JP6890829B2 - 平行2軸ヒンジ、及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電子機器、例えばノートパソコンにおいてキーボード側の第1筐体とディスプレイ側の第2筐体を開閉可能に連結する平行2軸ヒンジに関し、第1筐体と第2筐体の相対的開閉操作時に他の機構を動作させることができるように成した平行2軸ヒンジ、及びこの平行2軸ヒンジを用いた電子機器に関する。
キーボードを備えた第1筐体とタッチ操作機能を持った液晶ディスプレイを備えた第2筐体とを平行2軸ヒンジにより連結し、第1筐体に対して第2筐体を0度〜360度の範囲で回動させることが可能な電子機器の一種としてのノートパソコンが実用化されている。
このようなノートパソコンでは、第1筐体と第2筐体を開いて使用する際に、キーボード自体が上昇して操作しやすいように成し、第1筐体と第2筐体を相対的に180度ずつ合計で360度開いて第1筐体のキーボード側を下側にして第2筐体のディスプレイ画面をタッチ操作する場合には、キーボードが沈み込んで誤動作の生じないようにする必要がある。
特許文献1には、開閉蓋部の0度−360度の開成角度に応じて、本体部に対してキーボードを上昇/下降させる機構が示される。ここでは、平行2軸ヒンジの第1ヒンジシャフトと、第2ヒンジシャフトと、がヒンジ部によって回動可能に支持され、対称に回動されている。そして、第1ヒンジシャフトに挿通させてヒンジ部と一体に回動するカムを設け、第1ヒンジシャフトに固定されたベース部材に、スライド移動可能なカムフォロアを設けている。これにより、ベース部材上のカムフォロアに、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトとの回動に伴うベース部材に沿った方向の直線移動を取り出している。
特開2016−80031号公報
特許文献1の平行2軸ヒンジは、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトとの回動に伴って直線移動を取り出す機構に必要な部品点数が多いため小型化が難しい。カムを小型化するとカムフォロアから取り出せる直線移動の振幅が小さくなり、部品強度が低下して取出される直線移動の力も小さくなる。本発明は、小型化が可能で第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトとの回動に伴って比較的に大きな振幅と大きな力の直線移動を取り出すことができる平行2軸ヒンジを提供することを目的としている。
本発明の平行2軸ヒンジは、第1筐体側に取り付けられる第1ヒンジシャフトと、第2筐体側に取り付けられる第2ヒンジシャフトとを、同期回転手段を介して相対的に回動させるヒンジ部と、このヒンジ部の回動動作に伴って所定の操作出力が取出される受動操作部と、からなり、この受動操作部を、前記第1ヒンジシャフトと一体に回動するように設けられたベース部材と、前記ヒンジ部に設けられ、前記ヒンジ部の回動動作に伴って前記第1ヒンジシャフトに対して回動する係合部材と、前記係合部材に係合する被係合部を外周面に有し、前記第1ヒンジシャフトに外挿して設けられ、前記ベース部材に対して前記第1ヒンジシャフトの回転軸線方向に移動可能な外挿移動部材と、で構成したものである。そして、前記外挿移動部材は、前記ヒンジ部の回動動作に伴って前記被係合部を前記係合部材に案内されて前記回転軸線方向に移動するように成されている。
本発明によれば、小型化が可能で第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトとの回動に伴って比較的に大きな振幅と大きな力の直線移動を取り出すことができる平行2軸ヒンジを提供することができる。
実施例1のノートパソコンの説明図である。図1中、(a)は第1筐体に対して第2筐体を開いた状態、(b)は第1筐体に対して第2筐体を閉じた状態である。 第1筐体に対する第2筐体の開成角度位置の説明図である。図2中、(a)は、0度、(b)は80度、(c)は254度、(d)は270度、(e)は360度である。 実施例1の平行2軸ヒンジの斜視図である。 実施例1の平行2軸ヒンジの分解斜視図である。 第1ヒンジシャフトの説明図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 第2ヒンジシャフトの説明図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 回転制御部の組立状態の説明図である。 同期回転部の構成の説明図である。(a)は同期回転部、(b)はギアサポート部材の左側面図、(c)はギアサポート部材の右側面図である。 フリクションプレートの構造の説明図である。(a)は同期回転部側の面、(b)は第1付勢部側の面である。 カムプレート部材の構造の説明図である。(a)は斜視図、(b)は第1付勢部側の面、(c)は同期回転部側の面である。 第1フリクションワッシャ及び第2フリクションワッシャの構造の説明図である。(a)は第1付勢部側の面、(b)は同期回転部側の面である。 第1カムフォロワ及び第2カムフォロアの構造の説明図である。 ヒンジケースの構造を示すもので、(a)その側面図、(b)はその縦断面図である。 作動機構の構成の説明図である。 軸方向駆動部の構成の説明図である。 増幅機構の動作の説明図である。(a)は0度、(b)は80度、(c)は254度である。 増幅機構の動作の説明図である。(a)は270度、(b)は360度である。
本発明の実施の形態を添付した図面に基づいて詳細に説明する。
(ノートパソコン)
図1は実施例1のノートパソコンの説明図である。図2は第1筐体に対する第2筐体の開成角度位置の説明図である。図1中、(a)は第1筐体に対して第2筐体を開いた状態、(b)は第1筐体に対して第2筐体を閉じた状態である。図2中、(a)は、0度、(b)は80度、(c)は254度、(d)は270度、(e)は360度である。
図1の(a)に示すように、ノートパソコン1は、第1筐体2の背面側の左右個所に設けられた平行2軸ヒンジ4、6によって、第2筐体3が第1筐体2に対して相対的に回動自在に連結されている。ノートパソコン1は、平行2軸ヒンジ4、6によって、第1筐体2を第2筐体3に対して互いに反対方向へ同期して開閉させて、略L時形状にしたり、山形状にしたり、重ね合わせて平板状としたりすることができる。
図1の(b)に示すように、ノートパソコン1は、平行2軸ヒンジ4、6により、キーボード部2aを設けた第1筐体2に対して、ディスプレイ部3aを設けた第2筐体3を0度−360度の範囲で開閉自在である。ディスプレイ部3aは、演算された画像を表示する機能の外に、手指による画面上のタッチ入力操作が可能な機能を有する。このため、ノートパソコン1は、第2筐体3を360度開いて第1筐体2の底面に重ね合わせてディスプレイ部3aの画面を操作者側に向けた状態で、いわゆるタブレット型パソコンのように操作することも可能である。
図2の(a)に示すように、平行2軸ヒンジ4、6の第1ヒンジシャフト10は、 第1筐体の一例である第1筐体2に固定されている。第2ヒンジシャフト12は、第2筐体の一例である第2筐体3に固定され、第1筐体2と一体に回動させることが可能である。第2ヒンジシャフト12は、第1ヒンジシャフト10の上方に第1ヒンジシャフト10と平行に配置され、第2筐体3と一体に回動させることが可能である。入力操作部の一例であるキーボード部2aは、弾性部材47によって下降方向に付勢されたキーボード保持プレート46に設けられている。
(沈込み機構)
