JP7172710B2 - 無線通信システムおよび無線通信装置 - Google Patents

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Description

この発明は、鉄道車両が走行する軌道に沿って設けられた複数の地上局と鉄道車両に搭載されて地上局と無線通信する無線通信装置である車両局とを有する無線通信システムおよび鉄道車両に搭載される無線通信装置に関する。
鉄道車両と地上間の通信を構築する手段としてはLCX(漏洩同軸ケーブル)を用いた方法(例えば、特許文献1参照)やミリ波帯の無線通信を用いた方法(例えば、特許文献2参照)がある。しかし、LCXは使用可能な周波数帯域が限られているため、高速通信を行うのが困難であるという課題がある。
高速通信が可能なミリ波帯を用いた無線通信においては、鉄道車両が走行する軌道の沿線に設置する地上側の無線通信装置(地上局)の設置間隔を広げて、地上局の数を少なくしたいというニーズがある。地上局の設置間隔を広げるためには、鉄道車両に搭載された無線通信装置(車両局)が、地上局の設置間隔以上の長い距離で地上局と通信できる必要がある。このため、車両局の通信可能距離を長くするため、送信電力を大きくする、ビームの指向方向を変化させる等の方法がある。しかし、いずれの方法も車両局の装置サイズや機器費の増加につながるため好ましくない。また、ビーム幅を細くすることで、送信電力を大きくすること無しに通信可能距離を長くする方法も考えられる。しかし、ミリ波帯の電波は指向性が強いため、ビーム幅を細くすると車両局と地上局の距離が近くなった場合に、電波が受信できない不感区間が発生するという課題がある。
不感区間が発生しないように、軌道上のどの区間に車両局が存在する場合でも、車両局と通信できる少なくとも1個の地上局が存在するように、地上局が設置される。より具体的に言うと、ある地上局(地上局A)に車両局が接近して、地上局Aが車両局のアンテナの覆域外になり車両局が地上局Aと通信不能になる区間(区間A)では、地上局Aよりも鉄道車両の進行方向の前方に存在する地上局(地上局B)と車両局とは通信可能である。また、区間Aの進行方向の手前側には、車両局が地上局Aおよび地上局Bの両方と通信可能な区間(区間B)が存在する。
特開2006-80782 特開2017-200085
車両局が複数の地上局と周波数を切り替えて通信する場合には、周波数の切り替えに時間を要するので、通信できない期間が発生する。車両局が地上局と通信できない期間(通信不可期間)が存在しないか、周波数を切替える場合よりも通信不可期間を短くできる通信方式が望まれている。
この発明は、移動する車両局が通信相手である地上局を切り替えて複数の地上局と通信する場合に、通信不可期間を従来よりも短くすることを目的とする。
この発明に係る無線通信システムは、軌道上を走行する鉄道車両に搭載された無線通信装置である車両局と、軌道に沿って設けられた、車両局と通信する無線通信装置である複数の地上局とを備える。
複数の地上局のそれぞれは、地上送信周波数の地上送信信号を送信し、車両局が送信する車両送信周波数の車両送信信号を受信する、指向性を有する地上アンテナ部と、隣接する地上局とは異なるように決められた地上送信符号で拡散前の地上送信信号を拡散して地上送信信号を生成する地上拡散部と、地上アンテナ部が受信する車両送信信号を隣接する地上局とは異なるように決められた車両送信符号で逆拡散する地上逆拡散部とを有する。
車両局は、地上送信信号を受信し、車両送信信号を送信する、指向性を有する車両アンテナ部と、車両アンテナ部が受信する地上送信信号を分割した一方の地上送信信号である第1地上送信信号と、分割した他方の地上送信信号である第2地上送信信号を生成する受信信号分割部と、第1地上送信信号を決められた第1地上送信符号で逆拡散して第1逆拡散地上送信信号を生成する第1車両逆拡散部と、第2地上送信信号を第1地上送信符号とは異なるように決められた第2地上送信符号で逆拡散して第2逆拡散地上送信信号を生成する第2車両逆拡散部と、第1車両逆拡散部での符号相関値と第2車両逆拡散部での符号相関値とに基づき、第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれかの先に使用されている拡散符号である先使用符号で逆拡散される、第1逆拡散地上送信信号または第2逆拡散地上送信信号のいずれかである先使用符号逆拡散地上送信信号の受信適否を判断する通信適否判断部と、先使用符号が地上送信符号であるように決められた地上局である先通信地上局に決められた車両送信符号と同じに決められた第1車両送信符号で拡散前車両送信信号を拡散して車両送信信号を生成する第1車両拡散部と、先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適であると通信適否判断部が判断する場合に、第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれかの、先使用符号とは異なる方である後使用符号が地上送信符号であるように決められた地上局である後通信地上局と鉄道車両の移動方向から決められる地上局である通信予定地上局に決められた地上送信符号と同じに、第1地上送信符号または第2地上送信符号のいずれか一方を決め、かつ後使用符号と同じに第1地上送信符号または第2地上送信符号のいずれか他方を決め、かつ後通信地上局に決められた車両送信符号と同じに第1車両送信符号を決める、拡散符号決定部とを有する。
この発明に係る無線通信装置は、軌道上を走行する鉄道車両に搭載され、前記軌道に沿って設けられた無線通信装置である複数の地上局と通信する。
指向性を有する地上アンテナ部により地上局が送信する地上送信周波数の隣接する地上局とは異なるように決められた地上局の拡散符号である地上送信符号で拡散された地上送信信号を受信し、車両送信周波数の車両送信信号を送信する、指向性を有する車両アンテナ部と、車両アンテナ部が受信する地上送信信号を分割した一方の地上送信信号である第1地上送信信号と、分割した他方の地上送信信号である第2地上送信信号を生成する受信信号分割部と、第1地上送信信号を決められた第1地上送信符号で逆拡散して第1逆拡散地上送信信号を生成する第1車両逆拡散部と、第2地上送信信号を第1地上送信符号とは異なるように決められた第2地上送信符号で逆拡散して第2逆拡散地上送信信号を生成する第2車両逆拡散部と、第1車両逆拡散部での符号相関値と第2車両逆拡散部での符号相関値とに基づき、第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれかの先に使用されている拡散符号である先使用符号で逆拡散される、第1逆拡散地上送信信号または第2逆拡散地上送信信号のいずれかである先使用符号逆拡散地上送信信号の受信適否を判断する通信適否判断部と、先使用符号が地上送信符号であるように決められた地上局である先通信地上局が受信する車両送信信号を逆拡散する隣接する地上局とは異なるように決められた拡散符号である車両送信符号と同じに決められた第1車両送信符号で拡散前車両送信信号を拡散して車両送信信号を生成する第1車両拡散部と、先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適であると通信適否判断部が判断する場合に、第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれかの、先使用符号とは異なる方である後使用符号が地上送信符号であるように決められた地上局である後通信地上局と鉄道車両の移動方向から決められる地上局である通信予定地上局に決められた地上送信符号と同じに、第1地上送信符号または第2地上送信符号のいずれか一方を決め、かつ後使用符号と同じに第1地上送信符号または第2地上送信符号のいずれか他方を決め、かつ後通信地上局に決められた車両送信符号と同じに第1車両送信符号を決める、拡散符号決定部とを有する。
この発明によれば、移動する車両局が通信相手である地上局を切り替えて複数の地上局と通信する場合に、周波数を切替える場合よりも通信不可期間を短くできる。
この発明の実施の形態1に係る無線通信システムにおいて車両局と地上局の配置の一例を説明する図である。 図1に示す状態から車両局が移動した状態を示す図である。 図2に示す状態から車両局が移動した状態を示す図である。 実施の形態1に係る無線通信システムにおいて車両局の構成を説明するブロック図である。 実施の形態1に係る無線通信システムにおいて地上局の構成を説明するブロック図である。 実施の形態1に係る無線通信システムを構成する車両局が有する拡散符号情報記憶部に記憶される拡散符号情報の例を説明する図である。 実施の形態1に係る無線通信システムにおいて車両局の位置により車両局が使用する拡散符号が変化する例を説明する図である。 実施の形態1に係る無線通信システムにおいて車両局から地上局へ送信する動作を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る無線通信システムにおいて地上局から車両局へ送信する動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る無線通信システムにおいて車両局の構成を説明するブロック図である。 実施の形態2に係る無線通信システムにおいて車両局の位置により車両局が使用する拡散符号が変化する例を説明する図である。 実施の形態2に係る無線通信システムにおいて車両局から地上局へ送信する動作を説明するフローチャートである。 実施の形態2に係る無線通信システムにおいて地上局から車両局へ送信する動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態3に係る無線通信システムにおいて車両局の構成を説明するブロック図である。 実施の形態3に係る無線通信システムにおいて地上局の構成を説明するブロック図である。 実施の形態3に係る無線通信システムにおいて車両局が有する車両局位置データ記憶部が記憶する到達時間位置データの例を示す図である。 実施の形態3に係る無線通信システムにおいて車両局から地上局へ送信する動作を説明するフローチャートである。 実施の形態3に係る無線通信システムにおいて地上局から車両局へ送信する動作を説明するフローチャートである。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る無線通信システムの構成を、図1から図7を参照して説明する。図1は、この発明を適用する車両局と地上局の配置の一例を説明する図である。図2および図3は、図1の状態から車両局が移動した状態を示す図である。図4は、この発明の実施の形態1に係る無線通信システムにおいて車両局の構成を説明するブロック図である。図5は、実施の形態1に係る無線通信システムにおいて地上局の構成を説明するブロック図である。図6は、実施の形態1に係る無線通信システムを構成する車両局が有する拡散符号情報記憶部に記憶される拡散符号情報の例を説明する図である。図7は、実施の形態1に係る無線通信システムにおいて車両局の位置により車両局が使用する拡散符号が変化する例を説明する図である。
