JPH0347104B2 - - Google Patents

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JPH0347104B2
JPH0347104B2 JP58147265A JP14726583A JPH0347104B2 JP H0347104 B2 JPH0347104 B2 JP H0347104B2 JP 58147265 A JP58147265 A JP 58147265A JP 14726583 A JP14726583 A JP 14726583A JP H0347104 B2 JPH0347104 B2 JP H0347104B2
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JP
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polymer
solution
biocompatible
biological agent
diseases
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JP58147265A
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JPS5949773A (ja
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Deii Jaretsuto Robaato
Hawaado Matsukain Jii
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPH0347104B2 publication Critical patent/JPH0347104B2/ja
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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は患者の体液と関連する選択された特異
的病理学的作動体又は病理的作動体の特異的な群
を結合している固定化した反応性生物学的薬剤を
有する生物特異性重合物に関するものである。 [従来の技術・発明が解決しようとする問題点] 多くの症状の経過は屡々特定の血液蛋白質およ
びその他の分子の濃度の増加に反映する。此の現
象は代表的な場合には病状を定義し、臨床治療の
経過を追跡する診断上の手段として利用されてい
る。多くの場合、これらの特定血液成分は疾病過
程を一次的又は二次的に表わすために直接的又は
間接的に関係がある。“自己免疫”性疾患とは身
体が正常な成長および維持を行なうために必要な
内性基質および組織の蛋白質に抗体を循環するこ
とを特徴とする疾患ということが出来る。“異性
組織新生性”疾患の代表的な特徴は免疫抑制破壊
因子、表面の抗原をマスキングする成分、およ
び/又は成長調節組成物を生成することによつて
動物体の天然の防禦機構を回避又はこれと妥協す
る分化していない変形した細胞列の成長が調節さ
れないことである。これらの病理学的作動体を生
物和合性の基質上に特定の区分化を行なうことは
これらの疾患過程の病理学的作動体を除去するこ
とによる正常な身体機能の回復と密接に関連す
る。 免疫系を含んでいる器官、細胞および分子の基
本的な機能は異物を認識し体内からこれを消滅さ
せることである。これらの異物は異物と、これに
対応して形成された抗体との間の反応によつて消
滅する。一般的にはこの機能は効果的に行なわ
れ、患者に危険は及ばない。然しある場合には混
乱が起ることがあり、例えば制御されない応答性
(アレルギー性不調)又は異常応答性(自己免疫
性疾患)のような病因性不調を起す結果となるこ
とがある。これらの両不調による疾病の発生は周
囲の抗原(アレルゲン)又は自己抗原と直接的又
は間接的に極めて密接に関連している。 自己免疫性疾患は患者が自己抗原に対して反応
性がある抗体を生成して免疫的応答を起す病理的
状態である。自己免疫は身体のほとんど部分の
各々に作用することがあり、一般的には自己抗原
と免疫グロブリン(IgM又はIgG)との間の反応
をも含んでいる。代表的な自己免疫性疾患は甲状
線、腎臓、膵臓、神経単位、胃粘膜、副腎、皮
膚、赤血球および滑液膜ならびに甲状線グロブリ
ン、インシユリン、デオキシリボ核酸および免疫
グロブリンの疾患である。 若干の型の自己免疫疾患および異性組織新生疾
患に対しては全身X射照射や細胞毒性薬剤の投与
等の非特異性免疫抑制治療法が行なわれたことが
あるがその効果は限定的であつた。このような治
療法の欠点は使用する薬剤に毒性があること、お
よびこのような治療法に伴なつて種々の癌、特に
淋巴腫および細網細胞の肉腫の発生率が増大する
ことであつた。更に、慢性的に細胞を抑圧する非
特異性薬剤を使用すると患者が、通常の状態なら
ば問題が起らないような周囲のかび、細菌、ヴイ
ールスによつて重大な感染を著しく起し易くなる
ことである。本発明は特定の疾患の徴候に関連し
その原因となり得る病理学的作動体又はそれらの
群のみを除去する点で特異性を持つものである。 先行技術を調べると、極めて近年まで一般的に
自己免疫および/又は異性細胞新生疾患の治療に
二つの方法が研究されて来た。その一つは特定の
型の免疫学的耐性を起すような物質を患者の体内
に導入する方法である。此の方法によつて抗体の
応答性を抑圧して、苦痛を起す抗体に対する耐性
を生ずる効果を得るであろう。此の型式の研究の
代表例は1981,9月16日にKatzに公布された米
国特許第4222907号明細書である。此の文献によ
ると、患者にD−グルタミン酸とD−リジンとの
共重合物に結合した抗原の複合体を導入すること
により成る治療を行なつている。 第二の研究は体外処理の導程を経るものであつ
た。此の方法は一般的に、全血液を排除し、細胞
状および可溶性の血液物質を分離し、血液の液体
成分プラズマを置換、又は治療し、処置を施した
全血液と再結合し、注入する方法である。此の研
究の第一番目の例は“Therapeutic Plasma
Exchange”,(治療的プラズマ交換)Lab.Med.12
(12),p.745(1981)にMc Culongh等が記載してい
るプラズマを食塩、砂糖および/又は蛋白質溶液
と置換又は交換する方法であろう。プラズマの交
換はどちらかというと幼稚な技術であつて、大容
量の置換用溶液が必要である。此の研究の第二番
目の例は全血液中のプラズマ部分の物理的およ
び/又は生化学的変性法である。此の治療法の技
術の代表的な状況は、例えばTerman等の論文
“Extracorporeal Immunoadsorption:(体外に
おける免疫吸着)Initial Experience in Human
Systemic Lupus Erythematosus,”(人間の全身
的紅斑性狼瘡についての初期の経験)The
Lancet,Octcber20,1979 p.824〜826に記載さ
れている。此の論文にはDNAコロジオン−木炭
フイルターを二個の機械的フイルターの間に挾ん
でいるものを使用している血液透析装置が記載さ
れている。然し此の技術の代表的な状況は、木炭
基質が処理したプラズマから生命の維持に必要な
多くの低分子量成分を非特異的に消滅させるため
に吸着剤のカラムが免疫成分に対して半特異的に
機能するに過ぎない状況であつた。此の研究の第
二番目の応用結果が、Terman等の論文
“Speeific Removal of Circulated Antigen by
means of Immunoadsorption,”(免疫吸着によ
る循環抗原の特異的除去)FEBS Letjers,
Vol.61,No.1,January,1976.page59〜62に記
載されている。此の文献は抗体で処理した繊維素
膜による放射性物質で標識化した抗原の特異的除