図2の(a)に示すように、ノートパソコン1は、第2筐体3を0度に閉じてディスプレイ部3aの画面をキーボード部2aに重ね合わせた状態では、弾性部材47により付勢してキーボード部2aを第1筐体2の表面よりも低い位置に下げている。第1筐体2と第2筐体3とを密着させて両者の隙間から第1筐体2の内部へ異物や水が浸入しないようにするためである。
図2の(b)に示すように、ノートパソコン1は、第2筐体3を80度−120度に開いて第1筐体2から起立させた状態では、キーボード部2aを第1筐体2の表面よりも突出した位置に持ち上げている。手指によるキーボード部2aの操作性を確保するためである。
図2の(e)に示すように、ノートパソコン1は、第2筐体3を360度開いて第1筐体2の底面に当接させた状態では、弾性部材47の付勢力に抗してキーボード部2aを第1筐体2の表面よりも低い位置に下げている。ディスプレイ部3aの画面を上にして机上に置いた場合に、キーボード部2aのキーが誤って押されないためである。
沈込み機構40は、第1筐体2に対する第2筐体3の回動操作に連動させて上記のようにキーボード部2aを昇降させる。キーボード部2aは、キーボード保持プレート46に固定されている。出力部材65は、後述するように、平行2軸ヒンジ4、6から取出された直線運動を外部へ出力する部材である。出力部材65は、第1ヒンジシャフト10に対する第2ヒンジシャフト12の回動に伴って第1取付プレート11に沿って直線的に移動する。
スライド部材44の一端部に出力部材65が拘束されているので、出力部材65の移動に伴ってスライド部材44もまた第1取付プレート11に沿って直線的に移動する。そして、スライド部材44の上面にはカム部材45が固定されている。このため、スライド部材44の第1取付プレート11に沿った移動に伴ってカム部材45の傾斜面45aがキーボード保持プレート46を昇降させる。
図2の(b)に示すように、第1筐体2に対して第2筐体3が0度から80度に開かれる過程で、出力部材65及びスライド部材44が矢印A方向に移動して、弾性部材47の付勢に抗して、カム部材45が、キーボード部2a及びキーボード保持プレート46を上昇させる。その後、図2の(c)に示すように、第1筐体2に対して第2筐体3が80度から254度に開かれる過程で、出力部材65及びスライド部材44が矢印B方向に移動して、カム部材45がキーボード部2a及びキーボード保持プレート46の押し上げを解除する。これにより、弾性部材47に付勢されたキーボード部2a及びキーボード保持プレート46が下降する。
なお、沈込み機構40は、キーボード保持プレート46を昇降させる機構の一例である。出力部材65の直線運動に伴ってキーボード保持プレート46を昇降させる機構はカム部材45を利用しない別の機構、例えばリンク機構であってもよい。
以下では、平行2軸ヒンジ4の機構と、平行2軸ヒンジ4から出力部材65へ直線運動を取出す機構とを詳細に説明する。図1に示すように、平行2軸ヒンジ4と平行2軸ヒンジ6とは、左右対称である点を除けば、両者共に同じ構成である。このため、平行2軸ヒンジ4のみを説明し、平行2軸ヒンジ6に関する重複した説明を省略する。
(平行2軸ヒンジ)
図3は実施例1の平行2軸ヒンジの斜視図である。図4は実施例1の平行2軸ヒンジの分解斜視図である。図5は第1ヒンジシャフトの説明図である。図5中、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。図6は第2ヒンジシャフトの説明図である。図6中、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図3に示すように、平行2軸ヒンジ4は、ヒンジ部4aを有する。ヒンジ部の一例であるヒンジ部4aは、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とを平行に保持して回動自在に支持する。連動手段の一例であるヒンジ部4aは、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とが対称に回動するように、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とを連動させる。
図4に示すように、第1取付プレート11は、第1筐体2に固定可能であって、第1ヒンジシャフト10に固定されている。第1ヒンジシャフト10は、断面扁平形状の取付板部10aに取付孔10b、10bを設けてある。取付板部10aには、取付ピン10i、10iを用いて第1取付プレート11が取付けられる。ベース部材の一例である第1取付プレート11は、第1ヒンジシャフト10の端部に固定されている。第1取付プレート11は、第1取付プレート11に設けた複数の取付孔11b、11b、・・・に対して、不図示の取付ネジを用いて図2の(a)に示す第1筐体2のフレームに取付けられる。
第1取付プレート11は、第1ヒンジシャフト10の取付孔10b、10bと第1取付プレート11の取付孔11a、11aとを貫通させたフランジ付きの取付ピン10i、10iの端部をかしめることによって取付板部10aへ取付けられる。尚、取付ピン10i、10iはナット付きの取付ネジとしてもよい。
一方、第2取付プレート13は、第2筐体3に固定可能であって、第2ヒンジシャフト12に固定されている。第2ヒンジシャフト12は、断面扁平形状の取付板部12aに取付孔12b、12bを設けてある。取付板部12aには、取付ピン12h、12hを用いて第2取付プレート13が取付けられる。第2取付プレート13は、第2取付プレート13に設けた取付孔13b、13b、・・・に対して、不図示の取付ネジを用いて図2の(a)に示す第2筐体3のフレームに取付けられる。
第2取付プレート13は、第2ヒンジシャフト12の取付孔12b、12bと第2取付プレート13の取付孔13a、13aとを貫通させたフランジ付きの取付ピン12h、12hの端部をかしめることによって取付板部12aへ取付けられる。尚、取付ピン12h、12hはナット付きの取付ネジとしてもよい。
図4に示すように、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とは、ヒンジケース7内に収容された回転制御部5における回転軸線方向の複数の位置で回転自在に支持されることにより、互いに平行状態に保たれている。回転制御部5は、ヒンジケース7によって位置関係を固定されたギアサポート部材15とフリクションプレート31とカムプレート部材36とにより第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の平行状態を保っている。回転制御部5は、ギアサポート部材15に設けた第1A軸受孔15c、第1B軸受孔15dと、フリクションプレート31に設けた第2A軸受孔31a、第2B軸受孔31bと、カムプレート部材36に設けた第3A軸受孔36a、第3B軸受孔36bとにおいて、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とを回転可能に挿通させて回転自在に支持している。
図5の(a)、(b)に示すように、第1ヒンジシャフト10は、取付板部10aに続いて設けられたフランジ部10cに続いて第1円形軸部10dが設けられている。そして、第1円形軸部10dに続いて第1円形軸部10dよりも小径の第2円形軸部10eが設けられている。第2円形軸部10eの先端側には、断面略楕円形状を呈するように加工して成る第1変形軸部10fと、この第1変形軸部10fに続いて設けられた雄ネジ部10hとが形成されている。