無線通信システム100は、鉄道車両50に搭載された無線通信装置1(車両局と呼ぶ)と、鉄道車両50が走行する軌道51に沿って地上に設けられた複数の無線通信装置2(地上局と呼ぶ)から構成される。車両局1と地上局2は互いに通信する。地上局2は、軌道51に沿ってj番目に設置された無線通信装置である。ここで、特定のものを意図しない場合は、地上局2と表記する。鉄道車両50が走行する軌道51が敷設されている区間に対して、地上局2の総数(NMAX)と、各地上局2の設置位置は決まっている。地上局2は、ルータ61を介して地上通信ネットワーク60に接続している。
地上局2は、車両局1が軌道51上のどの位置にあっても少なくとも1個の地上局2と通信できるように設置される。車両局1が1個の地上局2とだけ通信できる軌道51の区間が存在する場合には、その区間に隣接する軌道51の区間は2個以上の地上局2と通信できる区間である。
車両局1は、指向性を有する車両アンテナ部3を有する。車両局1は、車両アンテナ部3により、地上局2へ電波を送信し、地上局2が送信する電波を受信する。地上局2は、指向性を有する地上アンテナ部4を有する。地上局2は、地上アンテナ部4により、車両局1へ電波を送信し、車両局1が送信する電波を受信する。図1では、鉄道車両50は1両だけ書いているが、実際には複数両が連結している場合の方が多い。図1において、鉄道車両50の進行方向を矢印52で示す。図1では、車両アンテナ部3は、鉄道車両50の進行方向の前方にだけ図示している。鉄道車両50は両方向に移動できるので、実際には、1編成の鉄道車両50の両端にそれぞれ1個の車両アンテナ部3が設けられている。地上局2も、鉄道車両50の移動方向に応じて、軌道51を上り方向に移動する鉄道車両50および下り方向に移動する鉄道車両50と通信するための2系列が存在する。図1では、鉄道車両50の進行方向51の前方の車両アンテナ部3と、前方の車両アンテナ部3と通信するために使用される地上アンテナ部4だけを図示している。
軌道51には、他の編成の鉄道車両50が走行している。鉄道車両50の編成数だけ、車両局1が存在する。ここでは、1編成の鉄道車両50に搭載された車両局1について説明する。
車両局1の車両アンテナ部3の覆域81は、略円錐状である。車両アンテナ部3が放射する電波の放射方向に垂直な平面での覆域81の断面の径は、車両アンテナ部3に近い部分では小さく、遠い部分では大きい。覆域81は、車両アンテナ部3の通信可能距離まで存在する。ここでは、軌道51が直線の部分であり、電波の放射方向は軌道51が延在する方向と平行であるとする。図1は、上から鉄道車両50および地上局2を見た模式図である。地上アンテナ部4は、軌道51に沿って2m程度以上は離れて設置される。車両アンテナ部3と地上アンテナ部4の距離が近いと、覆域81が軌道51に対して直交する方向の幅が小さく、覆域81に地上アンテナ部4が含まれない。図1に示すように、車両局1の前方で最も近くに存在する地上局2は、覆域81の幅が小さいため、覆域81の外部に存在する。2番目に近く存在する地上局2j+1は、覆域81の内部に存在する。3番目に近く存在する地上局2j+2は、通信可能距離よりも遠いため、覆域81の外部に存在する。
地上局2、2j+1、2j+2の地上アンテナ部4の覆域82、82j+1、82j+2も、車両アンテナ部3の覆域81と同様な形状である。なお、覆域82、82j+1、82j+2は、覆域81とは反対方向を向く。図1に示すように、車両局1は、覆域82j+1の内部に存在し、覆域82、82j+2の外部に存在する。
図1に示す車両局1の位置では、車両局1は地上局2j+1と通信可能である。
図2および図3を参照して、車両局1が移動することにより、車両局1と通信可能な地上局2がどのように変化するかを説明する。図2は、図1に示す状態から車両局1が移動し、地上局2j+2が覆域81の内部に入り、かつ車両局1が82j+2の内部に入る状態である。図2に示す車両局1の位置では、車両局1は地上局2j+1、2j+2と通信可能である。図2に示す状態からさらに地上局1が移動すると、図3に示す状態になる。図3では、地上局2j+1が覆域81の外部に出て、かつ車両局1が覆域82j+1の外部に出る状態である。図3に示す車両局1の位置では、車両局1は地上局2j+2と通信可能である。
すべての車両局1は、周波数FMVの電波を送信する。すべての地上局2は、周波数FGRの電波を送信する。周波数FMVを車両送信周波数と呼ぶ。周波数FGRを地上送信周波数と呼ぶ。周波数FMVおよび周波数FGRは、ミリ波帯の周波数である。車両局1が送信する信号を、車両送信信号と呼ぶ。地上局2が送信する信号を、地上送信信号と呼ぶ。車両局1が受信する受信信号は、地上送信信号である。地上局2が受信する受信信号は、車両送信信号である。
図4を参照して、車両局1の構成を説明する。車両アンテナ部3は、サーキュレータ5を介して送信増幅器6および受信増幅器7と接続する。サーキュレータ5は、送信増幅器6が増幅した車両送信信号を車両アンテナ部3に出力する。サーキュレータ5は、車両アンテナ部3からの地上送信信号を受信増幅器7に出力する。
送信側の機器として、車両局1は、デジタル変調部8、PN符号発生器9、乗算器10、搬送波発振器11、乗算器12を有する。無線通信装置である車両局1は、車両局1に送信データを与え、車両局1が受信して復調した受信データを受け取る親装置90と接続する。デジタル変調部8は、親装置90から入力される送信データを変調して車両送信信号を生成する。PN符号発生器9は、例えば1と-1がランダムに見えるように発生する系列である疑似雑音(Pseudo Noise、PN符号と呼ぶ)を発生させる。PN符号発生器9は、パラメータ(拡散符号情報と呼ぶ)を設定でき、異なる拡散符号情報を設定することで異なるPN符号を発生できる。拡散符号情報は、PN符号発生器が発生するPN符号を特定する情報である。
乗算器10は、デジタル変調部8が出力する拡散前の車両送信信号(拡散前車両送信信号)と、PN符号発生器9が出力するPN符号を乗算する。乗算器10は、送信信号をPN符号(拡散符号)で拡散する拡散器である。搬送波発振器11は、送信される電波の周波数FMVの信号である搬送波を発生させる。乗算器12は、搬送波発振器11が出力する搬送波と、乗算器10が出力する拡散された送信信号を乗算する。乗算器12が出力する送信信号が、送信増幅器6に入力される。
PN符号発生器9が発生するPN符号は、拡散前の車両送信信号を拡散するために使用される拡散符号である。PN符号発生器9が発生するPN符号を、第1車両拡散符号と呼ぶ。PN符号発生器9および乗算器10は、第1車両送信符号で拡散前の車両送信信号を拡散して車両送信信号を生成する第1車両拡散部である。
受信側の機器として、車両局1は、局部発振器13、乗算器14、帯域通過フィルタ15、AD変換器16、分割器17、PN符号発生器18、18、乗算器19、19、符号相関計算部20、20、相関比較部21、拡散符号情報設定部22、拡散符号情報記憶部23、積分器24、デジタル復調部25を有する。PN符号発生器18、18も、拡散符号情報を設定でき、異なる拡散符号情報を設定することで異なるPN符号を発生できる。
局部発振器13、乗算器14、帯域通過フィルタ15、AD変換器16は、車両アンテナ部3が受信した受信信号をIF周波数に変換し、かつデジタル化した受信信号を生成する。車両アンテナ部3が受信する受信信号は、地上局2の地上アンテナ部4が送信する地上送信信号である。IF周波数は、電波の周波数であるRF周波数を低減した周波数である。IF周波数を中間周波数とも呼ぶ。IF周波数を使用することで、非常に高い周波数のRF周波数の電波もIF周波数に低減させて処理できるようになる。分割器17は、受信信号を2分割する。
PN符号発生器18、18、乗算器19、19は、分割器17で2分割された受信信号を、それぞれ異なる拡散符号で逆拡散する。符号相関計算部20、20、相関比較部21、拡散符号情報設定部22、拡散符号情報記憶部23は、復調に使用する受信信号が、受信品質がよい方になるように、PN符号発生器18、18で使用する拡散符号を変更する。積分器24、デジタル復調部25は、通信品質がよい方の逆拡散された受信信号を復調する。
局部発振器13は、受信増幅器7が増幅したRF周波数帯域の周波数FGRの受信信号をIF周波数に低減するためのローカル信号を発振する。乗算器14は、局部発振器13が出力するローカル信号と受信増幅器7が増幅した受信信号を乗算する。乗算器14の出力が、帯域通過フィルタ15に入力される。帯域通過フィルタ15は、IF周波数を含む周波数帯域の信号を通過させる。AD変換器16は、帯域通過フィルタ15が出力するアナログの受信信号を、決められた時間の刻み幅で決められた精度でデジタル信号に変換する。分割器17は、AD変換器16が出力するデジタル信号を2分割する。分割器17が出力する一方のデジタル信号をA系列の受信信号、もう一方の受信信号をB系列の受信信号と呼ぶ。この実施の形態1の車両局1では、A系列の受信信号が復調に使用される。
分割器17は、地上局2が送信し車両アンテナ部3が受信する受信信号を分割する受信信号分割部である。A系列の受信信号が、受信信号分割部で分割された一方の信号である第1地上送信信号である。B系列の受信信号が、受信信号分割部で分割された他方の信号である第2地上送信信号である。
PN符号発生器18、18、乗算器19、19は、A系列およびB系列の受信信号をそれぞれ逆拡散する。符号相関計算部20、20、相関比較部21は、A系列およびB系列の受信信号を逆拡散する際の符号相関値を計算し比較する。拡散符号情報設定部22は、A系列の受信信号が復調に使用できるように、符号相関値がよい方の拡散符号情報をPN符号発生器18に設定する。拡散符号情報記憶部23は、拡散符号情報を記憶する。積分器24、デジタル復調部25は、A系列の逆拡散された受信信号を復調する。
A系列の受信信号は、乗算器19に入力される。乗算器19は、PN符号発生器18が生成するA系列のPN符号とA系列の受信信号を乗算する。乗算器19が出力するA系列のPN符号で逆拡散された受信信号は、符号相関計算部20で符号相関値(γ)が計算される。符号相関計算部20は、入力される受信信号をそのまま出力する。積分器24は、符号相関計算部20が出力する受信信号を積分する。デジタル復調部25は、積分器24が積分した受信信号を復調する。
B系列の受信信号は、乗算器19に入力される。乗算器19は、PN符号発生器18が生成するB系列のPN符号とB系列の受信信号を乗算する。乗算器19が出力するB系列のPN符号で逆拡散された受信信号は、符号相関計算部20で符号相関値(γ)が計算される。
符号相関計算部20、20では、例えば特開2006-108987に記載された相関器と同様な方法で符号相関値を計算する。別の方法で符号相関値を計算してもよい。符号相関値は、符号多重化通信方式において各符号での通信品質を評価できるものであれば、どのような方法で計算してもよい。
PN符号発生器18が生成するA系列のPN符号は、PN符号発生器18に設定されている拡散符号情報により決まる。A系列のPN符号は、第1地上送信信号を逆拡散する決められた第1地上送信符号である。PN符号発生器18および乗算器19が、第1地上送信信号を決められた第1地上送信符号で逆拡散して第1逆拡散地上送信信号を生成する第1車両逆拡散部である。乗算器19が出力するA系列のPN符号で逆拡散された受信信号が、第1逆拡散地上送信信号である。
PN符号発生器18が生成するB系列のPN符号は、PN符号発生器18に設定されている拡散符号情報により決まる。B系列のPN符号は、第2地上送信信号を逆拡散する決められた第2地上送信符号である。PN符号発生器18および乗算器19が、第2地上送信信号を決められた第2地上送信符号で逆拡散して第2逆拡散地上送信信号を生成する第2車両逆拡散部である。乗算器19が出力するB系列のPN符号で逆拡散された受信信号が、第2逆拡散地上送信信号である。
