号として入
力され、この立上りまたは立下り周期の1サイクル期間
内に入力されるカウンタクロック信号を計数するカウン
タ 117Aと、上記パルス性の信号および上記計数値に基
づくエンジン回転角θr を入力され、所定の計算式に基
づいてエンジン回転角の増分Δθr (n) を算出するエン
ジン回転角増分算出部(周期変化量算出部)12と、この
算出されたエンジン回転角の増分Δθr (n) 、すなわち
リファレンス信号の位相角の増分Δθr (n) を入力さ
れ、次に検出されるリファレンス信号の位相角θr (k)
を予測演算し、この予測演算値に基づいてリファレンス
信号x(k) を出力するリファレンス信号位相角予測演算
部(周期予測演算部)13とからなっている。
【0033】上記エンジン回転角増分算出部12および上
記リファレンス信号位相角予測演算部13は各々ソフトで
構成されており、前者はIGパルス信号が入力される度
に起動されるプログラムを備え、後者はコントローラ4
からのサンプリングクロック信号が入力される度に起動
されるプログラムを備えている。
【0034】上記エンジン回転角増分算出部12では、ま
ず下記(1) 式により次の時点に入力されるであろうIG
パルスの周期TIG′(n+1) を予測する。
【0035】 TIG′(n+1) =2TIG(n) −TIG(n-1) …(1) 但し、TIG(n) は今回入力されたIGパルスの周期であ
り、TIG(n-1) は前回入力されたIGパルスの周期であ
る。なお、nはサンプリングの順番を表わす。
【0036】次に、この予測周期TIG′(n+1) を用いた
下記(2) 式に基づき次のIGパルス入力時点におけるエ
ンジンの回転周期Te ′(n+1) を予測する。
【0037】 Te ′(n+1) =N・TIG′(n+1) …(2) 但し、Nは整数である。例えば4サイクル4気筒エンジ
ンにおいてはIGパルスが4回入力する間にエンジンが
2回転するのでNは2となる。
【0038】さらに、この予測回転周期を用いた下記
(3) 式に基づき今回のIGパルス入力時点から次のIG
パルス入力時点までのエンジン回転角の増分Δθr (n)
を算出する。
【0039】
【数1】
【0040】但し、fs はサンプリングクロック信号の
周波数である。
【0041】リファレンス信号の位相角はエンジン回転
角に等しいのでリファレンス信号の位相角の増分も上記
Δθr (n) で表わされる。
【0042】また、上記リファレンス信号位相角予測演
算部13では、まずエンジン回転角増分算出部12から入力
されたリファレンス信号の位相角の増分Δθr (n) を用
いた下記(4) 式に基づきリファレンス信号の位相角θr
(k) を算出する。
【0043】 θr (k) =θr (k-1) +Δθr (n) …(4) 但し、kはサンプリングの順番を示すもので、θr (k-
1) は前回のリファレンス信号の位相角を表わすもので
ある。
【0044】次に、このリファレンス信号の位相角を用
いた下記(5) 式に基づきリファレンス信号x(k) を演算
する。
【0045】 x(k) = sin (2θr (k) ) +sin (4θr (k) ) +sin (6θr (k) ) +………… …(5) このリファレンス信号x(k) は次に入力されるIGパル
スの予測値に基づいて求められたものであるから、次の
IGパルスが発生した時点においてエンジン振動に起因
する騒音を打ち消すためにそのリファレンス信号として
x(k) を用いることによりエンジン回転が大きく変動す
る場合においても消音効果を上げることができる。
【0046】上記実施例においては、エンジン回転角増
分算出部12でIGパルスの入力時刻を直接算出する代わ
りにIGパルス周期の予測式(式(1))を用いて、次に入
力されるIGパルスの周期を予測している。極めて簡単
な上記式(1) を用いることにより予測演算の速度が速く
なり、騒音制御の応答性が向上する。
【0047】また、上記適応制御手段11は、このリファ
レンス信号に基づき、このリファレンス信号に含まれる
周波数成分が選択されたマイクロホン2からのマイクロ
ホン出力信号に含まれなくなるように、適応フィルタ20
において位相調整およびゲイン調整がなされるように
し、選択されたスピーカ5から出力される音をコントロ
ールすることとなる。
【0048】すなわち、本実施例装置の適応制御手段11