図6の(a)、(b)に示すように、第2ヒンジシャフト12は、取付板部12aに続いて設けられたフランジ部12cに続いて円形軸部12dが設けられている。そして、円形軸部12dの先端側には、断面略楕円形状を呈するように加工して成る第1変形軸部12eと、この第1変形軸部12eに続いて設けられた雄ネジ部12gとが形成されている。
(回転制御部)
図7は回転制御部の組立状態の説明図である。図3に示すように、ベース部材の一例である第1取付プレート11は、第1ヒンジシャフト10の端部に固定されている。ヒンジ部の一例であるヒンジ部4aは、第1ヒンジシャフト10の第1取付プレート11と反対側の端部に配置され、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とを平行に保持して回動可能に支持する。
図7に示すように、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とを連絡して回転制御部5が設けられている。回転制御部5は、第1ヒンジシャフト10の回転を制御する第1回転制御部5aと、第2ヒンジシャフト12の回転を制御する第2回転制御部5bと、から成る。
図7を参照して図4に示すように、第1回転制御部5aは、同期回転部14、第1付勢部21a、第1フリクショントルク発生部30a、及び第1吸込み部35aから構成されている。そして、第1付勢部21aは、第1フリクショントルク発生部30aと第1吸込み部35とにおいてそれぞれ圧接力を作用させ、第1筐体2と第2筐体3の開閉操作時の第1ヒンジシャフト10の回転時、第1ヒンジシャフト10に対してフリクショントルク創出機能と吸込み機能を発揮させる。また、第2回転制御部5bは、同期回転部14、第2付勢部21b、第2フリクショントルク発生部30b、及び第2吸込み部35bから構成されている。そして、第2付勢部21bは、第2フリクショントルク発生部30bと第2吸込み部35とにおいてそれぞれ圧接力を作用させ、第1筐体2と第2筐体3の開閉操作時の第2ヒンジシャフト12の回転時、第2ヒンジシャフト12に対してフリクショントルク創出機能と吸込み機能を発揮させる。
ここで、フリクショントルク創出機能とは、第1筐体2と第2筐体3とを自在な回動位置で停止して保持させるために必要な摩擦抵抗を発生させる機能である。また、吸込み機能とは、第1筐体2と第2筐体3とを所定の角度位置(0度及び360度)へ引き込んで保持する機能である。
第1付勢部21aは、第1締付ナット24を締め付けて第1弾性部材22を圧縮することにより、第1フリクショントルク発生部30a及び第1吸込み部35aにおいて必要な圧力を発生させる。第1弾性部材22は、円形挿通孔22aに図5に示す第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10fを挿通させつつ重ねて設けられた複数枚の皿バネ、或いはスプリングワッシャから成る。第1押えワッシャ23は、第1弾性部材22に隣接配置され、中央の変形挿通孔23aに図5に示す第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10fを挿通係合させて組立てられる。第1締付ナット24は、第1押えワッシャ23に隣接配置され、その雌ネジ孔24aを図5に示す第1ヒンジシャフト10の雄ネジ部10hにネジ着させて組立てられる。
第2付勢部21bは、図4に示すように、第2締付ナット27を締め付けて第2弾性部材25を圧縮することにより、第2フリクショントルク発生部30b及び第2吸込み部35bにおいて必要な圧力を発生させる。第2弾性部材25は、円形挿通孔25aに図6に示す第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部12eを挿通させつつ重ねて設けられた複数枚の皿バネ、或いはスプリングワッシャから成る。第2押えワッシャ26は、第2弾性部材25に隣接配置され、中央の変形挿通孔26aに図6に示す第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部12eを挿通係合させて組立てられる。第2締付ナット27は、第2押えワッシャ26に隣接配置され、その雌ネジ孔27aを図6に示す第2ヒンジシャフト12の雄ネジ部12gにネジ着させて組立てられる。
(同期回転部)
図8は同期回転部の構成の説明図である。図8中、(a)は同期回転部、(b)はギアサポート部材である。図8に示すように、同期回転手段の一例である同期回転部14は、回転制御部5に対して第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とが対称に回動するように第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とを同期回転させる。同期回転部14は、中間ギア20により第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とを同期させて回転制御部5に対して対称に回動させる。
図8に示すように、ギアサポート部材15は、下部突出部15aに第1A軸受孔15cを有し、上部突出部15bに第1B軸受孔15dを有する。第1A軸受孔15cは、図5に示す第1ヒンジシャフト10の第2円形軸部10eを回転自在に挿通させる。第1B軸受孔15dは、図6に示す第2ヒンジシャフト12の円形軸部12dを回転自在に挿通させる。
ギアサポート部材15の下部突出部15aに設けた第1軸支溝15eと上部突出部15bに設けた第2軸支溝15fとに、中間ギア20の下部支軸20aと上部支軸20bとがそれぞれ回転可能に挿入支持される。中間ギア20は、下部に下部傘歯部20cを有し、上部に上部傘歯部20dを有する。
第1ギア17と第2ギア18とは同一部品である。第1ギア17は、図5に示す第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10fに、その中心部軸方向に設けた変形挿通孔17aを挿通係合させた傘歯車から成る。第1ギア17は、中間ギア20の下部傘歯部20cに噛合する。第2ギア18は、図6に示す第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部12eに、その中心部軸方向に設けた変形挿通孔18aを挿通係合させた傘歯車から成る。第2ギア18は、中間ギア20の上部傘歯部20dに噛合する。
ワッシャ62、63は、潤滑性の樹脂で形成され、第1ギア17、第2ギア18とギアサポート部材15の間の摩擦を軽減する。
(フリクショントルク発生部)
図9はフリクションプレートの構造の説明図である。図10はカムプレート部材の構造の説明図である。図11は第1フリクションワッシャ及び第2フリクションワッシャの構造の説明図である。図9中、(a)は同期回転部側の面、(b)は第1付勢部側の面である。図10中、(a)は斜視図、(b)は第1付勢部側の面、(c)は同期回転部側の面である。図11中、(a)は第1付勢部側の面、(b)は同期回転部側の面である。
図7に示すように、フリクショントルク発生部30は、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の回動時に同時に動作してフリクショントルクを発生させ、図2に示す第1筐体2と第2筐体3の開閉動作時の任意の角度における安定停止作用を行うものである。フリクショントルク発生部30は、同期回転部14と吸込み部35との間に配置され、図4に示すように、下側の第1フリクショントルク発生部30aと上側の第2フリクショントルク発生部30bとから構成されている。