相関比較部21は、符号相関計算部20、20が出力する符号相関値(γ、γ)を比較する。B系列のPN符号で逆拡散された受信信号の符号相関値(γ)が、A系列のPN符号で逆拡散された受信信号の符号相関値(γ)以上であること(γ≧γ)を相関比較部21が検出する場合は、B系列のPN符号で拡散されている受信信号の方の通信品質が良いことを意味する。相関比較部21は、B系列のPN符号で逆拡散された受信信号の符号相関値がA系列の符号相関値以上であること(γ≧γ)を、拡散符号情報設定部22に通知する。なお、γがγ以上である条件は、γがγ以下であることを意味する。
相関比較部21からの通知を受けると、拡散符号情報設定部22は、PN符号発生器9およびPN符号発生器18、18に設定された拡散符号情報を変更する。具体的には、PN符号発生器18が発生しているPN符号をPN符号発生器18が発生し、PN符号発生器9およびPN符号発生器18が新たなPN符号を発生するように、PN符号発生器9およびPN符号発生器18、18に設定された拡散符号情報を変更する。PN符号発生器9およびPN符号発生器18、18に設定する拡散符号情報は、拡散符号情報設定部22が拡散符号情報記憶部23を参照して決める。
拡散符号情報記憶部23には、鉄道車両50の走行計画に応じて、車両局1が順に通信する地上局2で使用する拡散符号情報を記憶している。拡散符号情報記憶部23には、地上送信符号情報と車両送信符号情報の組である符号情報組を記憶する。地上送信符号情報は、地上送信信号を拡散する拡散符号を特定する拡散符号情報である。車両送信符号情報は、車両送信信号を拡散する拡散符号を特定する拡散符号情報である。拡散符号情報記憶部23に記憶される拡散符号情報については、後で説明する。
図5を参照して、地上局2の構成を説明する。地上アンテナ部4は、サーキュレータ31を介して送信増幅器32および受信増幅器33と接続する。サーキュレータ31は、送信増幅器32が増幅した送信信号を地上アンテナ部4に出力する。サーキュレータ31は、地上アンテナ部4からの受信信号を受信増幅器33に出力する。
無線通信装置である地上局2は、地上通信ネットワーク60に接続している。地上通信ネットワーク60には、複数の地上局2を制御する制御装置91も接続している。制御装置91は、車両局1に送信する送信データを複数の地上局2に与える。車両局1が送信する車両送信信号を複数の地上局2のそれぞれが受信し、受信信号(車両送信信号)を復調して受信データを生成する。制御装置91には、複数の地上局2が生成する受信データが入力される。
送信側の機器として、地上局2は、デジタル変調部34、PN符号発生器35、乗算器36、搬送波発振器37、乗算器38を有する。デジタル変調部34は、地上通信ネットワーク60から受信する送信データを変調して地上送信信号を生成する。PN符号発生器35は、PN符号(拡散符号)を発生させる。乗算器36は、デジタル変調部34が出力する地上送信信号を拡散する。搬送波発振器37、乗算器38は、拡散されたIF周波数の地上送信信号をRF周波数に変換する。RF周波数の地上送信信号は、送信増幅器32に入力される。送信増幅器32で増幅された車両送信信号は、車両アンテナ部3から送信される。
PN符号発生器35は、地上局2に対して割り振られたPN符号を発生させる。PN符号発生器35は、拡散符号情報を設定でき、拡散符号情報を変更することで異なるPN符号を発生できる。そのため、各地上局2のPN符号発生器35は、それぞれ指定されたPN符号を発生できる。
乗算器36は、デジタル変調部34が出力する送信信号と、PN符号発生器35が出力するPN符号を乗算する。乗算器36は、送信信号をPN符号で拡散する拡散器である。搬送波発振器37は、送信される電波の周波数FGRの信号である搬送波を発生させる。乗算器38は、搬送波発振器37が出力する搬送波と、乗算器36が出力する拡散された送信信号を乗算する。乗算器38が出力する送信信号が、送信増幅器32に入力される。
受信側の機器として、地上局2は、局部発振器39、乗算器40、帯域通過フィルタ41、AD変換器42、PN符号発生器43、乗算器44、積分器45、デジタル復調部46を有する。PN符号発生器43も、拡散符号情報を設定でき、拡散符号情報を変更することで異なるPN符号を発生できる。
局部発振器39、乗算器40、帯域通過フィルタ41、AD変換器42は、地上受信アンテナ部4が受信する受信信号をIF周波数に変換しデジタル化した受信信号を生成する。地上受信アンテナ部4が受信する受信信号は、車両アンテナ部3が送信する車両送信信号である。
PN符号発生器43、乗算器44は、その地上局2に決められた拡散符号で車両送信信号を逆拡散する。積分器45、デジタル復調部46は、逆拡散された車両送信信号を復調する。
局部発振器39は、受信増幅器33が増幅したRF周波数帯域の周波数FMVの受信信号をIF周波数に低減するためのローカル信号を発振する。乗算器40は、局部発振器39が出力するローカル信号と受信増幅器33が増幅した受信信号を乗算する。乗算器40の出力が、帯域通過フィルタ41に入力される。帯域通過フィルタ41は、IF周波数を含む周波数帯域の信号を通過させる。AD変換器42は、帯域通過フィルタ41が出力するアナログの受信信号を、決められた時間の刻み幅で決められた精度でデジタル信号に変換する。乗算器44は、PN符号発生器43が生成するPN符号とAD変換器42が出力する受信信号を乗算する。積分器45は、乗算器43が出力する受信信号を積分する。デジタル復調部45は、積分器46が積分した受信信号を復調する。デジタル復調部45が復調した受信データは、地上通信ネットワーク60を介して制御装置91に送信される。
地上局2で地上送信信号を拡散する際に使用する拡散符号を、地上送信符号と呼ぶ。地上局2が有するPN符号発生器35および乗算器36は、地上送信符号で拡散前の地上送信信号を拡散して地上送信信号を生成する地上拡散部を構成する。拡散前の地上送信信号を拡散前地上送信信号と呼ぶ。
地上局2で車両送信信号を逆拡散する際に使用する拡散符号を、車両送信符号と呼ぶ。地上局2が有するPN符号発生器43および乗算器44は、車両送信符号で車両送信信号を逆拡散して逆拡散後の車両送信信号を生成する地上逆拡散部を構成する。逆拡散後の車両送信信号を逆拡散車両送信信号と呼ぶ。
車両局1が有する拡散符号情報記憶部23の説明に戻る。拡散符号情報記憶部23に記憶される拡散符号情報を説明するために、以下の変数を定義する。
Pmax:拡散符号情報記憶部23に記憶できる符号情報組の最大数。
NP:実際に拡散符号情報記憶部23に記憶している符号情報組の数。
:拡散符号情報記憶部23に記憶している地上送信符号情報。j=1,2,…,NP
:拡散符号情報記憶部23に記憶している車両送信符号情報。j=1,2,…,NP
には、車両局1がj番目に通信する地上局2が送信する際に使用するPN符号を発生する拡散符号情報すなわち地上送信符号情報が設定される。Sには、地上局2が受信する際に使用するPN符号を発生する拡散符号情報すなわち車両送信符号情報が設定される。
図6を参照して、拡散符号情報記憶部23に記憶させる拡散符号情報を説明する。図6は、実施の形態1に係る無線通信システムを構成する車両局が有する拡散符号情報記憶部に記憶される拡散符号情報の例を説明する図である。図6(A)に、地上局2の配置と地上局2に設定している拡散符号情報を示す。図6(B)に、拡散符号情報記憶部23に設定されている拡散符号情報を示す。拡散符号情報記憶部23は、車両局1の進行方向の前方に存在する地上局2の地上送信符号情報と車両送信符号情報の組の列を記憶する。なお、列とは、データを決められた順番に並べたものである。
図6は、5個の地上局2が存在する場合である。人間に分かりやすいように、拡散符号情報記憶部23には、地上局2の局名を記憶させる。なお、地上局2の局名は、処理には使用しない。図6(A)において送信で示す拡散符号情報が地上送信符号情報(Rj)であり、受信が車両送信符号情報(Sj)である。地上局2ごとに地上送信符号情報(Rj)および車両送信符号情報(Sj)が異なるように設定している。隣接しない複数の地上局2において、地上送信符号情報および車両送信符号情報のいずれか少なくとも一方が同じでもよい。隣接する地上局2では、地上送信符号情報を異なるように設定し、かつ車両送信符号情報を異なるように設定すればよい。
地上局2で使用する拡散符号、すなわち地上送信符号および車両送信符号は、隣接する地上局2では異なるように決める。隣接する地上局2、2j+1で地上送信符号を異ならせることで、車両局1は、地上局2、2j+1が送信する地上送信信号を区別できる。また、隣接する地上局2、2j+1で車両送信符号を異ならせることで、地上局2、2j+1へ送信する送信信号を区別して車両局1が送信できる。地上局2、2j+1はそれぞれ、車両局1が自分へ向けて送信した車両送信信号だけを選択して受信できる。
送信側のPN符号発生器9および受信側のPN符号発生器18、18に設定される拡散符号情報を説明するために、以下の変数を定義する。
VS:PN符号発生器9に設定されている拡散符号情報。
VR:PN符号発生器18に設定されている拡散符号情報。
VR:PN符号発生器18に設定されている拡散符号情報。
図7を参照して、車両局1が有するPN符号発生器9とPN符号発生器18、18に設定される拡散符号情報の設定例を説明する。図7は、車両局の位置により車両局が使用する拡散符号が変化する例を説明する図である。図7は、j=2とする場合である。以下の説明は、j=2でない場合でも一般的に成立する。図7(A)に、地上局2、2、2の地上アンテナ部4の覆域82、82、82を示す。なお、覆域82、82、82の幅が狭いため、車両局1の車両アンテナ部3が覆域82、82、82の外部に存在する部分にはハッチングを付けている。図7(B)に、固定局2が送信する地上送信信号が車両局1で受信され逆拡散される際の符号相関値が、車両局1の位置により変化する様子を示す。地上局2が送信する地上送信信号に対する符号相関値γを細い実線で示す。地上局2についての符号相関値γを太い実線で示す。地上局2についての符号相関値γを細い一点鎖線で示す。横軸は、軌道51上での車両アンテナ部3の位置である車両局位置を表す。車両アンテナ部3が覆域82、82、82の内部に存在する場合は、符号相関値γ、γ、γは許容下限値γ以上である。車両アンテナ部3が覆域82、82、82の外部に存在する場合は、符号相関値γ、γ、γは急激に低下する。
図7(C)に、図7(B)に示すPの位置に車両アンテナ部3が存在する場合に、車両局1に設定されている拡散符号情報を示す。図7(C)が、拡散符号情報設定部22が相関比較部21から通知を受ける前の状態を表す。図7(D)に、図7(B)に示すPの位置に車両アンテナ部3が存在する場合に、車両局1に設定されている拡散符号情報を示す。図7(D)が、相関比較部21から通知を受けた拡散符号情報設定部22が拡散符号情報を変更した後の状態を表す。
車両局1が図7(B)に示すPの位置に車両アンテナ部3が存在する場合には、以下および図7(C)に示すように車両局1の拡散符号情報が設定されている。
VS=S=YYJ06
VR=R=XJX07
VR=R=XJX09
図7(C)に示す状態では、PN符号発生器9が発生するPN符号は、地上局2の地上送信符号と同じである。PN符号発生器18が発生するPN符号は、地上局2の車両送信符号と同じである。PN符号発生器18が発生するPN符号は、地上局2の車両送信符号と同じである。