去を開示している。然し、この著者は対照として
使用した膜が蛋白質を非特異的に吸着する能力が
著しく大きいことを報告している。 此の研究の第三番目の応用はBansal等の論文
“Ex Vivo Removal of Serum IgG in a
Patient With Colon Carcinoma,”(結腸癌患者
における血清免疫アルブミンの体外における除
去)Cancer,42(1),pp.1−18(1978)に記載され
ている。此の報告はプラズマを生体外においてホ
ルマリンと加熱して死滅させたStaphyllo−
coccus anreasで処理することによる免疫グロブ
リンの半特異的吸着を開示している。S.aureas
ある種の菌株の生物学的活性は蛋白質Aと呼ばれ
ている分子が細胞壁上に存在するためとされてお
り、この蛋白質Aは相互に作用し、哺乳動物の
IgGのFc部分に結合する。このFc部分との相互
作用のために此の処置法では正常なIgG成分と病
的なIgG成分とを識別することが出来ず、また実
験の結果重大な副作用の可能性が判明している。 本研究の第四の応用はMalchesky等の論文
“On−Line Separation of Macromclecnles by
Membrane Filtration With Cryogelation”,
(冷凍ゲル化した膜過による巨大分子の分離)
Artif.Organs4:205,1980に記載されている。此
の論文は過と低温処理室の併用によるプラズマ
からのクライオグロブリン物質の半特異的除去を
開示している。クライオグロブリン沈澱物質の発
生率およびその組成は必ずしも多くの自己免疫又
は異性組織新生疾患と一致せずまたはこれを示す
ものではない。 本技術の現状に関連するもう一つの問題は、機
械的フイルターを使わなければ除去するべき特異
的病理学的作動体が患者の疾患を治療するべき効
果がある程度に十分大量に除去されないことであ
つて、これはカラムが除去するべき特異的病理学
的作動体のみを十分特異的に吸着しないからであ
る。 本発明によれば血液および/又はプラズマを処
理することによつて病理学的作動体を高度の特異
性をもつて経済的に除去することが出来ることが
分つた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は概略的に述べると固体化した反応性の
生物学的薬剤を有する生物特異性を有する重合物
に関するものであつて、該生物学的薬剤は病理学
的作動体である補体と結合する高特異的活性を有
し、生物和合性を有する重合物支持体より成り該
生物和合性重合物支持体に付着するスペーサーを
有し又は有しない、該生物和合性重合物支持体は
該スペーサーを該生物和合性重合物支持体の表面
から強制的に拡げる物理的大きさを持つておりま
た生物学的薬剤又は複数の生物学的薬剤が生物和
合性重合物支持体又はスペーサー上に化学結合で
固体化され、該生物学的薬剤又は複数の生物学的
薬剤が特異的病理学的作動体又は特異的病理学的
作動体の群を結合するための反応性を保持してい
ることを特徴とするものである。 〔作用および実施例〕 生物和合性を有する重合物より成る支持体
(以下、生物和合性重合物支持体という) 本発明中に使用される生物和合性重合物支持体
は、プラズマ、全血液等の体液と接触した時有害
な作用を起さず、同時に反応性の固定化された生
物学的薬剤が該重合物支持体の表面から伸張して
配列される状態を保持する性質を持つ物質であ
る。適当な物質はフイルム状又はその他の物理的
な形に成形することが出来、一方同時に該生物学
的薬剤を当該物質自身および結合した生物学的薬
剤の双方を破壊することなく化学的に容易に結合
することが出来る性質を持つ物質である。 本発明においては、生物和合性重合物支持体
は、グリシジルメタクリレート、N−ビニルピロ
リドンおよびヒドロキシエチルメタクリレートの
三元共重合物から構成される。 前記三元共重合物を本発明に使用されるに適し
た形に成形するために用いられる方法は重大な問
題ではない。現在好んで使われている方法の一つ
は回転成形法であつて実施例1に例示している。 生物学的薬剤 本発明の文中生物学的薬剤および/又は複数の
生物学的薬剤は生物和合性重合物支持体又はスペ
ーサー(後記に定義する)に共有結合的に結合す
る能力を持ち、一方同時に所望の病理学的作用を
起すことが出来る組成と結合する活性を保持する
化合物と定義することが出来る。更に、使用され
る生物学的薬剤又は複数の生物学的薬剤は重合物
支持体の表面に共有結合で結合し重合物支持体の
多孔性組織を通り抜け得る程小さい粒径ではな
く、従つて支持体材料の内側又は内部に化学的に
結合するような大きさである。この観点におい
て、スペーサーは、所望の病理学的成分と結合す
ることが出来る残留している生物学的薬剤の反応
性の部位を実際上この組成の方に確実に指向さ
せ、すなわち支持体から外方に向うように保持さ
れ支持体上を流れる体液と接触するようにして使
用される。勿論上記の事実から、所望の病理学的
成分と結合する反応性が生物学的薬剤を生物和合
性重合物支持体上に固定化した後も保持されてい
ることは明らかである。生物学的薬剤として使用
される物質の例は例えばアセチルコリン受容体蛋
白質、組織に対して和合性がある抗原、リボ核
酸、基底膜蛋白質、免疫グロブリン綱および亜
綱、骨髄腫蛋白質受容体、補体成分、ミエリン蛋
白質、および種々のホルモン類、ビタミン類およ
びそれらの受容体成分である。特殊の例としては
例えば自己免疫疾患の抗インシユリン性と関連し
ている抗インシユリン抗体を除去するべき生物和
合性重合物支持体にインシユリンを結合したも
の、リユウマチ様関節炎や癌のような結合組織お
よび増殖性疾患に関連している免疫複合体を除去
するための生物和合性重合物支持体に付着してい
る抗CIqおよび/又はCIq等である。 生物学的薬剤を生物和合性重合物支持体に付着
するには一般的に知られている化学的付着法がい
づれも十分であるが、この生物学的薬剤は特定の
自己免疫疾患に関連している成分のための少なく
とも一つの活性部位を尚保持していなければなら
ない。使用される化学的付着法は一般に三つの付
着方法に分けられる。これらの三種の工程は、
1)自然付着、2)末端官能基の化学的活性化、
および3)連結剤による付着である。生物学的薬
剤の重合物支持体表面への自然付着は重合物支持
体から伸張している化学的活性基を経由して進行
する。すなわち、例えば、重合物支持体から伸張
するアルデヒド基やエポキシ基のような反応性の
基は使用し得る水酸基、アミノ基又はチオール基
を含有している生物学的薬剤と直ちに結合する。
同様に、例えば重合物支持体上の遊離アルデヒド
基はアセタル結合を経て水酸基を含有している生
物学的薬剤と結合し、イミド結合を経てアミノ基
を含有している分子と結合する。更に例えば遊離
のオキシム基はアルキルアミン結合、エーテル結
合およびチオエーテル結合を経てアミン、水酸
基、およびチオ基をそれぞれ含有している生物学
的薬剤と結合する。本明細書では該付着および結
合の全部を便宜上固定化と定義することにする。
これらの反応の更に広汎な説明は、“Chemical
Procedures for Enyme Immcbilization of
Porous Cellulose Beads,”(多孔質の繊維素球
の酵素固定の化学的手法)Chen,L.F,等,
Biotechnology and Bioengineering,Vol.XIX,
pp.1463−1473(1971)および“Epoxy Actirated
Sepharose,”(エポキシ基で活性化したセフアロ
ーズ)6B,Pharmacia Fine Chemicals,
Affinity Chromato graphy,pp.27−32(1979)
に記載されている。 末端官能基の化学的活性化は重合物表面の官能
基をそれらの末端成分を化学的に修飾することに