第1フリクショントルク発生部30aは、第1弾性部材22により加圧されたフリクションプレート31、第1フリクションワッシャ32、及びカムプレート部材36の間でフリクショントルクを創成させる。フリクションプレート31は、下部側の第2A軸受孔31aに図5に示す第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10fを回転自在に挿通させている。フリクションプレート31は、図9の(b)に示すように第1付勢部21a側の面に摩擦面であるナナコメ加工部31dが形成されて耐久性の向上が図られている。また、カムプレート部材36は、下部側の第3A軸受孔36aに図5に示す第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10fを回転自在に挿通させている。カムプレート部材36は、図10の(c)に示すように第1付勢部21a側の面に滑らかな凹凸面であるナナコメ加工部36gが形成されて耐久性の向上が図られている。
第1フリクションワッシャ32は、フリクションプレート31の第1付勢部21a側の面に重ねて配置される。第1フリクションワッシャ32は、中央の第1変形挿通孔32aに対して図5に示す第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10fを挿通して係合させている。第1フリクションワッシャ32は、図11に示すように、両側の面32b、32cに摩擦面が形成されている。このため、第1付勢部21aにより加圧された状態での第1ヒンジシャフト10の回転に伴って、フリクションプレート31と第1フリクションワッシャ32との対向面間、及び第1フリクションワッシャ32とカムプレート部材36との対向面間に摩擦が発生する。なお、図9の(a)に示すように、フリクションプレート31の同期回転部14側の面は、摩擦係数の低い樹脂材料で平坦に形成され、相対回転する第1ギア17との間の摩擦を低減させてある。
第2フリクショントルク発生部30bは、第1弾性部材22により加圧されたフリクションプレート31、第1フリクションワッシャ32、及びカムプレート部材36の間でフリクショントルクを創成させる。フリクションプレート31は、上部側の第2B軸受孔31bに図5に示す第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部12eを回転自在に挿通させている。フリクションプレート31は、図9の(b)に示すように付勢部21側の面に摩擦面であるナナコメ加工部31fが形成されて耐久性の向上が図られている。また、カムプレート部材36は、上部側の第3B軸受孔36bに図6に示す第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部10eを回転自在に挿通させている。カムプレート部材36は、図10の(c)に示すように第1付勢部21a側の面に滑らかな凹凸面であるナナコメ加工部36hが形成されて耐久性の向上が図られている。
第2フリクションワッシャ33は、フリクションプレート31の付勢部21側の面に重ねて配置される。第2フリクションワッシャ33は、中央の第1変形挿通孔33aに対して図6に示す第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部10eを挿通して係合させている。第2フリクションワッシャ33は、図11に示すように、両側の面32b、32cに摩擦面が形成されている。このため、第2付勢部21bにより加圧された状態での第2ヒンジシャフト12の回転に伴って、フリクションプレート31と第2フリクションワッシャ32との対向面間、及び第2フリクションワッシャ32とカムプレート部材36との対向面間に摩擦が発生する。なお、図9の(a)に示すように、フリクションプレート31の同期回転部14側の面は、摩擦係数の低い樹脂材料で平坦に形成され、相対回転する第2ギア18との間の摩擦を低減させてある。
(吸込み部)
図12は第1カムフォロワ及び第2カムフォロワの構造の説明図である。図7に示すように、吸込み部35は、フリクショントルク発生部30と付勢部21との間に配置される。吸込み部35は、図2に示す第1筐体2と第2筐体3との開成角度が0度の閉状態において、第1筐体2と第2筐体3の間にラッチ機構を設けなくとも、自然に第1筐体2から第2筐体3が開いてしまうことなく閉成状態を保持する。さらに、第1筐体2と第2筐体3との開成角度が360度の反転状態において、第1筐体2と第2筐体3との間にラッチ機構を設けなくとも、自然に第1筐体2から第2筐体3が浮き上がることなく反転状態を保持させる。
図7を参照して図4に示すように、吸込み部35は、第1ヒンジシャフト10側の第1吸込み部35aと、第2ヒンジシャフト12側の第2吸込み部35bとから構成されている。第1吸込み部35aは、第1付勢部21aにより加圧されたカムプレート部材36と第1カムフォロワ37とで構成される。第1カムフォロワ37は、第1ヒンジシャフト10に回転を拘束されているが、第1ヒンジシャフト10の回転軸線方向にスライド可能である。
カムプレート部材36は、下部側の第3A軸受孔36aに図5に示す第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10fを回転自在に挿通させている。第1カムフォロワ37は、その変形挿通孔37aへ第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10fを挿通して係合させることによって回転を拘束されている。このため、第1付勢部21aにより加圧された状態での第1ヒンジシャフト10の回転に伴ってカムプレート部材36と第1カムフォロワ37との当接面に相対回転が発生する。
カムプレート部材36の第1カムフォロワ37に対する対向面には、図10に示すように、その外周面側に略円弧状の第1Aカム凹部36cが形成され、第1Aカム凹部36cの内側に略円弧状の第1Bカム凹部36dが形成されている。第1カムフォロワ37のカムプレート部材36に対する対向面には、図12に示すように、その外周面側に略円弧状の第1Aカム凸部37cが形成され、第1Aカム凸部37cの内側に略円弧状の第1Bカム凸部37bが形成されている。
このため、カムプレート部材36と第1カムフォロワ37との間に相対回転が発生すると、第1Aカム凹部36cと第1Aカム凸部37cとの間、及び第1Bカム凹部36dと第1Bカム凸部37bとの間でそれぞれ押し上げと押し下げとが発生して、カムプレート部材36と第1カムフォロワ37とが重なり合った合計の厚みが変化する。
第2吸込み部35bは、第2付勢部21bにより加圧されたカムプレート部材36と第2カムフォロワ38とで構成される。図4に示すように、第2カムフォロワ38は、第2ヒンジシャフト12に回転を拘束されているが、第2ヒンジシャフト12の回転軸線方向にスライド可能である。
カムプレート部材36は、上部側の第3B軸受孔36bに図6に示す第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部12eを回転自在に挿通させている。第2カムフォロワ38は、その変形挿通孔38aへ第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部12eを挿通して係合させることによって回転を拘束されている。このため、第2付勢部21bにより加圧された状態での第2ヒンジシャフト12の回転に伴ってカムプレート部材36と第2カムフォロワ38との当接面に相対回転が発生する。