上記の拡散符号情報の設定は、車両局1が地上局2と通信し、かつ地上局2が送信する地上送信信号を受信しながら、地上局2が送信する地上送信信号の受信適否を確認中である状況である。受信適否とは、地上局2が送信する地上送信信号を復調に使用するのに適しているかどうかである。地上局2が、車両局1と先に通信をしている先通信地上局である。地上局2が、地上局2よりも後に車両局1と通信する後通信地上局である。
の位置に車両局1が移動して、相関比較部21から通知を受けると、拡散符号情報設定部22は、以下のように拡散符号情報を設定する。通知とは、地上局2が送信する地上送信信号が受信不適であるとの通知である。図7(D)に、設定後の車両局1の拡散符号情報を示す。
VS=S=YYJ03
VR=R=XJX09
VR=R=XJX55
図7(D)に示す状態になるように、PN符号発生器18には、PN符号発生器18に設定されていた拡散符号情報を設定する。PN符号発生器18には、新たな拡散符号情報を設定する。このように拡散符号情報を設定することで、車両局1が地上局2と通信を開始し、次に通信する地上局2が送信する地上送信信号を受信して、新たな先通信地上局である地上局2が送信する地上送信信号の受信適否を確認することになる。地上局2が、地上局2の後で車両局1が通信することになる通信予定地上局である。通信予定地上局は、鉄道車両50に移動方向の側で後通信地上局に隣接する地上局2である。通信予定地上局は、後通信地上局と鉄道車両50の移動方向から決まる。なお、車両局1において拡散符号情報の変更後は、地上局2は後通信地上局になる。
図7から分かるように、PN符号発生器18が発生する拡散符号は、PN符号発生器18が発生する拡散符号よりも先に使用されている。つまり、PN符号発生器18が発生する拡散符号である第1地上送信符号は、PN符号発生器18が発生する拡散符号である第2地上送信符号よりも先に使用されている拡散符号である。第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれか先に使用されている拡散符号を、先使用符号と呼ぶ。第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれかの先使用符号とは異なる方を、後使用符号と呼ぶ。車両局1では、先使用符号は、常にPN符号発生器18が発生する拡散符号である。後使用符号は、常にPN符号発生器18が発生する拡散符号である。PN符号発生器18および乗算器19は、先使用符号で逆拡散された地上送信信号である先使用符号逆拡散地上送信信号を生成する。
図7に示す例では、先使用符号は地上局2に決められた地上送信符号である。後使用符号は、地上局2に決められた地上送信符号である。逆に言うと、地上局2は、先使用符号が地上送信符号であるように決められた地上局である先通信地上局である。地上局2は、後使用符号が地上送信符号であるように決められた地上局である後通信地上局である。
相関比較部21は、第1車両逆拡散部での符号相関値と第2車両逆拡散部での符号相関値とに基づき、乗算器19が出力する第1逆拡散地上送信信号すなわち先使用符号逆拡散地上送信信号の受信適否を判断する通信適否判断部である。相関比較部21は、第1車両逆拡散部および第2車両逆拡散部のいずれかの先使用符号を使用する方の符号相関値が、他方の符号相関値以下である場合に、先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適であると判断する。先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適であると判断する場合は、PN符号発生器9およびPN符号発生器18、18が発生するPN符号を変更することになる。
受信不適とは、受信する上で最適ではないという意味である。地上局2からの地上送信信号の受信品質が十分によい状態であっても、地上局2j+1からの地上送信信号の受信品質の方がよい場合には、地上局2が送信する地上送信信号は受信不適になる。また、受信品質は地上局2からの地上送信信号の方がよくても、車両局1の移動に応じて通信できる時間が地上局2j+1よりも短い場合に受信不適と判断してもよい。
他の方法で、先使用符号逆拡散地上送信信号の受信適否を判断してもよい。例えば、先使用符号を使用する方の符号相関値が予め決められた閾値未満に低下した場合を、受信不適と判断してもよい。先使用符号を使用しない方の符号相関値の差が予め決められた閾値以上である場合を、受信不適と判断してもよい。先使用符号を使用しない方の符号相関値が、先使用符号を使用する方の符号相関値に決められた閾値を加算した値以上である場合を、受信不適と判断してもよい。加算する閾値は負でもよい。
拡散符号情報設定部22は、乗算器19が出力する第1逆拡散地上送信信号(先使用符号逆拡散地上送信信号)が受信不適と相関比較部21(通信適否判断部)が判断する場合に、PN符号発生器18が発生するPN符号(第2地上送信符号)を地上局2j+2に決められた地上送信符号と同じに決め、かつPN符号発生器18が発生するPN符号(第1地上送信符号)を地上局2j+1に決められた地上送信符号と同じに決め、かつPN符号発生器9が発生するPN符号(第1車両送信符号)を地上局2j+1に決められた車両送信符号と同じに決める拡散符号決定部である。拡散符号情報設定部22は、拡散符号情報記憶部を参照して、地上局2j+2に決められた地上送信符号を求め、地上局2j+1に決められた車両送信符号を求める。
図8および図9を参照して、動作を説明する。図8は、実施の形態1に係る無線通信システムにおいて車両局から地上局へ送信する動作を説明するフローチャートである。図9は、地上局から車両局へ送信する動作を説明するフローチャートである。まず、図8から説明する。ステップS01で、車両局1の拡散符号情報記憶部23に拡散符号情報を記憶させる。
ステップS02で、鉄道車両50の位置に応じて送信のPN符号発生器9、受信のPN符号発生器18、18に、以下のように拡散符号情報を初期設定する。
VS=Sj0
VR=Rj0
VR=Rj0+1
js=jr=j0
j0は、鉄道車両50の位置に応じて決まる拡散符号情報記憶部23を参照する番号の初期値である。車両局1からの送信と地上局からの送信で独立に、送信単位でPN符号を切り替えられるように、jsとjrを使用する。jsは、PN符号発生器9に設定する拡散符号情報を取得するために拡散符号情報記憶部23を参照する番号である。jrは、PN符号発生器18、18に設定する拡散符号情報を取得するために拡散符号情報記憶部23を参照する番号である。jsとjrは、別々のタイミングで1ずつ増加する。
地上局2jsの車両送信拡散符号が、PN符号発生器9に設定される。地上局2jr、2jr+1の地上送信拡散符号が、PN符号発生器18、18にそれぞれ設定される。つまり、以下のように設定する。
VS=Sjs
VR=Rjr
VR=Rjr+1
図8を参照して、車両局1から送信する側の処理を説明する。ステップS03~S08は、車両局1で実行される。ステップS03で、親装置90から受信した送信データをデジタル変調部8で変調して車両送信信号を生成する。ステップS04で、PN符号発生器9で発生するPN符号により、車両送信信号を拡散する。ステップS05で、車両送信信号を車両アンテナ部3から送信する。ステップS06で、送信単位ごとの送信が完了したかチェックする。送信単位の送信が完了している場合(S06でYES)は、ステップS07で、PN符号発生器9の拡散符号情報(VS)を変更する必要があるかチェックする。ここで、送信側の拡散符号を変更する必要があるかどうかを、変数NDで表現する。ND=1が必要ありで、ND=0で必要なしとする。変更する必要がある場合(S07でYES)は、ステップS08で、VS=Sjs+1、js=js+1、ND=0と設定する。S08の実行後、S06でNOの場合、S07でNOの場合は、S09に進む。
ステップS09~S11は、地上局2jsで実行される。ステップS09で、車両局1が送信する車両送信信号を地上アンテナ部4が受信する。ステップS10で、受信した車両送信信号を地上局2jsに割り当てられた拡散符号で逆拡散する。ステップS11で、逆拡散した車両送信信号を復調して、受信データを生成する。生成した受信データを、地上通信ネットワーク60を介して制御装置91に送信する。ステップS11の実行後は、S03に戻る。なお、車両局1での処理であるS03~S08と、地上局2jsでの処理であるS09~S11は、並行して実行される。
図9を参照して、車両局1で受信する側の処理を説明する。S01、S02は、図8と同じである。地上局2から送信するステップS21~S29は、車両局1から送信するステップS03~S11と同時に並行して実行する。ステップS21~S23は、地上局2jr、2jr+1で実行される。ステップS24以降が、車両局1で実行される処理である。
ステップS21で、地上局2jr、2jr+1で制御装置91から受信した車両局1への送信データを変調して地上送信信号を生成する。ステップS22で、PN符号発生器35が発生する拡散符号で地上送信信号を拡散する。ステップS23で、拡散した地上送信信号を車両局1へ向けて地上アンテナ部4から送信する。
ステップS24で、車両局1で、車両アンテナ部3が地上送信信号を受信する。ステップS25で、車両局1で、A系列の受信信号をPN符号発生器18が発生する拡散符号(VR)で逆拡散し、B系列の受信信号をPN符号発生器18が発生する拡散符号(VR)で逆拡散する。ステップS26で、符号相関計算部20、20が、それぞれA系列およびB系列の受信信号の符号相関値(γ、γ)を計算する。ステップS27で、逆拡散されたA系列の受信信号をデジタル復調部25が復調して、受信データを生成する。受信データを、親装置90に送信する。
ステップS28で、地上局2jrが送信する送信単位ごとの受信が完了しているかチェックする。完了している場合(S27でYES)は、ステップS29で、相関比較部21がA系列およびB系列の受信信号の符号相関値(γ、γ)を比較する(γ≧γ ?)。B系列の受信信号の符号相関値の方がよい場合(S29でYES)は、ステップS30で、VR=Rjr+1、VR=Rjr+2、jr=jr+1、ND=1と設定する。S30の実行後とA系列の符号相関値の方がよい場合(S29でNO)は、S21に戻る。
車両局1と地上局2は、同じ周波数で異なる拡散符号を使用する符号多重により通信する。車両局1は異なる地上局2と通信するためには、周波数を変更することは不要である。PN符号発生器18、18が異なるPN符号を発生するように、拡散符号情報を変更するだけで、車両局1は異なる地上局2と通信できる。拡散符号情報の変更に要する時間は、周波数を変更する際に要する時間よりも格段に小さくできる。つまり、通信が途絶する時間である通信不可時間が無いか、非常に短くなる。符号の切替は、送受信するデータの送信単位ごと、すなわち通信データの切れ目で実施する。そのため、拡散符号の変更により通信データが欠損することはない。
車両局1が移動して、通信している地上局2が車両アンテナ部3の覆域81から外れる場合には、覆域81の内部に存在する別の地上局2j+1と通信できる。通信を途絶させることなく通信可能な地上局2との間で、車両局1は通信を継続できる。車両局1が通信相手である地上局2を切り替えて複数の地上局2と通信する場合に、通信不可期間が存在しないか、周波数を切替える場合よりも通信不可期間を短くできる。