よつて行なわれるであろう。此の方法の例は末端
エポキシ基を過ヨード酸で酸化して活性のアルデ
ヒド基を形成する場合等である。此の方法の更に
他の例は例えば“Immobilization of
Amyloglucosidose on Poly〔(Glgcidyl
Methacrylate)Co(Ethylene Dimethacrylate)〕
Carrier and Its Derivatives,”(ポリグリシジ
ルメタクリレート/エチレンジメタクリレート共
重合物担体又はその誘導体上へのアミログルコシ
ドーズの固定化)Svec,F,等,Biotechnology
and Bioengineering,Vol.XX,pp,1319−1328
(1978)に記載されている。生物学的薬剤の固定
化は上記のようにして進行する。縮合反応は
“New Approaches to Non−Thromboglnic
Materials,”(非線維酵素原物質への新しいアプ
ローチ)Hoffman等,Coagnlation Current
Research and Clinical Applications,
Academic Press,N.Y.(1973)に記載されてい
るようにカルボキシル基のカルボジイミド活性化
を経てカルボキシル基とアミン基の間に行なわれ
る。簡単に述べると生物学的薬剤の固定化は重合
物又は生物学的薬剤のカルボキシル基のいづれか
によるカルボジイミド活性化と、遊離アミンによ
る縮合によつて安定なペプチド結合を形成するこ
とによつて行なわれる。一般に生物学的薬剤の最
終的配位によつてアミン含有重合物を使用する
か、カルボキシル含有重合物を使用するかが定ま
る。 連結剤による付着は重合物と生物学的薬剤の間
の共有結合架橋を形成する種々の連結剤を使用し
て行なわれる。此の場合遊離の水酸基および/又
はアミンを含有する重合物と生物学的薬剤とは例
えば臭化シアン、ジイソシアネート類、ジアルデ
ヒド類、およびトリクロロ−s−トリアジンのよ
うな試薬を用いて共有結合的に連結させる。本技
術に関する更に詳細な議論は例えば前記のChen
等の論文に記載されている。 所定の場合に、生物和合性重合物基質上に反応
性の生物化学的薬剤を固定化させる好ましい方法
は一般的に共有結合で結合し得る生物学的薬剤と
重合物基質上に生物学的薬剤の反応性の結合分子
部分および官能基の分子配置によつて定められ
る。例えば末端に水酸基を官能基として持つ重合
物基質の場合には臭化シアンのアルカリ性溶液
(10ないし20%W/V)で処理することによつて
活性化する方法が現在好まれている。代表的な方
法では反応混合物を約30分間室温(20℃ないし25
℃)に保持する。溶液のPHはアルカリ性物質、例
えばKOH又はNaOHを添加して約10ないし12の
範囲内に保持される。重合物は生理的食塩水
(0.9g%)で十分洗浄し微アルカリ性緩衝溶液中
に2℃ないし8℃において12ないし16hr溶解した
純粋にした生物学的薬剤の溶液を温育する。重合
物は生理的食塩水で十分にすすぎ未結合又は非特
異的に結合した生物的薬剤成分を除く。 生物学的薬剤はエーテル、チオエーテル又はア
ルキルアミン結合を仲介としてグリシジル基を含
有している重合物に固定化される。エポキシ基で
活性化した重合物基質は室温において中性の緩衝
剤水溶液ですすぎ膨潤させる。硼酸塩、炭酸塩又
は燐酸塩の緩衝溶液に溶解した純粋な生物学的薬
剤は4℃ないし30℃において12ないし20hrグリシ
ジル重合物基質で温育する。過剰および非特異性
に結合した生物学的薬剤は重合物を食塩水、酢酸
(0.2ないし1.0モル)および燐酸塩(PH=7.2±
0.2)で緩衝した食塩水ですすぐ。アミンおよび
カルボキシル基を含有する重合物組織の活性化は
水溶性カルボジイミドを溶解している微酸性(PH
=4.5ないし6.5)緩衝溶液中に溶解した純粋にし
た生物学的薬剤で処理して行なう。生物学的薬剤
は重合物支持体、生物学的薬剤および反応剤であ
るカルボジイミドを2℃ないし8℃において12な
いし16hr温育し重合物支持体基質に共有結合的に
結合させる。重合物と生物学的薬剤との複合物
は、洗浄液が生物学的薬剤およびカルボジイミド
反応剤を含まなくなるまで先ず酸性すすぎ液、次
にアルカリ性すすぎ液で交互にすすぐ。 重合物で固定化した生物学的薬剤の特異的結合
性を定量するために、補体の生物的分子の生理学
的血清溶液を活性化した膜で処理する。生物的分
子の量は放射化学的に測定される。特異的生物分
子の顕著な還元が、生物学的に修飾された重合物
基質を短時間放射線で照射した後に起る。 スペーサー 本発明においてはスペーサーとは生物特異性重
合物支持体の表面に付着することが出来、該支持
体の表面から伸張するに十分な大きさを持ち生物
学的薬剤および/又は複数の生物学的薬剤を固定
化することが出来る分子又は化合物であると定義
される。スペーサーは生物学的薬剤の活性部位が
支持体から外方に向つて支持され体液と一層効果
的に接触することが出来るようになつている。勿
論、前記の記載から、所望の疾病複合体と結合す
る活性が事実上、生物学的薬剤又はその複数をス
ペーサー上に固定化した後も保持されており従つ
て生物和合性の重合物支持体上にも保持されるこ
とは言うまでもない。 スペーサーは通常分子の互いに反対側の両端に
位置している少なくとも二つの反応性官能基を有
する有機分子から造られる。此のような基はスペ
ーサーを重合物支持体および生物学的薬剤と結合
することが出来る付着用媒体の役割を果す。スペ
ーサー上の反応性官能基は同一のものでも異種の
ものでも良いが、これらは重合物支持体の表面お
よび共有結合を形成している生物学的薬剤から伸
張している官能基に沿つて官能基と反応するもの
でなければならない。このような結合反応を行な
うには任意の公知の反応で十分である。例えば生
物学的薬剤を重合物支持体上に直接付着させるた
めの前記に概説した結合経路が使用される。 本発明に使用されるスペーサーの好適な例は、
反応性官能基が同一のものである場合には例えば
1,6−ジアミノヘキサン、グルタルアルデヒ
ド、1,4−シクロヘキサン−ジカルボン酸、エ
チレンジアミン四酢酸、トリエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテ
ル、メチレン−p−フエニルジイソシアネート、
および琥珀酸無水物である。反応性官能基が同一
でないスペーサーの例は例えば6−アミノカプロ
ン酸、p−ニトロベンゾイルクロリド、1,2−
エポキシ−3−(p−ニトロフエノキシ)プロパ
ン、アミノプロピルトリエトキシ−シラン、およ
びホモシステインチオラクトンである。 ポリペプチド類および蛋白質類もまた本発明の
スペーサーとして使用される。例えば低親和性蛋
白質であるアルブミンはスペーサーとして使用さ
れ好結果を得ている。更にアルブミンおよびその
他の天然蛋白質は重合物支持体の生物和合性を更
に強める効果がある。 最後にある種の物質はスペーサーと生物和合性
支持体とを結合するのに用いられる反応において
同時にスペーサーおよび反応の活性化剤の作用を
すると考えられている。このような化合物の例は
例えばグルタルアルデヒドおよび1,4−ブタン
ジオールグリシジルエーテルである。 支持体部材 好適とされている生物和合性重合物の大部分は
(全部ではないが)機械的安定性が極めて小さい。
実際これらの物質の大部分は例えばポリプロピレ
ンシートのような高機械的安定性を有する物質と
は異つてゲル又はゲル状である。従つて本発明を
使用する大部分の実施態様においては機械的に安
定な支持部材が必要である。この支持部材によつ
て大きい表面積で免疫疾患に関連する成分の除去
を迅速に、医学的にかつ商業的に許容される程度
に行なうために使用出来るようになる。支持部材
は機械的に安定であるばかりでなく廉価でなけれ
ばならないし、また、患者の血液を処理する本発
明の装置系内での使用に適するように消毒し得る