カムプレート部材36の第2カムフォロワ38に対する対向面には、図10に示すように、その外周面側に略円弧状の第2Aカム凹部36eが形成され、第2Aカム凹部36eの内側に略円弧状の第2Bカム凹部36fが形成されている。第2カムフォロワ38のカムプレート部材36に対する対向面には、図12に示すように、その外周面側に略円弧状の第2Aカム凸部38cが形成され、第2Aカム凸部38cの内側に略円弧状の第2Bカム凸部38bが形成されている。
このため、カムプレート部材36と第2カムフォロワ38との間に相対回転が発生すると、第2Aカム凹部36eと第2Aカム凸部38cとの間、及び第2Bカム凹部36fと第2Bカム凸部38bとの間でそれぞれ押し上げと押し下げとが発生して、カムプレート部材36と第1カムフォロワ37とが重なり合った合計の厚みが変化する。
ここで、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12との開成角度が0度と360度となる回動位置で、第1カムフォロワ37及び第2カムフォロア38とカムプレート部材36との厚みがいずれも最小となって、付勢部21による加圧力が最小となる。また、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト10との開成角度が150度−210度の回動位置で、第1カムフォロワ37及び第2カムフォロア38とカムプレート部材36との厚みがいずれも最大となって、付勢部21による加圧力が最大となる。
そして、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト10との開成角度が0度及び360度の近傍となる回動位置では、第1Aカム凹部36eと第1Aカム凸部37cの傾斜面同士、及び第1Bカム凹部36fと第1Bカム凸部37bの傾斜面同士が当接して開成角度が0度及び360度の近傍となる回動位置へ向かって滑り落ちる状態となる。このとき、図1に示す第1筐体2と第2筐体3とは、開成角度が0度と360度となる回動位置へ自動的に移動して、開成角度が0度と360度となる回動位置で安定的に保持される。
(ヒンジケース)
図13はヒンジケースの構造の説明図である。図7に示すように、ヒンジ部4aには、ヒンジケース7が取付けられている。ヒンジケース7は、断面長孔形状を示した筒状のものであって、回転制御部5の同期回転部14と、フリクショントルク発生部30と、吸込み部35と、付勢部21と、作動機構50の一部である軸方向駆動部53と、を収容する。図4に示すように、ヒンジケース7は、取付ネジ39を用いてカムプレート部材36に設けた雌ネジ孔36iに取付けられる。
図13に示すように、ヒンジケース7は、その内部に、その中央部を横切って取付筒部7aを設けた取付部7bが設けられている。カムプレート部材36は、取付部7bに設けた取付筒部7aを介してヒンジケース7に固定されている。ヒンジケース7の下部収容部7cには、図4に示す同期回転部14と、第1フリクショントルク発生部30aと、第1吸込み部35aと、第1付勢部21aとが収容される。ヒンジケース7の上部収容部7dには、図4に示す同期回転部14と、第2フリクショントルク発生部30bと、第2吸込み部35bと、第2付勢部21bとが収容される。
図1の(b)に示すように、もう一方の2軸ヒンジ6のヒンジケース8もヒンジケース7と同じ構成である。平行2軸ヒンジ4、6で連結された第1筐体2には、平行2軸ヒンジ4、6を収容させる取付凹部2b、2bが設けられ、第2筐体3には、平行2軸ヒンジ4、6を収容させる取付凹部3b、3bが設けられている。ノートパソコン1の第1筐体2と第2筐体3とを閉じた際には、ヒンジケース7は、第1筐体2に設けた取付凹部2b内と第2筐体3に設けた取付凹部3b内とに収容されている。
ヒンジケース7、8があると、平行2軸ヒンジ4、6をノートパソコン1へ取付けた際に、後述する内部の同期回転部14、フリクショントルク発生部30、及び吸込み部35等が外部へ露出しないので、平行2軸ヒンジ4、6が外観上すっきりとしたものになる。
(作動機構)
図14は作動機構の構成の説明図である。図3に示すように、平行2軸ヒンジ4は、第1筐体2側に取り付けられる第1ヒンジシャフト10と、第2筐体3側に取り付けられる第2ヒンジシャフト12とを、同期回転部14を介して相対的に回動させるヒンジ部4aと、ヒンジ部4aの回動動作に伴って所定の操作出力が取出される受動操作部の一例である軸方向駆動部53と、を有する。そして、軸方向駆動部53は、第1ヒンジシャフト10と一体に回動するように設けられた第1取付プレート11と、ヒンジ部4aに設けられ、ヒンジ部4aの回動動作に伴って第2ヒンジシャフト12に対して回動するフォロア部材52と、フォロア部材52に係合する被係合部を外周面に有し、第1ヒンジシャフト10に外挿して第1取付プレート11に対して移動可能に設けられたカム部材51と、で構成される。カム部材51は、ヒンジ部4aの回動動作に伴って被係合部をフォロア部材52に案内されて第1ヒンジシャフト10の回転軸線方向に移動する。被係合部については後述する。
平行2軸ヒンジ4は、図2に示す沈込み機構40を駆動してキーボード部2aを昇降させる作動機構50を有する。作動機構50は、受動操作部の一例である軸方向駆動部53によって取出した第1ヒンジシャフト10の回転軸線方向の移動を、増幅機構の一例である増幅機構60により増幅して、第1取付プレート11上の長穴11cに沿った出力部材65の直線移動として出力する。
図14に示すように、軸方向駆動部53は、フォロア部材52にカム部材51を係合させた状態で、カム部材51に対してフォロア部材52が回動することにより、外挿移動部材の一例であるカム部材51が、被係合部の一例であるカム溝51bに案内されて、第1ヒンジシャフト10の回転軸線方向に移動する。
増幅機構60は、レバー部材61の一端の長穴61bに、カム部材51から第1ヒンジシャフト10の回転軸線方向の移動を入力されることにより、レバー部材61の他端の長穴61cに保持された出力部材65を長穴11cに沿って直線移動させる。
係合部材の一例であるフォロア部材52は、回転制御部5に設けられている。フォロア部材52は、第2ヒンジシャフト12を軸受孔52aに挿通して配置され、円形軸部12dの周りで回動可能であるが、フランジ部12cとギアサポート部材15とに挟まれて回転軸線方向の移動を規制されている。
フォロア部材52とギアサポート部材15とは、一対の係合凹所52hに一対の係合凸部15hをそれぞれ係合させて組立てられ、一体の部品として円形軸部12dの周りを回動する。図4に示すように、六角穴付きボルト19のネジ部19aをフォロア部材52の貫通孔52iに貫通させてギアサポート部材15の雌ネジ15iにネジ着している。
図3を参照して図14に示すように、カム部材51は、弾性部材54によって矢印E方向に付勢されている。カム部材51は、第1ヒンジシャフト10を挿通して配置され、第1円形軸部10dの周りで回動可能、かつ、第1円形軸部10dに沿って、フランジ部10cと潤滑部材58との間で回転軸線方向に移動可能である。潤滑部材58は、第1ヒンジシャフト10の第2円形軸部10eの周りで回転自在であって、第1円形軸部10dの端面とギアサポート部材15とに挟まれて、第1円形軸部10dとギアサポート部材15の間の摩擦を軽減している。