は、LMS方式(Least Mean Square method) を採用し
ており、図5に示す如く、リファレンス信号が入力され
た適応フィルタ20に対し、適応機構21によりマイクロホ
ン出力信号に基づきフィルタ係数の調整を行なう。
【0049】その際に、下記漸化式を用い偏差Jが最小
値をとるように処理する。
【0050】
【数2】
【0051】また、このLMS方式では図5に示される
ように適応機構21はスピーカ5とマイクロホン2の間の
伝達関数H22を入力され、この伝達関数Hをも考慮して
適応フィルタ20の係数を調整するようになっており、こ
れによりスピーカ5とマイクロホン2の空間的距離がい
わば補間されることとなる。
【0052】ところで、エンジン振動に伴なう車室内騒
音の性質はエンジン回転数に応じて変化する。すなわ
ち、エンジン回転数が例えば3000rpm 以下の低回転時に
おいては騒音は図6(a) に示す如く前方から後方に向う
進行波となっており、また例えば3000rpm より大きい高
回転時においては騒音は図6(b) に示す如く、中央部に
低い音圧部分を形成し中央部から離れる程高い音圧部を
形成する定在波となっている。
【0053】このような車室内騒音は、その性質に応じ
た位置に配されたマイクロホン2およびスピーカ5を選
択することによりエンジン回転数がどのように変化した
場合にも消音効果を大とすることが可能となるため、本
実施例においてはマイクロホン選択手段4aおよびスピー
カ選択手段4bによりそのときのエンジン回転の周期に応
じて使用するマイクロホン2およびスピーカ5を選択す
るようにしている。
【0054】また、スピーカ選択手段4bでは、周期算出
手段4aによる算出結果に基づき低回転(例えば3000rpm
以下)であると判断された場合には車両前方よりのスピ
ーカ5を選択し、高回転(例えば3000rpm より大きい)
であると判断された場合には車両前方および後方のスピ
ーカ5を選択する。具体的には、低回転時には図7(a)
に示されるように前部左右のスピーカ5aおよび中程左右
のスピーカ5bが選択されるように、また高回転時には図
7(b) に示されるように車両の前部左右のスピーカ5aお
よび後部左右のスピーカ5cが選択されるように動作す
る。
【0055】また、マイクロホン選択手段4aでは、周期
算出手段4dによる算出結果に基づき低回転(例えば3000
rpm 以下)であると判断された場合には車両後方よりの
マイクロホン2を選択し、高回転(例えば3000rpm より
大きい)であると判断された場合には車両の前後および
左右の各マイクロホン2を選択する。具体的には、低回
転時には図7(a) に示されるように、車両中程に位置す
る、前座席のヘッドレスト1に埋め込まれた複数本のマ
イクロホン2a、および後座席のヘッドレスト1に埋め込
まれたマイクロホン2bが選択されるように、また高回転
時には図7(b)に示されるように、車両の前部スピーカ2
c、後部スピーカ2d、左側部スピーカ2eおよび右側部ス
ピーカ2fが選択されるように動作する。
【0056】上記実施例においては、マイクロホン選択
手段4a内のメモリには、エンジン回転周期(回転数)と
その周期(回転数)で使用されるマイクロホン位置を対
応させたテーブルが記憶されている。同様に、スピーカ
選択手段4b内のメモリには、エンジン回転周期(回転
数)とその周期(回転数)で使用されるスピーカ位置を
対応させたテーブルが記憶されている。
【0057】これら両選択手段4a,4bでは、入力された
エンジン回転周期から上記テーブルに基づき使用すべき
マイクロホン2およびスピーカ5を選択し、上記適応制
御手段11においてはこの選択されたマイクロホン2によ
って集音された騒音のみを用いてスピーカ駆動信号が生
成され、このスピーカ駆動信号が選択されたスピーカ5
のみに送出されることとなる。
【0058】なお、図6(a)(b)において、網目を施した
領域はスピーカ5を配すべき部分であり、また打点領域
はマイクロホン2を配すべき部分である。
【0059】本発明の車両用騒音制御装置としては、上
記実施例のものに限られるものではなく、その他種々の
変更が可能である。
【0060】例えば、使用すべき集音手段およびスピー
カの配設位置および数としては上記実施例のものに限ら
れるものではなく、その他エンジン回転数にかかわらず
消音効果を上げることができる種々のパターンを選択す
ることができる。
【0061】また、上記実施例においてはエンジン回転