ものでなければならない。本発明に支持部材とし
て好適な材料の例は例えば紙、ポリエステル繊
維、ポリカーボネート類、網状にしたポリウレタ
ン類、ノリル(〔NORYLR(商品名)〕…General
Eleetric Company製のポリフエニレンオキシド
重合物)、微孔を有するポリプロピレンのような
ポリオレフイン類、および綿布である。 化学的に結合させた生物学的薬剤を有する活性
化した又は生物和合性重合物支持体を結合する方
法には多くの方法が用いられるであろう。即ち、
例えば回転塗布法、水平成形法、真空含浸法、浸
漬被覆法を行ない後で架橋する方法および溶液重
合法である。これらの方法の具体例は後記の実施
例中に記載する。 治療上の管理 概略的に言うと治療方法は患者の血液又はプラ
ズマを固定化した反応性生物学的薬剤を有する生
物特異性重合物に暴露し、これによつて患者の血
液又はプラズマから特定の病理学的作動体を除去
し然る後に該血液を患者に戻すことにより成る自
己免疫その他の疾病を治療する方法である。此の
治療法には血液分離技術を使用しても良いし使用
しなくても良い。すなわち此の処置法は透析法と
同様の方法で実施するように考えられており全血
液を分離する必要がなく、正常な血液成分が物理
的に破壊されない点がその長所である。 前記方法をプラズマの処理に使用することも勿
論可能である。プラズマ全血液から現在公知のか
つ実際的に使用されている方法によつて得られ
る。すなわち、例えばプラズマは公知の方法で患
者の血液から分離せられ次に他の血液成分と再合
併して、現在知られている方法によつて患者戻さ
れる。更に公知の医学的治療法に使用されている
プラズマは該プラズマが、血液銀行等からの患者
が必要とするプラズマを患者に投与する前に処理
するために前記方法を利用しても良い。血液銀行
から供給される全血液は前記方法によつて処理さ
れ、本発明の恩恵を受けることになるであろう。 本発明は病理学的作動体の除去を行なうべき他
の体液に対しても使用することが出来るものと考
えられる。 前記の本発明の利点ならびに当業者には明らか
に認識されるその他の利点のため多くの種類の疾
病の治療に本発明を使用することが考えられてい
る。概括的に言つて6つの群の疾病が有利に治療
されるであろう。これらの6つの病気の範疇は免
疫成分の異常、過剰の薬剤、毒素との接触、体物
質の不均衡、感染、および異性組織新生である。
多くの疾患が現在血漿搬出法や細胞搬出法で治療
されており、その求めているところは特異的物質
除去にある。 本発明は現在血漿搬出法および細胞搬出法によ
つて治療されているこれらの疾病に適用されるで
あろう。 治療される免疫複合疾患は、例えば抗体、抗
原、抗体−抗原、抗原−抗原、および抗体−抗体
間の相互作用、細胞表面の複合体、細胞形質複合
体等である。 治療し得る過剰薬による障害は例えば鉄、ジオ
キシン、アスピリン、テイレノール
(TYLENOL(商品名))、メトトレキセートおよ
びその他の三環式化合物の過剰投与である。 本発明が適している中毒および毒素は例えば
鉛、アルミニウム、まつたけ(アナトキシン)お
よびその他の有機燐酸エステル類による中毒であ
る。 身体の成分物質はこれが過剰に存在する場合に
は疾病を起すことがある。本発明を用いて解消す
ることが出来るこれらの疾病物質の例は例えばコ
レステロール、尿酸、免疫グロブリン、鎌状赤血
球、尿の毒素物質、ビリルビン、ポルフイリン、
コルチゾルおよびプロスタグランデイン類であ
る。 治療し得る感染の原因となるものは例えば巨大
細胞ヴイールスのようなヴイールス的疾患、マラ
リヤ、トリプトゾーマ病、レーシユマニアのよう
な原生動物による疾患、連鎖状球菌等の細菌感
染、瘢風のようなかびの感染、胸膜肺炎様疾患の
微生物のようなマイコプラズマ類、チフスや斑点
熱等のリケツチアによる疾患、梅毒等のスピロヘ
ータ類やオーム病の淋巴肉芽腫トラコーマ症群に
おける厚膜胞子素因である。 本発明で治療し得る異性細胞新生疾患は例え
ば、淋巴腫、癌、および白血病である。これらは
細胞境界線の特異的除去抑止剤、疾患の開始剤お
よびそれらの組合わせによつて治療することが出
来るであろう。 更に本発明を用いて治療することが出来ると考
えられる疾病の例は次の通りである。 伝染病例えば後連鎖球菌性糸球体腎炎、亜急性
細菌性心内膜炎、二次梅毒、肺炎球菌性敗血症、
癩、脳室短絡感染症、単粒白血球増加症、チフ
ス、亜急性鞏皮性脳炎、ランドリイーギラン−バ
レ症候群、B型肝炎感染症、四日熱マラリヤ、住
血吸虫症、およびトリパノゾーマ病。 異性細胞新生症、例えば肝腫、淋巴腫、ホジキ
ンス病、急性白血病、副腎腫、結腸癌、気管支
癌、およびバーケツト淋巴腫、結締組織の疾患、
例えば結節状動脈周囲炎、慢性糸球体腎炎、急性
又は亜急性甲状腺炎、塩化ビニル中毒、慢性肝臓
病、混合塞性グロブリン血症、ベルゲル病又は
IgA腎臓病、急進行性糸球体腎炎および鎌状赤血
球貧血。 血液学的疾患、例えばトロンビン血小板減少症
性紫斑病、自己免疫溶血貧血、自然発生的血小板
減少症紫斑病、好中球減少症、低温赤血球凝集素
疾患、発作性塞性ヘモグロビン尿症、抗凝血素循
環症、後天性血友病、白血病、淋巴腫、胎児赤芽
球症、悪性貧血、およびRh疾患。 神経疾患、例えば急性脱髄脳炎、多発性硬化
症、ランドリー麻痺、ギラン−バレ症候群、神経
周囲炎および重症筋無力症。 コラーゲン疾患例えばレーノー病(Raynaud
disease)、紅斑性狼瘡、結節性多発動脈炎、鞏皮
症、皮膚筋炎、シヨーグレン症候群、変形関節
炎、リユーマチ熱、および結節性紅斑。 内分泌疾患、例えばウツシング症候群およびク
ツシング病、甲状腺炎、甲状腺中毒症、アジソン
病、および精液形成欠如症。 胃腸疾患、例えば門脈硬変、急性肝炎、慢性活
性肝炎、類狼瘡肝炎、胆汁黄色症、潰瘍性大腸
炎、局所性回腸炎および膵炎。 種々の疾患、例えば過コレステリン胆汁症、糸
球体腎炎、基礎膜疾患、精神状態−麻薬、後大動
脈糸補綴−溶血性貧血、判脱性皮膚炎、遺伝基質
反応、乾癬、ベーチエツト症候群、癌、亜急性細
菌性心内臓炎、高血圧、喘息、遺伝性脈管神経性
浮腫、髄膜炎菌血症、クローン病、肝臓性脳疾患
およびレーノー病。 更に細胞核抗原、細胞質抗原、細胞表面抗原、
およびその亜綱を特徴とする疾病は本発明によつ
て治癒することが出来るであろう。その好適な例
は生来のDNA(二重螺旋体)、又は単重又は二重
螺旋DNAに対する抗体、SS DNAの抗体、デオ
キシリボ核酸蛋白質の抗体、ヒストンの抗体、
Sm抗体、RNP抗体、Sc1−1−鞏皮症抗体、SS
−A−シエーグレン症候群、Sicca複合体に対す
る抗体、RAP−リユーマチ様関節炎、シエーグ
レン症候群に対する抗体、PM−1−多筋炎−皮
膚筋炎に対する抗体、細胞核性全身系硬化症、シ
エーグレン症候群に対する抗体である。 また、平滑筋−慢性肝炎に対する抗体、アセチ
ルコリン受容体−重症筋無力症に対する抗体、皮
膚−表皮接合部位における基礎膜−類天疱瘡に対
する抗体、ムコ多糖類蛋白質複合体又は細胞内接
合物質−天疱瘡に対する抗体、免疫グロブリン−
リユーマチ様関節炎に対する抗体、糸球体基礎膜
−糸球体腎炎、グツドパスチヤー症候群、特発性
原発性ヘモシデリン沈着症に対する抗体、赤血球
−自己免疫性溶血性貧血に対する抗体、甲状腺−
橋本病に対する抗体、内性因子−悪性貧血に対す
る抗体、血小板−特発性血小板減少症紫斑症、異
常免疫に対する抗体、ミトコンドリア−原発性胆
汁性肝硬変に対する抗体、唾液管細胞−シエーグ
レン症候群に対する抗体、副腎−特発性副腎萎縮
に対する抗体、甲状腺小体−グレーブ病に対する
抗体、チログロブリン−アジソン病に対する抗
体、および島細胞−糖尿病に対する抗体等は特異
的自己免疫異常に関係する抗体である。 パラプロテイン血症、例えば多発性骨髄症、高
分子グロブリン血症、塞性グロブリン血症、およ
び 過類脂質血症、例えば原発性胆汁性肝硬変、お
よび家族性過コレステレン血症、 内分泌病、例えばグレーブス病、および糖尿