カム部材51は、環状の円筒部51aの矢印F側の一端部に一対のガイド板51cを設けられている。ガイド板51cの矢印E方向側の部分では、図7に示すヒンジケース7との干渉を回避するために、ガイド板51cと円筒部51aとの間に隙間51iが設けられている。ヒンジケース7は、隙間51iに進入して、フォロア部材52とカム部材51の円筒部51aとを、外側から保持して回転制御部5に一体化させている。
一対のガイド板51cの間にガイド間隔51dが形成されている。ガイド間隔51dは、取付穴51g、51hと第1取付プレート11の長穴11d、11eとが重なり合う位置で第1取付プレート11を挟み込む。ガイド間隔51dは、長穴11d、11eの長さの範囲で第1取付プレート11を矢印E、F方向へ移動自在に保持する。
図4に示すように、第1取付プレート11とカム部材51とは、スライドピン56、57を用いて組立てられている。スライドピン57は、取付穴51gと第1取付プレート11の長穴11dとを貫通させて、ネジ部57aをカム部材51側の雌ネジにネジ着される。スライドピン56は、取付穴51hと第1取付プレート11の長穴11eとを貫通させて、ネジ部56aをカム部材51側の雌ネジにネジ着される。
図3に示すように、弾性部材54は、カム部材51を矢印E方向へ付勢する引張りコイルばねである。カム部材51は、弾性部材54の付勢力に加勢されつつ矢印E方向へ移動し、弾性部材54の付勢力に抗しつつ矢印F方向へ移動する。図4に示すように、弾性部材54の一端54bは、第1取付プレート11の雌ネジ11iにネジ着された係合部材55に係合されて、第1取付プレート11に固定されている。一方、弾性部材54の他端54aは、スライドピン56に係合してカム部材51と一体に移動する。
(軸方向駆動部)
図15は軸方向駆動部の構成の説明図である。図15に示すように、カム部材51は、円筒部51aの厚みを貫通させてカム溝51bが形成されている。カム溝51bは、周方向の両端部が回転軸線方向の同一位置で周回する平坦部51m、51qを形成し、平坦部51m、51qの中間部が矢印E方向にシフトした位置で周回する平坦部51nを形成している。そして、平坦部51mと平坦部51nとの間に、平坦部51mと平坦部51nとを滑らかに接続する傾斜部51oが形成され、平坦部51nと平坦部51qとの間に、平坦部51nと平坦部51qとを滑らかに接続する傾斜部51pが形成されている。
一方、フォロア部材52には、カム部材51の円筒部51aの円周面に接してカム部材51を回動自在に保持する内円周面52bが形成されている。そして、内円周面52bの回転軸線方向の端部に、カム溝51bに係合する係合突起52cが形成されている。
軸方向駆動部53は、カム溝51bに係合突起52cを進入させて円筒部51aを内円周面52bに当接させている。カム部材51に対してフォロア部材52が回動すると、円筒部51aに対して内円周面52bが摺擦しつつカム溝51bに沿って係合突起52cが移動する。
図2に示す第2筐体3が第1筐体2に対して0度から360度まで回動される過程で、フォロア部材52の係合突起52cは、矢印G方向にカム溝51b内を移動する。平坦部51mに沿って係合突起52cが移動する過程で、カム部材51は、回転軸線方向の一定位置に保持される。係合突起52cが平坦部51mを通過して傾斜部51oへ移動すると、カム部材51は、矢印F方向へ移動する。係合突起52cが傾斜部51oを通過して平坦部51nへ移動すると、カム部材51は、回転軸線方向の一定位置に保持される。係合突起52cが平坦部51nを通過して傾斜部51pへ移動すると、カム部材51は、矢印E方向へ移動する。係合突起52cが傾斜部51pを通過して平坦部51mへ移動すると、カム部材51は、回転軸線方向の一定位置に保持される。
カム溝51bは、第1筐体2と第2筐体3の開成角度、すなわち第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の開成角度に応じて、カム部材51が表1の各位置へ移動するように設計されている。表1中、カム部材位置は、矢印E方向に移動したカム部材1の位置を0としたときの矢印F方向の移動位置までの距離(mm)である。また、出力部材位置は、図3に示す増幅機構60によって増幅された出力部材65の矢印A方向の移動位置までの距離(mm)である。
Figure 0006890829
表1に示すように、開成角度が20度から207度の範囲で、カム部材51が矢印F方向に移動して、図2に示すキーボード保持プレート46及びキーボード部2aが押し上げられている。また、開成角度が0度から20度、及び207度から360度の範囲でカム部材51が矢印E方向に移動して、図2に示すキーボード保持プレート46及びキーボード部2aが低い位置へ退避している。
(増幅機構)
図16は増幅機構の動作の説明図である。図17は増幅機構の動作の説明図である。図16中、(a)は0度、(b)は80度、(c)は254度である。図17中、(a)は270度、(b)は360度である。
図14に示すように、増幅機構60は、カム部材51の出力部材51fに出力された第1ヒンジシャフト10の回転軸線方向の移動量を、レバー部材61により増幅して、出力部材65の長穴11cに沿った方向の移動として出力する。
図3に示すように、レバー部材61は、カム部材51の支持部51eと第1取付プレート11との間に配置される。レバー部材61は、第1取付プレート11の下面に重ねて配置され、回動軸部材64に軸支されて第1取付プレート11に対して回動自在である。レバー部材61の一端にはカム部材51の出力部材51fが係合し、レバー部材61の他端には長穴11cに沿って移動自在な出力部材65が係合している。
図14に示すように、レバー部材61は、回動軸部材64の周りで回動自在である。回動軸部材64は、第1取付プレート11の軸孔11fを貫通してレバー部材61の雌ネジ61aに先端のネジ部64cをネジ着して組立てられている。
レバー部材61の長いほうの腕と短い腕との長さ比が増幅率である。表1に示すように、増幅率は4であって、カム部材51の移動量は、4倍に増幅されて出力部材65に出力される。レバー部材61の短いほうの腕の端部には、矢印E、F方向にほぼ直角な方向に長い長穴61bが形成されている。レバー部材61の長穴61bには、カム部材51に固定された出力部材51fが挿入されている。第1ヒンジシャフト10に固定された第1取付プレート11に対して、カム部材51の出力部材51fは、第1取付プレート11の長穴11gに沿って移動する。このとき、カム部材51の出力部材51fは、レバー部材61の長穴61bを横断する方向に移動して長穴61bを矢印E、F方向に移動させ、回動軸部材64の周りでレバー部材61を回動させる。
レバー部材61の長いほうの腕の端部には、矢印E、F方向にほぼ沿った方向の長穴61cが形成されている。出力部材65は、円筒部材66を外挿した状態で第1取付プレート11の長穴11cとレバー部材61の長穴61cとを貫通して、先端のネジ部61dに緩み止め雌ネジ67の雌ネジ67aにネジ着されている。出力部材65は、第1取付プレート11の長穴11cとレバー部材61の長穴61cとの交点に位置して、レバー部材61の回動に伴って、第1取付プレート11の長穴11cに沿った方向へ、出力部材51fの振幅を4倍に増幅した振幅で移動する。
図2の(a)に示すように第1筐体2に対する第3筐体3の開成角度が0度、80度、254度、270度、360度のとき、平行2軸ヒンジ4(6)は、開成角度がそれぞれ0度、80度、254度、270度、360度であると表現する。
図16、図17は、開成角度が0度、80度、254度、270度、360度の平行2軸ヒンジ4を、下面側、すなわちレバー部材61側から見た図である。