車両局1から送信する車両送信周波数FMVと、地上局2から送信する地上送信周波数FGRという2個の周波数だけを使用するので周波数の利用効率がよい。なお、複数の車両局1が存在する場合も、すべての車両局1で車両送信周波数FMVおよび地上送信周波数FGRを使用する。
PN符号発生器18が先使用符号を発生する期間と、PN符号発生器18が先使用符号を発生する期間の両方が、存在するようにしてもよい。その場合には、先使用符号逆拡散地上送信信号は、第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれかになる。相関比較部(通信適否判断部)は、先使用符号逆拡散地上送信信号の受信適否を判断する。そして、拡散符号情報設定部(拡散符号決定部)は、先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適と相関比較部が判断する場合に、第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれか一方を地上局2j+2に決められた地上送信符号と同じに決め、かつ第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれか他方を地上局2j+1に決められた地上送信符号と同じに決め、かつ第1車両送信符号を地上局2j+1に決められた車両送信符号と同じに決める。
PN符号発生器18、18が交互に先使用符号を発生してもよい。PN符号発生器18、18のどちらが先使用符号を発生するかを、ランダムに決めてもよい。また、PN符号発生器18、18のいずれか一方が常に先使用符号を発生するようにしてもよい。
車両局が2つの地上局への車両送信信号を符号多重して送信するようにしてもよい。
以上のことは、他の実施の形態にもあてはまる。
実施の形態2.
実施の形態2は、車両局が送信する際に2つの拡散符号で拡散した送信信号を多重して送信するように、実施の形態1を変更した場合である。図10は、この発明の実施の形態2に係る無線通信システムにおいて車両局の構成を説明するブロック図である。地上局2の構成は、実施の形態1の場合と同じである。図10について、実施の形態1の場合の図4と異なる点を説明する。
無線通信システム100Aで使用される車両局1Aは、A系列とB系列のPN符号発生器9、9および乗算器10、10、分割器26、多重器27、選択器28を追加している。相関比較部21Aと拡散符号情報設定部22Aを、変更している。
分割器26は、デジタル変調部8が出力する拡散前の車両送信信号を2分割する。分割器26が分割した一方(A系列)の車両送信信号である第1拡散前車両送信信号と、分割した他方(B系列)の車両送信信号である第2拡散前車両送信信号を生成する送信信号分割部である。
PN符号発生器9、9は、設定されている拡散符号情報で決まるPN符号をそれぞれ発生させる。PN符号発生器9、9は、異なるPN符号を発生する。
乗算器10は、分割器26で分割されたA系列の拡散前の車両送信信号(第1拡散前車両送信信号)と、PN符号発生器9が発生するPN符号(第1車両送信符号)を乗算する。PN符号発生器9および乗算器10は、第1車両送信符号で第1拡散前車両送信信号を拡散した車両送信信号である第1車両送信信号を生成する第1車両拡散部を構成する。
乗算器10は、分割器26で分割されたB系列の拡散前の車両送信信号(第2拡散前車両送信信号)と、PN符号発生器9が発生するPN符号(第2車両送信符号)を乗算する。PN符号発生器9および乗算器10は、第2車両送信符号で第2拡散前車両送信信号を拡散した車両送信信号である第2車両送信信号を生成する第2車両拡散部を構成する。
多重器27は、乗算器10で拡散されたA系列の車両送信信号と、乗算器10で拡散されたB系列の車両送信信号とを多重する。多重器27が出力する送信信号は、サーキュレータ5に入力される。多重器27は、第1車両送信信号と第2車両送信信号を多重して車両送信信号を生成する送信信号多重部である。
選択器28は、乗算器13、13で逆拡散された受信信号の一方を選択して出力する。選択器28が出力する受信信号は、積分器24に入力される。選択器28は、第1車両拡散部または第2車両拡散部のいずれか符号相関値がよい方で逆拡散された受信信号(地上送信信号)、すなわち乗算器13で逆拡散されたA系列の受信信号(第1地上送信信号)または乗算器13で逆拡散されたB系列の受信信号(第2地上送信信号)のいずれか一方を選択して出力する地上送信信号選択部である。
拡散符号情報設定部22Aは、送信側のPN符号発生器9、9および受信側のPN符号発生器18、18に拡散符号情報を設定する。拡散符号情報設定部22Aの動作を説明するために、以下の変数を追加で定義する。
VS:PN符号発生器9に設定されている拡散符号情報
VS:PN符号発生器9に設定されている拡散符号情報
UM:選択器28が選択する系列。受信側の主系列と呼ぶ。主系列は先通信地上局と通信する系列である。AまたはBが設定される。
UM:送信側の主系列である。AまたはBが設定される。受信側と送信側で主系列を変更するタイミングを異ならせることができる。
図11を参照して、車両局1Aが有するPN符号発生器9、9とPN符号発生器18、18に拡散符号情報を設定する例を説明する。図11は、実施の形態2に係る無線通信システムにおいて車両局の位置により車両局が使用する拡散符号が変化する例を説明する図である。図11(A)は、図7(A)と同じであり地上局2、2、2の地上アンテナ部4の覆域82、82、82を示す。図11(B)は、図7(B)と同じであり、固定局2が送信する地上送信信号が車両局1Aで受信され逆拡散される際の符号相関値が車両局1Aの位置により変化する様子を示す。図11(C)に、図11(A)に示すPの位置に車両局1Aが存在する場合に、車両局1Aに設定されている拡散符号情報を示す。図11(C)が、拡散符号情報設定部22Aが相関比較部21Aから通知を受ける前の状態を表す。図11(D)に、図11(A)に示すPの位置に車両局1Aが存在する場合に、車両局1Aに設定されている拡散符号情報を示す。図11(D)が、相関比較部21Aから通知を受けた拡散符号情報設定部22Aが拡散符号情報を変更した後の状態を表す。
車両局1Aが地上局2、2と通信しながら、地上局2が送信する地上送信信号の受信適否を確認中である場合に、以下および図11(C)に示すように拡散符号情報が設定されているとする。
VS=S=YYJ06
VS=S=YYJ03
VR=R=XJX07
VR=R=XJX09
UM=UM=A
図11(C)に示す状態では、PN符号発生器9が発生するPN符号は、地上局2の地上送信符号と同じである。PN符号発生器9が発生するPN符号は、地上局2の地上送信符号と同じである。PN符号発生器18が発生するPN符号は、地上局2の車両送信符号と同じである。PN符号発生器18が発生するPN符号は、地上局2の車両送信符号と同じである。
上記の拡散符号情報の設定は、車両局1Aが地上局2、2と通信しながら、地上局2が送信する地上送信信号の受信適否を確認中である状況である。地上局2が、車両局1Aと先に通信をしている先通信地上局である。地上局2が、地上局2よりも後に車両局1と通信する後通信地上局である。
拡散符号情報設定部22Aは、相関比較部21Aから通知を受けると、以下および図11(D)に示すように拡散符号情報を設定する。通知とは、地上局2が送信する地上送信信号が受信不適であるとの通知である。なお、後で説明するが、UMを変更するタイミングと、UMを変更するタイミングは、異なる。図11(D)に変更後の車両局1Aの拡散符号情報を示す。
VS=S=YYJ48
VS=S=YYJ03
VR=R=XJX55
VR=R=XJX09
UM=UM=B
図11から分かるように、地上局2が送信する地上送信信号が受信不適である場合は、PN符号発生器18には、地上局2の車両送信符号情報を設定する。PN符号発生器9には、地上局2の地上送信符号情報を設定する。受信側および送信側の主系列を、B系列に変更する。主系列は、変更後の先通信地上局である地上局2と通信する系列である。拡散符号情報設定部22Aは、主系列がA系列とB系列が交互になるように拡散符号情報を設定する。
このように拡散符号情報を設定することで、車両局1Aが地上局2j+1と通信を継続し、通信予定地上局である地上局2j+2と通信を開始し、地上局2j+1が送信する地上送信信号の受信適否を確認することになる。
この実施の形態2のように拡散符号情報を設定すると、他の系列の拡散符号情報を変更する際に、継続して通信に使用する系列の拡散符号情報が変更されない。そのため、実施の形態1の場合よりも僅かだが、拡散符号を切替える際の処理量を少なくできる。
相関比較部21Aは、通信中の系列を表す変数UMを参照して、通信中の系列の変更適否を判断する。具体的には、以下のように判断する。
UM=Aの場合 γ≧γ
UM=Bの場合 γ≧γ
相関比較部21Aは、第1車両逆拡散部での符号相関値(γ)と第2車両逆拡散部での符号相関値(γ)とに基づき、先使用符号逆拡散地上送信信号の受信適否を判断する通信適否判断部である。相関比較部21Aは、第1車両逆拡散部および第2車両逆拡散部のいずれかの先使用符号を使用する方の符号相関値が、他方の符号相関値以下である場合に、先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適であると判断する。
拡散符号情報設定部22Aは、第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれかである先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適と相関比較部21A(通信適否判断部)が判断する場合に、第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれか一方を地上局2j+2に決められた地上送信符号と同じに決め、かつ第1地上送信符号および第2地上送信符号のいずれか他方を地上局2j+1に決められた地上送信符号と同じに決め、かつ第1車両送信符号および第2車両送信符号のいずれか一方を地上局2j+2に決められた車両送信符号と同じに決め、かつ第1車両送信符号および第2車両送信符号のいずれか他方を地上局2j+1に決められた車両送信符号と同じに決める。拡散符号情報設定部22Aは、拡散符号情報記憶部を参照して、地上局2j+2、2j+2に決められた地上送信符号および車両送信符号を求める。
図12および図13を参照して、動作を説明する。図12は、実施の形態2に係る無線通信システムにおいて車両局から地上局へ送信する動作を説明するフローチャートである。図13は、地上局から車両局へ送信する動作を説明するフローチャートである。図12および図13について、実施の形態1の場合の図8および図9とは異なる点を説明する。
まず、車両局1Aから送信する図12について説明する。ステップS02Aで、鉄道車両50の位置に応じて送信のPN符号発生器9、9、受信のPN符号発生器18、18に、以下のように拡散符号情報を初期設定する。
VS=Sj0
VS=Sj0+1
VR=Rj0
VR=Rj0+1
js=jr=j0
ステップS03Aで、送信データをデジタル変調部8で変調して車両送信信号を生成する。生成した車両送信信号を分割器26で2分割する。ステップS04Aで、PN符号発生器9が生成するPN符号でA系列の車両送信信号を拡散し、PN符号発生器9が生成するPN符号でB系列の車両送信信号を拡散する。拡散されたA系列およびB系列の車両送信信号は、多重器26で多重化されて、サーキュレータ5に入力される。ステップS05Aで、多重化された車両送信信号を車両アンテナ3から送信する。