病、異常免疫、例えば新生児の溶血症および腎臓
の同種移植拒絶反応、 また、例えば、輸注後の紫斑;グツドパスチヤ
ー病症候群のような自己抗体疾患、重症性筋無力
症、尋常性天疱瘡、血液学的疾患、特発性(自己
免疫性)血小板減少症紫斑症、自己免疫性溶血性
貧血、第因子に対する禁止剤、および多発性神
経根病/ギラン−バレ症候群等も本発明を用いて
治療することが適している。 全身系狼瘡紅斑、結節性多発動脈炎、皮膚脈管
炎、リユーマチ様関節炎、糸球体腎炎および皮膚
筋炎等の免疫複合体疾患も本発明の方法で治療さ
れる。 どれか一つの特定の説に賛成するわけではない
が、信頼性がある自己免疫病理学の研究の進歩の
結果によれば病理学的な段階は遊離の抗原の攻撃
によつて開始され抗体の生成、および複合化が続
いて起り最後に生成した複合体の過剰の抗体およ
び補体の固定が起るとされている。従つて生物特
異性重合物の処方を適当に選択し適当な効能を得
るためには自己免疫作動体の支配的な形を決定す
るために予備的な診断手順が必要である。リユー
マチ様疾患の治療に対する本方法の詳細実施例が
下記に示されている。簡単に述べるとリユーマチ
様疾患の特徴は、a)遊離のRF抗原(非典型的
Ig)(リユーマチ状態)、b)遊離のRF−抗体お
よびRF複合化、および最後のc)過剰の抗体お
よび補体で活性化したRF複合体の固定が起るこ
とである。このように初期の状態におけるリユー
マチ様疾患の治療は単系統性のリユーマチ様因子
(m−RF)抗体によつて異形の免疫グロブリンを
その発現の初期の段階において検出することによ
つて決定される。此の段階における治療はm−
RFの活性化した生物特異性重合物によつて攻撃
性抗原を除去しこれによつて内因性RF(e−RF)
抗体の生成を防止することによつて最も良好な結
果が得られるであろう。e−RFの診断学的証明
結果からm−RFおよび集合したガンマグロブリ
ン型活性生物学的薬剤(RF−抗原)の両者を有
する生物特異性重合物が有効に使用されることが
示されるであろう。また、それぞれ活性生物学的
薬剤の一つの型を有する生物特異性重合物の二種
を順次に使用することも出来る。このm−RFお
よび集合カンマグロブリンの組合わせを用いると
何れの場合においても攻撃性抗原も抗体分子も共
に吸着されて疾病の進行を抑制することが出来る
であろう。RF抗原と抗体の複合物が著しく高濃
度で検出される場合にはCIgおよび/又はコラー
ゲン作動体分子を含有する生物特異性重合物が存
在することが示される。最後に疾病の過程が生成
した免疫複合体の補体の固定される段階まで進行
した場合に、効果がある生物特異性重合物は、例
えば、抗CIg、抗−C3、又は抗C4等の一種又は一
種以上の抗補体抗体を含有するであろう。また、
一種以上の生物学的薬剤が望まれる場合には、こ
れらの生物学的薬剤は単一の生物和合性支持体上
に固定化しても良いし、又はそれぞれを別々の支
持体上に存在させ血液又はプラズマの流れに対し
て直列的に連結しても良い。 前記のごとく、効果的な疾病の治療に対する免
疫の応答の動力学および段階を完全に定めること
によつて本発明の有効な利用を行なうことが出来
る。 現在、血漿搬出法および細胞管搬出法は血液か
ら有毒物質又は細胞を除去することによる疾病の
治療法となつている。特異物質の除去によつて好
ましい結果が得られる場合には血漿搬出法およ
び/又は細胞質搬出法によつて治療される疾病は
すべて本発明の製品によつて有利に治療すること
が出来ると考えられている。 更に具体的に述べると、全血液の治療方法とし
て現在考えられている方法は次の通りである。 a) 血管に近接し、これによつて b) 約30ml/分ないし約200ml/分の血液を流
し、 c) 血液に抗凝固剤を加え、 d) ポンプ手段を装備し、 e) 血液は本発明の物質と接触させつつ流さ
れ、 f) 使用した抗凝血剤の種類の如何によつて、
該処理された血液に対する抗凝血作用を中和す
ることを必要とするか、又はこれを望む場合に
は追加的薬剤添加が行なわれる。 g) 処理した血液は患者に戻される。 前記の方法の実施のために考えられている所要
時間は現在約2hrないし4hr、である。勿論状況の
如何によつてこの時間は短縮又は延長することが
あり得る。 血漿の処理法として現在考えられている治療法
は下記の通りである。 a) 血管に対して近接し、これによつて b) 約30ml/分ないし約200ml/分の割合で血
液を流し、 c) 血液に抗凝固剤を添加し、 d) ポンプ手段を設け、 e) 血漿を形成した血液成分を除去する手段を
設け、 f) 血漿を本発明の物質と接触させつつ流し g) 塞栓、細菌、および/又はかびをすべて除
去するために0.2ミクロンの過器を通し、 h) 処理した血漿と形成した血液成分とを再び
合併し i) 使用した抗凝血剤の種類の如何によつて、
該処理血液に対する抗凝血作用を中和すること
が必要又は望まれる場合には追加的薬剤の添加
を行ない、 j) 処理した血液を患者に戻す。 血管に対する接近は医学技術上公知の技術およ
び手段で行なわれる。すなわち、例ば静脈又は動
脈に大口径のカヌーラを内在させる。適当な静脈
および動脈は肘前静脈、鎖骨下静脈、および上腕
又は撓骨動脈である。動脈の静脈側路又は瘻孔
(AV Shunt)(房室側路)もまた使用される。此
の場合には心臓がポンプ手段である。もしAV
Shunt(房室側路)又は瘻孔を使用しない場合に
は、血管近接中の好ましいポンプ手段は約30ml/
分ないし約200ml/分の流出を出すことが出来る
ローラー式蠕動ポンプである。 前記方法に好適に使用される抗凝血剤は例えば
酸性クエン酸デキストローズ(全血液毎8mlに対
して約1ml)、ヘパリン、ヘパリン/酸性クエン
酸デキストローズ混合物(例えば1中酸性クエ
ン酸デキストローズ125ml当りヘパリン1250IU)、
およびプロスタグランジンである。ヘパリンおよ
びプロスタグランジンのような抗凝血剤を使用す
る場合には該血液又は血漿を患者に戻す前に処理
した血液又は血漿に中和作用有する薬品の添加を
行なつて置くべきであると一般的に理解されてい
る。 更に、血漿の処理については生成した血液成分
を除くための公知の方法のすべてを使用すること
が出来ると考えられている。血漿を生成した血液
成分から分離する方法の好適な例は血漿運搬法、
細胞の遠心分離法よび血漿袋中への細胞の沈降法
である。連続的分離よび間歇的分離(バツチ法)
がいづれも可能である場合は前記の分離法は本発
明およびその使用とは関係がない。 最後に述べたことは、本発明の形式が一般的に
言つて限定的のものでないという事である。すな
わち本発明はシート、中空繊維、円筒形繊維、網
状構造、円筒形又は網状の溝、又は珠数玉状のも
の又はそれらの組合わせの形の生物学的薬剤を含
有している生物和合性支持体を利用するものであ
る。流動床を利用することは若干の場合に対して
有利なことがある。 参考例 1 参考例は生物和合性重合物支持体の成形法の一
つおよび生物学的薬剤を直接重合物支持体に付着
させる方法を示す。本参考例はまた生物学的薬剤
と関連する機械的支持体を有する装置の使用を記
載している。 インシユリンで活性されたポリヒドロキシエチ
ルメタクリレート(p−HEMA)の膜を使用
する抗インシユリン抗体の吸着 A 重合物の成形: 2−ヒドロキシエチルメタクリレート15.0g
(Polysciences Inc製;Warrington.PA)、エチレ
ングリコール(Fisher Scientrfic,Pittsburg,
PA製)、15.0g、亜硫酸ソーダ(Fisher社製)
0.08gおよび過硫酸アンモニウム(Fisher社製)
0.036gを合併して単量体溶液を製造した。溶液
を室温で15分間かく拌した。溶液5mlを4″×
4″(10.2cm×10.2cm)の窓のガスケツトに切断成形
したポリエチレン製スペーサー(厚さ10ミル
(0.025cm))の中心部のガラス板(5″長さ×5″幅