図16の(a)に示すように、開成角度が0度の平行2軸ヒンジ4では、カム部材51が矢印E方向に移動しており、出力部材65は矢印B方向に移動している。これにより、図2の(a)に示すように、スライド部材44のカム部材45の傾斜面45aは、キーボード保持プレート46に当接せず、キーボード保持プレート46及びキーボード部2aは、下降した位置を保持している。
表1に示すように、開成角度が0度から20度になる過程で、カム部材51が矢印F方向へ移動して、スライド部材44のカム部材45の傾斜面45aが弾性部材47の付勢に抗してキーボード保持プレート46を押し上げる。
図16の(b)に示すように、開成角度が80度の平行2軸ヒンジ4では、カム部材51が矢印F方向に移動しており、出力部材65は矢印A方向に移動している。
表1に示すように、開成角度が207度から254度になる過程で、カム部材51が矢印F方向へ移動して、スライド部材44のカム部材45の傾斜面45aがキーボード保持プレート46の押し上げを解除する。これにより、弾性部材47がキーボード保持プレート46を押し下げて、キーボード部2aを第1筐体の表面から退避させる。
図16の(c)に示すように、開成角度が254度の平行2軸ヒンジ4では、カム部材51が矢印E方向に移動しており、出力部材65は矢印B方向に移動している。図17の(a)に示すように、開成角度が270度の平行2軸ヒンジ4では、カム部材51が矢印E方向に移動しており、出力部材65は矢印B方向に移動している。図17の(b)に示すように、開成角度が360度の平行2軸ヒンジ4では、カム部材51が矢印E方向に移動しており、出力部材65は矢印B方向に移動している。
(実施例1の効果)
実施例1では、カム部材51は、第1ヒンジシャフト10に外挿して設けられ、フォロア部材52に係合するカム溝51bを外周面に有する。このため、カム部材51の周方向の切れ目が無くなり、薄肉のカム部材51でもフォロア部材52との係合に抗する高い剛性と強度を備えることができる。
実施例1では、カム部材51は、第1ヒンジシャフト10に外挿して設けられ、第1取付プレート11に対して第1ヒンジシャフト10の回転軸線方向にスライド移動する。このため、第1ヒンジシャフト10の回転軸線方向の移動を、第1ヒンジシャフト10にごく近接した狭い空間で取得できる。したがって、平行2軸ヒンジ4、6の小型化が可能である。そして、比較的に小さなカム部材51を用いて、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12との回動に伴って比較的に大きな振幅と大きな力の直線移動を取り出すことができる。
実施例1では、カム部材51は、ヒンジ部4aに対する第1ヒンジシャフト10の回動に伴って、カム溝51bをフォロア部材52に案内されて、第1ヒンジシャフト10の回転軸線方向に移動する。このため、カム溝51bにおける表1の開成角度とカム部材位置の関係を用途に応じて異ならせることにより、広い範囲の様々な動作をカム部材51から取出すことができる。
実施例1では、フォロア部材52は、カム溝51bに係合する係合突起52cを有する。このため、逆の係合関係、すなわち係合部材にカム溝を形成して外挿移動部材に係合突起を設ける場合に比較して部品の加工組立が容易である。
実施例1では、増幅機構60が第1取付プレート11に設けられるため、増幅機構60をコンパクトに収容できる。また、増幅機構60は、カム部材51の回転軸線方向の移動量を増幅して出力するので、限られたカム部材の移動量を用いて任意の行程長さの部品移動を実現できる。
実施例1では、ヒンジケース7は、同期回転部14を含む回転制御部5と、フォロア部材52と、カム部材51の円筒部51aと、を内側に保持して一体に覆う。このため、フォロア部材52とカム部材51の係合に伴う負荷の一部をヒンジケース7で外側から吸収して、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12との平行度への影響を軽減することができる。
実施例1では、フォロア部材52は、その一端側をカム溝51bに係合させ、その他端側を第2ヒンジシャフト12に外挿されている。このため、フォロア部材52とカム部材51の係合に伴う負荷を第2ヒンジシャフト12で吸収して、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12との平行度に影響を及ぼさないで済む。
実施例1では、フォロア部材52は、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とを軸支する部材に固定して設けられている。このため、フォロア部材52とカム部材51の係合に伴う負荷を当該軸支する部材で吸収して、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12との平行度に影響を及ぼさないで済む。
実施例1では、第1筐体2と第2筐体3とを相対的に開閉させると、所定の開閉角度から、第1筐体2に設けたキーボード部2aの沈込み機構40が動作し、キーボード部2aを第1筐体2の内部へ退避させる。このため、第1筐体2と第2筐体3とを相対的に360度開いて互いに重ね合わせた際に、キーボード部2aが邪魔にならない。一方、キーボード部2aに対するキー操作を行う開成角度においては、キーボード部2aを第1筐体2の外側へ突出させるので、キーボード部2aを通じた入力操作の操作性が高くなる。
実施例1では、第1筐体2と第2筐体3とを相対的に360°にわたって開閉した際に、フリクショントルク発生部30によって、フリーストップに第1筐体2と第2筐体3を停止保持できる。また、吸込み部35によって、0度と360度の所定角度へ自動的に開閉させるので、開成角度を0度と360度に保持するラッチ機構を省略することができる。
図2の(a)に示すように、実施例1では、弾性部材47の付勢力に抗してカム部材45がキーボード保持プレート46を上昇させる過程で、図3に示すカム部材51が矢印F方向へ移動して弾性部材54が引き伸ばされる。逆に、カム部材45によるキーボード保持プレート46の押し上げの解除に伴って弾性部材47に付勢されてキーボード保持プレート46が下降する過程では、図3に示すカム部材51が矢印E方向へ移動して弾性部材54による加勢を受ける。このため、キーボード保持プレート46の上昇時と下降時とでカム部材45の負荷の差が大きくなっている。
そこで、実施例2では、弾性部材54を圧縮コイルばねに置き換えて、弾性部材54がカム部材51を矢印F方向に付勢する構成とした。
実施例2では、弾性部材47の付勢力に抗してカム部材45がキーボード保持プレート46を上昇させる過程で、図3に示すカム部材51が弾性部材54による加勢を受けつつ矢印F方向へ移動する。逆に、カム部材45によるキーボード保持プレート46の押し上げの解除に伴って弾性部材47に付勢されてキーボード保持プレート46が下降する過程では、図3に示すカム部材51が弾性部材54の付勢力に抗して矢印E方向へ移動する。このため、キーボード保持プレート46の上昇/下降に伴ってカム部材51からフォロア部材52へ伝達される負荷が平準化されている。
(その他の実施の形態)
本発明の平行2軸ヒンジは、実施例1、2で説明した具体的な構成及び用途には限定されない。実施例1、2の構成の一部又は全部を等価な構成に置き換えた別の形態でも実施可能である。実施例1、2では、平行2軸ヒンジをノートパソコンに用いた実施例について説明した。しかし、実施例1、2の平行2軸ヒンジ4は、ノートパソコン以外の電子機器においても実施可能である。第1筐体と第2筐体とを平行2軸ヒンジで開閉可能に連結して成る種々の機器や容器において用いることができる。