ステップS07Aで、PN符号発生器9、9で発生するPN符号を変更するため拡散符号情報(VS、VS)を変更する必要があるか(ND=1?)チェックする。変更する必要がある場合(S07AでYES)は、ステップS08A1で、送信側で主系列がA系列かどうかチェックする(UM=A?)。図8でのステップS08を、ステップS08A1からステップS08A4に分けている。
主系列がA系列である場合(S08A1でYES)は、ステップS08A2で、以下のように送信側の拡散符号情報を設定する。なお、VS=Sjs+1と設定されている。
VS=Sjs+2、UM=B
主系列がA系列でない場合(S08A1でNO)は、ステップS08A3で、以下のように送信側の拡散符号情報を設定する。なお、VS=Sjs+1と設定されている。
VS=Sjs+2、UM=A
S08A2またはS08A3の実行後は、ステップS08A4で、以下のように設定する。
js=js+1、ND=0
PN符号を変更する必要がない場合(S07AでNO)、S08A4を実行後は、ステップS09Aへ進む。
ステップS09A~S11Aは、地上局2jsだけでなく、地上局2js+1でも実行される。地上局2js、2js+1はどちらも、地上ネットワーク60を介して受信データを制御装置91に送信する。制御装置91は、地上局2js、2js+1が受信するデータのどちらか通信品質がよい方を使用する。地上局2が受信データの品質をチェックし、品質が決められた閾値未満の場合は、受信データを制御装置91に送信しないようにしてもよい。
地上局2から送信する場合の図13について説明する。S21~S26までは、図9の場合と同じである。ステップS27Aで、選択器28が選択する系列(受信側の主系列、A系列またはB系列)の受信信号が積分器24およびデジタル復調部25に入力される。デジタル復調部25は、主系列の受信信号を復調して、受信信号を生成する。
選択器28では、受信側で主系列がA系列かどうか(UM=A?)で、以下のようにA系列またはB系列のどちらを選択する。
受信側で主系列がA系列(UM=A)である場合は、乗算器13の出力を選択。
受信側で主系列がA系列(UM=A)でない場合は、乗算器13の出力を選択。
図9における車両局1でのS29の処理を、車両局1Aでは、図13に示すように、S29A1~S29A3の3ステップに分けて処理する。ステップS29A1では、受信側で主系列がA系列かどうかチェックする。
主系列がA系列である場合(S29A1でYES)は、ステップS29A2で、B系列の受信信号の符号相関値(γ)がA系列の受信信号の符号相関値(γ)以上であるかどうか(γ≧γ?)を、相関比較部21Aが比較する。
主系列がA系列でない場合(S29A1でNO)は、ステップS29A3で、A系列の受信信号の符号相関値(γ)がB系列の受信信号の符号相関値(γ)以上であるかどうか(γ≧γ?)を、相関比較部21Aが比較する。
S29A1~S29A3では、主系列でない系列の受信信号の符号相関値が、主系列である系列の受信信号の符号相関値以上であるかどうかをチェックする。
主系列でない系列の受信信号の符号相関値が、主系列である系列の受信信号の符号相関値以上である場合(S29A2またはS29A3でYES)は、主系列でない系列を主系列に変更する。
主系列でないB系列の符号相関値(γ)がA系列の符号相関値(γ)以上である場合(S29A2でYES)は、ステップS30A1で、以下のように送信側の拡散符号情報を設定する。なお、VR=Rjr+1と設定されている。
VR=Rjr+2、UM=B
主系列でないA系列の符号相関値(γ)がB系列の符号相関値(γ)以上である場合(S29A3でYES)は、ステップS30A2で、以下のように送信側の拡散符号情報を設定する。なお、VR=Rjr+1と設定されている。
VR=Rjr+2、UM=A
S30A1またはS30A2の実行後はステップS30A3で以下のように設定する。
jr=jr+1、ND=1
S30A3の実行後、および主系列の符号相関値の方がよい場合(S29A2またはS29A3でNO)は、S21へ戻る。
車両局1Aと地上局2は、同じ周波数で異なる拡散符号を使用する符号多重により通信する。車両局1Aは異なる地上局2と通信するためには、周波数を変更することは不要である。PN符号発生器9、9およびPN符号発生器18、18が異なるPN符号を発生するように、拡散符号情報を変更するだけで、車両局1Aは異なる地上局2と通信できる。拡散符号情報の変更に要する時間は、周波数を変更する際に要する時間よりも格段に小さくできる。つまり、通信が途絶する時間が無いか、非常に短くなる。符号の切替は、送受信するデータの送信単位ごと、すなわち通信データの切れ目で実施する。そのため、拡散符号の変更により通信データが欠損することはない。
車両局1Aが移動して、通信している地上局2が車両アンテナ部3の覆域81から外れる場合には、覆域81の内部に存在する別の地上局2j+1と通信できる。通信を途絶させることなく通信可能な地上局2との間で、車両局1Aは通信を継続できる。車両局1が通信相手である地上局2を切り替えて複数の地上局2と通信する場合に、通信不可期間が存在しないか、周波数を切替える場合よりも通信不可期間を短くできる。
車両局1Aでは、車両局1とは異なり、地上局2だけでなく地上局2j+1にも車両送信信号を送信する。そのため、何らかの理由により、車両局1Aが送信する車両送信信号を地上局2が受信できない場合でも、地上局2j+1が受信でき制御装置91との間の通信を継続できる。
実施の形態3.
実施の形態3は、地上局からの信号が車両局に到達する時間である到達時間に基づき、車両局の位置を計測するように、実施の形態2を変更した場合である。到達時間を計測できるように、車両局および複数の地上局のそれぞれが同期した時計を有する。図14は、この発明の実施の形態3に係る無線通信システムにおいて車両局の構成を説明するブロック図である。図15は、実施の形態3に係る無線通信システムにおいて地上局の構成を説明するブロック図である。実施の形態1あるいは他の実施の形態を、車両局の位置を計測するように変更してもよい。
図14および図15について、実施の形態2の場合の図10および図11と異なる点をそれぞれ説明する。無線通信システム10Bを構成する車両局1Bは、時計29、到達時間計算部30、30、車両局位置計算部71、車両局位置データ記憶部72、時刻信号除去部73、73も有する。地上局2Bは、時計29と時刻が同期されている時計47、時刻信号生成部48を有する。車両局1Bが有する時計29と地上局2Bが時計47の時刻を同期させる方法は、従来技術であり、ここでは説明しない。
地上局2Bが有する時刻信号生成部48は、到達時間を計測するための時刻信号を、決められた周期(例えば1秒)で生成する。そして、時刻信号生成部48は、デジタル変調部34が送信する送信信号に時刻信号を決められた周期で挿入する。時刻信号は、地上局2Bから送信される送信信号の一部として、拡散されて送信される。時刻信号が地上局2Bから送信される時刻は予め決まっており、車両局1Bでは時刻信号が地上局2Bをから送信された時刻が分かる。決められた時刻に送信される時刻信号でなくても、地上局から送信された時刻が車両局で分かる信号であれば、時刻信号としてどのような信号を送受信してもよい。
車両局1Bが有する到達時間計算部30、30は、時刻信号の到達時間を計算する。車両局位置計算部71は、到達時間計算部30、30から入力される到達時間から車両局1の位置を計算する。車両局位置データ記憶部72は、各地上局2Bからの到達時間と車両局1Bの位置を対応付けるデータを記憶する。車両局位置計算部71は、車両局位置データ記憶部72を参照して車両局1の位置を計算する。時刻信号除去部73、73は、受信信号から時刻信号を除去する。時刻信号が除去された受信信号が、積分器24に入力される。
到達時間計算部30は、PN符号発生器18が生成するPN符号の決められた位置(例えば、先頭)が、乗算器19において受信信号に含まれる拡散された時刻信号に対して乗算されるタイミングでの時計29の時刻を計測する。計測した時刻は、時刻信号の車両局1Bでの受信時刻になる。時刻信号が地上局2から送信される時刻(送信時刻)は決まっており、到達時間計算部30は、時刻信号の受信時刻と送信時刻との差分を到達時間τとして計測する。
到達時間計算部30は、到達時間計算部30と同様に動作する。到達時間計算部30は、PN符号発生器18が生成するPN符号の決められた位置(例えば、先頭)が、乗算器19において受信信号に含まれる拡散された時刻信号に対して乗算されるタイミングでの時計29の時刻(時刻信号の受信時刻)を計測する。到達時間計算部30は、時刻信号の受信時刻と送信時刻との差分を到達時間τとして計測する。
車両局位置計算部71は、到達時間計算部30、30から入力される到達時間(τ、τ)から車両局1の位置である車両局位置を計算する。車両局位置計算部71には、符号相関計算部20、20が計算される符号相関値(γ、γ)も入力される。車両局位置計算部71は、γ≧γである場合には、PN符号発生器18に設定されている拡散符号情報および到達時間τで車両局位置データ記憶部72を参照して、車両局1Bの位置を計算する。γ<γである場合には、車両局位置計算部71は、PN符号発生器18に設定されている拡散符号情報および到達時間τで車両局位置データ記憶部72を参照して、車両局1Bの位置を計算する。
車両局位置データ記憶部72は、拡散符号情報と到達時間の組に対して、車両局の位置を対応付けた到達時間位置対応データを記憶する。車両局位置データ記憶部72が記憶する到達時間位置データの例を、図16に示す。図16(A)に、軌道51を区分した区間の例に対する車両局位置Xと到達時間τの例を示す。区間は、地上アンテナ部4の位置により軌道51を区分する。図16(B)に、車両局位置データ記憶部72に記憶される到達時間位置データの例を示す。図16(A)では、地上局2Bを表す四角の中に、地上送信符号情報を示す。車両局位置Xの後に関連する到達時間τを括弧で囲んで示す。
車両局位置データ記憶部72は、拡散符号情報ごとに複数の到達時間に対して、軌道51を区分した区間と区間内での位置(例えば、区間の基準点からの距離)を記憶する。図16では、区間の基準点は図における区間の右端とする。拡散符号情報ごとに到達時間が例えば大きい順に到達時間位置データを並べて記憶する。拡散符号情報により、地上局2Bを識別する。一般に地上アンテナ部4の覆域82は複数の区間に存在するので、拡散符号情報に対して複数の区間内での位置を記憶しておく。車両局位置データ記憶部72では、区間の境界およびその近傍での到達時間に対しては、両側の区間についての到達時間位置対応データを記憶する。
車両局位置計算部71が到達時間τから車両局1の位置を計算する方法を説明する。なお、τは、τ、τの中で符号相関値γ、γが大きい方の系列で計算した到達時間である。車両局位置データ記憶部72に記憶された到達時間をτjとし、τjに対する位置をxで表す。車両局位置計算部71は、τj<τ<τj+1に対して、以下のように位置xを計算する。ここでは、τj<τ<τj+1に対する区間は同じとして、区間は書いていない。
x=((τ-τj)*xj+1+(τj+1-τj)*x)/(τj+1-τj)