×3/8″厚さ)(12.7cm長さ×12.7cm幅×0.95cm厚
さ)上に溶液約5mlを載せた。ガスケツトおよび
溶液の上に第二のガラス板を載せその場所に締め
つけ、組立てたものの全体を60℃において一夜温
育した。締付け具を除去しガラス板を僅かに押し
上げて離し少なくとも24hr脱イオン水の浴中に移
した。ガラス板から膨潤した重合物膜を注意深く
除去し新しい脱イオン水(500ml/日)中に少な
くとも3日間しめらせて水和した。 B 重合物の活性化 重合物のシートから円板状の膜(直径5mm)を
切り取つて活性化用および分析用とした。臭化シ
アン(Eastman Kodak,Rochester,NY)10
〜20gm%溶液を、BrCN結晶の微粉を10mlの
0.2M Na2CO3(PH11.1)に4℃において連続的に
かく拌しながら溶解して製造した。溶液のPHを
5N NaOH溶液を1滴づつ、結晶が溶解しPHが安
定化するまで滴下して11以上に保持した。小さい
篩上に4枚の円板状の膜を載せ0.1N HCl約5ml
ですすぎ、臭シアン溶液中において15分間温育し
た。円板状の膜を0.1N HCl約5mlですすぎ臭化
シアン溶液中で約15分間温育した。円板状の膜は
各々5mlの0.1N HCl5mlつづで少なくとも更に
2回すすぎ、5.0mlの1N NaOH溶液を加えてPH
を8.7に調節したU−100正規ILETIN(商品名:
インシユリン注射溶液;Eli Lilly,
Indianapolis,Ind.)中において一夜温育した。
円板状の膜を0.5M NaClと0.1M Na2O3との溶液
5mlですすぎ、燐酸塩(0.05M)で緩衝した食塩
水(0.9gm%;PH=7.4)の一部分5mlで3回す
すいだ。 C 抗インシユリン抗体の膜への吸着の評価 I125でラベルした豚インシユリン
(NewEngland Nuclear,Boston,MA)560ピ
コグラム(pg)とラベリングを行なわない豚イ
ンシユリン(Cambridge Nuclear,Billerica,
MA)の一系列の希釈品又はモルモツトの抗豚イ
ンシユリン抗体(New England Nnclear)280
ピコグラムを付着したp−HEMAの円板状膜を
1gm%の牛血清アルブミン(Sigma Chmical
Co.,St.Louis,MO)を含有している燐酸塩
(0.05M)で緩衝した(PH=7.4)食塩水(0.9gm
%)0.5ml中で室温で2hr温育して複合体競合結合
ラジオインムノアツセトを行なつた。各試験溶液
からp−HEMAの円板を取り出した。やぎの抗
モルモツトガンマグロブリン0.1mlづつを各試験
管に加えた。試験溶液を混合して更に2hr室温で
温育した。各試験管に低温(2〜4℃)の燐酸塩
で緩衝した食塩水(PH=7.4)各1.0mlを加え、各
試験管の溶液を混合して7500Gで4℃において15
分間遠心分離を行ない、上澄液を傾瀉して25mlの
シンチレーシヨン用ガラス瓶に取つた。上澄液は
5.0mlのAqnasol液シンチレーシヨン用液(New
England Nuclar)でゲルさせた。インシユリン
で処理した膜状円板は溶液から111pg、すなわち
表面積1cm2当り690pgの抗インシユリン抗体を吸
着した。 参考例 2 参考例は支持体への支持を行なわない生物特異
性膜の製法を示す。本参考例はまたインシユリン
抗体の除去および抗インシユリン抗体類をインシ
ユリンで活性化したポリヒドロキシエチルメタク
リレート(p−HEMA)膜を使用して除去する
ために使用される生物和合性重合物支持体にイン
シユリンを付着させるスペーサーとして用いられ
る(炭素六員環の)6−アミノカプロン酸の使用
法を記載している。 A 重合物の成形: 2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(Polysciences Inc.,Warrington.PA)15.0g、
エチレングリコール(Fisher Scientrfic,
Pittsburg,PA)15.0g、亜硫酸ソーダ
(Fisher)0.08g、および過硫酸アンモニウム
0.036gを合併して単量体溶液を製造した。溶液
を室温において15分間かく拌した。溶液約5mlを
4″×4″(10.2cm×10.2cm)の窓のガスケツトを形成
するように切断したポリエチレン製スペーサー
(長さ5″×幅5″×厚さ3/8″)(12.7cm長さ×12.7cm
幅×0.95厚さcm)のガラス板の中心にのせた。第
二のガラス板をガスケツトと溶液上に置きその場
でしめつけ、この組立品全体を60℃で一夜温育し
た。締付具を除いてガラス板を僅かに持ち上げて
離し脱イオン水浴中に移して少なくとも24hr保持
した。ガラス板から膨潤した重合物の膜を注意深
く除去し新しく取りかえた脱イオン水(500ml/
日)中に少なくとも3日間すすぎ洗いして水和し
た。 B 重合物の活性化 参考例1に記載したようにして円板状の膜を製
造した。BrCNの微粉砕した結晶1.69g
(Eastman Kodak Co,Rochester,N.Y.)を
0.2M Na2CO3(PH11.1)溶液10ml中に4℃におい
て連続的にかく拌しながら溶解して10〜20gm%
の臭化シアンの溶液を製造した。結晶が溶解し、
PHが安定化するまで5N NaOHを滴加して溶液の
PHを1以上に保持した。4枚の円板状の膜を小さ
い篩中に置き約5mlの0.1N HClですすぎ、臭化
シアン溶液中で15分間温育した。各円板状の膜を
0.1N HCl5mlづつで少なくとも更に2回すすい
で、0.1N Na2CO3、0.5M NaCl緩衝したPH8.6の
溶液中で製造した6−アミノカプロン酸(Sigma
Chemical Co)の10gm%(W/V)溶液10ml
中で一夜温育した。円板状の膜を0.5M NaClで
緩衝した0.1M NaCO35mlですすぎ、燐酸塩
(0.05M)で緩衝した(PH=7.4)食塩水(0.9g
%)5mlづつで3回すすいだ。すすぎ液から円板
状膜を取り出し0.1Mの2〔N−モルホリノ〕−エ
タンスルホン酸(MES)中で製造した1−シク
ロヘキサル−3−(2−モルホリノエチル)カル
ボジイミド(Sigma Chemical Co.)の10%
(W/V)溶液10ml中で室温で30分間温育して活
性化し、各円板状膜を低温(4℃)の燐酸塩で緩
衝した食塩溶液5ml中ですすいだ。複製した円板
状膜はU−100の正規ILETINインシユリン注射
液又は豚インシユリン正規LIETIN溶液(Eli
Lilly,Indianapolis,IN)5.0ml中で4℃で1夜
温育した。円板状の膜を蛋白質溶液から取り出し
燐酸塩で緩衝した食塩溶液5ml中で3回すすい
だ。 C 抗インシユリン抗体の膜への吸着の評価 I125でラベルした豚インシユリン(New
England Nuclear,Boston,MA)560ピコグラ
ムとラベリングを行なわない豚インシユリン
(Cambridge Nuclear,Billerica,MA)の一系
列の希釈品又はモルモツトの抗豚インシユリン抗
体(New England Nnclear)280pgを付着した
p−HEMAの円板状膜を1gm%の牛血清アル
ブミン(Sigma Chmical Co.,St.Lovis,MO)
を含有している燐酸塩(0.05M)で緩衝した(PH
=7.4)食塩水(0.9gm%)0.5ml中で室温で2hr
温育して複合体競合結合ラジオインムノアツセト
を行なつた。p−HEMAの円板膜を各試験溶液
から取出した。各試験管に山羊の抗モルモツトガ
ンマグロブリンを0.1mlづつ加えた。試験溶液を
混合し室温で更に2hr温育した。各試験管に低温
(2〜4℃)の燐酸塩で緩衝した食塩水(PH7.4)
を1.0mlづつ加えた。各試験溶液を混合し7500G
で4℃において15分間遠心分離し、上澄液を20ml
のシンチレーシヨン用ガラス瓶に傾瀉した。上澄