の高回転時と低回転時の2断切替えとなっているが、こ
の切替えを行なう周波数は適宜選択すればよく、さらに
切替段数は3つ以上とすることも可能である。
【0062】また、エンジンの回転数に応じて集音手段
のみを選択するようにしてもよいし、スピーカのみを選
択するようにしてもよい。
【0063】また、上記実施例ではコントロール手段と
リファレンス信号生成手段の両者をコントローラ内に含
めているが、両者を独立して構成することも可能であ
る。
【0064】また、上記適応制御手段11としてはLMS
方式を採用しているが、これに代えてシンプレックス(S
implex) 方式あるいはパウエル(Powell)方式を採用する
ことももちろん可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る車両用騒音制御装置の
取付位置を示す概略図
【図2】図1に示す装置の概略を示すブロック図
【図3】図2に示すコントローラの内部を示すブロック
【図4】図3に示すリファレンス信号生成手段の内部を
示すブロック図
【図5】図3に示す適応制御手段の内部を示すブロック
【図6】エンジ回転数に応じて車室内騒音の性質が変化
する様子を示す概略図((a) 低回転時,(b) 高回転時)
【図7】エンジ回転数に応じて使用すべきマイクロホン
およびスピーカを変える様子を示す概略図((a) 低回転
時,(b) 高回転時)
【図8】従来技術を説明するためのブロック図
【図9】図8に示す従来技術のリファレンス信号発生器
の動作を説明するためのブロック図
【符号の説明】
2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,112 マイクロホン 3 イグニッションパルス検出器 4 コントローラ 4a マイクロホン選択手段 4b スピーカ選択手段 4d 周期算出手段 5,5a,5b,5c スピーカ 10 リファレンス信号生成手段 11 適応制御手段 12 エンジン回転角増分算出部 13 リファレンス信号位相角予測演算部 20 適応フィルタ 21 適応機構 116 , 116A 分周器 117 , 117A カウンタ 118 , 118A カウンタクロック信号発生器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内各所に分散して複数個配設され
    た、車室内騒音を集音する集音手段および該車室内の騒
    音を低減し得る音を出力するスピーカと、 エンジン回転に応じた信号を検出する信号検出手段と、 この検出された信号に基づきリファレンス信号を生成す
    るリファレンス信号生成手段と、 前記集音手段により集音された騒音と前記リファレンス
    信号生成手段により生成されたリファレンス信号に基づ
    き、前記集音手段の配設位置で前記車室内の騒音を低減
    すべく前記スピーカから該騒音を打ち消す音が出力され
    るようコントロールするコントロール手段とを備えてな
    る車両用騒音制御装置において、 前記信号検出手段により検出された信号に基づいてエン
    ジン回転数を算出するエンジン回転数算出手段と、 この算出されたエンジン回転数に応じて、前記複数個の
    集音手段および/またはスピーカの中から、使用する集
    音手段および/またはスピーカを選択する選択手段を備
    えてなることを特徴とする車両用騒音制御装置。
  2. 【請求項2】 前記選択手段が、前記回転数が所定値以
    下のときに車室内後方よりの集音手段および/または車
    室内前方よりのスピーカを選択するように構成されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の車両用騒音制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記選択手段が、前記回転数が所定値以
    上のときに車室内の前方と後方の、集音手段および/ま
    たはスピーカを選択するように構成されてなることを特
    徴とする請求項1記載の車両用騒音制御装置。
JP3343671A 1991-12-25 1991-12-25 車両用騒音制御装置 Pending JPH05173581A (ja)

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