実施例1、2では、キーボード部2aを第1筐体2に対して昇降させる沈込み機構40について説明した。しかし、任意の第1筐体と第2筐体の開閉動作に伴って実施例1の平行2軸ヒンジ4から取出される直線移動は、通信コネクタの蓋、カメラレンズの保護部材の開閉、ロックピンの抜き差し等、キーボード部2a以外の部材を移動させる動作にも利用可能である。
実施例1、2では、第1ヒンジシャフト10に外挿される外挿移動部材にカム溝51bを形成し、ギアサポート部材15に固定される係合部材に係合突起52cを設けた。しかし、第1ヒンジシャフト10に外挿される外挿移動部材に係合突起を設け、ギアサポート部材15に固定される係合部材にカム溝を形成して、係合突起に係合させてもよい。
実施例1、2では、第1ヒンジシャフト10に外挿される外挿移動部材にカム溝を1本のみ形成した。しかし、外挿移動部材に複数本の平行なカム溝を形成し、外装移動部材に摺擦/対向する係合部材に複数の係合突起を設け、外装移動部材のカム溝にそれぞれ係合させてもよい。
実施例1、2では、第1ヒンジシャフト10に外挿されてフォロア部材52に係合する外挿移動部材は1個のみである。しかし、フォロア部材52の回転軸線方向に距離を置いて複数の係合突起を設け、複数のカム部材のそれぞれのカム溝に係合させてもよい。複数の操作出力の用途に応じてそれぞれ異ならせたカム溝をカム部材に形成し、複数のカム部材から複数種類の操作出力を取出してもよい。
実施例1、2では、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12との360度の回動に伴ってカム部材51が回転軸線方向に1回往復移動するようにカム溝51bを設計した。しかし、カム部材51に形成されるカム溝は、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12との360度の回動に伴ってカム部材51が回転軸線方向に1回片道移動するように設計してもよい。大きな負荷がかかる区間ではカム部材51をゆっくり移動させるように設計してもよい。
実施例1、2では、第1ヒンジシャフト10に固定した第1ギア17と第2ヒンジシャフト12に固定した第2ギア18とを中間ギア20で連動させる構成としたが、第1ギア17第2ギア18とを平歯車に置き換え、中間ギア20を介さずに直接噛み合わせてもよい。第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とを反対方向に同期回転させる機構は、これら以外の歯車機構、歯付きベルト機構等で実現してもよい。
実施例1、2では、傘型に変形させた環状の鋼板又はスプリングワッシャを複数枚重ねた付勢部21を説明した。しかし、付勢部21の圧縮手段としては、圧縮コイルスプリング、弾性を備えたゴムを始めとする合成樹脂製の部材等に置き換えてもよい。
本発明は以上のように構成したので、とくにノートパソコンのような電子機器やその他のもので、第1筐体と第2筐体を互いに同期させて開き、全部で360°の範囲で開閉させる場合の2軸ヒンジとして好適に用いられる。とくにノートパソコンの中で同時にタッチ機能を有するタブレット型ノートパソコンに用いて好適である。
1 ノートパソコン(電子機器)
2 第1筐体(第1筐体)
2a キーボード部
3 第2筐体(第2筐体)
3a ディスプレイ部
4 平行2軸ヒンジ(平行2軸ヒンジ)
4a ヒンジ部(ヒンジ部)
5 回転制御部
7 外装ケース(外装ケース)
10 第1ヒンジシャフト(第1ヒンジシャフト)
11 第1取付プレート(ベース部材、第1取付プレート)
12 第2ヒンジシャフト(第2ヒンジシャフト)
13 第2取付プレート(第2取付プレート)
14 同期回転部(同期回転手段)
50 作動機構(受動操作部、増幅機構)
51 カム部材(外挿移動部材)
51a 円筒部(円筒部)
51b カム溝(被係合部)
51c ガイド板
51d ガイド間隔
51e 支持部
51f 出力部材
51g 取付穴
52 フォロア部材(係合部材)
52a 軸受孔
52b 内円周面
52c 係合突起(係合部)
53 軸方向駆動部(受動操作部)
54 弾性部材
55 係合部材
56 スライドピン
57 スライドピン
58 潤滑部材
60 増幅機構(増幅機構)
61 レバー部材(増幅機構)
62 ワッシャ
63 ワッシャ
64 回動軸部材
65 出力部材
66 円筒部材
67 固定部材
68 固定部材

Claims (8)

  1. 第1筐体側に取り付けられる第1ヒンジシャフトと、第2筐体側に取り付けられる第2ヒンジシャフトとを、同期回転手段を介して相対的に回動させるヒンジ部と、
    このヒンジ部の回動動作に伴って所定の操作出力が取出される受動操作部と、からなり、
    この受動操作部を、
    前記第1ヒンジシャフトと一体に回動するように設けられたベース部材と、
    前記ヒンジ部に設けられ、前記ヒンジ部の回動動作に伴って前記第1ヒンジシャフトに対して回動する係合部材と、
    前記係合部材に係合する被係合部を外周面に有し、前記第1ヒンジシャフトに外挿して前記ベース部材に対して移動可能に設けられた外挿移動部材と、で構成し、
    前記外挿移動部材は、前記ヒンジ部の回動動作に伴って前記被係合部を前記係合部材に案内されて前記第1ヒンジシャフトの回転軸線方向に移動するように成した、
    ことを特徴とする平行2軸ヒンジ。
  2. 前記被係合部は、前記外周面に形成されたカム溝であって、
    前記係合部材は、前記カム溝に係合する係合突起を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の平行2軸ヒンジ。
  3. 前記第1ヒンジシャフトに固定され、前記第1筐体に固定可能な第1取付プレートと、
    前記第2ヒンジシャフトに固定され、前記第2筐体に固定可能な第2取付プレートと、を有し、
    前記ベース部材は、前記第1取付プレートを兼ねている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の平行2軸ヒンジ。
  4. 前記外挿移動部材の前記回転軸線方向の移動量を増幅して出力する増幅機構を、前記ベース部材に設けた、
    ことを特徴とする請求項3に記載の平行2軸ヒンジ。
  5. 前記ヒンジ部と、前記同期回転手段と、前記係合部材と、前記外装移動部材の前記被係合部が設けられた円筒状の円筒部と、を内側に保持して一体に覆うヒンジケースをさらに有する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の平行2軸ヒンジ。
  6. 前記係合部材は、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12とを軸支する部材に固定して設けられている、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の平行2軸ヒンジ。
  7. 前記係合部材は、その一端側を前記被係合部に係合させて、その他端側を前記第2ヒンジシャフトに外挿されている、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の平行2軸ヒンジ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の平行2軸ヒンジを用いた、
    ことを特徴とする電子機器。
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