液を5.0ml宛のAquasol液シンチレーシヨン液
(New England Nuclar)でゲルし4.0分間
Isocap300式カウンター(Searle Analytic Inc.,
Des Plaines,IL)中で計数した。インシユリン
で処理した円板状膜は溶液から271pgの抗インシ
ユリン抗体すなわち表面積1cm2当り690pgを吸着
した。 実施例 1 本実施例は回転成形法によつて機械的支持体を
有するもの、有しないものの両方の生物和合性重
合物を成形する方法を記載する。本実施例はまた
生物学的薬剤を生物和合性重合物支持体に化学的
に結合する第二の方法をも記載する。 免疫グロブリンで活性化したポリヒドロキシエ
チルメタクリレート/グリシジルメタクリレート
(p−HEGL)共重合物の膜を使用する抗ヒト免
疫グロブリンG(IgG)抗体(リユーマチ様型
“因子”)の吸着 重合物の成形 下記の実施例は回転成形技術による支持体で支
持された重合物膜および支持されない重合物膜の
両者の製造を記載する。 A 回転成形装置 回転成形装置は1/4″(0.64cm)の厚さの壁を有
する密閉したアルミニウムドラムより成立つてい
る。ドラムの内法は直径4″(10.2cm)、長さ5″(12.7
cm)である。ドラムはドラムを回転するモーター
(Fisher Dyna−Mix;Fisher Scientific Co.,
Pitlsburg,PA)と接続しておりドラムの回転数
はストロボ光回転速度計(型式1891M、Power
Instrument Inc.,Skokie,IL)で測定される。
熱線放射銃(Fisher Scientific Co.)で回転して
いるドラムを加熱する。熱電対でドラムの内温と
ドラム上を流れる空気の温度を測定する。重合を
行なう前および重合中にはドラム内の空気を窒素
で置換する。 B 支持されている膜の製造 Whatman品位50の硬化紙(Fisher
Scientific,Pittsburg,PA)を支持体の裏張り
として使用し、これらの回転成形に対する機械的
強度を強くした。紙を長方形(4−15/16×12
−7/16インチ:12.5cm×31.6cm)のシートに切断
し、次に室温で30分間エチレングリコール(EG)
(Fisher Scientific CO.,Cat.No.E=177)中に
浸漬した。過剰のグリコールは紙から排除し
た。液を除いた後の紙はEG2〜4gを含有して
いた。処理後の紙は円筒形に巻いていて、これ
を回転成形ドラムの内側に入れ紙の外側の端を
ドラムの壁に押しつけて壁と紙との間の空気を
全部追い出した。紙を取りつけるに当つて紙の両
端が互いに接するようにすることは望ましいけれ
ども必ずしも必要ではない。いくらかの重なり合
いがあつても良い。とじこめられている空気のポ
ケツトがあるかどうかを紙の裏張りについて調
べて、もし存在する場合にはゴム製のポリスマン
で除去する。 粘着性が極めて強い重合物を生成する重合を行
なう場合には、回転成形用円筒に一枚のシリコン
樹脂離型紙を先に貼りつける。此の際離型紙のシ
リコン樹脂を塗布しない方の面を円筒と反対側に
置く。次に前記の処理をした後のWhatman紙
を離型紙に対して注意深く取りつけることによつ
て空気のとじこめがないようにすることが出来
る。 C 重合の処方 下記は現在広く行なわれている代表的な重合処
方である。各場合において、開始剤を室温におい
て30分間又は開始剤が溶解するまで反応性単量体
(又はその複数)とかく拌する。 GMA−NVP−HEMA(50/40/10)共重合物 6.25g GMA 1.25g NVP 5.00g HEMA 12.5g EG* 0.02g ABAP *エチレングリコールの重量はWhatman紙
上に存在する2〜4gをも含む。 D 回転成形法 開始剤を単量体(又は複数の単量体)に溶解し
ている間に、ドラムを添加成形装置に取付けた。
ドラムを室温で1400rpmで回転し、15分間窒素で
置換し、その後で開始剤/単量体溶液(25.0ml)
を屈曲性のテフロンの先端を有する皮下注射器で
ドラムに注入した。窒素置換を再開しドラムの回
転速度を2900rpmに増加した。 送風機(約35ft3/min=990/分)および加
熱銃上の加熱器を起動しドラムを70〜75℃におい
て90分間加熱した。次に加熱を止めたが送風機は
ドラムの内温を約30℃に低下するまで冷却するた
めに運転したままとした。冷却したドラムを回転
成形装置から取除いて脱イオン水を満たした。1
時間浸漬後成型物をドラムから取出した。 重合物の活性化 円板状の膜は参考例1に記載したような方法で
製造した。14枚の各円板をそれぞれ1.0mlの1.0M
ヘキサンジアミン(Eastman Kodak,
Rochester,N.Y.)溶液中で4℃に72hr温育し
た。円板をヘキサンジアミン溶液から取り出し2
mlの燐酸塩で緩衝した食塩水で3回洗浄した。40
gm%のヒトガンマグロブリン(HGG)(Sigma
ChemicalCo.)を0.1MのMES緩衝液(PH6.0)
100ml中に室温で静かにかく拌して溶解して製造
した。蛋白質が完全に溶解した後蛋白質溶液1.0
mlを逐次9.0mlのMES溶液に移して4mg/ml、
400μg/ml、40μg/ml、および4μg/mlの蛋白
質濃度の緩衝液を系列的希釈によつて得た。1−
エチル−3−(3−ジメチル−アミノプロピル)
カーボジイミド(Sigma Chemical Co.,)を
MES緩衝液に溶解して造つた0.25M溶液0.5mlと、
蛋白質溶液0.5ml中で2個の別々の重合物円板を
4℃において72hr温育した。蛋白質溶液から各円
板状の膜を取り出し低温(4℃)の燐酸塩で緩衝
した食塩水2mlで3回すすいだ。 生理学的溶液からの抗免疫グロブリン抗体の
膜への吸着の評価 各円板状膜を1.0gm%のヒト血清アルブミン
(Sigma Chemical Co.)を含有している1.0mlの
PBS中で10ng(ノナグラム)のI125やぎ−ヒト免
疫グロブリン(New England Nuclear)と共に
室温で2hr温育してラジオインムノアツセイを行
なつた。放射能トレーサーの溶液を除いてから各
円板状の膜を2.0mlPBS溶液で3回すすいだ。膜
を最後のすすぎ用の溶液中において4℃で一夜温
育した。個々の膜をすすぎ液から取出してインノ
トロンハイドラガンマカウンター〔Innotron
Hydragamma Counter〕(Scientific Products)
中で1分間計数を測定した。1分間のカウント数
を検知器の効率で割つて1分当りの壊変率
(DPM)に換算した。吸着した抗体の量は平均
DPMを放射能トレーサーの比放射能で割つてそ
の近似値とした。下記の結果が得られた。 【表】 参考例 3 参考例はガンマグロブリンに対するスペーサー
としてアミノカプロン酸を使用した場合を示す。 免疫グロブリンで活性化したポリヒドロキシエ
チルメタクリレート/グリシジルメタクリレート
(p−HEGL)共重合物の膜を使用した場合の抗
ヒト免疫グロブリンG(IgG)抗体(リユーマチ
様型“因子”)の吸着 A 重合物の成形 参考例2と同様にして回転成形したp−HEGL
膜を製造した。 B 重合物の誘導体化および活性化 円板状の膜を参考例2と同様にして製造し処理
したが、誘導体化用およびスペーサー用の材料と
して1.0Mの6−アミノカプロン酸(Sigma
Chemical Co.)をヘキサンジアミンの代りに使
用した点が異る。 C 生理学的溶液からの抗−免疫グロブリン抗体
の膜への吸着の評価 実施例1に記載した方法と同様にしてラジオイ
ンムノアツセイを行ない下記の結果が得られた。 【表】 * 膜1cm2当りの放射能トレ
ーサーのピコグラム
参考例 4 本参考例は葉酸塩に対するスペーサーとしてア
ルブミン(分子量67000)を使用した場合を示す。
葉酸塩は葉酸結合蛋白質の分離に用いられる。 葉酸塩で活性化したポリヒドロキシエチルメタ