図17および図18を参照して、動作を説明する。図17は、実施の形態3に係る無線通信システムにおいて車両局から地上局へ送信する動作を説明するフローチャートである。図18は、地上局から車両局へ送信する動作を説明するフローチャートである。図17および図18について、実施の形態2の場合の図12および図13とは異なる点を説明する。
ステップS01Bで、車両局位置データ記憶部72に到達時間位置対応データを記憶させる処理も実施する。車両局1Bから送信する場合の図17では、S03以降の処理は、図12と同じである。
地上局2Bから送信する場合の図18では、ステップS31、S32を追加し、ステップS25B、S27Bを変更している。S31は、S21のS22の間に追加している。S32は、S27BとS28の間に追加している。S31では、S21で生成した地上送信信号に周期的に時刻信号を挿入する。S25Bでは、逆拡散のタイミングから到達時間(τ、τ)を計算する。S27Bでは、逆拡散された地上送信信号から時刻信号を除去し、時刻信号を除去した地上送信信号を復調する。S32では、到達時間(τ、τ)から車両局1Bの位置を計算する。
車両局1Bでは、地上局2の時計47と時刻同期した時計29、到達時間計算部30、30、車両局位置計算部71、車両局位置データ記憶部72を有するので、車両局1Bの位置を計測できる。
到達時間計算部30、30が、PN符号発生器18、18で時刻信号を逆拡散するタイミングから時刻信号が地上局2Bから送信されて車両局1Bで受信されるまでの時間である到達時間をそれぞれ計測する。1個の到達時間計算部が、PN符号発生器18、18で時刻信号を逆拡散するタイミングが入力されて時刻信号の到達時間を計測するようにしてもよい。到達時間計算部は、PN符号発生器18、18のどちらか一方で時刻信号を逆拡散するタイミングから到達時間を計測するものでもよい。到達時間計算部は、PN符号発生器18、18の少なくとも一方で時刻信号を逆拡散するタイミングから到達時間を計測するものであればよい。
車両局位置計算部は、2個の到達時間を使用して車両局位置を計測してもよい。車両局位置計算部で、どの到達時間を使用して車両局位置を計測するかを判断せず、どちらか一方または両方の到達時間を使用して車両局位置を計測するかを外部から車両局位置計算部に入力するようにしてもよい。
車両局から時刻信号を送信し、地上局で時刻信号の到達時間を計測し、地上局または制御装置で車両局の位置を計測してもよい。
本発明はその発明の精神の範囲内において各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の変形や省略が可能である。
100、100A、100B 無線通信システム
1、1A、1B 無線通信装置(車両局)
2、2、2、2、2、2、2、2j+1、2j+2 無線通信装置(地上局)
2B、2B、2B、2B、2B、2B、2B、2B、2Bj+1、2Bj+2 無線通信装置(地上局)
3 車両アンテナ部
4 地上アンテナ部
5 サーキュレータ
6 送信増幅器
7 受信増幅器
8 デジタル変調部
9、9 PN符号発生器(第1車両拡散部)
PN符号発生器(第2車両拡散部)
10、10 乗算器(第1車両拡散部)
10 乗算器(第2車両拡散部)
11 搬送波発振器
12 乗算器
13 局部発振器
14 乗算器
15 帯域通過フィルタ
16 AD変換器
17 分割器(受信信号分割部)
18 PN符号発生器(第1車両逆拡散部)
18 PN符号発生器(第2車両逆拡散部)
19 乗算器(第1車両逆拡散部)
19 乗算器(第2車両逆拡散部)
20、20 符号相関計算部
21 相関比較部(通信適否判断部)
22、22A 拡散符号情報設定部(拡散符号決定部)
23 拡散符号情報記憶部
24 積分器
25 デジタル復調部
26 分割器
27 多重器
28 選択器
29 時計
30、30 到達時間計算部
71 車両局位置計算部
72 車両局位置データ記憶部
73、73 時刻信号除去部

31 サーキュレータ
32 送信増幅器
33 受信増幅器
34 デジタル変調部
35 PN符号発生器(地上拡散部)
36 乗算器(地上拡散部)
37 搬送波発振器
38 乗算器
39 局部発振器
40 乗算器
41 帯域通過フィルタ
42 AD変換器
43 PN符号発生器(地上逆拡散部)
44 乗算器(地上逆拡散部)
45 積分器
46 デジタル復調部
47 時計
48 時刻信号生成部

50 鉄道車両
51 軌道
52 鉄道車両の進行方向を表す矢印

81 車両アンテナ部3の覆域
82 地上局2の地上アンテナ部4の覆域
82 地上局2の地上アンテナ部4の覆域
82j+1 地上局2j+1の地上アンテナ部4の覆域
82j+2 地上局2j+2の地上アンテナ部4の覆域

60 地上通信ネットワーク
90 親装置
91 制御装置

Claims (22)

  1. 軌道上を走行する鉄道車両に搭載された無線通信装置である車両局と、
    前記軌道に沿って設けられた、前記車両局と通信する無線通信装置である複数の地上局とを備えた無線通信システムであって、
    複数の前記地上局のそれぞれは、
    地上送信周波数の地上送信信号を送信し、前記車両局が送信する車両送信周波数の車両送信信号を受信する、指向性を有する地上アンテナ部と、
    隣接する前記地上局とは異なるように決められた地上送信符号で拡散前の前記地上送信信号を拡散して前記地上送信信号を生成する地上拡散部と、
    前記地上アンテナ部が受信する前記車両送信信号を隣接する前記地上局とは異なるように決められた車両送信符号で逆拡散する地上逆拡散部とを有し、
    前記車両局は、
    前記地上送信信号を受信し、前記車両送信信号を送信する、指向性を有する車両アンテナ部と、
    前記車両アンテナ部が受信する前記地上送信信号を分割した一方の前記地上送信信号である第1地上送信信号と、分割した他方の前記地上送信信号である第2地上送信信号を生成する受信信号分割部と、
    前記第1地上送信信号を決められた第1地上送信符号で逆拡散して第1逆拡散地上送信信号を生成する第1車両逆拡散部と、
    前記第2地上送信信号を前記第1地上送信符号とは異なるように決められた第2地上送信符号で逆拡散して第2逆拡散地上送信信号を生成する第2車両逆拡散部と、
    前記第1車両逆拡散部での符号相関値と前記第2車両逆拡散部での符号相関値とに基づき、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号のいずれかの先に使用されている拡散符号である先使用符号で逆拡散される、前記第1逆拡散地上送信信号または前記第2逆拡散地上送信信号のいずれかである先使用符号逆拡散地上送信信号の受信適否を判断する通信適否判断部と、
    前記先使用符号が前記地上送信符号であるように決められた前記地上局である先通信地上局に決められた前記車両送信符号と同じに決められた第1車両送信符号で拡散前車両送信信号を拡散して前記車両送信信号を生成する第1車両拡散部と、
    前記先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適であると前記通信適否判断部が判断する場合に、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号のいずれかの、前記先使用符号とは異なる方である後使用符号が前記地上送信符号であるように決められた前記地上局である後通信地上局と前記鉄道車両の移動方向から決められる前記地上局である通信予定地上局に決められた前記地上送信符号と同じに、前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号のいずれか一方を決め、かつ前記後使用符号と同じに前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号のいずれか他方を決め、かつ前記後通信地上局に決められた前記車両送信符号と同じに前記第1車両送信符号を決める、拡散符号決定部とを有する、無線通信システム。
  2. 前記車両局は、
    前記拡散前車両送信信号を分割した一方の前記拡散前車両送信信号である第1拡散前車両送信信号と、分割した他方の前記拡散前車両送信信号である第2拡散前車両送信信号を生成する送信信号分割部と、
    前記第1車両送信符号とは異なるように決められた第2車両送信符号で前記第2拡散前車両送信信号を拡散した前記車両送信信号である第2車両送信信号を生成する第2車両拡散部と、
    前記第1車両拡散部が前記第1車両送信符号で前記第1拡散前車両送信信号を拡散した前記車両送信信号である第1車両送信信号と前記第2車両送信信号を多重して前記車両送信信号を生成する送信信号多重部とをさらに有し、
    前記拡散符号決定部は、前記後通信地上局に決められた前記車両送信符号と同じ拡散符号を前記第1車両送信符号および前記第2車両送信符号のいずれか一方に決め、かつ前記通信予定地上局に決められた前記車両送信符号と同じ拡散符号を前記第1車両送信符号および前記第2車両送信符号のいずれか他方に決める、請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記車両局および複数の前記地上局のそれぞれは、時刻同期した時計を有し、
    前記車両局は、
    前記第1車両逆拡散部において前記第1地上送信信号に含まれる前記地上局から送信された送信時刻が分かる信号である時刻信号を前記第1地上送信符号で逆拡散するタイミング、および前記第2車両逆拡散部において前記第2地上送信信号に含まれる前記時刻信号を前記第2地上送信符号で逆拡散するタイミングのいずれか少なくとも一方に基づき、前記地上送信信号が前記地上局から送信されて前記車両局で受信されるまでの時間である到達時間を計測する到達時間計算部と、
    前記到達時間から前記車両局の前記軌道上での位置を計算する車両局位置計算部とをさらに有する、請求項1または請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記通信適否判断部は、前記第1車両逆拡散部および前記第2車両逆拡散部のいずれかの前記先使用符号を使用する方の符号相関値が、他方の符号相関値以下である場合に、前記先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適であると判断する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  5. 前記車両局は、走行計画に基づき移動する前記鉄道車両の位置に応じて決まる前記車両局と通信できる前記地上局の前記地上送信符号を特定する情報である地上送信符号情報および前記車両送信符号を特定する情報である車両送信符号情報の組の列を記憶する拡散符号情報記憶部をさらに有し、
    前記拡散符号決定部は、前記拡散符号情報記憶部を参照して、前記通信予定地上局に決められた前記地上送信符号を求め、前記後通信地上局に決められた前記車両送信符号を求める、請求項1に記載の無線通信システム。
  6. 前記車両局は、走行計画に基づき移動する前記鉄道車両の位置に応じて決まる前記車両局と通信できる前記地上局の前記地上送信符号を特定する情報である地上送信符号情報および前記車両送信符号を特定する情報である車両送信符号情報の組の列を記憶する拡散符号情報記憶部をさらに有し、
    前記拡散符号決定部は、前記拡散符号情報記憶部を参照して、前記通信予定地上局に決められた前記地上送信符号および前記車両送信符号を求める、請求項2に記載の無線通信システム。