アクリレート(p−HEMA)膜による葉酸結合
蛋白質(FABP)の吸着 A 重合物の成形 紙に支持させたp−HEMA重合物膜は下記
の重合物処方を用いて実施例2の記載と同様にし
て回転成形した。 15.0g 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0g エチレングリコール 0.08g メタ重亜硫酸ナトリウム 0.036g 過硫酸アンモニウム B 重合物の誘導体化および活性化 葉酸−牛血清アルビミン複合体を葉酸塩のカル
ボキシル基とアルブミンの末端アミン基とをカー
ボジイミド縮合させて製造した。そのため、葉酸
(Sigma Chemical Co.)200mgを8mlの0.1N
NaOHに溶解し、1−シクロヘキシル−3−(2
−モルホリノエチル)−カーボジイミドメト−p
−トルエンスルホネート(Sigma Chemical
Co.)400mgを0.1M MES緩衝液(PH6.0)2.0mlに
溶解し、1.0gの牛血清アルブミン(BSA)を
0.1M MES緩衝液40.0mlに溶解した。溶液を合併
して4℃において72hr温育した。混合物20mlを
BSA(2.5gm%)の懸濁液20mlで4℃において30
分間処理して未反応の葉酸とカーボジイミドを溶
液から除去した。懸濁液を4℃において3400Gで
15分間遠心分離を行ない傾瀉してから0.22ミクロ
ンの過器で過した。 円板状の膜は先に参考例1中に記載したような
方法で製造し臭化シアンで処理した。円板を低温
の食温水中ですすいだ後8個1組の円板を生理的
食塩水と160mg%のBSA又は先に製造した葉酸ア
ルブミン複合体溶液20ml中に入れて温育した。円
板は4℃において72hr温育した。各々の膜の組を
溶液から取り出し、液を拭い、4℃の食塩溶液20
ml中に入れて少なくとも24hrすすいだ。複製した
膜を1%のグルタルアルデヒド溶液8mlで1分間
処理し、燐酸塩で緩衝した食塩水緩衝液20ml中で
一夜すすいだ。 C 生理学的溶液からの葉酸結合蛋白質
(FABP)の膜への吸着の評価 370pgの3H−プテロイルグルタミン酸(PGA)
(Amersham Corp.,Arlington Heights,IL)
および非放射性PGA(Sigma Chemical Co.)の
標準希釈溶液(48ないし348pg)、又は234pgの
FABP放射能(Kamen,B.A.and Caston,J.D.
(血清葉酸塩の直接的放射化学的測定:3H−葉酸
および5−メチル−テトラヒドロ葉酸の葉酸塩バ
インダーに対する競合)“Direct Radicchemical
Assay for Serum Folate:Competition
between 3H−Folic Acid and 5−Methyl−
tetrahydrofolic Acid for a Folate Binder”、
J.Lab.Clin.Med.,83、164、1974)を有するp−
HEMA円板膜を用いて20μlの葉酸を含まない通
常のヒト血清および5mgのアスコルビン酸ナトリ
ウム(Sigma Chemical Co.)を含有している
0.05M燐酸緩衝液(PH7.6)中で温育した。放射
能定量管を混合し、室温で30分、および4℃で10
分間温育した。試験溶液から各円板膜を取り出し
低温(4℃)のBSA(2.5gm%)−木炭(1.25g
m%)の懸濁液0.5mlを各試験管に加えた。全試
験溶液を4℃で10分間温育し2000Gで4℃で15分
間遠心分離を行なつた。上澄液を20mlのシンチレ
ーシヨン用ガラス管に傾瀉して入れた。液状のシ
ンチレーシヨン液(Fisher Scientific,
Pittsburg,PA)12mlを各シンチレーシヨン管に
加えた。試料は各20分間Isocap300型計数管
(Searle Analytic Inc.)で計数した。下記の結
果が得られた。 膜処理 吸着したFABP(pg/cm2 食塩水 67 臭化シアン 54 牛血清アルブミン 39 葉酸BSA複合体 758 前記の諸実施例は本発明の説明に役立つもので
あり何らの制限をも行なうものではない。当業者
は本発明の精神および範囲から逸脱しないで種々
の変化や修正が行なわれることがあることを明ら
かに理解し得るであろう。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) (a) 生物和合性を有する重合物より成る
    支持体と、 (b) 化学結合によつて該生物和合性を有する重
    合物より成る支持体上に固定されていて特異
    的病理学的作動体又は特異的病理学的作動体
    の群を結合する反応性を保持している生物学
    的薬剤 から成る生物特異性重合物、または (B) (a) 生物和合性を有する重合物より成る支持
    体と、 (b) 該生物和合性を有する重合物より成る支持
    体と共有結合されているスペーサーと、 (c) 化学結合によつて該スペーサー上に固定化
    され特異的病理学的作動体又は特異的病理学
    的作動体の群に対する反応性を保持している
    生物学的薬剤 から成る生物特異性重合物であつて、 前記支持体がグリシジルメタクリレート、N−
    ビニルピロリドンおよびヒドロキシエチルメタク
    リレートの三元共重合物より成ることを特徴とす
    る生物特異性重合物。 2 前記支持体が機械的に安定な支持体部材に固
    定化されたものである特許請求の範囲第1項記載
    の生物特異性重合物。 3 機械的に安定な支持体部材が純粋にした繊維
    素、ポリエステル繊維、微孔を有するポリオレフ
    イン類、綿布、ポリスチレン、ポリカーボネー
    ト、ポリフエニレンオキシド、網状にしたポリウ
    レタン類およびそれらの組合わせより成る特許請
    求の範囲第2項記載の生物特異性重合物。 4 前記生物学的薬剤がアセチルコリン受容体蛋
    白質、組織和合性抗原、リボ核酸、基底膜蛋白
    質、免疫グロブリン綱および亜綱、骨髄蛋白質受
    容体、補体成分、ミエリン蛋白質類、ホルモン類
    およびそれらの受容体成分およびビタミン類なら
    びにそれらの受容体成分より成る群から選ばれた
    ものである特許請求の範囲第1項記載の生物特異
    性重合物。 5 前記生物学的薬剤が自己免疫疾患抗インシユ
    リン性と関連する抗インシユリン抗体の除去に用
    いられるインシユリンである特許請求の範囲第1
    項記載の生物特異性重合物。 6 前記生物学的薬剤がリユーマチ様関節炎や癌
    のような結合組織および増殖性疾患に関連する免
    疫補体を除去するために用いられる精製したガン
    マグロブリンである特許請求の範囲第1項記載の
    生物特異性重合物。 7 前記スペーサーが1,6−ジアミノヘキサ
    ン;グルタルアルデヒド;1,4−シクロヘキサ
    ンジカルボン酸;エチレンジアミン四酢酸;トリ
    エチレングリコール;1,4−ブタンジオールジ
    グリシジルエーテル;メチレン−パラ−フエニル
    ジイソシアネート;6−アミノカプロン酸;パラ
    −ニトロベンゾイルクロリド;1,2−エポキシ
    −3−(パラ−ニトロフエノキシ)プロパン;ア
    ミノプロピルトリエトキシ−シラン;無水コハク
    酸;ホモアプテインチオラクトンおよびアルブミ
    ンより成る群から選ばれたものである特許請求の
    範囲第1項記載の生物特異性重合物。
JP58147265A 1982-08-12 1983-08-11 生物特異性重合物 Granted JPS5949773A (ja)

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US407614 1982-08-12

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