  7. 前記拡散符号決定部が、前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号のいずれか一方が常に前記先使用符号になるように、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号を決める、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  8. 前記拡散符号決定部が、前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号が交互に前記先使用符号になるように、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号を決める、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  9. 前記拡散符号決定部が、前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号のいずれか一方が常に前記先使用符号になるように、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号を決め、かつ前記第1車両送信符号または前記第2車両送信符号のいずれか一方が常に前記先通信地上局に決められた前記車両送信符号と同じになるように、前記第1車両送信符号および前記第2車両送信符号を決める、請求項2または請求項6に記載の無線通信システム。
  10. 前記拡散符号決定部が、前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号が交互に前記先使用符号になるように、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号を決め、かつ前記第1車両送信符号または前記第2車両送信符号のいずれか一方が常に前記先通信地上局に決められた前記車両送信符号と同じになるように、前記第1車両送信符号および前記第2車両送信符号を決める、請求項2または請求項6に記載の無線通信システム。
  11. 前記車両局は、前記第1車両逆拡散部での符号相関値と前記第2車両逆拡散部での符号相関値とに基づき、前記第1車両逆拡散部または前記第2車両逆拡散部いずれか符号相関値がよい方で逆拡散された前記第1逆拡散地上送信信号または前記第2逆拡散地上送信信号のいずれかを選択して出力する地上送信信号選択部をさらに有する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  12. 軌道上を走行する鉄道車両に搭載され、前記軌道に沿って設けられた無線通信装置である複数の地上局と通信する無線通信装置であって、
    指向性を有する地上アンテナ部により前記地上局が送信する地上送信周波数の隣接する前記地上局とは異なるように決められた拡散符号である前記地上局の地上送信符号で拡散された地上送信信号を受信し、車両送信周波数の車両送信信号を送信する、指向性を有する車両アンテナ部と、
    前記車両アンテナ部が受信する前記地上送信信号を分割した一方の前記地上送信信号である第1地上送信信号と、分割した他方の前記地上送信信号である第2地上送信信号を生成する受信信号分割部と、
    前記第1地上送信信号を決められた第1地上送信符号で逆拡散して第1逆拡散地上送信信号を生成する第1車両逆拡散部と、
    前記第2地上送信信号を前記第1地上送信符号とは異なるように決められた第2地上送信符号で逆拡散して第2逆拡散地上送信信号を生成する第2車両逆拡散部と、
    前記第1車両逆拡散部での符号相関値と前記第2車両逆拡散部での符号相関値とに基づき、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号のいずれかの先に使用されている拡散符号である先使用符号で逆拡散される、前記第1逆拡散地上送信信号または前記第2逆拡散地上送信信号のいずれかである先使用符号逆拡散地上送信信号の受信適否を判断する通信適否判断部と、
    前記先使用符号が前記地上送信符号であるように決められた前記地上局である先通信地上局が受信する前記車両送信信号を逆拡散する隣接する前記地上局とは異なるように決められた拡散符号である車両送信符号と同じに決められた第1車両送信符号で拡散前車両送信信号を拡散して前記車両送信信号を生成する第1車両拡散部と、
    前記先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適であると前記通信適否判断部が判断する場合に、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号のいずれかの、前記先使用符号とは異なる方である後使用符号が前記地上送信符号であるように決められた前記地上局である後通信地上局と前記鉄道車両の移動方向から決められる前記地上局である通信予定地上局に決められた前記地上送信符号と同じに、前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号のいずれか一方を決め、かつ前記後使用符号と同じに前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号のいずれか他方を決め、かつ前記後通信地上局に決められた前記車両送信符号と同じに前記第1車両送信符号を決める、拡散符号決定部とを有する、無線通信装置。
  13. 前記拡散前車両送信信号を分割した一方の前記拡散前車両送信信号である第1拡散前車両送信信号と、分割した他方の前記拡散前車両送信信号である第2拡散前車両送信信号を生成する送信信号分割部と、
    前記第1車両送信符号とは異なるように決められた第2車両送信符号で前記第2拡散前
    車両送信信号を拡散した前記車両送信信号である第2車両送信信号を生成する第2車両拡散部と、
    前記第1車両拡散部が前記第1拡散前車両送信信号を前記第1車両送信符号で拡散して生成された前記車両送信信号である第1車両送信信号と前記第2車両送信信号を多重して前記車両送信信号を生成する送信信号多重部とをさらに備え、
    前記拡散符号決定部は、前記後通信地上局に決められた前記車両送信符号と同じ拡散符号を前記第1車両送信符号および前記第2車両送信符号のいずれか一方に決め、かつ前記通信予定地上局に決められた前記車両送信符号と同じ拡散符号を前記第1車両送信符号および前記第2車両送信符号のいずれか他方に決める、請求項12に記載の無線通信装置。
  14. 複数の前記地上局と時刻同期した時計と、
    前記第1車両逆拡散部において前記第1地上送信信号に含まれる前記地上局から送信された送信時刻が分かる信号である時刻信号を前記第1地上送信符号で逆拡散するタイミング、および前記第2車両逆拡散部において前記第2地上送信信号に含まれる前記時刻信号を前記第2地上送信符号で逆拡散するタイミングのいずれか少なくとも一方に基づき、前記地上送信信号が前記地上局から送信されて前記鉄道車両に搭載された無線通信装置で受信されるまでの時間である到達時間を計測する到達時間計算部と、
    前記到達時間から前記鉄道車両の前記軌道上での位置を計算する車両局位置計算部とをさらに備えた、請求項12または請求項13に記載の無線通信装置。
  15. 前記通信適否判断部は、前記第1車両逆拡散部および前記第2車両逆拡散部のいずれかの前記先使用符号を使用する方の符号相関値が、他方の符号相関値以下である場合に、前記先使用符号逆拡散地上送信信号が受信不適であると判断する、請求項12から請求項14のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  16. 走行計画に基づき移動する前記鉄道車両の位置に応じて決まる前記鉄道車両に搭載された無線通信装置と通信できる前記地上局の前記地上送信符号を特定する情報である地上送信符号情報および前記車両送信符号を特定する情報である車両送信符号情報の組の列を記憶する拡散符号情報記憶部をさらに備え、
    前記拡散符号決定部は、前記拡散符号情報記憶部を参照して、前記通信予定地上局に決められた前記地上送信符号を求め、前記後通信地上局に決められた前記車両送信符号を求める、請求項12に記載の無線通信装置
  17. 走行計画に基づき移動する前記鉄道車両の位置に応じて決まる前記鉄道車両に搭載された無線通信装置と通信できる前記地上局の前記地上送信符号を特定する情報である地上送信符号情報および前記車両送信符号を特定する情報である車両送信符号情報の組の列を記憶する拡散符号情報記憶部をさらに備え、
    前記拡散符号決定部は、前記拡散符号情報記憶部を参照して、前記通信予定地上局に決められた前記地上送信符号および前記車両送信符号を求める、請求項13に記載の無線通信装置
  18. 前記拡散符号決定部が、前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号のいずれか一方が常に前記先使用符号になるように、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号を決める、請求項12から請求項16のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  19. 前記拡散符号決定部が、前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号が交互に前記先使用符号になるように、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号を決める、請求項12から請求項16のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  20. 前記拡散符号決定部が、前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号のいずれか一方が常に前記先使用符号になるように、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号を決め、かつ前記第1車両送信符号または前記第2車両送信符号のいずれか一方が常に前記先通信地上局に決められた前記車両送信符号と同じになるように、前記第1車両送信符号および前記第2車両送信符号を決める、請求項13または請求項17に記載の無線通信装置。
  21. 前記拡散符号決定部が、前記第1地上送信符号または前記第2地上送信符号が交互に前記先使用符号になるように、前記第1地上送信符号および前記第2地上送信符号を決め、かつ前記第1車両送信符号または前記第2車両送信符号のいずれか一方が常に前記先通信地上局に決められた前記車両送信符号と同じになるように、前記第1車両送信符号および前記第2車両送信符号を決める、請求項13または請求項17に記載の無線通信装置。
  22. 前記第1車両逆拡散部での符号相関値と前記第2車両逆拡散部での符号相関値とに基づき、前記第1車両逆拡散部または前記第2車両逆拡散部いずれか符号相関値がよい方で逆拡散された前記第1逆拡散地上送信信号または前記第2逆拡散地上送信信号のいずれかを選択して出力する地上送信信号選択部をさらに備えた、請求項12から請求項21のいずれか1項に記載の無線通信装置。
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